JP2019016616A - インプリントモールド及びその製造方法、並びに配線基板の製造方法 - Google Patents

インプリントモールド及びその製造方法、並びに配線基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】側壁に沿って樹脂層が盛り上がってしまったとしても、当該盛り上がり部分を硬化させずに、略平坦なパターン層を形成可能なインプリントモールド及びその製造方法、並びに配線基板の製造方法を提供する。【解決手段】インプリントモールドは、第1面、第1面に対向する第2面、及び第1面の外周縁に連続し、第2面側に向かってテーパー状に延伸する側壁面を有する透明基材と、側壁面に設けられてなる遮光層と、第1面に形成されてなる凹凸パターンとを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、インプリントモールド及びそれを製造する方法、並びに配線基板を製造する方法に関する。
近年、電子機器の小型化、薄型化、軽量化、高機能化等が進展する中で、電子機器を構成する各種電子部品の小型化や薄型化等とともに、これらの電子部品が実装されるプリント配線基板についても高密度実装を可能とする技術開発が盛んに行われている。
特に、LSI等の半導体チップを高密度に実装することができ、かつ高速信号処理回路にも対応可能な多層配線構造の回路基板の新たな提案が要望されている。このような多層配線回路基板においては、微細な配線ピッチで形成された複数層の配線パターン間の高い電気的接続信頼性、優れた高周波特性等を備えていることが重要である。
このような多層配線基板の製造方法として、以下の方法が知られている。まず、配線パターン330を形成するための凹部200Cと、ビア340及びランド350を形成するための階段状の貫通孔200Dとが形成された絶縁膜(樹脂膜)200上に、スパッタ、無電解めっき等により金属層310を形成する(図19(A)参照)。次に、凹部200C及び貫通孔200D内に電解銅めっき処理により導体としての銅320を埋設させ(図19(B)参照)、研磨処理を施す(図19(C)参照)。これにより、配線パターン330、ビア340及びランド350を含む配線層を複数積層してなる多層配線基板を製造することができる。
上記凹部200C及び貫通孔200Dを有する絶縁膜(樹脂膜)200は、例えば、配線パターン330を形成するための凹部200Cに対応する第1凸状パターン101と、ビア340及びランド350を形成するための貫通孔200Dに対応する第2及び第3凸状パターン102,103とを有するインプリントモールド100(図20(A)参照)を用い、基板300上に形成された樹脂層200’にインプリントモールド100を押し当て、当該樹脂層200’に光を照射することで樹脂層200’を硬化させた後、インプリントモールド100を引き離すことで作製され得る(図20(B)参照)。
米国特許第7,168,936号明細書
しかしながら、上記インプリントモールド100を用いて絶縁層200を形成する過程において、樹脂層200’にインプリントモールド100を押し当てたとき、インプリントモールド100の側壁123に沿って樹脂層200’が盛り上がることがある(図21(A)参照)。当該側壁123に沿って盛り上がった樹脂層200’は、光の照射により盛り上がった状態のまま硬化するため、インプリントモールド100が硬化した樹脂層200’から引き離されると、絶縁層200に盛り上がり部分200Aが生じる(図21(B)参照)。
絶縁層200に盛り上がり部分200Aが生じたままの状態で凹部200C及び貫通孔200D内に電解銅めっき処理により導体としての銅320を埋設させ(図21(C)参照)、研磨処理を施すと(図21(D)参照)、銅320が研磨されて盛り上がり部分200Aが露出した後、銅320と絶縁層200とのエッチングレートの相違により、当該盛り上がり部分200Aがエッチングされ、研磨処理後に絶縁層200に凹部200Eが形成されてしまう(図21(D)参照)。この凹部200Eの形成により、多層に積層する配線層の平坦性を確保し難くなり、各配線層間の電気的接続信頼性に問題が生じ得る。
上記課題に鑑みて、本開示は、側壁に沿って樹脂層が盛り上がってしまったとしても、当該盛り上がり部分を硬化させずに、略平坦なパターン層を形成可能なインプリントモールド及びその製造方法、並びに配線基板の製造方法を提供することを一目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態として、第1面、前記第1面に対向する第2面、及び前記第1面の外周縁から前記第2面側に向かってテーパー状に延伸する側壁面を有する透明基材と、前記側壁面に設けられてなる遮光層と、前記第1面に形成されてなる凹凸パターンとを備えるインプリントモールドが提供される。
前記遮光層は、前記第1面の外周縁及び前記側壁面が連続する第1部分と、前記第1部分から前記第2面側に向かう方向における前記側壁面上に位置する第2部分との間に設けられていてもよいし、前記側壁面の全面に設けられていてもよい。前記インプリントモールドの側面視において、前記遮光層の設けられている領域の前記第1面に平行な方向における長さは、1000μm〜3000μmであればよい。
本発明の一実施形態として、上記インプリントモールドを製造する方法であって、第1面、前記第1面に対向する第2面、及び前記第1面の外周縁から前記第2面側に向かってテーパー状に延伸する側壁面を有する透明基材を準備する工程と、前記第1面に凹凸パターンを形成する工程と、前記側壁面に遮光層を形成する工程とを含むインプリントモールドの製造方法が提供される。
前記第1面の外周縁及び前記側壁面が連続する第1部分と、前記第1部分から前記第2面側に向かう方向における前記側壁面上に位置する第2部分との間に前記遮光層を形成してもよいし、前記側壁面の全面に前記遮光層を形成してもよい。前記透明基材の側面視において、前記第1面の外周縁を起点とした前記第1面に平行な方向における1000μm〜3000μmの領域内に前記遮光層を形成してもよい。
本発明の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材と、前記透明基材の前記第1面上に設けられてなる凸構造部と、前記凸構造部の上面に形成されている凹凸パターンと、前記透明基材の前記第1面上における前記凸構造部の周囲に設けられてなる遮光層とを備え、前記凸構造部は、活性エネルギー線硬化性樹脂材料により構成されるインプリントモールドが提供される。
