JP2019024590A - 男性用吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】排尿に際して下着の前立て開口部から陰茎を取り出しやすくするとともに、装着時の不快感を軽減する。【解決手段】表側前立て部31と裏側前立て部32とを重ね合わせて構成された前立て開口部33を備えた男性用下着30の肌当接面に貼着して使用する男性用吸収性物品1である。男性用下着30の前立て開口部33に対応する部位に、前立て開口部33に沿って男性用吸収性物品1の一部が左右に分割された前開き部10が形成されるとともに、前開き部10で分割された一方側分割部11の不透液性裏面シート2の外面側に粘着剤層13が形成され、他方側分割部12の不透液性裏面シート2の外面側に粘着剤層14が形成されている。一方側分割部11に形成された粘着剤層13が、男性用下着30の裏側前立て部32に貼着され、他方側分割部12に形成された粘着剤層14が、男性用下着30の表側前立て部31に貼着されている。【選択図】図1

Description

本発明は、特に男性の軽失禁用に適した男性用吸収性物品に係り、詳しくは陰茎の出し入れが可能な前開き部を有するとともに、この前開き部が下着の前立て開口部と連動して開くように構成された男性用吸収性物品に関する。
従来より、男性用吸収性物品としては、パッドを下着に貼着して用いるもの、男性器を被包した状態で用いるものなどが知られている。これらの男性用吸収性物品では、下着の前立て部に形成された前立て開口部を覆ってしまうため、排尿の際に下着の前立て開口部から陰茎を取り出すのが極めて困難であった。
この種の男性用吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、陰茎の出し入れを容易にしたものが種々開発されている。例えば、下記特許文献1においては、吸収性本体は、その上端部から中央部に亘って前記吸収性本体の一部が左右に分割され、前記分割された左右の吸収性本体のうちの一方の吸収性本体の分割部位寄りの側縁部からなる内側内面部と、他方の吸収性本体の分割部位寄りの側縁部からなり前記内側内面部の裏面に重なり合うように配置された外側内面部とによって、前記吸収性本体から着用者の男性器の先端を出すための前開き開口部が形成されている男性用軽失禁パッドが開示されている。
また、下記特許文献2においては、腹側部分、背側部分、およびこれらの間に位置する股下部分を有する外装シートと、この外装シートにおける陰茎対向部に設けられた陰茎挿通部と、前記外装シートの内面における前記陰茎挿通部の左側に固定された左立体ギャザーと、前記外装シートの内面における前記陰茎挿通部の右側に固定された右立体ギャザーとを備え、前記右立体ギャザーの本体部分における左側部と、前記左立体ギャザーの本体部分における右側部とが重なるように、前記右立体ギャザー及び左立体ギャザーが配置されており、前記外装シートの内面における前記陰茎挿通部を除く部位に、尿を吸収保持する吸収要素が設けられている男性用吸収性物品が開示されている。
特開2010−220835号公報 特開2013−154038号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の男性用軽失禁パッドでは、排尿に際して陰茎を取り出す際、下着の前立て開口部から表側前立て部と裏側前立て部とをそれぞれ左右に広げて指を挿入した状態で、男性用軽失禁パッドの前開き開口部から外側内面部と内側内面部とをそれぞれ左右に広げて開口を形成し、更に指を挿入する動作が必要となる。従って、排尿に際して陰茎を取り出すのに、下着と男性用軽失禁パッドの両方に開口を形成しなければならないという手間があった。特に、男性用軽失禁パッドに開口を形成するには、下着の前立て開口部から指を挿入した状態で、狭い空間内において、目視で直接確認することができない手探りの状態で行わなければならないため、非常に困難であった。
また、上記特許文献2記載の男性用吸収性物品では、腹側部分、背側部分及び股下部分の腰回り全体を覆う外装シートに陰茎挿通部が設けられ、その内面に左立体ギャザー及び右立体ギャザーの側部同士が重なるように配置されている。軽度の失禁症状の人には、直接腰に巻き付けるようなタイプの吸収性物品であると、装着時に不快感を生じる可能性がある。
そこで本発明の主たる課題は、排尿に際して下着の前立て開口部から陰茎を取り出しやすくするとともに、装着時の不快感を軽減した男性用吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されて成るとともに、表側前立て部と裏側前立て部とを重ね合わせて構成された前立て開口部を備えた男性用下着の肌当接面に貼着して使用する男性用吸収性物品において、
