JP2018534553A - 溶液カソードグロー放電元素分析 - Google Patents

溶液カソードグロー放電元素分析 Download PDF

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Abstract

溶液カソードグロー放電(SCGD)元素分析の方法および装置に関する。堰、ウィッキング要素またはそれらの組み合わせの形での溶液捕集カラーは、キャピラリーチューブの出口先端と接地電極先端のベースとの間にあり、プラズマ発光領域に隣接する溶液サンプルレベルを維持する。

Description

この開示は、一般に、水溶液中の可溶種の元素分析に関する。この開示は、より詳細には、溶液カソードグロー放電技術(SCGD)に基づくサンプルの元素分析に関する。
蒸気または他の高温プロセス流体の製造を必要とする工業プロセスは、装備汚れおよびスケール形成の問題にさらされている。そのようなプロセスの一例は、ビチューメンの回収(recovery)においてSAGD(蒸気支援の重力排液)用の高品質な蒸気の製造である。影響を受けた装備は、例えば、水処理動作、蒸気ボイラー、そして貫流式蒸気発生器(OTSG)を含むことができる。
温度、濃度および圧力の変化が可溶性平衡を破壊して固体形成を引き起こすので、熱交換表面での堆積およびスケーリングが生じる。堆積物は、主に、無機カチオンと無機および有機のアニオンとの組み合わせである。スケール形成用の主要なカチオンは、Ca、Mg、FeおよびMnのイオンである。これらのカチオン種は、SiO、CO 2−、CIを含むアニオン種と、有機酸(フミン酸およびナフタレン(naphthalenic)酸)とを結合する。汚れに寄与する他の元素は、Cu、Al、Na、Ba、Sr、K、Rb、CsおよびLiである。ボイラー汚れおよびスケール形成は、蒸気生産効率および高価な休止時間の損失により、相当なコストに結びつくことがある。ボイラーの保全(integrity)に対する溶解した無機イオンの重要性にもかかわらず、リアルタイムのプロセス制御のための関連する濃度でこれらの金属イオンをモニタリングするオンライン手段は、現在のところ存在しない。
金属イオンの同時の多元素分析は、誘導結合プラズマ原子発光分光測定(ICP−AES)のような実験室ベースの技術で通常行なわれる。ICP−AESは、多くのアルゴンガスを消費することおよび機器ドリフトによる頻繁な再校正を必要とすることから、オンライン計測に適応していない。しかしながら、新規のプラズマ分光法の技術は、不活性ガスを消費せず、従来技術を悩ませる機器ドリフト問題を回避すると説明されている。この技術は、溶液カソードグロー放電(SCGD)と呼ばれ、低いPPB範囲に検出限界を備える線形の校正を示している。Greda, K., et al., Comparison of performance of direct current atmospheric pressure glow microdischarges operated between a small sized flowing liquid cathode and a miniature argon or helium flow microjets, J. Anal. At. Spectrom., 28, 1233-1241 (2013) and Doroski, T.A., et al., Solution-cathode glow discharge - optical emission spectrometry of a new design and using a compact spectrograph. J. Anal. At. Spectrom., 2013. 28: p. 1090-1095を参照すること。SCGDは、オンライン用途での金属イオンの同時の多元素分析に対して理想的な技術であるように思われる。
学術的文献から、溶液カソードグロー放電が図1に示される。この構造は、すでに公表されたバージョンと比較して、優れた分析性能および簡易さを有する。ガラスキャピラリは、接地されたグラファイト棒よりも3mm上方に延在する。また、タングステンアノードは、ガラスキャピラリよりも3mm上方にある。ガラスキャピラリの先端とグラファイト棒との間の電気的接触は、溶液カソードの液体のオーバーフローによって3mmの垂直のガラスキャピラリに沿って作られる。ガラスキャピラリが黒鉛上で延在する距離が最小化されるとき、ガラスキャピラリの先端とグラファイト棒との間の最適化された電気的接触が作られる。しかしながら、3mm未満の距離は、ガラスキャピラリの先端に対向するように、プラズマがグラファイト棒に固定する、グローからアークへの移行を促進する。電気的なアーク放電は電極部品を破壊できて、器具の分析性能を妨げる。したがって、3mmという妥協した(compromised)距離が用いられる。また、2.0mL/分は、分析性能が下がる前に使用することができる最低のサンプル流量である。Wang, Z., et al., Design modifications of a solution cathode glow discharge atomic emission spectrometer for the determination of trace metals in titanium dioxide. J. Anal. At. Spectrom., 2014. 00: p. 1-9 and Zhang, Z., et al., Determination of trace heavy metals in environmental and biological samples by solution cathode glow discharge atomic emission spectrometry and addition of ionic surfactants for improved sensitivity. Talanta, 2014. 119: p. 613-619を参照すること。流量が減少するとき、3mmのガラスキャピラリに沿った流体を通じて電気的接続が低下するので、少ない流量は分析性能を低下させる。
特許文献においては、SCGDデバイスのいくつかの変形例を開示する。SCGDデバイスを記述する初期の特許のうちの1つは、Cserfalviなどの米国特許第5,760,897号である。しかしながら、発明者は提案された流量を提供していない。Cserfalviなどの後の特許出願WO/2007/012904号は、およそ5mL/分〜10mL/分の連続的な流量を開示する。中国特許出願CN103163116号は、2.5mL/分として達成された最小の流量を開示する。Webbなどの米国特許第7,929,138号は、2.0mL/分〜3.0mL/分の低いサンプル溶液流量で分析を容易にするSCGD構成を開示する。発明者らは、1.5mL/分のような少ない流量がシステムで支持されると述べているが、発明者らは、現在の方法が2.0mL/分〜2.5mL/分の分析を可能にすることを開示する。Webbのシステムでの流量は、プラズマのベースと、接地電極に接触する貯水槽のオーバーフロー溶液との間の距離で制限されている。それは、より大きな抵抗を作り出す。したがって、安定したプラズマ発光を維持するとともに分析性能を低下させない、2.0mL/分よりも少ない流量を可能にするSCGD装置の必要性が存在する。
SCGDデバイスにおいてプラズマを開始するために、スパークがアノードおよび流れる溶液カソードの間のギャップをジャンプすることが必要である。そして、過去において、これは2つの方法のうちの1つで遂行されている。現在では、最も一般的な方法は、アノードがカソードの1mm以内にあるまで、アノードを物理的に低くさせて、次に、直流電源からパワーを印加することである。1mm未満の距離では、共通の直流電源は、ギャップをジャンプし、かつプラズマを開始するための十分な電圧限界を有する。一旦プラズマが点火されると、アノードが引っ込んで電極の間に3mmのギャップを残すことができる。このように、この方法は、アノードを上下に移動させる機械的なメカニズムを必要とする。それは摩耗および破損の潜在性を有する。アノードが位置に固定される場合、より簡単でより強固なアノード/カソードの構成が構築できる。プラズマを開始するための別の方法は、10,000Vを超える電圧が、電極間の3mmのギャップをジャンプすることによりプラズマを開始するためだけに使用される第二の高電圧電源を追加することである。この方法は、プラズマを駆動する主電源を破損する危険がある。したがって、アノードおよびカソードの固定された構成を可能にし、第二の電源を必要としないSCGDにおいてプラズマを開始する方法の技術が必要である。
現在まで、SCGDデバイスは、水溶液での金属イオンの分析に主として使用されている。分子発光はバックグラウンドと見なされているが、SCGDデバイスは分子種の分析に以前から使用されていない。酸化物、窒化物およびハイブリッドは、大気圧プラズマにおいて形成されて、分子発光で潜在的に検出できる分子種のクラス(classes)である。
