JP2019008244A - 画像形成装置 - Google Patents

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Keisuke Ishikado
圭佑 石角
昌平 石尾
Shohei Ishio
昌平 石尾
伊藤 真吾
Shingo Ito
真吾 伊藤
利彦 ▲高▼山
利彦 ▲高▼山
Toshihiko Takayama
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Abstract

【課題】小型化を維持しつつ、中間転写体の表面を1次転写に最適な電位とすることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】ベルト10に接触する複数の電流供給部材16、20と、大きさが可変の制御信号を出力する制御部と、ベルト10に接続される接触部材13と、接触部材13に接続される電圧調整部材Q1を備える電圧調整部15であって、制御部から入力される制御信号の大きさに応じて、電流供給部材16、20からベルト10を介して電圧調整部材Q1に流れる電流の大きさを変化させることで、ベルト10の像担持体1との接触部における表面電位の大きさを変化させることが可能な電圧調整部15と、を備え、電流供給部材16、20に電圧を印加する電圧印加部16、20は、制御部が表面電位の大きさを接触部に所定の電流量が流れる大きさに制御することができるように、電流供給部材16、20に印加する電圧の大きさを制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置に関する。
従来から、複写機やレーザビームプリンタなどの画像形成装置において、中間転写体としての無端状のベルトを用いた構成の画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、1次転写工程として、像担持体としての感光ドラム表面に形成されたトナー像を、感光ドラム対向部に配置された1次転写部材に電圧電源より電圧を印加することで、ベルト上に転写する。その後、この1次転写工程を、複数色のトナー像に関して繰り返し実行することにより、ベルト表面に複数色のトナー像を形成する。続けて、2次転写工程として、ベルト表面に形成された複数色のトナー像を、2次転写部材へ電圧を印加することで、紙などの記録材表面に一括して転写する。一括転写されたトナー像は、その後、定着手段により、記録材に永久定着されることにより、カラー画像が形成される。
特許文献1には、画像形成装置の小型化、低コスト化を可能とした、ベルト表面の電位を変更できる構成が開示されている。本構成によると、ベルトとアースの間に、設定電圧の異なる複数のツェナーダイオードを備える回路で構成され、使用環境に応じて切り替えることによりベルト表面の電位を変更し1次転写効率を安定化している。
特開2013−213990号公報
一般的に1次転写部の構成は、感光ドラム、中間転写体、1次転写部材と複数の部材が介在し、周囲の環境、また、画像形成装置本体の使用状況によって1次転写部の抵抗が変化する場合や、最適な1次転写電流が変化する場合がある。特許文献1の構成では、周囲の環境を検知し、電圧維持手段を切り替えるとともに感光ドラムの表面電位を微調整して最適な転写性を確保している。しかしながら、感光ドラムの表面電位の微調整においては、現像電位、1次転写電位の相互関係において、適正にトナーを移動させるための必要な電位差がそれぞれにおいて存在する。そのため、感光ドラムの表面電位を大きく変化させて調整することは、画像品質の低下を招く。即ち、周囲の環境やその他画像形成装置本体の使用状況によって引き起こされる様々な変動を微調整するには、更に電圧維持手段としてのツェナーダイオードを増やす必要があり、装置の小型化を維持することが困難になる。
本発明の目的は、小型化を維持しつつ、中間転写体の表面を1次転写に最適な電位とすることが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
現像剤像を担持する像担持体と、
前記像担持体と接触しつつ回転する無端状のベルトと、
前記ベルトの回転方向において前記像担持体とは異なる位置で前記ベルトに接触し、前記ベルトに電流を供給する複数の電流供給部材と、
前記複数の電流供給部材に電圧を印加する電圧印加部と、
大きさが可変の制御信号を出力する制御部と、
前記ベルトを介して前記複数の電流供給部材と対向する位置において前記ベルトに接触する接触部材と、
前記接触部材に接続される電圧調整部材を備える電圧調整部であって、前記制御部から入力される前記制御信号の大きさに応じて、前記電流供給部材から前記ベルトを介して前記電圧調整部材に流れる電流の大きさを変化させることで、前記像担持体が担持する現像剤像を前記ベルトへ転写させるための前記ベルトの前記像担持体との接触部における表面電位の大きさを変化させることが可能な電圧調整部と、
を備え、
前記電圧印加部は、前記制御部が前記表面電位の大きさを前記接触部に所定の電流量が流れる大きさに制御することができるように、前記複数の電流供給部材に印加する電圧の大きさを制御することを特徴とする。
本発明によれば、小型化を維持しつつ、中間転写体の表面を1次転写に最適な電位とすることができる。
実施例1の画像形成装置の説明図 実施例1の画像形成に係わるコントローラを説明するブロック図 実施例1の1次転写部の回路説明図 実施例1の1次転写電位と転写効率の関係図 実施例1の1次転写電圧と1次転写効率との関係図 実施例1の1次転写電圧決定時の等価回路図 実施例1の各部における電圧、電流の関係を表す表 実施例1の1次転写電圧と1次転写電流との関係図 実施例1の比較例の各部における電圧、電流の関係を表す表 実施例1の比較例の1次転写電圧と1次転写電流との関係図 2次転写ローラとクリーニングブラシの電流収束の様子を示すグラフ 1次転写電流と電圧の収束の様子を示すグラフ
