JP2019014194A - 液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、液体噴射ヘッドの制御方法および液体噴射ヘッドの制御プログラム - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、液体噴射ヘッドの制御方法および液体噴射ヘッドの制御プログラム Download PDF

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翼 米原
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Abstract

【課題】液体の吐出動作の安定性を向上させることが可能な液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、液体噴射ヘッドの制御方法および液体噴射ヘッドの制御プログラムを提供する。
【解決手段】本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルと、液体噴射ヘッド内と液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路を流れる液体が液体噴射ヘッド内へ流入する入口部と、循環流路を流れる液体が液体噴射ヘッド内から流出する出口部と、ノズルから液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、循環流路を流れる液体の循環量を制御する制御部とを備えている。制御部は、単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、液体の循環量を多くする。
【選択図】図7

Description

本開示は、液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、液体噴射ヘッドの制御方法および液体噴射ヘッドの制御プログラムに関する。
液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置が、様々な分野に利用されている。近年では、乾燥性の高い液体や大きなサイズの粒子を含む液体などの特殊な液体を、液体噴射記録装置によって噴射(吐出)させることで、高い機能性を印刷物に持たせることが可能となっている。
また、上記のような特殊な液体を噴射する液体噴射記録装置として、液体噴射ヘッド内部に液体を循環させた状態で液体を噴射させることが可能な、循環式の液体噴射記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−23806号公報
このような液体噴射ヘッドでは一般に、液体の吐出動作(噴射動作)の安定性を向上させることが求められている。液体の吐出動作の安定性を向上させることが可能な液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、液体噴射ヘッドの制御方法および液体噴射ヘッドの制御プログラムを提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルと、液体噴射ヘッド内と液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路を流れる液体が液体噴射ヘッド内へ流入する入口部と、循環流路を流れる液体が液体噴射ヘッド内から流出する出口部と、ノズルから液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、循環流路を流れる液体の循環量を制御する制御部とを備えたものである。制御部は、単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、液体の循環量を多くする。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置は、上記本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドと、液体を収容する収容部と、上記循環流路を含んでおり、収容部と液体噴射ヘッドとの間で循環流路を流れる液体を循環させるための循環機構とを備えたものである。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドの制御方法は、制御部を用いて、複数のノズルを有する液体噴射ヘッド内と液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路に、液体を循環させ、制御部を用いて、ノズルから液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、循環流路を流れる液体の循環量を制御する際に、単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、液体の循環量を多くするようにしたものである。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドの制御プログラムは、複数のノズルを有する液体噴射ヘッド内と液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路に、液体を循環させることを、コンピュータに実行させると共に、ノズルから液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、循環流路を流れる液体の循環量を制御することを、上記コンピュータに実行させる際に、単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、液体の循環量を多くするようにしたものである。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、液体噴射ヘッドの制御方法および液体噴射ヘッドの制御プログラムによれば、液体の吐出動作の安定性を向上させることが可能となる。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置の概略構成例を表す模式斜視図である。 図1に示した循環機構等の詳細構成例を表す模式図である。 図2に示した液体噴射ヘッドの詳細構成例を表す分解斜視図である。 図3に示したノズルプレートを取り外した状態における液体噴射ヘッドの構成例を表す模式底面図である。 図4に示したII−II線に沿った断面構成例を表す模式図である。 図5に示した断面構成例の一部分を拡大して表す模式図である。 実施の形態に係る液体噴射ヘッドの制御方法の一例を表す流れ図である。 図7に示した駆動周波数について説明するための模式タイミング波形図である。 図7に示した液滴量について説明するための模式断面図である。 インクに含まれる顔料粒子の粒子径について説明するための模式図である。 インクにおける粒子径および粘度とインクの循環量との対応関係の一例を表す模式図である。 インクの単位時間当たりの吐出量とインクの循環量との対応関係の一例を表す模式図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(循環式のインクジェットヘッドにおけるインクの循環量の制御方法例)
2.変形例
<1.実施の形態>
[プリンタ1の全体構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置としてのプリンタ1の概略構成例を、模式的に斜視図にて表したものである。プリンタ1は、後述するインク9を利用して、被記録媒体としての記録紙Pに対して、画像や文字等の記録(印刷)を行うインクジェットプリンタである。このプリンタ1はまた、詳細は後述するが、インク9を所定の流路に循環させて利用する、インク循環式のインクジェットプリンタである。
プリンタ1は、図1に示したように、一対の搬送機構2a,2bと、インクタンク3と、インクジェットヘッド4と、循環機構5と、走査機構6とを備えている。これらの各部材は、所定形状を有する筺体10内に収容されている。なお、本明細書の説明に用いられる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
ここで、プリンタ1は、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例に対応し、インクジェットヘッド4(後述するインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4B)は、本開示における「液体噴射ヘッド」の一具体例に対応している。また、インク9は、本開示における「液体」の一具体例に対応している。なお、本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドの制御方法は、本実施の形態のプリンタ1において具現化されるため、以下、併せて説明する。
搬送機構2a,2bはそれぞれ、図1に示したように、記録紙Pを搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送する機構である。これらの搬送機構2a,2bはそれぞれ、グリッドローラ21、ピンチローラ22および駆動機構(不図示)を有している。グリッドローラ21およびピンチローラ22はそれぞれ、Y軸方向(記録紙Pの幅方向)に沿って延設されている。駆動機構は、グリッドローラ21を軸周りに回転させる(Z−X面内で回転させる)機構であり、例えばモータ等によって構成されている。
(インクタンク3)
