JP2019014422A - リクライニング装置 - Google Patents

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晋也 磯部
Shinya Isobe
晋也 磯部
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Abstract

【課題】操作性に優れるリクライニング装置を提供する。【解決手段】本開示の一態様は、乗物用シートのリクライニング装置である。リクライニング装置は、内歯車と第1軸受部とを有する内歯部材と、内歯車よりも歯数が小さく、かつ内歯車に対し偏心した状態で径方向内側から噛み合う外歯車と第2軸受部とを有する外歯部材と、内歯部材及び外歯部材を貫通するピンと、内歯部材又は外歯部材とピンとの間に配置される球体と、ピンを保持する保持部材とを備える。ピンは、軸方向に縮径するテーパ部を有する。ピンは、球体がテーパ部と第1軸受部又は第2軸受部との間に固定されることで内歯車及び外歯車の回転が規制されたロック状態と、球体のピンと第1軸受部又は第2軸受部との間での移動を許容するアンロック状態とを、軸方向の移動により切り替える。保持部材は、アンロック状態からロック状態に切り替える向きの弾性力をピンに付与する。【選択図】図2

Description

本開示は、リクライニング装置に関する。
車両等に配置される乗物用シートには、シートクッションに対しシートバックをシート前後方向に揺動して姿勢を調整するリクライニング装置が設けられる。このリクライニング装置として、偏心した内歯車と外歯車とを組み合わせた減速機構を用いて、シートバックを搖動させるものが公知である(特許文献1参照)。
このリクライニング装置では、操作軸を手動で回すことで外歯車に対し内歯車を相対的に回転させ、シートバックを搖動させる。
特開2008−194281号公報
上述のリクライニング装置では、シートバックを大きく倒すときなど、姿勢の調整量が大きい場合に、操作軸を何度も回転させる必要がある。そのため、操作性に改善の余地がある。
本開示の一局面は、操作性に優れるリクライニング装置を提供することを目的としている。
本開示の一態様は、シートクッションと、シートクッションに対してシート前後方向に揺動可能に構成されたシートバックとを備える乗物用シートのリクライニング装置(1)である。リクライニング装置(1)は、内歯部材(2)と、外歯部材(3)と、内歯部材(2)及び外歯部材(3)をこれらの回転軸方向に貫通するピン(5)と、内歯部材(2)又は外歯部材(3)とピン(5)との間に配置される少なくとも1つの球体(4)と、ピン(5)をピン(5)の軸方向に移動可能に保持する保持部材(6)と、を備える。内歯部材(2)は、シートバックの骨格を構成するバックフレーム(10)及びシートクッションの骨格を構成するクッションフレーム(11)のうち一方の部材に連結される。外歯部材(3)は、バックフレーム(10)及びクッションフレーム(11)のうち他方の部材に連結される。内歯部材(2)は、内歯車(21)と、ピン(5)が挿通される第1軸受部(22)と、を有する。外歯部材(3)は、内歯車(21)よりも歯数が小さく、かつ内歯車(21)に対し偏心した状態で径方向内側から噛み合う外歯車(31)と、ピン(5)が挿通される第2軸受部(32)と、を有する。ピン(5)は、軸方向に縮径するテーパ部(5A)を有する。ピン(5)は、少なくとも1つの球体(4)がテーパ部(5A)と第1軸受部(22)又は第2軸受部(32)との間に固定されることで内歯車(21)及び外歯車(31)の回転が規制されたロック状態と、少なくとも1つの球体(4)のピン(5)と第1軸受部(22)又は第2軸受部(32)との間での移動を許容するアンロック状態とを、軸方向の移動により切り替える。保持部材(6)は、アンロック状態からロック状態に切り替える向きの弾性力をピン(5)に付与する。
このような構成によれば、テーパ部(5A)を有するピン(5)の軸方向への移動によって、球体(4)の第1軸受部(22)又は第2軸受部(32)に対する押圧状態が変化し、内歯車(21)と外歯車(31)との相対的な回転がロックされた状態とアンロックされた状態とを容易に切り替えることができる。つまり、ロック状態からピン(5)を押し込む又は引き出すことでロック状態を解除し、この状態においてシートバックを大きくかつ無段階に搖動させることができる。
