JP2018536705A - ブルトン型チロシンキナーゼのイミダゾピラジン阻害剤 - Google Patents

ブルトン型チロシンキナーゼのイミダゾピラジン阻害剤 Download PDF

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Abstract

ある実施形態において、本発明は、BTK阻害剤またはその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体、またはこれらの化合物を含む医薬組成物および治療におけるそれらの使用に関する。特に、ある実施形態において、本発明は、イミダゾピラジン化合物、その医薬組成物、ならびに過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患の治療における化合物および医薬組成物の使用に関する。【選択図】なし

Description

発明の分野
ある実施形態において、本発明は、複素環化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、および治療におけるそれらの使用に関する。ある実施形態において、本発明は、過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患の治療におけるイミダゾピラジン化合物の使用に関する。
発明の背景
Bリンパ球活性化は、適応免疫応答の発生において重要である。逸脱したBリンパ球活性化は、多くの自己免疫疾患の特徴であり、したがって、この免疫応答の調節は、治療上興味深い。最近、自己免疫疾患におけるB細胞治療の成功が確立された。リツキシマブ(抗CD20治療)による関節リウマチ(RA)患者の治療は、認められた臨床治療である。より最近の臨床試験研究は、リツキシマブによる治療が、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)および全身性エリテマトーデス(SLE)患者における病徴も改善することを示す。この成功は、B細胞免疫を標的にする自己免疫疾患における将来の治療の可能性を裏付ける。
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、B細胞および骨髄細胞において発現されるTecファミリー非受容体プロテインキナーゼである。B細胞受容体(BCR)および肥満細胞のFcεR1の関与によって活性化されるシグナル伝達経路におけるBTKの機能は、十分に確立されている。さらに、Toll様受容体シグナル伝達における下流標的としてのBTKの機能が示唆される。BTKは、プレクストリン相同(PH)、Tec相同(TH)、Src相同3(SH3)、Src相同2(SH2)、およびチロシンキナーゼまたはSrc相同1(TKまたはSH1)ドメインから構成される。成熟B細胞のB細胞受容体(BCR)および肥満細胞のFCER1の関与によって活性化されるシグナル伝達経路におけるBTKの機能は、十分に確立されている。ヒトにおけるBTKの機能的突然変異は、プロB細胞期とプレB細胞期との間の遮断によるB細胞発達の欠陥によって特徴付けられる原発性免疫不全症(X連鎖無ガンマグロブリン血症)をもたらす。結果は、Bリンパ球のほぼ完全な非存在であり、これは、全てのクラスの血清免疫グロブリンの顕著な減少を引き起こす。これらの所見は、自己免疫疾患における自己抗体の産生の調節におけるBTKの重要な役割を裏付ける。
BTKは、多くのB細胞リンパ腫および白血病において発現される。Hendriks,et al.,Nat.Rev.Cancer,2014,14,219-231に記載されるように、機能不全B細胞が重要な役割を有する他の疾病は、B細胞悪性腫瘍である。B細胞の増殖およびアポトーシスの調節におけるBTKの報告されている役割は、B細胞リンパ腫の治療におけるBTK阻害剤の可能性を示す。したがって、D’Cruz,et al.,OncoTargets and Therapy 2013,6,161-176に記載されるように、BTK阻害剤は、これらの悪性腫瘍の多くのための潜在的な治療薬として開発されてきた。Gilfillan,et al.,Immunologic.Rev.2009,288,149-169に記載されるように、FcεR介在性肥満細胞活性化においてBTKについて報告されている調節の役割により、BTK阻害剤は、アレルギー反応の治療における可能性も示し得る。さらに、Shinohara,et al.,Cell 2008,132,794-806に記載されるように、BTKはまた、RANKL誘導破骨細胞分化に関与することが報告されており、したがって、骨吸収疾患の治療のためにも興味深いものであり得る。機能不全B細胞が重要な役割を有する他の疾病は、B細胞悪性腫瘍である。実際に、Lim,et al.,Haematologica,2010,95,135-143に記載されるように、抗CD20治療は、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫および慢性リンパ球性白血病の治療のために臨床において有効に使用される。B細胞の増殖およびアポトーシスの調節におけるBTKの報告されている役割は、B細胞リンパ腫の治療におけるBTK阻害剤の可能性もあることを示す。Davis,et al.,Nature,2010,463,88-94に記載されるように、BTKの阻害は、特に、慢性活動性BCRシグナル伝達に起因するB細胞リンパ腫に適しているようである。
多くの固形腫瘍において、支持微小環境(腫瘍塊の大部分を構成し得る)は、腫瘍生存を可能にする原動力である。Swartz,et al.,Cancer Res.,2012,72,2473に記載されるように、腫瘍微小環境は、一般に、「悪性形質転換を促進し、腫瘍増殖および浸潤を助長し、宿主免疫から腫瘍を保護し、治療抵抗性を促進し、主要な転移を達成させるニッチを提供する細胞、可溶性因子、シグナル伝達分子、細胞外基質、および機械的キュー(mechanical cue)」の複合混合物として定義される。腫瘍は、T細胞によって認識されるべきである抗原を発現するが、微小環境による免疫抑制のため、免疫系による腫瘍クリアランスは稀である。例えば化学療法により腫瘍細胞に対処することは、微小環境の防御作用を克服するのに不十分であることも分かっている。したがって、新たな手法が、微小環境の役割を考慮に入れた、固形腫瘍のより有効な治療のために緊急に必要とされている。
これまでに報告されているBTK阻害剤の一部は、Srcファミリーキナーゼよりも選択的でない。Srcファミリーキナーゼのノックアウト、特に、二重および三重ノックアウトについて劇的な有害作用が報告されているが、これが、Srcファミリーキナーゼよりも選択的でないBTK阻害剤の開発を抑制していると見られる。Lyn欠損およびFyn欠損マウスの両方が、ヒトループス腎炎の表現型を模倣する自己免疫を示す。さらに、Fyn欠損マウスは、顕著な神経学的異常も示す。Odom,et al.,J.Exp.Med.,2004,199,1491-1502に記載されるように、Lynノックアウトマウスは、アレルギー様表現型も示し、これは、肥満細胞応答性およびアレルギー関連形質を制御することによってIgE介在性アレルギー反応の広範な負の調節因子としてのLynを示す。さらに、Harder,et al.,Immunity,2001,15,603-615に記載されるように、老齢Lynノックアウトマウスは、重症脾腫(骨髄系細胞増殖)および播種性単球/マクロファージ腫瘍を発現する。これらの観察は、過反応性B細胞、肥満細胞および骨髄細胞、ならびにLyn欠損マウスにおいて観察されるIgレベルの増加と合致する。Roby,et al.,Endocrine,2005,26,169-176に記載されるように、雌Srcノックアウトマウスは、卵胞発育および排卵の低下のために不妊性である。二重ノックアウトSrc−/−Fyn−/−およびSrc−/−Yes−/−は、運動および呼吸に影響を与える重症表現型を示す。Klinghoffer,et al.,EMBO J.,1999,18,2459-2471によって示されるように、三重ノックアウトSrc−/−Fyn−/−Yes−/−は、9.5日で死亡する。Lowell,et al.,Blood,1996,87,1780-1792によって示されるように、二重ノックアウトSrc−/−Hck−/−については、出生時に3分の2のマウスが死亡し、生存しているマウスは、大理石骨病、骨髄外造血、貧血、白血球減少症を発現する。したがって、Srcファミリーキナーゼの複数のまたは全てのキナーゼを同時に阻害する阻害剤は、重篤な副作用を引き起こし得る。
発明の概要
一態様において、BTK阻害剤は、以下の構造を有する式(I)の化合物:

(式中:
が、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである)
またはその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体である。
一実施形態において、本発明は、
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(式E−1);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(式E−2);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−3);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−4);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−5);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]−メチル−アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−6);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−7);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−8);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(式E−9);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−10);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−11);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−12);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−13);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−14);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド(式E−15);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−16);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−17);
(R)−4−(8−アミノ−3−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−2−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−N−(チアゾール−4−イル)ベンズアミド(式E−24)からなる群から選択される式(I)の化合物;およびその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を含む。
発明の詳細な説明
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、記載されているが、このような実施形態は、例として示されるに過ぎず、本発明の範囲を特に限定することは意図されていない。本発明の記載される実施形態の様々な代替例が、本発明を実施するのに用いられ得る。
特に規定されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において言及される全ての特許および刊行物は、全体が参照により援用される。
本明細書において使用される際の「共投与(co-administration)」、「共投与する(co-administering)」、「と組み合わせて投与される」、および「と組み合わせて投与する」という用語は、両方の薬剤および/またはそれらの代謝物が、同時に対象中に存在するように、2つ以上の薬剤を対象に投与することを包含する。共投与は、別個の組成物での同時投与、別個の組成物での異なる時点での投与、または2つ以上の薬剤が存在する組成物での投与を含む。s
「有効量」または「治療的有効量」という用語は、限定はされないが、疾病の治療を含む意図する用途を行うのに十分な、本明細書に記載される化合物または化合物の組合せの量を指す。治療的有効量は、意図する用途(インビトロまたはインビボ)、または治療される対象および病態(例えば、対象の体重、年齢および性別)、病態の重症度、投与方法などに応じて変化してもよく、これは、当業者によって容易に決定され得る。この用語は、標的細胞の特定の応答(例えば、血小板粘着および/または細胞移動の減少)を誘導する用量にも適用される。具体的な用量は、選択される具体的な化合物、したがうべき投与計画、化合物が他の化合物と組み合わせて投与されるかどうか、投与のタイミング、それが投与される組織、および化合物が運ばれる物理的送達系に応じて変化する。
用語が本明細書において使用される際の「治療効果」は、上述される治療効果および/または予防効果を包含する。予防効果は、疾病または病態の出現を遅らせるかまたはなくし、疾病または病態の症状の発現を遅らせるかまたはなくし、疾病または病態の進行を遅らせ、停止させ、または食い止めること、またはそれらの任意の組合せを含む。
「薬学的に許容できる塩」という用語は、当該技術分野において公知の様々な有機および無機対イオンに由来する塩を指す。薬学的に許容できる酸付加塩は、無機酸および有機酸とともに形成され得る。塩が由来し得る無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸およびリン酸が挙げられる。塩が由来し得る有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびサリチル酸が挙げられる。薬学的に許容できる塩基付加塩は、無機および有機塩基とともに形成され得る。塩が由来し得る無機塩基としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガンおよびアルミニウムが挙げられる。塩が由来し得る有機塩基としては、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。具体例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンが挙げられる。選択された実施形態において、薬学的に許容できる塩基付加塩は、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩から選択される。「共結晶」という用語は、当該技術分野において公知のいくつかの共結晶形成剤に由来する分子複合体を指す。塩と異なり、共結晶は、典型的に、共結晶と薬剤との間の水素転移を必要とせず、代わりに、結晶構造中の共結晶形成剤と薬剤との間の、水素結合、芳香環積層、または分散力などの分子間相互作用を必要とする。
「薬学的に許容できる担体」または「薬学的に許容できる賦形剤」は、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤を含むことが意図される。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野において周知である。従来の媒体または薬剤が、活性成分と不適合でない限り、本発明の治療用組成物におけるその使用が想定される。補助的な活性成分も、記載される組成物に組み込まれ得る。
「プロドラッグ」は、生理学的条件下でまたは加溶媒分解によって本明細書に記載される生物学的に活性な化合物に転化され得る化合物を表すことが意図される。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容できる生物学的に活性な化合物の前駆体を指す。プロドラッグは、対象に投与されるとき不活性であり得るが、例えば、加水分解によって、生体内で活性化合物に転化される。プロドラッグ化合物は、溶解性、哺乳動物生物における組織適合性または遅延放出の利点を提供することが多い(例えば、Bundgaard,Design of Prodrugs,Elsevier,Amsterdam,1985を参照)。「プロドラッグ」という用語はまた、対象に投与されると生体内で活性化合物を放出する、任意の共有結合された担体を含むことが意図される。本明細書に記載される活性化合物のプロドラッグは、日常的な操作または生体内のいずれかで修飾が切断され、活性な親化合物を生じるように、活性化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製され得る。プロドラッグとしては、例えば、ヒドロキシ、アミノまたはメルカプト基が任意の基に結合された化合物が挙げられ、これは、活性化合物のプロドラッグが哺乳動物対象に投与されると、切断されて、それぞれ遊離ヒドロキシ、遊離アミノまたは遊離メルカプト基を形成する。プロドラッグの例としては、限定はされないが、アルコールのアセテート、ホルメートおよびベンゾエート誘導体、カルボン酸の様々なエステル誘導体、または活性化合物中のアミン官能基のアセトアミド、ホルムアミドおよびベンズアミド誘導体が挙げられる。
本明細書において、例えば、分子量または化学式などの、物理的または化学的特性を表すために範囲が使用されるとき、範囲およびその特定の実施形態の全ての組合せおよび部分的組合せが含まれることが意図される。数値または数値範囲に言及するときの「約」という用語の使用は、言及される数値または数値範囲が、実験のばらつきの範囲内(または統計的な実験誤差の範囲内)の近似値であり、したがって、数値または数値範囲が、例えば、記載される数値または数値範囲の1%〜15%で変化し得ることを意味する。「を含む(comprising)」という用語(および「を含む(comprise)」または「を含む(comprises)」または「を有する(having)」または「を含む(including)」などの関連する用語)は、例えば、記載される特徴「からなる」または「から本質的になる」いずれかの組成物、方法またはプロセスの一実施形態などの実施形態を含む。
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。「立体異性体」は、空間における原子の配置のされ方のみが異なる−すなわち、異なる立体化学配置を有する異性体である。「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対である。鏡像異性体の対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。「(±)」という用語は、必要に応じて、ラセミ混合物を示すのに使用される。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像でない立体異性体である。絶対立体化学は、カーン・インゴルド・プレローグR−S表示法にしたがって特定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、各キラル炭素における立体化学は、(R)または(S)のいずれかによって特定され得る。絶対配置が未知である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に応じて(+)または(−)と示され得る。本明細書に記載される化合物のいくつかは、1つ以上の不斉中心を含有し得、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、および絶対立体化学に関して、(R)または(S)として定義され得る他の立体異性体を生じ得る。本発明の化学物質、医薬組成物および方法は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態および中間体混合物を含む全てのこのような可能な異性体を含むことが意図される。光学活性(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を用いて調製されるか、または従来の技術を用いて分割され得る。本明細書に記載される化合物が、オレフィン性二重結合または幾何学的非対称の他の中心を含む場合、特に規定されない限り、化合物はEおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。
「水和物」という用語は、限定はされないが、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物などを含む。BTK阻害剤の水和物は、最適な水和物を生成する好適な条件下でBTK阻害剤を水と接触させることによって調製され得る。
ある実施形態において、鏡像異性的に濃縮された組成物は、その組成物のラセミ混合物より単位質量当たりの治療的有用性に関してより高い効力を有する。鏡像異性体は、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に公知の方法によって混合物から単離され得;または好ましい鏡像異性体は、不斉合成によって調製され得る。例えば、Jacques,et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions,Wiley Interscience,New York,1981;Eliel,Stereochemistry of Carbon Compounds,McGraw-Hill,NY,1962;およびEliel and Wilen,Stereochemistry of Organic Compounds,Wiley,New York,1994を参照されたい。
「互変異性体」は、互変異性化によって相互変換する構造的に異なる異性体である。「互変異性化」は、異性化の一形態であり、酸−塩基化学のサブセットと見なされるプロトトロピーまたはプロトン移動互変異性化を含む。「プロトトロピー互変異性化」または「プロトン移動互変異性化」は、結合の順序の変化、多くの場合、単結合と、隣接する二重結合との交換を伴うプロトンの移動を含む。互変異性化が可能である場合(例えば溶液中)、互変異性体の化学平衡に達し得る。互変異性化の一例は、ケト−エノール互変異性化である。ケト−エノール互変異性化の具体例は、ペンタン−2,4−ジオンおよび4−ヒドロキシペンタ−3−エン−2−オン互変異性体の相互変換である。互変異性化の別の例は、フェノール−ケト互変異性化である。フェノール−ケト互変異性化の具体例は、ピリジン−4−オールおよびピリジン−4(1H)−オン互変異性体の相互変換である。
「溶媒和物」は、薬学的に許容できる溶媒の1つ以上の分子と物理的に結合された化合物を指す。
「置換」は、言及される基が、例えば、アシル、アルキル、アルキルアリール、シクロアルキル、アラルキル、アリール、炭水化物、カーボネート、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロ、カルボニル、エステル、チオカルボニル、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、オキソ、パーハロアルキル、パーフルオロアルキル、ホスフェート、シリル、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミジル、スルホキシル、スルホネート、尿素、およびアミノ(一置換および二置換アミノ基を含む)、およびそれらの保護された誘導体から個別にかつ独立して選択される、結合された1つ以上のさらなる基、ラジカルまたは部分を有し得ることを意味する。置換基自体が、置換されてもよく、例えば、シクロアルキル置換基自体が、その環炭素の1つ以上においてハライド置換基を有し得る。「任意選択により置換される」という用語は、特定の基、ラジカルまたは部分による任意選択の置換を意味する。
本発明の化合物は、例えば、化合物の多形、疑似多形、溶媒和物、水和物、非溶媒和多形(無水物を含む)、立体配座多形、および非晶質形態、ならびにそれらの混合物を含む、化合物の結晶形態および非晶質形態も含む。「結晶形態」および「多形」は、特定の結晶形態または非晶質形態が言及されない限り、例えば、多形、疑似多形、溶媒和物、水和物、非溶媒和多形(無水物を含む)、立体配座多形、および非晶質形態、ならびにそれらの混合物を含む、化合物の全ての結晶形態および非晶質形態を含むことが意図される。
BTK阻害剤
本発明のBTK阻害剤は、(不可逆的に)標的に共有結合するBTK阻害剤および(可逆的に)標的に非共有結合的に結合するBTK阻害剤を含む。一実施形態において、BTK阻害剤は、BTKの481位においてシステイン残基に共有結合する。
一態様において、BTK阻害剤は、以下の構造を有する式(I)の化合物:

