JP2018529649A - フェニルスルホンアミド−ベンゾフラン誘導体およびその使用 - Google Patents

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Abstract

フェニルスルホンアミド−ベンゾフラン誘導体およびその薬学的に許容し得る塩が本明細書に記載される。本明細書には、対象における増殖性疾患(例えば、がん、炎症性疾患、および自己免疫疾患)を処置および/または予防するための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)で表される化合物に関与する医薬組成物、方法、使用、ならびにキットも提供される。本明細書に記載される化合物および医薬組成物は、増殖性疾患を処置および/または予防するために、生体試料または対象におけるBCL−2ファミリーの少なくとも1つのタンパク質を阻害する。ある態様において、本明細書に記載される化合物は、BCL−2ファミリーメンバータンパク質であるMCL−1の選択的阻害剤である。

Description

関連出願
本願は、35U.S.C.§119(e)の下で米国仮特許出願、USシリアル番号62/253,030、2015年11月9日出願、およびUSシリアル番号62/204,385、2015年8月12日出願の優先権を主張し、その両方が参照して本明細書に組み入れられる。
政府支援
本発明は、米国国立衛生研究所によって付与された許可番号CA098320およびCA125562の下、政府支援でなされた。政府は、本発明のある程度の権利を保有する。
アポトーシスは、すべての多細胞生物における組織恒常性(homeostasis, ホメオスタシス)の成功した発達および維持に必須であり、がんおよびウイルス感染に対する防御機構を提供する、望ましくない潜在的に危険な細胞を排除する、プログラムされた細胞死のプロセスである。アポトーシスは、2つの異なる経路を介して開始され得る。外因性経路は、FasおよびTNF−R1などの細胞表面「デスレセプター」へのリガンド結合によって開始されるが、内因性経路は、DNA損傷、サイトカイン/増殖因子欠乏およびERストレスを含む広範囲の細胞ストレスによって活性化される。(Danial et al., Cell, 2004, 116, 205-219)。外因性および内因性アポトーシス経路の両方が、アスパラギン酸残基を有する特定のモチーフで基質を切断するカスパーゼの活性化を導く。カスパーゼは、これらの酵素による細胞基質のプロセシングがアポトーシスに関連する生化学的および形態学的変化をもたらすため、アポトーシスの実行者である。ミトコンドリアは、ミトコンドリア外膜透過化(MOMP)において複数のアポトーシス刺激が最高潮に達し、ミトコンドリアから細胞質ゾルへのチトクロームcおよびその他のアポトーシス因子の放出を引き起こし、カスパーゼを活性化するため、哺乳動物のアポトーシスにおいて重要な役割を果たす。アポトーシスの調節解除は、種々の病理学的プロセスに寄与する(Fuchs et al., Cell, 2011, 147, 1-17)。パーキンソン病、アルツハイマー病、免疫不全および不妊症のような神経変性障害において、加速されたアポトーシスは明らかであるが、不十分なアポトーシスはがんまたは自己免疫として現れ得る。
ミトコンドリア依存性アポトーシスプログラムの中心的な役割は、(1)マルチドメイン抗アポトーシス性のBCL−2、BCL−X、およびMCL−1、(2)マルチドメインアポトーシス促進性のBAXおよびBAK、および(3)アポトーシス促進性のBH3のみの分子からなるBCL−2ファミリータンパク質である(Czabotar et al., Nat. Rev. Mol. Cell Biol., 2014, 15, 49-63)。マルチドメインメンバーは、4つのBCL−2ホモロジードメイン(BH1−4)のすべてを含み、BH3はBH3ドメイン内で配列相同性しか共有しない。ミトコンドリア外膜透過化(MOMP)を受ける所定の細胞の決定は、これらの3つのBCL−2サブファミリー間の相互作用によって決定される。BAXおよびBAKは、MOMPの原因となる必須エフェクタであるが、それに対して、BCL−2、BCL−X、およびMCL−1はミトコンドリアの完全性を維持する。BH3のみの分子は、BAXおよびBAKを活性化して死亡機構を形成するか、または生存タンパク質BCL−2、BCL−XおよびMCL−1を不活性化することによって、アポトーシスを開始するアポトーシスシグナルを上流に中継する死歩哨(death centinel)である。BH3のみの分子は、マルチドメインのアポトーシス促進メンバーまたは抗アポトーシスメンバーの疎水性結合溝(または正準二量化ポケット)へのBH3ドメインの結合を介してそれらの機能を実行する。
BH3のみのタンパク質は、死亡信号センサーとして機能すると考えられ、細胞ゾルからミトコンドリアへ信号を変換する主要な役割を担う。BCL−2、BCL−X、およびMCL−1などの抗アポトーシスメンバーは、多くの異なるアポトーシス性刺激から細胞を保護し、したがって、細胞の生存のために重要である(Youle et al., Nat. Rev. Mol. Cell Biol., 2008, 9, 47-59)。アポトーシスのチェックポイントを回避するために、がん細胞が、しばしばBCL−2、BCL−X、およびMCL−1を含む抗アポトーシス性BCL−2ファミリータンパク質を過剰発現する。抗アポトーシス性BCL−2ファミリータンパク質の過剰発現は、腫瘍の開始、進行、および抗がん処置に対する抵抗に貢献する。よって、アポトーシスを促進するためのBCL−2ファミリータンパク質を標的とすることは、がん治療に大きな明るい見通しを保持する。
抗アポトーシスBCL−2メンバーは、アポトーシス促進性BCL−2メンバーを不活性複合体中に隔離することによってアポトーシスを阻害する。抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の疎水性二量化溝が、それらの生存促進性の機能にとって重要であることを考えると、この結合溝の標的化阻害は、捕獲されたアポトーシス促進性BCL−2メンバーを遊離させることによってがん細胞にアポトーシスを誘発することができる。BCL−Xの疎水性二量化溝を標的とするNMR構造ベースのアプローチを使用して、ABT−737およびその経口活性誘導体ABT−263(ナビトクラックス)が開発された。これらのBH3模倣物は、BCL−X、BCL−2およびBCL−Wに高親和性で結合し、BAXおよびBAK依存性の機構によって細胞を殺すことができる(Oltersdorf et al., Nature, 2005, 435, 677-681)。しかしながら、これらの化学物質は、疎水性二量化溝がBCL−2およびBCL−Xのものと構造的に異なるように見えるMCL−1を阻害しない。特に、MCL−1を標的とするための標準的な無細胞系の使用に固有の制限のために、臨床的に適用可能なMCL−1阻害剤は開発されていない。したがって、がん治療のためのMCL−1阻害剤などの新規なBCL−2ファミリー阻害剤を開発する必要性がさらにある。
アポトーシス経路は、増加したアポトーシスまたは減少したアポトーシスのいずれかに関連するさまざまな病的状態においてしばしば変化するプログラム化された細胞死の秩序あるプロセスである(Fuchs et al., Cell, 2011, 147, 1-17)。外部手段によるアポトーシスの調節は、さまざまな治療機会のための道を開く重要かつ有望なアプローチを提供する。例えば、がんは、調節解除されたアポトーシスに関連する状態であり、生存数の増加および抗がん処置に対する耐性を示す細胞を生じる。したがって、アポトーシスを誘発することは、過剰増殖細胞に対する防御機構として価値がある。抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質が生存促進経路を支配し、白血病、リンパ腫、肺がん、メラノーマ、前立腺がんおよび乳がんなどのさまざまな腫瘍型で過剰発現することが示された。がん処置の目的の1つは、がん細胞のアポトーシス能力を回復させることである。さらに、抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の阻害剤は、正常なアポトーシス過程を回復させ、したがって腫瘍細胞死を引き起こすために必要である。本発明は、増殖性疾患(例えば、がん)に対する新しい治療戦略の開発をもたらすことができる新規化合物を提供する。本発明はまた、疾患(例えば、がんなどの増殖性疾患)の処置のための化合物の使用を提供する。
一側面において、本発明は、式(I)、(II)、(V)、および(VI)で表される新規化合物、およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、プロドラッグおよび組成物を提供する。式(I)、(II)、(V)および(VI)で表される化合物は、BCL−2ファミリーメンバータンパク質(例えばMCL−1)の阻害剤である。本発明はさらに、本発明の化合物(例えば、式(I)、(II)、(V)および(VI))およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、プロドラッグ、医薬組成物を使用する方法を、がん(例えば、白血病、乳がん、肺がん、結腸がん、または子宮頸がん)などの増殖性疾患、良性新生物、対象における血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患、および自己免疫疾患と関連する疾患を予防および/または処置するために提供する。ある態様においては、増殖性疾患はがんである。ある態様において、がんは、抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、BCL−2の異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、BCL−Xの異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、MCL−1の異常な活性と関連する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、NOXA模倣物として作用することができる。NOXAは、MCL−1を特異的に不活性化し、p53媒介アポトーシスに関与することが示された、BCL−2タンパク質ファミリーのアポトーシス促進性BH3のみのメンバーである。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、NOXAを模倣し、MCL−1の疎水性二量化溝に結合し、MCL−1依存症のがん細胞においてアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物はMCL−1の分解を誘発し、それによりMCL−1依存症のがん細胞におけるアポトーシスを誘発する。ある態様において、増殖性疾患は炎症性疾患である。ある態様において、炎症性疾患は関節炎である。ある態様において、増殖性疾患は自己免疫疾患である。ある態様において、自己免疫疾患は、自己免疫性糸球体腎炎、免疫グロブリン血症、または全身性エリテマトーデス(SLE)である。
一側面において、本発明は式(I):
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを提供し、式中、R、R、R、R、R、およびnは本明細書で定義されたとおりである。
別の側面において、式(II):
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを提供し、式中、R、R、R、R、R、Rおよびnは本明細書で定義されたとおりである。
別の側面において、本発明は式(I−a):
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを提供し、式中、R、R、R、R、およびRは本明細書で定義されたとおりである。
別の側面において、本発明は式(I−b):
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを提供し、式中、R、R、R、R、およびRは本明細書で定義されたとおりである。
式(I)で表される例示の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを含むが、それらに限定されない。
別の側面において、本発明は式(V):
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを提供し、式中、R、R、R、R、R、RおよびRは本明細書で定義されたとおりである。
式(V)で表される例示の化合物は、以下の式:
で表される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを含むが、それらに限定されない。
特定の態様において、式(VI)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを提供し、式中、R、R、R、R、R、RおよびR10は本明細書で定義されたとおりである。
特定の態様において、式(VI)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグである。
別の側面において、本発明は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、および(VI)で表される新規化合物、およびその医薬上許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、プロドラッグおよび医薬組成物を使用する方法を、対象におけるがん(例えば、白血病、乳がん、肺がん、結腸がん、または子宮頸がん)などの増殖性疾患、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患、および自己免疫疾患と関連する疾患を予防および/または処置するために提供する。ある態様においては、増殖性疾患はがんである。ある態様において、がんは、抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、BCL−2の異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、BCL−Xの異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、MCL−1の異常な活性と関連する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、NOXA模倣物として作用することができる。NOXAは、MCL−1を特異的に不活性化し、p53媒介アポトーシスに関与することが示された、BCL−2タンパク質ファミリーのアポトーシス促進性BH3のみのメンバーである。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、NOXAを模倣し、MCL−1の疎水性二量化溝に結合し、MCL−1依存症のがん細胞においてアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物はMCL−1の分解を誘発し、それによりMCL−1依存症のがん細胞におけるアポトーシスを誘発する。ある態様において、増殖性疾患は炎症性疾患である。ある態様において、炎症性疾患は関節炎である。ある態様において、増殖性疾患は自己免疫疾患である。ある態様において、自己免疫疾患は、自己免疫性糸球体腎炎、免疫グロブリン血症、または全身性エリテマトーデス(SLE)である。
本発明は式(IV):
で表される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを用いて増殖的疾患を処置しおよび/または予防する方法を提供し、式中、R、R、R、R、R、R、およびRは本明細書で定義されたとおりである。
式(IV)で表される例示的化合物は、以下の式:
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを含むが、それらに限定されない。
本明細書に記載のとおり、本発明は式(III):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを使用して増殖的疾患を処置し、および/または予防する方法を提供し、式中、R、R、R、およびRは本明細書で定義されたとおりである。
式(III)で表される例示的化合物は、以下の式:
で表される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを含むが、それらに限定されない。
式(III)で表されるさらに例示的化合物は、以下の式:
で表される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、ならびにプロドラッグを含むが、それらに限定されない。
本発明は、また式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグ、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む医薬組成物を提供する。ある態様において、本明細書に記載の医薬組成物は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグの治療的有効量を含む。医薬組成物は、対象におけるがんなどの増殖性疾患、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患、および自己免疫疾患と関連する疾患を予防および/または処置するために有用である。ある態様において、がんは、白血病、乳がん、肺がん、結腸がん、肝臓がん、膀胱がん、多発性骨髄腫、またはリンパ腫である。ある態様において、増殖性疾患は炎症性疾患である。ある態様において、炎症性疾患は関節炎である。ある態様において、増殖性疾患は自己免疫疾患である。ある態様において、自己免疫疾患は、自己免疫性糸球体腎炎、免疫グロブリン血症、または全身性エリテマトーデス(SLE)である。
別の側面において、本発明は生体試料または対象の細胞において、タンパク質のBCL−2ファミリーの少なくとも1メンバーの活性を調節する方法を提供する。ある態様において、BCL−2ファミリータンパク質は、抗アポトーシスBCL−2メンバーである。ある態様において、抗アポトーシスBCL−2メンバーはMCL−1である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、任意の他のBCL−2ファミリーメンバーよりも抗アポトーシス性BCL−2の活性を選択的に調節する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、他のBCL−2ファミリーメンバーよりもMCL−1の活性を選択的に調節する。BCL−2ファミリーメンバーの活性を調節する方法は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物で生体試料または対象の細胞に接触することを含む。
別の側面において、本発明は、生体試料または対象における細胞のアポトーシスを誘発するための方法を提供する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2経路を調節することによってアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、MCL−1経路を選択的に調節することによってアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、MCL−1を選択的に阻害することによってアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、NOXA模倣物として作用する(例えば、MCL−1の疎水性二量化溝に結合することによって)ことができる。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、MCL−1の分解を誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、他のBCL−2またはBCL−X依存症のがん細胞よりもMCL−1依存症のがん細胞においてアポトーシスを選択的に誘発する。アポトーシスを誘発する方法は、(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、または薬学的に許容し得る塩、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を生体試料に接触させるか、または対象に投与することを含む。別の側面において、本発明は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または式(VI)の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはそのプロドラッグ、またはその医薬組成物を含むキットを提供する。本発明のキットは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはそのプロドラッグ、またはその医薬組成物の単一用量または複数用量を含む。提供されるキットは、増殖性疾患の処置に有用であり得る。ある態様において、増殖性疾患はがんである。ある態様において、増殖性疾患は炎症性疾患である。ある態様において、増殖性疾患は自己免疫疾患である。ある態様において、本明細書に記載のキットには、(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはそのプロドラッグ、またはその医薬組成物を投与するための指示書をさらに含む。キットはまた、対象または医療従事者のための使用または処方情報を記載するパッケージング情報を含み得る。かかる情報は、米国食品医薬品局(FDA)などの規制機関によって要求されることがある。キットはまた、化合物または組成物の投与のための装置、例えば、非経口投与のための注射器を任意に含み得る。
本発明のある態様の詳細は、本明細書に規定されている。本発明のその他の特徴、目的、ならびに利点は、詳細な記載、図面、例、および特許請求の範囲から明らかであろう。
定義
化学的定義
特定の官能基および化学用語の定義については、以下により詳細に記載する。化学元素は、元素周期律表、CAS版、Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.の内側カバーに記載されており、特定の官能基は一般にそこに記載されているように定義される。加えて、有機化学の一般的原理、特定の機能部分、および反応性は、Organic Chemistry, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito, 1999; Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry, 5th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York, 2001; Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers, Inc., New York, 1989; and Carruthers, Some Modern Methods of Organic Synthesis, 3rd Edition, Cambridge University Press, Cambridge, 1987に記載されている。
本明細書に記載の化合物は、1つ以上の不斉中心を含むことができ、したがって、さまざまな立体異性体、例えば、鏡像異性体(エナンチオマー)および/またはジアステレオマーとして存在し得る。例えば、本明細書中に記載される化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であり得るか、またはラセミ混合物および1以上の立体異性体に富む混合物を含む立体異性体の混合物の形態であり得る。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に公知の方法によって混合物から単離することができる。または好ましい異性体は、不斉合成によって調製することができる。例えば、Jacques et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions (Wiley Interscience, New York, 1981); Wilen et al., Tetrahedron 33:2725 (1977); Eliel, E.L. Stereochemistry of Carbon Compounds (McGraw−Hill, NY, 1962); およびWilen, S.H. Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN 1972)を参照されたい。本発明はさらに、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、あるいはさまざまな異性体の混合物としての化合物を包含する。
数値の範囲が列挙されている場合、各値およびその範囲の副次的範囲を包含するように意図される。例えば、「C1−6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1−6、C1−5、C1−4、C1−3、C1−2、C2−6、C2−5、C2−4、C2−3、C3−6、C3−5、C3−4、C4−6、C4−5、およびC5−6アルキルを包含するように意図される。
本明細書に使用されている用語「脂肪族」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、およびカルボ環基をいう。同様に、本明細書に使用されている用語「ヘテロ脂肪族」は、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、およびヘテロ環基をいう。
本明細書に使用されている用語「脂肪族」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、およびカルボ環基をいう。同様に、本明細書に使用されている用語「ヘテロ脂肪族」は、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、およびヘテロ環基をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキル」とは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝状飽和炭化水素基をいう(「C1−10アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜9個の炭素原子を有する(「C1−9アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜8個の炭素原子を有する(「C1−8アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜7個の炭素原子を有する(「C1−7アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜6個の炭素原子を有する(「C1−6アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜5個の炭素原子を有する(「C1−5アルキル」)。 いくつかの態様において、アルキル基は1〜4個の炭素原子を有する(「C1−4アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜3個の炭素原子を有する(「C1−3アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜2個の炭素原子を有する(「C1−2アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1個の炭素原子を有する(「Cアルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は2〜6個の炭素原子(「C2−6アルキル」)を有する。C1−6アルキル基の例には、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソプロピル(C)、n−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、n−ペンチル(C)、3−ペンタニル(C)、アミル(C)、ネオペンチル(C)、3−メチル−2−ブタニル(C)、第3級アミル(C)、およびn−ヘキシル(C)を含む。アルキル基のさらなる例としては、n−ヘプチル(C7)、n−オクチル(C8)などが挙げられる。特に明記しない限り、アルキル基の各例は、独立して無置換(「無置換アルキル」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換アルキル」)体である。ある態様において、アルキル基は、非置換C1−10アルキル(例えば、−CH)である。ある態様において、アルキル基は、置換C1−10アルキルである。
本明細書中で使用される場合、「ヘテロアルキル」は、隣接する炭素原子間に挿入されるか、および/または親鎖の1以上の末端位置に配置されていてもよい酸素、窒素または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、1、2、3または4個のヘテロ原子)をさらに含むアルキル基をいう。ある態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜10個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を有する飽和基をいう(「ヘテロC1−10アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜9個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−9アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜8個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−8アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜7個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−7アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜6個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−6アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜5個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−5アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜4個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−4アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜3個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−3アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜2個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する飽和基(「ヘテロC1−2アルキル」)である。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1個の炭素原子と1個のヘテロ原子を有する飽和基である(「ヘテロCアルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、2〜6個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基(「ヘテロC2−6アルキル」)である。別段の指定がない限り、ヘテロアルキル基の各例は、独立して無置換(「非置換ヘテロアルキル」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換ヘテロアルキル」)である。ある態様において、ヘテロアルキル基は、非置換ヘテロC1−10アルキルである。特定の態様において、ヘテロアルキル基は、置換ヘテロC1−10アルキルである。
本明細書に使用されているように、「アルケニル」は2〜10個の炭素原子および1以上の炭素−炭素二重結合(例えば、1、2、3、または4個の二重結合)を有する直鎖または分枝状炭化水素基である。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜9個の炭素原子(「C2−9アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜8個の炭素原子(「C2−8アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜7個の炭素原子(「C2−7アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜6個の炭素原子(「C2−6アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜5個の炭素原子(「C2−5アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜4個の炭素原子(「C2〜4アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜3個の炭素原子(「C2〜3アルケニル」)を有する。いくつかの態様において、アルケニル基は2個の炭素原子(「Cアルケニル」)を有する。1以上の炭素−炭素二重結合は、内部(例えば2−ブテニル)または末端(例えば1−ブテニル)であり得る。C2−4アルケニル基の例には、エテニル(C)、1−プロペニル(C)、2−プロペニル(C)、1−ブテニル(C)、2−ブテニル(C)、ブタジエニル(C)などが含まれる。C2−6アルケニル基の例には、前述のC2−4アルケニル基ならびにペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)などが含まれる。アルケニルのさらなる例には、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)などが含まれる。アルケニルのさらなる例には、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)などが含まれる。特記しない限り、アルケニル基の各場合は、独立して無置換(「無置換アルケニル」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換アルケニル」)である。ある態様において、アルケニル基は、非置換C2−10アルケニルである。ある態様において、アルケニル基は、置換C2−10アルケニルである。
本明細書で使用されるように、「ヘテロアルケニル」は、酸素、窒素または硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、1,2,3または4個のヘテロ原子)をさらに含む親鎖の内(すなわち、隣り合う炭素原子間に挿入されて)、および/または1つ以上の末端位置に配置されていてもよい。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜10個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および親鎖内の1以上のヘテロ原子を有する基(「ヘテロC2−10アルケニル」)をいう。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜9個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および親鎖内の1以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−9アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜8個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および親鎖内の1個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−8アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜7個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および親鎖内の1以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−7アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および親鎖内の1以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−6アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜5個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および親鎖内の1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−5アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜4個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および親鎖内の1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−4アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜3個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合および1つのヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−3アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および親鎖内の1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−6アルケニル」)。他に明記しない限り、ヘテロアルケニル基の各場合は、独立して無置換(「無置換ヘテロアルケニル」)または置換体(「置換ヘテロアルケニル」)である。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、非置換ヘテロC2−10アルケニルである。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、置換ヘテロC2−10アルケニルである。
