JP2019015975A - 表示制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーンとプロジェクタ等の画像投射装置とが同期していない場合でも安全にスクリーンを使用することができる表示制御装置を提供する。【解決手段】同期信号取得部311が同期信号Ssyncを取得し、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期しているか否かを判定する。そして、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定した場合はシャッター51が閉状態となる。【選択図】図1

Description

本発明は、映像を表示するスクリーン等の表示を制御する表示制御装置に関する。
例えばガラスのような透明体をスクリーンとしてプロジェクタ等から投射した画像をそのスクリーンに表示する表示装置は、例えば特許文献1のように既に知られている。
特許文献1には、光線透過状態と光線散乱状態とをとることができる液晶層が透明な一対の電極付基板間に挟持されてなるスクリーンと、画像を前記スクリーンに投射する画像投射装置とが備えられた画像表示装置において、光線透過状態と光線散乱状態との組みの繰り返しの最小単位よりなるフレームが所定の関係を満たすようにすることが記載されている。
特開2004−184979号公報
特許文献1に記載されたような表示装置は、スクリーンを散乱状態とするタイミングと画像投射装置(プロジェクタ)から画像を投射するタイミングとを同期させる必要がある。同期が外れてしまうと、映像が正しく表示されないだけでなく、プロジェクタの配置によっては、観察者がプロジェクタの投射光を直視してしまう恐れがある。
また、プロジェクタとスクリーンはそれぞれ別体で構成されることが多いので、それぞれの個別に起動した場合は当然ながら同期は取れていない。
しかしながら、引用文献1にはスクリーンを散乱状態とするタイミングと画像投射装置(プロジェクタ)から画像を投射するタイミングとを、同期させることは記載されているものの、同期が外れた場合や、起動してから同期するまでのスクリーンの動作については何ら触れられていない。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑み、例えば、スクリーンとプロジェクタ等の画像投射装置とが同期していない場合でも安全にスクリーンを使用することができる表示制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光に対して透過状態と散乱状態とを切り替え可能なスクリーンの前記透過状態と前記散乱状態とを切り替えるために、所定の周期を有する制御信号に基づいて生成された電圧波形を印加する波形印加部と、前記スクリーンに投射される画像の投射周期に関する信号である画像周期信号を取得する画像周期信号取得部と、前記画像周期信号と前記制御信号とが同期しているか否かを判定する同期判定部と、前記同期判定部が前記画像周期信号と前記制御信号とが同期していないと判定した場合は、前記スクリーンに前記画像が到達しないようにする投射制限部と、を有することを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、光に対して透過状態と散乱状態とを切り替え可能なスクリーンの前記透過状態と前記散乱状態とを切り替えるために、所定の周期を有する制御信号に基づいて生成された電圧波形を印加する波形印加工程と、前記スクリーンに投射される画像の投射周期に関する信号である画像周期信号を取得する画像周期信号取得工程と、前記画像周期信号と前記制御信号とが同期しているか否かを判定する同期判定工程と、前記同期判定工程が前記画像周期信号と前記制御信号とが同期していないと判定した場合は、前記スクリーンに前記画像が到達しないようにする投射制限工程と、を含むことを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の表示制御装置の制御方法を、コンピュータにより実行させることを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の表示制御装置の制御プログラムを格納したことを特徴としている。
本発明の第1の実施例にかかる表示制御装置を備えた表示装置の概略構成図である。 図1に示されたスクリーンの模式的な断面図である。 図1に示されたスクリーンの光学特性と同期して投射するプロジェクタの説明図である。 図1に示された表示装置における映像光による映像とスクリーンの背景が重なる表示状態の説明図である。 図1に示された同期制御部の機能的構成図である。 図6に示された同期信号判定部、共通制御信号取得部および駆動制御信号生成部の機能的構成図である。 図1に示された同期制御部の動作のフローチャートである。 図1に示された同期制御部内の信号波形と、印加する駆動電圧波形と、光学状態と、の関係の一例を示したタイミングチャートである。 図1に示された同期制御部内の信号波形と、印加する駆動電圧波形と、光学状態と、の関係の他の例を示したタイミングチャートである。 同期信号と共通制御信号との周期と位相を合わせる(同期させる)動作を示したタイミングチャートである。 同期信号と共通制御信号との周期と位相を合わせる(同期させる)動作を示したタイミングチャートである。 同期信号と共通制御信号との周期と位相を合わせる(同期させる)動作を示したタイミングチャートである。 同期信号と共通制御信号との周期と位相を合わせる(同期させる)動作を示したタイミングチャートである。 他の構成例にかかる表示制御装置の概略構成図である。 他の構成例にかかる表示制御装置の概略構成図である。 本発明の第2の実施例にかかる表示制御装置を備えた表示装置の概略構成図である。 図16に示されたプロジェクタの構成図である。 本発明の第3の実施例にかかる同期制御部が制御するスクリーンの模式的な断面図である。 図18に示された複数の制御電極の配置を示すスクリーンの模式的な正面図である。 図18に示されたスクリーンの走査と駆動との同期制御の説明図である。 図18に示されたスクリーンを走査するプロジェクタの説明図である。 図18に示されたスクリーンの走査と駆動の模式的なタイミングチャートである。 コモンDC方式による駆動例を示したタイミングチャートである。
以下、本発明の一実施形態にかかる表示装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる表示制御装置は、画像周期信号取得部がスクリーンに投射される画像の投射周期に関する信号である画像周期信号を取得し、同期判定部が画像周期信号と制御信号とが同期しているか否かを判定する。そして、投射制限部が同期判定部が画像周期信号と制御信号とが同期していないと判定した場合は、スクリーンに投射される画像が到達しないようにする。このようにすることにより、プロジェクタ等が出力する画像周期信号とスクリーンの散乱状態を制御する制御信号とが同期していない場合はスクリーンに画像が投射されないために、スクリーンとプロジェクタ等の画像投射装置とが同期していない場合でも安全にスクリーンを使用することができる。
また、投射制限部が、スクリーンに投射される画像を透過または遮断するシャッターを含んでいてもよい。このようにすることにより、例えば機械式のシャッターや液晶式のシャッターなどにより、スクリーンに画像が到達しないようにすることができる。また、このようなシャッターをプロジェクタ等の投射装置に外付けすることにより、投射装置は周知のものを用いることができる。
また、投射制限部が、画像を投射するプロジェクタから画像が投射されないように制御してスクリーンに画像が到達しないようにしてもよい。このようにすることにより、シャッター等を用いることなく、例えば直接光源の制御をしたり黒画像を挿入して光源を光らないようにしたりすることで、スクリーンに画像が到達しないようにすることができる。
