JP2019005258A - 衣類乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性を一段と高めるために衣類等の被乾燥物が自然発火に至る前のくすぶり状態にある場合はその状態を早期に解消させることができる衣類乾燥機を提供する。【解決手段】衣類乾燥機1は、衣類等の被乾燥物Sを収容するドラム2と、ドラム2を回転させるドラム用モータ21と、空気を加熱する加熱部3と、加熱部3で加熱された空気をドラム2内に供給させるファン4と、ファン4を回転させるファン用モータ41と、乾燥運転を制御する制御部5とを備える。上記ドラム2に収容された被乾燥物Sの自然発火の危険を検出するための検出部を設け、上記制御部5は、乾燥運転終了後の見張り運転中に検出部からの検出値に基づいて被乾燥物Sの自然発火の危険がある場合は、ファン4は停止状態とし且つドラム2に断続的な回転動作を行わせてドラム2内の被乾燥物Sを上方から下方へ落下させる叩き運転を行わせる制御構成を更に有する。【選択図】図2

Description

本発明は、衣類乾燥機に関するものである。
衣類乾燥機において、油分が付着した衣類、タオル等の被乾燥物を乾燥終了後もドラム内に放置すると油分が空気中の酸素によって酸化されて発熱し、さらには自然発火を起こすおそれがある。そこで、従来の衣類乾燥機では、乾燥運転終了後にドラム内の衣類の内部温度を赤外線ラインセンサにより検出し、温度異常を検知した場合は、クールダウン工程同様にヒータを停止した状態で送風ファンを作動させてドラム内に外部の空気による冷風を送り、且つドラムを回転させて衣類を撹拌する衣類冷却運転を行うものがある(特許文献1)。また、従来の他の衣類乾燥機では、乾燥運転終了後にドラム内の衣類温度を温度センサにより検出し、検知温度が基準値を超えた場合は、吸引ポンプによりドラム内の空気を酸素透過膜に通過させてドラム内の酸素濃度を低下させ、且つドラムを回転させて衣類を撹拌する酸素除去運転を行うものがある(特許文献2)。
特開2013−81717号公報 特開2011−10977号公報
上記従来の各衣類乾燥機において、衣類冷却運転や酸素除去運転は、ドラム内の空気を外部の低温の空気と入れ替えたり低酸素化したりするものである。この場合、冷却や低酸素の効果が発揮されるには、ある程度の時間を要する。また、ドラムを回転させて衣類を撹拌するが、これは、衣類の冷却や低酸素化の効率を上げるために行われている(特許文献1の段落0048、特許文献2の段落0026)。しかし、運転当初は、衣類の撹拌により衣類の内部に空気が送り込まれるので自然発火を抑制することは困難である。そのため、ドラム内の衣類は、自然発火に至る前のくすぶり状態(発熱状態を含む。)が長く続くこととなる。衣類のくすぶり状態が長く続くと、衣類が大きく熱的ダメージを受けたりドラムの一部が過熱されたりする等のおそれがあり、衣類乾燥機の信頼性、安全性が懸念される。従って、衣類の自然発火に至る前のくすぶり状態を長く継続させないことは、衣類乾燥機の信頼性、安全性を保つための重要事項である。また、市場では、油分が付着した衣類は洗濯後でも衣類乾燥機では乾燥させないこと、乾燥終了後は衣類をドラム内に放置しないこと等の使用上の注意事項が周知されているものの、不正な使用が行われても安全性が確保されるように一段上の対策が求められている。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、安全性を一段と高めるために衣類等の被乾燥物が自然発火に至る前のくすぶり状態にある場合はその状態を早期に解消させることができる衣類乾燥機を提供することを目的とする。
本発明に係る衣類乾燥機は、
衣類等の被乾燥物を収容するドラムと、ドラムを回転させるドラム用モータと、空気を加熱する加熱部と、加熱部で加熱された空気をドラム内に供給させるファンと、ファンを回転させるファン用モータと、乾燥運転を制御する制御部とを備え、
上記ドラムに収容された被乾燥物の自然発火の危険を検出するための検出部を設け、
上記制御部は、乾燥運転終了後の見張り運転中に検出部からの検出値に基づいて被乾燥物の自然発火の危険がある場合は、ファンは停止状態とし且つドラムに断続的な回転動作を行わせてドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる叩き運転を行わせる制御構成を更に有するものである。
