JP2018537482A - 抗癌薬として使用される複素環式化合物 - Google Patents

抗癌薬として使用される複素環式化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は以下に示す式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。これらの化合物の医薬組成物、その製造ならびに疾患および病状(癌を含む)の治療におけるこれらの使用も本発明の範囲に含まれる。

Description

背景技術
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)は重要な細胞過程、たとえば細胞周期または転写調節に関与するプロテインキナーゼである。合計13のCDKキナーゼのサブタイプがあり、異なるCDKサブタイプは静止細胞の活性化、および細胞周期のG1から有糸分裂への進入を担当する。各CDKは細胞周期の特定のチェックポイントを制御する。CDKはサイクリンに結合して活性化し、特定の複合体が形成することで、活性化される。多くのヒトの癌では、CDKが過剰に活性化するか、あるいはCDK阻害タンパク質が作用しない。そのため、CDK機能を標的とし、癌細胞の制御されない拡散を防止することが合理的である(Nature Reviews, 2009, 9, 153-166)。たとえば、CDK4はG1-S移行期の重要なレギュレーターである。サイクリンDとの複合体において、CDK4はRbをリン酸化させ、p16で抑制される細胞周期の進行を駆動することができる。p16-CDK4-サイクリンD-Rb複合体は大半の癌で異常なものであるため、これは癌治療の注目される標的である。
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)はアセチル基をコアヒストンの末端のリジンの尾部NH2から除去する酵素である。現在18種類のヒトヒストン脱アセチル化酵素が知られ、その付属構造に基づいて4つのクラスに分かれるクラスIはHDAC1、HDAC2、HDAC3およびHDAC8を含み、酵母RPD3と相同性を有する。HDAC4、HDAC5、HDAC7およびHDAC9はクラスIIの属し、酵母HDA1と相同性を有する。HDAC6およびHDAC10は二つの触媒部位を含有し、クラスIIaに分類されるが、HDAC11はその触媒中心に残留物を保存し、クラスIおよびクラスIIのアセチルによって共有され、クラスIVに置くこともある。ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(HDACI)は新規な潜在的な抗癌薬になっており、そして分化、細胞周期の停滞およびアポトーシスを誘導し、かつ転移、侵入および血管新生の多くの癌細胞系を抑制することが証明された。また、HDAC阻害剤は動物モデルにおいて腫瘍の生長を抑制し、かつ患者において抗腫瘍活性を示す(Mol. Cancer Res. October 2007, 5; 981)。
HDAC阻害剤が非悪性疾患、たとえば炎症や神経変性疾患を治療する潜在的な使用を有することを示す証拠が増えてきた。
発明の概要
本発明は、新規な複素環式化合物およびたとえばプロテインキナーゼ阻害剤(たとえばCDK)およびHDACとしてのその使用を提供する。
本発明は、分子式が(I)の化合物、そのジアステレオマーもしくはエナンチオマー、可能であれば、その重水素置換誘導体を含め、および/またはその相応する薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物、その溶媒和物を提供する。
本発明の第一の側面では、下記式(I)で表される化合物、またはその分子における任意の可能な部位で重水素置換された誘導体、ジアステレオマー、またはエナンチオマー(あれば)、
またはその相応する薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物、もしくは溶媒和物を提供する。
(ただし、UはNR7、OまたはSである。
各X、YおよびZはそれぞれ独立にNまたはCR8で、かつ各R8はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、OR5、SR5、NR5R6、CN、C(O)R5、またはC(O)OR5である。
TはOである。
R2は水素、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基である。
R3は水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、(CR9R10)mOR5、(CR9R10)mSR5、(CR9R10)mNR5R6、(CR9R10)mC(O)R5、(CR9R10)mC(O)OR5、(CR9R10)mC(O)NR5R6、(CR9R10)mOC(O)R5、(CR9R10)mOC(O)OR5、(CR9R10)mOC(O)NR5R6、(CR9R10)mNR7C(O)R5、(CR9R10)mNR7C(O)OR5、(CR9R10)mNR7C(O)NR5R6、(CR9R10)mS(O)R5、または(CR9R10)mS(O)2R5である。
mは0、1、2または3である。
R4は水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、OR5、NR5R6、またはCNである。
各R5およびR6はそれぞれ独立に水素、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基であるか、
あるいは、R5およびR6はこれらに連結する窒素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSから選ばれる別のヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を構成する。
R7は水素またはC1-4アルキル基である。
各R9およびR10はそれぞれ独立に水素またはC1-8アルキル基であるか、あるいは、R9およびR10はこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSから選ばれる別のヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を構成する。
Aは式(II)、式(III)、式(IV)または式(V)である。
ここで、
は式(II)、式(III)、式(IV)、または式(V)の式(I)におけるUと連結する部位を表す。
Wはアリール基またはヘテロアリール基である。
式(II)の場合、Hetは4〜15員の単環または多環式の複素環またはシクロアルキル基で(ここで、多環式の複素環またはシクロアルキル基が橋架け環構造またはスピロ環構造を含む)、それにそれぞれ独立にN、O、S、S(O)またはS(O)2からなる群から選ばれる0〜5個のヘテロ原子が含有される。
nは0、1、2または3である。
各R1はそれぞれ独立にハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、条件は、nが1の場合、R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、あるいはnが2または3の場合、1つのR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、かつ残りのR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)以外の群から選ばれる。
あるいはnが0の場合、式(II)は、
から選ばれる。
各pおよびqはそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
VはCH2、CH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)、OC(O)、C(O)O、OC(O)O、C(O)NH、NHC(O)、NHC(O)NH、S(O)S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、C1-8アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CR14R15、V1(CH2)tV2である。
R13は水素、C1-4アルキル基、C(O)R5、またはS(O)2R5である。
R14およびR15はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、S(O)2R5であるか、
あるいはR14およびR15はこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSから選ばれるヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を構成する。
V1およびV2はそれぞれ独立にCH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)NH、NHC(O)、S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基である。
tは0、1、2、3、4、5である。
前提条件はV、V1、V2、p、qおよびtが科学的に安定した構造を形成できるような条件に合うことである。
式(III)の場合、Bはそれぞれ独立にN、OまたはSである1〜5個のヘテロ原子を含有する5〜15員環である。
K、M、PおよびQはそれぞれ独立にNまたはCR8である。
nおよびR1は式(II)で定義されるものと同様である。
式(IV)の場合、EはNまたはCR11で、ここで、R11は水素、C1-4アルキル基、またはOR5である。
JはO、S、NR12、CR9R10、C(O)、S(O)、またはS(O)2である。
GはNR12、O、S、S(O)、S(O)2、またはCR9R10である。
kは0、1、2または3である。
各R1aはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-4アルキル基であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(=O)を形成する。
R12は水素原子、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
各a、bおよびcはそれぞれ独立に0、1、2または3である。
「*」はキラル中心を表す。
式(V)の場合、W、nおよびR1は式(II)で定義されるものと同様で、かつ
ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基またはヘテロアリール基は任意にそれぞれ独立にハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、またはS(O)2R5からなる群から選ばれる1〜3個の置換基で置換されてもよい。
別途に説明しない限り、前記のアリール基は6〜12個の炭素原子を含み、ヘテロアリール基は5〜15員のヘテロアリール基で、シクロアルキル基はC3-8シクロアルキル基で、かつ複素環基は3〜12員の複素環基である。)
もう一つの好適な例において、R2はC3-8シクロアルキル基で、R3はC(O)C1-8アルキル基で、R4はC1-8アルキル基で、XおよびYはいずれもNで、ZはCHで、かつUはNHである。)
もう一つの好適な例において、R2はシクロペンチル基で、R3はC(O)CH3で、R4はメチル基で、XおよびYはいずれもNで、ZはCHで、かつUはNHである。
もう一つの好適な例において、式(II)の場合、Hetは4〜8員の単環式複素環あるいはそれぞれ独立にNまたはOであるヘテロ原子を1〜4個含有する9〜15員の橋架けまたはスピロ二環で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
もう一つの好適な例において、Wはフェニル基またはピリジル基である。
もう一つの好適な例において、式(II)は、
(ここで、R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。)
である。
もう一つの好適な例において、式(II)は、
である。
もう一つの好適な例において、式(III)の場合、Bはそれぞれ独立にNまたはOであるヘテロ原子を1〜4個含有する5〜12員の非芳香族単環で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
もう一つの好適な例において、式(III)の場合、K、M、PおよびQのうちの多くとも一つはNである。
もう一つの好適な例において、式(III)は、
(ここで、R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、
各dおよびeはそれぞれ独立に0、1、2、または3で、前提条件はdとeの合計が2以上であることで、
各fはそれぞれ独立に1、2または3で、かつ
各gおよびhはそれぞれ独立に2、3または4である。)
である。
もう一つの好適な例において、式(IV)の場合、K、M、PおよびQのうちの多くとも一つはNである。
もう一つの好適な例において、JはO、NH、NCH3、NC(O)CH3またはCH2で、EはNで、かつGはNR12、O、S、S(O)、S(O)2、またはCR9R10で、a、bおよびcはそれぞれ独立に1で、R9、R10およびR12は請求項1に記載の通りである。
もう一つの好適な例において、JはOで、EはNで、かつGはNR12またはOで、a、bおよびcはそれぞれ独立に1で、kは0、1、または2で、R1aはそれぞれ独立に水素であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(C=O)を形成し、
R12は水素原子、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
もう一つの好適な例において、式(IV)は、
(ここで、R12は請求項13に記載の通りである。
式(V)におけるWはフェニル基またはピリジル基で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
各pおよびqはそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6で、あるいはVはCH2、CH=CH、C≡C、O、NR13、C(O)、C(O)O、C(O)NH、S(O)2、S(O)2NH、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、V1(CH2)tV2で、ここで、V1およびV2はそれぞれ独立にCH=CH、O、NR13、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基で、tは0、1、2、または3で、かつR13は水素、C1-4アルキル基で、制限条件はV、V1、V2、p、qおよびtの選択が化学的に安定した構造を形成できる条件に合うことである、ことを特徴とする請求項1〜6および8〜15のいずれかに記載の化合物。)
である。
もう一つの好適な例において、前記の式(I)化合物は、
である。
本発明の第二の側面では、本発明の第一の側面に記載の化合物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含有する薬物組成物を提供する。
本発明の第三の側面では、サイクリン依存性キナーゼまたはヒストン脱アセチル化酵素を介する疾患または病状を治療および/または予防する医薬組成物の製造における本発明の第一の側面に記載の化合物の使用を提供する。
本発明の第四の側面では、被験者におけるサイクリン依存性キナーゼまたはヒストン脱アセチル化酵素を介する疾患または病状を治療する方法であって、それが必要な被験者に治療有効量の本発明の第一の側面に記載の化合物、または本発明の第二の側面に記載の組成物を施用する工程を含む方法を提供する。
もう一つの好適な例において、前記の疾患または病状は、乳癌、リンパ癌、白血病、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、メラノーマ、結腸癌、直腸癌、腎細胞癌、小腸癌、食道癌、膀胱癌、前立腺癌、または咽頭癌からなる群から選ばれる。
もちろん、本発明において、コンテストの具体的に記述された技術特徴(たとえば実施例)は互いに組合せることによって、新しい、または好ましい技術方案を構成することができ、特別な説明が必要ではないことが理解される。
本発明の詳細な記述
定義
本明細書で用いられるように、別途に明確に説明しない限り、使用される用語「一」、「1個」などとは一つまたは複数である。
本明細書で用いられるように、用語「または」は、別途に明確に「または」に限定しない限り、「または」および「および」の意味を有し、かつ「および/または」と同等である。
本明細書で用いられるように、別途に説明しない限り、本発明における化合物のキラル炭素原子(またはキラル中心)は任意にR配置、S配置またはこれらの組み合わせから選ばれる。
本明細書で用いられるように、別途に説明しない限り、用語「アルキル基」とはそのものまたは別の置換基(「アルキル」を含む簡単な形態でもよく、たとえばアルコキシ基)の一部として、直鎖(即ち、非分岐鎖)、分岐鎖または環状炭化水素基、またはこれらの組み合わせで、完全飽和、単不飽和または多不飽和でもよく、かつ2価または多価の基を含んでもよい。アルキル基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC1-10の場合、それはアルキル基が炭素原子を1〜10個含有することを表す。たとえば、C1-8アルキル基の実例は、炭素原子を1〜8個有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を含んでもよいが、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基やt-ブチル基が挙げられる。