本明細書で使用されるように、「アルキニル」は、2〜10個の炭素原子および1以上の炭素−炭素三重結合(例えば、1,2,3または4個の三重結合)を有する直鎖または分枝状炭化水素基のラジカルをいう(「C2−10アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜9個の炭素原子を有する(「C2−9アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜8個の炭素原子を有する(「C2−8アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜7個の炭素原子(「C2−7アルキニル」)を有する。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜6個の炭素原子を有する(「C2−6アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜5個の炭素原子を有する(「C2−5アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜4個の炭素原子を有する(「C2−4アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜3個の炭素原子を有する(「C2−3アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2個の炭素原子を有する(「Cアルキニル」)。1以上の炭素−炭素三重結合は、内部(2−ブチニルにおけるなど)または末端(1−ブチニルにおけるなど)であり得る。C2−4アルキニル基の例には、エチニル(C)、1−プロピニル(C)、2−プロピニル(C)、1−ブチニル(C)、2−ブチニル(C)などが含まれるが、これらに限定されない。C2−6アルケニル基の例には、上記のC2−4アルキニル基ならびにペンチニル(C)、ヘキシニル(C)などが含まれる。アルキニルのさらなる例としては、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)などが含まれる。特記しない限り、アルキニル基の各場合は、独立して無置換(「無置換アルキニル」)または1以上の置換基を有する置換(「置換アルキニル」)である。ある態様において、アルキニル基は、非置換C2−10アルキニルである。ある態様において、アルキニル基は、置換C2−10アルキニルである。
本明細書で使用されるように、「ヘテロアルキニル」は、親鎖内(すなわち、隣り合う炭素原子間に挿入されて)および/または親鎖の1つ以上の末端位置に配置された酸素、窒素または硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、1、2、3または4個のヘテロ原子)をさらに含む。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜10個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および親鎖内の1個以上のヘテロ原子を有する基(「ヘテロC2−10アルキニル」)をいう。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜9個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および親鎖内の1個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−9アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜8個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および親鎖内の1個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−8アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜7個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および親鎖内の1個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−7アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および親鎖内の1個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−6アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜5個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および親鎖内の1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−5アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜4個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および親鎖内の1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−4アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜3個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合および1個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−3アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および親鎖内の1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2−6アルキニル」)。特に明記しない限り、ヘテロアルキニル基の各場合は、独立して無置換(「無置換ヘテロアルキニル」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換ヘテロアルキニル」)である。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、非置換ヘテロC2−10アルキニルである。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、置換ヘテロC2−10アルキニルである。
本明細書で使用されるように、「カルボシクリル」または「カルボ環式」は、3〜10個の環状炭素原子(「C3−10カルボシクリル」)および非芳香族環系におけるヘテロ原子を含まない非芳香族環状炭化水素基のラジカルをいう。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜8個の環状炭素原子を有する(「C3−8カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜7個の環状炭素原子を有する(「C3−7カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜6個の環状炭素原子を有する(「C3−6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、4〜6個の環状炭素原子を有する(「C4−6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜6個の環状炭素原子を有する(「C5−6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜10個の環状炭素原子を有する(「C5−10カルボシクリル」)。C3−6カルボシクリル基の例には、限定はされないが、シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)等が含まれる。C3−8カルボシクリル基の例には、限定はされないが、シクロヘプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C),ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)などが含まれる。C3−10カルボシクリル基の例には、上記のC3−8カルボシクリル基ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C) デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが含まれる。前述の例が示すように、ある態様において、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)または多環式(例えば、二環系(「二環式カルボシクリル」)または三環系(「三環式カルボシクリル」)などの縮合、橋掛けまたはスピロ環系)であり、飽和であり得、または1つ以上の炭素−炭素二重結合または三重結合を含み得る。「カルボシクリル」はまた、上に定義したカルボシクリル環が、1個以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合しており、結合点がカルボシクリル環上にある環系を含み、かかる場合、炭素数は、カルボ環系における炭素数を引き続き指定する。特記しない限り、カルボシクリル基の各場合は、独立して無置換(「無置換カルボシクリル」)または1個以上の置換基を有する置換(「置換カルボシクリル」)である。ある態様において、カルボシクリル基は、非置換C3−10カルボシクリルである。ある態様において、カルボシクリル基は置換C3−10カルボシクリルである。
いくつかの態様において、「カルボシクリル」は、3〜10個の環状炭素原子を有する単環式飽和カルボシクリル基である(「C3−10シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3−8シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜6個の環状炭素原子を有する(「C3−6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、4〜6個の環状炭素原子を有する(「C4−6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜6個の環状炭素原子を有する(「C5−6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜10個の環状炭素原子を有する(「C5−10シクロアルキル」)。C5−6シクロアルキル基の例には、シクロペンチル(C)およびシクロヘキシル(C)が挙げられる。C3−6シクロアルキル基の例には、前記C5−6シクロアルキル基ならびにシクロプロピル(C)およびシクロブチル(C)が含まれる。C3−8シクロアルキル基の例には、前述のC3−6シクロアルキル基ならびにシクロヘプチル(C)およびシクロオクチル(C)が含まれる。特記しない限り、シクロアルキル基の各場合は、独立して非置換(「非置換シクロアルキル」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換シクロアルキル」)である。ある態様において、シクロアルキル基は、非置換C3−10シクロアルキルである。ある態様において、シクロアルキル基は、置換C3−10シクロアルキルである。
本明細書で使用するように、「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環式」は、環状炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する3〜14員の非芳香族環系のラジカルをいい、各ヘテロ原子は、独立して窒素、酸素および硫黄から選択される(「3−14員ヘテロシクリル」)。1つ以上の窒素原子を含むヘテロシクリル基において、結合点は、原子価が許す限り、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)または多環式(例えば、二環系(「二環式ヘテロシクリル」)または三環系(「三環式ヘテロシクリル」))などの縮合、橋掛けまたはスピロ環系であり得、1つ以上の炭素−炭素二重または三重結合を含み得る。ヘテロシクリル多環式環系は、一方または両方の環に1つ以上のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロシクリル」はまた、上記に定義したヘテロシクリル環が、1個以上のカルボシクリル基と縮合している環系を含み、ここで結合点はカルボシクリルまたはヘテロシクリル環上にあるか、または上記で定義したヘテロシクリル環は、結合点がヘテロシクリル環上にある1つ以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合しており、かかる場合、環員数はヘテロシクリル環系の環員数を指定し続ける。特記しない限り、ヘテロシクリルの各場合は、独立して無置換(「非置換ヘテロシクリル」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換ヘテロシクリル」)である。ある態様において、ヘテロシクリル基は、非置換3−14員ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリル基は、置換3−14員ヘテロシクリルである。
いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環状炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜10員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は窒素、酸素および硫黄から独立して選択される(「5−10員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環状炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜8員の非芳香族環系であり、各ヘテロ原子は窒素、酸素および硫黄から独立して選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜6員の非芳香族環系であり、各ヘテロ原子は、独立して窒素、酸素および硫黄から独立して選択される(「5−6員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、5−6員のヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1−3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5−6員のヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1−2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5−6員のヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
1個のヘテロ原子を含む例示的な3員ヘテロシクリル基には、限定されないが、アジルジニル、オキシラニル、チオレニルを含む。1個のヘテロ原子を含む例示的な4員ヘテロシクリル基には、限定されないが、アゼチジニル、オキセタニルおよびチエタニルを含む。1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基には、限定されないが、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリルおよびピロリル−2,5−ジオンを含む。2個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基には、限定されないが、ジオキソラニル、オキサチオラニルおよびジチオラニルを含む。3個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基には、限定されないが、トリアゾリニル、オキサジアゾリニルおよびチアジアゾリニルを含む。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基には、限定されないが、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニルおよびチアニルを含む。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基には、限定されないが、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、ジオキサニルを含む。3個のヘテロ原子を含む例示的な6員のヘテロシクリル基には、トリアジナニルを含む。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロシクリル基には、限定されないが、アゼパニル、オキセパニル、およびチエパニルを含む。1個のヘテロ原子を含む例示的な8員ヘテロシクリル基には、限定されないが、アゾカニル、オキセカニルおよびチオカニルを含む。例示的な二環式ヘテロシクリル基には、限定されないが、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロイソクロメニル、デカヒドロナフチリジニル、デカヒドロ−1,8−ナフチリジニル、オクタヒドロピロロ[3,2−b]ピロール、インドリニル、フタルイミジル、ナフタルイミジル、クロマニル、1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−b]ピロリル、5,6−ジヒドロ−4H−フロ[3,2−b]ピロリル、6,7−ジヒドロ−5H−フロ[3,2−b]ピラニル、5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラニル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロフロ[3,2−c]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−b]ピリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジニルなどを含む。
本明細書中で使用される場合、「アリール」は、芳香族環系に提供される6−14個の環状炭素原子および0個のヘテロ原子を有する、単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)4n+2芳香族環系(例えば、環状配列において共有される6、10、または14個のπ電子を有する)のラジカルをいう(「C6−14アリール」)。いくつかの態様において、アリール基は6個の環状炭素原子を有する(「Cアリール」;例えばフェニル)。いくつかの態様において、アリール基は10個の環状炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。いくつかの態様において、アリール基は14個の環状炭素原子を有する(「C14アリール」;例えばアントラシル)。「アリール」はまた、上記で定義したアリール環が、1つ以上のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合していて、そのラジカルまたは結合点がアリール環上にある環系を含み、かかる場合、炭素原子の数はアリール環系中の炭素原子の数を続けて指定する。特記しない限り、アリール基の各場合は、独立して非置換(「非置換アリール」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換アリール」)である。ある態様において、アリール基は、非置換C6−14アリールである。ある態様において、アリール基は、置換C6−14アリールである。
本明細書で使用されるように、「ヘテロアリール」は、5−14員の単環式または多環式(例えば、二環式、三環式)4n+2芳香族環系(例えば、環状配置において共有される6、10、または14個のπ電子を有する)のラジカルをいい、環状炭素原子および芳香族環系に備えられる1−4個の環ヘテロ原子を有し、各ヘテロ原子は独立して窒素、酸素および硫黄から選択される(「5−14員のヘテロアリール」)。1つ以上の窒素原子を含むヘテロアリール基において、結合点は、原子価が許す限り、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロアリール多環系は、一方または両方の環に1つ以上のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロアリール」には、上記に定義したように、ヘテロアリール環が、結合点がヘテロアリール環上にある1個以上のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合し、かかる場合、環員の数は、ヘテロアリール環系中の環員の数と続けて指定する。「ヘテロアリール」はまた、上記に定義したようにヘテロアリール環が、アリールまたはヘテロアリール環上のいずれかに結合点を有する1つ以上のアリール基と縮合している環系を含み、かかる場合、環員の数は、縮合多環式(アリール/ヘテロアリール)環系における環員の数を指定する。1つの環がヘテロ原子を含まない多環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリルなど)の場合、その結合点は、環のいずれか、すなわち、ヘテロ原子(例えば、2−インドリル)またはヘテロ原子を含まない環(例えば、5−インドリル)であり得る。
いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、芳香族環系中に提供される環状炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5−10員芳香族環系であり、各ヘテロ原子は、独立して窒素、酸素および硫黄から選択される(「5−10員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、芳香族環系中に提供される環状炭素原子および1−4個の環ヘテロ原子を有する5−8員芳香族環系であり、各ヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される(「5−8員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、芳香族環系中に提供される環状炭素原子および1−4個の環ヘテロ原子を有する5−6員の芳香族環系であり、各ヘテロ原子は、独立して窒素、酸素および硫黄から選択される(「5−6員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、5−6員のヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1−3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5−6員のヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1−2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5−6員のヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。特記しない限り、ヘテロアリール基の各場合は、独立して無置換(「無置換ヘテロアリール」)または1つ以上の置換基を有する置換(「置換ヘテロアリール」)である。ある態様において、ヘテロアリール基は、非置換5−14員ヘテロアリールである。ある態様において、ヘテロアリール基は、置換5−14員ヘテロアリールである。
1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基には、限定されないが、ピロリル、フラニルおよびチオフェニルが含まれる。2個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基には、限定されないが、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリルおよびイソチアゾリルが含まれる。3個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基には、限定されないが、トリアゾリル、オキサジアゾリルおよびチアジアゾリルが含まれる。4個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基には、限定されないが、テトラゾリルが含まれる。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員のヘテロアリール基には、ピリジニルが含まれるが、これに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基には、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルが含まれる。3または4個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基には、限定されないが、それぞれ、トリアジニルおよびテトラジニルが含まれる。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロアリール基には、限定されないが、アゼピニル、オキセピニル、およびチエピニルが含まれる。5,6員二環式ヘテロアリール基には、限定されないが、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリジニルおよびプリニルが含まれる。例示的な6,6−二環式ヘテロアリール基には、限定されないが、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニルおよびキナゾリニルが含まれる。例示的な三環式ヘテロアリール基には、限定されないが、フェナントリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルおよびフェナジニルが含まれる。
基に「エン」の接尾辞をつけることは、その基が二価の部分であることを示し、例えば、アルキレンはアルキルの二価部分であり、アルケニレンはアルケニルの二価部分であり、アルキニレンはアルキニルの二価部分であり、ヘテロアルキレンはヘテロアルキルの二価部分であり、ヘテロアルケニレンはヘテロアルケニルの二価部分であり、ヘテロアルキニレンはヘテロアルキニルの二価部分であり、カルボシクリレンはカルボシクリルの二価部分であり、ヘテロシクリレンはヘテロシクリルの二価部分であり、アリーレンはアリールの二価部分であり、ヘテロアリーレンはヘテロアリールの二価部分である。
上記から理解されるように、本明細書で定義されるように、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基は、ある態様において、任意に置換されている。任意に置換されていてもよい基は、置換または非置換されてもよい基(例えば、「置換」または「非置換」アルキル、「置換」または「非置換」アルケニル、「置換」または「非置換」アルキニル、「置換」または「非置換」ヘテロアルキル「置換」または「非置換」ヘテロアルケニル、「置換」または「非置換」ヘテロアルキニル、「置換」または「非置換」カルボシクリル、「置換」または「非置換」ヘテロシクリル、「置換」または「非置換」アリール、「非置換」ヘテロアリール基)である。一般に、用語「置換された」は、基上に存在する少なくとも1つの水素が、許容される置換基、例えば、置換により安定な化合物をもたらすか、例えば、再配列、環化、脱離、または他の反応によるなどの自発的に変換を受けない化合物を意味する。別段の指示がない限り、「置換された」基は、基の1つ以上の置換可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造における2つ以上の位置が置換されている場合、置換基は各位置で同じかまたは異なっている。「置換された」という用語は、有機化合物の許容可能な全ての置換基のいずれかとの置換を含むことが意図され、その置換基は、安定な化合物の形成をもたらす本明細書に記載のいずれかの置換基である。本発明は、安定な化合物に到達するために、かかる組み合わせのいずれかおよびすべてを意図する。本発明の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満たし、安定な部分の形成をもたらす水素置換基および/または本明細書に記載の任意の好適な置換基を有し得る。
炭素原子置換基の例示には、限定されないが、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−ON(Rbb、−N(Rbb、−N(Rbb 、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−C(ORcc、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−OC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−SOORaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa、−C(=S)N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−P(=O)(N(Rbb、−OP(=O)(N(Rbb、−NRbbP(=O)(Raa、−NRbbP(=O)(ORcc、−NRbbP(=O)(N(Rbb、−P(Rcc、−P(ORcc、−P(Rcc 、−P(ORcc 、−P(Rcc、−P(ORcc、−OP(Rcc、−OP(Rcc 、−OP(ORcc、−OP(ORcc 、−OP(Rcc、−OP(ORcc、−B(Raa、−B(ORcc、−BRaa(ORcc)、C1−10アルキル、C1−10パーハロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、ヘテロC1−10アルキル、ヘテロC2−10アルケニル、ヘテロC2−10アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−14員ヘテロシクリル、C6−14アリール、および5−14員ヘテロアリール、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して0、1、2、3、4、または5個のRdd基と置換されており、式中Xは対イオンであり;
または、炭素原子上の2つのジェミナルな水素は、=O、=S、=NN(Rbb、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)aa、=NRbb、または=NORcc基と置換され;
aaの各場合は独立して、C1−10アルキル、C1−10パーハロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、ヘテロC1−10アルキル、ヘテロC2−10アルケニル、ヘテロC2−10アルキニル、C3−10カルボシクリル、5−14員ヘテロアリール、または2つのRaa基が結合して3−14員のヘテロシクリルまたは5−14員のヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており、
bbの各場合は、独立して水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)(N(Rcc、C1−10アルキル、C1−10パーハロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、ヘテロC1−10アルキル、ヘテロC2−10アルケニル、ヘテロC2−10アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−14員のヘテロシクリル、C6−14アリール、および5−14員のヘテロアリール、、または2つのRbb基は結合して3−14員ヘテロシクリルまたは5−14員ヘテロアリール環を形成し、式中、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており、式中Xは対イオンであり;
ccの各場合は、独立して、水素、C1−10アルキル、C1−10パーハロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、ヘテロC1−10アルキル、ヘテロC2−10アルケニル、ヘテロC2−10アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−14員ヘテロシクリル、C6−14アリール、および5−14員ヘテロアリール、または2つのRcc基が結合して3−14員のヘテロシクリルまたは5−14員のヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており;
ddの各場合は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORee、−ON(Rff、−N(Rff、−N(Rff 、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−COH、−COee、−OC(=O)Ree、−OCOee、−C(=O)N(Rff、−OC(=O)N(Rff、−NRffC(=O)Ree、−NRffCOee、−NRffC(=O)N(Rff、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff、−OC(=NRff)N(Rff、−NRffC(=NRff)N(Rff、−NRffSOee、−SON(Rff、−SOee、−SOORee、−OSOee、−S(=O)Ree、−Si(Ree、−OSi(Ree、−C(=S)N(Rff、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)(ORee、−P(=O)(Ree、−OP(=O)(Ree、−OP(=O)(ORee、C1−6アルキル、C1−6パーハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロC1−6アルキル、ヘテロC2−6アルケニル、ヘテロC2−6アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−10員ヘテロシクリル、C6−10アリール、5−10員ヘテロアリール、式中、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されており、2つのジェミナルなRddは結合して=Oまたは=Sを形成し、式中、Xは対イオンであり;
eeの各場合は独立して、C1−6アルキル、C1−6パーハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロC1−6アルキル、ヘテロC2−6アルケニル、ヘテロC2−6アルキニル、C3−10カルボシクリル、C6−10アリール、3−10員ヘテロシクリル、3−10員ヘテロアリールから選択され、式中、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されており;
ffの各場合は、独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6パーハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロC1−6アルキル、ヘテロC2−6アルケニル、ヘテロC2−6アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−10員ヘテロシクリル、C6−10アリールおよび5−10員ヘテロアリール環から選択され、式中、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されており;および
ggの各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−OC1−6アルキル、−ON(C1−6アルキル)、−N(C1−6アルキル)、−N(C1−6アルキル) 、−NH(C1−6アルキル) 、−NH(C1−6アルキル)、−NH 、−N(OC1−6アルキル)(C1−6アルキル)、−N(OH)(C1−6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1−6アルキル、−SS(C1−6アルキル)、−C(=O)(C1−6アルキル)、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−OC(=O)(C1−6アルキル)、−OCO(C1−6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C1−6アルキル)、−OC(=O)NH(C1−6アルキル)、−NHC(=O)(C1−6アルキル)、−N(C1−6アルキル)C(=O)(C1−6アルキル)、−NHCO(C1−6アルキル)、−NHC(=O)N(C1−6アルキル)、−NHC(=O)NH(C1−6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1−6アルキル)、−OC(=NH)(C1−6アルキル)、−OC(=NH)OC1−6アルキル、−C(=NH)N(C1−6アルキル)、−C(=NH)NH(C1−6アルキル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1−6アルキル)、−OC(=NH)NH(C1−6アルキル)、−OC(=NH)NH、−NHC(=NH)N(C1−6アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1−6アルキル)、−SON(C1−6アルキル)、−SONH(C1−6アルキル)、−SONH、−SO(C1−6アルキル)、−SOO(C1−6アルキル)、−OSO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−Si(C1−6アルキル)、−OSi(C1−6アルキル)、C(=S)NH、−C(=O)S(C1−6アルキル)、−C(=S)SC1−6アルキル、−SC(=S)SC1−6アルキル、−P(=O)(OC1−6アルキル)、−P(=O)(C1−6アルキル)、−OP(=O)(C1−6アルキル)、−OP(=O)(OC1−6アルキル)、C1−6アルキル、C1−6パーハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、ヘテロC1−6アルキル、ヘテロC2−6アルケニル、ヘテロC2−6アルキニル、C3−10カルボシクリル、C6−10アリール、3−10員ヘテロシクリル、5−10員ヘテロアリール;または2つのジェミナルなRgg置換基は結合して=Oまたは=Sを形成し、式中Xは対イオンである。
本明細書に使用されているように、用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フロロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、またはヨウ素(ヨード、−I)をいう。
窒素原子は、原子価が許す限り、置換または非置換であり得、1級、2級、3級、および4級窒素原子を含む。例示の窒素原子置換基は、限定されないが、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa,−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)(ORcc、−P(=O)(Raa、−P(=O)(N(Rcc、C1−10アルキル、C1−10パーハロアルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、ヘテロC1−10アルキル、ヘテロC2−10アルケニル、ヘテロC2−10アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−14員ヘテロシクリル、C6−14アリール、および5−14員ヘテロアリールを含み、窒素原子に取り付けられた2つのRcc基は結合して3−14員ヘテロシクリル、または5−14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して0、1、2、3、4、または5個のRdd基と置換され、Raa、Rbb、RccおよびRddは、上記に定義したとおりである。
ある態様において、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基である(本明細書において「アミノ保護基」ともいう)。窒素保護基は、限定されないが、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1−10アルキル(例えば、アラルキル、ヘテロアラルキル)、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、ヘテロC1−10アルキル、ヘテロC2−10アルケニル、ヘテロC2−10アルキニル、C3−10カルボシクリル、3−14員ヘテロシクリル、C6−14アリール基、5−14員ヘテロアリールを含み、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アラルキル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して0、1、2、3、4、または5個のRdd基と置換され、ここで、Raa、Rbb、RccおよびRddは、上記に定義したとおりである。窒素保護基は、当該技術分野においてよく知られ、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含み、参照によって本明細書に組み込まれる。
