JP2019011414A - 水溶性物質の徐放組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、喫食時に組成物中の水溶性呈味成分を徐放することができ、従来よりも長時間にわたって呈味を感じることのできる組成物が提供される。【解決手段】少なくともゴム成分を含むガムベースと水溶性呈味成分とを含む組成物であって、前記組成物中の前記ガムベースの含有量(重量%)と前記ゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が160.0以上600.0以下であることを特徴とする組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性物質を徐放することを特徴とした組成物、特に水溶性呈味成分を徐放することを特徴としたチューインガムに関する。
食品、特にチューインガムにおいては、呈味の持続の短さが欠点として指摘されている。そのため、呈味持続性を向上させることが長年の課題となっており、この課題を解決するために、これまでに様々な試みがなされてきている。
例えば、特許文献1には、エラストマー部分に均一に分散された調理済み糖部分と、この調理済み糖部分に含まれる改善した放出成分とを含む菓子組成物が記載されている。そして、改善した放出成分が封入材料で封入された成分であることにより、成分の早期かつ長時間の放出を達成している。
また、特許文献2には、ポリ酢酸ビニル、脂肪酸塩、および食品等級酸を溶融ブレンドしてなる封入食品等級酸を含むチューインガムが、長時間の咀嚼においても柔らかい咀嚼食感を維持し、長期にわたって食品等級酸を放出することが記載されている。
特許文献3には、ポリ酢酸ビニル、乳化剤、ワックス、香料および/または呈味料の混合物を粉砕したチューインガム用香味供給組成物を使用したチューインガムが記載されている。そして、チューインガム用香味供給組成物を用いることにより、チューインガムの、香りや呈味のリリース強度および持続時間を向上しつつ、硬化を防止し、嗜好性を向上させることが記載されている。
さらに、特許文献4には、呈味成分としての有効成分と味覚増強剤を含有する組成物が記載されている。そして、味覚増強剤を封入することにより、組成物からの味覚増強剤の放出を制御することで、摂食時の放出速度の遅延をもたらすことが記載されている。また、特許文献5には、味覚増強剤として、特に甘味増強剤について記載されている。
特許第4694619号公報 特許第5856288号公報 特開2014−064510号公報 特許第4750184号公報 特許第5243563号公報
しかし、特許文献1〜3に記載の方法では、呈味成分を封入する必要があり、従来のチューインガムの製造法と比較して、生産性が低くなるという問題がある。また、特許文献4および5に記載の組成物では、呈味成分に加え、味覚増強剤としての化学物質を添加する必要があり、消費者心理に鑑みると好ましくないという問題がある。
本発明は、水溶性物質を徐放することを特徴とした組成物、特に水溶性呈味成分を徐放し、呈味持続性を向上させることを特徴としたチューインガムを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、組成物中のガムベースの含有量とゴム成分の含有量が一定の関係性を有することによって、呈味持続性を向上させることを見出した。
すなわち、本発明は、少なくともゴム成分を含むガムベースと水溶性呈味成分とを含む組成物であって、前記組成物中の前記ガムベースの含有量(重量%)と前記ゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が160.0以上600.0以下であることを特徴とする組成物を提供するものである。
本発明によれば、喫食時に組成物中の水溶性呈味成分を徐放することができ、従来よりも呈味持続性を向上させた組成物が提供される。
咀嚼前後の組成物1〜9および比較組成物1の水分率(重量%)を示す図である。 咀嚼後の組成物1〜9および比較組成物1のアスパルテームの残存率を示す図である。 Time Intensity法による組成物3および比較組成物1の甘味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物10および比較組成物2の甘味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物11および12並びに比較組成物3の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物13および比較組成物4の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物14および比較組成物3の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物16および比較組成物5の酸味強度の評価を示す図である。 咀嚼前後の組成物16および比較組成物5の水分率を示す図である。 Time Intensity法による、組成物17および比較組成物6の酸味強度の評価を示す図である。 咀嚼前後の組成物17および比較組成物6の水分率を示す図である。 Time Intensity法による組成物18〜20および比較組成物3の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による比較組成物7〜9の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物11および組成物21の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物12および組成物22の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物11および組成物23の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物12および組成物24の酸味強度の評価を示す図である。 Time Intensity法による組成物25〜27の酸味強度の評価を示す図である。
本発明は、少なくとも水溶性呈味成分とガムベースとを含む組成物、より詳細には少なくとも水溶性呈味成分とガムベースとを含むチューインガムに関する。
(組成物)
本発明の組成物に含まれるガムベースは、天然ゴムおよび合成ゴム等のゴム成分、その他の成分を含む。
天然ゴムとは、アカテツ科、キョウチクトウ科、クワ科、トウダイグサ科等に属する樹木から採取される樹液に含まれるゴム成分であり、例えば、アカテツ科の樹木であるサポディラの樹液から得られるポリイソプレンを主成分とするチクルやキョウチクトウ科の樹木であるジェルトンの樹液から得られるイソプレンとトリテルペンの重合体を主成分とするジェルトン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、合成ゴムとしては、例えば、ポリイソブチレン、ポリイソプロピレン、イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレンブタジエンゴム等が挙げられるが、これらの例示物質に限定されるものではない。
これらのゴム成分は、1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。本発明の組成物に含まれるガムベースは、合成ゴムとしてポリイソブチレンを含むことが好ましい。
これらゴム成分の分子量としては、特に限定されるものではないが、重量平均分子量が40,000(Mw)以上400,000(Mw)以下のゴム成分を好ましく用いることができる。重量平均分子量がこの範囲から大きく外れると、例えば重量平均分子量が小さすぎる場合には組成物からの水溶性呈味成分を徐放することが難しくなり、また重量平均分子量が大きすぎる場合には組成物の噛み心地が悪くなるという問題を生じる。