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置の概略図であり、図1を用いて本実施例の画像形成装置の構成及び動作を説明する。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式を利用した複写機、プリンタなどが挙げられ、ここではカラーレーザプリンタに適用した場合について説明する。尚、本実施例の画像形成装置は、a〜dの複数の画像形成ステーションを有するいわゆるタンデムタイプのプリンタである。第1の画像形成ステーションaはイエロー(Y)、第2の画像形成ステーションbはマゼンタ(M)、第3の画像形成ステーションcはシアン(C)、第4の画像形成ステーションdはブラック(Bk)の各色の画像を形成する。各画像形成ステーションの構成は、収容するトナーの色以外は同じであり、以下、第1の画像形成ステーションaを用いて説明する。
第1の画像形成ステーションaは、像担持体としてドラム状の電子写真感光体(以下、
感光ドラムという)1aと、帯電部材である帯電ローラ2aと、現像器4aと、クリーニング装置5aと、を備える。感光ドラム1aは、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動しトナー像(現像剤像)を担持する像担持体である。さらに、現像器4aは、現像剤としてイエローのトナーを収容し感光ドラム1aに形成された静電潜像をイエロートナーを用いて現像するための装置である。クリーニング装置5aは、感光ドラム1aに付着したトナーを回収するための装置である。クリーニング装置5aは、本実施例では、感光ドラム1aに当接するクリーニング部材であるクリーニングブレードと、クリーニングブレードが回収したトナーを収容する廃トナーボックスを備える。
画像信号によって、画像形成動作を開始すると感光ドラム1aは回転駆動される。感光ドラム1aは回転過程で、帯電ローラ2aにより所定の極性(本実施例では負極性)で所定の電位に一様に帯電処理され、露光手段3aにより画像信号に応じた露光を受ける。これにより、目的のカラー画像のイエロー色成分像に対応した静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像は現像位置において現像器(イエロー現像器)4aにより現像され、イエロートナー像として可視化される。ここで、現像器に収容されたトナーの正規の帯電極性は、負極性である。
中間転写ベルト10は、無端状のベルト体であり、支持部材としての張架部材11、12、13で張架され、感光ドラム1aと当接した対向部において感光ドラム1aと同方向に移動する向きに、感光ドラム1aと接触しつつ略同一の周速度で回転駆動される。感光ドラム1a上に形成されたイエロートナー像は、感光ドラム1aと中間転写ベルト10との当接部(接触部)(以下、1次転写ニップと称す)を通過する過程で、中間転写ベルト10の上に転写される(1次転写)。1次転写の詳細については後述する。感光ドラム1a表面に残留した1次転写残トナーは、クリーニング装置5aにより清掃、除去された後、帯電以下の画像形成プロセスに供せられる。以下、同様にして、第2、3、4の画像形成ステーションb、c、dによって第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が形成され、中間転写ベルト10上に順次重ねて転写される。これにより、目的のカラー画像に対応した合成カラー画像が得られる。
中間転写ベルト10上の4色のトナー像は、中間転写ベルト10と2次転写ローラ20が形成する2次転写ニップを通過する過程で、給紙手段50により給紙された記録材Pの表面に一括転写される(2次転写)。2次転写部材(接触部材)としての2次転写ローラ20は外径8mmのニッケルメッキ鋼棒に、体積抵抗10Ω・cm、厚み5mmに調整したNBRとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする発泡スポンジ体で覆った外径18mmのものを用いている。また、2次転写ローラ20は、中間転写ベルト10に対して、50Nの加圧力で当接し、2次転写部(以下、2次転写ニップ)を形成している。2次転写ローラ20は中間転写ベルト10に対して従動回転し、また、中間転写ベルト10上のトナーを紙等の記録材Pに2次転写しているとおきには500V〜2300Vの電圧が印加され、その印加電圧が検知されている。
その後、4色のトナー像を担持した記録材Pは定着器30に搬送され、そこで加熱および加圧されることにより4色のトナーが溶融混色して記録材Pに固定される。2次転写後に中間転写ベルト10上に残ったトナーは、正極性の電圧が印加されたクリーニングブラシ16に回収、または帯電される。
クリーニングブラシ16は、導電性ナイロンから成るブラシであり、密度が100kF、体積抵抗10Ω・cmに調整されている。2次転写残留トナーを回収するために、電圧印加部としてのクリーニングブラシ電源17より、500V〜2000Vの電圧が印加され、その印加電圧が検知されている。また、クリーニングブラシ16を流れる正電流はクリーニングブラシ電流検出回路18により検知される。
