JP2019006709A - 育苗シート - Google Patents

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真澄 上田
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Abstract

【課題】薬害を引き起こさずに、抵抗性誘導剤を効果的に作物へ作用させることができる育苗シートを提供する。【解決手段】抵抗性誘導剤(A)と吸水性樹脂(B)とを含有する育苗シート用材料(X);該育苗シート用材料(X)と、育苗シート基材とを有する育苗シート(Y)。また、抵抗性誘導剤(A)が、被覆材(A2)で被覆されている緩効性抵抗性誘導剤(A1)であることが好ましい。さらに、被覆材(A2)が、ワックス、ゴム、熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は育苗シートに関する。
従来の育苗シートは、プラスチック発泡シートが、かいわれ大根はじめ多くの植物育苗に広く使われている。また、種子の流出を防止するため、シート本体に独立粘着部の集合体から成る粘着層を有する育苗シートが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−109920号公報
しかしながら、上記の技術であっても生育など育苗シートとして十分に満足できるとは言えず、さらに優れた育苗シートの開発が求められていた。
本発明の目的は、薬害を引き起こさずに、抵抗性誘導剤を効果的に作物へ作用させることができる育苗シートを提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即ち本発明は抵抗性誘導剤(A)と吸水性樹脂(B)とを含有する育苗シート用材料(X)である。
本発明の育苗シート用材料を用いた育苗シートは、薬害を引き起こさずに、抵抗性誘導剤を効果的に作物へ作用させることができる。
<抵抗性誘導剤(A)>
本発明における抵抗性誘導剤(A)は、局所的に作用する抵抗性誘導剤としてはジキトニン、オオイタドリ抽出液等が挙げられ、2種類以上併用してもよく、全身的に作用する抵抗性誘導剤としてはプロベナゾール、アジベンゾラルSメチル、チアジニル、イソチアニル、バリダマイシンA、シリカゲルなどのケイ素類、セレブロシド類、ジャスモン酸、キチンオリゴ糖、β-1,3−およびβ−1,6−グルカンオリゴ糖、ペプチドグリカン、リポポリサッカライド、K2HPO4、MnCl2、H3BO3、CuSO4、ImprimatinA1、ImprimatinA2、ImprimatinA3、ImprimatinB1、ImprimatinB1等が挙げられ、2種類以上併用してもよい。
防除効果が幅広い作物の種類に得られるという観点から、プロベナゾール、アジベンゾラルSメチル、チアジニル、イソチアニルが好ましい。
尚、上記の局所的に作用する抵抗性誘導剤、全身的に作用する抵抗性誘導剤を一緒に併用することも可能である。上記(A)は対象植物に対して薬効が異なり、最適の処方を個別に選択できる。作用効果の範囲の広さの観点から全身的に作用する抵抗性誘導剤が望ましく、さらに、防除効果が幅広い作物の種類に得られるという観点から、プロベナゾール、アジベンゾラルSメチル、チアジニル、イソチアニルが好ましい。
混合すると抵抗性誘導剤有効成分が分解する恐れがあるならば、抵抗性誘導剤有効成分をそれぞれ下記に記載する方法で被覆化した後、併用してもよいし、それぞれ別々のシートに含有させ、それらのシートを重ねて施用することができる。抵抗性誘導剤(A)の添加量としては、従来の育苗床および圃場に投入される抵抗性誘導剤量より計算でき、育苗シートの単位面積(m2)当たり、例えば10〜300g、好ましくは20〜250gである。10g以上であると薬効が植物に効果的に作用し、300g以下であると経済的に有利である。
本発明において、緩効性抵抗性誘導剤(A1)は、抵抗性誘導剤(A)を被覆剤(A2)で覆ったもので、育苗床生育期間中、作物に薬害を与えず、圃場移植後の生育期間中には薬効を長期に持続するように成分溶出が調整されたものである。被覆剤(A2)としては、従来の緩効性肥料の被覆剤として使用されているものなら全て適用でき、高分子新素材便覧(高分子学会編、丸善株式会社発行、平成元年9月20日)第335頁によれば、現在使用されている緩効性肥料の被覆剤の組成として以下のものが使用される。
(1)フェノール樹脂及びタルクの混合物
(2)硫黄、パラフィンワックス及びけいそう土の混合物、硫黄、パラフィンワックスおよびタルクの混合物
(3)オレフィン樹脂、オレフィン樹脂および界面活性剤の混合物、オレフィン樹脂およびタルクの混合物
(4)松やに、パラフィンワックス、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびタルクの混合物
(5)大豆油とシクロペンタジエンの共重合物
以上の他、水に対して不溶〜難溶性の有機物質であれば緩効性抵抗性誘導剤の被覆物として使用可能であり、水に対して不溶〜難溶性の有機物質としてはゴム、合成樹脂、天然樹脂、長鎖脂肪酸、長鎖アルコール等が挙げられる。これらのものについては一般的に使用されているものでよいが、以下に記載する。
ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)のほか、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン非共役ジエンゴム、ポリクロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴム等の合成ゴム、あるいは天然ゴム(NR)、再生ゴム等が挙げられる。合成樹脂としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、軟質、硬質をとわず、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはそのケン化物、エチレン−アクリル酸塩共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。
