JP2019014199A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
Description
したがって、従来の構成では、組付性の向上や歩留まりの向上を図る点で未だ改善の余地があった。
また、液体噴射ヘッドの走査時等において、液体噴射ヘッドに作用する慣性によってベース部材に対してジェットモジュールが相対変位するのを抑制できる。
本態様によれば、ジェットモジュールに位置決めピンを形成することで、ステーに位置決めピンを形成する場合と異なり、ジェットモジュールに位置決めピンを収容するスペース(第1収容部)を確保する必要がない。そのため、ジェットモジュールの設計の自由度を向上させることができる。
一方、ステーに第1収容部を形成することで、ステーに位置決めピンを形成する場合に比べ、ステーに複雑な加工を施す必要がない。そのため、例えばステーを板金等により形成できる等、構成の簡素化を図ることができる。
本態様によれば、第2収容部の開口面積が第1収容部の開口面積よりも小さくなっている。そのため、第1収容部内に位置決めピンが収容された状態で、位置決めピンを第2収容部内に収容することで、サポート片を介してジェットモジュールをステーで支持できる。これにより、組付性や歩留まりの向上を図った上で、ベース部材に対するジェットモジュールの相対変位を抑制できる。
しかも、サポート片(第2収容部)で位置決めピンを保持できるので、第1収容部の開口面積を位置決めピンよりも十分大きく設定できる。そのため、ベース部材へのジェットモジュールの組付後、ベース部材にステーを組み付ける際、ステーと位置決めピンとの干渉を抑制するので、第1収容部内で位置決めピンを容易に収容できる。また、寸法誤差や組付誤差等に起因する公差を吸収しつつ、第1収容部内で位置決めピンを収容できる。
本態様によれば、複数のジェットモジュールをステーによってまとめて支持できる。そのため、各ジェットモジュール間の相対位置を高精度に位置決めできる。
本態様によれば、寸法誤差や組付誤差等によって各ジェットモジュールの相対位置がずれている場合であっても、各ジェットモジュールの位置決めピンを対応するサポート片の第2収容部内で収容し易くなる。したがって、組付性を向上させた上で、各ジェットモジュールを高精度に位置決めできる。
本態様によれば、位置決めピンが第1収容部又は第2収容部内に収容されることで、第2方向に交差する方向でのステーに対するジェットモジュールの相対変位が規制される。この場合、ステーに対するジェットモジュールの厚さ方向での相対変位を規制できるので、ジェットモジュールの倒れを確実に抑制できる。
上記態様によれば、組付性の向上や歩留まりの向上を図り、製造コストを削減できるので、低コストな液体噴射装置を提供できる。
図1はプリンタ1の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプリンタ1は、一対の搬送機構2,3と、インク供給機構4と、インクジェットヘッド5A,5Bと、走査機構6と、を備えている。なお、以下の説明では、必要に応じてX,Y,Zの直交座標系を用いて説明する。この場合、X方向は被記録媒体P(例えば、紙等)の搬送方向(副走査方向)に一致している。Y方向(第1方向)は走査機構6の走査方向(主走査方向)に一致している。Z方向は、X方向及びY方向に直交する高さ方向(重力方向)を示している。以下の説明では、X方向、Y方向及びZ方向のうち、図中矢印方向をプラス(+)方向とし、矢印とは反対の方向をマイナス(−)方向として説明する。本実施形態において、+Z方向は重力方向の上方に相当し、−Z方向は重力方向の下方に相当する。
本実施形態において、インクタンク15は、X方向に複数並べられている。各インクタンク15には、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクが各別に収容されている。
インク配管16は、例えば可撓性を有するフレキシブルホースである。インク配管16は、各インクタンク15と各インクジェットヘッド5A,5Bとの間を接続している。
図2は、インクジェットヘッド5Aの斜視図である。図3は、インクジェットヘッド5Aにおいて、一部を分解した斜視図である。なお、インクジェットヘッド5A,5Bは、供給されるインクの色以外は何れも同等の構成である。そのため、以下の説明ではインクジェットヘッド5Aについて説明し、インクジェットヘッド5Bの説明を省略する。