同位体分析は、医学、化学、材料科学、考古学、水文学、放射性炭素年代測定および核鑑識の分野において必須技術である。伝統的に、同位体情報は、精巧な同位体比多量分光計で決定されている。最近、レーザアブレーション分子同位体分光計(LAMIS)が、分子種の光学的発光に基づいた同位体分析を提供するために使用されている。LAMISは、水素、ホウ素、炭素、窒素、酸素および塩素の同位体を測定すると示されている。Bol'shakov, A.A., et al., Laser ablation molecular isotopic spectrometry for rare isotopes of the light elements. Spectroscopy, 2014. 29(6): p. 30-39を参照すること。同位体測定のためのSCGDが以前から開示されていないが、同位体質量での差異が、原子での電子遷移に小さな効果を有するが、分子での振動および回転のエネルギー準位に相対的に大きな効果を有するので、同位体分析は、分子スペクトルを使用してより実際的に遂行できる。
したがって、SCGDに対する改善された装置および方法を提供することは、望ましい。
この開示の目的は、SCGDに対する以前の装置および方法の少なくとも1つの不都合を除去または緩和することである。
この開示は、修正された溶液カソードグロー放電(SCGD)装置および方法を提供して、原子発光分光測定によって水溶液に溶解した物質の元素組成を測定するための最適化された発光で少ないサンプル流量で安定したプラズマを達成する。修正されたSCGDの構造(design)は、グローからアークへの移行を低減または防止しながら、プラズマに対する強固な電気的接続を提供する。溶液サンプル流量が4.0mL/分〜1.0mL/分に減少するとき、溶解した物質の発光強度は、発光ノイズの対応する減少につれて増加する。
第一の態様では、この開示は、直流電源に接続するように適応されて、アノード先端を有するアノードと、直流電源に接続するように適応され、アノードに隣接する接地電極先端を有して、接地電極先端およびアノード先端に隣接する領域が、プラズマ発光領域を形成する接地電極と、溶液サンプルを受け入れるように適応されて、接地電極先端に隣接する出口先端を有するキャピラリーチューブと、キャピラリーチューブの出口先端と接地電極先端のベースとの間にあって、プラズマ発光領域に隣接する溶液レベルを維持するように適応される溶液捕集カラーとを含む溶液カソードグロー放電(SCGD)装置を提供する。
開示された実施形態では、溶液捕集カラーが、円形の堰を含む。
開示された実施形態では、SCGD装置が、バブルがプラズマ発光領域に直接的に入ることを防止するためにキャピラリーチューブの出口先端に隣接する円形のバブルブロッカーをさらに含む。
開示された実施形態では、溶液捕集カラーが、ウィッキング(wicking)要素を含む。
開示された実施形態では、ウィッキング要素が、ガラスフリットのウィック(wick)または多孔質セラミックのウィックを含む。
開示された実施形態では、ウィックが円板状である。
開示された実施形態では、ウィックが、先細であり、接地電極先端に隣接するウィック先端を有する。
開示された実施形態では、動作中に、接地電極の領域が廃棄のサンプル溶液で実質的に覆われるように、SCGD装置が、接地電極のまわりに環状の流れ制限器をさらに含む。
開示された実施形態では、環状の流れ制限器が、Oリングまたは第2のウィッキング要素を含む。
開示された実施形態では、溶液捕集カラーが、キャピラリーチューブの出口先端よりも約0.3mm〜約3.0mm下方に位置する。
開示された実施形態では、アノードおよび接地電極が固定されて、アノード先端と接地電極先端との間の距離が、動作に先だってセットされる。
開示された実施形態では、SCGD装置が、アノードからの熱を消散するためにアノードと熱的に接続された熱伝導性の銅のヒートシンクをさらに含む。
さらなる態様では、この開示は、溶液カソードグロー放電(SCGD)装置を提供するステップと、2.0mL/分未満のサンプリング流量でSCGD装置のキャピラリーチューブに対して溶液サンプルを提供するステップと、電流の印加によって安定したプラズマ・グロー放電を開始または維持するステップと、グロー放電発光を分析するステップとを含む、溶液サンプルの分析方法を提供する。
開示された実施形態では、前記方法は、直流電源に接続するように適応されてアノード先端を有するアノードと、直流電源に接続するように適応され、アノードに隣接する接地電極先端を有して、接地電極先端およびアノード先端に隣接する領域が、プラズマ発光領域を形成する接地電極と、溶液サンプルを受け入れるのに適応されて接地電極先端に隣接する出口先端を有するキャピラリーチューブと、キャピラリーチューブの出口先端と接地電極先端のベースとの間にあってプラズマ発光領域に隣接する溶液レベルを維持するように適応された溶液捕集カラーとを有するSCGD装置と共に使用される。
開示された実施形態では、方法は、溶液捕集カラーが円形の堰を含むSCGD装置を使用する。
開示された実施形態では、方法は、溶液捕集カラーがウィッキング要素を含むSCGD装置を使用する。
開示された実施形態では、方法は、動作中に接地電極の領域が廃棄のサンプル溶液で実質的に覆われるように、接地電極のまわりに環状の流れ制限器をさらに含むSCGD装置を使用する。
開示された実施形態では、サンプリング流量が、約1.5mL/分である。
開示された実施形態では、安定したプラズマ・グロー放電を開始するステップが、サンプリング流量よりも大きな開始流量で溶液サンプルをパルス化するステップを含む。
開示された実施形態では、方法は、開始ステップの間に溶液サンプルでSCGD装置のアノードと接触するステップをさらに含む。
開示された実施形態では、この方法は、オンラインでまたは連続的にまたはリアルタイム環境で実施される。
開示された実施形態では、安定したプラズマ・グロー放電を分析するステップが、高周波ノイズを除去するためにローパスフィルタを適用するステップを備える。
開示された実施形態では、安定したプラズマ・グロー放電発光を分析するステップが、一つ以上の分子種を検出するステップを備える。
開示された実施形態では、方法は、一つ以上の分子種の同位体を区別するステップをさらに含む。
開示された実施形態では、一つ以上の分子種が、溶解シリカまたはコロイダルシリカである。
さらなる態様では、この開示は、クレイを含む酸性化された溶液サンプルでのコロイド状の対イオンの測定方法を提供し、当該方法は、溶液カソードグロー放電(SCGD)装置を提供するステップと、SCGDのキャピラリーチューブに対してサンプルを提供し、電流の印加によってプラズマ・グロー放電を開始または維持して、少なくとも濾過されていない溶液サンプルからのナトリウム・グロー放電を検出するステップと、キャピラリーチューブに対して濾過された溶液サンプルを提供し、濾過された溶液サンプルが実質的にクレイ無しであり、電流の印加によってプラズマ・グロー放電を開始または維持して、濾過された溶液サンプルから少なくともナトリウム・グロー放電を検出するステップと、濾過されていない溶液サンプルのナトリウム・グロー放電から濾過された溶液サンプルのナトリウム・グロー放電を差し引いて、酸性化によって放出されたクレイの対イオンの測定値を示すステップとを含む。
開示された実施形態では、正味のナトリウム・グロー放電が、溶液サンプルの相対的なクレイ含有量を示す。
開示された実施形態では、方法は、直流電源に接続するように適応されて、アノード先端を有するアノードと、直流電源に接続するように適応され、アノードに隣接する接地電極先端を有して、接地電極先端およびアノード先端に隣接する領域が、プラズマ発光領域を形成する接地電極と、溶液サンプルを受け入れるように適応されて、接地電極先端に隣接する出口先端を有するキャピラリーチューブと、キャピラリーチューブの出口先端と接地電極先端のベースとの間にあってプラズマ発光領域に隣接する溶液レベルを維持するように適応された溶液捕集カラーとを有するSCGD装置と共に使用される。
この開示の他の態様および特徴は、添付の図面と共に以下の具体的な実施形態の記載を検討することにより当業者に明らかになるであろう。
この開示の実施形態は、添付の図面を参照して、単なる例示として記載されるであろう。
