JP2018529414A - 腹膜限外濾過を実行するための装置 - Google Patents

腹膜限外濾過を実行するための装置 Download PDF

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Abstract

うっ血性心不全により水分過剰の患者の限外濾過のための装置。この装置は、腹腔から腹腔液の一部を取り出すための希釈シリンジ(16、57)を有する。グルコース・バッグ(25、71)は30%の濃度の濃縮グルコースを含む。この濃縮グルコースを3%未満の濃度に希釈するために、前記希釈シリンジ内で少量の濃縮グルコースが希釈流体と混ぜ合わせられる。それから、腹腔内で実質的に一定のグルコース濃度を維持するために腹腔内のグルコースを補充するべく、前記希釈シリンジから前記混合物を腹腔内へ入れる。更に、限外濾過による、増加した腹腔内液量および増加した腹腔内圧力を相殺するために腹腔から腹腔液が断続的に取り除かれる。UFバッグ(24、55)が、そのような余剰腹腔液を受け入れるように配置される。グルコース・シリンジ(59)が、濃縮グルコースを量るために設置され得る。

Description

本発明は、例えば、うっ血性心不全のために腹膜限外濾過を必要としている、患者の腹膜限外濾過を実行するための手動装置に関する。
利尿剤抵抗性うっ血性心不全は、重要性を増しつつある問題である。これは、心機能の慢性の異常によって特徴づけられ、腎機能損傷および進行性の慢性腎臓疾患を引き起こす、心腎症候群と密接に関連する。
うっ血性心不全患者にとって、限外濾過による体液取り出しは有益であり得る。これらの患者は、通常、正常に機能する腎臓を有するが、体液過負荷に苦しんでいる。これらの患者の腎臓は、通常は健康であるが、増加した静脈血圧と時々低くなる動脈血圧とによって衰弱している心臓のために、完全には機能していない。腎臓が完全には機能していないため、患者の中で体液が蓄積し、体液過負荷は、既にある程度衰弱している心臓にかかるストレスの一部となる。
うっ血性心不全による入院の最大80%が深刻な水分過剰によるものであり、僅か5%が低い心臓血液拍出量によるものであるため、ナトリウムと水のバランスの適切な制御は不可欠な重要性を有する。
特許文献US7135008B2は、腎代替療法(特に、限外濾過による、うっ血性心不全および体液過負荷の治療)のための連続的脱血および返血のために血管に末梢挿入されるデュアル・ルーメン・カテーテル・アセンブリを利用することによる、血液の体外処理のための方法と装置を開示する。連続的脱血および処理のために大静脈内の血液溜まりにアクセスするためにカテーテルは末梢静脈に挿入され、血管系を通って上方へ誘導される。脱血における陰圧による不都合な影響を克服するために、気密コネクタがカテーテル・アセンブリに組み入れられる。
しかし、血液の体外処理による限外濾過は、結果として、血管系へのアクセスに伴う危険を生ずる。更に、限外濾過は過剰になって低血圧を生ずる場合がある。
体外血液処理を用いない有望な限外濾過方法は、体内の腹膜が限外濾過のために用いられる腹膜透析である。腹膜限外濾過液は、腹膜腔に注入される。この液は浸透物質(例えば、グルコース、イコデキストリン、または、その他の物質)を含み、限外濾過を生じさせる。腹膜限外濾過は患者に対して、より穏やかであり、結果として低血圧になることは稀である。更に、腹膜限外濾過は、医学的に訓練された専門家を限定的にしか必要とせず、又は、その必要無しに病院外で日常的に用いられ得る。
例えば、CAPDのような、現行のPD処方においては、グルコースベースの液は2〜4時間毎に交換され、僅か2〜3時間以下の間、最適限外濾過を実行するのみである。また、交換の度に約1時間かかる場合があり、感染の危険性を増す。このことは、患者の自由と生活の質を低下させる。
また、グルコースの使用は、グルコースの血液循環への吸収を生じさせることがあり、結果として、高血糖、高インスリン血症、および、肥満に導くことがあり得る。イコデキストリンは、他の問題を引き起こす場合がある。
浸透物質の濃度が過剰であるならば、腹腔への浸透物質の添加が腹膜に有害である場合がある。それ故、腹膜は、特に腹腔の挿入部位において、(例えば、グルコースのような)浸透物質の局所的な高濃度から保護される必要がある。
腹膜透析装置は、特許文献WO2013109922A1に開示される。この文献は、以下のものを含む透析システムを開示する。この透析システムは、患者または透析器の少なくとも一方との流体の流通があって、ウレアーゼ層、酸化ジルコニウム層、または、炭素層のうちの少なくとも1つが後に続くリン酸ジルコニウム層を有するハウジングを含む吸着剤カートリッジと、前記吸着剤カートリッジとの流体の流通がある貯蔵容器と、前記貯蔵容器および吸着剤カートリッジ流体流通があるポンプと、前記ポンプとの操作可能な通信が可能であって、(i)前記ウレアーゼ層、前記酸化ジルコニウム層、または、前記炭素層のうちの前記少なくとも1つより前に前記リン酸ジルコニウム層に透析液が接触する第1の方向に前記吸着剤カートリッジを介して、そして、(ii)前記リン酸ジルコニウム層より前に前記ウレアーゼ層、前記酸化ジルコニウム層、または、前記炭素層のうちの前記少なくとも1つに前記透析液が接触する、前記第1の方向とは逆の、第2の方向に前記吸着剤カートリッジを介して、前記透析液が流れるように前記ポンプにポンピングさせるようにプログラムされた制御ユニットとを含む。この透析システムは、腹膜透析のために使用されるとき、腹腔内の全ての腹腔液を取り出し、この液を吸着カートリッジを介して容器に送る。この容器には、グルコース(および、他の物質)が補充され得る。その後、腹腔液は腹腔に戻される。WO2013109922A1の図19を参照。全ての透析液の取り出しには時間がかかり、これに対応して有効な処置時間を減少させる。
それ故、心不全患者の腹膜限外濾過に関して最適化された、腹腔液を腹腔へ供給する装置が必要である。
腹膜限外濾過の必要がある患者は、移動可能で、患者が運ぶことができ、その結果、患者は据置型機器に繋がれない、限外濾過法を実行するための装置を必要とする場合がある。更に、この装置は使い易くあるべきである。
従って、本発明の目的は、前述の欠点および不都合の1つまたは複数を単独または組み合わせで緩和、軽減、または、除去することである。
1つの態様によれば、患者(例えば、うっ血性心不全により水分過剰の患者)の限外濾過を実行する装置が提供される。この装置は、前記患者の腹腔へのアクセスのための腹腔カテーテル・コネクタへの接続のための患者コネクタを含む患者ライン;腹腔液の前記腹腔からの取り出しと前記腹腔への戻しのために前記患者ラインに接続された希釈容器、前記希釈容器の内容物と混合されて、その後、前記内容物との混合物が前記腹腔に導入される濃縮グルコースを含むグルコース容器、および、各時点で前記患者から取り出された流体の量に比例する量のグルコースを量るための計量デバイスを含み、これにより、グルコースが断続的に補充され、前記腹腔内のグルコースの濃度が実質的に一定に保たれる。
1つの実施形態によれば、前記希釈容器は、リトラクタブル・ピストン(引込可能なピストン)と、該ピストンの操作のためのシリンジ・ステム(軸/柄)とを有するシリンジであり、前記装置は更に、UF容器、第1の弁、および、第2の弁を含み、前記第1の弁は、第1の位置では前記シリンジを前記患者チューブに接続させ、第2の位置では前記シリンジを前記第2の弁に接続させるように構成され、前記第2の弁は、第1の位置では前記第1の弁を前記UF容器に接続させ、第2の位置では前記第1の弁を前記グルコース容器に接続させるように構成され得る。
