JP2019013090A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】振動を発生させるアクチュエータにおいて、基板の振動を抑制すること。【解決手段】支持体2に対して可動体3を振動させるアクチュエータ1において、配線基板15が支持体2に取り付けられている。支持体2は、第1基板保持溝52が形成された第1カバー部材16と、第2基板保持溝55が形成された第2カバー部材17と、第1カバー部材16と第2カバー部材17の間に配置されるホルダ60を備える。第1基板保持溝52の第1内面57と第2基板保持溝55の第1内面57は、逆向きに傾斜するテーパ面となっている。配線基板15は、ホルダ60の端部600によって第1内面57とは反対側から支持される。従って、配線基板15の一方の端部と他方の端部が逆向きに傾斜するテーパ面に押し付けられ、配線基板15の振動が抑制される。【選択図】図5
Description
本発明は、各種振動を発生させるアクチュエータに関するものである。
磁気駆動機構によって振動を発生させる機器として、第1方向で対向するコイルおよび磁石を備えた磁気駆動回路によって可動体を支持体に対して第1方向に対して交差する第2方向に振動させるアクチュエータが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載のアクチュエータにおいて、支持体と可動体の一方に磁石が設けられ、磁石は、磁性板からなるヨークに保持されている。支持体は、第1方向で対向する第1ケースと第2ケースを備えており、第2ケースの切り欠きと第1ケースの立ち上がり部との間に、コイルへの給電線が接続される基板を配置するスリットが形成されている。
振動を発生させるアクチュエータの支持体に基板を取り付ける場合、基板に振動が伝わってビビリ音が発生するおそれがある。従来、ビビリ音対策として基板を接着剤により固定していたが、接着工程を行う必要があるため、アクチュエータの組立工数が増加する。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、振動を発生させるアクチュエータにおいて、接着剤を用いることなく、基板の振動を抑制することにある。
上記問題を解決するために、本発明を適用したアクチュエータは、支持体と、前記支持体に移動可能に支持された可動体と、コイルおよび前記コイルに第1方向で対向する磁石を備え、前記可動体を前記支持体に対して前記第1方向に交差する第2方向に相対移動させる磁気駆動回路と、前記コイルが接続される基板と、を有し、前記支持体には、前記基板の一端を保持する第1基板保持溝および他端を保持する第2基板保持溝が設けられ、前記第1基板保持溝および前記第2基板保持溝は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面を備え、前記第1基板保持溝の前記第1内面と、前記第2基板保持溝の前記第1内面は、逆向きに傾斜するテーパ面であることを特徴とする。
本発明では、支持体に基板を保持するための第1基板保持溝および第2基板保持溝が設けられている。また、第1基板保持溝および第2基板保持溝は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面を備え、第1基板保持溝の第1内面と第2基板保持溝の第1内面は、逆向きに傾斜するテーパ面となっている。従って、基板の一方の端部と他方の端部が逆向きに傾斜するテーパ面に押し付けられるので、基板はがたつきなく保持される。よって、可動体が振動する際、基板に振動が伝わってビビリ音が発生するおそれが少ない。また、接着剤を用いて基板の振動を防止する必要がないので、接着工程を省略できる。
本発明において、前記支持体は、前記コイルまたは前記磁石が保持されたホルダと、前記ホルダに対して前記第1方向の一方側に位置する第1カバー部材と、前記ホルダに対して前記第1方向の他方側に位置する第2カバー部材と、を備え、前記第1基板保持溝は前記第1カバー部材の前記第2方向の一方側の端部に形成され、前記第2基板保持溝は前記
第2カバー部材の前記第2方向の一方側の端部に形成され、前記ホルダの前記第2方向の一方側の端部は、前記テーパ面とは反対側から前記基板に当接する基板当接部を備えることが好ましい。このようにすると、基板は、テーパ面とは反対側から基板当接部によって支持され、テーパ面と基板当接部との間に基板の端部が挟まれる。従って、基板のがたつきをより確実に抑制することができる。また、支持体を組み立てる際、支持体の第2方向の一方側の端部に基板を保持させることができる。
第2カバー部材の前記第2方向の一方側の端部に形成され、前記ホルダの前記第2方向の一方側の端部は、前記テーパ面とは反対側から前記基板に当接する基板当接部を備えることが好ましい。このようにすると、基板は、テーパ面とは反対側から基板当接部によって支持され、テーパ面と基板当接部との間に基板の端部が挟まれる。従って、基板のがたつきをより確実に抑制することができる。また、支持体を組み立てる際、支持体の第2方向の一方側の端部に基板を保持させることができる。
本発明において、前記ホルダは、前記コイルと、前記コイルに接続される端子ピンを保持しており、前記端子ピンの端部は、前記ホルダの前記第2方向の一方側の端部から突出することが好ましい。このようにすると、コイルから引き出した導線をホルダに保持される端子ピンに接続し、端子ピンをホルダから基板が取り付けられる側に突出させて基板と接続することができる。
本発明において、前記ホルダは、第1ホルダと、前記第1ホルダに対して前記第1方向の他方側から当接する第2ホルダを備え、磁気駆動回路は、前記第1ホルダに保持される第1コイルおよび前記第1コイルに前記第1方向で対向する第1磁石と、前記第2ホルダに保持される第2コイルおよび前記第2コイルに前記第1方向で対向する第2磁石を備え、前記第1ホルダと前記第2ホルダは、前記第1方向に当接する部分を前記第1方向に貫通する貫通孔を備え、前記貫通孔に通される位置決めピンによって結合される構成を採用することができる。このようにすると、磁石とコイルの組を2段に配置し、位置決めピンを用いて、第1ホルダと第2ホルダを第1方向と交差する方向に位置決めして組み立てることができる。また、接着剤を使用せずに第1ホルダと第2ホルダを組み立てることができるので、接着工程を少なくすることができる。
本発明において、前記支持体は、前記第1カバー部材、前記ホルダ、前記第2カバー部材の外周側を囲む筒状ケースを備えることが好ましい。このようにすると、支持体を構成する部材がばらけることを筒状ケースによって防止できるため、支持体を構成する部材を接着剤で固定する必要がない。従って、接着工程を減らすことができる。
本発明において、前記第1カバー部材と前記可動体との間、および、前記第2カバー部材と前記可動体との間に粘弾性部材が設けられていることが好ましい。例えば、粘弾性部材は、ゲル状ダンパー部材であることが好ましい。このようにすると、可動体を振動させた際の共振を粘弾性部材によって抑制することができる。また、粘弾性部材のせん断方向の変形は、引っ張られて伸びる方向の変形であるため、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい変形特性を持つ。従って、粘弾性部材では、運動方向によるバネ力が一定となる。それゆえ、本発明では、可動体を振動させる際、粘弾性部材のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができ、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。一方、粘弾性部材が可動体と支持体との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、線形の成分(バネ係数)よりも非線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。従って、可動体の駆動方向と直交する方向では、粘弾性部材が大きく変形することを抑制できるので、可動体と支持体とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
本発明において、前記第1カバー部材は、前記粘弾性部材が接続される面から前記可動体に向けて突出する第1凸部を備え、前記第2カバー部材は、前記粘弾性部材が接続される面から前記可動体に向けて突出する第2凸部を備えることが好ましい。このようにすると、粘弾性部材の第1方向の潰れ量を規制することができる。
