JP2018532018A - オルガノポリシロキサンの調製方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンの調製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018532018A
JP2018532018A JP2018518644A JP2018518644A JP2018532018A JP 2018532018 A JP2018532018 A JP 2018532018A JP 2018518644 A JP2018518644 A JP 2018518644A JP 2018518644 A JP2018518644 A JP 2018518644A JP 2018532018 A JP2018532018 A JP 2018532018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organopolysiloxane
terminator
alternatively
fluid
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018518644A
Other languages
English (en)
Inventor
ジーザス・ルケ・アルヴァレス
ロバート・ドレイク
アンディ・ゲイミー
ステファニー・ミンゲス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Silicones Corp
Original Assignee
Dow Corning Corp
Dow Silicones Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Corp, Dow Silicones Corp filed Critical Dow Corning Corp
Publication of JP2018532018A publication Critical patent/JP2018532018A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/08Preparatory processes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/14Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups
    • C08G77/16Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups to hydroxyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/12Polysiloxanes containing silicon bound to hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/38Polysiloxanes modified by chemical after-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/38Polysiloxanes modified by chemical after-treatment
    • C08G77/382Polysiloxanes modified by chemical after-treatment containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen or silicon
    • C08G77/385Polysiloxanes modified by chemical after-treatment containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen or silicon containing halogens
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/70Siloxanes defined by use of the MDTQ nomenclature

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

本発明は、オルガノポリシロキサンの調製方法を提供する。本方法は、1分子当たり少なくとも2つのケイ素結合ヒドロキシル基を有するオルガノポリシロキサン流体を、触媒及び停止剤の存在下で重合させ、オルガノポリシロキサンを調製することを含む。停止剤は一般式RSiX[式中、各Rは独立してH及びヒドロカルビル基から選択され、Xはハロゲン原子である]を有し、オルガノポリシロキサンをもたらす。
【選択図】なし

Description

本発明は、概してオルガノポリシロキサンの調製方法に関し、より具体的には、触媒及び停止剤の存在下で、オルガノポリシロキサン流体の重合によってオルガノポリシロキサンを調製する方法に関する。
オルガノシロキサン及びその調製方法は、当該技術分野において周知である。例えば、オルガノシロキサンの一種であるオルガノポリシロキサンポリマーは、一般的には、モノマーのハロシランの共加水分解及び縮合によって生成される。モノマーのハロシランは加水分解し、ケイ素結合ヒドロキシル基を生成する。隣接した分子のケイ素結合ヒドロキシル基が縮合し、シロキサン結合が、副生成物である水と共に生成する。
異なる分子量によって、異なる物理的特性及び最終用途が生じるため、オルガノポリシロキサンポリマーの分子量及び粘度を制御することが、通常は望ましい。モノマーを重合させる場合、これらのモノマーから生成されるオルガノポリシロキサンの特性を制御するのは困難である。更に、従来の方法は大量の水を必要とし、また、ハロシランの加水分解によって大量の酸副生成物が生じ、望ましくない。
本発明は、オルガノポリシロキサンの調製方法を提供する。本方法は、1分子当たり少なくとも2つのケイ素結合ヒドロキシル基を有するオルガノポリシロキサン流体を、触媒及び停止剤の存在下で重合させ、オルガノポリシロキサンを調製することを含む。停止剤は一般式RSiX[式中、各Rは独立してH及びヒドロカルビル基から選択され、Xはハロゲン原子である]を有し、オルガノポリシロキサンをもたらす。
用語「実質的な」又は「実質的に」は、オルガノポリシロキサンのMDTQの表記法に関して、任意の実質的な直鎖オルガノポリシロキサンを説明するために本明細書で用いる場合、単位T及び/又はQが5モル%未満、又は2モル%未満存在することを意味する。M、D、T、Qとは、残りの分子構造と連結したケイ素原子に共有結合した、1つ(モノ:Mono)、2つ(ジ:Di)、3つ(トリ:Tri)、又は4つ(クァド:Quad)の酸素原子を示す。M、D、T及びQ単位は、典型的には、RSiO(4−u)/2[式中、uはM、D、T、及びQについてそれぞれ3、2、1、及び0であり、Rは置換又は非置換炭化水素基である]として表される。