もう1つの実施形態によれば、前記グルコース容器および前記UF容器はシリンジとして構成され、前記シリンジは各々、対応するピストンに取り付けられたシリンジ・ステムと、前記ピストンの動きを各シリンジの内側で制限するために前記シリンジ・ステムに沿って移動可能であるように配置されたナットとを有し得る。
更なる実施形態によれば、前記希釈容器は、ピストンと、該ピストンの操作のためのシリンジ・ステムとを有する第1のシリンジであり、前記装置は、引込可能なピストンと、該ピストンの操作のためのシリンジ・ステムとを有する第2のシリンジを更に含み、前記グルコース・バッグは、一定の容積を有するエンクロージャと、該エンクロージャを2つのコンパートメント(分室)に分ける隔壁とを有し、前記コンパートメントのうちの第1のコンパートメントは濃縮グルコースを含み、前記コンパートメントのうちの第2のコンパートメントは腹腔液を含み、前記第2のコンパートメントへの腹腔液の導入は、等しい体積の濃縮グルコースを前記第1のコンパートメントから排出させ得る。
更に別の実施形態によれば、前記希釈容器は、シリンジ・ステムによって操作されるピストンを有するとともに前記患者ラインに接続された希釈シリンジを含み、前記希釈容器は限外濾過シリンジを更に含み、該限外濾過シリンジは、ピストンおよびシリンジ・ステムを有し、逆止弁を介して前記患者ラインに接続され、更に、第2の逆止弁を介して複合バッグに接続され、該複合バッグは、限外濾過液のための第1のコンパートメントと、濃縮グルコースを含む第2のコンパートメント84とを有し、これにより、前記第1のコンパートメントでの限外濾過液の流入が濃縮グルコースの流出を生じさせ、流入と流出との間の比率は一定で、1より大きく、例えば、5:1であり得る。
他の1つの態様では、患者、例えば、うっ血性心不全により水分過剰の患者の限外濾過を実行する方法が提供され、当該方法は、前記患者の腹腔から限外濾過量を取り出すこと、前記患者の前記腹腔から希釈容器へ腹腔液を取り出すこと、各時点で前記患者から取り出された前記限外濾過量に比例する量のグルコースを前記希釈容器へ加えること、前記希釈容器内の腹腔液およびグルコースの前記混合物を前記患者の前記腹腔に戻すこと、および、前記方法ステップを繰り返すことを含む。
1つの実施形態においては、前記方法ステップは、10分から60分の間、例えば、約30分間隔で繰り返され得る。比例定数は各患者毎について経験的に決定され得る。
本発明の更なる目的、特徴、および、効果は、図面を参照した本発明の実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1aは、腹腔内液量を示す図であり、図1bは、腹腔内圧力を示す図であり、図1cは、CAPD処置のために腹腔内グルコース濃度を示す図である。 図2は、本発明の実施形態についての図であり、図2aは、腹腔内液量を示す図であり、図2bは、腹腔内圧力を示す図であり、図2cは、腹腔内グルコース濃度を示す図である。 限外濾過液を患者へ供給する装置の第1の実施形態の概略図である。 フィル・バッグ(fill bag)の特徴を含む、図3に従う第1の実施形態の概略図である。 更なる特徴を含む、図3に従う第1の実施形態の概略図である。 希釈シリンジとグルコース・シリンジとを有する、限外濾過液を患者へ供給する装置の第2の実施形態の概略図である。 希釈シリンジとUFシリンジとを有する、限外濾過液を患者へ供給する装置の第3の実施形態の概略図である。 限外濾過液を患者へ供給する装置の第4の実施形態の概略図である。 希釈シリンジとUFシリンジとグルコース・シリンジとを有する、限外濾過液を患者へ供給する装置の第5の実施形態の概略図である。 ダブル・ルーメン・カテーテルを有する患者に適合化された図8による第4の実施形態の概略図である。
以下では、本発明の幾つかの実施形態が記述される。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にし、ベストモードを開示するための例示目的で記述されている。しかし、そのような実施形態は、本発明の範囲を制限するものではない。更に、複数の特徴の特定の組合せが示され、議論される。しかし、本発明の範囲内で様々の特徴の他の組合せが可能である。
腹膜限外濾過方法を実行する装置は、原則として、腹膜透析を実行する装置と同様に構成され得る。しかし、これらの2つの装置は異なる医療処置を実行するため、異なる最適化方法が要求される。
腹膜透析を実行する装置が、同時に腹膜限外濾過を実行するためにも配置され得ることを特記する。しかし、通常、不必要な生成物(例えば、尿素およびクレアチニン)を取り除く仕事が焦点である。それ故、そのような不必要な生成物を(例えば、吸着によって、或いは、透析によって、)取り除くために、通常、腹膜透析装置が設置されるが、グルコース濃度には、通常、あまり重きを置かれていない。例えば、前述の特許文献WO2013109922A1を参照。こうして、限外濾過が最適にはならない可能性がある。
他方、腹膜限外濾過装置は、患者に過剰にグルコースを負荷させることなく限外濾過を提供するために最適化されるが、不必要な生成物(例えば、尿素)の除去にはあまり重きを置かれていない。また、水分過剰のうっ血性心不全患者の合併症を避けるために、緩やかな限外濾過が望まれる。
患者が、入院が無しで、自宅又は任意の場所で腹膜透析/限外濾過方法を実行することができるので、腹膜透析/限外濾過方法が血液透析より好まれる。更に、腹膜透析/限外濾過方法は、より頻繁に(例えば、毎日、昼間の10〜16時間または夜間の8〜12時間)実行され得る。
本発明による透析限外濾過装置および方法の本実施形態は、予め以下の注意点に留意して作られる。
1)電池によって駆動されるポンプのような重い機械的装置の使用は回避されるか、または、最小限にされるべきである。患者は、この装置を、あらゆる処置時刻に携行可能であるべきである。
2)処置は、患者自身によって人力のみで実行可能であるべきである。
3)限外濾過を最適化し、グルコースの体への吸収を最小にするために、低く、実質的に一定の濃度のグルコースが使用されるべきである。そして、流体の実質的に一定の量が腹腔内で維持されるべきである。
4)高い腹腔内圧力は避けられるべきである。
5)腹腔の入口領域が高いグルコース濃度に曝されることは避けられるべきである。
今日最も多く使用される腹膜透析方法はCAPDである。この方法の間,大量の腹膜透析液が(例えば、1日につき4回)腹腔に注入される。腹膜透析液は、例えば、2時間〜4時間の間、腹腔内に保持される。それから、腹腔液は取り出され、捨てられる。そして、新しい透析液が注入される。これには通常約30分以上がかかる。各時点に注入される腹腔液の量は通常1200mlと2400mlの間の量、或いは、患者が取り込めるだけの量である。1交換につき400mlの限外濾過が得られるべきならば、除去される量は400ml大きいであろう。
大量に使用すると、結果として、腹腔内の圧力が相対的に高くなる。そのような高圧は、限外濾過に逆に作用する。腹腔内圧力を下げるためには、腹腔内圧力がより急に増加する特定の液量未満に腹腔内液量を保つように2時間または4時間毎より頻繁に流体を取り出すことが有利である場合がある。