図2を参照して、本実施例の画像形成装置本体の制御を行うコントローラ100の構成について説明する。コントローラ100は、図2に示すように、制御部としてのCPU回路部150を有する。CPU回路部150は、ROM151、およびRAM152を内蔵する。CPU回路部150は、ROM151に格納されている制御プログラムに応じて、露光制御部101、帯電制御部102、現像制御部103、1次転写制御部104、2次転写制御部105を統括的に制御する。また、環境テーブルや転写制御の各種テーブルは、ROM151に格納されており、装置設置環境における温度及び湿度を検知する検知手段としての環境センサ106の情報を元に、CPUが呼び出して反映される。RAM152は、制御データを一時的に保持し、また、制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。2次転写制御部105は、電圧印加部としての2次転写電源21を制御し、正電流を検知する2次転写電流検出回路22が検出する電流値に基づいて転写電源21から出力する電圧を制御している。また、1次転写制御部は、電圧調整手段(電圧調整部)としての電圧調整回路15へ信号を送ることにより、1次転写部の電位を一定に制御している。これらコントローラ100と2次転写電源21、電圧調整回路15、環境センサ106により、本実施例に係る画像形成装置のプリンタエンジン99が構成される。コントローラ100は、ホストコンピュータ97から画像情報と印字命令を送信すると、ビデオコントローラ98が変換した各画像信号を受信する。その後、コントローラ100は、各制御部(露光制御部101、帯電制御部102、現像制御部103)を制御して印字動作に必要な画像形成動作を実行する。
[1次転写部の構成についての説明]
次に、本実施例の1次転写部の構成について説明する。図1の画像形成装置は、2次転写ローラ20、クリーニングブラシ16から1次転写部材6a〜6dへ電流を供給することで1次転写電圧を生成させる構成であり、張架ローラ13と1次転写部材6a〜6dは、電圧調整回路15に接続されている。各画像形成ステーションa〜dと対向する位置には、中間転写体として中間転写ベルト10が配置されている。中間転写ベルト10は、樹脂材料に導電剤を添加して導電性を付与した無端状ベルトであり、駆動ローラ11、テンションローラ12、2次転写対向ローラ13の3軸で張架され、テンションローラ12により総圧60Nの張力で張架されている。中間転写ベルト10は、感光ドラム1a、1b、1c、1dと当接した対向部で同方向に移動する向きに、感光ドラム1a、1b、1c、1dと略同一の周速度で回転駆動される。
1次転写部材6a〜6dは、外形6mmのニッケルメッキ鋼棒に、体積抵抗10Ω・cm、厚み3mmに調整したNBRとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする発泡スポンジ体で覆った外径12mmの導電ローラである。1次転写部材6a〜6dは、それぞれ感光ドラム1a〜1dに対して10Nの加圧力で当接するように設けられており、感光ドラム1a〜1dとの間にそれぞれ1次転写ニップを形成している。
[中間転写ベルト10の説明]
中間転写ベルト10は、周長700mm、厚さ90μmで、導電剤としてイオン系の導電剤を混合して成型された無端状のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を用いている。電気的特性としては、イオン導電性の特性を示し、高分子鎖間をイオンが伝播することによって電気伝導性が得られるため、雰囲気中の温湿度に対して抵抗値変動はするものの、抵抗値の周方向(ベルト回転方向)のムラ等が良いのが特徴である。中間転写ベルト10は、2層構成から成る無端状ベルトであり、基層の抵抗としては、体積抵抗率で1×10Ω・cmである。体積抵抗率の測定は、三菱化学株式会社のHiresta−UP(MCP−HT450)にリングプローブのタイプUR(型式MCP−HTP12)を使用して測定する。測定時の室内温度は23℃、室内湿度は50%に設定し、印加電圧100V、測定時間10secの条件で行った。また、表面に高抵抗層を配置することで、非画像部への電流を抑制して転写性を更に高めている。但し、この構成に限定されるもの
ではなく、単層構成にすることも可能である。
中間転写ベルト10の基材は、ポリエチレンテレフタレート樹脂に限られない。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリロ二トリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)でもよい。他には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等も挙げられる。さらに、これら材料の混合樹脂を使用しても良い。
[1次転写の説明]
本実施例では、2次転写電源21から出力される電圧とクリーニングブラシ電源17から出力される電圧を元に、2次転写対向ローラ13とアース間に電圧調整部材としてのトランジスタを有する電圧調整回路15を接続することで1次転写電位を生成している。これにより、1次転写部材6a、6b、6c、6dと感光ドラム1a、1b、1c、1dの電位との間に所望の電位差(転写コントラスト)を形成し、1次転写を行っている。
[1次転写電圧の生成方法]
図3を参照して、1次転写部材6a、6b、6c、6dの電位生成方法について図3を用いて説明する。図3は、1次転写電圧(中間転写ベルト10の感光ドラム1との接触部における表面電位)を生成する生成回路である電圧調整回路15の回路図である。2次転写電源21により2次転写電圧Vt2(ここでは、2100V)が出力されることにより、2次転写ローラ20、中間転写ベルト10、2次転写対向ローラ13を介して電流が流れる。同様に、クリーニングブラシ電源17からもクリーニングブラシ電圧Vb(ここでは、1500V)が出力され、2次転写ローラ20、中間転写ベルト10、2次転写対向ローラ13を介して電流が流れる。このとき、予め設定された電圧が、トランジスタQ1のベース端子に入力されることにより、Vt2(とVb)が印加されることによる電流がトランジスタ内を流れ、コレクタ電流が制御されることでトランジスタQ1のコレクタエミッタ間電圧が生成される。このコレクタエミッタ間電圧が1次転写電圧Vt1となる。