ガムベースが含むその他の成分としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、エステルガム、ワックス、油脂、乳化剤、充填剤等が挙げられる。ポリ酢酸ビニルは噛み心地を調整する目的で用いられる。また、エステルガムはふくよかさの付与や風船ガムの皮膜強化の目的で用いられる。ワックスおよび油脂はガムベースの硬さを調整する可塑剤として用いられる。乳化剤はガムベース原料の分散性の向上並びに組成物の食感の軟化および歯付き防止の目的で用いられる。充填剤は組成物の弾力性や噛み心地調整の目的で用いられる。
これら成分は、ガムの目的に応じて1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
ポリ酢酸ビニルとしては、重量平均分子量が8,000(Mw)以上90,000(Mw)以下のポリ酢酸ビニルが好ましいが、これらに限定されるものではない。
エステルガムには、ロジン(松脂)のグリセロールエステル、水素添加ロジンのグリセロールエステル、部分的に二量体化されたロジンのグリセロールエステル、重合されたロジンのグリセロールエステルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
ワックスとしては、例えば、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
油脂としては、例えば、大豆硬化油、ナタネ硬化油等の硬化植物油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
乳化剤としては、例えば、ジアセトグリセリンモノラウレート、グリセリルモノステアレート、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、シュガーエステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等が挙げられるが、これらの例示物質に限定されるものではない。
発明者の検討の結果、喫食時に本発明の組成物からの水溶性呈味成分を徐放することを可能とするためには、組成物に含まれるガムベースの含有量とゴム成分の含有量が一定の関係性を要することを見出した。すなわち、本発明の組成物中のガムベースの含有量(重量%)とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が、160.0以上600.0以下である場合、組成物中の水溶性呈味成分を徐放することができ、組成物の呈味持続性を向上できる。また、組成物中のガムベースの含有量(重量%)とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が、165.0以上585.0以下の範囲であることがより好ましく、205.0以上585.0以下の範囲であることがさらに好ましい。組成物中のガムベースの含有量(重量%)とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が、160.0よりも小さい場合、組成物の呈味持続性の向上は確認できなかった。また、組成物中のガムベースの含有量(重量%)とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が、600.0よりも大きい場合、組成物が硬くなりすぎ、食感が悪いものとなった。
本発明の組成物に含まれるガムベースの含有量は、28.0重量%以上であることが好ましい。組成物中のガムベースの含有量が28.0重量%以上であることで、組成物の呈味持続性をより向上させることができる。また、組成物中のガムベースの含有量は、より好ましくは40.0重量%以上であり、最も好ましくは45.0重量%以上である。また、本発明の組成物に含まれるガムベースの含有量は、70.0重量%以下であることが好ましい。組成物中のガムベースの含有量が70.0重量%よりも多くなると、組成物が硬くなり食感が悪くなる。さらに、組成物の成形時に、ミキサーからの押し出し・圧延やカッターでの切断が困難になる。また、組成物中のガムベースの含有量は、より好ましくは60.0重量%以下であり、最も好ましくは55.0重量%以下である。
本発明の組成物に含まれるゴム成分の含有量は、3.0重量%以上12.0重量%以下であることが好ましく、3.6重量%以上11.8重量%以下であることがより好ましい。組成物中のゴム成分の含有量が3.0重量%よりも少なくなると、組成物からの水溶性呈味成分を徐放することが難しくなる。組成物中のゴム成分の含有量が12.0重量%よりも多くなると、組成物が硬くなり食感が悪くなり、また、組成物の成形時にミキサーからの押し出し・圧延やカッターでの切断が困難になる。本発明の組成物中のゴム成分の含有量がこの範囲となることで、組成物の呈味持続性をさらに向上させることができる。
本発明の組成物は、水溶性呈味成分としての甘味料および酸味料並びにその他の成分を含む。
水溶性呈味成分としての甘味料としては、例えば、高甘味度甘味料として、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、α−グルコシルトランスフェラーゼ処理ステビア、アリテーム、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、グリチルリチン酸三アンモニウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、クルクリン、サッカリン、サッカリンナトリウム、シクラメート、スクラロース、ステビア抽出物、ステビア粉末、タウマチン(ソーマチン)、テンリョウチャ抽出物、ナイゼリアベリー抽出物、ネオテーム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、フラクトシルトランスフェラーゼ処理ステビア、ブラジルカンゾウ抽出物、ミラクルフルーツ抽出物、ラカンカ抽出物、酵素処理カンゾウ、酵素分解カンゾウ、アドバンテーム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、高甘味度甘味料の他の甘味料として、アラビノース、ガラクトース、キシロース、グルコース、フコース、ソルボース、フルクトース、ラムノース、リボース、異性化液糖、N−アセチルグルコサミン等の単糖類;イソトレハロース、スクロース、トレハルロース、トレハロース、ネオトレハロース、パラチノース(イソマルツロース)、マルトース、メリビオース、ラクチュロース、ラクトース等の二糖類;α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、イソマルトオリゴ糖(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース等)、オリゴ−N−アセチルグルコサミン、ガラクトシルスクロース、ガラクトシルラクトース、ガラクトピラノシル(β1−3)ガラクトピラノシル(β1−4)グルコピラノース、ガラクトピラノシル(β1−3)グルコピラノース、ガラクトピラノシル(β1−6)ガラクトピラノシル(β1−4)グルコピラノース、ガラクトピラノシル(β1−6)グルコピラノース、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオース等)、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、スタキオース、テアンデオリゴ、ニゲロオリゴ糖(ニゲロース等)、パラチノースオリゴ糖、パラチノースシロップ、フラクトオリゴ糖(ケストース、ニストース等)、フラクトフラノシルニストース、ポリデキストロース、マルトシル−β−サイクロデキストリン、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、テトラオース、ペンタオース、ヘキサオース、ヘプタオース等)、ラフィノース、砂糖結合水あめ(カップリングシュガー)、大豆オリゴ糖、転化糖、水あめ等のオリゴ糖類;イソマルチトール、エリスリトール、キシリトール、グリセロール、ソルビトール、パラチニット、マルチトール、マルトテトライトール、マルトトリイトール、マンニトール、ラクチトール、還元パラチノース、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元麦芽糖水あめ、還元水あめ等の糖アルコール;その他蜂蜜、果汁、果汁濃縮物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの甘味料は、1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。