本発明によれば、支持体に基板を保持するための第1基板保持溝および第2基板保持溝
が設けられている。また、第1基板保持溝および第2基板保持溝は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面を備え、第1基板保持溝の第1内面と第2基板保持溝の第1内面は、逆向きに傾斜するテーパ面となっている。従って、基板の一方の端部と他方の端部が逆向きに傾斜するテーパ面に押し付けられるので、基板はがたつきなく保持される。よって、可動体が振動する際、基板に振動が伝わって基板の振動によるビビリ音が発生するおそれが少ない。また、接着剤を用いて基板のがたつきを防止する必要がないので、接着工程を省略できる。
が設けられている。また、第1基板保持溝および第2基板保持溝は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面を備え、第1基板保持溝の第1内面と第2基板保持溝の第1内面は、逆向きに傾斜するテーパ面となっている。従って、基板の一方の端部と他方の端部が逆向きに傾斜するテーパ面に押し付けられるので、基板はがたつきなく保持される。よって、可動体が振動する際、基板に振動が伝わって基板の振動によるビビリ音が発生するおそれが少ない。また、接着剤を用いて基板のがたつきを防止する必要がないので、接着工程を省略できる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明において、互いに交差する3つの方向を各々、第1方向Z、第2方向Xおよび第3方向Yとして説明する。また、第1方向Z、第2方向Xおよび第3方向Yは、互いに直交する方向である。また、第2方向Xの一方側にX1を付し、第2方向Xの他方側にX2を付し、第3方向Yの一方側にY1を付し、第3方向Yの他方側にY2を付し、第1方向Zの一方側にZ1を付し、第1方向Zの他方側にZ2を付して説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係るアクチュエータ1の斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータ1の断面斜視図であり、XZ面で切断した断面斜視図である。図3は、図1に示すアクチュエータの分解斜視図である。図1、図2に示すように、アクチュエータ1は、全体として、第2方向Xの寸法が第3方向Yの寸法より大きい直方体形状を有している。また、図2に示すように、アクチュエータ1は、支持体2と、支持体2に移動可能に支持された可動体3と、可動体3を支持体2に対して相対移動させる磁気駆動回路6とを有しており、磁気駆動回路6は、可動体3を第2方向Xに振動させる。磁気駆動回路6は、第1方向Zで対向するコイル7と磁石8を有する。本形態では、コイル7が支持体2の側に設けられ、磁石8が可動体3の側に設けられている。
図1は、本発明の実施形態に係るアクチュエータ1の斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータ1の断面斜視図であり、XZ面で切断した断面斜視図である。図3は、図1に示すアクチュエータの分解斜視図である。図1、図2に示すように、アクチュエータ1は、全体として、第2方向Xの寸法が第3方向Yの寸法より大きい直方体形状を有している。また、図2に示すように、アクチュエータ1は、支持体2と、支持体2に移動可能に支持された可動体3と、可動体3を支持体2に対して相対移動させる磁気駆動回路6とを有しており、磁気駆動回路6は、可動体3を第2方向Xに振動させる。磁気駆動回路6は、第1方向Zで対向するコイル7と磁石8を有する。本形態では、コイル7が支持体2の側に設けられ、磁石8が可動体3の側に設けられている。
(支持体)
支持体2は、角筒状の筒状ケース4と、筒状ケース4の内側に保持されるカバー11およびホルダ60とを有しており、支持体2の内側に、可動体3および磁気駆動回路6が配置されている(図2参照)。図3に示すように、カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有しており、第1カバー部材16および第2カバー部材17は、四角形の平面形状を有している。第1カバー部材16と第2カバー部材17との間には、四角形の平面形状を有するホルダ60が配置されている。第1カバー部材16、ホルダ60、および第2カバー部材17は、第1方向Zからみたとき、第2方向Xの幅が第3方向Yの幅より広い形状である。図1に示すように、支持体2の第2方向Xの一方側の側面2A(図1参照)には、磁気駆動回路6のコイル7と接続される配線基板15が取り付けられている。支持体2の側面2Aは、第1カバー部材16の第2方向Xの一方側X1の端部160、ホルダ60の第2方向Xの一方側X1の端部600、および第2カバ
ー部材17の第2方向Xの一方側X1の端部170によって構成されている。
支持体2は、角筒状の筒状ケース4と、筒状ケース4の内側に保持されるカバー11およびホルダ60とを有しており、支持体2の内側に、可動体3および磁気駆動回路6が配置されている(図2参照)。図3に示すように、カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有しており、第1カバー部材16および第2カバー部材17は、四角形の平面形状を有している。第1カバー部材16と第2カバー部材17との間には、四角形の平面形状を有するホルダ60が配置されている。第1カバー部材16、ホルダ60、および第2カバー部材17は、第1方向Zからみたとき、第2方向Xの幅が第3方向Yの幅より広い形状である。図1に示すように、支持体2の第2方向Xの一方側の側面2A(図1参照)には、磁気駆動回路6のコイル7と接続される配線基板15が取り付けられている。支持体2の側面2Aは、第1カバー部材16の第2方向Xの一方側X1の端部160、ホルダ60の第2方向Xの一方側X1の端部600、および第2カバ
ー部材17の第2方向Xの一方側X1の端部170によって構成されている。
(筒状ケース)
図1、図2に示すように、第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17は、第1方向Zに積層され、各部材の第3方向Yの両側の外周縁が第1方向Zで重なっている。第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17は、筒状ケース4によって保持されている。本形態では、筒状ケース4はステンレスなどの金属板からなり、図3に示すように、第1ケース410と第2ケース420の2部材から構成される。なお、筒状ケース4は樹脂製であってもよい。第1ケース410と第2ケース420は、筒状に接合されている。
図1、図2に示すように、第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17は、第1方向Zに積層され、各部材の第3方向Yの両側の外周縁が第1方向Zで重なっている。第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17は、筒状ケース4によって保持されている。本形態では、筒状ケース4はステンレスなどの金属板からなり、図3に示すように、第1ケース410と第2ケース420の2部材から構成される。なお、筒状ケース4は樹脂製であってもよい。第1ケース410と第2ケース420は、筒状に接合されている。
第1ケース410は、第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17の積層方向である第1方向Zに延在する第1板部411と、第1板部411の第1方向Zの一方側Z1の端部から略直角に屈曲して第1カバー部材16の外側面に沿って第3方向Yに延在する第2板部412と、第2板部412の第3方向Yの他方側Y2の縁から第1方向Zの他方側Z2へ立ち上がる第3板部413を備える。また、第2ケース420は、第1方向Zに延在する第4板部421と、第4板部421の第1方向Zの他方側Z2の端部から略直角に屈曲して第2カバー部材17の外側面に沿って第3方向Yに延在する第5板部422と、第5板部422の第3方向Yの一方側Y1の縁から第1方向Zの一方側Z1へ立ち上がる第6板部423を備える。第3板部413は第4板部421と接合され、第1板部411は第6板部423と接合されている。第2板部412および第5板部422には板バネ部430が形成され、第1カバー部材16と第2カバー部材17には、それぞれ、第1方向Zに見て板バネ部430と重なる位置に矩形の凹部が形成されている。