図2、図3に示すように、本実施形態のインクジェットヘッド5Aは、ジェットモジュール30A,30B(図3参照)やダンパ31、ノズルプレート32(図2参照)、ノズルガード33等がベース部材38に搭載されて構成されている。
図4は、インクジェットヘッド5Aにおいて、ベース部材38と第1ジェットモジュール30Aの分解斜視図である。
図4に示すように、ベース部材38は、Z方向を厚さ方向とし、X方向を長手方向とする板状に形成されている。ベース部材38は、各ジェットモジュール30A,30Bを保持するベース本体部41と、ベース部材38をキャリッジ23(図1参照)に固定するためのキャリッジ固定部42と、を有している。なお、本実施形態において、ベース部材38は、金属材料により一体で形成されている。
ベース本体部41におけるX方向で対向する一対の短辺部45a,45bには、X方向の内側に向けて突出する突出壁47が形成されている。突出壁47は、X方向で対向する突出壁47同士を1組として、各モジュール収容部44A,44B毎に形成されている。
図3に示すように、ジェットモジュール30A,30Bは、Y方向を厚さ方向とする板状に形成されている。ジェットモジュール30A,30Bは、インクタンク15(図1参照)から供給されるインクを被記録媒体Pに向けて吐出可能に構成されている。ジェットモジュール30A,30Bは、ベース部材38上にY方向に間隔をあけて搭載されている。
図5に示すように、第1ジェットモジュール30Aは、吐出部50と、吐出部50を間に挟んでY方向で対向する第1流路部材51A及び第2流路部材51Bと、を主に備えている。
図6は、吐出部50の分解斜視図である。
図6に示すように、吐出部50は、第1ヘッドチップ52Aと、第1ヘッドチップ52Aに対して+Y方向に積層された第2ヘッドチップ52Bと、を有している。各ヘッドチップ52A,52Bは、後述する吐出チャネル57における延在方向(Z方向)の端部からインクを吐出する、いわゆるエッジシュートタイプのものである。
図6、図7に示すように、上述した複数のチャネル57,58は、インクが充填される吐出チャネル57、及びインクが充填されない非吐出チャネル58である。吐出チャネル57及び非吐出チャネル58は、X方向に交互に並んで配置されている。各チャネル57,58は、第1アクチュエータプレート55からなる駆動壁61によってそれぞれX方向に仕切られている。なお、チャネル57,58の内面には、駆動電極59が形成されている。駆動電極59は、第1アクチュエータプレート55の+Z方向端部において、第1アクチュエータプレート55の表面に形成された駆動端子(不図示)に接続されている。
共通インク室62は、Z方向において、吐出チャネル57の+Z方向端部に対応する位置に形成されている。共通インク室62は、第1カバープレート56の表面から+Y方向に向けて窪むとともに、X方向に延設されている。共通インク室62には、上述した第1流路部材51Aを通してインクが流入する。
スリット63は、共通インク室62のうち、吐出チャネル57とY方向で対向する位置に形成されている。スリット63は、共通インク室62内と各吐出チャネル57内とを各別に連通している。したがって、非吐出チャネル58は、共通インク室62内には連通していない。
図8は、第1流路部材51Aにおいて、第1流路板77から+Y方向に展開させた分解斜視図である。
図8に示すように、第1流路部材51Aは、第1マニホールド75と、流入ポート76と、を有している。なお、第1マニホールド75及び流入ポート76は、一体に形成されていても構わない。
第1マニホールド75は、全体としてY方向を厚さ方向とする板状に形成されている。図3に示すように、第1マニホールド75は、−Z方向端部が上述した第1モジュール収容部44A内に差し込まれることで、+Z方向に起立した状態でベース部材38に保持されている。
図8、図9に示すように、第1インク流路81は、上流流路83、濾過流路84、下流流路85及び供給流路86(図11参照)が連なって形成されている。
上流流路83は、第1流路板77において+Y方向に開口している。具体的に、上流流路83は、幅狭流路91と、幅狭流路91及び濾過流路84間を接続する接続流路92と、を有している。