用語「約」は、本明細書で用いる場合、機器分析によって測定された数値のわずかな変動、又は試料の取扱いの結果による数値のわずかな変動を、合理的に包含又は記述するためのものである。このようなわずかな変動は、数値の±0%〜10%又は±0%〜5%の程度であってもよい。
用語「分枝状」は、本明細書で用いる場合、末端基を2個より多く有するポリマーを示す。
用語「含む(comprising)」は、本明細書において、その最も広い意味で用いられ、「含む(include)」、及び「からなる(consist of)」という概念を意味し、これらを包含する。
用語「周囲温度」又は「室温」は、約20℃〜約30℃の温度を指す。通常、室温は約20℃〜約25℃である。
例示的な例を列挙する「例えば」又は「等」の使用は、列挙された例のみに限定するものではない。したがって、「例えば」又は「等」は、「これらに限定されるものではないが、例えば、」又は「これらに限定されるものではないが、...等」を意味し、他の同様又は等価な例を包含する。
本明細書で言及される全ての粘度測定値は、別途記載のない限り25℃で測定された。
オルガノポリシロキサンとは、1分子当たりに複数のオルガノシロキサン基又はポリオルガノシロキサン基を含むポリマーを意味することを意図している。オルガノポリシロキサンは、ポリマー鎖中にオルガノシロキサン基又はポリオルガノシロキサン基のみを実質的に含有するポリマー、並びにポリマー鎖中の主鎖がオルガノシロキサン基及び/又はポリオルガノシロキサン基と有機ポリマー基との両方を含有するポリマーを、包含することを意図している。このようなポリマーは、ホモポリマーであっても、又は、例えばブロックコポリマー及びランダムコポリマー等のコポリマーであってもよい。
「ヒドロカルビル」は、置換又は非置換であり得る一価炭化水素基を意味する。ヒドロカルビル基の具体例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
「アルキル」は、非環式、分枝状又は非分枝状の飽和一価炭化水素基を意味する。アルキルの例としては、これらに限定されるものではないが、Me、Et、Pr(例えば、イソ−プロピル及び/又はn−プロピル)、Bu(例えば、イソブチル、n−ブチル、tert−ブチル、及び/又はsec−ブチル)、ペンチル(例えば、イソペンチル、ネオペンチル、及び/又はtert−ペンチル)、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、及びドデシル、並びに炭素原子6〜12個の分枝状飽和一価炭化水素基が挙げられる。アルキル基は、1〜30個の炭素原子、あるいは1〜24個の炭素原子、あるいは1〜20個の炭素原子、あるいは1〜12個の炭素原子、あるいは1〜10個の炭素原子、あるいは1〜6個の炭素原子を有し得る。
「アルキレン」は、非環式、分枝状又は非分枝状の飽和二価炭化水素基を意味する。
「アルケニル」は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する非環式、分枝状又は非分枝状の一価炭化水素基を意味する。アルケニルの例としては、これらに限定されるものではないが、ビニル、アリル、プロペニル、及びヘキセニルが挙げられる。アルケニル基は、2〜30個の炭素原子、あるいは2〜24個の炭素原子、あるいは2〜20個の炭素原子、あるいは2〜12個の炭素原子、あるいは2〜10個の炭素原子、あるいは2〜6個の炭素原子を有し得る。
「アルケニレン」は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する非環式、分枝状又は非分枝状の二価炭化水素基を意味する。
「アルキニル」は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する非環式、分枝状又は非分枝状の一価ヒドロカルビル基を意味する。アルキニルの例としては、これらに限定されるものではないが、エチニル、プロピニル、及びブチニルが挙げられる。アルキニル基は、2〜30個の炭素原子、あるいは2〜24個の炭素原子、あるいは2〜20個の炭素原子、あるいは2〜12個の炭素原子、あるいは2〜10個の炭素原子、あるいは2〜6個の炭素原子を有し得る。
「アルキニレン」は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する非環式、分枝状又は非分枝状の二価炭化水素基を意味する。
「アリール」は、環式、完全不飽和炭化水素基を意味する。アリールの例としては、これらに限定されるものではないが、シクロペンタジエニル、フェニル、アントラセニル、及びナフチルが挙げられる。単環式アリール基は、5〜9個の炭素原子、あるいは6〜7個の炭素原子、あるいは5〜6個の炭素原子を有し得る。多環式アリール基は、10〜17個の炭素原子、あるいは10〜14個の炭素原子、あるいは12〜14個の炭素原子を有し得る。
「アリーレン」は、環式、完全不飽和二価炭化水素基を意味する。
「アラルキル」は、ペンダント及び/若しくは末端アリール基を有するアルキル基、又はペンダントアルキル基を有するアリール基を意味する。例示的なアラルキル基として、トリル、キシリル、メシチル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、及びフェニルブチルが挙げられる。
用語「置換」は、別の基、例えばヒドロカルビル基に関して用いる場合、別途記載のない限り、ヒドロカルビル基中の1つ以上の水素原子が別の置換基によって置き換えられているという意味である。このような置換基の例としては、例えば、ハロゲン原子(塩素、フッ素、臭素、及びヨウ素等)、ハロゲン原子含有基(クロロメチル、ペルフルオロブチル、トリフルオロエチル、及びノナフルオロヘキシル等)、酸素原子、酸素原子含有基((メタ)アクリル及びカルボキシル等)、窒素原子、窒素原子含有基(アミン、アミノ官能基、アミド官能基、及びシアノ官能基等)、硫黄原子、及び硫黄原子含有基(メルカプト基等)が挙げられる。
本発明は、オルガノポリシロキサンの調製方法を提供する。本発明の方法により、優れた特性を有し、様々な最終使用及び用途、例えば、組成物中の構成成分、希釈剤、潤滑剤等に好適で、後述するように、振動吸収材、消泡剤、剥離コーティング、ポリマー添加剤等を形成する、オルガノポリシロキサンが調製される。
本方法は、1分子当たり少なくとも2つのケイ素結合ヒドロキシル基を有するオルガノポリシロキサン流体を重合させることを含む。本発明の方法によって調製されたオルガノポリシロキサンは、本発明の方法によって重合されるオルガノポリシロキサン流体と区別される。詳細には、後述するように、オルガノポリシロキサンは、オルガノポリシロキサン流体よりも、高い分子量及び高い粘度を有する。
