JP2019011649A - 配管撤去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配管内部の粉塵等の飛散を抑制しつつ配管を切断して撤去できる配管撤去方法を提供する。【解決手段】配管撤去方法は、配管を所定の切断位置で切断することで、前記配管の一部である撤去対象部を撤去する配管撤去方法であって、前記配管の少なくとも前記切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる注入発泡ステップと、前記注入発泡ステップの後に、前記配管を前記切断位置で切断し、前記撤去対象部を撤去する切断撤去ステップと、を少なくとも備える。【選択図】図1

Description

本開示は、配管撤去方法に関する。
例えばアスベストが内部にライニングされた煙突の解体や、原子力プラントにおける配管の撤去作業などでは、配管内部の粉塵等の飛散を防止しつつ配管を切断、撤去する必要がある。そこで、例えば、煙突の長さに対応したチューブを収縮した状態で煙突の内部に挿入する工程と、煙突の内壁との間に空間ができるように前記チューブを膨張させる工程と、煙突の内壁と膨張したチューブとの間の空間に発泡剤を充填する工程と、前記発泡剤で内壁が被覆された状態の煙突を順次、輪切り状に切断し、その切断された煙突を切断されるごとに順次、撤去する工程と、を含んでいることを特徴とする煙突の解体方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2003−343827号公報
しかし、上述した特許文献に記載の煙突の解体方法では、煙突の内壁が発泡剤で被覆されるが、煙突の切断時にはチューブが煙突内から取り出されているため、発泡剤は中空形状を呈する。そのため、煙突を切断する際、発泡剤が煙突の内壁から剥がれて内壁のアスベストが周囲に飛散するおそれがある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、配管内部の粉塵等の飛散を抑制しつつ撤去する配管撤去方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る配管撤去方法は、
配管を所定の切断位置で切断することで、前記配管の一部である撤去対象部を撤去する配管撤去方法であって、
前記配管の少なくとも前記切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる注入発泡ステップと、
前記注入発泡ステップの後に、前記配管を前記切断位置で切断し、前記撤去対象部を撤去する切断撤去ステップと、を少なくとも備える。
上記(1)の方法によれば、配管の少なくとも切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、配管の内部に発泡前の発泡性樹脂を注入して発泡させる注入発泡ステップと、注入発泡ステップの後に、配管を切断位置で切断し、撤去対象部を撤去する切断撤去ステップと、を少なくとも備える。
仮に、切断位置において配管の内部の発泡性樹脂が中空の状態であると、配管を切断位置で切断する際に発泡性樹脂が配管の内周面から剥離するおそれがあり、配管の切断及び撤去時に配管の内周面に付着していた粉塵等が周囲に飛散するおそれがある。
しかし、上記(1)の方法によれば、切断位置において配管の内部が発泡性樹脂で中実となるので、配管の内周面は、切断位置において発泡後の発泡性樹脂により配管の径方向外側に向かって押圧される。これにより、配管を切断位置で切断することで、切断時の振動や衝撃、熱の影響で発泡性樹脂と配管の内周面との接着強度が低下したとしても、発泡性樹脂が配管の内周面から剥離し難くなり、切断面における配管の内周面を発泡性樹脂で覆われた状態に保たれ易くなる。したがって、配管の切断及び撤去時に配管の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の方法において、前記注入発泡ステップの前に、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材を設置する設置ステップをさらに備える。
上記(2)の方法によれば、注入発泡ステップの前に、配管の内部に発泡前の発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材を設置する設置ステップをさらに備えるので、発泡前の発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制できる。これにより、流動規制部材の設置によって配管の内部で発泡後の発泡性樹脂で満たす範囲を適宜設定できるので、配管のレイアウトに関わらず、切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、配管の内部に発泡前の発泡性樹脂を注入して発泡させることができる。したがって、配管のレイアウトに関わらず、配管の切断及び撤去時に配管の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)の方法において、
前記撤去対象部は、第1撤去対象部と、前記配管の管軸方向において前記第1撤去対象部に隣接する第2撤去対象部と、を含み、
前記配管のうち前記第1撤去対象部を撤去後の前記配管の一部である第2撤去対象部をさらに撤去する場合において、
前記注入発泡ステップは、前記第1撤去対象部の撤去後において前記配管の内部に残存する発泡後の前記発泡性樹脂を、発泡前の前記発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材として利用する。
