JP2019010246A - 関節用装具 - Google Patents

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Abstract

【課題】患部を適切な肢位で固めるまで固定材を保持できる関節用装具を提供すること。【解決手段】関節用装具1は、芯材を有する固定材を収容する本体部2と、本体部2を患部に固定する第1の固定部3、4、5と、本体部2の患部に当接する部分を所定の角度に屈曲させて固定する第2の固定部6と、を備える。前記第2の固定部は、手の甲を前腕の外側面方向に引っ張って手首を固定する外側面固定部材を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、関節用装具に関し、特に、固定材を収容した本体部を用いて手首等の関節を固定する関節用装具に関する。
従来から、整形外科領域の医療現場においては、患部を外固定する手段として医師が患者を整復し、外固定材により患部を固定する「ギプス処置」という処置が行われている。ギプス処置は、例えば、基材に水硬化性の樹脂が含浸された固定材を用いることが主流となっている。このギプス処置の手順は、一例として、まず患部の整復を行い、次に固定材を水で濡らし、含水させた固定材を患部に取り付けて、患部が適切な肢位になるように固定する、という順序で行われる。
このような処置に使用する固定材として、例えば、特許文献1には、整形外科的治療段階において四肢に適用する耐湿性の取外し可能なギプスであって、内側面と外側面を有するギプス本体と、前記本体に備わっていると共に、患者の皮膚から大気中へと外に湿気の移動を促す開放的な構造を有し、耐湿性で単層の3次元的なダブルニット生地で形成され、開いた位置と、前記四肢の治療領域に適用される前記ギプス本体の部分を覆う閉じた位置との間で移動可能なフラップ部であって、初期治療段階において患者の装着した副木を、前記ギプス本体と前記フラップ部との間で覆って保持するように適合させた前記フラップ部と、を含む、耐湿性の取外し可能なギプスが開示されている。
特許文献1に記載のギプスを使用することにより、患部の四肢と骨折管理器具との取り付けを向上させることができ、また、装着中にギプスに溜まった水分を効率的に管理することができるとされている。
特表2014−518526号公報
しかしながら、このような水硬化性の樹脂による固定材では、水等に濡らしてから適度な強度を得るまで固まるのに、少なくとも10分程度は必要となる。この間は、取り付けが完了し患部の適切な肢位がとれたとしても、その肢位をくずさないように、医師がギプス処置の際に患者の固定肢位と固定材の形状を整える「モールディング」という行為を続ける必要がある。このように、医師がギプス処置を行うためには、一人の患者にかかる負担が大きくなってしまうなどの問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、患部を適切な肢位で固めるまで固定材を保持できる関節用装具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態である関節用装具は、芯材を有する固定材を収容する本体部と、本体部を患部に固定する第1の固定部と、本体部の患部に当接する部分を所定の角度に屈曲させて固定する第2の固定部と、を備える。
本発明によれば、患部を適切な肢位で固めるまで固定材を保持できる関節用装具を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る関節用装具の開いた状態の外側面を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る関節用装具の開いた状態の内側面を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る関節用装具の装着状態を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る採型前のキャストステーを示す平面模式図である。 本発明の第1実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る関節用装具の開いた状態の外側面を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る関節用装具の開いた状態の内側面を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る関節用装具の装着状態を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る関節用装具の開いた状態の外側面を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る関節用装具の開いた状態の内側面を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る関節用装具の装着状態を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。また、本発明は、下記の各実施例及びその変形例のいずれかを互いに組み合わせることもできる。