上記検出部により乾燥運転終了後の見張り運転中にドラム内の被乾燥物が自然発火に至る前のくすぶり状態になったことを検出することができる。この検出部としては、例えば、ドラム内の被乾燥物から発生するCO濃度を検出したり被乾燥物の温度を検出したりすることで実現される。そして、見張り運転中に被乾燥物の自然発火の危険がある場合は、上記叩き運転によりドラム内の被乾燥物がドラム底部に叩き付けられる。これにより、被乾燥物の自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。また、叩き運転中は、ファンは停止状態とする。これにより、ドラム内で落下する被乾燥物に対して酸素を含むフレッシュエアが送り込まれることがなく、くすぶり状態にある被乾燥物の自然発火を助長することもない。従って、自然発火に至る前のくすぶり状態にあった被乾燥物は、叩き運転によりくすぶり状態が早期に解消される。
上記叩き運転時のドラムの断続的な回転動作は、ドラムの回転と回転停止とを交互に繰り返すオン・オフサイクルとすることが望ましい。
これによれば、ドラムの回転によりドラム内の被乾燥物が持ち上げられ、続いて、ドラムが回転停止に切り替わるとドラム上部の被乾燥物が下方へ落下してドラム底部に叩き付けられる。従って、上記オン・オフサイクルによりドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる動きを顕著に行うことができ、それにより、被乾燥物がドラム底部に叩き付けられることにより被乾燥物の自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。
また、上記叩き運転時のドラムの断続的な回転動作は、ドラムの高回転と低回転とを交互に繰り返す抑揚サイクルとすることも望ましい。
この場合でも、ドラムの高回転によりドラム内の被乾燥物が持ち上げられ、続いて、ドラムが低回転に切り替わるとドラム上部の被乾燥物が下方へ落下してドラム底部に叩き付けられる。従って、上記抑揚サイクルによりドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる動きを顕著に行うことができ、それにより、被乾燥物がドラム底部に叩き付けられることにより被乾燥物の自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。
また、上記叩き運転時のドラムの断続的な回転動作は、ドラムの正回転と逆回転とを交互に繰り返す正反転サイクルとすることも望ましい。
この場合でも、ドラムの正回転又は逆回転によりドラム内の被乾燥物が持ち上げられ、続いて、ドラムの回転が正回転と逆回転の間で切り替わるとドラム上部の被乾燥物が下方へ落下してドラム底部に叩き付けられる。従って、上記正反転サイクルによりドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる動きを顕著に行うことができ、それにより、被乾燥物がドラム底部に叩き付けられることにより被乾燥物の自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。
上記叩き運転時のドラムの回転数は、乾燥運転時よりも低回転数とすることが望ましい。
これにより、ドラム内の被乾燥物は、乾燥運転時の湿った状態のときよりも軽くなっているので、叩き運転時に被乾燥物がドラムの回転の遠心力によってドラムの内壁にへばりついた状態となることを防止できる。従って、叩き運転時にドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる動きを実現し易くすることができる。
また、上記衣類乾燥機において、
上記ドラム内に収容された被乾燥物の重量を検知する重量検知部を設け、
上記叩き運転時のドラムの回転数は、重量検知部により検知された被乾燥物の重量が重いほど高く設定されるようにしてもよい。
被乾燥物の重量が重い場合、叩き運転時に被乾燥物がドラム底部で転がって留まり、短時間で被乾燥物が上方へ持ち上がらなくなるおそれがある。従って、叩き運転時のドラムの回転数を被乾燥物の重量が重いほど高く設定することにより、ドラム内の被乾燥物を短時間で上方へ持ち上げることができ、叩き運転時にドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる動きを短時間で実現し易くすることができる。