上記(3)の方法によれば、第1撤去対象部を撤去後の配管の一部である第2撤去対象部をさらに撤去する場合において、注入発泡ステップは、第1撤去対象部を撤去後の配管の内部に残存する発泡後の発泡性樹脂を、発泡前の発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材として利用する。すなわち、注入発泡ステップと切断撤去ステップとを繰り返すことで配管を撤去する際に、第1撤去対象部を撤去後の配管の内部に残存する、前回の注入発泡ステップに係る発泡後の発泡性樹脂を今回の注入発泡ステップにおいて発泡前の発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材として利用できる。
これにより、注入発泡ステップと切断撤去ステップとを繰り返すことで配管を撤去する際に、流動規制部材を別途設置する回数を削減できるので、効率的に配管を撤去できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの方法において、前記注入発泡ステップは、前記撤去対象部の管軸方向における少なくとも一方側の切断位置から他方側の切断位置に亘って発泡後の前記発泡性樹脂で中実になるように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる。
上記(4)の方法によれば、注入発泡ステップにおいて、撤去対象部の管軸方向における少なくとも一方側の切断位置から他方側の切断位置に亘って発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、配管の内部に発泡前の発泡性樹脂を注入して発泡させるので、撤去対象部の全体に亘って内部が発泡性樹脂で中実となる。これにより、後述するように撤去対象部の一部に発泡性樹脂が存在しない領域を設ける場合と比べて、工程が簡素化できる。
さらに、例えば撤去後の撤去対象部を撤去先でさらに切断する必要がある場合でも、撤去対象部の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの方法において、前記注入発泡ステップは、前記撤去対象部の管軸方向における一方側の切断位置を含む第1領域と、前記撤去対象部の管軸方向における他方側の切断位置を含む第2領域とが発泡後の前記発泡性樹脂で中実になるとともに、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域には発泡後の前記発泡性樹脂が存在しないように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる。
上記(5)の方法によれば、撤去対象部の管軸方向における一方側の切断位置を含む第1領域と、撤去対象部の管軸方向における他方側の切断位置を含む第2領域とが発泡後の発泡性樹脂で中実になるので、撤去対象部において、管軸方向における一方側の端部と他方側の端部では、発泡後の発泡性樹脂で中実になる。また、上記(5)の方法によれば、撤去対象部のうち、第1領域と第2領域との間の第3領域には発泡後の発泡性樹脂が存在しない。すなわち、撤去対象部の一部に発泡性樹脂が存在しない領域を設けることができる。
これにより、撤去対象部の両端を発泡後の発泡性樹脂で中実にしつつ、発泡性樹脂の使用量を抑制して、コスト増を抑制できる。特に撤去対象部の管軸方向の長さが長い場合等には、コスト増の抑制効果が高い。
また、撤去対象部の内部に満たされる発泡性樹脂の重量を抑制できるので、撤去対象部の発泡性樹脂の注入による重量増を抑制でき、撤去対象部の移動が容易となる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの方法において、前記撤去対象部は、曲管部を含む。
例えば、公知の煙突の解体方法として、煙突の長さに対応したチューブを収縮した状態で煙突の内部に挿入する工程と、煙突の内壁との間に空間ができるように前記チューブを膨張させる工程と、煙突の内壁と膨張したチューブとの間の空間に発泡剤を充填する工程と、前記発泡剤で内壁が被覆された状態の煙突を順次、輪切り状に切断し、その切断された煙突を切断されるごとに順次、撤去する工程と、を含んでいることを特徴とする煙突の解体方法が知られている。この公知の煙突の解体方法では、煙突の内壁との間に空間ができるようにチューブを膨張させる工程を含むが、曲管部を含む配管では、配管の内壁との間に空間ができるようにチューブを膨張させることが困難であるため、曲管部を含む配管の撤去には公知の煙突の解体方法を適用するのが困難である。
これに対して、上記(6)の方法によれば、エルボ部などの曲管部を含む配管であっても、配管の少なくとも切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、配管の内部に発泡前の発泡性樹脂を注入して発泡させる注入発泡ステップと、注入発泡ステップの後に、配管を切断位置で切断し、撤去対象部を撤去する切断撤去ステップとを実施することができる。これにより、エルボ部などの曲管部を含む配管であっても、配管の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制して配管を切断及び撤去できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの方法において、
前記発泡性樹脂は、第1液と第2液とを混合させて発泡させる2液混合型の樹脂であり、
前記注入発泡ステップにおいて、前記配管の外周面に当接してシールするシール部と、前記第1液と前記第2液とを混合させるミキシングノズルとを有する充填装置を用い、前記シール部を前記配管の外周面に当接させて前記配管に開けられた充填口をシールし、前記ミキシングノズルで混合された前記第1液と前記第2液とを前記充填口を介して前記配管の内部に注入して発泡させる。
上記(7)の方法によれば、第1液と第2液とを混合させるミキシングノズルを有する充填装置を用いるので、注入発泡ステップの実施にあたり、予め第1液と第2液とを混合しなくてもよいので、作業効率が向上する。また、第1液と第2液とを混合させた直後に第1液と第2液との混合物が配管の内部に注入されるので、第1液と第2液とを混合してから発泡性樹脂の発泡が完了するまでの時間が比較的短いものであっても、配管内の所望の範囲を発泡後の発泡性樹脂で満たすことができる。