また、保持部材(6)によって、ピン(5)はロック状態に向かって付勢されるので、ロック状態が不用意に解除されることが抑制されると共に、アンロック状態からロック状態への切り替えが容易になる。
さらに、ピン(5)によってロック状態とアンロック状態とを容易に切り替えることができる上、ロック状態の保持力も十分であるため、装置を小型化できると共に、部品点数を減らすことができる。
本開示の一態様は、1つの球体(4)を備えてもよい。このような構成によれば、ピン(5)による球体(4)の固定が容易に行えるため、ロック状態への切り替え時の操作性が向上する。
本開示の一態様では、ピン(5)は、テーパ部(5A)の小径側端部に連続し、かつテーパ部(5A)と同じ向きに縮径するサブテーパ部(5B)をさらに有してもよい。また、サブテーパ部(5B)のテーパ角度は、テーパ部(5A)のテーパ角度より大きくてもよい。このような構成によれば、アンロック状態への切り替え時に、サブテーパ部(5B)によって球体(4)を径方向内側に速やかに誘導できる。そのため、テーパ部(5A)によるロック状態の保持力を維持しつつ、アンロック状態への切り替え時の操作性を向上できる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
図1は、実施形態におけるリクライニング装置を示す模式的な斜視図である。 図2は、図1のリクライニング装置の模式的な分解斜視図である。 図3は、図1のリクライニング装置の模式的な側面図である。 図4は、ロック状態における図3のIV−IV線での模式的な断面図である。 図5は、アンロック状態における図4に対応する模式的な断面図である。 図6Aは、図1のリクライニング装置のピンと球体との位置関係を示す模式的な側面図であり、図6Bは、図6Aとは異なるピンと球体との位置関係を示す模式的な側面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示すリクライニング装置1は、シートクッションと、シートクッションに対してシート前後方向に揺動可能に構成されたシートバックとを備える乗物用シートにおいて、シートバックの姿勢(つまり傾斜角度)を調整する装置である。シートクッションは、着席者の臀部等を支持するための部位である。シートバックは、着席者の背部を支持するための部位である。
リクライニング装置1は、シートバックの骨格を構成するバックフレーム10に取り付けられ、シートクッションの骨格を構成するクッションフレーム(図示省略)に対してバックフレーム10を揺動させる。つまり、リクライニング装置1は、バックフレーム10にクッションフレームに対する揺動力を伝達する。リクライニング装置1は、通常、バックフレーム10の左右両側に1つずつ設けられる。
バックフレーム10は、1対のサイドフレーム10A,10Bと、アッパフレーム10Cと、ロアフレーム10Dとを有する。
1対のサイドフレーム10A,10Bは、それぞれ上下方向に延伸すると共に、シート幅方向に離間して配設されるパネル状の部材である。
アッパフレーム10Cは、シート幅方向に延伸し、1対のサイドフレーム10A,10Bの上端を連結するパネル状の部材である。
ロアフレーム10Dは、シート幅方向に延伸し、1対のサイドフレーム10A,10Bの下端を連結するパネル状の部材である。
本実施形態のリクライニング装置1が取り付けられる乗物用シートは、普通乗用車の座席シートとして使用される。なお、以下の説明及び各図面における方向は、リクライニング装置1を乗物(つまり車両)に組み付けた状態における方向を意味する。また、本実施形態では、シート幅方向は、乗物の左右方向に一致し、シート前方は、乗物の前方に一致する。
リクライニング装置1は、図2に示すように、内歯部材2と、外歯部材3と、球体4と、ピン5と、保持部材6と、ピン支持部8とを備える。なお、図1及び図2に示すリクライニングプレート11は、クッションフレームの一部を構成する。
<内歯部材>
内歯部材2は、バックフレーム10に連結される部材であり、バックフレーム10のシート幅方向内側に配置される。具体的には、内歯部材2は、バックフレーム10の一方のサイドフレーム10Aに固定されている。
内歯部材2は、内歯車21と、ピン5が挿通される第1軸受部22と、球体保持部23と、を有する。内歯車21は、径方向において第1軸受部22に向かって突出する複数の歯を有する。
具体的には、内歯部材2は、中心に円形の開口が設けられ、厚み方向に段差を有する第1の円盤と、中心に円形の開口が設けられた第2の円盤とを重ねたものである。第1の円盤における開口が第1軸受部22を構成し、第1の円盤における段差部分の径方向内側の面に複数の歯が形成されている。内歯車21は、第1の円盤を厚み方向にプレスすることで形成されている。
