JP2019009653A - インターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のような煩わしい作業を要せずとも、違和感のない映像とすることができるインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法を提供する。【解決手段】検査治具31にセットされたカメラモジュール6で検査用チャートを撮像し、その画像をズレ補正制御装置21の画像入力部22に入力させるとともに、ズレ補正制御装置21の制御・判定部23において、今回撮像された画像と、予め設置されている基準画像との比較から、カメラモジュールのレンズの中心とイメージセンサの中心とがずれているか否かを判断させる。また、ずれている場合にはズレ量を算出させるとともに、当該ズレ量にもとづき、カメラモジュール6においてイメージセンサにおける表示領域を遷移させ、自動的にレンズの中心と表示領域の中心とを一致させる。【選択図】図5
Description
本発明は、たとえばインターホン子機等のインターホン機器に設けられるカメラモジュールに関し、カメラモジュールのイメージセンサにおける表示領域を調整するためのインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法に関するものである。
従来、たとえばインターホン子機等のインターホン機器には、レンズ、レンズを保持するレンズ鏡枠、レンズ鏡枠を支持するレンズホルダー、及びイメージセンサが搭載された回路基板を備えてなるカメラモジュールが設けられていることが多い(たとえば特許文献1)。そして、このカメラモジュールで撮像された映像は、たとえばインターホン親機等の他のインターホン機器へ送られ、そのインターホン機器に備えられている表示画面に表示される。
また、インターホン機器が他のインターホン機器へ映像を送るに際しては、イメージセンサの全領域のデータが映像として出力されるわけではなく、イメージセンサの中心から上下左右へ所定の範囲が表示領域として設定されており、その表示領域内のデータが映像として出力されることになる。したがって、レンズの中心がイメージセンサの中心からずれていると、実際には表示画面の中央に写っていてほしい位置が表示画面からずれた位置に表示されるため、ユーザーに違和感を抱かせてしまうことになる。そこで、従来では、作業者が手作業によってレンズホルダーの回路基板に対する位置を調整することにより、レンズの中心とイメージセンサの中心とを合わせていた。
しかしながら、作業者が手作業によってレンズの中心とイメージセンサの中心とを合わせようとしても、その精度には限度がある。また、レンズの中心とイメージセンサの中心とを合わせる作業は非常に煩わしく、生産性の低下を招く原因ともなっている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、従来のような煩わしい作業を要せずとも、違和感のない映像とすることができるインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、インターホン機器に設けられ、レンズと、レンズを保持するレンズ鏡枠と、レンズ鏡枠を支持するレンズホルダーと、イメージセンサが搭載されているとともに、レンズホルダーと一体化される回路基板とを備えており、イメージセンサの中心から所定の範囲が表示領域とされて、表示領域内のデータを映像として出力するカメラモジュールに関し、イメージセンサにおける表示領域を調整するためのインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法であって、カメラモジュールを、カメラモジュールと電気的に接続される制御装置を備えた調整装置に設置する第1工程と、カメラモジュールが、所定の距離に配置されている所定の図を撮像する第2工程と、制御装置が、撮像された図の画像と制御装置に予め設定されている基準画像とを比較し、レンズの中心とイメージセンサの中心とがずれているか否かを判断するとともに、ずれている場合にはズレ量を算出する第3工程と、カメラモジュールが、制御装置による判断結果、及び算出されたズレ量にもとづいて、イメージセンサにおける表示領域を遷移させて、レンズの中心と表示領域の中心とを一致させる第4工程とを実行することを特徴とする。
そして、本発明によれば、カメラモジュールで撮像した図の画像と基準画像との比較により、調整装置においてレンズの中心とイメージセンサの中心とがずれているか否かが判断される。また、ずれている場合にはズレ量が算出されるとともに、カメラモジュールにおいてイメージセンサにおける表示領域が遷移され、自動的にレンズの中心と表示領域の中心とを一致させる。したがって、従来よりも高い精度でレンズの中心とイメージセンサの中心とを一致させることができ、違和感の全くない映像を出力するインターホン機器を製造することができる。また、そのようなインターホン機器を、従来のような煩わしい作業を要せずとも容易に製造することができ、生産性の向上を図ることができる。
