JP2019014610A - 光学膜付きガラス部材の製造方法及び光学膜付き母ガラス基板 - Google Patents

光学膜付きガラス部材の製造方法及び光学膜付き母ガラス基板 Download PDF

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悠祐 金子
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宏亮 中堀
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武志 乾
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学 宮崎
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Abstract

【課題】リン酸塩ガラス基板に光学膜が形成された光学膜付き母ガラス基板を、所定の製品サイズに切断して形成される光学膜付きガラス部材の製造方法、及び光学膜付き母ガラス基板であって、光学膜付き母ガラス基板を切断する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制でき、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる光学膜付きガラス部材の製造方法、及び光学膜付き母ガラス基板を提供する。【解決手段】母ガラス基板2上の四隅にホルダ部130を当接させて母ガラス基板2を支持した状態で母ガラス基板2の主面に光学膜3を成膜することで、光学膜3の形成領域P2と非形成領域P1とを有し且つ非形成領域P1が前記主面の周縁部の一部のみに形成された光学膜付き母ガラス基板1を形成する成膜工程S10と、光学膜付き母ガラス基板1を所望の製品サイズに切断して光学膜付きガラス部材10を得る切断工程S20とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、光学膜付き母ガラス基板を所定の製品サイズに切断して得られる光学膜付きガラス部材の製造方法、及び前記光学膜付き母ガラス基板の技術に関する。
デジタルカメラに利用されるCCDやCMOS等の固体撮像素子は、高精度の分光感度を有しており、人間の視感度特性と比べて近赤外領域の光(近赤外線)に対して強い感度を持つのが特徴である。
よって一般的には、このような固体撮像素子の分光感度を人間の視感度特性に合わせるために、近赤外線を遮断する視感度補正フィルタが用いられている。
前記視感度補正フィルタは、例えばリン酸塩ガラスからなる赤外線吸収ガラスを基板とし、当該基板(以下、「母ガラス基板」と記す)上に反射防止膜等からなる複数層の光学膜を真空蒸着やスパッタリングにより形成してなる光学膜付き母ガラス基板を、所定の製品サイズに切断することにより形成される、光学膜付きガラス部材によって構成される(例えば、特許文献1を参照)。
また一般的には、真空蒸着法によって母ガラス基板に光学膜を成膜する場合、特許文献2の図4A、4Bに記載されているように、母ガラス基板の周縁部全周に保持部を当接させて当該母ガラス基板を支持した状態にて保持することで前記母ガラス基板を吊るし、保持部の開口部から露出している部位に膜成分を蒸着させる。
特許第4578939号公報 特許第4451843号公報
ところで、特許文献2に記載の方法により成膜すると、成膜された光学膜付き母ガラス基板の成膜面(光学膜が成膜された母ガラス部材の主面)においては、光学膜の形成領域及び非形成領域が形成されることによる内部応力差が生じる。
その結果、例えば光学膜付き母ガラス基板を所定の製品サイズに切断して複数の光学膜付きガラス部材を形成する場合、母ガラス基板が特許文献1に記載のリン酸塩ガラスからなる(フツリン酸塩ガラスや硫リン酸塩ガラスも含む)光学膜付き母ガラス基板を光学膜の形成領域及び非形成領域にまたがって切断すると、前述の内部応力差の影響によって切断箇所よりクラックや欠け等が誘発されることがあり、光学膜付きガラス部材の歩留りを低下させる要因となっていた。
本発明は、以上に示した現状の問題点を鑑みてなされたものであり、光学膜付き母ガラス基板を切断する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる光学膜付きガラス部材の製造方法、及び光学膜付き母ガラス基板を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法は、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板の少なくとも片方の主面に成膜された光学膜を有する光学膜付きガラス部材の製造方法であって、前記母ガラス基板上における周縁部の一部のみに支持部材を当接させて前記母ガラス基板を支持した状態にて、前記母ガラス基板の前記主面に光学膜を成膜することにより、光学膜の形成領域と非形成領域とを有するとともに前記非形成領域が前記主面の周縁部の一部のみに形成された光学膜付き母ガラス基板を形成する成膜工程と、前記光学膜付き母ガラス基板を所望の外形寸法に切断して光学膜付きガラス部材を得る切断工程と、を備えることを特徴とする。