CAPDは、患者の必要に応じて異なるグルコース濃度を用いる。グルコース濃度は、通常、1.5%から4.25%に亘る。しかし、グルコース濃度が高いと、少なくとも長い時間曝露されると、腹膜の機能が損なわれる場合があることを幾つかの報告は示している。それ故、本実施形態では、4.25%未満である最大グルコース濃度を使用するように努める。以下では、一例として3.0%の最大濃度が使用されるであろう。例えば、4.0%、3.9%、3,8%、3.7%、3.6%、3.5%、3.4%、3.3%、3.2%、3.1%、3.0%、2.9%、2.8%、2.7%、2.6%、2.5%、2.4%、2.3%、2.2%、2.1%、2.0%、または、より低い値のような、他の最大濃度が使用され得る。
CAPDには高い初期グルコース濃度が使用される。グルコースは、約40〜120分の半減期があり得る。そのような半減期の間にグルコース濃度は50%減少する。それ故、少なくとも、グルコース含有量の約75%以上がCAPDドエルの間に吸収され得、2リットルの溶液中のグルコースの最も高い濃度が4.25%の場合にドエルあたり約65グラムが吸収され、1.5%の場合にドエルあたり最大22グラムのグルコースが吸収されることになる。しかし、1.5%のグルコースによるCAPDは限外濾過となるが、小さ過ぎる場合がある。
腹腔内側の流体は、約1〜4ml/分であり得るリンパ再吸収および他のルートによって吸収される。それ故、グルコース濃度が特定の濃度未満まで下げられるならば、先に得られた限外濾過は除かれ、正味の限外濾過は得られない。限外濾過がリンパ再吸収と釣り合うとき、そのような特定のグルコース濃度は0.3%〜0.7%の範囲にあり得る。
腹腔内圧力が上がるならば、リンパ再吸収は増加する。例えば、特定の体積(例えば、約1800ml)まで充填する間は12mmHgであるというように、患者の腹腔を腹腔液で充填する間、腹腔内の圧力は比較的一定である。更なる流体が留置されるならば、腹腔の柔軟性が減少するため、この圧力は上昇する。こうして、留置される液量2000mlは約14mmHgの圧力に対応し得、2200mlの液量は約18mmHgの圧力に対応し得る。
図1は一組のグラフであり、図1aは特定の患者のCAPD交換の間の流体の腹腔内量を示す。最初に、1500mlの流体が留置される。留置手順の間、図1bに示されるように、腹腔内圧力は殆ど一定で、約12mmHgであった。最初のグルコース濃度は、図1cに示されるように3.0%であった。
約60分後にグルコース濃度は1.5%まで減少した。このことは、グルコースに対して60分の半減期を示している。液量は60分の間に260ml増加した。そして、圧力は約12mmHgであった。
次の60分後に、グルコース濃度は0.75%に減少した。圧力は、14mmHgまで増加した。この結果、再吸収が増加した。こうして、液量は、予想された130mlに対して110mlだけ増加した。
次の60分後に、グルコース濃度は0.38%に減少した。そして、約2.9時間後に液量は25ml増加して最大値に達した。圧力は約18mmHgであった。
次の60分の間、グルコース濃度は0.19%であった。そして、正味の流体吸収があり、結果として、流体は8ml減少した。圧力は、17mmHgに減少した。
4時間のドエルの間に、合計387mlが限外濾過され、42gのグルコースが患者によって吸収された。
図4のグラフの組に示されるように、同じ患者が本発明による処置を受けた。
初期グルコース濃度1.0%で1500mlの液量が留置された。腹腔内圧力は12mmHgであった。
30分後に液量は50ml増加した。グルコース濃度は約0.71%に減少し、圧力は未だ12mmHgであった。
実質的に一定のグルコース濃度が腹腔内で整えられるならば、比較的低い最大濃度のグルコースが使用され得ることを本発明者は確認した。更に、高い初期限外濾過は有益でないが、小さいが持続的な限外濾過はより良く機能する。それ故、低いグルコース濃度と低い腹腔内圧力が望まれる。
他方、腹腔内膜全体が限外濾過のために使用されるように腹腔は流体で満たされるべきである。このことは、限外濾過量の特定の目標値を得るためのグルコース濃度の減少を可能にする。
グルコース濃度1.0%の腹腔液1500mlが注入された、以下に記される特定の患者に対して、グルコース濃度1.0%におけるグルコース除去率が約0.1mg/分であり、正味の限外濾過が約3ml/分であったと判断された。時間の進行の間、グルコース濃度は減少し、30分後に約0.71%であった。そして、正味の限外濾過は1.5ml/分であった。更に30分後に、グルコース濃度は0.5%であり、正味の限外濾過はゼロであった。このことは、グルコースによる浸透圧による限外濾過が水のリンパ再吸収と釣り合ったことを意味する。
濃度を0.71%より上に維持するために、濃度を1.0%に戻すべく30分につき4.35グラムのグルコースを補充することが必要とされた。リンパ再吸収を浸透圧による限外濾過より十分下に維持するために、腹腔内圧力を十分に低く維持しつつ、腹腔内液量を実質的に一定に保つべく、30分につき約50mlの流体の取り出しが必要とされた。
図2aに示されるように、液量は1500mlで始まり、1550mlまで増加した。そこで、50mlが取り除かれた。3回続けての取り出しが30分の間隔で示されている。図2cに示されるように、グルコース濃度は1.0%で始まり、30分の間に0.7%に減少し、それから、4.35gのグルコースの添加によって1.0%に戻された。図2bに示されるように、腹腔内圧力は、実質的に12mmHgで一定だった。
1.5時間後に、取り出しの間隔が40分に延ばされ、2時間10分経過の時刻において、50mlが取り除かれたことが示されている。液量が50mlより多く増加したため、図2aに示されるように、正味の結果として、1520mlが腹腔内に残っままであった。グルコース4.35gの補充の後のグルコース濃度は約0.95%であった。こうして、液量の線の傾きで示されるように、限外濾過はより遅くなった。
3時間経過の時刻において、100mlの流体が取り除かれ、8.70gのグルコースが加えられた。結果として、液量が1470mlに減少し、グルコース濃度は1.05%になった。3.5時間経過の時刻において、50mlが取り除かれ、4.35gのグルコースが加えられた。最後に、4時間経過の時刻において、50mlが取り除かれ、4.35gのグルコースが加えられた。
正味の結果として、400mlの流体が取り除かれ、34.8gのグルコースが4時間の間に使用された。処置は、より長い時間、または、より短い時間、続けられてもよい。
本発明の重要な利点は、短時間を除いてグルコース濃度が1.0%未満であったということである。こうして、腹膜が保存される。
加えられるグルコースの量が取り除かれる流体の量に比例するならば、実質的に一定の液量とグルコース濃度が得られ得ることを本発明者は確認した。図2a〜図2cを参照して上で説明した例において、定数は以下の通りである。
K =50ml/4.35g
添加/除去が頻繁に行われるならば、濃度および液量の変動は最小にされ得る。
この定数は各患者のために経験的に決定される。例えば、処置の後の流体の量が、例えば、留置された量1500mlから4時間後の最後に取り除かれる量1600mlまで増加したと判断されるならば、このことは、上記の定数が大き過ぎるということを示す。こうして、上記の定数は次の処置の間、減じられ得る。逆の場合も同じである。
