JP2019024606A - Absorbent article - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品に関する。 The present invention relates to an absorbent article having a liquid-permeable top sheet, a liquid-impermeable back sheet, and an absorbent body disposed therebetween.
従来、排出された体液(以下、単に「体液」とも言う)を吸収体に誘導して吸収させる使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」とも言う)等の吸収性物品が広く知られている。吸収体は、主にパルプと高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」とも言う)とからなる吸収性本体を、ティシュや不織布等の被覆部材によって包んだものである。この吸収体は、トップシートやバックシートと比較して厚いものとなっており、着用者の肌にうまくフィットするように折れ曲がりにくい場合がある。 Conventionally, absorbent articles such as disposable diapers (hereinafter also simply referred to as “diapers”) in which discharged body fluid (hereinafter also simply referred to as “body fluids”) is guided to an absorber and absorbed are widely known. The absorbent body is obtained by wrapping an absorbent main body mainly composed of pulp and a super absorbent polymer (hereinafter also referred to as “SAP”) with a covering member such as tissue or nonwoven fabric. This absorbent body is thicker than the top sheet or the back sheet, and may not be easily bent to fit the wearer's skin.
そこで、例えば、特許文献1には、吸収体に複数の圧搾溝を形成し、その圧搾溝において折れ曲げやすくすることにより、着用者の肌に対するフィット性の向上を図った使い捨ておむつが開示されている。 Thus, for example, Patent Document 1 discloses a disposable diaper that is formed with a plurality of compressed grooves in the absorbent body and is easily bent and bent in the compressed grooves, thereby improving fit to the wearer's skin. Yes.
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品では、圧搾溝は吸収体を圧縮して形成されているので、その圧搾溝の底部分および側壁部分は高密度となって固くなっており、想定されていた折れ曲がりやすさを実現できないおそれがあった。また、特許文献1に記載の吸収性物品では、吸収体表面の全域に亘って圧搾溝が形成されているので、例えば、体液が当該圧搾溝を通って吸収体の端部まで至り、勢い付いた体液によって横漏れや背腹漏れが発生する可能性があった。 However, in the absorbent article described in Patent Document 1, since the compressed groove is formed by compressing the absorbent body, the bottom portion and the side wall portion of the compressed groove are hardened with high density. There was a risk that the ease of bending could not be realized. Further, in the absorbent article described in Patent Document 1, since the compressed groove is formed over the entire surface of the absorbent body, for example, body fluid reaches the end of the absorbent body through the compressed groove, and is energized. There was a possibility that side leakage or dorsoventral leakage could occur due to body fluid.
本発明の目的は、前記の態様も含め、吸収体のうち圧搾溝を形成する領域におけるフィット性を向上させ、且つ、横漏れや背腹漏れを抑制することができる吸収性物品を提供することにある。 The objective of this invention provides the absorbent article which can improve the fitting property in the area | region which forms a pressing groove among absorbers including the said aspect, and can suppress a side leak and a back belly leak. It is in.
本発明による吸収性物品は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを備える吸収性物品であって、前記吸収体には、圧縮して形成された複数の凹部が形成された凹部形成領域が設けられ、前記凹部形成領域には、前記凹部形成領域以外の領域における前記吸収体の坪量よりも低い領域が設けられることを特徴とするものである。 An absorbent article according to the present invention is an absorbent article comprising a liquid-permeable top sheet, a liquid-impermeable back sheet, and an absorbent body disposed between the top sheet and the back sheet. The absorbent body is provided with a recessed portion forming region in which a plurality of recessed portions formed by compression are formed, and the recessed portion forming region has a basis weight of the absorber in a region other than the recessed portion forming region. A low region is provided.
本発明によれば、凹部が形成される領域の坪量が低くなるので、その領域において柔らかくなって折り曲がり易くなる結果、吸収性物品のフィット性を向上させることが可能となる。また、凹部が形成されていない領域により、横漏れや背腹漏れを抑制することが可能となる。 According to this invention, since the basic weight of the area | region in which a recessed part is formed becomes low, as a result of becoming soft and becoming easy to bend in the area | region, it becomes possible to improve the fitting property of an absorbent article. Moreover, it becomes possible to suppress a side leak and a back belly leak by the area | region in which the recessed part is not formed.