本明細書で用いられるように、用語「アルケニル基」とはそのものまたは別の置換基の一部として、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖の炭化水素基である。1つの二重結合を有するアルケニル基は-CnH2n-1と、2つの二重結合を有するアルケニル基は-CnH2n-3と表示されてもよい。アルケニル基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC2-8の場合、それはアルケニル基が炭素原子を2〜8個含有することを表す。たとえば、C2-8アルケニル基の実例はビニル基、アリル基、1,2-ブテニル基、2,3-ブテニル基やブタジエニル基などを含んでもよい。
本明細書で用いられるように、用語「アルキニル基」とはそのものまたは別の置換基の一部として、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素基である。アルキニル基は直鎖または分岐鎖またはこれらの組み合わせでもよい。一部の実施形態において、2〜12(たとえば2〜8、2〜6または2〜4)個の炭素原子を含んでもよい。アルキニル基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC2-8の場合、それはアルキニル基が炭素原子を2〜8個含有することを表す。アルキニル基(たとえばC2-8アルキニル基)の実例は、エチニル基、プロパギル基、イソプロパギル基、1-ブチニル基、イソブチニル基やsec-ブチニルなどを含んでもよい。
本明細書で用いられるように、用語「シクロアルキル基」とはそのものまたは別の置換基の一部として、飽和または部分飽和の炭素環の単環、二環または三環(縮合または架橋またはスピロ)の環系である。それは3〜12(たとえば3〜10、または5〜10)個の炭素原子を含んでもよい。シクロアルキル基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC3-10の場合、それはシクロアルキル基が炭素原子を3〜10個含有することを表す。一部の実施形態において、用語「C3-10シクロアルキル基」とは3〜10個の炭素原子を含む飽和または部分飽和の単環または二環のシクロアルキル基環系でもよいが、たとえばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基やシクロヘプチル基が挙げられる。以下は一部のシクロアルキル基の例である。
本明細書で用いられるように、用語「アルコキシ基」または「アルキルオキシ基」とは酸素原子を介して連結するアルキル基(すなわち-O-アルキル基)で、ここで、アルキル基の定義は上記の通りである。「アルコキシ基」の具体的な実例は、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキ シ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、シクロヘキソキシ基やシクロペントキシ基を含むが、これらに限定されない。アルコキシ基は任意に一つまたは複数の適切な置換基、たとえばハロゲン、アミノ基、シアノ基またはヒドロキシ基で置換されてもよい。アルコキシ基は直鎖または分岐鎖のものでもよい。アルコキシ基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC1-8の場合、それはアルコキシ基が炭素原子を1〜8個含有することを表す。
本明細書で用いられるように、用語「ハロゲン置換」または「ハロゲン」とはそのものまたは別の置換基(たとえばハロゲン置換のアルキル基)の一部として、F、Cl、Brおよび/またはIを含むことをいう。
本明細書で用いられるように、用語「カルボニル」基とは-C(O)-または-C(=O)-である。
本明細書で用いられるように、用語「アリール基」とはそのものまたは別の置換基の一部として、単環、二環または多環のアリール基を含む。アリール基は置換されてもよく、置換されていなくてもよい。アリール基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC6-12の場合、それはアリール基が炭素原子を6〜12個含有することを表す。アリール基は別の全炭素の環状構造(飽和、部分飽和または芳香環を含む)と縮合してもよい。しかし、母体構造との連結点が芳香環系からではないとアリール基とは呼ばれない。母体構造との連結点が飽和炭素原子に位置する場合、アリール基ではなく、シクロアルキル基と呼ばれる。アリール基の実例は、フェニル基、ビフェニル基やナフチル基を含むが、これらに限定されない。以下は一部のシクロアルキル基の例である。
本明細書で用いられるように、用語「ヘテロアリール基」とは自身でまたは別の置換基の一部として、単環または多環の芳香族炭化水素基で、指定の環炭素原子数を有し(たとえばC4-10とは4〜10個の環炭素原子をいう)、かつそれぞれ独立にN、OまたはSである少なくとも一つまたは複数の同じか異なるヘテロ原子を含有するものをいう。各炭素原子は任意に置換されてもよい。ヘテロアリール基はそれぞれ独立にN、OまたはSである1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜15員の芳香族基でもよい。ヘテロアリール基は窒素含有ヘテロアリール基、酸素含有ヘテロアリール基、硫黄含有ヘテロアリール基を含んでもよい。
本明細書で用いられるように、用語「窒素含有ヘテロアリール基」とは環に一つまたは複数の窒素原子を有する芳香族基である。好ましくは炭素原子数が4〜10個の窒素含有ヘテロアリール基、すなわち環に1個以上の窒素原子が含まれる、4〜10個の炭素原子の芳香族基である。具体的な実例は、置換または無置換のピリジル基、ピリミジニル基やピロリル基を含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いられるように、用語「酸素含有ヘテロアリール基」とは環に一つまたは複数の酸素原子を有する芳香族基である。好ましくは炭素原子数が4〜10個の芳香族基で、かつ環に1個以上の酸素原子が含まれる、炭素数4〜10の酸素含有ヘテロアリール基で、たとえば置換基を有してもよい、フリル基、ベンゾフリル基が挙げられる。
本明細書で用いられるように、用語「硫黄含有ヘテロアリール基」とは環に一つまたは複数の硫黄原子を有する芳香族基である。好ましくはC4-10硫黄含有ヘテロアリール基で、環に4〜10個の炭素原子と一つまたは複数の硫黄原子を有する芳香族基で、たとえば任意に置換されてもよいチエニル基が挙げられる。
以下は一部のヘテロアリール基の例である。
本明細書で用いられるように、用語「複素環基」とは自身でまたは別の置換基の一部として、単環または多環の基で、飽和、部分飽和または完全不飽和のものでもよく、指定の数の環炭素原子を有し(たとえばC3-11とは3〜11個の環炭素原子をいう)、かつそれぞれ独立にN、OまたはSである少なくとも一つまたは複数の同じか異なるヘテロ原子を含有するものをいう。複素環基はそれぞれ独立にN、OまたはSである1〜4個のヘテロ原子を含有する3〜15員基でもよい。複素環基は窒素含有複素環基、酸素含有複素環基や硫黄含有複素環基、窒素と酸素を含有する複素環基、窒素と硫黄を含有する複素環基、硫黄と酸素を含有する複素環基を含んでもよい。以下は複素環の一部の実例である。
本明細書で用いられるように、用語「任意に」とは(たとえば「任意に置換される」において)検討される部分は置換または無置換のもので、かつ置換は化学的に可能な場合だけである。たとえば、Hは置換基で置換されず、かつ共役結合または-C(=O)-基も置換基で置換されない。
本明細書で用いられるように、「オキソ」または「オキシド」基とは=Oである。
本明細書で用いられるように、用語「薬学的に許容される塩」とは、別途に説明しない限り、適用時被験者(たとえばヒト)の組織と接触しても過剰な副作用が生じない塩である。一部の実施形態において、薬学的に許容される塩は、酸性基(たとえばカリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩)または塩基性基(たとえば硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩)を有する本発明化合物の塩を含む。
本明細書で用いられるように、用語「置換」は、前に用語「任意」があってもなくても、特定の置換基で所定の構造における水素ラジカル基を置換することをいう。具体的な置換基は上記の定義および下記の化合物およびその実例の記載で説明される。別途に説明しない限り、任意に置換される基は当該基の置換可能な位置のいずれでも置換基を有してもよく、かつすべての所定の構造において、二つ以上の位置で特定の基から選ばれる二つ以上の置換基で置換されてもよい場合、当該置換基はそれぞれ同じか異なる位置でもよい。環置換基、たとえばヘテロシクロアルキル基は別の環、たとえばシクロアルキル基と結合してスピロ二環系を形成し、たとえば二つの環が一つの共通の原子を共有してもよい。当業者がわかるように、本発明で想定される置換基の組み合わせは安定したまたは化学的に可能な化合物を形成させる組み合わせである。置換基の実例はC1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-8アルコキシ基、ハロゲン、ヒドロキシ基、カルボキシ基(-COOH)、C1-8アルデヒド、C2-10アシル基、C2-10エステル、アミノ基、アミド基、フェニル基を含むが、これらに限定されない。たとえば、フェニル基は任意に1〜3個の置換基で置換されてもよいが、前記置換基はそれぞれ独立にハロゲン、C1-10アルキル基、シアノ基、OH、ニトロ基、C3-10環状炭化水素基、C1-8アルコキシ基またはアミノ基である。
便宜上、そして通常の理解に合うように、用語「任意に置換される」は適切な置換基で置換できる化学的実体だけに適用され、化学的に置換できない化学的実体には適用されない。
別途に特別に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての用語は当業者にその既知の通常の意味を有する。
一つの好適な実施形態において、式(I)の化合物は上記で示される化合物から選ばれる。
一つの好適な実施形態において、式(I)における各R1、R1a、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、およびR15は独立に上記具体的な化合物に含まれる相応する基から選ばれる。
もちろん、式(I)化合物の重水素を多く含有する誘導体または異なる結晶形も本願の範囲に含まれる。
本発明化合物の一般的な合成スキーム
略称
Boc2O = 二炭酸ジ-t-ブチル
Cs2CO3 = 炭酸セシウム
DAST = ジエチルアミノ三フッ化硫黄
DCM = ジクロロメタン
DIPEA = N,N-ジイソプロピルアミン
DMAP = 4-ジメチルアミノピリジン
DMF = N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO = ジメチルスルホキシド
e.e. = 鏡像体過剰率
EtOAc または EA = 酢酸エチル
HATU = 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
MgCl2 = 塩化マグネシウム
NH4HCO3 = 炭酸水素アンモニウム
Pd(OAc)2 = 酢酸パラジウム(II)
Pd2dba3 = トリス(ジ二ベンジリデンアセトン)パラジウム(0)
PE = 石油エーテル
RT = 室温
TEA = トリエチルアミン
TFA = トリフルオロ酢酸
通常、反応は不活性溶媒において、-40〜還流温度(たとえば100または120℃)の温度で行われ、反応時間は1分間〜72時間、好ましくは0.1〜24時間または0.2〜12時間である。例示的な溶媒と温度は実施例で使用されたものである。
スキームAは化合物A7の一般的な合成を示す。
スキームA:
スキームBは化合物B4の一般的な合成を示す。
スキームB:
スキームCは化合物C4の一般的な合成を示す。
スキームC:
スキームDは化合物D5AとD5Bの一般的な合成を示す。
スキームD:
あるいは、化合物D5A(L = N)とD5B(L = N)はスキームEに従って製造することができる。
スキームE:
医薬組成物およびその施用
本発明によって提供される化合物はキナーゼ阻害剤、特にCDK4および/またはCDK6阻害剤および/またはHDAC阻害剤として有用である。そのため、これらの化合物は癌に対して優れた治療効果を有する。
本発明の医薬組成物は(i)安全有効量の本発明化合物または薬学的に許容される塩と(ii)薬学的に許容される賦形剤または担体と含む。本明細書で用いられるように、用語「安全有効量」とは患者の病症の改善に十分だが、何らかの重度な副作用を引き起こすことがない化合物の量である。通常、医薬組成物は、本発明化合物を0.01〜100mg/製剤で、好ましくは0.10〜10mg/製剤で含有する。一部の実施形態において、「1製剤」とはカプセルまたは錠剤である。
「薬学的に許容される担体」とは、ヒトに適用できる、一種または複数種の相溶性のある固体または液体の充填剤またはゲル材料で、かつ通常十分な純度および充分に低い毒性を持たなければならないことをいう。本明細書で用いられるように、用語「相溶性」とは組成物の成分が本発明の化合物とまたは互いに混合する場合、化合物の効果を顕著に低下させなりことをいう。薬学的に許容される担体の実例は、セルロースおよびその誘導体(たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースナトリウム、酢酸セルロースなど)、ゼラチン、タルク粉、固体潤滑剤(たとえばステアリン酸やステアリン酸マグネシウム)、硫酸カルシウム、植物油(たとえば大豆油、ゴマ油、落花生油、オリーブオイルなど)、多価アルコール(たとえばプロピレングリコール、グリセリン、マンニトール、ソルビトールなど)、乳化剤(たとえばツイン)、試薬(たとえばドデシル硫酸ナトリウム)、着色剤、調味剤、安定剤、酸化防止剤、防腐剤や発熱性物質除去蒸留水などを含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物または医薬組成物の投与経路は特に限定されない。代表的な投与形態は、経口投与、胃腸外(静脈内、筋肉内、または皮下)投与、および局部投与を含むが、これらに限定されない。
経口投与に用いられる固体剤形は、カプセル、錠剤、丸剤、粉剤および顆粒剤を含む。これらの固体剤型において、活性化合物は少なくとも1種類の通常の不活性賦形剤(または担体)、たとえばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムと混合するか、あるいは(a)充填剤または相溶剤、たとえば、でん粉、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、マンニトールやケイ酸、(b)バインダー、たとえば、ヒドロメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖やアラビアゴム、(c)保湿剤、たとえば、グリセリン、(d)崩壊剤、たとえば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉、アルギン酸、一部の複合ケイ酸塩や炭酸ナトリウム、(e)溶解遅延剤、たとえばパラフィン、(f)吸収促進剤、たとえば、アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、たとえばセタノールやグリセリンモノステアレート、(h)吸着剤、たとえば、カオリン、また(i)潤滑剤、たとえば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムまたはこれらの混合物、のような成分と混合する。カプセル、錠剤および丸剤において、剤形にさらに緩衝剤を含んでもよい。
固体剤形、たとえば錠剤、ピル、カプセル剤、丸剤や顆粒剤は、コーディングやシェル材料(たとえば腸衣および本分野で既知のほかの材料)で製造することができる。不透明の試薬を含んでもよく、かつこのような組成物において、活性化合物または化合物の放出は遅延の様態で消化管のある部分で放出してもよい。入れる成分の実例は重合体およびワックスでもよい。必要な場合、活性化合物を一種または複数種の上記賦形剤とマイクロカプセルとしてもよい。
経口投与に用いられる液体剤形は、薬学的に許容される乳剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤またはチンキ剤を含む。活性化合物の他、液体剤形は、さらに本分野で既知の通常の不活性希釈剤、たとえば、水またはほかの溶媒、相溶剤および乳化剤、たとえば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、プロピレングリコール、3-ブタンジオール、ジメチルホルムアミドおよび油、特に、綿実油、落花生油、コーン油、オリーブ油、ヒマシ油やゴマ油またはこれらの混合物などを含んでもよい。
不活性希釈剤のほか、組成物はさらに添加剤、たとえば、湿潤剤、乳化剤や懸濁剤、甘味料、矯味剤や香料を含んでもよい。
活性化合物のほか、懸濁液は懸濁剤、たとえばエトキシ化イソオクタデカノール、ポリオキシエチレンソルビトールやソルビタンエステル、微晶質セルロース、メトキシアルミニウムや寒天、またはこれらの混合物などを含んでもよい。
