JP2019008880A - 歪み補正方法および電子顕微鏡 - Google Patents

歪み補正方法および電子顕微鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP2019008880A
JP2019008880A JP2017120642A JP2017120642A JP2019008880A JP 2019008880 A JP2019008880 A JP 2019008880A JP 2017120642 A JP2017120642 A JP 2017120642A JP 2017120642 A JP2017120642 A JP 2017120642A JP 2019008880 A JP2019008880 A JP 2019008880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer lens
distortion
aberration
shadow
excitation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017120642A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6868480B2 (ja
Inventor
茂幸 森下
Shigeyuki Morishita
茂幸 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP2017120642A priority Critical patent/JP6868480B2/ja
Priority to EP18178133.7A priority patent/EP3419043B1/en
Priority to US16/012,057 priority patent/US10446362B2/en
Publication of JP2019008880A publication Critical patent/JP2019008880A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6868480B2 publication Critical patent/JP6868480B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/153Electron-optical or ion-optical arrangements for the correction of image defects, e.g. stigmators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/14Lenses magnetic
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/22Optical or photographic arrangements associated with the tube
    • H01J37/226Optical arrangements for illuminating the object; optical arrangements for collecting light from the object
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/28Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/302Controlling tubes by external information, e.g. programme control
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/153Correcting image defects, e.g. stigmators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/153Correcting image defects, e.g. stigmators
    • H01J2237/1534Aberrations
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/245Detection characterised by the variable being measured
    • H01J2237/24571Measurements of non-electric or non-magnetic variables
    • H01J2237/24585Other variables, e.g. energy, mass, velocity, time, temperature
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/26Electron or ion microscopes
    • H01J2237/28Scanning microscopes
    • H01J2237/2802Transmission microscopes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

【課題】照射系の絞りの影の歪みを補正することができる歪み補正方法を提供する。【解決手段】本発明に係る歪み補正方法は、複数段の多極子および多極子間に配置された転送レンズ系を有する収差補正装置が照射系に組み込まれた荷電粒子線装置において、照射系の絞りの影の歪みを補正する歪み補正方法であって、転送レンズ系34の励磁を変化させて、照射系の絞りの影の歪みを補正する工程を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、歪み補正方法および電子顕微鏡に関する。
透過電子顕微鏡(transmission electron microscope、TEM)や走査透過電子顕微鏡(scanning transmission electron microscope、STEM)などの荷電粒子線装置において、収差補正は、高分解能像を取得する上で重要な技術である。
例えば、非特許文献1および非特許文献2には、六極子を二段配置した二段三回場型球面収差補正装置が開示されている。非特許文献1および非特許文献2の球面収差補正装置では、対物レンズの正の球面収差を、六極子によって生じる負の球面収差で補正する。六極子で生じた三回非点収差は、六極子を二段配置することで打ち消すことができる。非特許文献1および非特許文献2の球面収差補正装置では、軸合わせ等により四次収差まで補正可能であるが、五次の六回非点収差を補正することができず、これが支配的な収差となって残る。
また、非特許文献3および非特許文献4には、三回場を三段配置した三段三回場型球面収差補正装置が開示されている。上記の二段三回場型球面収差補正装置では六回非点収差を補正できなかったが、非特許文献3および非特許文献4の球面収差補正装置では、三回場を三段配置することで六回非点収差を補正している。
また、特許文献1には、三段三回場型球面収差補正装置における五回非点収差やスリーローブ収差(three lobe aberration)の補正方法が開示されている。
また、特許文献2には、多段三回場型球面収差補正装置において、多極子に八極子場(四回場)を重畳することによって、コンデンサー絞りの影の歪みを補正する方法が開示されている。
特開2012−109076号公報 特開2015−26431号公報
H. Rose, Optik, vol. 85 (1990) pp.19-24 H. Haider et al., Nature, vol.392 (1998) pp. 768-769 H. Sawada et al., Journal of Electron Microscopy, vol. 58 (2009) pp. 341-347 H. Sawada et al., Ultramicroscopy 110 (2010) 958-961
収差補正装置を照射系に導入した場合、収差の補正に加えて、コンデンサー絞りの影が真円であること(電子線の収束角が方向に寄らず一定であること)が求められる。特許文献2に開示された方法では、多極子に八極子場(四回場)を重畳することにより、照射系
の絞りの影の二回対称歪みは補正できる。しかしながら、特許文献2には、例えば照射系の絞りの影の三回対称歪みの補正方法については開示されていない。
走査透過電子顕微鏡では、照射系の絞り(コンデンサー絞り)の影の形が電子プローブの断面形状となる。照射系の絞りの影に三回対称歪みが残っている場合、絞りの影の形状が円ではなく、三角形状に歪んだ形となり、走査透過電子顕微鏡像(STEM像)が三回対称にぼけてしまう可能性がある。
また、近年、走査透過電子顕微鏡で試料中の電磁場を可視化する手法として、微分位相コントラスト(differential phase contrast、DPC)法が知られている。これは、電子線が試料を透過する際の偏向量とその方向を測定し、そこから電子線偏向の原因となる試料中の電磁場を計算する手法である。電子線が試料を透過する際の偏向量とその方向は、分割型検出器の各位置で検出される電子線強度の差を解析することで得られる。
