JP2019001422A - 車両の自動クラッチ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マニュアルトランスミッション(MT)が搭載されて車両において、自動クラッチのクラッチ係合点の学習機会を増加させる。
【解決手段】エンジン12と、シフトレバー72の手動操作に基づいて変速段を選択する手動変速機16と、エンジン12と手動変速機16との間をクラッチアクチュエータ40によって断接する自動クラッチ14と、を備える車両10の、自動クラッチ制御装置100であって、手動変速機16の変速段がニュートラルである場合に、自動クラッチ14のクラッチ係合点を学習する学習制御手段52と、手動変速機16の変速段がニュートラルでない場合に、ドライバーへ手動変速機16の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行う第1報知出力制御手段54aと、を備える。これにより、自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習の機会を増加させることができる。
【選択図】図2
【解決手段】エンジン12と、シフトレバー72の手動操作に基づいて変速段を選択する手動変速機16と、エンジン12と手動変速機16との間をクラッチアクチュエータ40によって断接する自動クラッチ14と、を備える車両10の、自動クラッチ制御装置100であって、手動変速機16の変速段がニュートラルである場合に、自動クラッチ14のクラッチ係合点を学習する学習制御手段52と、手動変速機16の変速段がニュートラルでない場合に、ドライバーへ手動変速機16の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行う第1報知出力制御手段54aと、を備える。これにより、自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習の機会を増加させることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載された車両用自動クラッチに関し、特に、自動クラッチのクラッチ係合点を学習する学習制御技術に関する。
車両において、エンジン等の駆動源から発生した駆動力を駆動輪へ伝達する動力伝達機構の1つに自動クラッチがある。この自動クラッチでは、例えば、摩擦式クラッチ、およびこの摩擦クラッチの係合状態(接続状態)および解放状態(切断状態)を制御するアクチュエータ、などが設けられ、ドライバーのクラッチペダル操作とは別にクラッチの係合解放の制御が行われることができる。
このような車両用自動クラッチにおいて、クラッチ係合点(クラッチの接続点)を学習する制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の自動クラッチ制御装置がそれである。特許文献1に記載の自動クラッチ制御装置では、クラッチ係合点の学習開始条件の1つである変速機の変速段をニュートラルにすることに関し、自動化マニュアルトランスミッション(AMT)の変速段を強制的にニュートラルに切り替えられるようにすることで学習機会の頻度を増加させている。
上記自動クラッチ制御装置では、変速機が自動化マニュアルトランスミッションであるために、クラッチ係合点の学習に際して変速機の変速段を強制的にニュートラルに切り替えられるようにすることが可能であったが、ドライバーの手動操作力で変速段を選択するマニュアルトランスミッション(MT)においては、変速段を強制的にニュートラルに切り替えられるようにすることができない。そのため、このような場合には、クラッチ係合点の学習機会の頻度を増加させることができない。
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、マニュアルトランスミッション(MT)が搭載された車両において、自動クラッチのクラッチ係合点の学習機会を増加させることができる車両の自動クラッチ制御装置を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、原動機と、シフトレバーの手動操作に基づいて変速段を選択する手動変速機と、前記原動機と前記手動変速機との間をクラッチアクチュエータによって断接する自動クラッチと、を備える車両の、自動クラッチ制御装置であって、前記手動変速機の変速段がニュートラルである場合に、前記自動クラッチのクラッチ係合点を学習する学習制御手段と、前記手動変速機の変速段がニュートラルでない場合に、ドライバーへ前記変速機の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行う第1報知出力制御手段と、を備えることにある。