オルガノポリシロキサン流体は、オルガノポリシロキサン流体が重合され、オルガノポリシロキサンを調製可能である限り、M、D、T及び/又はQ単位の任意の組み合わせを含んでもよい。典型的には、オルガノポリシロキサン流体は分枝状、あるいは実質的に直鎖、あるいは直鎖である。オルガノポリシロキサン流体が分枝状又は実質的に直鎖である場合、オルガノポリシロキサン流体は通常、少なくとも1つのT及び/又はQ単位を含む。ケイ素結合ヒドロキシル基は、オルガノポリシロキサン流体中の任意の組み合わせのM、D、及び/又はT単位中に存在し得る。
特定の実施形態において、オルガノポリシロキサン流体は実質的に直鎖であり、M単位で封鎖されたD単位を含むが、このような実施形態においても、オルガノポリシロキサン流体は、少なくともいくつかのT及び/又はQ単位の存在に起因する、少なくともいくつかの分枝を含み得る。あるいは、他の実施形態において、オルガノポリシロキサン流体は直鎖であり得る。これら又は他の実施形態において、ケイ素結合ヒドロキシル基は、オルガノポリシロキサン流体中で独立して末端及び/又はペンダントであり得る。オルガノポリシロキサン流体が実質的に直鎖、又は直鎖である場合、ケイ素結合ヒドロキシル基は、典型的には、末端、例えば反対の末端位置にある。
特定の実施形態において、オルガノポリシロキサン流体は、一般式:
OH3−aSi(OSiROSiR3−bOH
[式中、aは1〜3の整数であり、bは1〜3の整数であり、yは1〜200の整数であり、各Rは独立してH及びヒドロカルビル基から選択される]を有する。特定の実施形態において、aは1又は2であり、bは1又は2であり、あるいは、他の実施形態において、aは1であり、bは1である。yが1である場合、オルガノポリシロキサンは、ポリマーというよりはオリゴマーとみなされる場合がある。特定の実施形態において、yは20〜50、あるいは30〜40から選択される。yの値は、オルガノポリシロキサン流体の重合度(DP)と呼ばれる場合がある。
Rが独立して選択されたヒドロカルビル基である場合、各Rは独立して置換又は非置換であり得る。各Rは、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキニル基、アラルキル基等であり得る。特定の実施形態において、各Rは独立して、C−C10、あるいはC−C、あるいはC−C、あるいはC−Cのヒドロカルビル基から選択される。特定の実施形態において、各Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基から選択され、あるいは各Rはメチルである。
オルガノポリシロキサン流体の分子量及び粘度は、主として、下付き文字yの選択及びRの選択によって決まる。例えば、他の全て(例えばRの選択)が同等の場合、yが増加するのに伴い、オルガノポリシロキサン流体の分子量及び粘度は増加する。
オルガノポリシロキサン流体はまた、ケイ素結合ヒドロキシル基に加え、ケイ素結合加水分解性基も含む。このようなケイ素結合加水分解性基は加水分解し、更なるケイ素結合ヒドロキシル基を生成し得る。加水分解性基の具体例としては、H、ハライド基、アルコキシ(−OR)基、アルキルアミノ(−NHR又は−NR)基、カルボキシ(−OOC−R)基、アルキルイミノキシ(−O−N=CR)基、アルケニルオキシ(O−C(=CR)R)基、又はN−アルキルアミド(−NRCOR)基[式中、R、R及びRは、それぞれ独立して、H及びC−C22のヒドロカルビル基から選択される]が挙げられる。R、R及びRが独立してC−C22ヒドロカルビル基である場合、R、R及びRは、(C−C22のヒドロカルビル基に関して)直鎖、分枝状、又は環状であり得る。更に、R、R及びRは独立して、ヒドロカルビル基中にN、O、及び/又はS等の、1つ以上のへテロ原子を含み得、かつ置換又は非置換であり得る。典型的には、R、R及びRはそれぞれ独立してC−Cアルキル基から選択される。加水分解性基がNR基である場合、R及びRは所望により、これらの基が結合しているN原子と共に、環状アミノ基を形成することができる。
様々な実施形態において、オルガノポリシロキサン流体は25℃で、0.02〜150Pa・s、あるいは0.05〜5Pa・s、あるいは0.08〜2.5Pa・sの動的粘度を有する。動的粘度の測定方法は周知である。別途記載のない限り、本明細書に記載の動的粘度値は、ASTM D4287に従い、ブルックフィールド粘度計により測定する。これら又は他の実施形態において、オルガノポリシロキサン流体は、約0.97の比重を有する。
異なるオルガノポリシロキサン流体の組み合わせを、本発明の方法において、オルガノポリシロキサン流体として共に利用してもよい。
オルガノポリシロキサンは、停止剤の存在下で重合される。停止剤は一般式RSiX[式中、各Rは独立して選択され、かつ上で定義され、Xはハロゲン原子である]を有する。Xは、F、Cl、Br、I、及びAtから、あるいはF、Cl、及びBrから、あるいはF及びClから選択され得る。様々な実施形態において、XはClである。特定の実施形態において、各Rは独立して選択されたヒドロカルビル基である。
各Rがヒドロカルビル基である場合、停止剤は、Rで表される3つの独立して選択されたケイ素結合ヒドロカルビル基と、Xで表される1つのケイ素結合ハロゲン原子とを含む。本第1の実施形態における第2のシラン化合物は、トリオルガノハロシランと呼ばれる場合がある。
R及びXの選択に応じ、停止剤の例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルエチルクロロシラン、トリメチルフルオロシラン、メチルジプロピルクロロシラン、ジメチルフェニルクロロシラン等を挙げることができる。異なるトリオルガノハロシランの組み合わせを、停止剤として共に利用してもよい。
本発明の方法の特定の実施形態において、後述するように、停止剤は、オルガノポリシロキサン中に末端基、すなわち、M単位として組み込まれる。
異なる停止剤の組み合わせを、本発明の方法において、停止剤として共に利用してもよい。
更に、上で説明したように、オルガノポリシロキサンは、触媒の存在下で重合される。触媒は、停止剤の存在下でオルガノポリシロキサンを重合させるのに好適な任意の触媒であり得る。
特定の実施形態において、触媒はホスファゼン触媒を含み、ホスファゼン触媒は通常、少なくとも1つの−(N=P<)−単位(すなわち、ホスファゼン単位)を含み、通常は、このようなホスファゼン単位を最大10個有する、例えば、ホスファゼン単位を平均で1.5〜最大5個有するオリゴマーである。ホスファゼン触媒は、例えば、ハロホスファゼン、特にクロロホスファゼン(塩化ホスホニトリル)、酸素含有ハロホスファゼン、ホスファゼンのイオン誘導体(ホスファゼニウム塩等)、特にハロゲン化ホスホニトリルのイオン誘導体(パークロロオリゴホスファゼニウム塩等)、又はこれらの部分加水分解体であり得る。
好適なホスファゼン触媒としてはまた、塩化ホスホニトリル、例えば、それらの全容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,839,388号及び同第4,564,693号に従って調製されたものが挙げられる。例えば、一実施形態において、塩化ホスホニトリルは、一般式[X(PX=N)PX[MX(v−t+1)R’[式中、Xは独立して選択されたハロゲン原子であり、MはP、又はポーリング尺度による1.0〜2.0の電気陰性を有する元素であり、R’は最大12個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは1〜6の値を有し、vは価数又はMの酸化状態であり、tは0〜v−1の値を有する]を有する。