DPC法による測定を行う際には、分割型検出器には、照射系の絞り(コンデンサー絞り)の影が投影される。そのため、照射系の絞りの影に三回対称歪みが残っていると、分割型検出器の各位置で検出される電子線強度の差から電子線の偏向量を解析することが難しくなる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、照射系の絞りの影の歪みを補正することができる歪み補正方法を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、照射系の絞りの影の歪みを補正することができる荷電粒子線装置を提供することにある。
本発明に係る歪み補正方法は、
複数段の多極子および前記多極子間に配置された転送レンズ系を有する収差補正装置が照射系に組み込まれた荷電粒子線装置において、前記照射系の絞りの影の歪みを補正する歪み補正方法であって、
前記転送レンズ系の励磁を変化させて、前記絞りの影の歪みを補正する工程を含む。
このような歪み補正方法によれば、多段の多極子を有する収差補正装置を備えた荷電粒子線装置において、照射系の絞りの影の歪みを補正することができる。また、このような歪み補正方法によれば、例えば、照射系の絞りの影の三回対称歪みを補正することができる。
本発明に係る荷電粒子線装置は、
複数段の多極子および前記多極子間に配置された転送レンズ系を有する収差補正装置、および絞りを含む照射系と、
前記絞りの影の歪みを計測する歪み計測部と、
前記収差補正装置を制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、前記絞りの影の歪みの計測結果に基づいて、前記転送レンズ系の励磁を変化させる制御を行う。
このような荷電粒子線装置によれば、多段の多極子を有する収差補正装置を備えた荷電粒子線装置において、照射系の絞りの影の歪みを補正することができる。また、このような荷電粒子線装置によれば、例えば、照射系の絞りの影の三回対称歪みを補正することができる。
第1実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 第1実施形態に係る電子顕微鏡の収差補正装置を模式的に示す図。 第1実施形態に係る歪み補正方法の一例を示すフローチャート。 コンデンサー絞りの影の画像。 転送レンズ系の励磁を変化させてコンデンサー絞りの影の三回対称歪みを補正している様子を示す図。 転送レンズ系の励磁を変化させてスリーローブ収差を補正している様子を模式的に示す図。 コンデンサー絞りの影の画像。 第2実施形態に係る電子顕微鏡を模式的に示す図。 第2実施形態に係る電子顕微鏡の収差補正装置を模式的に示す図。 第1転送レンズ系および第2転送レンズ系の励磁を変化させてコンデンサー絞りの影の三回対称歪みを補正している様子を示す図。 第1転送レンズ系の励磁を変化させることによって変化するコンデンサー絞りの影の歪みの三回対称成分を模式的に示す図。 第2転送レンズ系の励磁を変化させることによって変化するコンデンサー絞りの影の歪みの三回対称成分を模式的に示す図。 第1転送レンズ系および第2転送レンズ系の励磁を変化させてスリーローブ収差を補正している様子を示す図。 第1転送レンズ系の励磁を変化させることによって変化するスリーローブ収差を模式的に示す図。 第2転送レンズ系の励磁を変化させることによって変化するスリーローブ収差を模式的に示す図。 第3実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 第3実施形態に係る電子顕微鏡の動作の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
また、以下では、本発明に係る荷電粒子線装置として、照射系に収差補正装置が組み込まれた走査透過電子顕微鏡を例に挙げて説明するが、本発明に係る荷電粒子線装置は照射系に収差補正装置が組み込まれた荷電粒子線装置であれば特に限定されない。例えば、本発明に係る荷電粒子線装置は、電子線以外の荷電粒子線(イオンビーム等)を照射して試料の観察、分析等を行う装置であってもよい。
1. 第1実施形態
1.1. 電子顕微鏡
まず、第1実施形態に係る電子顕微鏡について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図である。
電子顕微鏡100は、収差補正装置30を備えた走査透過電子顕微鏡(STEM)である。走査透過電子顕微鏡は、電子プローブ(集束した電子線)で試料S上を走査し、試料Sを透過した電子を検出して走査透過電子顕微鏡像(STEM像)を取得する装置である。
電子顕微鏡100は、図1に示すように、電子源10と、コンデンサーレンズ11と、
コンデンサー絞り12と、走査コイル13と、対物レンズ14と、試料ステージ16と、試料ホルダー17と、中間レンズ18と、投影レンズ20と、STEM検出器22a,22bと、撮像装置24と、収差補正装置30と、処理部40と、操作部50と、表示部52と、記憶部54と、を含む。
電子源10は、電子を発生させる。電子源10は、例えば、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子線を放出する電子銃である。
コンデンサーレンズ11は、電子源10から放出された電子線を集束する。コンデンサーレンズ11は、図示はしないが、複数の電子レンズで構成されていてもよい。コンデンサーレンズ11および対物レンズ14は、電子線を集束して試料Sに照射するための照射系を構成している。
コンデンサー絞り12は、電子顕微鏡100の照射系に組み込まれている。照射系は、試料Sに電子線(電子プローブ)を照射するための光学系である。コンデンサー絞り12の位置は、試料Sの前方(電子源10側)であれば特に限定されない。コンデンサー絞り12では、不要な電子線がカットされる。
走査コイル13は、電子線を偏向させて、コンデンサーレンズ11および対物レンズ14で集束された電子線(電子プローブ)で試料S上を走査するためのコイルである。走査コイル13は、電子顕微鏡100の制御装置(図示せず)で生成された走査信号に基づき、電子プローブを偏向させる。これにより、電子プローブで試料S上を走査することができる。
対物レンズ14は、電子線を試料S上に集束させて、電子プローブを形成するためのレンズである。また、対物レンズ14は、試料Sを透過した電子を結像する。
試料ステージ16は、試料Sを保持する。図示の例では、試料ステージ16は、試料ホルダー17を介して、試料Sを保持している。試料ステージ16は、試料Sを水平方向や鉛直方向に移動させたり、試料Sを傾斜させたりすることができる。
中間レンズ18および投影レンズ20は、試料Sを透過した電子をSTEM検出器22a,22bに導く。また、中間レンズ18および投影レンズ20は、対物レンズ14によって結像された像をさらに拡大し、撮像装置24上に結像する。対物レンズ14、中間レンズ18、および投影レンズ20は、電子顕微鏡100の結像系を構成している。
明視野STEM検出器22aは、試料Sを透過した電子のうち、試料Sで散乱されずに透過した電子、および試料Sで所定の角度以下で散乱した電子を検出する。明視野STEM検出器22aは光軸上に配置されているが、撮像装置24を使用する場合には光軸上から退避させることができる。
暗視野STEM検出器22bは、試料Sで特定の角度で散乱された電子を検出する。暗視野STEM検出器22bは、円環状の検出器である。
撮像装置24は、結像系によって結像された像を撮影する。撮像装置24は、例えば、CCDカメラ等のデジタルカメラである。
収差補正装置30は、電子顕微鏡100の照射系に組み込まれている。図示の例では、収差補正装置30は、コンデンサーレンズ11の後段に配置されている。収差補正装置30は、電子顕微鏡100の照射系の収差を補正するための装置である。具体的には、収差
補正装置30は、負の球面収差を作り出し、照射系の正の球面収差を打ち消すことで照射系の球面収差を補正する球面収差補正装置である。
電子顕微鏡100では、電子源10から放出された電子線は、コンデンサーレンズ11および対物レンズ14で集束されて電子プローブを形成し試料Sに照射される。このとき、照射系の球面収差は、収差補正装置30によって補正される。試料Sに照射された電子線は、走査コイル13によって試料S上で走査される。試料Sを透過した電子線は、対物レンズ14、中間レンズ18および投影レンズ20によってSTEM検出器22a,22bに導かれ、STEM検出器22a,22bで検出される。STEM検出器22a,22bの出力信号(電子の強度情報)は、フレームメモリ(図示せず)に送られる。フレームメモリは、走査信号に基づき指定されたアドレスの記憶領域にSTEM検出器22a,22bの出力信号を格納する。これにより、STEM像(明視野STEM像、暗視野STEM像)を取得できる。
また、電子顕微鏡100では、コンデンサーレンズ11および対物レンズ14で試料面に電子線を絞って電子プローブを形成し、当該電子プローブを1点で止めた状態(走査しない状態)で、結像系のレンズを調整することで、撮像装置24において電子プローブ自体の像(実空間像)を撮影したり、コンデンサー絞り12の影の像(逆空間像)を撮影したりすることができる。
