JP2019000769A - 竪型ローラミル - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭と木質バイオマスのような性状の異なる被粉砕物を大きな改造無しで運用できる兼用の竪型ローラミルの提供。【解決手段】円筒状のハウジング2と、ハウジング2の中心部に被粉砕物を供給するシュート3と、シュート3の下方に設けられて被粉砕物を粉砕する粉砕部4と、粉砕部4の上方に設けられた回転分級機5と、粉砕部4で粉砕された粉砕物を回転分級機5に輸送する気流を形成する輸送機構6と、を有する竪型ローラミル1であって、回転分級機5を取り囲む筒状の整流部材20と、整流部材20の内側と外側のいずれか一方側に形成された気流の上昇流を他方側に導き、気流の下降流を形成するリターン流路15と、リターン流路15を開閉する開閉装置50と、を有する、という構成を採用する。【選択図】図1

Description

本発明は、竪型ローラミルに関するものである。
従来、微粉炭やセメントなどの被粉砕物を所望の粒子径に粉砕し、分級する装置として、竪型ローラミルが知られている。この竪型ローラミルは、粉砕部で被粉砕物を粉砕し、この粉砕物を気流に乗せて上昇させ、上昇した粉砕物を粉砕部の上方に設けられた分級機で分級するものである。このような竪型ローラミルにあっては、気流に混在させる粒子(粉砕物)を粒子径によって分類するための分級性能が重要となる。
竪型ローラミルに用いられる分級機として、垂直方向の軸を中心に回転する翼列を利用した回転分級機がある。この回転分級機における粒子を分級する原理は、粒子にガス流れが当たることによって作用する流体抗力と回転分級羽根の回転に伴って生じる旋回挙動によって作用する遠心力との差し引きによって粒子が回転分級羽根を通過できるかどうかで分級が行われる遠心分離と、粒子が回転分級羽根の表面に衝突してはじき出される衝突分級があると言われている。
従来技術では、回転分級機の形状やガス流れの流入方向を制御する等の工夫をすることによって分級性能を高めている。例えば、下記特許文献1では、回転分級機の周りにガイドコーンと称される逆円錐状の構造物でミル内部を区分し、ミル内部の外周を吹き上がる上昇流とミル中央部付近を下降する循環流れを形成している。これにより、ミル内部の外周を吹き上がる気流を偏向させて、粒子を回転分級羽根に向かう方向に流し、また、分級した粒子(粗粒子)をガイドコーンの内側を通って落下させ、再粉砕を行う。
特開2009−189909号公報
しかしながら、従来技術には、次のような問題がある。
従来技術では、分級した粒子を粉砕テーブル中央に戻すために逆円錐状のガイドコーンを設けており、その外側に上昇流を流し、その内側に下降流を形成している。この構成においては、回転分級機を通過できない粗粒子を受け止め、ミル中央部へ寄せて回転テーブルまで戻すことができる。
近年、二酸化炭素の排出量の削減等の観点から、石炭焚火力発電所において木質バイオマスを燃料として使用する技術が望まれている。石炭と比較して、木質バイオマスは繊維質のため、細かくなりにくい特徴があるが、1mm程度の粒径で数十μmの石炭(微粉炭)と同程度の燃焼性を示すことが分かっており、細かく粉砕せずに、粗い状態で竪型ローラミルから排出することができれば、粉砕容量を上げることができる。
しかしながら、木質バイオマスは繊維質であるため、上記従来技術の石炭ミルをそのまま使用した場合、ガイドコーンの内側に粗粒子が堆積してしまうことが懸念される。このため、木質バイオマスを粉砕する場合には、ガイドコーンを取り外すなどの改造が必要となり、燃料の切り替え毎に運転を停止しなければならず、発電できない時間が延びてしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、石炭と木質バイオマスのような性状の異なる被粉砕物を大きな改造無しで運用できる兼用の竪型ローラミルの提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、円筒状のハウジングと、前記ハウジングの中心部に被粉砕物を供給するシュートと、前記シュートの下方に設けられて前記被粉砕物を粉砕する粉砕部と、前記粉砕部の上方に設けられた回転分級機と、前記粉砕部で粉砕された粉砕物を前記回転分級機に輸送する気流を