図10に示すように、接続流路92は、+X方向から見た断面視において、−Z方向に向かうに従い流路深さが漸次浅くなっている。すなわち、本実施形態の接続流路92は、上流側から下流側に向かうに従い流路幅が広くなる一方、上流側から下流側に向かうに従い流路深さが浅くなっている。本実施形態において、接続流路92の上流端での流路深さは、幅狭流路91の下流端での流路深さと同等になっている。
なお、本実施形態では、流路幅及び流路深さが連続的(直線状)に変化する構成について説明したが、この構成のみに限られない。すなわち、接続流路92は、流路幅及び流路深さが下流側に向かうに従い徐々に変化する構成であれば、例えば階段状や曲線状に形成されていても構わない。また、傾きの異なる複数の直線が連なる構成であっても構わない。
図9、図11に示すように、濾過流路84は、接続流路92における下流端とZ方向で連通するとともに、接続流路92から流入するインクを−Y方向に向けて流通させる。具体的に、濾過流路84は、+Y方向に位置するフィルタ入口流路95と、フィルタ入口流路95に対して−Y方向に連なるフィルタ出口流路96と、を有している。
フィルタ入口流路95は、+Z方向端部(重力方向の上端部)において、接続流路92に連通している。フィルタ入口流路95におけるX方向での幅は、接続流路92における下流端でのX方向の幅と同等になっている。
図10、図12に示すように、下流流路85は、第1流路板77において−Y方向に開口している。具体的に、下流流路85は、ストレート部110と、ストレート部110の下流側に連なる拡大部111と、を有している。
誘導部121は、第1流路板77において+Y方向に開口している。誘導部121は、上述した接続流路92及びフィルタ入口流路95に対して+X方向に連なっている。具体的に、誘導部121は、+X方向に向かうに従いZ方向の幅が漸次縮小するテーパ状に形成されている。具体的に、誘導部121の内面のうち、+Z方向に位置する+Z方向内側面は、X方向に沿って直線状に延在している。但し、+Z方向内側面は、+X方向に向かうに従い+Z方向や−Z方向に向けて傾斜して延在しても構わない。
フロントカバー78のうち、Y方向から見て上流流路83の上流端(+Z方向端部)と重なり合う位置には、上流流路83を開放させる流入口133が形成されている。流入口133は、フロントカバー78をY方向に貫通している。
図8に示すように、フロントカバー78における+Y方向を向く面には、第1絶縁シート135が設けられている。第1絶縁シート135は、Y方向から見た正面視で−Z方向に開口するU字状に形成されている。第1絶縁シート135は、フロントカバー78において連通口132の周囲を取り囲んでいる。具体的に、第1絶縁シート135は、連通口132に対してX方向の両側に位置する一対の外側台座部136と、外側台座部136の+Z方向端部同士を接続するブリッジ部137と、を有している。なお、本実施形態において、第1絶縁シート135は、例えばポリイミドが好適に用いられている。但し、第1絶縁シート135の材料は、絶縁性や耐インク性(耐溶出性)を有し、かつ比較的軟質な材料(例えば、樹脂材料やゴム材料)により形成されていれば適宜変更が可能である。
外側台座部136において、露出口140よりも+Z方向に位置する部分には、外側台座部136をY方向に貫通する位置決め孔142が形成されている。位置決め孔142は、第1流路部材51Aから+Y方向に突出する係合ピン143を収容している。なお、位置決め孔142は、ブリッジ部137に形成しても構わない。
図5に示すように、第2流路部材51Bは、第2マニホールド150と、第2付勢部材151と、を有している。
第2マニホールド150は、全体としてY方向を厚さ方向とし、Z方向の長さが第1マニホールド75よりも短い板状に形成されている。図3に示すように、第2マニホールド150は、−Z方向端部が上述した第1モジュール収容部44A内に差し込まれることで、+Z方向に起立した状態でベース部材38に保持されている。
第2流路板152は、第1流路板77と同様に、金属材料(例えば、アルミニウム等)等により形成されている。第2流路板152には、第2ヘッドチップ52Bに向けてインクが流通する第2インク流路155が形成されている。
