JP2019011302A - 生体リズム改善用組成物 - Google Patents

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聖子 上崎
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宏真 今中
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裕 末川
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Abstract

【課題】睡眠障害の予防や改善、いわゆる時差ぼけ状態の予防や改善、生体リズムの位相が変動した際に生じやすい血糖代謝異常、うつ病や心臓病などの全身疾患の発症を予防し得る、生体リズム改善用組成物の提供。【解決手段】ラクトフェリンを含有する経口組成物を生体リズム改善用組成物として使用する。ラクトフェリンの一部が少なくともリポソームに内包されている、医薬品組成物又は食品組成物であることが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、生体リズム位相が変動し、日常生活における環境サイクルや生活リズムと相違する状態(脱同調)になったとしても、正常な生体リズムの位相に改善する(同調)、もしくは生体リズムの位相が変動すること自体を予防する生体リズム改善用組成物に関する。詳しくは、睡眠障害の予防や改善、いわゆる時差ぼけ状態の予防や改善、生体リズムの位相が変動した際に生じやすい血糖代謝異常、うつ病や心臓病などの全身疾患の発症を予防し得る生体リズム改善用組成物に関する。
近年、精神的な緊張が続く長時間の労働する機会や、日勤と夜勤が交互する勤務を行う機会や、海外出張する機会が多い人や複数の職場を掛けもちで長時間労働する人など、生体リズムを狂わせる原因となる生活パターンを送っている人が多数存在している。また、勤労者以外でも、夜遅くまで勉強やゲームなどの娯楽を習慣的に行っている青少年も多くなっている。これらの人において、睡眠をとろうとしても眠れなくなったり、十分な睡眠ができても常に睡眠不足を感じたり、起床時の注意力や集中力が大きく低下するため社会活動において種々の支障を生じたりするという課題が顕在化している。また、生体リズムの位相が正常より大きく相違する状態が続くと、起床時の注意力や集中力が大きく低下するだけでなく、抑うつ、喜怒哀楽などの感情の起伏が激しくなったり、高血圧症、血糖代謝異常や心臓病などのいわゆる生活習慣病といわれる全身疾患発症の一因となったりすることもわかっており、生活リズムの正常化は大きな社会問題となっている。
この生体リズムを正常化する試みとして、自己で生活習慣を改善しうる場合は、起床時に強い光の照射をうけることにより正常化をはかったり、寝具に温度調節の機能を付加することで改善する方法(特許文献1)、香気成分を用い嗅覚を刺激することで改善する方法(特許文献2、3)、動植物に含まれる成分を経口摂取することで改善する方法(特許文献4〜6)などが挙げられる。しかし、これらの方法では、十分な効果が得られなかったり、個人の努力では継続的な実施ができなかったり、健康障害を起こす可能性があるなどの問題点があった。
特開2015−167639号公報 特開2014−196250号公報 特開2015−081227号公報 特開2016−153387号公報 特開2015−199686号公報 特開2016−079096号公報
本発明は、生体リズム位相の変動を抑制し、正常化させる方法、詳しくは、睡眠障害の予防や改善、いわゆる時差ぼけ状態の予防や改善、生体リズムの位相が変動した際に生じやすい血糖代謝異常、うつ病や心臓病などの全身疾患の発症を予防し得る生体リズム位相の変動を抑制し、正常化させる方法の提供を課題とする。
本発明者らは、ラクトフェリンを継続的に経口摂取することで、生体リズムの位相が正常化し、入眠の改善、睡眠の充実感、起床時の集中力や注意力や日中のパフォーマンスが改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
ラクトフェリンを含有する生体リズム位相の改善用組成物。
項2.
ラクトフェリンの一部が少なくともリポソームに内包されている項1に記載の生体リズム位相の改善用組成物。
項3.
ラクトフェリンの一部がリポソームに内包されている項2に記載の生体リズム位相の改善用組成物。
項4.
医薬品組成物又は食品組成物である、項1〜3のいずれかに記載の生体リズム位相の改善用組成物。
項5.
時差ぼけの緩和・改善用である項1〜4のいずれかに記載の生体リズム位相の改善用組成物
項6.
