JP2019012458A - 制御システム、制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

制御システム、制御方法、及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019012458A
JP2019012458A JP2017129340A JP2017129340A JP2019012458A JP 2019012458 A JP2019012458 A JP 2019012458A JP 2017129340 A JP2017129340 A JP 2017129340A JP 2017129340 A JP2017129340 A JP 2017129340A JP 2019012458 A JP2019012458 A JP 2019012458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
speed
load member
driving
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017129340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6845103B2 (ja
Inventor
博志 藤本
Hiroshi Fujimoto
博志 藤本
顯之 長谷川
Akiyuki Hasegawa
顯之 長谷川
高橋 太郎
Taro Takahashi
太郎 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Toyota Motor Corp
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC, Toyota Motor Corp filed Critical University of Tokyo NUC
Priority to JP2017129340A priority Critical patent/JP6845103B2/ja
Publication of JP2019012458A publication Critical patent/JP2019012458A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6845103B2 publication Critical patent/JP6845103B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

【課題】共振を抑制することができ、かつ設計を簡便に行うことができる制御システム、制御方法、及び制御プログラムを提供する。【解決手段】本実施形態にかかる制御システム1は、モータ3と、モータ3の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサ4と、リンク2bの変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサ5と、内側ループ30と外側ループ20とを有する2重フィードバック制御により、モータ3を制御する制御部6と、を備えている。外側ループ20では、変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行っている。内側ループでは、共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、仮想速度が算出され、位置指令値と変位量との位置偏差に基づく目標速度に、仮想速度が追従するようにフィードバック制御が行われる。【選択図】図2

Description

本発明は、制御システム、制御方法、及び制御プログラムに関する。
特許文献1には、モータのフルクローズド制御装置が開示されている。特許文献1では、負荷の位置信号に基づき位置制御を行うフルクローズド制御装置が、等価剛体系速度ループのモデルと、バンドパスフィルタと、を備えている。
近年、例えばロボットアームを構成するリンクを高精度に駆動するため、ロボットアームの関節部にサーボモータが採用されている。ここで、モータによって駆動されるリンク等の負荷部材は、ギア(減速機)等の低剛性部材を介してモータに連結されているため、モータ及び負荷部材のイナーシャ(慣性モーメント)によって共振が発生する。特許文献1では、速度ループが等価剛体系速度ループのモデルとなっているため、低剛性部材に起因する共振が考慮されていない。そのため、共振周波数以上には制御帯域を広げることができないという問題がある。
このような問題に対し、特許文献2では、自己共振相殺制御部を有する制御システムが開示されている。特許文献2に開示された制御システムは、2つのエンコーダによって検出されたモータ軸回転角と出力軸回転角とに基づいて、自己共振相殺制御(SRC:Self Resonance Cancellation control)用の仮想回転角を生成している。この仮想回転角をフィードバックすることにより、共振を抑制することができる。
特開2004−80973号公報 特開2014−164498号公報
発明者らは、制御システムに関して以下の問題を見出した。
