JP2019006265A - インホイールモータ動力線の配線構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】インホイールモータ駆動装置から車体へ延びる動力線において、インホイールモータ駆動装置が変位する度に特定の箇所で曲げ伸ばしが繰り返されることを防止する。
【解決手段】インホイールモータ動力線93の配線構造は、中間クランプ部94に把持されて上下方向に延びる中間箇所と、インホイールモータ駆動装置10側から下向きに延びて中間箇所に向かうほど下向きから上向きへ徐々に向きを変えるようにたるむ第1たるみ領域93d,93e,93fと、中間箇所から上向きに延び車体側に向かうほど傾斜角度が少なくなるよう徐々に向きを変えるようたるむ第2たるみ領域93gを含む。中間クランプ部は少なくとも上下方向に移動可能に車体101あるいはサスペンション装置に設けられる。インホイールモータ駆動装置が車体に対して相対変位すると中間クランプ部が上下方向に移動するとともに第1たるみ領域および第2たるみ領域のたるみ形状が変化する。
【選択図】図14

Description

本発明は、インホイールモータ駆動装置から車体まで延びて車体からインホイールモータ駆動装置に電力を供給する動力線に関する。
電動車両の車輪内部にインホイールモータを設け、該車輪をインホイールモータで駆動する技術が従来知られている。かかる電動車両では、車体にエンジンやモータを搭載する必要がなく、居室空間や荷室空間等、車体の内部空間を大きくすることができる点で有利である。電動車両の車体には、サスペンション装置を介して、インホイールモータが連結される。また車体には、インホイールモータの制御部、バッテリ、およびインバータが搭載される。そしてサスペンション装置のばね下(車輪側)に連結されるインホイールモータと、サスペンション装置のばね上(車体側)に搭載されるインバータとを電気ケーブルで接続する。
電気ケーブルは、大電流が流れるため太くされる。また電気ケーブルは、可撓性を有し、車輪およびインホイールモータの転舵や、路面の凹凸に応じた車輪およびインホイールモータの上下動に追随する。このとき電気ケーブルは繰り返し曲げ伸ばしされたり、あるいは繰り返しねじれたり、あるいはインホイールモータとの接続部で繰り返しこじられたりするので、電気ケーブルの耐久性が問題となる。
電気ケーブルの耐久性を向上させる技術としては従来、例えば、特許4628136号公報(特許文献1)に記載の構造が知られている。特許文献1記載の構造は、電気ケーブルを略水平に配線し、電気ケーブルの中間箇所を配線保持部で把持する。配線保持部は車体から車幅方向外側に突き出たアームの先端にピンで連結される。また配線保持部はピンを中心として回動可能である。インホイールモータが車体に対して相対変位すると配線保持部が回動し、車体側のケーブル取付部で電気ケーブルに捻じり方向に力が発生するのを防止し、ケーブル取付部の首元でケーブルが断線するのを防止するというものである。
特許4628136号公報 図12
しかし、上記従来のような構造にあっては、さらに改善すべき点があることを本発明者は見いだした。つまり配線保持部が回動可能であるといっても、ピンを回動中心として配線保持部自身の姿勢が変化するにすぎず、配線保持部自体は殆ど移動しない。このため、車輪およびインホイールモータが上下方向に変位する度に配線保持部からインホイールモータまでのケーブル領域が曲げ伸ばしされ、ケーブルの耐久性に悪影響を与える。
また配線保持部の回動中心となるピンが車両前後方向に延びるのに対し、車輪およびインホイールモータは上下方向に伸びるキングピン回りに転舵する。このため車輪およびインホイールモータが転舵する際にケーブルに作用する曲げ伸ばしや、ねじれや、こじれをピンおよび配線保持部で緩和することができない。
本発明は、上述の実情に鑑み、インホイールモータから車体まで延びる動力線に関し、耐久性を向上させる改良技術を提供することを目的とする。
この目的のため本発明によるインホイールモータ動力線の配線構造は、車輪内部に配置されて該車輪を駆動するインホイールモータ駆動装置と、インホイールモータ駆動装置を車体に連結するサスペンション装置とを具備する車両に用いられる配線構造であり、一端がインホイールモータ駆動装置に設けられる動力線接続部と接続し、他端が車体まで延び、車体からインホイールモータ駆動装置へ電力を供給する屈曲可能な動力線と、動力線の一端および他端間に位置する動力線の中間箇所を上下方向に延びるように把持する中間クランプ部とを備える。そして動力線は、動力線の一端側から下向きに延びて動力線の中間箇所に向かうほど下向きから上向きへ徐々に向きを変えるようにたるむ第1たるみ領域と、動力線の中間箇所から上向きに延び動力線の他端に向かうほど傾斜角度が少なくなるよう徐々に向きを変えるようたるむ第2たるみ領域を含む。また中間クランプ部は、少なくとも上下方向に移動可能に車体またはサスペンション装置に設けられ、インホイールモータ駆動装置が車体に対して相対変位すると中間クランプ部が上下方向に移動するとともに第1たるみ領域および第2たるみ領域のたるみ形状が変化する。
かかる本発明によれば、動力線が下向きに膨らむ第1たるみ領域と上向きに膨らむ第2たるみ領域を含み、第1たるみ領域と第2たるみ領域の境界が上下方向に移動可能な中間クランプ部で保持される。したがって動力線がインホイールモータ駆動装置の相対変位に追従して動く際、中間クランプ部が上下方向に移動して、第1たるみ領域のたるみ形状を無理無く変化させるとともに、第2たるみ領域のたるみ形状を無理無く変化させることができる。よってインホイールモータ駆動装置の相対変位に追従する動力線のたわみ変化を、動力線全体に分散することができ、動力線の特定の箇所に曲げ伸ばしや捻じれやこじれが繰り返し生じることを防止して、動力線の耐久性を向上させることができる。なお、上下方向に延びるとは少なくとも上下方向に延びていれば足り、斜め上下方向であってもよい。電気ケーブルは金属撚り線の導電体を絶縁体で被覆するものであればよく、芯線の本数は特に限定されない。電気ケーブルは例えば、インホイールモータ駆動装置に電力を供給する動力線であってもよいし、あるいは例えば複数本の信号線を束ねたものであってもよい。中間クランプ部は複数本の電気ケーブルを把持するものであってもよい。
第1たるみ領域のたるみ形状は基本的には下向きに膨らむU字状あるいはJ字状であるが、第2たるみ領域のたるみ形状は特に限定されない。本発明の一実施形態として第2たるみ領域は、動力線の中間箇所から上向きに延びて他端に向かうほど上向きから下向きへ徐々に向きを変えるよう逆U字状にたるむ。かかる実施形態によれば、動力線がインホイールモータ駆動装置の相対変位に追従して動く際、中間クランプ部が上下方向に移動して、第2たるみ領域のたるみ形状を一層無理無く変化させることができる。よって動力線の耐久性が益々向上する。
中間クランプ部を上下方向に移動させる構造は特に限定されない。本発明の好ましい実施形態として中間クランプ部は、基端および遊端を有する揺動可能なアーム部に支持され、アーム部の基端は略水平方向に延びる第1軸線回りに回動可能に車体に連結される。かかる実施形態によれば、中間クランプ部が旋回移動により上下方向に移動することができる。