ウレタン系樹脂としては、ポリオール、ジイソシアネート、鎖延長剤をバルク重合あるいは溶液重合することにより得られる直鎖状のポリウレタン等が挙げられる。スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。塩化ビニル系樹脂としては、例えば、高重合度塩化ビニル樹脂、部分架橋塩化ビニル樹脂、ニトリルゴム(NBR)、ウレタン樹脂あるいはポリエステル樹脂等と塩化ビニル樹脂とのブレンド物、ウレタン−塩化ビニル共重合体、ニトリルゴム(NBR)−塩化ビニル共重合体などが挙げられる。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンゴムとポリオレフィンとの混合物、エチレン−プロピレンゴムにポリオレフィンをグラフト化した重合体などが挙げられる。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、芳香族ポリエステル−ポリエーテルブロック共重合体、芳香族ポリエステル−脂肪族ポリエステルブロック共重合体などが挙げられる。ポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリエーテル−ポリアミドブロック共重合体、ポリエステル−ポリアミドブロック共重合体などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂及びゴムの分子量は特に制限はないが、軟化点は、好ましくは30〜300℃であり、さらに好ましくは40〜200℃であり、特に好ましくは50〜150℃である。
これらはそれぞれ単独、もしくは2種以上混合して用いることができる。熱硬化性樹脂としては、例えばホルマリン縮合樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系等が挙げられる。ホルマリン縮合樹脂系としては、尿素樹脂(尿素とホルマリンとの反応物 )、メラミン樹脂(メラミンとホルマリンとの反応物、フェノール樹脂(フェノールとホルマリンとの反応物)、レゾシノール樹脂(レゾシノールとホルマリンとの反応物等が挙げられる。
エポキシ樹脂系としては、末端に反応性のエポキシ基を持つ分子量数百から約一万のオリゴマーと適当な硬化剤と組み合わせ、硬化させることで製造され、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂(エポキシ当量;65〜1000)と硬化剤(ポリアミン、酸無水物、ポリイソシアネート、ポリオール、ポリメルカプタン類等)との反応物(エポキシ基と各官能基との比率はモル比で1:10〜10:1)等が挙げられる。
ウレタン樹脂系としては、直鎖状のポリエステル、ポリエーテルまたはポリエステルアミドをベースとし、ポリイソシアネートを反応させてNCO末端プレポリマー(NCO%:1〜10%)を作り、鎖延長剤により高分子化し、熱又は適当な架橋剤により硬化せしめるプレポリマー法およびポリオール、ジイソシアネート、鎖延長剤、架橋剤を同時に混合して反応せしめるポリウレタンを得るワンショット法(イソシアネート/ポリオール等の活性水素=0.8/1〜10/1)により製造される。上記、ゴム及び熱可塑性樹脂の数平均分子量は、好ましくは1万以上、さらに好ましくは2〜100万である。又、熱硬化性樹脂の硬化前の数平均分子量は好ましくは10万以下、さらに好ましくは5万以下である。数平均分子量はゲルパーミエーション(GPC法)で測定できる。
疎水性天然樹脂としては、ミツロウ、牛脂等の天然ワックス等が挙げられる。長鎖脂肪酸としては、ベヘン酸等が挙げられる。長鎖アルコールとしては、ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。これらの被覆剤のうち、好ましいものはワックス、ゴム、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂である。
緩効性抵抗性誘導剤(A1)の製造方法としては、抵抗性誘導剤(A)を押し出し造粒法、被覆造粒法及び吸着法等で粒剤化した後、上記の被覆剤(A2)を粒剤の表面にコーティングする方法、あるいは抵抗性誘導剤(A)を被覆剤(A2)でカプセル化する方法等により製造される。好ましくは粒剤の表面にコーティングする方法で製造される。以下に詳しい粒剤化方法を説明する。押し出し造粒法は、クレー、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウムなどの無機質担体に抵抗性誘導剤原体、バインダーおよび分散剤を、水を加えて混練した後、一定の大きさのスクリーンを通して押し出し造粒する。乾燥後、一定の大きさにふるい分けする。被覆造粒法は、粒状ケイ石、粒状炭酸カルシウムなどの担体に、液状の抵抗性誘導剤原体(または固状の原体に適当な溶剤を加えて液状としたもの)と分散剤などの補助剤を加える。そしてこれらを混合しながらホワイトカーボンなどの吸油性の微粉末(吸油剤)を段階的に加えていく。こうして担体表面に、吸油剤に吸収された抵抗性誘導剤原体、補助剤などをコーティングし、粒状に製剤する。必要により樹脂を加え、表面の薄膜に強度を付与する場合もある。吸着法は、吸油能を有する粒剤担体に、被覆法と同様に液状の抵抗性誘導剤原体(または適当な溶剤を加えて液状とした原液)を噴霧または投入しつつ混合し、均一に吸着させる。この吸着法にはベントナイト、軽石、焼成ケイソウ土、ゼオライトなどの天然の鉱物を砕いてふるい分けた粒状担体を用いるものと、あらかじめ押し出し造粒法などで抵抗性誘導剤原体を含まない無成分基剤を造粒し、これに液体の原体を混合吸着させる方法がある。
コーティングあるいはカプセル化等の方法として、例えば、
(イ)水に対して疎水性の物質を有機溶剤(アルコール系、ケトン系、脂肪族または芳香族炭化水素系、エステル系などの溶剤およびこれらの混合溶剤または含水溶剤など)に好ましくは0.1〜30重量%の濃度で溶解し、この溶液中に被覆される粒子を浸漬して乾燥する方法、
(ロ)上記物質中に被覆される粒子を分散しコアセルベーション法によりマイクロカプセル化する方法、
(ハ)ハイブリダイゼーションシステムによりマイクロカプセル化する方法、
(ニ)被覆される粒子表面に上記物質溶液をスプレーまたは塗布して乾燥する方法、
(ホ)被覆される粒子表面に上記物質の非水系または水系エマルジョンをスプレーまたは塗布して乾燥する方法、
(ヘ)コートマイザー等の装置を用いてジェットコーティングする方法、
(ト)被覆される粒子表面に溶融状態の上記物質を直接被覆して冷却する方法、
等が挙げられる。
この様にして得られる被覆された粒子並びにカプセル化物の抵抗性誘導剤成分の放出する時間は、被覆する物質の種類、被覆量、膜厚、緩効性抵抗性誘導剤の粒子径を変化させるか、下記のその他の添加剤を添加することにより適宜コントロールすることが出来る。
粒子と被覆する物質との比は、粒子100重量部に対して被覆する物質は好ましくは0.05〜280重量部であり、さらに好ましくは0.5〜200重量部である。