本発明による吸収性物品の実施形態について、図1から図5を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。 An embodiment of an absorbent article according to the present invention will be described in detail with reference to FIGS. 1 to 5. However, the present invention is not limited to the aspect of the present embodiment.
先ず、本発明を展開型使い捨ておむつに応用した実施形態を以下に説明する。 First, an embodiment in which the present invention is applied to a deployable disposable diaper will be described below.
<おむつの主な構成>
図1に本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図を示す。本実施形態に係るおむつ10は、展開型使い捨ておむつであり、前身頃領域10Fと、後身頃領域10Rと、これら前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rをつなぐ股下領域10Cとを有する。また、着用時に前身頃領域10Fと後身頃領域10Rとで着用者のウエストの部分を取り囲むウエスト周り開口部10Wが形成されている。同様に、前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rの下端部と股下領域10Cとで着用者の両脚の太股部分を取り囲む左右一対の脚周り開口部10Lが形成されている。
<Main configuration of diapers>
FIG. 1 is a perspective view of an example of a diaper according to an embodiment of the present invention, viewed from the front side. The
着用時に前身頃領域10Fは、着用者の腹側に位置し、後身頃領域10Rは着用者の背側に位置する。そして、着用時に股下領域10Cは、着用者の股下を覆い、左右一対の脚周り開口部10Lに、着用者の脚がそれぞれ通された形となる。したがって、脚周り開口部10Lは、着用者の両脚の付け根から太股あたりのいずれかに位置することとなる。
When worn, the
仮想線Pは、おむつ中央部において腹側から背側に向かって、股下部分を通って延びるものである。具体的には、仮想線Pは、例えば、おむつのウエスト側を上、股下側を下として定義すると、おむつ表面に沿って、かつ上下方向に延びると共に、股下部分を経由して、背側においても上下方向に延びるものである。 The imaginary line P extends through the crotch part from the abdomen side to the back side in the central part of the diaper. Specifically, for example, if the imaginary line P is defined with the waist side of the diaper as the upper side and the crotch side as the lower side, the phantom line P extends along the diaper surface and in the vertical direction, and passes through the crotch part on the back side. Also extends in the vertical direction.
おむつ10の外側に位置するカバーシート11の後身頃領域10Rの左右両端縁部には、着用時に前身頃領域10Fの左右両端縁部に重ね合わせてこれらをつなぎ、脚周り開口部10Lを形成し得る左右一対のファスニングテープ10Aが接着されている。このファスニングテープ10Aは、前身頃領域10Fのカバーシート11上に接着されたフロントパッチシート10Bに対して繰り返し剥離可能に接合される。
The left and right end edges of the
図2は、図1に示すおむつ10の模式的な分解斜視図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつ10をトップシート14側から見た平面図である。図2の吸収体13および図3のおむつ10については、説明の便宜上、部分的に破断した状態をそれぞれ示している。
FIG. 2 is a schematic exploded perspective view of the
図2に示すように、本実施形態におけるおむつ10は、外側から順に、良好な手触りを得るために薄い不織布にて形成されるカバーシート11と、液不透過性を有するバックシート(裏面シート)12と、吸収体13と、液透過性を有するトップシート(表面シート)14と、一対のサイドシート15と、を重ねた積層構造を有しているものである。
As shown in FIG. 2, the