本発明のさらに好ましい実施形態として、インホイールモータ駆動装置は転舵可能であり、中間クランプ部は上下方向に延びる第2軸線回りに回動可能であり、インホイールモータ駆動装置が転舵すると中間クランプ部が第2軸線回りに回動するとともに第1たるみ領域および第2たるみ領域のたるみ形状が変化する。かかる実施形態によれば、動力線がインホイールモータ駆動装置の転舵に追従して動く際、中間クランプ部が回動して、第1たるみ領域のたるみ形状を無理無く変化させるとともに、第2たるみ領域のたるみ形状を無理無く変化させることができる。よってインホイールモータ駆動装置の転舵に追従する動力線のたわみ変化を、動力線全体に分散することができ、動力線の特定の箇所に曲げ伸ばしや捻じれやこじれが繰り返し生じることを防止して、動力線の耐久性を向上させることができる。
第2軸線は例えば、枢軸と、この枢軸を支持する軸受で構成される。かかる枢軸および軸受の配置箇所は特に限定されない。本発明の一実施形態として、第1軸線および第2軸線を兼用するボールジョイントをさらに備える。かかる実施形態によれば、第1軸線を構成する構造および第2軸線を構成する構造をひとまとめにすることができ、本発明の小型化に資する。他の実施形態として、第1軸線を構成する構造および第2軸線を別々に分けて直列的に設けてもよい。
このように本発明によれば、従来よりも動力線の耐久性が向上する。
本発明の第1実施形態になるインホイールモータ動力線の配線構造を示す模式図であり、車幅方向内側からみた状態を表す。 同実施形態を示す模式図であり、車両前方からみた状態を表す。 同実施形態を示す模式図であり、車両上方からみた状態を表す。 インホイールモータ駆動装置を示す模式図であり、車幅方向外側からみた状態を表す。 インホイールモータ駆動装置を示す横断面図である。 インホイールモータ駆動装置を示す展開断面図である。 インホイールモータ駆動装置およびサスペンション装置を模式的に示す縦断面図である。 インホイールモータ駆動装置および動力線を示す模式図であり、車両後方からみた状態を表す。 インホイールモータ駆動装置および動力線を示す模式図であり、車両上方から転舵軸線方向にみた状態を表す。 中間クランプ部の拡大図であり、車両前方からみた状態を表す。 中間クランプ部の拡大図であり、車両上方からみた状態を表す。 中間クランプ部の第1変形例を示す拡大断面図であり、車両上方からみた状態を表す。 中間クランプ部の第2変形例を示す拡大断面図であり、車両上方からみた状態を表す。 同実施形態を車輪とともに示す模式図であり、車両前方からみた状態を表す。 図14に表される車輪のバウンド状態を示す模式図である。 図14に表される車輪のリバウンド状態を示す模式図である。 参考例を車輪とともに示す模式図であり、車両前方からみた状態を表す。 図17に表される車輪のバウンド状態を示す模式図である。 図17に表される車輪のリバウンド状態を示す模式図である。 図14に表される車輪が転舵する車両旋回状態を示す模式図である。 図14に表される車輪がさらに転舵する車両旋回状態を示す模式図である。 車輪が転舵する車両旋回状態を示す模式図であり、車両上方からみた状態を表す。 参考例において車輪が転舵しない車両直進状態を示す模式図であり、車両上方からみた状態を表す。 参考例において車輪が転舵する車両旋回状態を示す模式図であり、車両上方からみた状態を表す。 本発明の第2実施形態になるインホイールモータ動力線の配線構造を示す模式図であり、車両前方からみた状態を表す。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態になるインホイールモータ動力線の配線構造を示す模式図であり、車幅方向内側からみた状態を表す。図2は同実施形態を示す模式図であり、車両前方からみた状態を表す。図3は同実施形態を示す模式図であり、上方からみた状態を表す。本実施形態では、車体101(図2に車体101の車幅方向外側部分のみ示す)の車幅方向外側に車輪ホイールW、インホイールモータ駆動装置10、およびサスペンション装置70が配置される。また車輪ホイールW、インホイールモータ駆動装置10、およびサスペンション装置70は車体101の車幅方向両側に左右対称に配置され、電動車両を構成する。
車輪ホイールWの外周には仮想線で示すタイヤTが嵌合する。車輪ホイールWおよびタイヤTは車輪を構成する。車輪ホイールWのリム部Wrは、車輪の内空領域を区画する。かかる内空領域にはインホイールモータ駆動装置10が配置される。インホイールモータ駆動装置10は車輪ホイールWと連結して車輪を駆動する。
サスペンション装置70はストラット式サスペンション装置であり車幅方向に延びるロアアーム71と、ロアアーム71よりも上方に配置されて上下方向に延びるストラット76を含む。ストラット76は車輪ホイールWおよびインホイールモータ駆動装置10よりも車幅方向内側に配置され、ストラット76の下端がインホイールモータ駆動装置10と結合し、ストラット76の上端が車輪ホイールWよりも上方で車体101と連結する。なおストラット76と、車輪ホイールWの上部と、インホイールモータ駆動装置10の上部は、車体101の車幅方向外側に形成されるホイールハウス102に収容される。
ストラット76は上端領域にショックアブソーバ77を内蔵して上下方向に伸縮可能なサスペンション部材である。ショックアブソーバ77の外周には仮想線で概略を示すコイルスプリング78が配置され、ストラット76に作用する上下方向の軸力を緩和する。ストラット76の上端部および中央部には、コイルスプリング78の上端および下端を挟んで保持する1対のコイルスプリングシート79b,79cが設けられる。ショックアブソーバ77の内部にはストラット76に作用する軸力を減衰させるダンパーが設けられる。
ロアアーム71は、インホイールモータ駆動装置10の軸線Oよりも下方に配置されるサスペンション部材であって、車幅方向外側端72および車幅方向内側端73d,73fを含む。ロアアーム71は、車幅方向外側端72で、ボールジョイント60を介してインホイールモータ駆動装置10に連結される。またロアアーム71は車幅方向内側端73d,73fで図示しない車体側メンバに連結される。車幅方向内側端73d,73fを基端とし、車幅方向外側端72を遊端として、ロアアーム71は上下方向に揺動可能である。なお車体側メンバとは説明される部材からみて車体側に取り付けられる部材をいう。車幅方向外側端72とストラット76の上端76aを結ぶ直線は、上下方向に延びて転舵軸線Kを構成する。転舵軸線Kは基本的には上下方向に延びるが、車幅方向および/または車両前後方向に若干傾斜してもよい。なお図中において車幅方向内側端73d,73fを区別しない場合、単に符号73を付してある。
ロアアーム71よりも上方にはタイロッド80が配置される。タイロッド80は車幅方向に延び、タイロッド80の車幅方向外側端がインホイールモータ駆動装置10と回動可能に連結する。タイロッド80の車幅方向内側端は図示しない操舵装置と連結する。操舵装置はタイロッド80を車幅方向に進退動させて、インホイールモータ駆動装置10および車輪ホイールWを転舵軸線K回りに転舵させる。
次にインホイールモータ駆動装置につき説明する。
