JP2019015700A - キャスク用架台、キャスク貯蔵構造、およびキャスク貯蔵方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、略円柱形のキャスクが立設した状態で載置される載置板と、前記載置板の下部に取り付けられた脚部材とを備えたキャスク用架台において、前記載置板は、対向する二辺が平行な略六角形または略八角形または略円形の平面形状を有するキャスク用架台である。
上記した以外の課題、構成、および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
<第1実施形態のキャスク用架台>
図1は、第1実施形態に係るキャスク用架台およびキャスクの斜視図である。図2は、第1実施形態に係るキャスク用架台およびキャスクの側面図である。また図3は、第1実施形態に係るキャスク用架台およびキャスクの上面図である。ここでキャスクCaは、原子炉での反応を終えた燃料棒を集合させた使用済燃料を内部に収納した金属の容器であって、被ばく防止のため放射性物質の閉じ込め性能および放射線の遮へい性能を有する。このようなキャスクCaは、略円柱形の外形形状を有している。
載置板10は、平板状の部材であって、一主面側がキャスクCaの載置面10aとして用いられる。このような載置板10は、対向する二辺が平行な略六角形で、キャスクCaの底面よりも一回り大きな略六角形の平面形状を有する。そして、略六角形の載置面10aの中央に、略円柱形のキャスクCaが立設した状態で載置される。
脚部材11は、載置板10の載置面10aとは逆側の面であって、載置板10の下部に取り付けられた柱状の部材である。この脚部材11は、略六角形の載置板10の角部に対応した6箇所に固定されており、これにより、脚部材11によって、キャスクCaが載置されたキャスク用架台1を安定的に支持する。なお、これらの脚部材11は、載置板10の平面形状の範囲内においてはみ出すことなく、載置板10に固定されていることとする。
以上説明した構成のキャスク用架台1は、略六角形の平面形状の載置板10を有する。これにより次に説明するキャスク貯蔵構造で示すように、複数のキャスク用架台1を配列する場合に、載置板の平面形状が四角形のものと比較して、上部に固定したキャスクCa間の間隔を耐震設計上の間隔[d]に保ちつつも、キャスクCaを高集積化した状態で稠密に配列することが可能となる。
図4は、第1実施形態に係るキャスク貯蔵構造を示す上面図である。この図に示すキャスク貯蔵構造は、図1〜図3を用いて説明したキャスク用架台1を用いて、原子力発電所の敷地内または敷地外の貯蔵エリアAsに、キャスクCaを貯蔵する構造である。以下、図4を参照してキャスクCaの貯蔵構造を説明する。
以上説明したキャスク貯蔵構造は、略六角形の平面形状の載置板10を有するキャスク用架台1上に載置したキャスクCaを、耐震設計上の間隔[d]を保って60°千鳥構造で配列した構成である。これにより、ある程度の大きさを有するキャスク用架台1によって安定的に支持した状態のキャスクCaを、耐震性を保って稠密に配置することが可能であり、キャスクCaの稠密貯蔵が可能となる。この結果、貯蔵エリアAsの省スペース化およびキャスクCa貯蔵の高集積化を図ることができ、キャスクCaの収納効率を向上させることが可能である。
図6は、第1実施形態に係るキャスク貯蔵方法を説明するための上面図である。この図に示すキャスク貯蔵方法は、図1〜図3を用いて説明したキャスク用架台1を用いてキャスクCaを貯蔵エリアSaに保管するための方法である。以下、図6を参照してキャスクCaの貯蔵方法を説明する。
以上説明した手順のキャスク貯蔵方法により、貯蔵エリアAsの省スペース化およびキャスクCa貯蔵の高集積化を図ることが可能なキャスク貯蔵構造とすることができる。またこのキャスク貯蔵方法は、略六角形の平面形状の載置板10を有するキャスク用架台1を、載置板10の平面形状の方向を同一方向に向けて一定の隙間[D]を保って配列することにより、キャスクCaが60°千鳥構造で配列される。このため、キャスクCaを稠密配列する貯蔵構造を容易に形成することが可能である。
図7は、第1実施形態に係るキャスク貯蔵構造の変形例を示す上面図である。この図に示す変形例のキャスク貯蔵構造は、キャスク用架台1の隙間[D]を、60°千鳥構造の配列間からキャスク用架台1を引き出すことができる程度の大きさとした構造である。このため、キャスクCa間の間隔は、図示したように耐震設計上の間隔[d]よりも広い間隔[d’]となってもよい。
図8は、第2実施形態に係るキャスク用架台、キャスク貯蔵構造、およびキャスク貯蔵方法を示す上面図である。以下、図8に基づいて第2実施形態に係るキャスク用架台、キャスク貯蔵構造、およびキャスク貯蔵方法を順に説明する。