(式中:
が、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである)
またはその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体である。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中:
が水素であり;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

である。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中:
がメトキシであり;
Xが、

であり;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中:
が水素であり;
Xが、

であり;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中、Rが、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中、Rが、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中、Rが、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中、Rが、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

であり;
が、Hまたはメチルである。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中、Rが、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

である。
一実施形態において、BTK阻害剤は、式(I)の化合物であり、式中、Rが、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
Xが、

であり;
が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
Yが、

である。
一実施形態において、BTK阻害剤は、
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(式E−1);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(式E−2);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−3);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−4);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−5);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]−メチル−アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−6);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−7);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−8);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(式E−9);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(式E−10);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−11);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−12);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−13);
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−14);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド(式E−15);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−16);
4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(式E−17);
(R)−4−(8−アミノ−3−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−2−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−N−(チアゾール−4−イル)ベンズアミド(式E−24)
からなる群から選択される式(I)の化合物;およびその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体である。
一実施形態において、BTK阻害剤は、



からなる群から選択される化合物、その鏡像異性体、およびその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体である。
医薬組成物
選択された実施形態において、本発明は、固形腫瘍癌、リンパ腫および白血病を治療するための医薬組成物を提供する。
医薬組成物は、典型的に、治療的有効量の、活性成分としてのBTK阻害剤、またはその薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を提供するように製剤化される。必要に応じて、医薬組成物は、薬学的に許容できる塩および/またはその配位錯体、および1つ以上の薬学的に許容できる賦形剤、担体(不活性固体希釈剤および充填剤を含む)、希釈剤(滅菌水溶液および様々な有機溶媒を含む)、透過促進剤、可溶化剤および補助剤を含有する。
医薬組成物は、BTK阻害剤として投与される。必要に応じて、他の薬剤が、製剤へと混合されてもよく、または両方の成分が、別々にまたは同時に組み合わせて使用するために別個の製剤へと配合され得る。
選択された実施形態において、本発明の医薬組成物において提供されるBTK阻害剤のそれぞれの濃度は、独立して、例えば、医薬組成物の総質量または総体積に対して、100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%または0.0001% w/w、w/vまたはv/v未満である。
選択された実施形態において、本発明の医薬組成物において提供されるBTK阻害剤のそれぞれの濃度は、独立して、医薬組成物の総質量または総体積に対して、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25% 19%、18.75%、18.50%、18.25% 18%、17.75%、17.50%、17.25% 17%、16.75%、16.50%、16.25% 16%、15.75%、15.50%、15.25% 15%、14.75%、14.50%、14.25% 14%、13.75%、13.50%、13.25% 13%、12.75%、12.50%、12.25% 12%、11.75%、11.50%、11.25% 11%、10.75%、10.50%、10.25% 10%、9.75%、9.50%、9.25% 9%、8.75%、8.50%、8.25% 8%、7.75%、7.50%、7.25% 7%、6.75%、6.50%、6.25% 6%、5.75%、5.50%、5.25% 5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、125%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%または0.0001% w/w、w/v、またはv/vを超える。
選択された実施形態において、本発明のBTK阻害剤のそれぞれの濃度は、独立して、医薬組成物の総質量または総体積に対して、約0.0001%〜約50%、約0.001%〜約40%、約0.01%〜約30%、約0.02%〜約29%、約0.03%〜約28%、約0.04%〜約27%、約0.05%〜約26%、約0.06%〜約25%、約0.07%〜約24%、約0.08%〜約23%、約0.09%〜約22%、約0.1%〜約21%、約0.2%〜約20%、約0.3%〜約19%、約0.4%〜約18%、約0.5%〜約17%、約0.6%〜約16%、約0.7%〜約15%、約0.8%〜約14%、約0.9%〜約12%または約1%〜約10% w/w、w/vまたはv/vの範囲である。
選択された実施形態において、本発明のBTK阻害剤のそれぞれの濃度は、独立して、医薬組成物の総質量または総体積に対して、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約5%、約0.02%〜約4.5%、約0.03%〜約4%、約0.04%〜約3.5%、約0.05%〜約3%、約0.06%〜約2.5%、約0.07%〜約2%、約0.08%〜約1.5%、約0.09%〜約1%、約0.1%〜約0.9% w/w、w/vまたはv/vの範囲である。
選択された実施形態において、本発明のBTK阻害剤のそれぞれの量は、独立して、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002gまたは0.0001g以下である。
選択された実施形態において、本発明のBTK阻害剤のそれぞれの量は、独立して、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5、または3gを超える。
本発明に係るBTK阻害剤のそれぞれは、広い投与量範囲にわたって有効である。例えば、成人の治療の際、投与量は、独立して、1日当たり0.01〜1000mg、0.5〜100mg、1〜50mgの範囲であり、1日当たり5〜40mgが、使用され得る投与量の例である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、治療される対象の性別および年齢、治療される対象の体重、ならびに担当医の選好および経験に応じて決まる。
後述されるのは、非限定的な医薬組成物およびそれを調製するための方法である。
経口投与用の医薬組成物
選択された実施形態において、本発明は、本明細書に開示されるBTK阻害剤および経口投与に好適な薬剤賦形剤を含有する、経口投与用の医薬組成物を提供する。
選択された実施形態において、本発明は、(i)有効量の本明細書に開示されるBTK阻害剤および(ii)経口投与に好適な薬剤賦形剤を含有する、経口投与用の固体医薬組成物を提供する。
選択された実施形態において、医薬組成物は、経口摂取に好適な液体医薬組成物であり得る。経口投与に好適な本発明の医薬組成物は、粉末としてあるいは顆粒、溶液、水性もしくは非水性液体の懸濁液、水中油型エマルション、または油中水型液体エマルション中で、所定の量の活性成分をそれぞれ含有する分離した剤形、例えば、カプセル、カシェ剤、または錠剤、または液体もしくはエアロゾルスプレーとして提供され得る。このような剤形は、薬学の方法のいずれかによって調製され得るが、全ての方法は、活性成分を、1つ以上の必要な成分を構成する担体と一緒にする工程を含む。一般に、組成物は、活性成分を、液体担体または微粉化した固体担体または両方と均一かつ均質に混合し、次に、必要に応じて、生成物を所望の提供形態に成形することによって調製される。例えば、錠剤は、任意選択により、1つ以上の補助成分とともに、圧縮または成形を行うことによって調製され得る。圧縮錠剤は、粉末または顆粒などの自由流動形態の活性成分を、好適な機械内で圧縮することによって調製され得、任意選択により、限定はされないが、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、および/または表面活性剤または分散剤などの賦形剤と混合され得る。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らされた粉末化合物の混合物を、好適な機械内で成形することによって作製され得る。
本発明は、水が、一部の化合物の分解を促進し得るため、無水医薬組成物および剤形をさらに包含する。例えば、薬剤分野において、保存可能期間または経時的な製剤の安定性などの特性を決定するために、長期貯蔵をシミュレートする手段として水が加えられ得る(例えば、5%)。本発明の無水医薬組成物および剤形は、無水または低水分含有成分および低水分または低湿度条件を用いて調製され得る。ラクトースを含有する本発明の医薬組成物および剤形は、製造、包装、および/または貯蔵中の水分および/または湿気とのかなりの接触が予測される場合、無水にされ得る。無水医薬組成物は、その無水性が維持されるように調製され、貯蔵され得る。したがって、無水組成物は、それらが好適な処方キットに含まれ得るように、水への曝露を防ぐことが知られている材料を用いて包装され得る。好適な包装の例としては、限定はされないが、密封された箔、プラスチックなど、単位用量容器、ブリスターパック、およびストリップパックが挙げられる。
活性成分としてのBTK阻害剤のそれぞれは、従来の薬剤配合技術にしたがって、医薬担体と均質混合して組み合わされ得る。担体は、投与に望ましい製剤の形態に応じて多種多様な形態を取り得る。経口剤形用の組成物を調製する際、通常の薬剤媒体のいずれかが、例えば、経口液体製剤(懸濁液、溶液、およびエリキシル剤など)またはエアロゾルの場合、水、グリコール、油、アルコール、着香剤、防腐剤、着色剤などの担体として用いられ得;またはデンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、および崩壊剤などの担体が、経口固体製剤の場合、ある実施形態においては、ラクトースの使用を用いずに使用され得る。例えば、固体経口製剤に関して、好適な担体としては、粉末、カプセル、および錠剤が挙げられる。必要に応じて、錠剤が、標準的な水性または非水性技術によって被覆され得る。
医薬組成物および剤形に使用するのに好適な結合剤としては、限定はされないが、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、または他のデンプン、ゼラチン、天然および合成ゴム、例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギネート、トラガカント末、グアーガム、セルロースおよびその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、およびそれらの混合物が挙げられる。
本明細書に開示される医薬組成物および剤形に使用するのに好適な充填剤の例としては、限定はされないが、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート(dextrate)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、およびそれらの混合物が挙げられる。
崩壊剤が、水性環境に曝されたときに崩壊する錠剤を提供するために、本発明の組成物に使用され得る。多過ぎる崩壊剤は、瓶中で崩壊する錠剤を生成し得る。少な過ぎる崩壊剤は、崩壊が起こるのに不十分であることがあり、したがって、剤形からの活性成分の放出の速度および程度を変化させる。したがって、活性成分の放出を有害に変更するほど少な過ぎも多過ぎもしない十分な量の崩壊剤が、本明細書に開示される化合物の剤形を形成するのに使用され得る。使用される崩壊剤の量は、製剤のタイプおよび投与方法に基づいて変化してもよく、当業者には容易に認識され得る。約0.5〜約15重量パーセントの崩壊剤、または約1〜約5重量パーセントの崩壊剤が、医薬組成物に使用され得る。本発明の医薬組成物および剤形を形成するのに使用され得る崩壊剤としては、限定はされないが、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、他のデンプン、アルファ化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ガムまたはそれらの混合物が挙げられる。
本発明の医薬組成物および剤形を形成するのに使用され得る滑沢剤としては、限定はされないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水添植物油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、またはそれらの混合物が挙げられる。さらなる滑沢剤としては、例えば、サイロイド(syloid)シリカゲル、合成シリカの凝固エアロゾル、またはそれらの混合物が挙げられる。滑沢剤は、医薬組成物の約1重量パーセント未満の量で任意選択により加えられ得る。
水性懸濁液および/またはエリキシル剤が、経口投与に所望される場合、その中の必須の活性成分が、様々な甘味料または着香剤、着色物質または染料および、必要に応じて、乳化剤および/または懸濁化剤と、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンおよびそれらの様々な組合せなどの希釈剤と一緒に組み合わされ得る。
錠剤は、被覆されていないか、または胃腸管中の崩壊および吸収を遅延させるために公知の技術によって被覆され得、それによって、より長い期間にわたって持続する作用を提供する。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料が用いられ得る。経口使用用の製剤はまた、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合される硬ゼラチンカプセルとして、または活性成分が、水もしくは油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合される軟ゼラチンカプセルとして提供され得る。
本発明の医薬組成物および剤形を形成するのに使用され得る界面活性剤としては、限定はされないが、親水性界面活性剤、親油性界面活性剤、およびそれらの混合物が挙げられる。すなわち、親水性界面活性剤の混合物が用いられてもよく、親油性界面活性剤の混合物が用いられてもよく、または少なくとも1つの親水性界面活性剤と少なくとも1つの親油性界面活性剤との混合物が用いられてもよい。
好適な親水性界面活性剤は、一般に、少なくとも10のHLB値を有し得る一方、好適な親油性界面活性剤は、一般に、約10以下のHLB値を有し得る。非イオン性両親媒性化合物の相対的な親水性および疎水性を特徴付けるのに使用される実験的パラメータは、親水性−親油性バランス(「HLB」値)である。より低いHLB値を有する界面活性剤は、より親油性または疎水性であり、油へのより高い溶解性を有する一方、より高いHLB値を有する界面活性剤は、より親水性であり、水溶液へのより高い溶解性を有する。親水性界面活性剤は、一般に、約10を超えるHLB値を有する化合物、ならびにHLBスケールが一般に適用されないアニオン性、カチオン性、または両性化合物であると見なされる。同様に、親油性(すなわち、疎水性)界面活性剤は、約10以下のHLB値を有する化合物である。しかしながら、界面活性剤のHLB値は、工業用、薬剤および化粧用エマルションの配合を可能にするために一般に使用されるおおよその指針に過ぎない。
親水性界面活性剤は、イオン性または非イオン性のいずれかであり得る。好適なイオン性界面活性剤としては、限定はされないが、アルキルアンモニウム塩;フシジン酸塩;アミノ酸、オリゴペプチド、およびポリペプチドの脂肪酸誘導体;アミノ酸、オリゴペプチド、およびポリペプチドのグリセリド誘導体;レシチンおよび水添レシチン;リゾレシチンおよび水添リゾレシチン;リン脂質およびその誘導体;リゾリン脂質およびその誘導体;カルニチン脂肪酸エステル塩;アルキル硫酸塩;脂肪酸塩;ドキュセートナトリウム;アシルアクチレート(acylactylate);モノ−およびジ−グリセリドのモノ−およびジ−アセチル化酒石酸エステル;コハク酸化モノ−およびジ−グリセリド;モノ−およびジ−グリセリドのクエン酸エステル;およびそれらの混合物が挙げられる。
上記の群のうち、イオン性界面活性剤としては、例として、レシチン、リゾレシチン、リン脂質、リゾリン脂質およびその誘導体;カルニチン脂肪酸エステル塩;アルキル硫酸塩;脂肪酸塩;ドキュセートナトリウム;アシルアクチレート;モノ−およびジ−グリセリドのモノ−およびジ−アセチル化酒石酸エステル;コハク酸化モノ−およびジ−グリセリド;モノ−およびジ−グリセリドのクエン酸エステル;およびそれらの混合物が挙げられる。
イオン性界面活性剤は、レシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルセリン、PEG−ホスファチジルエタノールアミン、PVP−ホスファチジルエタノールアミン、脂肪酸の乳酸エステル、ステアロイル−2−ラクチレート、ステアロイルラクチレート、コハク酸化モノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コリルサルコシン、カプロエート、カプリレート、カプレート、ラウレート、ミリステート、パルミテート、オレエート、リシノレエート、リノレエート、リノレネート、ステアレート、ラウリル硫酸塩、テラセシル硫酸塩(teracecyl sulfate)、ドキュセート、ラウロイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、ならびにそれらの塩および混合物のイオン化形態であり得る。
親水性非イオン性界面活性剤としては、限定はされないが、アルキルグルコシド;アルキルマルトシド;アルキルチオグルコシド;ラウリルマクロゴールグリセリド;ポリエチレングリコールアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリエチレングリコールアルキルフェノールなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール;ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステルおよびポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリグリセロール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルなどのポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオールと、グリセリド、植物油、水添植物油、脂肪酸、およびステロールからなる群の少なくとも1つの構成要素との親水性エステル交換生成物;ポリオキシエチレンステロール、およびその誘導体、および類似体;ポリオキシエチル化ビタミンおよびその誘導体;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;およびそれらの混合物;ポリオールと、トリグリセリド、植物油、および水添植物油からなる群の少なくとも1つの構成要素とのポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステルおよび親水性エステル交換生成物が挙げられる。ポリオールは、グリセロール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、プロピレングリコール、ペンタエリトリトール、またはサッカリドであり得る。
他の親水性非イオン性界面活性剤としては、限定はされないが、ラウリン酸PEG−10、ラウリン酸PEG−12、ラウリン酸PEG−20、ラウリン酸PEG−32、ジラウリン酸PEG−32、オレイン酸PEG−12、オレイン酸PEG−15、オレイン酸PEG−20、ジオレイン酸PEG−20、オレイン酸PEG−32、オレイン酸PEG−200、オレイン酸PEG−400、ステアリン酸PEG−15、ジステアリン酸PEG−32、ステアリン酸PEG−40、ステアリン酸PEG−100、ジラウリン酸PEG−20、トリオレイン酸PEG−25グリセリル、ジオレイン酸PEG−32、ラウリン酸PEG−20グリセリル、ラウリン酸PEG−30グリセリル、ステアリン酸PEG−20グリセリル、オレイン酸PEG−20グリセリル、オレイン酸PEG−30グリセリル、ラウリン酸PEG−30グリセリル、ラウリン酸PEG−40グリセリル、PEG−40パーム核油、PEG−50水添ヒマシ油、PEG−40ヒマシ油、PEG−35ヒマシ油、PEG−60ヒマシ油、PEG−40水添ヒマシ油、PEG−60水添ヒマシ油、PEG−60トウモロコシ油、PEG−6カプリン酸/カプリル酸グリセリド、PEG−8カプリン酸/カプリル酸グリセリド、ラウリン酸ポリグリセリル−10、PEG−30コレステロール、PEG−25フィトステロール、PEG−30ダイズステロール、トリオレイン酸PEG−20、オレイン酸PEG−40ソルビタン、ラウリン酸PEG−80ソルビタン、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE−9ラウリルエーテル、POE−23ラウリルエーテル、POE−10オレイルエーテル、POE−20オレイルエーテル、POE−20ステアリルエーテル、コハク酸トコフェリルPEG−100、PEG−24コレステロール、オレイン酸ポリグリセリル−10、Tween 40、Tween 60、モノステアリン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、モノパルミチン酸スクロース、PEG10−100ノニルフェノール系列、PEG15−100オクチルフェノール系列、およびポロキサマーが挙げられる。
好適な親油性界面活性剤としては、あくまでも例として、脂肪族アルコール;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;プロピレングリコール脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル;ステロールおよびステロール誘導体;ポリオキシエチル化ステロールおよびステロール誘導体;ポリエチレングリコールアルキルエーテル;糖エステル;糖エーテル;モノ−およびジ−グリセリドの乳酸誘導体;ポリオールと、グリセリド、植物油、水添植物油、脂肪酸およびステロールからなる群の少なくとも1つの構成要素との疎水性エステル交換生成物;油溶性ビタミン/ビタミン誘導体;およびそれらの混合物が挙げられる。この群のうち、好ましい親油性界面活性剤としては、グリセロール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、およびそれらの混合物が挙げられ、またはポリオールと、植物油、水添植物油、およびトリグリセリドからなる群の少なくとも1つの構成要素との疎水性エステル交換生成物である。
一実施形態において、組成物は、本発明の化合物の良好な可溶化および/または溶解を確実にし、本発明の化合物の沈殿を最小限に抑えるための可溶化剤を含み得る。これは、非経口使用用の組成物−例えば、注射用の組成物に特に重要であり得る。可溶化剤はまた、親水性薬剤および/または界面活性剤などの他の成分の溶解性を高めるために、または安定したまたは均一な溶液または分散体として組成物を維持するために加えられ得る。
好適な可溶化剤の例としては、限定はされないが、以下のものが挙げられる:アルコールおよびポリオール、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールおよびその異性体、グリセロール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトール、トランスキトール(transcutol)、ジメチルイソソルビド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび他のセルロース誘導体、シクロデキストリンおよびシクロデキストリン誘導体;約200〜約6000の平均分子量を有するポリエチレングリコールのエーテル、例えば、テトラヒドロフルフリルアルコールPEGエーテル(グリコフロール)またはメトキシPEG;アミドおよび他の窒素含有化合物、例えば、2−ピロリドン、2−ピペリドン、ε−カプロラクタム、N−アルキルピロリドン、N−ヒドロキシアルキルピロリドン、N−アルキルピペリドン、N−アルキルカプロラクタム、ジメチルアセトアミドおよびポリビニルピロリドン;エステル、例えば、プロピオン酸エチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、酪酸エチル、トリアセチン、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ε−カプロラクトンおよびその異性体、δ−バレロラクトンおよびその異性体、β−ブチロラクトンおよびその異性体;および当該技術分野において公知の他の可溶化剤、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルイソソルビド、N−メチルピロリドン、モノオクタノイン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、および水。
可溶化剤の混合物も使用され得る。例としては、限定はされないが、トリアセチン、クエン酸トリエチル、オレイン酸エチル、カプリル酸エチル、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、エタノール、ポリエチレングリコール200−100、グリコフロール、トランスキトール(transcutol)、プロピレングリコール、およびジメチルイソソルビドが挙げられる。特に好ましい可溶化剤としては、ソルビトール、グリセロール、トリアセチン、エチルアルコール、PEG−400、グリコフロールおよびプロピレングリコールが挙げられる。
含まれ得る可溶化剤の量は、特に限定されない。所与の可溶化剤の量は、生体許容(bioacceptable)量に限定され得、これは、当業者によって容易に決定され得る。状況によっては、例えば薬剤の濃度を最大にするために、生体許容量を超える量の可溶化剤を含むことが有利であり得、過剰な可溶化剤は、蒸留または蒸発などの従来の技術を用いて、患者に組成物を提供する前に除去される。したがって、存在する場合、可溶化剤は、薬剤、および他の賦形剤の総合重量を基準にして、10重量%、25重量%、50重量%、100重量%、または約200重量%までの重量比であり得る。また、必要に応じて、5%、2%、1%あるいはそれ以下などのごく少量の可溶化剤が使用され得る。典型的に、可溶化剤は、約1重量%〜約100重量%、より典型的に、約5重量%〜約25重量%の量で存在し得る。
組成物は、1つ以上の薬学的に許容できる添加剤および賦形剤をさらに含み得る。このような添加剤および賦形剤としては、限定はされないが、粘着防止剤、消泡剤、緩衝剤、ポリマー、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、粘度調節剤(viscomodulator)、等張化剤(tonicifier)、香味剤、着色剤、着臭剤、乳白剤、懸濁化剤、結合剤、充填剤、可塑剤、滑沢剤、およびそれらの混合物が挙げられる。
さらに、酸または塩基が、処理を容易にするため、安定性を高めるため、または他の理由で、組成物に組み込まれ得る。薬学的に許容できる塩基の例としては、アミノ酸、アミノ酸エステル、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロカルサイト、水酸化マグネシウムアルミニウム、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリメチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)などが挙げられる。薬学的に許容できる酸、例えば、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸(hydroquinosulfonic acid)、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、シュウ酸、パラ−ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸、尿酸などの塩である塩基も好適である。ポリプロトン酸の塩、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、およびリン酸二水素ナトリウムも使用され得る。塩基が塩である場合、カチオンは、任意の好都合な薬学的に許容できるカチオン、例えば、アンモニウム、アルカリ金属およびアルカリ土類金属であり得る。例としては、限定はされないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウムおよびアンモニウムが挙げられる。
好適な酸は、薬学的に許容できる有機または無機酸である。好適な無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸などが挙げられる。好適な有機酸の例としては、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、パラ−ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸および尿酸が挙げられる。
注射用の医薬組成物
選択された実施形態において、本発明は、BTK阻害剤および注射に好適な薬剤賦形剤を含有する注射用の医薬組成物を提供する。組成物中の薬剤の成分および量は、本明細書に記載されるとおりである。
注射による投与のために本発明の組成物が組み込まれ得る形態としては、ゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、またはピーナッツ油、ならびにエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、または滅菌水溶液、および同様の薬剤ビヒクルとともに、水性もしくは油性懸濁液、またはエマルションが挙げられる。
生理食塩水中の水溶液も、注射用に従来から使用される。エタノール、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール(および好適なそれらの混合物)、シクロデキストリン誘導体、および植物油も用いられ得る。適切な流動性が、例えば、分散体の場合、必要な粒径の維持のために、レシチンなどのコーティングの使用によって、および界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防止が、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、およびチメロサールによってもたらされ得る。
滅菌した注射可能な溶液は、必要に応じて、上に列挙される様々な他の成分とともに、適切な溶媒中に必要量のBTK阻害剤を組み込んだ後、ろ過滅菌することによって調製される。一般に、分散体は、様々な滅菌した活性成分を、基礎的な分散媒および上に列挙されるものからの必要な他の成分を含有する滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌した注射可能な溶液の調製のための滅菌粉末の場合、いくつかの望ましい調製方法は、予め滅菌ろ過されたそれらの溶液から活性成分および任意のさらなる所望の成分の粉末を生じる、噴霧乾燥法、真空乾燥法およびフリーズドライ(凍結乾燥)法である。当業者に公知の他の凍結乾燥または噴霧乾燥された製剤も、本発明で用いられ得る。このような製剤としては、米国特許第5,908,826号、同第6,267,958号、同第7,682,609号、同第7,592,004号、および同第8,298,530号、および米国特許出願公開第2010/0158925号(これらの教示内容は、参照により本明細書に具体的に援用される)に開示されるものが挙げられる。
投与量および投与計画
投与されるBTK阻害剤の量は、治療される哺乳動物、疾患または病態の重症度、投与速度、化合物の性質(disposition)および処方医師の裁量に依存する。しかしながら、有効な投与量は、単回または分割投与で、1日当たりkg体重当たり約0.001〜約100mg、例えば、約1〜約35mg/kg/日の範囲である。70kgのヒトの場合、これは、約0.05〜7g/日、例えば、約0.05〜約2.5g/日になるであろう。ある場合には、上記の範囲の下限未満の投与量レベルが、十分以上であり得る一方、他の場合には、さらに多い用量が、例えば、このようなより多い用量を、1日を通した投与のためにいくつかの少ない用量に分割することによって、有害な副作用を引き起こさずに用いられ得る。
選択された実施形態において、BTK阻害剤は、単回投与で投与される。典型的に、このような投与は、薬剤を迅速に導入するために、注射によって、例えば静脈注射によって行われる。しかしながら、必要に応じて、他の経路が使用され得る。単回投与のBTK阻害剤はまた、急性疾患の治療に使用され得る。
選択された実施形態において、BTK阻害剤は、複数回投与で投与される。投与は、1日に約1回、2回、3回、4回、5回、6回、または7回以上であり得る。投与は、月に約1回、2週間に1回、週に1回、または1日置きに1回であり得る。他の実施形態において、BTK阻害剤は、1日に約1回〜1日に約6回投与される。別の実施形態において、BTK阻害剤の投与は、約7日未満にわたって続く。さらに別の実施形態において、投与は、約6、10、14、28日間、2ヶ月間、6ヶ月間、または1年間を超えて続く。場合によっては、連続投与が、必要な限り達成され、維持される。
本発明の薬剤の投与は、必要な限り続き得る。選択された実施形態において、BTK阻害剤は、1、2、3、4、5、6、7、14、または28日間を超えて投与される。ある実施形態において、BTK阻害剤は、28、14、7、6、5、4、3、2、または1日間未満投与される。選択された実施形態において、BTK阻害剤は、例えば、慢性作用の治療のために、継続的に慢性的に投与される。
有効量のBTK阻害剤の組合せが、直腸、口腔、鼻腔内および経皮経路、動脈内注射によるもの、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所、または吸入剤としてのものを含む、同様の有用性を有する、許容される薬剤投与方法のいずれかによって、単回または複数回投与のいずれかで投与され得る。
治療の方法
ある実施形態において、本発明は、哺乳動物における過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法であって、治療的有効量のBTK阻害剤、またはBTK阻害剤の薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を前記哺乳動物に投与することを含む方法に関する。
ある実施形態において、本発明は、膀胱癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌(mammary carcinoma)、乳癌(breast cancer)、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、大腸癌、卵巣癌、急性骨髄性白血病、胸腺癌、脳腫瘍、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色腫、口腔癌および口腔咽頭癌、胃癌(gastric cancer)、胃癌(stomach cancer)、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、腎臓癌(renal cancer)、腎臓癌(kidney cancer)、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、大腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科癌、甲状腺癌、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連癌(例えば、リンパ腫およびカポジ肉腫)、ウイルス誘導性癌、膠芽細胞腫、食道腫瘍、血液学的腫瘍、原発性中枢神経系リンパ腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、慢性骨髄性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、食道腫瘍、濾胞中心リンパ腫、頭頸部腫瘍、C型肝炎ウイルス感染、肝細胞癌、ホジキン病、転移性結腸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、腎細胞癌、小細胞肺癌、またはIV期黒色腫からなる群から選択される、哺乳動物における過剰増殖性疾患をBTK阻害剤で治療する方法に関する。選択された実施形態において、本発明は、限定はされないが、急性骨髄性白血病、胸腺、脳、肺、扁平上皮細胞、皮膚、眼、網膜芽細胞腫、眼内黒色腫、口腔および口腔咽頭、膀胱、胃(gastric)、胃(stomach)、膵臓、膀胱、乳房、子宮頸部、頭部癌、頸部癌、腎臓(renal)、腎臓(kidney)、肝臓、卵巣、前立腺、大腸、食道、精巣、婦人科、甲状腺、CNS、PNS、AIDS関連癌(例えば、リンパ腫およびカポジ肉腫)またはウイルス誘導性癌などの癌を含む過剰増殖性疾患などの疾患をBTK阻害剤で治療する方法に関する。ある実施形態において、前記医薬組成物は、皮膚(例えば、乾癬)、再狭窄、または前立腺(例えば、前立腺肥大症(BPH))の良性過形成などの非癌性過剰増殖性疾患の治療用である。
ある実施形態において、本発明は、哺乳動物における炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患をBTK阻害剤で治療する方法に関する。選択された実施形態において、本発明は、BTK阻害剤で疾病を治療する方法であって、疾病が、腫瘍血管新生、慢性炎症性疾患、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、および強皮症などの皮膚疾患、1型糖尿病、2型糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫および黒色腫、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、回腸嚢炎、脊椎関節炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛、巨細胞性動脈炎、サルコイドーシス、川崎病、若年性特発性関節炎、汗腺膿瘍、シェーグレン症候群、乾癬性関節炎、若年性関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病、紅斑性狼瘡、ループス腎炎、ヒト白血球抗原(HLA)関連疾患、自己抗体、免疫療法、アジソン病、自己免疫性多内分泌腺症候群1型(APS−1)、自己免疫性多内分泌腺症候群2型(APS−2)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、多内分泌自己免疫、医原性自己免疫、特発性上皮小体機能低下症、白斑、およびループス腎炎からなる群から選択される方法にも関する。
ある実施形態において、本発明は、BCRシグナル伝達が、自己免疫抗体の不適切な産生または炎症性サイトカインの放出および炎症性T細胞を含む免疫細胞の活性化をもたらす慢性B細胞疾患である、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法を提供する。このタイプの疾病において、BTKの阻害によってBCRシグナル伝達を低減することは、治療効果をもたらし得る。ある実施形態において、本発明は、関節リウマチ(RA)、若年性RA、若年性特発性関節炎、変形性関節症、乾癬性関節炎、尋常性乾癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、変形性関節症、感染性関節炎、進行性慢性関節炎、リウマチ性多発筋痛、変形性関節炎、外傷性関節炎、痛風性関節炎、ライター症候群、多発性軟骨炎、急性滑膜炎、強直性脊椎炎、脊椎炎、シェーグレン症候群(SS)、全身性エリテマトーデス(SLE)、円板状エリテマトーデス(円板状LE)、腫瘍性紅斑性LE(LE tumidus)、ループス腎炎(LN)、抗リン脂質症(antiphospholipidosis)、皮膚筋炎、多発性筋炎、自己免疫血液疾患、血小板減少症、特発性血小板減少性紫斑病、血栓性血小板減少性紫斑病、自己免疫(寒冷)凝集素症、自己免疫溶血性貧血、クリオグロブリン血症、再生不良性貧血、好中球減少症、自己免疫脈管炎、ベーチェット病、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連脈管炎、強皮症、全身性硬化症、重症筋無力症、多発性硬化症(MS)、慢性限局性脳炎、ギラン・バレー症候群、慢性疲労症候群、全身性労作不耐症、視神経脊髄炎、自己免疫ブドウ膜炎、結膜炎、角結膜炎、グレーブス病、甲状腺眼症、慢性甲状腺炎、顕微鏡的多発血管炎を伴う肉芽腫症、ヴェグナー肉芽腫、自己免疫胃炎、自己免疫性炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、移植片対宿主病、特発性スプルー、自己免疫性肝炎、(急性および慢性)活動性肝炎、特発性肺線維症、気管支炎、間質性肺線維症、慢性炎症性肺疾患、サルコイドーシス、特発性膜性腎症、IgA腎症、糸球体硬化、糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を伴うおよび伴わない)、膵炎および1型または2型糖尿病からなる群から選択される、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
ある実施形態において、本発明は、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法であって、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患は、骨髄細胞および肥満細胞におけるBTKシグナル伝達が、炎症性サイトカインの不適切な放出、および炎症性T細胞、自己反応性B細胞、活性化組織マクロファージ、活性化肥満細胞、浸潤性単球および顆粒球炎症浸潤物を含む免疫細胞の活性化、および組織常在樹枝状細胞集団の活性化をもたらす、慢性自己免疫および炎症性疾患である方法を提供する。この性質の疾病において、骨髄細胞における表面またはエンドサイトーシス受容体を介してBTKシグナル伝達を低減することは、治療効果をもたらし得る。ある実施形態において、本発明は、糖尿病性網膜症、巨細胞性動脈炎、川崎病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、特発性スプルー、腸疾患、帯状疱疹後神経痛、リウマチ性多発筋痛、原発性胆汁性肝硬変、重症筋無力症、炎症性痛覚、悪液質、歯周病、中耳炎、塵肺、単核球症、肺気腫、肺線維症、珪肺症、慢性炎症性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺機能不全、間質性肺線維症、ウィップル病、皮膚の良性過形成(例えば、乾癬)、感染症に起因する筋肉痛、感染症に続発する悪液質、全身性労作不耐症、アテローム性動脈硬化症、肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎を伴う肉芽腫症、汗腺膿瘍、加齢性黄斑変性症、およびアミロイド症からなる群から選択される、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法を提供する。
