JP2019004531A - 受電コイル装置およびこれを用いたワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】中空の構造体の内部へ電力を効率よくワイヤレス伝送することが可能な受電コイル装置およびこれを用いたワイヤレス電力伝送システムを提供する。
【解決手段】本発明による受電コイル装置30は、中空の構造体10の内部に設けられ、構造体10の外部からワイヤレス伝送される電力を受電する受電コイル素子31を含み、受電コイル素子31の開口部は、構造体10の内壁面に略沿うように配置されており、これにより、受電コイル素子31のコイル軸の向きは、構造体10の内壁面の向きに合わせて変化している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電力をワイヤレス伝送する際に用いる受電コイル装置およびこれを用いたワイヤレス電力伝送システムに関する。
電源ケーブルや電源コードを用いずに電力を伝送するワイヤレス電力伝送技術が注目されている。ワイヤレス電力伝送技術は、送電側から受電側にワイヤレスで電力を供給できることから、電車、電気自動車等の輸送機器、家電製品、電子機器、無線通信機器、玩具、産業機器といった様々な製品への応用が期待されている。
ワイヤレス電力伝送技術は、様々な製品への応用が期待されているため、多種多様な場所へワイヤレスで電力伝送することが求められている。その一つに筒形状の構造体の中に電力伝送するという要求がある。筒形状の構造体の外部から内部に電力伝送する際、どのようにしてワイヤレスで電力伝送するかが課題となっている。
例えば、特許文献1には、筒形状の構造体にワイヤレスで電力伝送することが提案されている。また、特許文献2には、支持装置の結合デバイスを用いてワイヤレスで電力伝送することが提案されている。
特開2012−60797号公報 特表2012−527214号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、筒形状の構造体の軸方向における端部に受電コイルが配置されていることから、軸方向における端部側から送電しなければならないという制約があった。
一方、特許文献2に開示される技術では、筒形状の構造体の軸方向における略中央部に受電コイルを配置しているが、受電コイルのコイル軸が一方向にのみ向いていることから、送電コイルとの結合係数が低く、十分な電力伝送効率が得られないという課題があった。また、送電コイルが支持装置に組み込まれているため、筒形状の構造体の中に電力伝送する場合、筒形状の構造体は移動できず停止していなくてはいけないという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、筒形状等の中空の構造体の内部へ電力を効率よくワイヤレス伝送することが可能な受電コイル装置およびこれを用いたワイヤレス電力伝送システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による受電コイル装置は、中空の構造体の内部に設けられ、前記構造体の外部からワイヤレス伝送される電力を受電する受電コイル素子を含み、前記受電コイル素子の開口部は、前記構造体の内壁面に略沿うように配置されており、これにより、前記受電コイル素子のコイル軸の向きは、前記構造体の内壁面の向きに合わせて変化していることを特徴とする。
本発明によれば、受電コイル素子を例えば筒形状の内壁面に沿うように構成することができるのでコイルの形状を大きくできる。これにより、送電コイルとの結合係数を大きくすることができ、効率の高い電力伝送が可能になる。また筒形状や管形状の構造体の長手方向の任意の位置に受電コイル素子を配置することができ、受電コイル素子のレイアウトの自由度を高めることもできる。
前記受電コイル素子の開口部は、前記構造体の内壁面に略沿うように略周回して配置されており、前記受電コイル素子は、前記開口部の周回方向に延在する第1および第2配線部と、前記第1配線部の一端または前記第2配線部の一端から前記開口部の周回方向と略直交し且つ前記構造体の内壁面に略沿った方向に折り曲げられた第3配線部と、第1配線部の他端または第2配線部の他端から前記開口部の周回方向と略直交し且つ前記構造体の内壁面に略沿った方向に折り曲げられた第4配線部とを含み、前記第3配線部と前記第4配線部とが平面視にて互いに重なるかまたは接するように構成されていることが好ましい。この場合、送電コイルが構造体の周囲のどの向きからでも送電可能となるので、ワイヤレス電力伝送する際に送電コイルの設置位置を一か所に限定する必要がなく、利便性を高めることができる。
本発明による受電コイル装置は、前記構造体の内壁面と対向する前記受電コイル素子の外側の主面とは逆側の内側の主面を覆う第1の磁性体をさらに含むことが好ましい。このように第1の磁性体を設けることで送電コイルとの結合係数をさらに高くすることができる。
前記第1の磁性体は、平面視にて前記受電コイル素子の形成領域を含み、当該形成領域よりも広い範囲を覆っていることが好ましい。これによれば、送電コイルとの結合係数をさらに高くすることができる。
前記第1の磁性体は、磁性薄膜を積層した構成であることが好ましい。この構成によれば、第1の磁性体を筒形状または管形状の内壁に沿って容易に曲げることができる。また、薄く軽量な受電コイル装置を構成することができる。
本発明による受電コイル装置は、前記構造体の内壁面と対向する前記第1の磁性体の外側の主面とは逆側の内側の主面を覆う第1の金属遮蔽体をさらに含むことが好ましい。このように第1の金属遮蔽体を設けることでノイズを低減することができる。
