JP2019007431A - ターボポンプ - Google Patents

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実 作田
Minoru Sakuta
実 作田
森 和彦
Kazuhiko Mori
和彦 森
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Abstract

【課題】低流量域においても安定的に運転が可能なターボポンプを提供する。【解決手段】ケーシング13と、ケーシング13内においてケーシング13と同軸心上に配置されたボス部17と、斜流羽根車11から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根12とを備えたターボポンプ10であって、案内羽根12の圧力面12aに、ケーシング13、ボス部17及び案内羽根12によって囲まれて構成された流路18中に延出し、二次流れから渦への成長を抑制する整流部20が備えられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ケーシングと、前記ケーシング内において前記ケーシングと同軸心上に配置されたボス部と、斜流羽根車又は軸流羽根車から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根とを備えたターボポンプに関する。
ターボポンプは、雨水排水や発電所の冷却水や、工場の循環水の供給といった用途に広く用いられている。該ターボポンプは、例えば特許文献1に開示されるように、ケーシングと、ケーシング内で回転する羽根車と、羽根車を回転させる電動機等の駆動源を備えて構成されている。さらに、ターボポンプは、ケーシング内に、斜流羽根車や軸流羽根車から吐出された流体のもつ周方向成分の流れを軸方向流れに整流することによって、この流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根を備えている。
特開昭63‐61597号公報
このようなターボポンプは、設計点において、ポンプ内部の流れの乱れによる圧力損失が最も少なくなるように設計されている。しかし、運転点からずれた低流量域においては、羽根車から吐出される流れ角が小さくなり、運転点の流れ角に適した案内羽根の入口角とは迎え角が生じて合わなくなるため、圧力損失が大きくなる。また、斜流羽根車や軸流羽根車から吐出される流れ角は、羽根の付け根側と羽先側とでは異なる角度になるため、迎え角が生じ、案内羽根に対して圧力面側から流入する流れと負圧面側から流入する流れとが交錯する。このときケーシングの内部において逆流が発生し、ポンプ特性曲線上に変曲点を有することになる。
ポンプ特性曲線は、通常、大水量に向かって右下がりになるが、変曲点を有すると部分的に右上がりの曲線になる。
ターボポンプの起動後、該ターボポンプの下流側の配管に備えられたバルブの開閉によって流量を変化させるとき、変曲点近傍の流量域において、ターボポンプは不安定になり、圧力変動が振動や騒音を引き起こす。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、低流量域においても安定的に運転が可能なターボポンプを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための、本発明に係るターボポンプの特徴構成は、ケーシングと、前記ケーシング内において前記ケーシングと同軸心上に配置されたボス部と、斜流羽根車又は軸流羽根車から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根とを備えたターボポンプであって、前記案内羽根の圧力面又は負圧面の少なくともいずれかに、前記ケーシング、前記ボス部及び前記案内羽根によって囲まれて構成された流路中に延出し、二次流れから渦への成長を抑制する整流部が備えられている点にある。
変曲点は、低流量域においては、ケーシング、ボス部及び案内羽根によって囲まれて構成された流路において整流されるべき方向とは異なる方向の二次流れによって渦流が発生する。駆動源によって羽根車が回転し、羽根車の羽根が案内羽根を通過するたびに、流路が渦流によって間欠的に狭められることにより、非定常性の強い流れの閉塞や圧力変動が生じると考えられる。
案内羽根の圧力面又は負圧面の少なくともいずれかに整流部を備えることによって、流路中の二次流れから渦への成長を抑制することができるため、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を小さくすることができるようになった。これにより、低流量域においても運転を安定させることができるようになった。
なお、整流部は、案内羽根に一体的に形成されることによって備えられてもよいし、個別に形成したものを後付けすることにより備えられてもよい。なお、案内羽根は、1枚であってもよいし複数枚であってもよいが、複数枚の案内羽根が、回転軸の周囲に均等に割り振られて配置されることが好ましい。
本発明においては、前記整流部は、前記案内羽根に、前記ケーシングと前記ボス部との中間位置であって、前記流路に沿った長さ方向の少なくとも中央から下流端に亘って備えられていると好適である。