(第1カバー部材および第2カバー部材)
図2、図3に示すように、第1カバー部材16には、第1方向Zの他方側Z2に向かって開口する凹部165が形成されている。第1カバー部材16において、凹部165は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部161と、第2方向Xの他方側X2に位置する第2壁部162と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部163と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部164とによって囲まれている。第1カバー部材16には、第1壁部161の両端で第1方向Zの他方側Z2に向けて開口した位置決め用の凹部16aが形成されている。また、第2壁部162の両端で第1方向Zの他方側Z2に向けて突出した位置決め用の凸部16bが形成されている。凹部16aおよび凸部16bは、ホルダ60において凹部16aおよび凸部16bと対向する位置に設けられた凹部60bおよび凸部60aと嵌め合わされる。これにより、第1カバー部材16は、ホルダ60に対して第1方向Zと交差する方向に位置決めされる。
図2、図3に示すように、第1カバー部材16には、第1方向Zの他方側Z2に向かって開口する凹部165が形成されている。第1カバー部材16において、凹部165は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部161と、第2方向Xの他方側X2に位置する第2壁部162と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部163と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部164とによって囲まれている。第1カバー部材16には、第1壁部161の両端で第1方向Zの他方側Z2に向けて開口した位置決め用の凹部16aが形成されている。また、第2壁部162の両端で第1方向Zの他方側Z2に向けて突出した位置決め用の凸部16bが形成されている。凹部16aおよび凸部16bは、ホルダ60において凹部16aおよび凸部16bと対向する位置に設けられた凹部60bおよび凸部60aと嵌め合わされる。これにより、第1カバー部材16は、ホルダ60に対して第1方向Zと交差する方向に位置決めされる。
第2カバー部材17は、第1カバー部材16と同一形状の部材を第1方向Zに裏返して配置されている。第2カバー部材17には、第1方向Zの一方側Z1に向かって開口する凹部175が形成されている(図2参照)。図2、図3に示すように、第2カバー部材17において、凹部175は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部171と、第2方向Xの他方側X2に位置する第2壁部172と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部173と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部174とによって囲まれている。第2カバー部材17には、第1壁部171の両端で第1方向Zの一方側Z1に向けて開口した位置決め用の凹部(図示省略)が形成されている。また、第2壁部172の両端で第1方向Zの一方側に向けて突出した位置決め用の凸部(図示省略)が形成されている。これらは、第1カバー部材16の凹部16aおよび凸部16bと同様に、支持体2を組み立てる際、ホルダ60の対応する位置に設けられた凹部60bおよび凸部60aと嵌め合わされる。これにより、第2カバー部材17は、ホルダ60に対して第1方向Zと交差する方向に位置決めされる。
図3に示すように、第1カバー部材16の凹部165の第2方向Xの中央には、第3方向Yに延在するリブ166が形成されている。リブ166の第3方向Yの両端および中央の3箇所には、第1方向Zの他方側Z2に突出する第1凸部167が形成されている。同様に、第2カバー部材17の凹部175の第2方向Xの中央には、第3方向Yに延在するリブ176が形成され、リブ176の第3方向Yの両端および中央の3箇所には、第1方向Zの他方側Z2に突出する第2凸部177が形成されている(図2参照)。図2、図3に示すように、第1カバー部材16の凹部165には、リブ166の第2方向Xの両側の2箇所に粘弾性部材9が配置されている。同様に、第2カバー部材17の凹部175には、リブ176の第2方向Xの両側の2箇所に粘弾性部材9が配置されている。
(粘弾性部材)
支持体2の内側において、可動体3は、ホルダ60に対して第2方向Xに移動可能に組み付けられ、第1カバー部材16と第2カバー部材17との間に配置されている。粘弾性部材9は、第1カバー部材16と可動体3が第1方向Zに対向する部位、および、第2カバー部材17と可動体3が第1方向Zに対向する部位に配置されている。粘弾性部材9は、一方の面が凹部165もしくは凹部175の底面に接着剤により接続され、他方の面が可動体3に接着剤により接続されている。従って、粘弾性部材9によって可動体3と支持体2とが接続されている。後述するように、可動体3は、第1カバー部材16と第1方向Zに対向する第1板部311、および、第2カバー部材17と第1方向Zに対応する第3板部331を備えたヨーク30を有しており、第1カバー部材16と可動体3との間に配置される粘弾性部材9は、ヨーク30の第1板部311と接続され、第2カバー部材17と可動体3との間に配置される粘弾性部材9は、ヨーク30の第3板部331と接続される。
支持体2の内側において、可動体3は、ホルダ60に対して第2方向Xに移動可能に組み付けられ、第1カバー部材16と第2カバー部材17との間に配置されている。粘弾性部材9は、第1カバー部材16と可動体3が第1方向Zに対向する部位、および、第2カバー部材17と可動体3が第1方向Zに対向する部位に配置されている。粘弾性部材9は、一方の面が凹部165もしくは凹部175の底面に接着剤により接続され、他方の面が可動体3に接着剤により接続されている。従って、粘弾性部材9によって可動体3と支持体2とが接続されている。後述するように、可動体3は、第1カバー部材16と第1方向Zに対向する第1板部311、および、第2カバー部材17と第1方向Zに対応する第3板部331を備えたヨーク30を有しており、第1カバー部材16と可動体3との間に配置される粘弾性部材9は、ヨーク30の第1板部311と接続され、第2カバー部材17と可動体3との間に配置される粘弾性部材9は、ヨーク30の第3板部331と接続される。
粘弾性部材9は、凹部165の底面と可動体3との間、および、凹部175の底面と可動体3との間で第1方向Zに圧縮した状態で配置される。本形態において、粘弾性部材9は、第1方向Zを厚さ方向(軸方向)とし、第1方向Zと交差する第2方向をせん断方向とするように配置されている。第1カバー部材16に形成された第1凸部167、および、第2カバー部材17に形成された第2凸部177は、粘弾性部材9の第1方向Zの潰れ量を規制するストッパとして機能する。
ここで、粘弾性とは、粘性と弾性の両方を合わせた性質のことであり、ゲル状部材、プラスチック、ゴム等の高分子物質に顕著に見られる性質である。従って、粘弾性部材9として、各種ゲル状部材を用いることができる。また、粘弾性部材9として、天然ゴム、ジエン系ゴム(例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等)、非ジエン系ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラストマー等の各種ゴム材料及びそれらの変性材料を用いてもよい。本形態において、粘弾性部材9は、針入度が10度から110度であるシリコーン系ゲルである。針入度とは、JIS−K−2207やJIS−K−2220で規定されており、この値が小さい程、硬いことを意味する。粘弾性部材9は、その伸縮方向によって、線形あるいは非線形の伸縮特性を備える。例えば、粘弾性部材9は、その厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、線形の成分(バネ係数)よりも非線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。これに対して、厚さ方向(軸方向)に引っ張られて伸びる場合は、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。一方、本形態のように、粘弾性部材9が厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する場合、いずれの方向に動いても、引っ張られて伸びる方向の変形であるため、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい変形特性を持つ。従って、粘弾性部材9では、運動方向によるバネ力