前記受電コイル素子は、フレキシブル基板上に印刷された導体パターンであることが好ましい。この場合、受電コイル素子を例えば筒形状または管形状の構造体の内壁面に沿って容易に曲げることができる。また、薄く軽量な受電コイル装置を形成することができる。
また、本発明によるワイヤレス電力伝送システムは、上述した本発明による受電コイル装置を含む受電装置と、前記構造体の外部から前記受電装置に電力をワイヤレス伝送する送電装置とを備え、前記送電装置は、送電コイル素子を含む送電コイル装置と、直流電圧を交流電圧に変換して前記送電コイル素子に供給するインバータ回路と、前記インバータ回路に前記直流電圧を供給する電池とを含むことを特徴とする。この場合、電池のエネルギーにより送電が可能になり、移動する構造体への電力供給が可能となる。
前記送電コイル素子の開口部は、前記受電コイル素子の開口部と対向するように前記構造体の外壁面に略沿って配置されていることが好ましい。この構成によれば、送電コイルと受電コイルとの結合結数を最大限に高めて電力伝送効率を大幅に向上させることができる。
本発明において、前記送電コイル装置は、前記構造体に対して着脱自在な構造を有することが好ましい。この構成によれば、送電装置を構造体から取り外して携帯することが可能である。したがって、送電装置を任意の場所に持ち運んで構造体に取り付けて電力供給することが可能となり、移動中の電力供給も可能となる。
本発明において、前記送電装置は、前記送電コイル装置を前記構造体へ取り付ける取り付け部材を有し、前記取り付け部材は前記構造体への着脱に伴って変形し、前記送電コイル素子は前記取り付け部材の変形に伴って変形することが好ましい。この構成によれば、送電コイル装置を構造体から着脱自在に構成することができるだけでなく、送電コイルと受電コイルとの結合結数を高めて電力伝送効率を大幅に向上させることができる。
本発明において、前記取り付け部材は、前記構造体の外壁面に巻き付け可能な巻き付けベルトであることが好ましい。この場合、巻き付けベルトを構造体に巻き付けることにより、送電コイル素子を受電コイル素子と対向配置することができ、受電コイルとの結合係数を高くすることが可能となる。
本発明において、前記取り付け部材は、前記構造体に嵌合可能なケースであることが好ましい。この場合も、ケースを構造体に取り付けることにより、送電コイル素子を受電コイル素子と対向配置することができ、受電コイルとの結合係数を高くすることが可能となる。
本発明において、前記送電装置は、前記電池を収容する電池ホルダをさらに備え、前記電池は前記電池ホルダから着脱可能であることが好ましい。この場合、エネルギー源の電池の容量が少なくなった場合に交換が可能となる。
本発明において、前記電池は二次電池であることが好ましい。この場合、エネルギー源の電池の容量が少なくなったら交換が可能となり、電池は何度でも充電して使うことが可能となる。
本発明において、前記送電コイル装置は、前記構造体の外壁面と対向する前記送電コイル素子の内側の主面とは逆側の外側の主面を覆う第2の磁性体をさらに含むことが好ましい。このように第2の磁性体を設けることで受電コイルとの結合係数がさらに高くなるので、電力伝送効率をさらに高めることができる。
前記第2の磁性体は、平面視にて前記送電コイル素子の形成領域を含み、当該形成領域よりも広い範囲を覆っていることが好ましい。これによれば、受電コイルとの結合係数をさらに高くすることができる。
前記第2の磁性体は、磁性薄膜を積層した構成であることが好ましい。この構成によれば、第2の磁性体を筒形状または管形状の外壁に沿って容易に曲げることができる。また、薄く軽量な送電コイル装置を構成することができる。
本発明において、前記送電コイル装置は、前記構造体の外壁面と対向する前記第2の磁性体の内側の主面とは逆側の外側の主面を覆う第2の金属遮蔽体をさらに含むことが好ましい。このように第2の金属遮蔽体を設けることでノイズを低減できる。
本発明において、前記構造体の外壁面には前記送電コイル素子の取り付け位置を示すマークが示されていることが好ましい。マークは取り付け位置を示すことができるものであれば何でもよく、線以外の図形であってもよく、記号であってもよく、文字であってもよい。この場合、送電コイルを電力伝送が可能な位置に簡単に設置できる。
本発明において、前記構造体の外壁面には前記送電コイル素子の取り付け位置を示す窪み領域が形成されていることが好ましい。この場合も、送電コイルを電力伝送が可能な位置に簡単に設置できる。
本発明によれば、筒形状、管形状等の中空の構造体の内部へのワイヤレス電力伝送を可能にし、充電中に構造体が移動することも可能な受電コイル装置およびこれを用いたワイヤレス電力伝送システムを提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるワイヤレス電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 図2は、受電装置3の構成を示す略斜視図である。 図3は、受電コイル装置30の構成を示す略斜視図である。 図4は、受電コイル素子31の構成を示す図であって、(a)は平面展開図、(b)はフレキシブル基板32と共に受電コイル素子31を丸めてループ化した状態を示す略斜視図である。 図5(a)〜(g)は、受電コイル素子31の周方向(横方向)の両端部の重なり状態のバリエーションを示す模式図である。 図6は、送電装置2の構成を示す略斜視図であって、構造体10に取り付ける前の状態を示している。 図7は、送電コイル装置20の構成を示す略分解斜視図である。 