JP2019018324A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 研磨傷の発生を抑制しつつ、研磨レートを向上させることができる研磨パッドを提供することを課題とする。【解決手段】 研磨対象物を研磨するための研磨面を有し、該研磨面には、周方向で並ぶように区画された複数の研磨領域が設定され、該複数の研磨領域には、互いに交差しないように直線状に延び且つ長手方向における一端が研磨パッドの外周端で開放する複数の研磨溝が形成される高研磨領域が含まれ、該高研磨領域に形成される複数の研磨溝のうちの少なくとも一つは、溝幅方向における一方の側面が該溝幅方向において内側に向けて傾斜し、且つ該溝幅方向における他方の側面が該溝幅方向における外側に向けて傾斜する傾斜溝となっている。【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ウエハや、ガラス等の研磨対象物を研磨する研磨パッドに関する。
従来から、研磨パッドには種々のものが提供されており、例えば、特許文献1に開示されているように、研磨面上に滴下したスラリーの流れを制御することで研磨傷の発生を抑制する効果や研磨レートを高めるように構成された研磨パッドが提供されている。
かかる研磨パッドでは、研磨面に対して周方向で並ぶように区画された複数の領域が設定されており、該複数の領域には、スラリーを保持する機能が付与された保持領域と、スラリーを排出する機能が付与された排出領域とが含まれている。
保持領域の表面には、複数の溝が形成されており、該複数の溝のそれぞれは、研磨パッドの径方向に直交する方向に延び、且つ互いに平行となるように形成されている。
排出領域の表面には、前記径方向に沿って互いに平行となるように延びる複数の溝が形成されており、該複数の溝のそれぞれは、長手方向における一端が研磨パッドの外周端で開放している。
そのため、前記研磨パッドは、回転状態でスラリーが滴下されると、保持領域においてはスラリーが各溝に保持され易くなり、排出領域においてはスラリーとともに研磨屑等の異物が各溝を通じて外部に排出され易くなるため、研磨レートを高めることができ、また、異物による研磨傷の発生を抑制できるようになっている。
特開2015−160258号公報
ところで、従来の研磨パッドでは、上述のように、研磨面に形成した溝のパターンによってスラリーの流れを制御することで、研磨傷の発生を抑制する効果や、研磨レートを高めていたが、研磨時間の短縮を迫られる環境では、研磨傷の発生を抑制しつつも研磨レートをさらに高めることが望まれる場合がある。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、研磨傷の発生を抑制しつつ、研磨レートを向上させることができる研磨パッドを提供することを課題とする。
本発明の研磨パッドは、
研磨対象物を研磨するための研磨面を有し、
該研磨面には、周方向で並ぶように区画された複数の研磨領域が設定され、
該複数の研磨領域には、互いに交差しないように直線状に延び且つ長手方向における一端が研磨パッドの外周端で開放する複数の研磨溝が形成される高研磨領域が含まれ、
該高研磨領域に形成される複数の研磨溝のうちの少なくとも一つは、溝幅方向における一方の側面が該溝幅方向において内側に向けて傾斜し、且つ該溝幅方向における他方の側面が該溝幅方向における外側に向けて傾斜する傾斜溝となっている。
上記構成の研磨パッドによれば、高研磨領域に形成されている複数の研磨溝は、互いに交差しないように直線状に延び且つ長手方向における一端が研磨パッドの外周端で開放しているため、高研磨領域では、研磨溝内でのスラリーの流れが良くなる。
そのため、高研磨領域内においては、研磨屑がスラリーの流れに乗って外部に排出され易くなるため、研磨傷の原因となる研磨屑が研磨面上から排除され易くなる。