が一定となる。それ故、本形態のように、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上することができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。
が一定となる。それ故、本形態のように、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上することができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。
(配線基板の保持構造)
第1カバー部材16の第2方向Xの一方側X1の端部160には、第2方向Xの他方側X2に向けて凹む凹部168が形成されている。また、凹部168の第1方向Zの一方側Z1の内面から第1方向Zの他方側Z2に立ち上がる第1基板支持壁50と、第1基板支持壁50の第3方向Yの他方側Y2において第1方向Zの他方側Z2に突出する位置決め突起51が形成されている。第1基板支持壁50と第1壁部161との間には、第1方向Zの他方側Z2に向けて開口する第1基板保持溝52が形成されている。
第1カバー部材16の第2方向Xの一方側X1の端部160には、第2方向Xの他方側X2に向けて凹む凹部168が形成されている。また、凹部168の第1方向Zの一方側Z1の内面から第1方向Zの他方側Z2に立ち上がる第1基板支持壁50と、第1基板支持壁50の第3方向Yの他方側Y2において第1方向Zの他方側Z2に突出する位置決め突起51が形成されている。第1基板支持壁50と第1壁部161との間には、第1方向Zの他方側Z2に向けて開口する第1基板保持溝52が形成されている。
また、第2カバー部材17の第2方向Xの一方側X1の端部170には、第2方向Xの他方側X2に向けて凹む凹部178が形成され、凹部178の第1方向Zの他方側Z2の内面から第1方向Zの一方側Y1に立ち上がる第2基板支持壁53と、第2基板支持壁53の第3方向Yの他方側Z2において第1方向Zの他方側Z2に突出する位置決め突起54が形成されている。第2基板支持壁53と第1壁部171との間には、第1方向Zの一方側Z1に向けて開口する第2基板保持溝55が形成されている。
図3に示すように、ホルダ60の第2方向Xの一方側X1の端部600には、第2方向Xの他方側X2に凹む凹部610が形成されている。凹部610は、第1カバー部材16の凹部168、および、第2カバー部材17の凹部178と繋がっており、凹部168、凹部610、凹部178は、全体として第2方向Xから見て矩形の基板配置用凹部56(図1、図2参照)を形成している。基板配置用凹部56は、支持体2の第2方向Xの一方側X1の側面2Aに形成され、基板配置用凹部56の第1方向Zの一方側Z1および他方側の内面には、第1方向Zに対向する第1基板保持溝52および第2基板保持溝55が形成されている。配線基板15は、基板配置用凹部56に配置され、第1方向Zの一方側Z1の端部が第1基板保持溝52に挿入され、他方側Z2の端部が第2基板保持溝55に挿入されることにより、支持体2に保持されている。図3に示すように、配線基板15には、対角位置に切り欠き151が形成されている。切り欠き151は、配線基板15の裏表の向きが正しい状態で配線基板15を基板配置用凹部56に配置したとき、支持体2側の位置決め突起51、54と嵌合する。
図4は配線基板15を取り外したアクチュエータ1の部分拡大断面図である。また、図5は配線基板の保持構造を模式的に示す説明図である。図4、図5に示すように、第1基板保持溝52および第2基板保持溝55は、それぞれ、溝幅方向である第2方向Xに対向する第1内面57および第2内面58を備える。第2方向Xの一方側X1に位置する第1内面57は溝深さ方向(第1方向Z)に対して傾斜するテーパ面であり、第2方向Xの他方側X2に位置する第2内面58は溝深さ方向(第1方向Z)と平行に延在する面である。
図4、図5に示すように、第2内面58は、ホルダ60の端部600に形成された凹部610の底面611と第1方向Zに隣り合う位置に設けられ、第2内面58は、底面611との間に段差を有している。底面611は、第2内面58より第2方向Xの一方側X1に位置している。つまり、ホルダ60の端部600において、第1基板保持溝52および第2基板保持溝55の間に位置する部分(底面611)は、第2内面58より第2方向Xの一方側X1に突出した位置にある。
配線基板15の端部を第1基板保持溝52および第2基板保持溝55に挿入すると、図5に示すように、配線基板15の端部には、第2方向Xの一方側X1から第1内面57が
当接し、第2方向Xの他方側X2から凹部610の底面611が当接する。すなわち、底面611は、第1内面57とは反対側から配線基板15に当接する基板当接部であり、配線基板15の端部は、第1内面57(テーパ面)と底面611(基板当接部)との間に挟まれる。第1内面57はテーパ面であるため、配線基板15は、全体として第2方向Xの一方側X1へ凸となるようにわずかに撓み、この撓みを解消する方向に両端が付勢される。その結果、配線基板15の端部がテーパ面である第1内面57に押し付けられる。これにより、配線基板15の端部は、第1基板保持溝52および第2基板保持溝55の第1内面57に押し付けられた状態で保持される。
当接し、第2方向Xの他方側X2から凹部610の底面611が当接する。すなわち、底面611は、第1内面57とは反対側から配線基板15に当接する基板当接部であり、配線基板15の端部は、第1内面57(テーパ面)と底面611(基板当接部)との間に挟まれる。第1内面57はテーパ面であるため、配線基板15は、全体として第2方向Xの一方側X1へ凸となるようにわずかに撓み、この撓みを解消する方向に両端が付勢される。その結果、配線基板15の端部がテーパ面である第1内面57に押し付けられる。これにより、配線基板15の端部は、第1基板保持溝52および第2基板保持溝55の第1内面57に押し付けられた状態で保持される。
(磁気駆動回路)
磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。図2に示すように、本形態では、コイル7として、第2方向Xで並列するように配置された2つの第1コイル71、72と、第1コイル71、72の第1方向Zの他方側Z2において第2方向Xで並列するように配置された2つの第2コイル73、74を備える。第1コイル71、72と第2コイル73、74は、第1方向Zから見たときに重なる位置に配置されている。それぞれのコイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルである。コイル7はホルダ60に保持されており、支持体2の側に設けられている。
磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。図2に示すように、本形態では、コイル7として、第2方向Xで並列するように配置された2つの第1コイル71、72と、第1コイル71、72の第1方向Zの他方側Z2において第2方向Xで並列するように配置された2つの第2コイル73、74を備える。第1コイル71、72と第2コイル73、74は、第1方向Zから見たときに重なる位置に配置されている。それぞれのコイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルである。コイル7はホルダ60に保持されており、支持体2の側に設けられている。
(ホルダ)
図6は可動体3、ホルダ60、磁気駆動回路6および配線基板15の分解斜視図である。図2〜図4に示すように、ホルダ60は、第1ホルダ61と、第1ホルダ61に対して第1方向Zの他方側Z2から当接する第2ホルダ62を備える。第1ホルダ61と第2ホルダ62の形状は同一であり、第1方向Zで逆向きにして配置されている。以下、第1ホルダ61の構成を説明し、第2ホルダ62について、同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