このように、成膜工程において、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板上における周縁部の一部のみに支持部材を当接させて、当該母ガラス基板を支持した状態にて母ガラス基板の主面に光学膜を成膜することにより、成膜面(光学膜が成膜された母ガラス部材の主面)において、光学膜の形成領域と非形成領域との形成による内部応力差を低減することができる。
その結果、切断工程において光学膜付き母ガラス基板を切断する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法は、前記成膜工程において、前記光学膜を、前記母ガラス基板の第1主面、及び当該第1主面と対向する第2主面の双方に成膜するにあたり、前記母ガラス基板の前記第1主面及び前記第2主面における前記形成領域が平面視において一致するように、前記光学膜を成膜することが好ましい。
このように、互いに対向し合う第1主面及び第2主面の双方に光学膜を成膜する場合、平面視において、当該光学膜が成膜された形成領域を一致させるように成膜することにより、成膜後の光学膜付き母ガラス基板に発生する反返りを抑制することができるため、当該リン酸塩ガラス基板に割れや歪み等が生じ難くなり、より一層光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法において、前記母ガラス基板は、0.19mm以下の厚みからなることが好ましい。
即ち、例えばリン酸塩ガラスからなる母ガラス基板においては、厚みが嵩むと可視光透過率が低下する可能性が有るため、前記母ガラス基板は、0.19mm以下の厚みからなることが好ましい。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法において、前記母ガラス基板は、一辺が200mm以下の矩形状であることが好ましい。
即ち、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板の外形サイズについては、大きすぎると自重による撓みによって破損し易くなり取扱いが困難となることから、一辺が200mm以下の矩形状に設定することが好ましい。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法においては、前記成膜工程において、前記光学膜の前記形成領域が、前記主面の周縁部の全端辺に対して、長さ寸法で、48%以上且つ100%未満となるように、前記母ガラス基板の前記主面の周縁部の一部のみに前記支持部材を当接させて前記母ガラス基板を支持することが好ましい。
このような構成を有することにより、母ガラス基板上の周縁部において、光学膜の形成領域を十分に確保することができ、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのをより確実に抑制することができる。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法においては、前記成膜工程において、前記光学膜の前記非形成領域が、前記主面の隅部に形成されることが好ましい。
このような構成を有することにより、例えば矩形の母ガラス基板上の四隅にだけ光学膜が成膜されていない場合、成膜後の光学膜付き母ガラス基板を切断する際、当該光学膜付き母ガラス基板の主面における内部応力差をより小さくすることができ、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのをより確実に抑制することができる。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法は、前記切断工程において、前記光学膜付き母ガラス基板を前記光学膜の前記形成領域のみで切断することが好ましい。
このような構成を有することにより、前述したような光学膜の形成領域と非形成領域との形成による内部応力差の影響がより小さい状態で、光学膜付き母ガラス基板を切断することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法においては、前記成膜工程において、蒸着法またはスパッタリング法の何れかの手法によって前記母ガラス基板上に前記光学膜を成膜してなることが好ましい。
このような手法によって成膜された光学膜付き母ガラス基板を用いる場合であっても、本発明によれば、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付きガラス部材の製造方法においては、前記成膜工程において、膜層数が3層以上の多層膜からなる前記光学膜を成膜することが好ましい。