図4は図1〜図3に示すインホイールモータ駆動装置を取り出して示す模式図であり、車幅方向外側からみた状態を表す。図5はインホイールモータ駆動装置を示す横断面図であり、車幅方向外側からみた状態を模式的に表す。図5中、減速部内部の各歯車は歯先円で表され、個々の歯を図略する。図6はインホイールモータ駆動装置を模式的に示す展開断面図である。図6で表される切断面は、図5に示す軸線Mおよび軸線Nfを含む平面と、軸線Nfおよび軸線Nlを含む平面と、軸線Nlおよび軸線Oを含む平面とを、この順序で接続した展開平面である。図7は、インホイールモータ駆動装置を示す縦断面図であり、車輪およびサスペンション装置とともに表す。図面の煩雑を避けるため図7中、減速部内部の各歯車は図略される。
インホイールモータ駆動装置10は、図6に示すように仮想線で表される車輪ホイールWの中心と連結する車輪ハブ軸受部11と、車輪の車輪ホイールWを駆動するモータ部21と、モータ部の回転を減速して車輪ハブ軸受部11に伝達する減速部31を備え、電動車両のホイールハウス(図示せず)に配置される。モータ部21および減速部31は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oと同軸に配置されるのではなく、図5に示すように車輪ハブ軸受部11の軸線Oからオフセットして配置される。インホイールモータ駆動装置10は電動車両を時速0〜180km/hで走行させることができる。
車輪ハブ軸受部11は、図6に示すように車輪ホイールWと結合する車輪ハブとしての外輪12と、外輪12の中心孔に通される内側固定部材13と、外輪12と内側固定部材13との環状隙間に配置される複数の転動体14を有し、車軸を構成する。内側固定部材13は、非回転の固定軸15と、1対のインナーレース16と、抜け止めナット17と、キャリア18とを含む。固定軸15は根元部15rが先端部15eよりも大径に形成される。インナーレース16は、根元部15rと先端部15eの間で、固定軸15の外周に嵌合する。抜け止めナット17は固定軸15の先端部15eに螺合して、抜け止めナット17と根元部15rの間にインナーレース16を固定する。
固定軸15は軸線Oに沿って延び、減速部31の外郭をなす本体ケーシング43を貫通する。固定軸15の先端部15eは、本体ケーシング43の正面部分43fに形成される開口43pを貫通し、正面部分43fよりも車幅方向外側へ突出する。固定軸15の根元部15rは、本体ケーシング43の背面部分43bよりも車幅方向内側から、背面部分43bに形成される開口43qを貫通する。なお正面部分43fと背面部分43bは軸線O方向に間隔を空けて互いに向き合う壁部分である。根元部15rにはキャリア18が取付固定される。キャリア18は本体ケーシング43の外部でサスペンション装置70およびタイロッド80と連結する。
転動体14は、軸線O方向に離隔して複列に配置される。軸線O方向一方のインナーレース16の外周面は、第1列の転動体14の内側軌道面を構成し、外輪12の軸線O方向一方の内周面と対面する。軸線O方向他方のインナーレース16の外周面は、第2列の転動体14の内側軌道面を構成し、外輪12の軸線O方向他方の内周面と対面する。以下の説明において、車幅方向外側(アウトボード側)を軸線方向一方ともいい、車幅方向内側(インボード側)を軸線方向他方ともいう。図6の紙面左右方向は、車幅方向に対応する。外輪12の内周面は転動体14の外側軌道面を構成する。
外輪12の軸線O方向一方端にはフランジ部12fが形成される。フランジ部12fはブレーキディスクBDおよび車輪ホイールWのスポーク部Wsと同軸に結合するための結合座部を構成する。外輪12はフランジ部12fでブレーキディスクBDおよび車輪ホイールWと結合して、車輪ホイールWと一体回転する。なお図示しない変形例として、フランジ部12fは周方向に間隔を空けて外径側へ突出する突出部であってもよい。
モータ部21は図6に示すように、モータ回転軸22、ロータ23、ステータ24、モータケーシング25、モータケーシングカバー25vを有し、この順序でモータ部21の軸線Mから外径側へ順次配置される。モータ部21は、インナーロータ、アウターステータ形式のラジアルギャップモータであるが、他の形式であってもよい。例えば図示しなかったがモータ部21はアキシャルギャップモータであってもよい。
モータ回転軸22およびロータ23の回転中心になる軸線Mは、車輪ハブ軸受部11の軸線Oと平行に延びる。つまりモータ部21は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oから離れるようオフセットして配置される。モータ回転軸22の先端部を除いたモータ部21の大部分の軸線方向位置は、図6に示すように内側固定部材13の軸線方向位置と重ならない。モータケーシング25は筒状であり、軸線M方向一方端で本体ケーシング43の背面部分43bと結合し、軸線M方向他方端で蓋状のモータケーシングカバー25vに封止される。モータ回転軸22の両端部は、転がり軸受27,28を介して、モータケーシング25およびモータケーシングカバー25vに回転自在に支持される。モータ部21は外輪12および車輪を駆動する。
図1に示すようにインホイールモータ駆動装置10の上部には動力線端子箱25bが設けられる。動力線端子箱25bはモータケーシング25(図6)の上部およびモータケーシングカバー25v(図6)の上部に跨って形成され、複数の動力線接続部91を有する。本実施形態の動力線端子箱25bは、3個の動力線接続部91を有し、三相交流電力を受電する。各動力線接続部91には動力線93の一端が接続される。動力線93の芯線は、動力線端子箱25b内部で、ステータ24のコイルから延びる導線と接続する。
モータケーシングカバー25vの中心部には信号線端子箱25cが形成される。信号線端子箱25cは、動力線端子箱25bから離隔する。信号線端子箱25cは図6に示すように軸線Mと交差するように配置される。信号線端子箱25cは回転角センサ84を収容する。回転角センサ84は、モータ回転軸22の軸線方向端部に設けられて、モータ回転軸22の回転角度を検出する。信号線端子箱25cには信号線接続部85が設けられる。信号線接続部85は信号線端子箱25cの壁部分と、該壁部分を貫通する貫通孔と、この貫通孔に近接する壁部分に設けられた雌ねじ孔(図示せず)を有する。貫通孔にはスリーブ86および信号線87が通される。スリーブ86は、筒状体であり、信号線87の外周に密着して、信号線87を保護し、貫通孔と信号線87との環状隙間を封止する。スリーブ86の外周面には、スリーブ外径方向に突出する舌部86tが形成される。舌部86tおよび信号線接続部85の雌ねじ孔には図6に示さないボルトがねじ込まれ、これによりスリーブ86は信号線接続部85に取付固定される。
信号線87は導電体からなる複数の芯線と、複数の芯線を束ねるように被覆する絶縁体の被覆部からなり、屈曲可能である。信号線87の一端は、信号線接続部85と接続する。図示はしなかったが信号線87は一端から車体101(図2)まで延びる。