本発明の車両の自動クラッチ制御装置によれば、前記手動変速機の変速段がニュートラルでない場合に、ドライバーへ前記手動変速機の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行う第1報知出力制御手段を備える。このように、ドライバーへ手動変速機の変速段をニュートラルにするように促すことができるため、自動クラッチのクラッチ係合点の学習の機会を増加させうる。
本発明の一実施形態において、前記学習制御手段が、前記自動クラッチのクラッチ係合点を学習中である場合に、前記ドライバーへ学習中であることを示す報知出力を行う第2報知出力制御手段を、さらに備えるものである。
本発明の一実施形態において、前記第1報知出力制御手段および前記第2報知出力制御手段は、それぞれ光学的に報知する光学表示制御手段または音声により報知する音声出力制御手段の少なくとも一方であるものである。
本発明の一実施形態において、前記第1報知出力制御手段および前記第2報知出力制御手段は、共用される同一機器に対して実行されるものである。
本発明の一実施形態において、前記第1報知出力制御手段は、前記第2報知出力制御手段よりも多くの装置に対して実行されるものである。
本発明の一実施形態において、前記第1報知出力制御手段が前記ドライバーへ前記手動変速機の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行うのは、前記車両の停止を条件とするものである。
以下、本発明の一実施例である車両の自動クラッチ制御装置100について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る自動クラッチ制御装置100を備えた車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における制御系統の要部を説明する図である。
図1に示すように、車両10は、原動機であるエンジン12および手動変速機16を備えている。エンジン12と手動変速機16との間の動力伝達系路に、自動クラッチ14を備えており、エンジン12により発生させられた駆動力は、断接可能な自動クラッチ14を介して手動変速機16に伝達される。そして、手動変速機16により変速された駆動力は、差動歯車装置18を介して左右の駆動輪20へ伝達される。
クラッチアクチュエータ40は、電子制御装置50から入力されたアクチュエータ制御信号Sact1に基づき、油圧ライン42に作動油を供給したり、または作動油の流出を許容することにより、自動クラッチ14を係合させたり解放させたりする。
自動クラッチ14は、例えば、エンジン12のクランク軸に一体的に固定されたフライホイールと、それに対向して手動変速機16の入力軸側に配されたクラッチディスクと、を備え、クラッチアクチュエータ40から出力された油圧にしたがってクラッチディスクとフライホイールとが解放、係合される乾式単板式の摩擦クラッチである。
自動クラッチ14の断接操作は、運転者により操作されるクラッチペダル30により、フライホイールとクラッチディスクとを係合させたり解放させたりすることによって行われる。クラッチペダル30は、クラッチマスターシリンダ32および油圧ライン36を介してクラッチペダル反力発生装置34に接続されている。クラッチペダルストロークセンサ206は、例えば、クラッチペダル30の操作ストロークを電気的に検出する。クラッチペダルストロークセンサ206は、クラッチペダル30の位置、すなわちクラッチペダル操作量(mm)を検出し、クラッチペダルストロークセンサ206は、クラッチペダル30の位置を示すクラッチペダル位置信号Scppを電子制御装置50に出力する。
電子制御装置50は、例えば、所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、所定のプログラムに従って入力信号の処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置50は、クラッチペダルストロークセンサ206から入力されたクラッチペダル位置信号Scppに基づき、クラッチアクチュエータ40へアクチュエータ制御信号Sact1を出力する。基本的には、クラッチペダルストロークセンサ206から入力されたクラッチペダル位置信号Scppが、クラッチペダル30の踏込操作がなされたと判断される信号である場合には、電子制御装置50は、自動クラッチ14を解放状態にさせるアクチュエータ制御信号Sact1をクラッチアクチュエータ40へ出力する。一方、クラッチペダルストロークセンサ206から入力されたクラッチペダル位置信号Scppが、クラッチペダル30の戻し操作がなされたと判断される信号である場合には、電子制御装置50は、自動クラッチ14を係合状態にさせるアクチュエータ制御信号Sact1をクラッチアクチュエータ40へ出力する。