複数の実施形態による装置は、毎日の10時間の処置時間の間、患者によって携行され得るように構成されるべきである。従って、流体を含む装置の重さはできるだけ少ないことが重要である。腹腔への導入が安全であると考えられるグルコース濃度3%の流体が使用されるならば、10時間の処置につき3リットルを超える流体が必要とされる。こうして、より高いグルコース濃度を有するグルコース補充溶液(例えば、10%(900ml)または30%(300ml))が望まれる。
グルコース濃度30%を有する流体は直接腹腔に注入されるべきではない。そのような注入は、少なくとも長時間の曝露の間に、結果として、組織を損傷させ、機能を損なわせることになり得るからである。
高濃度グルコース溶液を希釈するために、濃縮グルコースを希釈するべく、幾らかの流体が腹腔から取り出される。4.35gのグルコースが入れられるべきであるならば、30%の濃縮グルコース14.5mlを約3%(190.5ml)の最終濃度にまで希釈するために、(約0.7%の濃度を有する)176mlの腹腔液が必要とされるだろう。以下では、これは、4.5gのグルコース15mlおよび希釈流体175mlに丸められる。そのような補充は、30分間隔でなされる。
上述のデータは、以下の実施形態を説明するために、特定の患者について与えられたものである。しかし、そのようなデータは、特定の患者に対して時刻と共に変化し得る。更に、各患者は各患者自身の特徴的データを有する。こうして、グルコース注入速度およびUF流体取り出し速度は、特定の人に合わせて調整され得、時間と共に調節され得る。例えば、3孔モデル(three−pore−model)によって輸送動態を記述する幾つかの理論的な業績が存在する。
上記のグルコース注入および流体取り出しを実行する装置の第1の実施形態が図3に開示される。
患者の腹腔は模式的に1で示される。腹腔カテーテル2は、流体を腹腔内へ流通させ、腹腔から外へ流体を流通させるように設置される。腹腔カテーテル2はコネクタ3内で終端する。コネクタ3は、望ましくは、通常、例えば、CAPDまたはAPDにおいて使用される無菌の方法によって、限外濾過装置10の患者コネクタ11に接続されるように設置される。
装置10は患者チューブ12を更に含む。患者チューブ12は、一端において前記コネクタ11に接続され、他端において、第1の二方弁29の第1のインレット/アウトレット13に接続されている。第1の弁29の第2のインレット/アウトレット14は、シリンジ16内でピストン41を動かすことによってシリンジ16内の容積を制御するためのシリンジ・ステム17を備えるシリンジ16に接続されている。実線によって示された第1の弁29の位置では、シリンジ16は、矢印18で示されるようにシリンジ・ステム17に引く力を及ぼすことによって、患者の腹腔から腹腔液を引き出すことができる。シリンジ16は約250mlまたはそれより僅かに大きい容積を有することができる。
第2の二方弁20は、第2の弁20の第1のインレット/アウトレット21を介して、第1の弁29の第3のインレット/アウトレット15に接続されている。第2の弁20の第2のインレット/アウトレット22は、約1500mlの容積を有する大シリンジ24に接続されている。この容積は、(10時間にわたる望ましい総限外濾過量1200ml)と(注入されたグルコース溶液量300ml)との和と対応する。第2の弁20の第3のインレット/アウトレット23は、容積300mlを有し濃度30%の濃縮グルコースを含む(これにより、最初に90グラムのグルコースを含む)第3のシリンジ25に接続されている。第2および第3のシリンジのピストンは、(30分刻みで20のグレーディング値が示されている)グレーディング31および32によってシリンジの充填レベルを示すために使用され得る。
補充サイクルは以下の通りである。最初に、第1の弁29は、図3に実線によって示される位置に設定される。その後、腹腔から取り出された腹腔液で第1のシリンジ16を満たすために、ピストン・ロッド17は矢印18で示されるように引かれる。約250mlが取り出され、その結果、このシリンジが満たされる。それから、第1の弁29は、図3に破線によって示される別の位置に切り替えられる。そして、第1のシリンジ16から限外濾過シリンジ24の上側コンパートメント26へ流体を送るために、ピストン・ロッド17は矢印19で示されるような他の方向に押される。75mlの流体がシリンジ24のコンパートメント26に入れられ、175mlの流体がシリンジ16に残されるまで、ピストン・ロッド17が操作される。このシリンジは、位置を示すグレーディングまたはスケール27を備えることができる。或いは、75mlがシリンジから取り出されたときを示すショルダー部があってもよい。
それから、第2の弁20は、図3に破線によって示される別の位置へ動かされる。その後、15mlの濃縮グルコースが第1のシリンジ16に入り、その結果、190mlの流体がシリンジ16内に入ったことになるまで、ピストン・ロッド17は矢印18に従って引かれる。この濃縮グルコースは第1のシリンジの内容物と混ざり、全体で約190mlの流体となる。これによって、グルコースは3%未満の濃度に希釈される。15mlがこのシリンジに入れられたときを示すグレーディングまたはショルダー部があってよい。
最後に、上記の2つの弁は、図3に実線によって示される位置に戻され、そして、第1のシリンジ16のピストン・ロッド17は、全ての残留する流体(190ml)を弁29を介して腹腔内に移動させるために、押される。最終結果として、4.5グラムのグルコースまたは15mlのグルコース溶液が、3%未満まで希釈された後に、腹腔内に入った。更に、75mlの限外濾過液が腹腔から取り出され、そして、結果としての正味60mlのUFとなる。例えば、図2に関連して上に説明した50mlのような、他の液量が、使用され得る。
図示のように、2つのシリンジの直径が対応関係にあるため、使用中に正しい液量が取り除かれるならば、第2のシリンジ24および第3のシリンジ25のピストンは実質的に同時に動く。シリンジ24および25のグレーディング31および32は、制御のために使用され得る。こうして、定数Kは、K=60ml/4.5gである。
シリンジ24および25は複数のフレキシブル・バッグで置き替えられ得る。これらのフレキシブル・バッグは、最初は濃度30%の濃縮グルコース300mlを含むグルコース・バッグ25、および、最初は空で最終的に1500ml以上の体積を有するUFバッグ24である。この場合、動作中は、バッグの体積を測定することはできない。しかし、正しい動作はシリンジ16のグレーディング33および34によって保証される。
それにより、腹腔に入れられる流体のグルコース濃度が3.0%より低くなるというだけであるため、第1のシリンジの全体積は250mlより大きくてもよい。こうして、このシリンジは、250ml、260ml、270ml、280ml、290ml、300ml、または、それ以上の容積を有することができる。
或いは、限外濾過液の取り出しおよびグルコースの補充は、2つの別々のステップでなされ得る。これにより、図3に破線35で示されるように190mlまたは僅かに大きい容積を有する、より小さいシリンジが使用され得る。限外濾過ステップでは、上記の弁(複数)が図3に実線で示されるように配置される間に、このシリンジを190mlの腹腔液で満たすために第1のピストンが引かれる。それから、第1の弁29は図3に破線で示されるように配置される。そして、75mlの流体が第2のシリンジ24の上側コンパートメント26まで動かされ第1のシリンジが115mlを含むまで、シリンジは矢印19に従って押される。次に、第2の弁は図3に破線で示されるように配置される。そして、矢印18で示されるように第1のシリンジ・ステム17を引くことによって、15mlのグルコース溶液がこのシリンジの全容積130mlにまで入れられる。最後に、上記の弁(複数)は図3に実線で示される位置に設定される。そして、腹腔から更なる60mlの流体を全容積190mlまでこのシリンジに入れるために、シリンジは端の位置まで引かれる。これにより、シリンジ内のグルコースが混ぜられて、3%まで希釈される。最終的に、図3における左端の位置までシリンジ・ステム17を押すことによって、このシリンジ内の全ての溶液は腹腔に充填される。補充ステップの前にUFステップを実行することが望まれる。