各動力線接続部91も、信号線接続部85と同様に構成され、動力線端子箱25bの壁部分と、該壁部分を貫通する貫通孔と、この貫通孔に近接する壁部分に設けられた雌ねじ孔(図示せず)を有する。貫通孔にはスリーブ92および動力線93の一端部が通される。スリーブ92および動力線93は、動力線接続部91の貫通孔から車体101側へ延出する。動力線93はスリーブ92に通されて、スリーブ92から車体101側へ延出する。各スリーブ92は、筒状体であり、動力線93の外周に密着して、動力線93を保護する。また各スリーブ92は、動力線93の一端部とともに動力線接続部91の貫通孔に差込固定されて、動力線93の一端部を保持し、さらに動力線93と貫通孔との環状隙間を封止する。スリーブ92を抜け止めするため、スリーブ92の外周面には、スリーブ外径方向に突出する舌部92tが形成される。舌部92tおよび動力線接続部91の雌ねじ孔には図1に示すボルト91bがねじ込まれ、これによりスリーブ92は動力線接続部91に取付固定される。
減速部31は、入力軸32、入力歯車33、中間歯車34、中間軸35、中間歯車36、中間歯車37、中間軸38、中間歯車39、出力歯車40、出力軸41、および本体ケーシング43を有する。入力軸32は、モータ回転軸22の先端部22eよりも大径の筒状体であって、モータ部21の軸線Mに沿って延びる。先端部22eは入力軸32の軸線M方向他方端部の中心孔に受け入れられて、入力軸32はモータ回転軸22と同軸に結合する。入力軸32の両端は転がり軸受42a,42bを介して、本体ケーシング43に支持される。入力歯車33は、モータ部21よりも小径の外歯歯車であり、入力軸32と同軸に結合する。具体的には入力歯車33は、入力軸32の軸線M方向中央部の外周に一体形成される。
出力軸41は、外輪12の円筒部分よりも大径の筒状体であって、車輪ハブ軸受部11の軸線Oに沿って延びる。外輪12の軸線O方向他方端は、出力軸41の軸線O方向一方端の中心孔に受け入れられて、出力軸41は外輪12と同軸に結合する。出力軸41の軸線O方向両端部外周には転がり軸受44,46が配置される。出力軸41の軸線O方向一方端は転がり軸受44を介して、本体ケーシング43の正面部分43fに支持される。出力軸41の軸線O方向他方端は転がり軸受46を介して、本体ケーシング43の背面部分43bに支持される。出力歯車40は外歯歯車であり、出力軸41と同軸に結合する。具体的には出力歯車40は、出力軸41の軸線O方向他方端の外周に一体形成される。
2本の中間軸35,38は入力軸32および出力軸41と平行に延びる。つまり減速部31は四軸の平行軸歯車減速機であり、出力軸41の軸線Oと、中間軸35の軸線Nfと、中間軸38の軸線Nlと、入力軸32の軸線Mは互いに平行に延び、換言すると車幅方向に延びる。
各軸の車両前後方向位置につき説明すると、図5に示すように入力軸32の軸線Mは出力軸41の軸線Oよりも車両前方に配置される。また中間軸35の軸線Nfは入力軸32の軸線Mよりも車両前方に配置される。中間軸38の軸線Nlは出力軸41の軸線Oよりも車両前方かつ入力軸32の軸線Mよりも車両後方に配置される。図示しない変形例として入力軸32の軸線Mと、中間軸35の軸線Nfと、中間軸38の軸線Nlと、出力軸41の軸線Oが、この順序で車両前後方向に配置されてもよい。この順序は駆動力の伝達順序でもある。
各軸の上下方向位置につき説明すると、入力軸32の軸線Mは出力軸41の軸線Oよりも上方に配置される。中間軸35の軸線Nfは入力軸32の軸線Mよりも上方に配置される。中間軸38の軸線Nlは中間軸35の軸線Nfよりも上方に配置される。なお複数の中間軸35,38は、入力軸32および出力軸41よりも上方に配置されれば足り、図示しない変形例として中間軸35が中間軸38よりも上方に配置されてもよい。あるいは図示しない変形例として出力軸41が入力軸32よりも上方に配置されてもよい。
中間歯車34および中間歯車36は外歯歯車であり、図6に示すように中間軸35の軸線Nf方向中央部と同軸に結合する。中間軸35の両端部は、転がり軸受45a,45bを介して、本体ケーシング43に支持される。中間歯車37および中間歯車39は外歯歯車であり、中間軸38の軸線Nl方向中央部と同軸に結合する。中間軸38の両端部は、転がり軸受48a,48bを介して、本体ケーシング43に支持される。
本体ケーシング43は、減速部31および車輪ハブ軸受部11の外郭をなし、筒状に形成されて、図5に示すように軸線O、Nf、Nl、Mを取り囲む。また本体ケーシング43は、図7に示すように車輪ホイールWの内空領域に収容される。車輪ホイールWの内空領域はリム部Wrの内周面と、リム部Wrの軸線O方向一端と結合するスポーク部Wsとによって区画される。そして車輪ハブ軸受部11、減速部31、およびモータ部21の軸線方向一方領域が車輪ホイールWの内空領域に収容される。またモータ部21の軸線方向他方領域が車輪ホイールWから軸線方向他方へはみ出す。このように車輪ホイールWはインホイールモータ駆動装置10の大部分を収容する。
図5を参照して本体ケーシング43は、軸線Oの真下部分43cと、出力歯車40の軸線Oから車両前後方向に離れた位置、具体的には入力歯車33の軸線Mの真下で、下方へ突出する部分とを有する。この突出する部分はオイルタンク47を形成し、真下部分43cよりも下方に位置する。
図7を参照して真下部分43cの直下には、キャリア18の下端部18bと、ロアアーム71の車幅方向外側端72が配置され、ロアアーム71の車幅方向外側端72と下端部18bが、ボールジョイント60を介して方向自在に連結される。図5に示すように軸線O方向にみてオイルタンク47は、略垂直な後側壁部43tと、傾斜した前側壁部43uによって区画され、下向きに細くなる三角形状にされる。なお後側壁部43tは間隔を空けてボールジョイント60(図7)と車両前後方向に対面する。前側壁部43uはリム部Wr(図7)のうち前側かつ下側の部分と対面する。
ボールジョイント60は、図7に示すようにボールスタッド61およびソケット62を含む。ボールスタッド61は上下方向に延び、上端に形成されるボール部61bおよび下端に形成されるスタッド部61sを有する。ソケット62は内側固定部材13に設けられて、ボール部61bを摺動可能に収容する。スタッド部61sは、ロアアーム71の車幅方向外側端72を上下方向に貫通する。スタッド部61sの下端外周には雄ねじが形成され、下方からナット72nが螺合することにより、スタッド部61sはロアアーム71に取付固定される。図1に示すようにボールジョイント60は、オイルタンク47の下端よりも上方に位置する。ボールジョイント60およびオイルタンク47は、車輪ホイールWの内空領域に配置され、ボールジョイント60は軸線Oの直下に配置され、オイルタンク47はボールジョイント60から車両前後方向に離れて配置される。またボールジョイント60は、図7に示すように背面部分43bよりも車幅方向外側に配置される。転舵軸線Kはボール部61bのボール中心を通過して上下方向に延び、固定軸15と、タイヤTの接地面Rを交差する。キャリア18の上端部は、ストラット76の下端に取付固定される。
本体ケーシング43は、筒状であり、図6に示すように入力軸32、入力歯車33、中間歯車34、中間軸35、中間歯車36、中間歯車37、中間軸38、中間歯車39、出力歯車40、出力軸41、および車輪ハブ軸受部11の軸線O方向中央部を収容する。本体ケーシング43の内部には潤滑油が封入され、減速部31は潤滑される。入力歯車33、中間歯車34、中間歯車36、中間歯車37、中間歯車39、出力歯車40ははすば歯車である。