図6は可動体3、ホルダ60、磁気駆動回路6および配線基板15の分解斜視図である。図2〜図4に示すように、ホルダ60は、第1ホルダ61と、第1ホルダ61に対して第1方向Zの他方側Z2から当接する第2ホルダ62を備える。第1ホルダ61と第2ホルダ62の形状は同一であり、第1方向Zで逆向きにして配置されている。以下、第1ホルダ61の構成を説明し、第2ホルダ62について、同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
第1ホルダ61は、第1方向の他方側Z2の面から第1方向Zの一方側Z1に凹んだ凹部63と、第1方向の一方側Z1の面から第1方向Zの他方側Z2に凹んだ凹部64を備えており、凹部63、64の底部を構成する部分が薄肉状となっている。この薄肉状部分には、第2方向Xの略中央にウェイト配置穴65が形成され、ウェイト配置穴65の第2方向Xの両側にコイル保持穴66が形成されている。コイル保持穴66およびウェイト配置穴65は貫通穴であり、各コイル保持穴66の第3方向Yの両端部には受け部67が形成されている。コイル保持穴66にコイル7を装着すると、コイル7の短辺702(無効部分)が受け部67によって支持される。この状態で、コイル7は接着剤等によって第1ホルダ61に固定される。
第1ホルダ61は、凹部63、64の外周側を囲む外枠部68を備える。外枠部68は、凹部63に対して第2方向Xの一方側X1、第2方向Xの他方側X2、第3方向Yの一方側Y1、および第3方向Yの他方側Y2に、第1外枠部分681、第2外枠部分682、第3外枠部分683、および第4外枠部分684を備えている。第1ホルダ61には、第2方向Xの一方側X1のコイル保持穴66と第1外枠部分681との間に第1開口部601が形成され、第2方向Xの他方側X2のコイル保持穴66と第2外枠部分682との間に第2開口部602が形成されている。第1開口部601、および第2開口部602は第1ホルダ61を第1方向Zで貫通している。
第1ホルダ61の第1方向Zの他方側Z2の面には、外枠部68の一方の対角位置に、第1方向Zの他方側Z2に突出した凸部60aが形成され、他方の対角位置には、第1方向Zの一方側Z1に凹んだ凹部60bが形成されている。第1ホルダ61と第2ホルダ62を組み立ててホルダ60を構成する際、第1方向Zに対向する凸部60aと凹部60b
を嵌め合わせる。また、第1ホルダ61の第1方向Zの一方側Z1の面には、第1外枠部分681の両端に凸部60a(図示省略)が形成され、第2外枠部分682の両端に凹部60b(図示省略)が形成されている。第1方向Zの一方側Z1の面に形成された凸部60aおよび凹部60bは、上述したように、第1カバー部材16の凹部16aおよび凸部16bと嵌め合わされる。
を嵌め合わせる。また、第1ホルダ61の第1方向Zの一方側Z1の面には、第1外枠部分681の両端に凸部60a(図示省略)が形成され、第2外枠部分682の両端に凹部60b(図示省略)が形成されている。第1方向Zの一方側Z1の面に形成された凸部60aおよび凹部60bは、上述したように、第1カバー部材16の凹部16aおよび凸部16bと嵌め合わされる。
また、第1ホルダ61の外枠部68には、凸部60aおよび凹部60bよりも外周側の4箇所の対角位置に貫通孔60cが形成されている。貫通孔60cは、第1ホルダ61の外枠部68と、第2ホルダ62の外枠部68とが第1方向Zに当接する部位に設けられている。4箇所の貫通孔60cには、それぞれ、位置決めピン69が挿通される。位置決めピン69は、一方の端部が第1ホルダ61の貫通孔60cに通され、他方の端部が第2ホルダ62の貫通孔60cに通される。位置決めピン69により、第1ホルダ61と第2ホルダ62が第1方向Zと直交する方向に位置決めされるとともに、第1ホルダ61と第2ホルダ62が結合される。
コイル7は、凹部64側からコイル保持穴66に配置され、受け部67に支持される。第1ホルダ61のコイル保持穴66(第1コイル保持穴)には、第1コイル71、72が保持される。また、第2ホルダ62のコイル保持穴66(第2コイル保持穴)には、第2コイル73、74が保持される。第1ホルダ61および第2ホルダ62の第1外枠部分681には、凹部64が開口する側の端面に端子ピン保持溝685が形成されている。すなわち、第1ホルダ61では、第1外枠部分681の第1方向Zの一方側Z1の端面に端子ピン保持溝685が形成されている。また、第2ホルダ62では、凹部64が開口する側の端面は、第1方向Zの他方側Z2を向いているので、端子ピン保持溝685は、第1方向Zの他方側Z2を向く端面に形成されている。端子ピン保持溝685は、第1外枠部分681の第3方向Yの両端に形成され、それぞれ1本ずつ端子ピン10を保持している。端子ピン10は、端子ピン保持溝685に配置されて第2方向Xに直線状に延びる第1部分10aと、第1部分10aに対して略直角に繋がる第2部分10bとを備える(図4参照)。第2部分10bは、端子ピン保持溝685の底部に設けられた取付孔686(図7参照)に挿入される。第1部分10aの先端は、端子ピン保持溝685から第2方向Xの一方側X1へ突出する。
図7は、筒状ケース4および第2カバー部材17を取り外したアクチュエータ1の平面図であり、後述する第3ヨーク33の図示を省略して第1方向Zの他方側Z2から見た平面図である。図7に示すように、第2ホルダ62において、端子ピン保持溝685の第2方向Xの他方側X2は凹部64と繋がっている。凹部64にはコイル保持穴66が形成され、コイル7が保持されている。コイル7から引き出された導線75は、凹部64から端子ピン保持溝685に引き込まれ、絡げ、半田付け等により端子ピン10の第1部分10aに接続される。第1ホルダ61には第1コイル71、72が保持され、第1ホルダ61に取り付けられた2本の端子ピン10には、第1コイル71、72の巻き始め側の導線75と、巻き終り側の導線75が接続される。また、第2ホルダ62に取り付けられた2本の端子ピン10には、第2コイル73、74の巻き始め側の導線75と、巻き終り側の導線75が接続される。
図3に示すように、ホルダ60の端部600に形成された凹部610には、第1ホルダ61および第2ホルダ62からそれぞれ、端子ピン10が2本ずつ突出している。これらの4本の端子ピン10は、配線基板15に形成された孔に挿入され、配線基板15の表面に形成された回路パターンに接続される(図1参照)。
(可動体)
図2、図6に示すように、可動体3は、磁性板からなるヨーク30と、ヨーク30に固
定されるウェイト40および磁石8を備える。磁石8は、ヨーク30に接着等により固定される。ヨーク30は、第1板部311を備える第1ヨーク31と、第1板部311の第1方向Zの他方側Z2に配置される第2板部321を備える第2ヨーク32と、第2板部321の第1方向Zの他方側Z2に配置される第3板部331を備える第3ヨーク33とを有しており、第1板部311、第2板部321、第3板部331は第2方向Xに平行に延在する。第2板部321は、第1ホルダ61に保持される第1コイル71、72と第2ホルダ62に保持される第2コイル73、74の間に配置される。磁石8は、第1コイル71、72と第1方向Zに対向する第1磁石81、82と、第2コイル73、74と第1方向Zに対向する第2磁石83、84を備える。第1磁石81、82は第1板部311に固定され、第2磁石83、84は第3板部331に固定されている。第1磁石81、82および第2磁石83、84は、それぞれ、コイル7の長辺701と第1方向Zに対向する2本の長方形の磁石によって構成されている。
図2、図6に示すように、可動体3は、磁性板からなるヨーク30と、ヨーク30に固
定されるウェイト40および磁石8を備える。磁石8は、ヨーク30に接着等により固定される。ヨーク30は、第1板部311を備える第1ヨーク31と、第1板部311の第1方向Zの他方側Z2に配置される第2板部321を備える第2ヨーク32と、第2板部321の第1方向Zの他方側Z2に配置される第3板部331を備える第3ヨーク33とを有しており、第1板部311、第2板部321、第3板部331は第2方向Xに平行に延在する。第2板部321は、第1ホルダ61に保持される第1コイル71、72と第2ホルダ62に保持される第2コイル73、74の間に配置される。磁石8は、第1コイル71、72と第1方向Zに対向する第1磁石81、82と、第2コイル73、74と第1方向Zに対向する第2磁石83、84を備える。第1磁石81、82は第1板部311に固定され、第2磁石83、84は第3板部331に固定されている。第1磁石81、82および第2磁石83、84は、それぞれ、コイル7の長辺701と第1方向Zに対向する2本の長方形の磁石によって構成されている。