例えば、アミド基(例えば、−C(=O)Raa)などの窒素保護基は、限定されないが、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフロロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキシアミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトロフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’−ジチオベンジルオキシアシルアミノ)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロシンナミド、N−アセチルメチオニン誘導体、o−ニトロベンズアミドおよびo−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミドを含む。
カルバマート基(例えば、−C(=O)ORaa)などの窒素保護基は、限定されないが、メチルカルバマート、エチルカルバマート、9−フルオレニルメチルカルバマート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバマート、9−(2,7−ジブロモ)フルオレニルメチルカルバマート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンシル)]メチルカルバマート、(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバマート、(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバマート、(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバマート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバマート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバマート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバマート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバマート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバマート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニルイル)エチルカルバマート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバマート(t−Bumeoc)、2−(2’−および4’−ピリジル)エチルカルバマート(Pyoc)、2−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバマート、t−ブチルカルバマート(BOCまたはBoc)、1−アダマンチルカルバマート(Adoc)、ビニルカルバマート(Voc)、アリルカルバマート(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバマート(Ipaoc)、シンナミルカルバマート(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバマート(Noc)、8−キノリルカルバマート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバマート、アルキルジチオカルバマート、ベンジルカルバマート(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバマート(Moz)、p−ニトロベンジルカルバマート、p−ブロモベンジルカルバマート、p−クロロベンジルカルバマート、2,4−ジクロロベンジルカルバマート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバマート(Msz)、9−アンスリルメチルカルバマート、ジフェニルメチルカルバマート、2−メチルチオエチルカルバマート、2−メチルスルホニルエチルカルバマート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバマート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバマート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバマート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバマート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバマート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバマート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバマート、m−クロロ−p−アシロキシベンジルカルバマート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバマート、5−ベンズイソキサゾリルメチルカルバマート、2−(トリフロロメチル)−6−クロモニルメチルカルバマート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバマート、3,5−ジメトキシベンジルカルバマート、o−ニトロベンジルカルバマート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバマート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバマート、t−アミルカルバマート、S−ベンジルチオカルバマート、p−シアノベンジルカルバマート、シクロブチルカルバマート、シクロヘキシルカルバマート、シクロペンチルカルバマート、シクロプロピルメチルカルバマート、p−デシロキシベンジルカルバマート、2,2−ジメトキシアシルビニルカルバマート、o−(N,N−ジメチルカルボキシアミド)ベンジルカルバマート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキシアミド)プロピルカルバマート、1,1−ジメチルプロピニルカルバマート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバマート、2−フラニルメチルカルバマート、2−ヨードエチルカルバマート、イソボルニルカルバマート、イソブチルカルバマート、イソニコチニルカルバマート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバマート、1−メチルシクロブチルカルバマート、1−メチルシクロヘキシルカルバマート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバマート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバマート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバマート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバマート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバマート、フェニルカルバマート、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバマート2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバマート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバマート、および2,4,6−トリメチルベンジルカルバマートを含む。
スルホンアミド基(例えば、−S(=O)aa)などの窒素保護基は、限定されないが、p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナンシルスルホンアミドを含む。
その他の窒素保護基は、限定されないが、フェノチアジニル−(10)−アシル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’−フェニルアミノチオアシル誘導体、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N−アセチルメチオニン誘導体、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピロオリン−3−イル)アミン、4級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリルアミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミン(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリチリデンアミン、N−5−クロロサリチリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボリン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタアシルクロミウム−またはタングステン)アシル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミデート、ジベンジルホスホルアミデート、ジフェニルホスホルアミデート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、および3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)を含む。ある態様において、窒素保護基は、ベンジル(Bn)、tert−ブチロキシカルボニル(BOC)、カルボベンジロキシ(Cbz)、9−フルレニルメチロキシカルボニル(Fmoc)、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、p−メトキシベンジル(PMB)、3,4−ジメトキシベンジル(DMPM)、p−メトキシフェニル(PMP)、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル(Troc)、トリフェニルメチル(Tr)、トシル(Ts)、ブロシル(Bs)、ノシル(Ns)、メシル(Ms)、トリフリル(Tf)、またはダンシル(Ds)である。
用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、−OHをいう。用語「置換ヒドロキシル」または延長による「置換ヒドロキシル、」は、直接に親分子に取り付けられた酸素原子が水素以外の基で置換されたヒドロキシル基をいい、−ORaa、−ON(Rbb、−OC(=O)SRaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−OC(=O)N(Rbb、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)N(Rbb、−OS(=O)Raa、−OSOaa、−OSi(Raa、−OP(Rcc、−OP(Rcc 、−OP(ORcc、−OP(ORcc 、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、および−OP(=O)(N(Rbb))を含み、ここで、Raa、Rbb、およびRccは本明細書に定義されたとおりである。
ある態様において、酸素原子上に存在する置換基は、酸素保護基である(本明細書において、「ヒドロキシル保護基」ともいう)酸素保護基は、限定されないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc 、−P(ORcc、P(ORcc 、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、および−P(=O)(N(Rbbを含み、ここで、Raa、Rbb、およびRccは本明細書に定義されたとおりである。酸素保護基は、当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されるものを含み、参照によって本明細書に組み込まれる。
酸素保護基の例示には、限定されないが、メチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、グアイアコルメチル(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラアヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p,p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4”−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4′,4″−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4′,4″−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾリル−1−イル)ビス(4′,4″−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アンスリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アンスリル、1,3−ベンゾジチオラン−2−イル、ベンズイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ギ酸塩、ベンゾイルギ酸塩、酢酸塩、クロロアセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフロロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p−クロロフェノキシアセテート、3−フェニルプロピオナート、4−オキソペンタノアート(レブリン酸塩)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノアート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロン酸エステル、アダマンタン酸エステル、クロトン酸エステル、4−メトキシクロトン酸エステル、安息香酸エステル、p−フェニル安息香酸エステル、2,4,6−トリメチル安息香酸エステル(メシト酸エステル)、炭酸メチル、9−フルオレニルメチルカーボナート(Fmoc)、炭酸エチル、2,2,2−トリクロロエチルカーボナート、(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカーボナート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカーボナート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボナート(Peoc)、炭酸イソブチル、ビニルカーボナーート、アリルカーボナート、t−ブチルカーボナート(BOCまたはBoc)、p−ニトロフェニルカーボナート、ベンジルカーボネート、p−メトキシベンジルカーボナート、3,4−ジメトキシベンジルカーボナート、o−ニトロベンジルカーボネート、p−ニトロベンジルカーボネート、S−ベンジルチオカーボナート、4−エトキシ−1−ナフチルカーボナート、メチルジチオカーボナート、2−ヨードベンゾアート、4−アジドブチラート、4−ニトロ−4−メチルペンタノアート、o−(ジブロモメチル)ベンゾアート、2−ホルミルベンゼンスホナート、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)ブチラート、2−(メチルチオメトキシメチル)ベンゾアート、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセタート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシアセタート、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシアセタート、クロロジフェニルアセタート、イソブチラート、モノスクシノアート、(E)−2−メチル−2−ブテノアート、o−(メトキシアシル)ベンゾアート、α−ナフトアート、硝酸塩、アルキルN、N、N’、N’−テトラメチルホスホロジアミダート、アルキルN−フェニルカルバマート、ホウ酸塩、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェナート、硫酸塩、メタンスルホナート(メシラート)、ベンジルスルホナートおよびトシラート(Ts)が含まれる。ある態様において、酸素保護基はシリルである。ある態様において、酸素保護基は、t−ブチルジフェニルシリス(TBDPS)、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)トリイソプロピルシリル(TIPS)、トリフェニルシリル(TPS)、トリエチルシリル(TES)トリメチルシリル(TMS)、トリイソプロピルシロキシメチル(TOM)、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、アリルカルボナート、2,2,2−トリクロロエチルカーボナート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカーボナート、メトキシメチル(MOM)、1−エトキシエチル(EE)、2−メトキシ−2−プロピル(MOP)、2,2,2−トリクロロエトキシエチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2−トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、p−メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(Tr)、メトキシトリチル(MMT)、ジメトキシトリチル(DMT)、アリル、p−メトキシベンジル(PMB)、t−ブチル、ベンジル(Bn)、アリルまたはピバロイル(Piv)である。
用語「アシル」は、一般式−C(=O)RX1、−C(=O)ORX1、−C(=O)−O−C(=O)RX1、−C(=O)SRX1、−C(=O)N(RX1、−C(=S)RX1、−C(=S)N(RX1、−C(=S)O(RX1)、−C(=S)S(RX1)、−C(=NRX1)RX1、−C(=NRX1)ORX1、−C(=NRX1)SRX1、および−C(=NRX1)N(RX1をいい、ここで、RX1は、水素;ハロゲン;置換または非置換ヒドロキシル;置換または非置換チオール;置換または非置換アミノ;置換または非置換アシル、環状、非環状、置換または非置換、分枝または非分枝脂肪族;環状、非環状、置換または非置換、分枝または非分枝ヘテロ脂肪族;環状、非環状、置換または非置換、分枝または非分枝アルキル;環状、非環状、置換または非置換、分枝または非分枝アルケニル;置換または非置換アルキニル;置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、脂肪族オキシ、ヘテロ脂肪族オキシ、アルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、脂肪族チオキシ、ヘテロ脂肪族チオキシ、アルキルチオキシ、ヘテロアルキルチオキシ、アリールチオキシ、ヘテロアリールチオキシ、モノまたはジ脂肪族アミノ、モノまたはジヘテロ脂肪族アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、モノまたはジヘテロアルキルアミノ、モノまたはジアリールアミノ、モノまたはジヘテロアリールアミノであるかまたは、2つのRX1基は、一緒になって5−6員ヘテロ環状環を形成する。例示のアシル基は、アルデヒド(−CHO)、カルボン酸(−COH)、ケトン、アシルハライド、エステル、アミド、イミン、カーボナート、カルバマート、および尿素を含む。アシル置換基は、限定されないが、本明細書に記載の任意の置換基を含み、安定部分(例えば、脂肪族、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロ脂肪族、ヘテロ環式、アリール、ヘテロアリール、アシル、オキソ、イミノ、チオオキソ、シアノ、イソシアノ、アミノ、アジド、ニトロ、ヒドロキシル、チオール、ハロ、脂肪族アミノ、ヘテロ脂肪族アミノ、アルキルアミノ、アリールアルキル、脂肪族オキシ、ヘテロ脂肪族オキシ、アルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、脂肪族チオキシ、ヘテロ脂肪族チオキシ、アルキルチオキシ、ヘテロアルキルチオキシ、アリールチオキシ、ヘテロアリールチオキシ、アシロキシおよび同様物の形成をもたらし、それらの各々は、さらに置換されてもされなくてもよい)を含む。
「対イオン」または「アニオン対イオン」は、電気的中性を維持するために、正電荷基と関連する負電荷基である。アニオン対イオンは、一価(すなわち、1個の形式上の負電荷を含む)であり得る。アニオン対イオンは、二価、三価などの多価(すなわち、2以上の形式上の負電荷を含む)であり得る。例示の対イオンは、ハライドイオン(例えば、F、Cl、Br、I)、NO 、ClO 、OH、HPO 、HCO 、HSO 、スルホナートイオン(例えば、メタンスルホナート、トリフロロメタンスルホナート、p−トルエンスルホナート、ベンゼンスルホナート、10−カンファ―スルホナート、ナフタレン−2−スルホナート、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホナート、エタン−1−スルホン酸−2−スルホナート、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホナート、エタン−1−スルホン酸−2−スルホナートなど)、カルボキシレートイオン(例えば、アセテート、プロパノアート、ベンゾアート、グリセラート、乳酸塩、酒石酸塩、グリコラート、グルコナートなど)、BF 、PF 、PF 、AsF 、SbF 、B[3,5−(CF、B(C 、BPh 、Al(OC(CF 、およびカルボランアニオン(例えば、CB1112 または(HCB11MeBr)を含む。多価の対イオンの例は、CO 2−、HPO 2−、PO 3−、B 2−、SO 2−、S 2−、カルボン酸塩アニオン(例えば、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、ピメリン酸塩、スベリン酸塩、アゼライン酸塩、セバシン酸塩、サリチル酸塩、フタル酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸など)およびカルボランを含む。
これらのおよび他の例示の置換基は、詳細な説明、例、および特許請求の範囲により詳細に記載されている。本発明は、上記の置換基の例示的列挙にいかなるやり方においても限定されるように意図されない。
その他の定義
以下の定義は、本願を通じて用いられるより一般的な用語である。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に許容し得る塩」は、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わずにヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適した塩をいい、合理的な利益/リスク比に見合っている。薬学的に許容し得る塩は、当該技術分野において周知である。例えば、Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences, 1977,66,1-19において薬学的に許容し得る塩を詳細に記載し、それは、本明細書中に参照によって組み入れられる。本発明の化合物の薬学的に許容し得る塩は、適切な無機および有機の酸および塩基に由来するものを含む。薬学的に許容し得る非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸と形成されるか、またはイオン交換のような当該技術分野で公知の他の方法を用いて形成されるアミノ基の塩である。その他の薬学的に許容し得る塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含む。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN+(C1−4アルキル)4塩が含まれる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらなる薬学的に許容し得る塩には、適切な場合には、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成された非毒性のアンモニウム、第4級アンモニウムおよびアミンカチオンを含む。
用語「溶媒和物」は、溶媒と、通常は加溶媒分解反応によって会合された化合物の形態をいう。この物理的会合は、水素結合を含み得る。従来の溶媒には、水、メタノール、エタノール、酢酸、DMSO、THF、ジエチルエーテルなどが含まれる。式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)で表される化合物は、例えば結晶形態で調製することができ、溶媒和することができる。適切な溶媒和物は、薬学的に許容し得る溶媒和物を含み、化学量論的溶媒和物および非化学量論的溶媒和物の両方をさらに含む。場合によっては、溶媒和物は、例えば、1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合に、単離することができるであろう。「溶媒和物」は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。代表的な溶媒和物は、水和物、エタノラートおよびメタノラートを含む。
用語「水和物」は、水と会合する化合物をいう。典型的には、化合物の水和物中に含まれる水分子の数は、水和物中の化合物分子の数に対して一定の比である。したがって、化合物の水和物は、例えば、一般式RxHOで表され、式中、Rは化合物であり、xは0より大きい数である。所与の化合物は、一水和物(xは1)、より低い水和物(xは0より大きい数で、1より小さい数、例えば、半水和物(R・0.5HO))、および多水和物(xは1より大きい数、例えば二水和物(R・2HO)および六水和物(R・6HO))である。
本明細書で使用される場合、用語「互変異性体」は、水素原子の少なくとも1つの形式的な移動および原子価における少なくとも1つの変化(例えば、単結合が二重結合に、三重結合が二重結合に、またはその逆)から生ずる2以上の互換的な形態を含む。互変異性体の正確な比は、温度、溶媒およびpHを含むいくつかの因子に依存する。互変異性化(すなわち、互変異性体対を提供する反応)は、酸または塩基によって触媒され得る。例示の互変異性化には、ケト−エノール、アミド−イミド、ラクタム−ラクチム、。エナミン−イミン、エナミン−(異なる)エナミン互変異性化を含む。
同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質または順序またはそれらの原子の空間における配置が異なる化合物は、「異性体」と呼ばれることも理解されるべきである。空間におけるそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。
互いに鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は「エナンチオマー」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、それは4つの異なる基に結合され、一対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その非対称中心の絶対配置により特徴付けることができ、カーン(Cahn)およびプレログ(Prelog)のRおよびS配列決定規則によって、または分子が偏光面を回転させ、右旋性または左旋性(すなわち、それぞれ(+)または(−)異性体として)として指定されるやり方によって記載される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーとして、またはその混合物として存在することができる。等量のエナンチオマーを含有する混合物は「ラセミ混合物」と呼ばれる。
用語「多形」は、特定の結晶充填配置における化合物の結晶形(またはその塩、水和物、または溶媒和物)をいう。すべての多形は同じ元素組成を有する。異なる結晶形は、通常、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性および/または溶解性を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度、および他の要因によって、1つの結晶形態が支配的になることがある。化合物の種々の多形は、異なる条件下での結晶化によって調製することができる。
「プロドラッグ」という用語は、誘導体を含む式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)および(VI)で表される化合物をいい、それらは、開裂可能な基を有し、加溶媒分解によってまたは生理学的条件下で、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)および(VI)で表される化合物となり、それらは生体内で薬学的に活性である。かかる例としては、コリンエステル誘導体など、N−アルキルモルホリンエステルなどを含むが、これらに限定されない。本発明の化合物の他の誘導体は、それらの酸形態および酸誘導体形態の両方で活性を有するが、酸感受性形態では、哺乳類生物における溶解性、組織適合性、または遅延放出の利点をしばしば提供する(Bundgard, Design of Prodrugs, pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 1985参照)。プロドラッグには、実務者に周知の酸誘導体、例えば、親酸と適切なアルコールとの反応によって調製されるエステル、または親酸化合物または酸無水物または混合無水物と置換もしくは非置換アミンとの反応によって調製されるアミドなどを含む。本発明の化合物にぶら下がる酸基に由来する単純な脂肪族または芳香族のエステル、アミドおよび無水物は、特定のプロドラッグである。ある場合には、(アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニル)オキシ)アルキルエステルなどのダブルエステル型プロドラッグを調製することが望ましい。ある場合には、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)で表される化合物のC−Cアルキル,C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、アリール、C−C12置換アリール、およびC−C12アリールアルキルエステルが望ましい。
投与が意図される「対象」は、限定されないが、ヒト(すなわち、任意の年齢層の男性または女性、例えば、小児対象(例えば、乳児、小児、青年)または成人対象(例えば、若年成人、中年の成人、または高齢の成人))および/または他の非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、および/またはイヌのような商業的に関連する哺乳類)および鳥類(例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、および/またはシチメンチョウなどの商業的に関連する鳥類)を含む。ある態様において、動物は哺乳動物である。動物は、オスまたはメス、および任意の発達段階であり得る。非ヒト動物は、トランスジェニック動物であってもよい。
本明細書で使用される用語「投与する(admnister)」、「投与する(administering)」または「投与(administration)」は、本発明の化合物またはその医薬組成物を移植、吸収、摂取、注入、吸入またはそうでなければ導入することをいう。
本明細書中で使用される場合、用語「処置」、「処置する(treat)」および「処置すること(treating)」は、「病的状態」(例えば、疾患、障害または状態など、またはその1以上の兆候、症状)の進行を逆転させ、緩和し、発症を遅延させ、または阻害することをいう。いくつかの態様において、1つ以上の兆候または症状が発現した後または観察された後に、処置を施してもよい。他の態様において、処置は、疾患または状態の兆候または症状の非存在下で施し得る。例えば、症状の発症の前に(例えば、症状の履歴および/または遺伝的または他の感受性因子を考慮して)処置を感受性個体に施してもよい。処置は、症状が解消した後、例えば、再発の遅延または防止のために継続され得る。
本明細書で使用される場合、用語「状態」、「疾患」、「障害」は互換的に用いられる。
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)で表される化合物の「有効量」は、所望の生物学的応答を引き出すのに十分な量をいう。当業者に理解されるであろうように、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物の有効量は、所望の生物学的終点、化合物の薬物動態、処置される状態、投与様式、および対象の年齢および健康などの因子に依存する。有効量は、治療的および予防的処置を包含する。例えば、がんの処置において、本発明の化合物の有効量は、腫瘍の負担を軽減するか、または腫瘍の増殖または拡大を止め得る。黄斑変性の処置において、本発明の化合物の有効量は、視力を改善し、視力喪失のリスクを減少し、または中心視力喪失の悪化を防止する。
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)で表される化合物の「治療的有効量」は、状態の処置において治療上の利益を提供し、または状態に関連する1つ以上の症状を遅延または最小化するために十分な量である。化合物の治療的有効量とは、単独で、または他の療法と組み合わせて、その状態の処置において治療上の利益をもたらす治療薬の量を意味する。用語「治療的有効量」は、全体療法を改善し、状態の症状または原因を軽減または回避し、または別の治療薬の治療効果を高める量を包含し得る。
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)で表される化合物の「予防的有効量」は、状態、その状態に関連する1以上の兆候を予防するか、またはその再発を防ぐために十分な量である。化合物の予防的に有効な量は、単独で、または他の薬剤と組み合わせて、症状の予防において予防的利益を提供する治療剤の量を意味する。用語「予防的有効量」は、全体の予防を改善するか、または別の予防剤の予防的有効性を高める量を包含し得る。
「増殖性疾患」とは、細胞の増殖による異常な増殖または拡張に起因して発症する疾患をいう(Walker, Cambridge Dictionary of Biology; Cambridge University Press: Cambridge, UK, 1990)。増殖性疾患は、1)正常に休止している細胞の病理学的増殖;2)正常な位置からの細胞の病理学的移動(例えば、腫瘍性細胞の転移);3)マトリックスメタロプロテイナーゼ(例えば、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼおよびエラスターゼ)などのタンパク質分解酵素の病理学的発現;または4)増殖性網膜症および腫瘍転移における病理学的血管新生と関連し得る。例示的な増殖性疾患には、がん(すなわち、「悪性新生物」)、良性新生物、血管新生に関連する疾患または血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患および自己免疫疾患に関連する疾患が含まれる。
用語「新生物」および「腫瘍」は、本明細書では互換的に使用され、塊の増殖が正常組織の成長と釣り合っていない異常な塊をいう。新生物または腫瘍は、以下の特徴:細胞分化(形態および機能を含む)の程度、増殖速度、局所浸潤および転移に応じて、「良性」または「悪性」であり得る。「良性新生物」は、一般によく分化しており、悪性新生物よりも特徴的に遅い増殖を示し、起源部位に局在している。加えて、良性新生物は、遠隔部位に浸透し、浸潤し、または転移する能力を有さない。例示的な良性新生物には、脂肪腫、軟骨腫、腺腫、アクロコドン、老人性血管腫、脂漏性角化症、レンチゴおよび皮脂性過形成が含まれるが、これらに限定されない。場合によっては、特定の「良性」腫瘍は、後に腫瘍の新生物細胞の亜集団におけるさらなる遺伝的変化に起因し得る悪性新生物を引き起こし、これらの腫瘍は、「前悪性新生物」と呼ばれる。前悪性新生物の例は、奇形腫である。対照的に、「悪性新生物」は一般に、分化不良(退形成)であり、周辺組織の進行性の浸透、浸潤および破壊を伴う特徴的に急速な増殖を有する。さらに、悪性新生物は、一般に遠隔部位に転移する能力を有する。
用語「転移」、「転移性」または「転移する」は、原発性または元の腫瘍から別の器官または組織へのがん細胞の拡散または移動をいい、典型的には、「二次腫瘍」、または原発性または元の腫瘍の組織型の「「二次細胞塊」であり、二次(転移性)腫瘍が位置する器官または組織のものではない。例えば、骨に移動した前立腺がんは転移前立腺がんと言われ、骨組織中に増殖するがん性前立腺がん細胞を含む。