また、図示はしないが、電子顕微鏡100において、電子プローブを試料Sに照射し、試料Sを透過した電子線を分割型検出器で検出することにより、電子線が試料Sを透過する際の偏向量とその方向を測定できる(微分位相コントラスト法)。微分位相コントラスト法による測定を行う際には、分割型検出器には、電子顕微鏡100の結像系により、コンデンサー絞り12の影が投影される。
図2は、収差補正装置30を模式的に示す図である。
収差補正装置30は、図2に示すように、二段の多極子(第1多極子32a、第2多極子32b)と、転送レンズ系34と、を含んで構成されている。すなわち、収差補正装置30は、二段三回場型球面収差補正装置である。
収差補正装置30では、光軸OPに沿って第1多極子32aおよび第2多極子32bが一列に配列されている。
第1多極子32aは、三回場(三回対称場)を発生させる。同様に、第2多極子32bは、三回場を発生させる。なお、三回場とは、場の強度が三回の対称性を持つ場を意味する。
第1多極子32aは、例えば、六極子で構成される。なお、第1多極子32aの極数および第2多極子32bの極数は、特に限定されない。第1多極子32aによって生成される三回場は、静電場、静磁場、またはこれらの重畳場のいずれかである。
第2多極子32bの構成は、上記の第1多極子32aの構成と同様である。すなわち、第2多極子32bは、例えば、六極子で構成され、第2多極子32bによって生成される三回場は、静電場、静磁場、またはこれらの重畳場のいずれかである。
第1多極子32aおよび第2多極子32bは、光軸OPに沿った厚みtを有する。厚みを持った多極子では、薄い多極子で発生する収差とは異なる収差が、コンビネーション収差として現れる。多極子において三回場を発生させる場合、コンビネーション収差として
負の球面収差が生じる。これを利用して光学系の正の球面収差を補正できる。
第1多極子32aと第2多極子32bとの間には、転送レンズ系34が配置されている。転送レンズ系34は、一対の転送レンズ(第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34b)で構成されている。第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bは、光軸OPに沿って配置されている。転送レンズ系34は、第1多極子32aで形成された像と共役な像を第2多極子32bに形成する。
なお、第2多極子32bと対物レンズ14との間に転送レンズ系36を配置してもよい。転送レンズ系36は、一対の転送レンズ(第1転送レンズ36aおよび第2転送レンズ36b)で構成されている。
操作部50は、ユーザーによる操作に応じた操作信号を取得し、処理部40に送る処理を行う。操作部50の機能は、例えば、ボタン、キー、タッチパネル型ディスプレイ、マイクなどにより実現できる。
表示部52は、処理部40によって生成された画像を表示するものであり、その機能は、LCD、CRTなどにより実現できる。表示部52には、撮影されたSTEM像などが表示される。
記憶部54は、処理部40が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部54は、処理部40の作業領域として用いられ、処理部40が各種プログラムに従って実行した算出結果等を一時的に記憶するためにも使用される。記憶部54の機能は、ハードディスク、RAMなどにより実現できる。
処理部40は、収差補正装置30を制御する処理、電子顕微鏡本体(収差補正装置30を除く光学系や試料ステージ16等)を制御する処理、撮像装置24で撮影された像を表示部52に表示する処理、STEM像を表示部52に表示する処理などの処理を行う。処理部40の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部40は、収差補正装置制御部42と、電子顕微鏡本体制御部44と、表示制御部46と、を含む。
収差補正装置制御部42は、収差補正電源コントローラ31を制御し、収差補正装置30に供給される電流(または電圧)を制御する。収差補正装置制御部42は、例えば、操作部50からの操作信号に基づいて、収差補正電源コントローラ31を制御して、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bに供給される励磁電流を制御する。
電子顕微鏡本体制御部44は、電子顕微鏡本体の制御を行う。電子顕微鏡本体制御部44は、電子顕微鏡本体電源コントローラ(図示せず)を制御して、電子顕微鏡本体に供給される電源を制御する。
表示制御部46は、フレームメモリから画像データを取得して、STEM像を表示部52に表示させる制御を行う。また、表示制御部46は、撮像装置24で撮像された像の画像データを取得して、当該像を表示部52に表示させる制御を行う。
1.2. 歪み補正方法
次に、第1実施形態に係る歪み補正方法について説明する。電子顕微鏡100では、収差補正装置30において第1多極子32aおよび第2多極子32bが三回場を発生させることによって、コンデンサー絞り12の影には三回対称の歪みが生じる。本実施形態では、このコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する。図3は、第1実施形態に係
る歪み補正方法の一例を示すフローチャートである。
(1)コンデンサー絞りの影の三回対称歪みの補正(S100)
まず、転送レンズ系34の励磁を変化させて、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する。
図4は、コンデンサー絞り12の影の画像である。図4に示す画像では、コンデンサー絞り12の影が三回対称に歪んでいる。
コンデンサー絞り12の影は、蛍光板、または撮像装置24で撮影され表示部52に表示された画像で確認できる。
図5は、転送レンズ系34の励磁を変化させて、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正している様子を示す図である。
コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの補正は、図5に示すように、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が強くなるように変化させる(強励磁)、または、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が弱くなるように変化させる(弱励磁)ことで行う。なお、図5では、上向きの矢印は強励磁を示し、下向きの矢印は弱励磁を示している。
図5に示すように第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの励磁を変化させることで、転送距離を変えることができ、その結果、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが変化する。第1転送レンズ34aの励磁は、第1転送レンズ34aを構成するコイルに流す電流(励磁電流)を制御することで、変化させることができる。第2転送レンズ34bについても同様である。
ここで、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの励磁を変化させると、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みとともに、軸上収差、より具体的にはスリーローブ収差が変化する。上記のように、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を強励磁、または弱励磁に変化させた場合、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量を、スリーローブ収差の変化量よりも大きくすることができる。
ここで、軸上収差とは、幾何収差のなかで、光軸となす角αのみをパラメータとする収差をいう。また、スリーローブ収差は、四次の軸上幾何収差の一つで三回対称の寄生収差である。
なお、電子の軌道を、荷電粒子の電磁場内での運動として記述する幾何光学において、結像点の理想結像(ガウス結像)点からのズレを幾何収差という。光学特性は、一般に、物面の一点から像面の一点へ写像する冪展開多項式で表される。この多項式は、物面における電子軌道の光軸からの距離rと光軸となす角αをパラメータとして冪展開される。rとαに関して、一次の項のみを考慮した場合は収差のない理想結像を表す(ガウス結像)。二次以上の項を考慮した場合、結像点は理想結像点からずれる。光軸となす角αと光軸からの距離rの次数を合わせた数が、幾何収差の次数である。
例えば、ユーザーが蛍光板や表示部52に表示されたコンデンサー絞り12の影をみて歪みの程度を確認しつつ、操作部50を操作して、歪みが低減されるような第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの励磁量を入力することで、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの励磁を変化させる。これにより、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正できる。また、例えば、蛍光板や表示部52の画面上に真円を描