図13に示すように、第2インク流路155は、第2流路板152をY方向に貫通するとともに、X方向に帯状に延在している。第2インク流路155は、Y方向から見た正面視外形が共通インク室62と同等の形状に形成されている。したがって、吐出部50の連通孔73は、第2インク流路155におけるX方向の両端部において、第2インク流路155にY方向で対向している。なお、本実施形態において、第2インク流路155及び第2ヘッドチップ52Bの共通インク室62の合計容積は、上述した供給流路86及び第1ヘッドチップ52Aの共通インク室62の合計容積と同等に設定されていることが好ましい。
排出部161は、第2流路板152において+Y方向に開口している。排出部161は、第2流路板152のうち、第2インク流路155に対して+Z方向に位置する部分をX方向に延在している。排出部161の上流端は、第2インク流路155の内面における+Z方向(重力方向の上方)に位置する+Z方向内側面のうち、X方向の中央部で開口している。すなわち、上述した一対の連通孔73と排出部161の上流端とのX方向での距離は、それぞれ同等に設定されている。なお、一対の連通孔73と排出部161の上流端とのX方向での距離は、適宜変更が可能である。また、連通孔73の数や位置は、適宜変更が可能である。
図5に示すように、第2流路板152における−Y方向を向く面には、第2絶縁シート170が設けられている。第2絶縁シート170は、上述した第1絶縁シート135と同様に、外側台座部171及びブリッジ部172有している。
ブリッジ部172において、X方向の両端部には、ブリッジ部172をY方向に貫通する位置決め孔173が形成されている。位置決め孔173は、第2流路部材51Bから−Y方向に突出する係合ピン(不図示)を収容している。なお、位置決め孔173は、外側台座部171に形成しても構わない。
図5に示すように、第1マニホールド75のフロントカバー78には、FPCユニット180が支持されている。FPCユニット180は、駆動基板181及び配線基板182を備えている。駆動基板181及び配線基板182は、それぞれフレキシブルプリント基板であって、ベースフィルムに配線パターンが形成されて構成されている。
図2に示すように、ベース部材38には、ベース部材38への搭載部品を支持するステーユニット200が設けられている。ステーユニット200は、ベース部材38から+Z方向に起立するとともに、各ジェットモジュール30A,30Bの周囲をまとめて取り囲んでいる。
図3、図14に示すように、モジュール保持機構210は、第1流路部材51Aに設けられた位置決めピン212と、第1ステー201に形成された第1収容部214と、位置決めピン212と第1ステー201との間を連結するサポート片216と、を有している。
第2収容部220は、位置決めピン212が挿入可能であれば、サポート片216を貫通していなくても構わない。
第1収容部214や第2収容部220は、内径が徐々に変化する構成であっても構わない。
図2に示すように、ダンパ31は、ジェットモジュール30A,30Bに対して+Z方向に、各ジェットモジュール30A,30Bに対応して(インクの色に対応して)設けられている。各ダンパ31は、Y方向に並んで設けられている。なお、各ダンパ31は、供給されるインクの色以外は何れも同等の構成である。そのため、以下の説明では、一方のダンパ31(第1ジェットモジュール30Aのダンパ31)について説明し、他方のダンパ31の説明を省略する。
圧力緩衝部231は、箱型に形成されている。圧力緩衝部231は、その内部に可動膜等が収納されて構成されている。圧力緩衝部231は、インクタンク15(図1)と第1ジェットモジュール30Aとの間に配置されて、入口ポート230を通してダンパ31に供給されるインクの圧力変動を吸収する。
上述したノズルプレート32は、ポリイミド等の樹脂材料により形成されている。ノズルプレート32は、ベース本体部41の−Z方向端面や吐出部50の−Z方向端面(モジュール収容部44A,44Bから露出した部分)に接着剤等を介して固定されている。ノズルプレート32は、各ジェットモジュール30A,30Bの吐出部50を−Z方向からまとめて覆っている。
図2に示すように、ノズルガード33は、例えばステンレス等の板材にプレス加工が施されて形成されている。ノズルガード33は、ノズルプレート32を間に挟んだ状態で、ベース本体部41を−Z方向から覆っている。
次に、上述したプリンタ1を利用して、被記録媒体Pに情報を記録する方法について説明する。