大きさが可変の制御信号として、コントローラ100から出力されたPWM信号は、抵抗R7、コンデンサC1により平滑化される。この平滑化されたコントロール電圧V−は、オペアンプIC1の反転入力端子(−端子)に入力される。オペアンプIC1の出力電圧は、抵抗R9、R10により分圧されトランジスタQ1のベース端子に入力される。Q1のベース端子に電圧がかかることで2次転写電圧Vt2とクリーニング電圧Vbによる電流が流れ、トランジスタQ1のコレクタ電流が制御されることで、コレクタエミッタ間で電圧が生成され、1次転写電圧Vt1となる。ここで生成された1次転写電圧Vt1は、モニター電圧V+として、R5、R6の分圧で得られる電圧が、オペアンプIC1の入力端に入力される。ここで、オペアンプIC1のバーチャルショート(V+=V−)によって、1次転写電圧Vt1は制御される。ここで、コントロール電圧V−は、PWM信号のオンデューティ比により制御され、オンデューティ比を上げることでコントロール電圧V−は大きくなり、1次転写電圧Vt1は大きくなる。逆にオンデューティ比を下げるとコントロール電圧V−は小さくなり、1次転写電圧Vt1は小さくなる。本実施例では、トランジスタQ1によって調整される1次転写電圧の範囲は0V〜600Vである。
以上のように、コントローラ100からのPWM信号により、トランジスタQ1の電圧を制御して1次転写電圧Vt1を決定している。1次転写電圧Vtr1は、電圧検知部としての1次転写電圧検知回路51の抵抗器R5、R6によって分圧され、オペアンプIC1の非反転入力端子にモニター電圧V+として、またコントローラ100のADポートに入力される。1次転写電圧Vt1が0V〜600Vの範囲で変化するとき、抵抗器R5、R6によって分圧される電圧値は0V〜3.0Vの範囲で変化するように設計されている。一方、オペアンプIC1の反転入力端子に入力するコントロール電圧V−は、コントロ
ーラ100から出力する電流調整信号としてのPWM信号のオンデューティ比によって変化する。コントロール電圧V−は、PWM信号のオンデューティ比を0%に設定することで0V、100%に設定することで3.3Vとなり、モニター電圧V+の電圧範囲を全てカバーできる電圧範囲に設計される。
なお、図3中の抵抗R8、コンデンサC2は、トランジスタQ1の応答性を決定する素子として構成されている。尚、コントロール電圧V−の制御は、コントローラからのPWM信号に限ることはなく、例えばコントローラのD/Aポートを用いた構成としても、同様の効果が得られる。
[1次転写効率の説明]
図4は、1次転写部材6cに流れる電流と光学濃度との関係を示している。図4の横軸は1ステーション辺りの1次転写電流、縦軸は感光ドラム1aに残留した1次転写残留トナーの濃度であり、値が低いほど1次転写効率が良いことを示している。尚、1次転写残留トナー濃度は、X−rite504濃度計(メーカー:X−rite社)で測定した。図4によると、1次転写電流が大きくなるにつれ、1次転写残留トナー濃度は低くなり、1次転写性能が向上しているが、4μA以上では、1次転写電圧が高くなるにつれ1次転写残留トナー濃度は高くなっている。これは、4μAまでは、1次転写電流の電流量が大きくなるにつれ、感光ドラム1上のトナーが中間転写ベルト10に転写されるトナー移動量が大きくなり、1次転写効率が良くなることを示している。一方、4μA以上の領域では、中間転写ベルト10から感光ドラム1に向かって正極性の放電電流が生じ、負極性トナーの一部が正極性に反転し、中間転写ベルト10に転写できなくなることを示している。このため、最適な1次転写効率を得るために1次転写電流が4μA付近となるように、1次転写部材の電圧を設定する必要がある。ところが、1次転写部材6や中間転写ベルト10は、使用する環境の温湿度や、使用に伴う劣化によって抵抗値が変動するため、使用状況によって必要な1次転写電圧が異なる。
図5は、感光ドラム1、中間転写ベルト10が新品状態の時の、高温高湿、常温、低温低湿環境における1次転写効率の例を示している。図5の横軸は1次転写電圧、縦軸は転写効率である。常温環境では最適な1次転写電圧は約250Vであるのに対し、高温高湿環境では約150V、低温低湿環境では約450Vとなっている。また、1次転写部材6と中間転写ベルト10の抵抗値は、使用環境だけでなく耐久によっても変動する。以上のように、1次転写部の抵抗値は使用環境や耐久状態に応じて変化するため、最適な1次転写電圧を供給するための制御が必要となる。
[実施例1の特徴と作用効果]
次に本実施例の特徴である1次転写電圧の決定方法について常温付近の環境における検知を例に説明する。本実施例では、1次転写部への電流供給部材として、2次転写ローラ20と、クリーニングブラシ16を使用し、それぞれに正極性の電流が流れるよう、所定の電圧を印加することを特徴とする。
まず、2次転写電流It2と、クリーニングブラシ電流Ibと1次転写電流It1との関係について説明する。まず、It2とIbとの合算電流には式(1)のような関係がある。
It2+Ib=It1+Icon … 式(1)
ここで、It1は1次転写電流であり、IconはトランジスタQ1に流れる制御電流である。式(1)からIt1を正確に算出するためには制御電流Iconが既知となる状態を作りださなければならない。本実施例では、コントローラ100から出力するPWM信号のオンデューティ比を100%に設定しコントロール電圧V−を3.3Vにすること