このような多層膜からなる光学膜が成膜された光学膜付き母ガラス基板を用いる場合であっても、本発明によれば、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付き母ガラス基板は、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板と、前記母ガラス基板の少なくとも片方の主面に形成された光学膜と、を有する光学膜付き母ガラス基板であって、光学膜の形成領域と非形成領域とを有するとともに前記非形成領域が前記主面の周縁部の一部のみに形成されていることを特徴とする。
このように、リン酸塩ガラス基板からなる母ガラス基板上における周縁部の一部のみに光学膜の非形成領域が形成されていることにより、成膜面において、光学膜の形成領域と非形成領域との形成による内部応力差を低減することができる。
その結果、切断工程において光学膜付き母ガラス基板を切断する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付き母ガラス基板において、前記母ガラス基板の第1主面、及び当該第1主面と対向する第2主面の双方に前記光学膜を有し、前記母ガラス基板の前記第1主面及び前記第2主面における前記形成領域は、平面視において一致することが好ましい。
このように、互いに対向し合う第1主面及び第2主面の双方において、平面視にて形成領域が一致する光学膜を有することにより、成膜後の光学膜付き母ガラス基板に発生する反返りを抑制することができるため、当該ガラス基板に割れや歪み等が生じ難くなり、より一層光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
また、本発明に係る光学膜付き母ガラス基板において、前記母ガラス基板は、0.19mm以下の厚みからなることが好ましい。
即ち、例えばリン酸塩ガラスからなる母ガラス基板においては、厚みが嵩むと可視光透過率が低下する可能性が有るため、前記母ガラス基板は、0.19mm以下の厚みからなることが好ましい。
また、本発明に係る光学膜付き母ガラス基板において、前記母ガラス基板は、一辺が200mm以下の矩形状であることが好ましい。
即ち、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板の外形サイズについては、大きすぎると自重による撓みによって破損し易くなり取扱いが困難となることから、一辺が200mm以下の矩形状に設定することが好ましい。
また、本発明に係る光学膜付き母ガラス基板において、前記光学膜の前記形成領域は、前記主面の周縁部の全端辺に対して、長さ寸法で、48%以上且つ100%未満であることが好ましい。
このような構成を有することにより、母ガラス基板上の周縁部において、光学膜の形成領域を十分に確保することができ、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのをより確実に抑制することができる。
また、本発明に係る光学膜付き母ガラス基板において、前記光学膜の前記非形成領域が、前記主面の隅部に形成されることが好ましい。
このような構成を有することにより、例えば矩形の母ガラス基板上の四隅にだけ光学膜が成膜されていない場合、成膜後の光学膜付き母ガラス基板を切断する際、当該母ガラス基板に加えられる外力を、前記主面の隅部(非形成領域)にて緩衝させることができ、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのをより確実に抑制することができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明における光学膜付きガラス部材の製造方法及び光学膜付き母ガラス基板によれば、光学膜付き母ガラス基板を所定の製品サイズに切断して、光学膜付きガラス部材を形成する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る光学膜付き母ガラス基板の構成を示した断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る光学膜付き母ガラス基板の構成を示した平面図である。 別実施形態に係る光学膜付き母ガラス基板の構成を示した図であって、(a)は四隅に加えて周縁部の中央部にも光学膜の非形成領域を有する場合の光学膜付き母ガラス基板の構成を示した平面図、(b)は任意の周縁部(本図では、互いに対向する一対の周縁部)にのみ光学膜の非形成領域を有する場合の光学膜付き母ガラス基板の構成を示した平面図である。 母ガラス基板の蒸着を行う蒸着装置の構成を示した概念断面図である。 従来の光学膜付き母ガラス基板の構成を示した平面図である。
次に、発明の実施形態について図1乃至図5を用いて説明する。
なお、以下の説明については便宜上、図1の上下方向を光学膜付き母ガラス基板1の上下方向と規定して説明する。また、図4の上下方向を成膜装置101の上下方向と規定して説明する。
[光学膜付き母ガラス基板1]
先ず、本発明の一実施形態である光学膜付き母ガラス基板1の構成について、図1乃至図3を用いて説明する。
本実施形態における光学膜付き母ガラス基板1は、所定の製品サイズに切断されて複数の光学膜付きガラス部材10・10・・・(図2を参照)に分断され得るものである。