前記男性用下着の前立て開口部に対応する部位に、前記前立て開口部に沿って前記男性用吸収性物品の一部が左右に分割された前開き部が形成されるとともに、前記前開き部で分割された一方側分割部の前記不透液性裏面シートの外面側に粘着剤層が形成され、他方側分割部の前記不透液性裏面シートの外面側に粘着剤層が形成され、
前記一方側分割部に形成された粘着剤層が、前記男性用下着の表側前立て部及び裏側前立て部のうちの一方に貼着され、前記他方側分割部に形成された粘着剤層が、前記男性用下着の表側前立て部及び裏側前立て部のうちの他方に貼着されていることを特徴とする男性用吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、男性用下着の前立て開口部に対応する部位に、前開き部が形成されるとともに、前記前開き部によって一方側分割部と他方側分割部とに分割され、各分割部の不透液性裏面シートの外面側に粘着剤層が形成され、各粘着剤層が男性用下着の表側前立て部及び裏側前立て部にそれぞれ貼着されているため、排尿に際して下着の前立て開口部から陰茎を取り出すに当たって、下着の前立て開口部の表側前立て部と裏側前立て部とをそれぞれ左右に広げると、これに連動して、表側前立て部と裏側前立て部とにそれぞれ貼着された一方側分割部と他方側分割部とがそれぞれ左右に広がり、開口部が形成されるようになる。このため、従来の男性用吸収性物品のように、下着の前立て開口部から指を挿入した状態で、男性用吸収性物品の前開き部を左右に広げるような作業が不要となり、排尿に際して下着の前立て開口部から陰茎を取り出しやすくなる。また、本発明に係る男性用吸収性物品は、腰回りの全体に巻き付けるのではなく、普段着用している下着の前立て部に貼着するタイプなので、軽度の失禁症状の人でも、装着時における不快感が生じにくい。
請求項2に係る本発明として、前記前開き部において、前記一方側分割部と前記他方側分割部とが重なり合うように配置されている請求項1記載の男性用吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記前開き部において、前記一方側分割部と前記他方側分割部とが重なり合うように配置されているため、前開き部からの尿漏れが生じにくくなる。
請求項3に係る本発明として、前記前開き部は、男性用吸収性物品の上端より下方側の位置から上下方向の中間位置まで形成されている請求項1、2いずれかに記載の男性用吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記前開き部が、男性用吸収性物品の上端より下方側の位置から上下方向の中間位置まで形成され、前記前開き部より上側部分及び下側部分を左右に連続的に形成している。これにより、男性用下着の表側前立て部及び裏側前立て部をそれぞれ左右に広げたときの男性用吸収性物品の一方側分割部及び他方側分割部の連動性が良好になり、排尿に際して下着の前立て開口部から陰茎をより一層取り出しやすくなる。
請求項4に係る本発明として、前記前開き部は、肌当接面側からの平面視で、上下方向中心線より左側に偏倚した位置に、上下方向中心線に対して左側に0〜30°の角度で形成されている請求項1〜3いずれかに記載の男性用吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、一般的な男性用下着の前立て開口部に合わせて、男性用吸収性物品の前開き部を形成するため、前開き部の位置及び傾斜角度を規定している。
請求項5に係る本発明として、前記前開き部において前記一方側分割部が他方側分割部の肌当接面側に重ね合わされており、
前記一方側分割部の前記前開き部に沿って、肌側に起立する立体ギャザーが形成されている請求項1〜4いずれかに記載の男性用吸収性物品が提供される。
上記請求項5記載の発明では、肌当接面側に重ね合わされた一方側分割部の前記前開き部に沿って、肌側に起立する立体ギャザーが形成されているため、装着時に前記開き部において一方側分割部と他方側分割部との間に陰茎が入り込むのを防ぐことができ、体液の漏れが防止できる。また、前記立体ギャザーによって体液が塞き止められるため、吸収体の端部からの体液の漏れも防止できる。
以上詳説のとおり本発明によれば、排尿に際して下着の前立て開口部から陰茎が取り出しやすくなるとともに、装着時の不快感が軽減できるようになる。