インクタンク3は、インク9を内部に収容するタンクである。このインクタンク3としては、この例では図1に示したように、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(B)の4色のインク9を個別に収容する、4種類のタンクが設けられている。すなわち、イエローのインク9を収容するインクタンク3Yと、マゼンダのインク9を収容するインクタンク3Mと、シアンのインク9を収容するインクタンク3Cと、ブラックのインク9を収容するインクタンク3Bとが設けられている。これらのインクタンク3Y,3M,3C,3Bは、筺体10内において、X軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、インクタンク3Y,3M,3C,3Bはそれぞれ、収容するインク9の色以外については同一の構成であるため、以下ではインクタンク3と総称して説明する。また、このインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)は、本開示における「収容部」の一具体例に対応している。
(インクジェットヘッド4)
インクジェットヘッド4は、後述する複数のノズル(ノズル孔H1,H2)から記録紙Pに対して液滴状のインク9を噴射(吐出)して、画像や文字等の記録を行うヘッドである。このインクジェットヘッド4としても、この例では図1に示したように、上記したインクタンク3Y,3M,3C,3Bにそれぞれ収容されている4色のインク9を個別に噴射する、4種類のヘッドが設けられている。すなわち、イエローのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Yと、マゼンダのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Mと、シアンのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Cと、ブラックのインク9を噴射するインクジェットヘッド4Bとが設けられている。これらのインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bは、筺体10内において、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bはそれぞれ、利用するインク9の色以外については同一の構成であるため、以下ではインクジェットヘッド4と総称して説明する。また、このインクジェットヘッド4の詳細構成については、後述する(図3〜図5)。
循環機構5は、インクタンク3内とインクジェットヘッド4内との間でインク9を循環させるための機構である。循環機構5は、インク9を循環させるための所定の流路(後述する循環流路50)を含んで構成されている。なお、この循環機構5の詳細構成については、後述する(図2)。
(走査機構6)
走査機構6は、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って、インクジェットヘッド4を走査させる機構である。この走査機構6は、図1に示したように、Y軸方向に沿って延設された一対のガイドレール61a,61bと、これらのガイドレール61a,61bに移動可能に支持されたキャリッジ62と、このキャリッジ62をY軸方向に沿って移動させる駆動機構63と、を有している。また、駆動機構63は、ガイドレール61a,61bの間に配置された一対のプーリ631a,631bと、これらのプーリ631a,631b間に巻回された無端ベルト632と、プーリ631aを回転駆動させる駆動モータ633と、を有している。
プーリ631a,631bはそれぞれ、Y軸方向に沿って、各ガイドレール61a,61bにおける両端付近に対応する領域に配置されている。無端ベルト632には、キャリッジ62が連結されている。このキャリッジ62上には、前述した4種類のインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bが、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、このような走査機構6と前述した搬送機構2a,2bとにより、インクジェットヘッド4と記録紙Pとを相対的に移動させる、移動機構が構成されるようになっている。
[循環機構5等の詳細構成]
次に、図2を参照して、循環機構5等の詳細構成例について説明する。図2は、循環機構5の詳細構成例を、前述したインクタンク3およびインクジェットヘッド4と共に、模式的に表したものである。なお、図2中に示した実線の矢印Fa1,Fa2,Fb1,Fb2はそれぞれ、インク9の循環方向を示している。また、図2中に示した破線の矢印Aa,Abはそれぞれ、空気の流れる方向を示している。
循環機構5は、図2に示したように、循環流路50と、一対のインク補助タンク51a,51bと、一対の送液ポンプ52a,52bと、濾過フィルタ53と、一対の圧力制御装置54a,54bとを備えている。
(循環流路50)
循環流路50は、インクジェットヘッド4内とインクジェットヘッド4の外部(インクタンク3内)との間を循環する流路であり、インク9がこの循環流路50を循環して流れるようになっている。循環流路50は、インクタンク3からインクジェットヘッド4へと至る部分である流路50aと、インクジェットヘッド4からインクタンク3へと至る部分である流路50bとを有している。言い換えると、流路50aは、インクタンク3からインクジェットヘッド4へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fa1,Fa2参照)である。また、流路50bは、インクジェットヘッド4からインクタンク3へと向かって、インク9が流れる流路(矢印Fb1,Fb2参照)である。
流路50aは、図2に示したように、インクジェットヘッド4へとインク9を供給するための、一対のインク供給管50a1,50a2によって構成されている。また、流路50bは、インクジェットヘッド4からインク9を排出するための、一対のインク排出管50b1,50b2によって構成されている。なお、これらのインク供給管50a1,50a2およびインク排出管50b1,50b2はそれぞれ、前述した走査機構6によるインクジェットヘッド4の走査動作(Y軸方向に沿った移動動作)に対応可能な、可撓性を有するフレキシブルホースにより構成されている(図1参照)。
インク供給管50a1は、インクタンク3内から後述する送液ポンプ52aおよび濾過フィルタ53を経由して、後述するインク補助タンク51a内へと至るように配置されている。このインク供給管50a1では、インクタンク3内からインク補助タンク51a内へと、図2中の矢印Fa1に沿ってインク9が流れるようになっている。
インク供給管50a2は、インク補助タンク51a内からインクジェットヘッド4内へと至るように配置されている。このインク供給管50a2では、インク補助タンク51a内からインクジェットヘッド4内へと、図2中の矢印Fa2に沿ってインク9が流れるようになっている。なお、図2中に示した、インクジェットヘッド4における入口部Tinは、循環流路50(流路50aを構成するインク供給管50a2)を流れるインク9がインクジェットヘッド4内へ流入する部分を、模式的に表したものである。
インク排出管50b1は、インクジェットヘッド4内から後述するインク補助タンク51b内へと至るように配置されている。このインク排出管50b1では、インクジェットヘッド4内からインク補助タンク51b内へと、図2中の矢印Fb1に沿ってインク9が流れるようになっている。なお、図2中に示した、インクジェットヘッド4における出口部Toutは、循環流路50(流路50bを構成するインク排出管50b1)を流れるインク9がインクジェットヘッド4内から流出する部分を、模式的に表したものである。
インク排出管50b2は、インク補助タンク51b内から後述する送液ポンプ52bを経由して、インクタンク3内へと至るように配置されている。このインク排出管50b2では、インク補助タンク51b内からインクタンク3内へと、図2中の矢印Fb2に沿ってインク9が流れるようになっている。
ここで、流路50a(インク供給管50a1,50a2)は、本開示における「第1流路」の一具体例に対応している。また、流路50b(インク排出管50b1,50b2)は、本開示における「第2流路」の一具体例に対応している。
(インク補助タンク51a,51b)
インク補助タンク51aは、流路50a上(インク供給管50a1,50a2の間)に挿設されており、換言すると、インクジェットヘッド4の上流側に配置されている。このインク補助タンク51aは、インク9を補助的(一時的)に収容するタンクである。
インク補助タンク51bは、流路50b上(インク排出管50b1,50b2の間)に挿設されており、換言すると、インクジェットヘッド4の下流側に配置されている。このインク補助タンク51bもまた、インク9を補助的に収容するタンクである。
なお、このようなインク補助タンク51a,51bにはそれぞれ、液面センサ(不図示)が設けられている。このような液面センサを用いることで、インク補助タンク51a,51b内におけるインク9の液面がそれぞれ、一定の範囲内に制御されるようになっている。
ここで、インク補助タンク51aは、本開示における「第1の補助収容部」の一具体例に対応している。また、インク補助タンク51bは、本開示における「第2の補助収容部」の一具体例に対応している。
送液ポンプ52aは、流路50a(インク供給管50a1)上において、インクタンク3と濾過フィルタ53との間に配置されている。この送液ポンプ52aは、インクタンク3内に収容されているインク9を、インク供給管50a1を介してインク補助タンク51a内へと送液するためのポンプである(図2中の矢印Fa1参照)。
送液ポンプ52bは、流路50b(インク排出管50b2)上において、インク補助タンク51bとインクタンク3との間に配置されている。この送液ポンプ52aは、インク補助タンク51b内に収容されているインク9を、インク排出管50b2を介してインクタンク3内へと送液するためのポンプである(図2中の矢印Fb2参照)。