いておき、この真円にコンデンサー絞り12の影が一致するように、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの励磁を変化させてもよい。
(2)軸上収差の計測(S102)
次に、軸上収差の計測を行う。
上述したように、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正するために第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの励磁を変化させると、軸上収差の一つであるスリーローブ収差も変化する。そのため、スリーローブ収差を補正する必要がある。
軸上収差(スリーローブ収差)は、例えば、SRAM(Segmental−Ronchigram−Autocorrelation−Function Matrix)法やプローブタブロー(Probe Tableau)法により計測することができる。
SRAM法は、ロンチグラム(Ronchigram)を取得し、ロンチグラムを小領域に分割したうえで各小領域について自己相関関数を取得し、各自己相関関数の形状から、収差を計算する手法である。ロンチグラムは、照射系によって電子線を試料S付近に集束させて、回折面上にできる試料の投影像(図形)である。
プローブタブロー法は、試料面への電子線照射角度を変えて複数のSTEM像を撮影し、それらをデコンボリューションすることで得られるプローブ像を基にして収差を測定する手法である。
(3)スリーローブ収差の補正(S104)
次に、軸上収差の計測結果に基づいて、スリーローブ収差の補正を行う。スリーローブ収差の補正は、転送レンズ系34の励磁を変化させることで行われる。
図6は、転送レンズ系34の励磁を変化させて、スリーローブ収差を補正している様子を模式的に示す図である。
スリーローブ収差の補正は、図6に示すように、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させて、他方を励磁が弱くなるように変化させることで行う。第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させて、他方を励磁が弱くなるように変化させることで、スリーローブ収差を補正することができる。また、このように転送レンズ34a,34bの励磁を変化させることにより、スリーローブ収差の変化量を、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量よりも大きくすることができる。
(4)スリーローブ収差が補正されたか否かの判定(S106)
次に、スリーローブ収差が補正されたか否かを判定する。スリーローブ収差が補正されたか否かの判定は、軸上収差を計測する工程(S102)と同様に、SRAM法やプローブタブロー法により軸上収差(スリーローブ収差)を計測することで行われる。
ユーザーは、軸上収差の計測結果から、スリーローブ収差が補正されていないと判断した場合(S106のNo)、再び、軸上収差の計測(S102)、およびスリーローブ収差の補正(S104)を行う。
(5)コンデンサー絞りの影の三回対称歪みが補正されたか否かの判定(S108)
ユーザーは、スリーローブ収差が補正されたと判断した場合(S106のYes)、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたか否かを判定する。ユーザーは、例
えば、蛍光板や表示部52に表示されたコンデンサー絞り12の影をみて三回対称歪みが補正されたか否かを判断する。
ユーザーがコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されていないと判断した場合(S108のNo)、ステップS100に戻り、ステップS100〜ステップS106を行う。一方、ユーザーがコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたと判断した場合(S108のYes)、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの補正を終了する。このように、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの補正とスリーローブ収差の補正とを繰り返し行うことで、最適な転送レンズ系34の条件を実現でき、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みおよびスリーローブ収差の両方を最小にすることができる。
図7は、コンデンサー絞り12の影の画像である。図7では、コンデンサー絞り12の影の形状は円であり、三回対称歪みが補正されていることがわかる。
本実施形態に係る歪み補正方法は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る歪み補正方法は、第1多極子32aと第2多極子32bとの間に配置された転送レンズ系34の励磁を変化させて、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する工程を含む。そのため、本実施形態に係る歪み補正方法によれば、二段の多極子32a,32bを有する収差補正装置30を備えた電子顕微鏡100において、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正することができる。これにより、試料Sに照射される電子線(電子プローブ)の収束角を方向に依らず一定とすることができる。したがって、STEM像が三回対称にぼけてしまうことを防ぐことができる。また、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されてコンデンサー絞り12の影を真円にできるため、DPC法による測定を行う際に、分割型検出器の各位置で検出される電子線強度の差から電子線の偏向量を解析することができる。
本実施形態に係る歪み補正方法では、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する工程において、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を、励磁が強くなるように、または、励磁が弱くなるように変化させる。これにより、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量を、スリーローブ収差の変化量よりも大きくすることができる。したがって、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する工程において、スリーローブ収差の変化量を小さくすることができる。
本実施形態に係る歪み補正方法では、転送レンズ系34の励磁を変化させて、スリーローブ収差を補正する工程を含む。そのため、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正することにより導入されるスリーローブ収差を補正することができる。この結果、より良好な高分解能像を取得することができる。
本実施形態に係る歪み補正方法では、スリーローブ収差を補正する工程において、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させ、他方を励磁が弱くなるように変化させる。これにより、スリーローブ収差の変化量をコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量よりも大きくすることができる。したがって、スリーローブ収差を補正する工程において、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量を小さくすることができる。
2. 第2実施形態
2.1. 電子顕微鏡
次に、第2実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図8は、
第2実施形態に係る電子顕微鏡200を模式的に示す図である。図9は、第2実施形態に係る電子顕微鏡200の収差補正装置230を模式的に示す図である。
以下、第2実施形態に係る電子顕微鏡200において、第1実施形態に係る電子顕微鏡100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した電子顕微鏡100では、図2に示すように、収差補正装置30は、二段の多極子32a,32bを有していた。すなわち、収差補正装置30は、二段三回場型球面収差補正装置であった。
これに対して、電子顕微鏡200では、図8および図9に示すように、収差補正装置230は、三段の多極子32a,32b,32cを有している。すなわち、収差補正装置230は、三段三回場型球面収差補正装置である。
収差補正装置230は、三段の多極子(第1多極子32a、第2多極子32b、第3多極子32c)と、第1転送レンズ系34と、第2転送レンズ系35と、を含んで構成されている。
収差補正装置230では、光軸OPに沿って第1多極子32a、第2多極子32b、および第3多極子32cが一列に配列されている。
第1多極子32a、第2多極子32b、および第3多極子32cの構成は、上述した図2に示す第1多極子32aおよび第2多極子32bの構成と同様であり、その説明を省略する。