本実施形態では、図3に示すように、吸収体13には、圧縮して形成された複数の凹部20が形成される領域(後述する凹部形成領域N1)が存在する。すなわち、凹部形成領域N1の一部において凹部20が複数形成されている。図3に示すように、凹部20が形成されることで、凹部20において折れ曲がりやすくなって、おむつ10のフィット感を向上させることが可能となる。さらに、本実施形態では、詳細は後述するが、凹部20が形成されている領域の坪量が、それ以外の領域よりも低くなっているので、単に凹部20を設けた場合よりも、吸収体13が柔らかくなって折れ曲がりやすくなっており、おむつ10のフィット性が向上している。また、凹部20が連続的に形成されることで、空気が腹側または背側に通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。加えて、排出された体液を、迅速に拡散させて、吸収体13を全体的に使用して効率よく吸収体13に吸収させることが可能となる。
In the present embodiment, as shown in FIG. 3, the
なお、本発明において、複数の凹部20とは、各々が物理的に連続していない複数の個別の凹部20、に加えて、複数の構成単位としての凹部20が重なりあって形成される物理的に連続したものをも包含する概念である。前記構成単位としては、直線、およびその途中に屈曲(角)を有しない連続した曲線などが挙げられるがこれらに限られない。
In the present invention, the plurality of
例えば、トップシート14と吸収体13とが接する面には接着剤が塗布され、凹部20は、吸収体13とトップシート14の積層体(以下、「吸収部分」とも言う)を圧搾することで設けられる。この圧搾は、例えば、エンボスロールによって行われる。これにより、凹部20の底面(底壁)から壁面(側壁)にわたる凹部20全体において、トップシート14と吸収体13が咬み合い、一体的に接合される。凹部20の底部分におけるトップシート14と吸収体13とからなる厚み(吸収部分の厚み)は、圧搾しない場合の厚みの約1/2〜1/7程度が好ましい。更に好ましくは約1/4〜1/7程度である。この構成により、トップシート14と吸収体13とを一体的に形成するので、トップシート14と吸収体13がしっかりと接合しトップシート14が剥がれにくく、排尿後で吸収体13が膨らんだ場合でも、トップシート14が溝に沿った状態になり、溝が維持される。
For example, an adhesive is applied to the surface where the
また、本実施形態では、詳細は後述するが、後述の図4および図5に示すように、吸収体13には、圧縮して形成された複数の凹部20が形成された凹部形成領域N1と、凹部20が形成されていない凹部非形成領域N2が設けられ、凹部形成領域N1には、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量(目付け)よりも低い領域が設けられている。
Further, in this embodiment, although details will be described later, as shown in FIGS. 4 and 5 described later, the
図2および図3に戻り、カバーシート11の股下領域10Cの左右両側には、それぞれ脚周り開口部10Lとなる一対の切欠き部11Nが形成されている。カバーシート11と一対のサイドシート15との間には、脚周りギャザーを形成するための一対の糸ゴム16がそれぞれ伸張状態で接着されている。
Returning to FIG. 2 and FIG. 3, a pair of
トップシート14は、液透過性を有する不織布などで構成される。バックシート12は、カバーシート11に接合され、吸収体13は、このバックシート12とトップシート14との間に配置され、この吸収体13を介してトップシート14がバックシート12に接合される。また、バックシート12のうち、後身頃領域10Rの上端部に対応する領域には、バックシート12の幅方向に沿って延び、着用者に対してウエスト周りに適度な着用感を与えるための弾性シート10Dが接合されている。
The
トップシート14の下に位置する本実施形態の吸収体13は、主にパルプとSAPとからなる吸収性コア17を、ティシュや不織布等の被覆部材(コアラップ)18によって被覆したものである。吸収性コア17を被覆部材18により包むことで形成される継ぎ目は、例えば、図2に示すように、吸収体13の上面であって長手方向に延びるように形成される。本実施形態の吸収体13は、前身頃、股下、後身頃に亘るように、細長い形状をしている。そして、吸収体13は、後述の図4に示すように、後身頃部分M1、股下部分M2、前身頃部分M3に三区分されている。ここで、前身頃部分M3から後身頃部分M1を前後(上下)方向とし、それに直交する方向を左右方向とすると、本実施形態の吸収体13は、前後(上下)左右の長さが異なる矩形のものである(図2および図3では、前後(上下)の長さが左右の長さより長くなっている)。なお、本実施形態の吸収体13の形状はこれに限らず、例えば、前後(上下)左右の長さが同程度の略正方形のもの、前後(上下)端の角が丸く落とされているもの、前後(上下)に延びる楕円形のもの、円形のもの等、さまざまな形状を含む。また、吸収体13の股下部分M2には、一対の脚周り開口部10Lに対応するように、円弧状をなす一対の切欠き部が形成されても良い。なお、本実施形態に係るおむつ10では、被覆部材18で包まれた吸収体13を用いているが、本発明に係る吸収性物品は、被覆部材18で包まれていない吸収性コア17を用いてもよい。