発明者らの鋭意研究の結果、整流部は、案内羽根の、ケーシングとボス部との中間位置であって、流路に沿った長さ方向の少なくとも中央から下流端に亘って備えられていると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。なお、ケーシングとボス部との中間位置とは、ケーシングとボス部との間にある位置をいい、ケーシングとボス部との真ん中の位置でもよいし、真ん中からケーシング側又はボス部側のいずれかに多少寄った位置、例えばケーシングとボス部との真ん中からの長さの20%程度いずれかに寄った位置であってもよい。
本発明においては、前記整流部は、前記圧力面又は前記負圧面に対して垂直な方向に延出していると好適である。
発明者らの鋭意研究の結果、整流部は、圧力面又は負圧面に対して垂直な方向に延出していると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。
本発明においては、前記整流部は、前記圧力面に備えられていると好適である。
発明者らの鋭意研究の結果、整流部は、圧力面に備えられていると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。
本発明においては、前記案内羽根は、前記斜流羽根車又は前記軸流羽根車の回転軸の径方向に沿って備えられていると好適である。
発明者らの鋭意研究の結果、案内羽根は、斜流羽根車又は軸流羽根車の回転軸の径方向に沿って備えられていると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。案内羽根が複数枚であるときは、各案内羽根は、回転軸の周囲に均等に割り振られて配置されることが好ましい。
本発明においては、前記流路は、少なくとも前記整流部が備えられている箇所において断面積が一定に構成されていると好適である。
流路の入口から出口にかけてその形状が複雑な三次元形状であると、製缶によって製造することが困難であるため、鋳造する必要がある。流路を、少なくとも整流部が備えられている箇所において断面積が一定となるように構成することによって、形状を簡単にすることができるので、製缶で製造することも可能であり、かつ安価に製造することができる。
本発明においては、前記ケーシングは、その内周面が、円筒内面状部分と、該円筒内面状部分の両端から離れるにつれて縮径する円錐台内面状部分とを組み合わせた形状に構成され、前記ボス部は、その外周面が、前記ケーシングの前記内周面に対応した形状に構成されていると好適である。
ケーシングは、その内周面を、円筒内面状部分と、該円筒内面状部分の両端から離れるにつれて縮径する円錐台内面状部分とを組み合わせた形状に構成することによって、製缶によって安価に製造することができる。また、ボス部の外周面をケーシングの内周面に対応した形状とすることによって、流路の断面積を上流から下流にかけて容易に同一とすることができる。このような流路は、断面積が複雑に変化する流路に比べて、二次流れの制御がしやすい。
本発明においては、前記ケーシングの内周面又は前記ボス部の外周面の少なくともいずれかに、前記流路中に延出した中間羽根が備えられていると好適である。
発明者らの鋭意研究の結果、案内羽根に備えられた整流部に加えて、前記ケーシングの内周面又は前記ボス部の外周面の少なくともいずれかに、流路中に延出した中間羽根が備えられていると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。
本発明においては、前記中間羽根は、前記圧力面と、該圧力面に対向した負圧面との中間位置にあって、前記案内羽根の前記流路に沿った長さ方向の中央よりも下流側に備えられていると好適である。
中間羽根を備えるにあたって、その位置が、前記圧力面と、該圧力面に対向した負圧面との中間位置にあって、前記案内羽根の前記流路に沿った長さ方向の中央よりも下流側にあると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。
本発明においては、前記中間羽根は、前記ケーシングの内周面に備えられていると好適である。
中間羽根を備えるにあたって、前記ケーシングの内周面に備えられていると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。
本発明においては、前記中間羽根は、前記斜流羽根車又は前記軸流羽根車の回転軸の径方向に沿って備えられていると好適である。
発明者らの鋭意研究の結果、中間羽根は、斜流羽根車又は軸流羽根車の回転軸の径方向に沿って備えられていると、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、設計点でのポンプの最高効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができるという知見が得られた。