上記検出部は、ドラム内から空気を排出する排出路に設けたCOセンサにより構成され、
上記制御部は、見張り運転中にCOセンサにより検出するCO濃度が基準値以上になると被乾燥物の自然発火の危険があると判断するようにしてもよい。
乾燥運転終了後の被乾燥物は、乾燥運転により温度が比較的に高くなっている場合がある。そのため、乾燥運転終了後の見張り運転中において、温度センサでは、被乾燥物が自然発火に至る前の自己発熱の状態になっていることを乾燥運転時の残熱と区別して検出し難い。これに対して、COセンサでは、被乾燥物が自然発火に至る前の自己発熱に伴ってくすぶり状態となったときに発生するCO濃度を検出することができる。また、ドラム内で発生したCOは、ドラムと連通する排出路を通って外部に排出されるので、COセンサを排出路に設けることによりドラム内のCO濃度を検知することができる。従って、排出路に設けたCOセンサにより、乾燥運転終了後の被乾燥物に対して、乾燥運転時の熱の影響を受けずに被乾燥物が自然発火に至る前のくすぶり状態となり自然発火の危険が生じたことを正確に且つ早期に検出することができる。
以上より、本発明によれば、乾燥運転終了後の見張り運転中にドラム内の被乾燥物が自然発火に至る前のくすぶり状態になった場合は、検出部により被乾燥物のくすぶり状態が直ちに検出され、そして、叩き運転により被乾燥物のくすぶり状態が早期に解消される。従って、衣類乾燥機の安全性を一段と高めることができ、また、高い信頼性を確保することができる。
実施形態による衣類乾燥機の全体構成を示す模式図である。 実施形態による衣類乾燥機の運転動作を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、実施形態の衣類乾燥機1は、箱形の本体ケース10と、本体ケース10に取付けられた扉11とを備えている。本体ケース10の側面の下方位置には、外部の空気を取り入れる空気取り入れ口15が形成されている。なお、本明細書では、衣類乾燥機1の扉11の設置側を前とし、前後の方向や位置を特定する。本体ケース10内には、衣類やタオル等の被乾燥物Sを収容するドラム2と、ドラム2を回転させるドラム用モータ21と、空気を加熱する加熱部となるガスバーナ3と、ガスバーナ3で加熱された空気をドラム2内に供給させるファン4と、ファン4を回転させるファン用モータ41と、乾燥運転や見張り運転を実行する制御部5とを備えている。
ドラム2は、円筒形状に形成され、前端を支持リング板22により後端を支持枠23によりそれぞれ回転自在に支持されて回転軸線が前後方向に延びる姿勢で設置されている。ドラム2の内壁には、被乾燥物Sを撹拌するための突起である複数個のバッフル24が設けられている。ドラム2は、外周に架けられたベルト25を介して下方位置に配設するドラム用モータ21により回転される。ドラム2の後面側には、ガスバーナ3の燃焼排気を導入する温風ダクト31が接続されている。また、ドラム2内には、後方の奥壁に衣類温サーミスタ26が設けられ、前方の支持リング板22に電極センサ27が設けられている。衣類温サーミスタ26や電極センサ27は、乾燥運転中に被乾燥物Sの乾燥完了を見極めるために使用される。
扉11の内部には、ドラム2内と連通される第1排湿ダクト12が設けられている。第1排湿ダクト12の下流端は、扉11閉時に本体ケース10内の上方位置に設けられた第2排湿ダクト13と接続される。第2排湿ダクト13の下流端は、本体ケース10の天面から上方に向けて開口する排湿口14となっている。第1排湿ダクト12と第2排湿ダクト13は、ドラム2内から空気を装置外に排出する排出路を構成する。この第2排湿ダクト13内にファン4が配設されており、ファン4は、ファン用モータ41により回転駆動され、ドラム2とは別駆動となっている。第2排湿ダクト13には、ファン4より下流位置の排湿口14付近に排気温サーミスタ28が設けられている。排気温サーミスタ28は、乾燥運転中に被乾燥物Sの乾燥完了を見極めるために使用される。