なお、分断された光学膜付きガラス部材10は、例えば、デジタルカメラに利用されるCCDやCMOS等の固体撮像素子に用いられる、近赤外線遮断用の視感度補正フィルタなどに利用される。
光学膜付き母ガラス基板1は、例えば図1に示すように、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板2、及び当該母ガラス基板2の少なくとも片方の主面(本実施形態においては、表裏両側の主面)に形成(成膜)された光学膜3・3などにより構成される。
母ガラス基板2は、光学膜付き母ガラス基板1の基部となるものである。
母ガラス基板2は、例えば矩形状の銅イオン含有リン酸塩ガラスからなり、表面となる第1主面2a、及び当該第1主面2aと対向する裏面となる第2主面2bを有してなる。
そして、本実施形態においては、0.19mm以下の厚みからなる母ガラス基板2を用いることとしている。
即ち、例えばリン酸塩ガラスからなる母ガラス基板2においては、厚みが嵩むと可視光透過率が低下する可能性が有るため、本実施形態では、母ガラス基板2の厚みの上限値を0.19mmに設定することにより、このような可視光透過率の低下を防止することとしている。
また、本実施形態においては、一辺が200mm以下の矩形状からなる母ガラス基板2を用いることとしている。
即ち、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板2の外形サイズについては、大きすぎると自重による撓みによって破損し易くなり取扱いが困難となることから、本実施形態では、一辺が200mm以下の矩形状に母ガラス基板2の外形サイズを設定することにより、当該母ガラス基板2の取扱いの容易化が図られている。
なお、本実施形態においては、一辺が10mm以上の矩形状からなる母ガラス基板2を用いることとしている。
母ガラス基板2を構成するガラス部材としては、例えば、硫リン酸塩ガラス、フツリン酸塩ガラス、及びリン酸塩ガラスが挙げられる。
特にCuOを含有した硫リン酸塩ガラスや、フツリン酸塩ガラスや、リン酸塩ガラスなどが用いられる。
ここで、硫リン酸塩ガラスのガラス組成については、一般的に赤外線吸収ガラスとして利用される公知のガラス組成を用いることができる。
具体的には、硫リン酸塩ガラスとしては、質量%にてP:20〜70%、SO:1〜25%、ZnO:10〜50%、RO(但し、RはLi、Na、及びKから選択される少なくとも1種):1〜30%、及びCuO:0〜15%からなる基本組成を含有するガラスを用いることができる。
また、フツリン酸塩ガラスのガラス組成についても同様に、一般的に赤外線吸収ガラスとして利用される公知のガラス組成を用いることができる。
具体的には、フツリン酸塩ガラスとしては、アニオン%にてF:5〜70%、O :30〜95%からなり、またカチオン%にてP :20〜50%、AL :0.2〜20%、R(但し、RはLi、Na、及びKから選択される少なくとも1種):1〜30%、R' (但し、R'はZn、Mg、Ca、Sr、及びBaから選択される少なくとも1種):1〜50%からなり、さらに質量%にてCuO:0〜15%からなる基本組成を含有するガラスを用いることができる。
さらに、リン酸塩ガラスのガラス組成についても同様に、一般的に赤外線吸収ガラスとして利用される公知のガラス組成を用いることができる。
具体的には、リン酸塩ガラスとしては、質量%にてP:25〜60%、AL:2〜19%、R''O(但し、R''はMg、Ca、Sr、及びBaから選択される少なくとも1種):5〜45%、ZnO:0〜13%、KO:8〜20%、NaO:0〜12%、及びCuO:0〜20%からなる基本組成を含有し、且つフッ素を実質的に含有しないガラスを用いることができる。
次に、光学膜3について説明する。
光学膜3は、所定の波長領域における光の反射・透過・遮断特性等の光学特性を、母ガラス基板2に付与するためのものである。
光学膜3は、最終製品である光学膜付きガラス部材10の用途に応じて適宜選択されるものであり、例えば、反射防止機能を有する反射防止膜(AR膜:Anti Reflection膜)、赤外線遮断機能を有する赤外線カット膜(IRカット膜:InfraRedカット膜)、及び紫外線遮断機能を有する紫外線カット膜(UVカット膜:Ultra Violetカット膜)などが挙げられる。
ここで、このような各種機能を有する光学膜3においては、例えば、低屈折率膜3aと高屈折率膜3bとが交互に配置されてなる積層膜が用いられる。
低屈折率膜3aとしては、酸化珪素膜等が用いられる。また、高屈折率膜3bとしては、酸化ニオブ、酸化チタン、及び酸化タンタルから選択される少なくとも1種からなる金属酸化膜等が用いられ、その中でも特に、屈折率が高く、可視光の透過率の高い酸化ニオブが好ましい。
そして、光学膜3においては、要求される光学特性に応じて、低屈折率膜3a及び高屈折率膜3bの各々の膜材料や、光学膜3全体としての総膜厚及び総膜層数(本実施形態においては6層)などが適宜設定される。