ある実施形態において、本発明は、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法であって、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患は、BTK介在性シグナルが、炎症細胞の動員、活性化および/または増殖、ならびに皮膚における炎症メディエータおよび抗菌ペプチドの産生に関与する皮膚疾患である方法を提供する。ある実施形態において、本発明は、全身性疾患の皮膚の症状に起因する皮膚疾患を治療する方法であって、感作、リンパ球動員、局所またはリンパ節抗原提示細胞によるリンパ球スキューイング(skewing)、皮膚常在または皮膚ホーミングリンパ球の活性化、自然免疫による認識、ケラチノサイト抗菌応答、常在または浸潤性骨髄樹枝状細胞、形質細胞様樹状細胞、マクロファージ、肥満細胞、好中球、および/またはランゲルハンス細胞の活性化が、皮膚病変の発生をもたらす方法を提供する。ある実施形態において、本発明は、尋常性乾癬、滴状乾癬、乾癬性紅皮症、爪の乾癬、環状膿疱性乾癬、膿疱性乾癬、間擦部位の乾癬、乾癬性関節炎、膿漏性角皮症、類乾癬、結節性紅斑、掌蹠汗腺炎、アトピー性皮膚炎、アトピー性湿疹、脂漏性湿疹、脂漏性皮膚炎、発汗異常症、酒さ、皮膚エリテマトーデス、急性皮膚エリテマトーデス、亜急性皮膚エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、腫瘍性紅斑性エリテマトーデス、ループス腎炎(LN)、エリテマトーデス脂肪織炎、多形紅斑、疣贅、疣贅状エリテマトーデス、白斑、円形脱毛症、結節性痒疹、扁平苔癬、色素性痒疹、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、紅斑性天疱瘡、結節性天疱瘡、紅皮症性サルコイドーシス、肉芽腫性皮膚炎、強皮症、全身性硬化症、全身性硬化症の皮膚症状、汎発性皮膚肥満細胞症、紅皮症性肥満細胞症、環状肉芽腫、耳輪結節性軟骨皮膚炎、接触皮膚炎、薬疹、線状IgA水疱性皮膚症、好酸球性皮膚炎、毛孔性角化症、リンパ腫様丘疹症、急性痘瘡状苔癬状粃糠疹(PLEVA)、慢性苔癬状粃糠疹(PLC)、熱潰瘍性ムーシャ・ハーベルマン病(FUMHD)、慢性じんましん、リウマチ性好中球性皮膚炎、クリオグロブリン血清紫斑病、および高グロブリン性紫斑病からなる群から選択される皮膚疾患を治療する方法を提供する。
ある実施形態において、本発明は、過剰増殖性疾患を治療する方法であって、過剰増殖性疾患は、破骨細胞、肥満細胞、および骨髄細胞におけるBTKシグナル伝達が、骨溶解、破骨細胞過程、骨再形成過程の不均衡、または骨密度の低下に関与する骨の慢性自己免疫および炎症性疾患である方法を提供する。自己免疫成分も有することが多い、この性質の疾病としては、変形性関節症、転移による骨量減少、溶骨性病変、骨粗鬆症、強直性脊椎炎、脊椎関節炎、広汎性特発性骨増殖症、痛風性関節炎、および多発性骨髄腫に関連する骨疾患が挙げられる。ある実施形態において、本発明は、過剰増殖性疾患を治療する方法であって、過剰増殖性疾患が、変形性関節症、転移による骨量減少、溶骨性病変、骨粗鬆症、強直性脊椎炎、脊椎関節炎、広汎性特発性骨増殖症、痛風性関節炎、および多発性骨髄腫に関連する骨疾患からなる群から選択される方法を提供する。
ある実施形態において、本発明は、活性化B細胞が、IgE抗体を産生し、FcεRの関与の後、肥満細胞が脱顆粒して、炎症性因子の放出および局所組織応答の急な活性化、ならびに内皮細胞、神経受容体および臓器の機能を決定する他の近位構造に対する慢性変化をもたらすアレルギー性およびアトピー性疾患を治療する方法を提供する。このような病態としては、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹、アトピー性湿疹、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、結節性痒疹、スティーブンス・ジョンソン症候群、喘息、気道過敏症、気管支けいれん、気管支炎、反応性喘息、慢性閉塞性肺疾患、1型過敏症、2型過敏症、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、および気道における他の炎症性または閉塞性疾患が挙げられる。治療または予防され得るアレルギーとしては、中でも特に、食品、食品添加物、昆虫毒、イエダニ、花粉、動物性物質、金属、および特定の薬剤に対するアレルギーが挙げられる。
一実施形態において、本発明は、ヒト対象における臓器または細胞移植の前または後の免疫応答を抑制する方法であって、治療的有効量のBTK阻害剤、またはBTK阻害剤の薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を前記ヒト対象に投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、本発明は、ヒト対象における臓器または細胞移植の前またはその間の免疫応答を抑制する方法であって、ヒト対象が移植のドナーであり、治療的有効量のBTK阻害剤、またはBTK阻害剤の薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を前記ヒト対象に投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、本発明は、ヒト対象における臓器または細胞移植の前または後の免疫応答を抑制する方法であって、ヒト対象が移植のレシピエントであり、治療的有効量のBTK阻害剤、またはBTK阻害剤の薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を前記ヒト対象に投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、本発明は、移植調整処置の一環として抗アロ−HLA負荷を低減するために、移植の前に、高いレベルの抗アロ−HLA抗体を有する患者を、BTK阻害剤で処置する方法を提供する。ある実施形態において、本発明は、抗アロ抗体のデノボ産生を低減するために、移植の間、またはその後に、患者をBTKで処置する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、ヒト対象における臓器または細胞移植の前、その間、または後の同種移植の拒絶反応を抑制する方法であって、治療的有効量のBTK阻害剤、またはBTK阻害剤の薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を前記ヒト対象に投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、本発明は、BTK阻害剤を用いて、固形臓器移植を受ける患者のレジメンを移植前調整する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、臓器移植の前、その間、またはその後、ヒト対象における生着の術後早期段階に、BTK阻害剤で体液性急性拒絶を抑制する方法であって、治療的有効量のBTK阻害剤、またはBTK阻害剤の薬学的に許容できる塩、共結晶、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物もしくは誘導体を前記ヒト対象に投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、本発明は、臓器移植の前、その間、またはその後、BTKの阻害によって、組織同種移植片への骨髄細胞の浸潤を抑制する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、移植後の臓器における虚血/再かん流に関連する生理学的変化を低減し、それによって、白血球遊走をもたらす炎症性シグナルを低減する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、臓器移植の生着後段階にTリンパ球に対する有効なB細胞抗原提示を阻害する方法を提供し、それによって、CD8 T細胞、Th1 T細胞、Th2 T細胞およびTh17 T細胞、および他の炎症性T細胞集団を含む、同種移植に特有の細胞傷害性およびヘルパーT細胞集団の発現を低減する。一実施形態において、本発明は、移植された臓器によって示される区画においてBCRを介したシグナル伝達を防ぐ用量のBTK阻害剤による処置によって、移植後のB細胞のデノボ活性化を防ぐ方法を提供する。一実施形態において、本発明は、移植された臓器から流出するリンパ節によって示される区画においてBCRを介したシグナル伝達を防ぐ用量のBTK阻害剤による処置によって、移植後のB細胞のデノボ活性化を防ぐ方法を提供する。一実施形態において、本発明は、移植された臓器内の炎症組織によって示される区画においてBCRを介したシグナル伝達を防ぐ用量のBTK阻害剤で、臓器移植後の急性または慢性移植片拒絶を処置する方法を提供する。上記の実施形態のいずれかにおいて、臓器または細胞移植は、心臓移植、腎移植、腎臓移植、肺移植、肝臓移植、ABO血液型不適合移植、および幹細胞移植からなる群から選択される。ある実施形態において、本発明は、移植のレシピエントであるヒト対象を処置する方法であって、BTK阻害剤を投与する工程を含む方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、移植片対宿主病(GVHD)を治療する方法であって、BTK阻害剤を投与する工程を含み、GVHDが、幹細胞移植に関連するGVHD、骨髄移植に関連するGVHD、胸腺GVHD、皮膚GVHD、胃腸GVHD、肝臓GVHD、急性GVHD、および慢性GVHDからなる群から選択される方法を提供する。
一実施形態において、薬剤は、活性化シグナルを伝達し、活性化された内皮細胞におけるインテグリンを認識し、浸出し、またはインサイチュでサイトカインおよび/またはケモカイン産生細胞になるためにBTKシグナル伝達を必要とする、ミクログリアの活性化、マクロファージの動員および活性化、骨髄細胞を含む炎症細胞の浸潤に関与する神経変性疾患を抑制する。式(I)によるBTKの阻害は、タンパク質の毒性凝集体、例えば、βアミロイド沈着(アミロイド斑)、神経原線維変化、タウ凝集および過剰リン酸化、細胞質内封入体、細胞質内対らせん状細線維、ポリグルコサン封入体、Papp-Lantos体、ユビキチン含有封入体の蓄積に関連する神経変性疾患、ならびにタンパク質分解の不十分な制御および/またはミスフォールドしたタンパク質を除去できないことが、神経変性をもたらす疾患を抑制することによって、疾患活動性または疾患進行を抑制するであろう。このような疾病としては、孤発性および家族性アルツハイマー病、軽度認知障害、脳アミロイド血管症、レビー小体型認知症、アルツハイマー病のレビー小体を伴う亜型、ダウン症、ハンチントン病、線条体黒質変性症、多系統萎縮症(MSA−P、MSA−C、シャイ・ドレーガー症候群)、孤発性または遺伝性筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリッグ病)、原発性側索硬化症、若年性原発性側索硬化症、神経変性タウオパチー、孤発性または遺伝性シヌクレイノパチー、神経核内封入体病、パーキンソン病、17番染色体に連鎖したパーキンソニズムを伴う前頭側頭認知症(FTDP−17)が挙げられる。
一実施形態において、本発明は、哺乳動物における神経変性疾患をBTK阻害剤で治療する方法であって、グリア細胞、骨髄細胞、シュワン細胞、乏突起膠細胞およびCNS内にある他の骨髄由来の細胞型における炎症過程の阻害が、BTKとのその共有結合性相互作用およびBTK経路を介したシグナル伝達の阻害によって行われる方法に関する。式(I)の投与は、トリヌクレオチドリピート病(ポリグルタミン病)、ハンチントン病、脊髄小脳失調症1、2、3型(マチャド・ジョセフ病)、6、7、および17型;球脊髄性筋萎縮症、歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症、神経セロイドリポフスチン症、前頭側頭認知症(ピック病、原発性進行性失語症、および意味認知症)、大脳皮質基底核変性症および進行性核上麻痺に起因する、ミスフォールドしたおよび/または蓄積された細胞内タンパク質に対する免疫認識および炎症反応を阻害することによって、神経変性を予防または低減するであろう。
別の実施形態において、式(I)の投与を用いて、哺乳動物におけるBTKを阻害し、それによって、孤発性または遺伝性プリオン病、プリオン障害、例えば、クロイツフェルト・ヤコブ病、クールー、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、およびオリーブ橋小脳萎縮症、孤発性致死性不眠症、致死性家族性不眠症をもたらす疾患に起因する、炎症介在性神経細胞死および他の神経炎症作用を改善することができる。家族性プリオン障害の場合、哺乳動物における式(I)の投与を用いて、臨床兆候の発現後に病徴を軽減し、疾患進行を遅らせることに加えて、疾病の臨床症状の発生を防ぎ、および/または遅らせることもできる。
一実施形態において、本発明は、CNS虚血に起因する、哺乳動物における神経炎症性疾患をBTK阻害剤で治療する方法に関する。式(I)による治療は、酸素が欠乏した組織の常在細胞におけるBTK介在性シグナルを低減することによって、ミクログリア活性化、炎症細胞浸潤、血管透過およびその後の再かん流傷害を防ぐために、症状の発現および/またはCNS虚血の最近のイベントを特定するイメージングの直後に使用され得る。虚血性イベントの数時間後または数日後に共有結合性BTK阻害剤を投与することによって、治療は、血管性認知症、軽度認知障害、脳血管発作、脳卒中、一過性脳虚血発作(軽度の脳卒中)、局所脳虚血、多発性脳虚血、血栓性脳卒中、塞栓性脳卒中、および限られたまたは制限された血流の領域の周りの梗塞またはペナンブラの発生を含む、虚血性脳損傷に関連する神経炎症性および神経変性疾患を軽減および/または予防するであろう。
一実施形態において、本発明は、中枢および/または末梢神経系における自己免疫介在性神経変性疾患をBTK阻害剤で治療する方法に関する。BTK介在性自己抗体産生の阻害によって、式(I)は、組織内にある骨髄由来細胞の活性化を低減し、循環骨髄細胞のトランスサイトーシス、溢出および浸潤を阻害し、それによって、炎症を低減し得る。さらに、式(I)による治療は、1)ミクログリアと内皮細胞との間のクロストークを変化させ、2)Bリンパ球の活性化、および循環または浸潤T細胞に対するそれらの同種抗原提示を阻害し、3)サイトカインおよび/またはケモカイン産生を低減することによって、内皮−ミクログリア境界および間質腔(自己免疫神経障害では、ここで、リンパ球凝集体が観察されている)における炎症過程の活性化を低減し得る。式(I)との共有結合性相互作用によるBTK阻害のこれらの効果は、B細胞活性化、サイトカイン活性化、およびAPC機能の阻害によって、ならびに浸潤性単球、活性化ミクログリア、および乏突起膠細胞を含むプロフェッショナルなAPCの発達および成熟状態を変化させることによって、灰白質および白質への自己免疫T細胞の浸潤を低減するものと考えられる。したがって、式(I)などの共有結合性BTK阻害剤による自己免疫介在性神経変性疾患の治療方法は、自然免疫過程を阻害すること、ならびに抗体産生および自己免疫T細胞の活性化を低減することによって、疾患進行を妨げ得る。本発明は、動物モデルにおける実験的自己免疫脳症、および視神経脊髄炎(デビック症候群)、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症、臨床的に初発の症状(clinically isolated syndrome)、再発寛解型多発性硬化症、悪性多発性硬化症、原発性進行性多発性硬化症、視神経脊髄炎スペクトラム疾患、バロー同心円性硬化症、マールブルグ多発性硬化症、びまん性ミエリン破壊性硬化症(diffuse myelinoclastic sclerosis)、慢性限局性脳炎、ラスムッセン脳炎、スティッフパーソン症候群、重症筋無力症、抗MAG IgM単クローン性免疫グロブリン血症に関連する多発神経障害を含むヒト神経障害の進行を遅らせ、またはその寛解を誘導し得る。
別の実施形態において、本発明は、Bannworth症候群(ライム病)、慢性脳脊髄炎(ライム病);帯状疱疹後神経痛;HTLV−1関連脊髄症;進行性多巣性白質脳症;慢性疲労症候群(CFS)、全身性労作不耐症(SEID)、筋痛性脳脊髄炎(ME)、ウイルス感染後疲労症候群(PVFS)、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS);メニエール病(めまい内耳内リンパ体液調節(vertigo-inner ear endolymph fluid regulation))、ギラン・バレー症候群、筋萎縮性側索硬化症、進行性球麻痺、小児性進行性球麻痺(または若年性進行性球麻痺)、ベル麻痺、前庭神経炎、急性散在性脳脊髄炎、再発性または多相性散在性脳脊髄炎、および慢性脳脊髄炎を含む、哺乳動物における感染症または感染後神経炎症に起因する多発性神経障害をBTK阻害剤で治療する方法に関する。
ある実施形態において、本発明は、遺伝性神経変性疾患をBTK阻害剤で治療する方法であって、遺伝子の突然変異が、末梢または中枢神経、脊髄神経、後根神経節または特にこれらの構造を保護するミエリン鞘の変性をもたらし;および/またはニューロン、シュワン細胞、グリア細胞または星状膠細胞の欠陥に続発する炎症反応を引き起こす方法に関する。シャルコー・マリー・トゥース病、デジュリーヌ・ソッタス病、肥厚性間質性神経障害、レット症候群、リソソーム蓄積症および/または脂質蓄積症(ゴーシェ病、テイ・サックス病、ニーマン・ピック病A、BおよびC型;ファーバー病、GM1ガングリオシドーシス、GM2ガングリオシドーシス、ムコ多糖症I型(ハーラー症候群、ハーラー・シャイエ症候群、およびシャイエ症候群を含む)、神経セロイドリポフスチン症(サンタヴォリ・ハルティア病、ヤンスキー・ビールショースキー病、バッテン病、クフス病、および他の小児性/若年性神経セロイドリポフスチン症)、白質ジストロフィー(副腎白質ジストロフィー、異染性白質ジストロフィー、カナバン病、アレキサンダー病、ペリツェウス・メルツバッヘル病を含む);およびミトコンドリアの機能不全、例えば、フリードライヒ運動失調症慢性進行性外眼筋麻痺、アルパース病、脊髄性筋萎縮症(遺伝性SMN1またはSMN2突然変異)、小児性脊髄性筋萎縮症(ウェルドニッヒ・ホフマン病)、若年性脊髄性筋萎縮症(ウォルファルト・クーゲルベルク・ヴェランダー病)、先天性多発性関節拘縮症、および炎症が運動神経(特に、長い神経)の低下をもたらし得る疾病、例えば、遺伝性痙性対麻痺からなる群から選択される疾病。
ある実施形態において、本発明は、BTK阻害剤を含む組成物で、ヒトにおける固形腫瘍癌を治療する方法であって、用量が、固形腫瘍細胞と、マクロファージ、単球、肥満細胞、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、制御性T細胞、ナチュラルキラー細胞、骨髄由来免疫抑制細胞、制御性B細胞、好中球、樹枝状細胞、および線維芽細胞からなる群から選択される少なくとも1つの微小環境との間のシグナル伝達を阻害するのに有効である方法に関する。選択された実施形態において、本発明は、BTK阻害剤を用いて、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、黒色腫、肺癌、頭頸部癌、および大腸癌を治療する方法であって、用量が、固形腫瘍細胞と、マクロファージ、単球、肥満細胞、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、制御性T細胞、ナチュラルキラー細胞、骨髄由来免疫抑制細胞、制御性B細胞、好中球、樹枝状細胞、および線維芽細胞からなる群から選択される少なくとも1つの微小環境との間のシグナル伝達を阻害するのに有効である方法に関する。
ある実施形態において、過剰増殖性疾患は、膀胱癌、扁平上皮細胞癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌、乳癌、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、大腸癌、卵巣癌、急性骨髄性白血病、胸腺癌、脳腫瘍、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色腫、口腔癌、口腔咽頭癌、胃癌、胃癌、子宮頸癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、大腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科癌、甲状腺癌、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連癌(例えば、リンパ腫およびカポジ肉腫)、ウイルス誘導性癌、例えば、子宮頸癌(ヒトパピローマウイルス)、B細胞リンパ増殖性疾患、鼻咽頭癌(エプスタイン・バーウイルス)、カポジ肉腫および原発性滲出液リンパ腫(カポジ肉腫ヘルペスウイルス)、肝細胞癌(B型肝炎およびC型肝炎ウイルス)、およびT細胞白血病(ヒトT細胞白血病ウイルス−1型)、膠芽細胞腫、食道腫瘍、頭頸部腫瘍、転移性結腸癌、頭頸部扁平上皮細胞癌、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、腎細胞癌、血液学的腫瘍、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、IV期黒色腫、および神経膠腫からなる群から選択される固形腫瘍癌である。
ある実施形態において、過剰増殖性疾患は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ホジキンリンパ腫、B細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)、バーキットリンパ腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、または骨髄線維症からなる群から選択されるB細胞悪性血液疾患である。一実施形態において、本発明は、哺乳動物における癌を治療する方法であって、癌が、慢性骨髄性白血病、急性骨髄性白血病、DLBCL(活性化されたB細胞(ABC)および胚中心B細胞(GCB)亜型を含む)、濾胞中心リンパ腫、ホジキン病、多発性骨髄腫、無痛性非ホジキンリンパ腫、および成熟B細胞ALLである方法に関する。
ある実施形態において、過剰増殖性疾患は、CLLの亜型である。CLLのいくつかの亜型が特徴付けられている。CLLは、白血病細胞における免疫グロブリン重鎖可変領域(IgV)突然変異状態に分類されることが多い。R.N.Damle,et al.,Blood 1999,94,1840-47;T.J.Hamblin,et al.,Blood 1999,94,1848-54。IgV突然変異を有する患者は、一般に、IgV突然変異を有さない患者より長生きする。ZAP70発現(陽性または陰性)はまた、CLLを特徴付けるのに使用される。L.Z.Rassenti,et al.,N.Engl.J.Med.2004,351,893-901。CpG3におけるZAP−70のメチル化も、例えばピロシーケンスによってCLLを特徴付けるのに使用される。R.Claus,et al.,J.Clin.Oncol.2012,30,2483-91;J.A.Woyach,et al.,Blood 2014,123,1810-17。CLLはまた、BinetまたはRai基準で、疾病の段階によって分類される。J.L.Binet,et al.,Cancer 1977,40,855-64;K.R.Rai,T.Han,Hematol.Oncol.Clin.North Am.1990,4,447-56。11q欠失、13q欠失、および17p欠失などの他の一般的な突然変異は、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を用いた周知の技術を用いて評価され得る。一実施形態において、本発明は、ヒトにおけるCLLを治療する方法であって、CLLが、IgV突然変異陰性CLL、ZAP−70陽性CLL、CpG3 CLLにおいてメチル化されたZAP−70、CD38陽性CLL、17p13.1(17p)欠失によって特徴付けられる慢性リンパ球性白血病、および11q22.3(11q)欠失によって特徴付けられるCLLからなる群から選択される方法に関する。
ある実施形態において、過剰増殖性疾患は、リヒタートランスフォーメーションを起こしたCLLである。リヒター症候群としても知られているリヒタートランスフォーメーションを評価する方法が、P.Jain and S.O’Brien,Oncology,2012,26,1146-52に記載されている。リヒタートランスフォーメーションは、5〜10%の患者において観察されるCLLの亜型である。リヒタートランスフォーメーションは、CLLからのアグレッシブリンパ腫の発生を含み、一般に不良な予後を有する。
ある実施形態において、過剰増殖性疾患は、リンパ球増加症に罹患しやすい患者におけるCLLまたはSLLである。一実施形態において、本発明は、患者におけるCLLまたはSLLを治療する方法であって、患者が、ウイルス感染、細菌感染、原虫感染、または脾臓摘出後状態からなる群から選択される疾患によって引き起こされるリンパ球増加症を示す方法に関する。一実施形態において、上記の実施形態のいずれかにおけるウイルス感染は、伝染性単核球症、肝炎、およびサイトメガロウイルスからなる群から選択される。一実施形態において、上記の実施形態のいずれかにおける細菌感染は、百日咳、結核、およびブルセラ症からなる群から選択される。
ある実施形態において、過剰増殖性疾患は、骨髄増殖性疾患(MPD)、骨髄増殖性腫瘍、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板血症(ET)、原発性骨髄線維症(PMF)、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病(BCR−ABL1陽性)、慢性好中球性白血病、慢性好酸球性白血病、または肥満細胞症からなる群から選択される。
ある実施形態において、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患は、腫瘍血管新生、慢性炎症性疾患、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、および強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫および黒色腫、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、回腸嚢炎、脊椎関節炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛、巨細胞性動脈炎、サルコイドーシス、川崎病、若年性特発性関節炎、汗腺膿瘍、シェーグレン症候群、乾癬性関節炎、若年性関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病、紅斑性狼瘡、およびループス腎炎からなる群から選択される。
ある実施形態において、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患は、関節リウマチ、炎症性腸疾患、アテローム性動脈硬化症、乾癬、湿疹、および強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫および卵巣、乳房、肺、膵臓、前立腺、結腸および扁平上皮癌などの、腫瘍血管新生、慢性炎症性疾患として発現し得る、哺乳動物における脈管形成または血管新生に関連する疾病である。
ある実施形態において、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患は、喘息の治療、予防、および/または管理である。本明細書において使用される際、「喘息」は、気道過敏症を含め、原因にかかわらず気道狭窄を包含する。喘息の一般的な原因としては、限定はされないが、環境刺激物質(例えば、アレルゲン)、冷気、暖気、香料、湿った空気、運動または労作、および情緒的ストレスへの曝露が挙げられる。喘息に関連する1つ以上の症状を治療、予防および/または管理する方法も、本明細書において提供される。症状の例としては、限定はされないが、激しい咳、気道狭窄、および粘液産生が挙げられる。
本明細書に記載される他の示される疾病または疾患の治療、予防および/または管理における本明細書に記載される化合物および化合物の組合せの有効性はまた、当該技術分野において公知の様々なモデルを用いて試験され得る。喘息の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Lee,et al.,J.Allergy Clin.Immunol.2006,118,403-9に記載されるオボアルブミン誘導喘息モデルを用いて評価され得る。関節炎(例えば、リウマチまたは乾癬性関節炎)の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Williams,et al.,Chem.Biol.2010,17,123-34、国際公開第2009/088986号パンフレット、国際公開第2009/088880号パンフレット、および国際公開第2011/008302号パンフレットに記載される自己免疫動物モデルを用いて評価され得る。乾癬の治療、予防および/または管理における有効性が、表皮、血管系または免疫細胞に標的突然変異を有するトランスジェニックまたはノックアウトマウスモデル、自然突然変異から得られるマウスモデル、およびヒト皮膚または免疫細胞の異種移植を有する免疫欠損マウスモデルを用いて評価され得、これらの全ては、例えば、Boehncke,et al.,Clinics in Dermatology,2007,25,596-605に記載されている。線維症または線維性疾患の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Chevalier,et al.,Kidney International2009,75,1145-1152に記載される腎線維症の片側尿管閉塞モデル;例えば、Moore,et al.,Am.J.Physiol.Lung.Cell.Mol.Physiol.2008,294,L152-L160に記載される肺線維症のブレオマイシン誘導モデル;例えば、Chuang,et al.,Clin.Liver Dis.2008,12,333-347およびOmenetti,et al.,Laboratory Investigation,2007,87,499-514に記載される様々な肝臓/胆管線維化モデル(胆管結紮モデル);またはVaricchio,et al.,Expert Rev.Hematol.2009,2,315-334に記載されるものなどのいくつかの骨髄線維症マウスモデルのいずれかを用いて評価され得る。強皮症の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Yamamoto,et al.,J.Invest.Dermatol.1999,112,456-462に記載される、ブレオマイシンの反復局所注入によって誘導されるマウスモデルを用いて評価され得る。皮膚筋炎の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Phyanagi,et al.,Arthritis & Rheumatism,2009,60(10),3118-3127に記載される、ウサギミオシンによる免疫付与によって誘導される筋炎マウスモデルを用いて評価され得る。紅斑性狼瘡の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Ghoreishi,et al.,Lupus,2009,19,1029-1035;Ohl,et al.,J.Biomed.& Biotechnol.,Article ID 432595(2011);Xia,et al.,Rheumatology,2011,50,2187-2196;Pau,et al.,PLoS ONE,2012,7(5),e36761;Mustafa、et al.,Toxicology,2011,90,156-168;Ichikawa et al.,Arthritis & Rheumatism,2012,62(2),493-503;Rankin,et al.,J.Immunology,2012,188,1656-1667に記載される様々な動物モデルを用いて評価され得る。シェーグレン症候群の治療、予防および/または管理における有効性が、例えば、Chiorini,et al.,J.Autoimmunity,2009,33,190-196に記載される様々なマウスモデルを用いて評価され得る。
示される疾病または疾患の治療、予防および/または管理における本明細書に記載される化合物および化合物の組合せの有効性は、当該技術分野において公知の様々なモデルを用いて試験され得る。例えば、膵臓癌のための治療の有効性を決定するためのモデルが、Herreros-Villanueva,et al.,World J.Gastroenterol.2012,18,1286-1294に記載されている。乳癌のための治療の有効性を決定するためのモデルが、例えば、Fantozzi,Breast Cancer Res.2006,8,212に記載されている。卵巣癌のための治療の有効性を決定するためのモデルが、例えば、Mullany,et al.,Endocrinology2012,153,1585-92;およびFong,et al.,J.Ovarian Res.2009,2,12に記載されている。黒色腫のための治療の有効性を決定するためのモデルが、例えば、Damsky,et al.,Pigment Cell & Melanoma Res.2010,23,853-859に記載されている。肺癌のための治療の有効性を決定するためのモデルが、例えば、Meuwissen,et al.,Genes & Development,2005,19,643-664に記載されている。肺癌のための治療の有効性を決定するためのモデルが、例えば、Kim,Clin.Exp.Otorhinolaryngol.2009,2,55-60;およびSano,Head Neck Oncol.2009,1,32に記載されている。CT26モデルを含む、大腸癌のための治療の有効性を決定するためのモデルが、Castle,et al.,BMC Genomics,2013,15,190;Endo,et al.,Cancer Gene Therapy,2002,9,142-148;Roth et al.,Adv.Immunol.1994,57,281-351;Fearon,et al.,Cancer Res.1988,48,2975-2980に記載されている。
B細胞癌を含む血液悪性疾患における治療の有効性を決定するためのモデルも使用され得る。例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)における有効性が、PiBCL1マウスモデルおよびBALB/c(ハプロタイプH−2d)マウスを用いて評価され得る。Illidge,et al.,Cancer Biother.& Radiopharm.2000,15,571-80。非ホジキンリンパ腫(NHL)における有効性が、C3H/HeN(ハプロタイプ2−Hk)マウスを用いた38C13マウスモデルあるいは38C13 Her2/neuモデルを用いて評価され得る。Timmerman,et al.,Blood2001,97,1370-77;Penichet,et al.,Cancer Immunolog.Immunother.2000,49,649-662。CLLにおける有効性が、BALB/c(ハプロタイプH−2d)マウスを用いたBCL1モデルを用いて評価され得る。Dutt,et al.,Blood,2011,117,3230-29。
ここで、本明細書に包含される実施形態が、以下の実施例を参照して説明される。これらの実施例は、例示のために示されるに過ぎず、本明細書に包含される開示は、これらの実施例に限定されるものと決して解釈されるべきではなく、本明細書に示される教示の結果として明らかになるあらゆる変形例を包含するものと解釈されるべきである。実施例に記載される試薬は、市販されているか、または文献に記載される手順にしたがって調製され得る。
以下の略語が使用される:
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
POCl:オキシ塩化リン(V)
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
NBS:N−ブロモスクシンイミド
DCM:ジクロロメタン
EtOAc:酢酸エチル
KOAc:酢酸カリウム
IPA:2−プロパノール
ACN:アセトニトリル
MW:マイクロ波
AcOH:酢酸
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
THF:テトラヒドロフラン
EtOH:エタノール
EDCI:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
DMAP:ジメチルアミノピリジン
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
LiHMDS:リチウムヘキサメチルジシラジド
MeOH:メタノール
n−BuLi:n−ブチルリチウム
NMR:核磁気共鳴
LC−MS:液体クロマトグラフィー−質量分析法
SCX−2:強酸性カチオン交換−2
KOtBu:カリウムtert.ブトキシド
T3P:プロピルホスホン酸無水物
RT:室温
Rt:保持時間
NMP:1−メチル−2−ピロリジノン
TFA:トリフルオロ酢酸
DMSO:ジメチルスルホキシド
DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル
THP:テトラヒドロピラン
TBDMS:tert−ブチルジメチルシリル
TEA:トリエチルアミン
Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
PdCl(dppf).DCM:ジクロロメタンとの錯体である、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
TLC:薄層クロマトグラフィー
PE:相交換
CDCl:クロロホルム−d
HBr:臭化水素
CO:炭酸カリウム
m/z:質量電荷比
実施例1−BTK阻害剤の合成
本発明に含まれるBTK阻害剤は、有機化学の技術分野において周知の方法によって調製され得る。例えば、March,Advanced Organic Chemistry,4th Edition,John Wiley & Sons,2001を参照されたい。合成プロセス中、該当する分子のいずれかにおける感受性または反応性基を保護することが必要であるか、および/または望ましいことがある。これは、Greene and Wutts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition,John Wiley & Sons,1999に記載されるものなどの従来の保護基によって達成される。保護基は、当該技術分野において周知の方法を用いて、好都合なその後の段階で任意選択により除去される。
反応の生成物は、必要に応じて、限定はされないが、ろ過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどの従来の技術を用いて、任意選択により単離され、精製される。このような材料は、物理定数およびスペクトルデータの測定を含む従来の手段を用いて、任意選択により特性評価される。
本発明に含まれるBTK阻害剤は、以下の経路によって合成され得る。ボロン酸ピナコールエステルは、以下のように調製され得る。
以下の化合物は、スキーム1およびスキーム2に示される調製と類似の方法で調製され得る。
さらなるボロン酸ピナコールエステルが、以下のように調製され得る。
ボロン酸が、以下のように調製され得る。
ピロリジン誘導体が、以下のように調製され得る(式中、CBzが、カルボキシベンジルを指す)。
CBz保護アラニンおよびN−メチルアラニン誘導体が、類似の方法で調製される。
ピロリジン誘導体はまた、以下のように調製され得る。
上記の合成において、ボロン酸およびボロン酸ピナコールエステルは、鈴木カップリング工程において同様に良好に機能する。
本発明は、例えば、配置または幾何異性のために得られる、本発明に係るBTK阻害剤の全ての立体異性体もその範囲内に含む。このような立体異性体は、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、シスおよびトランス異性体などを含む。本明細書に記載される化合物の個々の立体異性体の場合、本発明は、他の立体異性体を実質的に含まない、すなわち、5%未満、好ましくは、2%未満、特に、1%未満の他の立体異性体を伴う上記の立体異性体も含む。任意の割合の立体異性体の混合物、例えば、実質的に等しい量の2つの鏡像異性体を含むラセミ混合物も、本発明の範囲内に含まれる。
キラル化合物の場合、純粋な立体異性体を得るための不斉合成方法、例えば、キラル誘導による合成、キラル中間体から出発する合成、エナンチオ選択的酵素的変換、キラル媒質におけるクロマトグラフィーを用いた立体異性体の分離が、当該技術分野において周知である。このような方法は、Collins,et al.,eds.,Chirality in Industry,John Wiley& Sons,1992に記載されている。同様に、幾何異性体の合成のための方法も、当該技術分野において周知である。
遊離塩基の形態であり得る本発明の化合物は、薬学的に許容できる塩の形態で反応混合物から単離され得る。薬学的に許容できる塩はまた、本明細書に開示されるBTK阻害剤の遊離塩基を、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、およびアスコルビン酸などの、有機または無機酸で処理することによって得られる。
本明細書に開示される本発明の化合物はまた、非晶質形態として、または多形としても知られている複数の結晶形態として存在し得る。全ての物理的形態が、本発明の範囲内に含まれる。溶媒和物の調製は、一般に知られている。ここで、例えば、Caira,et al.,J.Pharm.Sci.,2004,93,601-611には、酢酸エチル中ならびに水からの抗真菌フルコナゾールの溶媒和物の調製が記載されている。溶媒和物、水和物などの同様の調製が、van Tonder,et al.,AAPS PharmSciTech.,2004,5(1),article 12;およびBingham,et al.,Chem.Commun.2001,603-604によって記載されている。典型的な非限定的なプロセスは、周囲温度より高い温度で、所望の量の所望の溶媒(有機溶媒または水またはそれらの混合物)に本発明の化合物を溶解させ、標準的な方法によって後に単離される結晶を形成するのに十分な速度で溶液を冷却することを含む。例えばIR分光法などの分析技術は、溶媒和物(または水和物)のような結晶中の溶媒(または水)の存在を示す。
本発明は、1個以上の原子が、自然界に通常見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されることを除いて、本明細書に記載されるものと同一である、本発明の同位体で標識した化合物も包含する。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれH、H、13C、14C、15N、17O、18O、18F、32P、35S、および36Clなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。
本明細書に開示される化合物の放射性同位体で標識した形態(例えば、Hおよび14Cで標識したもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイに有用である。三重水素(H)および炭素−14(14C)同位体が、調製の容易さおよび可検出性のために特に好ましい。さらに、重水素(H)などのより重い同位体による置換は、より高い代謝的安定性(例えば、増加した生体内半減期または減少した必要投与量)から得られるいくつかの治療上の利点を与えることができ、したがって、状況によっては好ましいことがある。本明細書に開示される化合物の同位体で標識した形態は、一般に、同位体で標識されていない試薬の代わりに適切な同位体で標識した試薬を用いることによって、スキームおよび/または後述される実施例に開示されるものと類似の以下の手順によって調製され得る。
実施例2−分析方法
以下の液体クロマトグラフィー(LC)および質量分析法(MS)方法が、本発明に含まれる化合物を特性評価するのに使用され得る。
方法A
LC−MS分光計(Agilent)
検出器:DAD(210、254および280nm)
質量検出器:API−ES(10〜2000amu、正/負イオンモード)
溶離剤(移動相):A:MilliQ水中0.1%のギ酸、B:アセトニトリル
カラム:Waters XTerra C18 MS、50×4.6mmの内径、2.5μm
流量:0.5mL/分
方法B
LC−MS分光計(Waters);検出器:DAD(214nm)
質量検出器:API−ES(100〜1000amu、正/負イオンモード)
溶離剤(移動相):A:水中0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA);B:アセトニトリル
LC−MSフロー方法:勾配
カラム:Acquity HSS-T3(2.1×100mm×1.8μm)
流量:0.3mL/分
方法C
HPLC:Gilson分析HPLCシステム
カラム:Phenomenex Luna C18(2)(100×2.00mm、5μm)
検出器:UV/Vis(210/240nm)
流量:1mL/分
溶離剤(移動相):A:アセトニトリル、B:アセトニトリル/MilliQ水=1/9(v/v)、C:MilliQ水中0.1%のTFA
方法D
HPLC:Waters分析HPLCシステム;カラム:SunFire-C18(4.6×50mm、5μm)
検出器:UV/Vis(210/240nm)
流量:1mL/分
溶離剤(移動相):A:水中5mMの酢酸アンモニウム、B:アセトニトリル
方法E
HPLC:Waters分析HPLCシステム;カラム:X-Bridge Shield-RP-18(4.6×250mm、5μm)
検出器:プログラム可能なダイオードアレイ
流量:1mL/分
溶離剤:A:水中2mMの酢酸アンモニウム、B:アセトニトリル
実施例3:2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(I−1)の調製