また、投射制限部は、スクリーンの起動時から同期判定部が画像周期信号と制御信号とが同期していると判定するまでの期間は、スクリーンに画像が到達しないようにしてもよい。このようにすることにより、スクリーン起動時にプロジェクタ等と同期していない際にも安全にスクリーンを起動させて使用することができる。
また、投射制限部は、画像周期信号取得部が画像周期信号を取得できない場合はスクリーンに画像が到達しないようにしてもよい。このようにすることにより、プロジェクタ等から出力される画像周期信号が定期的に取得できなくなった場合は、スクリーンに画像が到達しないようにすることができる。
また、投射制限部は、スクリーンの停止指示情報を取得した場合、画像周期信号取得部が画像周期信号を取得できなくなるまでスクリーンに画像が到達しないようにしてもよい。このようにすることにより、スクリーンを停止する際に、プロジェクタ等の投射が終了するまで透過状態となったスクリーンに画像が到達することを防止できる。したがって、プロジェクタ等の投射終了前に観察者がプロジェクタ等の光を直視することがなくなる。
また、同期判定部が画像周期信号と制御信号とが同期していないと判定している期間に、画像周期信号と制御信号とを同期させる同期制御部を有してもよい。このようにすることにより、スクリーンに画像が到達していない期間に画像周期信号と制御信号とを同期させることができる。
また、同期判定部が画像周期信号と制御信号とが同期していないと判定し、投射制限部がスクリーンに画像が到達しないようにしている期間は、波形印加部がスクリーンを透過状態とするように電圧波形を印加するもよい。このようにすることにより、投射制限部がスクリーンに画像が到達しないようにしている期間は、スクリーン越しに背景を観察することができる。
また、本発明の一実施形態にかかる表示制御装置の制御方法は、画像周期信号取得工程でスクリーンに投射される画像の投射周期に関する信号である画像周期信号を取得し、同期判定工程で画像周期信号と制御信号とが同期しているか否かを判定する。そして、投射制限工程で同期判定工程が画像周期信号と制御信号とが同期していないと判定した場合は、スクリーンに投射される画像が到達しないようにする。このようにすることにより、プロジェクタ等が出力する画像周期信号とスクリーンの散乱状態を制御する制御信号とが同期していない場合はスクリーンに画像が投射されないために、スクリーンとプロジェクタ等の画像投射装置とが同期していない場合でも安全にスクリーンを使用することができる。
また、上述した表示制御装置の制御方法をコンピュータにより実行させる表示制御装置の制御プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、スクリーンとプロジェクタ等の画像投射装置とが同期していない場合でも安全にスクリーンを使用することができる。
また、上述した表示制御装置の制御プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
本発明の第1の実施例にかかる表示制御装置を備える表示装置1を図1乃至図15を参照して説明する。表示装置1は図1に示すように、スクリーン21と、同期制御部31と、シャッター51と、を備え、プロジェクタ11が接続されている。表示装置1は、プロジェクタ11の映像光をスクリーン21で透過散乱する透過型プロジェクション装置である。
プロジェクタ11は、走査周期中にスクリーン21上で黒状態(投射光が出ない状態)を順次シフトさせる透過型あるいは反射型液晶ライトバルブなどを使用できるが、これ以外の素子を用いてもよい。また、プロジェクタ11は、映像の走査周期においてラスター走査し、スクリーン21の表示面に映像光(画像光)を点順次で投射するものでもよい。つまり、映像光が所定の周期で間欠的に投射される。このプロジェクタ11では、強度変調された光ビームの照射方向を可動ミラーで反射して振るような、例えばレーザプロジェクタなどを用いることができる。このプロジェクタ11は、映像光の照射位置がスクリーン21上の一方向に順次走査されているものと同様に考えることができる。
プロジェクタ11は、スクリーン21へ映像情報(画像情報)により変調された映像光を投射できるものであればよい。なお、映像情報は、プロジェクタ11に入力される映像信号から得られる。映像信号には、たとえば、NTSC(National Television Standards Committee)方式、PAL(Phase Alternation by Line)方式のようなアナログ方式の映像信号、MPEG−TS(Moving Picture Experts Group − Transport Stream)フォーマット、HDV(High-Definition Video)フォーマットのようなデジタルフォーマットの映像信号がある。プロジェクタ11には、動画の映像信号だけでなく、たとえばJPEG(Joint Photographic Experts Group)のような静止画の映像信号が入力されてもよい。この場合、プロジェクタ11は、静止画を表示するための同じ映像光で、スクリーン21を繰り返し走査すればよい。
スクリーン21は、電圧の印加により光学状態を変化できるものであればよい。スクリーン21の光学状態は、散乱する状態が映像状態であり、それよりも入射光の散乱が小さく且つ平行光線透過率が高い透明な透過状態が非映像状態である。即ち、光に対し透過状態と散乱状態とを切り替え可能となっている。
スクリーン21は、例えば、液晶材料を用い、散乱状態と入射光の散乱が小さい透明な透過状態を変化させる調光スクリーンなどでよい。調光スクリーンには、例えば、高分子分散液晶などの液晶素子を用いたもの、透明セル内の白色粉体を移動させることで散乱状態と入射光の散乱が小さい透明な透過状態を制御する素子などを用いたものなどがある。
図2に、光学状態を制御可能なスクリーン21の模式的な断面図を示す。図2に示したスクリーン21は、一対の透明なガラス板23、24の間に液晶を含む複合材料等を挟み込んだ光学層25を有する。一方のガラス板24の光学層25側には、全面に対向電極26が形成される。他方のガラス板23の光学層25側には、全面に制御電極27が配置される。なお、電極26、27と光学層25との間に、絶縁体からなる中間層を形成してもよい。
また、対向電極26および制御電極27は、たとえばITO(酸化インジウム・スズ)により、透明電極として形成される。光学層25は、制御電極27と対向電極26との間に配置される。また、対向電極26および制御電極27は、少なくともいずれか一方が、入射光の一部を透過させるハーフミラーとなるような電極として構成されていてもよい。
スクリーン21は、第1の電極としての対向電極26と第2の電極としての制御電極27との間に電位差を生じるように電圧が印加される。光学層25内の光学状態は、対向電極26と制御電極27の印加電圧により変化する。
スクリーン21は、電位差を生じるように電圧が印加された際の状態によりリバースモードとノーマルモードに分類される。リバースモードで動作するスクリーン21は、電圧を印加していない通常状態において、スクリーン21が透明な透過状態となる。電圧を印加すると、印加電圧に応じた平行光線の散乱率の散乱状態となる。ノーマルモードで動作するスクリーンでは、電圧を印加していない通常状態において、スクリーンが散乱状態となる。電圧を印加すると、印加電圧に応じた平行光線透過率の透明な透過状態となる。そして、スクリーン21の光学状態は、所定の散乱状態が映像状態に対応し、それよりも平行光線透過率が高い透明な透過状態が非映像状態に対応する。なお、本実施例では、リバースモードで説明するが、ノーマルモードでも適用できる。
本発明の第1の実施例にかかる表示制御部としての同期制御部31は、映像(画像)が光として投射されるスクリーン21を、投射された映像光を散乱する状態に制御し、投射されていない場合に透過状態に制御する。同期制御部31は、図1に示したように、プロジェクタ11とスクリーン21とシャッター51とに接続される。同期制御部31は、プロジェクタ11の映像光の投射に同期させて、スクリーン21の光学状態およびシャッター51の動作を制御する。