胃腸外注射用組成物は、生理的に許容される無菌の水溶液または無水溶液、分散液、懸濁液や乳液、および無菌の注射液または分散液に再溶解することができる無菌粉末を含む。適切な水性または非水性担体、希釈剤、溶媒または賦形剤は、水、エタノール、多価アルコールおよびこれらの適切な混合物を含む。
局部投与のための本発明化合物の剤形は、軟膏剤、粉剤、湿布剤、エアゾール剤や吸入剤を含む。無菌条件で活性成分を生理学的に許容される担体および任意の防腐剤、緩衝剤、または(必要によって)駆出剤と一緒に混合する。
本発明化合物は、単独で施用してもよいし、あるいは他の薬学的に許容される化合物と組み合わせて施用してもよい。
医薬組成物を使用する場合、安全有効量の本発明化合物を治療が必要な哺乳動物(たとえばヒト)に投与または送達するが、この時の投与量は薬学的に有効な量である。体重が約60kgの人に対し、一日の投与量は通常、1〜2000mg、好ましくは20〜500mgである。もちろん、特定の投与量は、ほかの要素、たとえば施用形態、患者の健康状況などにもよるが、これらはいずれも熟練な医師の技術の範囲内にある。
本発明の化合物および医薬組成物は癌の治療に有用である。本明細書で用いられるように、用語「癌」とは組織病理学的分類や侵入段階にかかわらず、すべての種類の癌性増殖または発癌過程、転移性組織または悪性転化の細胞、組織または器官を含む。癌性疾患の実例は、固形腫瘍、軟部組織腫瘍や転移性病変を含むが、これらに限定されない。固形腫瘍の例は悪性腫瘍、たとえば悪性腫瘍を含む。たとえば、前立腺、肺、乳腺、リンパ、胃腸(たとえば結腸)や泌尿生殖道(たとえば腎臓、尿道上皮細胞)、咽頭のような様々な器官・系に影響を与える肉腫、腺腫や癌を含む。腺腫は悪性腫瘍、たとえば大半の結腸癌、直腸癌、腎細胞癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、小腸癌や食道癌を含む。本発明の方法および組成物を使用すると、上記癌の転移性障害を治療または予防することもできる。本発明の方法は様々な器官・系に影響を与える悪性腫瘍、たとえば肺癌、乳腺癌、リンパ腫、胃腸癌(たとえば結腸癌)、膀胱癌、泌尿生殖道癌(たとえば前立腺癌)、咽頭癌ならびに腺癌の悪性腫瘍、たとえば大半の結腸癌、腎細胞癌、前立腺癌および/または睾丸腫瘍、非小細胞肺癌、小腸癌や食道癌を含む悪性腫瘍の治療に使用することができる。癌の例は乳癌、リンパ癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、メラノーマ、結腸癌、直腸癌、腎細胞癌、小腸癌および食道癌、膀胱癌、前立腺癌または咽頭癌を含むが、これらに限定されない。
本発明の主な利点は少なくとも以下の内容を含む。
本発明はキナーゼ阻害剤および/またはヒストン脱アセチル化酵素阻害剤として有用な新規な複素環式化合物を提供する。
本発明はこられの新規な式(I)複素環式化合物がCDK4、CDK6および/またはHDACを抑制する活性に対して突出した作用を有する。
以下、具体的な実施例を参照してさらに本発明を説明する。これらの実施例は本発明を説明するために用いられるものだけで、本発明の範囲の制限にはならないと理解されるものである。別途に説明しない限り、部と百分率は重量で計算される。
実施例1.2-(5-(3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンの製造(化合物1)
0℃で窒素ガスの保護において、化合物I(430 mg、1.35 mmol、J. Med. Chem., 2005, 48(7), 2371-2387の方法によって製造された)のジクロロメタン(25 mL)混合物に分けてm-クロロ過安息香酸(mCPBA、>95%、245 mg、1.35 mmol)を入れた。当該混合物を室温で3時間撹拌した後、飽和NaHCO3水溶液(100 mL)に注ぎ、そしてジクロロメタン(3×100 mL)で抽出した。合併した有機溶液をMgSO4で乾燥し、真空で濃縮させ、黄色の油状物を得た後、フラッシュクロマトグラフィーによって(25%EtOAcの石油エーテル溶液)精製し、得られた化合物IIとII'(300 mg、収率75%)の混合物は黄色固体であった。化合物II/II'の混合物はさらに分離されずに次の工程に使用された。 II: ESI+ m/z 334.1 (M + 1); II’: ESI+ m/z 350.1 (M + 1)。
5-ブロモ-2-ニトロピリジン(322 mg,1.59 mmol)、3-Boc-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン塩酸塩(1a,500 mg,1.90 mmol)およびDIPEA(960 mg,7.44 mmol)のDMF(5 mL)における混合物を120℃で3時間撹拌した。LC-MSによって必要な化合物を検出し、かつ分取HPLCによってそのまま反応混合物を精製し、黄色固体の化合物として3-t-ブトキシカルボニル-7-(6-ニトロピリジン-3-イル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン(1b)を得た(258 mg、収率47%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.14 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 9.2 Hz and 2.8 Hz, 1H), 4.45 (d, J = 13 Hz, 1H), 4.22 (d, J = 13 Hz, 1H), 4.04 (d, J = 13 Hz, 1H), 3.92 (d, J = 13 Hz, 1H), 3.28 (d, J = 13 Hz, 1H), 3.23 (d, J = 13 Hz, 1H), 3.14 (d, J = 13 Hz, 1H), 3.01 (d, J = 13 Hz, 1H), 2.17-2.08 (m, 2H), 2.00-1.90 (m, 2H), 1.13 (s, 9H); ESI+ m/z 371.1 (M + 23 (Na+)), 293.1 (M-55)。
0℃において、化合物1b(250 mg,0.718 mmol)およびラネーニッケル(100 mg)のメタノール(50 mL)混合物に水加ヒドラジン(50 mg)を入れ、そして混合物を室温で1時間撹拌した。その後、反応混合物をセライトでろ過した。ろ液を濃縮させ、残留物をジクロロメタン(3×40 mL)で抽出した。合併した有機溶液をNaSO4で乾燥し、真空で濃縮させ、褐色固体の化合物として3-t-ブトキシカルボニル-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン(1c)を得た(190 mg、収率87%)。 ESI + m / z 319.2(M + 1)。
3-t-ブトキシカルボニル-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン(1c)(190 mg、0.597 mmol)およびII/II'(200 mg、〜0.6 mmol)のトルエン(20 mL)における混合物を100℃で一晩撹拌した。真空で揮発物を除去し、残留物を分取HPLCによって精製し、白色固体の表題化合物1dを得た(28 mg、収率8%)。 ESI + m / z 588.3(M + 1)。
化合物1d(28 mg, 0.048 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。真空で揮発物を除去し、そして残留物を飽和NaHCO3水溶液(〜4 mL、pH〜7)に入れた。混合物をそのまま分取HPLCによって精製し(カラム:Xbridge Prep C18 10 μm OBD、19*250mm。移動相: A:水+10mm(NH4HCO3)、B: アセトニトリル。32%から52%のBの勾配で10分間溶離させた)、黄色固体の化合物1を得た(12 mg、収率51%)(遊離塩基)。1H-NMR (500 MHz, CD3OD) δ (ppm) 8.95 (s, 1H), 8.12 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 9.0 Hz and 3.0 Hz, 1H), 5.99-5.95 (m, 1H), 3.89 (d, J = 12 Hz, 2H), 3.30-3.28 (m, 2H), 3.13-3.10 (m, 4H), 2.50-2.46 (m, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.39-2.32 (m, 2H), 2.06-1.75 (m, 10H), 1.74-1.63 (m, 2H); ESI+ m/z 488.4 (M + 1)。
実施例2.2-(5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンの製造(化合物2)
5-ブロモ-2-ニトロピリジン(250 mg,1.24 mmol)、炭酸カリウム(342 mg,2.48 mmol)および3-Boc-9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン(2a)(339 mg,1.49 mmol)のDMF(4 mL)における混合物を120℃で一晩撹拌した。得られた混合物を水で希釈して酢酸エチルで抽出した。合併した有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過して真空で濃縮した。残留物を石油エーテル/酢酸エチルで再結晶させ、褐色固体の化合物2bを得た(240 mg、収率55%)。 ESI+ m/z 373.0 (M + 23 (Na+))(2つの異性体はTLCでは同じ極性を有し、保存時間は異性体1:1.12分、66%で、異性体2:1.24分、33%である)。
化合物2b(240 mg,0.68 mmol,2つの異性体)、ラネーニッケル(5.87 mg,0.10 mmol)および水加ヒドラジン(34.0 mg,0.68 mmol)のメタノール(15 mL)における混合物を室温で1時間撹拌した。セライトでろ過して混合物を得、真空でろ液を濃縮させ、3-Boc-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン(2c)(210 mg、収率95%)を得たが、深黄色固体で、さらに精製せずに次の工程に使用された。ESI+ m/z 321.1 (M + 1)(2つの異性体はTLCでは同じ極性を有し、保存時間は異性体1:1.17分、72%で、異性体2:1.11分、27%である)。
中間体II/II'(200 mg,0.60 mmol)、化合物2c(210 mg,0.66 mmol,2つの異性体)およびDIPEA(116 mg,0.90 mmol)のトルエン(3 mL)における混合物を120℃で一晩撹拌した。真空で揮発物を除去し、残留物を分取HPLCによって精製し、黄色固体の化合物2dを得た(57 mg、収率16%)。ESI+ m/z 590.2 (M + 1)(2つの異性体はTLCでは同じ極性を有し、保存時間は異性体1:1.88分、76%で、異性体2:1.91分、23%である)。
室温で化合物2d(57 mg、0.10 mmol)およびTFA(1 mL)のDCM(3 mL)における混合物を一晩撹拌した。真空で揮発物を除去し、残留物を分取HPLCによって精製し、黄色固体の化合物2を得た(44 mg)。キラルHPLC(柱:CHIRALPAK AY -H 20 * 250mm,5um(Daicel);流動相:100%乙醇(0.1%DEA))によってさらに精製して黄色油状物として化合物2を得た(30 mg、収率61%)(遊離塩基)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.80 (s, 1H), 8.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.36-7.26 (m, 1H), 5.91-5.86 (m, 1H), 3.89 (m, 2H), 3.62 (d, J = 11.7 Hz, 2H), 3.45 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 3.35 (d, J = 11.0 Hz, 2H), 3.12 (d, J = 14.0 Hz, 2H), 2.55 (s, 3H), 2.38-2.31 (m, 5H), 2.08-2.04 (m, 2H), 1.91-1.85 (m, 2H), 1.72-1.68 (m, 2H); ESI+ m/z 489.9 (M + 1) (保存時間:7.19分)。
実施例3.2-(5-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンの製造(化合物3)
5-ブロモ-2-ニトロピリジン(400 mg,1.77 mmol)、2-Boc-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン(3a)(428 mg,2.12 mmol)およびDIPEA(685 mg,5.31 mmol)のDMF(4 mL)溶液を120℃で一晩撹拌した。得られた混合物を水(50 mL)で希釈して酢酸エチル(3×30 mL)で抽出した。合併した有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過して真空で濃縮した。残留物を石油エーテル/酢酸エチルで再結晶させ、黄色固体の化合物3bを得た(737 mg)。ESI+ m/z 349.1 (M + 1), 293.2 (M-55)。
2-t-ブトキシカルボニル-7-(6-ニトロピリジン-3-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン(3b)(0.45 g,70%,0.91 mmol)、ラネーニッケル(5.9 mg,0.10 mmol)および水加ヒドラジン(45.2 mg,0.91 mmol)のメタノール(15 mL)溶液を室温で1時間撹拌した。セライトでろ過した後、ろ液を濃縮させ、黄色固体として粗製化合物3cを得た(280 mg、2ステップ収率30%)。ESI+ m/z 319.4 (M + 1)。
II/II'(200 mg、〜0.6 mmol)および2-t-ブトキシカルボニル-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン(3c)(280 mg、0.78 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(116 mg、0.90 mmol)のトルエン(3 mL)における混合物を120℃で一晩撹拌した。 真空で揮発物を除去した後、残留物を分取HPLCによって精製し、黄色固体の化合物3dを得た(40 mg、収率11%)。ESI+ m/z 588.3 (M + 1)。
化合物3d(30 mg, 0.05 mmol)およびトリフルオロ酢酸(11 mg、0.10 mmol)のジクロロメタン(1.5 mL)における混合物を室温で一晩撹拌した。真空で揮発物を除去した後、残留物を分取HPLC(分取カラム:Xbridge Prep C18 10 um OBD、19*250mm。移動相:A: H2O( 0.01% NH3) +10mm (NH4HCO3)、B:アセトニトリル。32〜62%の溶媒Bの勾配で10分間)によって精製、黄色固体の化合物3を得た(5.6 mg、収率23%)(遊離塩基)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.83 (s, 1H), 8.26 (br s, 1H), 8.15 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 9.2 Hz and 2.8 Hz, 1H), 5.88 (m, 1H), 3.60-3.40 (m, 4H), 3.18-3.05 (m, 4H), 2.56 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.39-2.25 (m, 2H), 2.18-2.05 (m, 2H), 2.04-1.96 (m, 4H), 1.95-1.80 (m, 2H), 1.78-1.62 (m, 2H); ESI+ m/z 488.3 (M + 1)。
実施例4.6-アセチル-8-シクロペンチル-2-(5-(9,9-ジフルオロ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンの製造(化合物4-1と4-2)
1-Boc-4-ピペリドン(4a)(24 g, 120 mmol)、4-メトキシベンジルアミン(16.4 g, 120 mmol)および酢酸(6.88 mL, 120 mmol)のメタノール(120 mL)溶液を還流のパラホルムアルデヒド(8 g)のメタノール(120 mL)懸濁液に入れた。混合物を1時間還流させた後、さらにパラホルムアルデヒド(8.0 g)を入れた。反応混合物を4時間還流させた後、冷却して濃縮させた。濃縮物を酢酸エチル(200 mL)および水酸化ナトリウム(水溶液、1 M、160 mL)で分離させた。水相をジクロロメタン(2×100 mL)で抽出した。有機相を合併し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮させた。黄色の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル = 6:1)によって精製して黄色油状物の化合物4bを得た(25 g、収率58%)。1H NMR (500MHz, CDCl3): δ 7.24 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.86 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 4.57 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.52 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.42 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 3.37 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.29 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.19 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 3.16 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 2.73 (dd, J = 11.0, 3.4 Hz, 1H), 2.64 (dd, J = 10.6, 2.8 Hz, 1H), 2.44 (d, J = 17.3 Hz, 2H), 1.55 (s, 9H); ESI+ m/z 361.1 (M + 1)。