これらの甘味料は、高甘味度甘味料については0.1重量%以上5.0重量%以下を、その他の甘味料については30.0重量%以上72.0重量%以下を組成物に配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
水溶性呈味成分としての酸味料としては、例えば、クエン酸、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、アジピン酸、イタコン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、フィチン酸、およびリン酸等が挙げられるが、これらの例示物質に限定されるものではない。酸味料については、0.5重量%以上5.0重量%以下を組成物に配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
その他の成分としては、例えば、香料、着色料等の成分を挙げることができる。
香料としては、オレンジ油、レモン油、グレープフルーツ油、ライム油、タンジェリン油、マンダリン油等の柑橘精油類、ペパーミント油、スペアミント油、のようなミント精油類;オールスパイス、アニスシード、バジル、ローレル、カルダモン、セロリー、クローブ、シンナモン、クミン、ディル、ガーリック、パセリ、メース、マスタード、オニオン、パプリカ、ローズマリー、ペッパーのような公知のスパイス精油類;オレオレジン類、リモネン、リナロール、ネロール、シトロネロール、ゲラニオール、シトラール、L−メントール、オイゲノール、シンナミックアルデハイド、アネトール、ペリラアルデハイド、バニリン、γ−ウンデカラクトン、カプロン酸アリル、L−カルボン、マルトール等のような公知の単離、または合成香料、ならびに、これら柑橘精油類、ミント精油類、スパイス精油類または単離・合成香料を目的に沿った割合で混合してシトラス系香料、ミックスミント、および各種フルーツ等を表現させた調合香料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。香料については、0.1重量%以上12.0重量%以下を組成物に配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
着色料としては、βカロチン、カロチノイド色素、トウガラシ色素、アナト−色素、アカネ色素、オレンジ色素、カカオ色素、クチナシ色素、クロロフィル、シコン色素、エリスロシン、タートラジン、タマネギ色素、トマト色素、マリーゴールド色素、ルテイン、カラメル色素、銅クロロフィル、ブドウ果皮色素、リボフラビン、およびリボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの着色料は、1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。これらの着色料は、0.01重量%以上4.0重量%以下を組成物に配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
(組成物の製造方法)
本発明の組成物は、通常のガムの製造方法、例えば、以下の方法で製造することができるが、これらの例示方法に限定されるものではない。
まず、組成物中のガムベースの含有量(重量%)とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が160.0以上600.0以下となるように、上記のガムベース成分をミキサーを用いて混練し、ガムベースを製造することができる。また、組成物中のガムベースの含有量(重量%)とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が160.0以上600.0以下となるように、市販のガムベースにゴム成分を加えたガムベースを用いてもよい。ガムベースの製造の際の混練温度および時間は、ガムベース成分が十分に混ざり合う温度および時間であれば特に限定されるものではないが、例えば60〜130℃で10〜180分である。
こうして得たガムベースに水溶性呈味成分およびその他の成分を加え、ミキサーを用いて混練し、成形、熟成することで、本発明の組成物を得ることができる。
混練方法としては、例えば、ガムベースと水溶性呈味成分およびその他の成分の混合物を一度にミキサーで混練する方法が挙げられる。また、混練したガムベースと水溶性呈味成分およびその他の成分の一または二以上の成分を混練し、その後水溶性呈味成分およびその他の成分の残りの成分を追加し、さらに混練する方法も挙げられる。この他にも、ガムベースを混練しながら、水溶性呈味成分およびその他の成分の各成分を順次加えながら混練する方法も挙げられる。混練は、各成分が十分に混ざり合えば特に条件は限定されないが、例えば約60℃で5〜30分混練する条件が挙げられる。成形方法としては、エキストルーダー(押し出し機)、充填機、カッター(裁断機)、モールド等の成形装置を用いることにより成形し、板状、粒状、球状等の組成物を得ることができる。その後、15〜25℃で12〜336時間熟成し、本発明の組成物を得ることができる。
本発明の組成物は糖衣で覆われていてもよい。糖衣による被覆は通常の方法で行うことができる。
以下、実施例および比較例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[組成物の製造]
以下に示す方法で、本発明の組成物および比較組成物を製造した。
(組成物1)
組成物中のガムベースと高甘味度甘味料としてのアスパルテームが表3記載の含有量(重量%)となるよう、表1に記載のガムベースAとアスパルテームを、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練した。この後、その他の甘味料として、キシリトール、マルチトールおよび還元麦芽糖水あめの混合物(以下、「甘味料1」という。)、並びにその他の成分として軟化剤、モノグリセリドおよびグリセリンの混合物(以下、「その他成分」という。)を、表3に記載の配合に従って加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下(15℃〜25℃)で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物1を得た。
(比較組成物1)
表1に記載のガムベースAに、高甘味度甘味料としてのアスパルテーム、甘味料1、およびその他成分を表4に記載の配合に従って順次加え、全ての原料を加え終わった時点から、各成分が十分に混ざり合うよう、5分間ミキサーで混練した。以降は、組成物1の製造方法と同様の方法で比較組成物1を得た。