また、高研磨領域の傾斜溝では、前記一方の側面が溝幅方向における内側に向けて傾斜しているため、研磨面と前記一方の側面とで先鋭な角部が形成される。そのため、かかる角部に対して前方側(頂点側)から研磨対象物が摺接する場合は、研磨対象物の研磨レートが高まる。
一方、高研磨領域の傾斜溝では、前記他方の側面が溝幅方向における外側に向けて傾斜しているため、研磨面と前記他方の側面とで形成される角部は鈍角となる。そのため、かかる角部に対して前方側(頂点側)から研磨対象物が摺接する場合は、研磨対象物に研磨傷が付き難くなる。
本発明の研磨パッドにおいて、
前記一方の側面及び前記他方の側面は、研磨パッドの回転方向における前方側に向けて傾斜していてもよい。
かかる構成によれば、研磨面と前記一方の側面とで形成される先鋭な角部に対して前方側(頂点側)から研磨対象物が摺接する機会が増える分、研磨対象物の研磨レートが高まる。
本発明の研磨パッドにおいて、
前記一方の側面及び前記他方の側面は、研磨パッドの回転方向における後方側に向けて傾斜していてもよい。
かかる構成によれば、研磨対象物が研磨面と前記他方の側面とによって形成される角部に対して前方側(頂点側)から研磨対象物が摺接する機会が増える分、研磨対象物に研磨傷が付き難くなる。
本発明において、
前記高研磨領域に形成されている前記複数の研磨溝のそれぞれは、互いに平行に延びるように形成されるとともに、該複数の研磨溝のそれぞれが前記傾斜溝として構成されていてもよい。
かかる構成によれば、高研磨領域では、各研磨溝が互いに平行に延びているため、該研磨溝内で研磨屑が詰まることを防止することができる。また、高研磨領域では、各研磨溝が傾斜溝として構成されるため、研磨レートの向上効果、及び研磨傷の抑制効果が高まる。
この場合、前記複数の傾斜溝は、それぞれの前記一方の側面が傾斜する方向、及びそれぞれの前記他方の側面が傾斜する方向が同方向であってもよい。
このようにすれば、前記少なくとも一つの研磨領域内において、研磨特性のばらつきを抑えることができる。
また、本発明において、
前記研磨面には、前記研磨面の中心点から前記研磨面の径方向外方に向けて直線状に延びる複数の仮想境界線によって前記高研磨領域を含む複数の前記研磨領域が区画され、
該高研磨領域の各研磨溝は、前記中心点と該高研磨領域の外周端の中点とを通る仮想直線に対して平行となるように形成されていてもよい。
前記研磨パッドでは、高研磨領域の各研磨溝が、前記中心点と該高研磨領域の外周端の中点とを通る仮想直線に対して平行となるように形成されているため、各研磨溝内に入り込んだ研磨屑が、研磨溝の一端(すなわち、高研磨領域の外周端)まで滞りなく流れる。従って、前記研磨パッドでは、研磨屑の排出性能が高まる。
また、本発明において、前記複数の研磨領域には、複数の前記高研磨領域が含まれていてもよい。
かかる構成によれば、研磨面に区画された複数の研磨領域の構造を揃えることで、研磨特性のばらつきを抑えることができる。
以上のように、本発明の研磨パッドによれば、研磨傷の発生を抑制しつつ、研磨レートを向上させることができるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る研磨パッドの平面図である。 図2は、同実施形態に係る研磨パッドの研磨領域(高研磨領域)の拡大図である。 図3は、図2のIV−IV線における断面の拡大図である。 図4において、(a)は研磨対象物が研磨面に対して摺動する方向が研磨パッドの回転方向とは逆方向である状態の説明図であり、(b)は研磨対象物が研磨面に対して摺動する方向が研磨パッドの回転方向と同方向である状態の説明図である。 図5は、本発明の他実施形態に係る研磨パッドの説明図であり、(a)は研磨対象物が研磨面に対して摺動する方向が研磨パッドの回転方向とは逆方向である状態の説明図であり、(b)は研磨対象物が研磨面に対して摺動する方向が研磨パッドの回転方向と同方向である状態の説明図である。 図6は、本発明の別の実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、全ての研磨領域のうちの3つを高研磨領域とした研磨パッドの説明図である。 