また、被覆層の膜厚は、例えば平均0.005〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mmである。上記緩効性抵抗性誘導剤の製造に当たって、必要によりその他の添加剤として無機あるいは有機質充填剤(シリカ、ベントナイト、アスベスト、ガラス繊維等)、界面活性剤(ソルビタン脂肪族エステル、ステアリル乳酸カルシウム等)、壁膜形成助剤(ジメチルポリシロキサン等)等を併用することが出来る。
本発明において吸水性樹脂(B)としては、デンプンまたはセルロースとカルボキシル基、スルホン酸基などの親水基を含有する水溶性単量体及び/又は加水分解により水溶性となる単量体と、架橋剤とを必須成分として重合させ、必要により加水分解を行うことにより得られる吸水性樹脂が挙げられる。本発明の効果を得るため、吸水性樹脂(B)の25℃のイオン交換水の吸水倍率が80〜1,000倍である。
さらに、吸水性樹脂は1重量部に25℃のイオン交換水100重量部を吸水させたときの吸水体の電気伝導率が0.5〜2.0mS/cmであり、植物の成育の観点から0.5〜1.5であることが好ましい。
〔電気伝導率の測定法〕
25℃のイオン交換水100重量部に吸水性樹脂1重量部を入れ、25℃で8時間、恒温槽中で放置して、前記吸水性樹脂を膨潤させ吸水体を作成する。吸水体の温度が25℃であることを温度計で確認し、比伝導度測定装置(東亜ディーケーケー製、商品名:デジタル電気伝導率計CM-40G)の電極[東亜ディーケーケー製、商品名:電気伝導率セル(CT−57101B)]を吸水体に差し込み値を読み取る。なお、吸水性樹脂の吸水倍率が小さい場合には、吸水性樹脂の吸水体とイオン交換水が分離して2相になるので、撹拌して均一にした後、比伝導度測定装置の電極を差し込み値を測定する。撹拌・均一化してもすぐに2相に再び分離する場合は、撹拌下に比伝導度測定装置の電極を差し込み値を測定する。
(B)の電気伝導率を上記の範囲にするためには、(B)が架橋された共重合体の場合
には、(B)中のノニオン性の単量体の比率を調整(ノニオン性の単量体の比率を大きくすると電気伝導率は小さくなる)することにより、及び/又は、アニオン性の単量体が有するカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の中和度を調整する(中和度を小さくすると電気伝導率は小さくなる)ことによりコントロールできる。又、(B)がいくつかの吸水性樹脂の混合物である場合は、混合物中のノニオン性の吸水性樹脂の比率を調整する(ノニオン性吸水性樹脂の比率を大きくすると電気伝導率は小さくなる)ことで、コントロールできる。さらに、電気伝導率は、解離する電解質の含有量で決まってくるので、吸水性樹脂中に含まれる塩の量を調整する(塩の含有量を小さくすると電気伝導率は小さくなる)などしてコントロールできる。
(B)の25℃のイオン交換水の吸水倍率は、80〜1000倍であり、好ましくは90〜670倍、さらに好ましくは120〜530倍、つぎにさらに好ましくは130〜480倍である。吸水倍率が80倍未満であると保水剤の保水能力が低くなり、多量に使用する必要が生じ、コストアップとなるし、水の補給が頻繁に必要になる。吸水倍率は大きい方が、少量の使用で済むので好ましいが、吸水倍率が1000倍を超える吸水性樹脂は、透水性が低くなり、植生が悪くなる問題点がある。
なお、吸水倍率は下記の方法で測定される。
[イオン交換水の吸水倍率の測定法]
ナイロン製の網袋(250メッシュ)に吸水性樹脂の試料L(g)を入れ、これを袋ごと過剰のイオン交換水に浸す。浸漬60分後に袋ごと空中に引き上げ、静置して15分間水切りした後、質量M(g)を測定して下式より吸水倍率を求める。
なお網袋のみを用いて上記と同様の操作を行い、この分の質量N(g)をブランクとして差し引く。
イオン交換水の吸水倍率=(M−N)/L
イオン交換水の吸水倍率を上記の範囲にすることは、例えば、吸水性樹脂の架橋度を弱めることによって達成される。例えば、架橋アクリル酸(塩)系の吸水性樹脂の場合、架橋剤の存在下、公知の方法でアクリル酸および/またはアクリル酸塩などラジカル重合性モノマーを重合するに当たり、架橋剤の使用量を少なくする、あるいは得られた粒状吸水性樹脂の表面近傍を弱く表面架橋することによって達成され、より具体的には、内部架橋剤を重合性単量体及び内部架橋剤の合計重量に基づいて、0.001重量%以上5重量%以下使用する方法、及び/又は表面架橋剤を重合性単量体の重量に基づいて、0.001重量%以上3重量%以下使用する方法が適用できる。さらに、イオン交換水の吸水倍率は下記の吸水性樹脂の種々の製造条件によりコントロールできる。
また、その他の架橋方法として、架橋剤を使用せず(1)加熱による架橋方法、(2)放射線照射による架橋方法を使用する場合には、イオン交換水の吸水倍率を上記の範囲とするために、加熱による架橋では加熱温度及び加熱時間を調整することによって、放射線による架橋では放射線量の強度、放射時間を調整することによってコントロールできる。 イオン交換水の吸水倍率と、上記吸水速度を本発明の範囲に調整するために、イオン交換水の吸水倍率の調整は内部架橋剤と表面架橋剤の使用量で調整することが好ましい。
吸水性樹脂(B)の、吸水性樹脂1重量部に25℃のイオン交換水100重量部を吸水させた時の吸水体のpH値としては、植生の観点から、4.5〜7.5が好ましく、さらに好ましくは5.0〜7.0であり、次にさらに好ましくは5.5〜6.5である。
なお、pH値は下記の方法で測定される。
〔pH値の測定法〕
25℃のイオン交換水100重量部に対して吸水性樹脂1重量部を入れ、25℃で8時間、恒温槽中で放置して、前記吸水性樹脂を膨潤させ吸水体を作成する。吸水体の温度が25℃であることを温度計で確認し、pHメーターを吸水体に差し込み、pH値がほぼ安定したことを確認した後、値を読み取る。なお、吸水性樹脂の吸水倍率が小さい場合には、吸水性樹脂の吸水体とイオン交換水が分離して2相になるので、撹拌して均一にした後、pHメーターを差し込み値を測定する。撹拌・均一化してもすぐに2相に再び分離する場合は、撹拌下にpHメーターを差し込み値を測定する。
本発明における吸水性樹脂の製造方法としては、次の方法が挙げられる。
(I)ノニオン性水溶性エチレン性不飽和単量体(A)とアニオン性水溶性エチレン性不飽和単量体(B)、又はアニオン性水溶性エチレン性不飽和単量体(C)単独を重合し、任意の段階で架橋剤を添加し重合することにより含水ゲル状重合体を得た後、乾燥、粉砕し、さらに必要により粒度調整して吸水性樹脂を得る方法。
(II)ノニオン性水溶性エチレン性不飽和単量体(A)とアニオン性水溶性エチレン性不飽和単量体(B)、又はアニオン性水溶性エチレン性不飽和単量体(C)単独を重合し、乾燥、粉砕し、熱架橋を行った後、必要により粒度調整をして吸水性樹脂を得る方法。