また、第2排湿ダクト13には、ファン4より上流位置にCOセンサ6が設けられている。COセンサ6は、ドラム2に収容された被乾燥物Sの自然発火の危険を検出するための検出部を構成する。すなわち、ドラム2内で発生したCO(一酸化炭素)は、ドラム2内から第1排湿ダクト12及び第2排湿ダクト13を通って外部に排出されるので、COセンサ6をドラム2内と連通する第2排湿ダクト13内に設けることにより、COセンサ6はドラム2内のCO濃度を検出することができる。また、ガスバーナ3が燃焼停止し且つドラム2及びファン4が回転停止した状態では、外部の空気やガスバーナ3の燃焼排気がドラム2内、第1排湿ダクト12内及び第2排湿ダクト13内に混入することはない。従って、乾燥運転終了後では、COセンサ6は、ドラム2内で発生したCOを精度よく検出することができる。
しかるに、油分が付着した被乾燥物Sを乾燥運転終了後もドラム2内に放置していると油分が酸化反応を起こして発熱し、この酸化反応に伴って被乾燥物SからCOが発生する(自然発火に至る前のくすぶり状態)。従って、乾燥運転終了後の見張り運転中(ガスバーナ3が燃焼停止し且つドラム2及びファン4が回転停止した状態)において、COセンサ6は、ドラム2内でのCO発生を初期段階で検知することができるから、このCOセンサ6によって見張り運転中にドラム2内の被乾燥物Sが自然発火に至る前のくすぶり状態となった場合はそれを早期に発見することができる。
また、第2排湿ダクト13内におけるCOセンサ6の設置位置は、COの通り道に配設するのが好ましい。これにより、ドラム2内の被乾燥物Sから発生したCOが微量の初期段階でもいち早く確実に検知することができる。図1の衣類乾燥機1の場合、COは空気より軽く第2排湿ダクト13内の上面に沿って流れやすいので、COセンサ6は第2排湿ダクト13内の上面に設けるのが好ましい。なお、COセンサ6の感知部を第2排湿ダクト13内の上面側(COの通り道)に向けるようにすれば、COセンサ6の設置位置は、第2排湿ダクト13内の上面に限らず、下面や側面に設けるようにしてもよい。
制御部5は、衣類乾燥機1の各部を制御して、次に述べる乾燥運転や見張り運転を実行するものであり、例えば、電子回路等を組み込んだ電子ユニットにより構成される。
次に、実施形態の衣類乾燥機1における乾燥運転、見張り運転について、図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
乾燥運転は、ドラム2内に被乾燥物Sを収容して扉11を閉じて、運転スイッチ(不図示)をオンすると開始する(S10)。この乾燥運転は、まず乾燥工程(S11)が行われ、次いでクールダウン工程(S12)が行われる。
乾燥工程では、ドラム2とファン4とが回転駆動され、ガスバーナ3が燃焼される(S11)。これにより、ガスバーナ3で加熱された空気が温風ダクト31からドラム2内に導入され、被乾燥物Sが乾燥される。乾燥に伴ってドラム2内に発生した湿った空気は、第1排湿ダクト12及び第2排湿ダクト13を通じて排出口14から外部に排出される。そして、衣類温サーミスタ26の検知温度、電極センサ27のオンオフ状態の検知、排気温サーミスタ28の検知温度に基づいて被乾燥物Sの乾燥が完了したと判断されるとガスバーナ3を燃焼停止して乾燥工程を終了し、引き続いてクールダウン工程が実施される。
クールダウン工程では、ガスバーナ3を燃焼停止した状態とし、ドラム2とファン4とが回転駆動される(S12)。これにより、ドラム2内に外部の空気による冷風が送り込まれ、被乾燥物Sが冷却される。また、ドラム2の回転によりドラム2内の被乾燥物Sが撹拌され、被乾燥物Sの内部にこもった熱が開放される。そして、衣類温サーミスタ26の検知温度、排気温サーミスタ28の検知温度に基づいて被乾燥物Sの冷却が完了したと判断されるとドラム2とファン4を回転停止してクールダウン工程を終了し、これにて乾燥運転が終了する(S13)。なお、乾燥運転の終了により、ガスバーナ3は燃焼停止した状態であり、ドラム2もファン4も回転停止した状態となる。
乾燥運転終了後は、見張り運転が実施される(S20)。見張り運転は、ドラム2内に放置された被乾燥物Sの自然発火防止対策を実現する手段であり、電源スイッチ(不図示)がオフされたときはドラム2内から被乾燥物Sの取り出しが行われたものとみて見張り運転を終了するが、オンされている間はドラム2内から被乾燥物Sの取り出しが行われていないとみて見張り運転を継続する。