また、上記(7)の方法によれば、配管の外周面に当接してシールするシール部を有する充填装置を用い、シール部を配管の外周面に当接させて配管に開けられた充填口をシールして、第1液と第2液との混合物を配管の内部に注入して発泡させられる。これにより、例えば充填口が配管の下側の面に設けられた場合であっても、第1液と第2液との混合物の注入時に第1液と第2液との混合物が外部に漏れるのを抑制できる。したがって、充填口の位置の制限を緩和できるので、充填口を設け易くなり、配管撤去作業を効率化できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの方法において、
前記注入発泡ステップにおいて、発泡前の前記発泡性樹脂は、前記配管に開けられた充填口を介して前記配管の内部に注入され、
前記充填口は、前記配管の内部に注入された前記発泡性樹脂の発泡の完了を確認するための確認口、及び、前記配管の内部に注入された前記発泡性樹脂の発泡による膨張時の気抜口の少なくとも一方を兼ねる。
上記(8)の方法によれば、充填口は、配管の内部に注入された前記発泡性樹脂の発泡の完了を確認するための確認口、及び、配管の内部に注入された発泡性樹脂の発泡による膨張時の気抜口の少なくとも一方を兼ねる。これにより、配管に設ける開口の数を抑制できるので、配管に開口を設ける工数を抑制でき、配管撤去作業を効率化できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの方法において、発泡性樹脂の発泡倍率は、1.3倍以上10倍以下である。
上記(9)の方法によれば、発泡性樹脂の発泡倍率が1.3倍以上であるので、発泡性樹脂の使用量を抑制してコスト増を抑制できる。また、発泡性樹脂の発泡倍率が1.3倍以上であるので、発泡後の発泡性樹脂を含む撤去対象部の重量増を抑制して、撤去作業の容易化を図れる。
一般的に発泡性樹脂の発泡率は、施工時の周囲温度の影響を受け、周囲の温度が高いと発泡倍率が大きくなり、周囲の温度が低いと発泡倍率が小さくなる。そのため、発泡倍率が10倍を超えると、周囲の温度による発泡倍率のばらつきが大きくなるため、発泡後の発泡性樹脂が配管の径方向外側に向かって配管の内周面を押圧する力も施工毎でばらつきが大きくなるおそれがある。
しかし、上記(9)の方法によれば、発泡性樹脂の発泡倍率が10倍以下であるので、発泡後の発泡性樹脂が配管の径方向外側に向かって配管の内周面を押圧する力が施工毎にばらつくことを抑制できる。これにより、周囲の温度の影響を受けにくい配管撤去方法を提供できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかの方法において、前記発泡性樹脂は、発泡シリコーンである。
上記(10)の方法によれば、発泡性樹脂が発泡シリコーンであるので、発泡性樹脂として発泡ウレタンや発泡スチロール等を用いた場合と比べて、発泡性樹脂の耐熱温度が向上する。これにより、発泡後の発泡性樹脂が切断時の熱の影響を受け難くなるので、配管の切断及び撤去時に配管の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、配管内部の粉塵等の飛散を抑制しつつ配管を切断して撤去できる。
(a)〜(e)は、一実施形態に係る配管撤去方法により配管を撤去する手順を模式的に示す図である。 (a)〜(e)は、他の実施形態に係る配管撤去方法により配管を撤去する手順を模式的に示す図である。 幾つかの実施形態に係る配管撤去方法における手順を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、さらに他の実施形態に係る配管撤去方法について説明する模式的な図である。 さらに他の実施形態に係る配管撤去方法について説明する模式的な図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1(a)〜(e)は、一実施形態に係る配管撤去方法により配管を撤去する手順を模式的に示す図である。図2(a)〜(e)は、他の実施形態に係る配管撤去方法により配管を撤去する手順を模式的に示す図である。図3は、幾つかの実施形態に係る配管撤去方法における手順を示すフローチャートである。
図1(a)〜(e)及び図2(a)〜(e)では、紙面の上下方向が配管の上下方向を表す。図1(a)〜(e)及び図2(a)〜(e)に示す例では、配管100は、下方から順に、上方に延在する第1直管部101と、第1直管部101の上部に曲管部であるエルボ部104を介して接続され、図示右方向に延在する第2直管部102と、第2直管部102の右端のエルボ部105を介して接続され、上方に延在する第3直管部103とを有する。なお、図1(a)〜(e)及び図2(a)〜(e)に示す例では、第2直管部102が図示右方に向かうにつれて高さが高くなるように傾斜しているが、第2直管部102が水平であってもよく、図示右方に向かうにつれて高さが低くなるように傾斜していてもよい。
幾つかの実施形態において、配管100は、例えば原子力プラントにおける窒素パージ用の窒素供給配管などである。例えば廃炉作業等で配管100を切断して撤去する場合、配管100の内部に放射性物質が粉塵として付着していると配管100の切断時に配管100の内部に付着している放射性物質が周囲に飛散するおそれがある。そのため、配管100を切断して撤去する際に、配管100の内部に付着している放射性物質の飛散を抑制することが求められる。
そこで、幾つかの実施形態に係る配管撤去方法では、以下で説明するように、配管100の内部に付着している粉塵等の飛散を抑制しつつ、配管100を切断して撤去対象部を撤去する。
幾つかの実施形態に係る配管撤去方法は、配管を所定の切断位置で切断することで、上記配管の一部である撤去対象部を撤去する配管撤去方法であって、
