JP2019000211A - 伸縮カーテンレールのジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテンレールの段差部において大きな衝撃音が発生せず、ランナのスムーズな移動を可能にする伸縮カーテンレールのジョイントを提供する。【解決手段】 内側レール20の挿入側端部に取り付けられるジョイント1は、外周面が外側レール21の内壁面に倣うように形成され、かつ本体2の上部にスリット6で分離する様に形成された舌片4を備えた中空状の本体2と、内側レール20の挿入側端部に固定するための取付部3とを備える。外側レール21にジョイント1が挿入される過程で、舌片4の上部に有る凸部7が押下されることにより本体2が弾性変形し、その側面が外側に膨出して外側レール21の内壁に当接し、ジョイント1の本体2の側面及び凸部7の上面が外側レール21の内壁面に密接し、これによってランナが移動する際の引っ掛かり及び異音の発生を防止できる。【選択図】図4

Description

本発明は、伸縮カーテンレールのジョイントに関し、さらに詳しくは、伸縮カーテンレール内の段差を解消してランナが通過する際の音や衝撃を軽減し、ランナの移動をスムーズにする伸縮カーテンレールのジョイントに関する。
カーテンレールは軽量化や見た目などから素材としてアルミニウムが利用される場合が多い。そして、カーテンレールは所定の長さに設定された固定長の規格品と、小径の内側レールを大径の外側レールに伸縮自在に内嵌させた伸縮カーテンレールがある。また、カーテンレール内を走行するランナには一般に合成樹脂の成形品が用いられており、カーテンのフックを係着するための掛止部と、この掛止部の上部に位置してカーテンレールの内側の側壁面や下端部の上面を摺動する回転子を備えて構成されている。
尚、ランナの回転子が縦型で左右一対の形状の場合、ランナを移動させたときにカーテンレールを転動する際に摺動音が発生し、使用者が不快を感じることがある。そこで、特許文献1に示すような横型の回転子を上部に設けたランナが提案されている。また、伸縮カーテンレールの場合には、図6に示すように、内側レール101の端部にランナが当接する部位Sを肉薄にした樹脂製のジョイント100を装着することにより、段差を解消してランナに対する衝撃を軽減することにより騒音の低減や引っ掛かりの防止を図ることも行われている。
特開平11−9434号公報 特許第4619182号公報 特開2001−70137号公報
しかしながら、伸縮のカーテンレールの場合、外側レールと内側レールとのガタつきは避けられずジョイント100を装着してもガタの解消は困難であり、音が静かでスムーズに移動する横型の回転子を備えたランナを用いたとしても、段差部を通過する度に異音(衝撃音)が発生したり、通過に支障を及ぼすことがある。この異音発生を防止するため、特許文献2では段差部の上面にポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系の片面接着テープを貼り付けランナの回転子が円滑に通過できるようにしている。また、特許文献3では大小のレール(外側レールと内側レールに相当)の溝縁の上縁高さを同等とすることで段差の影響を軽減しようとするものである。しかし、前者では長期使用に伴うテープの破損等が避けられず、耐久性に不安があり、後者では溝縁の上縁高さを同じにしたとしても2つのレールのガタつきによりランナが円滑に移動しない場合がある。また、図6に示すジョイント100を用いた場合であっても2本のレールの継ぎ目部分は小径のカーテンレールと同一外径のジョイント100が装着されているのみであるため、S部分が浮き上がるなどして2本のレールの間にガタ付きが生じ易く、異音発生や段差の影響を解消するには至っていない。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、ランナの移動がスムーズであり、内側レールと外側レールの継ぎ目部分においてランナに対する衝撃を軽減することにより騒音を低減し、ランナの移動時における掛かりを防止することが可能な伸縮カーテンレールのジョイントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、外側レールの内部に内側レールが挿入されて形成される伸縮自在のカーテンレールの前記内側レールの挿入側端部に取り付けられるジョイントであって、外周面が前記外側レールの内壁面に倣うように形成された中空状の本体と、前記内側レールの挿入側端部に固定するための取付部とを備え、前記本体は可撓性を有し、前記本体の上面には開口端側から前記取付部側に伸びるスリットによって片持ち梁状に形成された舌片であって、前記外側レールの内壁面に当接して当該舌片を下方に向かって押圧するための凸部が形成された舌片が設けられ、前記ジョイントが取り付けられた内側レールを前記外側レールの内部に挿入することにより前記舌片が下方側に押圧されて前記本体を前記外側レールの内壁に密着する方向に弾性変形させることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の伸縮カーテンレールのジョイントにおいて、前記本体の開口端側は先端に向かって次第に厚みが薄くなるように形成された案内部を備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の伸縮カーテンレールのジョイントにおいて、前記案内部は、ランナが通過する部分に設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の伸縮カーテンレールのジョイントにおいて、前記本体は、取付部側から開口端側に向かって拡開して形成されていることを特徴とする。