睡眠障害の緩和・改善用である項1〜4のいずれかに記載の生体リズム位相の改善用組成物
本発明によれば、生体リズムの位相の変動を抑制し、または正常化(同調)させることにより、生体リズムの位相が日常生活における環境サイクルや生活リズムと相違(脱同調)した状態で生じるいわゆる「時差ぼけ状態」の改善もしくは予防ができる。言い換えると、認知機能の低下(記憶力の低下、集中力の低下など)や精神身体的状態への悪影響(日中の眠気感の発現、イライラ感の発現、抑うつ状態、睡眠障害など)を改善や予防ができる。このことにより、QOLを向上することができるだけでなく、生体リズムの位相が変動した際に生じやすい血糖代謝異常、うつ病や心臓病などの全身疾患の発症の予防も期待し得る。
OSA睡眠調査票の5因子の「得点」解析結果を示した図である。 OSA睡眠調査票の5因子の「標準化得点(Zi)」解析結果を示した図である。 就寝直前に記入するアンケートの調査結果「日中に感じた眠気の程度」を示した図である。 就寝直前に記入するアンケートの調査結果「1日に感じた精神的な疲れの程度」を示した図である。 就寝直前に記入するアンケートの調査結果「1日に感じた肉体的な疲れの程度」を示した図である。
ラクトフェリンは、分子量が約8万の鉄結合性の糖蛋白質であり、哺乳動物の乳汁、唾液、涙、精液、種々の粘液等に存在する。ヒトにおいても母乳、特に出産後数日の間に多く分泌される初乳に多く存在し、新生児の免疫獲得など健康維持に関して重要な役割を果たしていると考えられている。また、ラクトフェリンは、新生児以降でも体内にも広く分布している。例えば、唾液、涙、十二指腸などの分泌液中に含まれており、新生児以外にとっても重要な役割を担っていると考えられている。本発明に用いるラクトフェリンは、コスト面から牛乳から抽出されたものが好適に用いられるが、由来は特に限定されない。また、アポラクトフェリン、天然型ラクトフェリンまたはホロラクトフェリンであってもよい。具体的には、哺乳類(例えば、ヒト、ウシ、水牛、ウマ、ヤギ、ヒツジ等)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、これらの処理物である脱脂乳、ホエー等からイオン交換クロマトグラフィー等の常法により分離したラクトフェリン、ラクトフェリンから常法により鉄を除去したアポラクトフェリン、アポラクトフェリンに鉄、銅、亜鉛、マンガン等の金属を一部キレートさせた金属結合ラクトフェリン、または前記金属を完全にキレートさせた金属飽和ラクトフェリン、等を使用することができる。 特にウシ由来又はヒト由来のラクトフェリンが好ましい。市販品としては、例えば、森永ラクトフェリンMLF−EX(森永乳業株式会社製)、「Bioferrin」(Glanbia Nutritionals社製)、「Lactoferrin」(Fonterra社製)を好ましく用いることができる。
本発明に用いるラクトフェリンはリポソームに内包された態様(以下、「ラクトフェリンを含んだリポソーム」、「ラクトフェリンを内包したリポソーム」という場合がある。)であってもよい。つまり、ラクトフェリンを含んだリポソームも好ましく用いることができ、ラクトフェリンの一部がリポソームに内包されている態様が最も好ましい。本発明はラクトフェリンを含んだリポソームも有効成分として含む、睡眠改善用組成物も包含する。
リポソームは脂質小胞体であり、リン脂質を主体とした脂質を十分量の水で水和することにより形成される。一般的に、脂質二重層の数に基づいて分類され、多重膜リポソーム(MLV)と一枚膜リポソームに分類される。一枚膜リポソームは、そのサイズに応じて、更にSUV(small unilamella vesicle)、LUV(large unilamella vesicle)、GUV(giant unilamella vesicle)などに分類される。本発明のリポソームは、これらのいずれであってもよい。好ましいのはMLVである。本発明では、リポソームの大きさは、通常30〜1000nm、好ましくは30〜600nm、より好ましくは50〜200nmである。
リン脂質としては、通常レシチンが使用できる。レシチンとしては、例えば、卵黄レシチン、大豆レシチン、ナタネレシチン、コーンレシチン、ひまわりレシチン、ピーナッツレシチンなどを1種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができるがこれらに限定されない。本発明では、これらの水素添加物を用いることもできる。レシチンはホスファチジルコリン又は1,2−ジアシルグリセロール 3−ホスホコリンとも称され、一般的に、グリセロールの1位及び2位に脂肪酸が結合している。本発明では、上記例示のレシチンに加えて、1位及び2位の両方又は片方に炭素数12〜24の不飽和脂肪酸が結合しているレシチンを使用することが好ましく、1位に炭素数12〜24の飽和脂肪酸、2位に炭素数12〜24の不飽和脂肪酸が結合しているレシチンを使用することが特に好ましい。ここで、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸は直鎖状及び分枝状のいずれでもよい。好ましい不飽和脂肪酸としては、炭素数16〜18の不飽和脂肪酸を使用できる。特に2位にオレイン酸、リノール酸が多く結合したレシチンが好ましい。具体的には、卵黄レシチン、大豆レシチンが好ましい。
