JP5994183B2 - 研磨パッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨パッド及びその製造方法に関し、特に、半導体ウェハや液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、磁気ディスク用ガラス基板等の表面を研磨するための研磨パッド及びその製造方法に関する。
従来から、半導体ウェハや液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、磁気ディスク用ガラス基板等の被研磨物の表面を研磨して平坦化する方法として、化学的機械的研磨法(CMP法)が用いられている。CMP法を用いて被研磨物を研磨する際は、研磨パッドを被研磨物に押し当て、両者の間に研磨スラリーを供給しながら研磨パッドと被研磨物とを回転させる。研磨スラリーは、研磨パッドの回転に伴う遠心力によって、中心側から外側に向かって流れ、最終的には研磨パッドの外部に排出される。
近年では、研磨スラリーを被研磨物の表面に均等かつ十分に行き渡らせて被研磨物を一様で高精度に平坦化すること、高価な研磨スラリーの消費を抑えること、スクラッチの原因となる研磨屑を効率的に排出すること等の目的で、研磨パッドの表面に様々な形状の溝を形成することが一般的に行われている。例えば、特許文献1には研磨パッドの表面に同心円状の溝を複数形成することが記載されている。また、特許文献2には研磨パッドの表面に放射状に拡散する複数の溝を形成することが記載されている。また、特許文献3には研磨パッドの表面に螺旋状の溝を形成する技術が開示されている。
特許第4103106号公報 特開2003−209077号公報 特開2004−358653号公報
しかし、特許文献1のような同心円状の溝は研磨スラリーの保持能力に優れるが、溝が外周部につながっていないため、溝に沿って研磨屑が滞留し滞留した研磨屑によって被研磨物にスクラッチが形成されてしまうため好ましくない。また、特許文献2のような放射状に拡散する溝においては、研磨スラリーが遠心力により排出されやすいために研磨スラリーの保持性能に劣り、高価なスラリーを大量に浪費してしまう問題がある。特許文献2には、格子状の溝を形成することも記載されているが、素早くパッド面内の広範囲にわたりスラリーを行きわたらせる拡散性が得られない。
また、特許文献3には、研磨パッドに螺旋状の溝を形成することによって、拡散性能を高めることができ、且つ研磨スラリーを研磨パッド内に保持して研磨スラリーの使用量を抑制できることが示されている。しかしながら、特許文献3に記載されているような複雑な螺旋状の溝を有する研磨パッドを製造するためには、高度な技術が必要とされる。
即ち、溝付きの研磨パッドを製造するためには、一般的にJIS規格「JISB6315−2」又はこれに準拠したNCコードに従って溝を加工する溝加工機を使用しているが、JISB6315−2では「直線補間」「円弧補間」及び「放物線補間」が規定されているのみで、螺旋形状やサインカーブ等を加工するためのコードについては規定されていない。従って、螺旋状の溝を加工する場合、一般的に用いられているJIS規格「JISB6315−2」又はこれに準拠したコードを用いることができない。よって、螺旋状の溝を有する研磨パッドを製造するためには、別途複雑なNCコードを作成する必要があり、さらに複雑なNCコードに基づく溝加工を可能とする高価な加工機が必要となる。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、研磨スラリーの拡散性能及び保持能力が高く、且つ容易に製造することができる研磨パッド及び研磨パッドの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、研磨面に渦巻き状のスラリー拡散構造が設けられている研磨パッドであって、スラリー拡散構造は、n(n>2)個の溝群を備え、各溝群は、所定の中心角を有する円弧形状に延びる複数の溝を有し、円弧形状に延びる複数の溝は、各々半径が異なり、等間隔に且つ同心状に配置されており、同心円弧の溝を有するこれらn(n>2)個以上の溝群は、各同心円弧の溝群における中心同士が重ならないように、且つ、隣接する溝群の溝同士が連続するように研磨面に形成されており、n個の溝群の同心円弧の中心によって形成されるn角形の一辺の長さは、溝の間の幅の整数倍であることを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、研磨パッドの回転に伴う遠心力によって、研磨スラリーが溝内を流れるため、研磨スラリーの拡散性を向上させることができる。