特許文献2に開示された制御システムでは、位置制御ループの構造は制御対象の2慣性系モデルと位置フィードバック全体で共振が相殺されるという目的の下に導出されている。したがって、自由に位置制御系の構造を設計することができない。この構造では、制御系設計で用いられる極配置設計が困難となる。したがって、個々のパラメータを試行錯誤的に決定しなればならないため、設計パラメータの数が多く、設計が煩雑になる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、共振を抑制することができ、かつ設計を簡便に行うことができる制御システム、制御方法,及び制御プログラムを提供するものである。
本発明の一態様に係る制御システムは、負荷部材を駆動する駆動手段と、前記駆動手段側に設けられ、前記駆動手段の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサと、前記負荷部材側に設けられ、前記負荷部材の変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサと、内側ループと外側ループとを有する2重フィードバック制御により、前記駆動手段を制御する制御部と、を備え、前記外側ループでは、前記負荷部材の変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行い、内側ループでは、共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、前記駆動量の時間微分である駆動速度と前記変位量の時間微分である変位速度とから、仮想速度を算出し、前記位置指令値と前記変位量との位置偏差に基づく目標速度に、前記仮想速度が追従するようにフィードバック制御を行うものである。この構成によれば、共振を抑制することができ、かつ設計を簡便に行うことができる。
上記の制御システムにおいて、前記外側ループでは、前記位置偏差に対してP制御を行い、前記内側ループでは、前記目標速度と前記仮想速度との速度偏差に対してPI制御を行うようにしてもよい。これにより、極配置によりPI制御のゲインを設定することができるため、設計パラメータ数を少なくすることができると共に、負荷部材の変位量を位置指令値に追従させることができる。
上記の制御システムにおいて、前記外側ループには、前記位置指令値と前記負荷部材の前記変位量との前記位置偏差が入力される位相補償器が設けられており、前記位相補償器で位相補償された位相補償値に基づいて、前記目標速度が求められていてもよい。これにより、振動を抑圧することができる。
上記の制御システムにおいて、前記駆動手段と前記負荷部材との間に設けられた減速機の減速比をrとし、前記駆動手段側の慣性モーメントをJ、前記駆動手段側の粘性摩擦係数をDとし、前記負荷部材側の慣性モーメントをJ、前記負荷部材側の粘性摩擦係数をDとし、JSRC=J+J/r、DSRC=D+D/rとすると、前記慣性モーメントの前記重み付け比率が、J/JSRCと(J/r)/JSRCとなり、前記粘性摩擦係数の前記重み付け比率が、D/DSRCと(D/r)/DSRCとなっていてもよい。
本発明の一態様に係る制御方法は、負荷部材を駆動する駆動手段と、前記駆動手段側に設けられ、前記駆動手段の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサと、前記負荷部材側に設けられ、前記負荷部材の変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサと、を備えた制御システムにおいて、内側ループと外側ループとを有する2重フィードバック制御により、前記駆動手段を制御する制御方法であって、前記外側ループでは、前記負荷部材の変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行い、内側ループでは、共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、前記駆動量の時間微分である駆動速度と前記変位量の時間微分である変位速度とから、仮想速度を算出し、前記位置指令値と前記変位量との位置偏差に基づく目標速度に、前記仮想速度が追従するようにフィードバック制御を行うものである。この構成によれば、共振を抑制することができ、かつ設計を簡便に行うことができる。
本発明の一態様に係る制御プログラムは、負荷部材を駆動する駆動手段と、前記駆動手段側に設けられ、前記駆動の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサと、前記負荷部材側に設けられ、前記負荷部材の変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサと、を備えた制御システムを、内側ループと外側ループとを有する2重フィードバック制御により制御する制御方法をコンピュータに実行させるための制御プログラムであって、前記外側ループでは、前記負荷部材の変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行い、内側ループでは、共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、前記駆動量の時間微分である駆動速度と前記変位量の時間微分である変位速度とから、仮想速度を算出し、前記位置指令値と前記変位量との位置偏差に基づく目標速度に、前記仮想速度が追従するようにフィードバック制御を行うものである。この構成によれば、共振を抑制することができ、かつ設計を簡便に行うことができる
本発明により、共振を抑制することができ、かつ設計を簡便に行うことができる制御システム、制御方法,及び制御プログラムを提供することができる。