最終結果として、4.5グラムのグルコースまたは15mlのグルコース溶液が3%未満まで希釈された後に腹腔に入った。更に、75mlの限外濾過液が腹腔から取り出され、結果として正味60mlのUFとなった。
本プロセスは30分毎に繰り返される。或いは、本プロセスは、より頻繁に、例えば、10分、15分、または、20分の間隔で実行されてもよく、または、より長い間隔で、例えば、40分または45分または60分の間隔で、実行されてもよい。
本装置は、図4に示されるような(例えば、朝の)最初の充填の間にも使用され得る。この状況で、以下に記すように、第2のシリンジ24は、最初は、限外濾過に相応しい組成を有する1500mlの新鮮な腹腔液で満たされる。第2のシリンジ内の腹腔液はグルコースを欠く。更に、345mlのグルコース溶液がグルコース・シリンジ内に提供される。上で示されたように、シリンジ24および25はフレキシブル・バッグで置き替えられてもよい。
最初に、前記弁(複数)が図4に示されるように設定された状態で第2のシリンジからの新鮮な腹腔液(250ml)で満たされるように第1のシリンジ16が操作される。それから、第1の弁29は図4に破線で示される位置へ動かされる。そして、矢印19で示されるようにシリンジ・ロッド17を押すことによって、流体は腹腔に送られる。このプロセスは2回繰り返される。それによって、腹腔はグルコースなしの500mlの腹腔液を含む。次に、第1のシリンジはUFシリンジ24からの235mlの流体だけで満たされる。その後、第2の弁20は図2に破線で示される位置に設定され、15mlの濃縮グルコースが第1のシリンジ16に入れられる。最後に、4.5グラムのグルコースを腹腔に届けるために、第1の弁29は図4に破線で示される位置に設定され、上記のシリンジ(250ml)の内容物は腹腔に充填される。これは3回繰り返される。このとき、13.5グラムのグルコースを含む1500mlの流体が腹腔にあり、こうして、初期グルコース濃度は0.9%となる。このプロセスによれば、最初の2つの操作ステップの間に腹腔に入れられた腹腔液にはグルコースが無く、グルコース濃度は、次の3つの操作ステップの間、0.9%の濃度まで段階的に増やされる。そのような緩やかな導入は腹膜のために有利であり得る。
補充は30分毎に実行され得る。30分につき4.5グラムのグルコースの注入はグルコース吸収を補い、均衡に達するまで腹腔内のグルコース濃度を増やし得る。均衡グルコース濃度は、グルコース吸収、リンパ再吸収、その他に関する患者の特性に依存して、0.9%前後であり得る。
0.9%以外のグルコースの開始濃度(例えば、1.0%)が望ましいならば、最後の3つのステップにおけるグルコースは対応して増やされる(ステップ毎に18mlのグルコース溶液)。
限外濾過液(例えば、30分毎に60ml)の取り出しは、腹腔圧が増加しないことを確実にする。
限外濾過液に比例する量のグルコースの補充によって、たとえ補充/限外濾過膜動作が等しくない間隔でなされるとしても、実質的に一定の液量と実質的に一定のグルコース濃度とが得られ得る。
最後に、例えば、10時間後の処置の完了の後、腹腔内の腹腔液はドレイン・バッグに排出される。図4に示されるように、ドレイン・ライン27は、第1の弁29の第4のインレット/アウトレット28に接続されている。ドレイン・ライン27は、予想されるドレイン液量(1500ml)より大きい容積(例えば、2000ml)を有するドレイン・バッグ30内で終端する。第1の弁29を点線によって示される位置に設定して、ドレイン・バッグ30を床に配置することによって、腹腔液は引力によってドレイン・バッグ30に流れ出る。最後に、装置全体の重量が計量され、重量の増加は、得られた限外濾過として認識される。
充填ステップは、或いは、(望ましい濃度のグルコースを含む)最初の新鮮な腹腔液(1500ml)を充填/ドレイン・バッグ30に含めることによって実行され得る。第1の弁29を点線によって示される位置に設定して、充填/ドレイン・バッグ30を高い位置に設定することによって、最初の充填が実行される。これによって、充填/ドレイン・バッグ30内の流体は引力によって患者の腹腔に充填される。
他の1つの実施形態においては、充填/ドレイン・バッグ30内の最初の新鮮な腹腔液は、少しのグルコースも含まない。腹腔を充填した後に、緩やかな態様でグルコース濃度を増やすために幾つかの(3つの)補充サイクルが実行される。この場合、UFシリンジ24は1500mlプラス225mlの容積を有するべきであり、グルコース・シリンジは345mlの容積を有するべきである。10時間を超える間の動作を可能にするため、或いは、より大きい安全マージンを有するために、前記2つのシリンジは、上に示されたものより大きい容積および内容量を有して配置され得ることを記しておく。
調節され得る幾つかのパラメータが存在する。本装置は注入された液量およびグルコース濃度を一定に保つように構成されるため、これらの値を測定することによって動作が評価され得る。もし最後にドレイン・バッグへドレインされた液量が最初に注入された量1500mlより少ないならば、限外濾過は少な過ぎる。それ故、グルコースの補充はその翌日には増やされる。逆もまた同じである。
或いは、充填/ドレイン・バッグは、(例えば、2000mlまたは2500mlの)余分の流体を含むことができる。そして、患者が座っているか、または、立っている間、充填/ドレイン・バッグは(腹腔入口位置より約15cm上の)高い位置に配置される。その時、均衡が得られるまで流体は腹腔に流れ込み、結果として、腹腔内圧力が約15cm水柱(12mmHg)となる。本装置は実質的に腹腔液量を一定に保つので、腹腔内圧力はそのような圧力に維持される。
限外濾過量(75ml)およびグルコース溶液量(15ml)を、シリンジのグレーディング33および34並びにシリンジ24および25のグレーディング31および32によって計ることは難しい場合がある。図5に示される代わりの構成においては、シリンジ24および25は、これらのシリンジのピストンと共に動くシリンジ・ステム36および37を備えている。各シリンジ・ステムはネジ(図示せず)を備えている。ナット38および39は各ステム36、37ネジと協働するように設置される。ナットの高さ位置は、ナット38および39の回転によって、または、ステム36および37の回転によって、シリンジ・ステムに沿って調節され得る。図5に示されるように、限外濾過シリンジ24のナット38は、シリンジの底より僅かに上に位置するように回転され得る。こうして、ナット38がシリンジ24の底と接触するまで下がるまで、シリンジ24への流体の流入が許される。ナット38がシリンジ24の底と接触すると、シリンジ24への流体の更なる流入は妨げられる。逆方向ではあるが、グルコース・シリンジについても同様である。ナット39を1段階上方に調整すると、グルコース・シリンジからグルコースを取り出すことが許容される。