本発明の一実施形態として、上記インプリントモールドを製造する方法であって、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材、並びに前記凸構造部の前記凹凸パターンに対応する凹凸パターンを有するマスターモールドを準備する工程と、前記透明基材の前記第1面における前記凸構造部の形成予定領域の周囲に前記遮光層を形成する工程と、前記遮光層が形成されてなる前記透明基材の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に前記マスターモールドの前記凹凸パターンを押し当てた状態で、前記透明基材の前記第2面側から前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に活性エネルギー線を照射することで、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を硬化させる工程と、前記硬化させた前記活性エネルギー線硬化性樹脂層から前記マスターモールドを引き離す工程と、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程とを含むインプリントモールドの製造方法が提供される。
本発明の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材と、前記透明基材の前記第1面上に設けられてなる凸構造部と、前記凸構造部の上面に形成されている凹凸パターンと、前記透明基材の前記第2面上に設けられてなる遮光層とを備え、前記凸構造部は、活性エネルギー線硬化性樹脂材料により構成され、前記遮光層は、前記凸構造部を前記第2面上に投影した投影領域の周囲に設けられてなるインプリントモールドが提供される。
本発明の一実施形態として、上記インプリントモールドを製造する方法であって、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材、並びに前記凸構造部の前記凹凸パターンに対応する凹凸パターンを有するマスターモールドを準備する工程と、前記透明基材の前記第1面における前記凸構造部の形成予定領域を前記第2面側に投影した投影領域の周囲に前記遮光層を形成する工程と、前記第2面に前記遮光層が形成されてなる前記透明基材の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に前記マスターモールドの前記凹凸パターンを押し当てた状態で、前記透明基材の前記第2面側から前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に活性エネルギー線を照射することで、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を硬化させる工程と、前記硬化させた前記活性エネルギー線硬化性樹脂層から前記マスターモールドを引き離す工程と、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程とを含むインプリントモールドの製造方法が提供される。
本発明の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基板を準備し、前記基板の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、請求項1〜6のいずれかに記載のインプリントモールドの前記凹凸パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に押し当てた状態で活性エネルギー線を照射し、前記凹凸パターンを反転させた転写パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に形成する工程と、前記転写パターンが形成された前記感光性樹脂層に現像処理を施す工程と、前記現像処理が施された前記感光性樹脂層上に金属めっき層を形成する工程とを含む配線基板の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有し、前記第2面の所定の領域に遮光層が設けられてなる透明基板を準備し、前記透明基板の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、第1面、当該第1面に対向する第2面及び前記第1面に形成されてなる凹凸パターンを有するインプリントモールドを準備し、前記インプリントモールドの前記第1面の前記凹凸パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に押し当てる工程と、前記凹凸パターンが押し当てられた状態の前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に、前記透明基板の前記第2面側から活性エネルギー線を照射し、前記凹凸パターンを反転させた転写パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に形成する工程と、前記転写パターンが形成された前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程と、前記現像処理が施された前記活性エネルギー線硬化性樹脂層上に金属めっき層を形成する工程とを含み、前記遮光層は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に前記インプリントモールドの前記第1面が押し当てられる予定の領域を前記透明基板の前記第2面上に投影した投影領域の周囲に設けられてなる配線基板の製造方法が提供される。
前記配線基板は、複数の配線層が積層されてなる多層配線基板であり、前記複数の配線層のそれぞれを、前記配線基板の製造方法により形成することができる。
本開示によれば、側壁に沿って樹脂層が盛り上がってしまったとしても、当該盛り上がり部分を硬化させずに、略平坦なパターン層を形成可能なインプリントモールド及びその製造方法、並びに配線基板の製造方法を提供することができる。
図1は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図である。 図2は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの側壁面の周辺の概略構成を示す部分拡大側面図である。 図3は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様における側壁面周辺の概略構成を示す部分拡大側面図である。 図4は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す平面図である。 図5は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様の概略構成を示す切断端面図である。 図6は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様の概略構成を示す切断端面図である。 図7は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。 図8は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図である。 図9(A)は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様の概略構成を示す切断端面図であり、図9(B)は、図9(A)に示すインプリントモールドの第2面側から見た平面図である。 