先行技術の溶液カソードグロー放電の模式図である(Doroski, T.A., et al.を参照)。 堰およびバブルブロッカーの実施形態での、この開示の溶液カソードグロー放電装置の模式図である。 図2の溶液カソードグロー放電装置の拡大図である。 ステンレス鋼の堰(左)およびステンレス鋼のバブルブロッカー(右)の実施形態であり、この開示のそれぞれがSwagelokの部品番号SS−404−1およびSS−104−1である。 サンプル流量と%RSDとで測定したときの10mg/LでのKおよびRbの発光安定性のグラフである。 7.5ppmのLi、1秒の積分時間、ローパスデジタルフィルタ有りでのSCGD発光源の長期間安定性を示す発光強度のグラフである。1〜3.3時間の0.6%RSDの長期間安定性。16連続点での0.05%RSDの短期安定性。 サンプル流量と、10mg/LのKおよびRbの発光強度の効果を示す規格化された(normalized)発光強度とのグラフである。 定電圧モードで電源を動作させる間に、電流に対するサンプル流量の効果を示す電流のグラフである。 サンプル流量が増加するときの電気抵抗の減少を示す、抵抗変化のグラフである。 ガラスフリットのディスクウィッキング要素の実施形態でのこの開示の溶液カソードグロー放電装置の模式図である。 先細の多孔質セラミックのウィッキング要素の実施形態でのこの開示の溶液カソードグロー放電装置の模式図である。 ウィッキング要素よりも0.3mm〜3.0mm上方の石英のキャピラリーチューブ長さで得られた1.0mL/分〜4.0mL/分のサンプル溶液の流量と、電流測定を示す電流とのグラフである。0.3mmのチューブ長さは、先細の多孔質セラミックウィックを使っており(with)、他のすべてはガラスフリットのディスクウィックを使っている。 ウィッキング要素よりも0.3mm〜3.0mm上方の石英のキャピラリーチューブ長さで得られた1.0mL/分〜4.0mL/分のサンプル溶液の流量と、%RSDとして表わされる電流測定とでのノイズのグラフである。0.3mmのチューブ長さは、先細の多孔質セラミックのウィックを使っており、他のすべてはガラスフリットのディスクを使っている。データは1.67kHz、10,000ポイントで収集された。 1.0mL/分〜4.0mL/分の流量と、Rb、K、CaおよびMgからの発光強度に対する規格化された%RSD値とのグラフである。 1.0mL/分〜4.0mL/分のサンプル流量と、Rb、K、CaおよびMgの規格化された発光強度とのグラフである。 プラズマを開始するためのサンプル搬送をパルス化するための、例示のポンプ・プログラムである。 ローパスデジタルフィルタの例示の設計基準である。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのMg、80ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフ(a graph of emission intensity for blank subtracted 10 ppm Mg, 80 ms integration, 32 scans averaged)である。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのCa、1000ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのCu、230ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのAl、4550ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのFe、4030ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(未知の濃度の生のNa、90ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのBa、6.5秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのSr、2210ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのKおよびRb、9.2ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(20ppmのCs、65ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(10ppmのLi、6ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(濾過されたSAGDプロセス水、10:1に希釈、1.9ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(濾過されたSAGDプロセス水、10:1に希釈、180ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(濾過されたSAGDプロセス水、10:1に希釈、6.5秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 差し引いたブランクの発光強度(濾過されたSAGDプロセス水、10:1に希釈、430ミリ秒の積分、平均32回のスキャン)のグラフである。 蒸気支援の重力排液(SAGD)の生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのCsが混ぜられた(spiked with)、130ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのLiが混ぜられた、5.7ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフ(a graph of emission intensity for SAGD produced water solution diluted 10:1 spiked with 10 ppm Li, 5.7 ms integration, blank subtracted, 32 scans averaged)である。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのRbが混ぜられた、9.2ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのBaが混ぜられた、6.5秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのSrが混ぜられた、3315ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのCaが混ぜられた、1430ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのCuが混ぜられた、170ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのMgが混ぜられた、150ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのFeが混ぜられた、4095ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、10ppmのAlが混ぜられた、3640ミリ秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン)のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(100:1に希釈、濾過されていない発光から差し引かれた濾過された発光、Ocean Optics SD2000で得られた)のグラフである。 SCGDプラズマ発光源から248.7nm、241.4nm、238.6nm、236.7nm、234.5nmおよび229.8nmからのSiO振動バンド発光の発光強度のグラフである。 SAGDの生成水溶液の発光強度(10:1に希釈、シリカが混ぜられた、6.5秒の積分、差し引いたブランク、平均32回のスキャン、ローパスデジタルフィルタ)のグラフである。 濾過されていないSAGDの生成水でのシリカの標準添加決定の発光強度(248.85nmと248.45nmとの間の発光強度差で規定された信号)のグラフである。 SCGD技術による16OHおよび16ODの規格化された発光スペクトル(平均32回のスキャン)のグラフである。 SCGDによる16OHおよび16ODのバンドヘッドの規格化された発光スペクトルのグラフである。 SCGDによる306nm〜310nmの16OHおよび16ODの規格化された発光スペクトルのグラフである。 ウィッキング要素および第2の要素構成での、この開示の溶液カソードグロー放電装置の接地電極の模式図である。 同一平面の(flush)ウィッキング要素構成での、この開示の溶液カソードグロー放電装置の接地電極の模式図である。
一般に、この開示は、溶液カソードグロー放電元素分析のための方法およびシステムを提供する。
図1を参照する。先行技術に見られる溶液カソードグロー放電(SCGD)の発光セル10が表示されている。直流電源20はアノード30および接地電極40を接続する。アノード30は、例えばタングステンのアノードロッドとすることができる。接地電極40は、例えば接地された黒鉛のカソードロッドとすることができる。キャピラリーチューブ50は、接地電極40の頂部70に隣接するポンプ(図示せず)から溶液サンプル60を送出する。プラズマ発光領域80は、キャピラリーチューブ50の出口先端90とアノード30の先端100との間にとどまる(remain)。キャピラリーチューブ50は、例えばガラスのキャピラリーチューブとすることができる。電源20が動作するとき、プラズマがプラズマ発光領域80に形成される。