(ヨーク)
図2、図6に示すように、第2ヨーク32は平板状である。すなわち、第2ヨーク32は第2板部321である。第1ヨーク31は、第1板部311の第2方向Xの一方側X1の端部において第1板部311から第1方向Zの他方側Z2に向けて第2ヨーク32と重なる位置まで延在して第2ヨーク32と連結された第1連結板部312と、第2方向Xの他方側X2の端部において第1板部311から第1方向Zの他方側Z2に向けて第2ヨーク32と重なる位置まで延在して第2ヨーク32と連結された第2連結板部313を備える。第1連結板部312および第2連結板部313は各々、第1板部311において第2方向Xの互いに対側に位置する端部から第1方向Zの他方側Z2に向けて折れ曲がっている。このため、第1連結板部312は、第1コイル71に対して第2方向Xの一方側X1を通って第2ヨーク32まで延在し、第2連結板部313は、第1コイル72に対して第2方向Xの他方側Z2を通って第2ヨーク32まで延在している。第1連結板部312は、第1コイル71に対して第2方向Xの一方側X1を通る際、第1ホルダ61の第1開口部601を通る。また、第2連結板部313は、第1コイル72に対して第2方向Xの他方側Z2を通る際、第1ホルダ61の第2開口部602を通る。
図2、図6に示すように、第2ヨーク32は平板状である。すなわち、第2ヨーク32は第2板部321である。第1ヨーク31は、第1板部311の第2方向Xの一方側X1の端部において第1板部311から第1方向Zの他方側Z2に向けて第2ヨーク32と重なる位置まで延在して第2ヨーク32と連結された第1連結板部312と、第2方向Xの他方側X2の端部において第1板部311から第1方向Zの他方側Z2に向けて第2ヨーク32と重なる位置まで延在して第2ヨーク32と連結された第2連結板部313を備える。第1連結板部312および第2連結板部313は各々、第1板部311において第2方向Xの互いに対側に位置する端部から第1方向Zの他方側Z2に向けて折れ曲がっている。このため、第1連結板部312は、第1コイル71に対して第2方向Xの一方側X1を通って第2ヨーク32まで延在し、第2連結板部313は、第1コイル72に対して第2方向Xの他方側Z2を通って第2ヨーク32まで延在している。第1連結板部312は、第1コイル71に対して第2方向Xの一方側X1を通る際、第1ホルダ61の第1開口部601を通る。また、第2連結板部313は、第1コイル72に対して第2方向Xの他方側Z2を通る際、第1ホルダ61の第2開口部602を通る。
第1連結板部312および第2連結板部313は、第1方向Zの他方側Z2の端部が溶接により第2ヨーク32の端部と連結されている。図4に示すように、第2ヨーク32(第2板部321)の第2方向Xの両側の端部には、第3方向Yの両端の角部を矩形に切り欠いた凹部322が形成されている。一方、第1ヨーク31には、第1連結板部312の端部、および、第2連結板部313の端部に、第2ヨーク32の凹部322に嵌って溶接される凸部314が形成されている。
第3ヨーク33と第1ヨーク31は同一形状であり、第1方向Zで逆向きにして配置されている。第3ヨーク33は、第3板部331の第2方向Xの一方側X1の端部において第3板部331から第1方向Zの一方側Z1に向けて第2ヨーク32と重なる位置まで延在して第2ヨーク32と連結された第3連結板部332と、第2方向Xの他方側X2の端部において第3板部331から第1方向Zの一方側Z1に向けて第2ヨーク32と重なる位置まで延在して第2ヨーク32と連結された第4連結板部333を備える。第3連結板部332および第4連結板部333は各々、第3板部331において第2方向Xの互いに反対側に位置する端部から第1方向Zの他方側Z2に向けて折れ曲がっている。このため、第3連結板部332は、第2コイル73に対して第2方向Xの一方側X1を通って第2ヨーク32まで延在し、第4連結板部333は、第2コイル74に対して第2方向Xの他方側Z2を通って第2ヨーク32まで延在している。第3連結板部332は、第2コイル73に対して第2方向Xの一方側X1を通る際、第2ホルダ62の第1開口部601を通る。また、第4連結板部333は、第2コイル74に対して第2方向Xの他方側Z2を通る際、第2ホルダ62の第2開口部602を通る。
第3連結板部332および第4連結板部333は、第1方向Zの一方側Z1の端部が溶接により第2ヨーク32の端部と連結されている。第3連結板部332の端部、および、第2連結板部333の端部には、第2ヨーク32の凹部322に嵌って溶接される凸部334が形成されている。第1ヨーク31および第3ヨーク33は、第1板部311および第3板部331の第2方向Xの中央部分が最も第3方向Yの幅が広く、第1開口部601および第2開口部602に通される部分(第1連結板部312、第2連結板部313、第3連結板部332、第4連結板部333)は、第1板部311および第3板部331の第2方向Xの中央部分よりも第3方向Yの幅が狭い。
(ウェイト)
図2に示すように、ウェイト40は、ヨーク30の第1板部311と第2板部321の間に配置される第1ウェイト41と、ヨーク30の第2板部321と第3板部331の間に配置される第2ウェイト42を備える。本形態では、第1ウェイト41と第2ウェイト42は同一形状であり、タングステン、ステンレス等の非磁性の金属からなる直方体状の部材である。図2、図7に示すように、第1ウェイト41は、第1ホルダ61のウェイト配置穴65に配置され、第2ウェイト42は、第2ホルダ62のウェイト配置穴65に配置される。ウェイト配置穴65は、第1ウェイト41および第2ウェイト42より一回り大きいため、可動体3が第2方向Xに振動する際、第1ウェイト41および第2ウェイト42は、ウェイト配置穴65の内部で第2方向Xに移動する。
図2に示すように、ウェイト40は、ヨーク30の第1板部311と第2板部321の間に配置される第1ウェイト41と、ヨーク30の第2板部321と第3板部331の間に配置される第2ウェイト42を備える。本形態では、第1ウェイト41と第2ウェイト42は同一形状であり、タングステン、ステンレス等の非磁性の金属からなる直方体状の部材である。図2、図7に示すように、第1ウェイト41は、第1ホルダ61のウェイト配置穴65に配置され、第2ウェイト42は、第2ホルダ62のウェイト配置穴65に配置される。ウェイト配置穴65は、第1ウェイト41および第2ウェイト42より一回り大きいため、可動体3が第2方向Xに振動する際、第1ウェイト41および第2ウェイト42は、ウェイト配置穴65の内部で第2方向Xに移動する。
第1ウェイト41および第2ウェイト42は、リベット43によってヨーク30に固定される。図6に示すように、第1ウェイト41および第2ウェイト42は、第3方向Yの幅が第2方向Xよりも長く、リベット43は、第3方向Yに離間した2箇所に配置されている。第1ウェイト41および第2ウェイト42と、ヨーク30の第1板部311、第2板部321、および第3板部331には、それぞれ、リベット43を通すための貫通孔が第1方向Zから見て重なる位置に形成されている。
図2に示すように、本形態では、第1板部311と第2板部321との第1方向Zの隙間の高さは、第1ウェイト41の第1方向Zの厚さと等しい。また、第2板部321と第3板部331との第1方向Zの隙間の高さは、第2ウェイト42の第1方向Zの厚さと等しい。従って、第1板部311と第2板部321の間、および、第2板部321と第3板部331の間に、第1ウェイト41および第2ウェイト42を隙間なく取り付けることができる。なお、第1ウェイト41および第2ウェイト42の厚さを薄くし、隙間にスペーサを取り付けることもできる。
(ストッパ機構)
図2、図7に示すように、第1ウェイト41および第2ウェイト42の外周面は、ウェイト配置穴65の内周面と第2方向Xに対向する。従って、第1ウェイト41および第2ウェイト42は、可動体3が第2方向Xに大きく移動した際に、ウェイト配置穴65の内周面と衝突して可動体3の第2方向Xの可動範囲を規制する第1ストッパ機構38を構成する。
図2、図7に示すように、第1ウェイト41および第2ウェイト42の外周面は、ウェイト配置穴65の内周面と第2方向Xに対向する。従って、第1ウェイト41および第2ウェイト42は、可動体3が第2方向Xに大きく移動した際に、ウェイト配置穴65の内周面と衝突して可動体3の第2方向Xの可動範囲を規制する第1ストッパ機構38を構成する。