この見張り運転では、第2排湿ダクト13内に設置するCOセンサ6(検出部)の検知信号によりドラム2内のCO濃度が基準値t以上に上昇したか否か監視する(S21)。CO濃度の基準値tは、ドラム2内の被乾燥物Sが自然発火に至る前のくすぶり状態となったと判断できる値に設定される。くすぶり状態とは、被乾燥物Sに付着した油分が酸化反応により発熱状態にあって自然発火の危険が高い状態であり、被乾燥物Sに付着した油分の酸化反応が進んでCOが多く発生し始めた状態、あるいは発火寸前の焦げ臭い状態等をいうものである。なお、上記CO濃度の基準値tは、このくすぶり状態を再現した実験等により検証して決定することができる。本実施形態では、CO濃度の基準値tは、例えば、200ppmに設定されている。
そして、ドラム2内のCO濃度が基準値t以上にまで上昇した場合は、ドラム用モータ21を駆動してドラム2を断続的に回転動作させる叩き運転を行う(S22)。この叩き運転は、初回は一定時間(例えば、30秒間)強制的に行われ(S22)、その後はドラム2内のCO濃度が基準値tを下回るまで継続して行われる(S23,S24,S25)。なお、叩き運転の実施条件(S21,S23)は、ドラム2内のCO濃度が基準値t以上となった状態を一定時間(例えば、5秒間)継続した場合としてもよい。
上記叩き運転は、ドラム2内の被乾燥物Sがドラム2上部からドラム2底部に叩き付けられる動きをドラム2に行なわせるようにドラム2を断続的に回転動作させる運転をいうものである。以下に、叩き運転の例として、複数の実施例を説明するが、これらの例に限定されるものではない。
(叩き運転の実施例1)
叩き運転の実施例1は、ドラム2の回転と回転停止とを交互に繰り返すオン・オフサイクルとする。オン・オフサイクルは、制御部5によりドラム用モータ21が回転と回転停止とを交互に繰り返し行うように制御することで実施される。このオン・オフサイクルでは、ドラム2の回転によりドラム2内の被乾燥物Sが持ち上げられ、続いて、ドラム2が回転停止に切り替わるとドラム2上部の被乾燥物Sが下方へ落下してドラム2底部に叩き付けられる。従って、上記オン・オフサイクルによりドラム2内の被乾燥物Sを上方から下方へ落下させる動きを顕著に行うことができ、その結果、被乾燥物Sがドラム2底部に叩き付けられることにより被乾燥物Sの自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。
上記オン・オフサイクルにおいて、ドラム2の回転と回転停止の切り替えタイミングは、例えば、回転時間を2〜5秒、回転停止時間を1〜2秒とするのが好ましい。これにより、ドラム2内で上方から下方へ落下する被乾燥物Sの動きを顕著に行うことができる。
また、上記叩き運転時のドラム2の回転数(ドラム用モータ21のオン時)は、ドラム2内の被乾燥物Sを上方へ持ち上げることができる程度に設定される。すなわち、ドラム2内の被乾燥物Sは、すでに乾燥しているので、乾燥運転時の湿った状態のときよりも軽くなっている。従って、叩き運転時のドラム2の回転数を乾燥運転時と同じ回転数に設定すると、被乾燥物Sがドラム2の回転の遠心力によってドラム2内壁にへばりついた状態となり得る。一方、叩き運転時のドラム2の回転数を大幅に低回転数に設定すると、被乾燥物Sがドラム2底部で転がって留まり短時間で被乾燥物Sが上方へ持ち上がらなくなるおそれがある。従って、叩き運転時のドラム2の回転数は、短時間でドラム2内の被乾燥物Sを上方へ持ち上げることができる限度であり且つ乾燥運転時よりも低回転数となるように設定されるのが好ましい。例えば、乾燥運転時のドラム2の回転数が55rpmであれば、叩き運転時のドラム2の回転数は、50rpm程度に設定する。ただし、上記オン・オフサイクルの場合は、ドラム2の回転時に被乾燥物Sがドラム2の内壁にへばりついた状態となっても、ドラム2が回転状態から回転停止に切り替わったときにドラム2の内壁から被乾燥物Sが引き離されるので、叩き運転時のドラム2の回転数を乾燥運転時と同じ回転数に設定することも可能である。
なお、上記オン・オフサイクルによる叩き運転時において、ドラム2の回転と回転停止の切り替えタイミングや、ドラム2回転時のドラム2の回転数は、実験等によりドラム2内の被乾燥物Sが最も活発に動く状態を検証して決定することができる。
(叩き運転の実施例2)