キャピラリーチューブ50は、接地電極40の頂部70よりも3mm上方に延在している。また、アノード30の先端100は、キャピラリーチューブ50の出口先端90よりも3mm上方にある。キャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間の電気的接触は、キャピラリーチューブ50の出口先端90から溶液サンプル60がオーバーフローすることによって、3mmの垂直のキャピラリーチューブ50に沿って作られる。キャピラリーチューブ50が接地電極40よりも上方に延びる距離が最小化されるとき、キャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間の最適化された電気的接触が作られる。しかしながら、3mm未満の距離は、キャピラリーチューブ50の出口先端90に対向したときに(as opposed to)プラズマが接地電極40に固定するグローからアークへの移行を促進する傾向がある。電気的なアーク放電は、電極部品を破壊できて、SCGD器具の分析性能を妨げる。したがって、典型的に、約3mmの妥協した(compromised)距離が使用される。また、2.0mL/分は、分析性能が低下する前に使用できる溶液サンプル60に対する最低流量である。
3つの異なる電気抵抗値が、先行技術に見られるSCGDデバイスに対して示される。R1は、直流電源20の出力インピーダンスを増加させて、かつ、供給される電流を制限するために使用されるバラスト抵抗器170である。R2は、プラズマのガス相抵抗である。また、R3は、プラズマのベースと接地電極40との間の電気的接続の抵抗である。この電気的接続は、酸性化された溶液サンプル60のオーバーフローを通じてなされる。
この開示での装置および方法における溶液捕集カラーの組み込みは、先行技術に見られる溶液カソードグロー放電(SCGD)発光セルの操作(operating)特性を著しく改善する。R3の低減は、キャピラリーチューブ50の先端90と接地電極40との間に堰110(図2から図4を参照)またはウィッキング要素180(図10〜図11および図50〜図51を参照)の形で溶液捕集カラーを挿入することで達成されている。あらゆる材料の抵抗は、その長さに正比例し、その断面積に反比例する。したがって、キャピラリーチューブ50の先端と接地電極40との間に堰(110)またはウィッキング要素180を配置することは、R3の断面積を増加させて、R3の値を低減する。
溶液捕集カラー:堰およびバブルブロッカーの実施形態
図2〜図4を参照する。SCGDの発光セル10の実施形態が示される。開示された実施形態では、溶液捕集カラーが、堰110の形で設けられる。開示された実施形態では、堰110はステンレス鋼である。開示された実施形態では、バブルブロッカー120も設けられる。開示された実施形態では、バブルブロッカー120はステンレス鋼である。
堰110は、廃棄の溶液サンプル140の低表面張力の領域内に配置される。廃棄の溶液サンプル140は、この領域内で堰板作用(sheeting action)を有し、キャピラリーチューブ50の出口先端90に関して一定の溶液サンプル60のレベルを維持しながら、堰110の上側150を越えて略一様に溢れ出る。開示された実施形態では、キャピラリーチューブ50は、不活性の材料であり、ガラスよりも高い融点を有する石英からなる。代替の実施形態では、キャピラリーチューブ50は、カーボンナノチューブまたは黒鉛とすることができる。
開示された実施形態では、堰110は、キャピラリーチューブ50の出口先端90の約1.5mm以内のところまで溶液サンプル60のレベルを上昇させる。このようにレベルを上昇させることは、石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間の電気抵抗を下げる効果がある。電気計測は、堰110およびバブルブロッカー120の有無にかかわらず定電圧モードで行った。同じ印加電圧では、電流が、堰110およびバブルブロッカー120無しで65mAであり、堰110およびバブルブロッカー120有りで74mAであった。これは、堰110およびバブルブロッカー120が配置されたとき、3776Ωの電気抵抗の低下を表わす。堰110およびバブルブロッカー120は、図2および図3に示されるように、単に接地電極40の上に配置される。堰110は、接地電極40およびバブルブロッカー120の上部を覆う溶液サンプル60の薄層を残す。この溶液サンプル覆いは、溶液サンプル層が存在しない場合、グローからアークへの移行を開始できるあらゆる電気的な「ホットスポット」を除去する。開示された実施形態では、堰110の高さを増加することができる。また、開示された実施形態では、堰110は、石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90の方へ持ち上げられる(raised)。
開示された実施形態では、アノード30は、1/8”の炭化タングステン溶接電極接地から先端100でのポイントまで20度の角度で作られる。炭化タングステンのアノード30の熱管理は、熱伝導性の銅のヒートシンク160にアノード30のベースを入れることにより達成される。これは、アノード30の過熱を防ぎ、プラズマ安定性を改善すると示されている(参照:米国特許第4,156,828号、Maisenhalderなど, Glow Discharge Apparatus And A Method Of Operating Same, 1979)。接地電極40は銅から作られ、無電解のニッケルおよび金のコーティングで不動態化された。直流電源20の出力インピーダンスは、バラスト抵抗器170の使用で増加した。バラスト抵抗器は、30kΩの最大のバラスト抵抗のために6つまでの5kΩの巻線パワー抵抗器の直列接続であった。30kΩの最大のバラスト抵抗は、+3kVのdc電圧を必要とするであろう。別法として、15kΩのバラスト抵抗では、+2kVのdc電圧を使用することができた。ドリフトを防ぐ周囲温度に抵抗器を保つために、抵抗器のそれぞれは、強制ファン冷却を備えた高性能熱パイプ・ヒートシンクに取り付けられた。グローからアークへの移行は、バラスト抵抗器の使用で抑制される。電圧および電流が適切に供給される直流電源(例えば0.5時間ウォームアップの後で時間当たり0.01%、8時間当たり0.05%の安定性を備えたGlassman model PS/EW03R200-115)で、動力がプラズマに供給された。プラズマは、キャピラリーチューブ50とアノード30の先端100との間にある3.0mmのギャップに作り出された。日常的な分析作業のために、プラズマの画像が、分光計(図示せず)の入射スリット上に合焦されるであろう。開示された実施形態では、プラズマ発光領域80に流れる溶液サンプル60を搬送する石英のキャピラリーチューブ50は、1.0mmの外径および0.5mmの内径を有する。1.0mL/分〜3.5mL/分の溶液サンプル60の流れは、例えば無脈動または脈動減衰のポンプ(例えばValco Instruments model M50 pump(図示せず))で提供された。このポンプは、1μL/分〜25mL/分で流れを制御できる。溶液サンプル60は、ポンプへのエントリーに先立って、例えば0.1Mの硝酸の中で(in)酸性化される。代替の実施形態では、塩酸、硫酸または別の適切な酸の中で溶液サンプル60を調製することができる。廃棄の溶液サンプル140は、重力排液によってSCGDの発光セル10から除去された。
動作中、ポンプ(図示せず)は、キャピラリーチューブ50を通じて出口先端90にサンプル溶液60を供給する。サンプル溶液60は、バブルブロッカー120、および堰110の形をした溶液捕集カラーの上を流れ、接地電極40の側を流下し、廃棄の溶液サンプル140に捨てられる(disposed of)。直流電源20が印加されると、プラズマがプラズマ発光領域80に生成され、プラズマの放射率(emissivity)が分析される。
テスト・セットアップ
別段の記載がない限り、SCGDの安定性は、1.5mL/分の流量で決定され、溶液サンプル60は0.1Mの硝酸の中で作られた。
スペクトルのデータのすべては、別段の記載がない限り、Oriel 77200 0.25 m scanning monochromatorで得られ、589nmよりも大きなすべてのスペクトルの獲得物には、1200ライン/mmの回折格子が使用され、589nmよりも小さな獲得物には、2400ライン/mmの回折格子が使用された。Mightex TCE-1304-U CCDのラインカメラは、8×200μmのピクセルサイズのToshiba 3648 pixel CCD (TCD1304DG)を使用して、モノクロメーターの出口焦点面に取り付けられた。
プラズマ発光の安定性
図5を参照する。10mg/Lで溶解したK(250)およびRb(260)からの発光安定性に対する溶液サンプル60の流量の効果が示される。高流量は、発光安定性の低下をもたらす。また、安定性は1.0mL/分の流量で最適化される。