(組成物2)
組成物中のゴム成分の含有量が6.7重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAと表2に記載のポリイソブチレンBを各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。次いで、ガムベースと高甘味度甘味料としてのアスパルテームを表3記載の配合に従い、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練した。続けて、この混練物に表3に記載の配合に従い、甘味料1およびその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物2を得た。
(組成物3)
組成物中のゴム成分の含有量が7.8重量%となるように、表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)を用いた他は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物3を得た。
(組成物4)
組成物中のゴム成分の含有量が11.8重量%となるように、表2に記載のポリイソブチレンAを用いた他は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物4を得た。
(組成物5)
組成物中のゴム成分の含有量が11.8重量%となるように、表2に記載のポリイソブチレンBを用いた他は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物5を得た。
(組成物6)
組成物中のゴム成分の含有量が11.8重量%となるように、表2に記載のポリイソブチレンCを用いた他は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物6を得た。
(組成物7)
組成物中のゴム成分の含有量が11.8重量%となるように、表2に記載のポリイソブチレンDを用いた他は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物7を得た。
(組成物8)
組成物中のゴム成分の含有量が11.0重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースBの原料と、表2に記載のポリイソブチレンBを、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練してガムベースを調製した。以降は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物8を得た。
(組成物9)
組成物中のゴム成分の含有量が7.0重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAの原料と、表2に記載のポリイソブチレンBを、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練してガムベースを調製した。以降は、組成物2の製造方法と同様の方法で組成物9を得た。
(組成物10)
組成物中のゴム成分の含有量が7.6重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAと表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)を各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。このガムベースに表3に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで十分に混練した。その後、表3に記載の配合に従い、甘味料1および高甘味度甘味料としてのアセスルファムカリウムからなる甘味料、並びにその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物10を得た。
(比較組成物2)
表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料1および高甘味度甘味料としてのアセスルファムカリウムからなる甘味料、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で比較組成物2を得た。
(組成物11)
組成物中のガムベースと酸味料としてのクエン酸が表3記載の含有量(重量%)となるよう、表1に記載のガムベースAとクエン酸を各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで十分に混練した。この後、甘味料として、キシリトール、還元パラチノースおよび還元麦芽糖水あめの混合物からなる甘味料(以下、「甘味料2」という。)、並びにその他成分を表3に記載の配合に従って加えた。以降は、組成物1の製造方法と同様の方法で組成物11を得た。
(組成物12)
組成物中のゴム成分の含有量が7.6重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAと表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)を各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。このガムベースに表3に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで十分に混練した。その後、表3に記載の配合に従い、甘味料2とその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物12を得た。
(比較組成物3)
表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で比較組成物3を得た。
(組成物13)
組成物中のゴム成分の含有量が4.4重量%となるように、表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、並びにその他成分および香料(以下、「その他成分2」という)を表3に記載の配合に従って用いた他は、組成物11の製造方法と同様の方法で組成物13を得た。
(比較組成物4)
表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分2を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で比較組成物4を得た。
(組成物14)
組成物中のゴム成分の含有量が5.9重量%となるように、表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)を用いた他は、組成物12の製造方法と同様の方法で組成物14を得た。
(組成物15)
組成物中のゴム成分の含有量が8.8重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースCと表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比1.8:1.3)を各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。このガムベースに、表3に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで十分に混練した。その後、表3に記載の配合に従い、甘味料としてキシリトール、エリスリトール、および還元麦芽糖水あめの混合物からなる甘味料(以下、「甘味料3」という。)、並びにその他成分2を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物15を得た。