4−ブロモ−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。DMF(150mL)中の4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン(13.0g、80.1mmol)および4−ブロモ−2−メトキシ−安息香酸(18.5g、80.1mmol)の溶液を0℃に冷却し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(44.2mL、240.3mmol)を加え、次に、プロピルホスホン酸無水物溶液(ジクロロメタン中50%、76.4g、120.1mmol)を滴下して加え、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(300mL)で希釈した。得られた固体をろ過して取り出し、水(300mL)で洗浄した。この固体を、ジクロロメタン(200mL)中10%のメタノールに溶解させ、水で洗浄した。有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、4−ブロモ−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(17.0g、56.8%)を淡褐色の固体として得た。
2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。4−ブロモ−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(17.0g、45.3mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(13.7g、54.3mmol)および酢酸カリウム(8.8g、90.6mmol)を、ジオキサン(170mL)に取り込み、反応混合物を、10分間にわたって窒素下で脱気した。次に、PdCl(dppf).DCM(1.7g、2.2mmol)を加え、反応混合物を100℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(300mL)をこの混合物に加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、残渣を得て、それを、シリカゲル(100〜200メッシュ)およびヘキサン中0〜10%の酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(14.4g、77.0%)をオフホワイトの固体として得た。HPLC(方法E)R:5.99分;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):10.9(1H,s)、8.64(1H,d,J=4.8Hz)、8.56(1H,s)、7.83(d,1H,J=7.6Hz)、7.54(d,1H,J=4.8Hz)、7.41−7.37(m,2H)、3.98(s,3H)および1.32(s,12H)。
実施例4:ベンジルN−[(1S)−1−(8−アミノ−1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメート(I−2)の調製