上述の目的を達成するための、本発明に係るターボポンプの特徴構成は、ケーシングと、前記ケーシング内において前記ケーシングと同軸心上に配置されたボス部と、斜流羽根車又は軸流羽根車から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根とを備えたターボポンプであって、前記ケーシングの内周面又は前記ボス部の外周面の少なくともいずれかに、前記ケーシング、前記ボス部及び前記案内羽根によって囲まれて構成された流路中に延出した中間羽根が備えられ、前記中間羽根は、前記案内羽根の圧力面と、該圧力面に対向した負圧面との中間位置にあって、前記案内羽根の前記流路に沿った長さ方向の中央よりも下流側に備えられている点にある。
上述の構成によれば、低流量域においても安定的に運転が可能となる。
本発明に係るターボポンプの断面図 本発明に係るターボポンプの斜視図 下流側から見た流路の断面図 整流部及び中間羽根の説明図 従来のターボポンプの斜視図 下流側から見た流路の断面図 本発明に係るターボポンプの斜視図 本発明に係るターボポンプの斜視図 本発明に係るターボポンプの斜視図 本発明に係るターボポンプ及び比較例に係るターボポンプの特性曲線を示す図 本発明に係るターボポンプ及び比較例に係るターボポンプの特性曲線を示す図 本発明に係るターボポンプ及び比較例に係るターボポンプの特性曲線を示す図 本発明に係るターボポンプ及び比較例に係るターボポンプの特性曲線を示す図
以下、本発明の実施形態に係るターボポンプを図面を参照しながら説明する。
図1及び図2には、ターボポンプ10が示されている。ターボポンプ10は、ケーシング13内において回転する斜流羽根車11が備えられるとともに、ケーシング13とボス部17とに亘って案内羽根12が備えられている。図2において、ターボポンプ10は、ケーシング13の一部が切り欠かれ、内部構造が見えるように描かれている。
斜流羽根車11は、羽根14と、羽根14が備えられる羽根車ボス15と、を有し、羽根車ボス15が、図示しない電動機の出力軸16に取り付けられている。出力軸16は、ボス部17を貫通し、ボス部17の内部には、出力軸16のための軸受が適宜配置されている。案内羽根12は、斜流羽根車11から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換するために備えられている。
本実施形態においては、少なくともケーシング13は、ステンレス鋼から構成されている。ケーシング13は、円筒状部材と中空の円錐台状部材とを溶接により組み合わせて構成されている。したがって、ケーシング13は、円筒内面状部分と、該円筒内面状部分の両端から離れるにつれて縮径する円錐台内面状部分とを組み合わせた形状の内周面を有する。ケーシング13の流入端及び流出端にはそれぞれフランジが溶接されている。ただし、ケーシング13は、ステンレス鋼等の金属から構成されてもよいし、樹脂から構成されてもよい。一方、ボス部17は、その外周面が、ケーシング13の内周面に対応した形状に構成されている。
案内羽根12は、ケーシング13とボス部17とに亘り、斜流羽根車11の回転軸である出力軸16の径方向に沿って、放射状に複数枚、本実施形態においては八枚が備えられている。各案内羽根12は、ケーシング13及びボス部17に溶接されている。
本実施形態において、案内羽根12の圧力面12aには、ケーシング13とボス部17と隣り合う案内羽根12とによって囲まれて構成された流路18に沿って、整流部20が溶接されている。
図2、図3及び図4に示すように、整流部20は、本実施形態においては、案内羽根12の圧力面12aにおいて、案内羽根12の、ケーシング13とボス部17との中間位置、すなわちミーンラインMLに沿って、その基端部が溶接された板状体である。整流部20は、その基端部から圧力面12aに対して垂直な方向に延出し、その先端部側は流路18に位置する。
なお、ケーシング13及びボス部17は、少なくとも整流部20が備えられている箇所において流路18の断面積が一定となるように構成されている。換言すると、整流部20は、ケーシング13とボス部17との間において流路18の断面積が一定となる箇所に備えられる。
整流部20は、ミーンラインMLにおける案内羽根12の上流端12cから下流端12dまでの長さをLとしたときに、上流端12cから長さ約L/3の範囲には備えられていない。整流部20は、流路18において二次流れが発生する箇所に備えられていればよく、案内羽根12の流路18に沿った長さ方向の少なくともその中央から下流端12dに亘って備えられていればよいからである。本実施形態においては、整流部20は、上流端12cから長さ約L/3の位置から下流端12dに亘って備えられている。なお、整流部20は、流路18に沿った長さ方向の途中に不連続な部分が存在してもよい。
整流部20の圧力面12aからの突出長さ、すなわち圧力面12a側の基端部から流路18中の先端部までの長さは、案内羽根12の高さの半分もあれば十分であり、整流部20の厚みは、流路18を流れる流体に対する抵抗の増加を防ぐ観点から、案内羽根12の厚み以下、かつ上流端12cから下流端12dにかけて均一である。ただし、整流部20の厚みは、上流端12cから下流端12dにかけて均一でなくてもよい。
図5及び図6に示すように、従来のターボポンプ100は、案内羽根12に、本発明に係るターボポンプ10が備えるような整流部20が備えられておらず、ターボポンプ100は、設計点からずれた流量域においては、案内羽根12に対して、迎え角をもってケーシング13に流入してくる流れに対して案内羽根12の中間から下流側において、二次流れが発生しやすい。