本発明に係る伸縮カーテンレールのジョイントによれば、内側レールと外側レールの継ぎ目部分におけるランナの衝撃が大幅に軽減されるので騒音が低減されると共に、ランナの移動時における掛かりが防止されてランナのスムーズな移動が可能になるという効果がある。
本発明に係る伸縮カーテンレールのジョイントを示す斜視図である。 (a)はジョイントの平面図、(b)はジョイントの側面図、(c)はジョイントのA−A矢視断面図である。 (a)はジョイントの左側面図、(b)はジョイントの右側面図、(c)はジョイントのB−B矢視断面図、(d)はジョイントの底面図である。 (a)は内側レールに装着する前のジョイントを示す説明図、(b)は内側レールに装着した状態のジョイントを示す説明図、(c)は外側レールに内側レールを挿入した状態の伸縮カーテンレールを示す説明図である。 外側レールへの挿入時に生じるジョイントの変形を示す説明図である。 内側レールへ装着された従来のジョイントを示す斜視図である。
以下、本発明に係る伸縮カーテンレールのジョイントについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。初めに、伸縮カーテンレールについて説明する。
図4(a)〜(c)に示すように、伸縮カーテンレール30は、中空状の内側レール20が中空状の外側レール21の内部に入れ子式に挿入されて構成されている。内側レール20及び外側レール21はいずれもアルミニウムによって形成されている。また、内側レール20及び外側レール21は共に下方側に長手方向に開口した開口部が設けられており、ランナ23,23が走行可能に配置される。伸縮カーテンの外側両端部にはそれぞれエンドキャップ24,24が装着される。そして、取り付け箇所の長さに応じて内側レール20の挿入長さを適宜に調整することにより所定の場所へ固定する。尚、取り付けに際しては伸縮レールの適宜の部分をブラケットにて固定する。そして、外側レール21へ挿入する側の内側レール20の挿入側端部に伸縮カーテンレールのジョイント(以下、単に「ジョイント」という。)1が取り付けられる。
[ジョイントの構成]
ジョイント1は、概略として、中空状の本体2と、本体2の一端に形成されて内側レールの挿入側の端部に装着される取付部3と、本体2の他端の上側に形成されて上下方向に微動可能な第一の舌片4を備えて構成されている。
[本体2の構成]
本体2は、樹脂等の可撓性を有する材料によって下側に開口が設けられた断面が略U字形の中空状に形成されている。また、本体2の両側面の下端側は内側に折り返された折り返し部5とされている。さらに、本体2は、取付部3側から開口端側に向かってやや拡開するように形成されており、これにより外側レール21内に挿入されたジョイント1の両側面の外側が図4に示す外側レール21の内壁面に密着するのでジョイント1の本体2の側面の外面と外側レール21の内壁との間に生じる隙間が低減されるようになっている。
また、第一の舌片4は、本体2の上面に開口端側から取付部3の方向に伸びる第一のスリット6,6によっていわゆる片持ち梁状に形成されており、舌片4には凸部7が形成されている。凸部7は、ジョイント1が外側レール21の内部へ収容された際に外側レール21の内側の上面に当接して舌片4を下方に向かって押し下げる。凸部7が押し下げられると、図5に示すように、その応力によって本体2の両側面が外側に向かって膨出するように弾性変形し、外側レール21の内壁にさらに密接する。そのために、本体2は弾性変形する素材を用いて形成すると共に、そのような弾性変形を許容する適切な厚みとされている。さらに、本体2の開口端側には、先端に向かって次第に厚みが薄くなる形状の案内部50が設けられており、外側レール21とジョイント1との間に生じる段差を小さくし、ランナ23,23の移動をスムーズにしている。本実施形態では、案内部50はランナ23,23が通過する部分に設けられている。
[取付部3の構成]
取付部3は、図2及び図3に示すように、本体2の上部から延びる長板状の一対の挿入片8,8と、挿入片8,8の間に第二のスリット11,11を介して形成された第二の舌片9と、第二の舌片9の先端部に上下方向に微動可能に形成された三角形状の係止部10を備えて構成されている。そして、内側レール20の上面には係止部10が嵌入する開口22が穿設されている。これにより、取付部3を内側レール20に装着すると、図4(b)に示すように、係止部10が開口22内に係止されることによって取付部3が内側レール20に固定されるようになっている。
[ジョイントの動作]
次に、上述したジョイント1の動作について各図を参照して説明する。図4(a)は内側レールに装着する前のジョイントを示す説明図、図4(b)は内側レールに装着した状態のジョイントを示す説明図、図4(c)は外側レールに内側レールを挿入した状態の伸縮カーテンレールを示す説明図である。
ジョイント1は内側レール20の挿入端側の端部に装着される。すなわち、ジョイント1の取付部3の挿入片8,8及び第二の舌片9を内側レール20の端部に挿入し、係止部10を内側レール20の開口22に係止させる。これにより、ジョイント1が内側レール20にしっかりと固定される。