なお、光学膜3の総膜厚は、例えば0.1〜10μmであり、総積層数は、例えば3層以上であるのが好ましい。
特に、総積層数が10層以上になると、内部応力差の影響によって切断箇所よりクラックや欠け等が顕著に発生するため、本発明によりもたらされる効果をより享受できる。
以上のような構成からなる光学膜付き母ガラス基板1は、母ガラス基板2の少なくとも片方の主面において、光学膜3が成膜された形成領域と、成膜されていない非形成領域とを有するとともに前記非形成領域が前記主面の周縁部の一部のみに形成されている。
具体的には、図2に示すように、母ガラス基板2の第1主面2a(表面)及び第2主面2b(裏面)のそれぞれの主面ごとに、後述する成膜装置101(図4を参照)内にて母ガラス基板2を支持するホルダ部30の被覆部131bが四隅の各領域(以下、「非形成領域P1」と記載する)に配置されるため、光学膜3は、前記主面の全領域より、非形成領域P1を除いた領域(図2において、網掛けによって示された領域。以下、「形成領域P2」と記載する)に対して成膜される。
なお、本実施形態において、「周縁部」とは、矩形状からなる母ガラス基板2の四辺を含む、母ガラス基板2の縁のことをいう。
このようなことから、例えば従来の光学膜付き母ガラス基板のように、形成領域P2が周縁部全周にまで及んでいない場合には、母ガラス基板上の光学膜の形成領域と非形成領域との形成により生じる内部応力差が大きくなるところ、本実施形態においては、母ガラス基板2上の周縁部の一部のみに光学膜との非形成領域P1が形成されていることから、光学膜3の形成領域P2と非形成領域P1との形成による内部応力差を低減することができる。
その結果、光学膜付き母ガラス基板1を所定の製品サイズに切断して、複数の光学膜付きガラス部材10・10・・・を分断する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材10の歩留り向上を図ることができる。
また、母ガラス基板2において、第1主面2a上の四隅に位置する各非形成領域P1の形状及び面積は、第2主面2b上の四隅に位置する各非形成領域P1の形状及び面積と同等となるように設定されており、母ガラス基板2の第1主面2a及び第2主面2bにおける形成領域P2は、平面視において一致するように設定されている。
ここで、母ガラス基板2に対して光学膜3が成膜される箇所については、本実施形態に限定されることはなく、例えば、第1主面2aまたは第2主面2bの何れか一方においてのみ行うこととしてもよい。
しかしながら、本実施形態によって示されるように、母ガラス基板2の第1主面2a及び第2主面2bの双方において光学膜3・3を有し、且つこれらの光学膜3・3の形成領域P2・P2が、第1主面2a及び第2主面2bにおいて平面視にて互いに一致するように構成されることとすれば、成膜によって母ガラス基板2に発生する反返りを第1主面2a及び第2主面2bの双方で互いに打ち消し合って抑制することができるため、母ガラス基板2に割れや歪み等が生じ難くなり、光学膜付きガラス部材の歩留り向上を図る上でより好ましい。
ところで、母ガラス基板2の主面において、光学膜3の形成領域P2は、前記主面の周縁部の全端辺に対して、長さ寸法で、48%以上且つ100%未満となるように設定されている。
具体的には、母ガラス基板2の主面において、周縁部における形成領域P2の範囲(図2における寸法a1+寸法a2+寸法a3+寸法a4)は、前記主面の周縁部の全端辺(母ガラス基板2の全周である寸法A)に対して、48%以上且つ100%未満となるように設定されている((a1+a2+a3+a4)/A=X(0.48≦X<1))。
このような構成を有することにより、母ガラス基板2上の周縁部において、光学膜3が成膜された形成領域P2を十分に確保することができ、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのをより確実に抑制することができる。
特に、前記主面の周縁部の全端辺(母ガラス基板2の全周である寸法A)に対して、48%未満となると、ガラスにかかる応力の変化が大きくなり、母ガラス基板2が反る場合がある。
また、本実施形態においては、光学膜3の非形成領域P1が、母ガラス部材2の主面の隅部(本実施形態においては四隅)に形成される構成となっている。
このような構成を有することにより、例えば矩形の母ガラス基板2上の四隅にだけ光学膜3が成膜されていない場合、成膜後の光学膜付き母ガラス基板1を切断する際、当該母ガラス基板2に加えられる外力を、前記主面の隅部(非形成領域P1)にて緩衝させることができ、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのをより確実に抑制することができる。
なお、本実施形態においては、母ガラス基板2の四隅において、光学膜3が成膜されていない非形成領域P1・P1・P1・P1を形成することとしているが、これに限定されることはない。
即ち、母ガラス基板2の周縁部において、非形成領域P1が形成される箇所については当該母ガラス基板2の四隅に限らず、周縁部の中途部等に形成されていてもよい。