上記配管の少なくとも上記切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、上記配管の内部に発泡前の上記発泡性樹脂を注入して発泡させる注入発泡ステップと、
上記注入発泡ステップの後に、上記配管を上記切断位置で切断し、上記撤去対象部を撤去する切断撤去ステップと、を少なくとも備える。
幾つかの実施形態の配管撤去方法では、配管100のうち、第2直管部102と、第2直管部102の両端に接続されたエルボ部104,105とが撤去対象部109である。
以下、図1〜図3を参照して、幾つかの実施形態に係る撤去対象部109を切断位置109a,109bで配管100から切断して撤去する手順について説明する。
(設置ステップS10)
図3に示すように、幾つかの実施形態の配管撤去方法では、注入発泡ステップS20に先立って実行する、設置ステップS10をさらに備える。
設置ステップS10では、後述する注入発泡ステップS20で配管100内に注入する発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制するため、すなわち発泡性樹脂の漏れ止めのため、図1(b)及び図2(b)に示すように、流動規制部材11として、膨張型の流動規制部材11Aを配管100の内部に設置する。
膨張型の流動規制部材(以下、単に流動規制部材とも呼ぶ)11Aは、例えば、布製の袋の表面にゴムをコーティングしたものやゴム風船等のように、配管100内で膨張して配管100を閉塞させるものである。流動規制部材11Aは、例えば、配管100に開けた穴を介して配管100の外部から配管100の内部に挿入され、例えば窒素ガスや圧縮空気等によって配管100の内部で膨らむと、配管100を閉塞させる。これにより、配管100の内部は流動規制部材11Aで封止される。
なお、後述する充填口106を介して配管100の外部から配管100の内部に流動規制部材11Aを挿入してもよい。
図1に示した一実施形態では、撤去対象部109の管軸方向における少なくとも一方側の切断位置109aから他方側の切断位置109bに亘って発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂を注入して発泡させる。そのため、図1に示した一実施形態では、後述するように発泡後の発泡性樹脂で配管100の内部を満たす範囲のうち、配管100の管軸方向に沿って最も下側に流動規制部材11Aを配置する。
また、図2に示した他の実施形態では、撤去対象部109の管軸方向における一方側の切断位置109aを含む第1領域111と、撤去対象部109の管軸方向における他方側の切断位置109bを含む第2領域112とが発泡後の発泡性樹脂で中実になるとともに、第1領域111と第2領域112との間の第3領域113には発泡後の発泡性樹脂が存在しないように、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂を注入して発泡させる。そのため、図2に示した他の実施形態では、第1領域111の管軸方向に沿った両端に対応する位置に流動規制部材11Aを配置するとともに、第2領域112の管軸方向に沿った両端のうち、下側の端部に対応する位置に流動規制部材11Aを配置する。なお、第2領域112の管軸方向に沿った両端のうち、上側の端部に対応する位置は上方に延在する第3直管部103に存在する。そのため、図2(b)に示すように、上側の端部に対応する位置には流動規制部材11Aを配置しなくてもよい。
(注入発泡ステップS20)
注入発泡ステップS20では、配管100の少なくとも切断位置109a,109bが発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、配管100の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる。
幾つかの実施形態では、発泡性樹脂は、2液混合型の発泡シリコーンであり、例えば主剤と硬化剤のように、第1液と第2液の2種類の液体を混合することで、発泡し、硬化する。なお、発泡性樹脂については、後で詳述する。
注入発泡ステップS20では、図1(b)及び図2(b)に示すように、予め配管100に開けられた充填口106から、図1(c)及び図2(c)に示すように、第1液と第2液との混合後の液体である発泡前の発泡性樹脂20を配管100内に注入する。なお、図1(b)に示した一実施形態では、充填口106は、第2直管部102のうち、右端のエルボ部105の近傍の上方に設けられている。すなわち、図1(b)に示した一実施形態では、充填口106は、撤去対象部109の上側の面に設けられている。
また、図2(b)に示した他の実施形態では、充填口106は、第2直管部102のうち、右端のエルボ部105の近傍の上方と、左端のエルボ部104の近傍の上方とに設けられている。すなわち、図2(b)に示した他の実施形態では、充填口106は、撤去対象部109の上側の面に設けられている。
充填口106から注入された発泡前の発泡性樹脂20は、配管100の内部を下方に流れるが、上述した設置ステップS10で設置された流動規制部材11Aによって下方への流れが規制される。また、図2に示した他の実施形態では、充填口106から第1領域111に注入された発泡前の発泡性樹脂20は、第1領域111の管軸方向に沿った両端のうち、上側の端部に対応する位置に設置された流動規制部材11Aによっても流れが規制される。
発泡前の発泡性樹脂20の注入量は、発泡後の発泡性樹脂で配管100内を満たす範囲の大きさや、発泡倍率等によって適宜調整される。
発泡前の発泡性樹脂20は、図1(d)及び図2(d)に示すように、注入された配管100の内部で発泡して膨張する。これにより、図1に示す一実施形態では、撤去対象部109の管軸方向における少なくとも一方側の切断位置109aから他方側の切断位置109bに亘って発泡後の発泡性樹脂30で満たされる。これにより、撤去対象部109の全体に亘って内部が発泡性樹脂30で中実となる。