ベンジルN−[(1S)−2−[(3−クロロピラジン−2−イル)メチルアミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメートの調製。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.35mL、111.09mmol)を、ジクロロメタン(250mL)中の、(2S)−2−[ベンジルオキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパン酸(6.59g、27.77mmol)と、(3−クロロピラジン−2−イル)メタンアミン塩酸塩(5.00g、27.77mmol)と、HATU(15.84g、41.66mmol)との混合物に、10分間で滴下して加え、得られた混合物を20℃で3時間撹拌した。混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で1回、および飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)で1回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させた。残渣を、シリカゲルにおけるフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジルN−[(1S)−2−[(3−クロロピラジン−2−イル)メチルアミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート(9.2g、91.3%)を無色油として得た。データ:LC−MS(方法A)R:5.32分;m/z 363.2(M+H)
ベンジルN−[(1S)−1−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメートの調製。POCl(14.22mL、152.15mmol)を、アセトニトリル(200mL)中のベンジルN−[(1S)−2−[(3−クロロピラジン−2−イル)メチルアミノ]−1−メチル−2−オキソ−エチル]−N−メチル−カルバメート(9.2g、25.36mmol)およびDMF(0.2mL、2.54mmol)の溶液に、室温で5分間にわたって滴下して加え、混合物を70℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、氷(250mL)に注いだ。混合物を炭酸ナトリウムでpH約8にして、酢酸エチル(250mL)で2回抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水(200mL)で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(100%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジルN−[(1S)−1−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメート(8.0g、91.5%)をオレンジ色の油として得た。データ:LC−MS(方法A)R:6.18分;m/z 345.1(M+H)
ベンジルN−[(1S)−1−(1−ブロモ−8−クロロ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメートの調製。NBS(4.54g、25.52mmol)を、NMP(50mL)中のベンジルN−[(1S)−1−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメート(8.0g、23.2mmol)の溶液に加え、混合物を室温で2時間撹拌した。酢酸エチル(250mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)を反応混合物に加え、層を分離した。有機抽出物を、水(200mL)で1回、および飽和塩水(200mL)で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%の酢酸エチル)によって精製して、ベンジルN−[(1S)−1−(1−ブロモ−8−クロロ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメート(6.5g、66.1%)を白色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:7.05分;m/z 423.0+425.0(1:1)(M+H)
ベンジルN−[(1S)−1−(8−アミノ−1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメートの調製。2つのマイクロ波バイアル(1×0.9g;1×1.3g)中で、ベンジル−N−[(1S)−1−(1−ブロモ−8−クロロ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]−N−メチル−カルバメート(2.2g、5.19mmol)を、IPA(2×12mL)中で懸濁させ、水酸化アンモニウム(水中28%)(2×8mL、410.84mmol)を加え、混合物を、120℃で2時間にわたってマイクロ波中で加熱した。反応混合物をプールし、少量になるまで濃縮した。固体をろ過して取り出し、水(50mL)で洗浄し、アセトニトリル(25mL)と1回同時蒸発させて、表題化合物(1.8g、85.8%の収率)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:4.27分;m/z 404.1+406.1(1:1)(M+H)
実施例5:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(I−3)の調製