0℃で化合物4b(25 g, 69 mmol)のジクロロメタン(50 mL)溶液にゆっくりDAST(27.8 g, 172.5 mmol)を滴下した。その後、混合物を室温で一晩撹拌し、水(50 mL)で反応をクエンチングした。混合物をジクロロメタンで抽出し(3 × 50 mL)、有機相を合併し、Na2SO4で乾燥し、濃縮させた。黄色の残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル = 50:1)によって精製し、黄色油状物の化合物4cを得た(2.3 g、収率9%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.22 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.84 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 4.32 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.15 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.38 (s, 2H), 3.38-3.33 (m, 1H), 3.29-3.24 (m, 1H), 3.02-2.98 (m, 1H), 2.95-2.91 (m, 1H), 2.55-2.47 (m, 2H), 2.10-1.98 (m, 2H), 1.52 (s, 9H); ESI+ m/z 383.1 (M + 1)。
化合物4c(2.3 g, 6 mmol)および塩化水素の1,4-ジオキサン(4 M、15 mL、60 mmol)溶液の混合物を室温で1時間撹拌した。減圧で溶媒を蒸発させ、粗製品の黄色固体の化合物4dを得た(2.0 g、収率93%)。ESI+ m/z 283.0 (M + H)+
化合物4d(2.0 g, 5.6 mmol)のDMF(20 mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.6 mL, 28 mmol)および5-ブロモ-2-ニトロピリジン(1.14 g, 5.6 mmol)を滴下した。混合物を100℃で一晩撹拌した。反応完了後、水(50 mL)でクエンチングし、ジクロロメタン(3×50 mL)で抽出した。有機相を合併し、減圧で濃縮させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して黄色油状物として異性体4e-1(250 mg、収率11%)と4e-2(800 mg、収率35%)を得た。 化合物4e-1: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 9.09 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 9.6 Hz and 2.8 Hz, 1H), 6.70-6.50 (m, 4H), 6.52 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.67-3.25 (m, 2H), 3.23 (s, 2H), 3.00-2.80 (m, 2H), 2.63-2.57 (m, 2H), 2.48-2.30 (m, 2H); ESI+ m/z 404.8 (M + 1); 化合物 4e-2: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.22 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 9.2 Hz and 2.8 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.95-3.90 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.67-3.60 (m, 2H), 3.34 (s, 2H), 2.96-2.92 (m, 2H), 2.65-2.60 (m, 2H), 2.45-2.35 (m, 2H); ESI+ m/z 404.8 (M + 1)。
4e-1(250 mg, 0.6 mmol)のトリフルオロ酢酸(4 mL)溶液をマイクロ波で120℃に加熱して3時間反応させた。反応完了後、濃縮させて褐色油状物の粗製品4f-1(250 mg)を得た。ESI+ m/z 284.9 (M + 1)。
4e-2(800 mg, 2 mmol)のトリフルオロ酢酸(4 mL)溶液をマイクロ波で130℃に加熱して4時間反応させた。反応完了後、濃縮させて褐色油状物の粗製品4f-2(800 mg)を得た。ESI+ m/z 285.0 (M + 1)。
4f-1(250 mg, 0.6 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(232 mg, 1.8 mmol)のジクロロメタン(10 mL)溶液にBoc2O(261 mg, 1.2 mmol)およびDMAP(7 mg, 0.06 mmol)を入れ、混合物を室温で1時間撹拌した。反応完了後、混合物を水(30 mL)でクエンチングした後、ジクロロメタン(3×30 mL)で抽出した。有機相を合併し、減圧で濃縮させ、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)によって精製して黄色固体4g-1を得た(100 mg、収率43%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.96 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 2.8, 9.2 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.80-4.65 (m, 1H), 4.45-4.41 (m, 2H), 4.21-4.17 (m, 1H), 3.46-3.38 (m, 2H), 3.29-3.25 (m, 1H), 3.18-3.14 (m, 1H), 2.27-2.21 (m, 2H), 1.03 (s, 9H); ESI+ m/z 328.7 (M-Bu+1)。
4f-2(800 mg, 2.0 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(774 mg, 6.0 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液に二炭酸ジ-t-ブチル(872 mg, 4.0 mmol)およびDMAP(24 mg, 0.2 mmol)を入れ、混合物を室温で1時間撹拌した。反応完了後、混合物を水(30 mL)でクエンチングした後、ジクロロメタン(3×30 mL)で抽出した。有機相を合併し、減圧で濃縮させ、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)によって精製して黄色固体4g-2を得た(300 mg、収率39%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.16 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 2.8, 9.2 Hz, 1 H), 4.62-4.57 (m, 1H), 4.34-4.29 (m, 1H), 4.16-4.12 (m, 1H), 4.00-3.96 (m, 1H), 3.59-3.55 (m, 1H), 3.52-3.48 (m, 1H), 3.40-3.36 (m, 1H), 3.27-3.23 (m, 1H), 2.36 (m, 2H), 1.10 (s, 9H); ESI+ m/z 328.7 (M-Bu+1)。
4g-1(90 mg, 0.23 mmol)およびラネーニッケル(90 mg)のメタノール(10 mL)における混合物を水素ガスの雰囲気において室温で30分間撹拌した。その後、反応混合物をろ過し、濃縮させた。残留物をジクロロメタン(20 mL)に溶解させ、Na2SO4で乾燥し、減圧で濃縮させて褐色油状物として(1S,5R)-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-9,9-ジフルオロ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-酢酸t-ブチルを得た(4h-1、70 mg、収率87%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.67 (s, 1H), 6.88 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.51-4.47 (m, 1H), 4.24-4.17 (m, 2H), 4.09-4.05 (m, 1H), 3.27-3.13 (m, 6H), 2.13 (br s, 2H), 1.06 (s, 9H); ESI+ m/z 355.0 (M + 1)。
4g-2(60 mg, 0.16 mmol)およびラネーニッケル(60 mg)のメタノール(10 mL)における混合物を水素ガスの雰囲気において室温で10分間撹拌した。その後、反応混合物をろ過し、濃縮させた。残留物をジクロロメタン(20 mL)に溶解させ、Na2SO4で乾燥し、減圧で濃縮させて褐色油状物として(1R,5S)-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-9,9-ジフルオロ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-酢酸t-ブチルを得た(4h-2、30 mg、収率53%)。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.59 (s, 1H), 7.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.55-4.51 (m, 1H), 4.28-4.24 (m, 1H), 4.06 (s, 2H), 3.65-3.61 (m, 1H), 3.43-3.39 (m, 1H), 3.31-3.23 (m, 2H), 3.19-3.09 (m, 2H), 2.10 (br s, 2H), 1.16 (s, 9H); ESI+ m/z 355.0 (M + 1)。
4h-1(70 mg, 0.20 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(26 mg, 0.20 mmol)およびII/II'(100 mg、〜0.29 mmol)のトルエン(3 mL)における混合物を130℃のマイクロ波で加熱して3時間反応させた。減圧で有機揮発物を蒸発させ、残留物を分取HPLC(Instrument PHG007。カラム Xbridge Prep C18 10 um OBD、19x250mm。移動相 A 水( 0.05% トリフルオロ酢酸)、B アセトニトリル。勾配は55〜65%のBで8.2 min、95%のBで4min維持し、12.3 minで終了させた。流速(ml/min):30、検出波長(nm):214/254。)によって精製し、黄色固体の化合物4i-1を得た(20 mg、収率16%) 。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.63 (s, 2H), 7.89 (m, 1H), 6.91 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.76-5.71 (m, 1H), 4.58-4.46 (m, 2H), 4.37-4.25 (m, 2H), 3.61-3.53 (m, 2H), 3.39-3.24 (m, 2H), 2.54 (s, 3H), 2.34-2.24 (m, 5H), 2.23-2.17 (m, 2H), 1.99-1.91 (m, 2H), 1.88-1.81 (m, 2H), 1.68-1.63 (m, 2H), 1.16 (s, 9H); ESI+ m/z 624.0 (M + 1)。
4h-2(30 mg, 0.085 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(11 mg, 0.085 mmol)およびII/II'(54 mg、〜0.16 mmol)のトルエン(3 mL)における混合物を130℃のマイクロ波で加熱して7時間反応させた。減圧で揮発物を蒸発させ、残留物を分取HPLC(条件は4i-1と同様)によって精製し、黄色固体の化合物4i-2を得た(15 mg、収率28%)。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 9.10 (s, 1H), 8.15 (dd, J = 2.8, 9.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 6.05-5.95 (m, 1H), 4.56-4.52 (m, 1H), 4.43 -4.39 (m, 1H), 4.10-4.06 (m, 1H), 3.90-3.86 (m, 1H), 3.41-3.37 (m, 3H), 3.30-3.25 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.40-2.34 (m, 2H), 2.34-2.26 (m, 2H), 2.11-2.05 (m, 2H), 1.92-1.86 (m, 2H), 1.71-1.67 (m, 2H), 1.33-1.28 (m, 2H), 1.20 (s, 9H); ESI+ m/z 623.7 (M + 1)。
化合物4i-1(20 mg、32 μmol)および塩化水素(ジオキサン溶液、4 M、1 mL、4 mmol)のジクロロメタン(2 mL)における混合物を室温で3時間撹拌した。減圧で有機揮発物を蒸発させ、残留物を分取HPLC(Instrument PHG016、カラム:Xbridge Prep C18 10 um OBD、19×250mm。移動相:A:水(0.01% NH3) +10mm(NH4HCO3)、B:アセトニトリル。勾配は32〜62%のBで10 min、流速(ml/min):30、検出波長(nm):214/254。)によって精製して黄色固体4-1を得た(13 mg、収率79%)(遊離塩基)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.71 (s, 1H), 8.31 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 2.0, 8.8 Hz, 1H), 7.23 (br s, 1H), 6.72 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.82-5.77 (m, 1H), 4.34-4.30 (m, 2H), 3.46-3.42 (m, 2H), 3.31-3.23 (m, 4H), 2.54 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.33-2.23 (m, 2H), 2.22-2.17 (m, 2H), 2.03-1.90 (m, 5H), 1.61 (m, 2H); ESI+ m/z 524.1 (M + 1)。
化合物4i-2(15 mg、24 μmol)および塩化水素(ジオキサン溶液、4 M、1 mL、4 mmol)のジクロロメタン(2 mL)における混合物を室温で3時間撹拌した。減圧で有機揮発物を蒸発させ、残留物を分取HPLC(条件は4-1と同様)によって精製し、黄色固体の化合物4-2を得た(9 mg, 收率71%)(遊離塩基)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.83 (s, 1H), 8.30-8.19 (m, 2H), 8.06 (s, 1H), 7.37-7.26 (m, 1H), 5.91-5.86 (m, 1H), 3.78-3.74 (m, 2H), 3.45-3.42 (m, 2H), 3.41-3.31 (m, 4H), 2.55 (s, 3H), 2.38-2.33 (m, 5H), 2.28-2.21 (m, 2H), 2.08-2.04 (m, 3H), 1.91-1.88 (m, 2H), 1.73-1.69 (m, 2H); ESI+ m/z 524.0 (M + 1)。