本発明に係る男性用吸収性物品1を肌当接面側から見た一部破断展開図である。 男性用吸収性物品1を非肌当接面側から見た展開図である。 図1のIII−III線矢視図である。 男性用吸収性物品1を装着した男性用下着30の正面図である。 (A)は図4のV−V線矢視図、(B)は前立て開口部33を開いた状態の図4のV−V線矢視図である。 (A)〜(C)は、男性用吸収性物品1の製造工程を示す展開図である。 立体ギャザー20を備えた男性用吸収性物品1の展開図である。 他の形態例に係る男性用吸収性物品1の展開図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係る男性用吸収性物品1は、図1〜図3に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、尿などの体液を速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4の少なくとも肌側面及び非肌側面を覆うクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5とから構成されている。また、前記吸収体4の周囲において、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合され、外周に吸収体4の存在しないフラップ部Fが形成されている。
以下、さらに前記男性用吸収性物品1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。不織布の繊維は、長繊維または短繊維のいずれでもよいが、好ましくはタオル地の風合いを出すため短繊維を使用するのがよい。また、エンボス処理を容易とするために、比較的低融点のポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系繊維のものを用いるのがよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を好適に用いることもできる。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性樹脂を混入したものが使用される。前記吸収体4は、図示のように、形状保持、および体液を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した体液の逆戻りを防止するために被包シート5によって覆われるのが望ましい。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。また、前記吸収体4として、嵩を小さくできるエアレイド吸収体や、2層の不織布層間に高吸水性樹脂を配置してなるポリマーシートを用いてもよい。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。前記高吸水性樹脂の含有率は吸収体重量の5〜60%とするのが望ましい。高吸水性樹脂含有率が5%未満の場合には、十分な吸収能を与えることができず、60%を超える場合にはパルプ繊維間の絡み合いが無くなり、シート強度が低下し破れや割れ等が発生し易くなる。
本例のように、吸収体4を覆う被包シート5を設ける場合には、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間に被包シート5が介在することになる。前記被包シート5がクレープ紙からなる場合には、吸収性に優れる前記被包シート5によって尿を速やかに拡散させるとともに、これら尿の逆戻りを防止するようになる。
前記吸収体4及び被包シート5のいずれか一方又は両方は、白色以外の色、好ましくは黒色や灰色など、比較的暗い、明度が小さな色を有しているのが好ましい。本発明は男性用吸収性物品に関するものなので、比較的暗い色を用いることにより男性用として落ち着いた印象を与えるとともに、暗い色の下着に装着したときに目立ちにくくなり、かつ排尿の跡も目立ちにくくなる。着色方法は特に限定されず、適宜の染色方法、或いは着色原料を用いることができる。また、吸収体4及び被包シート5のいずれか一方又は両方に活性炭を含有することにより、着色を施してもよい。これにより、活性炭による消臭効果も付加できるようになる。
前記男性用吸収性物品1は、図4及び図5に示されるように、前開きタイプの男性用下着30に対し、前身頃中央部の肌当接面に貼着して使用される。前記男性用下着30の前身頃には、表側前立て部31と裏側前立て部32とを重ね合わせて構成された前立て開口部33が備えられている。
前記男性用下着30は、表側前立て部31と裏側前立て部32との二重構造で構成された前記前立て開口部33が備えられたボクサー型男性用下着であることが好ましい。前記前立て開口部33は、男性用下着30の表側(非肌当接面側)に、着用者の右側に向けて開口する表側開口端縁33aが形成されるとともに、男性用下着30の裏側(肌当接面側)に、着用者の左側に向けて開口する裏側開口端縁33bが形成されている。