本明細書で使用する用語「がん」は、悪性新生物をいう(Stedman’s Medical Dictionary, 25th ed.; Hensyl ed.; Williams & Wilkins: Philadelphia, 1990)。例示的ながんとしては、限定されないが、聴神経腫;腺癌;副腎がん;肛門がん;血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、血管肉腫);虫垂がん;良性モノクローナルガンマパシー;胆道がん(例えば、胆管がん);膀胱がん;乳がん(例えば、乳房の腺癌、乳房の乳頭状癌、乳がん、乳房の髄様癌);脳がん(例えば、髄膜腫、グリオブラストーマ、神経膠腫(例えば、星状細胞腫、乏突起神経膠腫)、髄芽腫);気管支がん;カルチノイド腫瘍;子宮頸癌(例えば、子宮頸部腺癌);絨毛癌;脊索腫;頭蓋咽頭腫;結腸直腸がん(例えば、結腸がん、直腸がん、結腸直腸腺癌);結合組織がん;上皮癌;上衣腫;内皮肉腫(例えば、カポジ肉腫、複数の特発性出血性肉腫);子宮内膜癌(例えば、子宮がん、子宮肉腫);食道がん(例えば、食道の腺癌、バレット腺癌);ユーイング肉腫;眼がん(例えば、眼内メラノーマ、網膜芽細胞腫);よく知られている好酸球増加症;胆のうがん;胃がん(例えば、胃腺癌);消化管間質腫瘍(GIST);生殖細胞がん;頭頸部がん(例えば、頭頚部扁平上皮癌、口腔がん(口腔扁平上皮癌など)、咽喉がん(例えば、喉頭がん、咽頭がん、鼻咽頭がん、口腔咽頭がん);造血がん(例えば、急性リンパ球性白血病(ALL)(例えば,B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば,B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば,B細胞CML、T細胞CML)および慢性リンパ性白血病(CLL)(例えば,B細胞CLL、T細胞CLL);ホジキンリンパ腫(例えば,B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)などのB細胞NHL)などのリンパ腫(例えば、びまん性大B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節周辺ゾーンB細胞リンパ腫、脾臓周辺ゾーンB細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、Burkittリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(Waldenstromのマクログロブリン血症)、毛様細胞白血病(HCL)、免疫芽球大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫、および中枢神経系原発(CNS)リンパ腫;前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)などのT細胞NHL(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、真菌症、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、リンパ節外ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸内病変タイプT細胞リンパ腫、皮下脂肪炎様T細胞リンパ腫、および未分化大細胞リンパ腫);上記の1つ以上の白血病/リンパ腫の混合物;および多発性骨髄腫(MM))、重鎖疾患(例えば、アルファ鎖疾患、ガンマ鎖疾患、ミュー鎖疾患);血管芽細胞腫;下咽頭癌;炎症性筋線維芽細胞腫;免疫細胞性アミロイドーシス;腎がん(例えば、腎芽細胞腫、別名Wilms’腫瘍、腎細胞癌);肝がん(例えば、肝細胞がん(HCC)、悪性肝がん);肺がん(例えば、気管支原発癌、小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺腺癌);平滑筋肉腫(LMS);肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症);筋肉がん;骨髄異形成症候群(MDS);中皮腫;骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板増加症(ET)、原発性骨髄線維症(AMM)、別名:骨髄線維症(MF)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症候群(HES)神経芽細胞腫;神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型または2型、シュワン細胞腫);神経内分泌がん(例えば、胃腸膵臓神経内分泌腫瘍(GEP−NET)、カルチノイド腫瘍);骨肉腫(例えば、骨がん);卵巣癌(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌);乳頭腺癌;膵臓癌(例えば、膵臓および腺癌、管状乳頭状粘液腫瘍(IPMN)、島細胞腫瘍);陰茎がん(例えば、陰茎および陰嚢のパジェット病);松果体;原発性神経外胚葉腫瘍(PNT);形質細胞新形成;腫瘍随伴症候群;上皮内新生物;前立腺がん(例えば、前立腺腺癌); 直腸がん;横紋筋肉腫;唾液腺がん;皮膚がん(例えば、扁平上皮癌(SCC)、角化細胞腫(KA)、メラノーマ、基底細胞癌(BCC));小腸がん(例えば、虫垂がん);軟部組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫)皮脂腺癌;小腸がん;汗腺がん;滑膜腫;精巣癌(例えば、精上皮腫、精巣胎児性癌);甲状腺がん(例えば、甲状腺の乳頭状癌、乳頭状甲状腺癌(PTC)、髄様甲状腺がん);尿道がん;膣がん;外陰部がん(例えば、外陰部のパジェット病)が含まれる。
用語「血管新生」は、新しい血管の形成および成長をいう。正常な血管新生は、創傷治癒の間、および損傷後の組織への血流を回復させるために、健康な対象の体内で生じる。身体は、血管新生を刺激する増殖因子および血管新生阻害剤などの多数の手段を介して血管新生を制御する。がん、糖尿病性盲目、加齢黄斑変性、関節リウマチおよび乾癬などの多くの疾患状態は、異常な(すなわち、増加したまたは過剰な)血管新生によって特徴付けされる。異常な血管新生は、正常な体内での血管新生よりも大きい血管新生、特に正常な血管新生(例えば、月経または創傷治癒)に関連しない成人における血管新生をいう。異常な血管新生は、病的な組織に供給し、および/または正常組織を破壊する新しい血管を生じさせ得、そしてがんの場合、新しい血管は、腫瘍細胞が循環へ逃げ出し、他の器官(腫瘍転移)に留まることを可能にする。ある態様において、血管新生に関連する疾患は腫瘍血管新生である。ある態様において、血管新生に関連する疾患には、限定されないが、乳がん、結腸直腸がん、食道がん、胃腸間質腫瘍(GIST)、腎臓(腎臓細胞)がん、肝臓(成人原発)がん、リンパ腫、メラノーマ、肺がん、卵巣上皮がん、膵臓がん、前立腺がん、胃(胃部)がんを含む。
本明細書中で使用される場合、「炎症性疾患」は、炎症によって引き起こされるか、炎症に起因するか、または炎症をもたらす疾患をいう。用語「炎症性疾患」はまた、異常な組織損傷および/または細胞死をもたらすマクロファージ、顆粒球および/またはTリンパ球による誇張された応答を引き起こす調節不全の炎症反応をいってもよい。炎症性疾患は、急性または慢性の炎症状態のいずれかであり得、感染または非感染性の原因に起因し得る。炎症性疾患としては、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、自己免疫障害、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発性痛症(PMR)、痛風関節炎、変形性関節症、腱炎、滑液包炎、嚢胞性線維症、骨関節炎、慢性関節リウマチ、炎症性関節炎、シェーグレン症候群、巨細胞性動脈炎、進行性全身性硬化症(強皮症)、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、糖尿病(例えば、I型)、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、グレーブス病、グッドパスチャー病、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、悪性貧血、炎症性皮膚病、通常の間質性肺炎(UIP)、アスベスト症、珪肺症、気管支拡張症、ベリリウム症、タルク塵肺、塵肺症、サルコイドーシス、剥離性間質性肺炎、リンパ球様間質性肺炎、巨細胞間質性肺炎、細胞間質性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、ウェゲナー肉芽腫症および関連する形態の血管炎(側頭動脈炎および結節性多発性動脈炎)、炎症性皮膚病、肝炎、遅延型過敏反応(例えば、毒性アイビー皮膚炎)、肺炎、気道炎症、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、脳炎、即時型過敏反応、喘息、花粉症、アレルギー、急性アナフィラキシー、リウマチ熱、糸球体腎炎、腎盂腎炎、蜂巣炎、膀胱炎、慢性胆嚢炎、虚血(虚血性傷害)、再灌流障害、同種移植片拒絶反応、宿主対移植片拒絶反応、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頸管炎、胆道炎、絨毛羊膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、線維炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、腹膜炎、卵巣炎、鼻炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、睾丸炎、扁桃炎、尿道炎、膀胱炎、ぶどう膜炎、膣炎、脈管炎、外陰炎、外陰膣炎、脈管炎、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断性脊髄炎、壊死性筋膜炎、および壊死性腸炎を含む。ある態様において、炎症性疾患は関節炎である。
本明細書で使用される「自己免疫疾患」は、通常、体内に存在する物質および組織に対する対象の体内での不適切な免疫応答から生じる疾患をいう。言い換えれば、免疫系は身体のある部分を病原体として間違え、それ自身の細胞を攻撃する。これは、特定の器官(例えば、自己免疫性甲状腺炎)に限定されてもよく、または異なる場所(例えば、肺および腎臓の両方の基底膜に影響を及ぼすグッドパスチャー病)の特定の組織に関与してもよい。自己免疫疾患の処置は、典型的には免疫抑制剤、例えば免疫応答を低下させる薬物療法である。自己免疫疾患には、限定されないが、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、壊死性血管炎、リンパ節炎、結節周囲動脈炎、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、関節炎、乾癬性関節炎、全身性エリテマトーデス、乾癬、潰瘍性大腸炎、全身性硬化症、皮膚筋炎/多発性筋炎、抗リン脂質抗体症候群、強皮症、尋常性天疱瘡、ANCA関連脈管炎(例えば、ウェゲナー肉芽腫症、顕微鏡的多発性血管炎)、尿道炎、シェーグレン症候群、クローン病、ライター症候群、強直性脊椎炎、ライム関節炎、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎および心筋症を含むが、これらに限定されない。ある態様において、自己免疫疾患は、自己免疫性糸球体腎炎、免疫グロブリン血症、または全身性エリテマトーデス(SLE)である。
用語「自己炎症性疾患」は、類似しているが自己免疫疾患とは異なる疾患のカテゴリーをいう。自己炎症性疾患および自己免疫疾患は、両方の障害群が、対象自身の組織を攻撃する免疫系に由来し、結果として炎症を増加させることに、共通の特徴を共有する。自己炎症性疾患では、対象の先天性免疫系は、知られざる理由で炎症を引き起こす。先天性免疫系は、対象における自己抗体または自己抗原に遭遇したことがないにもかかわらず反応する。自己炎症性障害は、発熱、発疹または関節腫脹などの症状を引き起こす炎症の激しいエピソードによって特徴付けられる。これらの疾患はまた、重要な器官における血中タンパク質の潜在的に致死的な蓄積であるアミロイド症のリスクを負う。自己炎症性疾患には、家族性地中海熱(FMF)、新生児発症多系統炎症性疾患(NOMID)、腫瘍壊死因子(TNF)、受容体関連周期性症候群(TRAPS)、インターロイキン−1受容体アンタゴニストの欠損(DIRA)、およびベーチェット病が含まれるが、それらに限定はされない。
用語「生体試料」は、組織試料(組織切片および組織の針生検など)を含む任意の試料;細胞試料(例えば、細胞学的スミア(Papまたは血液スミアなど)または顕微解剖によって得られた細胞の試料);全生物のサンプル(酵母または細菌の試料など)、または細胞フラクション、細片、細胞小器官(細胞を溶解し、その成分を遠心分離などにより分離することによって得られるものなど)をいう。その他の生体試料には、血液、血清、尿、精液、糞便、脳脊髄液、間質液、粘液、涙、汗、膿、生検組織(例えば、外科生検または針生検により得られる)、乳頭吸引物、ミルク、膣液、唾液、スワブ(口腔スワブなど)、または第1の生体試料に由来する生体分子を含む任意の物質が含まれる。生体試料はまた、トランスジェニック卵母細胞、精子細胞、胚盤胞、胚、胎児、ドナー細胞、または細胞核などのトランスジェニックである生体試料を含む。
本明細書中で使用される場合、用語「アポトーシス」とは、細胞自殺の選択的な形態へ導き、容易に観察可能な形態学的および生化学的現象に特徴付けられる生化学的事象の調節されたネットワークをいう。アポトーシスを受けている細胞は、特徴的な形態学的および生化学的特徴を示す。これらの特徴には、クロマチン凝集または凝縮、DNA断片化、核および細胞質凝縮、リボソーム、形態学的にインタクトなミトコンドリア、および核物質を含有する膜結合小胞(アポトーシス小体)への細胞質および核の分配を含む。ミトコンドリアからのチトクロームC放出は、アポトーシスを伴うミトコンドリア外膜の透過化の兆候として見られる。
本明細書中で使用される場合、「阻害」、「阻害する(inhibiting)」、「阻害する(inhibit)」および「阻害剤」などは、抗アポトーシスBCL−2族タンパク質の活性を低下、遅延、停止または防止する化合物の能力をいう(「生存促進性BCL−2ファミリータンパク質」、例えば、MCL−1とも呼ばれる)。ある態様において、かかる阻害は約1%〜99.9%である。ある態様において、阻害は約1%〜約95%である。ある態様において、阻害は、約5%〜90%である。ある態様において、阻害は約10%〜85%である。ある態様において、阻害は約15%〜80%である。ある態様において、阻害は約20%〜75%である。ある態様において、阻害は約25%〜70%である。ある態様において、阻害は、約30%〜65%である。ある態様において、阻害は、約35%〜60%である。ある態様において、阻害は約40%〜55%である。ある態様において、阻害は約45%〜50%である。ある態様において、阻害は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99.9%である。
化合物が特定のBCL−2ファミリータンパク質を「選択的に」阻害する(すなわち化合物がその「選択的阻害剤」と称される場合)と言われる場合、化合物は特異的BCL−2ファミリータンパク質を異なるBCL−2ファミリータンパク質を阻害するよりもより大きく阻害する(例えば、1倍以上、2倍以上、5倍以上、10倍以上、30倍以上、100倍以上、1000倍以上、10,000倍以上および/または:2倍以下、5倍以下、10倍以下、30倍以下、100倍以下、または1000倍以下、または10,000倍以下)。選択的MCL−1阻害剤(すなわち、選択的にMCL−1を阻害する化合物)は、MCL−1を異なるBCL−2ファミリータンパク質を阻害するよりもより大きく(例えば、1倍を超え、2倍以上、5倍以上、10倍以上、30倍以上、100倍以上、1000倍以上、または10,000倍以上、および/または2倍以下、 5倍以下、10倍以下、30倍以下、100倍以下、1,000倍以下、または10,000倍以下)阻害する。
「BCL−2ファミリー」は、アポトーシスレギュレーターBCL−2ファミリーをいい、これは、主に外部ミトコンドリア膜の完全性を調節することによって、細胞におけるアポトーシスを調節する進化関連タンパク質のファミリーである(Czabotar et al., Nat. Rev. Mol. Cell Biol., 2014, 15, 49-63)。BCL−2ファミリーメンバータンパク質は、「プロアポトーシス」(例えば、BAX、BAD、BAK、BOK)または「抗アポトーシス」(例えば、BCL−2、BCL−X、BCL−W、MCL−1)であり得る。抗アポトーシスBCL−2サブファミリーのタンパク質は、BH1−4と名付けられた4つまでのBH(BCL−2同類)ドメインを有し、細胞がアポトーシスに入るのを防ぐ。BCL−2プロアポトーシスは、マルチドメインのアポトーシス促進タンパク質およびBH3のみのタンパク質にさらに分類することができる。マルチドメインのプロアポトーシスエフェクタであるBAXおよびBAKも、4つのBH(BH1−4)領域を含み、オリゴマー化媒介ミトコンドリア外膜透過化(MOMP)によって細胞死を促進する。BH3のみのタンパク質は、配列類似性のBH3領域を共有する。このグループのメンバーには、BID、BIM、BAD、BMF、BIK、PUMA、NOXA、HRK/DP5(Harakiri)、NIX、およびBNIP3が含まれる。BH3ドメインは16〜25アミノ酸残基の長さであり、いくつかのBH3ペプチドは細胞に導入されるときアポトーシスを促進し得る。BCL−2ファミリータンパク質の3つのグループは、細胞の運命を調節する反対の機能の微妙なバランスのとれたネットワークを形成する。ある態様において、BCL−2は、BCL−2抗アポトーシス剤である。ある態様において、BCL−2抗アポトーシスは、BCL−2、BCL−W、BCL−X、またはMCL−1である。ある態様において、BCL−2抗アポトーシスはMCL−1である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2ファミリーの少なくとも1つの抗アポトーシスタンパク質メンバーと相互作用(例えば、阻害または活性化)し、それによってアポトーシスを増強することができる。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2ファミリーの少なくとも1つの抗アポトーシスタンパク質メンバーと相互作用し、その分解を誘発することができる。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2ファミリーの少なくとも1つのアポトーシス促進タンパク質メンバーと相互作用し、それによってアポトーシスを増強することができる。BCL−2ファミリーに属するタンパク質は、「BCL−2メンバー」または「BCL−2ファミリーメンバー」と呼ばれ得る。マルチドメインBCL−2ファミリーに属するタンパク質は、限定されないが、BAK(BAK1)、BAX、親BCL−2、A1(BCL2L1)、BCL−X(BCL2L1)、BCL−W(BCL2L2)、BCL−B(BCL2L10)、BCL−RAMBO(BCL2L13)、BCL−G(BCL2L14)、BOK、およびMCL−1を含む。本明細書で使用する「BCL−2」または「親BCL−2」は、細胞のアポトーシスを調節するのを助けるBCL−2ファミリーの抗アポトーシスメンバーであるB細胞リンパ腫2をいう。本明細書中で使用される場合、「BCL−X」は,B細胞リンパ腫超長をいう。本明細書中で使用される場合、「MCL−1」は、誘発された骨髄性白血病細胞分化タンパク質MCL−1をいう。本明細書に記載のBCL−2ファミリータンパク質の任意のアイソフォームは、本発明の範囲内であると考えられる。
用語「依存症」は、生存のために抗アポトーシスタンパク質への細胞依存をいう。例えば、細胞は、抗アポトーシスタンパク質が細胞内でアポトーシス(すなわち、プログラムされた細胞死)を調節する場合、抗アポトーシスタンパク質依存症にされる。いくつかの例では、細胞は、生存のために抗アポトーシスBCL−2ファミリーメンバータンパク質依存症にすることができ、BCL−2ファミリーメンバータンパク質は、細胞内のアポトーシスを緩和する。いくつかの例において、タンパク質に対する細胞の依存症は、タンパク質の過剰発現またはタンパク質の優勢な発現対細胞内の他の関連タンパク質と一致する。いくつかの例において、1つ以上のBCL−2ファミリーメンバータンパク質(例えば、BCL−2、BCL−X、MCL−1)に依存症である細胞は、細胞において過剰発現および/または大部分発現される。
図1Aは、化合物1(「Mclin」)がMCL−1依存症のがん細胞株、H23において0.6μMのEC50でアポトーシスを誘発することを示す。図1Bは、1μMの化合物1が、MCL−1依存症がん細胞株、H23およびH82において強固なアポトーシスを誘発することを示す。
図2Aは、DMS53、SW1417、およびH82の3つの細胞株がBCL−2、BCL−XおよびMCL−1に対してそれぞれ選択的に依存症にされることを示す。図2Bは、DMS53、SW1417、およびH82細胞株における化合物1(「Mclin」)および他のBCL−2およびBCL−X阻害剤によるアポトーシス誘発を示す。化合物1(「Mclin」)は、BCL−2またはBCL−X依存症がん細胞株よりもMCL−1依存症がん細胞株において選択的にアポトーシスを誘発する。
図3Aは、示された化合物のEC50が、H23およびH82を含むMCL−1依存症がん細胞株においてアポトーシスを引き起こすことを示す。これらの化合物は、必須のアポトーシスエフェクタ、BaxおよびBakに対する欠損細胞におけるアポトーシスを誘発しない。
図4は、示された化合物のEC50が、MCL−1依存症がん細胞株H23においてアポトーシスを引き起こすことを示す。
本発明のある態様の詳細な説明
本発明は、フェニルスルホンアミド−ベンゾフラン誘導体である式(I)、(II)、(V)および(VI)で表される化合物を提供する。該化合物は、BCL−2ファミリーメンバータンパク質の阻害剤である。ある態様において、化合物は、BCL−2ファミリーメンバータンパク質MCL−1の選択的阻害剤である。本明細書に記載のこれらの化合物および他の化合物は、増殖性疾患の予防および/または処置に有用であり得る。増殖性疾患を処置および/または予防するために式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物を使用する方法もまた提供される。例示的な増殖性疾患には、がん、良性新生物、血管新生に関連する疾患、炎症性疾患、自己炎症性疾患、および自己免疫疾患が含まれるが、これらに限定されない。
化合物
上記に一般的に記載されているように、本明細書では、式(I)の化合物が提供される。該化合物は、フェニルスルホンアミド−ベンゾフラン誘導体である。ある態様において、本開示は、式(I):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩を提供し、
式中、Rは、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキル;
の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシル、
nは0、1、2、3、4、または5;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基;
は、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいC1−6アルキル;
およびR3Aの各々は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
3Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、nは1で、式(I)で表される化合物は式(I−a):
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、および式(I)で表される化合物は、式(I−b):
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、式(I)で表される化合物は、式(I−c):
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、式(I)で表される化合物は、式(I−d):
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは4、および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のうちの1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは5、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nが1で、Rがハロゲンである。ある態様において、nが1で、RがFである。ある態様において、nが1で、RがClである。ある態様において、nが1で、RがBrである。ある態様において、nが1で、RがIである。ある態様において、nは1であり、Rは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、nは1であり、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。ある態様において、nは1であり、Rは−OR3Aであり、R3Aは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、nは1であり、Rは−OHである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−6アルキルである。ある態様におい、nは1であり、Rは−OCHである。ある態様において、nは1であり、Rは−OEtである。ある態様において、nは1であり、Rは−OPrである。ある態様において、nは1であり、Rは−OPrまたは−OiPrである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rは−N(R3B;およびR3Bの各場合は、本明細書に定義されたとおりである。ある態様において、nは1であり、Rは−N(R3Bであり;およびR3Bは水素、任意に置換アルキル、または窒素保護基である。ある態様において、nは1であり、Rは−NHR3Bであり;およびR3Bは本明細書に定義されたとおりである。ある態様において、nは1であり、Rは−N(R3Bであり;およびR3Bは水素、任意に置換アルキル、または窒素保護基である。ある態様において、nは1であり、Rは−NHである。ある態様において、nは1であり、RはN(CH)R3Bであり;R3Bは、本明細書に定義されたとおりである。ある態様において、nは1であり、RはN(CH)R3Bであり;R3Bは水素、任意に置換アルキル、または窒素保護基である。ある態様において、nは1であり、Rは−N(CHである。
ある態様において、nは1であり、Rはハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換アルキル、、−OR3A、−N(R3B、または置換アシル、およびRは独立してハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rはハロゲンであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは置換されたC1−6アルキルであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは非置換C1−6アルキルであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは置換されたC1−6アルキルであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;Rはハロゲンであり;そしてR3Aは、水素または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;Rはハロゲンであり;R3Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;Rはハロゲンであり;R3Aは非置換アルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;Rはハロゲンであり;R3Aはメチルまたはエチルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;Rはハロゲンであり;R3Aは置換アルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−N(R3Bであり;Rはハロゲンである。ある態様において、nは1であり;Rは−N(R3Bであり;Rはハロゲンであり;R3Bの各場合は、水素、任意に置換されていてもよい置換アルキル、または窒素保護基である。ある態様において、nは1であり;Rは−NHR3Bであり;Rはハロゲンであり;およびR3Bは、水素、任意に置換されていてもよい置換アルキル、または窒素保護基である。ある態様において、nは1であり;Rは−N(CH)R3Bであり;Rはハロゲンであり;およびR3Bは、水素、任意に置換されていてもよい置換アルキル、または窒素保護基である。
ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり、nは1であり;Rはハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rはハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、Rは置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rはハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rはハロゲン、任意に置換されていてもよいアルキル、または−OR3Aであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、RはC1−6アルキルであり;nは1であり;Rはハロゲン、任意に置換されていてもよいアルキル、または−OR3A、または任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。
ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;Rは独立して、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、-CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルであり;Rは独立して、非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、-CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、Rは、置換C1−6アルキルであり;Rは独立して、置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、-CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。ある態様において、Rは、置換C1−6アルキルであり;Rは独立して、非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、-CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルであり;Rは独立してハロゲンである。
一般的に上述したように、本明細書では、式(II)で表される化合物が提供される。該化合物は、フェニルスルホンアミド−ベンゾフラン誘導体である。ある態様において、本開示は、式(II)
で表される化合物、その薬学的に許容し得る塩を提供する。
式中
は、水素、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいアルキルであり;
の各場合は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、任意に置換されていてもよいアシルであり;
nは0,1,2,3,4または5であり;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基であり;
はハロゲンまたは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
およびR3Aの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
3Bは、独立してハロゲン、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR3Bが介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
は、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR6A、−N(R6Bまたは任意に置換されていてもよいアシルであり;
6Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基; および
6Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR6Bは、介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、nは1であり、式(II)の化合物は、式(II−a):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1であり、式(II)の化合物は、式(II−b):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1であり、式(II)の化合物は、式(II−c):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1であり、式(II)の化合物は、式(II−d):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3あり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは4であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは5であり、式(II)の化合物は、以下の式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、本発明は、式(V):
で表される化合物およびその薬学的に許容し得る塩を提供する。式中;
は、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルであり;
の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシル、
3Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
3Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
nは0、1、2、3、4、または5;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基;
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR7A、−N(R7B、または任意に置換されていてもよいアシル、
7Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
7Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR7Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR8A、−N(R8B、または任意に置換されていてもよいアシル、
8Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
8Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR8Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;および
の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−ORNA、−N(RNB、または任意に置換されていてもよいアシル、
NAは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
NBの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのRNBは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
の少なくとも1つの場合は、水素、−OH、または−NHではない。
ある態様において、式(V)で表される化合物は、以下の式:
で表される化合物のいずれか1つではない。
ある態様において、nは1であり、式(V)の化合物は、式(V−a):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1であり、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは4であり、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは5であり、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(V)の化合物は、以下の式:
で表される化合物の一つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、本発明は、式(VI):
で表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩を提供する。式中:
は、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルであり;
の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシル、
3Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
3Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
nは0、1、2、3、4、または5;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基;
は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR7A、−N(R7B、または任意に置換されていてもよいアシル、
7Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
7Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR7Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR8A、−N(R8B、または任意に置換されていてもよいアシル、
8Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;および
8Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR8Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;および
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアシル、−OR、または−N(R9Bであり;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基;
9Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR8Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
10は、任意に置換されていてもよいアルキル、または−OR10A;および
10Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。
ある態様において、nは1であり、式(VI)の化合物は式(VI−a):
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1であり、式(VI)の化合物は以下の式:
で表される化合物の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2であり、式(VI)の化合物は以下の式:
で表される化合物の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3であり、式(VI)の化合物は以下の式:
で表される化合物の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは4であり、式(VI)の化合物は以下の式:
で表される化合物の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは5であり、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(VI)の化合物は、以下の式:
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、以下の式
で表される化合物は、本発明から除かれる。
本明細書に一般的に定義されているように、nは0、1、2、3、4または5である。ある態様において、nは0である。ある態様において、nは1である。ある態様において、nは2である。ある態様において、nは3である。ある態様において、nは4である。ある態様において、nは5である。