特定の実施形態において、ホスファゼン触媒は、ハロゲン化ホスホニトリル触媒であると更に定義され、一般式(I)〜(IV)のうちの1つを有する:
[PX=N(−PX=N)−PX[PX (I)
[PX=N(−PX=N)−PX[X] (II)
[PX=N(−PX=N)−P(=O)X] (III)
[P(OH)X=N(−PX=N)−P(=O)X] (IV)
[式中、各Xは独立してハロゲン原子であり、下付き文字xは0〜2である]。
異なるホスファゼン触媒の組み合わせを、本発明の方法において、共に利用してもよい。更に、ホスファゼン触媒を、他の触媒、例えば縮合反応用の従来の触媒と組み合わせて利用してもよい。本開示の適用上、水は触媒とはみなされず、本明細書で用いる場合の、用語「触媒」の範囲外である。
本発明の方法は、典型的には、容器、例えば反応器中で実施され、ここで、オルガノポリシロキサン流体は、停止剤及び触媒の存在下で重合される。構成成分(すなわち、オルガノポリシロキサン流体、停止剤、及び触媒)は、容器中に共に又は別々に供給してもよい、又は、容器内に任意の添加順で配してもよい。典型的には、オルガノポリシロキサン流体及び停止剤は、容器に達する前のオルガノポリシロキサン流体の予定よりも早期での重合を防止するため、触媒とは別個に、容器中に供給される。個々の構成要素を、時間をかけて逐次的に、又は、同時に容器に供給してもよい。
オルガノポリシロキサン流体と停止剤との相対量は、オルガノポリシロキサンに伴う所望の構造又は式に基づいて異なり得る。
例えば、本発明の方法によって生成したオルガノポリシロキサンに伴う分子量及び構造は、オルガノポリシロキサン流体及び停止剤の相対量及び選択に基づいて制御することができる。これは、オルガノポリシロキサン流体の重合は通常停止剤によって停止され、オルガノポリシロキサンは停止剤によって封鎖されるためである。
一例としては、オルガノポリシロキサン流体の相対量を停止剤に比べて上げると、より高い粘度を有するオルガノポリシロキサンが生成する。あるいは、オルガノポリシロキサン流体は、重合されて同じオルガノポリシロキサンをもたらすオルガノポリシロキサン流体の相対量がより小さくなるようなyの選択に基づき、より高い初期粘度を有する場合がある。あるいはまた、yがオルガノポリシロキサン流体中で十分に低く、高粘度のオルガノポリシロキサンが所望される場合、オルガノポリシロキサン流体対停止剤の相対量は上げられる。
混合物中のオルガノポリシロキサン流体対停止剤のモル比は通常、>1:1、あるいは≧1.5:1、あるいは≧5:1、あるいは≧10:1、あるいは≧20:1、あるいは≧30:1、あるいは≧40:1である。特定の実施形態において、混合物中のオルガノポリシロキサン流体対停止剤のモル比は、>1:1〜10:1、あるいは>1:1〜5:1である。先に説明したように、このモル比は、利用されるオルガノポリシロキサン流体と、オルガノポリシロキサン流体から調製される所望のオルガノポリシロキサンとに大きく左右されて異なり得る。例えば、下付き文字yがオルガノポリシロキサン流体中で上げられると、このモル比は低下し得るが、一方で依然として同様の重合度及びそれに伴う粘度を有するオルガノポリシロキサンをもたらす。
触媒は、典型的には、触媒量で存在する。特定の実施形態において、触媒は、容器内のオルガノポリシロキサン流体及び停止剤の総重量を基準として1〜200百万分率の量で存在する。
様々な実施形態において、本発明の方法は、停止剤を加水分解するために水を個別に導入することを実質的に含まない。「水を個別に導入する」は、本明細書で用いる場合、停止剤を加水分解するために水を容器に導入することを意味する。「実質的に含まない」は、停止剤を加水分解するために水を個別に導入することを実質的に含まない本発明の方法に関して本明細書で用いる場合、水が、容器の内容物の総重量を基準として、2重量%未満、あるいは1.5重量%未満、あるいは1重量%未満、あるいは0.5重量%未満、あるいは0.4重量%未満、あるいは0.3重量%未満、あるいは0.2重量%未満、あるいは0.1重量%未満、あるいは0重量%の量で容器に導入され得ることを意味する。典型的には、個別に導入される任意の水は、個別の構成成分の導入ではなく、大気中の水分又は他の供給源によるものである。
本発明の方法は、典型的には、停止剤を加水分解するために水を個別に導入することを実質的に含まないが、停止剤は、通常水によって加水分解される。詳細には、停止剤のケイ素結合ハロゲン原子は通常、加水分解してシラノール基(SiOH)を生成し、生成したシラノール基は、続いて、オルガノポリシロキサン流体の重合中にケイ素結合ヒドロキシル基と縮合し得、オルガノポリシロキサンを封鎖する。このように、停止剤は通常、オルガノポリシロキサン中にトリオルガノシロキシ末端基として組み込まれる。
本方法において、典型的には、水は、オルガノポリシロキサン流体を重合させることによる縮合により、in situで生成される。詳細には、水は、縮合するシラノール基由来の副生成物であり、シラノール基は、副生成物である水と共に、シロキサン結合(Si−O−Si)を形成する。このように、本発明の方法において、停止剤を加水分解するための任意の水が、触媒及び停止剤の存在下でオルガノポリシロキサン流体を重合させることにより、in situで生成され得る。水がオルガノポリシロキサン流体の重合の副生成物として生成されると、この水は、停止剤を加水分解することができ、停止剤は、加水分解されると、一般式RSiOH[Rは独立して選択され、上で定義される]を有するようになる。停止剤中のXの選択に応じて、酸(例えばXがClの場合は塩酸)もまた、オルガノポリシロキサン流体を重合させることによりin situで生成された水による停止剤の加水分解由来の副生成物として生成し得る。
水はin situで生成されるため、本発明の方法が典型的には水を容器に導入することを実質的に含まなくても、オルガノポリシロキサン流体の重合開始後に、水が容器内に存在する。
容器内の物理的特性は、所望通り変更又は制御することができる。例えば、容器は、所望により加熱、冷却、加圧等がなされてもよい。容器は、大気条件に対して閉鎖又は開放されていてもよい。容器は、連続撹拌槽型反応器(CSTR)であってもよく、真空を利用してもよい。特定の実施形態において、本発明の方法は、高温で実施される。高温は、例えば、40〜200℃、あるいは50〜160℃、あるいは70〜130℃であり得る。