図10は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様の概略構成を示す切断端面図である。 図11(A)は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様の概略構成を示す切断端面図であり、図11(B)は、図11(A)に示すインプリントモールドの第2面側から見た平面図である。 図12(A)〜(D)は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。 図13(A)〜(C)は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドを用いた多層配線基板の製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図(その1)である。 図14(A)〜(D)は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドを用いた多層配線基板の製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図(その2)である。 図15は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドを用いて絶縁膜に盛り上がり部分が形成される様子を説明するための部分拡大切断端面図である。 図16は、本開示の第1の実施形態に係るインプリントモールドを用いて絶縁膜に形成される盛り上がり部分が硬化されない様子を説明するための部分拡大切断端面図である。 図17は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドを用いて絶縁膜に盛り上がり部分が形成される様子を説明するための部分拡大切断端面図である。 図18は、本開示の第2の実施形態に係るインプリントモールドを用いて絶縁膜に形成される盛り上がり部分が硬化されない様子を説明するための部分拡大切断端面図である。 図19(A)〜(C)は、従来の配線基板の製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。 図20(A)及び(B)は、従来の配線基板の製造過程でインプリントモールドを用いて凹部及び貫通孔を有する絶縁膜を形成する工程を切断端面にて示す工程フロー図である。 図21(A)〜(D)は、従来の配線基板の製造過程でインプリントモールドを用いて凹部及び貫通孔を有する絶縁膜を形成する工程における課題を説明するための工程フロー図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
当該図面においては、理解を容易にするために、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更したり、誇張したりして示している場合がある。本明細書等において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む範囲であることを意味する。本明細書等において、「フィルム」、「シート」、「板」等の用語は、呼称の相違に基づいて相互に区別されない。例えば、「板」は、「シート」、「フィルム」と一般に呼ばれ得るような部材をも含む概念である。
〔第1の実施形態〕
[インプリントモールド]
図1は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図であり、図2は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの側壁面の周辺の概略構成を示す部分拡大側面図であり、図3は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様における側壁面周辺の概略構成を示す部分拡大側面図であり、図4は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す平面図であり、図5及び図6は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの他の態様の概略構成を示す切断端面図である。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係るインプリントモールド1は、第1面21、第1面21に対向する第2面22、及び側壁面23を有する透明基材2と、側壁面23に設けられてなる遮光層3とを備える。側壁面23は、第1面21の外周縁21Eに連続し、第2面22側に向かってテーパー状に延伸するように構成される。透明基材2の第1面21には、凹凸パターン4が形成されている。
透明基材2としては、インプリントモールド用基材として一般的なもの、例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス基板等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板、ポリメチルメタクリレート基板、ポリエチレンテレフタレート基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板等を用いることができる。なお、第1の実施形態において「透明」とは、波長300nm〜450nmの光線の透過率が70%以上であることを意味し、好ましくは90%以上である。
透明基材2の平面視形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、略矩形状、略円形状等が挙げられる。透明基材2が光インプリント用として一般的に用いられている石英ガラス基板からなるものである場合、通常、透明基材2の平面視形状は略矩形状である。
透明基材2の大きさも特に限定されるものではないが、透明基材2が上記石英ガラス基板からなる場合、例えば、透明基材2の第2面22の大きさは40mm×40mm程度である。また、透明基材2の厚さは、強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、0.3mm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。
透明基材2は、第1面21と、第1面21に対向する第2面22と、第1面21の外周縁21Eに連続し、第2面22側に向かって延伸する側壁面23とを有する。側壁面23は、第1面21の外周縁21Eから第2面22に向かって、所定の角度θで傾斜するテーパー面として構成される。
側壁面23には、遮光層3が設けられている。遮光層3は、側壁面23の全面に設けられていてもよいし(図1、図2参照)、側壁面23のうちの第1面21の外周縁21Eに連続する第1部分P1と、当該第1部分P1から第2面22に向かう方向における側壁面23上に位置する第2部分P2との間に設けられていてもよい(図3参照)。遮光層3により構成される遮光領域の幅W3は、1000μm以上であればよく、1000μm〜3000μm程度であるのが好ましい。遮光領域の幅W3が1000μm未満であると、インプリント処理時にインプリントモールド1を介して照射される紫外線Lの回り込みにより、インプリントモールド1の側壁面23に沿って形成される盛り上がり部分20Aに紫外線Lが照射されてしまうおそれがある。なお、遮光領域は、インプリントモールド1の平面視において、第1面21を囲むようにして遮光層3が設けられている領域であって、遮光領域の幅W3は、略方形状の第1面21の外周縁21Eと遮光層3の外周縁との間の長さにより定義される(図4(A),(B)参照)。