ベンジルN−[(1S)−1−[8−アミノ−1−[4−(2−ピリジルカルバモイル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル]エチル]−N−メチル−カルバメートの調製。中間体I−2(300mg、0.74mmol)を、1,4−ジオキサン(15mL)中のN−(2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(313mg、0.96mmol)に加え、2Mの炭酸カリウム水溶液(3mL)を加え、混合物を、5分間にわたってNガスでパージした。ビス(dppf)Pd(II)Cl(30.3mg、0.04mmol)を加え、混合物を再度パージし、反応混合物を、マイクロ波中で、140℃で30分間撹拌した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL)で2回抽出した。組み合わされた有機抽出物を飽和塩水(100mL)で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜8%のメタノール)によって精製して、ベンジルN−[(1S)−1−[8−アミノ−1−[4−(2−ピリジルカルバモイル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル]エチル]−N−メチル−カルバメート(205mg、53.0%)を黄色の油として得た。データ:LC−MS(方法A)R:4.69分;m/z 522.2(M+H)
4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。酢酸中の臭化水素酸(33重量%;4mL、70.2mmol)と、ベンジルN−[(1S)−1−[8−アミノ−1−[4−(2−ピリジルカルバモイル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル]エチル]−N−メチル−カルバメート(200mg、0.38mmol)との混合物を、室温で4時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、ジクロロメタン(30mL)で2回抽出した。水相を、固体炭酸ナトリウムで塩基性(pH約10)にして、ジクロロメタン(30mL)で1回、および酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。組み合わされた有機抽出物を飽和塩水(100mL)で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(115mg、77.4%)をオフホワイトの固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:1.09分;m/z 388.2(M+H)
実施例6:2−メトキシ−N−(2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(I−4)の調製

4−ブロモ−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。ジクロロメタン(250mL)中の4−ブロモ−2−メトキシ−安息香酸(15.3g、66.2mmol)の溶液に、ピリジン−2−アミン(6.9g、72.8mmol)およびDIPEA(34.6mL、198.7mmol)を加えた。HATU(32.7g、86.1mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。水(200mL)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。有機層を減圧下で濃縮した。DCM(50mL)を加え、溶液を週末にかけて結晶化させた。固体をろ過して取り出し、ジエチルエーテル(10mL)で2回洗浄し、減圧下で乾燥させて、4−ブロモ−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(14.4g、66.8%)を淡褐色の結晶として得た。データ:LC−MS(方法A)R:6.05分;m/z 307.0+309.0(1:1)(M+H)
2−メトキシ−N−(2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドの調製。1,4−ジオキサン(175mL)中の4−ブロモ−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(14.4g、46.9mmol)の溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(14.3g、56.3mmol)および酢酸カリウム(9.2g、93.8mmol)を加えた。PdCl(dppf).DCM(1.9g、2.3mmol)を加え、混合物を100℃で5時間撹拌した。反応混合物を水(150mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL)で2回抽出した。組み合わされた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜50%の酢酸エチル)によって精製した。生成物を含有する画分を減圧下で濃縮した。残渣をヘプタン(150mL)中で懸濁させ、30分間撹拌した。固体をろ過して取り出し、ヘプタン(15mL)で2回洗浄して、2−メトキシ−N−(2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(10.4g、62.6%)を白色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:6.86分;m/z 355.2(M+H)H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.51(1H,s)、8.36(1H,m)、8.26(1H,d,J=8.4Hz)、7.89(1H,d,J=7.6Hz)、7.85(1H,m)、7.41(1H,dd,J1=7.6Hz、J2=0.9Hz)、7.38(1H,s)、7.17(1H,m)、4.01(3H,s)、1.33(12H,s)。
実施例7:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(I−5)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−2およびI−4を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、320mg、100%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:2.38分;m/z 418.2(M+H)
実施例8:N−(5−メチル−2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(I−6)の調製

N−(5−メチル−2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドの調製。4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸(3.0g、12.09mmol)、5−メチルピリジン−2−アミン(1.43g、13.3mmol)、EDCI(2.55g、13.3mmol)およびDMAP(177.3mg、1.45mmol)を、DCM(50mL)に溶解させた。反応混合物を21℃で一晩撹拌した。50mLの3%のクエン酸水溶液を反応混合物に加え、反応混合物を15分間撹拌した。有機層を、50mLの1%のクエン酸水溶液および塩水(50mL)で連続して洗浄し、PEフィルタ上に注ぎ、減圧下で濃縮して、表題化合物をオフホワイトの固体(3.52g、86.0%)として得た。データ:LC−MS R:6.397分;m/z 339.3(M+H)H NMR(400MHz、CDCl、300K):δ=8.86(1H,s)、8.32(1H,d,J=8.5Hz)、8.12(1H,m)、7.93(4H,s)、7.60(1H,dd,J1=2.3Hz、J2=8.5Hz)、2.33(3H,s)、1.37(12H,s)。
実施例9:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(I−7)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−2およびI−6を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、275mg、92%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:1.60分;m/z 402.1(M+H)
実施例10:2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド(I−8)の調製

2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミドの調製。2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)安息香酸を用いて、中間体I−6について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(4.21g、75.2%)をオフホワイトの固体として得た。データ:LC−MS R:7.178分;m/z 369.3(M+H)H NMR(400MHz、CDCl、300K):δ=10.34(1H,s)、8.33(1H,d,J=8.6Hz)、8.25(1H,d,J=7.7Hz)、8.14(1H,m)、7.55(2H,d,J=7.8Hz)、7.44(1H,s)、4.12(3H,s)、2.31(3H,s)、1.37(12H,s)。
実施例11:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(I−9)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−2およびI−8を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、209mg、66%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:2.86分;m/z 432.2(M+H)
実施例12:ベンジル−(2S)−2−(8−アミノ−1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート硫酸塩(I−10)の調製

ベンジル(2S)−2−(8−アミノ−1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート硫酸塩の調製。国際特許出願公開番号国際公開第2013/010868A1号パンフレット(その開示内容が、参照により本明細書に援用される)に記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物をベージュ色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.736分;m/z 414.1+416.1(1:1)(M+H)
実施例13:4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(I−11)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−1およびI−10を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、165mg、47%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.86分;m/z 498.3(M+H)
実施例14:ベンジルN−[(1S)−1−(8−アミノ−1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]カルバメート(I−12)の調製

ベンジルN−[(1S)−1−(8−アミノ−1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)エチル]カルバメートの調製。(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパン酸を用いて、中間体I−2について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(4工程で、1.8g、42%)を白色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.59分;m/z 390.0+392.0(1:1)(M+H)
実施例15:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(I−13)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−1およびI−12を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、79mg、65%)を得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.771分;m/z 472.2(M+H)
実施例16:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(I−14)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−4およびI−12を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、164mg、66%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:2.04分;m/z 404.1(M+H)
実施例17:4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(I−15)の調製

4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミンを用いて、中間体I−6について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(694mg、43.9%)を白色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:7.74分;m/z 393.3(M+H)
実施例18:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(I−16)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−12およびI−15を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、135mg、59.6%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.40分;m/z 442.2(M+H)
実施例19:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(I−17)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−12およびI−6を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、217mg、70%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:1.28分;m/z 388.2(M+H)
実施例20:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(I−18)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−アミノエチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−12およびI−8を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、219mg、77%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:2.68分;m/z 418.2(M+H)
実施例21:2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド(I−19)の調製