具体的には、例えば図3(a)に示すように、別実施形態の光学膜付き母ガラス基板201として、母ガラス基板202の四隅、及び各周縁部の中間部に非形成領域P201・P201・・・が形成されていてもよい。
また、母ガラス基板2の全ての辺に必ず非形成領域P1が形成されている必要もなく、所定の周縁部のみに非形成領域P1が形成されていてもよい。
具体的には、例えば図3(b)に示すように、他の別実施形態の光学膜付き母ガラス基板301として、母ガラス基板302の四隅を除き、任意の周縁部(本実施形態においては、互いに対向する一対の周縁部)の中途部に、非形成領域P301・P301が各々形成されていてもよい。
但し、如何なる場合であっても、前述したように、母ガラス基板2の周縁部の全端辺(寸法A)に対する、形成領域P2(P202またはP302)の範囲(寸法a1+寸法a2+寸法a3+寸法a4)の割合が、48%以上且つ100%未満となるように設定されることは、言うまでもない。
[光学膜付きガラス部材10の製造方法]
次に、最終製品である光学膜付きガラス部材10の製造方法について、図2、図4、及び図5を用いて説明する。
光学膜付きガラス部材10は、主に成膜工程S10及び切断工程S20を備える製造工程によって製造される。
成膜工程S10は、母ガラス基板2の表裏両面(第1主面2a及び第2主面2b)上の形成領域P2に対して、光学膜3・3を成膜する工程である。
成膜工程S10においては、例えば図4に示すような成膜装置101による蒸着法によって、母ガラス基板2上に光学膜3(図1を参照)が成膜される。
ここで、成膜装置101は、真空容器(チャンバ)110、並びに当該真空容器110に備えられる蒸着部120、ホルダ部130、及び成膜装置101全体の運転を制御する制御装置140などにより構成される。
また、真空容器110の側壁には排気装置111が配設されており、当該排気装置111によって真空容器110内の雰囲気が所定の真空状態に維持される構成となっている。
蒸着部120・120・・・は、光学膜3を構成する積層膜の膜物質ごとに複数(図4においては、断面図であるため2基のみ記載)設けられ、真空容器110内の底部に配設されている。
また、各蒸着部120は、電子銃121、シャッタ122、及び膜物質からなる蒸着源123などにより構成されている。
そして、シャッタ122の開状態において、電子銃121より蒸着源123に向かって陽子ビームを照射して膜物質を蒸発させるとともに、図示せぬプラズマ銃によって蒸発した膜物質をプラズマ化する。
これにより、真空容器110内に膜物質が供給され、基材たる母ガラス基板2の下面に膜物質が付着(蒸着)し、光学膜3が成膜される。
なお、シャッタ122の開閉状態を適宜切替えることにより、蒸発した膜物質が真空容器110内に飛散するタイミングを選択することができ(即ち、真空容器110内に浮遊する膜物質の種類を選択することができ)、母ガラス基板2に蒸着する膜物質の種類を切替えることができる。
一方、ホルダ部130は、真空容器110内にて蒸着部120の上方に配設されるホルダ部材131を有し、当該ホルダ部材131には、平面視にて例えば環状に配置される複数の切欠き孔131a・131a・・・が形成されている。
各切欠き孔131aは、母ガラス基板2の外形形状に即して形成されるとともに、その四隅には、当該母ガラス基板2を被覆する被覆部131b・131b・131b・131b(図2を参照)が形成されている。
そして、成膜装置101に投入された母ガラス基板2は、切欠き孔131a内に嵌入されるとともに、その四隅において被覆部131b・131b・131b・131bに当接して支持される。
こうして、母ガラス基板2は、蒸着部120に対して下面(第2主面)を曝した状態にてホルダ部130に支持される。つまり、ホルダ部130は、母ガラス基板2を支持する支持部材となる。
以上のような構成からなる成膜装置101によって、母ガラス基板2上に光学膜3が成膜され、光学膜付き母ガラス基板1は形成される。
即ち、母ガラス基板2は、成膜装置101に投入されるとホルダ部130によって支持され、その後、光学膜3全体としての総膜総数に応じて、複数の蒸着部120・120・・・が所定の順序に従って各々順に動作することにより、母ガラス基板2の下面(第2主面)に光学膜3が蒸着(成膜)される。
母ガラス基板2の下面(第2主面)の蒸着(成膜)が完了すると、当該母ガラス基板2は反転され、再びホルダ部130によって支持される。
その後、再び光学膜3全体としての総膜総数に応じて、複数の蒸着部120・120・・・が所定の順序に従って各々順に動作することにより、母ガラス基板2の上面(第1主面)に光学膜3が蒸着(成膜)される。
こうして、成膜工程S10においては、膜層数が3層以上(本実施形態においては6層)の多層膜(低屈折率膜3a及び高屈折率膜3b)からなる光学膜3が、母ガラス基板2の第1主面2a及び第2主面2bに各々成膜される。
なお、本実施形態においては、蒸着法によって母ガラス基板2上に光学膜3を成膜することとしているが、これに限定されることはなく、例えばスパッタリング法によって、母ガラス基板2上に光学膜3を成膜することとしてもよい。