第1転送レンズ系34は、第1多極子32aと第2多極子32bとの間に配置されている。第2転送レンズ系35は、第2多極子32bと第3多極子32cとの間に配置されている。第2転送レンズ系35は、第1転送レンズ35aと、第2転送レンズ35bと、を有している。
第1転送レンズ系34および第2転送レンズ系35の構成は、上述した第1実施形態における転送レンズ系34の構成と同様であり、その説明を省略する。
なお、第3多極子32cと対物レンズ14との間に転送レンズ系36を配置してもよい。
図2に示す二段三回場型収差補正装置では、上述したように、第1多極子32aで発生した三回非点収差は、第2多極子32bで発生した三回非点収差によって相殺された。しかしながら、第1多極子32aおよび第2多極子32bが発生させる一対の三回場によって三回非点収差を相殺することで、五次の収差である六回非点収差が新たに発生する。
これに対して、図9に示す三段三回場型収差補正装置では、三段の多極子32a,32b,32cにおいて、それぞれの三回場から発生する収差のコンビネーションによって生じる六回非点収差を、3つの三回場を相対的に所定角度に設定することによって打ち消すことができる
2.2. 歪み補正方法
次に、第2実施形態に係る歪み補正方法について説明する。
第2実施形態に係る歪み補正方法では、図3に示すコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する工程(S100)およびスリーローブ収差を補正する工程(S104)が、第1実施形態に係る歪み補正方法と異なる。第2実施形態に係る歪み補正方法のその他の工程は、第1実施形態に係る歪み補正方法と同様である。
以下、第2実施形態に係る歪み補正方法において、第1実施形態に係る歪み補正方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
まず、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する工程(S100)について説明する。
本実施形態では、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みは、第1多極子32aと第2多極子32bとの間に配置された第1転送レンズ系34、および第2多極子32bと第3多極子32cとの間に配置された第2転送レンズ系35の励磁を変化させることで行われる。
図10は、第1転送レンズ系34および第2転送レンズ系35の励磁を変化させて、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正している様子を示す図である。図11は、第1転送レンズ系34の励磁を変化させることによって変化するコンデンサー絞り12の影の歪みの三回対称成分Oを模式的に示す図である。図12は、第2転送レンズ系35の励磁を変化させることによって変化するコンデンサー絞り12の影の歪みの三回対称成分Oを模式的に示す図である。
上述した図2に示す収差補正装置30は二段の多極子32a,32bを有しているため、コンデンサー絞り12の影の歪みの三回対称成分は特定の1つの方向を向く。すなわち、コンデンサー絞り12の影が歪んで形成される三角形の向きは、常に同じである。
これに対して、図9に示す収差補正装置230は三段の多極子32a,32b,32cを有しているため、コンデンサー絞り12の影の歪みの三回対称成分は様々な方向を向く。すなわち、コンデンサー絞り12の影が歪んで形成される三角形は、様々な方向を向く。
そのため、本実施形態では、図10に示すように、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が強くなるように変化させる、または第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が弱くなるように変化させる。これにより、図11に示すように、コンデンサー絞り12の影の歪みのA方向(所定の方向)の三回対称成分Oを変化させることができ、コンデンサー絞り12の影の歪みのA方向の三回対称成分Oを補正することができる。
また、同様に、第1転送レンズ35aおよび第2転送レンズ35bの両方を励磁が強くなるように変化させる、または第1転送レンズ35aおよび第2転送レンズ35bの両方を励磁が弱くなるように変化させる。これにより、図12に示すように、コンデンサー絞り12の影の歪みのA方向とは異なるB方向の三回対称成分Oを変化させることができ、コンデンサー絞り12の影の歪みのB方向の三回対称成分Oを補正することができる。
上記のように第1転送レンズ系34および第2転送レンズ系35の励磁を変化させることにより、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量を、スリーローブ収差の変化量よりも大きくすることができる。
次に、スリーローブ収差を補正する工程(S104)について説明する。
本実施形態では、スリーローブ収差の補正は、第1多極子32aと第2多極子32bとの間に配置された第1転送レンズ系34、および第2多極子32bと第3多極子32cとの間に配置された第2転送レンズ系35の励磁を変化させることで行われる。
図13は、第1転送レンズ系34および第2転送レンズ系35の励磁を変化させて、スリーローブ収差を補正している様子を示す図である。図14は、第1転送レンズ系34の励磁を変化させることによって変化するスリーローブ収差Tを模式的に示す図である。図15は、第2転送レンズ系35の励磁を変化させることによって変化するスリーローブ収差Tを模式的に示す図である。
ここで、上述した収差補正装置30は二段の多極子32a,32bを有しているため、スリーローブ収差は特定の1つの方向を向く。これに対して、収差補正装置230は三段の多極子32a,32b,32cを有しているため、スリーローブ収差は様々な方向を向く。
そのため、本実施形態では、図13に示すように、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させて、他方を励磁が弱くなるように変化させる。これにより、図14に示すように、C方向(所定の方向)のスリーローブ収差Tを変化させることができ、C方向のスリーローブ収差Tを補正することができる。
また、同様に、第1転送レンズ35aおよび第2転送レンズ35bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させて、他方を励磁が弱くなるように変化させる。これにより、図15に示すように、C方向とは異なるD方向のスリーローブ収差Tを変化させることができ、D方向のスリーローブ収差Tを補正することができる。
上記のように第1転送レンズ系34および第2転送レンズ系35の励磁を変化させることにより、スリーローブ収差の変化量を、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量よりも大きくすることができる。
本実施形態に係る歪みの補正方法によれば、上述したように、三段の多極子32a,32b,32cを有する収差補正装置230を備えた電子顕微鏡300において、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正することができる。
3. 第3実施形態
3.1. 電子顕微鏡
次に、第3実施形態に係る電子顕微鏡について、図面を参照しながら説明する。図16は、第3実施形態に係る電子顕微鏡300の構成を示す図である。以下、第3実施形態に係る電子顕微鏡300において、第1実施形態に係る電子顕微鏡100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
電子顕微鏡300では、図16に示すように、処理部40が、歪み計測部340と、軸上収差計測部342と、を含む点で、図1に示す電子顕微鏡100と異なる。
歪み計測部340は、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを計測する処理を行う。歪み計測部340は、コンデンサー絞り12の影の画像を取得し、当該画像からコンデンサー絞り12の影の形を抽出し、コンデンサー絞り12の影の歪みの三回対称成分を定量化する。
軸上収差計測部342は、軸上収差を計測する処理を行う。軸上収差計測部342は、SRAM法、またはプローブタブロー法により、軸上収差を計測する。例えば、プローブタブロー法により軸上収差を計測する場合には、軸上収差計測部342は、試料面への電子線照射角度を変えて複数のSTEM像を取得し、それらをデコンボリューションすることで得られるプローブ像を基にして収差を計測する。
本実施形態では、収差補正装置制御部42は、歪み計測部340におけるコンデンサー絞り12の影の歪みの計測結果に基づいて、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されるように転送レンズ系34の励磁を変化させる制御を行う。収差補正装置制御部42は、コンデンサー絞り12の影の歪みの計測結果に基づいて、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が強くなるように変化させる、または第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が弱くなるように変化させる。