(組成物16)
組成物中のゴム成分の含有量が11.7重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAと表2に記載のポリイソブチレンBを各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。このガムベースに表3に記載の配合に従い、酸味料としてのリンゴ酸を加え、各成分が十分に混ざり合うようミキサーで十分に混練した。表3に記載の配合に従い、甘味料1およびその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり1.0gの組成物16を得た。
(比較組成物5)
表1に記載のガムベースA、酸味料としてのリンゴ酸、甘味料1、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり1.0gの比較組成物5を得た。
(組成物17)
組成物中のゴム成分の含有量が11.7重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAと表2に記載のポリイソブチレンBを各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。このガムベースに表3に記載の配合に従い、酸味料としてのフマル酸を加え、各成分が十分に混ざり合うようミキサーで十分に混練した。表3に記載の配合に従い、甘味料1およびその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり1.0gの組成物17を得た。
(比較組成物6)
表1に記載のガムベースA、酸味料としてのフマル酸、甘味料1、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり1.0gの比較組成物6を得た。
(組成物18)
組成物中のゴム成分の含有量が3.9重量%となるように、表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表3に記載の配合に従って用いた他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり2.1gの組成物18を得た。
(組成物19)
組成物中のゴム成分の含有量が5.6重量%となるように、表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表3に記載の配合に従って用いた他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり2.1gの組成物19を得た。
(組成物20)
組成物中のゴム成分の含有量が6.6重量%となるように、表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表3に記載の配合に従って用いた他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり2.1gの組成物20を得た。
(比較組成物7)
組成物中のゴム成分の含有量が13.7重量%となるように、表1に記載のガムベースB、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり2.1gの比較組成物7を得た。
(比較組成物8)
組成物中のゴム成分の含有量が7.0重量%となるように、表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり2.1gの比較組成物8を得た。
(比較組成物9)
組成物中のゴム成分の含有量が6.1重量%となるように、表1に記載のガムベースD、酸味料としてのクエン酸、甘味料2、およびその他成分を表4に記載の配合に従った他は、組成物1の製造方法と同様の方法で、1粒当たり2.1gの比較組成物9を得た。
Figure 2019011414
表1中、ポリイソブチレンは重量平均分子量が68,000(Mw)〜400,000(Mw)のものを用いた。また、ポリイソプレンの重量平均分子量は10,000〜650,000(Mw)である。その他原料は天然樹脂の樹脂分、乳化剤、エステルガム、充填剤等を含む。
Figure 2019011414
Figure 2019011414
Figure 2019011414
Figure 2019011414
Figure 2019011414
表3および表4中、「甘味料」は、高甘味度甘味料以外の甘味料を示し、「数値の積」は、組成物中のガムベースの含有量の数値とゴム成分の含有量の数値の積を示す。
[呈味成分の強度評価]
上記で製造した組成物1〜17および比較組成物1〜6について、専門家による呈味成分の強度評価を行った。詳細について以下に示す。
(実施例1)甘味成分の評価
組成物1〜9および比較組成物1について、5分間咀嚼を行った後の組成物の水分率の測定を行った。
水分率の測定方法は以下のとおりである。咀嚼前の各組成物の重量を測定し、毎分80回のペースで5分間咀嚼を行った。咀嚼後の各組成物の重量を測定した後に、70℃で4時間以上減圧乾燥を行い、再び各組成物の重量を測定した。咀嚼前の組成物の重量に対する、咀嚼後の組成物の重量と減圧乾燥後の重量の差を水分率とした。各組成物について、上記操作を2回行い、その平均値を図1に示す。なお、参考として、図1には、同様に測定した咀嚼前の各組成物中の水分率も示した。
図1に示す結果より、組成物1〜9および比較組成物1の咀嚼後の水分率は、咀嚼前の各組成物中の水分率と比べて大きく増加するものの、咀嚼後の各組成物中の水分率にはほとんど差がなかった。
続いて、組成物1〜9および比較組成物1について、組成物中に残存したアスパルテームの残存率を、高速液体クロマトグラフィーを用いて測定した。
残存率の測定方法は以下のとおりである。上記で乾燥を行った咀嚼前および咀嚼後の各組成物に、高速液体クロマトグラフ用のクロロホルム(20ml)と蒸留水(50ml)を加え、70℃で1時間還流抽出し、ガムの溶解と抽出を並行して行った。還流抽出後、液−液分配により水層に溶解したアスパルテームを回収し、サンプルとした。各サンプル中のアスパルテームを以下に示す分析条件で高速液体クロマトグラフィーにより定量し、咀嚼前の組成物より得られたサンプル中のアスパルテームの量に対する咀嚼後の組成物より得られたサンプル中のアスパルテームの量を残存率とした。各組成物について、上記操作を4回行い、その平均値を図2に示す。
<分析条件>
装置:Alliance Waters 2695 (日本ウォーターズ株式会社製)
カラム:Cadenza CD−C18(3.0×100mm,3μm,インタクト株式会社製)
移動相:A:95%アセトニトリル/2mM酢酸アンモニウム
B:1%アセトニトリル/2mM酢酸アンモニウム
送液:グラジエント
グラジエント条件:0.0〜1.5分 A:B=0:100
1.5〜6.5分 A:B=30:70
6.5〜10.0分 A:B=100:0
10.0〜15.0分 A:B=0:100
流速:1.0ml/分
検出:フォトダイオードアレイ検出器2695 (日本ウォーターズ株式会社)
解析波長:210nm
図2に示す結果より、5分間咀嚼を行った後の、本発明の組成物1〜9中のアスパルテームの残存率は、比較組成物1中のアスパルテームの残存率と比較して高いことが明らかとなった。このことから、本発明の組成物では、アスパルテームの徐放性が優れていることが分かる。本発明の組成物が水を含みにくいために、組成物からのアスパルテーム等の水溶性呈味成分の溶出が遅くなることが考えられた。しかし、図1に示す咀嚼後の組成物中の水分率の低さと、図2に示す咀嚼後の組成物中のアスパルテームの残存率の高さとの間に相関が示されなかった。従って、本発明の組成物における水溶性呈味成分の持続性の向上は、組成物の水の含みにくさのみが要因ではないことが明らかとなった。