また、溝は、円弧同士を連続的に繋げた曲線形状を有するので、研磨スラリーの保持性にも優れる。さらに、溝群を構成する溝は、円弧形状の溝を連続的に繋げた曲線形状を有しているので、加工機を用いてスラリー拡散構造を研磨パッドの研磨面に加工する際に、螺旋形状やサインカーブ等を用いる必要がなく、JISB6315−2又はこれに準拠したNCコードのみで製造することができる。
また、本発明において、好ましくは、スラリー拡散構造は、複数の溝の旋回方向とは逆方向に旋回する複数の溝を備え、逆方向に旋回する複数の溝は、2以上の溝群に分類され、各々の溝群に属する逆方向に旋回する複数の溝は、所定の中心角をもって円弧形状に延び、各々半径が異なり、等間隔に且つ同心状に配置されており、これら2以上の溝群は、各同心円弧の溝群における中心同士が重ならないように、且つ、隣接する溝群の溝同士が連続するように前記研磨面に形成されている。
また、本発明において、好ましくは、スラリー拡散構造は、n個の溝群を備え、n個の溝群の同心円弧のn個の頂点の中心は、研磨面の中心と重なるように位置決めされている。
また、本発明において、好ましくは、スラリー拡散構造は、n個の溝群のn個の同心円弧の中心が正n角形をなす。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、研磨面に渦巻き状のスラリー拡散構造が設けられている研磨パッドの製造方法であって、円板の表面に、各々半径が異なり、等間隔に且つ同心状に配置され、さらに同一の中心角を有する複数の円弧形状の溝を加工して複数の溝を有する溝群を形成するステップを備え、既に加工されている溝群の円弧形状の溝の中心と重ならない位置を中心とし、隣接する溝群の溝同士が連続するように、溝群を形成するステップをn(n>2)回以上繰り返すようになっており、n個の溝群の同心円弧の中心によって形成されるn角形の一辺の長さは、溝の間の幅の整数倍であることを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、円弧同士を連続的に繋げた曲線形状を有する溝を有する研磨パッドを製造することができる。このとき、溝群を構成する溝は、円弧形状の溝を連続的に繋げた曲線形状を有しているので、溝加工機を用いてスラリー拡散構造を研磨パッドの研磨面に加工する際に、螺旋形状やサインカーブ等を用いる必要がなく、JISB6315−2又はこれに準拠したNCコードのみで製造することができる。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、研磨面に渦巻き状のスラリー拡散構造が設けられている研磨パッドの製造方法であって、円板の表面に、等間隔に且つ該円板と同心円状に複数の溝を加工するステップと、該円板を、同一の径を有するn個の扇形部分に分割するステップと、n個の扇形部分とn角形の板とを固定するステップと、を備え、該固定するステップでは、一つの扇形部分の頂点とn角形の板の一つの頂点とが接するように、且つn角形の板の一辺と当該一つの扇形部分の辺とが接するように、n個の扇形部分とn角形の板とを固定するようになっていることを特徴とする。
このように構成された本発明によっても、溝加工機を用いてスラリー拡散構造を研磨パッドの研磨面に加工する際に、螺旋形状やサインカーブ等を用いる必要がなく、JISB6315−2又はこれに準拠したNCコードのみで製造することができる。