ラクトフェリンを含んだリポソームは、従来の方法により製造することができる。例えば、所望量のレシチン及び必要に応じて所望量のステロールを、例えばエタノールなどの適当な有機溶媒で可溶化し、減圧下に溶媒を除去し、膜脂質を作成後、これにラクトフェリンや任意の生理活性物質を含む水溶液を添加して、例えば、1000〜3000rpm程度で2〜5分間程度撹拌して、リポソーム懸濁液を調製することにより、ラクトフェリンを封入したリポソームを得ることができる。
また、この方法とは別に、所望量のレシチン及び必要に応じて所望量ステロールを少量のエタノールに溶解後、水溶液又は緩衝液に分散して予備乳化を行った後、高圧で分散させて脂質二重層を形成させてリポソーム懸濁液を調製することによってもラクトフェリンを封入したリポソームを得ることができる。
ステロールとしては、コレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、デスモステロール、ジヒドロコレステロールなどの動物由来のステロール;β−シトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、エルゴスタディエノール、シトステロール、ブラシカステロールなどの植物由来のステロール(フィトステロール);チモステロール、エルゴステロールなどの微生物由来のステロール等が挙げられ、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも、コレステロール又はフィトステロールが好ましく用いられる。
リポソームにおけるレシチンとステロールのモル比は、55:45〜95:5程度が好ましく、60:40〜90:10程度がより好ましく、75:25〜85:15程度が最も好ましい。モル比がこれらの範囲にあるとリポソーム膜の安定性が向上する。なお、レシチン又はステロールの含有量は既知の方法で測定できる。例えば、レシチンの含有量はFiske−Subbarow法など、ステロールの含有量はHPLC、比色法などによって定量できる。
本発明において使用される、ラクトフェリンを内包したリポソームにおいて、ラクトフェリンはリポソーム膜に囲まれる空間に封入されていることが好ましいが、ラクトフェリンがリポソーム膜構成成分として含まれていてもよいし、多重膜リポソームを構成する多重膜の間に含まれていてもよいし、リポソーム膜のうちの最も外側の膜にラクトフェリンが付着又は結合する形態で含まれていてもよい。
得られたラクトフェリンを内包したリポソームの懸濁液は、必要に応じて、リポソーム外液中のラクトフェリンを除去する操作、例えば懸濁液を濾過後,得られた濾液を透析する操作を行ってもよい。また、リポソームの懸濁液は、液状のままでも使用できるが、凍結乾燥した乾燥物として使用することもできる。リポソームは、その乾燥物を錠剤やカプセル化したものをはじめ、様々な経口摂取に適した形態とすることが可能である。
ラクトフェリンを内包したリポソームの懸濁液中におけるラクトフェリン、レシチンおよびステロールの含有量は、以下のとおりである。ラクトフェリンの含有量は好ましくは10〜99質量%程度、より好ましくは20〜95質量%程度、さらに好ましくは30〜90質量%程度。レシチンの含有量は、好ましくは1〜80質量%程度、より好ましくは3〜65質量%程度、さらに好ましくは5〜50質量%程度。ステロールの含有量は、好ましくは0〜40質量%程度、より好ましくは0.1〜30質量%程度、さらに好ましくは1〜20質量%程度である。また、ラクトフェリンの含有量がレシチンの含有量に比べて3倍程度までであれば、ラクトフェリンの全てがリポソームに内包される場合があり得るが、4倍を超えると少なくとも一部のラクトフェリンはリポソームに包含されない形で懸濁液中に存在している。
さらに、ラクトフェリンを内含したリポソームの表面をコーティングすることができ、このコーティング物も有効成分として利用できる。好ましいコーティングとしては、硫酸基を含有する多糖類によるコーティングがあげられる。硫酸基含有多糖類としては、フコイダン、カラギーナン、寒天、ヘパリンなどが挙げられる。また、該硫酸基含有多糖類としては、硫酸基を含まない多糖を硫酸化したものも包含され、例えば、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸などであってもよい。
硫酸基含有多糖類としては、分子量が5000〜300000程度のものが好ましく用いられる。これらの硫酸基含有多糖類の中でもフコイダン及びカラギーナンを好ましく用いることができ、特にフコイダンが好ましい。硫酸基含有多糖類の使用量は、例えば、リポソームに含有されるレシチン100質量部に対して、10〜500質量部程度が好ましく、20〜200質量部程度がより好ましい。