収差補正装置制御部42は、さらに、軸上収差計測部342における軸上収差の計測結果に基づいて、スリーローブ収差が補正されるように転送レンズ系34の励磁を変化させる制御を行う。収差補正装置制御部42は、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させて、他方を励磁が弱くなるように変化させる。
ここで、スリーローブ収差を補正するために転送レンズ系34の励磁を変化させたことにより、再び、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが導入される場合がある。そのため、収差補正装置制御部42は、スリーローブ収差の補正を行った後に、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたか否かを判定する処理を行う。
3.2. 電子顕微鏡の動作
次に、第3実施形態に係る電子顕微鏡300の動作について説明する。ここでは、電子顕微鏡300の処理部40における、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する処理について説明する。
図17は、第3実施形態に係る電子顕微鏡300の動作の一例を示すフローチャートである。
処理部40は、ユーザーが歪み補正を開始する指示(開始指示)を行ったか否かを判断し(S200)、開始指示が行われるまで待機する(S200のNo)。処理部40は、例えば、操作部50から開始指示が入力された場合に、ユーザーが開始指示を行ったと判断する。
開始指示が行われたと判断した場合(S200のYes)、歪み計測部340がコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを計測する(S202)。次に、収差補正装置制御部42が、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの計測結果に基づいて、転送レンズ系34の励磁を変化させる制御を行う(S204)。次に、歪み計測部340が、再び、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを計測し、収差補正装置制御部42がこの計測結果に基づいて、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたか否かを判定する(S206)。
コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されていないと判定された場合(S206のNo)、ステップS202に戻る。コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたと判定されるまで、ステップS202、ステップS204、ステップS206の処理が繰り返し行われる。
コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたと判定された場合(S206のYes)、軸上収差計測部342が軸上収差を計測する(S208)。次に、収差補正装置制御部42が、軸上収差の計測結果に基づいて、転送レンズ系34の励磁を変化させる制御を行う(S210)。次に、軸上収差計測部342が、再び、軸上収差を計測し、収差補正装置制御部42がこの計測結果に基づいて、スリーローブ収差が補正されたか否かを判定する(S212)。
スリーローブ収差が補正されていないと判定された場合(S212のNo)、ステップS208に戻る。スリーローブ収差が補正されたと判定されるまで、ステップS208、ステップS210、ステップS212の処理が繰り返し行われる。
スリーローブ収差が補正されたと判定された場合(S212のYes)、歪み計測部340がコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを計測し、収差補正装置制御部42がこの計測結果に基づいてコンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたか否かを判定する(S214)。
コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されていないと判定された場合(S214のNo)、ステップS202に戻る。一方、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みが補正されたと判定された場合(S214のYes)、処理部40は処理を終了する。
電子顕微鏡300は、例えば、以下の特徴を有する。
電子顕微鏡300は、二段の多極子32a,32bおよび多極子32a,32b間に配置された転送レンズ系34を有する収差補正装置30、およびコンデンサー絞り12を含む照射系と、コンデンサー絞り12の影の歪みを計測する歪み計測部340と、収差補正装置30を制御する収差補正装置制御部42と、を含む。また、収差補正装置制御部42は、コンデンサー絞り12の影の歪みの計測結果に基づいて、転送レンズ系34の励磁を変化させる制御を行う。そのため、電子顕微鏡300では、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを自動で補正することができる。
電子顕微鏡300では、収差補正装置制御部42が、コンデンサー絞り12の計測結果に基づいて、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が強くなるように変化させる、または、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bの両方を励磁が弱くなるように変化させる。これにより、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正する際に、スリーローブ収差の変化量を小さくすることができる。
電子顕微鏡300は、軸上収差を計測する軸上収差計測部342を含み、収差補正装置制御部42は、軸上収差の計測結果に基づいて、転送レンズ系34の励磁を変化させる制御を行う。そのため、電子顕微鏡300では、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みを補正することにより導入されるスリーローブ収差を自動で補正することができる。
電子顕微鏡300では、収差補正装置制御部42が、軸上収差の計測結果に基づいて、第1転送レンズ34aおよび第2転送レンズ34bのうちの一方を励磁が強くなるように変化させ、他方を励磁が弱くなるように変化させる。そのため、スリーローブ収差を補正する際に、コンデンサー絞り12の影の三回対称歪みの変化量を小さくすることができる。
なお、上記では、電子顕微鏡300が二段の多極子32a,32bを有する収差補正装置30を含んで構成されている例について説明したが、電子顕微鏡300は三段の多極子32a,32b,32cを有する収差補正装置230(図9参照)を含んで構成されてい
てもよい。この場合、電子顕微鏡の動作は、図17に示すコンデンサー絞り12の影の歪みを補正する処理(S204)、およびスリーローブ収差を補正する処理(S210)が、第2実施形態で説明した手法が用いられる点を除いて、上述した動作と同様である。
4. その他の実施形態
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した第1実施形態では、収差補正装置30を構成する第1多極子32aおよび第2多極子32bが三回場を発生させることによって生じるコンデンサー絞り12の影の三回対称歪み、およびこの三回対称歪みを補正することによって導入されるスリーローブ収差(三回対称の軸上収差)を補正する方法について説明した。本発明に係る歪み補正方法は、これに限定されない。例えば、収差補正装置を構成する第1多極子および第2多極子がN回場(Nは2以上の整数)を発生させることによって生じるコンデンサー絞り12の影のN回対称歪み、およびこのN回対称歪みを補正することによって導入されるN回対称の軸上収差を補正してもよい。この場合でも、上述した第1実施形態と同様に、転送レンズ系34の励磁を制御することで、コンデンサー絞り12の影のN回対称歪みおよびN回対称の軸上収差を補正することができる。
同様に、上述した第2実施形態では、収差補正装置30を構成する第1多極子32a、第2多極子32b、および第3多極子32cが三回場を発生させることによって生じるコンデンサー絞り12の影の三回対称歪み、およびこの三回対称歪みを補正することによって導入されるスリーローブ収差(三回対称の軸上収差)を補正する方法について説明した。本発明に係る歪み補正方法は、例えば、収差補正装置を構成する第1多極子、第2多極子および第3多極子がN回場を発生させることによって生じるコンデンサー絞り12の影のN回対称歪み、およびこのN回対称歪みを補正することによって導入されるN回対称の軸上収差を補正してもよい。この場合でも、上述した第2実施形態と同様に、転送レンズ系34および転送レンズ系35の励磁を制御することで、コンデンサー絞り12の影のN回対称歪みおよびN回対称の軸上収差を補正することができる。