前記男性用吸収性物品1は、男性用下着30の前立て開口部33に対応する部位に、前記前立て開口部33に沿って男性用吸収性物品1の一部が左右に分割された前開き部10が形成されている。前記男性用吸収性物品1は、前記前開き部10が形成されることによって、この前開き部10が形成された上下方向の範囲において、左右方向に対して、一方側分割部11(図1に示される肌当接面側からの平面視で前開き部10の右側に存在する部分)と、他方側分割部12(図1に示される肌当接面側からの平面視で前開き部10の左側に存在する部分)とに分割されるようになる。
図2に示されるように、前記一方側分割部11の不透液性裏面シート2の外面側には、粘着剤層13が少なくとも前記前開き部10の近傍に形成されている。また、前記他方側分割部12の不透液性裏面シート2の外面側にも、同じように粘着剤層14が少なくとも前記前開き部10の近傍に形成されている。また、本男性用吸収性物品1では、前記一方側分割部11に、前記粘着剤層13から左右方向に離隔して1又は複数の、図示例では1本の粘着剤層15が上下方向に沿って形成されるとともに、前記前開き部10より下方側の領域に、1又は複数の、図示例では、左右方向に離隔する2本の粘着剤層16、16が形成されている。また、図示しないが、他方側分割部12にも前記粘着剤層14の他に粘着剤層を形成してもよい。これらの粘着剤層13〜16は、男性用吸収性物品1を男性用下着30の内面に貼着するためのものである。
図4及び図5に示されるように、前記一方側分割部11に形成された粘着剤層13は、男性用下着30の裏側前立て部32に貼着され、前記他方側分割部12に形成された粘着剤層14は、裏側開口端縁33bの外側に延在した男性用下着30の表側前立て部31に貼着されている。すなわち、男性用下着30の前立て開口部33のうち、裏側開口端縁33bとほぼ一致する位置に、男性用吸収性物品1の前開き部10が配置され、この裏側開口端縁33bの両側に位置する裏側前立て部32及び表側前立て部31にそれぞれ、前開き部10の両側に位置する粘着剤層13、14が貼着されている。
以上の構成によって、本男性用吸収性物品1では、図5(B)に示されるように、排尿に際して男性用下着30の前立て開口部33から陰茎を取り出すに当たって、男性用下着30の前立て開口部33の表側開口端縁から表側前立て部31と裏側前立て部32とをそれぞれ左右に広げると、これに連動して、表側前立て部31と裏側前立て部32とにそれぞれ貼着された一方側分割部11と他方側分割部12とがそれぞれ左右に広がり、男性用下着30及び男性用吸収性物品1を一体的に貫通する開口部が形成されるようになる。このため、排尿に際して男性用下着30の前立て開口部33から陰茎が取り出しやすくなる。
また、本男性用吸収性物品1は、腰回りの全体に巻き付けるタイプのものではなく、普段着用している男性用下着30の前立て部に貼着するタイプなので、軽度の失禁症状の人でも、装着時における不快感を生じにくい。
前記前開き部10において、一方側分割部11と他方側分割部12とは重なっていなくてもよいが、図1に示されるように、一方側分割部11と他方側分割部12とが重なり合うように配置されているのが好ましい。一方側分割部11と他方側分割部12とが重なり合うように配置されることにより、前開き部10からの体液の漏れが生じにくくなる。前開き部10からの体液の漏れをより確実に防止する観点から、少なくとも一部で前記一方側分割部11と他方側分割部12の吸収体4同士が重なり合うように配置するのが好ましい。
前開き部10の上側端縁における前記一方側分割部11と他方側分割部12との重なり幅Aは、10〜20mmであるのがよい。重なり幅Aが大きすぎると前開き部10が開口しにくくなり、陰茎を出し入れしにくくなる。一方、重なり幅Aが小さすぎると、前開き部10からの体液の漏れが生じやすくなる。
本実施形態に係る男性用吸収性物品1では、前開き部10より上側の男性用吸収性物品1の上側外形線までの間に、一方側分割部11の前開き部10より上側に延在する部分と、他方側分割部12の前開き部10より上側に延在する部分とが、ホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合された接合部17が設けられている。前記接合部17を設けることにより、前開き部10における一方側分割部11及び他方側分割部12の位置がある程度固定でき、前開き部10からの体液の漏れや前開き部10が意図せずに口開きするのが防止できる。
男性用吸収性物品1の上端から前開き部10の上側端縁までの上下方向の距離Bは、30〜40mmとするのがよい。
前記前開き部10は、男性用吸収性物品1の上端より下方側の位置から、男性用吸収性物品1の上下方向の中間位置までの範囲に形成するのが好ましく、前記前開き部10より上側部分及び下側部分はそれぞれ左右に連続的に形成するのが好ましい。これにより、男性用下着30の表側前立て部31及び裏側前立て部32をそれぞれ左右に広げたときの男性用吸収性物品1の一方側分割部11及び他方側分割部12の連動性が高まり、排尿に際して下着の前立て開口部33から陰茎がより一層取り出しやすくなる。