濾過フィルタ53は、流路50a(インク供給管50a1)上において、送液ポンプ52aとインク補助タンク51aとの間に配置されている。この濾過フィルタ53は、インク9中に含まれる不純物を除去するためのフィルタである。このような濾過フィルタ53が、インク補助タンク51aよりも上流側(インクタンク3側)に配置されていることから、以下のようになっている。すなわち、インク補助タンク51a、インクジェットヘッド4およびインク補助タンク51bの間の流路(インク供給管50a1およびインク排出管50b1)における圧力損失に対して、濾過フィルタ53は一切影響を与えないようになっている。
(圧力制御装置54a,54b)
圧力制御装置54aは、インク補助タンク51aに連結されており、このインク補助タンク51a内の圧力Paを制御する装置である。具体的には、圧力制御装置54aは、インク補助タンク51a内に空気を流入させることで(図2中の矢印Aa参照)、このインク補助タンク51a内の圧力Paが、予め設定された正圧(陽圧)となるように制御する。
圧力制御装置54bは、インク補助タンク51bに連結されており、このインク補助タンク51b内の圧力Pbを制御する装置である。具体的には、圧力制御装置54bは、インク補助タンク51b内から空気を流出させることで(図2中の矢印Ab参照)、このインク補助タンク51b内の圧力Pbが、予め設定された負圧(陰圧)となるように制御する。
ここで、詳細は後述するが、このようなインク補助タンク51a内の圧力Paとインク補助タンク51b内の圧力Pbとの圧力差(Pa−Pb:後述する圧力差ΔP)に応じて、インク9が循環流路50内を一定の流速にて循環するようになっている。
[インクジェットヘッド4の詳細構成]
次に、図1および図2に加えて図3〜図5を参照して、インクジェットヘッド4の詳細構成例について説明する。図3は、インクジェットヘッド4の詳細構成例を、分解斜視図で表したものである。図4は、図3に示したノズルプレート41(後出)を取り外した状態におけるインクジェットヘッド4の構成例を、模式的に底面図(X−Y底面図)で表したものである。図5は、図4に示したII−II線に沿った断面構成例(Z−X断面構成例)を、模式的に表したものである。
本実施の形態のインクジェットヘッド4は、後述する複数のチャネル(チャネルC1,C2)における延在方向(Y軸方向)の中央部からインク9を吐出する、いわゆるサイドシュートタイプのインクジェットヘッドである。また、このインクジェットヘッド4は、前述した循環機構5(循環流路50)を用いることで、インクタンク3との間でインク9を循環させて利用する、循環式のインクジェットヘッドである。
図3に示したように、インクジェットヘッド4は、ノズルプレート(噴射孔プレート)41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43を主に備えている。これらのノズルプレート41、アクチュエータプレート42およびカバープレート43は、例えば接着剤等を用いて互いに貼り合わされており、Z軸方向に沿ってこの順に積層されている。なお、以下では、Z軸方向に沿ってカバープレート43側を上方と称すると共に、ノズルプレート41側を下方と称して説明する。
(ノズルプレート41)
ノズルプレート41は、例えば50μm程度の厚みを有する、ポリイミド等のフィルム材からなり、図3に示したように、アクチュエータプレート42の下面に接着されている。また、図3および図4に示したように、このノズルプレート41には、X軸方向に沿ってそれぞれ延在する、2列のノズル列(ノズル列411,412)が設けられている。これらのノズル列411,412同士は、Y軸方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。このように、本実施の形態のインクジェットヘッド4は、2列タイプのインクジェットヘッドとなっている。
ノズル列411は、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて一直線上に並んで形成された、複数のノズル孔H1を有している。これらのノズル孔H1はそれぞれ、ノズルプレート41をその厚み方向(Z軸方向)に沿って貫通しており、例えば図5に示したように、後述するアクチュエータプレート42における吐出チャネルC1e内に連通している。具体的には図4に示したように、各ノズル孔H1は、吐出チャネルC1e上においてY軸方向に沿った中央部に位置するように形成されている。また、ノズル孔H1におけるX軸方向に沿った形成ピッチは、吐出チャネルC1eにおけるX軸方向に沿った形成ピッチと同一(同一ピッチ)となっている。このようなノズル列411内のノズル孔H1からは、詳細は後述するが、吐出チャネルC1e内から供給されるインク9が吐出(噴射)されるようになっている。
ノズル列412も同様に、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて一直線上に並んで形成された、複数のノズル孔H2を有している。これらのノズル孔H2もそれぞれ、ノズルプレート41をその厚み方向に沿って貫通しており、後述するアクチュエータプレート42における吐出チャネルC2e内に連通している。具体的には図4に示したように、各ノズル孔H2は、吐出チャネルC2e上においてY軸方向に沿った中央部に位置するように形成されている。また、ノズル孔H2におけるX軸方向に沿った形成ピッチは、吐出チャネルC2eにおけるX軸方向に沿った形成ピッチと同一となっている。このようなノズル列412内のノズル孔H2からも、詳細は後述するが、吐出チャネルC2e内から供給されるインク9が吐出されるようになっている。
なお、これらのノズル孔H1,H2はそれぞれ、下方に向かうに従って漸次縮径するテーパ状の貫通孔となっており、上記した吐出チャネルC1e,C2eと併せて、本開示における「ノズル」の一具体例に対応している。
(アクチュエータプレート42)
アクチュエータプレート42は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料により構成されたプレートである。このアクチュエータプレート42では、分極方向が厚み方向(Z軸方向)に沿って一方向に設定されている。また、図3および図4に示したように、アクチュエータプレート42には、X軸方向に沿ってそれぞれ延在する、2列のチャネル列(チャネル列421,422)が設けられている。これらのチャネル列421,422同士は、Y軸方向に沿って所定の間隔をおいて配置されている。
このようなアクチュエータプレート42では、図4に示したように、X軸方向に沿った中央部(チャネル列421,422の形成領域)に、インク9の吐出領域(噴射領域)A1が設けられている。一方、アクチュエータプレート42において、X軸方向に沿った両端部(チャネル列421,422の非形成領域)には、インク9の非吐出領域(非噴射領域)A2が設けられている。この非吐出領域A2は、吐出領域A1に対して、X軸方向に沿った外側に位置している。なお、アクチュエータプレート42におけるY軸方向に沿った両端部はそれぞれ、尾部420を構成している。
また、非吐出領域A2には、図3および図4に示したように、アクチュエータプレート42におけるX軸方向に沿った両端部で発生したクラックの進行を阻止するための、ストッパ部423が形成されている。このストッパ部423は、アクチュエータプレート42をその厚み方向(Z軸方向)に沿って貫通すると共にY軸方向に沿って延在する、溝部となっている。
上記したチャネル列421は、図3および図4に示したように、Y軸方向に沿って延在する複数のチャネルC1を有している。これらのチャネルC1は、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて互いに平行となるよう、並んで配置されている。各チャネルC1は、圧電体(アクチュエータプレート42)からなる駆動壁Wdによってそれぞれ画成されており、断面視にて凹状の溝部となっている(図3参照)。
チャネル列422も同様に、Y軸方向に沿って延在する複数のチャネルC2を有している。これらのチャネルC2は、X軸方向に沿って所定の間隔をおいて互いに平行となるよう、並んで配置されている。各チャネルC2もまた、上記した駆動壁Wdによってそれぞれ画成されており、断面視にて凹状の溝部となっている。
ここで、図3および図4に示したように、チャネルC1には、インク9を吐出させるための吐出チャネルC1eと、インク9を吐出させないダミーチャネルC1dとが存在している。チャネル列421において、これらの吐出チャネルC1eとダミーチャネルC1dとは、X軸方向に沿って交互に配置されている。各吐出チャネルC1eは、ノズルプレート41におけるノズル孔H1と連通している一方、各ダミーチャネルC1dはノズル孔H1には連通しておらず、ノズルプレート41の上面によって下方から覆われている。
同様に、チャネルC2には、インク9を吐出させるための吐出チャネルC2eと、インク9を吐出させないダミーチャネルC2dとが存在している。チャネル列422において、これらの吐出チャネルC2eとダミーチャネルC2dとは、X軸方向に沿って交互に配置されている。各吐出チャネルC2eは、ノズルプレート41におけるノズル孔H2と連通している一方、各ダミーチャネルC2dはノズル孔H2には連通しておらず、ノズルプレート41の上面によって下方から覆われている。
また、図4に示したように、チャネルC1における吐出チャネルC1eおよびダミーチャネルC1dは、チャネルC2における吐出チャネルC2eおよびダミーチャネルC2dに対し、互い違いとなるように配置されている。したがって、本実施の形態のインクジェットヘッド4では、チャネルC1における吐出チャネルC1eと、チャネルC2における吐出チャネルC2eとが、千鳥状に配置されている。なお、図3に示したように、アクチュエータプレート42において、ダミーチャネルC1d,C2dに対応する部分には、ダミーチャネルC1d,C2dにおけるY軸方向に沿った外側端部に連通する、浅溝部Ddが形成されている。