本明細書で一般的に定義されるように、Rは、水素、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲンである。ある態様において、Rは−Cl、−Br、−Fまたは−Iである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはn−プロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rは、置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−C1−6アルキル−O−C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルである。ある態様において、Rは.C1−3アルキル−OCHである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−OCHである。ある態様において、Rは−CH−O−C1−6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH−O−C1−3アルキルである。ある態様において、Rは−CH−O−CHである。ある態様において、Rは−C1−6アルキル−Nである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−Nである。ある態様において、Rは−CHである。ある態様において、Rは−C1−6アルキル−CNである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−CNである。ある態様において、Rは−CHCNである。
ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキル−O−R10あり、R10は、水素または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキル−O−R10であり、R10は、水素または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキル−O−R10であり、R10は、水素または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−3アルキル−O−R10であり、R10は、水素または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは−CH−O−R10であり、ここでR10は水素または任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R10は任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R10は任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、R10は、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、R10は任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、R10は、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、R10はメチルである。ある態様において、R10はエチルである。ある態様において、R10はn−プロピルである。ある態様において、R10はイソプロピルである。ある態様において、R10はn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。

本明細書で一般的に定義されるように、Rの各場合は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはn−プロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはn−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rは、置換されたC1−6アルキルである。
本明細書に一般的に定義されているように、Rの各場合は、独立して水素、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合はハロゲンである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−Fである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−Clである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−Brである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−Iである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、メチルまたはエチルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、メチルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合はn−プロピルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合はイソプロピルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−OR3Aであり;R3Aは本明細書で定義される通りである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−OHである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OR3Aであり;R3Aは任意には置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OR3Aであり; R3Aは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OR3Aであり;R3Aは置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−OCHである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OEtである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OPrである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OiPrである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−OR3Aであり;R3Aは置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−N(R3Bであり、R3Bの各例は本明細書で定義される通りである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−N(R3Bであり;R3Bの各場合は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NHR3Bであり;R3Bは本明細書で定義される通りである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NHR3Bであり、Rは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NHである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−NHR3Bであり、R3Bは本明細書で定義される通りである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NHR3Bであり、Rは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NHである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−N(CH)R3Bであり;R3Bは本明細書で定義される通りである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−N(CH)R3Bであり;そしてR3Bは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NHCHである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−N(CH)R3Bであり、R3Bは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−N(CH)R3Bであり、R3Bは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−N(CH)R3Bであり、R3Bは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−N(CHである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−N(CH)R3Bであり、R3Bは置換されたC1−6アルキルである。
本明細書に一般的に定義されるように、R3Aの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、R3Aは水素である。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R3Aは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R3Aは酸素保護基である。
本明細書に一般的に定義されるように、R3Bの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、2つのR3Bは、介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。ある態様において、R3Bは水素である。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R3Bは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R3Bは窒素保護基である。ある態様において、2つのR3Bは、介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。

本明細書において一般的に定義されるように、Rは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルまたは窒素保護基である。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rは窒素保護基である。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、アセチル(例えば、−C(=O)CH)である。ある態様において、Rは−C(=O)C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−C(=O)C1−3アルキルである。ある態様において、Rは−C(=O)CHCHCHである。

本明細書において一般的に定義されているように、Rはハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rはハロゲンである。ある態様において、R5はフッ素(−F)である。ある態様において、Rは塩素(−Cl)である。ある態様において、Rは臭素(−Br)である。ある態様において、Rはヨウ素(−I)である。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rは窒素保護基である。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rはアセチルである。

本明細書において一般的に定義されるように、Rは、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR6A、−N(R6Bまたは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rはハロゲンである。ある態様において、Rは−Fである。ある態様において、Rは−Clである。ある態様において、Rは−Brである。ある態様において、Rは−Iである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは、メチルまたはエチルである。ある態様において、Rは置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OR6Aであり;R6Aは本明細書で定義のとおりである。ある態様において、Rは−OHである。ある態様において、Rは−OR6Aであり;R6Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは−OR6Aであり;R6Aは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OR6Aであり;R6Aは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OCHである。ある態様において、Rは−OEtである。ある態様において、Rは−OPrである。ある態様において、Rは−OiPrである。ある態様において、Rは−OR6Aであり、R6は置換されたC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−N(R6Bであり、R6Bの各場合は本明細書で定義したとおりである。ある態様において、Rは−N(R6Bであり、R6Bの各場合は水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHR6Bであり、R6Bは本明細書で定義されるとおりである。 ある態様において、Rは−NHR6Bであり、R6Bは水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHである。ある態様において、Rは−NHR6Bであり、R6Bは本明細書で定義されるとおりである。ある実施形態において、Rは−NHR6Bであり、R6Bは水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHである。ある態様において、Rは−N(CH)R6Bであり;R6Bは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、Rは−N(CH)R6Bであり;R6Bは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHCHである。ある態様において、Rは−N(CH)R6Bであり;R6Bは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは−N(CH)R6Bであり;R6Bは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−N(CH)R6Bであり;R6Bは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−N(CHである。ある態様において、Rは−N(CH)R6Bであり;R6Bは置換されたC1−6アルキルである。
本明細書において一般的に定義されるように、R6Aの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、R6Aは水素である。ある態様において、R6Aは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R6Aは、任意置換されたアルケニルである。ある態様において、R6Aは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R6Aは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R6Aは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R6Aは任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R6Aは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R6Aは酸素保護基である。
本明細書において一般的に定義されるように、R6Bの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR6Bが介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。ある態様において、R6Bは水素である。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R6Bは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R6Bは窒素保護基である。ある態様において、2つのR6Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。

本明細書において定義されるように、Rは、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N3、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR7A、−N(R7Bまたは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲンである。ある態様において、RはFである。ある態様において、RはClである。ある態様において、RはBrである。ある態様において、Rは、Iである。ある態様において、Rは、−CNである。ある態様において、Rは−NOである。ある態様において、Rは−Nである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチルまたはエチルである。ある態様において、Rは、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルである。ある態様において、Rは置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OR6Aであり;R6Aは本明細書で定義のとおりである。ある態様において、Rは−OHである。ある態様において、Rは−OR7Aであり;R7Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは−OR7Aであり;R7Aは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OR7Aであり;R7Aは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−N(R7Bであり、R7Bの各場合は本明細書で定義のとおりである。ある態様において、Rは−N(R7Bであり、R7Bの各場合は水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHR7Bであり、R7Bは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、Rは−NHR7Bであり、R7Bは水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHである。ある態様において、Rは−NMeである。
本明細書で一般的に定義されるように、R7Aの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換アルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、R7Aは水素である。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R7Aは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R7Aは酸素保護基である。
本明細書で一般的に定義されるように、R7Bの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR7Bが介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。ある態様において、R7Bは水素である。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R7Bは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R7Bは窒素保護基である。ある態様において、2つのR7Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。

本明細書に一般的に定義されるように、Rは、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR8A、−N(R8B、または任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲンである。ある態様において、RはFである。ある態様において、RはClである。ある態様において、RはBrである。ある態様において、Rは、Iである。ある態様において、Rは、−CNである。ある態様において、Rは−NOである。ある態様において、Rは−Nである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチルまたはエチルである。ある態様において、R8はn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rは置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OR8Aであり;R8Aは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、Rは−OHである。ある態様において、Rは−OR7Aであり;R8Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは−OR8Aであり;R8Aは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−OR8Aであり;R8Aは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−N(R8Bであり、R8Bの各場合は本明細書で定義のとおりである。ある態様において、Rは−N(R8Bであり、R8Bの各場合は水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHR8Bであり、R8Bは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、Rは−NHR8Bであり、R8Bは水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基である。ある態様において、Rは−NHである。ある態様において、Rは−NMeである。
本明細書において一般的に定義されるように、R8Aの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、R8Aは水素である。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R8Aは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R8Aは酸素保護基である。
本明細書において一般的に定義されるように、R8Bの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR8Bは介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。ある態様において、R8Bは水素である。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R8Bは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R8Bは窒素保護基である。ある態様において、2つのR8Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。

本明細書で一般的に定義されるように、Rの各場合は独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、−ORNA、−N(RNB)2または窒素保護基、または2つのRは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;但し、Rの少なくとも1つの場合は、水素、−OHまたは−NHではない。ある態様において、Rの1つの場合は水素である。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−C1−6アルキル−CNである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−C1−3アルキル−CNである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−CHCNである。ある態様において、Rの1つの場合は、−CHCNである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−ORNAであり、RNAは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−ORNAであり、RNAは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−ORNAであり、RNAは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−ORNAであり、RNAは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−ORNAであり、RNAは非置換のC1−3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は−ORNAであり、RNAはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rの1つの場合は、−OC1−6アルキルである。ある態様において、Rの1つの場合は、−OC1−3アルキルである。ある態様において、Rの1つの場合は−OCHである。
本明細書において一般的に定義されるように、RNAの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、RNAは水素である。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、RNAは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、RNAは酸素保護基である。
本明細書において一般的に定義されるように、RNBの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのRNBは介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RNBは水素である。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、RNBは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、RNBは窒素保護基である。ある態様において、2つのRNBは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。

