JP2019009075A - 放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】金属箔と電極軸との接合部、金属箔とリード線との接合部において、封止部の形成材にクラックが生じることを抑える。【解決手段】実施形態の放電ランプが備える金属箔は、電極軸の外周面と接合された第1の接合部と、リード線の外周面と接合された第2の接合部と、を有する。第1の接合部は、電極軸の外周面と金属箔との間に、電極軸及び金属箔よりも融点が低い接合補助金属材が配置され、封止部の形成材と電極軸と金属箔とで囲まれた空隙を有し、空隙内で接合補助金属材と形成材とが接触していない。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、放電ランプに関する。
例えば、半導体の露光工程や、UV(ultraviolet)インクやUV塗料の乾燥工程、樹脂の硬化工程等では、紫外線によって光化学反応を行うために、紫外線を発する光源としてロングアーク型放電ランプが用いられている。
この種の放電ランプは、放電空間を封止する封止部が形成された発光管を備える。封止部の内部には、コイルが巻回された電極軸と、外部から電力を供給するリード線とにそれぞれ接合された金属箔が埋め込まれている。金属箔は、電極軸の端部の外周面及びリード線の端部の外周面に溶接されて接合されている。
特許第3910290号公報 特許第4494224号公報
ところで、特許文献1には、金属箔の表面と電極軸の外周面とがなす両隅部にペースト状またはパウダー状の接合補助金属材を充填し、接合補助金属材にレーザ光を照射することにより溶接する技術が記載されている。特許文献1の技術では、レーザ光が照射された接合補助金属材の溶接痕が上述の両隅部に生じる。このため、この溶接痕と封止部のガラス材が接触することで、封止部が熱変形したときに溶接痕によって封止部にクラックが生じやすい問題がある。
また、特許文献2には、電極軸に巻回されたコイルを介して、電極軸と金属箔とを溶接する技術が記載されている。特許文献2では、モリブデンによって形成された金属箔と、タングステンによって形成されたコイル及び出極軸とを溶融して溶融部を形成している。このため、溶融部を形成する際に、金属箔、コイル及び電極軸へ照射するレーザ光の出力が高く、金属箔に大きな溶接痕が生じやすい。このため、大きな溶接痕と封止部のガラス材とが接触することで、封止部が熱変形したときに溶接痕によって封止部にクラックが生じやすい問題がある。したがって、特許文献1、2に記載の技術では、金属箔における接合部の溶接痕が、封止部のクラックリークを招くおそれがある。
そこで、本発明は、金属箔と電極軸との接合部、金属箔とリード線との接合部において、封止部にクラックが生じることを抑えることができる放電ランプを提供することを目的とする。
実施形態に係る放電ランプは、放電空間を封止する封止部を有する発光管と、前記封止部に支持された電極軸と、前記封止部に設けられ、前記電極軸と電気的に接続された金属箔と、前記封止部に設けられ、前記金属箔と電気的に接続されたリード線と、を具備し、前記金属箔は、前記電極軸の外周面と接合された第1の接合部と、前記リード線の外周面と接合された第2の接合部と、を有し、前記第1の接合部は、前記電極軸の外周面と前記金属箔との間に、前記電極軸及び前記金属箔よりも融点が低い接合補助金属材が配置され、前記封止部の形成材と前記電極軸と前記金属箔とで囲まれた空隙を有し、当該空隙内で前記接合補助金属材と前記形成材とが接触していない。
本発明によれば、金属箔と電極軸との接合部、金属箔とリード線との接合部において、封止部にクラックが生じることを抑えることができる。
実施形態に係る放電ランプを示す模式図である。 実施形態に係る放電ランプの封止部近傍を示す平面図である。 実施形態に係る放電ランプにおける金属箔の接合部を示す断面図である。 実施形態に係る放電ランプにおける金属箔の接合部を示す平面図である。 実施形態に係る放電ランプの封止部について、図2中のA−A断面を示す断面図である。 実施形態に係る放電ランプにおける金属箔の接合部の接合強度及び抗折強度を説明するための図である。 実施形態に係る放電ランプにおける金属箔の接合部の接合強度の測定方法を説明するための模式図である。 実施形態に係る放電ランプにおける金属箔の接合部の抗折強度の測定方法を説明するための模式図である。