次に、本実施例にかかる表示装置1において、スクリーン21の光学特性と同期して投射するプロジェクタ11の投射方式を、図3を参照して説明する。図3は、プロジェクタ11がインターバルを空けて映像光を投射する方式の説明図である。この場合、スクリーン21には、図3(B)に示すように、走査周期の一部において短期的に映像光が投射される。スクリーン21は、図3(C)に示すように、該一部の期間において散乱状態とすればよい。
そして、該一部以外の期間において、スクリーン21の平行光線透過率を高くするようにスクリーン21の光学状態を制御すると、走査周期おいて、映像の輝度低下を招くことなく、スクリーン21のシースルー特性が得られる。定常的に映像光を投射する場合に比べ、同一輝度を得るには、1走査周期に対する散乱状態の時間程度のデューティ(図中duty:a)の概ね逆数倍の強さの投影光が必要となる。従って高いシースルー特性を得るには、強力なパルス発光の投射光出力が必要である。
なお、図3(B)に示した映像光の投射期間はプロジェクタ11自体の光源の発光期間としてもよいし、シャッター51が映像光を透過させる期間としてもよい。
このようにプロジェクタ11とスクリーン21とシャッター51とを制御することで、スクリーン21は、その背面の物体を認識しうる透明さを有しつつ、常時散乱状態とした場合と同等の明るさで映像光を散乱して透過できる。つまり、背景物体を認識することが可能なシースルー性と、映像の高い視認性とを両立することが可能となる。
このプロジェクタ11とスクリーン21とシャッター51との同期制御のための切り替えタイミングの情報は、プロジェクタ11が出力する垂直同期信号等の画像周期信号に基づいて、同期制御部31からスクリーン21とシャッター51へ送出される。なお、プロジェクタ11およびスクリーン21並びにシャッター51と同期制御部31をマイクロ波、赤外線などの電磁波を用いたワイヤレス通信可能とし、これらの同期を得るための情報を無線信号により授受してもよい。
表示装置1では、たとえば図1の設置環境下では、図4に示したように画像を視認できる。図4は、映像光による映像とスクリーン21の背景とが重なる表示状態の説明図である。図4では、スクリーン21の右側に映像光による人物41の像が映り、左側に、スクリーン21の向こう側にある背景としての樹木42を見ることができる。
次に、図5に同期制御部31の機能的構成を示す。同期制御部31は、同期信号取得部311と、同期信号判定部312と、共通制御信号取得部313と、スクリーン制御信号生成部314と、を備えている。
画像周期信号取得部としての同期信号取得部311は、プロジェクタ11から出力される画像周期信号を取得する。本実施例では、プロジェクタ11が投射する映像の垂直同期信号を画像周期信号として説明する(以下の説明では単に同期信号とする)。即ち、垂直同期信号がスクリーン21に投射される画像の投射周期に関する信号に相当する。そして、同期信号取得部311は、同期信号(垂直同期信号)Ssyncから、その1周期の値である同期信号周期Tsyncを算出する。そして、同期信号取得部311は、図6に示すように、自身が取得した同期信号(垂直同期信号)Ssync、同期信号周期Tsyncを同期信号判定部312に出力する。
同期判定部としての同期信号判定部312は、図6に示すように構成されている。同期信号判定部312は、同期信号検出部312aと、周期情報設定部312bと、周期ずれ検出および調整部312cと、遅延情報設定部312dと、位相ずれ検出および調整部312eと、同期判定部312fとを備えている。
同期信号検出部312aは、同期信号取得部311が出力した同期信号Ssyncと共通制御信号取得部313から出力される共通制御信号Scomの周期Tcomとに基づいて、当該同期信号Ssyncを検出し検出信号を同期信号判定部に出力する。これは、同期信号Ssyncが1周期毎に検出されるべきパルス波形が有るか否かを検出している(同期信号Ssyncの波形については図8等を参照)。例えばScomの1周期またはn周期期間同期信号Ssyncが検出されない場合は検出されないとする。
周期情報設定部312bは、同期信号取得部311が出力した同期信号周期Tsyncを設定する。
周期ずれ検出および調整部312cは、周期情報設定部312bに設定された同期信号周期Tsyncと共通制御信号取得部313から出力される共通制御信号Scomの周期Tcomとに基づいて同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとの周期のずれ量を検出する。そして、そのずれ量に基づいて周期Tcomの値を調整する。
遅延情報設定部312dは、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとの遅延時間(位相差)を算出して位相差Dsyncとして設定する。
位相ずれ検出および調整部312eは、遅延情報設定部312dに設定された位相差Dsyncと共通制御信号取得部313から出力される共通制御信号Scomの周期Tcomとに基づいて共通制御信号Scomの位相を検出する。そして、そのずれ量に基づいて位相を調整する。
同期判定部312fは、周期ずれ検出および調整部312cと位相ずれ検出および調整部312eとの結果に基づいて同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期しているか否かを判定する。また、同期信号検出部312aの検出結果に基づいて同期信号Ssyncが検出できたか否かも判定する。これらの判定結果は判定信号として出力される。また、この判定結果に基づいてシャッター51にシャッター制御信号を出力する。
共通制御信号取得部313は、周期情報設定部313aと、共通制御信号生成部313bと、を備えている。
周期情報設定部313aは、共通制御信号Scomの周期の初期値が設定されている。また、周期情報設定部313aは、複数のスクリーン21を同時に使用する際において自身がスレーブ側と設定された場合は、マスタ側となる他のスクリーン21を制御する同期制御部31から出力された共通制御信号Scomを取得する。即ち、同期信号Scomは内部で生成して取得してもよいし、外部から入力されることで取得してもよい。
共通制御信号生成部313bは、例えばスクリーン21の対向電極26に印加する電圧波形の基となる信号である共通制御信号Scomを生成する。共通制御信号Scomは、周期情報設定部313aに設定された周期を初期値とする波形であり、同期信号判定部312の出力に基づいて周期及び位相が調整される。即ち、共通制御信号Scomが、所定の周期を有する制御信号に相当する。
スクリーン制御部としてのスクリーン制御信号生成部314は、シースルー制御判定部314a2と、遅延情報設定部314bと、立ち上げ信号生成部314cと、駆動制御信号生成部314dと、ドライバ314f、314gと、投射期間情報設定部314hと、を備えている。
シースルー制御判定部314a2は、同期判定部312fの判定信号に基づいて、スクリーン21をシースルー動作(散乱状態と透過状態とを交互に切り替える)させるか否かを判断する。シースルー制御判定部314a2は、判定信号が同期していることを示す場合はシースルー動作させ、判定信号が同期していないことをまたは同期信号Ssyncが検出できないことを示す場合はスクリーン21を透過状態または散乱状態に固定するように遅延情報設定部314bに指示をする。
遅延情報設定部314bは、立ち上げ信号生成部314cで生成される立ち上げ信号Supおよび駆動制御信号生成部314dで生成される駆動制御信号Sdrvの遅延時間を設定する。立ち上げ信号Supの遅延時間αupは、スクリーン21の光学層25を形成する材料の特性や周囲温度あるいは電極に印加する電圧等により変化する。但し、周囲温度を一定とし、電極に印加する電圧波形を予め定めれば、立ち上り期間αupは予め算出することができる。また、温度変化に対する立ち上り期間αupの変化率等をテーブル等に設定することで、温度変化に対応して立ち上り期間αupを遅延情報設定部314bに反映させることができる。