<1.第1実施形態に係る関節用装具>
図1から図8を用いて、本発明の第1実施形態に係る関節用装具について説明する。本実施形態に係る関節用装具は、手首の関節を固定する手首用装具である。
(1−1)関節用装具の構成例
まず、本実施形態に係る関節用装具の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る関節用装具の開いた状態の外側面を示す模式図である。図2は、本実施形態に係る関節用装具の開いた状態の内側面を示す模式図である。図3は、本実施形態に係る関節用装具の装着状態を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る手首の関節用装具1は、本体部2と、第1の固定部と、第2の固定部と、を備えている。第1の固定部は、本体部2を掌に固定する掌固定部材である掌ベルト3と、本体部2を前腕に固定する前腕固定部材である固定ベルト4および固定ベルト5と、を有する。第2の固定部は、手の甲を前腕の外側面方向に引っ張って手首を固定する外側面固定部材である角度調整ベルト(モールディング用ベルト)6を有する。以下に、各部について詳細に説明する。
本体部2は、平面形状が略矩形で、装着時に掌に接する内側面と、その反対側の外側面と、を有している。本体部2の内側面と外側面との間は開閉可能であり、その間に、例えば固定材である水硬化性ステー(キャストステー)を収容するステー収容部7が形成されている。また、本体部2は、図1において、上部斜め右上方向に向かって掌ベルト3が形成され、右側面から略水平方向に向かって固定ベルト4および固定ベルト5が形成されている。
本体部2を構成する糸素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれでもよく、例えば、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、セルロース系繊維(綿、レーヨン、ポリノジック、リヨセル等)、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン,ポリプロピレン等)、アセテート系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、毛(羊毛、獣毛等)などを単独で用いた糸、又はこれら繊維を混用した糸を用いることができる。糸の種類としては、モノフィラメント、マルチフィラメント、撚糸、カバードヤーン、コアヤーン等が利用でき、伸縮加工や嵩高加工等を施したものを利用してもよい。
また、本体部2の編成としては、経編又は緯編の各種編組織が利用でき、例えば、ダブルラッセル生地、平編生地、ゴム編(リブ編)生地、パール編生地、タック編生地、丸編生地、横編生地、トリコット生地、ラッセル生地、パイル編生地、添え糸編生地等が利用できる。これらの中で、保持率を上記範囲内とすることができ、且つ、通気性を確保して装着感を向上させることができる生地が好ましく、ダブルラッセル生地とすることが好ましい。
ここで、ダブルラッセル生地は一本の糸から編目を作りながらループと呼ばれる輪をつなぎ合わせて作り、ループがもつ弾力性で伸長力に寄与することができ、このループから空気を透過させる事ができる。このため、ダブルラッセル生地を用いることにより、通気性を確保することができる。さらに、本体部2の外側面は、糸素材がループ状に起毛されて面ファスナを構成することができ、掌ベルト3、固定ベルト4および固定ベルト5を係着させることが可能となる。
掌ベルト3は、図1において、本体部2の上部右側から斜め右上方向に延在し、その先端に面ファスナ部8が形成されている。掌ベルト3は、本体部2を手に固定するために用いられる。
固定ベルト4は、図1において、本体部2の右側側辺上方から略水平方向に延在しており、その先端に面ファスナ部9が形成されている。同様に、固定ベルト5は、図1において、本体部2の右側側辺下方から水平方向に延在しており、その先端に面ファスナ部10が形成されている。固定ベルト4および5は、本体部2を前腕に固定するために用いられる。さらに、固定ベルト4は、外側面に角度調整ベルト6を挟んで固定する固定部11を有し、固定部11の開閉方向先端には、面ファスナ部12が形成されている。