透明基材2の第1面21に形成されている凹凸パターン4は、第1の実施形態に係るインプリントモールド1を用いて作製される配線基板80における配線パターン33(図9(D)参照)に対応するラインアンドスペース状の第1凹凸パターン41と、ビア34に対応する平面視略円形状の第2凹凸パターン42と、ランド35に対応する平面視略円形状の第3凹凸パターン43とを含む。インプリントモールド1の平面視において、第2凹凸パターン42は、第3凹凸パターン43に物理的に包含され得る大きさを有し、第3凹凸パターン43の略中央に位置する。
第1凹凸パターン41の寸法(ライン幅)は、配線基板80における配線パターン33の寸法に対応し、例えば、0.5μm〜10μm程度に適宜設定される。第2凹凸パターン部42の寸法(直径)は、配線基板80におけるビア34の寸法に対応し、例えば、5μm〜25μm程度に適宜設定される。第3凹凸パターン43の寸法(直径)は、配線基板80におけるランド35の寸法に対応し、例えば、10μm〜50μm程度に適宜設定される。第1凹凸パターン41及び第3凹凸パターン43の高さは、例えば、0.5μm〜10μm程度に適宜設定され、第2凹凸パターン42の高さ(第3凹凸パターン43からの突出高さ)は、例えば、0.5μm〜10μm程度に適宜設定される。
なお、第1の実施形態に係るインプリントモールド1は、第2凹凸パターン42を有していなくてもよく、例えば、図5及び図6に示すように、配線基板80(図9(D)参照)を製造する際に、ビア34に対応する貫通孔20Dを絶縁膜20に形成可能な遮光パターン42’が透明基材2の第1面21側(第3凹凸パターン43の上面)又は第2面22側に設けられていてもよい。
遮光層3及び遮光パターン42’は、それらによって遮光される絶縁膜20上の所定の領域を硬化させない程度に遮光可能な光学特性を有していればよく、例えば、OD値が2以上であればよい。遮光層3及び遮光パターン42’を構成する材料としては、例えば、クロム、窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系材料;タンタル、窒化タンタル、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル系材料;チタン、アルミニウム、銀、モリブデン等の金属材料やそれらのうちの少なくとも1種を含む合金材料;ニッケル系材料等を単独で、又は任意に選択した2種以上を用いることができる。
遮光パターン42’の形状(平面視形状)は、特に限定されるものではなく、上記配線基板80(図9(D)参照)におけるビア34の形状に対応する形状、例えば、平面視略円形状等である。遮光パターン42’の寸法(直径)は、配線基板80におけるビア34の寸法に応じ、例えば、5μm〜25μm程度に適宜設定される。
遮光層3及び遮光パターン42’の厚みは、所望とする光学特性が奏され得る限りにおいて特に制限はない。例えば、遮光層3及び遮光パターン42’を構成する材料がクロムである場合、遮光層3及び遮光パターン42’の厚みは、50nm以上であればよく、50nm〜150nmであるのがより好ましい。
第1の実施形態において、透明基材2の第1面21上に、第1面21(凹凸パターン4)を被覆する離型層が設けられていてもよい。離型層が設けられていることで、第1の実施形態に係るインプリントモールド1を用いたインプリント処理時に、インプリントモールド1の離型性を向上させることができる。
[インプリントモールドの製造方法]
上記構成を有するインプリントモールド1の製造方法を説明する。図7は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。
第1面21、第1面21に対向する第2面22及び側壁面23を有し、第1面21に凹凸パターン4(第1〜第3凹凸パターン41〜43)が形成されてなる透明基材2を用意し、当該透明基材2の第1面21上に、当該第1面21を被覆する保護層5を形成する(図7(A)参照)。なお、透明基材2の第1面21に凹凸パターン4(第1〜第3凹凸パターン41〜43)を形成する方法としては、例えば、当該凹凸パターン4に対応する凹凸パターンを有するモールドを用いたインプリントリソグラフィー法、当該凹凸パターン4に対応するフォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法等が挙げられる。
保護層5としては特に制限はなく、例えば、フォトレジスト膜、ドライフィルムレジスト膜、スパッタ膜、真空蒸着膜、保護テープ等が用いられ得る。第1面21上に保護層5を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法、スパッタリング法、真空蒸着法、テープマウンター等が挙げられる。
次に、第1面21上に保護層5が形成された透明基材2の側壁面23に遮光層3を形成する(図7(B)参照)。遮光層3を形成する方法としては、従来公知の成膜法を採用すればよく、例えば、スパッタリング法、PVD法、CVD法等を採用することができる。
遮光層3を形成する場合に、第1面21の外周縁21E(外周縁21Eと側壁面23との連続する第1部分)と、第1部分から第2面22側に向かう方向における側壁面23上に位置する第2部分との間に遮光層3を形成するようにしてもよいし、側壁面23の全面に遮光層3を形成するようにしてもよい。いずれの場合においても、透明基材2の側面視において、第1面21の外周縁21Eを起点とした第1面21に平行な方向における1000μm〜3000μmの領域内に遮光層3を形成すればよい。
側壁面23に遮光層3を形成した後、第1面21上の保護層5を除去する(図7(C)参照)。このとき、保護層5上に形成された遮光材料層も、保護層5とともに除去される。このようにして、第1の実施形態に係るインプリントモールド1が製造される。
〔第2の実施形態〕
[インプリントモールド]
図8、図9(A)、図10及び図11(A)は、第2の実施形態に係るインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図であり、図9(B)及び図11(B)は、それぞれ、図9(A)及び図11(A)に示すインプリントモールドの第2面側から見た平面図である。
図8〜11に示すように、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’は、第1面21’及び当該第1面21’に対向する第2面22’を有する透明基材2’と、透明基材2’の第1面21’上に設けられてなる凸構造部40’と、凸構造部40’の上面に形成されている凹凸パターン4’と、遮光層3’とを備える。