重合方法としては、例えば水溶液重合法、逆相懸濁重合法、噴霧重合法、光開始重合法、放射線重合法等が例示される。好ましい重合方法は、ラジカル重合開始剤を使用して水溶液重合する方法である。この場合のラジカル重合開始剤の種類と使用量、ラジカル重合条件についても特に限定はなく、公知(特開昭52−25886号、特公昭53−46199号、特公昭53−46200号及び特公昭55−21041号公報に記載されているものが挙げられる。等)の方法と同様にできる。なお、これらの重合系に、必要により公知(特開平08−253518号、特開平09−077832号公報等)の各種添加剤、連鎖移動剤(例えばチオール化合物等)等を添加しても差し支えない。
架橋剤を使用する場合の架橋剤としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する架橋剤、ラジカル重合性不飽和基と反応性官能基とを有する架橋剤、反応性官能基を2個以上有する架橋剤等が挙げられる。反応性官能基とは、架橋前の吸水性樹脂に含まれる官能基と反応性のある基である。これらの架橋剤は、何れも吸水性樹脂の架橋剤として知られているものを用いることができ、公知(特開平6−211934号、特開平7−033818号公報等)の架橋剤が使用でき、エチレングリコール、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、N-メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
架橋剤の使用量は、吸水性樹脂の質量に基づいて、吸水・保水能力、水可溶成分量、残存水溶性単量体量、吸水性樹脂の生産性および吸水速度の観点から、0.001〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
水溶液重合法等で重合して得られる吸水性樹脂の含水ゲル状重合体を乾燥後、粉砕し、さらに必要により粒度調整して得られる吸水性樹脂粒子の表面近傍を、カルボキシル基等の酸基及び/又はその塩基と反応しうる官能基を少なくとも2個有する架橋剤で表面架橋して吸水性樹脂とすることもできる。このような表面架橋型の吸水性樹脂は、常圧下だけでなく加圧下においても吸水性能と吸水性速度に優れ、かつゲル強度も大きくなるので、本発明に好適である。
表面架橋に使用する架橋剤としては、従来から使用されている公知(特開昭59−189103号公報等に記載の多価グリシジル、特開昭58−180233号公報及び/又は特開昭61−16903号公報等に記載の多価アルコール、多価アミン、多価アジリジン及び多価イソシアネート、特開昭61−211305号公報及び特開昭61−252212号公報等に記載のシランカップリング剤、並びに特開昭51−136588号公報及び特開昭61−257235号公報等)の架橋剤が適用できる。具体的な例としては、1分子中にエポキシ基を2〜10個有するポリグリシジルエーテル[エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン−1,3−ジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(重合度2〜100)ジグリシジルエーテル、ポリグリセロール(重合度2〜100)ポリグリシジルエーテル等];2価〜20価のポリオール[グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度2〜100)等];2価〜20価のポリアミン[エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等];分子量200〜500,000のポリアミン樹脂(ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等)、アルキレンカーボネイト[エチレンカーボネイト等]、アジリジン(2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジル)プロピオネート])、オキサゾリン(オキサゾリン含有ポリマー[日本触媒社製 商品名:エポクロス])、ポリイミン(ポリエチレンイミン)等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、比較的低い温度で表面架橋を行わせることができるという点で、ポリグリシジルエーテル、ポリアミン樹脂及びアジリジンである。
表面架橋における架橋剤の量は、架橋剤の種類、架橋させる条件、目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定はないが、吸水倍率及び透水性の観点から、吸水性樹脂に対して0.001〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜2質量%であり、特に好ましくは0.05〜1質量%である。0.001未満であると、透水性が悪く、3を超えると吸水倍率が本発明の範囲の下限をはずれやすいので好ましくない。
熱架橋を行える好ましい重合体としては(メタ)アクリルアミド、アルキル基の炭素数が2〜3個のヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを含有する重合体が挙げられ、具体的には(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリル酸(アルカリ金属塩)共重合体、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸(アルカリ金属塩)共重合体等を例示することができる。
熱架橋を行う方法としては、目的の粒径に調整する前に、重合体を所定温度に加熱して熱架橋させた後、必要により粉砕を行って目的の粒径に粒度調整しても良いが、好ましくは、重合体を目的の粒径の粉末状あるいは粒子状に粒度調整した後、所定温度に加熱して熱架橋させることにより、いわゆる表面架橋の原理で内部の架橋密度が低くかつ外部の架橋密度の高い吸水性樹脂を得る方法である。
熱架橋の際の加熱温度は、120℃〜230℃が好ましく、より好ましくは140℃〜220℃である。加熱温度が120℃〜230℃であると、加熱架橋が早く進行し、重合体が熱分解せず、品質が低下しないので好ましい。加熱時間に関しては、達成したい架橋度によって適宜選択すればよいが、熱架橋の程度及び吸水性樹脂の分解抑制の観点から、目的の温度に達してから、1〜600分が好ましく、更に好ましくは5〜300分である。
乾燥方法としては、公知(特開平6−211934号公報等)の方法でよく、例えば、ドラムドライヤー、平行流バンド乾燥機(トンネル乾燥機)、通気バンド乾燥機、噴出流(ノズルジェット)乾燥機、箱型熱風乾燥機、赤外線乾燥機等の装置を用いて行われる。特に熱源は限定されない。これらの乾燥機は複数個を組み合わせて使用することもできる。