また、図2に示す他の実施形態では、撤去対象部109の管軸方向における一方側の切断位置109aを含む第1領域111と、撤去対象部109の管軸方向における他方側の切断位置109bを含む第2領域112とが発泡後の発泡性樹脂30で満たされて中実になるが、第1領域111と第2領域112との間の第3領域113には発泡後の発泡性樹脂30が存在しない。
なお、充填口106は、発泡性樹脂が配管100内で発泡して膨張する際の、配管100の内部の気体を配管100の外部に導く気抜口としての役割も果たす。これにより、配管100に設ける開口の数を抑制できるので、配管100に開口を設ける工数を抑制でき、配管撤去作業を効率化できる。
発泡後の発泡性樹脂30は、配管100の内周面に接着する。また、発泡後の発泡性樹脂30は、配管100の内周面を配管100の外側に向かって押圧する。換言すると、配管100の内周面は、発泡後の発泡性樹脂30により配管100の径方向外側に向かって押圧される。これにより、発泡後の発泡性樹脂30は、配管100の内周面に密着する。
発泡性樹脂の発泡及び硬化が完了したか否かは、例えば、図1(d)及び図2(d)に示すように、充填口106を介して配管100の外部に突出した、発泡性樹脂の突出部分31の有無や、第1液と第2液とを混合してからの経過時間によって判断できる。
また、発泡後の発泡性樹脂30が膨張して配管100内で管軸方向の所望の位置まで到達したか否かは、例えば打音検査や、超音波による検査等によって判断できる。
このように、充填口106は、発泡性樹脂の発泡の完了を確認するための確認口としての役割も果たす。これにより、配管100に設ける開口の数を抑制できるので、配管100に開口を設ける工数を抑制でき、配管撤去作業を効率化できる。
このように、幾つかの実施形態では、充填口106は、配管100の内部に注入された発泡性樹脂の発泡による膨張時の気抜口、及び、配管100の内部に注入された発泡性樹脂の発泡の完了を確認するための確認口を兼ねる。
なお、充填口106とは別に気抜口を設けてもよく、充填口106とは別に確認口を設けてもよい。
図1に示した一実施形態では、このようにして、撤去対象部109よりも広い領域が発泡後の発泡性樹脂30で満たされる。すなわち、図1に示した一実施形態では、図1(d)に示すように、管軸方向の一方側の切断位置109aを含み、切断位置109aを挟んで管軸方向の両側に延在する第1領域111から、管軸方向の他方側の切断位置109bを含み、切断位置109bを挟んで管軸方向の両側に延在する第2領域112まで発泡後の発泡性樹脂30で満たされる。
また、図2に示した他の実施形態では、図2(d)に示すように、管軸方向の一方側の切断位置109aを含み、切断位置109aを挟んで管軸方向の両側に延在する第1領域111と、管軸方向の他方側の切断位置109bを含み、切断位置109bを挟んで管軸方向の両側に延在する第2領域112とが発泡後の発泡性樹脂30で満たされる。
(切断撤去ステップS30)
切断撤去ステップS30では、注入発泡ステップS20の後に、図1(e)及び図2(e)に示すように、配管100を切断位置109a,109bで切断し、撤去対象部109を撤去する。すなわち、切断撤去ステップS30では、発泡後の発泡性樹脂30で満たされた部分で配管100を切断し、撤去対象部109を撤去する。
撤去対象部109を撤去した後の配管100の残部は、端部121,122が発泡後の発泡性樹脂30で封止されている。
なお、図1(e)及び図2(e)に示すように、撤去対象部109を撤去した後の配管100の残部に対して、端部121,122に配管100の管端を閉止する閉止部材125を取り付けてもよい。
上述した各ステップを繰り返し実施することで、配管100の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制しつつ、配管100を切断して撤去できる。
上述した幾つかの実施形態では、次の作用効果を奏する。
(1)上述したように幾つかの実施形態では、切断位置109a,109bが発泡後の発泡性樹脂30で中実になっているので、配管100の切断及び撤去時に配管100の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
仮に、切断位置109a,109bにおいて配管100の内部の発泡性樹脂30が中空の状態であると、配管100を切断位置109a,109bで切断する際に発泡性樹脂30が配管100の内周面から剥離するおそれがあり、配管100の切断及び撤去時に配管100の内周面に付着していた粉塵等が周囲に飛散するおそれがある。
しかし、上述した幾つかの実施形態によれば、切断位置109a,109bにおいて配管100の内部が発泡後の発泡性樹脂30で中実となるので、配管100の内周面は、切断位置109a,109bにおいて発泡後の発泡性樹脂30により配管100の径方向外側に向かって押圧される。これにより、配管100を切断位置109a,109bで切断することで、切断時の振動や衝撃、熱の影響で発泡性樹脂30と配管100の内周面との接着強度が低下したとしても、発泡性樹脂30が配管100の内周面から剥離し難くなり、切断面における配管100の内周面を発泡性樹脂30で覆われた状態に保たれ易くなる。したがって、配管100の切断及び撤去時に配管100の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
(2)上述した幾つかの実施形態では、注入発泡ステップS20の前に、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂20の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材11を設置する設置ステップS10をさらに備える。