以上のように本発明によれば、研磨スラリーの拡散性能及び保持能力が高く、且つ容易に製造することができる研磨パッド及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態による研磨パッドを備える研磨装置を示す断面図である。 本発明の実施形態による研磨パッドを示す上面図である。 本発明の実施形態によるスラリー拡散構造の概略を示す図面である。 本発明の実施形態によるスラリー拡散構造の概略を示す図面である。 本発明の実施形態によるスラリー拡散構造の一例を示す図面である。 本発明の実施形態によるスラリー拡散構造の一例を示す図面である。 本発明の実施形態によるスラリー拡散構造の一例を示す図面である。 本発明の実施形態による研磨パッドの製造方法の変形例を示す概略図である。 本発明の実施形態による研磨パッドの変形例を示す概略図である。 本発明の実施形態による研磨パッドの変形例を示す概略図である。 本発明の実施形態による研磨パッドの変形例を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による研磨パッド及び研磨パッドの製造方法について説明する。図1は、本発明による研磨パッドを備える研磨装置を示す断面図である。
研磨装置1は、CMP法により被研磨物3の面を平坦化するものである。研磨装置1は、回転軸周りに回転する研磨定盤5と、研磨定盤5の上面に固定された研磨パッド7と、研磨パッド7の研磨面9を目立てするためのドレッサ11と、被研磨物3を保持するための保持具13と、研磨スラリーを研磨面9に供給するための研磨スラリー供給装置15とを備えている。
このような研磨装置1は、研磨スラリー供給装置15から研磨パッド7の研磨面9に研磨スラリーを供給しながら、研磨定盤5を及び保持具13を回転させることによって、保持具13に保持された被研磨物3の表面を平坦化するようになっている。
図2は、研磨パッドを示す上面図である。
図2に示すように研磨パッド7の上面に形成された研磨面9には、渦巻き状のスラリー拡散構造17が設けられている。スラリー拡散構造17は、被研磨物3の研磨中に、研磨スラリー供給装置15から研磨面に供給されたスラリーを構造内部に保持しながら研磨面9の全面に亘って拡散する。
尚、本実施形態では、円形の研磨パッド7及びその研磨面9を用いた例について説明するが、研磨パッド7及びその研磨面9の形状は円形に限られるものではなく、正方形、長方形、楕円等であってもよい。また、研磨パッド7の中心部をくり抜いたドーナツ形状のものを用いてもよい。
スラリー拡散構造17は、様々な径及び中心角を有する円弧を連続的に繋げた複数の溝によって構成されている。以下、スラリー拡散構造17について詳述する。
図3及び図4は、スラリー拡散構造の概略を示す図面である。
図3に示すように、スラリー拡散構造17は、円弧形状に延びる複数の溝G1,G2,G3,・・・を一つの集合とした溝群19を有している。溝群19は、同一の中心C及び中心角αを有し、且つ半径が異なる円弧形状の複数の溝G1,G2,G3,・・・を等間隔に配列して構成されている。円弧形状の溝G1,G2,G3,・・・の中心角αは、0<α<180度の範囲で適宜設定することが可能である。
そして、図4(a)に示すように、スラリー拡散構造17は、このような溝群19を複数個有している。そして複数の溝群19a,19b,19c,・・・は、円弧形状の溝G1,G2,G3,・・・の中心C1,C2,C3,・・・同士が重ならないように配置されている。そして、各溝群19a,19b,19c,・・・は、円弧形状の溝の中心C1,C2,C3,・・・同士が重ならないように配置されているため、円弧形状の溝G1,G2,G3,・・・の中心は、必ずしも円形の研磨面9の中心とは一致しない。即ち、複数の中心のうちの何れか一つの中心を研磨面の中心と重ねて、残りの中心を研磨面9の中心からずらして配置したり、全ての中心を研磨面9の中心からずらして配置したりしてもよい。この場合、研磨面9の中心と重なる中心を有する溝群19a,19b,19c,・・・の外形は両辺の長さが等しい円弧となり、残りの溝群の外形は両辺の長さが等しくない弧状となる。従って、溝群19a,19b,19c,・・・の形状は、必ずしも正確な円弧を成さない場合がある。また、同図に示されているように、各溝群19a,19b,19c,・・・の中心角の和は、溝群19a,19b,19c,・・・の中心の各々を頂点とする多角形の外角の和と等しい。
また、図4(b)に示すように、スラリー拡散構造17が2つの溝群19a及び19bを有している場合には、スラリー拡散構造17は、中心C1を中心とした溝群19aと、中心C2を中心とした溝群19bとを有しており、中心C1及びC2を結んだ直線によって研磨パッド7の研磨面9を二分するような構造を有している。このような場合、中心C1及び中心C2を研磨面9の中心からずらして配置したり、一方の中心C1を研磨面9の中心と重ね、他方の中心C2を研磨面9の中心からずらして配置したりすることもできる。