コーティングは、例えば、ラクトフェリンを含んだリポソームを含む懸濁液に、硫酸基含有多糖類を加え、1000〜3000rpm程度で2〜5分間程度撹拌することにより行うことができる。また、1つのコーティング膜の中に複数のリポソームが含まれていてもよい。なお、リポソームが硫酸基含有多糖類でコーティングされていることは、例えば、リポソーム溶液のゼータ電位が、硫酸基含有多糖類を添加して撹拌した際に変化することにより確認できる。
本発明に係るラクトフェリンを含有する生体リズム改善用組成物は、日常、夜勤などで生活パターンが不規則になりがちな人であっても、生体リズムの位相が変動することを予防し、もしくは生体リズム位相を日常生活における環境サイクルや生活リズムに同調させることで、記憶力の低下や集中力の低下などの認知機能の低下を改善したり、日中の眠気感の発現、イライラ感の発現、抑うつ状態、睡眠障害などの精神身体的状態への悪影響を改善する効果を得ることが出来る。
当該ラクトフェリンを含有する生体リズム改善用組成物におけるラクトフェリンの含有量は本発明の効果が奏される範囲であれば特に制限されない。例えば、1〜10000mg、5〜5000mg、10〜2000mg、又は20〜1000mg程度が例示できる。また、含有割合も特に制限はされず、例えば0.1〜100質量%、1〜99質量%、又は10〜80質量%程度、が例示できる。またさらに、当該生体リズム改善用組成物を摂取する場合のラクトフェリンの摂取量も特に制限はされず、例えば成人一日あたり10〜10000mg、20〜5000mg、30〜2000mg、又は50〜1000mg程度が例示できる。
また、当該ラクトフェリンを含有する生体リズム改善用組成物は、成人1日当たり1回又は複数回(好ましくは2〜3回)に分けて摂取することが好ましい。子供の場合は、年齢に応じて摂取回数を制限したり、1回当たりの摂取量を制限する事が好ましい。制限の方法としては例えば、成人であれば複数個摂取するところを摂取する個数を減らしたり、タブレットや打錠剤に割線を設け、摂取量に応じて分割してから摂取する方法などが挙げられる。摂取量を適用対象はヒトが好ましいが、ヒト以外の非ヒト哺乳動物であってもよい。適用対象が非ヒト哺乳動物(例えばペット又は家畜、より具体的には、イヌ、ネコ、サル、ウシ、ブタ、ヒツジ等)の場合も、当該ヒトの投与又は摂取量を参考として適宜設定することができる。
当該ラクトフェリンを含有する生体リズム改善用組成物は、医薬組成物、医薬部外品組成物又は食品組成物(飲料組成物及び食品添加物組成物を包含する)として好ましく用いることができる。
医薬組成物や医薬部外品として用いる場合、他の成分としては、薬学的に許容される基剤、担体、及び/又は添加剤(例えば溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等)等が例示できる。また、当該医薬組成物の形態も特に制限されず、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤等が例示できる。これらの形態の医薬製剤は、必要に応じて当該他の成分と、ラクトフェリンを組み合わせて常法により調製することができる。
食品組成物として用いる場合、他の成分としては、食品衛生学上許容される基剤、担体、添加剤や、その他食品として利用され得る成分・材料が例示できる。また、当該食品組成物の形態も特に制限されず、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品などの保健機能食品;病者用食品、妊産婦授乳婦用粉乳、乳児用調製粉乳などの特別用途食品;栄養補助食品、健康補助食品、栄養調整食品、サプリメントなどの、いわゆる健康食品;病者向け調理済み食品(病院食、病人食又は介護食等)等が例示できる。これらは常法により調製することができる。特に、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品などの保健機能食品;病者用食品、妊産婦授乳婦用粉乳、乳児用調製粉乳などの特別用途食品;栄養補助食品、健康補助食品、栄養調整食品、サプリメントなどの、いわゆる健康食品として、食品組成物を調製する場合は、継続的な摂取が行いやすいように、例えば顆粒、カプセル、錠剤(チュアブル剤等を含む)、飲料(飲料パウダー、ドリンク剤等)等の形態で調製することが好ましく、なかでもカプセル、タブレット、錠剤、飲料パウダー、ドリンク剤の形態が摂取の簡便さの点からは好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。なお、食品組成物の中でも食品添加物組成物として用いる場合には、その形態として、例えば液状、粉末状、フレーク状、顆粒状、ペースト状のものが挙げられる。