図3には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物3および比較組成物1の甘味強度の評価の平均値を示す。Time Intensity法による評価は、組成物を毎分80回のペースで咀嚼を行い、甘味強度を10秒間隔で評価する条件で行った。
比較組成物1の甘味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、8分10秒経過した時点で甘味を感じなくなっていた。一方、組成物3の甘味強度は、咀嚼開始後10〜20秒程度で最大値を示し、その最大値は比較組成物1よりも低い値であった。これは、組成物3において、咀嚼開始後10〜20秒の水溶性甘味成分の徐放性が、比較組成物1よりも優れていることを示す。さらに、組成物3では、甘味強度が最大値を示した後も、緩やかに甘味強度が低くなり、12分経過した時点で甘味を感じなくなっていた。
このように、本発明の組成物は、咀嚼時に水溶性甘味成分を緩やかに放出することができ、呈味持続性が向上されていることが明らかとなった。
図4には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物10および比較組成物2の甘味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物2の甘味強度は、咀嚼開始後30秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、7分50秒経過した時点で甘味を感じなくなっていた。一方、組成物10の甘味強度は、咀嚼開始から緩やかに上昇し、咀嚼開始後1分40秒で最大値を示した。その最大値は比較組成物2よりも低い値であった。その後、甘味強度は緩やかに低くなり、10分40秒経過した時点で甘味を感じなくなっていた。
このように、本発明の組成物は、咀嚼時に水溶性甘味成分を緩やかに放出することができ、呈味持続性が向上されていることが明らかとなった。
(実施例2)酸味成分の評価
図5には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物11および12並びに比較組成物3の酸味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物3の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、2分30秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。一方、組成物11の酸味強度は、咀嚼開始から緩やかに上昇し、咀嚼開始後1分20秒で最大値を示した。その最大値は比較組成物3よりも低い値であった。その後緩やかに低くなり、5分10秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。また、組成物12の酸味強度は、組成物11と比較して、咀嚼開始からさらに緩やかに上昇し、咀嚼開始後1分〜3分40秒の間で複数回最大値を示した。その最大値は組成物11よりも低い値であった。その後緩やかに酸味強度が低くなり、7分20秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。
このように、本発明の組成物は、咀嚼時に水溶性酸味成分を緩やかに放出することができ、呈味持続性が向上されていることが明らかとなった。また、組成物11と組成物12の比較より、同量のガムベースを用いた場合でも、組成物中のゴム成分の含有量を高めることにより、組成物の呈味持続性がより向上されることも明らかとなった。
また、Time Intensity法により、組成物12および比較組成物3の酸味強度が0となった時点における、組成物中のクエン酸の残存率を測定した。クエン酸の残存率の測定は、分析条件を変えた以外は、上記アスパルテームの残存率と同様の方法で行った。
<分析条件>
装置:Alliance Waters 2695 (日本ウォーターズ株式会社製)
カラム:TOSOH TSK−GEL ODS−100V(4.6mm×25cm,5μm,東ソー株式会社製)
移動相:50mM リン酸−リン酸アンモニウム緩衝液(pH2.0)
送液:アイソクラティック
流速:1.0ml/分
検出:フォトダイオードアレイ検出器2695 (日本ウォーターズ株式会社製)
解析波長:210nm
その結果、比較組成物3の酸味強度がほぼ0となった2分10秒の時点における組成物12および比較組成物3中のクエン酸の残存率は、それぞれ67.5%および16.3%であった。また、組成物12の酸味強度がほぼ0となった7分10秒の時点における組成物12のクエン酸の残存率は19.1%であった。
図6には、4名の専門家によるTime Intensity法による、組成物13および比較組成物4の酸味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物4の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、2分50秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。一方、組成物13の酸味強度は、咀嚼開始後20秒で最大値を示し、その最大値は比較組成物4よりも低い値であった。最大値を示す時間は早かったが、1分40秒まで最大値に近い酸味強度を保ち、その後緩やかに低くなり、6分経過した時点で酸味を感じなくなっていた。
このように、本発明の組成物は、咀嚼時に水溶性酸味成分を緩やかに放出することができ、呈味持続性が向上されていることが明らかとなった。
また、図5および図6に示すTime Intensity法の結果の比較から、以下のことが明らかとなった。
比較組成物3と4の比較より、両組成物の酸味の呈味持続時間の差が約20秒であったことから、比較組成物の配合において、クエン酸を増やすことは、酸味の呈味持続性を顕著に向上する有効な手段となりえないことが明らかとなった。一方、組成物12と組成物13の比較により、クエン酸の組成物中の含有量を増やすよりも、組成物中のガムベース或いはゴム成分の含有量を高める方が、酸味の持続性の向上には有効であることが明らかとなった。また、組成物中のガムベース或いはゴム分を増やした組成物では、酸味の呈味持続性の向上の程度は顕著ではないが、組成物中のクエン酸の含有量を増やすことにより、酸味の呈味持続時間が向上されることが明らかとなった。なお、組成物13には香料を添加しているが、香料が酸味の呈味持続時間に影響しないことは後述の図18で示されている。
続いて、組成物中のガムベースの含有量が同じである場合の、ゴム成分の含有量の変化による呈味持続性の変化の評価を行った。図7には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物14および比較組成物3の酸味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物3の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、3分経過した時点で酸味を感じなくなっていた。一方、組成物14の酸味強度は、咀嚼開始後20秒で最大値を示し、その最大値は比較組成物3よりも低い値であった。最大値を示す時間は比較組成物3と同じ時間であったが、その後は比較組成物3よりも緩やかに酸味強度が低くなり、5分10秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。