ここで、図3および図5に示したように、上記した駆動壁Wdにおける対向する内側面にはそれぞれ、Y軸方向に沿って延在する駆動電極Edが設けられている。この駆動電極Edには、吐出チャネルC1e,C2eに面する内側面に設けられたコモン電極Edcと、ダミーチャネルC1d,C2dに面する内側面に設けられたアクティブ電極Edaとが存在している。なお、このような駆動電極Ed(コモン電極Edcおよびアクティブ電極Eda)は、図5に示したように、駆動壁Wdの内側面上において、深さ方向(Z軸方向)の中間位置までしか形成されていない。
同一の吐出チャネルC1e(または吐出チャネルC2e)内で対向する一対のコモン電極Edc同士は、コモン端子(不図示)において互いに電気的に接続されている。また、同一のダミーチャネルC1d(またはダミーチャネルC2d)内で対向する一対のアクティブ電極Eda同士は、互いに電気的に分離されている。一方、吐出チャネルC1e(または吐出チャネルC2e)を介して対向する一対のアクティブ電極Eda同士は、アクティブ端子(不図示)において互いに電気的に接続されている。
ここで、前述した尾部420においては、図3に示したように、駆動電極Edと制御部(インクジェットヘッド4における後述する制御部40)との間を電気的に接続する、フレキシブルプリント基板44が実装されている。このフレキシブルプリント基板44に形成された配線パターン(不図示)は、上記したコモン端子およびアクティブ端子に対して電気的に接続されている。これにより、フレキシブルプリント基板44を介して、後述する制御部40から各駆動電極Edに対して、駆動電圧(後述する駆動電圧Vd)が印加されるようになっている。
(カバープレート43)
カバープレート43は、図3に示したように、アクチュエータプレート42における各チャネルC1,C2(各チャネル列421,422)を閉塞するように配置されている。具体的には、このカバープレート43は、アクチュエータプレート42の上面に接着されており、板状構造となっている。
カバープレート43には、図3に示したように、一対の入口側共通インク室431a,432aと、一対の出口側共通インク室431b,432bとが、それぞれ形成されている。具体的には、入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bはそれぞれ、アクチュエータプレート42におけるチャネル列421(複数のチャネルC1)に対応する領域に形成されている。また、入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bはそれぞれ、アクチュエータプレート42におけるチャネル列422(複数のチャネルC2)に対応する領域に形成されている。
入口側共通インク室431aは、各チャネルC1におけるY軸方向に沿った内側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この入口側共通インク室431aにおいて、各吐出チャネルC1eに対応する領域には、カバープレート43をその厚み方向(Z軸方向)に沿って貫通する、供給スリットSaが形成されている。同様に、入口側共通インク室432aは、各チャネルC2におけるY軸方向に沿った内側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この入口側共通インク室432aにおいて、各吐出チャネルC2eに対応する領域にも、上記した供給スリットSaが形成されている。
なお、これらの入口側共通インク室431a,432aはそれぞれ、インクジェットヘッド4における前述した入口部Tinを構成する部分であり、本開示における「入口部」の一具体例に対応している。
出口側共通インク室431bは、図3に示したように、各チャネルC1におけるY軸方向に沿った外側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この出口側共通インク室431bにおいて、各吐出チャネルC1eに対応する領域には、カバープレート43をその厚み方向に沿って貫通する、排出スリットSbが形成されている。同様に、出口側共通インク室432bは、各チャネルC2におけるY軸方向に沿った外側の端部付近に形成されており、凹状の溝部となっている。この出口側共通インク室432bにおいて、各吐出チャネルC2eに対応する領域にも、上記した排出スリットSbが形成されている。
なお、これらの出口側共通インク室431b,432bはそれぞれ、インクジェットヘッド4における前述した出口部Toutを構成する部分であり、本開示における「出口部」の一具体例に対応している。
このようにして、入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bはそれぞれ、供給スリットSaおよび排出スリットSbを介して各吐出チャネルC1eに連通する一方、各ダミーチャネルC1dには連通していない。すなわち、各ダミーチャネルC1dは、これら入口側共通インク室431aおよび出口側共通インク室431bにおける底部によって、閉塞されるようになっている。
同様に、入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bはそれぞれ、供給スリットSaおよび排出スリットSbを介して各吐出チャネルC2eに連通する一方、各ダミーチャネルC2dには連通していない。すなわち、各ダミーチャネルC2dは、これら入口側共通インク室432aおよび出口側共通インク室432bにおける底部によって、閉塞されるようになっている。
(吐出チャネルC1e,C2eおよびノズル孔H1,H2のサイズについて)
ここで、図6は、図5中の符号Beで示した部分の拡大断面構成を模式的に表したものである。この図6に示したように、吐出チャネルC1e(吐出チャネルC2e)と、これに連通するノズル孔H1(ノズル孔H2)とでは、以下の各部分のサイズが、例えば以下のような範囲に設定されている。これらの各部分のサイズの範囲は、例えば後述するように、粒子径Rpが比較的大きい粒子を含むインク9を使用する場合などに、好適な範囲となっている。なお、ノズル径Rhは、ノズル孔H1,H2の径に対応し、チャネル幅Lcは、吐出チャネルC1e,C2eにおけるX軸方向の長さに対応し、チャネル深さHcは、吐出チャネルC1e,C2eにおけるZ軸方向の長さに対応している。
・ノズル径Rh …… 15μm〜60μm程度
・チャネル幅Lc …… 30μm〜150μm程度
・チャネル深さHc …… 100μm〜400μm程度
(制御部40)
ここで、本実施の形態のインクジェットヘッド4にはまた、図2に示したように、プリンタ1における各種動作の制御を行う、制御部40が設けられている。この制御部40は、例えば、プリンタ1における画像や文字等の記録動作(インクジェットヘッド4におけるインク9の噴射動作)の他、前述した送液ポンプ52a,52bや圧力制御装置54a,54b等における各動作を制御するようになっている。このような制御部40は、例えば、演算処理部と各種メモリからなる記憶部とを有する、マイクロコンピュータにより構成されている。
制御部40は、本実施の形態では、詳細は後述するが、インク補助タンク51aにおける圧力Paとインク補助タンク51bにおける圧力Pbとの圧力差ΔP(=Pa−Pb)に応じて、循環流路50においてインク9を循環させる制御を行う。また、制御部40は、上記した圧力制御装置54a,54bの各動作を制御して圧力Pa,Pbをそれぞれ設定し、圧力差ΔPの大きさを制御することによって、循環流路50を流れるインク9の循環量(循環流量)Fcを制御している。具体的には、制御部40は、ノズル孔H1,H2からインク9が噴射される際の、後述する単位時間当たりの吐出量ΔDに応じて、このインク9の循環量Fcを制御するようになっている。
なお、このような制御部40による制御動作の詳細については、後述する(図7〜図9等)。
[動作および作用・効果]
(A.プリンタ1の基本動作)
このプリンタ1では、以下のようにして、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作(印刷動作)が行われる。なお、初期状態として、図1に示した4種類のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)にはそれぞれ、対応する色(4色)のインク9が十分に封入されているものとする。また、インクタンク3内のインク9は、循環機構5を介してインクジェットヘッド4内に充填された状態となっている。
このような初期状態において、プリンタ1を作動させると、搬送機構2a,2bにおけるグリッドローラ21がそれぞれ回転することで、グリッドローラ21とピンチローラ22と間に、記録紙Pが搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送される。また、このような搬送動作と同時に、駆動機構63における駆動モータ633が、プーリ631a,631bをそれぞれ回転させることで、無端ベルト632を動作させる。これにより、キャリッジ62がガイドレール61a,61bにガイドされながら、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って往復移動する。そしてこの際に、各インクジェットヘッド4(4Y,4M,4C,4B)によって、4色のインク9を記録紙Pに適宜吐出させることで、この記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作がなされる。
(B.インクジェットヘッド4における詳細動作)
続いて、図1〜図5を参照して、インクジェットヘッド4における詳細動作(インク9の噴射動作)について説明する。すなわち、本実施の形態のインクジェットヘッド4(サイドシュートタイプ,循環式のインクジェットヘッド)では、以下のようにして、せん断(シェア)モードを用いたインク9の噴射動作が行われる。