実施例5.2-(5-(3,9-スピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(化合物5)
室温で化合物I(0.8 g, 2.52 mmol)のジクロロメタン(80 mL)溶液に分けてmCPBA(2.59 g, 15.14 mmol)を入れた。添加完了後、室温で2時間撹拌しながら反応させた。反応液をNaHCO3水溶液に注いだ後、ジクロロメタン(50 mL)で2回抽出した。有機相を合併した後、飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して濃縮させた。残留物をCombi-Flash(40 g シリカゲル、20%〜30%の酢酸エチルのジクロロメタン溶液で溶離させる)によって精製して白色固体の化合物II'を得た(収率38.6%)。 LC-MS 350.1 (M+H)+
5-ブロモ-ニトロピリジン(0.2 g, 0.98 mmol)、5a(274 mg, 1.08 mmol)、K2CO3(408 mg, 2.95 mmol)およびアセトニトリル(4 mL)の混合物を密封管で100℃に加熱して60時間反応させた。反応液を濃縮させ、残留物をCombi-Flash(ISCO、20 g シリカゲルカラム、50%〜75%の酢酸エチルの石油エーテル溶液で溶離させる)によって精製して270 mgの黄色固体の化合物5bを得た(収率73%)。 LC-MS 377.2 (M+H)+, 純度100% (UV 254 nm)。
化合物5b(0.27 g, 0.72 mmol)の溶液およびラネーニッケル(〜0.2 g)を水素ガスにおいて室温で2時間水素化させた。反応液をろ過して濃縮させて褐色固体の化合物5cを得た(0.25 g、収率97%)。 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.40-1.52 (m, 13H), 1.61-1.70 (m, 4H), 3.00 (t, 4H), 3.40 (t, 4H), 4.12 (brs, 2H), 6.48 (d, 1H), 7.18 (dd, 1H), 7.79 (d, 1H). LC-MS 347.2 (M+H)+
化合物II'(45.9 mg, 0.13 mmol)、化合物5c(35 mg, 0.1 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(26 mg, 0.2 mmol)および乾燥トルエン(4 mL)をマイクロ波反応器で130℃に加熱して10時間反応させた。混合物を濃縮させ、そして分取HPLCによって精製して5dを得た(16 mg、収率25.5%)。
0℃において、化合物5d(25 mg, 0.04 mmol)のジクロロメタン(3 mL)溶液にHClの1,4-ジオキサン(4 M、2 mL、8 mmol)を滴下した。添加完了後、室温で3時間撹拌した。反応液を濃縮させ、残留物を分取HPLCによって精製し、黄色固体の化合物5を得た(7 mg、収率33%)(遊離塩基)。 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.78-2.13 (m, 14H), 2.20-2.36 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.55 (s, 3H), 2.84-2.95 (m, 4H), 3.10-3.22 (m, 4H), 5.80-5.94 (m, 1H), 7.33 (dd, 1H), 7.91 (s, 1H), 8.04 (d, 1H), 8.14 (d, 1H), 8.79 (s, 1H)。 LC-MS 516.3 (M+H)+
実施例6.2-(5-(2,9-スピロ[5.5]ウンデカン-2-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンの製造(化合物6)
化合物6を化合物5の製造と同様の方法によって合成した。
化合物6(遊離塩基): 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.43-2.25 (m, 14H), 2.28-2.36 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.55 (s, 3H), 2.96 (brs, 6H), 3.10 (brs, 2H), 5.81-5.95 (m, 1H), 7.26-7.35 (m, 1H), 8.02 (s, 1H), 8.07-8.22 (m, 2H), 8.81 (s, 1H). LC-MS 516.3 (M+H)+
実施例7.(R,S)-2-(1,2,3,4,4a,5-ヘキサヒドロピペラジノ[2,1-c][1,4]ベンゾオキサジン-8-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(化合物7)、(R)-2-(1,2,3,4,4a,5-ヘキサヒドロピペラジノ[2,1-c][1,4]ベンゾオキサジン-8-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(化合物7R)、(S)-2-(1,2,3,4,4a,5-ヘキサヒドロピペラジノ[2,1-c][1,4]ベンゾオキサジン-8-イルアミノ)-6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチルピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(化合物7S)
1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン7a(1.11 g, 7.0 mmoL)および3-ヒドロキシメチルピペラジン-1-カルボン酸t-ブチル7b(1.30 g, 6.0 mmoL)の乾燥DMSO(15 mL)溶液にKOH(1.01 g, 18.0 mmoL)を入れた。混合物を室温で3時間撹拌した後、60℃に加熱して8時間反応させた。反応完了後、氷水を反応液に入れた。形成した固体をろ過し、水で洗浄した後、快速カラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=6:1)によって精製して黄色固体の産物7cを得た(1.41 g、70.0%)。 1H-NMR (600MHz,CDCl3): δ 7.79 (dd, J=9.1Hz, 2.6Hz, 1H), 7.66 (d, J=2.6Hz, 1H),6.76 (d, J=9.2Hz, 1H), 4.30 (dd, J=11.0Hz, 3.0Hz, 1H), 4.18-4.09 (m, 2H), 3.99 (dd, J=11.1Hz, 8.0Hz, 1H), 3.79 (d, J=11.0Hz, 1H), 3.35-3.31 (m, 1H), 3.04-2.93 (m, 2H), 2.67 (br, 1H), 1.49(s, 9H); HRMS(+):m/z 358.1370 ([M+Na]+ , C16H21N3O5Na+ calcd: 358.1373。
10%のPd-C(0.25 g)が存在する条件において、中間体7c(1.41g, 4.2 mmoL)のメタノール(20 mL)溶液が一晩水素化された(1大気圧)。懸濁物をセライトでろ過し、ろ液を濃縮させて粗製品を得た後、快速カラムクロマトグラフィーによって精製して精製品の褐色油状物7dを得た(1.09 g、85.0%)。 1H-NMR (600MHz,CDCl3): δ 6.63 (d, J=8.5Hz, 1H), 6.26 (dd, J=8.3Hz,1.8Hz, 1H), 6.22 (d, J=2.3Hz, 1H), 4.18-4.16 (m, 2H), 3.98-3.94 (m, 2H), 3.56 (d, J=10.3Hz, 1H), 3.04-2.93 (m, 2H), 2.62-2.58 (m, 3H), 1.48 (s, 9H)。
化合物7d(60 mg, 0.20 mmol)のトルエン(1 mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(29.6 mg, 0.23 mmol)および化合物II'(40 mg, 0.11 mmol)を入れた。添加完了後、室温で3時間撹拌した。反応液をジクロロメタン(50 mL)で希釈し、有機相をまず水(5 mL × 2)、そして食塩水(5 mL × 1)で洗浄した。有機相を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、濃縮させた。残留物をCombi-Flash(20 g シリカゲルカラム、0%〜60%の酢酸エチルの石油エーテル溶液で溶離させる)によって精製して黄色固体の化合物7eを得た(25 mg、収率38%)。 LC-MS: 575 (M+1)+
化合物7e(22 mg, 0.038 mmol)のジクロロメタン(8 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。混合物を室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮させ、残留物を分取HPLCによって精製し、黄色固体の化合物7を得た(9 mg、収率49%)(遊離塩基)。H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.53-1.63 (m, 2H), 1.77-1.86 (m, 2H), 1.88-1.94 (m, 2H), 2.19-2.27 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 2.44-2.51 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.62 (t, 1H), 2.85-3.02 (m, 3H), 3.12 (d, 1H), 3.58 (d, 1H), 3.94 (t, 1H), 4.11 (d, 1H), 5.72-5.85 (m, 1H), 6.70 (d, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.05(br, s, 2H), 8.63(s, 1H). LC-MS: 475 (M+H)+
化合物7Rは購入されたキラルな出発原料7bRで上記化合物7の製造と同様の工程によって製造された。
化合物7R (遊離塩基): 1H NMR (CDCl3, 400 Hz): δ 8.70 (s, 1H), 7.14 (br, s, 1H), 7.12 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 8.8 Hz, 2.4 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.90-5.80 (m. 1H), 4.19 (dd, J = 10.4 Hz, 2.4 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 10.4 Hz, 8.8 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.18 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.10-2.96 (m, 3H), 2.70 (td, J = 11.6 Hz, 3.2 Hz, 1H), 2.57-2.52 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.35-2.29 (m, 2H), 1.98-1.90 (m, 2H), 1.88-1.80 (m, 2H), 1.66-1.58 (m, 2H); MS (ESI): 475.3(M+H)+; e.e. >95%。
化合物7Sは購入されたキラルな7bSで上記化合物7の製造と同様の方法によって製造された。
化合物7S(遊離塩基): 1H NMR (CDCl3, 400 Hz): δ 8.71 (s, 1H), 7.12 (br, s, 1H), 7.12 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 8.8 Hz, 2.4 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.90-5.80 (m. 1H), 4.19 (dd, J = 10.4 Hz, 2.8 Hz, 1H), 4.01 (dd, J = 10.4 Hz, 9.2 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.18 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.11-2.96 (m, 3H), 2.70 (td, J = 11.6 Hz, 3.2 Hz, 1H), 2.57-2.52 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.35-2.27 (m, 2H), 1.98-1.90 (m, 2H), 1.88-1.80 (m, 2H), 1.66-1.58 (m, 2H); MS (ESI): 475.3(M+H)+; e.e. >90%。
実施例8.6-アセチル-5-メチル-2-(5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ジアザナフタレン-2-イルアミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンの製造(化合物8)
化合物II'(450 mg, 1.3 mmol)、イソプロパノール(2.5 mL)およびアンモニア水(2.5 mL)の混合物を100℃に加熱して2時間反応させた。混合物を濃縮させ、残留物をCombi-Flash(20 g シリカゲル、0%〜10%のメタノールのジクロロメタン溶液で溶離させる)によって精製して290 mgの白色固体の化合物8aを得た(収率78.6%)。 LC-MS: 287(M+H)+
50 mLフラスコに化合物8a (290 mg, 1 mmol)、2-クロロ-7,8-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-6(5H)-カルボン酸t-ブチル(8b, 573 mg, 2 mmol)、炭酸セシウム(500 mg, 1.5 mmol)、1,4-ジオキサン(8 mL)、Pd2dba3(185.5 mg, 0.20 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(58.6 mg, 0.10 mmol)を入れた。反応容器を窒素ガスで3回置換した後、混合物を120℃で一晩撹拌した。反応液を20mLの水に注ぎ、酢酸エチルで(50mL × 3)抽出した。合併した有機相を飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して濃縮させた。残留物をCombi-Flash(20 g シリカゲルカラム、0%〜60%の酢酸エチルの石油エーテル溶液で溶離させる)によって精製して290 mgの白色固体の化合物8cを得た(収率55%)。 LC-MS: 519(M+H)+
化合物4(290 mg, 0.56 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1 mL)を入れた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濃縮させ、残留物をCombi-Flash(20 g シリカゲル、0%〜10%の7 Nアンモニア水-メタノールのジクロロメタン溶液で溶離させる)によって精製して220 mgの浅黄色固体の化合物8を得た(収率94%、遊離塩基)。1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.66-1.58 (m, 2H), 1.78-1.82 (m, 2H), 1.98-2.01 (m, 2H), 2.26-2.31 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 2.82 (t, 2H), 3.19(t, 2H), 3.96 (s, 2H), 5.74-5.84 (m, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.02 (d, 1H), 8.75 (s, 1H); LC-MS: 419(M+H)+
実施例12.8-(4-(6-(6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)- 8-オクタノヒドロキサム酸の製造(化合物12)
スベリン酸モノメチル12a(170 mg, 0.899 mmol)のメタノール(2 mL)溶液にNH2OH(50%の水溶液、1.5 mL)を入れた。反応液を60℃で一晩撹拌した。混合物を減圧で濃縮させ、残留物をメタノール(1 mL)で撹拌した。得られた混合物をろ過し、固体を真空で乾燥し、白色固体12bを得た(110 mg、収率64%)。