形成する輸送機構と、を有する竪型ローラミルであって、前記回転分級機を取り囲む筒状の整流部材と、前記整流部材の内側と外側のいずれか一方側に形成された前記気流の上昇流を他方側に導き、前記気流の下降流を形成するリターン流路と、前記リターン流路を開閉する開閉装置と、を有する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記被粉砕物として、木質バイオマスが前記シュートから供給された場合には、前記開閉装置は、前記リターン流路を閉じ、前記被粉砕物として、石炭が前記シュートから供給された場合には、前記開閉装置は、前記リターン流路を開く、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記粉砕部と前記整流部材との間に、前記気流の流路面積を絞る縮流流路を有し、前記縮流流路は、前記ハウジングの中心部に設けられた第1の縮流リングと、前記ハウジングからその中心部に向かって突出して設けられた第2の縮流リングと、の間に形成されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記粉砕部と前記整流部材との間において前記ハウジングの内壁から突出し、上昇する前記気流を前記整流部材の内側に導く気流誘導部を有する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記粉砕部と前記整流部材との間において前記ハウジングの内壁から突出し、前記整流部材の外側を下降する前記気流に含まれる前記粉砕物を前記粉砕部に導く粉砕物誘導部を有する、という構成を採用する。
本発明によれば、石炭と木質バイオマスのような性状の異なる被粉砕物を大きな改造無しで運用できる兼用の竪型ローラミルが得られる。
本発明の実施形態における石炭を粉砕するときの様子を示す竪型ローラミル1の概略構成図である。 本発明の実施形態における木質バイオマスを粉砕するときの様子を示す竪型ローラミル1の概略構成図である。 本発明の実施形態における開閉装置50の構成を示す(a)斜視図、(b)平面断面模式図である。 本発明の実施形態の一変形例における開閉装置50Aの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の一変形例における開閉装置50Bの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の一変形例における開閉装置50Cの構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態における石炭を粉砕するときの様子を示す竪型ローラミル1の概略構成図である。図2は、本発明の実施形態における木質バイオマスを粉砕するときの様子を示す竪型ローラミル1の概略構成図である。
本実施形態の竪型ローラミル1は、被粉砕物を粉砕し、所望の粒径の粉砕物を分級し、気流に乗せて排出するものである。図1に示す符号Cは、石炭(被粉砕物)を示し、粉砕物を示し、符号Fは気流を示す。また、図2に示す符号Pは、ペレット状に固めた木質バイオマス(被粉砕物)を示し、符号Fは気流を示す。
図1及び図2に示すように、竪型ローラミル1は、円筒状のハウジング2と、ハウジング2の中心部に被粉砕物を供給するシュート3と、シュート3の下方に設けられて被粉砕物を粉砕する粉砕部4と、粉砕部4の上方に設けられた回転分級機5と、粉砕部4で粉砕された粉砕物を回転分級機5に輸送する気流を形成する輸送機構6と、後述する整流部材20と、後述する開閉装置50と、を備えて構成されたものである。
ハウジング2は、鉛直方向に沿って立てられた円筒状のもので、その上端開口を覆う蓋体7を有する。蓋体7には、その中心部に円筒状のシュート3が挿通されている。このシュート3は、鉛直方向に沿って配置されたもので、その上端開口が蓋体7の外側に配置され、下端開口がハウジング2の内部の回転分級機5の下方に配置されたものである。シュート3には、図示しない原料供給装置が接続されており、これによって所定量の被粉砕物が、ハウジング2の内部に供給されるようになっている。