なお、電子制御装置50は、ドライバーのクラッチペダル操作とは無関係に、クラッチアクチュエータ40へ出力するアクチュエータ制御信号Sact1を制御することで自動クラッチ14の係合状態および解放状態の制御を行うことができる。そのため、電子制御装置50は、後述するように自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習制御を行うことができる。
油圧回路切替部58は、例えば、クラッチアクチュエータ40やクラッチペダルストロークセンサ206のフェイル時には、クラッチペダル30の操作によってクラッチマスターシリンダ32に発生した油圧を自動クラッチ14へ供給し、自動クラッチ14の係合操作または解放操作の制御をバックアップする。
ここで、油圧回路切替部58のバックアップ機能について説明する。クラッチマスターシリンダ32は、油圧ライン36に対してクラッチペダル30の位置、すなわちクラッチペダル操作量に応じた油圧を発生させている。もし、クラッチペダルストロークセンサ206から電子制御装置50に入力されたクラッチペダル位置信号Scppに異常があった場合、あるいはクラッチアクチュエータ40から電子制御装置50に入力されたクラッチアクチュエータ40の状態を知らせるアクチュエータモニタ信号Sact2に異常があった場合等には、電子制御装置50は、油圧回路切替部58に油圧回路を切り替えるための油圧回路切替信号Svalを出力する。油圧回路切替部58は、電子制御装置50から油圧回路切替信号Svalが入力されると、独立していた油圧ライン36および油圧ライン42を相互に接続し、クラッチペダル操作量に応じて発生された油圧ライン36の油圧が自動クラッチ14の断接操作を制御する油圧ライン42に伝達されるようにする。このとき、切り替えられた油圧回路は、クラッチペダル30の操作によって発生させた油圧ライン36の油圧によって直接自動クラッチ14の断接操作を行う油圧式クラッチとして機能させる。
手動変速機16は、例えば、同期噛合型平行軸式変速機であり、ドライバーがシフト装置70内のシフトレバー72を操作してシフトポジションを択一的に選択すると、シフトポジションセンサ208は、シフトポジションを検出してシフトポジションを示すシフトポジション信号Sspを電子制御装置50に出力する。シフトレバー72が手動操作されると、例えば、シフトレバー72の動きがシフトケーブル等の動きに変換され、それに連動して手動変速機16内の同期装置のスリーブが複数の変速段のうちドライバーによって選択されたシフトポジションに対応した所望の変速段を成立させるギヤ対の一方のギヤの側面側に移動させられることで変速段の変更が行われる。
車両10において、手動変速機16の変速段が切り換えられる、すなわち変速が行われる場合には、先ず、クラッチペダル30が踏込操作されて自動クラッチ14が解放状態とされる。これにより、エンジン12と手動変速機16との間の動力伝達経路が遮断される。
次いで、シフト装置70内のシフトレバー72が操作される。シフト装置70は、後進走行ポジション(Rポジション)である「R(リバース)」、中立ポジション「N(ニュートラル)」、又は前進走行ポジションである、例えば、第1速ポジション「1st」〜第6速ポジション「6th」の各シフトポジションを備えている。シフト装置70は、「1st」および「6th」並びに「R」の各シフトポジションの間にシフトポジション「N(ニュートラル)」を備えるように構成されている。シフトレバー72は、これらシフトポジションを択一的に手動操作されるように設けられている。このシフトレバー72の操作により、手動変速機16の複数の変速段のうちの何れかが選択されると、クラッチペダル30が戻し操作されて、自動クラッチ14の摩擦クラッチが半係合状態を経て完全係合状態とされる。これにより、エンジン12のエンジン回転速度が手動変速機16の入力軸の回転速度と同期されて、エンジン12と手動変速機16とが動力伝達状態とされる。
車両10は、アンチロックブレーキシステムECU60を備える。アンチロックブレーキシステムECU60は、車両10の走行状態に応じて図示しないブレーキ装置を作動させることで車両10の挙動を安定させる制動制御を実行する。アンチロックブレーキシステムECU60は、挙動を安定させる制動制御のために車速をモニタしているため、アンチロックブレーキシステムECU60は車速に関する情報を含むABS動作信号Sabsを電子制御装置50へ出力する。なお、ECUとは、Electronic control unitの略で、コンピュータによって各種装置を制御する電子制御装置である。