本実施形態に係る制御システムを示すブロック図である。 本実施形態に係る制御システムの制御ブロック図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
なお、「共振が相殺された」とは、共振が完全に相殺された場合のみではなく、共振が一部残存している場合も含む。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る制御システムについて説明する。本実施形態に係る制御システムは、例えば、ロボットの手首関節、肘関節、肩関節、足首関節部、膝関節部、股関節部等の各関節部の駆動を制御するものである。
図1は、制御システムを示すブロック図である。本実施の形態1に係る制御システム1は、負荷部材を駆動するモータ3と、モータ3側に設けられた第1センサ4と、負荷部材側に設けられた第2センサ5と、モータ3を制御する制御部6とを備えている。
モータ3は、制御対象である関節部2を駆動する駆動手段の一具体例であり、例えば、AC(交流)サーボモータである。モータ3は、制御部6から出力された制御信号に基づいて駆動する。制御信号は、例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号である。モータ3は、関節部2に設けられており、関節部2を回転駆動する。また、モータ3はリニアモータであってもよい。関節部2は、減速機2a、及びリンク2b等を有している。負荷部材となるリンク2bは、減速機2aを介して,モータ3と接続されている。減速機2aはモータ3のモータ軸と、関節部2のリンク2bに固定された出力軸との間に設けられている。
第1センサ4は、減速機2aよりもモータ3側に設けられている。第1センサ4は、モータ3の駆動量に関する情報を第1のセンサ情報として検出する。モータ3の駆動量に関する情報は、例えば、モータ3の回転角度、角速度、又は、角加速度である。第1センサ4が、モータ3のエンコーダである場合、第1センサ4は、モータ3の角速度を第1のセンサ情報として検出する。そして、角速度を時間積分することで、モータ3の駆動量である回転角度を求めることができる。なお、モータ3がリニアモータである場合、直進方向における位置、速度、又は加速度がモータ3の駆動量に関する情報となる。
第2センサ5は、減速機2aよりもリンク2b側に設けられている。第2センサは、リンク2bの変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する。リンク2bの変位量に関する情報は、リンク2bの回転角度(回転位置)、直進位置、角速度、角加速度等である。第2センサ5が、負荷側のエンコーダである場合、第2センサ5は、リンク2bの角速度を第2センサ情報として検出する。そして、角速度を時間積分することで、変位量である回転角度を求めることができる。角速度を時間積分することで、リンク2bの変位量である回転角度を求めることができる。第2センサ5は減速機2aからリンク2b側に設けられている。なお、第1センサ4、及び第2センサ5は、エンコーダに限らず、ポテンショメータ等により構成されていてもよい。
なお、本実施の形態において、関節部2は回転関節部に適用されているが、これに限らず、例えば、並進可動する並進可動部等でもよく、ロボットの任意の可動部に適用可能である。
以下の説明では、モータ3が回転モータであるため、モータ3の駆動量、及びリンク2bの変位量は、角度として説明されているが、モータ3がリニアモータの場合、駆動量、及び変位量は、直動方向に沿った位置、又は距離となる。すなわち、モータ3の駆動量、及びリンク2bの変位量は、角度、位置、又は距離を意味する。同様に、モータ3の駆動量の時間微分である駆動速度、及びリンク2bの変位量の時間微分である変位速度は、角速度として説明されているが、モータ3がリニアモータの場合、駆動速度、及び変位速度は、直動方向に沿った速度となる。すなわち、速度は、駆動量又は変位量の時間微分(時間変化量)に対応するものであり、角速度、又速度を意味する。換言すると、駆動量又は変位量を角度で示す場合、その時間部分である駆動速度、及び変位速度は角速度となり、駆動量又は変位量を距離で示す場合、その時間部分である駆動速度、及び変位速度は速度となる。
制御部6は、第1センサ4、及び第2センサ5から出力される第1及び第2センサ情報に基づいてモータ3を回転駆動する、所謂フィードバック制御を行っている。制御部6は、例えば、演算処理、制御処理等と行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される演算プログラム、制御プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)からなるメモリ、外部と信号の入出力を行うインターフェイス部(I/F)、等からなるマイクロコンピュータを中心にして、ハードウェア構成されている。CPU、メモリ、及びインターフェイス部は、データバス等を介して相互に接続されている。制御部6が制御プログラムを実行することで、以下に説明する制御方法が実施される。
リンク2bとモータ3とが弾性の高い減速機2aを介して接続されている場合、モータ3と負荷(リンク2b)とのイナーシャ(慣性モーメント)によって、共振が発生する。そのため、制御部6は、自己共振相殺制御を行っている。自己共振相殺制御により、ロボットの関節部2に生じる共振をより確実に低減することができる。また、制御帯域を共振周波数以上に広げることができる。特に、ヒューマノイドロボットや産業用ロボット等の関節部2においては、ハーモニックギア等を用いているため、その粘性摩擦がより大きくなり問題となる。これに対し、自己共振相殺制御を行うことで、より高精度な共振抑制効果が期待できる。