透明基材2’は、第1の実施形態に係るインプリントモールド1と同様、インプリントモールド用基材として一般的なもの、例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス基板等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板、ポリメチルメタクリレート基板、ポリエチレンテレフタレート基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板等を用いることができる。なお、第2の実施形態において「透明」とは、波長300nm〜450nmの光線の透過率が70%以上であることを意味し、好ましくは90%以上である。
透明基材2’の大きさも特に限定されるものではないが、透明基材2’が上記石英ガラス基板からなる場合、例えば、透明基材2’の平面視における大きさは40mm×40mm程度である。また、透明基材2’の厚さは、強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、0.3mm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。
第2の実施形態に係る透明基材2’は、第1の実施形態における透明基材2と異なり、その側面23’が傾斜面により構成されず、第1面21’及び第2面22’に対する実質的な垂直面により構成される。
凸構造部40’は、紫外線硬化性樹脂材料等の活性エネルギー線硬化性樹脂材料により構成され、特にインプリント処理に適したインプリント樹脂材料により構成されるのが好ましい。凸構造部40’が活性エネルギー線硬化性材料、特にインプリント樹脂材料により構成されていることで、後述するように、凸構造部40’と、凸構造部40’の上面に形成されている凹凸パターン4’(第1〜第3凹凸パターン41’〜43’)とを、同時に、かつ第1面21’上の所望とする領域に高精度に作製することができる。
凸構造部40’の上面に形成されている凹凸パターン4’は、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’を用いて作製され得る配線基板80における配線パターン33(図14(D)参照)に対応するラインアンドスペース状の第1凹凸パターン41’と、ビア34に対応する平面視略円形状の第2凹凸パターン42’と、ランド35に対応する平面視略円形状の第3凹凸パターン43’とを含む。インプリントモールド1’の平面視において、第2凹凸パターン42’は、第3凹凸パターン43’に物理的に包含され得る大きさを有し、第3凹凸パターン43’の略中央に位置する。
第1凹凸パターン41’の寸法(ライン幅)は、配線基板80における配線パターン33の寸法に対応し、例えば、0.5μm〜10μm程度に適宜設定される。第2凹凸パターン部42’の寸法(直径)は、配線基板80におけるビア34の寸法に対応し、例えば、5μm〜25μm程度に適宜設定される。第3凹凸パターン43’の寸法(直径)は、配線基板80におけるランド35の寸法に対応し、例えば、10μm〜50μm程度に適宜設定される。第1凹凸パターン41’及び第3凹凸パターン43’の高さは、例えば、0.5μm〜10μm程度に適宜設定され、第2凹凸パターン42’の高さ(第3凹凸パターン43’上面からの突出高さ)は、例えば、0.5μm〜10μm程度に適宜設定される。
第2の実施形態において、遮光層3’は、透明基材2’の第1面21’上における凸構造部40’の周囲に設けられていてもよいし(図8及び図10参照)、凸構造部40’を第2面22’上に投影した投影領域APの周囲に設けられていてもよい(図9(A),(B)及び図11(A),(B))。これらの場合において、遮光層3’は、第1面21’又は第2面22’上のみに設けられていてもよいし(図8、図9(A))、第1面21’又は第2面22’から側面23’にかけて連続するように設けられていてもよい(図10、図11(A))。
遮光層3’は、それによって遮光される絶縁膜20上の所定の領域を硬化させない程度に遮光可能な光学特性を有していればよく、例えば、OD値が2以上であればよい。遮光層3’を構成する材料としては、例えば、クロム、窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系材料;タンタル、窒化タンタル、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル系材料;チタン、アルミニウム、銀、モリブデン等の金属材料やそれらのうちの少なくとも1種を含む合金材料;ニッケル系材料等を単独で、又は任意に選択した2種以上を用いることができる。
遮光層3’の厚みは、所望とする光学特性が奏され得る限りにおいて特に制限はない。例えば、遮光層3’を構成する材料がクロムである場合、遮光層3’の厚みは、50nm以上であればよく、50nm〜150nmであるのがより好ましい。
第2の実施形態において、凸構造部40’の上面には、当該上面(凹凸パターン4’)を被覆する離型層が設けられていてもよく、また凸構造部40’と透明基材2’の第1面21’との間には密着層が設けられていてもよい。離型層や密着層が設けられていることで、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’を用いたインプリント処理時に、インプリントモールド1’の離型性を向上させることができる。
[インプリントモールドの製造方法]
次に、上記構成を有するインプリントモールド1’の製造方法を説明する。図12は、第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。なお、図12においては、図8に示す構成を有するインプリントモールド1’の製造方法が示されているが、図9〜11に示す構成を有するインプリントモールド1’においても同様にして製造され得る。
まず、第1面21’及びそれに対向する第2面22’を有する透明基材2’の第1面21’上に、凸構造部40’を形成するための領域の周囲を囲む遮光層3’を形成し、その上に活性エネルギー線硬化性樹脂材料により構成されるレジスト膜Rを形成する(図12(A)参照)。
遮光層3’は、例えば、クロム、窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系材料;タンタル、窒化タンタル、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル系材料;チタン、アルミニウム、銀、モリブデン等の金属材料やそれらのうちの少なくとも2種を含む合金材料;ニッケル系材料等を単独、又は任意に選択した2種以上により構成される遮光層形成用材料を、スパッタリング、PVD、CVD等の公知の成膜法により成膜し、従来公知の方法によりパターニングすることで形成され得る。
レジスト膜Rを構成する樹脂材料としては、インプリント処理等において一般的に用いられる紫外線硬化性樹脂材料であって、透明樹脂材料等を用いることができる。