ところで、自動クラッチ14のクラッチ係合点は、経時変化によるクラッチディスクの摩耗や、車両10の発進停車の繰り返しによるクラッチディスクの摩擦熱による膨張などによって変化する。そのため、自動クラッチ14が解放状態から係合状態へ衝撃なくスムーズに移行されるためには、クラッチ係合点の学習がされるのが好ましい。
図2は、図1の電子制御装置50の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。電子制御装置50は、学習制御手段52および報知出力制御手段54を備える。学習制御手段52は、車速判定手段52a、停車継続意思判定手段52b、シフトポジション判定手段52c、学習判定手段52d、およびクラッチ制御手段52eを備え、報知出力制御手段54は、第1報知出力制御手段54a、第2報知出力制御手段54b、第3報知出力制御手段54c、および第4報知出力制御手段54dを備える。
車速判定手段52aは、例えば、アンチロックブレーキシステムECU60から入力された車速に関する情報を含むABS動作信号Sabsに基づいて、車速がゼロ、すなわち車両10が停車中であるか否かを判定する。なお、判定は、後述の出力軸回転速度センサ204により検出された手動変速機16の出力軸回転速度Nout(rpm)を表す信号、または図示していない車速センサで検出された信号などが用いられても良い。
停車継続意思判定手段52bは、例えば、ブレーキペダルストロークセンサ210が検出したブレーキペダル38の操作量(mm)、すなわちブレーキペダルの位置を示すブレーキペダル位置信号Sbpp、およびクラッチペダル30の位置を示すクラッチペダル位置信号Scppに基づいて、ドライバーの停車継続の意思を判定する。具体的には、ブレーキペダルがオン状態(踏込操作状態)且つクラッチペダルがオン状態(踏込操作状態)であれば、停車継続の意思が有ると判定される。したがって、これらブレーキペダルやクラッチペダルのいずれかの状態が変化した場合、すなわち戻し操作がされた場合には、停車継続の意思が無いと判定される。なお、停車継続意思判定手段52bは、上記ブレーキペダルがオン状態(踏込操作状態)、クラッチペダルがオン状態(踏込操作状態)に加えて、車速がゼロあることやシフトポジションが変化していないことを判定条件に加えることができ、特に、後述のステップS30、S80においては加えることが好適である。
また、停車継続意思判定手段52bは、停車継続の意思が無いと判定した場合、以下のような報知出力制御手段54に指示する指令信号を送る。クラッチ係合点の学習開始前であれば、後述するドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を報知出力装置80に行わせる第1報知出力信号Sinf1が既に出力されていればそれを無効とするように、停車継続意思判定手段52bは、第1報知出力制御手段54aに指示する指令信号を送る。クラッチ係合点の学習開始後、且つ学習完了前であれば、後述するクラッチ係合点を学習中であることを示す出力を報知出力装置80に行わせる第2報知出力信号Sinf2を無効とするように、停車継続意思判定手段52bは、第2報知出力制御手段54bに指示する指令信号を送り、さらに、第3報知出力制御手段54cが報知出力装置80に対して「クラッチ係合点の学習を中断したこと」を示す出力を行うように、停車継続意思判定手段52bは、第3報知出力制御手段54cに指示する指令信号を送る。
シフトポジション判定手段52cは、例えば、シフトポジションセンサ208が検出したシフトポジションを示すシフトポジション信号Sspに基づいて、手動変速機16の変速段がニュートラルであるか否か、すなわちシフトポジションがニュートラルであるか否かを判定する。なお、シフトレバー72がニュートラルのシフトポジションへ手動操作されると、それに連動して手動変速機16の変速段はニュートラルとされる。
また、クラッチ係合点の学習開始前であって、シフトポジションがニュートラルでない場合には、第1報知出力制御手段54aが報知出力装置80に対してドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行うように、シフトポジション判定手段52cは、第1報知出力制御手段54aに指示する指令信号を送る。
学習判定手段52dは、自動クラッチ14のクラッチ係合点を判定するための学習を実行する。ここで、クラッチ係合点であるか否かの判定は、予め用意された図示しないクラッチ係合点学習制御ルーチンにおいて、以下の手順で実行される。