本体ケーシング43は、図5に示すように真下部分43cおよびオイルタンク47を含む筒状部分と、図6に示すように減速部31の筒状部分の軸線方向一方側を覆う略平坦な正面部分43fと、減速部31の筒状部分の軸線方向他方側を覆う略平坦な背面部分43bを有する。背面部分43bは、モータケーシング25と結合する。また背面部分43bは、固定軸15と結合する。
正面部分43fには外輪12が貫通するための開口43pが形成される。開口43pには、外輪12との環状隙間を封止するシール材43sが設けられる。このため回転体になる外輪12は、軸線O方向一方端部を除いて本体ケーシング43に収容される。外輪12の軸線O方向他方端部内周面にはシール材43vが配置される。シール材43vは外輪12と背面部分43bの環状隙間を封止する。
小径の入力歯車33と大径の中間歯車34は、減速部31の軸線方向他方側(モータ部21側)に配置されて互いに噛合する。小径の中間歯車36と大径の中間歯車37は、減速部31の軸線方向一方側(フランジ部12f側)に配置されて互いに噛合する。小径の中間歯車39と大径の出力歯車40は、減速部31の軸線方向他方側に配置されて互いに噛合する。このようにして入力歯車33と複数の中間歯車34、36,37,39と出力歯車40は、互いに噛合し、入力歯車33から複数の中間歯車34、36,37,39を経て出力歯車40に至る駆動伝達経路を構成する。そして上述した小径歯車および大径歯車の噛合により、入力軸32の回転は中間軸35で減速され、中間軸35の回転は中間軸38で減速され、中間軸38の回転は出力軸41で減速される。これにより減速部31は減速比を十分に確保する。複数の中間歯車のうち中間歯車34は、駆動伝達経路の入力側に位置する第1中間歯車となる。複数の中間歯車のうち中間歯車39は、駆動伝達経路の出力側に位置する最終中間歯車となる。
図5に示すように、出力軸41、中間軸38、および入力軸32は、この順序で車両前後方向に間隔を空けて配置される。さらに中間軸35および中間軸38は、入力軸32および出力軸41よりも上方に配置される。かかる第1実施形態によれば、車輪ハブになる外輪12の上方に中間軸を配置し得て、外輪12の下方にオイルタンク47の配置スペースを確保したり、外輪12の真下にボールジョイント60(図7)を受け入れる空間を確保したりすることができる。したがって上下方向に延びる転舵軸線Kを車輪ハブ軸受部11に交差して設けることができ、車輪ホイールWおよびインホイールモータ駆動装置10を転舵軸線K回りに好適に転舵させることができる。
次にインホイールモータ動力線の配線構造につき説明する。
図8および図9はインホイールモータ駆動装置および動力線を示す模式図であり、図8は車両後方からみた状態を、図9は車両上方から転舵軸線方向にみた状態を表す。本実施形態では、インホイールモータ駆動装置10から車体101まで3本の動力線93が延びる。3本の動力線93は三相交流電力を車体101からモータ部21に供給する。各動力線93は導電体からなる芯線と、芯線の全周を覆う絶縁体の被覆部からなり、屈曲可能である。動力線93の一端は、各動力線接続部91およびスリーブ92によって、他端側が車両後方かつ車幅方向内側に向かって斜めの姿勢になるよう保持される。具体的には動力線93の一端部は、車幅方向と平行に延びる基準線と角度θ°で交差して延びるよう、斜めに保持される。なお角度θは0°以上90°以下の範囲に含まれる固定値である。θ=0°のとき、各動力線93の一端部は車幅方向と平行に延びる。θ=90°のとき、各動力線93の一端部は車両前後方向と平行に延びる。より好ましいθは10°以上80°以下の固定値である。動力線93の他端は、車体101に搭載されるインバータ103と接続する。
各動力線93の一端部は、図8に示すように転舵軸線K方向に間隔を空けて整列し、図9に示すように転舵軸線K方向にみて重なるよう配置される。なお各動力線93の一端部は、図9に示すように全ての動力線接続部91が重なるよう配置される。
図2に示すように各動力線93は、動力線93の一端と他端の間の中間箇所93jで中間クランプ部94に把持される。各動力線93は、一端と中間箇所93jの間に、連続して延びる3つの領域を含む。これら3つの領域のうち、インホイールモータ駆動装置10と接続する側の領域をインホイールモータ駆動装置側領域93dと呼び、車体101と接続する側の領域を車体側領域93fと呼び、インホイールモータ駆動装置側領域93dと車体側領域93fの間の領域を中間領域93eと呼ぶ。
インホイールモータ駆動装置側領域93dは、転舵軸線Kに沿って上下方向に延び、インホイールモータ駆動装置側領域93dの上側でインホイールモータ駆動装置10側と接続し、インホイールモータ駆動装置側領域93dの下側で中間領域93eと接続する。車体側領域93fは、上下方向に延び、車体側領域93fの下側で中間領域93eと接続し、車体側領域93fの上側で車体101側と接続する。中間領域93eは、中間領域93eの両側を上方とし中間領域93eの中間部分を下方として湾曲して延びる。
複数の動力線93は、中間クランプ部94に束ねられ、上下方向に延びるよう保持される。中間クランプ部94の上下方向位置は、3個の動力線接続部91のうち少なくとも1個の上下方向位置と重なる。このため動力線93の一端側は、下向きに膨らむU字状に湾曲した状態で、インホイールモータ駆動装置10および車体101に配線される。つまり中間クランプ部94は、連続して延びるインホイールモータ駆動装置側領域93dと中間領域93eと車体側領域93fが略U字状で下向きにたわむように、動力線93を把持する。動力線93のうち中間箇所93jおよび中間箇所93jの近傍部分は、中間クランプ部94によって上下方向に延びる姿勢に保持される。
インホイールモータ駆動装置側領域93dは相対的に車幅方向外側に配置され、車体側領域93fは車幅方向内側に配置される。このため中間領域93eは車幅方向に延びる。中間領域93eは、両側をインホイールモータ駆動装置側領域93dおよび車体側領域93fによって吊り下げられ、クランプ部材によって把持されず、宙に浮いている。インホイールモータ駆動装置側領域93dと中間領域93eと車体側領域93fは、何ら把持されず、ホイールハウス102内で宙空に架設される。車輪ホイールWおよびインホイールモータ駆動装置10が車体101に対して相対変位すると、動力線93のたるみ形状が変化する。
中間クランプ部94は、アーム部97の遊端に固定される。アーム部97は遊端とは反対側の基端で、略水平方向に延びる第1軸線Xを回動中心として、ブラケット95に揺動可能に支持される。ブラケット95は車体101に取付固定される。ブラケット95をホイールハウス102の車幅方向内側に隣接配置することにより、車体側領域93fをホイールハウス102よりも車幅方向内側に配線することができる。そしてホイールハウス102を迂回するように動力線93を配線し得るのみならず、ホイールハウス102の壁面をインホイールモータ駆動装置10に近づけてホイールハウス102を小さくすることができる。
中間クランプ部94は、車両前後方向に延びる第1軸線Xからオフセットされて配置される。アーム部97がブラケット95側の基端を支点として揺動すると中間クランプ部94が旋回し、上下方向に移動する。
図1に示すように各動力線接続部91と接続する各動力線93の一端部は、インホイールモータ駆動装置側領域93dに向かって水平方向に延出するが、まもなく下方へ向きを変えて延び、インホイールモータ駆動装置側領域93dの上側に連なる。