自己共振相殺制御では、モータ3と負荷の結合剛性が低い制御対象を2慣性系としてモデル化している。2慣性系は、モータと負荷が弾性体(減速機等)で接続された系ということができる。図2を用いて、制御システム1の制御系について説明する。図2は、制御システム1の制御ブロック図である。
図2において、図2において、sは微分、1/sは積分を意味する。簡略化のため、図2において減速比(ギア比)rは省略されている。換言すると、図2は、r=1の場合について示している。図2に示す各記号は以下の通りである。
:モータ側の慣性モーメント
:負荷側の慣性モーメント
SRC:慣性モーメントの和(JSRC=J+J
:モータ側の粘性摩擦係数
:負荷側の粘性摩擦係数
SRC:粘性摩擦係数の和(DSRC=D+D
K:モータ3とリンク2bとの間の剛性
:モータ3の駆動トルク
ω:第1センサ情報に基づくモータ3の角速度(駆動速度)
ω:第2センサ情報に基づくリンク2bの角速度(変位速度)
ω:APFのカットオフ周波数
ωSRC:共振を相殺した仮想角速度
θ ref:位置指令値(リンク2bの目標角度)
θ:第2センサ情報に基づくリンク2bの角度(変位量)
ωSRC ref:共振の中心となる節点の目標角速度
図2に示すように、制御部6は、外側ループ20と、内側ループ30とを備えた2重フィードバック制御により、モータ3を制御する。内側ループ30は、外側ループ20の内部に設けられている。内側ループ30は、PI制御器31を有しており、速度フィードバック制御を行う。外側ループ20は、APF(オールパスフィルタ)21、及びP制御器22を有しており、位置フィードバック制御を行う。具体的には、制御部6は、SRC−P―PI制御によって、リンク2bの位置をフィードバック制御する。
制御部6には、リンク2bの目標位置(目標角度)に対応する位置指令値θ refが入力される。制御部6には、第1センサ情報に基づくモータ3の角速度ωと、第2センサ情報に基づくリンク2bの角速度ωと、第2センサ情報に基づくリンク2bの角度θとが入力されている。
APF21には、位置指令値θ refとリンク2bの角度θとの偏差(θ ref−θ)が入力される。この偏差(θ ref−θ)を位置偏差(厳密には角度偏差)とする。APF21は、位相補償を行う位相補償器である。APF21は振幅特性を変化させずに、位相特性のみを変化させる。すなわち、APF21は、位置偏差のゲインを変化させずに、位相特性のみを変化させる。具体的には、カットオフ周波数ωより高い周波数において、位相が180°遅れ、カットオフ周波数ω以下の周波数において、位相が変化しない。カットオフ周波数ωは共振周波数を基準に決めることができる。APF21等の位相補償器を用いることで、制振機能を外側ループ20に持たせることができる。これにより、振動を抑圧することができる。なお、APF21を位相進み補償を行う位相補償器で置き換えることも可能である。
APF21によって位相補償制御が行われた値を位相補償値とする。APF21からの位相補償値がP制御器22に入力される。P制御器22には、位相補償値に対して、P制御を行う。P制御器22は、位相補償値にPゲイン(比例ゲイン)を乗じた値を、目標角速度ωSRC refとして出力する。
PI制御器31には、目標角速度ωSRC refと仮想角速度ωSRCとの偏差が入力される。この偏差(ωSRC ref−ωSRC)を速度偏差(厳密には、角速度偏差)とする。PI制御器31は、速度偏差に対してPI制御を行う。PI制御器31は、速度偏差にPゲイン(比例ゲイン)を乗じた値と、速度偏差の時間積分にIゲイン(積分ゲイン)に乗じた値を合成する。PI制御器31は、PI制御により合成された値を駆動トルクTとしてモータ3に出力する。モータ3は駆動トルクTによりリンク2bを駆動する。
内側ループ30では、モータ3の角速度ωとリンク2bの角速度ωとに基づいて、共振を相殺した仮想角速度ωSRCが算出される。具体的には、共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、制御部6は仮想角速度ωSRCを算出する。制御部6には、2慣性系全体の共振の中心となる節点に応じた重み付け比率が設定されている。ここで、慣性モーメントの重み付け比率は、J/JSRCと、J/JSRCとなり、粘性摩擦係数の重み付け比率はD/DSRCと、D/DSRCとなる。
角速度ω及び角速度ωに重み付け比率を乗じた値を足し合わせているため、仮想角速度ωSRCは系全体の共振の中心となる節点の角速度に対応する。換言すると、内側ループ30では、第1センサ情報に基づく角速度ωと、第2センサ情報に基づく角速度ωとから、2慣性系全体の共振の中心となる節点の仮想角速度ωSRCが求められている。上記のように、PI制御器31において、目標角速度ωSRC refに仮想角速度ωSRCが追従するようにフィードバック制御が行われている。
なお、上記の重み付け比率は減速機2aにおいて減速しない場合、つまり減速比が1の場合である。減速比rで減速する場合、DがD/rに置き換わり、JがJ/rに置き換わる。つまり、DSRC=D+D/r、JSRC=J+J/rとなる。この場合、慣性モーメントの重み付け比率は、J/JSRCと、(J/r)/JSRCとなり、粘性摩擦係数の重み付け比率はD/DSRCと、(D/r)/DSRCとなる。