このように、組成物中のガムベースの含有量が従来のガム組成物と同程度であっても、組成物中のゴム成分の含有量を増大させ、組成物中のガムベースの含有量とゴム成分の含有量(重量%)の数値の積を一定の値とすることで、咀嚼時に水溶性酸味成分を緩やかに放出し、呈味持続性を向上させることができることが明らかとなった。
図8には、2名の専門家によるTime Intensity法による、組成物16および比較組成物5の咀嚼を3分間行った際の酸味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物5の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、2分10秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。一方、組成物16の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示したものの、その最大値は比較組成物5よりも低く、その後緩やかに小さくなり、3分経過した時点でも酸味が持続していた。
このように、本発明の組成物は、咀嚼時に水溶性酸味成分を緩やかに放出することができ、呈味持続性が向上されていることが明らかとなった。
そこで、3分間咀嚼を行った後の、組成物16および比較組成物5中の水分率の測定を行った。
水分率の測定方法は以下のとおりである。咀嚼前の組成物の重量を測定し、3分間咀嚼を行った。咀嚼後の組成物の重量を測定した後に、70℃で4時間以上減圧乾燥を行い、再度組成物の重量を測定した。咀嚼前の組成物の重量に対する、咀嚼後の組成物の重量と減圧乾燥後の重量の差を水分率とした。各組成物について、2回行った平均値を図9に示す。なお、参考として、図9には、同様に測定した、咀嚼前の組成物16および比較組成物5の水分率も示した。
図9に示す結果より、組成物16および比較組成物5の咀嚼後の水分率は、それぞれの組成物の咀嚼前の水分率と比べて大きく増加するものの、咀嚼後の水分率にはほとんど差がなかった。従って、本発明の組成物における水溶性呈味成分の持続性の向上は、組成物の水の含みにくさのみが要因ではないことが明らかとなった。
続いて、咀嚼後の組成物16および比較組成物5中のリンゴ酸の残存率を測定した。リンゴ酸の残存率の測定は、上記クエン酸の残存率と同様の方法で行った。
その結果、3分間咀嚼を行った後の、組成物16および比較組成物5中のリンゴ酸の残存率は、それぞれ27.0%および11.0%であった。従って、比較組成物5と比較して、組成物16ではリンゴ酸の徐放性が向上され、その結果、図8で示された酸味の呈味持続性を向上させることができたと考えられる。
図10には、2名の専門家によるTime Intensity法による、組成物17および比較組成物6の咀嚼を3分間行った際の酸味強度の評価の平均値を示す。
組成物17および比較組成物6の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示すものの、その強度は小さく、3分経過した時点でも酸味が持続していた。
そこで、3分間咀嚼を行った後の、組成物17および比較組成物6の水分率の測定を行った。
水分率の測定は、組成物16および比較組成物5の水分率の測定方法と同様の方法で行った。組成物17および比較組成物6の水分率、並びに参考として咀嚼前の組成物17および比較組成物6の水分率を図11に示す。
図11に示す結果より、組成物17および比較組成物6の咀嚼後の水分率は、それぞれの組成物の咀嚼前の水分率と比べて大きく増加するものの、咀嚼後の水分率にはほとんど差がなかった。
続いて、咀嚼後の組成物17および比較組成物6中のフマル酸の残存率を測定した。フマル酸の残存率の測定は、上記クエン酸の残存率と同様の方法で行った。
その結果、3分間咀嚼を行った後の、組成物17および比較組成物6のフマル酸の残存率は、それぞれ89.7%および85.8%であり、組成物からフマル酸がほとんど溶出されていないことが分かった。このことから、フマル酸の低い水溶性(25℃において0.63g/100ml)のために、組成物からフマル酸が溶出されないと考えられる。
図12には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物18〜20および比較組成物3の酸味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物3の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後急激に低下し、2分50秒経過した時点で酸味を感じなくなっていた。一方、組成物18〜20の酸味強度も、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示すものの、それらの最大値は比較組成物3よりも低い値であった。その後、組成物18〜20の酸味強度は緩やかに低くなり、組成物18では4分10秒経過した時点で、組成物19では6分20秒経過した時点で、組成物20では7分50秒経過した時点で、酸味を感じなくなっていた。
このように、本発明の組成物は、咀嚼時に水溶性酸味成分を緩やかに放出することができ、呈味持続性が向上されていることが明らかとなった。また、組成物18〜20の比較より、ゴム成分を追加することなく、同じガムベースを使用した場合、同量の酸味料を用いた場合でも、組成物中のガムベースの含有量の数値とゴム成分の含有量の数値の積が高いほど、組成物の呈味持続性がより向上されることも明らかとなった。
図13には、3名の専門家によるTime Intensity法による、比較組成物7〜9の酸味強度の評価の平均値を示す。
比較組成物7の酸味強度は、咀嚼開始後10秒程度で最大値を示し、その後緩やかに低くなり、4分20秒経過した時点で、酸味を感じなくなっていた。また、比較組成物8の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、その後緩やかに低くなり、9分40秒経過した時点で、酸味を感じなくなっていた。一方、比較組成物9の酸味強度は、咀嚼開始後20秒程度で最大値を示し、3分10秒経過した時点で、酸味を感じなくなっていた。
上記結果より、組成物中のガムベースの含有量が26.0重量%である比較組成物9の呈味持続性は、向上されていないことが明らかとなった。一方、組成物中に多量のガムベースおよびゴム成分が、または多量のガムベースが含有されている比較組成物7および8の呈味持続性は、より向上されることが明らかとなった。しかし、これらの組成物については、以下に示すように食感の問題が生じた。
組成物18〜20並びに比較組成物3、7、および8について、3名の専門家による食感の評価を行った。評価基準は、以下のA〜Cで行い、その結果を表5に示した。
評価基準
A:適度な弾力とふくよかさがあり、咀嚼しやすく快適である。
B:弾力が強いものの、不快感をあまり感じない。
C:弾力が強すぎ、不快感および疲労感を感じる。
Figure 2019011414
表5に示すように、組成物中のゴム成分の含有量が13.7重量%でありガムベースの含有量とゴム成分の含有量の数値の積が1027.5である比較組成物7、および組成物中のガムベースの含有量が75.0重量%である比較組成物8は、組成物の弾力が強すぎ、食感が悪いものであった。
(実施例3)ゴム成分以外の成分の影響の検証
(実施例3−1)組成物の製造
以下に示す方法で、種々の成分の含有量を変更した組成物21〜27を製造した。
(組成物21)
組成物中のマイクロクリスタリンワックスの含有量が4.3重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースA、酸味料としてのクエン酸およびマイクロクリスタリンワックスを各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練しガムベースを調製した。このガムベースに表6に記載の配合に従い、甘味料2およびその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物21を得た。