動力線端子箱25bおよび3個の動力線接続部91は軸線Oよりも車両前方に配置され、各動力線接続部91は車両後方に指向する。これによりインホイールモータ駆動装置側領域93dを転舵軸線Kの近傍に配線することができる。あるいは図示しない変形例として、動力線端子箱25bおよび3個の動力線接続部91は軸線Oよりも車両後方に配置され、各動力線接続部91は車両前方に指向してもよい。
また車輪ホイールWが転舵しない直進状態で、3個の動力線接続部91は軸線Oよりも車両前方に配置され、中間クランプ部94は軸線Oよりも車両後方に配置される。これによりインホイールモータ駆動装置側領域93dを転舵軸線Kの近傍に配線することができる。あるいは図示しない変形例として、3個の動力線接続部91は軸線Oよりも車両後方に配置され、中間クランプ部94は軸線Oよりも車両前方に配置されてもよい。いずれにせよ直進状態で、インホイールモータ駆動装置側領域93dの車両前後方向位置が、車体側領域93fの車両前後方向位置に重なるよう配置されるとよい。
図2に示すように各動力線93は、中間箇所93jと他端の間に、第2たるみ領域93gを含む。車体側領域93fと中間箇所93jと第2たるみ領域93gは、上下方向に連続して延びる。
連続して略U字状に延びるインホイールモータ駆動装置側領域93dと中間領域93eと車体側領域93fは、下向きに膨らむたるみ形状の第1たるみ領域に相当する。第2たるみ領域93gは、逆U字状に延びて上向きに膨らむたるみ形状であり、中間箇所93jから他端に向かうほど上向きから下向きへ徐々に向きを変えて延びる。第2たるみ領域93gの他端側はクランプ部96bに把持される。
複数の動力線93は、クランプ部96bに束ねられ、上下方向に延びるよう保持される。クランプ部96bの上下方向位置は、3個の動力線接続部91のうち少なくとも1個の上下方向位置と重なる。このため動力線93の他端側は、上向きに膨らむ逆U字状に湾曲した状態で、車体101に配線される。つまり中間クランプ部94およびクランプ部96bは、第2たるみ領域93gが逆U字状のたるみ形状になるように、動力線93を把持する。
中間クランプ部94は相対的に車幅方向外側に配置され、クランプ部96bは車幅方向内側に配置される。このため第2たるみ領域93gは車幅方向に延びる。第2たるみ領域93gは、両端を中間クランプ部94およびクランプ部96bによって支持され、その他のクランプ部によって把持されず、宙に浮いている。車輪ホイールWおよびインホイールモータ駆動装置10が車体101に対して相対変位すると、中間クランプ部94が旋回移動して、第2たるみ領域93gのたるみ形状が変化する。
次に中間クランプ部につき詳細に説明する。
図10は、中間クランプ部の拡大図であり、車両前方からみた状態を表す。図11は、中間クランプ部の拡大図であり、車両上方からみた状態を表す。理解を容易にするため、図10および図11では一部を断面で表す。第1軸線Xは転がり軸受51で構成される。転がり軸受51は例えばラジアル玉軸受であり、内輪、外輪、および複数の転動体(玉)を有する。転がり軸受51の外輪は、ブラケット95に設けられた丸孔の内周面に固定される。転がり軸受51の内輪は、アーム部97の基端に設けられた第1軸52の外周面に固定される。
第1軸52は車両前後方向、すなわち第1軸線Xに沿って延び、転がり軸受51を介してブラケット95に回動可能に支持される。第1軸52の両端のうちブラケット95から離れた先端には円環部54が形成される。円環部54の中心孔には、第2軸98が挿入され、円環部54と第2軸98との環状隙間には転がり軸受55が設けられる。転がり軸受55は第2軸線Yを構成する。ブラケット95に対する第1軸52および円環部54の回動角度にもよるが、第2軸線Yはおおむね上下方向に延びる。
第2軸98は第2軸線Yに沿って延びる円柱形状であり、アーム部97の基端に設けられてアーム部97の短手方向に突出する。転がり軸受55は例えばラジアル玉軸受であり、内輪、外輪、および複数の転動体(玉)を有する。転がり軸受55の外輪は、円環部54の中心孔の内周面に固定される。転がり軸受55の内輪は、アーム部97の基端と結合する第2軸98の外周面に固定される。
中間クランプ部94は、3本の平行な半円溝94dを有する。各半円溝94dは車両前後方向に間隔を空けて設けられる。各半円溝94dの溝深さは動力線93の半径に略等しい。各半円溝94dが各動力線93を受け入れた状態で、半円溝94dに対応する3本の平行な半円溝を有するクランプカバー94cを嵌め込み、ボルト等の連結手段でクランプカバー94cをクランプ部94に固定すると、各動力線93は中間クランプ部94に把持される。
なお、転がり軸受51および転がり軸受55については、針状ころ軸受でも適用可能である。
車輪ホイールWおよびインホイールモータ駆動装置10(図2)が車体101に対して相対変位すると、中間クランプ部94が第1軸線X回りに旋回移動するとともに動力線93のたるみ形状が変化する。
また車輪ホイールWおよびインホイールモータ駆動装置10が左右に転舵すると、中間クランプ部94が第2軸線Y回りに回動するとともに動力線93のたるみ形状が変化する。
ここで附言すると、図11に示す本実施形態の第1変形例として、図12に示すように第1軸52には旋回抑制部材53が設けられる。旋回抑制部材53は例えばねじりばねであり、第1軸52と同軸に設けられ、旋回抑制部材53の一端がブラケット95と係合し、旋回抑制部材53の他端がアーム部97あるいは円環部54と係合する。旋回抑制部材53は、アーム部97の第1軸線X回りの自由な揺動を抑制し、アーム部97が車幅方向に延びるよう、当該アーム部97を保持する。これによりアーム部97の遊端に支持される動力線93は上下方向に延びる姿勢に保持される。なお第1軸52はアーム部97の基端に相対回動不能に結合していてもよい。
さらに附言すると、図10および図11に示す本実施形態の第2変形例として、図13に示すようにブラケット95と第1軸52をボールジョイント56で連結してもよい。ボールジョイント56のソケットはブラケット95に設けられ、当該ソケットに収容されるボールは、第1軸52の端部に設けられる。ボールジョイント56は、ボールと結合する第1軸52の向きを方向自在に変えることができるため、第1軸線Xおよび第2軸線Yを兼用する。ボールとは反対側に位置する第1軸52の端部は、アーム部97の基端に固定されるとよい。
次に本実施形態の動力線93のたるみ形状の変化につき説明する。
図14〜図16は、動力線のたるみ形状を示す模式図であり、車両前後方向にみた状態を表す。なお図14〜図16では図1〜図3に示す実施形態からみた変更例として、インホイールモータ駆動装置側領域93dが動力線接続部91に接続固定されて、動力線接続部91から下方へ延び出している。
図14は、動力線の通常のたるみ形状を示す模式図である。車輪(タイヤTを含む)およびインホイールモータ駆動装置10が上下方向に変位しない常態で、動力線93の第1たるみ部分の中間領域93eは、所定のクリアランスを介して、ロアアーム71よりも上方に位置する。