The
本実施形態におけるトップシート14の幅方向の左右両側縁部には、立体ギャザーを形成する疎水性の一対のサイドシート15が備えられている。一対のサイドシート15は、着用時に吸収体13の左右両側縁部に沿って起立し、排出された体液の横漏れを防止するための部材である。一対のサイドシート15の外側端縁部には、カバーシート11の一対の切欠き部11Nと同様の形状に切欠き部15Nが形成されている。一対のサイドシート15のそれぞれには、その内側端縁部を吸収体13側に折り返して把持させる形で立体ギャザー伸縮材としての糸ゴム19が伸張状態で配置される。一対のサイドシート15は、糸ゴム19が収縮した際に、着用者の肌当接方向に向かって立ち上がる。立体ギャザーは従来の使い捨ておむつに用いられている公知の構成を採用することができる。例えば、撥水性シートの層間に伸張状態の立体ギャザー伸縮材を挟み込んで固定することにより、形成することができる。
In the present embodiment, a pair of
<凹部形成領域>
図4は本発明の一実施形態に係る、吸収体13をトップシート14側から見た平面図であり、圧縮して形成された複数の凹部20が形成された吸収体13の領域(以下、「凹部形成領域」とも言う)の一例を説明するための図である。また、図5は、図3におけるV−V方向断面図である。図5の断面図において、吸収体13の密度の高さをドットの疎密で表現している。
<Recess formation area>
FIG. 4 is a plan view of the
本実施形態では、吸収体13には複数の凹部20が形成され、複数の凹部20は全体として格子模様を形成している。具体的には、複数の凹部20は、図2および図3に示すように、吸収体13の表面に斜め格子状に延びて形成されている。仮想線Pの吸収体13上での位置は、図4に示すように、前身頃部分M3上端から後身頃部分M1下端に向かって延びるものとなっており、仮想線Pは、吸収体13が細長い形状である場合、長手方向に延びるものである。複数の凹部20はそれぞれ、この仮想線Pに対して左右に傾斜して延びている。
In the present embodiment, a plurality of
上記凹部形成領域は、例えば、複数の凹部20の両側端部(図4では凹部20の左右の端部)に接するように吸収体13の長手方向に延びる略矩形領域でありうる。この矩形領域は、図4に示すように、凹部20が形成されている吸収部分の領域として、凹部形成領域N1で表すことができる。また、凹部形成領域N1以外の領域(つまり凹部20が形成されていない領域)を凹部非形成領域N2とする。この構成により、凹部非形成領域N2が堰の役割を果たし、凹部20を伝ってきた体液を堰き止め(または体液の勢いを弱め)ることができるため、横漏れすることを抑止することが可能となる。なお、本実施形態では、凹部形成領域N1の形状は、略矩形であるが、本発明の効果を発揮するならば、多角形、円、楕円に類する形状など様々な形状を採用しうる。本実施形態において、凹部形成領域N1は、おむつ10の吸収部分の幅方向(図4における左右方向)の端部まで形成されているのではなく、中央部に長手方向(図4における上下方向)に沿った帯状に形成されている。しかし、本発明は、凹部形成領域N1の位置や大きさをなんら限定するものではなく、例えば、凹部形成領域N1が吸収体13の長手方向(図4における上下方向)の端部まで形成されない態様も許容するものである。この場合、凹部非形成領域N2が吸収体13の長手方向の端部に形成されるので、体液が凹部20を伝って背腹漏れすることを抑止することができる。なお、凹部非形成領域N2は、これらの態様に限られず、横漏れや背腹漏れを抑制できるという本発明の効果を奏する範囲において、吸収体13のいずれの位置に設けられてもよい。また、凹部形成領域N1が設けられている範囲は、本実施形態では、前身頃部分M3、股下部分M2、後身頃部分M1に亘っているが、これに限られず、例えば、股下部分M2のみであってもよい。
The recessed portion forming region can be, for example, a substantially rectangular region extending in the longitudinal direction of the
本発明において、凹部形成領域N1は、本実施形態の図4に示すように、複数の凹部20の最も外側(吸収体13の端縁側)に位置する端部を順に直線で結んで形成される矩形領域であって複数の凹部20を包含する領域であり得るほか、以下のようにも定義され得る。すなわち、平面視した吸収体13の表面に、特定の径を有する仮想的な円を置いた際に、その円の範囲の少なくとも一部が凹部20の少なくとも一部と重複している場合、その円の範囲下(平面視でその円の範囲と重複する吸収体13の部分(したがって厚み方向を含む。))を凹部形成領域N1の一部とする。凹部形成領域N1の全体は、前記仮想的な円を、平面視した吸収体13の少なくとも一部と重複する範囲において吸収体13の表面全体にくまなく移動させた場合における、前記凹部20の少なくとも一部と重複する円の範囲の総和と等しいものになる。ここで、上記円の径は、設計上、例えば20〜30mmの範囲の中から選択されうるものであり、例えば20mmまたは30mmなどとすることができる。しかし、場合によっては、この範囲内の値に限らず、例えば、5〜50mmの範囲の中から選択したうえで吸収体13の各領域の坪量を設計してもよい。