以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5は、発光管6と、電極軸8と、金属箔10と、リード線12と、を備える。発光管6は、封止部11を有する。封止部11は、放電空間6aを封止する。電極軸8は、封止部11に支持されている。金属箔10は、封止部11に設けられている。金属箔10は、電極軸8と電気的に接続されている。リード線12は、封止部11に設けられている。リード線12は、金属箔10と電気的に接続されている。金属箔10は、第1の接合部16と、第2の接合部17と、を有する。第1の接合部16は、電極軸8の外周面と接合されている。第2の接合部17は、リード線12の外周面と接合されている。第1の接合部16は、電極軸8の外周面と金属箔10との間に、電極軸8及び金属箔10よりも融点が低い接合補助金属材18が配置されており、封止部11の形成材11aと電極軸8と金属箔10とで囲まれた空隙Gを有し、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとが接触していない。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5における第1の接合部16は、溶融部19を含み、金属箔10の厚み方向において電極軸8またはリード線12に形成された溶融部19の深さをd[mm]、金属箔10の厚み方向に対する電極軸8の厚みをt[mm]としたとき、0.01≦(d/t)≦0.30を満たす。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5における第1の接合部16は、電極軸8の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する接合補助金属材18の幅をW1[mm]、電極軸8の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する電極軸8の幅をW2[mm]としたとき、W1≦W2を満たす。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5は、発光管6と、電極軸8と、金属箔10と、リード線12と、を備える。発光管6は、封止部11を有する。封止部11は、放電空間6aを封止する。電極軸8は、封止部11に支持されている。金属箔10は、封止部11に設けられている。金属箔10は、電極軸8と電気的に接続されている。リード線12は、封止部11に設けられている。リード線12は、金属箔10と電気的に接続されている。金属箔10は、第1の接合部16と、第2の接合部17と、を有する。第1の接合部16は、電極軸8の外周面と接合されている。第2の接合部17は、リード線12の外周面と接合されている。第2の接合部17は、リード線12の外周面と金属箔10との間に、リード線12及び金属箔10よりも融点が低い接合補助金属材18が配置されており、封止部11の形成材11aとリード線12と金属箔10とで囲まれた空隙Gを有し、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとが接触していない。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5における第2の接合部17は、溶融部19を含み、金属箔10の厚み方向においてリード線12に形成された溶融部19の深さをd[mm]、金属箔10の厚み方向に対するリード線12の厚みをt[mm]としたとき、0.01≦(d/t)≦0.30を満たす。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5における第2の接合部17は、リード線12の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する接合補助金属材18の幅をW1[mm]、リード線12の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対するリード線12の幅をW2[mm]としたとき、W1≦W2を満たす。
また、以下で説明する実施形態に係る放電ランプ5における接合補助金属材18は、箔状に形成されている。
(実施形態)
以下、実施形態に係るロングアーク型の放電ランプ(以下、単に「放電ランプ」と称する。)について、図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る放電ランプ5を示す模式図である。図1に示すように、実施形態の放電ランプ5は、例えば、紫外線照射装置1が備える装着部3に装着されて、被照射体へ紫外線を照射するために使用される。装着部3は、放電ランプ5を保持する一対の保持部材4を有しており、一対の保持部材4によって、放電ランプ5が有する後述の一対の口金部材13が保持される。
(放電ランプの構成)
本実施形態に係る放電ランプ5は、ロングアーク型の水銀ランプ、あるいはロングアーク型のメタルハライドランプであり、いわゆる高輝度放電灯(HID:High Intensity Discharge lamp)である。図1に示すように、放電ランプ5は、発光管6と、口金部材13と、接続線14と、を備える。