駆動制御信号Sdrvの遅延時間αdrvは、スクリーン21を散乱状態にする期間を示し、初期値が設定されているものの、適宜変更することが可能な可変値である。シースルー制御判定部314a2がスクリーン21をシースルー動作させると判定した場合は、利用者等が設定した透過率となるような遅延時間αdrvを設定することで、散乱状態と透過状態とに交互に切り替わるようにする。シースルー制御判定部314a2がスクリーン21をシースルー動作させないと判定した場合は、スクリーン21を透過状態または散乱状態に固定する(本実施例では透過状態に固定する)。スクリーン21を透過状態とする場合は、遅延時間αdrvは“0”に設定される。散乱状態とする場合は、遅延時間αdrvは、共通制御信号Scomの半周期の期間Tcomと、遅延時間αupと、投射期間αpjと、に基づいて算出されるスクリーン21が常時散乱状態となるような期間に設定される。
立ち上げ信号生成部314cは、共通制御信号Scomを遅延時間αup分遅延させて立ち上げ信号Supを生成する。
駆動制御信号生成部314dは、立ち上げ信号Supを投射期間αpj+遅延時間αdrv分遅延させて駆動制御信号Sdrvを生成する。常時散乱状態とする場合は共通制御信号Scomの半周期の期間Tcom−遅延時間αupの値を遅延時間αdrvとしてもよい。
駆動電圧回路314eは、ドライバ314f、314gから対向電極26および制御電極27に印加するための駆動電圧を発生する回路である。
波形印加部としてのドライバ314fは、対向電極26側に接続されて駆動電圧回路314eから供給される駆動電圧を出力するドライバ回路である。ドライバ314fは、共通制御信号Scomに基づいて駆動電圧を出力する。ドライバ314gは、制御電極27側に接続されて駆動電圧回路314eから供給される駆動電圧を出力するドライバ回路である。ドライバ314gは、駆動制御信号Sdrvに基づいて駆動電圧を出力する。即ち、ドライバ314f、314gは、スクリーン21の透過状態と散乱状態とを切り替えるために、共通制御信号Scomに基づいて生成された電圧波形を印加している。
投射期間情報設定部314hは、プロジェクタ11の仕様等からプロジェクタ11が映像光を投射する期間である投射期間αpjが設定される。
スクリーン制御信号生成部314は、同期判定部312fが同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定した場合は、シースルー制御判定部314a2がスクリーン21を透過状態に固定するように遅延情報設定部314bに指示する。そして、遅延情報設定部314bに設定された遅延情報に基づいて駆動制御信号生成部314dが駆動制御信号Sdrvを生成してスクリーン21を透過状態とするような電圧波形をドライバ314gが印加する。なお、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定した場合にスクリーン21を透過状態としても、後述するように、シャッター51を閉状態とするので、プロジェクタ11が投射する映像光はスクリーン21に到達することはない。
投射制限部としてのシャッター51は、例えば、一部分が透明な黒色円板を回転させる光チョッパー式などで構成された機械式シャッターとその円盤を回転させる駆動装置等を含み、機械式シャッターの部分がプロジェクタ11の映像光が投射されるレンズ等の前面に設けられている。シャッター51は、プロジェクタ11とスクリーン21の間に配置され、同期制御部31により開閉(透明部分か黒色部分か)制御されることによってプロジェクタ11が投射する映像光の透過または遮断の制御を行う。なお、シャッター51は、光チョッパー式に限らず、例えば、1枚ないし複数枚のシャッター羽根により光路を開閉する方式など、開閉制御されることによって映像光の透過または遮断が制御できるものであれば他の方式の機械式シャッターでもよい。勿論シャッター51はプロジェクタ11内に組み込んでもよい。なお、以下の説明において、シャッター51が開状態とは映像光が透過する状態、シャッター51が閉状態とは映像光を遮断する状態とする。
また、シャッター51は、機械式シャッターに限らず、周知の液晶式シャッターによるものであってもよい。液晶式シャッターとすることで、モータ等の駆動装置が不要となり、設置スペースの縮小や耐久性・安全性などが高めることができる。なお、シャッター51は、プロジェクタ11の近くに配置するに限らずプロジェクタ11から投射される映像光の光路上であって、映像光を遮断することができれば配置位置は限定されない。なお、シャッター51が行う映像光の遮断とは、完全に映像光を遮ることに限らず、観察者が眩しいと感じない程度に減光する場合も含む。
次に、上述した構成の同期制御部31における同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとを同期させる動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS21において、スクリーン21の起動を開始する。次に、ステップS22において、同期信号Ssyncの有無を判断し、同期信号Ssyncが無い場合(NOの場合)はステップS23に進んでシャッター51を閉状態にして映像光を遮断させる。即ち、同期判定部312fから出力される判定信号が、同期信号Ssyncが無い(検出できない)ことを示している場合は、シャッター51を閉状態(映像光を遮断させる)とすることを示すシャッター制御信号を当該同期判定部312fから出力する。
一方、同期信号Ssyncが有る場合(YESの場合)はステップS24に進んで同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとの同期のずれ(周期または位相のずれ)を判定し、同期のずれがある場合(YESの場合)はステップS23に進み、同期のずれが無い場合(NOの場合)はステップS25に進む。即ち、同期判定部312fから出力される判定信号が、同期していないことを示している場合は、シャッター51を閉状態(映像光を透過させる)とすることを示すシャッター制御信号を当該同期判定部312fから出力する。また、判定信号が、同期していることを示している場合は、ステップS25において、共通制御信号取得部313から出力される共通制御信号Scomに基づいて駆動制御信号Sdrvをスクリーン制御信号生成部314で生成しスクリーンを散乱状態と透過状態に制御する(シースルー動作させる)。この場合シャッター51は開状態に制御される。なお、シースルー動作時の遅延時間αdrvは、予め設定された値である。
即ち、ステップS22が画像周期信号取得工程、ステップS22、S24が同期判定工程、ステップS23、S25が投射制限工程として機能する。また、ステップS25が波形印加工程として機能する。
ここで、上述した同期信号Ssync、投射信号Spj、共通制御信号Scom、駆動制御信号Sdrvと、共通制御信号Scomに基づいてドライバ314fから出力する駆動電圧である共通駆動電圧出力Vcomと、駆動制御信号Sdrvに基づいてドライバ314gから出力する駆動電圧である選択駆動電圧出力Vdrvと、光学層25に印加される電圧波形を示したスクリーン駆動電圧と、スクリーンの散乱または透過状態を示したスクリーン散乱透過状態と、の関係について図8に示したタイミングチャートを参照して説明する。なお、図8は同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期している場合の波形である。
また、図8において同期信号Ssync、投射信号Spj、共通制御信号Scom、駆動制御信号Sdrvは横軸は時間、縦軸はHighレベルまたはLowレベルである。共通駆動電圧出力Vcom、選択駆動電圧出力Vdrv、スクリーン駆動電圧は横軸は時間、縦軸は電圧である。スクリーン21散乱透過状態はスクリーン21(光学層25)の光学状態であり横軸は時間、縦軸は散乱または透過である。