また、上述した実施形態では、コンデンサー絞り12の影の歪みを補正する場合について説明したが、本発明に係る歪み補正方法は、コンデンサー絞り12以外の照射系の絞りにも適用可能である。例えば、DPC法による測定の際に、分割型検出器に投影される絞りの影がコンデンサー絞り12以外の照射系の絞りの影が用いられる場合、本発明に係る歪みの補正方法により、この絞りの影の歪みを補正してもよい。
また、上述した第1実施形態では、図2に示すように収差補正装置30が二段の多極子32a,32bを有し、上述した第2実施形態では、図9に示すように収差補正装置230が三段の多極子32a,32b,32cを有していたが、収差補正装置は、四段以上の多極子を有していてもよい。このような場合でも、多極子間に配置された転送レンズ系の励磁を変化させることにより、二段および三段の場合と同様に、コンデンサー絞り12の影の歪を補正することができる。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成すること
ができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…電子源、11…コンデンサーレンズ、12…コンデンサー絞り、13…走査コイル、14…対物レンズ、16…試料ステージ、17…試料ホルダー、18…中間レンズ、20…投影レンズ、22a…明視野STEM検出器、22b…暗視野STEM検出器、24…撮像装置、30…収差補正装置、31…収差補正電源コントローラ、32a…第1多極子、32b…第2多極子、32c…第3多極子、34…第1転送レンズ系、34a…第1転送レンズ、34b…第2転送レンズ、35…第2転送レンズ系、35a…第1転送レンズ、35b…第2転送レンズ、36…転送レンズ系、36a…第1転送レンズ、36b…第2転送レンズ、40…処理部、42…収差補正装置制御部、44…電子顕微鏡本体制御部、46…表示制御部、50…操作部、52…表示部、54…記憶部、100…電子顕微鏡、200…電子顕微鏡、230…収差補正装置、300…電子顕微鏡、340…歪み計測部、342…軸上収差計測部

Claims (13)

  1. 複数段の多極子および前記多極子間に配置された転送レンズ系を有する収差補正装置が照射系に組み込まれた荷電粒子線装置において、前記照射系の絞りの影の歪みを補正する歪み補正方法であって、
    前記転送レンズ系の励磁を変化させて、前記絞りの影の歪みを補正する工程を含む、歪み補正方法。
  2. 請求項1において、
    前記転送レンズ系は、第1転送レンズと、第2転送レンズと、を有する、歪み補正方法。
  3. 請求項2において、
    前記絞りの影の歪みを補正する工程では、前記第1転送レンズおよび前記第2転送レンズの両方を励磁が強くなるように変化させる、または、前記第1転送レンズおよび前記第2転送レンズの両方を励磁が弱くなるように変化させる、歪み補正方法。
  4. 請求項2または3において、
    前記転送レンズ系の励磁を変化させて、軸上収差を補正する工程を含む、歪み補正方法。
  5. 請求項4において、
    前記軸上収差を補正する工程では、前記第1転送レンズおよび前記第2転送レンズのうちの一方を励磁が強くなるように変化させ、他方を励磁が弱くなるように変化させる、歪み補正方法。
  6. 請求項4または5において、
    前記多極子は、三回場を発生させ、
    前記軸上収差を補正する工程では、スリーローブ収差を補正する、歪み補正方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、
    前記多極子は、三回場を発生させ、
    前記絞りの影の歪みを補正する工程では、前記絞りの影の三回対称歪みを補正する、歪み補正方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記荷電粒子線装置は、走査透過電子顕微鏡である、歪み補正方法。
  9. 複数段の多極子および前記多極子間に配置された転送レンズ系を有する収差補正装置、および絞りを含む照射系と、
    前記絞りの影の歪みを計測する歪み計測部と、
    前記収差補正装置を制御する制御部と、
    を含み、
    前記制御部は、前記絞りの影の歪みの計測結果に基づいて、前記転送レンズ系の励磁を変化させる制御を行う、荷電粒子線装置。
  10. 請求項9において、
    前記転送レンズ系は、第1転送レンズと、第2転送レンズと、を有している、荷電粒子線装置。
  11. 請求項10において、
    前記制御部は、前記絞りの影の歪みの計測結果に基づいて、前記第1転送レンズおよび前記第2転送レンズの両方を励磁が強くなるように変化させる、または、前記第1転送レンズおよび前記第2転送レンズの両方を励磁が弱くなるように変化させる、荷電粒子線装置。
  12. 請求項10または11において、
    軸上収差を計測する軸上収差計測部を含み、
    前記制御部は、前記軸上収差の計測結果に基づいて、前記転送レンズ系の励磁を変化させる制御を行う、荷電粒子線装置。
  13. 請求項12において、
    前記制御部は、前記軸上収差の計測結果に基づいて、前記第1転送レンズおよび前記第2転送レンズのうちの一方を励磁が強くなるように変化させ、他方を励磁が弱くなるように変化させる、荷電粒子線装置。
JP2017120642A 2017-06-20 2017-06-20 歪み補正方法および電子顕微鏡 Active JP6868480B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017120642A JP6868480B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 歪み補正方法および電子顕微鏡
EP18178133.7A EP3419043B1 (en) 2017-06-20 2018-06-15 Distortion correction method and electron microscope
US16/012,057 US10446362B2 (en) 2017-06-20 2018-06-19 Distortion correction method and electron microscope

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017120642A JP6868480B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 歪み補正方法および電子顕微鏡

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019008880A true JP2019008880A (ja) 2019-01-17
JP6868480B2 JP6868480B2 (ja) 2021-05-12

Family

ID=62712789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017120642A Active JP6868480B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 歪み補正方法および電子顕微鏡

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10446362B2 (ja)
EP (1) EP3419043B1 (ja)
JP (1) JP6868480B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021034375A (ja) * 2019-08-15 2021-03-01 ツェーエーオーエス コレクテッド エレクトロン オプチカル システムズ ゲーエムベーハーCEOS Corrected Electron Optical Systems GmbH 6次の軸上収差のない粒子光学補正器および補正器を備えた電子顕微鏡

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6824210B2 (ja) * 2018-03-05 2021-02-03 日本電子株式会社 電子顕微鏡
JP2020149767A (ja) 2019-03-11 2020-09-17 株式会社日立ハイテク 荷電粒子線装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007027017A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Jeol Ltd 電子線装置
US20090242786A1 (en) * 2008-03-31 2009-10-01 Hitachi, Ltd. Aberration corrector for transmission electron microscope
WO2012014870A1 (ja) * 2010-07-27 2012-02-02 株式会社日立ハイテクノロジーズ 収差補正装置およびそれを用いた荷電粒子線装置
US8541755B1 (en) * 2012-05-09 2013-09-24 Jeol Ltd. Electron microscope