また、蓋体7には、その裏面側に回転分級機5が取り付けられている。回転分級機5は、蓋体7の中心部に設けられた回転ロータに多数枚の回転分級羽根8を周方向に等間隔で配置したもので、駆動装置によって回転ロータを回転させることにより、回転分級羽根8を所定の回転速度で回転させるものである。回転分級羽根8を通過した粉砕物は、ハウジング2の上部に設けられた排出管9から、竪型ローラミル1の外部に排出されるようになっている。
粉砕部4は、ハウジング2の底部に設けられた回転テーブル11と、この回転テーブル11上を転動する複数の粉砕ローラ12と、を備えて構成されたものである。
回転テーブル11は、水平面上にて比較的低速で回転するよう構成されたものである。
粉砕ローラ12は、ローラ加圧装置によって回転テーブル11に圧接させられ、その状態で回転テーブル11が回転することにより、回転テーブル11上を転動するものである。
このような構成のもとに粉砕部4は、シュート3から回転テーブル11の中心部に供給された被粉砕物を、回転テーブル11の遠心力によってその外周側に移動させ、回転テーブル11の上面と粉砕ローラ12との間に噛み込み、圧縮力と剪断力とによって粉砕するようになっている。
輸送機構6は、ハウジング2の底部側面に設けられた空気導入部13と、この空気導入部13の導入口13aから外部の空気を導入させる空気導入手段とを備えたもので、空気導入手段によって空気を回転テーブル11の外縁部に案内し、その後、ハウジング2の内部を上昇させて排出管9に流入させるようにしたものである。このような構成のもとに、輸送機構6は、ハウジング2の底部側、すなわち回転テーブル11側から、ハウジング2の上部側、すなわち排出管9側に向かう気流を生じさせ、この気流に乗せて(同伴させて)、粉砕物を回転分級機5に輸送するようになっている。
上記構成の竪型ローラミル1には、回転分級機5の外側を取り囲む筒状の整流部材20が設けられている。整流部材20は、図示しない梁部材によってハウジング2に支持されている。この整流部材20は、図1に示すように、上昇流を回転分級羽根8に沿う方向に導くものであり、回転分級羽根8と一定の間隔をあけて配置されたガイド面21を有する。本実施形態の回転分級羽根8は、上方に向かうに従って径方向に広がるように傾斜配置されており、ガイド面21は、それに対応して逆立ち円錐状(漏斗状)に形成されている。この整流部材20の上端部20aは、回転分級羽根8の全高の半分以上の高さに配置されている。
整流部材20は、回転分級羽根8の下部8bから上部8aにかけて回転分級羽根8の翼間に気流が流れる流路を形成する。すなわち、ガイド面21と回転分級羽根8との間隔は、狭く設定することが好ましい。例えば、ガイド面21は、回転分級羽根8と摺接するような間隔で配置してもよい。整流部材20は、回転分級羽根8の下端8b1に向かって上昇する気流を誘い込む拡径部22を有する。回転分級羽根8の下端8b1は、回転分級羽根8の翼間流路の入口を形成する。拡径部22は、ガイド面21の下端から下方に延在している。この拡径部22は、下方に向かうに従って径が漸次大きくなる円錐状に形成されている。
整流部材20の上端部20aと、ハウジング2の隔壁部2bとの間には、リターン流路15が形成されている。ハウジング2の隔壁部2bは、水平方向に延在するハウジング2の天井壁であり、回転分級機5を通過する前の空間(粉砕部4側の空間)と、回転分級機5を通過した後の空間(排出管9側の空間)とを、隔てている。リターン流路15は、整流部材20の内側に形成された気流の上昇流を整流部材20の外側に導き気流の下降流を形成するリング状の流路である。
竪型ローラミル1は、粉砕部4と整流部材20との間においてハウジング2の内壁2aから突出して設けられた気流誘導部31と、粉砕物誘導部32と、を有する。気流誘導部31は、ハウジング2の内壁2aに沿って上昇する気流を整流部材20の内側に導くものである。粉砕物誘導部32は、整流部材20の外側を下降する気流に含まれる粉砕物を粉砕部4に導くものである。これら気流誘導部31及び粉砕物誘導部32は、後述する第2の縮流リング30に設けられている。
気流誘導部31は、第2の縮流リング30の下側にリング状に設けられると共に斜め上方に傾く傾斜面を有する。一方、粉砕物誘導部32は、第2の縮流リング30の上側にリング状に設けられると共に斜め下方に傾く傾斜面を有する。粉砕物誘導部32は、粉砕物が滑り落ちやすいように気流誘導部31よりも傾斜角度を大きくしている。このように、第2の縮流リング30には、気流誘導部31の斜め上方に傾く傾斜面と、粉砕物誘導部32の斜め下方に傾く傾斜面とが、上下において背面合せで一体的に設けられている。