4038の連続したデータ取得で2.3時間にわたって決定された長期%相対標準偏差(%rsd)は、Liについて0.6%と計算された。16の連続したデータ取得で測定された短期%RSDは、Liについて0.05%と計算された。比較目的のために、SCGDに対する公表値の短期%RSDは、1%RSD〜2%RSDでありWebb, M.R., et al., Compact glow discharge for the elemental analysis of aqueous samples. Anal. Chem., 2007. 79: p. 7899-7905を参照すること)、0.6%RSD〜7%RSD(Doroski, T.A., et al.を参照すること)であり、測定数が最大でも数分の期間にわたって5〜10にとどまったときに、5%RSDよりも良好である(Greda, K. et al.を参照すること)。この現在の研究からの安定性データは、短期間%rsdの値が1〜2%の範囲であり得る誘導結合プラズマ原子発光分光分析(ICP-AES)の研究室ベースの技術と非常によく比較される(Belchamber, R.M. and Horlick G., Correlation study of internal standardization in inductively coupled plasma atomic emission spectrometry. Spectrochimica Acta Part B, 1982. 37(12): p. 1037-1046 and Broekaert, J.A., Analytical Atomic Spectrometry with Flames and Plasmas 2005, Verelag GmbH, Weinheim: Wiley-VCHを参照すること)。そして、短期間%rsdの値が、<1%であるとき、満足できると考えられる(Todoli, J.-J. and Mermet, J.M., Liquid Sample Introduction in ICP Spectrometry 2008: Elsevierを参照すること)。
発光強度
図6を参照する。発光強度270の光学測定は、Ocean Optics SD2000 covering the visible to near-IR portion of the spectrum (grating 600 lines/mm, blazed at 500 nm, 25 um slit, OFLV-3, 2048 pixel CCD Sony 1LX511, 42 mm focal length, resolution FWHM 1.4 nm)を用いて行われた。1.0秒の積分時間が使用された。
プラズマ発光の感度
図7を参照する。10mg/Lで、766.5nmでの溶解したK(280)および780.0nmでの溶解したRb(290)からの発光強度に対する溶液サンプル60の流量の効果が示される。高流量は、発光強度の減少をもたらす。また、発光強度は、約1.0mL/分の流量で最適化される。
低下したサンプル流量
図8および図9を参照する。電流300および電気抵抗310に関する溶液サンプル60の流量の効果が示される。これらの測定は、適所にある堰110およびバブルブロッカー120を用いて実施された。高流量が石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間の改善された電気的接触に有利に働くことは明らかである。高流量が廃棄の溶液サンプル140の厚い管路を生成し、電流に対する低抵抗を容易にするので、これが生じる。
最適化された条件が、信号強度および安定性を促進する低流量で生じるであろう。流量が低下しすぎる場合、キャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間の電気的接触の低下が生じるであろう。
高い発光強度に加えて、低下したサンプル流量が、トータルのサンプルおよび酸の消費量低下の観点から望ましい。例えば、オンライン産業用プロセス制御用途については、溶液サンプル60は希釈されて、SCGDへ導入される前に酸性化されるであろう。酸貯水槽からの酸は、サンプル流れに加えられて、サンプル流れと混合されるであろう。SCGDへのトータルのサンプル流れが1.0mL/分であり、サンプル希釈率が10:1であるならば、酸貯水槽からの流れは0.9mL/分になるであろう。これは、1.3L/日、9.1L/週および36.3L/月の酸消費量に達する。酸補充の頻度は、低サンプル流量で減少する。
注目すべきことに、1.0mL/分よりも大きな溶液サンプル60の流量が可能であると予測され、電気的接続が失われる可能性がある0.5mL/分と同じくらい低い流量が潜在的に可能性であると予測される。
溶液捕集カラー:ウィッキング要素の実施形態
図10および図11を参照する。代替の開示された実施形態では、ウィッキング要素180の形をした溶液捕集カラーは、石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間に設けられる。例えばガラスフリットのディスクウィック190または先細の多孔質セラミックのウィック200のいずれかから作られたウィッキング要素180は、グローからアークへの移行を防止しながらプラズマに対して強固な電気的接続を提供する。開示された実施形態では、環状の流れ制限器210は、ウィッキング要素180と接地電極40のベース220との間に設けられる。開示された実施形態では、環状の流れ制限器210は、Oリング230または第二のウィッキング要素240(図50〜図51を参照)である。
キャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間でのウィッキング要素180の組み込みは、溶液カソードグロー放電(SCGD)の発光セル10の動作特性を大きく改善する。ウィッキング要素180は、様々な材料および形状から作ることができ、そして調査された2つの材料および形状は、ガラスフリットのディスクウィック190および先細の多孔質セラミックのウィック200であった。先細の多孔質セラミックのウィック200は、ガラスフリットのディスクウィック190よりも良好な動作特性を提供した。様々な多孔度および強度を持った機械加工可能な多孔質セラミックが利用可能である。さらに、シャモットレンガおよび多孔質ガラスを含む他の多孔質材料が、ウィッキング要素として実現可能である。別法として、ウィッキング要素は、ファブリックまたは布(例えばポリエステル織物、セラミック布、炭素繊維布)とすることができる。
動作中、ポンプ(図示せず)は、キャピラリーチューブ50を通じて出口先端90にサンプル溶液60を供給する。サンプル溶液60は、ウィッキング要素180(図10でのガラスフリットのディスクウィック190および図11での先細の多孔質セラミックのウィック200)の上を流れ、接地電極40の側面を流下し、Oリング230の形をした環状の流れ制限器210の上を流れ、廃棄の溶液サンプル140に捨てられる。直流電源20を印加すると、プラズマは、プラズマ発光領域80に生成され、プラズマの放射率が分析される。
図50および図51を参照する。開示された実施形態では、第2のウィッキング要素240は、ウィッキング要素180に加えて使用されてもよい。ウィッキング要素180および第2のウィッキング要素240は、多孔質セラミックから機械加工される。ウィッキング要素180は、石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90と接地電極40との間の電気抵抗を減らす。第2のウィッキング要素240は、環状の流れ制限器210の一実施形態である。第2のウィッキング要素240は、電気的なホットスポットを除去し、グローからアークへの移行を防止するのに役立つ。第2のウィッキング要素240は、ウィッキング要素180に関して一定レベルの溶液サンプル60を維持するためにも使用される。第2のウィッキング要素240は、1つまたは2つの機械加工可能な多孔質セラミックを備えることができる。図51を参照する。開示された実施形態では、ウィッキング要素180は、石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90と実質的に同じ高さにあるウィッキング要素先端185を有することができる。電流が多孔質で親水性のウィック全体にわたって流れるので、この構造が電気抵抗をさらに低下させるであろうことが予測される。電気抵抗の当該低下は、プラズマの安定性をさらに改善し、かつより長期的な無人の使用を可能にすると予測される。
動作中、ポンプ(図示せず)は、キャピラリーチューブ50を通じてサンプル溶液60を出口先端90に供給する。サンプル溶液60は、ウィッキング要素180の上を流れ、第2のウィッキング要素240の形をした環状の流れ制限器210の上を流れ、廃棄の溶液サンプル140に捨てられる。直流電源20を印加すると、プラズマは、プラズマ発光領域80に生成され、プラズマの放射率が分析される。