これにより、流動規制部材11の設置によって配管100の内部で発泡後の発泡性樹脂30で満たす範囲を適宜設定できるので、配管100のレイアウトに関わらず、切断位置が発泡後の発泡性樹脂30で中実になるように、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂20を注入して発泡させることができる。したがって、配管100のレイアウトに関わらず、配管100の切断及び撤去時に配管100の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
(3)例えば、図1(e)及び図2(e)における図示右側の端部122は、上方に延在する第3直管部103の下端であり、上述したように発泡後の発泡性樹脂30で封止されている。そのため、撤去対象部109の撤去後に第3直管部103を撤去する場合、端部122に充填された発泡性樹脂30は、第3直管部103の内部に発泡前の発泡性樹脂20を新たに注入する際の流動規制部材11として利用することができる。
すなわち、上述した注入発泡ステップS20と切断撤去ステップS30とを繰り返し実行することで配管100を撤去する際に、前回の切断撤去ステップS30で撤去対象部109を撤去した後の配管100の内部に残存する、前回の注入発泡ステップS20に係る発泡後の発泡性樹脂30を今回の注入発泡ステップS20において発泡前の発泡性樹脂20の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材11として利用できる。
ここで、撤去対象部が、第1撤去対象部としての上述した撤去対象部109と、配管100の管軸方向において上記第1撤去対象部に隣接する第2撤去対象部としての第3直管部103を含むこととする。この場合、幾つかの実施形態に係る配管撤去方法を次のように表現できる。すなわち、幾つかの実施形態に係る配管撤去方法は、配管100のうち上記第1撤去対象部を撤去後の配管100の一部である第2撤去対象部をさらに撤去する場合において、注入発泡ステップS20は、上記第1撤去対象部の撤去後において配管100の内部に残存する発泡後の発泡性樹脂30を、発泡前の発泡性樹脂20の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材11として利用する。
これにより、注入発泡ステップS20と切断撤去ステップS30とを繰り返すことで配管100を撤去する際に、例えば膨張型の流動規制部材11Aを別途設置する回数を削減できるので、効率的に配管100を撤去できる。
(4)図1に示した一実施形態では、注入発泡ステップS20は、撤去対象部109の管軸方向における少なくとも一方側の切断位置109aから他方側の切断位置109bに亘って発泡後の発泡性樹脂30で中実になるように、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂20を注入して発泡させる。
そのため、撤去対象部109の全体に亘って内部が発泡後の発泡性樹脂30で中実となる。これにより、図2に示した他の実施形態のように撤去対象部109の一部に発泡後の発泡性樹脂30が存在しない領域を設ける場合と比べて、工程が簡素化できる。
さらに、例えば撤去後の撤去対象部109を撤去先でさらに切断する必要がある場合でも、撤去対象部109の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
(5)図2に示した他の実施形態では、注入発泡ステップS20は、撤去対象部109の管軸方向における一方側の切断位置109aを含む第1領域111と、撤去対象部の管軸方向における他方側の切断位置109bを含む第2領域112とが発泡後の発泡性樹脂30で中実になるとともに、第1領域111と第2領域112との間の第3領域113には発泡後の発泡性樹脂30が存在しないように、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂20を注入して発泡させる。
これにより、撤去対象部109の両端を発泡後の発泡性樹脂30で中実にしつつ、発泡性樹脂の使用量を抑制して、コスト増を抑制できる。特に撤去対象部109の管軸方向の長さが長い場合等には、コスト増の抑制効果が高い。
また、撤去対象部109の内部に満たされる発泡性樹脂の重量を抑制できるので、撤去対象部109の発泡性樹脂の注入による重量増を抑制でき、撤去対象部109の移動が容易となる。
(6)上述した幾つかの実施形態では、撤去対象部109は、曲管部としてのエルボ部104,105を含む。
例えば、公知の煙突の解体方法として、煙突の長さに対応したチューブを収縮した状態で煙突の内部に挿入する工程と、煙突の内壁との間に空間ができるように前記チューブを膨張させる工程と、煙突の内壁と膨張したチューブとの間の空間に発泡剤を充填する工程と、前記発泡剤で内壁が被覆された状態の煙突を順次、輪切り状に切断し、その切断された煙突を切断されるごとに順次、撤去する工程と、を含んでいることを特徴とする煙突の解体方法が知られている。この公知の煙突の解体方法では、煙突の内壁との間に空間ができるようにチューブを膨張させる工程を含むが、曲管部を含む配管では、配管の内壁との間に空間ができるようにチューブを膨張させることが困難であるため、曲管部を含む配管の撤去には公知の煙突の解体方法を適用するのが困難である。
これに対して、上述した幾つかの実施形態では、エルボ部104,105などの曲管部を含む配管100であっても、配管100の少なくとも切断位置109a,109bが発泡後の発泡性樹脂30で中実になるように、配管100の内部に発泡前の発泡性樹脂20を注入して発泡させる注入発泡ステップS20と、注入発泡ステップS20の後に、配管100を切断位置109a,109bで切断し、撤去対象部109を撤去する切断撤去ステップS30とを実施することができる。これにより、エルボ部104,105などの曲管部を含む配管100であっても、配管100の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制して配管100を切断及び撤去できる。