図8は、送電装置2の構成を示す略斜視図であって、構造体10に取り付けた状態を示す略斜視図である。 図9は、送電装置2と受電装置3とを組み合わせた状態を示す略断面図である。 図10は、受電コイル素子31の構成の他の実施形態を示す略斜視図である。 図11は、図10に示した受電コイル素子31の周方向の両端部の重なり状態の一例を示す平面図である。 図12は、受電コイル素子31の構成のさらに他の実施形態を示す略斜視図である。 図13は、送電コイル装置20および受電コイル装置30に用いる磁性体23,33の他の実施形態を示す略断面図である。 図14は、送電コイル装置20の取り付け位置表示方法の他の例を示す図であって、(a)は略斜視図、(b)は送電コイル装置20を取り付けた状態の略断面図である。 図15は、送電コイル装置20の構成の他の実施形態を示す略斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるワイヤレス電力伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、このワイヤレス電力伝送システム1は、送電装置2と受電装置3との組み合わせからなり、送電装置2から受電装置3に電力をワイヤレス伝送するものである。
送電装置2は、直流電源4と、直流電源4から供給される直流電圧を例えば100kHzの交流電圧に変換するインバータ回路を含む送電回路5と、交流電圧により交流磁束を発生させる送電コイル6とを備えている。
受電装置3は、送電コイル6が発生させる交流磁束の少なくとも一部を受けて交流電圧を発生させる受電コイル7と、受電コイル7に発生した交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑回路を含む受電回路8とを備えている。受電装置3から出力される直流電圧は負荷9に供給される。
本実施形態によるワイヤレス電力伝送システム1は、電源配線経路の確保が困難な構造体10の内部に電力をワイヤレス伝送するものであって、受電装置3は構造体の内部に設けられており、送電装置2は構造体の外部に設けられている。送電装置2から受電装置3へ電力をワイヤレス伝送することにより、構造体の外部から内部へ電力を伝送することができる。負荷9は例えば充電回路であり、構造体の内部に設けられたバッテリーの充電に用いられる。
図2は、受電装置3の構成を示す略斜視図である。
図2に示すように、受電装置3は、受電コイル素子31を含む受電コイル装置30と、受電回路8や充電回路が実装された回路基板36と、充電回路から供給される電力を蓄電するバッテリー38とを備えており、これらは中空シャフト、パイプ、チューブ、ホース等の筒形状または管形状の構造体10の内部に収容されている。構造体10は完全な円筒形状でなくてもよく、断面が楕円や矩形のような形状であってもよい。すなわち、構造体10は周囲が壁体に囲まれた中空構造体であればよい。また、軸方向における両端は開放されていても構わないし、閉塞されていても構わない。
受電コイル素子31は図1の受電コイル7に対応するものであり、その一対の端子は回路基板36に接続されている。またバッテリー38の一対の端子も回路基板36に接続されている。本実施形態において、受電コイル装置30は回路基板36の上方に配置され、回路基板36はバッテリー38の上方に配置されているが、それらの位置関係は特に限定されない。したがって、例えば略円筒形状の受電コイル装置30の内側に回路基板36やバッテリー38を配置することも可能である。この構成によれば、受電装置3を小型化することができる。
図3は、受電コイル装置30の構成を示す略斜視図である。
図3に示すように、受電コイル装置30は、多重ループコイルである受電コイル素子31と、受電コイル素子31を支持するフレキシブル基板32と、円筒状に丸められたフレキシブル基板32の内側に設けられた円筒状の磁性体33(第1の磁性体)と、磁性体33のさらに内側に設けられた円筒状の金属遮蔽体34(第1の金属遮蔽体)とを備えている。
受電コイル素子31はフレキシブル基板32の一方の主面に設けられており、フレキシブル基板32は丸められて円筒状に形成されている。そのため、受電コイル素子31の開口部は、フレキシブル基板32の円周面に沿って形成されており、受電コイル素子31のコイル軸は、フレキシブル基板32の円筒軸と直交する径方向に放射状に延在している。
磁性体33は受電コイル素子31と鎖交する磁束の磁路を構成するものであり、筒形状の構造体10の内壁面10aと対向する受電コイル素子31の外側の主面とは逆側に位置する受電コイル素子31の内側の主面を覆っている。このように、受電コイル素子31の内側に磁性体33を配置することにより、受電コイル素子31と鎖交するループ磁束の磁路を狭い空間内に効率よく確保することができ、これにより受電コイル素子31と送電コイル6との間の磁気結合度を高めて電力伝送効率を向上させることができる。磁性体33はフレキシブル磁性シートを円筒状に丸めたものであってもよく、ソリッドな円筒形状の磁性コアであってもよい。フレキシブル磁性シートの場合、フレキシブル基板32と一体的に形成されていてもよい。
構造体10の長手方向(軸方向)における磁性体33の幅Wは、構造体10の長手方向における受電コイル素子31の形成領域の幅Wよりも広く、磁性体33は平面視にて受電コイル素子31の形成領域を含み当該形成領域よりも広い範囲を覆っていることが好ましい。これによれば、受電コイル素子31と鎖交する磁束の磁路を十分に確保して受電コイル素子31と送電コイル6との間の磁気結合度をさらに高めることができる。