プラズマに対する電気的接触の安定性
図12および図13を参照する。図10および図11のSCGDの発光セル10の電気的な動作特性が示される(図12の電流320、および図13の%RSD電流330を参照)。1.0mL/分〜4.0mL/分の溶液サンプル60の流量が、ウィッキング要素180よりも0.3mm〜3.0mm上方の高さの石英のキャピラリーチューブ高さで得られた(340のマークが0.3mm高さであり、350のマークが0.5mm高さであり、360のマークが1.0mm高さであり、370のマークが2.0mm高さであり、380のマークが3.0mm高さである。直流電源20は、2046.6Vの電圧にセットされた定電圧モードで動作し、電流320は抵抗の変化で浮動することができた。0.3mmのチューブ長さは、先細の多孔質セラミックのウィック200であり、すべての他のものは、ガラスフリットのディスクウィック190である。
少なくとも2つの異なるタイプのプラズマ不安定性がある。第一のタイプは、破滅的であり、グローからアークへの移行と呼ばれる。それはプラズマ電流の著しい上昇によって特徴づけられ、高い熱負荷の下での構成要素の溶融によって引き起こされたデバイスの即時の故障(failure)をもたらす。ウィッキング要素180を使用しないで接地電極40よりも1mm上方の距離に出口先端90を備える石英のキャピラリーチューブ50を使用するとき、グローからアークへの移行が観察された。接地電極40よりも上方の距離が大きくなることは、このタイプの故障を防止するのに役立つ。電気的な「ホットスポット」の除去も、このタイプの故障を防止するのに役立つ。ホットスポットは、図10および図11に示されるウィッキング要素180およびOリング230の使用により連続的に湿った面を設けることにより、この構成において除去される。プラズマがウィッキング要素180上に直接的に石英のキャピラリーチューブの先端以外の、複数の位置にそれ自体を固定するとき、第二のタイプのプラズマ不安定性が生じる。ウィッキング要素180にプラズマそれ自体を固定することによって大きな距離にわたってプラズマが延在するので、プラズマ抵抗が増加する。直流電源20が定電圧モードで動作するとき、プラズマ抵抗の増加が、プラズマ電流の減少と相関関係をもつ。これは、観察されて、石英のキャピラリーチューブがウィッキング要素180から2.0mmおよび3.0mm上方の距離にあって1.0mL/分の流量で示される。プラズマがウィッキング要素180に部分的に固定されるとき、電流ノイズの顕著な増加に伴う電流の顕著な減少が図12および図13に示される。
図12および図13を参照する。サンプルチューブ50の出口先端90が、ウィッキング要素180上に延在する距離を低下させる効果は、グラフに表わされる。(キャピラリーチューブ50の)出口先端とウィッキング要素180との間の抵抗R3は、石英のキャピラリーチューブ50の出口先端90が、ウィッキング要素180上に延在する距離に反比例する。R3が低下するので、電流が対応して増加する。これは、図12に明確に示される。電流でのノイズは、図13にグラフで示され、異なるサンプル流量およびウィッキング要素180よりも上方の石英のキャピラリーチューブ長さでの%RSD値として表わされる。電流でのノイズは、R3値の変動と直接的に関係がある。0.3mmおよび0.5mmの石英のキャピラリーチューブ高さが最も低いノイズ値を提供することは明らかである。R3値の変動が最も小さいとき、プラズマのベースに対する強固な電気的接続が見られるであろう。適切なウィッキング要素180(例えば円板状のガラスフリット190または先細の多孔質セラミック200)を用いると、サンプル流量を1.0mL/分に減らしながら強固な電気的接続をなすことができる。
プラズマ発光の安定性
図14を参照する。780.0nmでのRb(390)、766.5nmでのK(400)、422.7nmでのCa(410)および285.2nmでのMg(420)に対する改善された発光安定性が、サンプル流量を1.0mL/分〜2.0mL/分に減らしたときに観察された。既に述べたように、発光強度(430で示される%RSD発光強度)は、1.0mL/分の流量で最適化される。我々は、発光安定性がこの流量範囲で最適化されることを図14から理解する。図14のデータは、ウィッキング要素180よりも0.3mmだけ上方に延在する石英のキャピラリーチューブ50および先細の多孔質セラミックのウィック200について集められた。
プラズマ発光の感度
図15を参照する。780.0nmでのRb(390)、766.5nmでのK(400)、422.7nmでのCa(410)および285.2nmでのMg(420)に対する改善された発光強度が、サンプル流量を4.0mL/分から1.0mL/分に減らしたときに観察された。より高い発光強度は、低い検出限界と直接的に関係があるであろう。発光強度におけるこの改善は、紫外線から可視および近赤外線までのスペクトルにわたって観察された。すべての元素からの発光強度のすべてが少ない流量で改善されるであろうと仮定されている。図15のデータは、ウィッキング要素180よりも0.3mmだけ上方に延在する石英のキャピラリーチューブ50を持った先細の多孔質セラミックのウィック200を用いて収集された。ここに示されたデータ(440で示される規格化された発光強度)は、2.0mL/分の流量で最適化され、低流量で分解される(degraded)とき、学術文献に示されたものよりも著しく改善される。
低減されたサンプル流量
既に述べたように、ウィッキング要素180を用いないと、SCGDに対する学術文献での最低のサンプル流量が、2.0mL/分である。ウィッキング要素180を用いると、サンプル流量は、プラズマに対するより強固な電気的接触を維持しながら、1.0mL/分まで減らすことができる。堰110およびバブルブロッカー120の実施形態について上述したように、低減されたサンプル流量は、より少ないトータルのサンプルおよび酸消費量の観点から望ましい。
サンプル送出ポンプのパルス化によるプラズマ開始
この開示のさらなる態様では、プラズマを開始するための新規の方法は、石英のキャピラリーチューブ50から、およびアノード30に導電性の溶液サンプル60を駆動するためにサンプル送出ポンプ(図示せず)をパルス化することにより、溶液サンプル60の流量を瞬間的にパルス化することによって提供される。ポンプパルスよりも前に電源20がONになるとき、安定したプラズマが生成される。プラズマを開始するためにサンプル送出ポンプをパルス化することは、アノード30および接地電極40が簡単な構造を可能にする位置に固定されるので、以前に使用された方法と比較して、進歩的である。また、この方法は、主電源のプラズマ電源を損傷するおそれがある高電圧電源を必要としない。
この方法を確認するのに使用されたポンプ・プログラムが、図16に示される。この方法では、25μLのサンプル溶液が10mL/分でパルス化される。これは、溶液サンプル60をアノード30と瞬間的に接触させる。直流電源20がONになると、SCGDの通常動作は、図16に示されるプログラムに従って、1.5mL/分のサンプル流量で維持される。
高周波ノイズを除去するためのデジタル・フィルタリング
短期%RSD値および長期%RSD値を計算する前に、ローパスデジタルフィルタは、発光強度に関連した高周波ノイズを除去するように構成されていた。ローパスデジタルフィルタのパラメータ(図17を参照すること)は、WaveMetricsからのIgor Proバージョンの6.34Aを使用して生成された。
元素分析用の改善されたSCGD装置の使用
SCGDは、周期表のほとんどの(すべてでないにしても)元素を分析するために使用することができる。以下のすべてのサンプルは、堰110およびバブルブロッカー120の構成を備えるSCGD装置を、1.5mL/分の流量で使用したことに留意すること。
0.1Mの硝酸中での純粋な標準からのスペクトル
蒸気支援の重力排液(SAGD)動作に重要な意義を持つ元素からの原子発光信号を生成するSCGDの能力を評価するために、一連の標準溶液は、0.1Mの硝酸の中で調製された。Mg、Ca、Cu、Al、Fe、Na、Ba、Sr、K、Rb、CsおよびLiに対する発光スペクトルが、図18〜図28に示される。これらの発光スペクトルは、強い原子信号を示し、SAGDに関心のある元素を検出するSCGDの能力を示す。SCGDは、周期表上のほとんどの他の元素を分析するためにも使用できる。
図18を参照する。発光強度450は、279.6nmでのMg II(460)、280.3nmでのMg II(470)および285.2nmでのMg I(480)に対する表示数値(reading)を示す。
図19を参照する。発光強度450は、422.7nmでのCa I(490)に対する表示数値を示す。
図20を参照する。発光強度450は、324.7nmでのCu I(500)および327.7nmでのCu I(510)に対する表示数値を示す。
図21を参照する。発光強度450は、394.4nmでのAl I(520)および396.2nmでのAl I(530)に対する表示数値を示す。