In the present invention, as shown in FIG. 4 of the present embodiment, the recess forming region N1 is formed by connecting the ends located on the outermost side (the edge side of the absorber 13) of the plurality of
凹部20は、上述した液拡散性、通気性、フィット性の観点から、吸収体13の中央領域に形成されることが好ましい。よって、凹部形成領域N1は、吸収体13の中央領域を含むことが好ましい。ここで、本発明の吸収体13の中央領域とは、例えば排尿などの液体と最初に接触する領域およびその付近の領域のことをいう。なお、吸収体13の中央領域は、吸収性物品の着用者の体格や性別等によって変化させることが可能である。典型的には、吸収体13の中央領域は、吸収体13を前端から後端にわたる全長を、仮想的に単純に3等分に分割した際に吸収体の長手方向に順番にできる領域のうちの中央の領域として設定することができる。なお、前記分割の割合は、前端:中央:後端を前記のように1/3:1/3:1/3としてもよいが、それに限られず、例えば、1/5〜2/5:1/5〜1/2:1/5〜2/5の範囲などとすることもでき、特に限定はない。具体的には、1/5:3/5:1/5とする形態や、2/5:1/5:2/5とする形態が挙げられる。本実施形態では、吸収体13の中央領域は、図4に示すように、股下部分M2と凹部形成領域N1とが重なっている領域M2・N1で示される。なお、本実施形態では、凹部形成領域N1は、図4に示すように、中央領域M2・N1を含んでいるが、本発明ではこれに限られず、中央領域M2・N1の一部や全部を含まない場合も許容するものである。
The
凹部形成領域N1の一部(または全部)の領域における吸収体13の吸収性コア17の坪量は、凹部非形成領域N2における吸収体13の吸収性コア17の坪量よりも低くなっている。その結果、上述したように、凹部形成領域N1には、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量よりも低い領域が設けられている。この態様により、凹部形成領域N1の吸収体13の密度が低くなるので、その領域において柔らかくなり、折れ曲がり易くなっている。よって、着用者の動きに追従しやすくなるため、おむつ10のフィット性を向上させることができる。また、その領域において柔らかくなるので肌触りも良くなっている。本実施形態では、凹部非形成領域N2における吸収体13の坪量よりも低い領域は、凹部形成領域N1の全部に形成されているが、本発明では、凹部形成領域N1の一部に形成されてもよい。特に、この坪量が低い領域が、吸収体13の中央領域M2・N1に設けられることで、股下部分M2において折れ曲がりやすさを確保することが可能となる。坪量の低い領域については、その大きさや形態は任意ではあるが、折れ曲がりやすさを確保するために、例えば、その総和の面積が、凹部形成領域N1の総面積のうちの30%以上とすることが好ましい。この割合は、40%以上とすることがさらに好ましく、また、50%、60%、70%、80%、90%あるいは100%などと増大させることにより、さらに好ましい折れ曲がりやすさを確保することが可能となる。さらに、中央領域M2・N1のみに注目して、坪量の低い領域は、中央領域M2・N1の総面積のうちの30%以上とすることが好ましい。この割合は、40%以上とすることがさらに好ましく、また、50%、60%、70%、80%、90%あるいは100%などと増大させることにより、さらに好ましい折れ曲がりやすさを確保することが可能となる。
The basis weight of the
本実施形態では、上述したように、吸収体13において、凹部形成領域N1における坪量は、凹部非形成領域N2における坪量よりも低くなっている。本発明者は、本発明の効果を有効に発揮するうえで、凹部非形成領域N2全体としての吸収性コア17の坪量の好適な範囲が90g/m2から300g/m2であり、凹部形成領域N1全体としての吸収性コア17の坪量の好適な範囲が63g/m2から270g/m2であり、凹部非形成領域N2における吸収性コア17の坪量に対する凹部形成領域N1における吸収性コア17の坪量の割合の好適な範囲が70%から90%であることを発見した。
In the present embodiment, as described above, in the
本実施形態に係るおむつ10の吸収部分は、例えば、以下のような工程(1)から(6)によって形成される。吸収体マット(この工程の説明では被覆部材18を含まない吸収性コア17を表す)は、パルプと粉状のSAPと混ぜ合わせて、例えば、2つのフォーミングドラムのフィルタに向けて吹き付けて形成される。
(1)先ず、第1のフォーミングドラムによって、厚さが一定の吸収体マットを作成する。
(2)次に、第2のフォーミングドラムによって、凹部形成領域N1に対応する部分には、パルプ、SAPの吸収材料を堆積させないように吸収体マットを作成し、工程(1)で作成された吸収体マットに積層させる。これにより所定の吸収体マットが作成される。
(3)その後、上記所定の吸収体マットは被覆部材18により包まれ、被覆部材18と吸収体マットとがホットメルト等により接着されて、吸収体13が作成される。
(4)作成された吸収体13をおむつ一枚分の大きさに切断する。
(5)切断した吸収体13にトップシート14を積層する。