通常、オルガノポリシロキサン流体及び停止剤は、容器内に配される前、又は容器内で混合物を調製する前に、組み合わされる。混合物は触媒から隔離され、オルガノポリシロキサン流体の予定よりも早期の重合を防止する。オルガノポリシロキサン流体及び停止剤は、容器への導入前、導入中、又は導入後に、独立して、加熱又は冷却される場合があるため、混合物は、容器内に配される際、高温であり得る。典型的には、混合物は、容器内において周囲温度で形成され、本方法は、混合物を周囲温度から高温に加熱することを更に含む。これらの実施形態において、高温への加熱前、加熱中、及び/又は加熱後に、触媒を混合物と組み合わせてもよい。通常、触媒は、容器の内容物を高温に加熱する工程中に、容器内に配され、混合物と組み合わされる。
所望により、水以外の媒体が、重合中、容器内に存在する場合がある。例えば、溶媒、媒体、又は希釈剤が容器内に存在する場合がある。存在する場合、溶媒、媒体、又は希釈剤は、典型的には、水溶性である。液体希釈剤は、例えば、オルガノポリシロキサン流体及び/又は停止剤用の溶媒であり得る、又は、非溶媒であり得る。溶媒はシリコーン系希釈剤及び/又は有機系希釈剤であり得、通常は、オルガノポリシロキサン流体及び/又は反応停止剤と反応性である基を有さないように選択される。希釈剤は、生成された分子状オルガノポリシロキサンに基づく最終製品配合物中において、増量剤及び/又は可塑剤としてその存在が所望される材料から選択してもよい。特定の実施形態において、容器及び方法は、このような有機溶媒、媒体、又は希釈剤を含まない。
容器内で重合が実施される時間もまた、異なり得る。特定の実施形態においては、時間を最小化することが望ましい。時間は、0時間超〜24時間、あるいは0時間超〜18時間、あるいは0〜12時間、あるいは0〜10時間、あるいは0〜8時間、あるいは0〜6時間、あるいは0〜4時間、あるいは0〜2時間、あるいは0〜1時間であり得る。他の実施形態において、時間は0分間超〜60分間、あるいは0分間超〜50分間、あるいは0分間超〜40分間、あるいは0分間超〜30分間、あるいは0分間超〜20分間、あるいは0分間超〜10分間であり得る。本発明の方法は、バッチプロセス、セミバッチプロセス、又は連続プロセスであり得、この場合、上記の時間は、容器内の滞留時間に関する。しかしながら、本発明の方法は、典型的には、バッチプロセスである。
本発明の方法では、典型的には、オルガノポリシロキサンを反応生成物中で調製する。反応生成物は、副生成物、混合物由来の未反応のオルガノポリシロキサン流体及び/又は停止剤、水、酸等を含む。副生成物の例としては、オルガノポリシロキサン以外のシロキサン化合物が挙げられる。例えば、シロキサン化合物は、環状シロキサン、及び当該オルガノポリシロキサンと区別されるヒドロキシル官能性オルガノポリシロキサンを含み得る。反応生成物は、通常は流体混合物であるが、不均質であってもよい、又は、エマルションの形態であってもよい。通常、水相及び非水相間の相分離があり、オルガノポリシロキサン及び他のシロキサン副生成物は非水相中に存在する。
反応生成物は、典型的には、オルガノポリシロキサンを、反応生成物中に存在する全てのシロキサン化合物の総重量を基準として、0重量%超〜100重量%未満、あるいは20重量%超〜100重量%未満、あるいは40重量%超〜100重量%未満、あるいは60重量%超〜100重量%未満、あるいは80重量%超〜100重量%未満、あるいは90重量%超〜100重量%未満、あるいは95重量%超〜100重量%未満、あるいは99重量%超〜100重量%未満の量で含む。シロキサン化合物は、シロキサン結合(Si−O−Si)を少なくとも1つ含むものである。このように、この原則によって、水及び他の化合物/副生成物は、オルガノポリシロキサンを調製するための本発明の方法から除外される。
特定の実施形態において、オルガノポリシロキサンは一般式
Si(OSiRy’OSiR
[式中、Rは上で定義され、y’は3〜2,000の整数である]を有する。y’の値は、オルガノポリシロキサンの重合度(DP)と呼ばれる場合がある。
オルガノポリシロキサン(及び/又は反応生成物)を中和剤で中和することを更に含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。中和剤は、オルガノポリシロキサン及び/又は反応混合物を中和するのに好適な任意の中和剤であってもよい。様々な実施形態において、中和剤は、一般式NR[式中、Rは独立して選択され、上で定義される]を有する第三級アミンを含む。好適な第三級アミンの具体例としては、トリメチルアミン、トリメチルアミン、トリポピルアミン(tripopylamine)、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、メチルプロピルヘキシルアミン、ヒドロキシル化第三級アミン(例えばトリエタノールアミン)、複素環第三級アミン(例えばピリジン)、アルキル誘導体(例えばルチジン及びピコリン)等が挙げられる。あるいは、無機化合物(炭酸カルシウム等)を中和剤として利用してもよい。
利用される場合、中和剤は、重合によって遊離される酸の量に対応する量又は若干の過剰量で利用される。このように、利用される中和剤の相対量は、停止剤が加水分解によって酸を遊離するため、利用される停止剤の量に部分的に左右されて異なる。典型的には、利用される中和剤のモル比は、反応生成物中に存在する中和剤のモル対酸のモルが、少なくとも1:1、あるいは少なくとも1.2:1、あるいは少なくとも1.3:1、あるいは少なくとも1.4:1、あるいは少なくとも1.5:1である。
特定の実施形態において、本方法は、反応生成物から非水相を分離することを含む。例えば、反応生成物の相は、任意の好適な技術、例えばデカント、遠心分離、蒸留、又は非水相を反応生成物の水相から分離することによって分離することができる。上で説明したように、オルガノポリシロキサンを含むシロキサン化合物は、非水相中に存在する。非水相は、バルク流体と呼ばれる場合がある。所望により、塩、例えばメタルハライド塩を、相分離について利用してもよい。しかしながら、このような塩の使用は、通常は必要なく、特定の実施形態において、本方法は、塩を利用して相分離を補助することを含まない。
バルク流体は、様々な最終用途、例えばシリコーン流体、グリース、溶媒、媒体等において利用してもよい。あるいは、オルガノポリシロキサンを含むバルク流体を、別の組成物、例えばパーソナルケア組成物と組み合わせてもよい、又は、パーソナルケア組成物中に組み込んでもよい。
しかしながら、特定の実施形態において、本方法は、オルガノポリシロキサンを反応生成物から単離することを更に含む。オルガノポリシロキサンは、反応生成物から、バルク流体等から単離され得る。例えば、バルク流体を水相からまず分離し、オルガノポリシロキサンをこのバルク流体から単離してもよい。あるいは、バルク流体を水相から分離せず、オルガノポリシロキサンを反応生成物から単離してもよい。
バルク流体と水相との分離と同様に、オルガノポリシロキサンを、任意の好適な技術によって単離してもよい。特定の実施形態において、オルガノポリシロキサンを単離することは、反応生成物及び/又はバルク流体を蒸留し、これらからオルガノポリシロキサンを分離することを含む。