図22を参照する。発光強度450は、248.3nmでのFe I(540)および252.3nmでのFe I(550)に対する表示数値を示す。
図23を参照する。発光強度450は、589.0nmでのNa I(560)および589.6nmでのNa I(570)に対する表示数値を示す。
図24を参照する。発光強度450は、553.6nmでのBa I(580)に対する表示数値を示す。
図25を参照する。発光強度450は、460.7nmでのSr I(590)に対する表示数値を示す。
図26を参照する。発光強度450は、766.5nmでのK I(600)、769.9nmでのK I(610)、780.0nmでのRb I(620)および794.8nmでのRb I(630)に対する表示数値を示す。
図27を参照する。発光強度450は、852.1nmでのCs I(640)に対する表示数値を示す。
図28を参照する。発光強度450は、670.8nmでのLi I(650)に対する表示数値を示す。
濾過されたSAGDの生成水からの検出元素
SAGDの生成水のサンプルは、濾過されて、10:1に希釈されて、HNOを使ってpH値が1に酸性化された。安定したプラズマは、このサンプルマトリックスで維持された。また、Na、K、CaおよびLiからの発光が、観察された。図29〜図32を参照すること。他の元素は、サンプル中に存在していないか、または機器の検出限界以下である。
図29を参照すること。発光強度450は、589.0nmでのNa I(660)および589.6nmでのNa I(670)に対する表示数値を示す。
図30を参照すること。発光強度450は、766.5nmでのK I(680)および769.9nmでのK I(690)に対する表示数値を示す。
図31を参照すること。発光強度450は、422.7nmでのCa I(700)に対する表示数値を示す。
図32を参照すること。発光強度450は、670.8nmでのLi I(710)に対する表示数値を示す。
関心のある元素が混ぜられた(spiked with)濾過されたSAGDの生成水
SAGDの生成水マトリックスにおいて関心のある元素を検出するSCGDの能力を確証するために、前のセクションで使用されたのと同じ濾過されたSAGDの生成水には、選択された元素が混ぜられた(spiked with)。これら元素の発光スペクトルが、図33〜図42に示される。SCGDは、SAGDの生成水マトリックスからSAGDの適用のために関心のある元素を検出できるという結果が示される。
図33を参照すること。発光強度450は、852.1nmでのCs I(720)に対する表示数値を示す。
図34を参照すること。発光強度450は、670.8nmでのLi I(730)に対する表示数値を示す。
図35を参照すること。発光強度450は、780.0nmでのRb I(790)および794.8nmでのRb I(800)に対する表示数値を示す。
図36を参照すること。発光強度450は、553.6nmでのBa I(810)、279.6nmでの二次の(second order)Mg II(820)および280.3nmの二次のMg II(830)に対する表示数値を示す。Baが硫酸塩の存在で沈殿することが知られているので、バリウム(Ba)(810)は不十分な発光(poor emission)を示す。この沈殿は、非常にわずかに溶解したBaを溶液中に残すであろう。
図37を参照すること。発光強度450は、460.7nmでのSr I(840)に対する表示数値を示す。
図38を参照すること。発光強度450は、422.7nmでのCa I(850)に対する表示数値を示す。
図39を参照すること。発光強度450は、324.7nmでのCu I(860)および327.4nmでのCu I(870)に対する表示数値を示す。
図40を参照すること。発光強度450は、285.2nmでのMg I(870)に対する表示数値を示す。
図41を参照すること。発光強度450は、248.3nmでのFe I(890)に対する表示数値を示す。
図42を参照すること。発光強度450は、394.4nmでのAl I(900)および396.2nmでのAl I(910)に対する表示数値を示す。
コロイドの対イオンの測定およびクレイ含有量の評価
濾過されたSAGD(蒸気支援の重力排液)プロセス水および濾過されていないSAGD(蒸気支援の重力排液)プロセス水の調査は、SCGDで行なわれた。これらの結果はSCGDがクレイ含有量およびビチューメン抽出に関連するカチオンの両方を決定できることを示す。SiAlO4−のクレイ粒子が負に荷電しており、したがって、カチオンを引き寄せて保持する。この引き寄せの相対的な強度は、以下の離液順列(lyotropic series)において与えられる。Ca2+>Mg2+>K>Na。クレイ粒子のスラリーが酸性化されるとき、カチオンの放出(release)は離液順列の逆に従うであろう。酸性化された濾過さていないサンプルからのナトリウム発光(emission)シグナルから差し引かれた、酸性化された濾過されたSAGDサンプルのナトリウム発光シグナルが、サンプルのクレイ含有量の間接測定値および酸性化によって放出されたクレイ対イオンの直接測定値を表す結果が示されている(図43を参照)。図43を参照すること。発光強度450は、589.0nmおよび589.6nmでのNa I(920)に対する表示数値を示す。
分子種の測定
酸化物、窒化物および水素化物は、大気圧プラズマにおいて形成され、分子発光で検出できる分子種のクラス(class)である。このように、SCGDは、周期表の第IVb族元素、第Vb族元素、第VIb族元素および第VIIb族元素(これらに限定されない)を含む分子種を検出するために使用される。以下に説明されるとともに図44〜図46に示されるように、1つの例はシリカ(二酸化ケイ素)である。別の例は、全有機炭素(TOC)であり、それは、CO、CNまたはCHの分子発光を通じて分析可能である。
コロイダルシリカ930およびケイ酸940としての溶解シリカの両方からの発光スペクトル(図44)は、SCGDが試験溶液においてシリカから信号を生成できることを示す。図44に示される発光強度450バンドは、MotretによるSiO発光の文献値に対応する。(Motret, O., et al., Investigations of silicon oxide UV emission in a non-thermal atmospheric plasma - comparison with synthetic spectra. Journal of Physics D: Applied Physics, 2003. 36: p. 2060-2066を参照すること。)Motretの文献に示されるスペクトルを生成するために使用されるプラズマ発光源は、誘電体バリア放電(DBD)である。このDBDは、溶液サンプルを直接的に分析することができず、オンライン分析技術に対する適切な選択ではない。
シリカは、熱交換器でのボイラー汚れおよびスケール形成の原因となる重要な要因である。この明細書に開示したSCGDが、工業溶液中のシリカを決定できることを示すために、濾過されていない生成水SAGDサンプルには、ケイ酸からのますます多くのシリカが混ぜられて、発光スペクトルが図45に示される。図45を参照する。発光強度450は、SAGDの生成水(950)、50ppm添加シリカ(960)、101ppm添加シリカ(970)および180ppm添加シリカ(980)に対して示されている。
248.85nmおよび248.45nmからの発光強度の差異は、図46でのすべての濃度に対してプロットされる。この校正曲線990の線形性は、工業プロセス溶液においてシリカを正確に決定するためにSCGDの適合性を示す。この例において、校正曲線990は、一次式y=31.51x+1035(R=0.9983)に適合する。ここで、xがppmでの添加シリカであり、yが発光強度である。
この例において、シリカ濃度は、標準添加法によって41mg/Lであることが決定された。サンプルが分析に先立って10:1に希釈されたので、生成水サンプルでのシリカの元の濃度は、410mg/Lであった。
SCGDによる分子の同位体分光測定
我々は、SCGDが自然水(HO)(1000)および重水(D0)(1010)の分析によって同位体の区別に使用できることを初めて示した。この観察に基づいて、我々は、SCGDがLAMIS技術と同様に追加の同位体分析に使用されることを予測する。
Bol’shakov、A.A.らは、光学的分光測定を通じて酸素および水素の同位体を光学的に区別して定量するためにLAMIS技術がどのように使用されるかを示す。これと比較して、図47に示されるスペクトル1020は、SCGD技術がLAMIS技術と同じタイプのスペクトルシグネチャをどのように生成するかを示す。これは、安定した同位体区別のためのLAMISと比較して、SCGD技術が補完的技術であることを示す。LAMISと比較して、SCGDは、パルスレーザーおよび時間的な光学的検出を必要としない簡単な技術である。SCGD技術は、LAMISと比較して、溶液ベースの分析ではるかに優れている。図48および図49に示されるスペクトル1020は、自然水(HO)(1000)および重水(D0)(1010)に対する異なる波長領域にわたってSCGD源からの同じ16OHおよび16ODバンドヘッド発光を示す。SCGDは、水素、ホウ素、炭素、窒素、酸素および塩素を含むLAMIS技術で検出されるあらゆる同位体を測定できると予測される。