発光管6は、透過光性を有する石英ガラスによって円筒状に形成されており、内部に放電空間6aを有する。放電空間6aの内部には、例えば、アルゴンガス、高蒸気圧の水銀が封入され、これらに加えて、鉄、錫、ヨウ素等の金属ハロゲン化物が封入されている。
図1に示すように、発光管6の放電空間6aの両端には、一対の電極7が設けられている。図2は、実施形態に係る放電ランプ5の封止部近傍を示す平面図である。図2に示すように、電極7は、電極軸8と、コイル9と、を有する。電極軸8は、一端部側が放電空間6a側に向けられており、一端部が放電空間6aに設けられている。電極軸8の他端部は、金属箔10に溶接されて接合されている。コイル9は、電極軸8の一端部の外周面に巻回されており、放電空間6a内に配置されている。電極軸8及びコイル9は、タングステンを主成分とする金属材料によって形成されている。
発光管6の両端部には、図1及び図2に示すように、放電空間6aを封止する封止部11が形成されている。封止部11は、発光管6の両端部が熱収縮(縮径)されて封止された、いわゆるシュリンクシールによって形成された円柱状のシュリンクシール部である。
図2に示すように、封止部11の内部には、金属箔10が埋め込まれており、電極軸8の他端部及び金属箔10、リード線(導線)12の一端部が、形成材11aである石英ガラスによって封止されている。金属箔10は、例えば、モリブデンによって矩形状に形成されており、例えば、発光管6の長さ方向に対する長さが30mm程度、幅が6mm程度、厚さが0.028mm程度に形成されている。また、金属箔10の他端部には、リード線12の一端部の外周面が溶接されて接合されている。
したがって、金属箔10は、電極軸8の外周面に接合された第1の接合部16と、リード線12の外周面に接合された第2の接合部17と、を有する。第1の接合部16及び第2の接合部17については後述する。
また、金属箔10に接合されたリード線12の他端部は、封止部11から引き出されている。また、封止部11の外周部には、図1に示すように、円筒状の口金部材13が設けられている。口金部材13は、接着剤によって発光管6の封止部11に接合されている。
接続線14は、発光管6の外部に配置されており、封止部11から引き出されたリード線12の他端部に一端部が接続されている。接続線14の一端部とリード線12の他端部は、例えば溶接により形成された接続部(図示せず)を介して接続されている。そして、放電ランプ5は、紫外線照射装置1の装着部3に装着されたときに、装着部3に設けられた一対の保持部材4によって口金部材13が保持されて、接続線14が電源部(図示せず)に接続される。
図3は、実施形態に係る放電ランプ5における金属箔10の第1の接合部16及び第2の接合部17を示す断面図である。第1の接合部16及び第2の接合部17は、金属箔10の表面と電極軸8の外周面との間、及び金属箔10の表面とリード線12の外周面との間にそれぞれ配置された接合補助金属材18を有する。接合補助金属材18は、矩形の箔状(薄膜状)に形成されており、電極軸8、リード線12及び金属箔10よりも融点が低い金属材である。接合補助金属材18としては、例えば、金属箔10を形成するモリブデン、電極軸8及びリード線12を形成するタングステンよりも融点が低い白金が用いられている。
接合補助金属材18は、金属箔10、電極軸8、リード線12よりも溶融しやすいので、第1の接合部16及び第2の接合部17を形成する溶融部19となり、第1の接合部16及び第2の接合部17の溶接に要するレーザ光の出力が小さく抑えられる。このため、第1の接合部16及び第2の接合部17に生じる溶接痕が小さく抑えられ、溶接痕によって封止部11にクラックが生じることを抑えることができる。
ここで、溶融部19とは、溶接金属(母材)及び熱影響部を含んだ部分である溶接部のうち、母材(溶接金属)が溶融した部分を指している。なお、本実施形態では、第1の接合部16及び第2の接合部17の両方が、接合補助金属材18を用いて溶接されるが、第1の接合部16及び第2の接合部17の一方のみが接合補助金属材18を用いて溶接されてもよい。
箔状の接合補助金属材18を用いて、金属箔10の表面上に接合補助金属材18を配置することで、接合補助金属材18を、金属箔10の表面と電極軸8の外周面との間、及び金属箔10の表面とリード線12の外周面との間における所定の位置に、所定の大きさすなわち所定量(体積)を容易に配置することができる。したがって、箔状の接合補助金属材18によって、金属箔10、電極軸8、リード線12に対する接合補助金属材18の相対位置や大きさのばらつきが抑えられるので、溶融部19の位置及び大きさを精度良く制御することができる。このため、第1の接合部16及び第2の接合部17に生じる溶接痕が小さく抑えられ、溶接痕によって封止部11にクラックが生じることを抑えることができる。