図7は、本発明のさらに別の実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、(a)、(b)は全ての研磨領域のうちの2つを高研磨領域とした研磨パッドの説明図であり、(c)は1つの研磨領域のみを高研磨領域とした研磨パッドの説明図である。 図8において(a)、(b)は、本発明のさらなる別の実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、研磨溝同士を交差させている研磨パッドの説明図である。 図9において(a)〜(c)は、本発明のさらなる別の実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、高研磨溝領域の研磨溝を仮想境界線に対して平行となるように形成した研磨パッドの説明図である。 図10は、本発明のさらなる別の実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、(a)は高研磨領域の研磨溝の他端が隣接する研磨領域の研磨溝と非連続である研磨パッドの説明図であり、(b)は高研磨領域の研磨溝の他端が仮想境界線を超えて隣接する研磨領域の研磨溝と交差している研磨パッドの説明図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる研磨パッドについて、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る研磨パッドは、表面に高い平坦性が求められる研磨対象物(例えば、半導体ウエハや、ガラス等)を研磨するためのものである。
研磨パッド1は、図1に示すように、円板状となっており、一方の板面(表面)が研磨対象物を研磨するための研磨面2となっている。
研磨面2には、中心点を基点とする周方向で並ぶようにして区画された複数の研磨領域20が設定されている。本実施形態では、研磨面2の中心点から径方向外方(研磨面2の径方向における外方)に向かって直線状に延びる複数(本実施形態では4本)の仮想境界線L1によって、研磨面2に複数の研磨領域20が区画されている。
そのため、研磨領域20は、円弧状の外周端200と、該外周端200の両端(周方向における両端)か延び且つ先端が互いに交わる一対の仮想境界線L1とに囲まれた領域となっている。そのため、研磨領域20は、平面視においては、扇形状の領域となっている。
なお、本実施形態に係る研磨パッド1は、各仮想境界線L1に対応する位置で分割可能であってもよいし、各研磨領域20が連続するように構成されていてもよい。
研磨領域20には、図2に示すように、研磨面2上で開口する研磨溝21が複数形成されている。
複数の研磨領域20には、互いに交差しないように直線状に延び且つ長手方向における一端が研磨パッド1の外周端で開放する複数の研磨溝21が形成されている高研磨領域20Hが含まれている。
高研磨領域20Hに形成されている複数の研磨溝21は、直線状であり且つ互いに平行となるように形成されている。また、高研磨領域20Hの各研磨溝21は、研磨領域20の角(一対の仮想境界線L1の交点)と外周端200の中点とを通過する仮想直線L2に対して平行となるように形成されている。
そのため、高研磨領域20Hにおいては、各研磨溝21が他の研磨溝21とは交差しないように形成されている。
高研磨領域20Hの研磨溝21は、長手方向における一端が研磨領域20の外周端200で開放(研磨面2の面方向で開放)し、長手方向における他端が一対の仮想境界線L1のうちの何れかの仮想境界線L1に対して傾斜するように交わっており、該研磨溝21の他端は、仮想境界線L1上において、隣接する研磨領域20の研磨溝21(研磨溝21の前記他端)と連続している。
高研磨領域20Hの複数の研磨溝21には、図3に示すように、側面210が、底面211との交点(研磨溝21の角)を基点として溝の幅方向(以下、溝幅方向と称する)で傾斜している傾斜溝21が含まれている。