また、第3ヨーク33の第3連結板部332および第4連結板部333は、第2ホルダ62の第1開口部601および第2開口部602の内周面と第2方向Xに対向する。従って、第3連結板部332および第4連結板部333は、可動体3が第2方向Xに大きく移動した際に、第1開口部601および第2開口部602の内周面と衝突して可動体3の第2方向Xの可動範囲を規制する第2ストッパ機構39を構成する。また、第2ストッパ機構39は、第1ヨーク31の第1連結板部312および第2連結板部313と、第1ホルダ61の第1開口部601および第2開口部602の内周面との間においても、同様に構
成されている。
成されている。
(基本動作)
本形態のアクチュエータ1において、コイル7に交流を印加すると、可動体3は、第2方向Xに振動するため、アクチュエータ1における重心が第2方向Xに変動する。このため、利用者は、第2方向Xの振動を体感することができる。その際、コイル7に印加する交流波形を調整して、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動する加速度と、可動体3が第2方向の他方側X2に移動する加速度とを相違させれば、利用者は、第2方向Xにおいて方向性を有する振動を体感することができる。
本形態のアクチュエータ1において、コイル7に交流を印加すると、可動体3は、第2方向Xに振動するため、アクチュエータ1における重心が第2方向Xに変動する。このため、利用者は、第2方向Xの振動を体感することができる。その際、コイル7に印加する交流波形を調整して、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動する加速度と、可動体3が第2方向の他方側X2に移動する加速度とを相違させれば、利用者は、第2方向Xにおいて方向性を有する振動を体感することができる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のアクチュエータ1は、支持体2に配線基板15を保持するための第1基板保持溝52および第2基板保持溝55が設けられている。第1基板保持溝52および第2基板保持溝55は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面57を備え、第1基板保持溝52の第1内面57と第2基板保持溝55の第1内面57は、逆向きに傾斜するテーパ面となっている。従って、配線基板15の一方の端部と他方の端部が逆向きに傾斜するテーパ面に押し付けられるので、配線基板15はがたつきなく保持される。よって、可動体3が振動する際、配線基板15に振動が伝わってビビリ音が発生するおそれが少ない。また、接着剤を用いて配線基板15の振動を防止する必要がないので、接着工程を省略できる。
以上説明したように、本形態のアクチュエータ1は、支持体2に配線基板15を保持するための第1基板保持溝52および第2基板保持溝55が設けられている。第1基板保持溝52および第2基板保持溝55は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面57を備え、第1基板保持溝52の第1内面57と第2基板保持溝55の第1内面57は、逆向きに傾斜するテーパ面となっている。従って、配線基板15の一方の端部と他方の端部が逆向きに傾斜するテーパ面に押し付けられるので、配線基板15はがたつきなく保持される。よって、可動体3が振動する際、配線基板15に振動が伝わってビビリ音が発生するおそれが少ない。また、接着剤を用いて配線基板15の振動を防止する必要がないので、接着工程を省略できる。
本形態では、第1基板保持溝52は第1カバー部材16の第2方向Xの一方側X1の端部160に形成され、第2基板保持溝55は第2カバー部材17の第2方向Xの一方側X1の端部170に形成されている。支持体2は、第1カバー部材16と、ホルダ60と、第2カバー部材17を積層して構成されている。従って、支持体2を組み立てる際、支持体2の第2方向Xの一方側X1の端部に配線基板15を保持させることができる。また、ホルダ60の端部600は、端部600に形成された凹部610の底面(基板当接部)が、第1基板保持溝52および第2基板保持溝55の第1内面57とは反対側から配線基板15に当接する。従って、配線基板15は、テーパ面である第1内面57とは反対側からホルダ60の端部600によって支持され、第1内面57とホルダ60の端部600との間に配線基板15の端部が挟まれる。よって、配線基板15の振動をより確実に抑制することができる。
本形態では、第1ホルダ61および第2ホルダ62は、コイル7と、コイル7から引き出した導線75に接続される端子ピン10を保持しており、端子ピン10の第1部分10aは、第1ホルダ61および第2ホルダ62に形成された端子ピン保持溝685に保持される。また、第1部分10aの先端は、ホルダ60の端部600から配線基板15が配置される側(第2方向Xの他方側)に突出する。従って、配線基板15を取り付ける際に端子ピン10を配線基板15に形成された穴に挿入して配線基板15状の回路パターンと接続することができる。よって、コイル7と配線基板15との接続が容易である。
本形態のホルダ60は、コイル7を保持する第1ホルダ61および第2ホルダ62を備えており、第1ホルダ61と第2ホルダ62は、第1方向Zに当接する状態に組み立てられている。磁気駆動回路6は、第1ホルダ61に保持される第1コイル71、72および第1コイル71、72に第1方向Zで対向する第1磁石81、82と、第2ホルダ62に保持される第2コイル73、74および第2コイル73、74に第1方向Zで対向する第2磁石83、84を備えている。従って、磁石8とコイル7の組を2段に配置することができる。また、第1ホルダ61と第2ホルダ62は、第1方向Zに当接する外枠部68を備え、外枠部68を第1方向Zに貫通する貫通孔60cに位置決めピン69が通されている。従って、位置決めピン69を用いて、第1ホルダ61と第2ホルダ62を第1方向Z
と交差する方向に位置決めして結合させることができる。また、接着剤を使用せずに第1ホルダ61と第2ホルダ62を組み立てることができるので、接着工程を少なくすることができる。
と交差する方向に位置決めして結合させることができる。また、接着剤を使用せずに第1ホルダ61と第2ホルダ62を組み立てることができるので、接着工程を少なくすることができる。
本形態では、第1カバー部材16、第1ホルダ61、第2ホルダ62、および第2カバー部材17を備えており、これらの部材は、第1方向Zに積層されて相互に当接している。そして、これらの部材の外周側を筒状ケース4で囲み、筒状ケース4によって保持している。このように、筒状ケース4を用いることにより、第1カバー部材16、第1ホルダ61、第2ホルダ62、および第2カバー部材17を接着剤を用いて固定する必要がない。従って、接着工程を減らすことができる。また、ねじ等の固定部材を用いて固定する必要がないので、ねじが不要であり、第1カバー部材16、第1ホルダ61、第2ホルダ62、および第2カバー部材17にねじ穴を形成する必要がない。従って、固定部材および固定穴が不要であり、支持体2を小型化することができる。
本形態では、支持体2と可動体3が第1方向Zで対向する部分に粘弾性部材9が配置されている。具体的には、第1カバー部材16と第1板部311の間、および、第2カバー部材17と第3板部331の間に粘弾性部材9が配置されている。従って、可動体3を駆動した際の共振を粘弾性部材9によって抑制することができる。
粘弾性部材9は、可動体3が第2方向Xに振動する際、せん断方向に変形するので、粘弾性部材9は、非線形の成分よりも線形の成分が大きい変形特性を持つ。従って、粘弾性部材9では、運動方向によるバネ力が一定となる。それゆえ、可動体3が第2方向Xに振動する際、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることができるので、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができ、微妙なニュアンスもって振動を実現することができる。また、粘弾性部材9が可動体3と支持体2との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、線形の成分よりも非線形の成分が大きい伸縮特性を持つため、粘弾性部材が大きく変形することを抑制できる。従って、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