バルク流体又は反応生成物を蒸留し、これらからオルガノポリシロキサンを分離することに伴う条件は、本発明の方法によって調製されるオルガノポリシロキサンに基づいて異なり得る。例えば、下付き文字y’が非常に高い、例えば1,500である場合、対応するオルガノポリシロキサンは、特に反応生成物又はバルク流体中に存在する他の副生成物と比べて、低揮発性を有する。
オルガノポリシロキサンを反応生成物及び/又はバルク流体から単離した後、オルガノポリシロキサン組成物が得られる。このオルガノポリシロキサン組成物は、オルガノポリシロキサンを、オルガノポリシロキサン組成物の総重量を基準として、少なくとも50重量%、あるいは少なくとも60重量%、あるいは少なくとも70重量%、あるいは少なくとも80重量%、あるいは少なくとも85重量%、あるいは少なくとも90重量%、あるいは少なくとも95重量%、あるいは少なくとも96重量%、あるいは少なくとも97重量%、あるいは少なくとも98重量%、あるいは少なくとも99重量%、あるいは少なくとも99.9重量%の量で含む。
しかしながら、他の実施形態において、方法は、反応生成物又はバルク流体を蒸留してオルガノポリシロキサンを単離することを含まない。
上で説明したように、特定の実施形態において、オルガノポリシロキサン流体は1〜200の重合度を有するのに対し、オルガノポリシロキサンは3〜2,000の重合度を有する。オルガノポリシロキサンの重合度は、オルガノポリシロキサン流体の重合度よりも高い。例えば、オルガノポリシロキサン流体の重合度が5である場合、オルガノポリシロキサンの重合度は通常少なくとも10である(オルガノポリシロキサン流体の隣接する2つの分子の相互結合による)。当然、異なる重合度の異なるオルガノポリシロキサン流体の混合物を利用してもよい。しかしながら、ほんの一例としては、オルガノポリシロキサン流体の重合度が「X」である場合、オルガノポリシロキサンの重合度は>Xである。
オルガノポリシロキサンの粘度もまた、オルガノポリシロキサン流体の粘度よりも高い。
特定の実施形態において、オルガノポリシロキサンは、下付き文字nの選択に応じ、25℃で500〜100,000cStの動粘度を有する。しかしながら、所望により、25℃で100,000cSt超の動粘度を有するオルガノポリシロキサンを調製することができ、例えば、オルガノポリシロキサンは、25℃で最大2,000,000cStの動粘度を有する場合がある。当該技術分野において容易に理解される通り、流体の動粘度は、ASTM D−445(2011)、表題「Standard Test Method for Kinematic Viscosity of Transparent and Opaque Liquids(and Calculation of Dynamic Viscosity)」に従って測定することができる。
本発明の方法により、分子量及び粘度といった、選択的に制御された特性を有し得るオルガノポリシロキサンが調製される。更に、本発明の方法により、モノマーのシランからではなく、オルガノポリシロキサン流体からオルガノポリシロキサンが調製される。更に、本発明の方法は、水の個別の導入を必要としないことから、本発明に伴う費用及び工程が更に削減される。更に、本発明の方法により、通常、除去のために反応生成物のストリッピングが必要となる、望ましくない副生成物、例えば環状シロキサン又は揮発性成分等の生成が最小化又は排除される。したがって、上で説明したように、方法は反応生成物又はバルク流体を蒸留してオルガノポリシロキサンを単離することを含まなくてもよく、従来の反応及びプロセスと比べ、費用及び時間が削減される。
添付の特許請求の範囲は、発明を実施するための形態に記載された明確かつ特定の化合物、組成物、又は方法に限定されず、化合物、組成物、又は方法は、添付の特許請求の範囲内の具体的な実施形態間で異なり得ることを理解されたい。本明細書で様々な実施形態の具体的な特徴又は態様の記述が依拠している任意のマーカッシュ群に関して、異なる、特殊なかつ/又は不測の結果が、全ての他のマーカッシュ群の要素から独立して、それぞれのマーカッシュ群の各要素から得られる場合がある。マーカッシュ群の各要素は、個別にかつ/又は組み合わせて依拠されることがあり、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態に適切な根拠を提供する。
更に、本発明の様々な実施形態を説明する際に依拠される任意の範囲及び部分範囲は、独立しかつ総じて、添付の特許請求の範囲内に入り、たとえ、本明細書にその中の全て及び/又は一部の値が明記されていなくても、このような値を包含する全範囲を説明及び企図するものと理解される。当業者は、列挙された範囲及び部分範囲が本発明の様々な実施形態を十分に記述しかつ可能にすること、並びにこのような範囲及び部分範囲が、相応する2分の1、3分の1、4分の1、5分の1等まで更に詳述されてもよいことを容易に理解する。ほんの一例として、「0.1〜0.9」の範囲は、下方の3分の1、すなわち、0.1〜0.3、中間の3分の1、すなわち、0.4〜0.6、及び上方の3分の1、すなわち、0.7〜0.9に更に詳述でき、これらは、個別的かつ集合的に添付の特許請求の範囲内であり、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が個別的及び/又は集合的に依拠することがあり、適切な根拠を提供し得る。更に、「少なくとも」、「超/よりも高い(greater than)」、「未満」、及び「以下」等の範囲を定義又は修飾する用語に関して、このような用語は、部分範囲及び/又は上限若しくは下限を含むことを理解されたい。別の例として、「少なくとも10」の範囲は、本質的に、少なくとも10〜35の部分範囲、少なくとも10〜25の部分範囲、25〜35の部分範囲等を含み、各部分範囲は、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が個別的かつ/又は集合的に依拠することがあり、適切な根拠を提供する。最後に、開示された範囲内の個々の数は、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が依拠する場合があり、適切な根拠を提供し得る。例えば、「1〜9」の範囲は、様々な個々の整数(3等)、及び小数点(又は分数)を含む個別の数(4.1等)を含み、これは添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態が依拠することがあり、適切な根拠を提供する。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図しており、決して本発明の範囲を限定するものとみなしてはならない。
オルガノポリシロキサンを、本発明の方法に従って調製する。
実施例1〜5
実施例1〜5において、オルガノポリシロキサン流体及び停止剤を容器内に周囲温度で配し、混合物を得る。反応器の内容物を30分間撹拌し、真空下に置き、約100℃まで加熱する。容器の温度が約80℃に達すると、反応器の内容物の粘度が増加し始めた。反応器の内容物が約90℃に達したら、触媒を容器内に配することにより、反応器内の水の発生と、粘度の急速な増加を引き起こした。水は容器中に個別に導入せず、容器内においてin situで生成されるのみである。粘度の上昇は、触媒を容器内に配した約5分後に顕著に減速したが、ゆっくりと上昇を続けた。重合完了後、オルガノポリシロキサンが調製される。重合は60〜90分間継続させるが、重合は、通常は容器中で約5分後に停止される。オルガノポリシロキサンをトリヘキシルアミン0.5mLで中和し、無色の濁ったポリマーを得る。