図8に示す第2実施形態のキャスク用架台1’が、第1実施形態のキャスク用架台1と異なるところは、載置板10’が略八角形の平面形状となっているところにある。このような載置板10’は、対向する二辺が平行な略八角形で、キャスクCaの底面よりも一回り大きな略八角形の平面形状を有する。そして、略八角形の載置面10a’の中央に、略円柱形のキャスクCaが立設した状態で載置される。
このようなキャスク用架台1’を用いたキャスクCaの貯蔵構造も、第1実施形態で説明した貯蔵構造と同様である。すなわち、貯蔵エリアAs内において、略八角形の平面形状を有するキャスク用架台1’は、隣接して配置された周囲のキャスク用架台1’と向きを揃えて配置される。またキャスク用架台1’は、隣接して配置された周囲のキャスク用架台1’との間に、隙間[D]および間隔[D’]を保って貯蔵される。これらの隙間[D]および間隔[D’]は、載置板10’の平面形状が略正八角形である場合、配置方向によって異なる値となる。この状態において、略八角形の平面形状を有するキャスク用架台1’は、60°千鳥構造で配列される。キャスク用架台1’間の隙間[D]および間隔[D’]は、キャスクCa間が耐震設計上の間隔[d]に保たれ、またキャスクCaを搬送する上での問題がなければ、隙間[D]および間隔[D’]のうちの狭い方の隙間[D’]=0であってもよい。
上述したキャスク用架台1’を用いてキャスクCaを貯蔵エリアSaに保管するための方法は、第1実施形態で説明した方法と同様である。すなわち作業者は、キャスクCaが固定されたキャスク用架台1’を、貯蔵エリアAs内に搬入し、隣接するキャスク用架台1に対して向きを揃え、また隣接する周囲のキャスク用架台1との間に隙間[D]および間隔[D’]を保って配置する。これにより、略八角形の平面形状を有するキャスク用架台1’を60°千鳥構造に配列し、またキャスク用架台1’上に固定されたキャスクCaを、耐震設計上の間隔[d]を保って60°千鳥構造で配列する。この際、キャスク用架台1’間の隙間[D]および間隔[D’]は、キャスクCa間が耐震設計上の間隔[d]となるように設定され、隙間[D’]=0であってもよいことも、上述したとおりである。
10,10’…載置板
10a,10a’…載置面
11…脚部材
Ca…キャスク
[d]…耐震設計上の間隔(所定間隔)
Claims (11)
- 略円柱形のキャスクが立設した状態で載置される載置板と、前記載置板の下部に取り付けられた脚部材とを備えたキャスク用架台において、
前記載置板は、対向する二辺が平行な略六角形または略八角形または略円形の平面形状を有する
キャスク用架台。 - 前記載置板の平面形状は、略正六角形または略正八角形である
請求項1に記載のキャスク用架台。 - 前記載置板の平面形状は、正方形の角部を切り取った形状である
請求項1に記載のキャスク用架台。 - 前記載置板の平面形状は略六角形または略八角形であり、
前記脚部材は、前記載置板の平面形状の角部に対応して設けられた
請求項1〜3の何れか1項に記載のキャスク用架台。 - 略円柱形のキャスクが立設されたキャスク用架台を所定状態で配列したキャスク貯蔵構造において、
前記キャスク用架台は、対向する二辺が平行な略六角形または略八角形または略円形の平面形状を有する載置板と、前記載置板の下部に取り付けられた脚部材とを備え、
前記キャスク用架台上に立設させた前記キャスクが、所定間隔を保って千鳥構造で配列された
キャスク貯蔵構造。 - 前記キャスクは、60°千鳥構造で配列された
請求項5に記載のキャスク貯蔵構造。 - 前記キャスク用架台は、略六角形または略八角形の平面形状を有する載置板を同一方向に向けて配列されている
請求項5または6に記載のキャスク貯蔵構造。 - 前記キャスク用架台の間隔は、両側に隣接する2つのキャスク用架台間から1つのキャスク用架台を引き出すことが可能な所定間隔に保たれている
請求項5〜7の何れか1項に記載のキャスク貯蔵構造。 - 略円柱形のキャスクが立設されたキャスク用架台を所定状態で配列するキャスク貯蔵方法において、
対向する二辺が平行な略六角形または略八角形または略円形の平面形状を有する載置板の下部に脚部材を取り付けたキャスク用架台の上部にキャスクを立設させた状態で固定し、
前記キャスクが固定されたキャスク用架台を移動させることにより、前記キャスクを千鳥構造で所定間隔を保って配列する
キャスク貯蔵方法。 - 前記キャスクを、60°千鳥構造で配列する
請求項9に記載のキャスク貯蔵方法。 - 前記キャスク用架台の載置板は略六角形または略八角形の平面形状を有し、
前記キャスクを配列する際には、前記載置板を同一方向に向ける
請求項9または10に記載のキャスク貯蔵方法。
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