まず、上記したキャリッジ62(図1参照)の往復移動が開始されると、制御部40は、フレキシブルプリント基板44を介して、インクジェットヘッド4内の駆動電極Ed(コモン電極Edcおよびアクティブ電極Eda)に対し、駆動電圧を印加する。具体的には、制御部40は、吐出チャネルC1e,C2eを画成する一対の駆動壁Wdに配置された各駆動電極Edに対し、駆動電圧を印加する。これにより、これら一対の駆動壁Wdがそれぞれ、その吐出チャネルC1e,C2eに隣接するダミーチャネルC1d,C2d側へ、突出するように変形する(図5参照)。
ここで、前述したように、アクチュエータプレート42では分極方向が一方向に設定されていると共に、駆動電極Edが、駆動壁Wdにおける内側面上の深さ方向の中間位置までしか形成されていない。このため、制御部40によって駆動電圧を印加することで、駆動壁Wdにおける深さ方向の中間位置を中心として、駆動壁WdがV字状に屈曲変形することになる。そして、このような駆動壁Wdの屈曲変形により、吐出チャネルC1e,C2eがあたかも膨らむように変形する。
このように、一対の駆動壁Wdでの圧電厚み滑り効果による屈曲変形によって、吐出チャネルC1e,C2eの容積が増大する。そして、吐出チャネルC1e,C2eの容積が増大することにより、入口側共通インク室431a,432a内に貯留されたインク9が、吐出チャネルC1e,C2e内へ誘導されることになる(図3参照)。
次いで、このようにして吐出チャネルC1e,C2e内へ誘導されたインク9は、圧力波となって吐出チャネルC1e,C2eの内部に伝播する。そして、ノズルプレート41のノズル孔H1,H2にこの圧力波が到達したタイミングで、駆動電極Edに印加される駆動電圧が、0(ゼロ)Vとなる。これにより、上記した屈曲変形の状態から駆動壁Wdが復元する結果、一旦増大した吐出チャネルC1e,C2eの容積が、再び元に戻ることになる(図5参照)。
このようにして、吐出チャネルC1e,C2eの容積が元に戻ると、吐出チャネルC1e,C2e内部の圧力が増加し、吐出チャネルC1e,C2e内のインク9が加圧される。その結果、液滴状のインク9が、ノズル孔H1,H2を通って外部へと(記録紙Pへ向けて)吐出される(図5参照)。このようにしてインクジェットヘッド4におけるインク9の噴射動作(吐出動作)がなされ、その結果、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作が行われることになる。
特に、本実施の形態のノズル孔H1,H2はそれぞれ、前述したように、下方に向かうに従って漸次縮径するテーパ状となっているため(図5参照)、インク9を高速度で真っ直ぐに(直進性良く)吐出することができる。よって、高画質な記録を行うことが可能となる。
(C.インク9の循環動作)
続いて、図2〜図4を参照して、循環機構5によるインク9の循環動作について、詳細に説明する。
図2に示したように、このプリンタ1では、インク補助タンク51a内におけるインク9の液面が下降し、前述した一定の範囲内よりも下回った場合には、送液ポンプ52aによって、インクタンク3内からインク補助タンク51a内へと、インク9が送液される。一方、インク補助タンク51b内におけるインク9の液面が上昇し、前述した一定の範囲内よりも上回った場合には、送液ポンプ52bによって、インク補助タンク51b内からインクタンク3内へと、インク9が送液される。
また、制御部40は、圧力制御装置54a,54bの各動作を制御して圧力Pa,Pbをそれぞれ設定し、圧力差ΔP(=Pa−Pb)を生じさせる。このような圧力差ΔPが生じることで、インクタンク3内とインクジェットヘッド4内との間で、循環流路50を介して、インク9が一定の流速にて循環するようになる(図2中の矢印Fa1,Fa2,Fb1,Fb2参照)。
この際に、インクジェットヘッド4内では、インクタンク3内からインク供給管50a1およびインク補助タンク51aを介してインク供給管50a2を流れるインク9が、入口部Tin(入口側共通インク室431a,432a)へと流入する(矢印Fa1,Fa2参照)。これらの入口側共通インク室431a,432aへと供給されたインク9は、供給スリットSaを介して、アクチュエータプレート42における各吐出チャネルC1e,C2e内へと供給される。
また、各吐出チャネルC1e,C2e内のインク9は、排出スリットSbを介して、各出口側共通インク室431b,432b内へと流入する。これらの出口側共通インク室431b,432bへ供給されたインク9は、出口部Toutからインク排出管50b1へと排出されることで、インクジェットヘッド4内から流出される。そして、インク排出管50b1へと排出されたインク9は、インク補助タンク51bおよびインク排出管50b2を介して、インクタンク3内へと戻されることになる(矢印Fb1,Fb2参照)。このようにして、循環機構5によるインク9の循環動作がなされる。
ここで、循環式ではないインクジェットヘッド(比較例)では、乾燥性の高いインクを使用した場合、ノズル孔の近傍でのインクの乾燥に起因して、インクの局所的な高粘度化や固化が生じる結果、インク不吐出の不良が発生するおそれがある。これに対して、本実施の形態のインクジェットヘッド4(循環式のインクジェットヘッド)では、ノズル孔H1,H2の近傍に常に新鮮なインク9が供給されることから、上記したようなインク不吐出の不良が回避されることになる。
また、上記比較例のインクジェットヘッドでは、比較的大きいサイズの粒子(粗大粒子)を含むインクを使用した場合、このインク中の粗大粒子が沈降して不均一なインクとなる結果、インクジェットヘッドからのインク吐出が困難となるおそれもある。これに対して、本実施の形態のインクジェットヘッド4では、詳細は後述するが、記録動作(インク9の噴射動作)の際にもインク9を循環させることから、インク9の粗大粒子が撹拌される結果、上記したような粗大粒子の沈降に起因したインク吐出の困難化が回避されることになる。
更に、上記比較例のインクジェットヘッドでは、上記したような粗大粒子を含むインクを使用した場合、インク自身の流動性が悪く、インクジェットヘッドでの吐出動作に不向きである。具体的には、吐出動作の際に、インクジェットヘッド内へのインクの供給性が悪化し、インクの供給不足が発生するおそれがあることから、例えば連続吐出等の際に、インク9の吐出動作の安定性確保が困難となる。これに対して、本実施の形態のインクジェットヘッド4では、インク9の循環動作を利用して、インクジェットヘッド4内に強制的にインク9が供給されることから、例えば上記したようなインク9の供給不足による吐出不良(吐出動作の安定性低下)が抑えられる。
このようにして、循環式のインクジェットヘッドの登場により、吐出可能なインクの幅を広げることができる。ただし、インクを単に循環させるだけでは、インクジェットヘッドの性能を十分に発揮することはできない。
具体的には、例えば上記したように、記録動作の際にもインクを循環させることで、例えば上記したような、インクの供給不足による吐出不良(ノズル抜けの発生等)を低減したり、仮に吐出不良が発生したとしても復帰したりすることは可能である。ただし、そのような低減や復帰の効果は、吐出するインクの種類や、インクジェットヘッドの動作状況(駆動条件)などにより、程度が異なることになる。例えば、流動性の低い(高粘度の)インクを吐出する際や、単位時間当たりの吐出量が多い動作状況の際には、インクの循環量もそれに応じて設定することが望ましいと考えられる。
このように、循環式のインクジェットヘッドにおいて、記録動作の際のインク循環量の制御を適切に行うことで、吐出動作の更なる安定性向上や、従来では吐出困難であったインクの使用も可能になると考えられる。そこで、本実施の形態では以下のようにして、制御部40によってインク9の循環動作を制御している。
(D.制御部40による制御動作)
ここで、図1〜図5に加えて図7〜図9を参照して、前述した制御部40による制御動作例について、詳細に説明する。図7は、制御部40によるインクジェットヘッド4の制御方法の一例(制御動作例)を、流れ図で表したものである。なお、この図7に示した制御動作例では、プリンタ1に記録動作の開始信号が入力されて、記録紙Pへの記録動作が開始された状態であるものとする。
この制御動作例ではまず、制御部40は、このような記録動作の際に、インクジェットヘッド4のノズル孔H1,H2から噴射される、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDを推定する(図7のステップS11)。具体的には、制御部40は、以下説明するように、例えば、ノズル孔H1,H2からインク9を噴射させる際の駆動周波数fdを利用して、単位時間当たりの吐出量ΔDの推定(観測)を行う。あるいは、制御部40は、以下説明するように、例えば、ノズル孔H1,H2から吐出されるインク9の液滴量Diが可変である場合には、この吐出されるインク9の液滴量Diを利用して、単位時間当たりの吐出量ΔDの推定を行う。
ここで、図8は、上記した駆動周波数fdの一例を、模式的にタイミング波形図にて表したものである。なお、図8中の横軸は時間tを、縦軸は駆動電圧Vd(制御部40から各駆動電極Edへ印加される電圧)を、それぞれ示している。
まず、ノズル孔H1,H2から吐出されるインク9の液滴のサイズは、駆動電極Edへ供給されるポジティブパルス信号の印加回数に応じて、変化するようになっている。具体的には、ポジティブパルス信号の印加回数が増加するのに従って、インク9の液滴のサイズは大きくなる(後述する図9参照)。
図8に示した例では、各駆動周期Td内において、1回目のポジティブパルス信号(D1),2回目のポジティブパルス信号(D2),……,n回目(n:正の整数)のポジティブパルス信号(Dn)からなる、n個のポジティブパルス信号が、駆動電極Edに印加されている。したがって、この図8に示した例では、各駆動周期Td内に含まれるポジティブパルス信号の個数(印加回数)nが増加するのに従って、インク9の液滴のサイズが大きくなることになる。なお、このように、一定の電圧およびパルス幅を有するポジティブパルス信号をn回印加する駆動波形(駆動電圧Vdのタイミング波形)を、以下、nドロップの駆動波形と称する。