4−ブロモ−2−メトキシ−ベンゾイルクロリドの調製。4−ブロモ−2−メトキシ−安息香酸(8.38g、36.27mmol)を、DCM(75mL)に溶解させた。塩化チオニル(5.29mL、72.54mmol)および触媒量のDMFを加えた。反応混合物を還流状態で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、油ポンプ上で乾燥させて、定量的収率(9.5g)で黄色の固体を得た。
4−ブロモ−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミドの調製。4−ブロモ−2−メトキシ−ベンゾイルクロリド(4.00g、16.03mmol)を、アセトニトリル(100mL)中のチアゾール−2−アミン(3.21g、32.07mmol)およびトリエチルアミン(3.34mL、24.1mmol)の溶液に加えた。混合物を21℃で一晩撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で2回洗浄した。有機層を塩水(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ヘプタン中0〜100%のEtOAcで溶離しながら、フラッシュクロマトグラフィーを用いて精製して、表題化合物を白色の固体(1.01g、20.1%)として得た。データ:LC−MS R:6.065分;m/z 313.0+315.0(M、M+2)
2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミドの調製。4−ブロモ−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド(1.01g、3.23mmol)を、乾燥1,4−ジオキサン(32mL)に溶解させた。ビス(ピナコラト)ジボロン(983mg、3.87mmol)および酢酸カリウム(633mg、6.45mmol)を加えた。混合物を、10分間にわたって窒素ガスでパージした。PdCl(dppf)(132mg、0.16mmol)を加え、混合物を、5分間にわたって窒素ガスで再度パージした。反応混合物を、窒素ガス雰囲気下で、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を塩水(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、褐色/黒色の油(1.76gの粗製物>100%)を得て、それを次の工程で粗製物のまま使用した。LC−MS R:6.928分;m/z 361.2(M+H)
実施例22:4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド(I−20)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミドの調製。中間体I−10およびI−19を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、89mg、42%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:2.851分;m/z 436.3(M+H)
実施例23:4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(I−21)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−10およびI−6を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、176mg、87%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:1.728分;m/z 414.2(M+H)
実施例24:4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(I−22)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−10およびI−8を用いて、中間体I−3について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(2工程で、187mg、87%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:2.975分;m/z 444.2(M+H)
実施例25:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(E−1)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。プロピルホスホン酸無水物溶液(DMF中50%)(0.08mL、0.15mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中のトリエチルアミン(0.05mL、0.39mmol)、ブタ−2−イン酸(13.67mg、0.16mmol)および中間体I−3(60mg、0.15mmol)の溶液に加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をSiOカラム上に直接充填し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0〜8%のメタノール)によって精製し、最も純粋な画分を組み合わせて、濃縮した。残渣を、アセトニトリル/水(1:1)からの懸濁液として凍結乾燥して、表題化合物(56.9mg、81.0%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS R:3.77分;m/z 454.2(M+H);HPLC(方法C)R:4.95分、100%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.88(1H,s)、8.43(1H,ddd,J1=4.8Hz、J2=1.9Hz、J3=0.9Hz)、8.25(1H,dt,J1=8.3Hz、J2=0.9Hz)、8.19(2H,dd,J1=8.5Hz、J2=1.5Hz)、7.88(1H,m)、7.79(2H,dd,J1=8.5Hz、J2=2.2Hz)、7.40(0.3H,d J=5.1Hz)、7.32(0.7H,d J=5.1Hz)、7.25(0.3H,d,J=4.9)、7.20(1.7H,m)、6.28(2H,br.s)、6.16(1H,m)、2.88(2.1H,s)、2.60(0.9H,s)、2.16(0.9H,s)、2.05(2.1H,s)、1.74(0.9H,d,J=6.9Hz)、1.65(2.1H,d,J=6.9Hz)。
実施例26:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(E−2)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−5およびブタ−2−イン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(67mg、57%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:4.19分;m/z 484.1(M+H);HPLC(方法C)R:5.93分、99.0%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.50(1H,s)、8.38(1H,m)、8.30(1H,d,J=8.2Hz)、8.05(1H,d,J=8.0Hz)、7.87(1H,m)、7.43(2H,m)、7.39(0.3H,d,J=5.0Hz)、7.30(0.7H,d,J=5.1Hz),7.24(0.3H,d,J=4.9Hz)、7.18(1.7H,m)、6.35(2H,m)、6.14(1H,m)、4,08(3H,s)、2.87(2H,s)、2,60(1H,s)、2.14(1H,s)、2.03(2H,s)、1.73(1H,d,6.8Hz)、1.64(2H,d,J=6.8Hz)。
実施例27:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−3)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−7およびブタ−2−イン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(67mg、57%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.89分;m/z 468.3(M+H);HPLC(方法C)R:5.25分、99.9%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.79(1H,s)、8.26(1H,m)、8.19(2H,dd,J1=8.6Hz、J2=1.6Hz)、8.14(1H,d,J=8.5Hz)、7.78(2H,dd,J1=8.6Hz、J2=2.3Hz)、7.70(1H,dd,J1=8.6Hz、J2=2.0Hz)、7.40(0.3H,d,J=5.0Hz)、7.31(0.7H,d,J=5.0Hz)、7.25(0.3H,d,J=4.9Hz)、7.19(0.7H,d,J=4.9Hz)、6.28(2H,m)、6.16(1H,m)、2.88(2H,s)、2.61(1H,s)、2.31(3H,s)、2.16(1H,s)、2.05(2H,s)、1.74(1H,d,J=6.8Hz)、1.65(2H,d,J=6.8Hz)。
実施例28:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−4)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−9およびブタ−2−イン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(68mg、59%)を白色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:4.39分;m/z 498.2(M+H);HPLC(方法C)R:5.90分、100%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.42(1H,s)、8.20(2H,m)、8.05(1H,d,J=8.0Hz)、7.69(1H,dd,J1=8.6Hz、J2=2.3Hz)、7.17−7.45(4H,m)、6.35(2H,m)。6.14(1H,m)、4.07(3H,s)、2.86(2H,s)、2.60(1H,s)、2.29(3H,s)、2.04(2H,s)、1.97(1H,s)、1.73(1H,d,J=6.8Hz)、1.64(2H,d,J=6.8Hz)。
実施例29:4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(E−5)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−11およびブタ−2−イン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(54mg、89%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:5.05分;m/z 564.4(M+H);HPLC(方法C)R:6.82分、99.1%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.86(1H,s)、8.66(1H,d,J=5.1Hz)、8.62(1H,s)、8.01(1H,dd,J1=8.1Hz、J2=1.9Hz)、7.82(0.4H,d,J=5.1Hz)、7.80(0.6H,d,J=5.1Hz)、7.56(1H,d,J=5.1Hz)、7.40(2H,m)、7.18(0.4H,d,J=4.9Hz)、7.14(0.6H,d,J=4.9Hz)、6.26(2H,m)、5.74(0.4H,dd,J1=7.6Hz、J2=4.1Hz)、5.48(0.6H,dd,J1=7.6Hz、J2=4.1Hz)、4.06(3H,s)、3.83(1.3H,m)、3.61(0.7H,m)、2.48−1.65(7H,m)。
実施例30:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]−メチル−アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−6)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]−メチル−アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−7および(E)−4−メトキシブタ−2−エン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製した。収量26.8mg(42%)。データ:LC−MS(方法A)R:3.85分;m/z 500.2(M+H);HPLC(方法C)R:5.35分、97.3%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.79(1H,s)、8.26(1H,d,J=2.4Hz)、8.19(2H,d,J=8.5Hz)、8.14(1H,d,J=8.7Hz)、7.79(2H,d,J=8.6Hz)、7.70(1H,dd,J1=8.7Hz、J2=2.3Hz)、7.38(1H,d,J=5.0Hz)、7.16(1H,d,J=4.9Hz)、6.85(1H,dt,J1=15.0Hz、J2=4.2Hz)、6.55(1H,d,J=15.2Hz)、6.33(1H,q,J1、J2=7.1Hz)、6.24(2H,s)、4.10(1H,dd,J1=2.1Hz、J2=2.7Hz)、3.31(3H,s)、2.79(3H,s)、2.31(3H,s)1.64(3H,d,J=6.8Hz)。
実施例31:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(E−7)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−1およびブタ−2−イン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製した。収量35.5mg(62%)。データ:LC−MS(方法A)R:5.20分;m/z 552.1(M+H);HPLC(方法C)R:7.11分、99.4%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.87(1H,s)、8.66(1H,d,J=5.2Hz)、8.61(1H,s)、8.02(1H,d,J=8.0Hz)、7.57(1H,d,J=5.1Hz)、7.42(2H,m)、7.40(0.3H,s)、7.28(0.7H,s)、7.24(0.3H,s)、7.19(0.7H,s)、6.35(2H,br.s)、6.15(1H,m)、4.06(3H,s)、2.87(2H,s)、2.61(1H,s)、2.15(1H,s)、2.04(2H,s)、1.73(1H,d,J=6.8Hz)、1.64(2H,d,J=6.8Hz)。
実施例32:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(E−8)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−13およびブタ−2−イン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法で、31.1mg(54%)の収量でこの化合物を調製した。データ:LC−MS(方法A)R:4.78分;m/z 538.2(M+H);HPLC(方法C)R:6.40分、99.8%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.87(1H,s)、9.22(1H,d,J=8.0Hz)、8.67(1H,d,J=5.2Hz)、8.61(1H,s)、8.02(1H,d,J=8.0Hz)、7.56(2H,m)、7.42(2H,m)、7.16(1H,d,J=4.9Hz)、6.28(2H,br.s)、5.48(1H,m)、4.06(3H,s)、1.98(3H,s)、1.59(3H,d,J=6.9Hz)。
実施例33:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド(E−9)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−14を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(55.5mg、47.4%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.68分;m/z 470.1(M+H);HPLC(方法C)R:4.76分、97.3%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.51(1H,s)、9.22(1H,d,J=8.0Hz)、8.39(1H,m)、8.32(1H,d,J=8.3Hz)、8.07(1H,d,J=8.0Hz)、7.89(1H,m)、7.56(1H,d,J=5.1Hz)、7.43(1H,m)、7.40(1H,m)、7.20(1H,m)、7.17(1H,d,J=4.9Hz)、6.29(2H,s)、5.50(1H,m)、4.08(3H,s)、1.96(3H,s)、1.60(3H,d,J=6.9Hz)。
実施例34:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド(E−10)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミドの調製。中間体I−16を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(45.3mg、83.9%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:4.52分;m/z 508.1(M+H);HPLC(方法C)R:5.80分、100%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=11.36(1H,s)、9.18(1H,d,J=8.2Hz)、8.70(1H,d,J=5.1Hz)、8.58(1H,m)、8.19(2H,d,J=8.5Hz)、7.77(2H,d,J=8.5Hz)、7.56(1H,m)、7.53(1H,d,J=5.1Hz)、7.15(1H,d,J=5.0)、6.21(2H,s)、5,48(1H,m)、1.95(3H,s)、1.59(3H,d,J=6.9Hz)。
実施例35:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−11)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−17を用いて、実施例E−11について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(25.7mg、21.8%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.41分;m/z 454.1(M+H);HPLC(方法C)R:4.43分、99.5%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.78(1H,s)、9.20(1H,d,J=8.2Hz)、8.26(1H,m)、8.18(2H,d,J=8.6Hz)、8.14(1H,d,J=8.5Hz)、7.76(2H,d,J=8.5Hz)、7.70(1H,dd,J1=8.3Hz、J2=2.4Hz))、7.54(1H,d,J=5.1Hz)、7.16(1H,d,J=5.0Hz)、6.21(2H,s)、5.50(1H,m)、2.31(3H,s)、1.95(3H,s)、1.60(3H,d,J=7.0Hz)。
実施例36:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−12)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−18を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(55.4mg、44.9%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.89分;m/z 484.1(M+H);HPLC(方法C)R:5.12分、96.2%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.43(1H,s)、9.21(1H,d,J=8.0Hz)、8.22(2H,m)、8.07(1H,d,J=8.0Hz)、7.71(1H,dd,J1=8.5Hz、J2=2.2Hz)、7.56(1H,d,J=5.0Hz)、7.41(2H,m)、7.16(1H,d,J=4.9Hz)、6.29(2H,s)、5.49(1H,m)、4.08(3H,s)、2.30(3H,s)、1.96(3H,s)、1.60(3H,d,J=7.0Hz)。
実施例37:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−13)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−17および(E)−4−メトキシブタ−2−エン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(24.0mg、57.6%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.41分;m/z 486.2(M+H);HPLC(方法C)R:4.47分、98.2%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.76(1H,s)、8.69(1H,d,J=8.2Hz)、8.24(1H,m)、8.16(2H,d,J=8.6Hz)、8.12(1H,d,J=8.5Hz)、7.75(2H,d,J=8.6Hz)、7.68(1H,dd,J1=8.5Hz、J2=1.8Hz)、7.56(1H,d,J=5.1Hz)、7.13(1H,d,J=4.9)、6.69(1H,m)、6.18(2H,s)、6.10(1H,m)、5.56(1H,m)、4.02(2H,m)、3.27(3H,s)、2.30(3H,s)、1.62(3H,d,J=6.8Hz)。
実施例38:4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−14)の調製

4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。中間体I−18および(E)−4−メトキシブタ−2−エン酸を用いて、実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(30.5mg、36.4%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS(方法A)R:3.89分;m/z 516.2(M+H);HPLC(方法C)R:4.55分、98.8%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.41(1H,s)、8.71(1H,d,J=8.7Hz)、8.20(2H,m)、8.05(1H,d,J=8.0Hz)、7.69(1H,m)、7.58(2H,d,J=5.0Hz)、7.39(2H,m)、7.13(1H,d,J=5.0Hz)、6.69(1H,m)、6.26(2H,s)、6.10(1H,m)、5.56(1H,m)、4.06(3H,s)、4.02(2H,m)、3.27(3H,s)、2.29(3H,s)、1.62(3H,d,J=6.9Hz)。
実施例39:4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド(E−15)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミドの調製。実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(12.6mg、21.8%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS R:4.095分;m/z 502.3(M+H);HPLC(方法C)R:5.42分、99.5%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=11.82(1H,s)、7.88(2H,m)、7.82(1H,d,J=5.1Hz)、7.56(1H,d,J=3.6Hz)、7.40(1H,dt,J1=1.3Hz、J2=3.7Hz)、7.36(1H,dd,J1=1.3Hz、J2=7.9Hz)、7.32(1H,d,J=3.6Hz)、7.17(1H,dd,J1=5.0Hz、J2=16.1Hz)、6.26(2H,br d,J=27.0Hz)、5.47−5.77(1H,m)、4.03(3H,d,J=2.3Hz)、3.84(1H,t、J=6.7Hz)、3.62(1H,m)、2.69(1H,m)、2.34(2H,m)、2.15(1H,m)、2.03(2H,s)、1.66(1H,s)。
実施例40:4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−16)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(30.3mg、33.9%)を黄色の固体として得た。データ:LC−MS R:3.84分;m/z 480.2(M+H);HPLC(方法C)R:4.92分、99.9%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.79(1H,s)、8.26(8.26、1H)、8.17(2H,dd,J1=1.6Hz、J2=6.8Hz)、8.14(1H,d,J=8.4Hz)、7.82−7.91(1H,dd,J1=5.1Hz、J2=22.8Hz)、7.68−7.78(3H,m)、7.16(1H,dd,J1=5.0Hz、J2=14.9Hz)、6.35(2H,br s)、5.47−5.77(1H,m)、3.84(2H,t、J=6.8Hz)、3.61(1H,m)、2.41(1H,m)、2.31(3H,s)、2.16(1H,m)、2.03(2H,s)、2.00(1H,m)、1.65(1H,s)。
実施例41:4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド(E−17)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミドの調製。実施例E−1について記載されるのと類似の方法でこの化合物を調製して、表題化合物(48.3mg、56.0%)を淡黄色の固体として得た。データ:LC−MS R:4.26分;m/z 510.2(M+H);HPLC(方法C)R:5.57分、100%の純度;H NMR(400MHz、DMSO−d、300K):δ=10.42(1H,s)、8.22(2H,q,J=2.3Hz)、8.05(1H,dd,J1=2.0Hz、J2=8.1Hz)、7.84(1H,dd,J1=5.2Hz、J2=25.2Hz)、7.70(1H,dd,J1=2.3Hz、J2=8.3Hz)、7.40(2H,m)、7.17(1H,dd,J1=4.9Hz、J2=16.1Hz)。6.26(2H,br d,J=27.7Hz)、5.46−5.78(1H,m)、4.08(3H,d,J=2.4Hz)、3.84(2H,t、J=6.4Hz)、3.62(1H,m)、2.38(2H,m)、2.30(3H,s)、2.15(1H,m)、2.03(2H,s)、1.66(1H,s)。
実施例42:(R)−4−(8−アミノ−3−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−2−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−N−(チアゾール−4−イル)ベンズアミド(E−24)の調製