レジスト膜Rの厚みは、特に制限されるものではないが、後述する工程(図12(B),(C)参照)において、レジスト膜RにマスターモールドMの凹凸パターンを転写して凸構造部40’が形成される。したがって、レジスト膜Rの厚みは、凸構造部40’の厚さ等を考慮して適宜設定され得る。具体的には、レジスト膜Rの厚みは、0.5μm〜10μm程度に設定され得る。
透明基材2’の第1面21’上にレジスト膜Rを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法、例えば、第1面21’上にインプリント樹脂材料を、スピンコーター、スプレーコーター等の塗工機を用いて塗布する方法等が挙げられる。
次に、凸構造部40’の上面に形成されている凹凸パターン4’(第1〜第3凹凸パターン41’〜43’)に対応する凹凸パターンを有するマスターモールドMを用意し、当該マスターモールドMの凹凸パターンをレジスト膜Rに押し当てる。そして、その状態で、透明基材2’の第2面22’側から紫外線L’を照射する。
マスターモールドMは、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’の透明基材2’と同様、例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板、ポリエチレンテレフタレート基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板等により構成され得る。
マスターモールドMの凹凸パターン(第1〜第3凹状パターン)の形状、寸法等は、特に限定されるものではなく、第2の実施形態において製造されるインプリントモールド1’において要求される凹凸パターン4’(第1〜第3凸状パターン41’〜43’)の形状、寸法等に応じて、例えば、スペース状、ホール状等の形状や、0.5μm〜50μm程度の寸法に設定され得る。なお、マスターモールドMにおける凹凸パターン面側には、レジスト膜Rとの離型を容易にすることを目的として、離型層が設けられていてもよい。
透明基材2’の第1面21’における凸構造部40’を形成するための領域の周囲を囲むように遮光層3’が形成されていることで、当該領域内に位置するレジスト膜Rには紫外線L’が照射されるが、遮光層3’上のレジスト膜Rには遮光層3’により遮光されて紫外線L’が照射されない。
この状態において、マスターモールドMをレジスト膜Rから引き離す(図12(C)参照)。上述したように、遮光層3’上のレジスト膜Rには紫外線L’が照射されないことで当該レジスト膜Rは硬化しない。したがって、マスターモールドMを引き離した後の透明基材2’に対し、所定の現像液を用いた現像処理を施すことで、未硬化のレジスト膜Rを除去することができる。これにより、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’が製造され得る(図12(D)参照)。
[配線基板の製造方法]
上述した構成を有する第1及び第2の実施形態に係るインプリントモールド1,1’を用いて配線基板を製造する方法を説明する。なお、以下においては、第1の実施形態に係るインプリントモールド1を用いる態様を例に挙げて説明するが、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’を用いる態様において同様である。図13及び図14は、第1の実施形態に係るインプリントモールド1を用いて配線基板を製造する方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。
まず、第1配線層10と、第1の実施形態に係るインプリントモールド1とを準備し、第1配線層10上に絶縁膜20を形成する(図13(A)参照)。絶縁膜20を構成する材料としては、電気絶縁性を有する材料を用いることができ、例えば、エポキシ系樹脂材料、フェノール系樹脂材料、ポリイミド系樹脂材料、ポリスルホン系樹脂材料、ポリエステル系樹脂材料、ポリカーボネート系樹脂材料等が挙げられるが、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化性樹脂を用いるのが好ましい。絶縁膜20の厚さは、好ましくは3μm〜30μm程度である。
次に、第1配線層10上の絶縁膜20にインプリントモールド1を押し当てながら、絶縁膜20を硬化させる(図13(B)参照)。絶縁膜20を硬化させる方法としては、絶縁膜20を構成する樹脂材料の硬化特性に応じて適宜選択すればよく、例えば、絶縁膜20が紫外線硬化性樹脂により構成される場合、絶縁膜20にインプリントモールド1を押し当てた状態で紫外線Lを照射することで、当該絶縁膜20を硬化させることができる。
絶縁膜20にインプリントモールド1を押し当てると、インプリントモールド1の側壁面23に沿って絶縁膜20を構成する樹脂材料が盛り上がり、盛り上がり部分20Aが形成されてしまう(図15参照)。しかし、第1の実施形態に係るインプリントモールド1においては、その側壁面23に遮光層3が設けられているため、絶縁膜20の盛り上がり部分20Aは、遮光層3により遮光されて紫外線Lが照射されずに硬化しない(図16参照)。この未硬化の盛り上がり部分20Aが、後工程(図14(A)参照)により除去されて貫通孔20Bが形成される。
第2の実施形態に係るインプリントモールド1’を絶縁層20に押し当てた場合も、第1の実施形態に係るインプリントモールド1と同様に、インプリントモールド1’の凸構造部40’の側壁面に沿って絶縁膜20を構成する樹脂材料が盛り上がり、盛り上がり部分20A’が形成されてしまう(図17参照)。しかし、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’においては、遮光層3’が凸構造部40’の周囲を囲むように第1面21’上に設けられていたり、第2面22’側に凸構造部40’を投影した投影領域APの周囲を囲むように第2面22’上に設けられていたりするため、絶縁膜20の盛り上がり部分20A’は、遮光層3’により遮光されて紫外線Lが照射されずに硬化しない(図18参照)。
硬化した絶縁膜20からインプリントモールド1を剥離する(図13(C)参照)。インプリントモールド1の剥離後、第2凸状パターン42及び第3凸状パターン43に対応して形成される凹部の底部に残膜が存在することがある。この場合、酸素プラズマ等を用いたアッシング処理等により当該残膜を除去すればよい。これにより、インプリントモールド1の第1凸状パターン41に対応する凹部20Cと、第2凸状パターン42及び第3凸状パターン43に対応する貫通孔20Dと、未硬化の部分20Aとを有する絶縁膜20が形成される。その後、現像液を用いた現像処理により未硬化の部分20Aを除去して貫通孔20Bを形成する(図14(A)参照)。これにより、第1配線層50上に貫通孔20B、凹部20C及び貫通孔20Dを有する絶縁膜20が作製される。