角度調整ベルト6は、矩形の引張部14を有し、引張部14の長手方向の一端に二股に分かれた枝分かれ部13が形成されている。図2に示すように、引張部14の内側面には、面ファスナ部15が形成されている。角度調整ベルト6は、図1において、枝分かれ部13の2つの先端が掌ベルト3の外側面に取り付けられ、掌ベルト3の延在方向と交差する方向の右斜め下方向に引張部14が延在している。角度調整ベルト6は、関節用装具1を上方から下方に向けて固定し、本体部2の患部に当接する部分を曲げたい所定の角度に屈曲させて固定するために用いられる。これにより、関節用装具1は、固定材の形状を任意の角度に曲げた状態に保つことができる。
本実施形態では、角度調整ベルト6が1本形成されているが、角度調整ベルトの本数はこれに限られない。特に、関節用装具1を手首に装着した際に、手首に対して角度調整ベルト6と対称な位置、すなわち掌側に他の角度調整ベルトを形成することにより、角度調整ベルト6で手の甲を前腕の外側面方向に引っ張って手首を固定するとともに、他の角度調整ベルトで掌を前腕の内側面方向に引っ張って手首を固定することができる。これにより、より強固に手首と関節用装具1を固定することができる。
なお、本実施形態では第1の固定部として、掌ベルトが1本形成され、固定ベルトが2本形成されているが、第1の固定部の本数はこれに限られない。また、本実施形態に係る関節用装具1では、面ファスナ部8、9および10に、それぞれ面ファスナが設けられ、本体部2の外側面に糸素材がループ状に起毛されて、係着させる構造となっているが、係着させる構造はこれに限定されず、本体部2の外側面に面ファスナを設け、掌ベルト3、ならびに固定ベルト4および5の端部を糸素材がループ状に起毛された構成としてもよい。また、これらを係着させる構造は、面ファスナに限らず、公知の係着構造を採用することができ、例えばバックルやスナップボタンを用いてもよい。
図1において破線で示すように、本体部2の内側面と外側面との間のステー収容部7には、手首の形状に合わせて採型するキャストステーが収容される。本体部2に収容されるキャストステー、掌ベルト3、固定ベルト4および5、ならびに角度調整ベルト6で患部である手首の関節を所定の角度で固定し、保持することができる。
図4は、本実施形態に係る採型前のキャストステーを示す平面模式図である。キャストステー16は、一例として、装着する手首に合わせたくぼみ形状が形成されている。キャストステー16は、含水させた後に乾かして固めるものであり、強度を出すために、一例として、シート状の芯材17を備えている。特に、芯材17の厚みおよび材質によってキャストステー16の強度を出している。芯材17の素材は、例えば、プラスチック線維、ガラス繊維等の基布(基材)およびウレタン樹脂を用いることができる。これにより、ガラス繊維等の基布およびウレタン樹脂は共に安価であるため、キャストステー16を低コストで製造することが可能となる。なお、基布は、強度を出すための部材であり、ウレタン樹脂は水硬化させるための部材である。
キャストステー16は、芯材17の基布にガラス繊維を採用しているため、芯材17の厚みを薄くして患部の形にしやすくすることができるので、キャストステー16の固定力を向上させることができる。また、キャストステー16は、薄型化が達成できると装具の設計自由度を向上させることもできる。
また、芯材17の材料は、織布、編布、不織布等を使用することができ、これらを単独又は任意に選択組合せて形成してもよい。さらに、芯材17には、天然繊維、化学繊維等の繊維を使用することができ、この繊維には、例えば、綿、毛、レーヨン、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、その他の繊維がある。
(1−2)関節用装具の装着手順の一例
次に、本実施形態に係る関節用装具1の装着手順の一例について、図1から図8を参照しながら説明する。本実施形態では、着用者の右手首20に装着する手順の一例について説明する。なお、本発明に係る関節用装具は、装着者の左右どちらの手首にも装着することができる。図5から図8は、本実施形態に係る関節用装具1の装着手順を示す模式図である。
始めに、関節用装具1に収納されるキャストステー16の準備を行う。まず、図4に示すように、アルミパウチから採型前のキャストステー16を取り出し、取り出したキャストステー16を含水させる。そして、含水させたキャストステー16の余分な水分を除去する。
次に、図5に示すように、余分な水分を除去したキャストステー16を、本体部2の左側面方向から本体部2の外側面であるカバー部21と内側面であるベース部22との間のステー収容部7に収納し、例えば面ファスナ等でステー収容部7を閉じる。
関節用装具1にキャストステー16を収納した後、関節用装具1を着用者の患部である右手首20に装着する。具体的には、図6に示すように、関節用装具1の各ベルトを開いた状態にし、装着者の右手首20全体を本体部2の内側面に乗せる。