(6)トップシート14と吸収体13とを合わせ、凹部形成領域N1に相当する領域をエンボスロールにより圧縮し、吸収体13に凹部20を形成する。
The absorption part of the
(1) First, an absorbent mat having a constant thickness is prepared by the first forming drum.
(2) Next, an absorbent mat was created by the second forming drum so as not to deposit pulp or SAP absorbent material in the portion corresponding to the recess forming region N1, and was produced in step (1). Laminate on absorbent mat. Thus, a predetermined absorbent mat is created.
(3) Thereafter, the predetermined absorbent mat is wrapped by the covering
(4) Cut the prepared
(5) The
(6) The
工程(3)での吸収体13に対する吸引搬送や、工程(6)のエンボス加工などによって、凹部形成領域N1に対応する部分、つまり、吸収体13のうち吸収材料の堆積量が少ない部分に被覆部材18が接着され、例えば図5に示すように、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みと、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みとが等しくなる。なお、本発明では、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みと、凹部非形成領域N2における吸収体13の厚みとは、等しくなくてよく、凹部形成領域N1における凹部20が形成されていない部分の吸収体13の厚みの方が厚くてもよいし、薄くてもよい。
Covering the portion corresponding to the recessed portion formation region N1, that is, the portion of the
従来、吸収体の目付けが全体的に多いと、柔軟性が損なわれたり、余分な厚みが出たりして、装着時のフィット性が損なわれる点を鑑み、吸収体に複数の圧搾溝を形成し、その圧搾溝において折れ曲げやすくすることにより、着用者の肌に対するフィット性の改善を図ろうとした吸収性物品があった。 Conventionally, if the weight of the absorbent body is generally large, flexibility will be lost or extra thickness will be produced, so that the fit at the time of wearing will be lost, and multiple compressed grooves are formed in the absorbent body And there existed an absorptive article which aimed at improvement in the fit nature to a wearer's skin by making it easy to bend in the pressing slot.
しかしながら、このような吸収性物品では、圧搾溝は吸収体を圧縮して形成されているので、その圧搾溝の底部分および側壁部分は高密度となって固くなっており、想定されていた折れ曲がりやすさが実現できないおそれがあった。また、このような吸収性物品では、吸収体表面の全域に亘って圧搾溝が形成されている場合、体液が当該圧搾溝を通って吸収体の端部まで至り、勢い付いた体液によって横漏れや背腹漏れが発生する可能性があった。 However, in such an absorbent article, since the compressed groove is formed by compressing the absorbent body, the bottom portion and the side wall portion of the compressed groove are hardened with high density, and are assumed to be bent. There was a risk that ease could not be realized. Further, in such an absorbent article, when a compressed groove is formed over the entire surface of the absorbent body, the body fluid passes through the compressed groove to reach the end of the absorbent body, and is laterally leaked by the body fluid that has been urged. Or dorsoventral leakage could occur.