図8において、同期信号Ssyncには、周期Tsyncの矩形波が入力されている。また、投射信号Spjは、プロジェクタ11がスクリーン21に対して映像光を投射する投射期間αpjを示す信号であり、同期信号Ssyncから遅延時間Di分遅延している。投射信号Spjの投影期間αpjや遅延時間Diは、プロジェクタ11の仕様や設定等によって予め定まる値である(投射期間αpjは投射期間情報設定部314hに設定されている、遅延時間Diはその仕様等に基づいて立ち上り期間αupに反映可能である)。共通制御信号Scomは、周期が2Tcomの矩形波である。但し、図8では同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期しているのでTsync=Tcomである。また、共通制御信号Scomの立ち上りに同期してスクリーン21は透過状態から散乱状態への切り替えを開始する。即ち、共通制御信号Scomが立上ることで、スクリーン21の電極間に電位差が生じ、光学層25が散乱状態に切り替わる。
駆動制御信号Sdrvは、共通制御信号Scomと同じ周期の矩形波である。駆動制御信号Sdrvは、立ち上り期間αup、プロジェクタ投射期間αpj、スクリーン散乱期間αdrvの各値を加算した期間だけ共通制御信号Scomを遅延させた(位相をずらした)信号である。また、この加算値は共通制御信号Scomの半周期の期間Tcom以下であることが好ましい。
共通駆動電圧出力Vcomは、本実施例では、共通制御信号Scomと同じ波形であって、共通制御信号ScomがHighの期間は電圧V1となり、Lowの期間は0ボルトとなる。選択駆動電圧出力Vdrvは、本実施例では、駆動制御信号Sdrvと同じ波形であって、駆動制御信号SdrvがHighの期間は電圧V1となり、Lowの期間は0ボルトとなる。
スクリーン駆動電圧は、光学層25に印加される電圧波形を示したものである。つまり、スクリーン21の対向電極26に共通駆動電圧出力Vcomを正電圧として印加し、制御電極27に選択駆動電圧出力Vdrvを負電圧として印加した状態、即ち、共通駆動電圧出力Vcom−選択駆動電圧出力Vdrvを示している。この図8に示したスクリーン駆動電圧波形は、2映像周期を1周期とするフレーム反転方式となっている。即ち、1Tsyncごとに交互に正電圧と負電圧が印加される交流電圧駆動となっている。
スクリーン散乱状態は、対向電極26と制御電極27の電位差(スクリーン駆動電圧の絶対値)がV1である場合に、電圧が印加された状態として散乱状態となる。スクリーン21は、スクリーン駆動電圧としてV1が印加されると、立ち上り期間αupを経て散乱状態がピークとなり、V1の印加がなされなくなると、所定期間を経て透過状態となる。
スクリーン21の散乱期間は、シースルー動作させる場合は図8から明らかなように、αup+αpj+αdrvの期間と等しい。即ち、スクリーン21の立ち上り期間αupとスクリーン21に映像光が投射される期間である投射期間αpjに加えてスクリーン散乱期間αdrvを設定することで、スクリーン散乱期間αdrvを加減することで散乱期間を変化させることが可能となっている。このスクリーン散乱期間αdrvは同期制御部31に設定される値であり、図6に示したスクリーン制御信号生成部314に設定値が反映される。
また、上述したように、スクリーン21は立ち上り期間αupを経過後に散乱状態がピークとなるため、立ち上り期間αupを経過後にプロジェクタ11からの映像光が投射されることが望ましい。したがって、同期信号Ssyncは共通制御信号Scomの変化点よりも立ち上り期間αup後に立ち上る(投射期間αpjが位置する)ような位相関係とすることが好ましい。
投影信号Spjは同期信号Ssyncから遅延時間Di経過後に出力(発生)する。即ち、プロジェクタ11は、同期信号Ssyncから遅延時間Di経過後に映像光を投影期間αpjの間投射する。そのため、スクリーン21では、映像光を散乱して表示するために、投影信号Spjと散乱状態とを同期させる必要があるので、投影信号Spjの立ち上り(先頭)よりも立ち上り期間αup前に散乱状態に移行を開始する必要がある。したがって、共通制御信号Scomは、投射信号Spjの立ち上りよりも立ち上り期間αup前に立ち上る。ゆえに、共通制御信号Scomと同期信号Ssyncとの位相差Dsyncは、αup−Diとなる。なお、共通制御信号Scomと同期信号Ssyncとの位相差Dsyncは、共通制御信号Scomの変化点と同期信号Ssyncの先頭との位相差である。
この立ち上り期間αupは、スクリーンの光学層25を形成する材料の特性や周囲温度あるいは電極に印加する電圧等により変化する。但し、周囲温度を一定とし、電極に印加する電圧波形を予め定めれば、立ち上り期間αupは予め算出することができる。また、温度変化に対する立ち上り期間αupの変化率等をテーブル等に設定することで、温度変化に対応して立ち上り期間αupを同期信号判定部312に反映させることができる。
なお、本実施例において位相を合わせるとは、同期信号Ssyncの先頭と共通制御信号Scomの変化点のタイミングを一致させることではなく、例えば図8に示した立ち上り期間αup後に同期信号Ssyncが立ち上がるような(つまり映像光が投射される)位相関係にすることなどの特定の位相関係に合わせることである。
図9に、立ち上り期間αup<遅延時間Diの場合の波形を示す。図9は、αup<Diであるので、同期信号Tsyncの検出後に共通制御信号Scomが変化する。したがって、この場合の位相差DsyncはTcom+αup−Diとなる。このような位相関係の場合でも本実施例を適用することができる。つまり、このように位相を合わせる場合もある。
次に、本実施例における同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとの周期と位相を合わせる(同期させる)動作について図10乃至図13に示したタイミングチャートを参照して説明する。なお、図10乃至図13は、電源投入直後から同期させるまでのタイミングチャートであり、図10、図11、図12、図13の順に時間が経過していくものである。
同期信号Ssyncは、図10乃至図13において、周期がTsyncとなっている(図10の期間中に周期Tsyncを同期信号取得部311で算出している)。共通制御信号Scomは、図10においては、その半周期の期間Tcom(0)は同期信号Ssyncの周期Tsyncと異なる値となっている(Tsync≠Tcom(0))。シャッター制御信号Sshutは、同期判定部312fがシャッター51に出力する信号である。上述したように、電源投入直後であって同期信号Ssyncの周期Tsyncと異なるので同期判定部312fは同期していないと判定しているため、シャッター制御信号Sshutは、シャッター51を閉状態とすべくLowレベルとなる(図10のシャッターの波形も参照)。即ち、シャッター51は、同期判定部312fが同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定した場合は、スクリーン21に映像光が到達しないようにする。
立ち上げ信号Supは、図10においては、シャッター制御信号SshutがLowレベルである(同期判定部312fが同期していないと判定している)ので、遅延時間αup分の遅延をさせずに共通制御信号Scomと同相の波形が出力される。駆動制御信号Sdrvは、図10においては、シースルー制御判定信号SshutがLowレベルであるので、常時透過状態とするように、遅延時間αdrvが“0”に設定されて共通制御信号Scomと同相の波形が出力される。
共通駆動信号出力Vcomは、図8で説明したように、共通駆動信号Scomと同じ波形である。選択駆動電圧波形Vdrvは、図8で説明したように、駆動制御信号Sdrvと同じ波形である。スクリーン駆動電圧は、図8で説明したように、共通駆動電圧出力Vcom−選択駆動電圧出力Vdrvを示しており、図10では0ボルト一定となる。したがって、スクリーン散乱透過状態は常時光学層25に電位差が印加させず、常時透過状態となる。