次に、図7に示すように、固定ベルト4を右手首20に巻き付け、面ファスナ部9を掌側まで回して本体部2の外側面に係着させる。同様に、固定ベルト5を右手首20の固定ベルト4よりも下方の前腕側に、固定ベルト4と並列に巻き付け、面ファスナ部10を掌側まで回して本体部2の外側面に係着させる。固定ベルト4および5を本体部2の外側面に係着させた後に、ベルト固定部11および面ファスナ部12を固定ベルト4の表面から取り外して開いておく。
その後、掌ベルト3を小指の付け根下方から人差し指と親指との間を通して掌および手の甲に巻き付け、面ファスナ部8を掌側まで回して本体部2の外側面に斜めに係着させる。
そして、図8に示すように、着用者の右手甲から右手首20側を通って下方に垂れ下がった角度調整ベルト6の引張部14を下方の矢印D1方向に引っ張り、右手首20が背屈方向へ向けて所定の角度になったところで、角度調整ベルト6の面ファスナ部15を固定ベルト4および5の外側面に係着する。
最後に、図3に示すように、右手の小指側から角度調整ベルト6の外側面の上方を通ってベルト固定部11を交差させて、面ファスナ部12を固定ベルト4の外側面に係着させる。このように、関節用装具1は、本体部2のステー収容部7にキャストステー16を収容し、本体部2を曲げた形状でキャストステー16を硬化させて使用することができる。
以上のように、本実施形態に係る関節用装具1は、含水させたキャストステー16を右手首20に取り付けた後、角度調整ベルト6で右手首20に力を加えることにより、医師等の人の手によってモールディング行為を続けることなく、右手首20を適切な肢位で固めるまでキャストステー16を保持することができる。これにより、関節用装具1は、医師等が長時間キャストステー16の形状を保つために右手首20を押さえる行為であるモールディング行為の手離れを促進し、患部を固定する時間を短縮し、かつ省力化することができる。
<2.第2実施形態に係る関節用装具>
図9から図14を用いて、本発明の第2実施形態に係る関節用装具について説明する。本実施形態に係る関節用装具は、足首の関節を固定する足首用装具である。図9は、本実施形態に係る関節用装具の開いた状態の外側面を示す模式図である。図10は、本実施形態に係る関節用装具の開いた状態の内側面を示す模式図である。図11は、本実施形態に係る関節用装具の装着状態を示す模式図である。図12から図14は、本実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。
(2−1)関節用装具の構成例
図9に示すように、本実施形態に係る足首の関節用装具31は、本体部32と、固定ベルト33および固定ベルト34と、足首ベルト35および足首ベルト36と、角度調整ベルト37と、を備えている。以下に、各部について詳細に説明する。
本体部32は、平面形状が略扇形形状で、装着時に脚および足首に接する内側面と、その反対側の外側面と、を有している。本体部32の内側面と外側面との間は開閉可能であり、その間に、例えば固定材である水硬化性ステー(キャストステー)38を収容するステー収容部38Rおよび38Lが形成されている。ステー収容部38Rおよび38Lは、本体部32の上下方向の中心線に対して線対称の位置に形成されている。また、本体部32は、上下方向の中心線の下方には、着用者のつま先を挿入する開口部39が形成されている。
固定ベルト33は、図9において、本体部32の左側側辺上方に形成され、その先端の内側面に面ファスナ部41が形成されている。同様に、固定ベルト34は、図9において、本体部32の左側側辺中央付近に形成され、その先端の内側面に面ファスナ部42が形成されている。固定ベルト33および34は、本体部32を脚に固定するために用いられる。
足首ベルト35は、図9において、本体部32の下部中央の開口部39左側付近から延在しており、裏面に面ファスナ部43が形成されている。同様に、足首ベルト36は、図9において、本体部32の下部中央の開口部39右側付近から延在しており、裏面に面ファスナ部44が形成されている。足首ベルト35および36は、本体部32を足首に固定するために用いられる。また、足首ベルト35および36を足首上方側で固定することで、関節用装具31を足の甲から上方に向けて固定し、本体部32を曲げたい角度に保持するために用いられる。
角度調整ベルト37は、本体部32の開口部39下方から延在しており、裏面に面ファスナ部45が形成されている。角度調整ベルト37は、関節用装具31を踵から上方に向けて固定し、本体部32を曲げたい角度に保持するために用いられる。これにより、関節用装具31は、固定材の形状を任意の角度に曲げた状態に保つことができる。
(2−2)関節用装具の装着手順の一例
次に、本実施形態に係る関節用装具31の装着手順の一例について、図9から図14を参照しながら説明する。本実施形態では、着用者の左足首50に装着する手順の一例について説明する。なお、本発明に係る関節用装具は、装着者の左右どちらの足首にも装着することができる。