磁性体33の内側には金属遮蔽体34が配置されている。金属遮蔽体34は、構造体10の内壁面10aと対向する磁性体33の外側の主面とは逆側に位置する磁性体33の内側の主面を覆っている。金属遮蔽体34はフレキシブル金属シートを円筒状に丸めたものであってもよく、ソリッドな金属部材であってもよい。このように、金属遮蔽体34を設けた場合には、受電コイル素子31から発生する電磁波がノイズとなって構造体10内の電子回路または周囲の電子機器に悪影響を与えることを防止することができる。
図4は、受電コイル素子31の構成を示す図であって、(a)は平面展開図、(b)はフレキシブル基板32と共に受電コイル素子31を丸めてループ化した状態を示す略斜視図である。
図4(a)に示すように、受電コイル素子31は、多重に巻回された導線からなるループコイルであり、フレキシブル基板32の主面に設けられたものである。受電コイル素子31の導線は、できるだけ大きな開口部が形成されるようにフレキシブル基板32の矩形の外周に沿って配線されることが好ましい。
本実施形態による受電コイル素子31は略矩形のループコイルであり、フレキシブル基板32の横方向に延びる互いに平行な第1および第2配線部31a,31bと、第1配線部31aの一端と第2配線部31bの一端とを結ぶように縦方向に延びる第3の配線部31cと、第1配線部31aの他端と第2配線部31bの他端とを結ぶように縦方向に延びる第4配線部31dとを有している。第3配線部31cは、第1配線部31aの一端または第2配線部31bの一端から略直交する方向に折り曲げられて縦方向に延びており、第4配線部31dは、第1配線部31aの一端または第2配線部31bの一端から略直交する方向に折り曲げられて縦方向に延びている。受電コイル素子31を構造体10の内部に収容したとき、フレキシブル基板32の横方向は、円筒形状の構造体10の周方向と一致する方向であり、受電コイル素子31の開口面の周回方向である。またフレキシブル基板32の縦方向は、円筒形状の構造体10の長手方向と一致する方向である。
第1〜第4配線部31aの各々は、受電コイル素子31のターン数に応じた複数本の導線の束で構成される。受電コイル素子31の一方の端子31eから延びた導線は、第3配線部31c、第2配線部31b、第4配線部31d、第1配線部31aの順に配線されて1ターンのループコイルが形成され、これを所定ターン数繰り返して多重ループコイルが形成される。受電コイル素子31の他端はフレキシブル基板32の外周まで引き出されて他方の端子31eを構成している。
図4(b)に示すように、フレキシブル基板32をループ化することにより、受電コイル素子31の形成面は円筒面となる。したがって、このような受電コイル素子31を筒形状の構造体10の内部に配置したとき、受電コイル素子31の開口部は構造体10の内壁面に略沿うように略周回して配置され、受電コイル素子31のコイル軸は筒形状の構造体10の長手方向と直交する径方向に放射状に延在することになる。受電コイル素子31の開口部が構造体10の内壁面に完全に沿っていることは要求されない。構造体10が完全な円筒形状でないことも多く、そのような場合でも受電コイル素子31の開口部がフレキシブル基板32と共に円筒状に丸められていれば、受電コイル素子31の開口部は構造体10の内壁面に略沿うように略周回して配置されたものとなる。
図5(a)〜(g)は、受電コイル素子31の周方向(横方向)の両端部の重なり状態のバリエーションを示す模式図である。
図5(a)〜(g)に示すように、受電コイル素子31がフレキシブル基板32と共にループ状に丸められたとき、フレキシブル基板32の周方向(横方向)の一端側および他端側にそれぞれ位置する第3および第4配線部31c,31dは互いに近づくことになる。このとき、第3および第4配線部31c,31dの位置関係は、フレキシブル基板32の周方向の両端部の重なり度合いに応じて変化する。
図5(a)は、第3配線部31cと第4配線部31dが完全に重なる場合を示している。この構成によれば、第3配線部31cを流れる電流の向きは第4配線部31dを流れる電流の向きと逆になるため、第3配線部31cを流れる電流によって発生する磁束と第4配線部を流れる電流によって発生する磁束は互いに打ち消し合い、第1および第2配線部31a,31bを周方向に流れる電流によって発生する磁束のみが残る。特に、ループコイルの開口部の周方向のつなぎ目がほとんどなくなり、開口部が実質的に全周に存在することとなるので、受電コイル素子31の開口部を最大化することができる。したがって、電力伝送効率を最大限に高めることができる。
図5(b)、(c)は、第3配線部31cと第4配線部31dの一部同士が重なる場合を示している。特に、図5(b)は第3および第4配線部31c,31dの周方向の近端部同士が部分的に重なる場合、また図5(c)は第3および第4配線部31c,31dの周方向の遠端部同士が部分的に重なる場合をそれぞれ示している。これらの構成は、図5(a)の構成よりも周方向において第3および第4配線部31c,31dが占める配線領域が少し広くなるので、受電効率は若干低下するものの、受電コイル素子31の開口部は十分に大きいので、電力伝送効率を高めることができる。
図5(d)、(e)は、第3配線部31cと第4配線部31dのエッジ同士が接する場合を示している。特に、図5(d)は第3および第4配線部31c,31dの周方向の近端エッジ同士が接する場合、また図5(e)は第3および第4配線部31c,31dの周方向の遠端エッジ同士が接する場合をそれぞれ示している。これらの構成は、図5(b)、(c)の構成よりも周方向において第3および第4配線部31c,31dが占める配線領域がさらに広くなるので、受電効率はさらに低下するものの、受電コイル素子31の開口部は十分に大きいので、電力伝送効率を高めることができる。