即ち、本実施形態における光学膜付き母ガラス基板1は、成膜工程S10において、蒸着法またはスパッタリング法の何れかの手法によって母ガラス基板2上に光学膜3を成膜してなるものである。
次に、切断工程S20について説明する。
切断工程S20は、成膜工程S10によって形成された光学膜付き母ガラス基板1を所望の外形寸法(製品サイズ)に切断して、複数の光学膜付きガラス部材10・10・・・を分断する工程である。
切断工程S20においては、例えば公知のダイサー等が用いられ、所定の製品サイズに基づき、光学膜付き母ガラス基板1は、円板形状のダイヤモンドカッター(図示せず)によってダイス状に切断される。
ここで、本実施形態においては、光学膜付き母ガラス基板1を切断する際、当該光学膜付き母ガラス基板1を光学膜3の形成領域P2のみで切断することとしている。
具体的には、図2に示すように、光学膜付き母ガラス基板1の平面(第1主面2a及び第2主面2b)上においては、光学膜3の非形成領域P1及び形成領域P2が存在しており、当該光学膜付き母ガラス基板1を切断する場合には、非形成領域P1を避けて、常に形成領域P2の周縁部より切断を開始することとしている。
例えば、本実施形態においては、図2中の2点鎖線で示す矢印の方向に沿ってダイヤモンドカッターを走らせ、光学膜付き母ガラス基板1を切断することとしている。
このような手法によって光学膜付き母ガラス基板1を切断することにより、光学膜3の形成領域P2と非形成領域P1との形成による内部応力差の影響が小さい状態で、当該光学膜付き母ガラス基板1を切断することができ、最終製品としての光学膜付きガラス部材10の歩留り向上を図ることができる。
また、図2に示すように、光学膜付き母ガラス基板1を切断する際、当該光学膜付き母ガラス基板1の少なくとも何れかの周縁部における光学膜3が成膜された形成領域P2において、切断を終了することにより、光学膜3の形成領域P2と非形成領域P1との形成による内部応力差の影響がより小さい状態で、当該光学膜付き母ガラス基板1を切断することができ、最終製品としての光学膜付きガラス部材10の歩留り向上を図ることができる。
以上のように、本実施形態における光学膜付きガラス部材の製造方法は、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板2の少なくとも片方の主面(本実施形態においては、第1主面2a及び第2主面2b)に成膜された光学膜3を有する光学膜付きガラス部材10の製造方法であって、母ガラス基板2上における周縁部の一部(本実施形態においては四隅)のみに支持部材(より具体的には、ホルダ部130の被覆部131b)を当接させて母ガラス基板2を支持した状態にて、母ガラス基板2の前記主面に光学膜3を成膜することにより、光学膜3の形成領域P2と非形成領域P1とを有するとともに前記非形成領域P1が前記主面の周縁部の一部のみに形成された光学膜付き母ガラス基板1を形成する成膜工程S10と、光学膜付き母ガラス基板1を所望の外形寸法(製品サイズ)に切断して光学膜付きガラス部材10を得る切断工程S20とを備えることを特徴とする。
このような構成とすることにより、成膜工程S10において、リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板2上における周縁部の一部のみにホルダ部130(支持部材)の被覆部131bを接触させて光学膜3を成膜し、母ガラス基板2の周縁部の一部のみに光学膜3の非形成領域を形成することにより、成膜面(光学膜が成膜された母ガラス部材の主面)において、光学膜の形成領域P2と非形成領域P1との形成による内部応力の差を低減することができる。
その結果、切断工程S20において光学膜付き母ガラス基板1を切断する際、切断箇所よりクラックや欠け等が発生するのを抑制することができ、光学膜付きガラス部材10の歩留り向上を図ることができる。
具体的には、図5に示すように、従来の光学膜付き母ガラス基板51においては、母ガラス基板52上の周縁部の全端辺(以下、「非形成領域P51」と記載する)を除いた領域(図5において、網掛けによって示された領域。以下、「形成領域P52」と記載する)に対して光学膜53を成膜することとしていた。
従って、従来の光学膜付き母ガラス基板51においては、周縁部の全端辺に亘って形成領域P52と非形成領域P51との差異に起因する内部応力の差が生じることとなり、光学膜付き母ガラス基板51を所定の製品サイズに周縁部より切断する際、前述の内部応力の差によって切断箇所60よりクラック61や欠け62等が誘発されやすく、形成される光学膜付きガラス部材54の歩留り低下を招く要因となっていた。
これに対して、本実施形態においては、前述したように、形成領域P2と非形成領域P1との間に存在する、光学膜付き母ガラス基板1の内部応力の差を低減することができるため、このような切断箇所よりクラックや欠け等が誘発されることも少なく、光学膜付きガラス部材10の歩留り向上を図ることができる。
1 光学膜付き母ガラス基板
2 母ガラス基板
2a 第1主面
2b 第2主面