始めに、関節用装具31に収納される2つのキャストステー38の準備を行う。まず、第1実施形態と同様に、アルミパウチから採型前のキャストステー38を取り出し、取り出したキャストステー38を含水させる。そして、含水させたキャストステー38の余分な水分を除去する。
次に、図12に示すように、余分な水分を除去した2つのキャストステー38を、本体部32の左右に形成されたステー収容部38Rおよび38Lに収納し、例えば面ファスナ等でステー収容部38Rおよび38Lを閉じる。
関節用装具31にキャストステー38を収納した後、関節用装具31を着用者の患部である左足首50に装着する。具体的には、図12に示すように、関節用装具31の各ベルトを開いた状態にし、装着者の左足のつま先を開口部39に挿入し、左足首50全体を本体部32の内側面に密着させる。
次に、図13に示すように、本体部32で脚を覆い、固定ベルト33および34をふくらはぎ側から巻き付け、面ファスナ部41および42を本体部32の外側面に係着させる。
次に、図14に示すように、足首ベルト35を親指の付け根付近から小指側のくるぶし方向に向かって足の甲に巻き付け、面ファスナ部43を本体部32の外側面に斜めに係着させる。その後、足首ベルト36を小指の付け根付近から親指側のくるぶし方向に向かって足の甲に巻き付け、面ファスナ部44を足首ベルト35の上面および本体部32の外側面に斜めに係着させる。
そして、図14に示すように、角度調整ベルト37を着用者の左足踵から左足首50のアキレス腱側を通ってふくらはぎ方向の矢印D2方向に引っ張り、左足首50が所定の角度になったところで、角度調整ベルト37の面ファスナ部45を本体部32の外側面に係着する。
以上のように、本実施形態に係る関節用装具31は、第1実施形態に係る関節用装具1と同様に、左足首50を適切な肢位で固めるまでキャストステー38を保持することができる。これにより、関節用装具31は、医師等が長時間キャストステー38の形状を保つために左足首50を押さえる行為であるモールディング行為の手離れを促進し、患部を固定する時間を短縮し、かつ省力化することができる。
<3.第3実施形態に係る関節用装具>
図15から図20を用いて、本発明の第3実施形態に係る関節用装具について説明する。本実施形態に係る関節用装具は、膝の関節を固定する膝用装具である。図15は、本実施形態に係る関節用装具の開いた状態の外側面を示す模式図である。図16は、本実施形態に係る関節用装具の開いた状態の内側面を示す模式図である。図17は、本実施形態に係る関節用装具の装着状態を示す模式図である。図18から図20は、本実施形態に係る関節用装具の装着手順を示す模式図である。
(3−1)関節用装具の構成例
図15に示すように、本実施形態に係る膝の関節用装具61は、上部本体部62と、下部本体部63と、膝裏部64と、固定タブ65から68と、固定ベルト69と、角度調整ベルト70および角度調整ベルト71と、を備えている。関節用装具61は、上部本体部62、下部本体部63および膝裏部64で本体部を形成している。以下に、各部について詳細に説明する。
本体部は、平面形状が略矩形形状で、装着時に脚および膝に接する内側面と、その反対側の外側面と、を有している。図15において、本体部の左側側辺上方に上部本体部62が形成され、その左側側辺下方に下部本体部63が形成され、その中央付近に膝裏部64が形成されている。図15において、膝裏部64の右側上方および下方には、例えば固定材である細長い板状の水硬化性ステー(キャストステー)73Rを収容するステー収容部72Rが形成されている。同様に、図15において、膝裏部64の左側上方および下方には、細長い板状のキャストステー73Lを収容するステー収容部72Lが形成されている。また、本体部には、図15において、膝裏部64の左側中央付近に固定ベルト69を固定する環状の固定具74と、膝裏部64の上方中央付近に角度調整ベルト70を固定する環状の固定具75と、膝裏部64の右斜め上方に角度調整ベルト71を固定する環状の固定具76と、が形成されている。
固定タブ65から68は、図15において、本体部の右側側辺の上方から下方にかけて形成され、それぞれの内側面に面ファスナ部81から84が形成されている。固定タブ65から68は、本体部を膝および膝の周辺に固定するために用いられる。
固定ベルト69は、図15において、本体部の膝裏部64の右側中央付近から延在しており、裏面に面ファスナ部85が形成されている。固定ベルト69は、本体部32を膝に固定するために用いられる。
角度調整ベルト70は、本体部の膝裏部64の下方中央付近から延在しており、裏面に面ファスナ部86が形成されている。角度調整ベルト70は、関節用装具61をふくらはぎ側から膝裏側を通って上方の太もも裏側に向けて固定し、本体部を膝関節の曲がる方向に所定の角度で保持するために用いられる。これにより、関節用装具61は、固定材の形状を任意の角度に曲げた状態に保つことができる。