本形態では、支持体2が第1方向Zに積層された複数の部材(第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17)を備えているため、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所の間隔がばらつきやすいが、支持体2は、筒状ケース4によって分離しないように保持されているため、粘弾性部材9を第1方向Zに圧縮した状態で保持することができる。従って、粘弾性部材9は、支持体2および可動体3に常に接している。このため、粘弾性部材9は、可動体3の移動に確実に追従する。また、支持体2の第1カバー部材16および第2カバー部材17において粘弾性部材9が接する部分は凹部165、175になっているので、粘弾性部材9の位置がずれにくい。更に、粘弾性部材9は、支持体2と接する面が支持体2に接着され、可動体3と接する面が可動体3に接着されているため、粘弾性部材9の位置がずれにくい。従って、粘弾性部材9は、可動体3の移動に確実に追従する。
本形態では、粘弾性部材9が配置されるスペースに、第1カバー部材16から第1板部311に向けて突出する第1凸部167、および、第2カバー部材17から第3板部331に向けて突出する第2凸部177が形成されている。従って、第1凸部167が第1板部311と当接し、第2凸部177が第3板部331と当接することによって粘弾性部材9の潰れ量を規制することができる。従って、粘弾性部材9の耐久性を高めることができる。
(他の実施形態)
上記形態は、支持体2の第2方向Xの一方側X1の側面2Aに配線基板15を取り付け
ているが、第2方向Xの他方側X2の側面、第3方向Yの一方側Y1の側面、あるいは、第3方向Yの他方側Y2の側面に配線基板15を取り付けることもできる。
上記形態は、支持体2の第2方向Xの一方側X1の側面2Aに配線基板15を取り付け
ているが、第2方向Xの他方側X2の側面、第3方向Yの一方側Y1の側面、あるいは、第3方向Yの他方側Y2の側面に配線基板15を取り付けることもできる。
上記形態は、第1基板保持溝52と第2基板保持溝55が第1方向Zに対向しているが、第3方向Y、もしくは第2方向Xに対向する形態であってもよい。
上記形態は、可動体3に磁石8が保持され、支持体2にコイル7が保持されているが、可動体3にコイル7が保持され、支持体2に磁石8が保持されるアクチュエータに本発明を適用してもよい。
上記形態では、可動体3を第2方向Xのみに駆動するアクチュエータ1に本発明を適用したが、可動体3を第2方向Xおよび第3方向Yに駆動するアクチュエータ1に本発明を適用してもよい。
上記形態では、粘弾性部材としてゲル状ダンパー部材を用いたが、ゴム等を粘弾性部材として用いてもよい。
1…アクチュエータ、2…支持体、2A…側面、3…可動体、4…筒状ケース、6…磁気駆動回路、7…コイル、8…磁石、9…粘弾性部材、10…端子ピン、10a…第1部分、10b…第2部分、11…カバー、15…配線基板、16…第1カバー部材、16a…凹部、16b…凸部、17…第2カバー部材、30…ヨーク、31…第1ヨーク、32…第2ヨーク、33…第3ヨーク、38…第1ストッパ機構、39…第2ストッパ機構、40…ウェイト、41…第1ウェイト、42…第2ウェイト、43…リベット、50…第1基板支持壁、51…位置決め突起、52…第1基板保持溝、53…第2基板支持壁、54…位置決め突起、55…第2基板保持溝、56…基板配置用凹部、57…第1内面(テーパ面)、58…第2内面、60…ホルダ、60a…凸部、60b…凹部、60c…貫通孔、61…第1ホルダ、62…第2ホルダ、63…凹部、64…凹部、65…ウェイト配置穴、66…コイル保持穴、67…受け部、68…外枠部、69…位置決めピン、71、72…第1コイル、73、74…第2コイル、75…導線、81、82…第1磁石、83、84…第2磁石、160…第1カバー部材の端部、161…第1壁部、162…第2壁部、163…第3壁部、164…第4壁部、165…凹部、166…リブ、167…第1凸部、168…凹部、170…第2カバー部材の端部、171…第1壁部、172…第2壁部、173…第3壁部、174…第4壁部、175…凹部、176…リブ、177…第2凸部、178…凹部、311…第1板部、312…第1連結板部、313…第2連結板部、314…凸部、315…中央部、321…第2板部、322…凹部、331…第3板部、332…第3連結板部、333…第4連結板部、334…凸部、410…第1ケース、411…第1板部、412…第2板部、413…第3板部、420…第2ケース、421…第4板部、422…第5板部、423…第6板部、430…板バネ部、600…ホルダの端部、601…第1開口部、602…第2開口部、610…凹部、611…底面(基板当接部)、681…第1外枠部分、682…第2外枠部分、683…第3外枠部分、684…第4外枠部分、685…端子ピン保持溝、686…取付孔、701…コイルの長辺、702…コイルの短辺、X…第2方向、Y…第3方向、Z…第1方向
Claims (8)
- 支持体と、
前記支持体に移動可能に支持された可動体と、
コイルおよび前記コイルに第1方向で対向する磁石を備え、前記可動体を前記支持体に対して前記第1方向に交差する第2方向に相対移動させる磁気駆動回路と、
前記コイルが接続される基板と、を有し、
前記支持体には、前記基板の一端を保持する第1基板保持溝および他端を保持する第2基板保持溝が設けられ、前記第1基板保持溝および前記第2基板保持溝は、溝幅方向で同じ側に位置する第1内面を備え、
前記第1基板保持溝の前記第1内面と、前記第2基板保持溝の前記第1内面は、逆向きに傾斜するテーパ面であることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記支持体は、前記コイルまたは前記磁石が保持されたホルダと、前記ホルダに対して前記第1方向の一方側に位置する第1カバー部材と、前記ホルダに対して前記第1方向の他方側に位置する第2カバー部材と、を備え、
前記第1基板保持溝は前記第1カバー部材の前記第2方向の一方側の端部に形成され、
前記第2基板保持溝は前記第2カバー部材の前記第2方向の一方側の端部に形成され、
前記ホルダの前記第2方向の一方側の端部は、前記テーパ面とは反対側から前記基板に当接する基板当接部を備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記ホルダは、前記コイルと、前記コイルに接続される端子ピンを保持しており、
前記端子ピンの端部は、前記ホルダの前記第2方向の一方側の端部から突出することを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。 - 前記ホルダは、第1ホルダと、前記第1ホルダに対して前記第1方向の他方側から当接する第2ホルダを備え、
磁気駆動回路は、前記第1ホルダに保持される第1コイルおよび前記第1コイルに前記第1方向で対向する第1磁石と、前記第2ホルダに保持される第2コイルおよび前記第2コイルに前記第1方向で対向する第2磁石を備え、
前記第1ホルダと前記第2ホルダは、前記第1方向に当接する部分を前記第1方向に貫通する貫通孔を備え、前記貫通孔に通される位置決めピンによって結合されることを特徴とする請求項2または3に記載のアクチュエータ。 - 前記支持体は、前記第1カバー部材、前記ホルダ、前記第2カバー部材の外周側を囲む筒状ケースを備えることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載のアクチュエータ。
- 前記第1カバー部材と前記可動体との間、および、前記第2カバー部材と前記可動体との間に粘弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項2から5の何れか一項に記載のアクチュエータ。
- 前記第1カバー部材は、前記粘弾性部材が接続される面から前記可動体に向けて突出する第1凸部を備え、
前記第2カバー部材は、前記粘弾性部材が接続される面から前記可動体に向けて突出する第2凸部を備えることを特徴とする請求項6に記載のアクチュエータ。 - 前記粘弾性部材は、ゲル状ダンパー部材であることを特徴とする請求項6または7に記載のアクチュエータ。
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