これらのことから、図8に示したnドロップの駆動波形の例では、上記した駆動周波数fdは、n個のポジティブパルス信号を含む駆動周期Tdの逆数(fd=1/Td)により規定されることになる。
また、図9は、上記した液滴量Diの一例について、模式的に断面図にて表したものである。なお、この図9は、前述した図6と同様に、図5中の符号Beで示した部分の拡大断面構成の一部を示している。
この図9に示した例のように、上記したnドロップの駆動波形が駆動電極Edへ印加されると、1回目,2回目,……n回目のポジティブパルス信号(D1,D2,……Dn)の印加に応じて、インク9の液滴のサイズ(液滴量Di)が、以下のように増加する。すなわち、1回目,2回目,……,n回目のポジティブパルス信号(D1,D2,……Dn)の印加後の液滴量Di1,Di2,……,Dinのように、インク9の液滴量Diが増加していく。なお、この図9に示した例では、このようなnドロップの駆動波形が駆動電極Edへ印加された後に、インク9がノズル孔H1から吐出されている。
ここで、本実施の形態の制御部40は、上記したインク9の単位時間当たりの吐出量ΔDに応じて、インク9の循環量Fcを制御する。具体的には、制御部40は、この単位時間当たりの吐出量ΔDが大きくなるのに応じてインク9の循環量Fcが多くなるように、制御を行う。
また、この際に制御部40は、例えば図7に示したように、上記した駆動周波数fdやインク9の液滴量Diなどのパラメータを利用して、単位時間当たりの吐出量ΔDを変化させると共に、インク9の循環量Fcを制御する。具体的には、制御部40は、駆動周波数fdが高くなるのに応じて、インク9の循環量Fcが多くなるように制御したり、インク9の液滴量Diが多くなるのに応じて、インク9の循環量Fcが多くなるように制御したりする。
より具体的には、図7に示した制御動作例では、次に制御部40は、ステップS11において推定された単位時間当たりの吐出量ΔDが、閾値ΔDth以上の値であるのか否か(ΔD≧ΔDthを満たすのか否か)について、判定を行う(ステップS12)。詳細には、この際に制御部40は、例えば上記した駆動周波数fdやインク9の液滴量Diなどのパラメータを利用して、このような判定を行う。すなわち、制御部40は、例えば、ステップS11において得られた駆動周波数fdが、閾値fdth以上の値であるのか否か(fd≧fdthを満たすのか否か)について、判定を行う。あるいは、制御部40は、例えば、ステップS11において得られた液滴量Diが、閾値Dith以上の値であるのか否か(Di≧Dithを満たすのか否か)について、判定を行う。
ここで、単位時間当たりの吐出量ΔD(駆動周波数fd,液滴量Di)が、閾値ΔDth(fdth,Dith)以上の値であると判定された場合には(ステップS12:Y)、次に制御部40は、以下のような制御を行う。すなわち、制御部40は、前述した圧力差ΔP(=Pa−Pb)が相対的に大きくなるように制御することで、インク9の循環量Fcが相対的に多くなる(大きくなる)ように制御する(ステップS13)。これにより、閾値ΔDth以上となる単位時間当たりの吐出量ΔD(大量の吐出量)のインク9を吐出する際に、インク9の循環量Fcが相対的に多くなることから、大量吐出時の安定性が確保されることになる。
一方、単位時間当たりの吐出量ΔD(駆動周波数fd,液滴量Di)が、閾値ΔDth(fdth,Dith)未満の値であると判定された場合には(ステップS12:N)、次に制御部40は、以下のような制御を行う。すなわち、制御部40は、圧力差ΔPが相対的に小さくなるように制御することで、インク9の循環量Fcが相対的に少なくなる(小さくなる)ように制御する(ステップS14)。この場合、閾値ΔDth未満となる単位時間当たりの吐出量ΔD(少量の吐出量)の記録動作であることから、大きな循環量Fcは必要とされないため、インク9の循環量Fcを相対的に少なくしている。
なお、このような少量吐出時において、インク9の循環量Fcが相対的に多いままでも、吐出動作自体には問題は生じないが、プリンタ1等の装置への負荷を抑えるため、インク9の循環量Fcを低下させている。これは、本実施の形態の循環機構5(図2参照)のように、インクを循環させるための機構は一般に、ポンプなどを含んで構成されていることに起因している。すなわち、少量吐出時においてもインクの循環量を多くすると、そのポンプを高駆動力で動作させることになるため、装置への負荷が増大する結果、装置の劣化が進んでしまうからである。
これらのステップS13またはステップS14の後、次に制御部40は、これらのステップS13,S14において設定されたインク9の循環量Fcの条件の下、インクジェットヘッド4による記録紙Pへの記録動作を継続させる(ステップS15)。続いて、制御部40は、例えば、次の印刷信号(画像信号)の入力の有無を判定することで、このような記録動作を継続するのか否かを判定する(ステップS16)。ここで、記録動作を継続すると判定された場合には(ステップS16:Y)、前述したステップS11へと再び戻ることになる。
一方、記録動作を継続しないと判定された場合には(ステップS16:N)、記録動作が停止されることになり、図7に示した一連の制御動作例が終了となる。このような一連の制御動作が、記録動作の終了まで繰り返し(定期的に)行われることで、時間の経過に応じて変動する吐出量に対し、インク9の循環量Fcを追従させて適切な制御が実現されることになる。
(E.作用・効果)
このようにして本実施の形態では、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDに応じてインク9の循環量Fcを制御する際に、制御部40は、この単位時間当たりの吐出量ΔDが大きくなるのに応じて、インク9の循環量Fcが多くなるように制御を行う。
これにより、例えば前述したような、連続吐出時や大量吐出時、あるいは、粗大粒子を含むインク9や高粘度のインク9を使用する際などにおいても、インクジェットヘッド4内へのインク9の循環量Fcが、増加することになる。その結果、例えば前述したような、インク9の供給不足による吐出不良が、抑えられる。よって、本実施の形態のインクジェットヘッド4およびプリンタ1では、インク9の吐出動作の安定性を向上させることが可能となる。
また、このような循環量Fcの制御を行うことで、例えば以下のような効果を得ることも可能となる。すなわち、まず、単位時間当たりの吐出量ΔDに応じてインク9の循環量Fcが制御されることから、逆に、この単位時間当たりの吐出量ΔDが小さくなるのに応じてインク9の循環量Fcが少なくなるように制御されるため、以下のようになる。すなわち、例えば前述したように、プリンタ1(循環機構5など)への負荷増大が回避される結果、この循環機構5などの劣化を防止することが可能となる。また、本実施の形態の循環量Fcの制御動作は、既存のプリンタにおいてシーケンスの変更だけで対応できるため、例えばデバイスなどを新たに搭載する必要がなく、コスト増大を回避することも可能となる。
また、本実施の形態では、制御部40は、駆動周波数fdやインク9の液滴量Diなどのパラメータを利用して、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDを推定(観測)している。そして、制御部40は、これらの駆動周波数fdが高くなったり、インク9の液滴量Diが多くなったりするのに応じて、インク9の循環量Fcが多くなるように制御している。これにより、これらの各種パラメータを利用して、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDを間接的に観測したり、変化させたりすることができるため、記録動作の際の利便性を向上させることが可能となる。
更に、本実施の形態では、以下詳述するように、インク9に含まれる粒子の粒子径Rpや、インク9の粘度Viなどのパラメータの大きさに応じて、インク9の循環量Fcが設定(調整)されるようにしてもよい。すなわち、これらのパラメータの大きさに応じて、例えば、ユーザによるプリンタ1への操作(そのような操作により得られる操作信号の入力)や、制御部40による制御によって、インク9の循環量Fcが以下のように設定されるようにしてもよい。このようにした場合、これらの各種パラメータを利用して、インク9の循環量Fcを任意に設定することができるため、記録動作の際の利便性を向上させることが可能となる。
ここで、図10は、インク9に含まれる粒子(顔料粒子90)の粒子径Rpの一例を、模式的に表したものである。また、図11は、このようなインク9における粒子径Rpおよび粘度Viと、インク9の循環量Fc(および圧力差ΔP)との対応関係の一例を、表として模式的に表したものである。
まず、図10に示した例では、インク9に含まれる顔料粒子90の粒子径Rp(D90)が、1μm以上となっている。(Rp(D90)≧1μm)。そして、この場合において、図11に示した表の例では、このような顔料粒子90における粒子径Rp(D90)が大きくなるのに応じて、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)が多くなる(大きくなる)ように設定されている。また、逆に、顔料粒子90における粒子径Rp(D90)が小さくなるのに応じて、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)が少なくなる(小さくなる)ように設定されている。
この図11に示した表の例ではまた、インク9の粘度Viが高くなる(大きくなる)のに応じて、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)が多くなる(大きくなる)ように設定されている。また、逆に、インク9の粘度Viが低くなる(小さくなる)のに応じて、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)が少なくなる(小さくなる)ように設定されている。