12b(17 mg, 0.089 mmol)、12c(20 mg, 0.045 mmol, 文献J. Med. Chem. 2005, 48(7), 2388-2406に従って製造された)、HATU(38 mg, 0.099 mmol)およびDIPEA(25 mg, 0.198 mmol)のDMF(3 mL)における混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をそのまま分取HPLC(SunfireTMPrep C18カラム、10 μm × 19 × 150 mm。移動相A:水(0.1% ギ酸)、移動相B:アセトニトリル、流速(ml/min):25)によって精製し、黄色固体の化合物12を得た(12.8 mg、収率46%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz): δ 10.34 (s, 1H), 10.17 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.08 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 8.8 Hz, 3.2 Hz, 1H), 5.88-5.77 (m. 1H), 3.61 (br, s, 4H), 3.16-3.11 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 2.35 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.27-2.21 (m, 2H), 1.95-1.88 (m, 4H), 1.80-1.74 (m, 2H), 1.60-1.57 (m, 2H), 1.52-1.44 (m, 4H), 1.30-1.24 (m, 4H); MS (ESI): 619.3 (M+H)+
実施例13.5-(4-(6-(6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)- -5-オクタノヒドロキサム酸の製造(化合物13)
グルタル酸モノメチル(13a、300 mg、2.055 mmol)のメタノール(2 mL)溶液にNH2OH(50%水溶液、1 mL)を入れた。反応液を60℃で一晩撹拌した。混合物を減圧で濃縮させ、残留物を酢酸エチル(1 mL)で洗浄して無色油状物を得、減圧で濃縮させて無色油状物の粗製品13bを得(160 mg、収率52%)、さらに精製せずにそのまま次の工程に使用された。MS: 148.1 [M + H]+
室温において化合物13b(39 mg, 0.268 mmol)、化合物12c(30 mg, 0.067 mmol)およびDIPEA(43 mg, 0.335 mmol)のDMF(1 mL)における混合物にHATU(26 mg, 0.067 mmol)を入れた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を分取HPLC(分離条件は実施例12と同様)によって精製して黄色固体の化合物13を得た(6 mg、収率16%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz): δ 10.15 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.44 (s, 1 H), 8.08 (s, 1H), 7.88-7.85 (m, 1H), 7.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.68 (br, 1H), 5.85-5.81 (m, 1H), 3.60-3.02 (m, 8H), 2.42 (s, 3H), 2.37-2.24 (m, 7H), 1.89-1.88 (m, 2H), 1.77-1.71 (m, 4H), 1.65-1.50 (m, 4H); MS: 577.3 [M + H]+
実施例14.7-(4-(6-(6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)- 5-オキサロヒドロキサム酸の製造(化合物14)
7-ブロモヘプタン酸(14a, 500 mg, 2.392 mmol)をSOCl2(2 mL)に溶解させ、溶液を撹拌しながら2時間還流させた。その後、溶液を減圧で濃縮させた。残留物をジクロロメタン(10 mL)に溶解させた後、0℃でO-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(14b, 280 mg, 2.932 mmol)およびトリエチルアミン(483 mg, 4.784 mmol)のジクロロメタン(6 mL)における混合物を滴下した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)によって精製して白色固体の化合物4cを得た(260 mg、収率35%)。 MS: 224.0 [M - 84 + H]+
化合物12c(45 mg, 0.101 mmol)、化合物14c(43 mg, 0.141 mmol)および炭酸カリウム(21 mg、0.152 mmol)のアセトニトリル(1.5 mL)における混合物を60℃で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで濃縮した。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール = 10/1)によって精製して黄色固体の化合物14dを得た(50 mg、収率67%)。 MS: 675.4 [M + H]+
0℃において、化合物14d(40 mg, 0.059 mmol)の乾燥THF(2 mL)溶液にHClの1,4-ジオキサン(4 M、0.1 mL、0.394 mmol)を入れた。反応液を0℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物を分取HPLC(条件は実施例12と同様)によって精製して黄色固体の化合物14を得た(10.25 mg、収率29%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz): δ 10.33 (s, 1H), 10.11 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.04 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 9.2 Hz, J = 3.2 Hz, 1H), 5.86-5.78 (m, 1H), 3.54-3.45 (m, 4H), 3.17-3.14 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 2.33-2.18 (m, 4H), 2.28 (s, 3H), 1.94 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.91-1.83 (m, 2H), 1.80-1.73 (m, 2H), 1.60-1.55 (m, 2H), 1.52-1.41 (m, 4H), 1.29-1.26 (m, 4H); MS: 591.3 [M + H] +
実施例15.8-(4-(6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)-オクタノヒドロキサム酸の製造(化合物15)
8-ブロモオクタン酸(15a, 515 mg, 2.31 mmol)をSOCl2(2 mL)に溶解させ、溶液を撹拌しながら2時間還流させた。その後、溶液を減圧で濃縮させた。残留物をジクロロメタン(10 mL)に溶解させた後、0℃でO-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(14b, 406 mg, 3.46 mmol)およびトリエチルアミン(467 mg, 4.62 mmol)のジクロロメタン(8 mL)における混合物を滴下した。得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を減圧で濃縮させ、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)によって精製して白色固体の化合物15bを得た(400 mg、収率59%)。 MS: 322.0 [M + H]+, 324.0 [M + H]+
化合物12c(45 mg, 0.10 mmol)、化合物15b(90 mg, 0.30 mmol)、ヨウ化カリウム(5mg)、およびK2CO3(42 mg, 0.30 mmol)のDMF(1.5 mL)における混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却した後、ろ過し、ろ液を水(4 mL)で希釈し、酢酸エチル(5 mL × 3)で抽出した。合併した有機相を飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して乾燥するまで濃縮した。得られた残留物を分取TLC(ジクロロメタン/メタノール = 15/1)によって精製して黄色固体の化合物15cを得た(40 mg、収率68%)。 MS: 689.4 [M + H]+
0℃において、化合物15c(30 mg, 0.044mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(0.5 mL)を入れた。反応液を室温で3時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物を分取HPLC(条件は実施例12と同様)によって精製して黄色固体の化合物15を得た(10 mg、収率32%)。1H NMR (DMSO-d6 and D2O, 400 Hz) δ 8.98 (s, 1H), 8.08 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.90-5.75 (m, 1H), 3.87-3.80 (m, 2H), 3.65-3.55 (m, 2H), 3.25-2.99 (m, 6H), 2.45 (s, 3H), 2.35-2.18 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.94 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.90-1.75 (m, 4H), 1.75-1.40 (m, 6H), 1.35-1.25 (m, 6H); MS: 605.3 [M + H]+
実施例16.4-((4-(6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)メチル)-ベンゾヒドロキサム酸の製造(化合物16)
4-(ブロモメチル)安息香酸(16a, 600 mg, 2.79 mmol)をSOCl2(2 mL)に溶解させ、溶液を撹拌しながら2時間還流させた。その後、溶液を減圧で濃縮させた。残留物をジクロロメタン(4 mL)に溶解させた後、O-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(14b, 490 mg, 4.19 mmol)およびトリエチルアミン(564 mg, 5.58 mmol)のジクロロメタン(8 mL)における混合物を滴下した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を減圧で濃縮させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)によって精製し、白色固体の化合物16bを得た(200 mg、収率27%)。 MS: 186.2 [M - 84 + H]+
化合物12c(40 mg, 0.09 mmol)、化合物16b(50 mg, 0.19 mmol)およびDIPEA(25 mg、0.19 mmol)のジクロロメタン(2 mL)における混合物を50℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(4 mL)で希釈し、酢酸エチル(5 mL × 3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で残留物を濃縮させた。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール = 15/1)によって精製して黄色固体の化合物16cを得た(40 mg、収率66%)。 MS: 681.3 [M + H]+
0℃において、化合物16c(35 mg, 0.051 mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(0.2 mL)を入れた。反応液を室温で3時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物を分取HPLC(条件は実施例12と同様)によって精製して黄色固体の化合物16を得た(8.96 mg、収率27%)。 1H NMR (DMSO-d6 , 400 Hz) δ 11.25-11.13 ( br s, 1H), 10.10 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.04 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.87-7.65 (m, 3H), 7.50-7.33 (m, 3H), 5.87-5.75 (m, 1H), 3.58 (s, 2H), 3.60-3.50 (m, 2H), 3.28-3.03 (m, 6H), 2.42 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.29-2.16 (m, 2H), 1.94-1.71(m, 4H), 1.64-1.51 (m, 2H); MS: 597.3 [M + H]+
実施例17.6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イルアミノ)ニコチノヒドロキサム酸の製造(化合物16)
室温で化合物17a(131 mg, 0.860 mmol)のトルエン(2 mL)溶液に化合物II'(60 mg, 0.172 mmol)を入れた。反応混合物を120℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、減圧で乾燥するまで濃縮した。残留物をCombi-Flash(30:1のジクロロメタン:メタノールで溶離させる)によって精製して46 mgの浅褐色固体の化合物17bを得た(収率64%)。 MS: 422.2 [M + H]+
室温で17b(46 mg, 0.11 mmol)の1:1のメタノールと水(5 mL)における混合物にLiOH(46 mg, 1.09 mmol)を入れ、混合物を50℃で5時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、2N 塩酸でpH=5に調整した。水溶液を酢酸エチル(5 mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮させて淡褐色固体の化合物17cを得た(44 mg、収率99%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz) δ 13.06 (br s, 1H), 10.84 (s, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.85-8.84 (m, 1H), 8.31-8.24 (m, 2H), 5.93-5.83 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.31-2.21 (m, 2H), 2.01-1.92 (m, 2H), 1.88-1.76 (m, 2H), 1.68-1.59 (m, 2H)。
化合物17c(18.5 mg, 0.045 mmol)の乾燥THF(1.5 mL)溶液にHOBt(9 mg,0.068 mmol)、EDCI(13 mg, 0.068 mmol)、Et3N(14 mg, 0.136 mmol)およびO-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(8 mg, 0.068 mmol)を入れ、得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧で濃縮させて残留物を得た後、分取薄層クロマトグラフィー(15:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製して11 mgの白色固体の化合物17dを得た(収率48%)。
0℃において、化合物17d(10 mg, 0.020 mmol)の乾燥THF(0.6 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン(0.2 mL)溶液を入れた。反応液を室温で3時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物をアセトニトリルおよび無水エチルエーテルで洗浄して白色固体の化合物17を得た(3.8mg、収率42%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz) δ 11.28 (br s, 1H), 10.78 (s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.21-8.15 (m, 2H), 5.92-5.82 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.33-2.22 (m, 2H), 2.02-1.91 (m, 2H), 1.87-1.78 (m, 2H), 1.67-1.57 (m, 2H); MS: 423.3 [M + H]+
実施例18.6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)アミノ)-N-(7-(ヒドロキシアミノ)-7-オキソヘプチル)ニコチノヒドロキサム酸の製造(化合物18)