球体保持部23は、第1軸受部22と同心で、かつ第1軸受部22よりも内径の小さい円形の開口を有する第2の円盤で構成された部位である。球体保持部23は、内歯部材2における外歯部材3とは反対側の面に設けられている。
内歯車21の中心軸(つまり第1軸受部22の中心軸)は、図3に示すように、バックフレーム10の搖動中心軸P0と一致する。なお、バックフレーム10の搖動中心軸P0は、シート幅方向と平行である。
内歯部材2の第1軸受部22の内径は、図4及び図5に示すように、軸方向に一定である。つまり、第1軸受部22の内面は、バックフレーム10の揺動中心軸と平行である。また、球体保持部23は、ピン5と干渉せず、かつ球体4が第1軸受部22内からバックフレーム10の内側(つまり、外歯部材3とは反対側)に脱落しない大きさの内径を有する。
<外歯部材>
外歯部材3は、図2に示すように、リクライニングプレート11に連結される部材であり、内歯部材2とリクライニングプレート11との間に配置される。
外歯部材3は、内歯車21と偏心した状態で噛み合う外歯車31と、ピン5が挿通される第2軸受部32とを有する。外歯車31は、径方向において第2軸受部32の外側に突出し、内歯車21の複数の歯と噛み合う複数の歯を有する。
具体的には、外歯部材3は、中心に円形の開口が設けられ、厚み方向に段差を有する円盤である。円盤の中心の開口が第2軸受部32を構成し、段差部分の径方向外側の面に複数の歯が形成されている。外歯車31は、外歯部材3を構成する円盤を厚み方向にプレスすることで形成されている。
外歯車31の径は、内歯車21の径よりも小さい。外歯車31は、外歯部材3が内歯部材2に厚み方向に重ね合わされることで、内歯車21に内側から噛み合うように配置される。
また、外歯車31の中心軸(つまり第2軸受部32の中心軸)は、バックフレーム10の搖動中心軸と平行であるが、搖動中心軸と一致せず、ずれている。つまり、外歯車31の中心軸と、内歯車21の中心軸とは、ずれている。また、外歯車31の歯数は、内歯車21の歯数よりも小さい。そのため、外歯車31は、内歯車21に噛み合った状態で、内歯車21の内側を相対的に公転する。
外歯車31の第2軸受部32は、内歯車21の第1軸受部22と重なっている。また、図4及び図5に示すように、第2軸受部32の内径は、第1軸受部22の内径よりも大きい。第2軸受部32は、ピン5と干渉せず、かつ球体4が第1軸受部22内からバックフレーム10の外側(つまり外歯部材3とリクライニングプレート11との間)に脱落しない大きさの内径を有する。
<球体>
球体4は、内歯部材2とピン5との間に配置される球形の部材である。本実施形態では、リクライニング装置1は、1つの球体4を備える。球体4は、内歯部材2の回転を規制する楔として機能する。
球体4は、図3、図4及び図5に示すように、内歯部材2、外歯部材3及びピン5で画定される空間内に保持されている。球体4のピン5の径方向における移動は、ピン5及び第1軸受部22の内面によって規制される。球体4のピン5の軸方向における移動は、外歯部材3の内歯部材2側の面と、球体保持部23の外歯部材3に対向する面と、ピン5のテーパ部5A又はサブテーパ部5Bとによって規制される。
<ピン>
ピン5は、内歯部材2及び外歯部材3をこれらの回転軸方向、つまりバックフレーム10の搖動中心軸と平行な方向に貫通する。ピン5は、テーパ部5Aと、サブテーパ部5Bと、軸部5Cと、円柱部5Dとを有する。なお、テーパ部5Aと、サブテーパ部5Bと、軸部5Cと、円柱部5Dとは、同心である(つまり偏心していない)。
(テーパ部)
テーパ部5Aは、軸方向に縮径している部位である。テーパ部5Aは、図4に示すように、バックフレーム10のシート幅方向外側(図4中左側)に向かって径が小さくなっている。
テーパ部5Aは、バックフレーム10のシート幅方向外側(図4中左側)に向かって移動した際に、図4に示すように、球体4を第1軸受部22との間で摩擦力によって固定可能な大きさに形成されている。つまり、テーパ部5Aは、内歯部材2、外歯部材3及びピン5で画定される空間に球体4を嵌入可能に構成されている。
したがって、テーパ部5Aの径は、第1軸受部22及び球体保持部23の内径よりも小さい。なお、本実施形態では、テーパ部5Aは、図4に示すように、ロック状態において先端部(つまり小径側端部)が第2軸受部32内に進入する。ただし、球体4を第1軸受部22内で固定できれば、テーパ部5Aは必ずしも第2軸受部32内に進入しなくてもよい。