予備検出限界
開示したプラズマ元素分析装置は、様々な用途に使用される。開示された実施形態では、この開示のSCGD発光セルを使用するプラズマ元素分析装置に対する予備検出限界が、限定されないが、例えば、以下のようになる(ng/mLまたはppb)。

Figure 2018534553
追加の備考
この明細書での全ての参考文献/引用は、参照によりこの明細書に組み込まれる。
上記実施形態は、単なる例示であることが意図されている。変更、改変および変形が、当業者によって特定の実施形態に施すことができる。特許請求の範囲は、この明細書に記載された特定の実施形態によって限定されるべきではなく、全体として明細書と一致するように解釈されるべきである。
関連出願との相互参照
この出願は、2015年9月24日に出願された米国の仮特許出願62/232,041号の優先権の利益を要求する。該仮特許出願は参照によってこの出願に組み込まれる。

Claims (28)

  1. 直流電源に接続するように適応されて、アノード先端を有するアノードと、
    前記直流電源に接続するように適応されて、前記アノードに隣接する接地電極先端を有し、前記接地電極先端および前記アノード先端に隣接する領域がプラズマ発光領域を形成する接地電極と、
    溶液サンプルを受け入れるように適応されて、前記接地電極先端に隣接する出口先端を有するキャピラリーチューブと、
    前記キャピラリーチューブの前記出口先端と前記接地電極先端のベースとの間にあって、前記プラズマ発光領域に隣接する溶液レベルを維持するように適応される溶液捕集カラーとを備えることを特徴とする、溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  2. 前記溶液捕集カラーが、円形の堰を備えることを特徴とする、請求項1に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  3. バブルが前記プラズマ発光領域に直接的に入るのを防止するために前記キャピラリーチューブの前記出口先端に隣接する円形のバブルブロッカーをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  4. 前記溶液捕集カラーが、ウィッキング要素を備えることを特徴とする、請求項1に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  5. 前記ウィッキング要素が、ガラスフリットのウィックまたは多孔質セラミックのウィックを備えることを特徴とする、請求項4に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  6. 前記ウィックが、円板状であることを特徴とする、請求項5に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  7. 前記ウィックが、先細であり、前記接地電極先端に隣接するウィック先端を有することを特徴とする、請求項5に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  8. 動作中に、前記接地電極の領域が廃棄のサンプル溶液で実質的に覆われるように前記接地電極の周囲に環状の流れ制限器をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  9. 前記環状の流れ制限器が、Oリングまたは第2のウィッキング要素を備えることを特徴とする、請求項8に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  10. 前記溶液捕集カラーが、前記キャピラリーチューブの前記出口先端よりも約0.3mm〜約3.0mm下方に位置することを特徴とする、請求項2に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  11. 前記アノードおよび前記接地電極が、固定されて、前記アノード先端および前記接地電極先端間の距離が、動作に先だってセットされることを特徴とする、請求項1に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  12. 前記アノードからの熱を消散するために前記アノードと熱的に接続された熱伝導性の銅のヒートシンクをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の溶液カソードグロー放電(SCGD)装置。
  13. 溶液サンプルの分析方法であって、
    溶液カソードグロー放電(SCGD)装置を提供するステップと、
    2.0mL/分未満のサンプリング流量で前記溶液カソードグロー放電(SCGD)装置のキャピラリーチューブに前記溶液サンプルを提供するステップと、
    電流の印加によって安定したプラズマ・グロー放電を開始または維持するステップと、
    グロー放電発光を分析するステップとを備えることを特徴とする、溶液サンプルの分析方法。
  14. 前記溶液カソードグロー放電(SCGD)装置が、請求項1に記載されたSCGD装置を備えることを特徴とする、請求項13に記載の分析方法。
  15. 前記溶液捕集カラーが、円形の堰であることを特徴とする、請求項14に記載の分析方法。
  16. 前記溶液捕集カラーが、ウィッキング要素であることを特徴とする、請求項14に記載の分析方法。
  17. 動作中に、前記接地電極の領域が廃棄のサンプル溶液で実質的に覆われるように、前記溶液カソードグロー放電(SCGD)装置が、前記接地電極のまわりに環状の流れ制限器をさらに備えることを特徴とする、請求項16に記載の分析方法。
  18. 前記サンプリング流量が、約1.5mL/分であることを特徴とする、請求項13に記載の分析方法。
  19. 前記安定したプラズマ・グロー放電を開始するステップが、前記サンプリング流量よりも大きな開始流量で前記溶液サンプルをパルス化するステップを備えることを特徴とする、請求項13に記載の分析方法。
  20. 前記開始ステップの間に前記溶液サンプルで前記溶液カソードグロー放電(SCGD)装置のアノードと接触するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の分析方法。
  21. オンラインで、連続的に、またはリアルタイム環境で実施されることを特徴とする、請求項13に記載の分析方法。
  22. 前記安定したプラズマ・グロー放電を分析するステップが、高周波ノイズを除去するためにローパスフィルタを適用するステップを備えることを特徴とする、請求項13に記載の分析方法。
  23. 前記安定したプラズマ・グロー放電発光を分析するステップが、一つ以上の分子種を検出するステップを備えることを特徴とする、請求項13に記載の分析方法。
  24. 前記一つ以上の分子種の同位体を区別するステップをさらに備えることを特徴とする、請求項23に記載の分析方法。
  25. 前記一つ以上の分子種が、溶解シリカまたはコロイダルシリカであることを特徴とする、請求項24に記載の分析方法。
  26. クレイを含む酸性化された溶液サンプルにおけるコロイド状の対イオンの測定方法であって、
    溶液カソードグロー放電(SCGD)装置を提供するステップと、
    前記溶液カソードグロー放電(SCGD)装置のキャピラリーチューブに濾過されていない溶液サンプルを提供するステップであって、
    電流の印加によってプラズマ・グロー放電を開始または維持して、
    前記濾過されていない溶液サンプルから少なくともナトリウム・グロー放電を検出するステップと、
    実質的にクレイの無い濾過された溶液サンプルをキャピラリーチューブに提供するステップであって、
    電流の印加によってプラズマ・グロー放電を開始または維持して、
    前記濾過された溶液サンプルから少なくとも前記ナトリウム・グロー放電を検出するステップと、
    酸性化によって放出されるクレイの対イオンの測定値を示すために、前記濾過されていない溶液サンプルの前記ナトリウム・グロー放電から前記濾過された溶液サンプルの前記ナトリウム・グロー放電を差し引くステップとを備えることを特徴とする、測定方法。
  27. 正味の前記ナトリウム・グロー放電が、前記溶液サンプルの相対的なクレイ含有量を示すことを特徴とする、請求項26に記載の測定方法。
  28. 前記溶液カソードグロー放電(SCGD)装置が、請求項1に記載された溶液カソードグロー放電(SCGD)装置を備えることを特徴とする、請求項26に記載の測定方法。
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