傾斜溝21では、前記溝幅方向における一方の側面210が溝幅方向における内側に向けて傾斜し、前記溝幅方向における他方の側面210が溝幅方向における外側に向けて傾斜している。
また、本実施形態に係る傾斜面では、各側面210が傾斜している方向が、研磨パッド1を回転させる方向、すなわち、研磨溝21の進行方向における前方側と一致している。なお、図1乃至図5においては、研磨パッド1を回転させる方向を「R」で示している。
傾斜溝21の溝幅方向において内側に傾斜する側面210を内傾斜面210iと称し、溝幅方向において外側に傾斜する側面210を外傾斜面210oと称して以下の説明を行うこととする。
内傾斜面210iは、上記のように溝幅方向において内側に傾斜しているため、内傾斜面210iの先端部と研磨面2とが交わる角度は、鋭角となっている。そのため、研磨溝21の一方の開口縁は、内傾斜面210iの先端部と研磨面2とによって、溝幅方向において内側に突出する先鋭な鋭角部212となっている。
一方、溝幅方向において外側に傾斜する外傾斜面210oの先端部と研磨面2とが交わる角度は鈍角となっている。本実施形態では、外傾斜面210oの先端部と研磨面2とによって構成される研磨溝21の他方の開口縁を鈍角部213と称する。
内傾斜面210i、及び外傾斜面210oの傾斜角度は、研磨面2に対する面直交方向を基準として10°〜30°の間で設定されていることが好ましい。
なお、複数の研磨領域20には、少なくとも一つの高研磨領域20Hが含まれていればよいが、本実施形態では、全ての研磨領域20が高研磨領域20Hとなっている。また、高研磨領域20Hにおいては、複数の研磨溝21のうちの少なくとも何れか一つの研磨溝21が傾斜溝21として構成されていればよいが、本実施形態では、高研磨領域20H内の全ての研磨溝21が傾斜溝21となっている。
本実施形態に係る研磨パッド1の構成は、以上の通りである。続いて、研磨パッド1による研磨対象物の研磨処理について説明する。
研磨パッド1による研磨対象物の研磨処理を行う場合、研磨パッド1を下定盤に取り付け、研磨対象物を上定盤に取り付ける。そして、下定盤を回転させ(すなわち、研磨パッド1を中心点が回転中心となるように回転させ)、研磨面2上にスラリーを滴下しつつ、研磨対象物を研磨面2に押し付けることによって研磨対象物を研磨する。
また、研磨処理においては、上定盤も回転させており、さらに、該上定盤を適宜位置変更するようにして研磨面2に対して移動させている。そのため、研磨対象物自身も回転しており、研磨面2に押し付けられたまま動いている状態になる。
研磨処理においては、研磨対象物が研磨面2に対して摺動する方向が研磨パッド1の回転方向とは逆方向となる場合がある。この場合、鋭角部212は、図4(a)に示すように、頂点から順に研磨対象物Wに摺接(接触)するため、研磨対象物Wの表面を削り取りながら前記回転方向と同方向に進む。なお、図4(a)、図4(b)においては、研磨面2に対する研磨対象物Wの相対移動方向を「M」出示している。
一方、研磨面2は、研磨対象物Wが研磨面2に対して摺動する方向が研磨パッド1の回転方向と同方向となる場合もある。この場合は、図4(b)に示すように、研磨対象物Wが鈍角部213に対して頂点側から順に接触する。
なお、本実施形態では、内傾斜面210i及び外傾斜面210oのそれぞれが研磨パッド1を回転させる方向に向けて傾斜しているため、研磨対象物Wが鈍角部213に対して頂点側から接触する機会よりも、研磨対象物Wが鋭角部212に対して頂点側から接触する機会の方が多くなる。
また、研磨領域20に形成されている研磨溝21は、長手方向における一端が研磨パッド1の外周端200で開放しているため、研磨処理において研磨面2上に滴下されたスラリーや、研磨対象物Wの研磨に伴って発生した研磨屑は、研磨パッド1から受ける遠心力によって研磨溝21内で径方向外方に向かって流れ、研磨パッド1の外周端200(研磨溝21の前記一端)から排出される。