車両10の停止(車速がゼロ)および自動クラッチ14の解放により、エンジン12のエンジン回転速度Neng(rpm)は、例えば、アイドリング回転速度(例えば、700rpm)となる。一方、駆動輪20に接続されている手動変速機16の入力軸回転速度Nin(rpm)および出力軸回転速度Noutはそれぞれゼロになる。ここで、手動変速機16の変速段がニュートラルであると、手動変速機16の入力軸と出力軸との間の動力伝達経路が遮断され、手動変速機16の入力軸は駆動輪20から切り離されるため、車両停車中であっても手動変速機16の入力軸は回転可能となる。このとき、手動変速機16の入力軸は駆動輪20から切り離されているため、自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習のために自動クラッチ14の係合を行っても、ドライバーの意図しない車両挙動、例えば、車両10の飛び出し等が引き起こされることがない。
学習判定手段52dは、クラッチ制御手段52eを介してクラッチアクチュエータ40へのアクチュエータ制御信号Sact1を制御し、自動クラッチ14を解放状態から係合状態にゆっくり変化させていく。そして、手動変速機16の入力軸回転速度Ninが、エンジン12のエンジン回転速度Neng(アイドリング回転速度)よりも低い目標回転速度(例えば、300rpm)で安定する状態が一定時間(例えば、約5sec)継続したとき、学習判定手段52dは、このときのクラッチアクチュエータ40へ出力しているアクチュエータ制御信号Sact1をクラッチ係合点として判定し記憶する。
また、学習判定手段52dは、自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習開始時であれば、第1報知出力信号Sinf1が既に出力されていればそれを無効とするように、学習判定手段52dは、第1報知出力制御手段54aに指示する指令信号を送り、さらに、第2報知出力制御手段54bが報知出力装置80に対してクラッチ係合点を学習中であることを示す出力を行うように、学習判定手段52dは、第2報知出力制御手段54bに指示する指令信号を送る。また、学習判定手段52dは、自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習完了時であれば、第2報知出力信号Sinf2を無効とするように、学習判定手段52dは、第2報知出力制御手段54bに指示する指令信号を送り、さらに、第4報知出力制御手段54dが報知出力装置80に対して「クラッチ係合点の学習を完了したこと」を示す出力を行うように、学習判定手段52dは、第4報知出力制御手段54dに指示する指令信号を送る。
クラッチ制御手段52eは、学習判定手段52dからの指令信号に基づき、自動クラッチ14を解放状態から係合状態へ至るまでの任意の状態とするアクチュエータ制御信号Sact1をクラッチアクチュエータ40へ出力する。
第1報知出力制御手段54aは、学習開始前のシフトポジション判定手段52cからの指令信号に基づき、ドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行うようにする第1報知出力信号Sinf1を報知出力装置80へ出力する。また、第1報知出力制御手段54aは、学習開始前の停車継続意思判定手段52bからの指令信号または学習開始時の学習判定手段52dからの指令信号に基づき、報知出力装置80への第1報知出力信号Sinf1を無効にする。
第2報知出力制御手段54bは、学習開始時の学習判定手段52dからの指令信号に基づき、報知出力装置80がクラッチ係合点を学習中であることを示す出力を行うように第2報知出力信号Sinf2を報知出力装置80へ出力する。また、第2報知出力制御手段54bは、学習中断時の停車継続意思判定手段52bからの指令信号または学習完了時の学習判定手段52dからの指令信号に基づき、報知出力装置80への第2報知出力信号Sinf2を無効とする。
第3報知出力制御手段54cは、学習中の停車継続意思判定手段52bからの指令信号に基づき、「クラッチ係合点の学習を中断したこと」を示す出力を行うように第3報知出力信号Sinf3を報知出力装置80へ出力する。
第4報知出力制御手段54dは、学習完了時の学習判定手段52dからの指令信号に基づき、「クラッチ係合点の学習を完了したこと」を示す出力を行うように第4報知出力信号Sinf4を報知出力装置80へ出力する。
図3は、図1の電子制御装置50の、車両停車中のクラッチ係合点学習の制御作動、および、ドライバーへ手動変速機16の変速段をニュートラルにすることを促す報知出力を行う制御作動の一例を示すフローチャートであり、クラッチ係合点の学習機会を増加させるために、ドライバーに手動操作で手動変速機16の変速段をニュートラルに選択してもらうことを目的としている。