図6に示すように、この流れは、流体が流れるべき方向に対して垂直な断面すなわち流路断面において、ケーシング13側を負圧面12bから圧力面12aに流れ、その後、案内羽根12に衝突するとそのままボス部17に衝突して負圧面12b等に流れていく。このとき、渦が形成され、その渦は衝突した案内羽根12の圧力面12aの裏側の負圧面12bへと下流端から大きく回りこみ、流れをせき止めるように働く。この流れが本来の流出量を抑制することで、変曲点が発生すると考えられる。
図3に示すように、本発明に係るターボポンプ10は、案内羽根12の圧力面12aに備えられた整流部20によって、二次流れが打ち消されるため、変曲点へと渦を大きく成長させない。
上述の実施形態においては、案内羽根12が、斜流羽根車11の回転軸である出力軸16の径方向に沿って備えられていたが、案内羽根12は、出力軸16の径方向に対して傾いて備えられていてもよい。この場合も、整流部20は、圧力面12aに対して垂直な方向に延出していればよい。
上述した実施形態において、図4及び図7に示すように、ケーシング13は、その内周面に、出力軸16の径方向に沿って流路18中に延出した中間羽根22が備えられていてもよい。中間羽根22は、隣り合う案内羽根12の一方の圧力面12aと、該圧力面12aに対向した、他方の案内羽根12の負圧面12bとの中間位置であって、案内羽根12の流路に沿った長さ方向の中央よりも下流側に備えられ、好ましくは、中間羽根22の下流端は、ケーシング13を構成する中空の円錐状部材にまで延びている。
なお、ケーシング13の内周面にのみ中間羽根22が備えられている構成に限らず、ボス部17の外周面にも中間羽根21が備えられてもよいし、ボス部17の外周面のみに中間羽根21が備えられてもよい。
このような中間羽根21ないし中間羽根22が備えられることによって、低流領域における揚程の山部の高さが若干高くなるものの、谷部の高さをそれ以上に高くすることができた。すなわち、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を小さくすることができる。
上述した実施形態においては、整流部20は、案内羽根12の圧力面12aに備えられていたが、図8に示すように、整流部20は、案内羽根12の負圧面12bに備えられていてもよいし、図9に示すように、整流部20は、案内羽根12の圧力面12a及び負圧面12bのそれぞれに備えられていてもよい。
なお、整流部20は、案内羽根12の圧力面12a又は負圧面12bに対して厳密に垂直に備えられていなくてもよく、例えば圧力面12a又は負圧面12bに対して垂直±30度以内の角度をもって延出していればよい。
本発明に係るターボポンプと従来のターボポンプとについて、低流量域における吐出量に対する揚程の変動幅を比較するために流体解析を行った。
図10から図13に、本発明に係るターボポンプの実験例1から4についての解析結果と、比較例として従来のターボポンプについての解析結果とを示す。
実験例1は、案内羽根12の圧力面12aに、整流部20が備えられたターボポンプである(図2参照)。実験例2は、実験例1と同様のターボポンプのケーシング13に中間羽根22が備えられたターボポンプである(図7参照)。実験例3は、実験例1は、案内羽根12の負圧面12bに、整流部20が備えられたターボポンプである(図8参照)。実験例4は、案内羽根12の圧力面12a及び負圧面12bのそれぞれに、整流部20が備えられたターボポンプである(図9参照)。比較例は、案内羽根12に、整流部20が備えられていないターボポンプである(図5参照)。
実験例1は、図10に示すように、ポンプ特性曲線の低流量域に現れる凸部の高さをそれほど変えずに凹部の高さ高くすることができた。凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH1は、比較例における凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH0よりも小さくなり、具体的には、変動幅ΔH1は、変動幅ΔH0よりも約27%小さくなった。
実験例2は、図11に示すように、ポンプ特性曲線の低流量域に現れる凸部の高さをほとんど変えずに凹部の高さ高くすることができた。凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH2は、比較例における凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH0よりも小さくなり、具体的には、変動幅ΔH2は、変動幅ΔH0よりも約25%小さくなった。
実験例3は、図12に示すように、ポンプ特性曲線の低流量域に現れる凸部の高さをほとんど変えずに凹部の高さ高くすることができた。凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH3は、比較例における凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH0よりも小さくなり、具体的には、変動幅ΔH3は、変動幅ΔH0よりも約19%小さくなった。