続いて、絶縁膜20上に金属シード層31を形成し、金属シード層31上に、電気めっき法により、絶縁膜20の貫通孔20B、凹部20C及び貫通孔20Dを埋める銅めっき層等の金属めっき層32を形成する(図14(B)参照)。金属シード層31を構成する材料(金属材料)としては、例えば、Ti、Mo、W、In、Nb、Co、Cr、Cu、Ni等が挙げられる。金属シード層31の厚さは、特に限定されるものではないが、10nm〜500nm程度に設定され得る。金属シード層31を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング法、無電解めっき法等が挙げられる。
そして、金属めっき層32に対し、絶縁膜20を露出させ得る程度に研磨処理を施すことで、配線パターン33と、第1配線層10との間で電気的に接続するビア34及びランド35とを有する第2配線層30が形成される(図14(C)参照)。
上述した図13(A)〜図14(C)に示す工程を繰り返し行って、第N−1配線層上に第N配線層(Nは2以上の整数である。)を形成することで、配線基板80を製造することができる(図14(D)参照)。なお、図14(D)においては、第1配線層10、第2配線層30、第3配線層50及び第4配線層70がこの順に積層されてなる配線基板80が例示されているが、配線層の積層数はこれに限定されるものではない。
上述したように、第1の実施形態に係るインプリントモールド1によれば、透明基材2の側壁面23に遮光層3が設けられていることで、インプリントモールド1を用いたインプリント処理時に、側壁面23に沿って絶縁膜20が盛り上がってしまったとしても、その盛り上がり部分20Aを硬化させずに、後の現像処理(図14(A)参照)にて除去することができる。そのため、その後に形成される金属めっき層32に研磨処理を施したときに、実質的に平坦な配線層を形成することができる。特に、複数の配線層を積層してなる多層配線基板を製造する場合(図14(D)参照)、各配線層を実質的に平坦に形成することができるため、各配線層間の電気的接続信頼性を向上させることができる。
また、第2の実施形態に係るインプリントモールド1’によれば、遮光層3’が凸構造部40’の周囲を囲むように第1面21’上に設けられていたり、第2面22’側に凸構造部40’を投影した投影領域APの周囲を囲むように第2面22’上に設けられていたりすることで、インプリントモールド1’を用いたインプリント処理時に、凸構造部40’の側壁面に沿って絶縁膜20が盛り上がってしまったとしても、その盛り上がり部分20A’を硬化させずに、後の現像処理(図14(A)参照)にて除去することができる。そのため、その後に形成される金属めっき層32に研磨処理を施したときに、実質的に平坦な配線層を形成することができる。特に、複数の配線層を積層してなる多層配線基板を製造する場合(図14(D)参照)、各配線層を実質的に平坦に形成することができるため、各配線層間の電気的接続信頼性を向上させることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
第1及び第2の実施形態において、凹凸パターン4,4’は、第1凹凸パターン41,41’と、階段状の第2凹凸パターン42,42’及び第3凹凸パターン43,43’とを含む態様を例に挙げて説明したが、この態様に限定されるものではなく、第2凹凸パターン42,42’及び第3凹凸パターン43,43’を含んでいなくてもよい。
第1及び第2の実施形態に係るインプリントモールド1,1’を用いて配線基板を製造する方法を例に挙げて説明したが、この態様に限定されるものではない。例えば、石英基板等の基材又は当該基材の上面に形成されたハードマスク層上の樹脂膜に、第1及び第2の実施形態に係るインプリントモールド1,1’の凹凸パターン4,4’を転写して転写パターンを形成し、当該転写パターンをマスクとして基材又はハードマスク層をエッチングして凹凸構造体を製造する方法に、上記第1及び第2の実施形態に係るインプリントモールド1,1’を用いてもよい。これにより、製造される凹凸構造体の凹凸パターン面の平坦性を良好にすることができる。
1,1’…インプリントモールド
2,2’…透明基材
21,21’…第1面
22,22’…第2面
23…側壁面
3,3’…遮光層
4,4’…凹凸パターン
41,41’…第1凹凸パターン
42,42’…第2凹凸パターン
43,43’…第3凹凸パターン
40’…凸構造部

Claims (15)

  1. 第1面、前記第1面に対向する第2面、及び前記第1面の外周縁に連続し、前記第2面側に向かってテーパー状に延伸する側壁面を有する透明基材と、
    前記側壁面に設けられてなる遮光層と、
    前記第1面に形成されてなる凹凸パターンと
    を備えるインプリントモールド。
  2. 前記遮光層は、前記第1面の外周縁と前記側壁面との連続する第1部分と、前記第1部分から前記第2面側に向かう方向における前記側壁面上に位置する第2部分との間に設けられている請求項1に記載のインプリントモールド。
  3. 前記遮光層は、前記側壁面の全面に設けられている請求項1に記載のインプリントモールド。
  4. 前記インプリントモールドの側面視において、前記第1面に平行な方向における前記遮光層の長さは、1000μm以上である請求項1〜3のいずれかに記載のインプリントモールド。
  5. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材と、
    前記透明基材の前記第1面上に設けられてなる凸構造部と、
    前記凸構造部の上面に形成されている凹凸パターンと、
    前記透明基材の前記第1面上における前記凸構造部の周囲に設けられてなる遮光層と
    を備え、
    前記凸構造部は、活性エネルギー線硬化性樹脂材料により構成されるインプリントモールド。
  6. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材と、
    前記透明基材の前記第1面上に設けられてなる凸構造部と、
    前記凸構造部の上面に形成されている凹凸パターンと、
    前記透明基材の前記第2面上に設けられてなる遮光層と
    を備え、
    前記凸構造部は、活性エネルギー線硬化性樹脂材料により構成され、
    前記遮光層は、前記凸構造部を前記第2面上に投影した投影領域の周囲に設けられてなるインプリントモールド。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のインプリントモールドを製造する方法であって、
    第1面、前記第1面に対向する第2面、及び前記第1面の外周縁に連続し、前記第2面側に向かってテーパー状に延伸する側壁面を有する透明基材を準備する工程と、
    前記第1面に凹凸パターンを形成する工程と、
    前記側壁面に遮光層を形成する工程と
    を含むインプリントモールドの製造方法。
  8. 前記第1面の外周縁と前記側壁面との連続する第1部分と、前記第1部分から前記第2面側に向かう方向における前記側壁面上に位置する第2部分との間に前記遮光層を形成する請求項7に記載のインプリントモールドの製造方法。
  9. 前記側壁面の全面に前記遮光層を形成する請求項7に記載のインプリントモールドの製造方法。
