JP2019000466A - 自動車シート用クッション - Google Patents

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Hitomi Matsumoto
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Abstract

【課題】搭乗者の体格に関係なく使用でき、自動車内での居眠りの快適化や、事故による頭部の怪我を防止できる自動車シート用クッションを提供することにある。【解決手段】一方向に長い形状のクッション部11と、クッション部11の長手方向に対して略直角に設けられ、取り付け時に、張力が生じるよう構成される、紐状又は帯状の取付部12a、12bとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車内での快適な居眠りや、事故による頭部の怪我の防止を目的として使用される自動車シート用クッションに関する。
子供は、自動車に乗ると、その振動からか居眠りをすることが多い。この際、チャイルドシートを使用する子供は、自然な姿勢で、快適に眠ることができるが、チャイルドシートの着用義務が終了した子供は、不自然な姿勢をとったり、シートベルトが首に掛かったりすることがあり、このような状態が長時間続くことは、寝違え等の怪我の原因となる。
このような状況を鑑みて、従来から、簡易に取り付け可能な、子供用のクッションの技術が提案されてきた。例えば、特許文献1では、一組の円柱状のクッションを子供の頭部の高さとなるようヘッドレストのシャフトに取り付ける技術が開示されており、このクッションによって、子供の頭部を支えることができる。
一方、急カーブや、他の自動車に横から衝突されることによって、遠心力が生じた場合、大人子供関係なく、搭乗者の上体は遠心力によって倒れ、搭乗者はドアやドアガラスに頭部をぶつけることがあった。
このとき、子供であれば、例えば、特許文献1に開示される技術によって頭部を保護することができる。また、大人であれば、例えば、特許文献2に開示されるヘッドレストに取り付け可能なコの字型のクッションの技術によって頭部を保護することができる。
特開2006−247350号公報 実用新案登録第3024929号公報
しかしながら、このような自動車シートに取り付けるタイプのクッションは、大人と子供とが共用することができず、搭乗者に応じて付け替える必要があり、利便性の観点から好ましいとはいえない。例えば、前述の、特許文献1に開示される技術は子供用のクッションであり、特許文献2に開示される技術は大人用のクッションであって、大人と子供とが共用することはできない。なお、特許文献1に開示される技術は、このクッションを取り付けたシートに大人が座る際には、邪魔にならないよう、ヘッドレストカバーの態様に変形することができるものの、結局のところ、大人がクッションとして使用することはできない。
本発明は、従来のこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、搭乗者の体格に関係なく使用でき、自動車内での居眠りの快適化や、事故による頭部の怪我を防止できる自動車シート用クッションを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の第1の側面に係る自動車シート用クッションによれば、一方向に長い形状のクッション部と、クッション部の長手方向に対して略直角に設けられ、取り付け時に、張力が生じるよう構成される、紐状又は帯状の取付部とを備えることができる。前記構成により、搭乗者の体格に関係なく使用可能な自動車シート用クッションを提供できる。
本発明の第2の側面に係る自動車シート用クッションによれば、前記クッション部をL字形状にできる。前記構成により、より好適に搭乗者の頭部を支えることができる。
本発明の第3の側面に係る自動車シート用クッションによれば、前記取付部を二以上有する。前記構成により、より広い範囲でクッション部の位置調整ができる。
自動車シートの各部位の名称、及び、上下方向、左右方向、前後方向、外周方向の定義を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る自動車シート用クッションの構成図である。 本発明の一実施形態に係る自動車シート用クッションを自動車シートに取り付けた状態を示す図であって、図3Aは、自動車シートを右方向から観察した図であり、図3Bは、自動車シートを上方向から観察した図である。 自動車シート用クッションにおけるクッション部の他の実施形態を示した図である。 自動車シート用クッションを自動車シートに取り付ける方法を説明するための図である。 自動車シート用クッションの左右方向の位置を調整する方法を説明するための図である。 自動車シート用クッションの上下方向の位置を調整する方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための自動車シート用クッションを例示するものであって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
なお、以下の説明で用いる、自動車シートの各部位の名称、及び、上下方向、左右方向、前後方向、外周方向の定義については、図1を参照されたい。
(自動車シート用クッション1)
本発明の一実施形態に係る自動車シート用クッション1について、図2〜図7に基づいて説明する。
本発明の一実施形態に係る自動車シート用クッション1は、図2に示すように、クッション部11と取付部12とからなり、自動車シートのシートバックに取り付けられる。このように、自動車シート用クッション1は、少ない部材で構成されるため、低廉に製造可能である。
以下で、クッション部11及び取付部12について説明する。なお、以下の説明において、自動車シート用クッション1は、右側の自動車シートに適用し、クッション部11はシートバックの右寄りに配されることを前提に説明しているが、自動車シート用クッション1の取り付け方法はこれに限定されない。例えば、自動車シート用クッション1を左側の自動車シートに適用する場合は、クッション部11がシートバックの左寄りに配する。また、一つの自動車シートに対して、2つの自動車シート用クッション1を適用してもよい(詳細は後述する)。