本明細書に一般的に定義されるように、Rは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアシル、−OR、または−N(R9Bである。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rは、メチルまたはエチルである。ある態様において、Rはn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。 ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは−ORである。ある態様において、Rは−ORであり、Rは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは−ORであり、Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは−ORであり、Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−ORであり、Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは−ORであり、Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rは−ORであり、Rはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。ある態様において、Rは−OCHである。ある態様において、Rは−OCHCHである。ある態様において、Rは−N(R9Bである。
本明細書において一般的に定義されるように、R9Bの各場合は、独立して、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR9Bは介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。ある態様において、R9Bは水素である。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R9Bは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R9Bは窒素保護基である。ある態様において、2つのR9Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
10
本明細書で一般的に定義されるように、R10は、任意に置換されていてもよいアルキルまたは−OR10Aである。ある態様において、R10は、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R10は、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、R10は、非置換C1−6アルキルである。ある態様において、R10は、任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、R10は、非置換C1−3アルキルである。ある態様において、R10はメチルまたはエチルである。ある態様において、R10は、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルである。ある態様において、R10は−OR10Aであり、R10は任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R10は−OR10Aであり、R10は水素である。ある態様において、R10は、−OHである。本明細書に一般的に定義されるように、R10Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である。ある態様において、R10Aは水素である。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいアルケニルである。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいアルキニルである。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいカルボシクリルである。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルである。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいアリールである。ある態様において、R10Aは、任意に置換されていてもよいヘテロアリールである。ある態様において、R10Aは酸素保護基である。
医薬組成物、キット、および投与
本発明は、本明細書に記載されるように、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または式(VI)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグ、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を提供する。ある態様において、本発明の医薬組成物は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む。ある態様において、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体 、立体異性体、同位体標識誘導体、またはプロドラッグが、医薬組成物中に有効量で提供される。特定の実施態様において、有効量は治療的に有効な量である。ある態様において、有効量は予防的に有効な量である。ある態様において、提供される医薬組成物は、対象における増殖性疾患を処置するために使用され得る。ある態様において、増殖性疾患はがんである。ある態様において、がんは、抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、BCL−2の異常な活性と関連する。ある態様において、がんは、BCL−Xの異常な活性と関連する。ある態様において、がんはMCL−1に関連する。ある態様において、がんはBCL−2の過剰発現に関連する。ある態様において、がんは、BCL−Xの過剰発現に関連する。ある態様において、がんは、抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の過剰発現と関連する。ある態様において、がんは、MCL−1の過剰発現に関連する。ある態様において、増殖性疾患は炎症性疾患である。ある態様において、炎症性疾患は関節炎である。ある態様において、増殖性疾患は自己免疫疾患である。ある態様において、自己免疫疾患は、自己免疫性糸球体腎炎、免疫グロブリン血症、または全身性エリテマトーデス(SLE)である。
本明細書に記載の医薬組成物は、薬理学の分野で公知の任意の方法によって調製することができる。一般に、かかる調製方法は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)で表される化合物をがんおよび/または1以上の付属内容物との関連に導くステップ、必要に応じておよび/または望ましい場合には、製品を所望の単一用量または複数回用量単位に成形および/または包装するステップを含み得る。
医薬組成物は、バルクで、単一単位用量として、および/または複数の単一単位用量として調製、包装および/または販売することができる。本明細書で使用する「単位用量」は、所定量の活性成分を含む医薬組成物の別々の量である。活性成分の量は、対象に投与される活性成分の用量および/またはかかる用量の好都合な小部分、例えば、かかる用量の半分または三分の一と同量である。
本発明の医薬組成物中の活性成分、薬学的に許容し得る賦形剤および/または任意の追加の成分の相対量は、処置される対象の個性、サイズ、および/または状態、および組成物が投与されるべき経路によって変化する。一例として、組成物は、0.1%〜100%(w/w)の活性成分を含み得る。
提供される医薬組成物の製造に使用される薬学的に許容される賦形剤は、不活性希釈剤、分散剤および/または顆粒剤、界面活性剤および/または乳化剤、分解剤、結合剤、防腐剤、緩衝剤、潤滑剤および/または油を含む。ココアバターおよび座薬ワックスなどの賦形剤、着色剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、および芳香剤も組成物中に存在してもよい。
希釈剤の例には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウムラクトース、ショ糖、セルロース、微結晶セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、コーンスターチ、粉状砂糖、およびそれらの混合物を含み得る。
造粒剤、および/または分散剤の例には、片栗粉、コーンスターチ、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クレイ、アルギン酸、グアーガム、柑橘類のパルプ、寒天、ベントナイト、セルロース、木材製品、天然スポンジ、カチオン交換樹脂、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニルピロリドン)(クロスポビドン)、ナトリウムカルボキシメチルデンプン(デンプングリコール酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファ化デンプン(デンプン1500)、微晶質デンプン、水不溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、ラウリル硫酸ナトリウム、第4級アンモニウム化合物、およびそれらの混合物を含む。
界面活性剤、および/または乳化剤には、天然乳化剤(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、コンドルク、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、羊毛脂、コレステロール、ワックス、およびレシチン)、コロイド状クレイ(例えば、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)、およびビーガム)、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、モノステアリン酸トリアセチン、エチレングリコールジステアラート、グリセリルモノステアラート、プロピレングリコールモノステアラート、ポリビニルアルコール)、カルボマー(例えば、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、およびカルボキシビニルポリマー)、カラギーナン、セルロース系誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末状セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween 20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80)、ソルビタンモノパルミテート(Span40)、モノステアリン酸ソルビタン(Span60)、ソルビタントリステアレート(Span65)、モノオレイン酸グリセリル、モノオレイン酸ソルビタン(Span80))、ポリオキシエチレンエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj45)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアラート、およびソルトール)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Cremophor(TM))、ポリオキシエチレンエーテル(例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij30))、ポリ(ビニルピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、プルロニックF−68、Poloxamer188、臭化セトリモニウム、セチルピリジニウム塩化物、塩化ベンザルコニウム、ドキュセートナトリウム、および/またはそれらの混合物を含む。
結着剤の例示には、デンプン(例えば、コーンスターチ、およびスターチペースト)、ゼラチン、糖類(例えば、ショ糖、グルコース、デキストロース、デキストリン、糖蜜、ラクトース、ラクチトール、マンニトールなど)、天然および合成ガム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイルランドかびの抽出物、パンワガム、ガティガム、イソパール殻の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶セルロース、セルロースアセテート、ポリ(ビニルピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、およびカラマツのアラボガラクタン)、アルギン酸塩、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリレート、ワックス、水、アルコール、および/またはその混合物を含む。
例示的な防腐剤には、抗酸化剤、キレート剤、抗菌防腐剤、抗真菌防腐剤、アルコール防腐剤、酸性防腐剤、および他の防腐剤が含まれる。ある態様において、防腐剤は抗酸化剤である。他の実施態様において、防腐剤はキレート剤である。
抗酸化剤の例には、アルファトコフェロール、アスコルビン酸、アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムが含まれる。
キレート剤の例としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩および水和物(例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸二ナトリウムカルシウム、エデト酸二カリウムなど)、クエン酸およびその塩および水和物(例えば、クエン酸一水和物)、フマル酸およびその塩および水和物、リンゴ酸およびその塩および水和物、リン酸およびその塩および水和物、ならびに酒石酸およびその塩および水和物を含む。抗菌防腐剤の例には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、フェニル水銀硝酸塩、プロピレン グリコール、およびチメロサールを含む。
抗真菌防腐剤の例には、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、およびソルビン酸を含む。
アルコール防腐剤の例には、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシベンゾアート、およびフェニルエチルアルコールを含む。
酸性防腐剤の例には、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、およびフィチン酸が含まれる。
他の防腐剤には、トコフェロール、酢酸トコフェロール、メシル酸デテロキシム、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、Glydant Plus、Phenonip、メチルパラベン、Germall 115、Germaben II、Neolone、Kathon、およびEuxylが含まれる。
緩衝剤の例には、クエン酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D−グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、リン酸二カルシウム、リン酸、リン酸三カルシウム、リン酸カルシウムヒドロキシド、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、リン酸二カリウム、一塩基性リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質不含水、等張食塩水、リンガー溶液、エチルアルコール、およびこれらの混合物が含まれる。
潤滑剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、硬化植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、それらの混合物を含む。
天然油の例には、アーモンド、アプリコットカーネル、アボカド、ババス、ベルガモット、ブラックカレントシード、ルリジサ、ケード、カモミール、カノーラ、キャラウエイ、カルナウバ、ヒマシ、シナモン、ココアバター、ココナッツ、タラ肝臓、コーヒー、トウモロコシ、綿実油、エミュー、ユーカリ、月見草、魚、亜麻仁、ゲラニオール、ひょうたん、ブドウ種子、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンジン、ラベンダー、レモン、ライトセアキューブバ、マカデミアナッツ、マロー、マンゴー種子、メドウフォームシード、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィー、パーム、パームカーネル、ピーチカーネル、ピーナッツ、ケシ種子、カボチャ種子、菜種、米ぬか、ローズマリー、ベニバナ、サンダルウッド、サスクワナ、セイボリー、シーバックソーン、ゴマ、シアバター、シリコーン、ダイズ、ヒマワリ、ティーツリー、シスル、ツバキ、ベチバー、クルミおよび小麦胚芽油が含まれる。例示的な合成油には、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油およびこれらの混合物が含まれが、これらに限定されない。
経口および非経口投与用の液体剤形としては、薬学的に許容し得るエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルが含まれる。有効成分に加えて、液体剤形は、例えば水または他の溶媒などの当該技術分野において使用されている不活性の希釈剤、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(例えば、綿実油、落花生油、トウモロコシ、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、それらの混合物が含まれる。不活性希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤および芳香剤のようなアジュバントを含むことができる。非経口投与のある態様において、本発明の結合体は、Cremophor(商標)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルベート、シクロデキストリン、ポリマーおよびそれらの混合物などの可溶化剤と混合される。
注射用調製物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、公知の技術に従って製剤化することができる。滅菌した注射用調製物は、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒中の滅菌した注射用溶液、懸濁液、またはエマルジョン、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液としてあり得る。使用することができる許容し得るビヒクルおよび溶媒の中には、水、Ringer溶液、U.S.P.および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来から使用されている。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の低刺激性固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過によって、または使用前に滅菌水または他の滅菌注射用媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることがしばしば望ましい。これは、水溶性の低い結晶質または非晶質材料の液体懸濁物の使用によって達成することができる。薬物の吸収速度は、次いで、その溶解速度に依存し、その溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された薬物形態の遅延吸収は、薬物を油性ビヒクル中に溶解または懸濁させることによって達成される。
直腸または膣投与のための組成物は、典型的には、本発明の結合体を、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔内で融解し、活性成分を放出する、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは座薬ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製することができる。
経口投与用の固体剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、粉末剤および顆粒剤が含まれる。このような固体剤形では、活性成分は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムのような少なくとも1つの不活性の薬学的に許容し得る賦形剤または担体および/または(a)澱粉、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトールなどの充填剤または展開剤および/または(b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、ショ糖、アカシアなどの結合剤、(c)グリセロールなどの湿潤剤、(d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプンなどの崩壊剤、アルギン酸、特定のケイ酸塩および炭酸ナトリウム、(e)パラフィンなどの溶液遅延剤、(f)4級アンモ二ウム化合物などの吸収促進剤(g)セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなどの湿潤剤、(h)カオリンおよびベントナイト粘土のような吸収剤、および(i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、およびそれらの混合物が含まれる。カプセル、錠剤およびピルの場合、剤形は緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することができる。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶性コーティングおよび薬理学の分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製することができる。これらは任意に不透明化剤を含んでいてもよく、それらは活性成分のみを、または腸管の特定の部分において、場合によっては遅延した様式で、優先的に活性成分を放出する組成物であってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することができる。
活性成分は、上述したような1以上の賦形剤と共にマイクロカプセル化形態であり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶性コーティング、放出制御コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製することができる。かかる固体剤形では、活性成分は、ショ糖、乳糖またはデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合することができる。かかる剤形は、通常の慣習であるように、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えば錠剤用潤滑剤およびステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの他の錠剤化助剤を含むことができる。カプセル、錠剤および丸薬の場合、剤形は緩衝剤を含んでもよい。これらは任意に不透明化剤を含んでいてもよく、それらは活性成分のみを、または腸管の特定の部分において、場合によっては遅延した様式で、優先的に活性成分を放出する組成物であってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所および/または経皮投与のための剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤および/またはパッチを含み得る。一般に、活性成分は、滅菌条件下で、薬学的に許容し得る担体および/または必要とされる任意の必要な防腐剤、および/または緩衝剤と混合される。さらに、本発明は、活性成分の体内への制御された送達を提供するという追加の利点をしばしば有する経皮パッチの使用を意図している。かかる剤形は、例えば、有効成分を適切な媒体に溶解および/または分配することによって調製することができる。代替的または追加的に、速度は、速度制御膜を提供することによって、および/またはポリマーマトリックスおよび/またはゲル中に活性成分を分散させることによって制御することができる。
本明細書に記載の皮内医薬組成物の送達に使用するのに適した装置は、短い針装置を含む。皮内組成物は、針の皮膚への有効貫入長を制限する装置によって投与することができる。液体組成物を、液体噴射インジェクタを介しておよび/または角質層を貫通して噴射を生成する針を介して真皮に送達する噴射装置が適している。粉末状の化合物を皮膚の外層を通して真皮に加速するために圧縮ガスを使用する弾道性粉末/粒子送達装置が適している。代替的または追加的に、従来の注射器は、皮内投与の古典的なマントゥー法において使用することができる。
局所投与に適した製剤には、限定されないが、リニメント剤、ローション、クリーム剤、軟膏剤および/またはペースト剤などの水中油型および/または油中水型エマルションなどの液体および/または半液体製剤、および/または溶液および/または懸濁液を含む。活性成分の濃度は、溶媒中の活性成分の溶解度限界と同じくらい高くてもよいが、局所投与可能な製剤は、例えば、約1%〜約10%(w/w)の活性成分を含むことができる。局所投与のための製剤は、本明細書に記載の1以上の追加の成分をさらに含み得る。
本発明の医薬組成物は、口腔を介して肺投与のために適した製剤で、調製、包装、および/または販売され得る。かかる製剤は、活性成分を含み、約0.5〜約7ナノメートルまたは約1〜約6ナノメートルの範囲の直径を有する乾燥粒子を含み得る。かかる組成物は、好都合には、粉末を分散させるためおよび/または自走式の溶媒/粉末分配容器、例えば、低沸点噴射剤に溶解および/または懸濁された活性成分を密閉容器中に含む、を使用して、噴射剤の流れを誘導することができる乾燥粉末リザーバを含む装置を使用して投与するための乾燥粉末の形態である。かかる粉末は、粒子の少なくとも98数%が0.5ナノメートルより大きい直径を有し、粒子の少なくとも95数%が7ナノメートル未満の直径を有する粒子を含む。あるいは、粒子の少なくとも95数%が1ナノメートルより大きな直径を有し、粒子の少なくとも90数量%が6ナノメートル未満の直径を有する。乾燥粉末組成物は、砂糖などの固体微粉末希釈剤を含み得、便利なことに、単位用量形態で供給される。
低沸点噴射剤は、一般に、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体噴射剤を含む。一般に、噴射剤は、組成物の50〜99.9%(w/w)を構成し得、活性成分は、組成物の0.1〜20%(w/w)を構成し得る。噴射剤は、液体非イオン性および/または固体アニオン性界面活性剤および/または固体希釈剤(活性成分を含む粒子と同じオーダーの粒径を有してもよい)などの追加の成分をさらに含んでもいてもよい。
肺送達用に製剤化された本発明の医薬組成物は、溶液および/または懸濁液の液滴の形態で活性成分を提供し得る。かかる製剤は、有効成分を含む水性および/または希釈アルコール溶液および/または懸濁液として調製、包装および/または販売することができ、任意の吸入および/または噴霧装置を用いて便利に投与し得る。かかる製剤は、これらに限定されないが、サッカリンナトリウムなどの香味剤、揮発性油、緩衝剤、界面活性剤、および/またはメチルヒドロキシベンゾアートなどの防腐剤を含む、1つ以上の追加成分をさらに含むことができる。この投与経路によって提供される液滴は、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均直径を有し得る。
肺送達に有用であるとして本明細書に記載される製剤は、本発明の医薬組成物の鼻腔内送達に有用である。鼻腔内投与に適した別の製剤は、活性成分を含み、約0.2〜500マイクロメートルの平均粒子を有する粗粉末である。かかる製剤は、鼻孔の近くに保持された粉末の容器から経鼻経路を通る急速吸入によって投与される。
経鼻投与のための製剤は、例えば、約0.1%(w/w)から最大100%(w/w)の有効成分を含み、本明細書に記載される1種以上の追加の成分を含む。本発明の医薬組成物は、口腔投与のための製剤で調製、包装および/または販売することができる。かかる製剤は、例えば、従来の方法を用いて製造された錠剤および/またはトローチの形態であってもよく、例えば、0.1〜20%(w/w)の活性成分、残りは経口可溶性および/または崩壊性組成物を含み、任意に、本明細書に記載の1つ以上の追加の成分を含むことができる。あるいは、口腔投与のための製剤は、有効成分を含む、粉末および/またはエアロゾル化および/または噴霧化された溶液および/または懸濁液を含み得る。かかる粉末状、エアロゾル化および/またはエアロゾル化された製剤は、分散された場合、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均粒子および/または液滴サイズを有することができ、さらに本明細書に記載の1以上の追加成分を含み得る。
本発明の医薬組成物は、眼科用投与用製剤に調製、包装、および/または販売することができる。かかる製剤は、例えば、0.1/1.0%(w/w)溶液および/または水性または油性の液体担体中の活性成分の懸濁液を含む点眼剤の形態であってもよい。かかる液滴は、緩衝剤、塩、および/または本明細書に記載の1つ以上の他の追加の成分をさらに含んでもよい。有用である他の眼科的に投与可能な製剤には、活性成分を微結晶形態および/またはリポソーム製剤中に含むものが含まれる。点耳薬および/または点眼薬は、本発明の範囲内であると考えられる。
本明細書で提供される医薬組成物の説明は、主にヒトへの投与に適した医薬組成物に関するものであるが、当業者であれば、かかる組成物は一般にあらゆる動物の投与に適していると理解すれであろう。組成物を種々の動物に投与するのに適したものにするためにヒトへの投与に適した医薬組成物の改変は十分に理解されており、通常の熟練した獣医学の薬理学者は通常の実験でかかる改変を設計および/または実施することができる。
本明細書で提供される化合物は、典型的には、投与の容易さおよび用量の均一性のために単位用量形態で製剤化される。しかし、本発明の組成物の1日総使用量は健全な医学的判断の範囲内で医師によって決定されることが理解されるであろう。任意の特定の対象または生物についての具体的な治療上有効な用量レベルは、処置される疾患および障害の重篤度;使用される特定の有効成分の活性;使用される特定の組成物;対象の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;投与時間、投与経路、および使用される特定の活性成分の排泄速度;処置の持続時間;使用される特定の活性成分と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;医学分野でよく知られている同様の要因に依拠する。
本明細書で提供される化合物および組成物は、経腸(例えば経口)、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、皮下、脳室内、経皮、皮内、直腸、膣内、腹腔内、局所的(散剤、軟膏、クリームおよび/または滴剤による)、粘膜、鼻、頬、舌下;気管内点滴、気管支点滴および/または吸入により;および/または経口スプレー、鼻スプレー、および/またはエアロゾルとして投与することができる。具体的に考えられる経路は、経口投与、静脈内投与(例えば、全身静脈内注射)、血液および/またはリンパ供給による局所投与、および/または罹患部位への直接投与である。一般に、最も適切な投与経路は、薬剤の性質(例えば、胃腸管の環境におけるその安定性)および/または対象の状態(例えば対象が経口投与に耐えることができるか)など種々の要因に依拠するであろう。
有効量を達成するために必要とされる化合物の正確な量は、例えば、対象の種、年齢、および全身状態、副作用または障害の重篤度、特定の化合物の個性、投与様式などに依存して変わる。所望の用量は、1日3回、1日2回、1日1回、1日おき、3日に1回、毎週、2週間ごと、3週間ごと、または4週間ごとに送達することができる。ある態様において、所望の用量は、複数回投与(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14回またはそれ以上の投与)を用いて送達することができる。
特定の態様において、70kgの成人に1日1回以上投与するための化合物の有効量は、単位用量形態当たり約0.0001mg〜約3000mg、約0.0001mg〜約2000mg、約0.0001mg〜約1000mg、 約0.001mg〜約1000mg、約0.01mg〜約1000mg、約0.1mg〜約1000mg、約1mg〜約1000mg、約1mg〜約100mg、約10mg〜約1000mg、または約100mg〜約1000mgの化合物を含み得る。
ある態様において、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物は、1日に1回以上、対象の体重に対して約0.001mg/kg〜約100mg/kg、約0.01mg/kg〜約50mg/kg、好ましくは約0.1mg/kg〜約40mg/kg、好ましくは約0.5mg/kg〜約30mg/kg、約0.01mg/kg〜約10mg/kg、約0.1mg/kg〜約10mg/kg、より好ましくは約1mg/kg〜約25m/kgを送達するために十分な用量レベルであり得、所望の治療効果を得られる。
本明細書に記載の用量範囲は、提供された医薬組成物を成人に投与するための指針を提供することが認められるであろう。例えば、小児または青年に投与される量は、医師または当業者が決定することができ、成人に投与される量よりも低くても同じでもよい。
本明細書に記載の化合物または組成物は、1以上の追加の医薬品と組み合わせて投与することができることも認められるであろう。化合物または組成物は、それらの生物学的利用能を改善し、代謝を低減および/または改変し、その排泄を阻害し、および/または身体内の分布を改変する追加の医薬品と組み合わせて投与することができる。使用される療法は、同じ障害に対して所望の効果を達成することができ、および/または異なる効果を達成し得ることも認められるであろう。
化合物または組成物は、例えば併用療法として有用であり得る1以上の追加の医薬品と同時に、その前に、またはその後に投与され得る。医薬品には、治療上有効な薬剤が含まれる。医薬品には、予防的に活性な薬剤も含む。各追加の薬剤は、その薬剤について決定された用量および/または時間スケジュールで投与し得る。追加の医薬品はまた、互いにおよび/または本明細書に記載の化合物または組成物と共に単一用量で、または異なる用量で別々に投与することができる。レジメンで使用する特定の組み合わせは、本発明の化合物と追加の医薬品との適合性および/または達成される所望の治療効果および/または予防効果を考慮するであろう。一般に、組み合わせて利用される追加の薬剤は、個々に利用されるレベルを超えないレベルで利用されることが期待される。いくつかの態様において、組み合わせて利用されるレベルは、個々に利用されるレベルよりも低い。
例示的なさらなる医薬品には、抗増殖剤、抗がん剤、抗糖尿病剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、免疫抑制剤、および痛み緩和薬が含まれるが、これらに限定されない。医薬品には、薬物化合物(例えば、連邦規則(CFR)に規定されているような米国食品医薬品局によって承認された化合物)、ペプチド、タンパク質、炭水化物、単糖、オリゴ糖、多糖、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチドまたはタンパク質、タンパク質に結合した小分子、糖タンパク質、ステロイド、核酸、DNA、RNA、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、脂質、ホルモン、ビタミンおよび細胞を含む。
キット(例えば、医薬パック)も本発明に包含される。本発明のキットは、増殖性疾患(例えば、がん(例えば、白血病、乳がん、肺がん、結腸がん、または子宮頸がん)、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患、または自己免疫疾患)を処置または予防するのに有用であり得る。本発明のキットはまた、感染症(例えば、細菌感染、ウイルス感染、真菌感染、または寄生虫疾患)の予防および/または処置に有用であり得る。提供されるキットは、本発明の医薬組成物または化合物および容器(例えば、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、および/またはディスペンサーパッケージ、または他の適切な容器)を含み得る。いくつかの態様において、提供されるキットは、任意に、本発明の医薬組成物または化合物の希釈または懸濁のための医薬賦形剤を含む第2の容器をさらに含んでもよい。いくつかの態様において、容器および第2の容器に提供される本発明の医薬組成物または化合物は、1つの単位剤形を形成するために組み合わされる。
したがって、1つの側面において、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、およびプロドラッグ、またはその医薬組成物含む第1の容器または医薬品を含むキットが提供される。特定の態様において、本発明のキットは、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、またはその医薬組成物を含む第1の容器を含む。ある態様において、キットは、対象における増殖性疾患の予防および/または処置に有用である。ある態様において、キットは、対象における感染性疾患の予防および/または処置に有用である。ある態様において、キットはさらに、増殖性疾患を予防および/または処置するために、化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、およびそのプロドラッグ、またはその医薬組成物を投与するための指示書をさらに含む。
処置および使用の方法
本発明は、また式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)および(VI)の化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物をがん(例えば、白血病、乳がん、肺がん、結腸がん、肝臓がん、膀胱がん、多発性骨髄腫、またはリンパ腫)、良性新生物、血管新生に関連する疾患、炎症性疾患、自己炎症性疾患、または自己免疫疾患のような増殖性疾患の処置または予防のために使用する方法に関する。本明細書で提供される任意の化合物(本明細書に提供される部類、サブクラスおよび種を含むが、これらに限定されない)は、本明細書に記載される方法において使用され得る。
本明細書に記載されるように、本発明は、増殖性疾患の処置および/または予防のための式(IV)の化合物およびその薬学的に許容し得る塩の使用方法を提供する。本明細書に提供されるのは式(IV)の化合物:
およびその薬学的に許容し得る塩であり、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいアルキル;
の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、任意に置換されていてもよいアシル;
3Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換たヘテロアリールまたは酸素保護基であり;
3Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR3Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
nは、0、1、2、3、4、または5;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基;
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR7A、−N(R7B、任意に置換されていてもよいアシル;
7Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換たヘテロアリールまたは酸素保護基であり;
7Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR7Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR8A、−N(R8B、任意に置換されていてもよいアシル;
8Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換たヘテロアリールまたは酸素保護基であり;
8Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR8Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;および
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアシル、−OR、またはーN(R9B
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換たヘテロアリールまたは酸素保護基であり;および
9Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR9Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、nは1、式(IV)の化合物は、式(IV−a):
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、式(IV)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(IV)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(IV)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは4、および式(IV)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは5、および式(IV)の化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(IV)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
本明細書に記載されているように、本発明は、増殖性疾患の処置および/または予防のための式(III)の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体およびそれらのプロドラッグ、医薬組成物の使用方法を提供する。本明細書に提供されるのは、式(III):
で表される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩であり、
式中、
は、水素、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいアルキル;
の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、任意に置換されていてもよいアシル;
nは、0、1、2、3、4、または5;
は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基;
およびR3Aの各々は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換たヘテロアリールまたは酸素保護基であり;
3Bは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボシクリル、任意に置換されていてもよいテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であるか、または2つのR3Bは、介在する原子と一緒になって、任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式(III−a):
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、および式(III)の化合物は、以下の式(III−b):
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、および式(III)の化合物は、以下の式(III−c):
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは1、および式(III)の化合物は、以下の式(III−d):
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(III)の化合物は、以下の式:
である、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは2、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは3、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、nは5、および式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、および式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
ある態様において、式(III)の化合物は、以下の式:
の1つ、またはその薬学的に許容し得る塩である。
式(III)には、置換基R、R、RおよびR;および変数nが含まれる。ある態様において、nは1であり、Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様に、nは1であり、Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。ある態様において、nは1であり、Rはメチルである。ある態様において、nは1であり;Rはメチルであり;そしてRは、ベンゼノイド環上のスルホンアミド基の結合点に対してパラ位である。ある態様において、nは1であり、Rは−OR3Aであり、R3Aは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;RAは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、nは1であり、Rは−OCHである。ある態様において、nは1であり;Rは−OCHであり;そしてRは、ベンゼノイド環上のスルホンアミド基の結合点に対してパラ位である。にRは−OEtである。ある態様において、nは1であり、Rは−OPrである。ある態様において、nは1であり、Rは−OPrまたは−OiPrである。ある態様において、nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは置換されたC1−6アルキルである。
ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;およびRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;nは1であり;Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;nは1であり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;Rは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、nは1であり、Rはメチルである。ある態様において、Rはメチルであり;nは1であり;Rはメチルである。
ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは本明細書で定義される通りである。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;nは1であり;Rは−ORであり;R3Aは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、nは1であり;Rは−OCHである。ある態様において、Rはメチルであり;nは1であり;Rは−OCHである。
ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたアルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは−C1−6アルキル−O−C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり−O−C1−3;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;nは1であり;Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;Rは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは−CH−O−CHであり;nは1であり;Rはメチルである。
ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;そしてRは−OR3Aであり、そしてR3Aは本明細書で定義されるとおりである。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいアルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルであり;Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルであり;Rは非置換C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルであり;Rはメチルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルであり;Rはエチルであり;nは1であり;Rは−OR3Aであり;R3Aは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチルであり;Rは非置換C1−3アルキルであり;nは1であり;R3は−OCHである。
ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは非置換C1−6アルキルであり;Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1−3アルキルであり;Rは非置換C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;nは1であり;Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。ある態様において、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルであり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;nは1であり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rはメチルであり;Rはメチルであり;nは1であり;Rはメチルである。ある態様において、Rはメチルであり;Rはエチルであり;nは1であり;Rはメチルである。
ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたアルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいアルキルであり;nは1であり;Rは、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3Bまたは任意に置換されていてもよいアシルである。ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたC1−6アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである。ある態様において、Rは、−O−C1−6アルキルの1つの場合で置換されたC1−6アルキルであり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;そしてRは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは−C1−6アルキル−O−C1−6アルキルであり;nは1であり;およびRは非置換C1−6アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;Rは非置換C1−6アルキルであり;nは1であり;Rは任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;Rは非置換C1−3アルキルであり;nは1であり;Rは非置換C1−3アルキルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;nは1であり;Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルである。ある態様において、Rは−C1−3アルキル−O−C1−3アルキルであり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;nは1であり;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、またはイソプロピルであり;Rは、スルホンアミド基のベンゼノイド環への結合点に対してパラ位である。ある態様において、Rは−CH−O−CHであり;Rはメチルであり;nは1であり;Rはメチルである。ある態様において、Rは−CH−O−CHであり;Rはエチルであり;nは1であり;Rはメチルである。
いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物)は、がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、がんの発症を遅らせる、進行を遅らせる、またはがんの症状を改善するために有用である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、がんを処置するために別の医薬品と組み合わせて投与される。
いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)および(VI)の化合物)は、限定されないが、以下のがんの処置に有用である:聴神経腫瘍、腺癌、副腎腺癌、肛門癌、血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、血管肉腫)、虫垂がん、良性モノクローナルガンマパシー、胆道がん(例えば、胆管癌)、膀胱がん、乳がん(例えば、胸の腺癌、乳房の乳頭癌、乳がん、乳房の髄様癌)、脳腫瘍(例えば、髄膜腫;神経膠腫、例えば星状細胞腫、乏突起膠腫;髄芽腫)、気管支がん、カルチノイド腫瘍、子宮頸がん(例えば子宮頸部腺がん)、絨毛癌、脊索腫、頭蓋咽頭癌、結腸直腸がん(例えば、結腸がん、直腸がん、結腸直腸腺がん)、上皮癌、上衣細胞腫、内皮腫、(例えば、カポジ肉腫(Kaposi's sarcoma)、複数の特発性出血肉腫)、子宮内膜がん(例えば、子宮がん、子宮肉腫)、食道がん(例えば、食道の腺癌、バレット腺癌)、ユーイング肉腫、眼がん(例えば、眼内メラノーマ、網膜芽腫)、家族性好酸球増加症、胆嚢がん、胃がん(例えば、胃腺がん)、胃腸間質腫瘍(GIST)、頭頸部がん(例えば、頭部および頸部扁平上皮細胞癌)、口腔がん(例えば、口腔扁平上皮細胞癌(OSCC)、喉頭がん(例えば、喉頭がん、咽頭がん、鼻咽頭がん、口腔咽頭がん))、造血性がん(例えば、急性リンパ性白血病(ALL)(例えば,B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば,B細胞CML、T細胞CML)および慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば,B細胞CLL、T細胞CLL)などの白血病;ホジキンリンパ腫(HL)(例えば,B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)などのB細胞NHL)(例えば、びまん性大細胞型b細胞リンパ腫(DLBCL))、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節周辺ゾーンB細胞リンパ腫、脾臓周辺ゾーンB細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、「Waldenstromのマクログロブリン血症」)、毛様細胞白血病(HCL)、免疫芽球大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および初中枢神経系(CNS)リンパ腫;前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)などのT細胞NHL(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉症、セザリー症候群)、腎臓外胚葉性T細胞リンパ腫、非節足性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸疾患型T細胞リンパ腫、皮下脂肪炎様T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫);上記1以上の白血病/リンパ腫の混合、および(多発性骨髄腫(MM))、重鎖疾患(例えば、アルファ鎖疾患、ガンマ鎖疾患、ミュー鎖疾患)、血管芽腫、炎症性筋線維芽細胞腫、免疫細胞性アミロイドーシス、腎臓がん(例えば、ウィルムス腫瘍としても既知の腎芽腫、腎細胞がん)、肝臓がん(例えば、肝細胞がん(HCC)、悪性肝細胞がん)、肺がん(例えば、気管支癌、小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺腺癌)、平滑筋肉腫(LMS)、肥満細胞症(例えば全身性肥満細胞症)、骨髄異形成症候群(MDS)、中皮腫、骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真性赤血球増加症Vera(PV)、必須血小板症(ET)、骨髄線維症(MF)としても既知の無秩序骨髄異形成(AMM)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症候群(HES))、神経芽腫、神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型または2型、シュワン細胞腫)、神経内分泌がん(例えば、胃腸膵臓神経内分泌腫瘍(GST−NET)、カルチノイド腫瘍)、骨肉腫、卵巣がん(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌)、乳頭状腺癌、膵臓がん(例えば、膵臓腺癌、管状乳頭状粘液性新生物(IPMN)、膵島細胞腫瘍)、陰茎がん(例えば陰茎および陰嚢のパジェット病)、松果体腺腫、原発性神経外胚葉腫瘍(PNT)、前立腺がん(例えば、前立腺癌)、直腸がん、横紋筋肉腫、唾液腺がん、皮膚がん(例えば、扁平上皮癌(SCC)、ケラトアカントーマ(KA)、メラノーマ、基底細胞癌(BCC))、小腸がん(例えば、虫垂がん)、軟部組織肉腫(悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫)、皮脂腺癌、汗腺癌、滑膜腫、精巣がん(例えば、精上皮腫、精巣胎児性癌)、甲状腺がん(例えば、甲状腺の乳頭状癌、乳頭状甲状腺癌(PTC)、髄様甲状腺がん)、尿道がん、膣がんおよび外陰がん(例えば、外陰部のパジェット病)。
いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物)は、血液がんの処置に有用である。ある態様において、血液がんは白血病である。ある態様において、白血病はAMLである。ある態様において、白血病はCMLである。ある態様において、白血病はCLLである。ある態様において、血液がんはリンパ腫である。ある態様において、血液がんは多発性骨髄腫である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は固形腫瘍の処置に有用である。ある態様において、固形腫瘍は、肺がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、結腸がん、肝臓がん、または子宮頸がんである。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は肺がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、膵臓がんの処置に有用である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、乳がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、前立腺がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は結腸がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、子宮頸がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、肝臓がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、肝細胞癌の処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は肺がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、小細胞肺がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、非小細胞肺がんの処置に有用である。
いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物)は、進行期がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、転移性がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、転移性血液がん(例えば、白血病、リンパ腫、または骨髄腫)の処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、転移性固形腫瘍(例えば、肺がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、大腸がん、肺がんまたは子宮頸がん)の処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、変異体がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、RAS変異体がんの治療に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、K−RAS変異体がんの処置に有用である。いくつかの態様において、本明細書に記載の化合物は、K−RAS変異体肺がんの処置に有用である。
いくつかの態様において、増殖性疾患は良性新生物である。本明細書中に開示されるか、または当該分野で公知の良性新生物の全てのタイプは、本発明の範囲内にあると考えられる。いくつかの態様において、増殖性疾患は血管新生に関連する。本明細書中に開示されるか、または当技術分野で公知のすべてのタイプの血管新生は、本発明の範囲内であると考えられる。ある態様において、増殖性疾患は炎症性疾患である。本明細書に開示されるか、または当該分野で公知のあらゆるタイプの炎症性疾患は、本発明の範囲内であると考えられる。ある態様において、炎症性疾患は関節リウマチである。いくつかの態様において、増殖性疾患は自己炎症性疾患である。本明細書中に開示されるかまたは当技術分野で公知のすべてのタイプの自己炎症性疾患は、本発明の範囲内であると考えられる。いくつかの態様において、増殖性疾患は自己免疫疾患である。本明細書に開示されるか、または当該分野で公知のすべてのタイプの自己免疫疾患は、本発明の範囲内であると考えられる。
本発明は、また、生体試料または対象において、少なくとも1つのBCL−2ファミリータンパク質の活性を阻害する方法を提供する。
本明細書で使用される「BCL−2」は、主にミトコンドリア外膜の完全性を調節することによってアポトーシスを調節する「BCL−2」遺伝子および「BCL−2ファミリータンパク質」を包含する(Czabotar et al., Nat. Rev. Mol. Cell Biol., 2014, 15, 49-63)。BCL−2は、抗アポトーシス性およびアポトーシス促進性の2つのクラスを包含する。BCL−2抗アポトーシス(「BCL−2生存促進タンパク質」とも呼ばれる)は、BCL−2、BCL−w、BCL−X、MCL−1、A1(BCL2A1)およびBCL−Bを含み、そのすべてが、BH1−4と名付けられた4つまでのBH領域を占め、細胞がアポトーシスに入るのを防ぐ。BCL−2アポトーシス促進は、マルチドメインのアポトーシス促進タンパク質およびBH3のみのタンパク質にさらに分類することができる。マルチドメインのアポトーシス促進性エフェクタであるBAXおよびBAKも、4つのBH(BH1−4)領域を含み、オリゴマー化媒介ミトコンドリア外膜透過化(MOMP)によって細胞死を促進する。BH3のみのタンパク質は、配列類似性のBH3領域を共有する。このグループのメンバーには、BID,BIM、BAD、BMF、BIK、PUMA、NOXA、HRK/DP5(Harakiri)、NIX、およびBNIP3を含む。BH3領域は16〜25アミノ酸残基の長さであり、いくつかのBH3ペプチドは細胞に導入されるとアポトーシスを促進することができる。BCL−2ファミリータンパク質の3つのグループは、細胞の運命を調節する反対の機能の微妙なバランスのとれたネットワークを形成する。ある態様において、BCL−2は、BCL−2抗アポトーシスである。ある態様において、BCL−2抗アポトーシスは、BCL−2、BCL−W、BCL−X、またはMCL−1である。ある態様において、BCL−2抗アポトーシスはMCL−1である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2ファミリーの少なくとも1つの抗アポトーシスタンパク質メンバーと相互作用し、それによってアポトーシス性を増強し得る。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2ファミリーの少なくとも1つの抗アポトーシスタンパク質メンバーと相互作用し、その分解を誘発し得る。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2ファミリーの少なくとも1つのアポトーシス促進タンパク質メンバーと相互作用し、それによってアポトーシスを増強し得る。より具体的には、BCL−2ファミリーのかかるアポトーシス促進性のメンバーは、BAX、BAK、BNIP3、NIX、BID、NOXA、PUMAおよびBADのいずれかであり得る。
ある態様において、本明細書に記載の化合物(例えば、(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物)は、少なくとも1つの抗アポトーシスBCL−2ファミリーメンバーの活性を(例えば、少なくとも1つの抗アポトーシスBCL−2ファミリーメンバータンパク質の疎水性二量化溝に結合することにより)調節する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、MCL−1の疎水性二量化溝に結合することによってMCL−1活性を調節する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−2タンパク質の疎水性二量化溝に結合することによって、少なくとも1つの抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の活性を阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BCL−Xタンパク質の疎水性二量化溝に結合することによって、少なくとも1つの抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の活性を阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、NOXA模倣物として作用することができる。NOXAは、BCL−2タンパク質ファミリーのアポトーシス促進性BH3のみのメンバーであり、p53媒介アポトーシスに関与し、特にMCL−1に拮抗することが示されている。ある態様において、本明細書に記載の化合物はNOXAを模倣し、MCL−1の疎水性二量化溝に結合し、MCL−1依存症のがん細胞においてアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物はMCL−1の分解を誘発し、それによりMCL−1依存症のがん細胞におけるアポトーシスを引き起こす。
さらに別の側面において、本発明は、生体試料または対象における細胞のアポトーシスを誘発する方法を提供する。
ある態様において、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物)は、少なくとも1つのBCL−2経路を調節することによって、細胞のアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、MCL−1経路を調節することによって細胞のアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、少なくとも1つのBCL−2経路を阻害することによって細胞のアポトーシスを誘発する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、MCL−1経路を調節することによって細胞のアポトーシスを阻害する。
BCL−2ファミリータンパク質の抗アポトーシス作用を阻害することにより、化合物はアポトーシスを誘発または増強することにさらに留意すべきである。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、処置された細胞のアポトーシスの増加、増強、誘発、または上昇をもたらし得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約1%〜99.9%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発、または上昇は、約1%〜約95%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約5%〜90%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発、または上昇は、約10%〜85%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約15%〜80%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約20%〜75%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約25%〜70%の増加であり得る。ある態様において、かかるアポトーシスの増加、誘発、または上昇は、約30%〜65%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約35%〜60%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発、または上昇は、約40%〜55%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発、または上昇は、約45%〜50%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99.9%の増加であり得る。ある態様において、アポトーシスのかかる増加、誘発または上昇は、非処置コントロールと比較して、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または99%の増加であり得る。
本明細書に記載の細胞は、異常細胞であってもよい。細胞は、インビトロまたはインビボであり得る。ある態様において、細胞は分裂細胞である。ある態様において、細胞は血液細胞である。ある態様において、細胞はリンパ球である。ある態様において、細胞はがん細胞である。ある態様において、細胞は白血病細胞である。ある態様において、細胞はメラノーマ細胞である。ある態様において、細胞は多発性骨髄腫細胞である。ある態様において、細胞は腫瘍細胞である。ある態様において、細胞は内皮細胞である。ある態様において、細胞は免疫細胞である。
ある態様において、本明細書に記載の方法は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、またはそのプロドラッグ、またはその医薬組成物の有効量で対象に投与すること、または生体試料に該有効量で接触することを含む。ある態様において、本明細書に記載の方法は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)または(VI)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩、またはその医薬組成物の有効量で対象に投与すること、または有効量で生体試料に接触することを含む。
ある態様において、化合物は、本明細書に記載の1以上の追加の医薬品との組み合わせで投与される。例示的なさらなる治療的活性剤には、限定されないが、抗増殖剤、抗生物質、抗ウイルス剤、麻酔剤、抗凝固剤、酵素の阻害剤、ステロイド剤、ステロイド性または非ステロイド性抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、免疫抑制剤、抗原、ワクチン、抗体、うっ血除去薬、鎮静薬、オピオイド、痛み緩和薬、鎮痛薬、発熱解消薬、ホルモンおよびプロスタグランジンなどが含まれる。治療上有効な活性薬剤には、薬物化合物(例えば、連邦規則のコード(CFR)に規定されている米国食品医薬品局によって承認された化合物)、ペプチド、タンパク質、炭水化物、単糖、オリゴ糖、多糖類、核たんぱく質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチドまたはタンパク質、タンパク質、糖タンパク質、ステロイド、核酸、DNA、RNA、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、脂質、ホルモン、ビタミンおよび細胞に結合した小分子などの小有機分子を含む。
ある態様において、追加の医薬品は抗増殖剤である。ある態様において、追加の医薬品は、抗がん剤である。抗がん剤は、生物療法的抗がん剤ならびに化学療法剤を包含する。例示的な生物療法的抗がん剤には、限定されないが、インターフェロン、サイトカイン(例えば、腫瘍壊死因子、インターフェロンα、インターフェロンγ)、ワクチン、造血成長因子、モノクローナル血清療法、免疫賦活剤および/または免疫調節剤(例えばIL−1、2、4、6、または12)、免疫細胞成長因子(例えば、GM−CSF)および抗体(例えば、HERCEPTIN(トラスツズマブ)、T−DM1,AVASTIN(ベバシズマブ)、ERBITUX(セツキシマブ)、VECTIBIX(パニツムマブ)、RITUXAN(リツキシマブ)、BEXXAR(トシツモマブ))を含む。例示的な化学療法剤には、限定されないが、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、およびメゲストロール)、LHRHアゴニスト(例えば、ゴスクラクリンおよびロイプロリド)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミドおよびビカルタミド)、光線力学療法(例えば、ベルテポフィン(BPD−MA)、フタロシアニン、光増感剤Pc4、デメトキシ−ヒポクレリンA(2BA−2−DMHA))、窒素マスタード(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、エストラムスチン、およびメルファラン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU))、アルキルスルホナート(例えば、ブスルファンおよびトレオスルファン)、トリアゼン(例えば、ダカルバジン、テモゾロミド)、白金を含有する化合物(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン)、タキソイド(例えば、パクリタキセルまたはナノ粒子アルブミン結合パクリタキセルなどのパクリタキセル同等品(ABRAXANE)、ドコサヘキサエン酸結合パクリタキセル(DHA−パクリタキセル、Taxoprexin)、ポリグルタメート結合パクリタキセル(PG−パクリタキセル、パクリタキセルポリグルメックス、CT−2103、XYOTAX)、腫瘍活性化プロドラッグ(TAP)ANG1005(3分子のパクリタキセルに結合したアンジオペプチド−2)、パクリタキセル−EC−1(erbB2認識ペプチドEC−1に結合したパクリタキセル)、およびグルコース共役パクリタキセル、例えば2’−パクリタキセルメチル2−グルコピラノシルスクシナート;ドセタキセル、タキソール)、エピポドフィリン(例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、トポテカン、9−アミノカンプトテシン、カンプトウイノテカン、イリノテカン、クリスナトール、マイトマイシンC)、代謝拮抗物質、DHFR阻害剤(例えば、メトトレキセート、ジクロロメトトレキセート、トリメトレキセート、エダトレキセート)、IMPデヒドロゲナーゼ阻害剤(例えば、ミコフェノール酸、チアゾフリン、リバビリンおよびEICAR)、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤(例えば、ヒドロキシ尿素およびデフェロキサミン)、ウラシル類似体(5−フルオロウラシル(5−FU)、フロクスウリジン、ドキシフルリジン、ラルチトレキセド、テガフルウラシル、カペシタビン)、シトシン類似体(例えば、シタラビン(ara C)、シトシンアラビノシド、およびフルダラビン)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリンおよびチオグアニン)、ビタミンD3類似体(例えば、EB1089、CB1093、およびKH1060)、イソプレニル化阻害剤(例えば、ロバスタチン)、ドーパミン作動性神経毒(例えば、1−メチル−4−フェニルピリジニウムイオン)、細胞周期阻害剤(例えば、スタウロスポリン)、アクチノマイシン(例えば、アクチノマイシンD、ダクチノマイシン)、ブレオマイシン(例えば、ブレオマイシンA2、ブレオマイシンB2、ペプロマイシン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ペグ化リポソームドキソルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシン、ミトキサントロン)、MDR阻害剤(例えば、ベラパミル)、Ca2+ATPアーゼ阻害剤(例えば、タプシガルギン)、イマチニブ、サリドマイド、レナリドマイド、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、アキシチニビブ(AG013736)、ボスチニブ(SKI−606)、セジラニブ(RECENTINTM、AZD2171)、ダサチニブ(SPRYCELR(R)、BMS−354825)、エルロチニブ(TARCEVA(R))、ゲフィチニブ(IRESSA(R))、イマチニブ(Gleevec(R)、CGP57148B、STI−571)、ラパチニブ(TYKERB(R)、TYVERB(R))、レスタウルチニブ(CEP−701)、ネラチニブ(HKI−272)、ニロチニブ(TASIGNA(R))、セマキサニブ(セマキシニブ、SU5416)、スニチニブ(SUUTENT(R)、SU11248)、トセラニブ(PALLADIA(R))、バンデタニブ(ZACTIMA(R)、ZD6474)、バタラニブ(PTK787、PTK/ZK)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(R))、ベバシズマブ(AVASTIN(R))、リツキシマブ(RITUXAN(R))、セツキシマブ(ERBITUX(R))、パニツムマブ(VECTIBIX(R))、ラニビズマブ(Lucentis(R))、ニロチニブ(TASIGNA(R))、ソラフェニブ(NEXAVAR(R))、エベロリムス(AFINITOR(R))、アレムツズマブ(CAMPATH(R))、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(R))、テムシロリムス(TORISEL(R))、ENMD−2076、PCI−32765、AC220、乳酸ドビチニブ(TKI258、CHIR−258)BIBW 2992(TOVOKTM)、SGX 523、PF−04217903、PF−02341066、PF−299804、BMS−777607、ABT−869、MP470、BIBF 1120(VARGATEF(R)、CD265、DCC−J−26483327、MGCD265、DCC−2036、BMS−690154、CEP−11981、チボザニブ(AV−951)、OSI−930、MM−121、XL−184、XL−647および/またはXL228)、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ(VELCADE))、mTOR阻害剤(例えば、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI−779)、エベロリムス(例えば、(RAD−001)、リファフォロリムス、AP23573(Ariad)、AZD8055(AstraZeneca)、BEZ235(Novartis)、BGT226(Norvartis)、XL765(Sanofi Aventis)、PF−4691502(Pfizer)、GDC0980(Genetech)、SF1126(Semafoe)およびOSI−027(OSI))、オブリマーセン、ゲムシタビン、カルミノマイシン、ロイコボリン、ペメトレキセド、シクロホスファミド、ダカルバジン、プロカルビジン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、カンペタテシン、プリカマイシン、アスパラギナーゼ、アミノプテリン、メトプテリン、ポルフィロマイシン、メルファラン、ロイロシジン、ロイロシン、クロラムブシル、トラベクテイン、プロカルバジン、ディスコデルモライド、カルミノマイシン、アミノプテリン、およびヘキサメチルメラミンを含む。
ある態様において、追加の抗がん剤は、BCL−2の阻害剤である。ある態様において、追加の抗がん剤は、BCL−Xの阻害剤である。ある態様において、追加の抗がん剤は、抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質の阻害剤である。ある態様において、さらなる抗がん剤は、ナビトクラックス、4−[4−[[2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル]メチル]−1−ピペラジニル]−N−[[4−[(1R)(4−モルホリニル)−1−[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]−3−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル]スルホニル]ベンズアミド(ABT−263)、(R)−4−(4−((4‘−クロロ−[1,1’−ビフェニル)−2−イル)メチル](4−(ジメチルアミノ)−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イル)アミノ)−3−ニトロフェニル)スルホニル)ベンズアミド(ABT−737)、ベネトクラックス(ABT−199)、1,1’,6,6’,7,7’−ヘキサヒドロキシ−5,5’−ジイソプロピル−3,3’−ジメチル−[2,2’−ビナフタレン]−8,8’−ジカルボアルデヒド(AT−101)、(Z)−2−(2−((3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル)メチレン)−3−メトキシ−2H−ピロール−5−イル)−1H−インドールメタンスルホネート(GX15−070)、5−(2−イソプロピルベンジル)−N−(4−(2−tert−ブチルフェニルスルホニル)フェニル)−2,3,4−トリヒドロキシベンズアミド(TW−37)、ゴシポール、(−)−エピガロカテキンガレート、オバトクラックスメシラート、リコカルコンA、HA14−1、EM20−25、ニロチニブ、YC137、2−メトキシ−アンチマイシンA3、ABT−199、ガンボギ酸、またはニロチニブである。ある態様において、追加の抗がん剤は、MCL−1の阻害剤である。ある態様において、追加の抗がん剤はABT−263である。ある態様において、追加の抗がん剤は、ABT−199である。
化合物または組成物は、1つ以上のさらなる治療的に活性な薬剤と同時に、その前に、またはその後に投与することができる。一般に、各薬剤は、その薬剤について決定された用量および/または時間スケジュールで投与される。この組み合わせにおいて利用される追加の治療的に活性な薬剤は、単一の組成物中に一緒に投与され得るか、または異なる組成物で別々に投与され得ることがさらに理解されるであろう。レジメンで使用する特定の組み合わせは、本発明の化合物と追加の治療活性物質との適合性および/または達成されるべき所望の治療効果を考慮する。一般に、組み合わせて利用されるさらなる治療活性物質は、それらが個別に利用されるレベルを超えないレベルで利用されることが期待される。いくつかの態様において、組み合わせて利用されるレベルは、個々に利用されるレベルよりも低い。
ある態様において、処置される対象は哺乳動物である。ある態様において、対象はヒトである。ある態様において、対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジまたはヤギなどの家畜である。ある態様において、対象は、イヌまたはネコのような伴侶動物である。ある態様において、対象は、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジまたはヤギなどの家畜である。ある態様において、対象は動物園の動物である。別の態様において、対象は、げっ歯類、イヌ、または非ヒト霊長類などの研究動物である。ある態様において、対象、トランスジェニックマウスまたはトランスジェニックブタのような非ヒトトランスジェニック動物である。
ある態様において、本発明の方法は、冒された対象における抗アポトーシスBCL−2ファミリーレベルのさらなる決定をさらに含み得る。かかる診断ステップは、(a)対象の少なくとも1つの生体試料中の少なくとも1つのBCL−2生存促進性のタンパク質の発現レベルを測定し、発現値を得る。次の工程(b)は、工程(a)で得られた発現値が、所定の標準発現値に対して正または負のいずれかであるか、または対照試料中の前記MCL−1の発現値であるかどうかを判定する工程を含む。前記MCL−1の陽性発現値は、試験された対象がMCL−1レベルを低下させる化合物に応答して有益な効果を表示すことができ、したがって、本発明の提供される化合物と共に投与され得ることを示すことに留意すべきである。
したがって、より具体的な態様において、本発明は、病理学的障害を過剰発現するMCL−1または他の抗アポトーシスBCL−2ファミリータンパク質を処置および/または予防する方法であって、当該方法は、第1に、(a)発現値を得るために前記対象の少なくとも1つの生体試料中の少なくとも1つのBCL−2生存促進性のタンパク質の発現を調節する方法を提供する工程、第2のステップにおいて、(b)工程(a)で得られた発現値が、所定の標準発現値に対して正または負のいずれかであるか、または対照試料中の前記MCL−1の発現値であるかどうかを決定する工程、最後に、工程(c)において、工程(b)で決定されたMCL−1の正の発現値を示す対象に本明細書に記載の少なくとも1つの化合物の治療上有効量を投与する工程を含む。
本発明のこれらおよび他の側面は、以下の例を考慮してさらに理解されるが、それらの例は、本発明のある特定の態様を例示することを意図されるが、特許請求の範囲によって定義されるその範囲を限定することを意図されるものではない。
化合物の合成
本明細書に記載の化合物は、スキーム1に提供される例にしたがって調製できる。スキーム1は、化合物1(「Mclin」)の調製を示す。
生体活性
本明細書に記載の化合物は、抗増殖剤であり、がん細胞においてアポトーシスを誘発する。化合物1(「Mclin」)は、MCL−1−依存症がん細胞株H23において、0.6μMのEC50でアポトーシスを誘発する(例えば、図1A参照)。さらなる例として、1μMの化合物1は、MCL−1−依存症がん細胞株、H23およびH82において強固なアポトーシスを誘発する(例えば、図1B参照)。
本明細書で提供される化合物は、選択的MCL−1阻害剤であり、他のBCL−2ファミリータンパク質依存症にされた細胞よりもMCL−1依存症の細胞においてアポトーシスを誘発する。化合物1(「Mclin」)、F9、A8およびMは、BCL−2またはBCL−X依存症のがん細胞系よりもMCL−1依存症のがん細胞株において選択的にアポトーシスを誘発する(例えば、図2B参照)。図3は、H23およびH82を含むMCL−1−依存症がん細胞株におけるアポトーシスを引き起こす際に示される化合物のEC50を示す。これらの化合物は、必須アポトーシスエフェクタであるBaxおよびBakが欠損した細胞においてアポトーシスを誘発しない。
さらなる化合物は、有効な抗増殖剤であることが示されている。図4は、MCL−1−依存症がん細胞株H23におけるアポトーシスを引き起こす例示的化合物のEC50を示す。
均等物および範囲
請求の範囲において、冠詞「a」、「an」、および「the」は、それと反対に、またはさもなくは文脈から明らかでなければ、1または1より大であることを意味する。群の1以上のメンバー間に「または」を含む請求の範囲または明細書は、それとは反対に、または文脈から明らかでなければ、1、1より大、またはすべての群メンバーが特定の製品またはプロセスに存在し、使用され、さもなくは関連する。本発明は、群のちょうど1メンバーが与えられた製品またはプロセスに存在し、使用され、または関連する態様を含む。本発明は、群メンバーの2つ以上または全てが与えられた製品またはプロセスに存在し、使用され、または関連する態様を含む。
さらに、本発明は、列挙された請求項の1つ以上から、1つまたは複数の制限、要素、句および説明的な用語が別の請求項に導入されるすべての変形、組み合わせおよび置換を包含する。例えば、別の請求項に従属する請求項は、同じ基本請求項に従属する他の請求項に見られる1つ以上の制限を含むように変更することができる。要素がリストとして、例えばマーカッシュグループ形式で提示される場合、要素の各サブグループも開示され、任意の要素をそのグループから除去することができる。本発明または本発明の側面が特定の要素および/または特徴を含むと一般的に言及される場合、本発明のある態様または本発明の側面は、かかる要素および/または特徴からなるか、本質的にそれらからなる。簡潔にするために、これらの態様は本明細書においては、これらの言葉で具体的に記載されていない。また、用語「含む(comprising)」および「含有する(containing)」は、開かれていることを意図しており、追加の要素またはステップを含めることができることにも留意されたい。範囲が指定されている場合は、終点が含まれる。さらに、当業者の理解および文脈から他に指示されない限り、または明白でない限り、範囲として表される値は、本発明の異なる態様において記載された範囲内の任意の特定の値または部分範囲、その範囲の下限の10分の1までであると推測できる。
この出願は、種々の発行された特許、公開された特許出願、雑誌の記事、および他の刊行物を参照しており、それらはすべて参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参考文献と本明細書の間に矛盾がある場合、明細書が支配するものとする。さらに、先行技術に含まれる本発明の任意の特定の態様は、特許請求の範囲のいずれか1つまたは複数から明白に排除され得る。かかる態様は、当業者に知られているとみなされるので、排除が明示的にここに記載されていなくても除外され得る。本発明の任意の特定の態様は、先行技術の存在に関係なく、何らかの理由で、任意の請求項から除外することができる。
当業者であれば、本明細書に記載された特定の態様に対する多くの等価物を、日常的な実験を用いて認識するか、または確認することができるであろう。本明細書に記載された本態様の範囲は、上記の記述に限定されるものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲に記載されたものである。当業者であれば、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の精神または範囲から逸脱することなく、この記述に対する様々な変更および修正を行うことができることを理解するであろう。