図15は、車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が太矢印で示すように上方へバウンドする場合における動力線のたるみ形状を示す模式図である。このときロアアーム71は常態(図14)から上方へ揺動し、中間領域93eとロアアーム71の上下方向クリアランスが減少するもののクリアランス自体は確保される。またこのとき中間クランプ部94は、中間クランプ部94からオフセットした第1軸線X(図10)を中心として回動する。そして動力線接続部91と中間クランプ部94とクランプ部96bはそれぞれ相対変位し、細矢印で示すように動力線93が動力線接続部91側へ引き出されるように移動する。かくしてインホイールモータ駆動装置側領域93dと中間領域93eと車体側領域93fからなる第1たるみ領域と、第2たるみ領域93gのたるみ形状は、図14に示す通常の状態から変化する。
図16は、車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が太矢印で示すように下方へリバウンドする場合における動力線のたるみ形状を示す模式図である。このときロアアーム71は常態(図14)から下方へ揺動し、中間領域93eとロアアーム71の上下方向クリアランスが増大する。またこのとき中間クランプ部94は、中間クランプ部94からオフセットした第1軸線X(図10)を中心として回動する。そして動力線接続部91と中間クランプ部94とクランプ部96bはそれぞれ相対変位し、細矢印で示すように動力線93がクランプ部96b側へ引き込まれるように移動する。かくしてインホイールモータ駆動装置側領域93dと中間領域93eと車体側領域93fからなる第1たるみ領域と、第2たるみ領域93gのたるみ形状は、図14に示す通常の状態から変化する。
図14〜図16を比較して理解されるように、動力線93のたるみ形状の変化は僅かなものである。図14〜図16のいずれの状態においても、動力線93は動力線接続部91から真っ直ぐに延び出ている。同様に動力線93は中間クランプ部94から両方向へ真っ直ぐに延び出ている。同様に動力線93はクランプ部96bから真っ直ぐに延び出ている。本実施形態によれば、動力線接続部91と動力線93の接続箇所や、中間クランプ部94に把持される箇所や、クランプ部96bに把持される箇所で、動力線93の姿勢が殆ど変化せず、動力線93のこれらの箇所で曲げ伸ばしや、こじれや、捻じれが生じない。したがって本実施形態によれば、動力線93の耐久性が向上する。
発明の理解を深めるため参考例につき説明する。
図17〜図19は、参考例の動力線のたるみ形状を示す模式図であり、車両前後方向にみた状態を表す。参考例では、中間クランプ部94が車体101に取付固定され、回動しない。
図17は、動力線93の通常のたるみ形状を示す模式図である。車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が上下方向に変位しない常態で、動力線93の第1たるみ部分の中間領域93eは、所定のクリアランスを介して、ロアアーム71よりも上方に位置する。図17中、インホイールモータ駆動装置側領域93dと中間領域93eと車体側領域93fからなるたるみ領域は、図14中の第1たるみ領域(インホイールモータ駆動装置側領域93d、中間領域93e、車体側領域93f)と同様であり、下方のロアアーム71とのクリアランスを確保するよう短めにされる。
図18は、車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が上方へバウンドする場合における動力線のたるみ形状を示す模式図である。このときロアアーム71は常態(図17)から上方へ揺動し、インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび中間領域93eはインホイールモータ駆動装置10と同じ変位量で上方へ変位する。このため、車体側領域93fがインホイールモータ駆動装置側領域93dよりも短くなり、インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび車体側領域93fの長さを予め充分確保できない場合には、動力線93のうち中間クランプ部94が車体側領域93fの上端を把持する箇所93kで折り曲げが生じ、長期間に亘り繰り返し曲げ伸ばしされて耐久性が低下する虞がある。
図19は、車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が下方へリバウンドする場合における動力線のたるみ形状を示す模式図である。このときロアアーム71は常態(図17)から下方へ揺動し、インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび中間領域93eはインホイールモータ駆動装置10と同じ変位量で下方へ変位する。このため、インホイールモータ駆動装置側領域93dが車体側領域93fよりも短くなり、インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび車体側領域93fの長さを予め充分確保できない場合には、動力線93のうち動力線接続部91から引き出される箇所93mで折り曲げが生じ、長期間に亘り繰り返し曲げ伸ばしされて耐久性が低下する虞がある。
図14〜図16に示す本実施形態によれば、図17〜図19に示す参考例と対比して理解されるように、インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび車体側領域93fを短くして第1たるみ領域とロアアーム71のクリアランスを確保しても、動力線93に折り曲げやこじれや捻じれが生じず、動力線93の耐久性が向上する。
説明を本実施形態に戻し、動力線のたるみ形状の変化につき引き続き説明する。
図20〜図22は、転舵時の動力線のたるみ形状を示す模式図であり、図20および図21は車両前後方向にみた状態を表し、図22は車両上方からみた状態を表す。車両直進走行時のたるみ形状を表す図14と比較して、図20に示す車両旋回走行時では中間クランプ部94が車輪(タイヤT)の転舵方向と同じ方向に首振り回動する。かかる首振り回動は、前述した第2軸線Y(図10)を中心とする回動である。このとき各動力線93のたるみ形状は変化するが、各動力線93u,93v,93wの変化を略均等にすることができる。
車輪(タイヤT)の転舵角が図20に示す状態からさらに増大すると、図21に示すように中間クランプ部94の首振り角度が増大する。このとき各動力線93u,93v,93wのたるみ形状は略均等に変化する。換言すると特定の動力線93のみが大きく変化することを回避できる。
本実施形態によれば、車輪(タイヤT)が転舵する際、各動力線93u,93v,93wのたるみ形状をなるべく揃えることができる。したがって特定の動力線93に大きな曲げ伸ばしやこじれや捻じれが生じることを回避することができる。またインホイールモータ駆動装置側領域93dが転舵軸線Kに沿って配線されるため、車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が転舵軸線Kを中心として転舵しても、インホイールモータ駆動装置側領域93dの捻じれを最小限に抑えることができる。
発明の理解を深めるため参考例につき説明する。
図23および図24は、参考例の動力線のたるみ形状を示す模式図であり、車両前後方向にみた状態を表す。図23および図24の参考例は、前述した図16〜図18に示す参考例と同一である。図23に示す車両直進状態では、車両前後方向に間隔を空けて平行に延びる各動力線93u,93v,93wのたるみ形状は同一である。複数の動力線93u,93v,93wを把持する中間クランプ部94は、車体101に取付固定され、回動しない。