  10. 前記透明基材の側面視において、前記第1面の外周縁を起点とした前記第1面に平行な方向における1000μm〜3000μmの領域内に前記遮光層を形成する請求項7〜9のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
  11. 請求項5に記載のインプリントモールドを製造する方法であって、
    第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材、並びに前記凸構造部の前記凹凸パターンに対応する凹凸パターンを有するマスターモールドを準備する工程と、
    前記透明基材の前記第1面における前記凸構造部の形成予定領域の周囲に前記遮光層を形成する工程と、
    前記遮光層が形成されてなる前記透明基材の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、
    前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に前記マスターモールドの前記凹凸パターンを押し当てた状態で、前記透明基材の前記第2面側から前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に活性エネルギー線を照射することで、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を硬化させる工程と、
    前記硬化させた前記活性エネルギー線硬化性樹脂層から前記マスターモールドを引き離す工程と、
    前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程と
    を含むインプリントモールドの製造方法。
  12. 請求項6に記載のインプリントモールドを製造する方法であって、
    第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する透明基材、並びに前記凸構造部の前記凹凸パターンに対応する凹凸パターンを有するマスターモールドを準備する工程と、
    前記透明基材の前記第1面における前記凸構造部の形成予定領域を前記第2面上に投影した投影領域の周囲に前記遮光層を形成する工程と、
    前記第2面に前記遮光層が形成されてなる前記透明基材の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、
    前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に前記マスターモールドの前記凹凸パターンを押し当てた状態で、前記透明基材の前記第2面側から前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に活性エネルギー線を照射することで、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を硬化させる工程と、
    前記硬化させた前記活性エネルギー線硬化性樹脂層から前記マスターモールドを引き離す工程と、
    前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程と
    を含むインプリントモールドの製造方法。
  13. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基板を準備し、前記基板の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、
    請求項1〜6のいずれかに記載のインプリントモールドの前記凹凸パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に押し当て、その状態で前記インプリントモールドを介して前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に活性エネルギー線を照射し、前記凹凸パターンを反転させた転写パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に形成する工程と、
    前記転写パターンが形成された前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程と、
    前記現像処理が施された前記活性エネルギー線硬化性樹脂層上に金属めっき層を形成する工程と
    を含む配線基板の製造方法。
  14. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有し、前記第2面の所定の領域に遮光層が設けられてなる透明基板を準備し、前記透明基板の前記第1面上に活性エネルギー線硬化性樹脂層を形成する工程と、
    第1面、当該第1面に対向する第2面及び前記第1面に形成されてなる凹凸パターンを有するインプリントモールドを準備し、前記インプリントモールドの前記第1面の前記凹凸パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に押し当てる工程と、
    前記凹凸パターンが押し当てられた状態の前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に、前記透明基板の前記第2面側から活性エネルギー線を照射し、前記凹凸パターンを反転させた転写パターンを前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に形成する工程と、
    前記転写パターンが形成された前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に現像処理を施す工程と、
    前記現像処理が施された前記活性エネルギー線硬化性樹脂層上に金属めっき層を形成する工程と
    を含み、
    前記遮光層は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂層に前記インプリントモールドの前記第1面が押し当てられる予定の領域を前記透明基板の前記第2面上に投影した投影領域の周囲に設けられてなる配線基板の製造方法。
  15. 前記配線基板は、複数の配線層が積層されてなる多層配線基板であり、
    前記複数の配線層のそれぞれを、前記配線基板の製造方法により形成する請求項13又は14に記載の配線基板の製造方法。
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KR20210010078A (ko) * 2019-07-19 2021-01-27 한국기계연구원 이형막의 선택적 형성을 통한 임프린트 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210010078A (ko) * 2019-07-19 2021-01-27 한국기계연구원 이형막의 선택적 형성을 통한 임프린트 방법
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