次に、図11において、図10の期間で算出された同期信号Ssyncの周期Tsyncに共通制御信号Scomの周期Tcom(1)を合わせる(Tcom(1)=Tsync)。そして、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとのずれ量(位相差)Dsyncを確認する(検出する)。図11においても、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとは同期していないので、シャッター制御信号SshutはLowレベルのままであり、したがって、スクリーン21は常時透過状態であり、シャッター51は閉状態となっている。
次に、図12において、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとの位相を合わせるべく、共通制御信号Scomの半周期の期間Tcom(2)を以下の(1)式により算出される値として調整する。なお、この(1)式は周期ずれ検出および調整部312cと位相ずれ検出および調整部312eにおいて演算される。この期間もスクリーン21は常時透過状態であり、シャッター51は閉状態となっている。
Tcom(2)=((Dsync−(αup−Di))/2)+Tcom(1)・・・(1)
なお、上式で「/」は除算を示す。
ここで、上記(1)式を説明する。図11〜図13から明らかなように、Tcom(3)の段階にて同期信号Ssyncとの位相差Dsyncが遅延時間αupとなるためには、Tcom(2)は以下の式となる必要がある。
Dsync(2)+2Tsync−(αup−Di)= 2Tcom(2)・・・(2)
(2)式のTsyncは Tcom(1)と同一なので、
(Dsync(2)−(αup−Di))/2+Tcom(1)=Tcom(2)・・・(3)
そして、図13において、図12による調整によって同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとの位相および周期が合う(同期する)。したがって、シャッター制御信号SshutはHighレベルとなり、シャッター51が開状態となって、遅延時間αup、αdrvは、本来設定されていた値となる。そのため、スクリーン駆動電圧は、本来散乱状態とすべき期間のみ散乱状態となるように電圧が印加され、スクリーン21は、スクリーン散乱透過状態に示したように、プロジェクタ11からの映像光の投射に合わせて散乱状態と透過状態と交互を変化させる(シースルー動作する)。
図10〜図12に示したように、同期信号判定部312は、スクリーン21の起動時から同期信号Ssyncと共通制御信号とが同期していると判定するまでの間は、シャッター51を閉状態とするように制御している。
また、図10〜図13に示したように、周期ずれ検出および調整部312cと位相ずれ検出および調整部312eとは、同期判定部312fが同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定している間に、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとを同期させる同期制御部として機能している。
本実施例によれば、同期信号取得部311が同期信号Ssyncを取得し、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期しているか否かを判定する。そして、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定した場合はシャッター51が閉状態となる。このようにすることにより、プロジェクタ11が出力する同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していない場合はスクリーン21に映像光が到達しないために、スクリーン21とプロジェクタ11とが同期していない場合でも安全にスクリーン21を使用することができる。
また、シャッター51を閉じることで映像光を到達しないようにしているので、シャッター51をプロジェクタ11に外付けすることにより、プロジェクタ11は周知のものを用いることができる。
また、シャッター51は、スクリーン21の起動時から同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していると判定するまでの期間は、閉状態としているので、スクリーン21の起動時にプロジェクタ11と同期していない際にも安全にスクリーン21を起動させて使用することができる。
また、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定している期間に、駆動制御信号生成部が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとを同期させているので、同期信号Ssyncと共通制御信号とが同期していないでスクリーン21が散乱状態の間に同期させることができる。これは、図8乃至図13に示したように、投射期間αpjとスクリーン21の散乱状態の期間とを同期させていることでもある。
また、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していないと判定し、シャッター51が閉状態の期間は、スクリーン21を透過状態とするように電圧波形を印加しているので、同期させている期間はスクリーン21越しに背景を観察することができる。したがって、観察者にスクリーン21を意識させないようにできる。
また、スクリーン制御信号生成部314は、同期信号判定部312が同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していると判定している期間は、スクリーン21を透過状態と散乱状態とに交互に切り替わるようにドライバ314f、314gを制御してもよい。このようにすることにより、スクリーン21に投射されている画像と、スクリーン21越しに観察できる背景とを同時に観察することができる。
また、同期判定部312fは、同期信号Ssyncが検出できない場合も、シャッター51を閉状態にしている。即ち、同期信号取得部311が同期信号Ssyncを取得できない場合はスクリーン21を散乱状態とするように制御している。このようにすることにより、プロジェクタ11から出力される同期信号Ssyncが定期的に取得できなくなった場合は、スクリーン21を散乱状態として投射される画像等の光がスクリーン21を投射しないようにすることができる。
なお、同期判定部312fは、例えば電源スイッチの操作等スクリーン21の停止指示情報を同期制御部31の不図時の操作部等またはスクリーン21から取得した場合、プロジェクタ11から同期信号Ssyncが取得できなくなるまで、シャッター51を閉状態としてもよい。このようにすることにより、スクリーン21を停止する際に、プロジェクタ11の投射が終了するまで透過状態となったスクリーン21に映像光が到達することを防止できる。したがって、プロジェクタ11の投射終了前に観察者がプロジェクタ11の映像光を直視することがなくなる。
また、プロジェクタ11とシャッター51の配置は図1に限らず、例えば図14や図15に示したようにミラー52を用いてもよい。ミラー52は、プロジェクタ11から投射された映像光をスクリーン21に向かって反射する。図14はシャッター51とミラー52が分かれて配置されている例、図15はシャッター51とミラー52が同じ位置に重ねられている例である。図14や図15の例では、プロジェクタから投射された映像光を遮断するようにシャッター51が設けられているが、ミラー52で反射した後の光路上にシャッター51を設けてもよい。
また、上述した第1の実施例では、投射期間αpjに期間だけプロジェクタ11が映像光を投射していたが、プロジェクタ11からの映像光の投射は常時行い、シャッター51の開閉制御でスクリーン21の散乱状態の期間に合わせて映像光が投射されるようにしてもよい。この場合の投射期間αpjは投射期間設定部314hに設定すればよい。