吸水性樹脂は乾燥後、粒状物の形態で使用される。そのため吸水性樹脂は乾燥後、必要に応じ粉砕してもよいし、さらには必要に応じ篩い分けして適宜の大きさの粒子状物としてもよい。吸水性樹脂粒子は、吸水により膨潤して、その粒子径は、現実の吸水量に応じて大きくなる(但し、吸収倍率を超える水分が供給されても、吸収倍率上限で吸水しなくなるのでそれ以上には大きくならない。)。
本発明の吸水性樹脂粒子の体積平均粒径は、粒状物であれば、特に限定するものではないが、吸水時のママコ(継粉)形成防止、吸水性能及び吸水速度の観点から、100μm〜5mmが好ましく、さらに好ましくは150μm〜3.5mmである。吸水性樹脂の体積平均粒径は、「レーザー回折散乱法」(例えば、日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計を使用して測定)で測定する。
吸水後の状態での、吸水性樹脂粒子の体積平均粒径は、上述したように現実の吸水量、吸収倍率などにより変化するので一概に規定できるものではなく、特に限定するものではないが、適用する植物の形態、種類、より異なるが、又、(B)の形状は、好ましくは粉末状又は粒状であり、その平均粒径は空隙率の点およびシートを形成する点から、好ましくは150〜1700μmであり、より好ましくは300〜800μmである。粒土分布は、特に限定はない。
(B)を後述する透水性シートおよび/または水溶性シートもしくは水崩壊性シートもしくはそれらのラミネートシート(E)に存在させた後、育苗床に敷設し、これに培土を入れ、灌水すると、シート内の吸水性樹脂が吸水膨潤し、水の粒子として吸水樹脂内に保持される。このため培土が乾燥してきても、水を吸収した吸水性樹脂から水が徐々に放出され、培土中に水分を補給するため乾燥しにくくなる。この現象は、以下の効果を生み出す。まず、灌水間隔をのばすことができ、灌水の省力化ができる。又、(B)の保水量が大きく、蒸発しにくいため培土の量を例えば半量まで減らせることができ、更に根に十分な水分を供給するとともに、根腐れの心配もなく根張り(マット形成)が良くなる。
本発明においてフィラー(C)としては、好ましくは粉末状、粒状、繊維状および綿状のフィラーである。(C)としては、種子の発芽生育を阻害しないように、適度な通気性を有するもの、地面に取り付けた際に土壌に悪影響を与えないもの及び/又は土壌表面若しくは内部において分解され易い性質を有しているものが好ましく、特願平11−327876号公報に記載されたものが挙げられる。例えば、パーライト、バーミキュライト、ロックファイバー等の無機多孔質、木屑、モミガラ、ソバカス、米ヌカ、木綿、ワラ、草炭、羊毛、オガクズ、パルプ、紙屑等が挙げられる。(C)の添加量としては、通気性および厚さを確保するため、育苗シートの単位面積(m2)当たり、例えばは1〜500g、好ましくは3〜300gである。
本発明において肥料(D)としては、窒素質肥料、リン酸質肥料、カリ質肥料、有機質肥料、複合肥料、石灰質肥料、ケイ酸質肥料、苦土肥料、マンガン質肥料、ホウ素質肥料、微量要素複合肥料等の普通肥料と、その他の特殊肥料(緩効性肥料等)を挙げることができる。これらの肥料成分は液状又は粉末などの固体状であり、吸水性樹脂に対して添加することによって、或いは吸水性樹脂に注水する水に含有させることによって、育苗シート中に存在させることができる。(D)の添加量としては、栽培する作物の種類、使用する肥料の種類等を考慮して任意に決めることができるが、育苗シートの単位面積当たり例えば1〜500g、好ましくは3〜300gである。
本発明におけるシート(E)は、例えば、透水性のシート、水崩壊性のシートおよび水溶性のシートであり、更に水崩壊性のシートと水溶性のシートとのラミネートシート等が挙げられる。又、これらの重ね合わせた組合せであってもよい。本発明の(E)としては、育苗シートに成形後の厚みが0.01〜9mmになるものが好ましく、0.02〜3mmとなるものがより好ましい。又、(E)の質量は、育苗シートの単位体積(m2 )当たり、育苗シートの保形性、厚さを確保するため、例えば5〜300g、好ましくは10〜100gである。透水性シートとしては、例えば、セルロース系繊維の織編物(布)や不織布、紙、水溶性ポリビニルアルコール系繊維織編物やフィルム、板紙等が挙げられ、これらの中で透水性の程度が、JIS L 1096に記載の吸水速度A法において、5分以下の吸水速度を有するものが好ましい。又、種子の発芽生育を阻害しないように、適度な通気性、及びシートを地面に取り付けた際に、土壌表面若しくは内部において分解され易い性質を有していることが好ましく、これらの中ではセルロース質の紙及び不織布が好ましい。
水崩壊性のシートとしては、例えば、紙のパルプ繊維同士を水溶性または親水性の糊、水膨潤性ポリマー等で接着させて水との接触によりパルプ繊維同士がバラバラに崩壊するようにした紙(三島製紙株式会社製の「ディゾルボMDP」等)、さらにこれにヒートシール剤を併用して成形加工性(熱接着性)を加味した紙(三島製紙株式会社製の「ディゾルボMDP−P」等)等が挙げられる。これらの紙は、吸水により崩壊するスピードが速い特徴を有する。水溶性のシートとしては、水溶性ポバールフィルム、デンプンフィルム、カラギーナンフィルム等の水溶性のフィルムや、ポバール繊維で作られた水溶性の不織布(日本バイリーン社製「エコモールド」「エコソルブ」等)が挙げられる。これらのシートは、同一の厚みで比較した場合、上記水崩壊性の紙より水溶解(崩壊)速度は劣るものの、乾燥状態でのシート強度が大きい特徴を有する。
また、該水崩壊性の紙と水溶性のフィルムを貼り合わせたラミネートシートとしては、少なくとも1種以上の、上記水崩壊性の紙および水溶性のフィルムを接着、ラミネートしたもの(上記「ディゾルボMDP」にポバールフィルムを貼り合わせた三島製紙株式会社製の「ディゾルボA」等)が挙げられる。これらのラミネートシートは水への溶解(崩壊)性が速くかつフィルム強度も大きいという特徴を有する。これは、紙の強度の分、貼り合わせる水溶性フィルムの厚みを薄くできるため、トータルとして溶解(崩壊)速度とフィルム強度の両面を向上させることが出来る。これら水溶性もしくは水崩壊性のシートの中で好ましいものは、水崩壊性の紙及水溶性の不織布である。また、これら水溶性もしくは水崩壊性のシートが水中で崩壊ないし溶解に要する時間は、例えば5分以内、好ましくは2分以内、更に好ましくは1分以内である。
<育苗シート用材料(X)>
本発明の育苗シート用材料は、前記(A)と(B)とを含有する。また、好ましくは抵抗性誘導剤(A)が、被覆材(A2)で被覆されている緩効性抵抗性誘導剤(A1)である。