第1の接合部16及び第2の接合部17は、図3に示すように、金属箔10に対向して配置されたレーザ照射ヘッド20を用いて、金属箔10の厚み方向における金属箔10側からレーザ光を照射し、接合補助金属材18を挟んだ金属箔10及び電極軸8(リード線12)の一部が溶融されることで、溶融部19が形成されている。第1の接合部16及び第2の接合部17は、金属箔10の厚み方向において、接合補助金属材18までの距離が近い金属箔10側からレーザ光を照射することにより、接合補助金属材18が速やかに溶融して溶融部19となるので、第1の接合部16及び第2の接合部17の溶接に要するレーザ光の出力が小さく抑えられる。
図4は、実施形態に係る放電ランプ5における金属箔10の第1の接合部16及び第2の接合部17を示す平面図である。第1の接合部16及び第2の接合部17は、図4に示すように、スポット溶接により、電極軸8(リード線12)の軸方向に沿って間隔をあけた複数箇所に溶融部19が形成されている。なお、第1の接合部16及び第2の接合部17としては、スポット溶接に限定されるものではなく、溶融部19が線状に延ばされるシーム溶接が用いられてもよい。
(放電ランプの封止部内における第1の接合部及び第2の接合部)
図5は、実施形態に係る放電ランプ5の封止部11について、図2中のA−A断面を示す断面図である。封止部11によって第1の接合部16が封止されたとき、図5に示すように、電極軸8の軸方向に直交する断面において、金属箔10の表面と電極軸8の外周面とがなす両隅部に、封止部11の形成材11aによって囲まれた空隙Gが、電極軸8の軸方向に沿って生じる。
そして、第1の接合部16は、封止部11の形成材11aと電極軸8の外周面と金属箔10の表面とで囲まれた空隙G内で、溶融部19を含む接合補助金属材18と形成材11aとが接触していない。また、第2の接合部17においても、第1の接合部16と同様に、封止部11の形成材11aとリード線12の外周面と金属箔10の表面とで囲まれた空隙Gを有しており、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとが接触していない。すなわち、空隙G内で、溶融部19と形成材11aとが接触していないので、封止部11が熱変形した際に、溶融部19の溶接痕によって形成材11aにクラックが生じることが抑えられる。
また、第1の接合部16は、図3に示すように、電極軸8の軸方向(長さ方向)に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する接合補助金属材18の幅をW1[mm]、電極軸8の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する電極軸8の幅をW2[mm]としたとき、
W1≦W2 ・・・(式1)
を満たす。電極軸8が断面円形状に形成されている場合、電極軸8の幅W2は直径を指す。
第1の接合部16と同様に、第2の接合部17は、リード線12の軸方向(長さ方向)に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する接合補助金属材18の幅をW1[mm]、リード線12の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対するリード線12の幅をW2[mm]としたとき、式1を満たす。なお、リード線12が断面円形状に形成されている場合、リード線12の幅W2は直径を指す。
第1の接合部16及び第2の接合部17は、式1を満たすことにより、上述した封止部11の空隙G内に接合補助金属材18を適正に配置することが可能になり、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとの接触が容易に抑えられる。
また、図3に示すように、第1の接合部16は、溶融部19を含み、金属箔10の厚み方向において電極軸8に形成された溶融部19の深さをd[mm]、金属箔10の厚み方向に対する電極軸8の厚みをt[mm]としたとき、
0.01≦(d/t)≦0.30 ・・・(式2)
を満たす。電極軸8が断面円形状に形成されている場合には、電極軸8の厚みtは直径を指す。
第1の接合部16と同様に、第2の接合部17は、溶融部19を含み、金属箔10の厚み方向においてリード線12に形成された溶融部19の深さをd[mm]、金属箔10の厚み方向に対するリード線12の厚みをt[mm]としたとき、式2を満たす。リード線12が断面円形状に形成されている場合、リード線12の厚みtは直径を指す。
溶融部19の深さdは、金属箔10の厚み方向において、電極軸8またはリード線12と金属箔10との接触面からの深さを指す。d/tの値が式2を満たすことにより、第1の接合部16及び第2の接合部17における接合強度(引張強度)と抗折強度(曲げ強度)の両方を適正に確保することができる。ここで抗折強度とは、試験対象材料を折り曲げる、あるいは破断するために要する力を指す。