図5(f)、(g)は、第3配線部31cと第4配線部31dがまったく接しない場合を示している。特に、図5(f)は第3配線部31cの周方向の近端エッジが第4配線部31dの周方向の近端エッジよりも手前に配置される場合、また図5(g)は第3配線部31cの周方向の遠端エッジが第4配線部31dの周方向の遠端エッジよりも奥に配置される場合をそれぞれ示している。この構成は、第3および第4配線部31c,31d付近の磁束が乱れるので、図5(d)、(e)の構成よりも受電効率は低下するが、受電コイル素子31の開口部が周方向の広範囲に形成されていれば電力伝送効率を高めることが可能である。
次に、筒形状の構造体10の外側に設置される送電装置2について説明する。
図6は、送電装置2の構成を示す略斜視図であって、構造体10に取り付ける前の状態を示している。
図6に示すように、送電装置2は、送電コイル素子21を含む送電コイル装置20と、送電回路5や電源回路が実装された回路基板26と、送電回路5に直流電力を供給する電池28とを備えている。電池28は電池ホルダ29内に着脱可能に収容されており、電池ホルダ29は送電コイル装置20の背面に取り付けられている。
送電コイル素子21は図1の送電コイル6に対応するものであり、その一対の端子は回路基板26に接続されている。また電池ホルダ29の一対の端子も回路基板26に接続されている。電池28は充電可能な二次電池であることが好ましく、電池ホルダ29から取り出して充電できることが好ましい。あるいは、回路基板26に充電制御回路を設け、電池ホルダ29内にセットされた状態で充電できるように構成されていてもよい。送電装置2の電源として電池を用いる場合には、構造体10が移動体である場合に移動しながらの充電が可能である。また電池が二次電池である場合には、何度も充電して繰り返し使用することが可能である。
送電コイル装置20は巻き付けベルト25に取り付けられており、巻き付けベルト25を構造体10の外周面に巻き付けることによって送電コイル装置20は構造体10に取り付けられ、送電コイル素子21は受電コイル素子31と対向配置される。送電コイル装置20の取り付け位置を示すため、構造体10の外壁面10bには取り付け位置表示ライン10pが印刷されている。送電コイル装置20の取り付け位置は、ライン状のマークに限定されず、任意の形状のマークを採用することができる。また構造体10の表面に印刷されたものである必要はなく、表面の凹凸形状や表面加工によって形成されたマークであってもよい。
図7は、送電コイル装置20の構成を示す略分解斜視図である。
図7に示すように、送電コイル装置20は、多重ループコイルである送電コイル素子21と、送電コイル素子21を支持するフレキシブル基板22と、フレキシブル基板22の外側に設けられた磁性体23(第2の磁性体)と、磁性体23のさらに外側に設けられた金属遮蔽体24(第2の金属遮蔽体)とを備えている。さらに、これらの積層体は巻き付けベルト25上に取り付けられており、巻き付けベルト25を構造体10の外周面に巻き付けることによって送電コイル装置20は構造体10に取り付けられる。
送電コイル素子21も受電コイル素子31と同様にループコイルであり、送電コイル装置20を円筒形状の構造体10に巻き付けたとき、送電コイル素子21の開口部は、構造体10の外壁面10bに略沿うように略周回して配置される。また送電コイル素子21のコイル軸は、円筒形状の構造体10の長手方向と直交する方向に放射状に延在することになる。
磁性体23は送電コイル素子21と鎖交する磁束の磁路を構成するものであり、送電コイル素子21と受電コイル素子31との間の磁気結合度を高めて電力伝送効率を向上させる役割を果たす。磁性体33はフレキシブル磁性シートであり、送電コイル装置20を構造体10に巻き付けたとき、構造体10の外壁面10bと対向する送電コイル素子21の内側の主面とは逆側に位置する送電コイル素子21の外側の主面を覆うものである。構造体10の長手方向における磁性体23の幅は、構造体10の長手方向における送電コイル素子21の幅よりも広いことが好ましい。これによれば、送電コイル素子21と鎖交する磁束の磁路を十分に確保して送電コイル素子21と受電コイル素子31との間の磁気結合度をさらに高めることができる。
磁性体23の外側には金属遮蔽体24が配置されている。金属遮蔽体24はフレキシブル金属シートであり、送電コイル装置20を構造体10に巻き付けたとき、構造体10の外壁面10bと対向する磁性体23の内側の主面とは逆側に位置する磁性体23の外側の主面を覆うものである。金属遮蔽体24を設けた場合には、送電コイル素子21から発生する電磁波がノイズとなって周囲の電子回路や電子機器に悪影響を与えることを防止することができる。
図8は、送電装置2の構成を示す略斜視図であって、構造体10に取り付けた状態を示す略斜視図である。
図8に示すように、送電コイル装置20の送電コイル素子21は、巻き付けベルト25と共に構造体10の外壁面10bに巻き付けられ、面ファスナー等の固定手段25aで固定される。上記のように、構造体10の外表面に設けられた取り付け位置表示ライン10pを目印として送電装置2を取り付けることにより、構造体10の内部の受電コイル素子31と対向する位置に送電コイル素子21を正確かつ簡単に配置することができる。そしてこの状態で送電装置2のスイッチをオンにすることにより送電装置2から受電装置3へ電力がワイヤレス伝送される。
図9は、送電装置2と受電装置3とを組み合わせた状態を示す略断面図である。