被覆材(A2)が、ワックス、ゴム、熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であるであることが好ましい。さらに、フィラー(C)を含有する育苗シート用材料であることが好ましい。。
<育苗シート(Y)>
本発明の育苗シート(Y)は、前記育苗シート用材料(X)と、育苗シート基材とを有する育苗シートである。該育苗シート基材としては、前記シート(E)が挙げられる。
本発明の育苗シートは好ましくは(A)、(B)を含有することを特徴とするシートであり、(A)、(B)および(E)とからなり、(A)、(B)が少なくとも1枚の(E)の表面または内部に存在してなる育苗シートである。この育苗シートには更に(C)、更に(D)が少なくとも1枚の(E)に存在することが出来る。育苗シートとして、(E)を2枚以上用いる場合は、全体として少なくとも1枚の(E)の表面または内部に(A)、(B)が存在していればよい。2枚以上用いる育苗シートの例としては、例えば、(E)の層、(C)と(B)の層、(E)の層、(A)の層および(E)の層からなる5層構造を有するもの、(E)の層が2層、(A)〜(D)の混合された層および(E)の層からなる4層構造を有するものなどが挙げられる。
本発明の育苗シート[本発明において、育苗床ということがある]は、内部に培地が充填された上面開放の容器と、上記容器の底部すなわち培地の下面に敷置された育苗シートとを備えている。本発明に用いられる上記内部に培地が充填された上面開放の容器としては、従来から播種作業に用いられている育苗用の箱があげられる。上記培地としては、特に限定するものではなく用土等の従来公知のもの、例えば土、砂、腐葉土等を基本成分とし、これに肥料等の他の添加剤を混合したものがあげられる。
本発明において、育苗シートの製造方法としては、公知の方法、例えば(E)を(A)〜(D)の混合物に浸漬するか、(E)の表面に塗布する方法等が挙げられる。(E)を2枚用いる場合は上記と同じ方法で作成して2枚重ねる方法の他に、例えば次の2つの方法が挙げられる。(a)一方の(E)上に(A)〜(D)を混合したものを均一に散布した後、他方の(E)を重ね合わせ、更にエンボス加工等の加圧成形をしたもの。(b)一方の(E)上に(A)〜(D)を混合したものを適当な後期の結合材(F)に加えたものを塗工し、他方の(E)を重ね合わせ加工成形した後、乾燥したもの。
(E)を3枚以上用いる場合は、上記の方法の1枚の場合と2枚の場合の両方の単独の方法の組み合わせや2枚の場合と同じ方法で処理することも考えられる。本発明において、育苗シートの形態としては、一般に市場に流布されている育苗床(プラスチック容器)の大きさ以内であれば、長さ,幅,厚みは制限されないが、取扱いの点から、長さ600cm,幅300cm以内が好ましい。又、育苗シートの厚みは、流通コスト、製造の点から、できる限り薄いものが好ましい。例えば0.01mm〜20mmの、好ましくは0.02mm〜10mmである。育苗床に育苗シートを施設する場合、特に数に制限はないが、好ましくは育苗床に育苗シート1枚である。
(E)上に(A)〜(D)を固定する結合材(F)としては、天然高分子、合成樹脂、天然および合成ゴムなどが挙げられ、特願平11−327876号公報に詳細に記載されているものと同じものが使用できる。天然高分子としては、デンプン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ソーダ、グアーガム、キサンタンガム、ビーンガム、カラギーナン、グルテンなどが挙げられる。合成樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン共重合体樹脂などが挙げられる。天然および合成ゴムとしては、天然ゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴムなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独、もしくは2種類以上混合して用いることができる。これらのうち好ましいものはデンプン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ等の水溶性高分子である。
抵抗性誘導剤(A)及び緩効性抵抗性誘導剤(A1)は、後記の育苗工程を経て、移植後の水稲田等に均一に定着し、薬効成分を放出する。又、緩効性抵抗性誘導剤は、薬効成分を徐々に土壌に放出し、その結果として薬の効き目が効果的に、且つ長期に発現される。例えば、田植機で植えられる苗は、育苗床と呼ばれる床の中で育てられるが、例えば以下のような工程が必要となる。すなわち、
1)種子の予備措置
<1>種モミ選別:消毒の後、塩水選により浮モミを除去し、水洗の後乾燥する。
<2>浸種:5日間浸水して、種モミの吸水を均一にする。その間、毎日の水替えと、水切りにより酸素補給を繰り返す。
<3>催芽:酸素補給の後、32℃の温湯で10時間浸種してハト胸状態にする。
2)床土の調整
通気性と水はけのよい団粒構造の土を選び、PH5に調整する。元肥を配合する。
3)土入れ
育苗床に床土を入れ鎮圧し平面にする。
4)播種
苗床に均一にまいて灌水し、種モミの腹を落付かせる。まきムラを手直しする。
5)覆土
5mm厚に土を入れ、均し平面にする。
6)育苗器による出芽そろえ
32℃で2日間で鞘葉長1.2cmくらいに仕立てる。
7)予備緑化
酸素補給、灌水の後育苗床でチラチラ光線を当て、25℃で1日、20℃で1日管理する。
8)緑化
ハウス内で昼間30℃、夜間12℃で8日間、毎日数回、十分灌水を繰り返して2.5葉を展開させる。
9)硬化
昼間20℃、夜間10℃の管理で10日間、自然条件になじむ3.5葉令の苗に徐々に育てる。
本発明の育苗シートは、土入れ:3)前の育苗床の内部に設置される。設置の場所、方法は任意でよいが、好ましくは底部に設置される。
又、(A)、(B)を単体で使用する場合は床土及び/又は覆土に混ぜ合わせて投入しても良いし、床土の調整:3)の後から5)の間、更に5)終了後のいずれかに添加しても良い。6)〜9)の期間育苗シートの(A)中の薬効成分は、灌水により流出するが、吸水性樹脂がその流出した薬効成分を含む水を吸水することから、すなわち薬効成分をトラップし、薬効の低下を抑制する。又、(A1)中の薬効成分は、灌水程度の水では、わずかしか放出せず、水稲田移植後に(A1)が水に完全に浸っていることから、薬効成分の放出量は増加する。すなわち、育苗床に施設した育苗シート中の(A1)が、田植機を使用し水稲田に均一に移植され、更に、(A1)が常に水稲苗の近郊に施設されるため、使用量は少なく、且つ薬の効果も長期間持続する。