実験例4は、図13に示すように、ポンプ特性曲線の低流量域に現れる凸部の高さをほとんど変えずに凹部の高さ高くすることができた。凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH4は、比較例における凸部と凹部との差から算出される変動幅ΔH0よりも小さくなり、具体的には、変動幅ΔH4は、変動幅ΔH0よりも約21%小さくなった。
なお、実験例1から3は設計点のポンプ効率が86.8%であり、実験例4はポンプ効率が約86.6%であり、これらに対して比較例はポンプ効率が約87.0%であった。
実験例1から4のいずれの場合もそれらの変動幅が、比較例における変動幅よりも小さくすることができるが確認でき、その際、ポンプ効率の低下がわずかにすぎないことが確認された。
以上のとおり、整流部20によって、流路18中の流れを整流することができるため、低流量域において吐出量に対する揚程の変動幅を、ポンプ効率に影響を及ぼすことなく、又は影響をわずかに及ぼしながらも、小さくすることができ、結果として低流量域における運転を安定させることができるようになった。
上述した実施形態においては、ケーシング13や、案内羽根12は、溶接を用いて製造される場合について説明したがこれに限らない。ケーシング13及び案内羽根12は、鋳造によって一体的に製造されてもよい。その際、流路18は複雑な三次元形状に構成されてもよい。
上述した実施形態においては、ターボポンプ10が斜流羽根車11を備えている場合について説明したが、ターボポンプ10は軸流羽根車を備えていてもよい。
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、該記載により本発明が限定される
ものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能
である。
10 :ターボポンプ
11 :斜流羽根車
12 :案内羽根
12a :圧力面
12b :負圧面
13 :ケーシング
14 :羽根
17 :ボス部
18 :流路
20 :整流部
21 :中間羽根
22 :中間羽根

Claims (12)

  1. ケーシングと、前記ケーシング内において前記ケーシングと同軸心上に配置されたボス部と、斜流羽根車又は軸流羽根車から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根とを備えたターボポンプであって、
    前記案内羽根の圧力面又は負圧面の少なくともいずれかに、前記ケーシング、前記ボス部及び前記案内羽根によって囲まれて構成された流路中に延出し、二次流れから渦への成長を抑制する整流部が備えられていること特徴とするターボポンプ。
  2. 前記整流部は、前記案内羽根に、前記ケーシングと前記ボス部との中間位置であって、前記流路に沿った長さ方向の少なくとも中央から下流端に亘って備えられている請求項1に記載のターボポンプ。
  3. 前記整流部は、前記圧力面又は前記負圧面に対して垂直な方向に延出している請求項1又は2に記載のターボポンプ。
  4. 前記整流部は、前記圧力面に備えられている請求項1から3のいずれか一項に記載のターボポンプ。
  5. 前記案内羽根は、前記斜流羽根車又は前記軸流羽根車の回転軸の径方向に沿って備えられている請求項1から4のいずれか一項に記載のターボポンプ。
  6. 前記流路は、少なくとも前記整流部が備えられている箇所において断面積が一定に構成されている請求項1から5のいずれか一項に記載のターボポンプ。
  7. 前記ケーシングは、その内周面が、円筒内面状部分と、該円筒内面状部分の両端から離れるにつれて縮径する円錐台内面状部分とを組み合わせた形状に構成され、
    前記ボス部は、その外周面が、前記ケーシングの前記内周面に対応した形状に構成されている請求項1から6のいずれか一項に記載のターボポンプ。
  8. 前記ケーシングの内周面又は前記ボス部の外周面の少なくともいずれかに、前記流路中に延出した中間羽根が備えられている請求項1から7のいずれか一項に記載のターボポンプ。
  9. 前記中間羽根は、前記圧力面と、該圧力面に対向した負圧面との中間位置にあって、前記案内羽根の前記流路に沿った長さ方向の中央よりも下流側に備えられている請求項8に記載のターボポンプ。
  10. 前記中間羽根は、前記ケーシングの内周面に備えられている請求項8又は9に記載のターボポンプ。
  11. 前記中間羽根は、前記斜流羽根車又は前記軸流羽根車の回転軸の径方向に沿って備えられている請求項8から10のいずれか一項に記載のターボポンプ。
  12. ケーシングと、前記ケーシング内において前記ケーシングと同軸心上に配置されたボス部と、斜流羽根車又は軸流羽根車から吐出された流体の速度ヘッドの一部を圧力ヘッドに変換する案内羽根とを備えたターボポンプであって、
    前記ケーシングの内周面又は前記ボス部の外周面の少なくともいずれかに、前記ケーシング、前記ボス部及び前記案内羽根によって囲まれて構成された流路中に延出した中間羽根が備えられ、
    前記中間羽根は、前記案内羽根の圧力面と、該圧力面に対向した負圧面との中間位置にあって、前記案内羽根の前記流路に沿った長さ方向の中央よりも下流側に備えられているターボポンプ。
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