テーパ部5Aは、図5に示すように、アンロック状態では軸方向に沿ってバックフレーム10の内側に移動し、第1軸受部22及び第2軸受部32から離間した位置に保持される。
(サブテーパ部)
サブテーパ部5Bは、テーパ部5Aの小径側端部に連続し、かつテーパ部5Aと同じ向き(つまりバックフレーム10のシート幅方向外側)に縮径する部位である。サブテーパ部5Bのテーパ角度は、テーパ部5Aのテーパ角度よりも大きい。
図4に示すロック状態では、サブテーパ部5Bは、第2軸受部32内に位置する。一方、図5に示すロック状態では、サブテーパ部5Bは、第1軸受部22及び球体保持部23の開口内に位置し、球体4と当接可能である。
(軸部)
軸部5Cは、サブテーパ部5Bの小径側(つまり、リクライニングプレート11側)の端部に設けられている。軸部5Cは、サブテーパ部5Bよりも径の小さい円柱状の部位である。軸部5Cの径は軸方向に一定である。
軸部5Cは、図4のロック状態ではリクライニングプレート11を貫通し、図5のアンロック状態では第2軸受部32及びリクライニングプレート11を貫通する。また、軸部5Cは、リクライニングプレート11の第3軸受部11Aによって軸回転可能に支持されている。なお、軸部5Cのサブテーパ部5Bとは反対側の端部には、後述するカバー6Bが取り付けられている。
(円柱部)
円柱部5Dは、テーパ部5Aのサブテーパ部5Bとは反対側に設けられている。円柱部5Dは、径が軸方向に一定の円柱状の部位である。
円柱部5Dは、後述するピン支持部8によって回転可能に支持される。なお、図4等では円柱部5Dの径は、テーパ部5Aの最大径よりも大きいが、円柱部5Dの径は、テーパ部5Aの最大径と同じか、最大径未満であってもよい。
(ロック状態の切り替え)
ピン5は、球体4がテーパ部5Aと第1軸受部22との間に固定されることで内歯部材2及び外歯部材3の回転が規制された図4に示すロック状態と、球体4のピン5と第1軸受部22との間での移動を許容する図5に示すアンロック状態とを、軸方向の移動により切り替える。
図4のロック状態では、球体4は、テーパ部5Aによって第1軸受部22の内面に対しピン5の径方向に押圧されている。そのため、球体4は、摩擦力によって回転及び移動が規制された固定状態に保持されている。ロック状態では、固定された球体4によって、ピン5及び内歯車21の回転及び移動は規制される。そのため、内歯車21に対する外歯車31の相対的な公転が規制され、バックフレーム10の搖動がロックされる。
図4のロック状態からピン5のテーパ部5Aをリクライニングプレート11から離間する方向に移動させることで、図5のアンロック状態に移行する。ピン5をアンロック状態に移動させると、ピン5のうち、第1軸受部22内に位置する部分が図6Aに実線で示すテーパ部5Aから破線で示すサブテーパ部5Bに変化することで、第1軸受部22内におけるピン5の径が小さくなり、球体4の固定状態が解除される。その結果、内歯車21に対する外歯車31の相対的な公転が自由に行えるため、バックフレーム10を任意の角度まで搖動することができる。
アンロック状態への移行時において、球体4は、テーパ部5Aによる押圧が解除された後、テーパ角の大きいサブテーパ部5Bによってピン5の径方向内側に速やかに運ばれ、移動の規制が解除される。
アンロック状態でバックフレーム10を揺動すると、図6Bに一点鎖線で示すように、球体4は、ピン5と第1軸受部22との間の空間において、内歯部材2の回転に伴ってピン5の中心軸(つまりバックフレーム10の揺動中心軸)周りに公転しながら移動する。バックフレーム10の揺動後、ロック状態に移行すると、球体4は移動した位置でピン5により固定される。つまり、リクライニング装置1において、球体4のロック位置は限定されない。
ロック状態への移行時において、球体4は、最初にテーパ角の大きいサブテーパ部5Bによってピン5の径方向外側に運ばれた後、テーパ角の小さいテーパ部5Aによって第1軸受部22の内面に徐々に押し付けられ、固定される。
なお、図5のアンロック状態では、ピン5を第1軸受部22から離間した位置に保持する必要がある。ピン5を保持する力をなくすと、ピン5は、保持部材6の弾性力により図4の位置に復元され、ロック状態への切り替えが行われる。
<保持部材>
保持部材6は、ピン5をピン5の軸方向に移動可能に保持すると共に、アンロック状態からロック状態に切り替える向きの弾性力をピン5に付与する部材である。保持部材6は、スプリング6Aと、カバー6Bと、ストッパ6Cとを有する。