なお、高研磨領域20Hでは、複数の研磨溝21が互いに交差しないように直線状に延び且つ長手方向における一端が研磨パッド1の外周端200で開放するように形成されているため、研磨溝21内のスラリーが滞り無く前記径外方向に向かって流れるようになっている。
以上のように、本実施形態に係る研磨パッド1によれば、研磨面2上に区画されている複数の研磨領域20には、スラリーの流動性が高まる高研磨領域20Hが含まれているため、高研磨領域20Hの研磨溝21内においては、研磨屑がスラリーの流れに乗って外部に排出され易くなる。これにより、研磨傷の原因となる研磨屑が研磨面2上から排除され易くなる。なお、本実施形態では、複数の研磨領域20の全てが高研磨領域20Hとなっているため、研磨面2全体において研磨屑の排出性が高まる。
また、高研磨領域20Hでは、各研磨溝21が直線状であり、互いに平行となるように形成されている(すなわち、他の研磨溝21とは交差しないように形成されている)ため、研磨溝21内で研磨屑が詰まることを防止することができる。
さらに、高研磨領域20Hの各研磨溝21は、研磨領域20の角(一対の仮想境界線L1の交点)と外周端200の中点とを通過する仮想直線L2に対して平行となるように形成されているため、スラリーや研磨屑の流れの勢いが内傾斜面210iや外傾斜面210oによって減衰してしまうことを抑えることができる。
従って、高研磨領域20H内では、研磨屑を滞りなく研磨面2から外部に排出することができるようになっている。
そして、高研磨領域20Hの研磨溝21では、前記一方の側面210(内傾斜面210i)が前記溝幅方向において内側に向けて傾斜しているため、研磨面2と前記一方の側面210とで先鋭な鋭角部212が形成される。そのため、かかる鋭角部212に対して前方側(頂点側)から研磨対象物Wが摺接する場合は、研磨対象物Wの研磨レートが高まる。
一方、高研磨領域20Hの研磨溝21では、前記他方の側面210が該外側に向けて傾斜しているため、研磨面2と前記他方の側面210とで形成される角部は鈍角となる。そのため、かかる角部に対して前方側(頂点側)から研磨対象物Wが摺接する場合は、研磨対象物Wに研磨傷が付き難くなる。
なお、各高研磨領域20Hにおいては、全ての研磨溝21の側面210が前記溝幅方向で傾斜しているため、研磨面2全体において鋭角部212による研磨レートの向上効果、及び鈍角部213による研磨傷の抑制効果を得ることができる。
また、本実施形態では、内傾斜面210i及び外傾斜面210oが研磨パッド1を回転させる方向、すなわち、研磨溝21の進行方向に向かって傾斜しているため、研磨対象物Wが鋭角部212に対して頂点側から接触する機会が増える分、研磨対象物Wの研磨レートが高まるようになっている。
以上のように、本実施形態に係る研磨パッド1は、研磨屑の排出性を高めることで研磨傷の発生を抑制しつつ、研磨溝21の側面210(前記一方の側面210)と研磨面2とで先鋭な角部を形成することにより研磨レートを向上させることができるようになっている。
なお、本発明の研磨パッドは、上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
上記実施形態においては、内傾斜面210iが傾斜している方向及び外傾斜面210oが傾斜している方向が、研磨パッド1の回転方向、すなわち、研磨溝21の進行方向と一致していたが、この構成に限定されない。例えば、内傾斜面210iが傾斜している方向及び外傾斜面210oが傾斜している方向は、研磨溝21の進行方向とは逆方向であってもよい。
この場合、研磨対象物Wが研磨面2に対して摺動する方向が研磨パッド1の回転方向とは逆方向となる場合においては、図5(a)に示すように、研磨対象物Wが鋭角部212に対して後方側から接触し、鈍角部213に対しては頂点側から順に接触する。なお、図5(a)、図5(b)においても、研磨面2に対する研磨対象物Wの相対移動方向を「M」出示している。