そして、本発明によれば、カメラモジュールで撮像した図の画像と基準画像との比較により、調整装置においてレンズの中心とイメージセンサの中心とがずれているか否かが判断される。また、ずれている場合にはズレ量が算出されるとともに、カメラモジュールにおいてイメージセンサにおける表示領域が遷移され、自動的にレンズの中心と表示領域の中心とを一致させる。したがって、従来よりも高い精度でレンズの中心とイメージセンサの中心とを一致させることができ、違和感の全くない映像を出力するインターホン機器を製造することができる。また、そのようなインターホン機器を、従来のような煩わしい作業を要せずとも容易に製造することができ、生産性の向上を図ることができる。
本発明によれば、カメラモジュールで撮像した図の画像と基準画像との比較により、調整装置においてレンズの中心とイメージセンサの中心とがずれているか否かが判断される。また、ずれている場合にはズレ量が算出されるとともに、カメラモジュールにおいてイメージセンサにおける表示領域が遷移され、自動的にレンズの中心と表示領域の中心とを一致させる。したがって、従来よりも高い精度でレンズの中心とイメージセンサの中心とを一致させることができ、違和感の全くない映像を出力するインターホン機器を製造することができる。また、そのようなインターホン機器を、従来のような煩わしい作業を要せずとも容易に製造することができ、生産性の向上を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態となるインターホン子機におけるカメラモジュールの組み立て方法について、図面にもとづき詳細に説明する。
まずインターホン子機1の全体的な構造について説明する。図1は、インターホン子機1を前面側から示した説明図である。図2は、インターホン子機1の鉛直断面を示した説明図である。図3は、図2中のカメラモジュール6部分を拡大して示した説明図である。図4は、インターホン子機1の制御機構を示したブロック図である。
インターホン子機1は、前側に配置される前ケース2と、後側に配置される後ケース3とで構成される本体ケースを有しており、この本体ケースの前面上部には、カメラ窓4が開設され、該カメラ窓4内にレンズ5が露出するように、カメラモジュール6が本体ケース内に設置されている。カメラモジュール6は、レンズ5、レンズ5を保持するレンズ鏡枠11、レンズ鏡枠11を支持するレンズホルダー12、及びイメージセンサ14が搭載された回路基板13とを備えてなる。レンズ鏡枠11は、自身の後部をレンズホルダー12へ螺合させることでレンズホルダー12に支持されており、レンズ鏡枠11のレンズホルダー12に対する螺合度合いを調整することにより、レンズ5のフォーカスを調整可能となっている。また、レンズホルダー12と回路基板13とはネジ止めにより一体化されている。一方、カメラ窓4の右側には、通話のためのマイク部7が設けられている。さらに、本体ケースの前面下部には、来訪者が居住者を呼び出す際に操作する呼出ボタン8と、通話のためのスピーカ部9とが設けられている。なお、本体ケースには、カメラ6の前方を覆うようにレンズカバー10が取り付けられる。
インターホン子機1は、前側に配置される前ケース2と、後側に配置される後ケース3とで構成される本体ケースを有しており、この本体ケースの前面上部には、カメラ窓4が開設され、該カメラ窓4内にレンズ5が露出するように、カメラモジュール6が本体ケース内に設置されている。カメラモジュール6は、レンズ5、レンズ5を保持するレンズ鏡枠11、レンズ鏡枠11を支持するレンズホルダー12、及びイメージセンサ14が搭載された回路基板13とを備えてなる。レンズ鏡枠11は、自身の後部をレンズホルダー12へ螺合させることでレンズホルダー12に支持されており、レンズ鏡枠11のレンズホルダー12に対する螺合度合いを調整することにより、レンズ5のフォーカスを調整可能となっている。また、レンズホルダー12と回路基板13とはネジ止めにより一体化されている。一方、カメラ窓4の右側には、通話のためのマイク部7が設けられている。さらに、本体ケースの前面下部には、来訪者が居住者を呼び出す際に操作する呼出ボタン8と、通話のためのスピーカ部9とが設けられている。なお、本体ケースには、カメラ6の前方を覆うようにレンズカバー10が取り付けられる。
そして、上述したようなインターホン子機1は、住戸の玄関の壁面等に設置されており、来訪者によって呼出ボタン8が操作されると、住戸内に設置されているインターホン親機(図示せず)を呼び出すとともに、カメラモジュール6を作動させて来訪者を撮像する。また、カメラモジュール6により撮像された映像は、インターホン親機に備えられている表示画面に表示される。また、後述するような調整前のカメラモジュール6では、従来同様、イメージセンサ14の中心Oから所定の範囲が表示領域26(図6に示す)として設定されている。そして、回路基板13上に搭載されたカメラDSP(digital signal processor)15により、イメージセンサ14の上記表示領域26内のデータが映像として処理され、インターホン親機へ出力される。一方、インターホン親機では、インターホン子機1から入力された映像の中心を表示画面の中心に一致させて、映像を表示画面に表示する。