本実施形態によれば、凹部が形成される吸収体の領域の坪量が低くなるので、その領域において圧搾溝の底部分および側壁部分が柔らかくなり、圧搾溝にて折れ曲がり易くなる結果、吸収性物品のフィット性を向上させることが可能となる。 According to this embodiment, since the basic weight of the area | region of the absorber in which a recessed part is formed becomes low, the bottom part and side wall part of a pressing groove become soft in the area | region, As a result, it becomes easy to bend | fold in a pressing groove, As a result It is possible to improve the fit of the article.
また、凹部形成領域N1、つまり硬化しがちな圧搾領域において、必要最低限の目付け量とすることにより、資材の削減によるコスト低減を図ることができる。 Moreover, in the recessed part formation area | region N1, ie, the pressing area | region which tends to harden | cure, the cost reduction by the reduction of materials can be aimed at by setting it as the minimum necessary amount of fabric weight.
さらに、本実施形態によれば、凹部非形成領域N2により、凹部20を伝ってきた体液を堰き止め(または体液の勢いを弱め)ることができるため、横漏れや背腹漏れを抑制することが可能となる。
Furthermore, according to the present embodiment, the body fluid that has traveled through the
<その他>
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
<Others>
The present invention is not limited to the above-described embodiments and modifications described in various places, and appropriate changes and modifications can be made without departing from the technical idea of the present invention.
例えば、上記実施形態またはその変形例に係るおむつの構造は、上述したような展開型に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に規定された吸収性物品の構成を含むおむつでありさえすれば、どのような構成であってもよい。例えば、パンツ型の使い捨ておむつや、尿パッド等であっても本発明を適用可能である。 For example, the structure of the diaper according to the above-described embodiment or a modification thereof is not limited to the unfolded type as described above, and even a diaper including a configuration of an absorbent article as defined in the claims. Any configuration may be used. For example, the present invention can be applied to a pants-type disposable diaper, a urine pad, and the like.
加えて、上記実施形態またはその変形例は、乳幼児向けのおむつに限らず、成人向けのおむつ、尿パッドなど、各種吸収性物品に適用可能である。 In addition, the above-mentioned embodiment or its modification is applicable not only to diapers for infants but also to various absorbent articles such as diapers for adults and urine pads.
また、上記実施形態では、吸収体13のトップシート14側に凹部形成領域N1が設けられるが、これに限られない。例えば、吸収体13のバックシート12側に凹部形成領域N1が設けられたり、吸収体13のトップシート14側およびバックシート12側(吸収体13の両面)に凹部形成領域N1が設けられたりしてもよい。
Moreover, in the said embodiment, although the recessed part formation area N1 is provided in the
さらに、上記実施形態では、複数の凹部20が吸収体13の表面に連続して形成されることで、斜め格子状の配列パターンが出来上がっているが、これに限られない。例えば、複数の凹部20は、吸収体13の表面に間欠的に形成されてもよいし、凹部20の配列パターンは、例えば、三角形、六角形等の多角形の配列パターン、直線状、曲線状、または波状のものを並列したパターン等様々な配列パターンであってもよい。
Furthermore, in the said embodiment, although the several recessed
M1 後身頃部分
M2 股下部分
M3 前身頃部分
M2・N1 中央領域
N1 凹部形成領域
N2 凹部非形成領域
10 おむつ
10A ファスニングテープ
10B フロントパッチシート
10F 前身頃領域
10R 後身頃領域
10C 股下領域
10W ウエスト周り開口部
10L 脚周り開口部
11 カバーシート
11N、15N 切欠き部
12 バックシート(裏面シート)
13 吸収体
14 トップシート(表面シート)
15 サイドシート
16、19 糸ゴム
17 吸収性コア
18 被覆部材
20 凹部
M1 Rear body part M2 Inseam part M3 Front body part M2, N1 Central region N1 Concave formation region N2
13
15
Claims (4)
前記吸収体には、圧縮して形成された複数の凹部が形成された凹部形成領域が設けられ、
前記凹部形成領域には、前記凹部形成領域以外の領域における前記吸収体の坪量よりも低い領域が設けられることを特徴とする吸収性物品。 An absorbent article comprising a liquid-permeable top sheet, a liquid-impermeable back sheet, and an absorbent body disposed between the top sheet and the back sheet,
The absorbent body is provided with a recessed portion forming region formed with a plurality of recessed portions formed by compression,
The said recessed part formation area is provided with the area | region lower than the basic weight of the said absorber in areas other than the said recessed part formation area, The absorbent article characterized by the above-mentioned.
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