そして、研磨対象物Wが研磨面2に対して摺動する方向が研磨パッド1の回転方向と同方向となる場合においては、図5(b)に示すように、鋭角部212が頂点から順に研磨対象物Wに摺接する(すなわち、研磨対象物Wは、表面を鋭角部212に削り取られながら前記回転方向と同方向に進む)。
また、鋭角部212が進行方向とは逆方向側に向けて配置されることになるため、研磨対象物Wが鋭角部212に対して頂点側から接触する機会よりも、研磨対象物Wが鈍角部213に対して頂点側から接触する機会の方が多くなる分、研磨傷の抑制効果が高まる。
また、上記構成を採用した研磨パッド1では、外傾斜面210oが傾斜溝21の進行方向における後方側に位置し且つ該後方側に向けて傾斜しているため、傾斜溝21内に入り込んだ研磨屑が外傾斜面210oを乗り越えて傾斜溝21の外部に排出され易くなる。従って、傾斜溝21内に研磨屑が留まり難くなる。
上記実施形態において、高研磨領域20H内の複数の研磨溝21は、全てが傾斜溝21として構成されていたが、この構成に限定されない、例えば、複数の研磨溝21のうちの一部の研磨溝21を傾斜溝21として構成してもよい。この場合、傾斜溝21以外の研磨溝21は、例えば、研磨パッド1の厚み方向に沿って側面210が底面211から起立するように構成してもよい。
上記実施形態において、高研磨領域20H内において、複数の傾斜溝21は、内傾斜面210i及び外傾斜面210oが傾斜している方向が同じ向きとなるように形成されていたが、この構成に限定されない。例えば、高研磨領域20H内の複数の傾斜溝21には、内傾斜面210i及び外傾斜面210oの傾斜方向が異なる傾斜溝21が混在していてもよい。
上記実施形態において、傾斜溝21の内傾斜面210iと外傾斜面210oとは平行となっていたが、この構成に限定されない。例えば、傾斜溝21の内傾斜面210iと外傾斜面210oとは、傾斜する方向が同じであれば、それぞれの傾き度合いが異なっていてもよい。
上記実施形態では、研磨面2上に4つの研磨領域20が区画されていたが、例えば、研磨面2上には、3つ又は5つ以上の研磨領域20が区画されていてもよい。
上記実施形態では、前記周方向で隣り合う仮想境界線L1がなす角度は、直角となっていたが、かかる角度は、例えば、鋭角又は鈍角となっていてもよい。
上記実施形態では、複数の研磨領域20の全てが高研磨領域20Hとなっていたが、複数の研磨領域20のうちの一部のみを高研磨領域20Hとしてもよい。
例えば、図6に示すように、4つの研磨領域20のうちの3つを高研磨領域20Hとしてもよいし、図7(a)、図7(b)に示すように、2つの研磨領域20を高研磨領域20Hとしてもよいし、図7(c)に示すように、1つの研磨領域20のみを高研磨領域20Hとしてもよい。
また、図7(a)、図7(b)、図7(c)に示す研磨パッド1においては、高研磨領域20Hとは別の研磨領域20に形成されている研磨溝21が互いに平行となるように延びているが、図8(a)、図8(b)に示すように、複数の研磨溝21は、互いに交差していてもよい。
なお、複数の研磨領域20に高研磨領域20Hと、高研磨領域20Hとは別の研磨領域20との両方を含める場合においては、該別の研磨領域20に形成されている研磨溝21の側面210を溝幅方向で傾斜させてもよい。
上記実施形態において、高研磨領域20H内の複数の研磨溝21のそれぞれは、仮想直線L2に対して平行となるように形成されていたが、この構成に限定されない。高研磨領域20H内の複数の研磨溝21のそれぞれは、他の研磨溝21とは交差しないように形成されておらず、長手方向における一端が研磨領域20の外周端200で開放(研磨面2の面方向で開放)し、長手方向における他端が一対の仮想境界線L1のうちの何れかの仮想境界線L1に交わっていれば、例えば、研磨領域20の角(一対の仮想境界線L1の交点)と外周端200の中点とを通過する仮想直線(上記実施形態の仮想直線L2に対応する仮想直線)に対して交差する方向に延びていてもよいし、図9(a)、図9(b)、図9(c)に示すように、該仮想直線に対して平行に延びていてもよい。