上記構成の竪型ローラミル1は、粉砕部4と整流部材20との間に、気流の流路面積を絞る縮流流路10を有する。縮流流路10は、気流の流速を速めて、ハウジング2内に滞留しやすい比較的大きな粉砕物(特に木質バイオマス)の排出性を改善させる。この縮流流路10は、ハウジング2の中心部に設けられた第1の縮流リング40と、ハウジング2からその中心部に向かって突出して設けられた第2の縮流リング30と、の間に形成されている。
第1の縮流リング40は、シュート3の周囲に設けられている。この第1の縮流リング40は、回転分級機5の下端からシュート3の下端までの領域に設けられている。第1の縮流リング40は、シュート3からハウジング2の内壁2aに向かってハウジング2の半径方向外側に突出(延出)している。
第2の縮流リング30は、ハウジング2の内壁2aに設けられている。この第2の縮流リング30は、ハウジング2の半径方向において、第1の縮流リング40と対向可能な高さに設けられている。第2の縮流リング30は、ハウジング2の内壁2aからシュート3に向かってハウジング2の半径方向内側に突出(延出)している。
第2の縮流リング30は、第1の縮流リング40の外径よりも大きな内径を有する。すなわち、第2の縮流リング30は、ハウジング2の半径方向において、第1の縮流リング40と隙間をあけて対向する。この隙間が、縮流流路10となる。本実施形態では、縮流流路10は、ハウジング2の半径の1/2よりも外側の領域に形成されている。また、第2の縮流リング30の内径は、ハウジング2の内壁2aの径よりも小さい。すなわち、縮流流路10は、ハウジング2の内壁2aよりも内側の領域に形成されている。
第2の縮流リング30と対向する第1の縮流リング40の対向面42は、フラットに形成されている。第1の縮流リング40に形成された対向面42は、回転分級羽根8の下端8b1から鉛直下方に所定距離で垂設されている。なお、第1の縮流リング40に対向する第2の縮流リング30の対向部(先端部)にも、粉砕物誘導部32の下端から鉛直下方に所定距離で垂設されたフラット面(不図示)が、対向面42と平行に形成されている。第1の縮流リング40の下部には、第2の縮流リング30に向かうに従って上方に傾斜する傾斜面41が形成されている。傾斜面41は、対向面42の下端からシュート3の下端まで形成されている。
上記構成の竪型ローラミル1は、リターン流路15を開閉する開閉装置50を備えている。開閉装置50は、整流部材20の上端部20aとハウジング2の隔壁部2bとの間に開閉可能に設けられた複数の板状部材51を有する。図1に示すように、被粉砕物として、石炭Cがシュート3から供給された場合には、開閉装置50は、リターン流路15を開くようになっている。また、図2に示すように、木質バイオマスPがシュート3から供給された場合には、開閉装置50は、リターン流路15を閉じるようになっている。
図3は、本発明の実施形態における開閉装置50の構成を示す(a)斜視図、(b)平面断面模式図である。なお、図3(a)においては、図3(b)に示すリング状に形成されたリターン流路15の一部(符号Aで囲まれた領域)を概念的に表現している。
開閉装置50は、板状部材51を鉛直方向に延びる軸線回りに回動させる回動軸52を有する。回動軸52の下端は、整流部材20の上端部20aに回転可能に支持され、また、回動軸52の上端は、ハウジング2の隔壁部2bに回転可能に支持されている。
このような板状部材51は、整流部材20の上端部20aに沿って周方向に複数設けられている。複数の板状部材51は、図示しないリンク機構により外部から開閉操作することが可能とされている。例えば、このようなリンク機構として、可変ベーン機構を採用してもよい。可変ベーン機構は、例えば、回動軸52の上端に固定したピースのそれぞれをリング部材と係合させ、このリング部材を周方向に回転させることで、リング部材に係合した複数の板状部材51の開閉角度を調整するものである。
図1及び図2に戻り、このような構成の竪型ローラミル1によって被粉砕物を粉砕し、所望の粒径の粉砕物を分級し排出管9から排出するには、従来と同様にしてシュート3より被粉砕物を供給し、粉砕部4を駆動させるとともに、輸送機構6、回転分級機5をそれぞれ駆動させる。すると、被粉砕物は粉砕部4において粉砕され、微粒子や粗粒子を含む粉砕物となる。