図9に示すように、送電コイル素子21および受電コイル素子31の開口部は、構造体10の長手方向に延びる円筒軸(Z軸)と直交する径方向を向いており、送電コイル素子21の開口部は筒形状の構造体10の実質全周にわたって受電コイル素子31の開口部と対向配置される。送電コイル素子21から発生する磁束φは受電コイル素子31と鎖交しており、磁束φは径方向に放射状に発生している。受電コイル素子31の開口部は、構造体10の周方向の全周にわたって設けられているので、送電コイル素子21と受電コイル素子31との磁気結合度を高めることができ、電力伝送効率を向上させることができる。
また、送電コイル素子21および受電コイル素子31を挟むように磁性体23,33が設けられているので、送電コイル素子21および受電コイル素子31と鎖交する磁束φの磁路を狭い空間内に確保することができる。さらに、磁性体23,33を挟むように金属遮蔽体24,34が設けられているので、ノイズ抑制効果を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態によるワイヤレス電力伝送システム1は、筒形状の構造体10の内部に設けられた受電装置3と、構造体10の外部から受電装置3に電力をワイヤレス伝送する送電装置2とを備え、受電装置3は、受電コイル素子31を含む受電コイル装置30を有し、受電コイル素子31の開口部は構造体10の内壁面に略沿うように略周回して配置され、受電コイル素子31のコイル軸は構造体10の長手方向と直交する径方向に放射状に延在しているので、構造体10の周囲の任意の方向から電力を受電することができ、電力伝送効率を高めることができる。
また送電装置2は、送電コイル素子21を含む送電コイル装置20を有し、送電コイル素子21は構造体10の外周面に巻き付けられ、送電コイル素子21の開口部は構造体10のほぼ全周にわたって受電コイル素子31の開口部と対向しているので、送電コイルと受電コイルとの間の磁気結合度を高めて電力伝送効率を高めることができる。また送電コイル装置20は巻き付けベルト25によって構造体10に巻き付けられて固定されており、構造体10に対して着脱自在な構成であることから、電力供給が必要な時だけ送電装置2を取り付ければよく、通常使用時における構造体10側の軽量化を図ることができる。
図10は、受電コイル素子31の構成の他の実施形態を示す略斜視図である。
図10に示すように、この受電コイル素子31は、フレキシブル基板32上に印刷された導体パターンによって形成されており、特に、複数ターン(ここでは3ターン)のループコイルを含む平面スパイラルコイルとして構成されている。
詳細には、平面スパイラルコイルの第1ターンは第1配線部31a、第2配線部31b、第3配線部31c、第4配線部31dを含み、第2ターンは第1配線部31a、第2配線部31b、第3配線部31c、第4配線部31dを含み、第3ターンは第1配線部31a、第2配線部31b、第3配線部31c、第4配線部31dを含む。第1ターンの第3配線部31cは、一方の端子31eに接続されている。また第3ターンの第1配線部31aは、スルーホール導体31tおよびフレキシブル基板32の裏面に形成された引き出し導体31fを経由してフレキシブル基板32の最外周に引き出されており、他方の端子31eに接続されている。なお平面スパイラルパコイルのターン数は特に限定されず、何ターンであってもよい。このような受電コイル素子31はフレキシブル基板32と共に丸められて図4(b)のように構成される。
図11は、受電コイル素子31の周方向の両端部の重なり状態の一例を示す平面図である。
図11に示すように、受電コイル素子31を3ターンの平面スパイラルコイルで構成する場合には、3本の第3配線部31c,31c,31cのセットと、3本の第4配線部31d,31d,31dのセットとが平面視で完全に重なることが好ましい。3本の第3配線部および3本の第4配線部のセット同士が完全に重なる場合には、第3配線部31c,31c,31cを流れる電流によって発生する磁束と第4配線部31d,31d,31dを流れる電流によって発生する磁束は互いに打ち消し合い、第1および第2配線部31a,31bを周方向に流れる電流によって発生する磁束のみが残る。特に、ループコイルの開口部の周方向のつなぎ目がほとんどなくなり、開口部が実質的に全周に存在することとなるので、受電コイル素子31の開口部を最大化することができる。したがって、電力伝送効率を最大限に高めることができる。
本実施形態による受電コイル素子31の周方向の両端部の重なり状態のバリエーションは、図5と同様に考えることができる。図11に示した受電コイル素子31の周方向の両端部の重なり状態は、図5(a)の重なり状態に相当し、フレキシブル基板32の周方向の両端部の重なり度を小さくしていけば受電コイル素子31の周方向の重なり度も図5の(b)→(d)→(f)の順に変化していき、電力伝送効率は徐々に低下する。また、フレキシブル基板32の両端部の重なり度を大きくしていけば図5の(c)→(e)→(g)のよう変化していき、電力伝送効率は徐々に低下する。
図12は、受電コイル素子31の構成のさらに他の実施形態を示す略斜視図である。
図12に示すように、この受電コイル素子31は、横方向の長さが非常に長いフレキシブル基板の外周に沿って非常に大きな平面スパイラルコイルを形成した後、フレキシブル基板32を多重(ここでは二重)に丸めて円筒体を形成したものである。このように、受電コイル素子31は、フレキシブル基板32と共に多重に丸められたものであってもよい。フレキシブル基板32の周回数は特に限定されず、何周であってもよい。その際、受電コイル素子31の周方向の両端部(第3配線部31c,31c,31cおよび第4配線部31d,31d,31d)の重なり状態を図11のようにすることが好ましい。このような受電コイル素子31によれば、受電コイル素子31のインダクタンスを高めて電力伝送効率をさらに高めることができる。