外側ループ20では、リンク2bの変位量θが位置指令値θ refに追従するように、フィードバック制御が行われる。内側ループ30では、共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、モータ3の駆動量の時間微分である角速度ωとリンク2bの変位量の時間微分である角速度ωとから、仮想角速度ωSRCが算出される。仮想角速度ωSRCは、共振を相殺した仮想角速度となっている。内側ループ30では、位置指令値θ refと変位量θとの位置偏差に基づく目標角速度ωSRC refに、仮想角速度ωSRCが追従するようにフィードバック制御が行われる。
このように、外側ループ20では、位置フィードバック制御が行われ、内側ループ30では、速度フィードバック制御が行われている。この2重ループのフィードバック制御により以下の効果を得ることができる。
外側ループ20では、位置指令値θ refとリンク2bの角度θとの位置偏差(θ ref−θ)に基づいて、フィードバック制御が行われている。よって、位置指令値θ refに対して、直接フィードバック制御することができるので、特許文献2に比して、位置指令値θ refに対する追従性を向上することができる。
内側ループ30は、剛体化されているため、極配置でPI制御器31のPゲインとIゲインとを設計することができる。したがって、設計パラメータの数を少なくすることができ、設計を容易にすることができる。すなわち、極設計配置の極を指定することで、PI制御器31における2つのゲイン(PゲインとIゲイン)を自動的に設定することができる。設計者が試行錯誤的に設計すべき設計パラメータは、P制御器22におけるPゲイン、及びAPF21におけるカットオフ周波数ωの2つのみとなる。これに対して、特許文献2では、PID制御器におけるPゲイン、Iゲイン、Dゲインの3つが設計パラメータとなる。したがって、本実施の形態の制御システム1では、特許文献2に比して、設計パラメータの数を少なくすることができるため、制御設計が容易になる。
さらに、共振を相殺した自己共振相殺制御を行っているため、制御帯域を共振周波数以上に広げることができる。共振を相殺するために、制御部6が共振の中心となる節点の仮想角速度を算出して、マイナーループである内側ループ30で制御している。これにより、内側ループ30の制御帯域を高帯域化することができる。内側ループ30を高帯域化し、外乱応答性を高くすることができる。一方、特許文献1では、バンドパルフィルタの帯域を自由に設計するできないため、高帯域化することができない。本実施の形態の制御システム1では、特許文献1と比して、制御帯域を高くすることができる。このように、本実施形態によれば、外乱抑圧特性を向上することができ、外側ループ20の設計自由度を高くすることができる。
外側ループ20に位相補償器となるAPF21を設けているため、外側ループ20に制振機能を持たせることができる。なお、APF21等の位相補償器は省略することが可能である。この場合、位置偏差が直接P制御器22に入力される。粘性摩擦係数が大きい場合、位相余裕が十分にある。このような場合、APF21等の位相補償器を用いなくても、負荷側の外乱抑圧性能を高くすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、負荷部材を駆動する駆動手段は、電気モータに限らず、油圧モータ、水圧モータ等の圧力モータやその他どのようなアクチュエータでもよい。
1 制御システム
2 関節部
2a 減速機
2b リンク
3 モータ
4 第1センサ
5 第2センサ
6 制御部
20 外側ループ
21 APF
22 P制御器
30 内側ループ
31 PI制御器

Claims (6)

  1. 負荷部材を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段側に設けられ、前記駆動手段の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサと、
    前記負荷部材側に設けられ、前記負荷部材の変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサと、
    内側ループと外側ループとを有する2重フィードバック制御により、前記駆動手段を制御する制御部と、を備え、
    前記外側ループでは、前記負荷部材の変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行い、
    内側ループでは、
    共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、前記駆動量の時間微分である駆動速度と前記負荷部材の変位量の時間微分である変位速度とから、仮想速度を算出し、
    前記位置指令値と前記変位量との位置偏差に基づく目標速度に、前記仮想速度が追従するようにフィードバック制御を行う、
    制御システム。
  2. 前記外側ループでは、前記位置偏差に対してP制御を行い、
    前記内側ループでは、前記目標速度と前記仮想速度との速度偏差に対してPI制御を行う請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記外側ループには、前記位置指令値と前記負荷部材の前記変位量との前記位置偏差が入力される位相補償器が設けられており、