ここで、本発明の要部となるカメラモジュール6における表示領域26の調整について説明する。図5は、調整装置を示したブロック図である。図6は、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とが一致している際の表示領域26を示した説明図である。図7は、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とがずれている際の表示領域26を示した説明図である。図8は、カメラモジュール6における表示領域26の調整に係るフローチャート図である。
カメラモジュール6における表示領域26の調整を行うにあたり、カメラモジュール6をセット可能な検査治具(DUT)31と、カメラモジュール6から映像を入力可能であるとともに、当該映像に関してズレ量等を求め、カメラモジュール6へ指令を送信可能なズレ補正制御装置21とを備えた調整装置を使用する。
そして、レンズ5を保持したレンズ鏡枠11をレンズホルダー12に支持させるとともに、当該レンズホルダー12を回路基板13にネジ止めして、予めカメラモジュール6を組み立てておく。また、レンズ鏡枠11のレンズホルダー12への螺合度合いを調整して、レンズ5のフォーカスの調整についても完了させておく。そうしておいて、まずフォーカス調整済みのカメラモジュール6を検査治具31にセットするとともに、カメラモジュール6とズレ補正制御装置21とを電気的に接続することにより、カメラモジュール6を調整装置に設置する(S1)。
また、調整装置に設置されたカメラモジュール6により、カメラモジュール6から所定距離だけ離れた位置に配置されている所定の検査用チャート図25を撮像させる(S2)。この検査用チャート図25を撮像した画像は、カメラモジュール6からズレ補正制御装置21の画像入力部22へ送られ、制御・判定部23において、撮像された画像と予め記憶されている基準画像(すなわち、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とが一致したカメラモジュール6で検査用チャート図25を撮像した画像)とが比較され、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とがずれているか否かが判断されるとともに、ずれている場合には、どちらの方向へどれだけの量ずれているかというズレ量が求められる(S3)。そして、ずれている場合には、ズレ補正制御装置21からカメラモジュール6へとズレ量等が指令され、カメラモジュール6では、当該指令にもとづきイメージセンサ14における表示領域26を遷移させて、表示領域26の中心とレンズ5の中心とを一致させる(S4)。なお、検査のために撮像された画像と基準画像との比較による上記判断及びズレ量の算出は、領域xと周囲の領域a〜hとのコントラスト値の差を両画像で比較等することにより行われる。
ここで、上記調整について図6及び図7にもとづき具体的に説明する。
レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とが一致している状態において、カメラモジュール6により検査用チャート図25を撮像すると、図6に示すように検査用チャート図25の領域xの中心が中央に位置した画像が画像入力部22に入力されることになる。したがって、このような場合には、制御・判定部23において今回撮像された画像と基準画像とを比較した際、両画像が一致することから、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とはずれていないと判断され、ズレ量の算出や表示領域26の遷移等が行われることなく調整作業は終了となる。
レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とが一致している状態において、カメラモジュール6により検査用チャート図25を撮像すると、図6に示すように検査用チャート図25の領域xの中心が中央に位置した画像が画像入力部22に入力されることになる。したがって、このような場合には、制御・判定部23において今回撮像された画像と基準画像とを比較した際、両画像が一致することから、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とはずれていないと判断され、ズレ量の算出や表示領域26の遷移等が行われることなく調整作業は終了となる。
ただ、レンズホルダー12と回路基板13とのネジ止め精度には限度があるため、ネジ止めのみでレンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とを一致させることは難しい。そして、たとえばレンズ5の中心がイメージセンサ14の中心から右方向へずれていると、図7(a)に示すように、領域xの中心が左方向へずれた画像(言い換えるなら、イメージセンサ14において表示領域26が右方向へ遷移したかのような画像)が撮像される。そこで、制御・判定部23では、今回撮像した映像と基準映像との比較から右方向へずれていることを判断するとともにそのズレ量を算出し、当該ズレ量だけイメージセンサ14における表示領域26を左方向へ遷移させるようにカメラモジュール6へ指令を送信する。そして、カメラモジュール6では、ズレ補正制御装置21からの指令にしたがい、当初はイメージセンサ14の中心を基準として設定されていた表示領域26を左側へ遷移させて再設定する。