ナットの1回転が取り出されるグルコース溶液15mlと、入れられる限外濾過液75mlとに対応するように調整が為され得る。シリンジが10cmの高さを有するならば、各回転は0.5cmに対応する。
また、如何なる時間間隔でも補充を実行することができる。15分の間隔が使用されるならば、ナットは、7.5mlのグルコース溶液および37.5mlの限外濾過に対応して半回転される。
上記のナット(複数)は別々に調節され得るか、或いは、同時に回転するように接続され得る。
図6に示されるもう1つの実施形態においては、前記装置は患者の腹腔1と、カテーテル2と、コネクタ3とを含む。患者コネクタ11は患者ライン12に接続されている。患者ライン12の他端は弁51の第1のインレット/アウトレット52に接続されている。弁51の第2のインレット/アウトレット53は、フレキシブルな限外濾過UFバッグ55に接続されている。
弁51の第3のインレット/アウトレット54は、ミキシング・チャンバ56に、そして、更に、シリンジ・ステム58を備える第1のシリンジ57に接続されている。また、第3のインレットは、第1の逆止弁61を介して第2のシリンジ・ステム60を備える第2のシリンジ59にも接続される。また、第2のシリンジ59は、第2の逆止弁62を介して所望の濃度(例えば、30%)を有するグルコース溶液を含むグルコース・バッグ72にも接続されている。
このグルコース・バッグはフレキシブルでない外壁71を有する、その結果、内容積は一定である。このバッグは、フレキシブルな隔壁72によって2つのコンパートメントに分けられる。第1のコンパートメントは前記グルコース溶液73を含み、第2のコンパートメント74は腹腔液を含む。
動作は以下の通りである。
シリンジ・ステム58および60は、シリンジ・ロッド75によって相互接続されることによって、同時に操作される。第1のステップにおいて、矢印76に従ってシリンジ・ロッド75を引くことによって、これらのシリンジは腹腔1からの腹腔液で満たされる。第1のシリンジ57は175mlの流体で満たされ、第2のシリンジ59は15mlの流体で満たされる。シリンジの寸法または直径は、対応して決められる。
第2のステップでは、シリンジ・ロッド75は、矢印77の方向に押される。逆止弁61がその通り道を塞ぐため、第2のシリンジ59内の流体は、その流体が通ったのと同じ通り道を戻ることができない。その代わりに、第2のシリンジ59の内容物は、第2の逆止弁62を介して、グルコース・バッグ73の第2のコンパートメント74に入れられる。グルコース・バッグ73がフレキシブルで無いため、入れられた液量は、等しい体積のグルコース溶液量をライン78を介して外へ排出する。ライン78はミキシング・チャンバ56の中央側のインレット/アウトレット79で終端する。同時に、第1のシリンジ57は腹腔液をミキシング・チャンバに通す。そして、第1のシリンジ57からの流体は、第2のシリンジ59を介してグルコース・バッグ・コンパートメント73から排出された流体と混合される。この混合は2つのシリンジ、175mlおよび15mlの間の比率と同じである。その結果、混合物は約3%のグルコース濃度を有する溶液になり、腹腔に入れられる。また、グルコース・バッグのコンパートメント74内で15mlの腹腔液が維持される。
そのようなグルコース補充は一定の間隔(例えば、30分毎)に行われる。
なお、ミキシング・チャンバ56は大きい場合も小さい場合もあり、シリンジ57を第1の弁51と接続するライン89へのライン78の接続だけであってもよい。
上記のように、腹腔内の腹腔液の量は時間と共に増加する。幾らかの限外濾過液を取り出すよう求められるとき、シリンジ・ロッド75を引くことに関して、プロセスは上記と同じである。しかし、シリンジ・ロッド75を押す前に、第1の弁51は破線で示される位置に切り替えられる。即ち、シリンジ57内の流体、および、この時には代わりに第2のシリンジ59によって排出されたグルコース溶液が、UFバッグ55に向けられることを意味する。この時、190mlの腹腔液がUFバッグへ移された。2ml/分の限外濾過が望まれるならば、UFプロセスは95分毎に繰り返される。
このプロセスでは、濃縮グルコースがUFバッグ55へ送られる。そして、それは濃縮グルコースのウエスト(廃棄物)と見なされ得る。しかし、濃縮グルコースは安価である。
別の1つの方法では、第1のシリンジ57のシリンジ・ステム58をシリンジ・ロッド75から自由にして、操作されないままの第2のシリンジ59とは別に第1のシリンジ57を操作することによって、UF取り出しステップが実行される。175mlの限外濾過液が如何なる余分のグルコース無しでUFバッグ55に入れられる。
補充ステップは、30分毎より頻繁に実行され得る。補充が15分間隔で実行されるならば、シリンジ・ロッド75は途中まで等だけ引かれる。
図6による実施形態においては、グルコース・バッグ71が一定の容積を有するため、グルコース(すなわち、15ml)の導入は腹腔液の同一量の取り出しと釣り合う。このことは、UF取り出しおよびグルコース添加に1:1の比率を与える。結果としてUF取り出しは正味ゼロになる。
しかし、図7に示される、他の1つの実施形態によれば、UF取り出しとグルコース注入との間の比率は、より大きく且つ一定であり得る。1つの例では、グルコース注入に対する補償が含まれるならば、15ml(0.5ml/分)のグルコース溶液の各注入が、限外濾過液の正味の取り出し60ml(2ml/分)または75ml(2.5ml/分)と釣り合う。
図7による装置は、図6による装置と類似している。しかし、第2のシリンジ81は、より大きく、75mlの容積に対応する。他方で、第1のシリンジ57は前述のように175ml又はそれ以上の容積を有する。更に、前記グルコース・バッグは、グルコース・バッグおよびUFバッグの複合バッグに置き替えられる。複合バッグ82は、円形断面を有するシリンジとして配置される。ピストン83は、シリンジ84に沿って可働であるよう設置される。ベローズ85はピストン83の左に配置され、30%のグルコース溶液を含む。このベローズは空気で囲まれる。この空気は大気に通じている。ピストン83の直径は、ベローズの直径の、5の平方根倍、すなわち、2.24倍、である。腹腔液はインレット86を介してピストン83の右側に導入され得る。その結果、ピストン83の右側に導入されるUF流体の体積の5分の1がアウトレット87を介してグルコース・ベローズ85から出されることになる。こうして、75mlのUF流体がピストンの右側に導入されるならば、15mlのグルコース溶液がアウトレット87を介して出される。図6に関連して説明されたような第1のシリンジからの流体と混合するために、アウトレット87は、ライン88によって前記ミキシング・チャンバに接続されている。UFとグルコースとの間の比率は、ベローズおよびシリンジの直径を変えることによって調節され得る。ただし、比率の微調整はグルコース濃度の調整によって実行される。
ピストン83は、図3に示されるようなグレーディング、および/または、図5に示されるようなショルダー・ナットおよびピストン・ロッドを有することができる。更に図8を参照。このように、注入されたグルコース溶液および取り出されたUFは制御され、モニタされ得る。
図7による実施形態においては、最後の排出を除いて、別個のドレイン・バッグは必要とされない。