粉砕部4において粉砕された粉砕物は、輸送機構6によって生じさせられた気流に乗せられ、粉砕部4の回転テーブル11上からハウジング2の上部側に運ばれる。気流は、回転テーブル11の外縁部を通過する際に、旋回成分が付与され、その遠心力によってハウジング2の内壁2aに沿って流れるようになり、これによってこの内壁2a近傍を上昇するようになる。この気流は、ハウジング2の内壁2aに沿ってある程度上昇すると、第2の縮流リング30の下部の気流誘導部31によって縮流流路10に導かれる。縮流流路10は、気流の流路面積を絞ることで流速を上げ、粉砕物の排出性を向上させる。
この気流は、縮流流路10を通過すると、整流部材20の内側に導かれる。本実施形態の気流誘導部31は、ハウジング2の中心部側に突出しているため、内壁2aに沿って上昇する気流を整流部材20の内側に導くことができる。整流部材20は、回転分級機5の外側を取り囲むように設けられており、上昇流を回転分級羽根8に沿う方向に導く。この構成によれば、粉砕物は上昇途中で分級されることとなり、分級前に粗粒子を含む粉砕物の全てを最上部まで吹き上げる必要がなく、輸送機構6の負荷が低減される。整流部材20の内側では、回転分級羽根8の下部8bから上部8aに亘って粉砕物の分級が行われる。回転分級羽根8を通過した微粒子は、排出管9からハウジング2の外部に排出される。
図1に示すように、被粉砕物として石炭Cがシュート3から供給される場合には、リターン流路15が開閉装置50によって開かれている。リターン流路15は、整流部材20の内側に形成された気流の上昇流を整流部材20の外側に導き、気流の下降流を形成する。このため、回転分級羽根8を通過しなかった粗粒子は、整流部材20の上端部20aまで到達し、整流部材20の外側を下降するため、整流部材20の内側を上昇する気流と分断される。このため、分級された粗粒子が、上昇流によって押し戻されて回転分級機5に何度もアプローチする間に、誤って回転分級羽根8を通過する確率を低減することができる。整流部材20の外側を下降する粗粒子は、ハウジング2の内壁2aから突出する粉砕物誘導部32によって、回転テーブル11の中央部に戻される。これにより、粗粒子の再度の粉砕工程までにかかる時間を短縮することができる。
一方、図2に示すように、被粉砕物として木質バイオマスPがシュート3から供給される場合には、リターン流路15が開閉装置50によって閉じられている。木質バイオマスPは、上述したように1mm程度の粒径で数十μmの石炭Cと同程度の燃焼性を示すことが分かっており。細かく粉砕せずに、粗い状態で竪型ローラミル1から排出することができれば、粉砕容量を上げることができる。よって、リターン流路15を閉じ、分級された粗粒子を、逆に、上昇流によって押し戻して回転分級機5に何度もアプローチさせることによって、粗粒子の排出性を促進させることができる。また、リターン流路15を閉じることにより、繊維質の木質バイオマスPが絡み合って整流部材20の外側に堆積してしまうことを防止することができる。なお、この場合、粗粒子の排出性を促進させるために、回転分級機5の回転を停止させてもよい。
このように、上述の本実施形態によれば、円筒状のハウジング2と、ハウジング2の中心部に被粉砕物を供給するシュート3と、シュート3の下方に設けられて被粉砕物を粉砕する粉砕部4と、粉砕部4の上方に設けられた回転分級機5と、粉砕部4で粉砕された粉砕物を回転分級機5に輸送する気流を形成する輸送機構6と、を有する竪型ローラミル1であって、回転分級機5を取り囲む筒状の整流部材20と、整流部材20の内側に形成された気流の上昇流を整流部材20の外側に導き、気流の下降流を形成するリターン流路15と、リターン流路15を開閉する開閉装置50と、を有する、という構成を採用することによって、石炭と木質バイオマスのような性状の異なる被粉砕物を大きな改造無しで運用できる兼用の竪型ローラミル1が得られる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、本発明の実施形態の一態様として、以下のような変形例を採用し得る。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の実施形態の一変形例における開閉装置50Aの構成を示す斜視図である。