図6は、実施形態に係る放電ランプ5における金属箔10の第1の接合部16及び第2の接合部17の接合強度及び抗折強度を説明するための図である。図6における縦軸は、接合強度[N]及び抗折強度[N]を示しており、目標とする20[N]を破線で示す。図6における横軸は、d/tの値を示す。また、図6において、接合強度を実線で示し、抗折強度を一点鎖線で示す。
図6に示すように、接合強度は、d/tの値が0.01よりも小さくなると、20[N]未満となる。一方、抗折強度は、d/tの値が0.30よりも大きくなると、20[N]未満となる。したがって、d/tの値は、0.01以上、0.30以下の範囲内となるように、溶融部19の深さd、電極軸8(リード線12)の厚みtが設定されることで、接合強度と抗折強度の両方を20[N]以上に確保することができる。
図7は、実施形態に係る放電ランプ5における金属箔10の第1の接合部16及び第2の接合部17の接合強度の測定方法を説明するための模式図である。図8は、実施形態に係る放電ランプ5における金属箔10の第1の接合部16及び第2の接合部17の抗折強度の測定方法を説明するための模式図である。接合強度及び抗折強度は、ミネベア社製の引張圧縮試験機(TG−2KN)を用いて測定した。
接合強度は、図7に示すように、取付け部21に固定されたクランプ治具22と、クランプ部材23とを用いて測定した。クランプ治具22によって電極軸8を保持し、クランプ部材23によってリード線12を保持した状態で、リード線12の軸方向へクランプ部材23を移動させる。このように、第1の接合部16及び第2の接合部17に対して引張荷重Fを掛ける、いわゆる引張試験により接合強度を測定した。
抗折強度は、図8に示すように、取付け部21に固定されたクランプ治具22と、圧子24とを用いて測定した。図8は、第1の接合部16について、電極軸8から金属箔10を剥離した状態で第1の接合部16の抗折強度を測定する状態を示しており、クランプ治具22によって電極軸8を保持した状態で、圧子24によって、第1の接合部16に相当する電極軸8の端部を、電極軸8の軸方向に交差する方向へ押圧する。このように、第1の接合部16に対して曲げ荷重Fを掛ける、いわゆる曲げ試験により、抗折強度を測定した。
上述したように実施形態の放電ランプ5における金属箔10は、電極軸8の外周面と接合された第1の接合部16と、リード線12の外周面と接合された第2の接合部17と、を有する。第1の接合部16は、電極軸8の外周面と金属箔10との間に、電極軸8及び金属箔10よりも融点が低い接合補助金属材18が配置され、封止部11の形成材11aと電極軸8と金属箔10とで囲まれた空隙Gを有し、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとが接触していない。第2の接合部17は、リード線12の外周面と金属箔10との間に、リード線12及び金属箔10よりも融点が低い接合補助金属材18が配置され、封止部11の形成材11aとリード線12と金属箔10とで囲まれた空隙Gを有し、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとが接触していない。これにより、第1の接合部16及び第2の接合部17に生じる溶接痕を小さく抑えることが可能になり、金属箔10と電極軸8との第1の接合部16、金属箔10とリード線12との第2の接合部17において、封止部11の形成材11aにクラックが生じることを抑えることができる。その結果、封止部11にクラックリークの発生を抑えることができるので、封止部11の封止状態の信頼性を高めることができる。
また、実施形態の放電ランプ5における第1の接合部16は、電極軸8に形成された溶融部19の深さをd[mm]、電極軸8の厚みをt[mm]としたとき、0.01≦(d/t)≦0.30・・・(式2)を満たす。また、第2の接合部17は、リード線12に形成された溶融部19の深さをd[mm]、リード線12の厚みをt[mm]としたとき、式2を満たす。これにより、第1の接合部16及び第2の接合部17における接合強度と抗折強度の両方を適正に確保することができる。
また、実施形態の放電ランプ5における第1の接合部16は、電極軸8の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する接合補助金属材18の幅をW1[mm]、電極軸8の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する電極軸8の幅をW2[mm]としたとき、W1≦W2・・・(式1)を満たす。また、第2の接合部17は、リード線12の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対する接合補助金属材18の幅をW1[mm]、リード線12の軸方向に直交し、かつ、金属箔10の厚み方向に直交する方向に対するリード線12の幅をW2[mm]としたとき、式1を満たす。これにより、封止部11の空隙G内に接合補助金属材18を適正に配置することが可能になり、空隙G内で接合補助金属材18と形成材11aとの接触を容易に抑えることができるので、封止部11の形成材11aにクラックが生じることを抑えることができる。