(スプリング)
スプリング6Aは、カバー6Bと組み合わされて、ピン5に軸方向に作用する弾性力を付与する。
スプリング6Aは、線材を螺旋状に巻いたコイルバネである。スプリング6Aの螺旋軸は、バックフレーム10の搖動中心軸と平行である。つまり、スプリング6Aは、搖動中心軸と平行な方向に伸縮可能に構成されている。
スプリング6Aは、リクライニングプレート11を挟んで、ピン5のテーパ部5Aの反対側に配置されている。また、スプリング6Aは、後述するストッパ6Cの内側に配置され、スプリング6Aの内側にピン5の軸部5Cが挿通される。スプリング6Aの一端はリクライニングプレート11の外歯車31とは反対側の面に当接し、スプリング6Aの他端はカバー6Bに当接する。
(カバー)
カバー6Bは、ピン5の軸方向の抜け落ちを防止すると共に、ピン5にスプリング6Aの弾性力を伝達するための部材である。
カバー6Bは、円盤型であり、一方の面がピン5の軸部5Cの先端に固定されている。カバー6Bの径は、軸部5C及びストッパ6Cの径よりも大きい。カバー6Bは、例えばボルト等の締結具によりピン5に固定される。
カバー6Bの軸部5Cに固定された面(以下、「内側面」ともいう。)には、軸部5Cを取り囲むように配置されたスプリング6Aが当接する。そのため、図5に示すアンロック状態では、スプリング6Aがカバー6Bによって圧縮され、テーパ部5Aを第1軸受部22に挿入させる向きの弾性力がピン5に付与される。
(ストッパ)
ストッパ6Cは、カバー6Bと組み合わされて、ピン5の脱落を防止する。ストッパ6Cは、円筒状の部材である。
ストッパ6Cは、リクライニングプレート11の外歯車31とは反対側の面に固定されている。ストッパ6Cは、内側にピン5の軸部5C及びスプリング6Aが収納可能な径を有する。
図5に示すように、アンロック状態では、ストッパ6Cがカバー6Bの内側面に当接する。これにより、ピン5の軸方向の移動が規制され、ピン5がテーパ部5A側から脱落することが抑制される。
<ピン支持部>
ピン支持部8は、軸受部8Aを有するブラケット状の部材である。軸受部8Aは、ピン5の円柱部5Dを回転可能かつ軸方向に移動可能に支持する。ピン支持部8は、例えばリクライニングプレート11に締結等により固定される。
<その他の構成>
リクライニング装置1は、バックフレーム10を揺動させるための揺動力を発生させる搖動力発生機構(図示せず)を備えてもよい。この揺動力発生機構の具体例としては、スパイラルスプリング(つまりねじりコイルバネ)等が挙げられる。
また、リクライニング装置1は、回転運動をピン5の軸方向の運動に変換する機構を備えてもよい。この機構により、例えばレバーの揺動操作によってロック状態の切り替えを行うことができる。
[1−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)テーパ部5Aを有するピン5の軸方向への移動によって、球体4の第1軸受部22に対する押圧状態が変化し、内歯車21と外歯車31との相対的な回転がロックされた状態とアンロックされた状態とを容易に切り替えることができる。つまり、ロック状態からピン5を押し込む又は引き出すことでロック状態を解除し、この状態においてシートバックを大きくかつ無段階に搖動させることができる。
(1b)保持部材6によって、ピン5はロック状態に向かって付勢されるので、ロック状態が不用意に解除されることが抑制されると共に、アンロック状態からロック状態への切り替えが容易になる。
(1c)ピン5によってロック状態とアンロック状態とを容易に切り替えることができる上、ロック状態の保持力も十分であるため、装置を小型化できると共に、部品点数を減らすことができる。
(1d)1つの球体4を備えるので、ピン5による球体4の固定が容易に行えるため、ロック状態への切り替え時の操作性が向上する。また、リクライニング装置1の部品点数の削減も促進できる。
(1e)ロック状態への切り替え時に、サブテーパ部5Bによって球体4を径方向内側に速やかに誘導できる。そのため、テーパ部5Aによるロック状態の保持力を維持しつつ、アンロック状態への切り替え時の操作性を向上できる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態のリクライニング装置1において、内歯部材2がリクライニングプレート11(つまりクッションフレーム)に連結され、外歯部材3がバックフレーム10に連結されてもよい。