図8は、本発明の更なる実施形態を示す。腹腔が常に陽圧を有する点に注意する。この陽圧は15cm水柱または約12mmHgである場合がある。この事実は、図8による実施形態において使用される。腹腔は、先に述べたように患者コネクタ11および患者ライン12に接続されている。患者ライン12は、ライン91を介してフレキシブルな希釈バッグ90に、そして、第2のライン92および絞り94を介してグルコース・バッグおよびUFバッグの複合バッグ93に接続されている。グルコース溶液は、第3のライン99を介して希釈バッグ90へ出される。
希釈バッグ90および複合バッグ93の両方が低い位置に、腹腔からの腹腔カテーテルの出口、または、その下方に配置される。静水圧のため、および/または、腹腔内の陽圧のため、満杯になるまで、腹腔液は腹腔から希釈バッグ90に出るであろう。希釈バッグの容量は190mlまたはそれより僅かに大きい。更に、腹腔液は、複合バッグ93のピストン96で区切られた上側コンパートメント95へ絞り94を介して移る。複合バッグ93および絞り94は、絞りを通る流れが少なくとも2.5ml/分(例えば、5ml/分)であるように構成される。ピストン96の下向きの動きは、図5に関連して説明されたようにシリンジ・ステム97およびナット98によって制御される。
動作は以下の通りである。
腹腔液は、腹腔から患者ライン12へ出され、重力流によって希釈バッグ90に流れ込む。そのような流れは約50ml/分である場合がある。このことは、希釈バッグ90が200mlの容積を有するならば、希釈バッグ90を満たすために約4分かかることを意味する。同時に、上側コンパートメント95には5ml/分の制限された流れが存在する。その結果、希釈バッグ90に流れ込む1ml/分のグルコース溶液の流れをもたらす。15mlが約15分後に希釈バッグ90に入ったとき、上側コンパートメント95に流れ込む更なる流れをナット98が防止するので、流れは止まる。更に15分(全体で30分)後に、患者は希釈バッグ90を絞る。その結果、希釈バッグ90の内圧が上昇し、3%のグルコースを含む希釈流体の流れを腹腔に入らせる。ナット98およびステム97によって妨げられているため、流体は希釈バッグ90から上側コンパートメント95へと流れることができない。グルコース・ベローズにおける5倍の圧力増加をもたらす流体静力学的比率のために、流体はグルコース・ベローズへ戻るように流れることができない。
全ての流体が腹腔に絞り出されたとき、ナット98はネジを1回転して上げられる。これにより、75mlのUF流体が再び上側コンパートメント95に入れられるまで、ピストンが下がることが許容される。
希釈バッグが何時絞られるか、そして、希釈バッグが30分の間に何回絞られるかは重要でない。そのような搾出は、非同期で為され得る。入れられるグルコース濃度が3%未満であることを確実にするために、希釈バッグ90の充填速度がグルコースの充填速度の約12倍より大きいことが必要である。グルコースの充填速度が1ml/分であるならば、上記のように、腹腔液(0.7%または最大1.0%)による希釈バッグ90の充填速度は、3%未満の最終濃度を与えるために少なくとも約14ml/分(11.8〜13.5)であるべきであり、これは通常達成される。
この方法は、限外濾過のバランスをとりながら、腹腔からの、流体のいくらか連続的な取り出しを実行する。同時に、グルコースは限外濾過に関して一定の比率で補充される。そのようなバランスは患者に有益であると考えられている。
図8による装置は、1時間に2回転ネジを回転させるナットに小型モータを配置することによって更に改善され得る。こうして、UFの連続的で制御された取り出しが達成される。希釈バッグ90は(約5分かかる場合がある)各搾出の間に実質的に満たされるべきである。そうでなければ、如何なる望ましい時刻においても絞られ得る。
複合バッグ93は、当該装置の正確な位置とは独立に常に流れが得られることを確実にするためにピストン96を下方に駆動するバネを有し得る。
希釈バッグ90は、グルコース・ベローズと同様のベローズ・タイプであってもよく、また、バネを有してもよい。
本装置は、図10に示されるようにダブル・ルーメン・カテーテルを用いる操作のために一部変更され得る。
本装置は、操作をより容易にするための多くの点で一部変更され得る。操作をより容易にすることは、装置を適正に操作することにしばしば困難を有し得る患者によって大いに評価されることである。
更なる実施形態が図9に示される。ここでは、前記複数の手動操作弁が、一方向のみにおける流れを許容し、他の方向における流れをブロックする複数の逆止弁によって置き換えられている。更に、限外濾過のための第3のシリンジが配置される。
図4に示されるように、装置150は、図3と同様に、患者コネクタ11を介してカテーテル・コネクタ3に接続される患者ライン12を含む。患者ライン12は、ミキシング・チャンバ151の第1のインレット/アウトレット152に接続されている。
本装置は、3つのシリンジ(グルコース・シリンジ・ステム163を含むグルコース・シリンジ162、希釈シリンジ・ステム165を含む希釈シリンジ164、および、限外濾過UFシリンジ・ステム167を含む限外濾過UFシリンジ166)を含む。希釈シリンジ164は、ミキシング・チャンバ151の第2のインレット/アウトレット153に接続されている。UFシリンジ166は、UFシリンジ166に向かう方向にのみ流れを許容する逆止弁168を介してミキシング・チャンバ151の同じ第2のインレット/アウトレット153に接続されている。シリンジ166はまた、UFシリンジ166から限外濾過UFバッグ172への流れのみを許容する逆止弁169を介してUFバッグ172に接続されている。UFバッグ172はまた、手動操作クランプ173を有するチューブを介してミキシング・チャンバ151の第4のインレット/アウトレット155に接続されている。グルコース・シリンジ162は、グルコース・シリンジ162からミキシング・チャンバ151への方向においてのみ流れを許容する逆止弁170を介してミキシング・チャンバの第3のインレット/アウトレット154に接続されている。更に、グルコース・シリンジ162は、グルコース・バッグ174からグルコース・シリンジ162への方向にのみ流れを許容する逆止弁171を介して、グルコース・バッグ174に接続されている。3つのシリンジ・ステム163、165と167は、一体に動くためにシリンジ・ロッド175に相互接続される。これらのシリンジ・ステムは、別々に動くためにシリンジ・ロッド175から切り離されてもよい。
装置150の動作は、以下の通りである。
第1のステップにおいては、相互接続ステム175は、矢印176に従って図9中の右方へ引っ張られる。グルコース・シリンジ162は、15mlのグルコース溶液で満たされる。希釈シリンジ164およびUFシリンジ166は、患者コネクタ11、患者チューブ12、および、ミキシング・チャンバ151を介して腹腔から取り出された175mlおよび75mlの腹腔液によって満たされる。