化合物17c(45 mg, 0.111 mmol)の乾燥THF(1.5 mL)溶液にHOBt(30 mg,0.221 mmol)、EDCI(42 mg, 0.221 mmol)、Et3N(34 mg, 0.332 mmol)および18a(26 mg, 0.166 mmol)を入れ、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧で濃縮させて残留物を得た後、分取薄層クロマトグラフィー(15:1のジクロロメタン/メタノールで溶離させる)によって精製して58 mgの浅黄色固体の化合物18bを得た(収率96%)。 MS: 549.4 [M + H]+
室温で18b(58 mg, 0.106 mmol)の1:1のメタノールと水(5 mL)における混合物にLiOH(27 mg, 0.635 mmol)を入れ、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を2N 塩酸でpH=5まで中和した。水溶液を酢酸エチル(5 mL×3)で抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮させて白色固体の化合物18cを得た(55 mg、収率97%)。 MS: 535.2 [M + H]+
化合物18c(55 mg, 0.103 mmol)の乾燥THF(2 mL)溶液にHATU(59 mg,0.154 mmol)、Et3N(31 mg, 0.309 mmol)およびO-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(24 mg, 0.206 mmol)を入れた。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧で濃縮させて残留物を得た後、分取薄層クロマトグラフィー(12:1のジクロロメタン/メタノールで溶離させる)によって精製して25 mgの白色固体の化合物18dを得た(収率38%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 10.91 (s, 1H), 10.73 (s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.54-8.49 (m, 1H), 8.27-8.19 (m, 2H), 5.94-5.83 (m, 1H), 4.82-4.78 (m, 1H), 3.95-3.87 (m, 1H), 3.52-3.46 (m, 1H), 3.30-3.21 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.30-2.22 (m, 2H), 2.02-1.92 (m, 4H), 1.89-1.77 (m, 2H), 1.68-1.58 (m, 5H), 1.57-1.46 (m, 7H), 1.37 -1.22 (m, 4H); MS: 634.4 [M + H]+
0℃において、化合物18d(20 mg, 0.032 mmol)の乾燥THF(0.6 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(0.1 mL)を入れた。反応液を室温で1時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、得られた残留物をアセトニトリルおよび無水エチルエーテルで洗浄して白色固体の化合物18を得た(10.7 mg、収率58%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 10.84 (s, 1H), 10.35 (s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.84-8.78 (m, 1H), 8.60-8.52 (m, 1H), 8.27 (dd, J = 8.8 Hz, J = 2.0 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.94-5.82 (m, 1H), 3.30-3.20 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.33-2.20 (m, 2H), 2.03-1.90 (m, 4H), 1.89-1.77 (m, 2H), 1.68-1.58 (m, 2H), 1.56-1.43 (m, 4H), 1.37-1.21 (m, 4H); MS: 550.3 [M + H]+
実施例19.8-(2-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)アミノ)-7,8-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-6(5H)-イル)-8-オキソオクタノヒドロキサム酸の製造(化合物19)
19a(40 mg, 0.215 mmol)、化合物8(45 mg, 0.108 mmol)、HATU(82 mg, 0.215 mmol)、DIPEA(42 mg、0.323 mmol)の無水THF(10 mL)における混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を水(20 mL)で希釈し、酢酸エチル(10 mL × 3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧で乾燥するまで濃縮した。残留物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール = 15/1)によって精製して浅黄色固体の化合物19bを得た(50 mg、収率79%)。 MS: 589.3 [M + H]+
室温で19b(50 mg, 0.085 mmol)の1:1のメタノールと水(10 mL)溶液における混合物にLiOH(71 mg, 1.70 mmol)を入れ、混合物を50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、2N 塩酸でpH=5に調整した。水相を酢酸エチル(10 mL × 3)で抽出し、有機相を合併し、飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮させて白色固体の化合物19cを得(48 mg、収率98%)、さらに精製せずにそのまま次の工程に使用された。
化合物19c(48 mg, 0.084 mmol)の乾燥THF(5 mL)溶液にHATU(48 mg,0.125 mmol)、DIPEA(32 mg, 0.251 mmol)およびO-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(15 mg, 0.125 mmol)を入れ、得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20 mL)で希釈し、混合物を飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮させて残留物を得た後、分取薄層クロマトグラフィー(25:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製して32 mgの白色固体の化合物19dを得た(収率57%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz) δ 10.91 (s, 1H), 10.35 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 9.00 (s, 1H), 7.95-7.86 (m, 1H), 7.70-7.62 (m, 1H), 5.91-5.80 (m, 1H), 4.82-4.78 (m, 1H), 4.66 (s, 1H), 4.61 (s, 1H), 3.96-3.86 (m, 1H), 3.82-3.74 (m, 2H), 3.52-3.44 (m, 1H), 2.93-2.85 (m, 1H), 2.81-2.75 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.44-2.35 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.30-2.20 (m, 2H), 2.02-1.86 (m, 4H), 1.84-1.72 (m, 2H), 1.66-1.55 (m, 5H), 1.55-1.42 (m, 7H), 1.34-1.19 (m, 4H); MS: 674.4 [M + H]+
0℃において、化合物19d(32 mg, 0.048 mmol)の乾燥THF(0.6 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(1.0 mL)を入れ、反応液を室温で3時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物をアセトニトリルおよび無水エチルエーテルで洗浄して白色固体の化合物19を得た(20 mg、収率71%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz) δ 10.92 (br s, 1H), 10.36 (brs, 1H), 9.08 (s, 1H), 7.88-7.80 (m, 2H), 5.90-5.79 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.64 (s, 1H), 3.81 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.02-2.93 (m, 1H), 2.90-2.82 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.41-2.38 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.29-2.17 (m, 2H), 1.98-1.91 (m, 4H), 1.85-1.75 (m, 2H), 1.64-1.54 (m, 2H), 1.54-1.46 (m, 4H), 1.35-1.23 (m, 4H); MS: 590.3 [M + H]+
実施例20.4-(4-(6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イルカルボニル)-N-ベンゾヒドロキサム酸の製造(化合物20)
化合物12c(45 mg, 0.089 mmol)の乾燥THF(5 mL)溶液にHATU(51 mg,0.134 mmol)、DIPEA(35 mg, 0.268 mmol)および4-(メトキシカルボニル)安息香酸(24 mg, 0.134 mmol)を入れ、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(10 mL × 3)。有機相を合併して飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で乾燥するまで濃縮させた。得られた残留物を分取薄層クロマトグラフィー(15:1のジクロロメタン/メタノールで溶離させる)によって精製して42 mgの浅黄色固体の化合物20bを得た(収率77%)。 MS: 610.4 [M + H]+
室温で20b(42 mg, 0.069 mmol)の1:1のメタノールと水(10 mL)溶液における混合物にLiOH(58 mg, 1.38 mmol)を入れ、混合物を50℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、2N 塩酸でpH=5に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶液を減圧で濃縮させて黄色固体の化合物20cを得た(40 mg、収率98%)。 MS: 596.4 [M + H]+
室温で化合物20c(40 mg, 0.067 mmol)の乾燥THF(10 mL)溶液にHATU(33mg,0.087 mmol)、DIPEA(26 mg, 0.202 mmol)およびO-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシルアミン(16 mg, 0.134 mmol)を入れた。得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した後、水(15 mL)で希釈し、酢酸エチルで(10 mL × 3)抽出し、有機相を合併して飽和食塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮させて残留物を得、残留物を分取薄層クロマトグラフィー(15:1のジクロロメタン/メタノールで溶離させる)によって精製して黄色固体の化合物20dを得た(収率99%)。 MS: 695.4 [M + H]+
化合物20d(15 mg, 0.022 mmol)の乾燥THF(3 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン(0.8 mL)溶液、水(0.1 mL)およびイソプロパノール(1 mL)を入れた。反応液を室温で2時間撹拌した。無水エチルエーテルを上記混合物に入れ、固体が析出し、ろ過した。固体を真空で乾燥して浅黄色固体の化合物20を得た(10 mg、収率77%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz) δ 11.35 (s, 1H), 10.86 (br s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.87-7.77 (m, 4H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.93-5.78 (m, 1H), 3.88-3.75 (m, 2H), 3.53-3.42 (m, 2H), 3.36-3.13 (m, 4H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.29-2.16 (m, 2H), 1.98-1.89 (m, 2H), 1.86-1.74 (m, 2H), 1.66-1.54 (m, 2H). MS: 611.3 [M + H]+
実施例21.4-((2-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)アミノ)-7,8-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-6(5H)-イル)メチル)-ベンゾヒドロキサム酸の製造(化合物21)
化合物8(45 mg, 0.108 mmol)、化合物16b(58 mg, 0.215 mmol)およびDIPEA(42 mg、0.323 mmol)の1:1のDMF:DCM(5 mL)における混合物を50℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(10 mL)で希釈し、ジクロロメタン(10 mL × 3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮させて残留物を得、残留物を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール = 20/1)によって精製して黄色固体の産物21aを得た(46 mg、収率66%)。 MS: 652.4 [M + H]+
0℃において、化合物21a(46 mg, 0.071 mmol)の乾燥THF(8 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン(1.5 mL)溶液を入れ、反応液を室温で3時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物を少量のアセトニトリルおよび無水エチルエーテルで洗浄し、固体の粗製品を分取HPLC(条件は実施例12の記述と同様)によってさらに精製して浅黄色固体の化合物21を得た(8.0 mg、収率20%)。 1H NMR (DMSO-d6 , 400 Hz) δ 11.4-11.00 (br, 1H), 10.28 (s, 1H), 8.99 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.87-7.62 (m, 3H), 7.54-7.36 (m, 3H), 5.92-5.76 (m, 1H), 3.77 (s, 2H), 3.55 (s, 2H), 2.89-2.73 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.29-2.17 (m, 2H), 1.98-1.83 (m, 2H), 1.83-1.70 (m, 2H), 1.65-1.53 (m, 2H); 568.3 [M + H]+
実施例22.4-(4-(6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)-ベンゾヒドロキサム酸の製造(化合物22)
上記の経路に従って化合物22を得た。 583.2 [M + H]
実施例23.(E)-3-(4-(4-(6-((6-アセチル-8-シクロペンチル-5-メチル-7-オキソ-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-プロペンヒドロキサム酸の製造(化合物23)

上記の経路に従って化合物23を得た。 MS: 609.3 [M + H]+
実施例24.生物テスト