前記前開き部10の長さLは、110〜120mmとするのがよい。一般的なボクサー型男性用下着の前立て開口部33の長さが約110mm前後であるため、男性用吸収性物品1の前立て開口部33と同等かこれより若干長く形成するのが好ましい。
前記前開き部10は、図1に示されるように、肌当接面側からの平面視で、上下方向中心線CLより左側に偏倚した位置に形成するのが好ましい。図4に示されるように、一般的な男性用下着30の前立て開口部33の裏側開口端縁33bが、男性用下着30の中央より右側に偏倚した位置に設けられているため、これに対応して設けるのがよい。
また、前記前開き部10は、男性用下着30の前立て開口部33の裏側開口端縁33bに対応して、上下方向中心線CLに対して左側に所定の角度で傾斜して設けるのが好ましい。上下方向中心線CLに対する傾斜角αとしては、0〜30°とするのが好ましい。一般的な男性用下着30の前立て開口部33の裏側開口端縁33bの前記傾斜角αが10°前後であるので、これに対応したものである。
前記前開き部10が、図1に示されるように、上下方向中心線CLより左側に偏倚した位置に形成されるとともに、上下方向中心線CLに対して左側に所定の角度で傾斜して設けられることによって、一方側分割部11は他方側分割部12より広い面積で形成されるようになる。これによって、前記一方側分割部11は、装着時に広く着用者の股間部を覆うため、主に装着時における失禁などによる尿を吸収する役割がある。また、前記他方側分割部12は、前記一方側分割部11と同様に、装着時における失禁などによる尿を吸収する役割とともに、排尿後に陰茎を男性用下着内に戻すときに、表側前立て部31に陰茎が当たって尿が付着するのを防止する役割もある。
男性用吸収性物品1の平面形状としては、図1に示されるように、股間部へのフィット性を高めるため、上側が幅広で下側が幅狭の略台形状とするのが好ましい。また、この他に、逆三角形状や円形状、楕円形状、多角形状などで形成しても構わない。男性用吸収性物品1の上側の外形幅としては、170〜200mmとするのがよく、下側の外形幅としては、70〜80mmとするのがよい。
図2及び図4に示されるように、前開き部10の両側に配置される粘着剤層13、14は、前開き部10の傾斜に沿って傾斜する帯状に設けるのが好ましい。これによって、男性用吸収性物品1を男性用下着30に確実に固定でき、男性用下着30の前立て開口部33との連動性が良好になる。
前記男性用吸収性物品1を製造するには、次の工程で行うことができる。先ずはじめに、図6(A)に示されるように、前開き部10に対応する位置から上端にかけて吸収体の欠損部18が形成された所定形状の吸収体4を製造し、前記吸収体4の肌側面及び非肌側面をそれぞれ透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2で覆い、前記吸収体4以外の領域(点線部の外側領域)において透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2を接合する全周シールを施す。次いで、同図6(B)に示されるように、前記吸収体4の欠損部18の中央部に沿って、透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2を一体的に切断する切り込み線19を形成する。その後、同図6(C)に示されるように、前開き部10の上端において、一方側分割部11と他方側分割部12とが所定の重なり代を有するように、重ね合わせ、前開き部10より上側の領域に接合部17を施す。このように、左右に分割された一方側分割部11と他方側分割部12とを重ね合わせることにより、男性用吸収性物品1の中央部が外側に膨出するカップ状に形成されるため、男性用下着30に装着したときに装着感が良好になるとともに、体液の漏れが防止できる。
変形例に係る男性用吸収性物品1として、図7に示されるように、前開き部10において他方側分割部12の肌当接面側に重ね合わされた一方側分割部11の前開き部10に沿って、肌側に起立する立体ギャザー20を形成してもよい。前記立体ギャザー20は、前記前開き部10に沿うとともに、一方側分割部11の内方側に向けて配設されたギャザー形成用不織布21によって形成されている。前記ギャザー形成用不織布21は、前開き部10の端縁部に沿って透液性表面シート3の肌当接面側に接合されるとともに、内方側部分がほぼ二重に折り返されて、この二重シート内部に弾性伸縮部材22が両端または長手方向の適宜の位置が固定された状態で配設されている。前記ギャザー形成用不織布21は、上下端部がそれぞれ透液性表面シート3の肌当接面側に接合されることによって、前記弾性伸縮部材22の収縮力によって肌側に起立する立体ギャザー20が形成されている。