(発泡性樹脂について)
上述したように、幾つかの実施形態では、発泡性樹脂は、2液混合型の発泡シリコーンであり、第1液と第2液とを混合することで、発泡し、硬化する。
発泡シリコーンの具体的な製品としては、例えば、ニチアス株式会社の製品であるペネシール(登録商標)「CT−18」「CT−18H」や、信越化学工業株式会社の製品である二液硬化型発泡シリコーン「KE−513」、「KE−521」、株式会社スリーボンドの製品であるニ液硬化型発泡シリコーン「TB5277」、「12X195」、「TB5277C」等が挙げられる。
幾つかの実施形態で用いる発泡シリコーンは、耐熱温度が200〜250℃程度であり、発泡ウレタンや発泡スチロール等よりも高い耐熱温度を有する。したがって、発泡性樹脂として発泡ウレタンや発泡スチロール等を用いた場合と比べて、発泡性樹脂の耐熱温度が向上する。これにより、発泡後の発泡性樹脂30が切断時の熱の影響を受け難くなるので、配管100の切断及び撤去時に配管の内周面に付着していた粉塵等の周囲への飛散を抑制できる。
また、幾つかの実施形態で用いる発泡シリコーンは、発泡倍率が1.3倍以上10倍以下である。
発泡性樹脂の発泡倍率が1.3倍以上であるので、発泡性樹脂の使用量を抑制してコスト増を抑制できる。また、発泡性樹脂の発泡倍率が1.3倍以上であるので、発泡後の発泡性樹脂30を含む撤去対象部109の重量増を抑制して、撤去作業の容易化を図れる。
一般的に発泡性樹脂の発泡率は、施工時の周囲温度の影響を受け、周囲の温度が高いと発泡倍率が大きくなり、周囲の温度が低いと発泡倍率が小さくなる。そのため、発泡倍率が10倍を超えると、周囲の温度による発泡倍率のばらつきが大きくなるため、発泡後の発泡性樹脂30が配管100の径方向外側に向かって配管100の内周面を押圧する力や発泡後の発泡性樹脂30で満たされる範囲等が施工毎でばらつきが大きくなるおそれがある。
しかし、幾つかの実施形態で用いる発泡シリコーンでは、発泡倍率が10倍以下であるので、発泡後の発泡性樹脂30が配管100の径方向外側に向かって配管100の内周面を押圧する力や発泡後の発泡性樹脂30で満たされる範囲等が施工毎にばらつくことを抑制できる。これにより、周囲の温度の影響を受けにくい配管撤去方法を提供できる。
なお、上述した幾つか実施形態では、廃炉作業等で配管100を切断して撤去する場合には、上述した各ステップは、遠隔操作によって実施される。
(さらに他の実施形態について)
図4及び図5を参照して、配管撤去方法についてのさらに他の実施形態について説明する。
図4及び図5に示したさらに他の実施形態では、注入発泡ステップS20において、配管100の外周面に当接してシールするシール部201と、第1液と第2液とを混合させるミキシングノズル202とを有する充填装置200を用いる。
より具体的には、充填装置200は、図4(a)によく示すように、ミキシングノズル202の下流側(吐出側)が接続された吐出部210を有する。吐出部210は、出口側の開口端211に設けられたシール部201を有する。開口端211の形状は、配管100の外周面に沿った形状を呈する。そのため、以下に述べるように、開口端211を配管の外周面に向かって押圧すると、シール部201が配管100の外周面に密着して充填口106をシールできる。なお、開口端211及びシール部201の大きさは、充填口106の大きさよりも大きい。
図4及び図5に示した充填装置200では、ミキシングノズル202の上流側には、図示はしてないが、第1液をミキシングノズル202に供給する供給ポンプと第2液をミキシングノズル202に供給する供給ポンプとがそれぞれ接続されている。これらの供給ポンプから第1液及び第2液がミキシングノズル202に供給されると、第1液及び第2液はミキシングノズル202を通過することで混合されてミキシングノズル202の下流側から流出する。
図4及び図5に示したさらに他の実施形態では、注入発泡ステップS20において、充填装置200の吐出部210の開口端211に設けられたシール部201を配管100の外周面に当接させて配管100に開けられた充填口106をシールし、ミキシングノズル202で混合された第1液と第2液とを充填口106を介して配管100の内部に注入して発泡させる。
例えば、図4に示した例では、上述した幾つかの実施形態のように、充填口106は、配管100の上側の面に設けられている。この場合には、図4(b)において矢印aで示すように、配管100の上方から充填装置200の吐出部210を押し付けて、シール部201を配管100の外周面に密着させて充填口106をシールする。その後、図4(c)において矢印bで示すように、ミキシングノズル202で混合された第1液と第2液、すなわち発泡前の発泡性樹脂20を充填口106を介して配管100の内部に注入する。
また、例えば、図5に示した例では、充填口106は、配管100の下側の面に設けられている。この場合には、図5に示すように、配管100の下方から充填装置200の吐出部210を押し付けて、シール部201を配管100の外周面に密着させて充填口106をシールする。その後、矢印cで示すように、ミキシングノズル202で混合された第1液と第2液、すなわち発泡前の発泡性樹脂20を充填口106を介して配管100の内部に注入する。
なお、図4に示す例では、充填口106が配管100の上側の面に設けられているので、発泡前の発泡性樹脂20が硬化する前に充填装置200を配管100から離して充填口106を開放できる。
また、図4に示す例では、充填口106が配管100の上側の面に設けられているので、充填口106を上述した気抜口や確認口として利用してもよいし、気抜口や確認口を充填口106とは別に設けてもよい。
図5に示す例では、充填口106が配管100の下側の面に設けられているので、発泡前の発泡性樹脂20が充填口106から漏れないように、発泡性樹脂の硬化が完了するまで充填口106を充填装置200によって塞ぐ。