US20150029593A1 (en) * 2013-07-24 2015-01-29 Jeol Ltd. Spherical Aberration Corrector, Method of Spherical Aberration Correction, and Charged Particle Beam Instrument
JP2017117567A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 日本電子株式会社 収差補正方法および荷電粒子線装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR940008156Y1 (ko) * 1992-05-19 1994-11-23 박경팔 칼라 음극선관용 전자총
TW393660B (en) * 1997-09-05 2000-06-11 Hitachi Ltd Color cathode ray tube having an improved electron gun
US20020104970A1 (en) * 1999-01-06 2002-08-08 Winter Stacey J. Raster shaped beam, electron beam exposure strategy using a two dimensional multipixel flash field
US6836373B2 (en) * 2000-11-16 2004-12-28 Jeol Ltd. Spherical aberration corrector for electron microscope
GB2389452B (en) * 2001-12-06 2006-05-10 Bruker Daltonik Gmbh Ion-guide
DE102006017686A1 (de) * 2006-04-15 2007-10-18 Ceos Corrected Electron Optical Systems Gmbh Elektronenoptischer Korrektor für aplanatische Abbildungssysteme
JP5226367B2 (ja) * 2007-08-02 2013-07-03 日本電子株式会社 収差補正装置
JP5237734B2 (ja) * 2008-09-24 2013-07-17 日本電子株式会社 収差補正装置および該収差補正装置を備える荷電粒子線装置
JP5545869B2 (ja) 2010-11-16 2014-07-09 日本電子株式会社 荷電粒子線の軸合わせ方法及び荷電粒子線装置
JP2017220413A (ja) * 2016-06-10 2017-12-14 日本電子株式会社 荷電粒子線装置および収差補正方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007027017A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Jeol Ltd 電子線装置
US20090242786A1 (en) * 2008-03-31 2009-10-01 Hitachi, Ltd. Aberration corrector for transmission electron microscope
JP2009245841A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Hitachi Ltd 透過型電子顕微鏡用収差補正器
WO2012014870A1 (ja) * 2010-07-27 2012-02-02 株式会社日立ハイテクノロジーズ 収差補正装置およびそれを用いた荷電粒子線装置
US20130112873A1 (en) * 2010-07-27 2013-05-09 Hitachi High-Technologies Corporation Aberration Correction Device and Charged Particle Beam Device Employing Same
US8541755B1 (en) * 2012-05-09 2013-09-24 Jeol Ltd. Electron microscope
US20150029593A1 (en) * 2013-07-24 2015-01-29 Jeol Ltd. Spherical Aberration Corrector, Method of Spherical Aberration Correction, and Charged Particle Beam Instrument
JP2015026431A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 日本電子株式会社 球面収差補正装置、球面収差補正方法、および荷電粒子線装置
JP2017117567A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 日本電子株式会社 収差補正方法および荷電粒子線装置
US20170236681A1 (en) * 2015-12-22 2017-08-17 Jeol Ltd. Method of Aberration Correction and Charged Particle Beam System

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021034375A (ja) * 2019-08-15 2021-03-01 ツェーエーオーエス コレクテッド エレクトロン オプチカル システムズ ゲーエムベーハーCEOS Corrected Electron Optical Systems GmbH 6次の軸上収差のない粒子光学補正器および補正器を備えた電子顕微鏡
JP6991287B2 (ja) 2019-08-15 2022-01-12 ツェーエーオーエス コレクテッド エレクトロン オプチカル システムズ ゲーエムベーハー 6次の軸上収差のない粒子光学補正器および補正器を備えた電子顕微鏡

Also Published As

Publication number Publication date
EP3419043B1 (en) 2020-06-03
US10446362B2 (en) 2019-10-15
EP3419043A1 (en) 2018-12-26
JP6868480B2 (ja) 2021-05-12
US20180366295A1 (en) 2018-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3403036B2 (ja) 電子ビーム検査方法及びその装置
US20090014649A1 (en) Electron beam apparatus
US10446361B2 (en) Aberration correction method, aberration correction system, and charged particle beam apparatus
JP2016139456A (ja) 荷電粒子線装置
JP6647854B2 (ja) 収差補正方法および荷電粒子線装置
US9892886B2 (en) Charged particle beam system and method of aberration correction
JP6326303B2 (ja) 収差計測角度範囲計算装置、収差計測角度範囲計算方法、および電子顕微鏡
US20170336335A1 (en) Generating an image of an object or a representation of data about the object
WO2015050201A1 (ja) 荷電粒子線の傾斜補正方法および荷電粒子線装置
JP6868480B2 (ja) 歪み補正方法および電子顕微鏡
JPWO2011152303A1 (ja) 自動収差補正法を備えた荷電粒子線装置
JP6077960B2 (ja) 球面収差補正装置、球面収差補正方法、および荷電粒子線装置
US20190304739A1 (en) Aberration Corrector and Charged Particle Beam Device
JP2016091893A (ja) 画像評価方法および荷電粒子ビーム装置
JP5972663B2 (ja) 電子ビーム応用装置および電子ビーム調整方法
JP2014053074A (ja) 荷電粒子線装置
JP4328192B2 (ja) 荷電粒子光学系における多極場発生装置および収差補正装置
JP7240525B2 (ja) 荷電粒子線装置及び収差補正方法
JP7267319B2 (ja) 収差測定方法および電子顕微鏡
US20230268155A1 (en) Aberration Correcting Device and Electron Microscope
JP2012234755A (ja) 3次寄生収差の補正方法および荷電粒子線装置
JP2006147381A (ja) 荷電粒子光学装置及び収差補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6868480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150