以上のように、受電コイル素子31がフレキシブル基板32上の導体パターンによって形成される場合には、薄く軽量な受電コイルを実現することができる。また図11に示した受電コイル素子31の構成は、送電コイル素子21において採用されてもよい。すなわち、送電コイル素子21は、フレキシブル基板22上に印刷された導体パターンによって形成されてもよい。
図13は、送電コイル装置20および受電コイル装置30に用いる磁性体23,33の他の実施形態を示す略断面図である。
図13に示すように、本実施形態による磁性体23,33は、磁性薄膜41と絶縁薄膜42とを交互に積層してなる多層磁性シートであることが好ましい。このような磁性薄膜41を積層した多層磁性シートは高い可撓性を有し、筒形状の内壁に沿って容易に曲げることができる。したがって、薄く軽量な受電コイル装置を構成することができる。
図14は、送電コイル装置20の取り付け位置表示方法の他の例を示す図であって、(a)は略斜視図、(b)は送電コイル装置20を取り付けた状態の略断面図である。
図14(a)および(b)に示すように、送電装置2の取り付け位置における筒形状の構造体10の外周面には窪み領域10dが設けられていてもよい。構造体10の長手方向における窪み領域10dの幅Wは送電コイル装置20の巻き付けベルト25の幅とほぼ同じに設定されている。この窪み領域10dに送電コイル装置20の巻き付けベルト25を巻き付けることにより、送電コイル素子21を受電コイル素子31と対向する位置に容易にセットすることができ、送電コイル装置20の位置決めを確実に行うことができる。
図15は、送電コイル装置20の構成の他の実施形態を示す略斜視図である。
図15に示すように、送電コイル装置20は、送電コイル素子21が形成されたフレキシブル基板22、磁性体23および金属遮蔽体24がクランプ型樹脂ケース50内に収容されており、構造体10に対して着脱自在な構成を有している。樹脂ケース50は開閉可能なヒンジ構造を有する環状のケースであり、図示のように樹脂ケース50を開いた状態で構造体10を挟み込むことにより、樹脂ケース50を構造体10に嵌合させることができ、送電コイル素子21を構造体10の外周面に嵌合させることができる。このように、本実施形態による送電コイル装置20も構造体10への取り付けが容易であり、送電コイル素子21を受電コイル素子31と確実に磁気結合させてワイヤレス電力伝送を高効率で実現することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、送電装置2の電源として電池を例に挙げたが、本発明はこのような構成に限定されず、例えばAC100Vの商用電源を整流・平滑して得られた直流電力を供給してもよい。
また、上記実施形態においては、送電コイル素子21は構造体10の外周面に巻き付けられた受電コイル素子31の全周を取り囲むように構成されているが、本発明はこのような構成に限定されず、例えば送電コイル素子21は構造体10の一部に取り付けられて受電コイル素子31の周方向の一部のみと対向させてもよい。受電コイル素子31の開口部が全方位を向いている場合には、構造体10の周方向のどの位置に送電コイル素子21を当てても受電コイル素子31と磁気結合させることができ、送電装置2を接続する際の利便性を向上させることができる。
また、上記実施形態において、受電コイル素子31の開口部(開口面)は、筒形状の構造体10の内周面に沿って設けられ、周方向のほぼ全周をカバーするように設けられているが、本発明はこのような構成に限定されず、構造体10の周方向の半周よりも広い範囲をカバーするものであればよい。受電コイル素子31の開口部が周方向の半周よりも広い範囲をカバーしていれば本発明の効果を得ることができ、受電コイル素子31のレイアウトの自由度を高めると共に電力伝送効率の向上を見込むことができる。
また、上記実施形態においては、送電コイル装置を構造体10へ取り付けるための取り付け部材として巻き付けベルト25やクランプ型樹脂ケース50を挙げたが、本発明はこれらに限定されず、構造体への着脱に伴って変形することができる様々なタイプの取り付け部材を用いることができる。その際、送電コイル素子も取り付け部材の変形に伴って変形することができるので、取り付けが容易で電力伝送効率が高いシステムを実現することができる。
1 ワイヤレス電力伝送システム
2 送電装置
3 受電装置
4 直流電源
5 送電回路
6 送電コイル
7 受電コイル
8 受電回路
9 負荷
10 構造体
10a 構造体の内壁面
10b 構造体の外壁面
10d 構造体の窪み領域
10p 取り付け位置表示ライン(マーク)
20 送電コイル装置
21 送電コイル素子
22 フレキシブル基板
23 磁性体(第2の磁性体)
24 金属遮蔽体(第2の金属遮蔽体)
25 巻き付けベルト
25a 固定手段(面ファスナー)
26 回路基板
28 電池(二次電池)
29 電池ホルダ
30 受電コイル装置
31 受電コイル素子
31a,31a,31a,31a 第1配線部
31b,31b,31b,31b 第2配線部
31c,31c,31c,31c 第3配線部
31d,31d,31d,31d 第4配線部
31e 受電コイル素子の一端(端子)
31e 受電コイル素子の他端(端子)
31f 引き出し導体
31t スルーホール導体
32 フレキシブル基板
33 磁性体(第1の磁性体)
34 金属遮蔽体(第1の金属遮蔽体)