    前記位相補償器で位相補償された位相補償値に基づいて、前記目標速度が求められている請求項1、又は2に記載の制御システム。
  4. 前記駆動手段と前記負荷部材との間に設けられた減速機の減速比をrとし、
    前記駆動手段側の慣性モーメントをJ、前記駆動手段側の粘性摩擦係数をDとし、
    前記負荷部材側の慣性モーメントをJ、前記負荷部材側の粘性摩擦係数をDとし、
    SRC=J+J/r、DSRC=D+D/rとすると、
    前記慣性モーメントの前記重み付け比率が、J/JSRCと(J/r)/JSRCとなり、
    前記粘性摩擦係数の前記重み付け比率が、D/DSRCと(D/r)/DSRCとなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御システム。
  5. 負荷部材を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段側に設けられ、前記駆動手段の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサと、
    前記負荷部材側に設けられ、前記負荷部材の変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサと、
    を備えた制御システムにおいて、内側ループと外側ループとを有する2重フィードバック制御により、前記駆動手段を制御する制御方法であって、
    前記外側ループでは、前記負荷部材の変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行い、
    内側ループでは、
    共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、前記駆動量の時間微分である駆動速度と前記変位量の時間微分である変位速度とから、仮想速度を算出し、
    前記位置指令値と前記変位量との位置偏差に基づく目標速度に、前記仮想速度が追従するようにフィードバック制御を行う、
    制御方法。
  6. 負荷部材を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段側に設けられ、前記駆動の駆動量に関する情報を第1センサ情報として検出する第1センサと、
    前記負荷部材側に設けられ、前記負荷部材の変位量に関する情報を第2センサ情報として検出する第2センサと、を備えた制御システムを、内側ループと外側ループとを有する2重フィードバック制御により制御する制御方法をコンピュータに実行させるための制御プログラムであって、
    前記外側ループでは、前記負荷部材の変位量が位置指令値に追従するように、フィードバック制御を行い、
    内側ループでは、
    共振の中心となる節点に応じた重み付け比率を用いて、前記駆動量の時間微分である駆動速度と前記変位量の時間微分である変位速度とから、仮想速度を算出し、
    前記位置指令値と前記変位量との位置偏差に基づく目標速度に、前記仮想速度が追従するようにフィードバック制御を行う、
    制御プログラム。
JP2017129340A 2017-06-30 2017-06-30 制御システム、制御方法、及び制御プログラム Active JP6845103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017129340A JP6845103B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 制御システム、制御方法、及び制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017129340A JP6845103B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 制御システム、制御方法、及び制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019012458A true JP2019012458A (ja) 2019-01-24
JP6845103B2 JP6845103B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=65227435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017129340A Active JP6845103B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 制御システム、制御方法、及び制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6845103B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6786024B1 (ja) * 2020-03-04 2020-11-18 三菱電機株式会社 免振制御装置および免振制御方法
JP2022520877A (ja) * 2019-02-22 2022-04-01 コヴィディエン リミテッド パートナーシップ ロボット手術システム用入力整形器

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02190911A (ja) * 1989-01-20 1990-07-26 Hitachi Ltd ロボットの動作制御方法