叩き運転の実施例2は、ドラム2の高回転と低回転とを交互に繰り返す抑揚サイクルとする。抑揚サイクルは、制御部5によりドラム用モータ21が高回転と低回転とを交互に繰り返し行うように制御することで実施される。この抑揚サイクルでは、ドラム2の高回転によりドラム2内の被乾燥物Sが持ち上げられ、続いて、ドラム2が低回転に切り替わるとドラム2上部の被乾燥物Sが下方へ落下してドラム2底部に叩き付けられる。従って、上記抑揚サイクルによっても、実施例1のオン・オフサイクルと同様に、ドラム2内に放置された被乾燥物Sの自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。
上記抑揚サイクルにおいて、ドラム2の高速回転と低速回転の切り替えタイミングは、例えば、3秒程度とするのが好ましい。これにより、ドラム2内で上方から下方へ落下する被乾燥物Sの動きを顕著に行うことができる。
また、ドラム2の高回転と低回転との各々の回転数は、ドラム2内の被乾燥物Sが最も動くようにするために、回転数差が例えば、10〜25rpm程度とするのが好ましく、例えば、ドラム2の高回転時の回転数を50rpm、低回転時の回転数を30rpmに設定する。また、ドラム2の高回転数は、実施例1で説明したとおり、乾燥運転時のドラム2の回転数以上とするのは好ましくなく、乾燥運転時よりも低回転数となるように設定するのが好ましい。
なお、上記抑揚サイクルによる叩き運転時において、ドラム2の高回転と低回転の切り替えタイミングや、ドラム2の高回転時と低回転時のドラム2の回転数は、実験等によりドラム2内の被乾燥物Sが最も活発に動く状態を検証して決定することができる。
(叩き運転の実施例3)
叩き運転の実施例3は、ドラム2の正回転と逆回転とを交互に繰り返す正反転サイクルとする。正反転サイクルは、制御部5によりドラム用モータ21が正回転と逆回転とを交互に繰り返し行うように制御することで実施される。この正反転サイクルでは、ドラム2の正回転又は逆回転によりドラム2内の被乾燥物Sが持ち上げられ、続いて、ドラム2の回転が正回転と逆回転の間で切り替わるとドラム2上部の被乾燥物Sが下方へ落下してドラム2底部に叩き付けられる。従って、上記正反転サイクルによっても、実施例1のオン・オフサイクルと同様に、ドラム2内に放置された被乾燥物Sの自然発火に至る前のくすぶり状態にある部分を直ちに消失させることができる。
上記正反転サイクルにおいて、ドラム2の正回転と逆回転の切り替えタイミングは、例えば、3秒程度とするのが好ましい。これにより、ドラム2内で上方から下方へ落下する被乾燥物Sの動きを顕著に行うことができる。
また、ドラム2の正回転と逆回転の各々の回転数は、ドラム2内の被乾燥物Sが最も動くようにするために、正回転でも逆回転でも、例えば、50rpmとするのが好ましい。なお、正回転時と逆回転時の各々のドラム2の回転数に差を付けるようにしてもよい。また、正回転と逆回転のいずれの場合でもドラム2の回転数は、実施例1で説明したとおり、乾燥運転時のドラム2の回転数以上とするのは好ましくなく、乾燥運転時よりも低回転数となるように設定するのが好ましい。
なお、上記正反転サイクルによる叩き運転時において、ドラム2の正回転と逆回転の切り替えタイミングや、ドラム2の正回転時と逆回転時のドラム2の回転数は、実験等によりドラム2内の被乾燥物Sが最も活発に動く状態を検証して決定することができる。
以上の叩き運転(実施例1〜3)によれば、ドラム2を断続的に回転動作させることにより、ドラム2内の被乾燥物Sがドラム2上部に持ち上げられ、そこから下方へ落下してドラム2底部に叩き付けられる動作が繰り返し行われる。このようにして被乾燥物Sをドラム2底部に叩き付けることで被乾燥物Sのくすぶり状態部分を直ちに消失させることができる。また、この叩き運転では、ファン4を回転させない。従って、ドラム2内にはファン4回転によるフレッシュエア(酸素)の送り込みが絶たれ、くすぶり状態の被乾燥物Sの自然発火を助長することもない。以上より、叩き運転によって、自然発火に至る前のくすぶり状態にあった被乾燥物Sは、そのくすぶり状態が早期に解消される。よって、衣類乾燥機1の安全性を一段と高めることができ、また、高い信頼性を確保することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載及び均等の範囲内で様々な変更を施すことが可能である。