4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−チアゾール−4−イル−ベンズアミドの調製。1,4−ジオキサン(5mL)中の中間体I−23(200mg、0.50mmol、1.0当量)、中間体I−25(277mg、0.70mmol、1.2当量)、2Mの炭酸カリウム水溶液(0.16mL、1.10mmol、2.0当量)の溶液を、5分間にわたって脱気した。PdCl2(dppf)2(18mg、0.03mmol、0.05当量)を加え、次に、反応混合物を、5分間にわたって再度脱気し、100℃で16時間撹拌した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、HPLC分取精製によって精製して、表題化合物(15mg、6%)を白色の固体として得た。データ:LC−MS(方法G)Rt:3.96分;m/z 475.5(M+H)+。HPLC(方法H)Rt:8.43分、95%の純度;1H NMR(400MHz、DMSO−d6、300K):δ=11.49(1H,s)、9.05(1H,d,J=2.24Hz)、8.16(2H,dd J=2.60Hz J=8.38Hz)、7.89−7.84(1H,m)、7.81(1H,d,J=7.28Hz)、7.74−7.71(2H,m)、7.13(1H,dd,J=4.92Hz J=15.76Hz)、6.14(2H,bs)、5.72−5.46(1H,m)、3.83−3.80(1H,t)、3.60−3.58(1H,m)、2.49−2.36(1H,m)、2.28−2.10(2H,m)、2.05−1.92(3H,m)、1.62(1H,s)。
実施例43:BTK、EGFR、および他の酵素活性の測定
BTK酵素活性は、以下に概説されるように、IMAP(固定化金属イオンアフィニティーに基づく蛍光偏光)アッセイを用いて測定される。
BTK酵素(His-BTK(Milliporecatalog#14-552))を、KR緩衝液(10mMのトリス−HCl、10mMのMgCl、0.01%のTween-20、0.05%のNaN、1mMのDTT、2mMのMnCl、pH7.2)中で0.4U/mLに希釈する。
2mM〜63.2nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行う。次に、DMSO中の希釈物を、KR緩衝液中で50倍に希釈する。アッセイにおける最終的な化合物濃度範囲は、10μM〜0.316nMの範囲であった。
アッセイを以下のように行う:KR緩衝液(アッセイにおける最終的なDMSO濃度は1%である)中の5μL/ウェルの試験化合物を、5μl/ウェルの0.4U/mLのBTK酵素(アッセイにおける最終濃度は0.1U/mLである)と混合する。試験化合物およびBTK酵素を、室温で60分間プレインキュベートしてから、KR緩衝液中の5μL/ウェルの200nMのフルオレセイン標識基質ペプチド(Blk/Lyntide基質、例えば#R7188/#R7233,Molecular Devices)を加える。アッセイにおける最終的なペプチド基質濃度は50nMである。KR緩衝液中の5μL/ウェルの20μMのATP(最終的なATP濃度は、5μMのATPである、BTK IMAPアッセイにおけるKm ATP)を加えることによって、キナーゼアッセイを開始する。室温で2時間のインキュベーションの後、(1:600のProgressive Binding Solutionとともに75%の1×緩衝液Aおよび25%の1×緩衝液Bを用いて、供給業者(Molecular Devices)のプロトコルにしたがって)40μL/ウェルのIMAP Progressive Binding Solutionを加えることによって酵素反応を停止させる。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、FPシグナルを読み取る。535nmにおける蛍光を、平行および垂直フィルタを用いて測定して、ビーズへのリン酸化基質ペプチドの結合に起因する回転の差を決定する。ATPを伴うおよび伴わない対照の読み出しの差(ΔmPi)のパーセンテージとして値を計算する。Activity Baseを用いて、実験結果の曲線あてはめによって、IC50値を決定する。結果が表1に報告される。
EGFR酵素活性は、以下に概説されるように、IMAP(固定化金属イオンアフィニティーに基づく蛍光偏光)アッセイを用いて測定される。
EGFR酵素(Invitrogencatalog# PR7295B)を、KR緩衝液(10mMのトリス−HCl、10mMのMgCl、0.01%のTween-20、0.1%のNaN、1mMのDTT、2mMのMnCl、pH7.5)中で2.5μg/mLに希釈する。
1mM〜31.6nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行う。次に、DMSO中の希釈物を、KR緩衝液中で25倍に希釈し、そのうちの5μLをアッセイに使用し、10μM〜0.316nMのアッセイにおける最終的な化合物濃度範囲を得る。
アッセイを以下のように行う:KR緩衝液(アッセイにおける最終的なDMSO濃度は1%である)中の5μL/ウェルの試験化合物を、5μl/ウェルの2.5μg/mLのEGFR酵素(アッセイにおける最終濃度は625ng/mLである)と混合する。試験化合物およびEGFR酵素を、室温で60分間プレインキュベートしてから、KR緩衝液中の5μL/ウェルの200nMのフルオレセイン標識基質ペプチド(PDGFR-tide基質ペプチドRP7084、Molecular Devices)を加える。アッセイにおける最終的なペプチド基質濃度は50nMである。KR緩衝液中の5μL/ウェルの8μMのATP(最終的なATP濃度は、2μMである、EGFR IMAPアッセイにおけるKm ATP)を加えることによって、キナーゼアッセイを開始する。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、(600×希釈ビーズとともに20%の1×緩衝液Aおよび80%の1×緩衝液Bを用いて、供給業者(Molecular Devices)のプロトコルにしたがって)40μL/ウェルのIMAP Progressive Binding Solutionを加えることによって酵素反応を停止させる。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、FPシグナルを読み取る。535nmにおける蛍光を、平行および垂直フィルタを用いて測定して、ビーズへのリン酸化基質ペプチドの結合に起因する回転の差を決定する。ATPを伴うおよび伴わない対照の読み出しの差(ΔmPi)のパーセンテージとして値を計算する。GraphPad Prism6を用いて、実験結果の曲線あてはめによって、IC50値を決定する。結果が表1に報告される。
ITK酵素活性は、以下に概説されるように、IMAP(固定化金属イオンアフィニティーに基づく蛍光偏光)アッセイを用いて測定される。
ITK酵素(Millipore#14-660M)を、KR緩衝液(10mMのトリス−HCl、10mMのMgCl、0.01%のTween-20、0.1%のNaN、1mMのDTT、2mMのMnCl、pH7.5)中で0.2U/mLに希釈する。
2mM〜63.2nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行う。次に、DMSO中の希釈物を、KR緩衝液中で50倍に希釈する。アッセイにおける最終的な化合物濃度範囲は、10μM〜0.316nMの範囲であった。
アッセイを以下のように行う:KR緩衝液(アッセイにおける最終的なDMSO濃度は1%である)中の5μL/ウェルの試験化合物を、5μL/ウェルの0.2U/mLのITK酵素(アッセイにおける最終濃度は、0.05U/mL(8.4nM)である)と混合する。試験化合物およびITK酵素を、室温で60分間プレインキュベートしてから、KR緩衝液中の5μL/ウェルの200nMのフルオレセイン標識基質ペプチド(Blk/Lyntide基質#R8124、Molecular Devices)を加える。アッセイにおける最終的なペプチド基質濃度は50nMである。KR緩衝液中の5μL/ウェルの20μMのATP(最終的なATP濃度は、5μMのATPである、ITK IMAPアッセイにおけるKm ATP)を加えることによって、キナーゼアッセイを開始する。室温で2時間のインキュベーションの後、(800×希釈ビーズ(Progressive Binding System,Molecular Devices #R8124)とともに60%の1×緩衝液Aおよび40%の1×緩衝液Bを用いて、供給業者(Molecular Devices)のプロトコルにしたがって、40μL/ウェルのIMAP Progressive Binding Solutionを加えることによって酵素反応を停止させる。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、FPシグナルを読み取る。535nmにおける蛍光を、平行および垂直フィルタを用いて測定して、ビーズへのリン酸化基質ペプチドの結合に起因する回転の差を決定する。ATPを伴うおよび伴わない対照の読み出しの差(ΔmPi)のパーセンテージとして値を計算する。Activity Baseを用いて、実験結果の曲線あてはめによって、IC50値を決定する。
TEC酵素活性は、以下に概説されるように、IMAP(固定化金属イオンアフィニティーに基づく蛍光偏光)アッセイを用いて測定される。
TEC酵素(Millipore#14-801M)を、KR緩衝液(10mMのトリス−HCl、10mMのMgCl、0.01%のTween-20、0.1%のNaN、1mMのDTT、2mMのMnCl、pH7.5)中で2U/mLに希釈する。
2mM〜63.2nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行う。次に、DMSO中の希釈物を、KR緩衝液中で50倍に希釈する。アッセイにおける最終的な化合物濃度範囲は、10μM〜0.316nMの範囲であった。
アッセイを以下のように行う:KR緩衝液(アッセイにおける最終的なDMSO濃度は1%である)中の5μL/ウェルの試験化合物を、5μL/ウェルの2U/mLのTEC酵素(アッセイにおける最終濃度は、0.5U/mL(6.3nM)である)と混合する。試験化合物およびTEC酵素を、室温で60分間プレインキュベートしてから、KR緩衝液中の5μL/ウェルの200nMのフルオレセイン標識基質ペプチド(Blk/Lyntide基質#R7188、Molecular Devices)を加える。アッセイにおける最終的なペプチド基質濃度は50nMである。KR緩衝液中の5μL/ウェルの20μMのATP(最終的なATP濃度は、5μMのATPである、TEC IMAPアッセイにおけるKm ATP)を加えることによって、キナーゼアッセイを開始する。室温で2時間のインキュベーションの後、(800×希釈ビーズ(Progressive Binding System,Molecular Devices #R8124)とともに60%の1×緩衝液Aおよび40%の1×緩衝液Bを用いて、供給業者(Molecular Devices)のプロトコルにしたがって、40μL/ウェルのIMAP Progressive Binding Solutionを加えることによって酵素反応を停止させる。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、FPシグナルを読み取る。535nmにおける蛍光を、平行および垂直フィルタを用いて測定して、ビーズへのリン酸化基質ペプチドの結合に起因する回転の差を決定する。ATPを伴うおよび伴わない対照の読み出しの差(ΔmPi)のパーセンテージとして値を計算する。Activity Baseを用いて、実験結果の曲線あてはめによって、IC50値を決定する。
TXK酵素活性は、以下に概説されるように、IMAP(固定化金属イオンアフィニティーに基づく蛍光偏光)アッセイを用いて測定される。
TXK酵素(Millipore#14-761)を、KR緩衝液(10mMのトリス−HCl、10mMのMgCl、0.01%のTween-20、0.1%のNaN、1mMのDTT、2mMのMnCl、pH7.5)中で2.5U/mLに希釈する。
2mM〜63.2nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行う。次に、DMSO中の希釈物を、KR緩衝液中で50倍に希釈する。アッセイにおける最終的な化合物濃度範囲は、10μM〜0.316nMの範囲であった。
アッセイを以下のように行う:KR緩衝液(アッセイにおける最終的なDMSO濃度は1%である)中の5μL/ウェルの試験化合物を、5μL/ウェルの2.5U/mLのTXK酵素(アッセイにおける最終濃度は、0.625U/mL(4.4nM)である)と混合する。試験化合物およびTXK酵素を、室温で60分間プレインキュベートしてから、KR緩衝液中の5μL/ウェルの200nMのフルオレセイン標識基質ペプチド(Blk/Lyntide基質#R7188、Molecular Devices)を加える。アッセイにおける最終的なペプチド基質濃度は50nMである。KR緩衝液中の5μL/ウェルの4μMのATP(最終的なATP濃度は、1μMのATPである、TXK IMAPアッセイにおけるKm ATP)を加えることによって、キナーゼアッセイを開始する。室温で2時間のインキュベーションの後、(800×希釈ビーズ(Progressive Binding System,Molecular Devices)とともに60%の1×緩衝液Aおよび40%の1×緩衝液Bを用いて、供給業者(Molecular Devices)のプロトコルにしたがって、40μL/ウェルのIMAP Progressive Binding Solutionを加えることによって酵素反応を停止させる。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、FPシグナルを読み取る。535nmにおける蛍光を、平行および垂直フィルタを用いて測定して、ビーズへのリン酸化基質ペプチドの結合に起因する回転の差を決定する。ATPを伴うおよび伴わない対照の読み出しの差(ΔmPi)のパーセンテージとして値を計算する。Activity Baseを用いて、実験結果の曲線あてはめによって、IC50値を決定する。
BMX酵素活性は、以下に概説されるように、IMAP(固定化金属イオンアフィニティーに基づく蛍光偏光)アッセイを用いて測定される。
BMX酵素(Millipore#14-499M)を、KR緩衝液(10mMのトリス−HCl、10mMのMgCl、0.01%のTween-20、0.1%のNaN、1mMのDTT、2mMのMnCl、pH7.5)中で0.5U/mLに希釈する。
2mM〜63.2nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行う。次に、DMSO中の希釈物を、KR緩衝液中で50倍に希釈する。アッセイにおける最終的な化合物濃度範囲は、10μM〜0.316nMの範囲であった。
アッセイを以下のように行う:KR緩衝液(アッセイにおける最終的なDMSO濃度は1%である)中の5μL/ウェルの試験化合物を、5μL/ウェルの0.5U/mLのBMX酵素(アッセイにおける最終濃度は、0.125U/mL(4.5nM)である)と混合する。試験化合物およびBMX酵素を、室温で60分間プレインキュベートしてから、KR緩衝液中の5μL/ウェルの200nMのフルオレセイン標識基質ペプチド(Blk/Lyntide基質#R7188、Molecular Devices)を加える。アッセイにおける最終的なペプチド基質濃度は50nMである。KR緩衝液中の5μL/ウェルの20μMのATP(最終的なATP濃度は、5μMのATPである、BMX IMAPアッセイにおけるKm ATP)を加えることによって、キナーゼアッセイを開始する。室温で2時間のインキュベーションの後、(800×希釈ビーズ(Progressive Binding System,Molecular Devices #R8124)とともに60%の1×緩衝液Aおよび40%の1×緩衝液Bを用いて、供給業者(Molecular Devices)のプロトコルにしたがって、40μL/ウェルのIMAP Progressive Binding Solutionを加えることによって酵素反応を停止させる。暗所における室温で60分間のインキュベーションの後、FPシグナルを読み取る。535nmにおける蛍光を、平行および垂直フィルタを用いて測定して、ビーズへのリン酸化基質ペプチドの結合に起因する回転の差を決定する。ATPを伴うおよび伴わない対照の読み出しの差(ΔmPi)のパーセンテージとして値を計算する。Activity Baseを用いて、実験結果の曲線あてはめによって、IC50値を決定する。
実施例44:ヒト末梢血単核細胞(PBMC)CD69アッセイ
全血を、ヘパリン被覆されたVacutainer管(BD Biosciences,San Jose,CA)中に収集し、Ficoll-Hypaque(Pharmacia,Uppsala,Sweden)を用いたPBMCの単離に使用した。単離されたPBMCを、後の使用のために、90%のFCS/10%のDMSO中で凍結保存した。
極低温貯蔵からの細胞を、37℃の水浴中で解凍し、RPMI/1%のFCSで希釈し、2回洗浄し、次に、RPMI/10%のFCS中でウェル当たり1×10個の細胞で平板培養した。
10mM〜316nMの試験化合物の連続希釈log10を、100%のDMSO中で行い、続いて、RPMI/1%のFCS中で100倍に希釈する。次に、各ウェルについて、10μLを、90μLのPBMC細胞を含むディープウェルプレートに移した。アッセイにおける最終的な化合物濃度範囲は、0.1%の最終的なDMSO濃度で、10μM〜0.316nMの範囲であった。次に、PBMCを、18時間にわたるヤギF(ab’)2抗IgM(Southern Biotech,#2022-14、アッセイにおける最終濃度5μg/mL)による刺激の前に、試験化合物の存在下または非存在下で、37℃で2時間インキュベートする。
抗IgMによる刺激の後、PBMCを、抗CD69−FITC、抗CD19−BV421(それぞれ、BD Biosciences #555530および#562440)および7AAD(Life Technologies #A1310)を用いて、30分間にわたって氷上でインキュベートした。フローサイトメトリーを行い、蛍光値を、CD19+ゲートされた生存B細胞におけるCD69−FITCチャネルから得た。EC50値を、GraphPad Prismを用いて、実験結果の曲線あてはめによって決定する。

Claims (17)

  1. 以下の構造を有する式(I)の化合物:

    (式中:
    が、水素またはメトキシであり、ここで、メトキシが、1つまたは2つのフルオロで任意選択により置換され;
    Xが、

    であり;
    が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
    Yが、

    であり;
    が、Hまたはメチルである)
    またはその薬学的に許容できる塩。
  2. が水素であり;
    Xが、

    であり;
    が、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、またはエトキシであり、ここで、メチル、メトキシ、およびエトキシがそれぞれ、1つ、2つ、または3つのフルオロで任意選択により置換され;
    Yが、

    である、請求項1に記載の化合物。
  3. がメトキシであり;
    Xが、

    であり;
    Yが、

    であり;
    が、Hまたはメチルである、請求項1に記載の化合物。
  4. が水素であり;
    Xが、

    であり;
    Yが、

    であり;
    が、Hまたはメチルである、請求項1に記載の化合物。
  5. 4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−チアゾール−2−イル−ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(2S)−1−ブタ−2−イノイルピロリジン−2−イル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]−メチル−アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−(ブタ−2−イノイルアミノ)エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[[(E)−4−メトキシブタ−2−エノイル]アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−(5−メチル−2−ピリジル)ベンズアミド;
    4−[8−アミノ−3−[(1S)−1−[ブタ−2−イノイル(メチル)アミノ]エチル]イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル]−2−メトキシ−N−[4−(トリフルオロメチル)−2−ピリジル]ベンズアミド;
    (R)−4−(8−アミノ−3−(1−(ブタ−2−イノイル)ピロリジン−2−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−1−イル)−N−(チアゾール−4−イル)ベンズアミド
    からなる群から選択される化合物。
  6. 過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患の治療に使用するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 必要とする患者における過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患の治療のための薬剤の製造のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  8. 前記過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患が、膀胱癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌(mammary carcinoma)、乳癌(breast cancer)、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、大腸癌、卵巣癌、急性骨髄性白血病、胸腺癌、脳腫瘍、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色腫、口腔癌および口腔咽頭癌、胃癌(gastric cancer)、胃癌(stomach cancer)、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、腎臓癌(renal cancer)、腎臓癌(kidney cancer)、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、大腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科癌、甲状腺癌、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連リンパ腫、カポジ肉腫、ウイルス誘導性癌、膠芽細胞腫、食道腫瘍、血液学的腫瘍、非小細胞肺癌、慢性骨髄性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道腫瘍、濾胞中心リンパ腫、頭頸部腫瘍、C型肝炎ウイルス感染、肝細胞癌、ホジキンリンパ腫、転移性結腸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、腎細胞癌、小細胞肺癌、IV期黒色腫、腫瘍血管新生、慢性炎症性疾患、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、強皮症、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫、黒色腫、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、回腸嚢炎、脊椎関節炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛、巨細胞性動脈炎、サルコイドーシス、川崎病、若年性特発性関節炎、汗腺膿瘍、シェーグレン症候群、乾癬性関節炎、若年性関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病、紅斑性狼瘡、およびループス腎炎からなる群から選択される、請求項7に記載の使用。
  9. 必要とする患者における過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療する方法であって、治療的有効量の請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物を、前記患者に投与する工程を含む方法。
  10. 前記過剰増殖性疾患が、膀胱癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌(mammary carcinoma)、乳癌(breast cancer)、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、大腸癌、卵巣癌、急性骨髄性白血病、胸腺癌、脳腫瘍、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色腫、口腔癌および口腔咽頭癌、胃癌(gastric cancer)、胃癌(stomach cancer)、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、腎臓癌(renal cancer)、腎臓癌(kidney cancer)、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、大腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科癌、甲状腺癌、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連リンパ腫、カポジ肉腫、ウイルス誘導性癌、膠芽細胞腫、食道腫瘍、血液学的腫瘍、非小細胞肺癌、慢性骨髄性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道腫瘍、濾胞中心リンパ腫、頭頸部腫瘍、C型肝炎ウイルス感染、肝細胞癌、ホジキン病、転移性結腸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、腎細胞癌、小細胞肺癌、およびIV期黒色腫からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患が、腫瘍血管新生、慢性炎症性疾患、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、および強皮症などの皮膚疾患、1型糖尿病、2型糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫および黒色腫、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、回腸嚢炎、脊椎関節炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛、巨細胞性動脈炎、サルコイドーシス、川崎病、若年性特発性関節炎、汗腺膿瘍、シェーグレン症候群、乾癬性関節炎、若年性関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病、紅斑性狼瘡、ループス腎炎、ヒト白血球抗原(HLA)関連疾患、自己抗体、免疫療法、アジソン病、自己免疫性多内分泌腺症候群1型(APS−1)、自己免疫性多内分泌腺症候群2型(APS−2)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、多内分泌自己免疫、医原性自己免疫、特発性上皮小体機能低下症、白斑、およびループス腎炎からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  12. 必要とする患者における固形腫瘍癌を治療する方法であって、治療的有効量の請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物を、前記患者に投与する工程を含み、前記治療的有効量が、前記固形腫瘍癌細胞と、マクロファージ、単球、肥満細胞、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、制御性T細胞、ナチュラルキラー細胞、骨髄由来免疫抑制細胞、制御性B細胞、好中球、樹枝状細胞、および線維芽細胞からなる群から選択される少なくとも1つの微小環境との間のシグナル伝達を阻害するのに有効である方法。
  13. 前記固形腫瘍癌が、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、黒色腫、肺癌、頭頸部癌、および大腸癌からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容できる賦形剤とを含む医薬組成物。
  15. 必要とする患者における過剰増殖性疾患、炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患を治療するのに使用するための、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記過剰増殖性疾患が、膀胱癌、頭頸部癌、膵管腺癌(PDA)、膵臓癌、結腸癌、乳癌(mammary carcinoma)、乳癌(breast cancer)、線維肉腫、中皮腫、腎細胞癌、肺癌、胸腺腫、前立腺癌、大腸癌、卵巣癌、急性骨髄性白血病、胸腺癌、脳腫瘍、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、眼癌、網膜芽細胞腫、黒色腫、眼内黒色腫、口腔癌および口腔咽頭癌、胃癌(gastric cancer)、胃癌(stomach cancer)、子宮頸癌、頭部癌、頸部癌、腎臓癌(renal cancer)、腎臓癌(kidney cancer)、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、大腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科癌、甲状腺癌、後天性免疫不全症候群(AIDS)関連リンパ腫、カポジ肉腫、ウイルス誘導性癌、膠芽細胞腫、食道腫瘍、血液学的腫瘍、非小細胞肺癌、慢性骨髄性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、食道腫瘍、濾胞中心リンパ腫、頭頸部腫瘍、C型肝炎ウイルス感染、肝細胞癌、ホジキン病、転移性結腸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、腎細胞癌、小細胞肺癌、およびIV期黒色腫からなる群から選択される、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 前記炎症性疾患、免疫疾患、または自己免疫疾患が、腫瘍血管新生、慢性炎症性疾患、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、および強皮症などの皮膚疾患、1型糖尿病、2型糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫および黒色腫、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、回腸嚢炎、脊椎関節炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛、巨細胞性動脈炎、サルコイドーシス、川崎病、若年性特発性関節炎、汗腺膿瘍、シェーグレン症候群、乾癬性関節炎、若年性関節リウマチ、強直性脊椎炎、クローン病、紅斑性狼瘡、ループス腎炎、ヒト白血球抗原(HLA)関連疾患、自己抗体、免疫療法、アジソン病、自己免疫性多内分泌腺症候群1型(APS−1)、自己免疫性多内分泌腺症候群2型(APS−2)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、多内分泌自己免疫、医原性自己免疫、特発性上皮小体機能低下症、白斑、およびループス腎炎からなる群から選択される、請求項15に記載の医薬組成物。
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