図3のフローチャートは、例えば、電子制御装置50において所定の時間(例えば、数ms)毎にスタートを繰り返して実行される。
まず、車速判定手段52aに対応するステップS10において、車速がゼロ、すなわち車両10が停車中であるか否かが判定される。ステップS10の判定が肯定される場合はステップS20が実行される。ステップS10の判定が否定される場合は、リターンが実行される。
停車継続意思判定手段52bに対応するステップS20において、ドライバーの停車継続の意思確認が判定される。ステップS20の判定が肯定される場合はステップS30が実行される。ステップS20の判定が否定される場合は、リターンが実行される。
停車継続意思判定手段52bに対応するステップS30において、車速、ブレーキ、クラッチ、シフトポジションのいずれかが変化したか否かが判定される。ステップS30の判定が肯定される場合は、ドライバーに停車継続の意思が無いとしてリターンが実行される。ステップS30の判定が否定される場合は、ドライバーに停車継続の意思が有るとしてステップS40が実行される。
シフトポジション判定手段52cに対応するステップS40において、変速機16の変速段がニュートラルであるか否か、すなわちシフトポジションがニュートラルであるか否かが判定される。ステップS40の判定が肯定される場合はステップS60が実行される。ステップS40の判定が否定される場合は、ステップS50が実行される。
第1報知出力制御手段54aに対応するステップS50において、クラッチ係合点の学習の開始に先立って学習の開始条件を成立させるため、第1報知出力制御手段54aは、報知出力装置80がドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行うようにする第1報知出力信号Sinf1を報知出力装置80へ出力する。報知出力装置80は、第1報知出力制御手段54aから入力された第1報知出力信号Sinf1に基づき、ドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行う。そしてステップS30が実行される。ステップ50の報知出力装置80は、例えば、運転席の近傍に配設されており、光学的に報知するインストルメントパネルなどの光学表示装置または音声により報知するスピーカーなどの音声出力装置であり、1つの装置でも複数の装置でも良い。この場合、第1報知出力制御手段54aは、光学表示装置を制御する光学表示制御手段および音声出力装置を制御する音声出力制御手段の少なくとも一方であり、また、第2報知出力制御手段54b、第3報知出力制御手段54c、および第4報知出力制御手段54dも同様である。この報知出力装置80の出力により、ドライバーはシフトポジションをニュートラルへ操作するように促される。
学習判定手段52dに対応するステップS60において、クラッチ係合点の学習開始条件が満たされることとなるため、学習判定手段52dは、車両10の自動クラッチ14のクラッチ係合点の判定のための学習を開始する。そして学習の実行中に、ステップS70が実行される。
なお、動力伝達経路に手動変速機16が存在する場合、クラッチ係合点の学習を行うためには、ドライバーに手動操作で変速機16の変速段をニュートラルに選択してもらう必要がある。そのため、ステップS50において、報知出力装置80はドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促したのである。
第2報知出力制御手段54bに対応するステップS70において、学習判定手段52dは、報知出力装置80がクラッチ係合点を学習中であることを示す出力を行うように第2報知出力制御手段54bに指示する指令信号を送る。第2報知出力制御手段54bは、第2報知出力信号Sinf2を報知出力装置80へ出力することで、クラッチ係合点を学習中であることを示す出力を報知出力装置80に行わせる。このとき、もしステップS50におけるドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行うような第1報知出力信号Sinf1が維持されている場合には、学習判定手段52dは、その第1報知出力信号Sinf1を無効にして、報知出力装置80が「クラッチ係合点を学習中であること」を示す出力を行うように新たな第2報知出力信号Sinf2を第2報知出力制御手段54bから報知出力装置80へ出力させる。報知出力装置80は、第2報知出力制御手段54bから入力された第2報知出力信号Sinf2に基づき、「クラッチ係合点を学習中であること」を示す出力を行う。これにより、もしステップS50において報知出力装置80がドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行っていたならば、ドライバーはその理由を知得することができるため、ドライバーがシフトポジションをニュートラルへ操作したことに対する不安感は和らげられる。そしてステップS80が実行される。