で、トランジスタQ1がオフとなる条件を作りだし、制御電流Icon=0としている。その結果、式(2)のような関係が得られる。
It2+Ib=It1 … 式(2)
図6は、Icon=0のときの1次転写部の等価回路を示している。図6のRt2は、2次転写ローラ20と中間転写ベルト10の合成抵抗である。また、Vt2は2次転写ローラ20に印加される電圧であり、It2は2次転写ローラ20に流れる電流である。次に、Rbは、クリーニングブラシ16と中間転写ベルト10の合成抵抗であり、Vbはクリーニングブラシ16に印加される電圧であり、Ibはクリーニングブラシ16に流れる電流である。
次に、Rt1は、1次転写部の合成抵抗である。本実施例では、1次転写部材6a〜6dの抵抗はほぼ等しいとみなすことができるため、1次転写部の各ステーションの抵抗はRstとする。また、Vt1は1次転写電圧であり、It1は各1次転写ステーションに流れる電流の合算電流であり、さらにIstは各1次転写ステーションに流れる電流である。
本実施例では、式(2)より、It1を求め、そのときに検知したVt1との関係(関係性)から、1次転写抵抗Rstを求める。
図7は、2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16に印加した電圧と電流の検知結果と、1次転写部の電圧の検知結果と、各検知結果から導かれる1次転写電流とをまとめた表である。本実施例では2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16の電流は、各電流供給部材の抵抗ムラなどによって生じる検知誤差を緩和するために、10msec間隔で10点、合計100msecサンプリングした結果の平均値としている。なお、検知手法は、必ずしもこの限りである必要はなく、それぞれの状況において検知精度などを鑑みたうえでサンプリング回数や時間を決定すればよい。
図7の条件(i)では、2次転写ローラ20に電圧を400V印加した結果、電流検知部としての2次転写電流検知回路22では4.7μA検知している。また、クリーニングブラシ16に電圧を400V印加した結果、電流検知部としてのクリーニングブラシ電流検知回路18では3.4μA検知している。この結果、図7の条件(i)では、1次転写電流It1は式(2)より8.1μAとなる。このとき、1次転写電圧生成回路15の1次転写電圧検知回路51で検知された1次転写電圧Vt1は163Vである。
図7の条件(ii)では、2次転写ローラ20に電圧を1000V印加した結果、2次転写電流検知回路22では11.9μA検知している。また、クリーニングブラシ16に電圧を1000V印加した結果、クリーニングブラシ電流検知回路18では8.5μA検知している。この結果、1次転写電流It1は式(2)より20.4μAとなり、このときの1次転写電圧Vt1は407Vとなっている。
1次転写部材6a〜6dの抵抗値はそれぞれRstであるため、各1次転写ステーションに流れる電流は、条件(i)では8.1/4=2.025μA、条件(ii)では20.4/4=5.1μAとなる。図4で示す通り、最も1次転写効率の良い1次転写電流は4.0μAである。そこで、本実施例では条件(i)と条件(ii)から、1次転写電流が4.0μAとなる1次転写電圧を予測する。
図8は、1次転写電圧と1ステーション当たりの1次転写電流との関係をプロットした図であり、条件(i)と条件(ii)における1次転写電圧と1次転写電流との関係がプロットされている。オームの法則より、式(3)の関係が得られるため、図8の条件(i)と条件(ii)の点を結んだ直線の傾きから1次転写部の抵抗値Rstが求められる。
Rst×(Ist_(i)−Ist_(ii))=(Vt1_(i)−Vt1_(ii))
⇒ Rst=(Vt1_(i)−Vt1_(ii))/(Ist_(i)−Ist_(ii)) … 式(3)
ここで、Vt1_(i)は条件(i)における1次転写電圧、Vt1_(ii)は条件(ii)における1次転写電圧である。また、Ist_(i)は条件(i)におけるステーション辺りの1次転写電流、Ist_(ii)は条件(ii)におけるステーション辺りの1次転写電流である。式(3)より、本実施例ではRstは80MΩと求まる。
また、オームの法則より式(4)の関係が導かれる。
Vt1=Ist×Rt1 … 式(4)
式(4)より、Ist=4.0μAが得られる1次転写電圧Vt1は、320Vとなる。以上より、良好な1次転写効率を得るために、1次転写電圧として320V印加する。
本実施例では、2次転写ローラ20、クリーニングブラシ16に印加する電圧を一意に条件(i)、(ii)としたが、これは次の理由による。すなわち、それぞれの条件において、2次転写電流検出回路22、もしくは、クリーニングブラシ電流検出回路18の電流検知結果がゼロとなる場合がある。このような場合には、駆動ローラ13から、2次転写ローラ20、クリーニングブラシ16のいずれかに電流が流れ込み、逆電流が生成されている可能性がある。つまり、2次転写電流検出回路22、もしくは、クリーニングブラシ電流検出回路18では逆電流を検知できないが、逆電流の生成によって電流検知結果がゼロとなっていることが考えられる。この結果、2次転写電流とクリーニングブラシ電流の合算電流が1次転写電流とは異なることなり、1次転写部の抵抗値が正しくできなくなる。このような状況を防止するため、本実施例では、条件(i)、条件(ii)ともに2次転写ローラ20、クリーニングブラシ16に同じ電圧を印加した。
1次転写電圧調整回路15によって生成される1次転写電圧は、2次転写ローラ20、もしくはクリーニングブラシ16から供給された電流によって生成される。このため、図6の等価回路から明らかなように1次転写電圧Vt1は、2次転写電圧Vt2とクリーニングブラシ電圧Vbのうち、大きい方に対して、必ず式(5)の関係となる。