(組成物22)
組成物中のゴム成分の含有量が7.6重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAと表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)を各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練した。続いて、表6に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うようミキサーで混練し、ガムベースを調製した。その後、表6に記載の配合に従い、甘味料2、組成物中のモノグリセリドの含有量を1.4倍(0.27重量%)としたその他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物22を得た。
(組成物23)
組成物中のゴム成分の含有量が3.6重量%、ポリ酢酸ビニルの含有量が18.3重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースAおよびポリ酢酸ビニルを各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練した。続いて、表6に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うようミキサーで混練し、ガムベースを調製した。その後、表6に記載の配合に従い、甘味料2、その他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物23を得た。
(組成物24)
組成物中のゴム成分の含有量が6.8重量%、ポリ酢酸ビニルの含有量が16.1重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースA、表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)、並びにポリ酢酸ビニルを各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練した。続いて、表6に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うようミキサーで混練し、ガムベースを調製した。その後、表6に記載の配合に従い、甘味料2、その他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり2.1gの組成物24を得た。
(組成物25)
組成物中のゴム成分の含有量が11.1重量%となるように、はじめに表1に記載のガムベースB、表2に記載のポリイソブチレンBおよびE(重量比2.3:1.7)を各成分が十分に混ざり合うようミキサーで混練した。続いて、表6に記載の配合に従い、酸味料としてのクエン酸を加え、各成分が十分に混ざり合うようミキサーで混練し、ガムベースを調製した。その後、表6に記載の配合に従い、甘味料2、その他成分の混合物を加え、5分間ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下で熟成し、1粒当たり1.0gの組成物25を得た。
(組成物26)
甘味料として、甘味料3を用いた他は、組成物25の製造方法と同様の方法で組成物26を得た。
(組成物27)
液体香料としてシトラス系香料を加え、表6に記載の配合に従った他は、組成物26の製造方法と同様の方法で組成物27を得た。
Figure 2019011414
表6中の、「数値の積」は、組成物中のガムベースの含有量の数値とゴム成分の含有量の数値の積を示す。
(実施例3−2)ゴム成分以外の成分の呈味持続性への影響の評価
図14には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物11および組成物21の酸味強度の評価の平均値を示す。組成物21は、組成物11のガムベース中のワックスの含有量をマイクロクリスタリンワックスを加えることにより増加させた組成物に相当する。
組成物11および組成物21のTime Intensity法による酸味強度の評価は、図14に示すようにほぼ同じであったことから、マイクロクリスタリンワックスの添加による本発明の組成物の呈味持続性への影響は少ないと考えられる。
図15には、1名の専門家によるTime Intensity法による、組成物12および組成物22の酸味強度の評価を示す。組成物22は、組成物12中の乳化剤の含有量を増加させた組成物に相当する。
組成物12および組成物22のTime Intensity法による酸味強度の評価は、図15に示すようにほぼ同じであったことから、乳化剤の添加による本発明の組成物の呈味持続性への影響は少ないと考えられる。
図16および図17には、2名の専門家によるTime Intensity法による、組成物11および23並びに組成物12および24の酸味強度の評価の平均値を示す。組成物23は、組成物11のガムベース中のポリ酢酸ビニルの含有量を増加させた組成物に相当し、組成物24は、組成物12のガムベース中のポリ酢酸ビニルの含有量を増加させた組成物に相当する。なお、組成物中のポリ酢酸ビニルの含有量は、組成物23の方が組成物24よりも多く、組成物中のゴム成分の含有量は組成物24の方が組成物23よりも多い。
組成物11および組成物23のTime Intensity法による酸味強度の評価、組成物12および組成物24のTime Intensity法による酸味強度の評価は、図16および図17に示すようにそれぞれほぼ同じであったことから、ポリ酢酸ビニルの添加による本発明の組成物の呈味持続性への影響は少ないと考えられる。
図18には、3名の専門家によるTime Intensity法による、組成物25〜27の酸味強度の評価の平均値を示す。
組成物25〜27のTime Intensity法による酸味強度の評価は、図18に示すようにほぼ同じであったことから、甘味料の種類および香料の添加による本発明の組成物の呈味持続性への影響は少ないと考えられる。

Claims (7)

  1. 少なくともゴム成分を含むガムベースと水溶性呈味成分とを含む組成物であって、
    前記組成物中の前記ガムベースの含有量(重量%)と前記ゴム成分の含有量(重量%)の数値の積が160.0以上600.0以下であることを特徴とする組成物。
  2. 前記組成物中の前記ガムベースの含有量が28.0重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物中の前記ゴム成分の含有量が3.0重量%以上12.0重量%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記ゴム成分が、ポリイソブチレンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記組成物中の前記ガムベースの含有量が70.0重量%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記水溶性呈味成分が、少なくとも甘味料および酸味料のいずれか一方を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. チューインガムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
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