前記一方側分割部11の前開き部10に沿って立体ギャザー20を形成することにより、装着時に前記前開き部10において一方側分割部11と他方側分割部12との間に陰茎が入り込むのが防止でき、体液の漏れが防止できるとともに、前記立体ギャザーによって体液が塞き止められ、吸収体4の端部からの漏れが防止できる。前記立体ギャザー20は、前開き部10の上端から下端にかけて、前開き部10の全長に亘って形成するのが好ましい。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、一方側分割部11と他方側分割部12とを重ね合わせて前開き部10を形成していたが、図8に示されるように、一方側分割部11と他方側分割部12とが重なることなく、両者の間に切り込み部23を設けることによって前開き部10を構成してもよい。これにより、一方側分割部11と他方側分割部12とを重ね合わせる工程がなくなり、製造が簡略化できるとともに、装着時の違和感が軽減できる。
図8(A)に示される男性用吸収性物品1では、吸収体4の外周に接続しない中間部に島状の欠損部24が形成され、この吸収体4の欠損部24の中央部であって、男性用吸収性物品1の外周に接続しない中間部に前記切り込み部23が形成されている。本形態例では、中間部に切り込み部23が設けられ、その上方の吸収体4が左右に連続して設けられているため、装着時に前開き部10が意図せずに口開きするのが抑えられるとともに、一方側分割部11と他方側分割部12との間で吸収体4に吸収された体液の移行が行われるため、体液の吸収効率が向上できる利点がある。
図8(B)に示される男性用吸収性物品1では、吸収体4の上端から切欠き状の欠損部25が形成され、男性用吸収性物品1の上端から前記吸収体4の欠損部25の中央部を通る切り込み部23が形成されている。本形態例では、前開き部10の上方において一方側分割部11と他方側分割部12とが接合されていないため、排尿に際して下着の前立て開口部を開口したとき、これに連動して男性用吸収性物品1の前開き部10が口開きしやすくなる。
(2)上記形態例では、前開き部10は直線で構成していたが、曲線で構成してもよい。特に、男性用下着30の前立て開口部33の開口動作との連動性を高めるため、男性用下着30の前立て開口部33の裏側開口端縁の形状に合わせた曲線とするのが好ましい。
1…男性用吸収性物品、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…被包シート、10…前開き部、11…一方側分割部、12…他方側分割部、13〜16…粘着剤層、17…接合部、18…(吸収体の)欠損部、20…立体ギャザー、30…男性用下着、31…表側前立て部、32…裏側前立て部、33…前立て開口部

Claims (5)

  1. 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在されて成るとともに、表側前立て部と裏側前立て部とを重ね合わせて構成された前立て開口部を備えた男性用下着の肌当接面に貼着して使用する男性用吸収性物品において、
    前記男性用下着の前立て開口部に対応する部位に、前記前立て開口部に沿って前記男性用吸収性物品の一部が左右に分割された前開き部が形成されるとともに、前記前開き部で分割された一方側分割部の前記不透液性裏面シートの外面側に粘着剤層が形成され、他方側分割部の前記不透液性裏面シートの外面側に粘着剤層が形成され、
    前記一方側分割部に形成された粘着剤層が、前記男性用下着の表側前立て部及び裏側前立て部のうちの一方に貼着され、前記他方側分割部に形成された粘着剤層が、前記男性用下着の表側前立て部及び裏側前立て部のうちの他方に貼着されていることを特徴とする男性用吸収性物品。
  2. 前記前開き部において、前記一方側分割部と前記他方側分割部とが重なり合うように配置されている請求項1記載の男性用吸収性物品。
  3. 前記前開き部は、男性用吸収性物品の上端より下方側の位置から上下方向の中間位置まで形成されている請求項1、2いずれかに記載の男性用吸収性物品。
  4. 前記前開き部は、肌当接面側からの平面視で、上下方向中心線より左側に偏倚した位置に、上下方向中心線に対して左側に0〜30°の角度で形成されている請求項1〜3いずれかに記載の男性用吸収性物品。
  5. 前記前開き部において前記一方側分割部が他方側分割部の肌当接面側に重ね合わされており、
    前記一方側分割部の前記前開き部に沿って、肌側に起立する立体ギャザーが形成されている請求項1〜4いずれかに記載の男性用吸収性物品。
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