図4に示す開閉装置50Aでは、板状部材51Aの回動軸52Aが水平方向に延びる軸回りに回転自在に支持されている。この構成によれば、板状部材51Aが水平方向に延びる軸回りに回動することで、リターン流路15が開閉される。
図5は、本発明の実施形態の一変形例における開閉装置50Bの構成を示す斜視図である。
図5に示す開閉装置50Bでは、水平方向に延びる軸回りに回動する板状部材51Bがブラインド状に配置されている。板状部材51Bの回動軸52Bは、図示しないチルトポールやコードなどで角度を調整可能に連結されている。この構成によれば、複数の板状部材51Bが水平方向に延びる軸回りに回動することで、リターン流路15が開閉される。
図6は、本発明の実施形態の一変形例における開閉装置50Cの構成を示す斜視図である。
図6に示す開閉装置50Cでは、ハウジング2の隔壁部2bに、板状部材51Cが挿抜可能な貫通孔2b1が形成されている。この構成によれば、板状部材51Cの貫通孔2b1に対する抜き差しによって、リターン流路15が開閉される。
また、例えば、上記実施形態では、筒状の整流部材20の内側に上昇流を形成し、整流部材20の外側に下降流を形成したが、上述した従来技術のように整流部材20として逆円錐状のガイドコーンを設けた場合には、ガイドコーンの外側に上昇流を形成し、整流部材20の内側に下降流を形成する構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、被粉砕物として石炭と木質バイオマスを例示したが、例えば、セメントや草系バイオマスなどをペレット状に固めたものを被粉砕物とする竪型ローラミルにも本発明を適用することができる。
1 竪型ローラミル
2 ハウジング
2a 内壁
3 シュート
4 粉砕部
5 回転分級機
6 輸送機構
10 縮流流路
15 リターン流路
20 整流部材
30 第2の縮流リング
31 気流誘導部
32 粉砕物誘導部
40 第1の縮流リング
50 開閉装置

Claims (5)

  1. 円筒状のハウジングと、前記ハウジングの中心部に被粉砕物を供給するシュートと、前記シュートの下方に設けられて前記被粉砕物を粉砕する粉砕部と、前記粉砕部の上方に設けられた回転分級機と、前記粉砕部で粉砕された粉砕物を前記回転分級機に輸送する気流を形成する輸送機構と、を有する竪型ローラミルであって、
    前記回転分級機を取り囲む筒状の整流部材と、
    前記整流部材の内側と外側のいずれか一方側に形成された前記気流の上昇流を他方側に導き、前記気流の下降流を形成するリターン流路と、
    前記リターン流路を開閉する開閉装置と、を有する、ことを特徴とする竪型ローラミル。
  2. 前記被粉砕物として、木質バイオマスが前記シュートから供給された場合には、前記開閉装置は、前記リターン流路を閉じ、
    前記被粉砕物として、石炭が前記シュートから供給された場合には、前記開閉装置は、前記リターン流路を開く、ことを特徴とする請求項1に記載の竪型ローラミル。
  3. 前記粉砕部と前記整流部材との間に、前記気流の流路面積を絞る縮流流路を有し、
    前記縮流流路は、前記ハウジングの中心部に設けられた第1の縮流リングと、前記ハウジングからその中心部に向かって突出して設けられた第2の縮流リングと、の間に形成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の竪型ローラミル。
  4. 前記粉砕部と前記整流部材との間において前記ハウジングの内壁から突出し、上昇する前記気流を前記整流部材の内側に導く気流誘導部を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の竪型ローラミル。
  5. 前記粉砕部と前記整流部材との間において前記ハウジングの内壁から突出し、前記整流部材の外側を下降する前記気流に含まれる前記粉砕物を前記粉砕部に導く粉砕物誘導部を有する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の竪型ローラミル。
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