上記実施形態において、高研磨領域20Hの研磨溝21の前記一端は、仮想境界線L1上において、隣接する研磨領域20の研磨溝21(研磨溝21の前記他端)と連続していたが、この構成に限定されない。例えば、高研磨領域20Hの研磨溝21の前記他端は、図10(a)に示すように、隣接する研磨領域20の研磨溝21(研磨溝21の前記他端)と非連続であってもよいし、図10(b)に示すように、仮想境界線L1を超えて隣接する研磨領域20の研磨溝21と交差するようになっていてもよい。
上記実施形態では、内傾斜面210iが傾斜している方向及び外傾斜面210oが傾斜している方向に向けて研磨パッド1を回転させることを一例に挙げて研磨処理の説明を行ったが、内傾斜面210iが傾斜している方向及び外傾斜面210oが傾斜している方向とは逆方向に向けて研磨パッド1を回転させて研磨処理を行うことも可能である。
この場合、鋭角部212が進行方向とは逆方向側に向けて突出した状態になるため、研磨対象物Wが鋭角部212に対して頂点側から接触する機会よりも、研磨対象物Wが鈍角部213に対して頂点側から接触する機会の方が多くなる分、研磨傷の抑制効果が高まることになる。
1…研磨パッド、2…研磨面、20…研磨領域、20H…高研磨領域、21…研磨溝(傾斜溝)、200…外周端、210…側面、210i…内傾斜面、210o…外傾斜面、211…底面、212…鋭角部、213…鈍角部、L1…仮想境界線、L1…各仮想境界線、L2…仮想直線、W…研磨対象物

Claims (7)

  1. 研磨対象物を研磨するための研磨面を有し、
    該研磨面には、周方向で並ぶように区画された複数の研磨領域が設定され、
    該複数の研磨領域には、互いに交差しないように直線状に延び且つ長手方向における一端が研磨パッドの外周端で開放する複数の研磨溝が形成される高研磨領域が含まれ、
    該高研磨領域に形成される前記複数の研磨溝のうちの少なくとも一つは、溝幅方向における一方の側面が該溝幅方向において内側に向けて傾斜し、且つ該溝幅方向における他方の側面が該溝幅方向における外側に向けて傾斜する傾斜溝となっている
    研磨パッド。
  2. 前記一方の側面及び前記他方の側面は、研磨パッドの回転方向における前方側に向けて傾斜している
    請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記一方の側面及び前記他方の側面は、研磨パッドの回転方向における後方側に向けて傾斜している
    請求項1に記載の研磨パッド。
  4. 前記高研磨領域に形成されている前記複数の研磨溝のそれぞれは、互いに平行に延びるように形成されるとともに、該複数の研磨溝のそれぞれが前記傾斜溝として構成されている
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の研磨パッド。
  5. 前記複数の傾斜溝は、それぞれの前記一方の側面が傾斜する方向、及びそれぞれの前記他方の側面が傾斜する方向が同方向である
    請求項4に記載の研磨パッド。
  6. 前記研磨面には、前記研磨面の中心点から前記研磨面の径方向外方に向けて直線状に延びる複数の仮想境界線によって前記高研磨領域を含む複数の前記研磨領域が区画され、
    該高研磨領域の各研磨溝は、前記中心点と該高研磨領域の外周端の中点とを通る仮想直線に対して平行となるように形成されている
    請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の研磨パッド。
  7. 前記複数の研磨領域には、複数の前記高研磨領域が含まれている
    請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の研磨パッド。
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