CDK2、CDK4およびCDK6キナーゼテスト:
移動度シフト測定来によってFAMで標識されたポリペプチドのリン酸化の比率をモニタリングすることによって(ポリペプチド18はCDK2 / CycA2に、ポリペプチド8はCDK4 / CycD3に使用された)、CDKの各サブタイプのCDK2 / CycA2、CDK4 / CycD3およびCDK6 / cycD3の体外酵素活性を測定した。 CDK2/CycA2およびCDK6/cycD3は、50 mM HEPES(pH7.5)、10 mM MgCl 2、0.0015%Brij-35および2 mMジチオトレイトールのような緩衝液の条件において活性をテストした。CDK4 / CycD3は、 20 mM HEPES(pH7.5)、10 mM MgCl 2、0.01%Triton X-100および2 mMジチオトレイトールのような緩衝液の条件において活性をテストした。100%DMSOで化合物を最終的に必要な最高阻害剤濃度の50倍にし、かつ3倍段階希釈法によって合計10個の濃度の溶液を調製した。各キナーゼのサブタイプ、酵素および基質の使用量は、CDK2/CycA2 12 nM、ATP Km 39 μM、CDK4/CycD3 10 nM、ATP Km 221μM、CDK6/cycD3 15 nM、ATP Km 800μMであった。 28℃でそれぞれ60分間、180分間、60分間テストし、反応は停止溶液(50 mM EDTA、0.015% Brij-35、0.2% コーディング試薬#3および100 mM HEPES (pH 7.5))で停止させた。Caliper EZ Readerによって転換率を収集した。Xlfit excelロードバージョン4.3.1で投与量-反応曲線をフィットしてIC 50値を計算した。
代表的な化合物のテスト結果は下記表1に示した。
HDAC-1、HDAC-2およびHDAC-6活性テスト:
化合物のHDAC-1、HDAC-2およびHDAC-6機能に対する抑制作用は体外で384ウェルプレートにおいて行われる最適化の均質測定によって確認した。このテストにおいて、組み換えられた全長のHDAC-1、HDAC-2またはHDAC-6タンパク質(BPS Biosciences)をKm図における濃度のAc-ポリペプチド-AMCとともに培養した。 反応をTrisベースの測定緩衝液において行った後、脱アセチル化酵素およびトリプターゼの酵素活性で基質の7-アミノ-4-メチルクマリンから蛍光を放出させた。 蛍光の測定はマルチモードマイクロプレートリーダー(Synergy MX、355nm励起および460nm放出)によって行われた。 データはそれぞれのプレートに基づいて分析することによって、蛍光の時間に対する線形範囲を確認した。データをGraphPad Prism V5.0ソフトによってフィッティングし、公式(Y =底部+(頂部 - 底部)/(1 + 10 ^((LogIC50-X)×傾き)によってIC50値を得たが、Yは%抑制で、Xは化合物濃度であった。
代表的な化合物のテスト結果は下記表1に示した。
本発明のほかの実施例
以上、特定の例および実施例を参照して本発明を説明したが、なんらかの形式で本発明の範囲に制限するものにならない。もちろん、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、公開された具体的な例示および実施例に対して様々な変更および添加を行ってもよく、このような変更および添加は本発明の一部と見なす。

Claims (21)

  1. 下記式(I)で表される化合物、またはその分子における任意の可能な部位で重水素置換された誘導体、ジアステレオマー、またはエナンチオマー(あれば)、
    またはその相応する薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物、もしくは溶媒和物。
    (ただし、UはNR7、OまたはSである。
    各X、YおよびZはそれぞれ独立にNまたはCR8で、かつ各R8はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、OR5、SR5、NR5R6、CN、C(O)R5、またはC(O)OR5である。
    TはOである。
    R2は水素、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基である。
    R3は水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、(CR9R10)mOR5、(CR9R10)mSR5、(CR9R10)mNR5R6、(CR9R10)mC(O)R5、(CR9R10)mC(O)OR5、(CR9R10)mC(O)NR5R6、(CR9R10)mOC(O)R5、(CR9R10)mOC(O)OR5、(CR9R10)mOC(O)NR5R6、(CR9R10)mNR7C(O)R5、(CR9R10)mNR7C(O)OR5、(CR9R10)mNR7C(O)NR5R6、(CR9R10)mS(O)R5、または(CR9R10)mS(O)2R5である。
    mは0、1、2または3である。
    R4は水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、OR5、NR5R6、またはCNである。
    各R5およびR6はそれぞれ独立に水素、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基であるか、
    あるいは、R5およびR6はこれらに連結する窒素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSである別のヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を形成する。
    R7は水素またはC1-4アルキル基である。
    各R9およびR10はそれぞれ独立に水素またはC1-8アルキル基であるか、あるいは、R9およびR10はこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSである別のヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を形成する。
    Aは式(II)、式(III)、式(IV)または式(V)である。
    ここで、
    は式(II)、式(III)、式(IV)、または式(V)の式(I)におけるUと連結する部位を表す。
    Wはアリール基またはヘテロアリール基である。
    式(II)の場合、Hetは4〜15員の単環または多環式の複素環またはシクロアルキル基で(ここで、多環式の複素環またはシクロアルキル基が橋架け環構造またはスピロ環構造を含む)、それにそれぞれ独立にN、O、S、S(O)またはS(O)2からなる群である0〜5個のヘテロ原子が含有される。
    nは0、1、2または3である。
    各R1はそれぞれ独立にハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、条件は、nが1の場合、R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、あるいはnが2または3の場合、1つのR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、かつ残りのR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)以外の群から選ばれる。
    あるいはnが0の場合、式(II)は、
    から選ばれる。
    各pおよびqはそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。
    VはCH2、CH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)、OC(O)、C(O)O、OC(O)O、C(O)NH、NHC(O)、NHC(O)NH、S(O)S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、C1-8アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CR14R15、V1(CH2)tV2である。
    R13は水素、C1-4アルキル基、C(O)R5、またはS(O)2R5である。
    R14およびR15はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、S(O)2R5であるか、
    あるいはR14およびR15はこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSであるヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を形成する。
    V1およびV2はそれぞれ独立にCH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)NH、NHC(O)、S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基である。
    tは0、1、2、3、4、5である。
    前提条件はV、V1、V2、p、qおよびtが科学的に安定した構造を形成できるような条件に合うことである。
    式(III)の場合、Bはそれぞれ独立にN、OまたはSである1〜5個のヘテロ原子を含有する5〜15員環である。
    K、M、PおよびQはそれぞれ独立にNまたはCR8である。
    nおよびR1は式(II)で定義されるものと同様である。
    式(IV)の場合、EはNまたはCR11で、ここで、R11は水素、C1-4アルキル基、またはOR5である。
    JはO、S、NR12、CR9R10、C(O)、S(O)、またはS(O)2である。
    GはNR12、O、S、S(O)、S(O)2、またはCR9R10である。
    kは0、1、2または3である。
    各R1aはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-4アルキル基であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(=O)を形成する。
    R12は水素原子、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
    各a、bおよびcはそれぞれ独立に0、1、2または3である。
    「*」はキラル中心を表す。
    式(V)の場合、W、nおよびR1は式(II)で定義されるものと同様で、かつ
    ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基またはヘテロアリール基は任意にそれぞれ独立にハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、またはS(O)2R5からなる群から選ばれる1〜3個の置換基で置換されてもよい。
    別途に説明しない限り、前記のアリール基は6〜12個の炭素原子を含み、ヘテロアリール基は5〜15員のヘテロアリール基で、シクロアルキル基はC3-8シクロアルキル基で、かつ複素環基は3〜12員の複素環基である。)
  2. R2はC3-8シクロアルキル基で、R3はC(O)C1-8アルキル基で、R4はC1-8アルキル基で、XおよびYはいずれもNで、ZはCHで、かつUはNHである、請求項1に記載の化合物。
  3. R2はシクロペンチル基で、R3はC(O)CH3で、R4はメチル基で、XおよびYはいずれもNで、ZはCHで、かつUはNHである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 式(II)の場合、Hetは4〜8員の単環式複素環あるいはそれぞれ独立にNまたはOであるヘテロ原子を1〜4個含有する9〜15員の橋架けまたはスピロ二環で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. Wはフェニル基またはピリジル基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 式(II)は、
    (ここで、R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。)
    である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 式(II)は、
    である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 式(III)の場合、Bはそれぞれ独立にNまたはOであるヘテロ原子を1〜4個含有する5〜12員の非芳香族単環で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 式(III)の場合、K、M、PおよびQのうちの多くとも一つはNである、請求項1〜3および8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 式(III)は、
    (ここで、
    R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、
    各dおよびeはそれぞれ独立に0、1、2、または3で、前提条件はdとeの合計が2以上であることで、
    各fはそれぞれ独立に1、2または3で、かつ
    各gおよびhはそれぞれ独立に2、3または4である。)
    である、請求項1〜3および8〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 式(IV)の場合、K、M、PおよびQのうちの多くとも一つはNである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  12. JはO、NH、NCH3、NC(O)CH3またはCH2で、EはNで、かつGはNR12、O、S、S(O)、S(O)2、またはCR9R10で、a、bおよびcはそれぞれ独立に1で、R9、R10およびR12は請求項1に記載の通りである、請求項1〜3および11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. JはOで、EはNで、かつGはNR12またはOで、a、bおよびcはそれぞれ独立に1で、kは0、1、または2で、R1aは独立に水素であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(C=O)を形成し、
    R12は水素原子、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である、
    請求項1〜3および11〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 式(IV)は、
    (ここで、R12は請求項13に記載の通りである。)
    である、請求項1〜3および11〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 式(V)におけるWはフェニル基またはピリジニル基で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 各pおよびqはそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6で、あるいはVはCH2、CH=CH、C≡C、O、NR13、C(O)、C(O)O、C(O)NH、S(O)2、S(O)2NH、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、V1(CH2)tV2で、ここで、V1およびV2はそれぞれ独立にCH=CH、O、NR13、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基で、tは0、1、2、または3で、かつR13は水素、C1-4アルキル基で、制限条件はV、V1、V2、p、qおよびtの選択が化学的に安定した構造を形成できる条件に合うことである、請求項1〜6および8〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. 式(I)化合物は、
    である、請求項1に記載の化合物。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む、医薬組成物。
  19. サイクリン依存性キナーゼまたはヒストン脱アセチル化酵素により仲介される疾患または病状を処置および/または予防する医薬組成物の製造のための、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  20. 被験者におけるサイクリン依存性キナーゼまたはヒストン脱アセチル化酵素により仲介される疾患または病状を処置するための方法であって、それを必要とする被験者に治療的有効量の請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物、または請求項18に記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
  21. 疾患または病状が、乳がん、リンパがん、白血病、肺がん、卵巣がん、肝臓がん、メラノーマ、結腸がん、直腸がん、腎細胞癌、小腸がん、食道がん、膀胱がん、前立腺がん、または咽頭がんからなる群から選ばれる、請求項20に記載の方法。
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