ここで、上記したインク9に含まれる顔料粒子90の粒子径Rp(D90)と、インク9の循環量Fcとの対応関係性を把握するため、市場で流通しているセラミンクタイル向けのインク9(インクジェットインク)を使用して、以下の各種評価をする実験を行った。
具体的には、まず、粒子径Rp(D90)が1μm未満(Rp(D90)<1μm)であるインク9と、粒子径Rp(D90)が1μm以上(Rp(D90)≧1μm)であるインク9との各々について、下記の条件での連続吐出試験を行った。ちなみに、下記の「7ドロップの駆動波形」とは、前述の図8に示した「nドロップの駆動波形」において、「n=7」である場合に相当する。なお、この連続吐出試験(比較例)では、エスアイアイ・プリンテック製のインクジェットヘッドRC1536を使用し、一般的なインク9の循環量Fcに固定して行った。
・駆動周波数fd:10kHz
・インク9の吐出動作の際の駆動波形:7ドロップの駆動波形(7ドロップモード)
・連続吐出時間:2分間
そして、このような条件の連続吐出試験(比較例)において、前述したノズル抜けの吐出不良が発生せずに正常に吐出が行われた場合を、「OK(吐出不良:無し)」、ノズル抜けの吐出不良が発生した場合を、「NG(吐出不良:有り)」の判定とした。以下の表1に、この連続吐出試験(比較例)において得られた、インク9における粒子径Rp(D90)の値と、ノズル抜けの発生確率(%)との対応関係性を示す。
Figure 2019014194
この表1により、粒子径Rp(D90)が1μm未満であるインク9では、ノズル抜けの発生確率が1%となっていることから、ノズル抜けの吐出不良がほとんど発生せずに正常に吐出が行われていることが分かる。一方、粒子径Rp(D90)が1μm以上であるインク9では、ノズル抜けの発生確率が40%となっていることから、ノズル抜けの吐出不良が高確率で発生していることが分かる。これらの結果から、インク9における粒子径Rp(D90)の値が大きいほど、ノズル抜けの吐出不良の発生確率が高くなり、吐出動作の安定性確保が困難であることが分かる。
続いて、上記したようにノズル抜けの吐出不良が高確率で発生する、粒子径Rp(D90)が1μm以上であるインク9について、インク9の循環量Fcを上記比較例の約1.5倍相当に増加させたうえで、連続吐出試験を行った。なお、インク9の循環量Fc以外については、上記した比較例の場合と同じ条件にて、連続吐出試験を行った。この場合、粒子径Rp(D90)が1μm以上であるインク9についても、ノズル抜けの発生確率が1%まで改善し、ノズル抜けの吐出不良がほとんど発生せずに正常に吐出が行われることが分かった。この結果により、前述した図11に示した表の例のように、インク9における粒子径Rp(D90)の値が大きい場合には、インク9の循環量Fcを多くすることで、吐出動作の安定性が確保される(安定した吐出性能が得られる)ことが確認できた。
なお、本実施の形態では、例えば図12に模式的に示したように、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔD(駆動周波数fd,インク9の液滴量Di)と、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)との対応関係を制御(設定)するようにしてもよい。すなわち、例えば図7に示した制御動作例では、単位時間当たりの吐出量ΔD(駆動周波数fd,インク9の液滴量Di)と、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)とが、相対的な大小関係を示す2水準に制御されているが、このような例には限られない。具体的には、例えば、単位時間当たりの吐出量ΔD(駆動周波数fd,インク9の液滴量Di)と、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)とが、3以上の複数水準に制御されるようにしてもよい。あるいは、例えばこの図12に示したグラフGのように、単位時間当たりの吐出量ΔD(駆動周波数fd,インク9の液滴量Di)の変化(増減)に応じて、インク9の循環量Fc(圧力差ΔP)が、連続的に変化する(この例では線形的に変化する)ように制御してもよい。なお、このような線形的な変化には限られず、例えば、非線形的な変化となっていてもよい。
<2.変形例>
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、プリンタ1およびインクジェットヘッド4における各部材の構成例(形状、配置、個数等)を具体的に挙げて説明したが、上記実施の形態で説明したものには限られず、他の形状や配置、個数等であってもよい。また、上記実施の形態で説明した各種パラメータの値や範囲、大小関係等についても、上記実施の形態で説明したものには限られず、他の値や範囲、大小関係等であってもよい。
具体的には、例えば、上記実施の形態では、2列タイプの(2列のノズル列411,412を有する)インクジェットヘッド4を挙げて説明したが、この例には限られない。すなわち、例えば、1列タイプ(1列のノズル列を有する)のインクジェットヘッドや、3列以上の複数例タイプ(3列以上のノズル列を有する)インクジェットヘッドであってもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、ノズル列411,412がそれぞれX軸方向に沿って直線状に延在している場合について説明したが、この例には限らず、例えば、ノズル列411,412がそれぞれ、斜め方向に延在するようにしてもよい。更に、ノズル孔H1,H2の形状についても、上記実施の形態で説明したような円形状には限られず、例えば、三角形状等の多角形状や、楕円形状や星型形状などであってもよい。
加えて、例えば、ノズル孔H1,H2のノズル面に付着したインク9を取り除く機能を有するワイピング機構を、プリンタ1内に更に設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、循環機構5にインク補助タンク51a,51bが含まれている場合の例を挙げて説明したが、この例には限られず、これらのインク補助タンク51a,51bが設けられていないようにしてもよい。換言すると、送液ポンプ52a,52bを用いてインク9を循環させると共に、(上記実施の形態で説明したような圧力差ΔPを利用する代わりに)送液ポンプ52a,52bでの送液動作を利用して、インク9の循環量Fcを変化させるようにしてもよい。
更に、上記実施の形態では、制御部40による制御動作(インク9の循環量Fcの制御動作など)の手法を具体的に挙げて説明したが、上記実施の形態で挙げた例には限られず、他の手法を用いて制御動作を行うようにしてもよい。具体的には、例えば、上記実施の形態では、駆動周波数fdやインク9の液滴量Diなどのパラメータを利用して、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDを推定(観測)する手法の例を挙げて説明したが、この手法の例には限られない。すなわち、例えば、印刷信号に基づいて求められる印刷領域率(印刷領域デューティ)などの、他のパラメータを利用して、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDを推定するようにしてもよい。あるいは、各種のパラメータから選択される、任意の2以上のパラメータの組み合わせを利用して、インク9の単位時間当たりの吐出量ΔDを推定するようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態で説明した一連の処理は、ハードウェア(回路)で行われるようにしてもよいし、ソフトウェア(プログラム)で行われるようにしてもよい。ソフトウェアで行われるようにした場合、そのソフトウェアは、各機能をコンピュータにより実行させるためのプログラム群で構成される。各プログラムは、例えば、上記コンピュータに予め組み込まれて用いられてもよいし、ネットワークや記録媒体から上記コンピュータにインストールして用いられてもよい。
また、上記実施の形態では、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例として、プリンタ1(インクジェットプリンタ)を挙げて説明したが、この例には限られず、インクジェットプリンタ以外の他の装置にも、本開示を適用することが可能である。換言すると、本開示の「液体噴射ヘッド」(インクジェットヘッド4)を、インクジェットプリンタ以外の他の装置に適用するようにしてもよい。具体的には、例えば、ファクシミリやオンデマンド印刷機などの装置に、本開示の「液体噴射ヘッド」を適用するようにしてもよい。
更に、これまでに説明した各種の例を、任意の組み合わせで適用させるようにしてもよい。
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
また、本開示は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
液体噴射ヘッドであって、
液体を噴射する複数のノズルと、
前記液体噴射ヘッド内と前記液体噴射ヘッドの外部との間とを循環する循環流路を流れる前記液体が前記液体噴射ヘッド内へ流入する入口部と、
前記循環流路を流れる前記液体が前記液体噴射ヘッド内から流出する出口部と、
前記ノズルから前記液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、前記循環流路を流れる前記液体の循環量を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
液体噴射ヘッド。
(2)
前記制御部は、
前記ノズルから前記液体を噴射させる際の駆動周波数を用いて、前記単位時間当たりの吐出量を変化させると共に、