図1に示すように、プリンタ1を作動させると、搬送機構2,3のグリットローラ11,13が回転することで、これらグリットローラ11,13及びピンチローラ12,14間を被記録媒体Pが+X方向に搬送される。また、これと同時に駆動モータ28がプーリ26を回転させて無端ベルト27を走行させる。これにより、キャリッジ23がガイドレール21,22にガイドされながらY方向に往復移動する。
この間に、各インクジェットヘッド5A,5Bにおいて、ヘッドチップ52A,52Bの駆動電極59(図7参照)に駆動電圧を印加する。これにより、駆動壁61に厚みすべり変形を生じさせ、吐出チャネル57内に充填されたインクに圧力波を発生させる。この圧力波により、吐出チャネル57の内圧が高まり、インクがノズル孔240を通して吐出される。そして、インクが被記録媒体P上に着弾することで、各種情報が被記録媒体P上に記録される。
本実施形態において、インクタンク15からインクジェットヘッド5Aに供給されるインクは、図3に示すように、ダンパ31を通過した後、流入ポート76を通してジェットモジュール30Aの第1マニホールド75内に流入する。
この構成によれば、ジェットモジュール30A,30Bが−Z方向端部においてベース部材38に支持されるとともに、ベース部材38から+Z方向にずれた位置において、ステー201,202に支持される。これにより、位置決めピン212の延在方向(X方向)に交差する方向において、ベース部材38に対するジェットモジュール30A,30Bの相対変位をステー201,202により規制できる。そのため、インクジェットヘッド5A,5Bの組付時等において、例えばハンドリングミスでジェットモジュール30A,30Bに負荷が掛かったとしても、ノズルプレート32が剥がれる等を抑制できる。その結果、インクジェットヘッド5A,5Bの組付性を向上させることができるとともに、歩留まりを向上させることができる。
また、インクジェットヘッド5A,5Bの走査時等において、インクジェットヘッド5A,5Bに作用する慣性によってベース部材38に対してジェットモジュール30A,30Bが相対変位するのを抑制できる。
この構成によれば、ジェットモジュール30A,30Bに位置決めピン212を形成することで、第1ステー201に位置決めピンを形成する場合と異なり、ジェットモジュール30A,30Bに位置決めピンを収容するスペース(第1収容部)を確保する必要がない。そのため、ジェットモジュール30A,30Bの設計の自由度を向上させることができる。
一方、ステー201,202に第1収容部214を形成することで、ステー201,202に位置決めピンを形成する場合に比べ、ステー201,202に複雑な加工を施す必要がない。そのため、例えばステー201,202を板金等により形成できる等、構成の簡素化を図ることができる。
この構成によれば、第2収容部220の開口面積が第1収容部214の開口面積よりも小さくなっている。そのため、第1収容部214内に位置決めピン212が収容された状態で、位置決めピン212を第2収容部220内に収容することで、サポート片216を介してジェットモジュール30A,30Bをステー201,202で支持できる。これにより、組付性や歩留まりの向上を図った上で、ベース部材38に対するジェットモジュール30A,30Bの相対変位を抑制できる。
しかも、サポート片216(第2収容部220)で位置決めピン212を保持できるので、第1収容部214の開口面積を位置決めピン212よりも十分大きく設定できる。そのため、ベース部材38へのジェットモジュール30A,30Bの組付後、ベース部材38にステー201,202を組み付ける際、ステー201,202と位置決めピン212との干渉を抑制するので、第1収容部214内で位置決めピン212を容易に収容できる。また、寸法誤差や組付誤差等に起因する公差を吸収しつつ、第1収容部214内で位置決めピン212を収容できる。
しかも、本実施形態では、各ジェットモジュール30A,30Bに対応してサポート片216が各別に設けられている。そのため、寸法誤差や組付誤差等によって各ジェットモジュール30A,30Bの相対位置がずれている場合であっても、各ジェットモジュール30A,30Bの位置決めピン212を、対応するサポート片216の第2収容部220内で収容し易くなる。したがって、組付性を向上させた上で、各ジェットモジュール30A,30Bを高精度に位置決めできる。