Claims (92)

  1. 式(II):
    式中、
    は、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルであり;
    の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり、
    nは0、1、2、3、4、または5であり;
    は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基であり;
    は、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
    およびR3Aの各々は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    3Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
    は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR6A、−N(R6B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;
    6Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    6Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基、または2つのR6Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する、
    で表される、化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  2. 式(I):
    式中、
    は、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルであり;
    の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり、
    nは0、1、2、3、4、または5であり;
    は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基であり;
    は、ハロゲン、または任意に置換されていてもよいC1−6アルキルであり;
    およびR3Aの各々は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    3Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成する、
    で表される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  3. 式(I−a)
    で表される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  4. 式(I−b):
    で表される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  5. 式(V):
    式中;
    は、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルであり;
    の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり、
    3Aの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    3Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
    nは0、1、2、3、4、または5であり;
    は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基であり;
    は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR7A、−N(R7B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;
    7Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    7Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
    は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR8A、−N(R8B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;
    8Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;
    8Bの各場合は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR8Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;および
    の各場合は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、−ORNA、−N(RNB、または窒素保護基、または2つのRは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
    NAは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    NBの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのRNBは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
    少なくともRの1つの場合は、水素、−OH、または−NHではない、
    で表される、化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  6. の1つの場合が水素である、請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  7. の1つの場合が−ORNAである、請求項5または6に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  8. NAが任意に置換されていてもよいアルキルである、請求項7に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  9. NAが任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである、請求項7または8に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  10. NAが非置換C1−3アルキルである、請求項7〜9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  11. の1つの場合が−OCHである、請求項5〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  12. の1つの場合が任意に置換されていてもよいアルキルである、請求項5〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  13. の1つの場合が任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである、請求項5〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  14. の1つの場合が−CHCNである、請求項5〜13のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  15. 式(VI):

    式中、
    は、水素、ハロゲンまたは任意に置換されていてもよいアルキルであり;
    の各場合は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR3A、−N(R3B、または任意に置換されていてもよいアシルであり、
    3Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    3Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR3Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し、
    nは、0、1、2、3、4、または5であり;
    は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、または窒素保護基であり;
    は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR7A、−N(R7B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;
    7Aは、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;および
    7Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR7Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し、
    は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意に置換されていてもよいアルキル、−OR8A、−N(R8B、または任意に置換されていてもよいアシルであり;
    8Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり;
    8Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR8Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;および
    は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアシル、−OR、または−N(R9Bであり;
    は、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基であり、
    9Bの各場合は、独立して水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または窒素保護基であり、または2つのR9Bは介在する原子と一緒になって任意に置換されていてもよいヘテロシクリルを形成し;
    10は、任意に置換されていてもよいアルキル、または−OR10Aであり;および
    10Aは、水素、任意に置換されていてもよいアルキル、任意に置換されていてもよいアルケニル、任意に置換されていてもよいアルキニル、任意に置換されていてもよいカルボキシクリル、任意に置換されていてもよいヘテロシクリル、任意に置換されていてもよいアリール、任意に置換されていてもよいヘテロアリール、または酸素保護基である、
    で表される、化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  16. 10が−OR10Aである、請求項15の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  17. 10が−OHである、請求項15または16に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  18. が−ORである、請求項15〜17のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  19. が任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  20. が非置換C1−6アルキルである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  21. が任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  22. が非置換C1−3アルキルである、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  23. がメチルまたはエチルである、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  24. がメチルである、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  25. が置換されたC1−6アルキルである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  26. が任意に置換されていてもよいC1−6アルキル−O−R10であり、式中R10は水素または任意に置換されていてもよいアルキルである、請求項25に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  27. 10が任意に置換されていてもよいアルキルである、請求項26に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  28. 10が任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである、請求項27に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  29. 10が非置換C1−6アルキルである、請求項28に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  30. 10がメチルまたはエチルである、請求項29に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  31. が−CHOCHである、請求項1〜19および25〜29のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  32. が水素である、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  33. が任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  34. が非置換C1−6アルキルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  35. が任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  36. が非置換C1−3アルキルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  37. がメチルまたはエチルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  38. がメチルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  39. がエチルである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  40. が−OR3Aである、請求項1〜39のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  41. 3Aが任意に置換されていてもよいC1−6アルキルである、請求項40に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  42. 3Aが非置換C1−6アルキルである、請求項41に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  43. 3Aが任意に置換されていてもよいC1−3アルキルである、請求項41に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  44. 3Aが非置換C1−3アルキルである、請求項43に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  45. 3Aがメチルである、請求項44に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  46. 3Aがエチルである、請求項44に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  47. が水素である、請求項1〜46のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  48. が窒素保護基である、請求項1〜46に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  49. がハロゲンである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  50. が−Fである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  51. が−Clである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  52. が−Brである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  53. が−Iである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  54. が非置換C1−6アルキルである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  55. がメチルである、請求項54に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  56. がエチルである、請求項54に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  57. が水素である、請求項1〜56のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  58. がハロゲンである、請求項5〜56のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  59. が−Brである、請求項58に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  60. が水素である、請求項5〜56のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  61. が水素である、請求項5〜56のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  62. 式:
    で表される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  63. 以下の式:
    のいずれかで表される、請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  64. 以下の式:
    で表される、請求項15に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩。
  65. 請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物。
  66. 治療的有効量の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含む、請求項65に記載の医薬組成物。
  67. 対象の増殖性疾患を処置することにおける使用のためのものである、請求項65または66に記載の医薬組成物。
  68. 増殖性疾患ががんである、請求項67に記載の医薬組成物。
  69. 治療的有効量の請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容し得る塩または請求項65または66に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における増殖性疾患を処置する方法。
  70. 対象が哺乳動物である、請求項69に記載の方法。
  71. 対象がヒトである、請求項70に記載の方法。
  72. 増殖性疾患ががんである、請求項69〜71のいずれか一項に記載の方法。
  73. がんが、白血病、乳がん、肺がん、結腸がん、肝臓がん、膀胱がん、多発性骨髄腫、またはリンパ腫である、請求項72に記載の方法。
  74. 増殖性疾患が炎症性疾患である、請求項69〜71のいずれか一項に記載の方法。
  75. 炎症性疾患が関節炎である、請求項74に記載の方法。
  76. 増殖性疾患が自己免疫疾患である、請求項69〜71のいずれか一項に記載の方法。
  77. 自己免疫性疾患が、自己免疫性糸球体腎炎、免疫グロブリン血症または全身性エリテマトーデス(SLE)である、請求項76に記載の方法。
  78. がんが、BCL−2ファミリーメンバータンパク質の過剰発現と関連する、請求項72または73に記載の方法。
  79. がんが、BCL−2ファミリーメンバータンパク質への細胞の依存症に関連する、請求項72または73に記載の方法。
  80. BCL−2ファミリーメンバータンパク質が、抗アポトーシス性のBCL−2ファミリーメンバータンパク質である、請求項78または79に記載の方法。
  81. BCL−2ファミリーメンバータンパク質がMCL−1である、請求項80に記載の方法。
  82. 請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物、その薬学的に許容し得る塩、または請求項65または66に記載の医薬組成物の治療的有効量を、生体試料に接触させること、または対象に投与することを含む、生体試料または対象の細胞におけるBCL−2ファミリーメンバータンパク質の活性を調節する方法。
  83. BCL−2ファミリーメンバータンパク質がBCL−2抗アポトーシスタンパク質である、請求項82に記載の方法。
  84. BCL−2抗アポトーシスタンパク質がMCL−1である、請求項83に記載の方法。
  85. BCL−2抗アポトーシスタンパク質がBCL−Xである、請求項82に記載の方法。
  86. 請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項65または66に記載の医薬組成物の治療的有効量を対象に投与すること、または生体試料に接触させることを含む、生体試料または対象におけるアポトーシスを誘発する方法。
  87. 前記化合物、その薬学的に許容し得る塩、または前記医薬組成物との組合せで別の医薬品の治療的有効量を対象に投与することをさらに含む、請求項69〜79のいずれか一項に記載の方法。
  88. 追加の医薬品が抗増殖剤である、請求項87に記載の方法。
  89. 処置を必要とする対象において増殖性疾患を処置するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物、その薬学的に許容し得る塩、または請求項65または66に記載の医薬組成物の使用。
  90. BCL−2抗アポトーシスタンパク質の活性を調節するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物、その薬学的に許容し得る塩、または請求項65または66に記載の医薬組成物の使用。
  91. 対象または生体試料において細胞のアポトーシスを誘発するための、請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物、その薬学的に許容し得る塩、または請求項65または66に記載の医薬組成物の使用。
  92. 請求項1〜64のいずれか一項に記載の化合物、その薬学的に許容し得る塩、または請求項65または66に記載の医薬組成物;および前記化合物、その薬学的に許容し得る塩、または前記医薬組成物を投与するための指示書を含む、キット。


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