以下、スラリー拡散構造の好適な例について詳述する。以下の例では、製造を容易にするために、スラリー拡散構造が、n(n≧2)個の溝群を有し、各溝群の中心が正n角形(n=2の場合は、線分)の頂点に配置されており、該正n角形の中心が研磨面の中心と重なる位置にあるスラリー拡散構造について詳述する。このような場合、各溝群の円弧形状の溝の中心角は、2π/n度となる。
尚、上述したように、各溝群の中心は、正n角形の頂点に限らず、二等辺三角形や鈍角三角形等の凸三角形、及び長方形、ひし形、台形等の凸四角形を含む凸多角形の頂点と重なるように配置してもよい。
図5は、n=3、即ち、スラリー拡散構造17が3個の溝群19a,19b,19cを有しており、溝群19a,19b,19cの円弧形状の溝の中心C1,C2,C3が正三角形の頂点に配置されている場合の一例を示す。
図5(a)及び図5(b)に示すように、n=3の場合には、スラリー拡散構造17は、3個の溝群19a,19b,19cを有し、各溝群19a,19b,19cの中心C1,C2,C3が正三角形の頂点に配置されており、正三角形の中心が研磨面9の中心と重なる位置にあり、各溝群19a,19b,19cの円弧形状の溝の中心角αは、120度となる。そして、中心C2を有する溝群19bの円弧形状の溝G2−1及び溝G2−2は、それぞれ、隣接する中心C1を有する溝群19aの円弧形状の溝G1−3及び溝1−4と連続するように形成されている。隣接する溝群の溝同士を連続させるためには、正三角形の一辺の長さを、円弧形状の溝同士の幅の整数倍とすればよい。そしてこの例では、正三角形の一辺の長さを、円弧形状の溝同士の幅の2倍としている。これにより、スラリー拡散構造17は、各溝群19a,19b,19cにおける内側の2つの溝の一端を始点とし、120度毎に半径が正三角形の一辺分の長さ分だけ増加するような、合計6本(溝同士の幅に対する一辺の長さの比×溝群の数)の溝が渦巻き状に並んだ構造となる。
図6は、n=4、即ち、スラリー拡散構造が4個の溝群19a,19b,19c,19dを有しており、溝群19a,19b,19c,19dの円弧形状の溝の中心C1,C2,C3,C4が正方形の頂点に配置されている場合の一例を示す。
図6に示すように、n=4の場合には、スラリー拡散構造17は、4個の溝群19a,19b,19c,19dを有し、各溝群19a,19b,19c,19dの中心C1,C2,C3,C4が正方形の頂点に配置されており、正方形の中心が研磨面9の中心と重なる位置にあり、各溝群19a,19b,19c,19dの円弧形状の溝の中心角αは、90度となる。そしてスラリー拡散構造17は、各溝群19a,19b,19c,19dにおける内側の2つの溝の一端を始点とし、90度毎に半径が正方形の一辺分の長さ分だけ増加するような、合計8本の溝が渦巻き状に並んだ構造となる。
図7は、n=2、スラリー拡散構造17が2個の溝群19a,19bを有しており、溝群19a,19bの円弧形状の溝の中心C1,C2が線分の頂点に配置されている場合の一例を示す。このとき線分は、その中心が研磨面9の中心と重なるように位置している。
図7に示すように、n=2の場合には、スラリー拡散構造17は、2個の溝群19a,19bを有し、各溝群19a,19bの中心C1,C2が線分の頂点に配置されており、線分の中心が研磨面9の中心と重なる位置にあり、各溝群19a,19bの円弧形状の溝の中心角αは、180度となる。そしてスラリー拡散構造17は、各溝群19a,19bにおける内側の2つの溝の一端を始点とし、180度毎に半径が線分の長さ分だけ増加するような、合計4本の溝が渦巻き状に並んだ構造となる。
このようなスラリー拡散構造17を有する研磨パッド7を製造する場合、先ず、正n角形の頂点を中心とし同心状で、且つ同一の中心角を有する複数の円弧形状の溝を加工する。そして一つの溝群の加工が終了した後、残りの頂点に関しても同様に溝群を順次加工していく。このとき全ての溝群の円弧形状の溝は、中心点と中心角だけが決まれば、円を加工することができるNCコード及び溝加工機を用いて加工することができ、螺旋形状やサインカーブ等を用いた複雑なNCコードや、このような複雑なNCコードに基づいた複雑な動きができる高価な溝加工機を用いる必要がない。