したがって、そのような調整後は、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とが一致しているかのような映像、すなわち領域xの中心が中央に位置する映像が撮像されることになる。一方、レンズ5の中心がイメージセンサ14の中心から上方向へずれていると、図7(b)に示すように、領域xの中心が下方向へずれた画像が撮像される。そこで、制御・判定部23では、ズレ量を算出するとともに、算出したズレ量だけイメージセンサ14における表示領域26を下方向へ遷移させるようにカメラモジュール6側へ指令を送信する。したがって、カメラモジュール6では、その指令にしたがって表示領域26を下側へ遷移させるような再設定が行われ、上記同様、領域xの中心が中央に位置する映像が撮像されることになる。
以上のようなカメラモジュール6の調整方法によれば、検査治具31にセットされたカメラモジュール6で検査用チャート図25を撮像し、その画像をズレ補正制御装置21の画像入力部22に入力させるとともに、ズレ補正制御装置21の制御・判定部23において、今回撮像された画像と、予め設置されている基準画像との比較から、レンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とがずれているか否かを判断させる。また、ずれている場合にはズレ量を算出させるとともに、当該ズレ量にもとづき、カメラモジュール6においてイメージセンサ14における表示領域25を遷移させ、自動的にレンズ5の中心と表示領域26の中心とを一致させる。したがって、従来よりも高い精度でレンズ5の中心とイメージセンサ14の中心とを一致させることができ、違和感の全くない映像を出力するインターホン子機1を製造することができる。また、そのようなインターホン子機1を、従来のような煩わしい作業を要せずとも容易に製造することができ、生産性の向上を図ることができる。
なお、本発明に係るインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、インターホン機器の全体的な構成を始め、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、上記実施形態では、インターホン機器の一例であるインターホン子機のカメラモジュールについて説明しているが、本発明は、インターホン親機や集合玄関機等の他のインターホン機器におけるカメラモジュールに対しても好適に採用することができる。
また、どのような図を撮像させて、調整装置において比較させるかは適宜変更可能であるし、ずれているか否かの判断に係る所定の閾値を設定し、厳密にはずれているけれども閾値内であればずれていないと判断するように構成することも可能である。
さらに、本発明に係る調整方法を実行するタイミングは、カメラモジュールをインターホン機器のケースへ固定する前であってもよいし、ケースへの固定後であってもよい。
また、どのような図を撮像させて、調整装置において比較させるかは適宜変更可能であるし、ずれているか否かの判断に係る所定の閾値を設定し、厳密にはずれているけれども閾値内であればずれていないと判断するように構成することも可能である。
さらに、本発明に係る調整方法を実行するタイミングは、カメラモジュールをインターホン機器のケースへ固定する前であってもよいし、ケースへの固定後であってもよい。
1・・インターホン子機(インターホン機器)、5・・レンズ、6・・カメラモジュール、11・・レンズ鏡枠、12・・レンズホルダー、13・・回路基板、14・・イメージセンサ、15・・カメラDSP、21・・ズレ補正制御装置(調整装置)、25・・検査用チャート図、26・・表示領域、31・・検査治具(調整装置)。
Claims (1)
- インターホン機器に設けられ、レンズと、前記レンズを保持するレンズ鏡枠と、前記レンズ鏡枠を支持するレンズホルダーと、イメージセンサが搭載されているとともに、前記レンズホルダーと一体化される回路基板とを備えており、前記イメージセンサの中心から所定の範囲が表示領域とされて、前記表示領域内のデータを映像として出力するカメラモジュールに関し、前記イメージセンサにおける前記表示領域を調整するためのインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法であって、
前記カメラモジュールを、前記カメラモジュールと電気的に接続される制御装置を備えた調整装置に設置する第1工程と、
前記カメラモジュールが、所定の距離に配置されている所定の図を撮像する第2工程と、
前記制御装置が、撮像された前記図の画像と前記制御装置に予め設定されている基準画像とを比較し、前記レンズの中心と前記イメージセンサの中心とがずれているか否かを判断するとともに、ずれている場合にはズレ量を算出する第3工程と、
前記カメラモジュールが、前記制御装置による判断結果、及び算出された前記ズレ量にもとづいて、前記イメージセンサにおける前記表示領域を遷移させて、前記レンズの中心と前記表示領域の中心とを一致させる第4工程と
を実行することを特徴とするインターホン機器におけるカメラモジュールの調整方法。
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