下記の表1は、実施例1〜5のそれぞれにおいて利用された、オルガノポリシロキサン流体、停止剤、及び触媒に関する様々な情報、並びにこれらの相対量を示す。
オルガノポリシロキサン流体は、一般式OH(CHSi(OSi(CHOSi(CHOH[式中、yは1〜200である]を有する。各実施例で調製されたオルガノポリシロキサンのシラノール含量及びNVC含量も上記の表1に示す。
停止剤は、トリメチルクロロシラン((CHSiCl)である。
触媒は[PCl=N(−PCl=N)−PCl[PClである。
下記の表2は、実施例1〜5において生成された各オルガノポリシロキサンの予測されるストリッピングされていない粘度と、実施例1〜5において生成された各オルガノポリシロキサンの測定された粘度とを示す。予測されるストリッピングされていない粘度は、表1に示した供給物及びシラノール含量に基づいた理論変換率に基づいて算出する。粘度は、ASTM D4287に従い、ブルックフィールド粘度計によって測定する。表2はまた、実施例1〜5において形成された各オルガノポリシロキサンのシラノール含量も示す。シラノール含量は、ASTM E−168に従い、フーリエ変換赤外分光法(FTIR)によって測定される。最後に、表2は、各反応生成物の不揮発性物質含量(NVC)を含む。この含量は、反応生成物2gを2インチのアルミニウム皿にとり、150℃まで2時間加熱して測定する。
上記の表2で明らかとなったように、実施例4におけるように、利用する停止剤の相対量を低下させると、得られるオルガノポリシロキサンの粘度(及び分子量)が上昇する。これに対し、実施例1におけるように、利用する停止剤の相対量を増加させると、得られるオルガノポリシロキサンの粘度(及び分子量)が低下する。
本発明は、例示的な様式で説明されており、用いられた用語は限定のためではなく、説明のための言葉としての性質が意図されているものと理解されたい。本発明の多くの改変及び変更が、上記教示の考慮により可能であることが明らかである。本発明は、具体的に記載した通りのもの以外の方法でも実施することが可能である。

Claims (14)

  1. オルガノポリシロキサンの調製方法であって、前記方法が、
    1分子当たり少なくとも2つのケイ素結合ヒドロキシル基を有するオルガノポリシロキサン流体を、触媒と、一般式RSiX[式中、各Rは独立してH及びヒドロカルビル基から選択され、Xはハロゲン原子である]を有する停止剤との存在下で重合させ、オルガノポリシロキサンをもたらす方法。
  2. 前記触媒がハロゲン化ホスホニトリル触媒を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記触媒が、一般式(I)〜(IV):
    [PX=N(−PX=N)−PX[PX (I)
    [PX=N(−PX=N)−PX[X] (II)
    [PX=N(−PX=N)−P(=O)X] (III)
    [P(OH)X=N(−PX=N)−P(=O)X] (IV)
    [式中、各Xは独立してハロゲン原子であり、下付き文字xは0〜2である]のうちの1つを有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記停止剤を加水分解するために水を個別に導入することを実質的に含まない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 水が、前記オルガノポリシロキサン流体を重合させることによる縮合により、in situで生成される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記オルガノポリシロキサン流体が、一般式:
    OH3−aSi(OSiROSiR3−bOH
    [式中、aは1〜3の整数であり、bは1〜3の整数であり、Rは上で定義され、yは1〜200の整数である]を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記オルガノポリシロキサン流体及び前記停止剤がまず組み合わされて混合物を形成し、前記触媒が前記混合物と組み合わされる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記混合物を、周囲温度から高温まで加熱する工程を更に含み、加熱する前記工程中に、前記触媒が前記混合物と組み合わされる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記高温が70〜130℃である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記オルガノポリシロキサンを単離することを更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記オルガノポリシロキサンを中和剤で中和することを更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記中和剤が第三級アミン化合物を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記オルガノポリシロキサン流体及び前記停止剤が、少なくとも1:1の前記オルガノポリシロキサン流体対前記停止剤のモル量で利用される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記オルガノポリシロキサンが、一般式:
    Si(OSiRy’OSiR
    [式中、Rは上で定義され、y’は3〜2,000の整数である]を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
JP2018518644A 2015-11-04 2016-11-01 オルガノポリシロキサンの調製方法 Pending JP2018532018A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562250600P 2015-11-04 2015-11-04
US62/250,600 2015-11-04
PCT/US2016/059825 WO2017079107A1 (en) 2015-11-04 2016-11-01 Method of preparing organopolysiloxane

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018532018A true JP2018532018A (ja) 2018-11-01

Family