停車継続意思判定手段52bに対応するステップS80において、学習開始後、車速、ブレーキ、クラッチ、シフトポジションのいずれかが変化したか否かが判定される。ステップS80の判定が肯定される場合は、ドライバーに停車継続の意思が無いとしてステップS90が実行される。ステップS80の判定が否定される場合は、ドライバーに停車継続の意思が有るとしてステップS110が実行される。
学習判定手段52dに対応するステップS90において、ドライバーに停車継続の意思が無いと判断されたため、学習判定手段52dは、自動クラッチ14のクラッチ係合点の判定のための学習を中断する。そしてステップS100が実行される。
第3報知出力制御手段54cに対応するステップS100において、学習判定手段52dは、ステップS70において「クラッチ係合点を学習中であること」を示す出力を報知出力装置80が行うようにした第2報知出力信号Sinf2を無効とする。そして学習判定手段52dは、報知出力装置80が「クラッチ係合点の学習を中断したこと」を示す出力を行うように第3報知出力制御手段54cに指示する指令信号を送る。第3報知出力制御手段54cは、第3報知出力信号Sinf3を報知出力装置80へ出力することで、クラッチ係合点を学習中であることを示す出力を報知出力装置80に行わせる。報知出力装置80は、第3報知出力制御手段54cから入力された第3報知出力信号Sinf3に基づき、「クラッチ係合点の学習を中断したこと」を示す出力を行う。そしてリターンが実行される。
学習判定手段52dに対応するステップS110において、クラッチ係合点の判定のための学習が完了したか否かが判定される。ステップS110の判定が肯定される場合、ステップS120が実行される。ステップS110の判定が否定される場合は、ステップS80が実行される。
第4報知出力制御手段54dに対応するステップS120において、学習判定手段52dは、ステップS70において「クラッチ係合点を学習中であること」を示す出力を報知出力装置80が行うようにした第2報知出力信号Sinf2を無効とする。そして学習判定手段52dは、報知出力装置80が「クラッチ係合点の学習を完了したこと」を示す出力を行うように第4報知出力制御手段54dに指示する指令信号を送る。第4報知出力制御手段54dは、第4報知出力信号Sinf4を報知出力装置80へ出力することで、「クラッチ係合点の学習を完了したこと」を示す出力を報知出力装置80に行わせる。報知出力装置80は、第4報知出力制御手段54dから入力された第4報知出力信号Sinf4に基づき、「クラッチ係合点の学習を完了したこと」を示す出力を行う。そしてリターンが実行される。
本実施例の車両10の自動クラッチ制御装置100によれば、手動変速機16の変速段がニュートラルでない場合に、報知出力装置80がドライバーへ手動変速機16の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行う。このように、ドライバーへ手動変速段16の変速段をニュートラルにするように促すため、自動クラッチ14のクラッチ係合点の学習の機会を増加させうる。
また、報知出力装置80が[クラッチ係合点の学習中であること」を示す報知出力を行うことから、報知出力装置80がドライバーへシフトポジションをニュートラルへ操作するように促す出力を行ったとしても、ドライバーはその理由を知得することができるため、不安感を和らげることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例では、原動機は内燃機関であるエンジン12であったが、これに限らない。原動機として、エンジンと電動機とが搭載されたハイブリッド車に本発明を適用しても良い。
前述の実施例では、自動クラッチ14は、乾式単板式の摩擦クラッチであったが、これに限らない。湿式や多板式の摩擦クラッチの他、電磁クラッチや磁粉式電磁クラッチでも良い。
また、前述の実施例では、図3のフローチャートは、所定の時間(例えば、数ms)毎にスタートを繰り返して実行されたが、これに限らない。例えば、車速がゼロなど、学習開始条件の1つの成立をトリガーとして、フローチャートのスタートが実行されても良い。