以下、実施例、試験例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、%は質量%を示す。
又、実施例において、緩効性抵抗性誘導剤の溶出率は次に示す方法により測定してえられた値とする。
<緩効性抵抗性誘導剤の溶出率>
溶出率の測定は、質量(W1)の緩効性抵抗性誘導剤(抵抗性誘導剤含有率H%)を一定量の水に投入し、25℃の恒温槽内に放置して10日間後に取り出し、緩効性抵抗性誘導剤と溶液を分別し、緩効性抵抗性誘導剤の乾燥後の質量(W2)を測定し、下記式により溶出率を求めた。

溶出率(%)=10,000×(W1−W2)/H×W2
[1]原料資材の組成
1.緩効性抵抗性誘導剤(A1)
(1)緩効性抵抗性誘導剤(a−1)
抵抗性誘導剤(プロベナゾール)8.0%を含むオリゼメート粒剤の表面に、サンワックス131−Pの5%トルエン溶液をスプレードライ法により被覆・乾燥して、オリゼメート粒剤とサンワックス131−P(ポリエチレンワックス、数平均分子量:5,000、三洋化成工業社製)との重量比が100/30、抵抗性誘導剤含有率6.1%の緩効性抵抗性誘導剤(a−1)を得た。(a−1)の溶出率は、70%であった。
(2)緩効性抵抗性誘導剤(a−2)
抵抗性誘導剤(プロベナゾール)8.0%を含むオリゼメート粒剤の表面に、5015M[エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、酢酸ビニル含量19%、東京インキ社製]の5%トルエン溶液をスプレードライ法により被覆・乾燥して、オリゼメート粒剤と5015Mとの重量比が100/30、抵抗性誘導剤含有率6.1%の緩効性抵抗性誘導剤(a2)を得た。(a−2)の溶出率は、50%であった。
(3)緩効性抵抗性誘導剤(a−3)
抵抗性誘導剤(アシベンゾラルS)とベントナイトとを均一に混ぜ、アシベンゾラルSを50%含む粒剤Jを得た。
粒剤Jの表面にビスコール330−P(ポリプロピレンワックス、数平均分子量:15,000、三洋化成工業社製)の5%トルエン溶液をスプレードライ法により被覆・乾燥して、粒剤J/ビスコール330−Pの重量比が100/30、抵抗性誘導剤含有率38.5%の緩効性抵抗性誘導剤(a−3)を得た。(a−3)の溶出率は、64%であった。
2.吸水性樹脂(B)
(1)吸水性樹脂(b−1)
1Lのビーカーに、アクリル酸230.4g(3.2mol)、架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド0.5g、及び水1001.7gを添加し10℃に冷却した。この溶液を、断熱重合槽に入れ、窒素を通じて溶液の溶存酸素を0.1ppm(オリエント電気社製、商品名溶存酸素計 DO220PBで測定)とした後、重合開始剤として、35%の過酸化水素水0.023g、L−アスコルビン酸0.00575g、および過硫酸カリウム0.23gを添加した。約30分後、重合反応が開始し、約2時間後に最高温度60℃に到達した。更に、この温度で5時間熟成させて重合を完結させた。得られた重合体は、含水ゲル状を有していた。この重合体をニーダー(入江商会社製、商品名BENCH KNEADERPNV−1;回転数70rpm)で約2時間撹拌して細断し、更に48%の水酸化ナトリウム水溶液192.0gを配合し、ニーダーで約2時間撹拌して混合した。その後、アゾジカルボンアミド(永和化成工業製、商品名:ビニホールAC♯3)41.9gを加え、前記装置、同一条件で含水ゲルに均一混錬した。この含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(八光電機製作所社製)を用い、供給風温205℃、風速1.5m/秒の条件下で、30分間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを加熱乾燥し、水分含有量が約4%の乾燥物を得た。更に、市販のジューサーミキサーにて粉砕し、目開き600及び250μmのふるいを用いて250〜600μmの粒度に調整することにより、平均粒径370μm(日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)の吸水性樹脂(b−1)を得た。吸水性樹脂(b−1)は電気伝導度0.7mS/cm、吸水倍率150g/gであった。
(2)吸水性樹脂(b−2)
1Lのビーカーにアクリル酸43.2g(0.6mol)、48%の水酸化ナトリウム水溶液50.0g、50%の硫酸カルシウム水溶液27.8g、50%アクリルアミド(水溶液369.2g(2.6mol)、水580.6gを5℃になるように冷却しながら仕込んだ。この溶液を、断熱重合槽に入れ、窒素を通じて溶液の溶存酸素量を0.1ppmとした後、重合開始剤として、35%の過酸化水素水0.00016g、L−アスコルビン酸0.00008g及び4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)0.04gを添加した。約30分後重合が開始し、約5時間後に最高到達温度約65℃に到達して重合が完結して、含水ゲル状の重合物が得られた。
このゲルを、ニーダーで約2時間撹拌して細断した後、アゾジカルボンアミド(永和化成工業製、商品名:ビニホールAC♯3)34.5gを加え、前記装置、同一条件で含水ゲルに均一混錬した。この含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(八光電機製作所社製)を用い、供給風温205℃、風速1.5m/秒の条件下で、30分間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを加熱乾燥し、水分含有量が約4%の乾燥物を得た。更に市販のジューサーミキサーにて粉砕し、目開き600及び250μmのふるいを用いて250〜600μmの粒度に調整することにより平均粒径370μmの吸水性樹脂(b−2)を得た。吸水性樹脂(b−2)は電気伝導度1.0mS/cm、吸水倍率370g/gであった。
(3)吸水性樹脂(b−3)
吸水性樹脂(b−2)の製造において、アクリル酸43.2g、48%の水酸化ナトリウム水溶液50.0g、50%の硫酸カルシウム水溶液27.8g、50%アクリルアミド水溶液369.2gに代えてアクリル酸93.6g(1.3mol)、50%の硫酸カルシウム分散液30.2g、48%の水酸化ナトリウム水溶液108.3g、アクリルアミド水溶液269.8g(1.9mol)を用い、アゾジカルボンアミド(永和化成工業製、商品名:ビニホールAC♯3)34.5gを 31.7gに代えた以外は吸水性樹脂(b2)の製造と同様な操作を行い、平均粒径370μmの吸水性樹脂(b−3)を得た。吸水性樹脂(b−3)は電気伝導度1.9mS/cm、吸水倍率480g/gであった。