角度調整ベルト71は、本体部の膝裏部64の右斜め下方付近から延在しており、裏面に面ファスナ部87が形成されている。角度調整ベルト71は、関節用装具61をすね側から膝側を通って上方の太もも側に向けて固定して、本体部を所定の角度で保持するために用いられる。これにより、関節用装具61は、より強固に固定材を任意の角度で保持することができる。
(3−2)関節用装具の装着手順の一例
次に、本実施形態に係る関節用装具61の装着手順の一例について、図15から図20を参照しながら説明する。本実施形態では、着用者の右膝90に装着する手順の一例について説明する。なお、本発明に係る関節用装具は、装着者の左右どちらの膝にも装着することができる。
始めに、関節用装具61に収納される2つのキャストステー73Rおよび73Lの準備を行う。まず、第1実施形態と同様に、アルミパウチから採型前のキャストステー73Rおよび73Lを取り出し、取り出したキャストステー73Rおよび73Lを含水させる。そして、含水させたキャストステー73Rおよび73Lの余分な水分を除去する。
次に、図15に示すように、余分な水分を除去したキャストステー73Rおよび73Lの両端を、それぞれステー収容部72Rおよび72Lに収納する。
関節用装具61にキャストステー73Rおよび73Lを収納した後、関節用装具61を着用者の患部である右膝90に装着する。具体的には、図18に示すように、関節用装具31の各ベルトを開いた状態にし、装着者の右膝90の裏側を膝裏部64に合せて右膝90の裏側全体を本体部の内側面に密着させる。
次に、図19に示すように、本体部で右膝90とその周辺を覆い、固定タブ65および66の面ファスナ部81および82を上部本体部62の外側面に係着させる。同様に、固定タブ67および68の面ファスナ部83および84を下部本体部63の外側面に係着させる。
次に、図20に示すように、固定ベルト69を右膝90の右側側面から膝裏部64の上面を通って右膝90の左側側面に向かって右膝90の裏側に巻き付け、右膝90側まで回した固定ベルト69の先端を固定具74のリング状の中に差し込んで折り返して面ファスナ部85同士を係着させる。
そして、図20に示すように、角度調整ベルト70を着用者のふくらはぎ側から膝裏側を通って上方の太もも裏側方向の矢印D3方向に引っ張り、右膝90が所定の角度になったところで、角度調整ベルト70の先端を固定具75のリング状の中に差し込んで折り返して面ファスナ部86同士を係着させる。
その後、図20に示すように、角度調整ベルト71を着用者のすね側から膝側を通って上方の太もも側方向の矢印D4方向に引っ張り、右膝90が上記所定の角度でさらに固定されるようにしたところで、角度調整ベルト71の先端を固定具76のリング状の中に差し込んで折り返して面ファスナ部87同士を係着させる。
以上のように、本実施形態に係る関節用装具61は、第1実施形態に係る関節用装具1と同様に、右膝90を適切な肢位で固めるまでキャストステー73Rおよび73Lを保持することができる。これにより、関節用装具61は、医師等が長時間キャストステー73Rおよび73Lの形状を保つために右膝90を押さえる行為であるモールディング行為の手離れを促進し、患部を固定する時間を短縮し、かつ省力化することができる。
1、31、61 関節用装具
2、32、62、63、64 本体部
3 掌ベルト
4、5、33、34、69 固定ベルト
6、37、70、71 角度調整ベルト
7、38R、38L、72R、72L ステー収容部
8、9、10、12、15、41、42、43、44、45、81、82、83、84、85、86、87 面ファスナ部
11 ベルト固定部
13 枝分かれ部
14 引張部
16、73R、73L 固定材(キャストステー)
17 芯材
20 右手
21 ベース部
22 カバー部
35、36 甲ベルト
39 開口部
50 足
65、66、67、68 固定タブ
74、75、76 固定具
90 膝

Claims (5)

  1. 芯材を有する固定材を収容する本体部と、
    前記本体部を患部に固定する第1の固定部と、
    前記本体部の前記患部に当接する部分を所定の角度に屈曲させて固定する第2の固定部と、
    を備える関節用装具。
  2. 前記患部は、手首の関節、足首の関節または膝関節である請求項1に記載の関節用装具。
  3. 前記第1の固定部は、前記本体部を前腕に固定する前腕固定部材と、前記本体部を掌に固定する掌固定部材と、を有する請求項2に記載の関節用装具。
  4. 前記第2の固定部は、手の甲を前腕の外側面方向に引っ張って手首を固定する外側面固定部材を有する請求項2または3に記載の関節用装具。
  5. 前記第2の固定部は、掌を前腕の内側面方向に引っ張って手首を固定する内側面固定部材をさらに有する請求項4に記載の関節用装具。
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