そして研磨パッド7は、渦巻き状に配列された複数の溝を有しているので、研磨パッド7の回転に伴う遠心力によって研磨スラリーを溝内で流すことができ、これにより従来の渦巻き形状の溝よりも、研磨スラリーの拡散性を向上させることができる。また、溝は、円弧同士を連続的に繋げた曲線形状を有するので、研磨スラリーの保持性にも優れている。
次に、本発明による研磨パッドの製造方法の変形例について説明する。図8は、研磨パッドの製造方法の変形例を示す概略図である。
図8(a)に示すように、研磨パッドを製造する際、先ず、所定の円板21の表面に等間隔に配列された同心円状の溝G1,G2,・・・を複数個加工する。次いで、図8(b)に示すように、円板を切断してn個の扇形部分23a,23b,・・・,23nに分割する。尚、図8に示す例では、円板を4個の扇形部分23a,23b,23c,23dに分割しているが、円板21を分割する数は、2個以上であればよい。次いで、図8(c)に示すように、分割数nに相当する正n角形の多角形板25を準備し、この多角形板25にn個の扇形部分23a,23b,・・・,23nを固定する。多角形板25は、溝群の頂点を位置決めするための部材であり、同図に示す正方形のものに限らず、二等辺三角形や鈍角三角形等の凸三角形、及び長方形、ひし形、台形等の凸四角形を含む凸多角形とすることができる。そして扇形部分23a,23b,・・・,23nを多角形板25に固定する場合、扇形部分23a,23b,・・・,23nの頂点と多角形板25の頂点が接するように、且つ多角形板25の一辺と扇形部分23a,23b,・・・,23nの辺が接するようにする。このとき多角形板25の一辺の長さは、溝同士の幅の整数倍とする。そして最後に、多角形板25とn個の扇形部分23a,23b,・・・,23nを一体化したものを円形に加工する。これにより、上述した研磨パッドと同様の研磨パッドを製造することができる。多角形板25とn個の扇形部分23a,23b,・・・,23nを一体化したものを円形に加工する際、研磨パッドが、多角形板25の中心と同心になるような円形とすることが好ましい。
このような変形例による研磨パッドの製造方法によっても、螺旋形状やサインカーブ等を用いた複雑なNCコードを用いることなく、容易に、上述した研磨パッドを製造することができる。
次に、研磨パッドの更なる変形例について詳述する。図9は、更なる変形例による研磨パッドを示す概略図である。
図9のうち、図9(c)は、研磨パッド9の完成品を示す図面であり、図9(a)及び図9(b)は、その加工工程を示す。
図9(a)に示すように、先ず、研磨面7に、n=2とした場合の溝G(a)を形成する。このとき溝G(a)は、研磨面7の中心から、時計回りに旋回する方向に延びている。次いで、図9(b)に示すように、研磨面7に、n=2とした場合の溝G(b)を、反時計回りに旋回するように形成する。尚、理解を容易にするために、図9(b)では、時計回りに旋回する溝G(a)を破線で示している。このように二段階に分けて溝G(a)及びこれとは逆方向に旋回する溝G(b)を形成することにより、図9(c)に示すような複雑な構造を有するスラリー拡散構造を加工することができる。このような、逆方向の旋回構造を有するスラリー拡散構造は、曲線状且つ複雑な流路構造を有しているので、スラリーの拡散性能及び保持性能を向上させることができる。そして、このスラリー拡散構造も、上述した例と同様に、円弧形状の溝を組み合わせて加工したものであるので、比較的容易に加工することができる。
図10も、図9と同様に、時計回りに旋回する溝G(a)と、反時計回りに旋回する溝G(b)とを組み合わせたものである。図10(a)に示すように、この例では、n=3とした場合の溝G(a)及び溝G(b)を組み合わせたものである。このように、時計回りに旋回する溝G(a)と、反時計回りに旋回する溝G(b)とを組み合わせたスラリー拡散構造は、溝群の数(n)を幾つにした場合でも製造することができる。
図11は、更なる変形例による研磨パッドを示す概略図である。図11のうち、図11(f)は、研磨パッド9の完成品を示す図面であり、図11(a)乃至図11(e)は、その製造工程を示す。