この構成によれば、位置決めピン212が収容部内214,220に収容されることで、X方向に交差する方向でのステー201,202に対するジェットモジュール30A,30Bの相対変位が規制される。この場合、ステー201,202に対するジェットモジュール30A,30Bの厚さ方向での相対変位を規制できるので、ジェットモジュール30A,30Bの倒れを確実に抑制できる。
例えば、上述した実施形態では、液体噴射装置の一例として、インクジェットプリンタ1を例に挙げて説明したが、プリンタに限られるものではない。例えば、ファックスやオンデマンド印刷機等であっても構わない。
また、インクに加わる圧力の方向と、インクの吐出方向と、を同一方向とした、いわゆるルーフシュートタイプのヘッドチップに本発明を適用しても構わない。
上述した実施形態では、サポート片216を有する構成について説明したが、サポート片216を有さない構成であっても構わない。この場合には、第1収容部214のみによって位置決めピン212を保持する。
上述した実施形態では、複数のジェットモジュール30A,30Bに対応してサポート片216を設ける構成について説明したが、この構成のみに限られない。各ジェットモジュール30A,30Bの位置決めピン212を一つのサポート片によってまとめて保持しても構わない。
上述した実施形態では、位置決めピン212がX方向に突出する構成について説明したが、位置決めピン212の突出方向は適宜変更が可能である。
5A,5B…インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)
30A…第1ジェットモジュール
30B…第2ジェットモジュール
38…ベース部材
201…第1ステー(ステー)
202…第2ステー(ステー)
212…位置決めピン
214…第1収容部
216…サポート片
220…第2収容部
Claims (7)
- ベース部材と、
前記ベース部材に支持された支持部、及び前記ベース部材から起立した起立部を有し、液体を噴射するジェットモジュールと、
前記ベース部材から立設され、前記起立部の周囲に配置されるステーと、を備え、
前記起立部及び前記ステーのうち、一方の部材には、位置決めピンが突設され、
前記起立部及び前記ステーのうち、他方の部材には、前記位置決めピンを収容する第1収容部が形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記位置決めピンは、前記ジェットモジュールに形成され、
前記第1収容部は、前記ステーに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記第1収容部は、前記ステーを貫通し、
前記ステーには、前記第1収容部を覆うサポート片が設けられ、
前記サポート片には、前記第1収容部を通じて前記位置決めピンを収容する第2収容部が形成され、
前記第2収容部の開口面積が前記第1収容部の開口面積よりも小さくなっていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ベース部材には、前記位置決めピンを有する前記ジェットモジュールが複数搭載され、
前記ステーには、複数の前記ジェットモジュールの前記位置決めピンを各別に収容する複数の前記第1収容部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ステーには、複数の前記第1収容部を各別に覆うサポート片が複数設けられ、
複数の前記サポート片には、対応する前記第1収容部を通じて前記位置決めピンを収容する第2収容部がそれぞれ形成され、
前記第2収容部の開口面積が前記第1収容部の開口面積よりも小さくなっていることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射ヘッド。 - 前記ジェットモジュールは、第1方向を厚さ方向とする板状に形成され、
前記位置決めピンは、前記第1方向に交差する第2方向に突出していることを特徴とする請求項2から請求項5の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドを備えていることを特徴とする液体噴射装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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