特に制限はされないが、当該ラクトフェリンを含有する生体リズム改善用組成物の上記その他の成分としては、デキストリン、セルロース、レシチン(特に大豆由来)、微粒二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウム等が特に好ましく例示される。
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する。
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
ラクトフェリンの飲用が認知機能や精神身体的状態に与える影響の検討
日常、生活リズムが乱れがちと自覚する工場勤務者30名(うち、夜勤を含む変則勤務者は12名)に対して、ラクトフェリンの飲用が及ぼす認知機能や精神身体的状態に与える影響を検討した。被験者は2週間連続で270mg/日のラクトフェリンを摂取し、飲用1週間前を含む3週間の毎日においてアンケート調査を実施し、調査結果を解析した。
摂取に用いた被検体は次の手順に従って調製した。ラクトフェリンは既存の天然食品添加物であるウシ由来LFを90%以上含む食品用原料である森永ラクトフェリンMLF−EX(森永乳業株式会社製)を用いた。試験には打錠剤(300mg錠:1錠あたりラクトフェリン45mgを含有する)を用いた。打錠剤には、ラクトフェリン以外に、デキストリン、セルロース、レシチン(大豆由来)、微粒二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウムを成分として配合した。なお、プラセボとしては、MLF−EXをデキストリンで置き換えた打錠剤を用いた。
摂取条件としては、時間を指定せず1回に1日分全ての錠剤(6錠)を摂取することのみ規定した。
試験は、まず1週間プラセボを摂取し、1週間後にアンケート調査を行った。ついで、2週間被検体を摂取し、摂取後1週間目と2週間目の2回、プラセボと同様アンケート調査を実施した。
アンケートは、起床時5分以内に記入するアンケートと就寝直前に記入するアンケートの2種類を使用した。
起床時5分以内に記入するアンケート用紙は、OSA睡眠調査票MA版(OSA sleep inventory MA version)(一般社団法人日本睡眠改善協議会公開版)を用いた。記入はVisual Analog Scale(VAS)形式で行った。OSA睡眠調査票MA版は、16項目の質問で構成されたアンケート用紙を用い、下記の5因子について、得点および標準化得点を算出して、睡眠の質に関する感覚を評価するものである。5因子としては、第1因子:起床時眠気(sleepiness on rising)、第2因子:入眠と睡眠維持(initiation and maintenance of sleep)、第3因子:夢み(frequent dreaming)、第4因子:疲労回復(refreshing)、第5因子:睡眠時間(sleep length)の5因子である。
就寝直前に記入するアンケートは、「日中に感じた眠気の程度」「1日に感じた精神的な疲れの程度」「1日に感じた肉体的な疲れの程度」の3項目から構成され、記入はVAS形式で行った。
解析にあたり、夜勤を含む変則勤務者については、試験期間中の夜勤の有無が試験結果に影響した可能性を排除できないため、夜勤の有無を共変量として共分散分析を行った。
解析結果を図1〜5に示す。
OVA睡眠調査票によるアンケート結果では、16個の調査項目のうち「ウトウとしなかった」「悪夢を見なかった」「睡眠中に目が覚めなかった」「答えるのが面倒だ」および「眠りが深かった」の5項目には有意差が得られなかったが、それ以外の11項目全てで有意差を確認した。これらの結果を元に算出した「得点」および「標準化得点」は、図2に示したとおり両方とも同様の傾向を示し、第3因子である「夢み」以外の4因子において0.1%の危険率で有意に睡眠改善が確認できた。また、日中のパフォーマンスの評価である就寝直前のアンケートの解析結果でも全ての項目で、飲用によるパフォーマンスの向上が確認され、特に精神的な疲れの改善は危険率0.1%、肉体的な疲れの改善は危険率1%で有意差があった。以上より、睡眠改善および日中のパフォーマンスの改善が見られたことから、ラクトフェリンの飲用は生体リズム位相が変動し、日常生活における環境サイクルや生活リズムと相違した場合に正常な状態に改善したり、生体リズムの位相が変動することを予防する効果があることがわかった。

Claims (4)

  1. ラクトフェリンを含有する生体リズム位相の改善用組成物。
  2. ラクトフェリンの一部が少なくともリポソームに内包されている請求項1に記載の生体リズム位相の改善用組成物。
  3. ラクトフェリンの一部がリポソームに内包されている請求項2に記載の生体リズム位相の改善用組成物。
  4. 医薬品組成物又は食品組成物である、請求項1〜3のいずれかに記載の生体リズム位相の改善用組成物。

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