36 回路基板
38 バッテリー
41 磁性薄膜
42 絶縁薄膜
50 クランプ型樹脂ケース

Claims (19)

  1. 中空の構造体の内部に設けられ、前記構造体の外部からワイヤレス伝送される電力を受電する受電コイル素子を含み、
    前記受電コイル素子の開口部は、前記構造体の内壁面に略沿うように配置されており、これにより、前記受電コイル素子のコイル軸の向きは、前記構造体の内壁面の向きに合わせて変化していることを特徴とする受電コイル装置。
  2. 前記受電コイル素子の開口部は、前記構造体の内壁面に略沿うように略周回して配置されており、
    前記受電コイル素子は、前記開口部の周回方向に延在する第1および第2配線部と、前記第1配線部の一端または前記第2配線部の一端から前記開口部の周回方向と略直交し且つ前記構造体の内壁面に略沿った方向に折り曲げられた第3配線部と、第1配線部の他端または第2配線部の他端から前記開口部の周回方向と略直交し且つ前記構造体の内壁面に略沿った方向に折り曲げられた第4配線部とを含み、前記第3配線部と前記第4配線部とが平面視にて互いに重なるかまたは接するように構成されている、請求項1に記載の受電コイル装置。
  3. 前記構造体の内壁面と対向する前記受電コイル素子の外側の主面とは逆側の内側の主面を覆う第1の磁性体をさらに含む、請求項1または2に記載の受電コイル装置。
  4. 前記第1の磁性体は、平面視にて前記受電コイル素子の形成領域を含み、当該形成領域よりも広い範囲を覆っている、請求項3に記載の受電コイル装置。
  5. 前記第1の磁性体は、磁性薄膜を積層した構成である、請求項3または4に記載の受電コイル装置。
  6. 前記構造体の内壁面と対向する前記第1の磁性体の外側の主面とは逆側の内側の主面を覆う第1の金属遮蔽体をさらに含む、請求項3ないし5のいずれか一項に記載の受電コイル装置。
  7. 前記受電コイル素子は、フレキシブル基板上に印刷された導体パターンである、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の受電コイル装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の受電コイル装置を含む受電装置と、
    前記構造体の外部から前記受電装置に電力をワイヤレス伝送する送電装置とを備え、
    前記送電装置は、送電コイル素子を含む送電コイル装置と、直流電圧を交流電圧に変換して前記送電コイル素子に供給するインバータ回路と、前記インバータ回路に前記直流電圧を供給する電池とを含むことを特徴とするワイヤレス電力伝送システム。
  9. 前記送電コイル素子の開口部は、前記受電コイル素子の開口部と対向するように前記構造体の外壁面に略沿って配置されている、請求項8に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  10. 前記送電コイル装置は、前記構造体に対して着脱自在な構造を有する、請求項8または9記載のワイヤレス電力伝送システム。
  11. 前記送電装置は、前記送電コイル装置を前記構造体へ取り付ける取り付け部材を有し、
    前記取り付け部材は前記構造体への着脱に伴って変形し、
    前記送電コイル素子は前記取り付け部材の変形に伴って変形する、請求項10に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  12. 前記取り付け部材は、前記構造体の外壁面に巻き付け可能な巻き付けベルトである、請求項11に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  13. 前記取り付け部材は、前記構造体に嵌合可能なケースである、請求項11に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  14. 前記送電装置は、前記電池を収容する電池ホルダをさらに備え、前記電池は前記電池ホルダから着脱可能である、請求項8ないし13のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  15. 前記電池は二次電池である、請求項8ないし14のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  16. 前記送電コイル装置は、前記構造体の外壁面と対向する前記送電コイル素子の内側の主面とは逆側の外側の主面を覆う第2の磁性体をさらに含む、請求項8ないし15のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  17. 前記送電コイル装置は、前記構造体の外壁面と対向する前記第2の磁性体の内側の主面とは逆側の外側の主面を覆う第2の金属遮蔽体をさらに含む、請求項16に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  18. 前記構造体の外壁面には前記送電コイル素子の取り付け位置を示すマークが示されている、請求項8ないし17のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  19. 前記構造体の外壁面には前記送電コイル素子の取り付け位置を示す窪み領域が形成されている、請求項8ないし18のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システム。
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