そして、図4(b)に示す矢印Cのように、ジョイント1が取り付けられた側を外側レール21に挿入するようにして内側レール20外側レール21内に挿入する。尚、挿入長さは適宜に選択される。ジョイント1が外側レール21の端部に挿入されると舌片4に設けられた凸部7が外側レール21の天井面に当接して下方に押し下げられ、凸部7に図5に示すP方向に向かう押圧力が付与され、これに伴って凸部7の根元部分が点線で示すように外側へ、すなわち矢印Q,Q方向へ膨出するように撓む。この撓みはジョイント1が外側レール21の端部に挿入されると同時に開始され、以後、ジョイント1が外側レール21から完全に引き抜かれるまで維持される。そして、膨出部分が外側レール21の内壁面にぴったりと圧接する。これにより、ジョイント1の両側面と凸部7の係止による上面が外側レール21の内壁面及び天井面の3面でしっかりと密接する。その結果、内側レール20と外側レール21の間に多少のガタツキが生じる場合であってもジョイント1はしっかりと外側レール21の内面に密接しランナ23,23とジョイント1との衝撃や音の発生を低減し、且つ、ランナ23,23を円滑に走行させることができる。
また、ジョイント1の先端部にはランナ23,23を先端側の厚みが薄くなるように形成された案内部50が設けられているために外側レール21とジョイント1の間の段差が生じることがないように形成されており、これによっても外側レール21との間の継ぎ目部分(=ジョイント1との段差部分)ランナ23,23を円滑に走行させることができると共にランナ23,23の走行音を低減することができる。
尚、上述のようにして組み立てられた伸縮カーテンレール30は、カーテンを取り付けたい窓枠の上部等に配置して、内側レール20及び外側レール21の外側端及び中間部等が図示しないブラケットを用いて壁等に固定される。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る伸縮カーテンレールのジョイント1によれば、外側レール21にジョイント1を挿入する過程においてU字形状の本体2の上部に形成された舌片4が凸部7によって押下されることにより本体2が弾性変形、すなわち本体2の両側壁が外側へ向かって膨出し、その膨出面が外側レール21の内壁に当接するのでランナ23,23が走行する際のジョイント1に対する引っ掛かりを防止できると共に衝撃音を低減できるという効果がある。
また、先端に向かって次第に厚みが薄くなるように形成された案内部50が本体2の開口端側に設けられていることにより、ランナ23,23のローラ部分が外側レール21とジョイント1との間を円滑に移動することができ、引っ掛かりや衝撃音の発生を低減することができるという効果がある。
また、本体2が取付部3側から開口端側に向かって拡開して形成されていることによってジョイント1の外側面が外側レール21の内壁面に隙間なく接触するのでジョイント1と外側レール21とのガタつきが防止されると共に、ランナ23,23の走行時の引っ掛かりを無くすことができるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
尚、上下方向においては、カーテンレールの素材がアルミニウムであるとしたが、他の金属、合成樹脂等を用いた伸縮カーテンレールにも本発明を適用可能であることは言うまでもない。
1 ジョイント
2 本体
3 取付部
4 第一の舌片
5 折り返し部
6 第一のスリット
7 凸部
8 挿入片
9 第二の舌片
10 係止部
11 第二のスリット
20 内側レール(内側レール)
21 外側レール(外側レール)
22 開口
23 ランナ
24 エンドキャップ
30 伸縮カーテンレール
50 案内部

Claims (4)

  1. 外側レールの内部に内側レールが挿入されて形成される伸縮自在のカーテンレールの前記内側レールの挿入側端部に取り付けられるジョイントであって、
    外周面が前記外側レールの内壁面に倣うように形成された中空状の本体と、
    前記内側レールの挿入側端部に固定するための取付部と、
    を備え、
    前記本体は可撓性を有し、
    前記本体の上面には開口端側から前記取付部側に伸びるスリットによって片持ち梁状に形成された舌片であって、前記外側レールの内壁面に当接して当該舌片を下方に向かって押圧するための凸部が形成された舌片が設けられ、
    前記ジョイントが取り付けられた内側レールを前記外側レールの内部に挿入することにより前記舌片が下方側に押圧されて前記本体を前記外側レールの内壁に密着する方向に弾性変形させることを特徴とする伸縮カーテンレールのジョイント。
  2. 請求項1に記載の伸縮カーテンレールのジョイントにおいて、
    前記本体の開口端側は先端に向かって次第に厚みが薄くなるように形成された案内部を備えていることを特徴とする伸縮カーテンレールのジョイント。
  3. 請求項2に記載の伸縮カーテンレールのジョイントにおいて、
    前記案内部は、ランナが通過する部分に設けられていることを特徴とする伸縮カーテンレールのジョイント。
  4. 請求項1から4のいずれか1項に記載の伸縮カーテンレールのジョイントにおいて、
    前記本体は、取付部側から開口端側に向かって拡開して形成されていることを特徴とする伸縮カーテンレールのジョイント。
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