Vt2>(Vt1orVb)>Vt1 … 式(5)
このため、式(5)より、Vt2とVtbが等しい場合は、必ずVt1より大きくなるため上述したような逆電流は発生しない。
本実施例では逆電流が発生しない条件で1次転写電圧の抵抗検知制御を行うために、2次転写ローラ20、クリーニングブラシ16に同じ電圧を印加したが、2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16の電圧が異なっていてもよい。すなわち、それぞれに流れる電流が正電流であれば問題なく抵抗検知ができ、1次転写電圧を決定できる。
しかしながら、2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16に印加する電圧が異なる場合、2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16の抵抗値や、それぞれへの印加電圧の関係によっては逆電流が発生する可能性がある。その結果、逆電流が発生した部材の電流検知結果がゼロとなり、1次転写部の抵抗検知精度が低下する場合がある。このような場合、電流検知結果がゼロとなった部材の電圧を再設定して、新しい条件とすればよい。
[比較例]
図9、図10を参照して、本実施例の比較例として、1次転写部への電流供給部材とし
て、2次転写ローラ20のみを用いた場合の1次転写電圧の決定制御について説明する。図9は、比較例における、2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16に印加した電圧と電流の検知結果と、1次転写部の電圧の検知結果と、各検知結果から導かれる1次転写電流とをまとめた表である。図10は、比較例における、1次転写電圧と1ステーション当たりの1次転写電流との関係をプロットした図であり、条件(i)と条件(ii)における1次転写電圧と1次転写電流との関係がプロットされている。
比較例の条件(i)では、2次転写ローラ20の電圧Vt2が600Vの時に2次転写電流It2が9.2μAであり、このときの1次転写電圧Vt1が142Vとなっている。一方、クリーニングブラシには電圧が印加されていないため、Vt1に対してVbの電位が低くなる結果、駆動ローラ13からクリーニングブラシ16に対して2.0μAの電流が流れてしまう。ところが、クリーニングブラシ電流検知回路18は、正極性の電流しか検知できないため、Itbの検知結果はゼロとなる。このため、式(2)により
It1=9.2μA
となる。
同様に、条件(ii)では、2次転写ローラ20の電圧Vt2が1500Vの時に2次転写電流It2が22.9μAであり、この時の1次転写電圧Vt1が356Vとなっている。同じく、Vt1に対してVbの電位が低い結果、駆動ローラ13からクリーニングブラシ16に対して5.1μAの電流が流れてしまうが、この電流はクリーニングブラシ電流検知回路18で検知できないため、式(2)より
It1=22.9μA
となる。
この結果、各1次転写ステーションに流れる電流は、条件(i)では9.2/4=2.3μA、条件(ii)では22.9/4=5.725μAと算出される。比較例の条件に対して、式(3)から1次転写部の抵抗値Rstを求めると62MΩとなる。また、式(4)より、Ist=4.0μAが得られる1次転写電圧Vt1は、250Vと求まり、これがターゲット電圧となる。
しかし、実際の1次転写部の抵抗値Rstは上述した通り80MΩであるため、電圧が250Vの場合、1次転写電流Istは3.1μAしか流れない。このため、1次転写電流が不足し、1次転写効率が悪い条件での画像形成となる。
以上のように、比較例の条件では、駆動ローラ13からクリーニングブラシ16に電流が流れる結果、1次転写電流を精度よく検知できず、最適なターゲット電圧を設定できないことになる。
以上、本実施例では1次転写部の抵抗値を精度よく検知するために、1次転写部への電流供給部材として、2次転写ローラ20と、クリーニングブラシ16を使用し、それぞれに正極性の電流が流れるよう、所定の電圧を印加した。この結果、2次転写ローラ20に流れる電流It2と、クリーニングブラシ16に流れる電流Ibとの合算電流が、1次転写電流It1とほぼ等しくなる。そして、このときに検知した1次転写電圧との関係から、精度よく1次転写部の抵抗を求め、最適なターゲット電圧を設定することが可能となる。
なお、本実施例では、2つの電圧条件(2つの水準)の結果から1次転写部の抵抗を算出し、ターゲット電圧を決定したが、1次転写部の電圧、電流、抵抗の関係性の取得はかかる方法に限定されない。例えば、1次転写部の電圧と電流の関係が、オーミックの関係でない場合等は、所望の精度が得られるよう、任意の数の条件(2以上の水準)で抵抗を検知すればよい。
[実施例2]
実施例2では、より精度の高い1次転写電圧の決定方法について、実施例1と同じ画像形成装置の構成を用いて説明する。実施例2において実施例1と共通する構成については実施例1と同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例2においてここで特に説明しない事項は実施例1と同様である。
実施例2は、1次転写部への電流供給部材として2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16を使用し、それぞれの合算電流量を1次転写電流の目標電流量とすべく、2次転写ローラ20とクリーニングブラシ16の目標電流量を設定することを特徴とする。本実施例でもトランジスタQ1がオフとし、式(1)の制御電流Icon=0として、1次転写部の抵抗検知を行う。