また、実施形態の放電ランプ5における接合補助金属材18は、箔状に形成されている。これにより、所定の位置に所定量の接合補助金属材18を容易に配置することが可能になり、接合補助金属材18の相対位置や大きさのばらつきが抑えられるので、溶融部19の位置及び大きさを精度良く制御することができる。このため、第1の接合部16及び第2の接合部17に生じる溶接痕が小さく抑えられ、溶接痕によって封止部11にクラックが生じることを抑えることができる。
本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、本発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
5 放電ランプ
6 発光管
6a 放電空間
8 電極軸
10 金属箔
11 封止部
11a 形成材
12 リード線
16 第1の接合部
17 第2の接合部
18 接合補助金属材
19 溶融部
G 空隙
W1 幅
W2 幅
d 深さ
t 厚み

Claims (7)

  1. 放電空間を封止する封止部を有する発光管と;
    前記封止部に支持された電極軸と;
    前記封止部に設けられ、前記電極軸と電気的に接続された金属箔と;
    前記封止部に設けられ、前記金属箔と電気的に接続されたリード線と;を具備し、
    前記金属箔は、前記電極軸の外周面と接合された第1の接合部と、前記リード線の外周面と接合された第2の接合部と、を有し、
    前記第1の接合部には、
    前記電極軸の外周面と前記金属箔との間に、前記電極軸及び前記金属箔よりも融点が低い接合補助金属材が配置され、前記封止部の形成材と前記電極軸と前記金属箔とで囲まれた空隙を有し、当該空隙内で前記接合補助金属材と前記形成材とが接触していない、
    放電ランプ。
  2. 前記第1の接合部は、溶融部を含み、前記金属箔の厚み方向において前記電極軸に形成された前記溶融部の深さをd[mm]、前記金属箔の厚み方向に対する前記電極軸の厚みをt[mm]としたとき、
    0.01≦(d/t)≦0.30
    を満たす、
    請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記第1の接合部は、前記電極軸の軸方向に直交し、かつ、前記金属箔の厚み方向に直交する方向に対する前記接合補助金属材の幅をW1[mm]、前記電極軸の軸方向に直交し、かつ、前記金属箔の厚み方向に直交する方向に対する前記電極軸の幅をW2[mm]としたとき、
    W1≦W2
    を満たす、
    請求項1または2に記載の放電ランプ。
  4. 放電空間を封止する封止部を有する発光管と;
    前記封止部に支持された電極軸と;
    前記封止部に設けられ、前記電極軸と電気的に接続された金属箔と;
    前記封止部に設けられ、前記金属箔と電気的に接続されたリード線と;を具備し、
    前記金属箔は、前記電極軸の外周面と接合された第1の接合部と、前記リード線の外周面と接合された第2の接合部と、を有し、
    前記第2の接合部には、
    前記リード線の外周面と前記金属箔との間に、前記リード線及び前記金属箔よりも融点が低い接合補助金属材が配置され、前記封止部の形成材と前記リード線と前記金属箔とで囲まれた空隙を有し、当該空隙内で前記接合補助金属材と前記形成材とが接触していない、
    放電ランプ。
  5. 前記第2の接合部は、溶融部を含み、前記金属箔の厚み方向において前記リード線に形成された前記溶融部の深さをd[mm]、前記金属箔の厚み方向に対する前記リード線の厚みをt[mm]としたとき、
    0.01≦(d/t)≦0.30
    を満たす、
    請求項4に記載の放電ランプ。
  6. 前記第2の接合部は、前記リード線の軸方向に直交し、かつ、前記金属箔の厚み方向に直交する方向に対する前記接合補助金属材の幅をW1[mm]、前記リード線の軸方向に直交し、かつ、前記金属箔の厚み方向に直交する方向に対する前記リード線の幅をW2[mm]としたとき、
    W1≦W2
    を満たす、
    請求項4または5に記載の放電ランプ。
  7. 前記接合補助金属材は、箔状に形成されている、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の放電ランプ。
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