ID=57286881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018518644A Pending JP2018532018A (ja) 2015-11-04 2016-11-01 オルガノポリシロキサンの調製方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20180319938A1 (ja)
EP (1) EP3371246B1 (ja)
JP (1) JP2018532018A (ja)
KR (1) KR20180080238A (ja)
CN (1) CN108137811A (ja)
WO (1) WO2017079107A1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2229514C3 (de) 1972-06-16 1979-01-04 Wacker-Chemie Gmbh, 8000 Muenchen Verfahren zur Förderung von Kondensations- und/oder Äquilibrierungsreaktionen von Organosiliciumverbindungen
DE3428581A1 (de) 1984-08-02 1986-02-13 Wacker-Chemie GmbH, 8000 München Verfahren zum stabilisieren von organopolysiloxanen
DE3625688A1 (de) * 1986-07-30 1988-02-04 Wacker Chemie Gmbh Verfahren zur kettenstabilisierung von organopolysiloxanen
DE3742069A1 (de) * 1987-12-11 1989-06-22 Wacker Chemie Gmbh Verfahren zur herstellung von diorganopolysiloxanen mit triorganosiloxygruppen als endstaendigen einheiten
GB9103666D0 (en) * 1991-02-21 1991-04-10 Dow Corning Sa Method of making organopolysiloxanes
GB9105372D0 (en) * 1991-03-14 1991-05-01 Dow Corning Sa Method of making siloxane compositions
US5516812A (en) * 1992-03-31 1996-05-14 Loctite Corporation UV-moisture dual cure silicone conformal coating compositions with improved surface tack
DE4317909A1 (de) * 1993-05-28 1994-12-01 Wacker Chemie Gmbh Verfahren zum Kondensieren und/oder Äquilibrieren von Organosiliciumverbindungen
KR100352735B1 (ko) * 1993-07-10 2003-02-11 케미베르크 뉜히리츠 게엠베하 오가노실록산및폴리오가노실록산제조용촉매

Also Published As

Publication number Publication date
KR20180080238A (ko) 2018-07-11
WO2017079107A1 (en) 2017-05-11
US20180319938A1 (en) 2018-11-08
EP3371246A1 (en) 2018-09-12
CN108137811A (zh) 2018-06-08
EP3371246B1 (en) 2019-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10766913B2 (en) Mixtures of cyclic branched siloxanes of the D/T type and conversion products thereof
TWI812618B (zh) 矽氫化可固化聚矽氧樹脂
JP6702616B2 (ja) 高純度のアミノシロキサン
JP2511046B2 (ja) 液体ポリジオルガノシロキサンの調製法
US3498945A (en) Linear organopolysiloxanes their preparation and their use
JP4965033B2 (ja) 液状アルコキシシリル官能性シリコーン樹脂、その製造方法および硬化性シリコーン樹脂組成物
US20130005935A1 (en) Preparing Organopolysiloxanes
US9732191B2 (en) Method for capping MQ-type silicone resins
US7888446B2 (en) Organopolysiloxanes and method for the production thereof
US10626221B2 (en) Method of preparing organosiloxane
Krasovskiy et al. Dicationic polysiloxane ionic liquids
JP6698882B2 (ja) オキサミド官能性シロキサンの製造方法
JP2018532018A (ja) オルガノポリシロキサンの調製方法
JPH0314852B2 (ja)
US7868116B2 (en) Process for the production of high-molecular-weight organopolysiloxanes
US9777120B2 (en) Alkoxyalkylsilane-modified polysiloxanes and processes for the production thereof
JP6299638B2 (ja) オルガノポリフルオロシロキサンの製造方法
JP2013185147A (ja) 両末端官能基含有オルガノポリシロキサン及びその製造方法
KR20180100389A (ko) 아미노기를 가진 폴리오르가노실록산의 제조 방법
JP6225888B2 (ja) オルガノポリシロキサン化合物及びその製造方法
US20170306097A1 (en) Method for producing organofunctional silicone resins

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20180411

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180717

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210329