JP2004080973A (ja) * 2002-08-22 2004-03-11 Yaskawa Electric Corp フルクローズド制御装置
US20140139169A1 (en) * 2012-11-15 2014-05-22 Control Techniques Limited Reduction Of Periodic Disturbances
JP2014164498A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Univ Of Tokyo 制御システム、外乱推定システム、制御方法、制御プログラム及び設計方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02190911A (ja) * 1989-01-20 1990-07-26 Hitachi Ltd ロボットの動作制御方法
JP2004080973A (ja) * 2002-08-22 2004-03-11 Yaskawa Electric Corp フルクローズド制御装置
US20140139169A1 (en) * 2012-11-15 2014-05-22 Control Techniques Limited Reduction Of Periodic Disturbances
JP2014164498A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Univ Of Tokyo 制御システム、外乱推定システム、制御方法、制御プログラム及び設計方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022520877A (ja) * 2019-02-22 2022-04-01 コヴィディエン リミテッド パートナーシップ ロボット手術システム用入力整形器
JP6786024B1 (ja) * 2020-03-04 2020-11-18 三菱電機株式会社 免振制御装置および免振制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6845103B2 (ja) 2021-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9796087B2 (en) Control system for power unit
JP5916583B2 (ja) 多関節ロボットのウィービング制御装置
Wells et al. Feedforward and feedback control of a flexible robotic arm
CN111095132B (zh) 伺服控制装置
JP6898649B2 (ja) 振動制御装置、振動制御方法、振動制御システム、プログラム及び記録媒体
WO2020070988A1 (ja) 振動抑制装置、振動抑制方法及びプログラム
JP5947732B2 (ja) 制御システム、外乱推定システム、制御方法、制御プログラム及び設計方法
JP6845103B2 (ja) 制御システム、制御方法、及び制御プログラム
JP6189119B2 (ja) 水中航走体及びその制御装置並びに制御方法
JP4860277B2 (ja) 多慣性共振系の振動抑制制御方法及び装置
JP2015170208A (ja) 制御装置、制御方法及び制御プログラム
Suzumura et al. A general framework for designing SISO-based motion controller with multiple sensor feedback
CN111070203B (zh) 控制系统、控制方法和控制程序
JP2016032326A (ja) モータ制御装置、ロボット装置、モータ制御方法、プログラム及び記録媒体
JP6237039B2 (ja) ロボット制御装置およびロボット制御方法
Haninger et al. Motion control of series-elastic actuators
WO1994017461A1 (en) Apparatus for controlling weaving of robot
Shingarey et al. Torque-based velocity control for safe human-humanoid interaction
WO2020255724A1 (ja) ロボット制御装置及びロボット制御方法
JP6189186B2 (ja) 水中航走体及びその制御装置並びに制御方法
EP3598248B1 (en) Control system
EP3448628A1 (en) Control of a robot joint using two drives
JPH04343690A (ja) 多関節マニピュレータの関節摩擦補償方法
JP6466588B2 (ja) H∞制御による波動歯車装置を備えたアクチュエータの位置決め制御装置
Miyagi et al. High-performance force control based on virtual bilateral control structure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6845103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250