実施例1と同様、ステーション辺りに最適な1次転写電流は4μAである。そこで、本実施例では、2次転写ローラ20の目標電流量を2.0μA、クリーニングブラシ16の目標電流量を2.0μAとして個々に設定し、それぞれの目標電流量に収束するように定電流制御を行う。
次に、具体的な制御方法について2次転写ローラ20を用いて説明する。まず、予め決めておいた固定電圧V0を2次転写ローラ20に印加し、そのときに検知する2次転写電流をI0、目標電流をIaとする。このとき、目標電流とのずれ量から式(6)に従うΔVをV0に加算して次に印加する電圧とする。
ΔV=(Ia−It0)×g×V0 … 式(6)
式(6)のgは固定係数であり、本実施例では1/1000とする。式(6)に従って、2次転写ローラ20に印加する電圧を微調し、そのときに検知される電流と目標電流との差分から、式(6)に従って次に印加する電圧を調整する動作を繰り返す。これにより2次転写ローラ20に流れる電流は目標電流であるIt2=2.0μAに収束する。本実施例では、電流を検知するサンプリング間隔は5ms、サンプリング時間は600msecとして、合計で120回のサンプリングを行う。なお、固定電圧V0の値は、必ずしも一定値である必要はなく、制御を実施する環境や耐久状態に応じて設定された電圧を予めテーブル化しておき、制御の際に検知した各条件に応じた値を用いてもよい。また、本実施例では、クリーニングブラシ16に対する定電流制御も式(6)に従って実施し、2次転写ローラ20と同じくサンプリング間隔を5ms、サンプリング時間を600msecとして、合計で120回のサンプリングを行う。
図11は、上述の方法で定電流制御を行ったときの、目標電流へ収束する様子を示したグラフである。図11(a)は2次転写ローラ20の結果で、約350msecで目標電流である2.0μAに収束している。また、図11(b)はクリーニングブラシ16の結果で、約250msecで目標電流である2.0μAに収束している。
次に、1次転写電流の収束について説明する。1次転写電流は式(2)の通り、2次転写ローラ20に流れる電流とクリーニングブラシ16に流れる電流との合算電流となり、図12(a)に示すグラフとなる。また、このときの1次転写電圧は1次転写電圧調整回路15の1次転写電圧検知回路51に検知され、その様子は図12(b)のようなグラフとなる。図12に示すように、1次転写電流は約350msecで収束し、電流の収束に伴い、1次転写電圧も収束している。
ところで、1次転写電流は、2次転写電流検知回路18と、クリーニングブラシ電流検知回路22で検知された合算電流であり、1次転写電圧は1次転写電圧調整回路15で検知されている。そのため、電流と電圧の検知タイミングは厳密には同期されておらず、多
少の誤差を伴う。そこで、この誤差を解消するために、本実施例では、図12(b)の500msec〜600msecの間に検知される合計20点の平均値を画像形成で使用する1次転写電圧として決定する。
本実施例では、2次転写ローラ20の目標電流を2.0μA、クリーニングブラシ16の目標電流を2.0μAと設定して定電流制御を行う。これにより、駆動ローラ13から、クリーニングブラシ16への電流の流れ込み、もしくは、駆動ローラ13から2次転写ローラ20への流れ込みが発生することはない。このため、2次転写電流とクリーニングブラシ電流の合算電流は略1次転写電流と見なすことができ、電流の検知誤差が生じる心配がなく、精度の高い検知が可能となる。また、目標となる1次転写電流が得られる電圧を直接算出するため、高い精度での電圧の決定が可能となる。
以上、本実施例では、より精度良く1次転写電圧を決定するために2次転写ローラ20と、クリーニングブラシ16の目標電流を設定して、それぞれに対して定電流制御を行い、電流が収束したときの1次転写電圧を求めた。なお、上記収束制御において、2次転写ローラ20、クリーニングブラシ16に最初に印加する電圧の大きさは、画像形成装置の使用環境(温度・湿度)、または画像形成装置の耐久状態(使用頻度)に基づいて設定することができる。温度・湿度は上述した環境センサ106により、耐久状態(使用頻度)は、例えば、画像形成動作の回数や感光ドラムの走行距離のカウント等により取得される。1次転写部材6や中間転写ベルト10の抵抗値は、一般的に、低温低湿環境に近づくほどあるいは使用頻度が増すほど高くなり、高温高湿環境に近づくほどあるいは新品状態に近いほど低くなる。このような性質を考慮して、印加電圧の大きさを適宜設定すればよい。
1…感光ドラム、10…中間転写ベルト、13…2次転写対向ローラ、14…転写ローラ、15…電圧調整回路、16…クリーニングブラシ、17…クリーニングブラシ電源、18…クリーニングブラシ電流検知回路、20…2次転写ローラ、21…2次転写電源、22…2次転写電流検知回路、51…1次転写電圧検知回路、100…コントローラ、Q1…トランジスタ、IC1…オペアンプ、ZD1…ツェナーダイオード

Claims (15)

  1. 現像剤像を担持する像担持体と、
    前記像担持体と接触しつつ回転する無端状のベルトと、
    前記ベルトの回転方向において前記像担持体とは異なる位置で前記ベルトに接触し、前記ベルトに電流を供給する複数の電流供給部材と、
    前記複数の電流供給部材に電圧を印加する電圧印加部と、
    大きさが可変の制御信号を出力する制御部と、
    前記ベルトを介して前記複数の電流供給部材と対向する位置において前記ベルトに接触する接触部材と、
    前記接触部材に接続される電圧調整部材を備える電圧調整部であって、前記制御部から入力される前記制御信号の大きさに応じて、前記電流供給部材から前記ベルトを介して前記電圧調整部材に流れる電流の大きさを変化させることで、前記像担持体が担持する現像剤像を前記ベルトへ転写させるための前記ベルトの前記像担持体との接触部における表面電位の大きさを変化させることが可能な電圧調整部と、