3 光学膜
3a 低屈折率膜
3b 高屈折率膜
10 光学膜付きガラス部材
130 ホルダ部(支持部材)
131b 被覆部
202 母ガラス基板(別実施形態)
302 母ガラス基板(他の別実施形態)
P1 非形成領域
P2 形成領域
S10 成膜工程
S20 切断工程
P201 非形成領域(別実施形態)
P301 非形成領域(他の別実施形態)

Claims (15)

  1. リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板の少なくとも片方の主面に成膜された光学膜を有する光学膜付きガラス部材の製造方法であって、
    前記母ガラス基板上における周縁部の一部のみに支持部材を当接させて前記母ガラス基板を支持した状態にて、前記母ガラス基板の前記主面に光学膜を成膜することにより、光学膜の形成領域と非形成領域とを有するとともに前記非形成領域が前記主面の周縁部の一部のみに形成された光学膜付き母ガラス基板を形成する成膜工程と、
    前記光学膜付き母ガラス基板を所望の外形寸法に切断して光学膜付きガラス部材を得る切断工程と、
    を備える、
    ことを特徴とする光学膜付きガラス部材の製造方法。
  2. 前記成膜工程において、
    前記光学膜を、前記母ガラス基板の第1主面、及び当該第1主面と対向する第2主面の双方に成膜するにあたり、
    前記母ガラス基板の前記第1主面及び前記第2主面における前記形成領域が平面視において一致するように、前記光学膜を成膜する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  3. 前記母ガラス基板は、0.19mm以下の厚みからなる、
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  4. 前記母ガラス基板は、一辺が200mm以下の矩形状である、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  5. 前記成膜工程において、
    前記光学膜の前記形成領域が、前記主面の周縁部の全端辺に対して、長さ寸法で、48%以上且つ100%未満となるように、前記母ガラス基板の前記主面の周縁部の一部のみに前記支持部材を当接させて前記母ガラス基板を支持する、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  6. 前記成膜工程において、
    前記光学膜の前記非形成領域が、前記主面の隅部に形成される、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  7. 前記切断工程において、
    前記光学膜付き母ガラス基板を前記光学膜の前記形成領域のみで切断する、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  8. 前記成膜工程において、
    蒸着法またはスパッタリング法の何れかの手法によって前記母ガラス基板上に前記光学膜を成膜してなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  9. 前記成膜工程において、
    膜層数が3層以上の多層膜からなる前記光学膜を成膜する、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の光学膜付きガラス部材の製造方法。
  10. リン酸塩ガラスからなる母ガラス基板と、前記母ガラス基板の少なくとも片方の主面に形成された光学膜と、を有する光学膜付き母ガラス基板であって、
    光学膜の形成領域と非形成領域とを有するとともに前記非形成領域が前記主面の周縁部の一部のみに形成されている、
    ことを特徴とする光学膜付き母ガラス基板。
  11. 前記母ガラス基板の第1主面、及び当該第1主面と対向する第2主面の双方に前記光学膜を有し、
    前記母ガラス基板の前記第1主面及び前記第2主面における前記形成領域は、平面視において一致する、
    ことを特徴とする、請求項10に記載の光学膜付き母ガラス基板。
  12. 前記母ガラス基板は、0.19mm以下の厚みからなる、
    ことを特徴とする、請求項10または請求項11に記載の光学膜付き母ガラス基板。
  13. 前記母ガラス基板は、一辺が200mm以下の矩形状である、
    ことを特徴とする、請求項10〜請求項12の何れか一項に記載の光学膜付き母ガラス基板。
  14. 前記光学膜の前記形成領域は、前記主面の周縁部の全端辺に対して、長さ寸法で、48%以上且つ100%未満である、
    ことを特徴とする、請求項10〜請求項13の何れか一項に記載の光学膜付き母ガラス基板。
  15. 前記光学膜の前記非形成領域が、前記主面の隅部に形成される、
    ことを特徴とする、請求項10〜請求項14の何れか一項に記載の光学膜付き母ガラス基板。
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