また、前述の実施例では、クラッチ係合点の学習開始条件の1つに停車中(車速がゼロ)であることを条件としたが、これに限らない。停車中でなくとも、手動変速機16の変速段をニュートラルとし、自動クラッチ14を解放した状態において、手動変速機16の入力軸回転速度Ninがクラッチ係合点として学習する目標回転速度(例えば、300rpm)よりも低ければ、車速に拘らずクラッチ係合点の学習が可能であるからである。例えば、完全に停車する少し手前で、入力軸回転速度センサ202により入力軸回転速度Ninが目標回転速度未満であることを検出して手動変速機16の変速段をニュートラルとした場合などである。
また、前述の実施例では、ステップS50、S70、S100、およびS120の報知出力装置80は、同じ機器を共用していたが、これに限らない。例えば、それぞれのステップにおいて、報知出力装置80は異なるものであっても良い。例えば、ドライバーへ手動操作の働きかけが必要なステップS50の報知出力装置80は、光学表示装置および音声出力装置の両方としつつ、ドライバーへ告知するのみのステップS70、S100、およびS120の報知出力装置80は、音声出力装置のみとしても良い。このように、ステップS50の報知出力装置80をステップS70の報知出力装置80よりも多くの装置で報知することにより、ドライバーへより強い働きかけをすることができる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
12:エンジン(原動機)
14:自動クラッチ
16:手動変速機
40:クラッチアクチュエータ
50:電子制御装置
52:学習制御手段
54:報知出力制御手段
80:報知出力装置
100:自動クラッチ制御装置
12:エンジン(原動機)
14:自動クラッチ
16:手動変速機
40:クラッチアクチュエータ
50:電子制御装置
52:学習制御手段
54:報知出力制御手段
80:報知出力装置
100:自動クラッチ制御装置
Claims (1)
- 原動機と、シフトレバーの手動操作に基づいて変速段を選択する手動変速機と、前記原動機と前記手動変速機との間をクラッチアクチュエータによって断接する自動クラッチと、を備える車両の、自動クラッチ制御装置であって、
前記手動変速機の変速段がニュートラルである場合に、前記自動クラッチのクラッチ係合点を学習する学習制御手段と、
前記手動変速機の変速段がニュートラルでない場合に、ドライバーへ前記手動変速機の変速段をニュートラルにするように促す報知出力を行う第1報知出力制御手段と、を備える
ことを特徴とする車両の自動クラッチ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017119994A JP2019001422A (ja) | 2017-06-19 | 2017-06-19 | 車両の自動クラッチ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017119994A JP2019001422A (ja) | 2017-06-19 | 2017-06-19 | 車両の自動クラッチ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019001422A true JP2019001422A (ja) | 2019-01-10 |
Family
ID=65007246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017119994A Pending JP2019001422A (ja) | 2017-06-19 | 2017-06-19 | 車両の自動クラッチ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019001422A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021095887A (ja) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | スズキ株式会社 | アイドリングストップ車両の報知装置 |
-
2017
- 2017-06-19 JP JP2017119994A patent/JP2019001422A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021095887A (ja) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | スズキ株式会社 | アイドリングストップ車両の報知装置 |
JP7375520B2 (ja) | 2019-12-18 | 2023-11-08 | スズキ株式会社 | アイドリングストップ車両の報知装置 |
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