図24に示す車両旋回状態では、中間クランプ部94の位置が何ら変化しないのに対し、インホイールモータ駆動装置10の転舵に応じて動力線接続部91が転舵軸線K回りに回動しながら変位する。このため車両前後方向に間隔を空けて配置される複数の動力線93u,93v,93wのうち、1の動力線93uのたるみ形状は転舵前後であまり変化しないが、他の動力線93wのたるみ形状は転舵前後で大きく変化する。そうすると特定の動力線93wに、前述した図19の箇所93mと同様な折り曲げが生じ、長期間に亘り繰り返し曲げ伸ばしされる虞がある。
図20〜図22に示す本実施形態によれば、図23および図24に示す参考例と対比して理解されるように、転舵によって変化する第1たるみ領域のたるみ形状を、各動力線93u,93v,93wにおいて略均等にすることができる。したがって特定の動力線93に折り曲げやこじれや捻じれが生じず、動力線93の耐久性が向上する。
次に本発明の第2実施形態を説明する。図25は本発明の第2実施形態を示す模式図であり、車両前方からみた状態を表す。第2実施形態につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。第2実施形態では、各動力線93の一端を動力線接続部91に取付固定する点で、前述した図2に示す第1実施形態と共通する。異なる点として各動力線93が、各動力線接続部91から連続し徐々に上向きとなるよう向きを変えて配線される屈曲領域93aと、屈曲領域93aから連続し上方へ延びるよう配線される上下方向領域93bと、上下方向領域93bから連続しストラット76に巻き掛けるように配線される円弧領域93cとをさらに含む。
インホイールモータ駆動装置側領域93dは円弧領域93cから連続し下方へ延びる。インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび上下方向領域93bは略平行に延び、1個のクランプ部96aで共通に把持される。クランプ部96aはストラット76に取付固定される。円弧領域93cはクランプ部96aよりも上方に配線される。また円弧領域93cはロアコイルスプリングシート79cの下面に沿って配線される。円弧領域93cは下方からカバー99で覆われる。カバー99は上側の円弧領域93cと下側のタイヤTとの間に介在し、円弧領域93cを飛び石から保護する。
クランプ部96bは中間クランプ部94よりも車幅方向内側かつ上方に配置される。第2たるみ領域93gは中間クランプ部94から上方に延び、次に水平面に対する傾斜角度が次第に小さくなるよう徐々に向きを変えて延びる。つまり第2たるみ領域は上向きに湾曲して延びる。
第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様に、各動力線93の曲げ伸ばし、こじれ、および捻じれを従来よりも抑制することができる。インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび上下方向領域93bが転舵軸線Kに沿って延びることから、車輪(タイヤT)およびインホイールモータ駆動装置10が転舵軸線Kを中心として転舵しても、インホイールモータ駆動装置側領域93dおよび上下方向領域93bに生じる捻じれを最小限に抑えることができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になるインホイールモータ動力線の配線構造は、電気自動車およびハイブリッド車両において有利に利用される。
10 インホイールモータ駆動装置、 11 車輪ハブ軸受部、
12 外輪、 15 固定軸、 21 モータ部、
31 減速部、 43 本体ケーシング、 52 第1軸、
53 回動抑制部材、 54 円環部、
56 ボールジョイント、 70 サスペンション装置、
71 ロアアーム、 76 ストラット、
77 ショックアブソーバ、 78 コイルスプリング、
79c ロアコイルスプリングシート、 80 タイロッド、
85 信号線接続部、 87 信号線、
91 動力線接続部、 93,93u,93v,93w 動力線、
93a 屈曲領域、 93b 上下方向領域、
93c 円弧領域、 93d インホイールモータ駆動装置側領域、
93e 中間領域、 93f 車体側領域、
93d,93e,93f 第1たるみ領域、
93g 第2たるみ領域、 93j 中間箇所、
94 中間クランプ部、 96a,96b クランプ部、
95 ブラケット、 97 アーム部、 98 第2軸、
101 車体、 102 ホイールハウス、
103 インバータ、 K 転舵軸線、
T タイヤ(車輪)、 W 車輪ホイール(車輪)、
X 第1軸線、 Y 第2軸線。

Claims (5)

  1. 車輪内部に配置されて該車輪を駆動するインホイールモータ駆動装置と、前記インホイールモータ駆動装置を車体に連結するサスペンション装置とを具備する車両に用いられ、
    一端が前記インホイールモータ駆動装置に設けられる動力線接続部と接続し、他端が車体まで延び、車体から前記インホイールモータ駆動装置へ電力を供給する屈曲可能な動力線と、
    前記一端と前記他端の間に位置する前記動力線の中間箇所を上下方向に延びるように把持する中間クランプ部とを備え、
    前記動力線は、前記一端側から下向きに延びて前記中間箇所に向かうほど前記下向きから上向きへ徐々に向きを変えるようにたるむ第1たるみ領域と、前記中間箇所から上向きに延び前記他端に向かうほど傾斜角度が少なくなるよう徐々に向きを変えるようたるむ第2たるみ領域を含み、
    前記中間クランプ部は、少なくとも上下方向に移動可能に車体または前記サスペンション装置に設けられ、
    前記インホイールモータ駆動装置が車体に対して相対変位すると前記中間クランプ部が上下方向に移動するとともに前記第1たるみ領域および前記第2たるみ領域のたるみ形状が変化する、インホイールモータ動力線の配線構造。
  2. 前記第2たるみ領域は、前記中間箇所から上向きに延びて前記他端に向かうほど前記上向きから下向きへ徐々に向きを変えるよう逆U字状にたるむ、請求項1に記載のインホイールモータ動力線の配線構造。
  3. 前記中間クランプ部は、基端および遊端を有する揺動可能なアーム部に支持され、
    前記アーム部の前記基端は略水平方向に延びる第1軸線回りに回動可能に車体に連結される、請求項1または2に記載のインホイールモータ動力線の配線構造。
  4. 前記インホイールモータ駆動装置は転舵可能であり、
    前記中間クランプ部は、上下方向に延びる第2軸線回りに回動可能であり、
    前記インホイールモータ駆動装置が転舵すると前記中間クランプ部が前記第2軸線回りに回動するとともに前記第1たるみ領域および前記第2たるみ領域のたるみ形状が変化する、請求項1〜3のいずれかに記載のインホイールモータ動力線の配線構造。
  5. 前記第1軸線および前記第2軸線を兼用するボールジョイントをさらに備える、請求項4に記載のインホイールモータ動力線の配線構造。
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