前記駆動周波数が高くなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
上記(1)に記載の液体噴射ヘッド。
(3)
前記ノズルから吐出される前記液体の液滴量が可変であり、
前記制御部は、
前記液体の液滴量を用いて、前記単位時間当たりの吐出量を変化させると共に、
前記液体の液滴量が多くなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
上記(1)または(2)に記載の液体噴射ヘッド。
(4)
前記液体が、1.0μm以上の粒子径(D90)を有する顔料粒子を含んでおり、
前記顔料粒子における前記粒子径が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量が多くなるように設定される
上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(5)
前記液体における粘度が高くなるのに応じて、前記液体の循環量が多くなるように設定される
上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
(6)
上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の液体噴射ヘッドと、
前記液体を収容する収容部と、
前記循環流路を含んでおり、前記収容部と前記液体噴射ヘッドとの間で前記循環流路を流れる前記液体を循環させるための循環機構と
を備えた液体噴射記録装置。
(7)
前記循環機構は、
前記循環流路のうちの前記収容部から前記液体噴射ヘッドへと至る部分である第1流路上に挿設され、前記液体を収容する第1の補助収容部と、
前記循環流路のうちの前記液体噴射ヘッドから前記収容部へと至る部分である第2流路上に挿設され、前記液体を収容する第2の補助収容部と
を更に含んでおり、
前記制御部は、
前記第1の補助収容部内の圧力と前記第2の補助収容部内の圧力との圧力差に応じて、前記循環流路において前記液体を循環させると共に、
前記第1および第2の補助収容部内の圧力をそれぞれ設定して前記圧力差を制御することによって、前記液体の循環量を制御する
上記(6)に記載の液体噴射記録装置。
(8)
制御部を用いて、複数のノズルを有する液体噴射ヘッド内と前記液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路に、液体を循環させ、
前記制御部を用いて、前記ノズルから前記液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、前記循環流路を流れる前記液体の循環量を制御する際に、
前記単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
液体噴射ヘッドの制御方法。
(9)
複数のノズルを有する液体噴射ヘッド内と前記液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路に、液体を循環させることを、コンピュータに実行させると共に、
前記ノズルから前記液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、前記循環流路を流れる前記液体の循環量を制御することを、前記コンピュータに実行させる際に、
前記単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
液体噴射ヘッドの制御プログラム。
1…プリンタ、10…筺体、2a,2b…搬送機構、21…グリッドローラ、22…ピンチローラ、3(3Y,3M,3C,3B)…インクタンク、4(4Y,4M,4C,4B)…インクジェットヘッド、40…制御部、41…ノズルプレート、411,412…ノズル列、42…アクチュエータプレート、420…尾部、421,422…チャネル列、423…ストッパ部、43…カバープレート、431a,432a…入口側共通インク室、431b,432b…出口側共通インク室、44…フレキシブルプリント基板、5…循環機構、50…循環流路、50a,50b…流路、50a1,50a2…インク供給管、50b1,50b2…インク排出管、51a,51b…インク補助タンク、52a,52b…送液ポンプ、53…濾過フィルタ、54a,54b…圧力制御装置、6…走査機構、61a,61b…ガイドレール、62…キャリッジ、63…駆動機構、631a,631b…プーリ、632…無端ベルト、633…駆動モータ、9…インク、90…顔料粒子、P…記録紙、d…搬送方向、Tin…入口部、Tout…出口部、Pa,Pb…圧力、ΔP…圧力差、H1,H2…ノズル孔、A1…吐出領域(噴射領域)、A2…非吐出領域(非噴射領域)、C1,C2…チャネル、C1e,C2e…吐出チャネル、C1d,C2d…ダミーチャネル、Wd…駆動壁、Ed…駆動電極、Edc…コモン電極、Eda…アクティブ電極、Dd…浅溝部、Sa…供給スリット、Sb…排出スリット、Fc…循環量(循環流量)、Rh…ノズル径、Lc…チャネル幅、Hc…チャネル深さ、ΔD…単位時間当たりの吐出量、fd…駆動周波数、Td…駆動周期、Vd…駆動電圧、Di…液滴量、ΔDth,fdth,Dith…閾値、Rp…粒子径、Vi…粘度、t…時間、G…グラフ。

Claims (9)

  1. 液体噴射ヘッドであって、
    液体を噴射する複数のノズルと、
    前記液体噴射ヘッド内と前記液体噴射ヘッドの外部との間とを循環する循環流路を流れる前記液体が前記液体噴射ヘッド内へ流入する入口部と、
    前記循環流路を流れる前記液体が前記液体噴射ヘッド内から流出する出口部と、
    前記ノズルから前記液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、前記循環流路を流れる前記液体の循環量を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
    液体噴射ヘッド。
  2. 前記制御部は、
    前記ノズルから前記液体を噴射させる際の駆動周波数を用いて、前記単位時間当たりの吐出量を変化させると共に、
    前記駆動周波数が高くなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
    請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記ノズルから吐出される前記液体の液滴量が可変であり、
    前記制御部は、
    前記液体の液滴量を用いて、前記単位時間当たりの吐出量を変化させると共に、
    前記液体の液滴量が多くなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
    請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記液体が、1.0μm以上の粒子径(D90)を有する顔料粒子を含んでおり、
    前記顔料粒子における前記粒子径が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量が多くなるように設定される
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記液体における粘度が高くなるのに応じて、前記液体の循環量が多くなるように設定される
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体を収容する収容部と、
    前記循環流路を含んでおり、前記収容部と前記液体噴射ヘッドとの間で前記循環流路を流れる前記液体を循環させるための循環機構と
    を備えた液体噴射記録装置。
  7. 前記循環機構は、
    前記循環流路のうちの前記収容部から前記液体噴射ヘッドへと至る部分である第1流路上に挿設され、前記液体を収容する第1の補助収容部と、
    前記循環流路のうちの前記液体噴射ヘッドから前記収容部へと至る部分である第2流路上に挿設され、前記液体を収容する第2の補助収容部と
    を更に含んでおり、
    前記制御部は、
    前記第1の補助収容部内の圧力と前記第2の補助収容部内の圧力との圧力差に応じて、前記循環流路において前記液体を循環させると共に、
    前記第1および第2の補助収容部内の圧力をそれぞれ設定して前記圧力差を制御することによって、前記液体の循環量を制御する
    請求項6に記載の液体噴射記録装置。
  8. 制御部を用いて、複数のノズルを有する液体噴射ヘッド内と前記液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路に、液体を循環させ、
    前記制御部を用いて、前記ノズルから前記液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、前記循環流路を流れる前記液体の循環量を制御する際に、
    前記単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
    液体噴射ヘッドの制御方法。
  9. 複数のノズルを有する液体噴射ヘッド内と前記液体噴射ヘッドの外部との間を循環する循環流路に、液体を循環させることを、コンピュータに実行させると共に、
    前記ノズルから前記液体が噴射される際の単位時間当たりの吐出量に応じて、前記循環流路を流れる前記液体の循環量を制御することを、前記コンピュータに実行させる際に、
    前記単位時間当たりの吐出量が大きくなるのに応じて、前記液体の循環量を多くする
    液体噴射ヘッドの制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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