(クッション部11)
クッション部11は、シートバックに取り付けられた自動車シート用クッション1を右方向から観察した際、図3Aに示すように、長辺11aと短辺11bとからなる上下を反転したL字形状であり、長辺11aの大きさは、シートバックの上下方向の大きさと略同一である。また、短辺11bは、人の頭部より一回り大きく、これにより、搭乗者の頭部全体を支えることができる。
なお、クッション部11の形状は、特に限定されず、例えば、図4Aに示すように、長辺11a及び短辺11bの断面が円形であってもよい。また、図4B及び図4Cに示すように、長辺11aのみからなる棒状のクッションであってもよく、この構成であれば、自動車シート用クッション1を運転席のシートバックに適用しても、自動車の運転者の視界を狭めることがない。また、クッション部11に用いられるクッション材は、特に限定されないが、例えば、低反発ウレタンフォーム、パイプ、羽根、そばがら、ポリエステル綿、ラテックス、真綿(シルク)、パンヤ、キャメル、ウール、コルマビーズ、極小ビーズ等であってもよい。
(取付部12)
取付部12は、環状の平ゴムである、第一取付部12aと第二取付部12bとからなり、図2に示すように、クッション部11の長辺11aに対して略直角に、且つ、上下方向に異なる位置に設けられる。第一取付部12a及び第二取付部12bは、シートバックに取り付けられたとき、図3Bに示すように、シートバックを外周方向に一周する状態となる。また、第一取付部12a及び第二取付部12bの長さは、上下方向に対して垂直な方向の、シートバックの外周よりも若干短くなるよう設けられている。
これにより、自動車シート用クッション1は、シートバックに取り付けられたとき、必然的に、長辺11aが上下方向を、短辺11bが前後方向を向く態様となり、第一取付部12a及び第二取付部12bに生じる張力によって、第一取付部12a及び第二取付部12bがシートバックを締め付けることで、シートバックに固定される。
なお、取付部12は、前述の形状に限定されず、例えば、ドレスベルトやリングベルトのような金具等を用いて固定する態様にしてもよいし、紐で括りつける態様にしてもよい。また、自動車シート用クッション1において、取付部12は、少なくとも一つ設けられていればよいが、取り付け強度や、後述する、上下方向の位置調整の観点から、少なくとも二箇所以上に設けられることが好ましい。
(自動車シート用クッション1の取り付け方法)
自動車シート用クッション1の取り付け方法について、図5〜図7に基づいて説明する。自動車シート用クッション1は、図5に示すように、長辺11aが上下方向で、短辺11bが上側で、クッション部11がシートバックの右寄りに配されるよう、第一取付部12a及び第二取付部12bのなす環をヘッドレスト側からシートバックに通すことで取り付けることができる。
このように、自動車シート用クッション1は非常に簡単に取り付けることができる。なお、左側の自動車シートに自動車シート用クッション1を適用する場合は、クッション部11をシートバックの左寄りに配するよう取り付ける。
また、図6に示すように、第一取付部12a及び第二取付部12bを、外周方向にずらして移動させることで、クッション部11の左右方向の位置を調整できる。一方、図7に示すように、第一取付部12a及び第二取付部12bを、上下方向に移動させることで、クッション部11の上下方向の位置を調整できる。このとき、クッション部11を一定以上、上方向に移動させると、第一取付部12aがシートバックから外れてしまうことがあるが、少なくとも第二取付部12bは、シートバックから外れることはない。このように、より広範囲で上下方向の位置調整を可能とするため、取付部12は、少なくとも二箇所以上に設けられることが好ましい。
このように、自動車シート用クッション1は、クッション部11の位置を左右方向、上下方向共に自由に変更することができるため、搭乗者の体格に合わせて取り付けることができる。
以上では、一つの自動車シートに対して、一つの自動車シート用クッション1を適用する方法を説明したが、一つの自動車シートに対して、二つの自動車シート用クッション1を適用してもよい。具体的には、二つの自動車シート用クッション1のクッション部11が、それぞれ、シートバックの右寄りと左寄りに配されるよう取り付けてもよい。これによって、自動車シート用クッション1は、搭乗者を両側から支えることができる。
(自動車シート用クッション1の効果)
自動車シート用クッション1は、予め、搭乗者の体格に合わせて取り付けることで、以下の効果が期待できる。
(1)体格に合わせて取り付けられた自動車シート用クッション1にもたれ掛かかることで、自然な体勢で快適に居眠りでき、寝違え等の怪我を防止できる。
(2)事故による衝撃や、急カーブ時の遠心力によって生じる左右方向の慣性力で搭乗者の上体が左右方向に倒れたとき、搭乗者の頭部がドアやドアガラスにぶつかることを防止できる。
以上の通り、本発明によれば、低廉に製造可能でありながら、搭乗者の体格に関係なく使用でき、自動車内での居眠りの快適化や、事故による頭部の怪我を防止できる自動車シート用クッションを提供することができる。
本発明に係る自動車シート用クッションは、自動車内での居眠りの快適化や、事故による頭部の怪我を防止する用途に使用できる。
1…自動車シート用クッション
11…クッション部;11a…長辺;11b…短辺
12…取付部;12a…第一取付部;12b…第二取付部

Claims (3)

  1. 一方向に長い形状のクッション部と、
    クッション部の長手方向に対して略直角に設けられ、取り付け時に、張力が生じるよう構成される、紐状又は帯状の取付部と、を備える自動車シート用クッション。
  2. 請求項1に記載の自動車シート用クッションであって、
    前記クッション部がL字形状である自動車シート用クッション。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自動車シート用クッションであって、
    前記取付部を二以上有する自動車シート用クッション。
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