(4)吸水性樹脂(b−4)
1Lのビーカーに、アクリル酸230.4g(3.2mol)、架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド0.25g、及び水1001.7gを添加し10℃に冷却した。この溶液を、断熱重合槽に入れ、窒素を通じて溶液の溶存酸素を0.1ppm(オリエント電気社製、商品名溶存酸素計 DO220PBで測定)とした後、重合開始剤として、35%の過酸化水素水0.023g、L−アスコルビン酸0.00575g、および過硫酸カリウム0.23gを添加した。約30分後、重合反応が開始し、約2時間後に最高温度60℃に到達した。更に、この温度で5時間熟成させて重合を完結させた。得られた重合体は、含水ゲル状を有していた。この重合体をニーダー(入江商会社製、商品名BENCH KNEADERPNV−1;回転数70rpm)で約2時間撹拌して細断し、更に48%の水酸化ナトリウム水溶液192.0gを配合し、ニーダーで約2時間撹拌して混合した。その後、アゾジカルボンアミド(永和化成工業製、商品名:ビニホールAC♯3)49.0gを加え、前記装置、同一条件で含水ゲルに均一混錬した。この含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(八光電機製作所社製)を用い、供給風温205℃、風速1.5m/秒の条件下で、30分間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを加熱乾燥し、水分含有量が約4%の乾燥物を得た。更に、市販のジューサーミキサーにて粉砕し、目開き600及び250μmのふるいを用いて250〜600μmの粒度に調整することにより、平均粒径370μm(日機装社製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)の吸水性樹脂(b−4)を得た。吸水性樹脂(b−4)は電気伝導度0.2mS/cm、吸水倍率130g/gであった。
(5)吸水性樹脂(b−5)
市販のノニオン系吸水性樹脂{昭和電工株式会社製、商品名:PNVA(登録商標)
}を吸水性樹脂(b−5)とした。吸水性樹脂(b5)は電気伝導度0.0mS/cm、吸水倍率0.0800g/g以下であった。
3.フィラー(C): 粉砕パルプ
4.透水性シート(E)
・ティッシュ:580mm×280mm:2枚
[3]育苗条件
1.供試品種:ヒノヒカリ(イネ)、相模半白(キュウリ)
2.育苗箱:内のり面積580×280mm/箱
3.育苗シート:面積580×280mm/枚
4.播種:180g/箱(乾籾換算)
5.培土:由土;ビートモス=3:1(容積比)(床土・覆土に使用)
6.薬剤処理:種子消毒はベントレートT(200倍液)48時間処理
7.出芽処理:積み重ね方式、加温出芽(32℃×2日間)
8.緑化処理:ビニールハウス畑育苗
<実施例1〜14、比較例1>
表1、2記載の配合処方で、(A)〜(C)を混合して、各育苗シート用材料(X)を得た。
得られた各育苗シート用材料(X)を、(E)上に、均一に散布した後、他方の(E)を重ね合わせ、更にエンボス加工した。この様にして各育苗シート(Y)を作成した。
次に、上記[3]の育苗条件で育苗した。2〜3葉令までの育苗状態、防除効果確認試験を対照サンプル(比較例)と比較した。その結果を表1(イネ)、表2(キュウリ)に示す。
<育苗床期間中の薬害>
薬害は肉眼観察により、下記の指標で観察した。
・薬害指数:
0:無害(健全) 1:微少害 2:小害 3:中害4:大害 5:完全枯死
<イネのいもち病に対する防除効果確認試験>防除性による抵抗誘導性の評価
5千分の1アールのポットに水田土壌(植壌土)を充填して、下記の方法で育てた2〜3葉期の水稲幼苗10本を2cmの深さに移植し水を加えて3cmの灌水状態にした。移植20日後に、イネいもち病菌(Magnaporthe grisea)に罹病したイネ苗(ヒノヒカリ)とを接触させながら6日間置いた後、病斑面積を調べた。
試験は各5回実施し、抵抗性誘導性剤の無処理条件での平均病斑面積(Sc)、抵抗性誘導性剤の処理条件での平均病斑面積(Ss)として、下記のように病斑の相対面積(%)を求めた。
病斑の相対面積(%)=Ss/Sc×100
薬害は肉眼観察により、上記<育苗床期間中の薬害>の指標で観察した。結果を表1に示す。
<キュウリのうどんこ病に対する防除効果確認試験>防除性による抵抗誘導性の評価
5千分の1アールのポットに水田土壌(植壌土)を充填して、下記の方法で育てた2〜3葉期の水稲幼苗10本を2cmの深さに移植し水を加えて3cmの灌水状態にした。移植20日後に、キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)胞子をふりかけ接種した。8日間栽培した後、病斑面積を調査した。試験は各5回実施し、、抵抗性誘導性剤の無処理条件での平均病斑面積(Sc)、抵抗性誘導性剤の処理条件での平均病斑面積(Ss)として、下記のように病斑の相対面積(%)を求めた。
病斑の相対面積(%)=Ss/Sc×100
薬害は肉眼観察により、上記<育苗床期間中の薬害>の指標で観察した。結果を表2に示す。
Figure 2019006709
Figure 2019006709
表1〜2の結果から、本発明の育苗シート用材料(X)を用いた育苗シート(Y)は、比較のものと比べて、薬害を引き起こさずに、抵抗性誘導剤を効果的に作物へ作用させることができる。
本発明の育苗シート用材料(X)は、育苗用のシート用途に好適に用いられ、育苗シート用材料(X)を用いた育苗シート(Y)は、抵抗誘導性に優れるため、とくに農業用途きわめて有用である。

Claims (6)

  1. 抵抗性誘導剤(A)と吸水性樹脂(B)とを含有する育苗シート用材料(X)。
  2. 抵抗性誘導剤(A)が、被覆材(A2)で被覆されている緩効性抵抗性誘導剤(A1)である請求項1記載の育苗シート用材料。
  3. 被覆材(A2)が、ワックス、ゴム、熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項2記載の育苗シート用材料。
  4. さらに、フィラー(C)を含有する請求項1〜3のいずれか記載の育苗シート用材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の育苗シート用材料(X)と、育苗シート基材とを有する育苗シート(Y)。
  6. 請求項5記載の育苗シート(Y)を用いた植物の生産方法。
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