例えば、ドラム2内に収容された被乾燥物Sの重量を検知する重量検知部を設け、叩き運転時のドラム2の回転数は、重量検知部により検知された被乾燥物Sの重量が重いほど高く設定されるという構成をさらに備えるようにしてもよい。被乾燥物Sの重量が重い場合、叩き運転時に被乾燥物Sがドラム2底部で転がって留まり、短時間で被乾燥物Sが上方へ持ち上がらなくなるおそれがある。従って、叩き運転時のドラム2の回転数を被乾燥物Sの重量が重いほど高く設定することにより、ドラム2内の被乾燥物Sを短時間で上方へ持ち上げることができ、叩き運転時にドラム2内の被乾燥物Sを上方から下方へ落下させる動きを短時間で実現し易くすることができる。
また、見張り運転中においてドラム2内の被乾燥物Sが自然発火に至る前のくすぶり状態となったか否かの判断として、衣類温サーミスタ26と排気温サーミスタ28の両方又はいずれか一方を用いて温度の基準値や単位時間当たりの温度上昇率の基準値に到達した場合に上記くすぶり状態になったと判断してもよい。さらに、COセンサ6のCO濃度情報と、衣類温サーミスタ26や排気温サーミスタ28の温度情報との両方を判断要素とし、CO濃度情報と温度情報のいずれか一方又は両方が基準値に達した場合に上記くすぶり状態になったと判断してもよい。
また、衣類乾燥機1は、加熱手段として、ガスバーナ3に限らず、電気ヒータ、給湯器に接続した熱交換器、ヒートポンプ等を使用したものでもよい。
1 衣類乾燥機
2 ドラム
3 ガスバーナ
4 ファン
5 制御部
6 COセンサ
10 本体ケース
11 扉
12 第1排湿ダクト
13 第2排湿ダクト
14 排湿口
15 空気取り入れ口
21 ドラム用モータ
22 支持リング板
23 支持枠
24 バッフル
25 ベルト
26 衣類温サーミスタ
27 電極センサ
28 排気温サーミスタ
31 温風ダクト
41 ファン用モータ
S 被乾燥物

Claims (7)

  1. 衣類等の被乾燥物を収容するドラムと、ドラムを回転させるドラム用モータと、空気を加熱する加熱部と、加熱部で加熱された空気をドラム内に供給させるファンと、ファンを回転させるファン用モータと、乾燥運転を制御する制御部とを備え、
    上記ドラムに収容された被乾燥物の自然発火の危険を検出するための検出部を設け、
    上記制御部は、乾燥運転終了後の見張り運転中に検出部からの検出値に基づいて被乾燥物の自然発火の危険がある場合は、ファンは停止状態とし且つドラムに断続的な回転動作を行わせてドラム内の被乾燥物を上方から下方へ落下させる叩き運転を行わせる制御構成を更に有する衣類乾燥機。
  2. 請求項1に記載の衣類乾燥機において、
    上記叩き運転時のドラムの断続的な回転動作は、ドラムの回転と回転停止とを交互に繰り返すオン・オフサイクルとする衣類乾燥機。
  3. 請求項1に記載の衣類乾燥機において、
    上記叩き運転時のドラムの断続的な回転動作は、ドラムの高回転と低回転とを交互に繰り返す抑揚サイクルとする衣類乾燥機。
  4. 請求項1に記載の衣類乾燥機において、
    上記叩き運転時のドラムの断続的な回転動作は、ドラムの正回転と逆回転とを交互に繰り返す正反転サイクルとする衣類乾燥機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の衣類乾燥機において、
    上記叩き運転時のドラムの回転数は、乾燥運転時よりも低回転数とする衣類乾燥機。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の衣類乾燥機において、
    上記ドラム内に収容された被乾燥物の重量を検知する重量検知部を設け、
    上記叩き運転時のドラムの回転数は、重量検知部により検知された被乾燥物の重量が重いほど高く設定される衣類乾燥機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の衣類乾燥機において、
    上記検出部は、ドラム内から空気を排出する排出路に設けたCOセンサにより構成され、
    上記制御部は、見張り運転中にCOセンサにより検出するCO濃度が基準値以上になると被乾燥物の自然発火の危険があると判断する衣類乾燥機。
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