図11(a)乃至図11(c)は、図9(a)乃至(c)と同様に、n=2とした場合の溝G(a)及び溝G(b)を組み合わせたものを加工する工程を示す。次に、図11(d)に示すように、円形の板を中心角が90度の扇形に四分割する。この図では、n=2であり、溝群の中心は線分の頂点に位置決めされているので、この線分に対して45度の方向で板を四分割して板を切断する。そして、図11(e)に示すように、線分を基準に線対称となる二つの扇形部分を選定し、同様の方法で得られた更なる二つの扇形部分と組み合わせて固定することで、図11(f)に示すような円形の研磨パッド(7)を作る。このように、溝群の中心のずれ方向(線分の延伸方向)では、溝G(a)及び溝G(b)が交差する箇所が多く、流路の形状が複雑になっているので、流路の形状が複雑になっている箇所を選定して、組み合わせることによって、更に複雑な流路を有する研磨パッド(7)を製造することができる。そして、このスラリー拡散構造の複雑な流路構造により、スラリーの拡散性能及び保持性能を更に向上させることができる。そして、このスラリー拡散構造も、上述した例と同様に、円弧形状の溝を組み合わせて加工したものであるので、比較的容易に加工することができる。
1 研磨装置
3 被研磨物
5 研磨定盤
7 研磨パッド
9 研磨面
17 スラリー拡散構造
19 溝群
21 円板
23 扇形部分
25 多角形板

Claims (6)

  1. 研磨面に渦巻き状のスラリー拡散構造が設けられている研磨パッドであって、
    前記スラリー拡散構造は、n(n>2)個の溝群を備え、
    各溝群は、所定の中心角を有する円弧形状に延びる複数の溝を有し、
    円弧形状に延びる複数の溝は、各々半径が異なり、等間隔に且つ同心状に配置されており、同心円弧の溝を有するこれらn(n>2)個以上の溝群は、各同心円弧の溝群における中心同士が重ならないように、且つ、隣接する溝群の溝同士が連続するように前記研磨面に形成されており、
    n個の前記溝群の同心円弧の中心によって形成されるn角形の一辺の長さは、溝の間の幅の整数倍である、研磨パッド。
  2. 前記スラリー拡散構造は、前記複数の溝の旋回方向とは逆方向に旋回する複数の溝を備え、
    逆方向に旋回する複数の溝は、2以上の溝群に分類され、各々の溝群に属する逆方向に旋回する複数の溝は、前記所定の中心角をもって円弧形状に延び、各々半径が異なり、等間隔に且つ同心状に配置されており、これら2以上の溝群は、各同心円弧の溝群における中心同士が重ならないように、且つ、隣接する溝群の溝同士が連続するように前記研磨面に形成されている、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記スラリー拡散構造は、n個の前記溝群を備え、n個の前記溝群の同心円弧のn個の頂点の中心は、前記研磨面の中心と重なるように位置決めされている、請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 前記スラリー拡散構造は、n個の前記溝群のn個の同心円弧の中心が正n角形をなす、請求項1乃至3の何れか1項に記載の研磨パッド。
  5. 研磨面に渦巻き状のスラリー拡散構造が設けられている研磨パッドの製造方法であって、
    円板の表面に、各々半径が異なり、等間隔に且つ同心状に配置され、さらに同一の中心角を有する複数の円弧形状の溝を加工して複数の溝を有する溝群を形成するステップを備え、
    既に加工されている溝群の円弧形状の溝の中心と重ならない位置を中心とし、隣接する溝群の溝同士が連続するように、前記溝群を形成するステップをn(n>2)回以上繰り返すようになっており、
    n個の前記溝群の同心円弧の中心によって形成されるn角形の一辺の長さは、溝の間の幅の整数倍である、研磨パッドの製造方法。
  6. 研磨面に渦巻き状のスラリー拡散構造が設けられている研磨パッドの製造方法であって、
    円板の表面に、等間隔に且つ該円板と同心円状に複数の溝を加工するステップと、
    該円板を、同一の径を有するn個の扇形部分に分割するステップと、
    前記n個の扇形部分とn角形の板とを固定するステップと、を備え、
    該固定するステップでは、一つの扇形部分の頂点と前記n角形の板の一つの頂点とが接するように、且つ前記n角形の板の一辺と当該一つの扇形部分の辺とが接するように、前記n個の扇形部分とn角形の板とを固定するようになっている、研磨パッドの製造方法。
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