    を備え、
    前記電圧印加部は、前記制御部が前記表面電位の大きさを前記接触部に所定の電流量が流れる大きさに制御することができるように、前記複数の電流供給部材に印加する電圧の大きさを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記複数の電流供給部材に流れる電流量を検知する電流検知部と、
    前記表面電位を検知する電圧検知部と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記電圧調整部材に流れる制御電流の電流量が既知の電流量となるように前記電圧調整部を制御し、
    前記電圧印加部は、前記既知の電流量と、前記電流検知部が検知する電流量と、前記電圧検知部が検知する前記表面電位と、に基づいて取得される前記接触部における抵抗値に基づいて、前記複数の電流供給部材に印加する電圧の大きさを制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記電圧印加部は、前記抵抗値を取得する際に前記複数の電流供給部材に印加する電圧の大きさを、前記複数の電流供給部材が前記ベルトに電流を供給した際に前記ベルトから前記複数の電流供給部材の少なくともいずれかに電流が流れる逆電流が生じることがない大きさとすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記抵抗値を取得すべく、複数の水準で、前記既知の電流量と、前記電流検知部が検知する電流量と、前記電圧検知部が検知する前記表面電位と、の関係性を取得する場合において、1つの水準における前記関係性を取得する際に前記電圧印加部が前記複数の電流供給部材にそれぞれ印加する電圧の大きさは、同じ大きさであることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記複数の電流供給部材に流れる電流量を検知する電流検知部をさらに備え、
    前記電圧印加部は、前記制御部による前記表面電位の大きさを前記接触部に所定の電流量が流れる大きさとする制御を可能とすべく、前記電流検知部に検知される前記複数の電流供給部材のそれぞれの電流量がそれぞれ個々に設定される目標電流量となるように、前記複数の電流供給部材に印加する電圧の大きさをそれぞれ制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記目標電流量が前記電流検知部に検知されるように前記電圧印加部が前記電流供給部材に印加する電圧の大きさは、前記電圧印加部が前記電流供給部材に印加する電圧の大き
    さの調整を繰り返して前記電流検知部が検知する電流量を前記目標電流量に近づけることで取得されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記目標電流量が前記電流検知部に検知されるように前記電圧印加部が前記電流供給部材に印加する電圧の大きさは、前記複数の電流供給部材が前記ベルトに電流を供給した際に前記ベルトから前記複数の電流供給部材の少なくともいずれかに電流が流れる逆電流が生じることがない大きさであることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 前記電圧印加部が前記電流供給部材に印加する電圧の大きさの調整を繰り返す際に、最初に印加する電圧の大きさは、画像形成装置の使用環境または使用頻度に基づいて設定されることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部が前記表面電位の大きさを前記接触部に所定の電流量が流れる大きさに制御することができるように前記電圧印加部が前記複数の電流供給部材に印加する電圧の大きさは、複数の検知結果の平均値をもとに取得されることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御信号は、PWM信号であり、
    前記電圧調整部は、前記制御部から入力される前記PWM信号のデューティ比の大きさに応じて、前記電流供給部材から前記ベルトに供給される電流の大きさを変化させることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記電圧調整部は、前記電圧調整部材としてのトランジスタを有する調整回路であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記電圧調整部は、前記接触部材としての前記ベルトを支持する支持部材を介して前記ベルトに接続されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記複数の電流供給部材には、前記ベルトとの接触部に流す電流により現像剤像を前記ベルトから記録材に2次転写させる2次転写部材が含まれることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記複数の電流供給部材には、前記ベルトに担持されたトナーを帯電または回収するための帯電部材が含まれることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記ベルトは、イオン系の導電剤を混合して成型された無端状のベルト体であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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