なお、図5に示す例では、上述したように発泡性樹脂の硬化が完了するまで充填口106が充填装置200によって塞がれるので、必要に応じて気抜口や確認口を充填口106とは別に設ける。
このように、図4及び図5に示したさらに他の実施形態では、第1液と第2液とを混合させるミキシングノズル202を有する充填装置200を用いるので、注入発泡ステップS20の実施にあたり、予め第1液と第2液とを混合しなくてもよいので、作業効率が向上する。また、第1液と第2液とを混合させた直後に第1液と第2液との混合物が配管100の内部に注入されるので、第1液と第2液とを混合してから発泡性樹脂の発泡が完了するまでの時間が比較的短い樹脂であっても、配管100内の所望の範囲を発泡後の発泡性樹脂30で満たすことができる。
また、図4及び図5に示したさらに他の実施形態によれば、配管100の外周面に当接してシールするシール部201を有する充填装置200を用い、シール部201を配管100の外周面に当接させて配管100に開けられた充填口106をシールして、第1液と第2液との混合物を配管100の内部に注入して発泡させられる。これにより、例えば、図5に示すように充填口106が配管100の下側の面に設けられた場合であっても、第1液と第2液との混合物の注入時に第1液と第2液との混合物が外部に漏れるのを抑制できる。したがって、充填口106の位置の制限を緩和できるので、充填口106を設け易くなり、配管撤去作業を効率化できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述の説明では、原子力プラントで使用される配管の撤去を例に挙げて説明したが、本発明の適用範囲は、原子力プラントで使用される配管の撤去に限られない。例えば、アスベストのライニングが施された煙突や配管の撤去に本発明を適用してもよいし、その他の粉塵等が付着した配管の撤去に本発明を適用してもよい。
11 流動規制部材
11A 膨張型の流動規制部材(流動規制部材)
20 発泡性樹脂(発泡前の発泡性樹脂)
30 発泡性樹脂(発泡後の発泡性樹脂)
100 配管
104,105 エルボ部
106 充填口
109 撤去対象部
109a,109b 切断位置
111 第1領域
112 第2領域
113 第3領域
200 充填装置
201 シール部
202 ミキシングノズル

Claims (10)

  1. 配管を所定の切断位置で切断することで、前記配管の一部である撤去対象部を撤去する配管撤去方法であって、
    前記配管の少なくとも前記切断位置が発泡後の発泡性樹脂で中実になるように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる注入発泡ステップと、
    前記注入発泡ステップの後に、前記配管を前記切断位置で切断し、前記撤去対象部を撤去する切断撤去ステップと、を少なくとも備える配管撤去方法。
  2. 前記注入発泡ステップの前に、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材を設置する設置ステップをさらに備える、請求項1に記載の配管撤去方法。
  3. 前記撤去対象部は、第1撤去対象部と、前記配管の管軸方向において前記第1撤去対象部に隣接する第2撤去対象部と、を含み、
    前記配管のうち前記第1撤去対象部を撤去後の前記配管の一部である第2撤去対象部をさらに撤去する場合において、
    前記注入発泡ステップは、前記第1撤去対象部の撤去後において前記配管の内部に残存する発泡後の前記発泡性樹脂を、発泡前の前記発泡性樹脂の管軸方向における流動範囲を規制する流動規制部材として利用する、請求項1に記載の配管撤去方法。
  4. 前記注入発泡ステップは、前記撤去対象部の管軸方向における少なくとも一方側の切断位置から他方側の切断位置に亘って発泡後の前記発泡性樹脂で中実になるように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる、請求項1乃至3の何れか一項に記載の配管撤去方法。
  5. 前記注入発泡ステップは、前記撤去対象部の管軸方向における一方側の切断位置を含む第1領域と、前記撤去対象部の管軸方向における他方側の切断位置を含む第2領域とが発泡後の前記発泡性樹脂で中実になるとともに、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域には発泡後の前記発泡性樹脂が存在しないように、前記配管の内部に発泡前の前記発泡性樹脂を注入して発泡させる、請求項1乃至3の何れか一項に記載の配管撤去方法。
  6. 前記撤去対象部は、曲管部を含む請求項1乃至5の何れか一項に記載の配管撤去方法。
  7. 前記発泡性樹脂は、第1液と第2液とを混合させて発泡させる2液混合型の樹脂であり、
    前記注入発泡ステップにおいて、前記配管の外周面に当接してシールするシール部と、前記第1液と前記第2液とを混合させるミキシングノズルとを有する充填装置を用い、前記シール部を前記配管の外周面に当接させて前記配管に開けられた充填口をシールし、前記ミキシングノズルで混合された前記第1液と前記第2液とを前記充填口を介して前記配管の内部に注入して発泡させる、請求項1乃至6の何れか一項に記載の配管撤去方法。
  8. 前記注入発泡ステップにおいて、発泡前の前記発泡性樹脂は、前記配管に開けられた充填口を介して前記配管の内部に注入され、
    前記充填口は、前記配管の内部に注入された前記発泡性樹脂の発泡の完了を確認するための確認口、及び、前記配管の内部に注入された前記発泡性樹脂の発泡による膨張時の気抜口の少なくとも一方を兼ねる、請求項1乃至7の何れか一項に記載の配管撤去方法。
  9. 前記発泡性樹脂の発泡倍率は、1.3倍以上10倍以下である、請求項1乃至8の何れか一項に記載の配管撤去方法。
  10. 前記発泡性樹脂は、発泡シリコーンである、請求項1乃至9の何れか一項に記載の配管撤去方法。
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