(2b)上記実施形態のリクライニング装置1において、内歯部材2及び外歯部材3がバックフレーム10のシート幅方向内側に配置されてもよい。また、保持部材6がバックフレーム10のシート幅方向外側に配置されてもよい。
(2c)上記実施形態のリクライニング装置1において、球体4を外歯部材3とピン5との間に配置してもよい。つまり、ピン5は、球体4を第2軸受部32とテーパ部5Aとの間で固定してもよい。
(2d)上記実施形態のリクライニング装置1は、複数の球体4を備えてもよい。例えば、内歯部材2及びピン5の間、又は外歯部材3及びピン5の間に複数の球体4を配置してもよいし、内歯部材2及びピン5の間と、外歯部材3及びピン5の間とに、それぞれ1以上の球体4を配置してもよい。
(2e)上記実施形態のリクライニング装置1において、ピン5は必ずしもサブテーパ部5B及び円柱部5Dを有する必要はない。なお、ピン5が円柱部5Dを有さない場合は、ピン支持部8を設ける必要はない。
(2f)上記実施形態のリクライニング装置1において、保持部材6の構成は一例である。したがって、保持部材6は、ピン5を軸方向に移動可能に保持でき、かつピン5にアンロック状態からロック状態に切り替える向きの弾性力を付与できれば、上述の形態に限定されない。例えば、弾性力を付与する部材としてスプリング6Aに替えてゴム等の弾性体を用いてもよい。
(2h)上記実施形態のリクライニング装置1は、普通乗用車以外の自動車に用いられるシートや、自動車以外の例えば鉄道車両、船舶、航空機等の乗物に用いられるシートにも適用できる。
(2i)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…リクライニング装置、2…内歯部材、3…外歯部材、4…球体、5…ピン、
5A…テーパ部、5B…サブテーパ部、5C…軸部、5D…円柱部、6…保持部材、
6A…スプリング、6B…カバー、6C…ストッパ、8…ピン支持部、8A…軸受部、
10…バックフレーム、10A,10B…サイドフレーム、10C…アッパフレーム、
10D…ロアフレーム、11…リクライニングプレート、11A…第3軸受部、
21…内歯車、22…第1軸受部、23…球体保持部、31…外歯車、
32…第2軸受部。

Claims (3)

  1. シートクッションと、前記シートクッションに対してシート前後方向に揺動可能に構成されたシートバックとを備える乗物用シートのリクライニング装置であって、
    前記シートバックの骨格を構成するバックフレーム及び前記シートクッションの骨格を構成するクッションフレームのうち一方の部材に連結される内歯部材と、
    前記バックフレーム及び前記クッションフレームのうち他方の部材に連結される外歯部材と、
    前記内歯部材及び前記外歯部材をこれらの回転軸方向に貫通するピンと、
    前記内歯部材又は前記外歯部材と前記ピンとの間に配置される少なくとも1つの球体と、
    前記ピンを前記ピンの軸方向に移動可能に保持する保持部材と、
    を備え、
    前記内歯部材は、内歯車と、前記ピンが挿通される第1軸受部と、を有し、
    前記外歯部材は、前記内歯車よりも歯数が小さく、かつ前記内歯車に対し偏心した状態で径方向内側から噛み合う外歯車と、前記ピンが挿通される第2軸受部と、を有し、
    前記ピンは、軸方向に縮径するテーパ部を有し、
    前記ピンは、前記少なくとも1つの球体が前記テーパ部と前記第1軸受部又は前記第2軸受部との間に固定されることで前記内歯車及び前記外歯車の回転が規制されたロック状態と、前記少なくとも1つの球体の前記ピンと前記第1軸受部又は前記第2軸受部との間での移動を許容するアンロック状態とを、軸方向の移動により切り替え、
    前記保持部材は、前記アンロック状態から前記ロック状態に切り替える向きの弾性力を前記ピンに付与する、リクライニング装置。
  2. 請求項1に記載のリクライニング装置であって、
    1つの前記球体を備える、リクライニング装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のリクライニング装置であって、
    前記ピンは、前記テーパ部の小径側端部に連続し、かつ前記テーパ部と同じ向きに縮径するサブテーパ部をさらに有し、
    前記サブテーパ部のテーパ角度は、前記テーパ部のテーパ角度より大きい、リクライニング装置。
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