次に、本発明の第2の実施例にかかる表示装置を図16乃至図17を参照して説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例の表示装置1は、図16に示したようにシャッター51が削除され、プロジェクタ11Aが追加されている。また、同期制御部31の同期判定部312fがシャッター51に出力していたシャッター制御信号は、プロジェクタ制御信号としてプロジェクタ11に出力される。
プロジェクタ11Aの機能構成例を図17に示す。図17に示したように、プロジェクタ11Aは、レーザ制御回路11aと、赤色レーザ光源11bと、青色レーザ光源11cと、緑色レーザ光源11dと、コリメートレンズ11e、11f、11gと、レンズ11kと、ミラー11jと、ダイクロイックミラー11h、11iと、MEMSミラー11lと、MEMSミラー制御回路11mと、を備えている。
レーザ制御回路11aは、赤色、青色、緑色の3色の階調データに変換された映像信号を、赤色レーザ光源11b、青色レーザ光源11c、緑色レーザ光源11dにそれぞれ出力する。赤色レーザ光源11b、青色レーザ光源11c、緑色レーザ光源11dは、レーザ制御回路11aから入力された階調データに応じて各色のレーザ光を出力する。また、レーザ制御回路11aは、同期制御部31(同期判定部312f)から入力されたプロジェクタ制御信号に基づいて赤色レーザ光源11b、青色レーザ光源11c、緑色レーザ光源11dの発光または消灯の切り替え制御を行う。
赤色レーザ光源11bから出力されたレーザ光は、コリメートレンズ11eで平行光にされた後、ダイクロイックミラー11h、レンズ11kを透過してMEMSミラー11lに入射する。青色レーザ光源11cから出力されたレーザ光は、コリメートレンズ11fで平行光にされた後、ダイクロイックミラー11iでダイクロイックミラー11hに向けて反射され、ダイクロイックミラー11hでレンズ11kに向けて反射され、レンズ11kを透過してMEMSミラー11lに入射する。緑色レーザ光源11dから出力されたレーザ光は、コリメートレンズ11gで平行光にされ、ミラー11jでダイクロイックミラー11iに向けて反射された後、ダイクロイックミラー11iを透過し、ダイクロイックミラー11hでレンズ11kに向けて反射され、レンズ11kを透過してMEMSミラー11lに入射する。
MEMSミラー11lは、入射したレーザ光をスクリーン21の水平方向および垂直方向に走査するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)により構成されたミラー(走査素子、空間変調器)であり、ミラーと一体的に形成されたアクチュエータ(図示しない)によって駆動される。MEMSミラー11lの動作はMEMSミラー制御回路11mによって制御される。MEMSミラー11lに入射したレーザ光はスクリーン21に向けて投射される。
本実施例においては、シャッター51を開状態または閉状態にすることに代えて、プロジェクタ11の光源(赤色レーザ光源11b、青色レーザ光源11c、緑色レーザ光源11d)を発光または消灯することで映像光がスクリーン21に到達しないようにしている。つまり、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していない期間または同期信号Ssyncが検出されない期間は、光源を消灯(発光を停止)させる。即ち、レーザ制御回路11aが投射制限部として機能する。
本実施例によれば、レーザ制御回路11aが、プロジェクタ11の光源(赤色レーザ光源11b、青色レーザ光源11c、緑色レーザ光源11d)の発光を停止させているので、シャッター51を用いることなく、スクリーン21に映像光が到達しないようにすることができる。
なお、第2の実施例では、レーザ制御回路11aが、プロジェクタ11の光源の発光を停止させることで、スクリーン21に映像光が到達しないようにしていたが、投射する画像に黒画像を挿入するようにしてもよい。このようにすることで、黒画像が挿入された期間は実質的に光源が発光しないのと同等になるので、シャッター51を用いることなく、スクリーン21に映像光が到達しないようにすることができる。
次に、本発明の第3の実施例にかかる表示装置を図18乃至図22を参照して説明する。なお、前述した第1〜第4の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例にかかる表示装置1は、図18や図19に示したように、スクリーン21が複数の領域に分割されている。図18に、分割領域毎に光学状態を制御可能なスクリーン21の模式的な断面図を示し、図19に、図18に示したスクリーン21での、複数の制御電極の配置を示すスクリーンの模式的な正面図を示す。図18に示したスクリーン21は、一対の透明なガラス板23、24の間に液晶を含む複合材料を挟み込んだ光学層25を有する。一方のガラス板24の光学層25側には、全面に対向電極26が形成される。他方のガラス板23の光学層25側には、複数の制御電極27が並べて配置される。
複数の制御電極27は、スクリーン21の映像光が照射される領域を、一方向(たとえば走査方向)で短冊状に分割する(図19参照)。複数の制御電極27は、同期制御部31に個別に接続され、個別に電圧を印加することができる。隣接する制御電極27は、互いに離間して配列される。なお、図19では短冊状の領域が縦に配置されているが、横方向にも分割して、マトリクス状に領域が分割されていてもよい。
また、本実施例の光学層25は、分割領域毎に、入射光の散乱が小さい透明な透過状態と、入射光を散乱する散乱状態との間で調整できる。
なお、制御電極27の間の、制御電極27が形成されていない領域に対応した光学層25内のギャップ領域の幅は、5から100マイクロメートル程度であり、可能な限り狭いことが望ましい。光学層25の厚さは、数から数十マイクロメートルであり、光学特性と駆動電圧を考慮して決定される。
次に、本実施例の表示装置1の基本的な動作原理を説明する。図20は、スクリーン21の走査と駆動との同期制御の説明図である。プロジェクタ11は、映像情報で変調された映像光で、スクリーン21を上から下へ縦に走査する。プロジェクタ11は、走査の繰り返し期間(以下、走査周期ともいう。)毎に、スクリーン21を上から下へ縦に走査する。
図20(A)から(E)は、1回の走査周期中の各時点での走査状態を、走査順で示すものである。図20のスクリーン21は、5つの分割領域22を有する。5つの分割領域22は、映像光の走査方向に沿って縦に配列される。
同期制御部31は、プロジェクタ11によるスクリーン21の一次元の縦方向の走査に同期させて、5つの分割領域22の光学状態を個別に制御する。各分割領域22は、映像光が投影されていない場合、非映像状態、すなわち入射光の散乱が小さい透明な透過状態に制御される。
映像光の走査が開始されると、プロジェクタ11の走査光は、まず、図20(A)のように、スクリーン21の最上部の分割領域22に照射される。以下、この説明において、走査光が照射される分割領域22について、走査されていない他の分割領域22から区別するために、符号221を使用する。同期制御部31は、プロジェクタからの同期信号に基づいて、走査周期中での、この最上部の分割領域221が走査される期間を特定し、最上部の分割領域221を映像状態に制御する。最上部の分割領域221を走査する映像光は、散乱状態の分割領域221により散乱され、スクリーン21を透過する。
映像光の走査は、次に、図20(B)のように、スクリーン21の上から2番目の分割領域221に移動する。同期制御部31は、走査周期中での、この上から2番目の分割領域221が走査される期間を特定し、上から2番目の分割領域221を映像状態に制御する。上から2番目の分割領域221を走査する映像光は、散乱状態の分割領域221により散乱され、スクリーン21を透過する。また、同期制御部31は、上から2番目の分割領域221を映像状態に制御した後、最上部の分割領域22を非映像状態に制御する。その後も、図20(C)から(E)に示すように、同期制御部31は、走査光により走査される分割領域221を映像状態に制御し、それ以外の分割領域22を非映像状態に制御する。
以上の同期制御により、スクリーン21についての走査光が照射される部位は、映像状態に維持される。これにより、スクリーン21を走査する映像光は、散乱状態のスクリーン21で散乱される。また、スクリーン21についての走査光が照射されない部位は、非映像状態に制御される。各分割領域22は、走査光により走査されていない殆どの期間において、非映像状態の透明な透過状態に制御される。映像光の投影期間中に、映像の視認性を保ちつつ、スクリーン21のシースルー特性が得られる。
図21に、本実施例にかかるプロジェクタ11の投影方式の説明を示す。図21は、スクリーン21を走査するプロジェクタ11の説明図である。図21(A)は、プロジェクタ11がスクリーン21を走査する投影方式の説明図である。この場合、スクリーン21には、走査周期において常に映像光が投影される。しかしながら、スクリーン21の各部に注目すると、図21(B)に示すように走査周期の一部において映像光が投影されている。このため、図21(C)に示すように、スクリーンの各部は、各々が走査される部分走査期間TPにおいて散乱状態になればよい。また、スクリーン21の各部分は、該部分走査期間TP以外の期間において平行光線透過率を高くするように制御すれば、走査周期において、映像の輝度低下を招くことなく、スクリーン21のシースルー特性が得られる。
図19に示したスクリーン21のように一方向に短冊状に分割されている場合、プロジェクタ11の投影光は、スクリーン21の分割方向に順次走査される。同期制御部31は、プロジェクタ11からの同期信号に基づいて、プロジェクタ11の投影光が照射される部位が映像状態(本実施例では散乱状態)に維持されるように、複数の分割領域22を、走査順で、透明な透過状態から散乱状態に制御する。この同期制御により、スクリーン21の各分割領域22は、当該領域に投影光が照射される映像期間を含む期間Ton(図22参照)において、映像状態としての散乱状態になる。また、投影光が照射されない非映像期間Toff(図22参照)においては、非映像状態としての透明な透過状態となる。
したがって、スクリーン21は、その背面の物体を認識しうる透明さを有しつつ、常時散乱状態とした場合と同等の明るさで映像光を散乱して透過できる。つまり、背景物体を認識することが可能なシースルー性と、映像の高い視認性とを両立することが可能となる。
図22は、スクリーン21の走査と駆動との模式的なタイミングチャートである。横軸は、時間である。縦軸は、スクリーンの縦方向の位置を示し、スクリーン21での複数の分割領域22に対応する。
スクリーン21の各分割領域22は、各々の領域を映像光が走査し始めるタイミングより前に、透明な透過状態から散乱状態に制御される。また、散乱状態の分割領域22は、当該領域についての走査が終了した後に、散乱状態から透明な透過状態に制御される。
複数の分割領域22は、各々の領域に映像光が走査により照射される部分走査期間TPに同期して映像状態(散乱状態)に制御されることにより、走査順で、時間をずらして、順次映像状態へ切り替えられる。スクリーン21を走査する映像光は、映像状態に維持された部分により、効率よく散乱され、明るく高い視認性を得ることができる。なお、図22中映像光走査が3本の矢印で表示されているが、これは赤緑青の光の3原色それぞれに対応する映像光を示している。
以上の同期制御により、スクリーン21は、映像光が照射されるタイミングを含む期間Tonにおいて、映像光が照射される部位が散乱状態に維持されるため、映像を表示できる。
しかも、スクリーン21は、映像光の投影期間中に、各部位が期間Ton以外の時間では透明な透過状態に制御されるので、スクリーン21を透視することができる。人間の目にはスクリーン21の透過光が平均(積分)化されて見えるので、十分短い走査周期の場合、フリッカを感じることのないシースルー特性が得られる。
このような構成の場合でも、第1、第2の実施例の構成を適用することで同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとを同期させることができる。これは、各分割領域ごとに駆動制御信号Sdrvを設けることで、各分割領域の散乱状態の期間を制御することができる。駆動制御信号Sdrvは、共通制御信号Scomを遅延させた信号であるので、共通制御信号Scomを第1〜第2の実施例に示したようにして同期信号Ssyncと同期させることで、スクリーン21や同期制御部31に悪影響を及ぼさずにスクリーン21とプロジェクタ11とを同期さることができる。
勿論、同期信号Ssyncと共通制御信号Scomとが同期していない場合は、シャッター51やプロジェクタ11の制御によって映像光がスクリーン21に到達しないようにすることができる。シャッター制御信号やプロジェクタ制御信号は、同期判定部312fの判定結果に基づく信号であるので、スクリーン21が分割されたとしても第1、第2の実施例と同様の動作で映像光がスクリーン21に到達しないようにすることが可能である。
なお、上述した各実施例において、共通駆動電圧出力Vcomと選択駆動電圧出力Vdrvから出力される電圧は、散乱状態への変化(立ち上げ)を高速にするために閾値電圧よりも過剰に高くした場合に、スクリーン21の散乱特性が散乱のピークに到達したのち散乱度合いが低下する現象が生じることがある。そのため、散乱状態への立ち上げを高速にするための第1の電圧を印加して、その後、安定して散乱状態を維持できる第2の電圧を切り替えて印加するような駆動方法(オーバードライブとも呼ばれる)を適用してもよい。
また、上述した各実施例では、フレーム反転方式によりスクリーン21を駆動していたが、図23に示すようなコモンDC方式による駆動であってもよい。コモンDC方式は、一方の電極の電位を一定とし、他方の電極の電位を変化させることで、散乱状態となる電位差を生成する方式である。図23の例では、共通駆動電圧出力Vcomは0ボルトとなり、選択駆動電圧出力Vdrvには、共通制御信号Scomが“High”で駆動制御信号Sdrvが“Low”の期間と、共通制御信号Scomが“Low”で駆動制御信号Sdrvが“High”の期間とでV1と−V1の間で変化する矩形波を印加する。
また、上述した同期制御部31における動作をCPU等で動作するコンピュータプログラム(制御プログラム)として構成してもよい。このようにすることにより、同期制御部31の一部をコンピュータに機能させることができる。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の表示制御装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 表示装置
11 プロジェクタ
21 スクリーン
31 同期制御部(表示制御装置)
51 シャッター(投射制限部)
311 同期信号取得部(画像周期信号取得部)
312 同期信号判定部(同期判定部、同期制御部)
314 スクリーン制御信号生成部(波形印加部)
314f ドライバ(波形印加部)
314g ドライバ(波形印加部)
Scom 共通制御信号(制御信号)
Ssync 画像周期信号(画像周期信号)

Claims (1)

  1. 光に対して透過状態と散乱状態とを切り替え可能なスクリーンの前記透過状態と前記散乱状態とを切り替えるために、所定の周期を有する制御信号に基づいて生成された電圧波形を印加する波形印加部と、
    前記スクリーンに投射される画像の投射周期に関する信号である画像周期信号を取得する画像周期信号取得部と、
    前記画像周期信号と前記制御信号とが同期しているか否かを判定する同期判定部と、
    前記同期判定部が前記画像周期信号と前記制御信号とが同期していないと判定した場合は、前記スクリーンに前記画像が到達しないようにする投射制限部と、
    有することを特徴とする表示制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014024298A1 (ja) * 2012-08-10 2014-02-13 パイオニア株式会社 表示装置

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