シリンジ・ロッド175がその端の位置に到ったとき、移動方向は矢印177に従って逆転される。この時、逆止弁168が他のすべてのルートをも塞ぐため、UFシリンジ166の内容物(75ml)は逆止弁169を介してUFバッグ172へ移される。同時に、グルコース・シリンジ162の内容物(15ml)は逆止弁170および(図9に示されるようにミキシング・チャンバの側部に配置され得る)インレット154を介してミキシング・チャンバ151に送られる。そして、希釈シリンジ164の内容物(175ml)は、ミキシング・チャンバの第2のインレット/アウトレット153に送られる。第2のインレット/アウトレット153は図9に示されるようにミキシング・チャンバの端に配置され得る。この時、インレット154を経たグルコースの流れは、インレット153を経た腹腔液の流れと、それぞれのシリンジ62と64の寸法で決定される比率である15:175で、混ぜ合わせられる。最後に、腹腔液とグルコースとの混合物は、ミキシング・チャンバの第1のインレット/アウトレット152を介して患者に送られる。前記溶液中のグルコースの濃度は約3%より低いが、3%に近い。
図3に示される実施形態と同様に、グルコース・バッグ174には、どれだけの量のグルコースが使用されたかを示すグレーディングが備えられていてもよい。処置時間が10時間であり、30分毎に補充が実行されるならば、グレーディングまたはスケールは20本の線を有し得る。このように、グレーディングを患者の時計における現在時刻と比較することによって、患者が如何なる補充サイクルも実行しなかったことはないと、患者は判断することができる。
接続バー175を完全に(フルに)動かすことは必要でない。補充がより頻繁に実行されるならば、例えば15分後に、容積の半分のみが使用される。この場合、接続バー175は、右方へ行程の半分だけ引っ張られるだけである。グレーディング値を読んで現在時刻と比較ことによって、患者は、何時でも使用する正確な量を決定することができる。例えば、補充が20分後に実行されるならば、グレーディング値が正しい量を示すまで患者は接続バー175を引く。他方、補充が40分後に実行されるならば、接続ロッド175を完全に引いても実時間に対応するグレーディング・スケール線に到達するには十分でない。この場合、患者は、最初に、接続ロッド175を完全に引き切った後、完全に押し切る。その後、患者は、2回目に完全で無い引きおよび押しのシーケンスを実行し、グルコースの指示が実時間に対応する正しいグレーディング線に相対するようにする。これにより、患者は正確に30分毎に補充を実行しなくともよくなるが、前記補充をより非同時的に行い得る。それは患者にとって大いに有り難いことである。
UFバッグ172が低い位置に配置されるならば、腹腔液は、逆止弁168および169を介してUFバッグ172へ制御されない方法で移り得る点に注意される。そのような意図されない流れを避けるために、第2の逆止弁169は、圧力がバネ161で決定された圧力を超え場合にのみ流れを許容し、逆方向の流れを防止するする図9に示されるような圧力軽減弁として設置され得る。そのような圧力は、任意の望ましくない流れを防止するに十分な、100mmHgであり得る。
本装置の上記の実施形態は、患者によって手動で操作されるように構成される。それ故、バッテリーで駆動される装置が無いため、バッテリーは必要とされない。こうして、本装置は、非常に安全で、操作が簡単で、正しい操作は患者に依存しているだけである。本装置は、正しい操作について患者を援助する手段を含む。
本装置は、患者が本装置の手動操作のために起きているときである、昼間の間に使用されることを意図されている。
しかし、本装置は夜間の動作に簡単に適応できる。患者は、夜の睡眠中は、どのみちベッドの中でじっとしている。それ故、異なる実施形態の各々において、シリンジ・ステムに力を及ぼす電気的装置、および、前記複数の弁を切替える電気装置が設置され得る。
図9による実施形態においては、破線で示されるような矢印176および177に従ってシリンジ・ロッド175を動かすように、電動機が設けられ得る。或いは、気圧または油圧の動力源によって駆動される気圧式または油圧式のアクチュエータが、矢印176および177に従ってシリンジ・ロッド175を動かすことができる。
図3による実施形態においては、矢印18および19に従ってシリンジ・ステムを駆動する電動機が設けられる。更に、適切に弁12および20を切り替える複数のアクチュエータが設けられる。図5による実施形態においては、2つの付加的な電動機が更に存在する。これら2つの付加的な電動機は、ナット38および39を、或いは、シリンジ・ステム36および37を、適切に回転させる。図7による実施形態においては、シリンジ(複数)内へ、そして、シリンジ(複数)から外へ、シリンジ・ステム(複数)を駆動する、1つの電気式アクチュエータだけが必要である。図8による実施形態においては、ナット98を回転させる電動機、および、一定の間隔でバッグ90を絞り、弛めるおよびアクチュエータが必要である。同様の構成が他の実施形態において設けられる。
上記の電動機およびアクチュエータは、着脱可能な複数の装置によって、本装置に取り付けられるように構成され得る。その結果、本装置はドック配置に置かれ得る。このドック配置においては、本装置は、自動動作のためにモータおよびアクチュエータに接続され、手動操作のためにドック配置から取り外され得る。
患者が昼間に休憩または昼寝をとりたいならば、患者は休憩または昼寝の間の自動動作のために本装置をドック配置にすることができる。そして、昼寝の後、手動操作のために本装置をドック配置から外し得る。
本装置は、ダブル・ルーメン・カテーテルに関連した動作のために配置され得る。(幾つかの図面を含む。)
本装置は、プライミング(priming/準備処理)のための構成を備えているべきである。図6に示される実施形態においては、最初に、ドレイン・バッグ55に200mlのプライミング溶液を入れておいてもよい。プライミング・ステップの間、弁51は破線で示される位置に設定される。そして、190mlの流体が2つのシリンジに入れられるまで、シリンジ・ロッド75を引くことによってプライミング溶液がシリンジ57および59に送られる。次に、シリンジ・ロッド75が押される。これにより、第2のシリンジ59内の流体がグルコース・バッグ71へ送られ、濃縮グルコースが、ライン78を介してミキシング・チャンバ56へ送られ、更に、第1のシリンジ57の内容物と共にドレイン・バッグ55へ戻される。プライミング・ステップは、数回、繰り返され得る。
同様のプライミング・ステップが他の実施形態で設けられ得る。
うっ血性心不全を有する患者は、低血圧も有する可能性があり、これは、腎臓の動作を危うくする可能性がある。尿の産生が通常より少ないため、腎臓は過剰水の除去において支援を必要とする可能性がある。しかし、代謝排泄物(例えば、尿素およびクレアチニン)の排出は、通常十分であり得る。
しかし、低い尿量のため、ナトリウムの不十分な除去が支配的となる可能性がある。それ故、これらの実施形態で使用される流体は、ナトリウム濃度を減少させるよう調整され得る。これにより、先に述べたようなUF流体の取り出しに加えて、ナトリウム除去が生じる。ナトリウム濃度の減少により調整され得る。腎臓のカリウム除去が余りに低いならば、前記最初の新鮮な腹腔液におけるカリウム濃度の低減、或いは、この流体からのカリウムの除去さえ、適当である場合がある。しかし、身体は低血中カリウム濃度に敏感であり、カリウム濃度の低減または除去は医師によって慎重に管理されるべきである。
上に示されるように、うっ血性心不全を有する患者には血圧の異常がある場合がある。そのような血圧は、結果として、腹膜および隣接組織の毛細血管の部分的な後退をもたらし、その結果、腹腔内の流体と血液との間における物質の交換をより少なくすることになり得る。結果は、より少ない限外濾過となる。しかし、身体が過渡状況に曝されないので、グルコースの連続的供給は、毛細血管が後退する任意の傾向を減少させることが期待される。こうして、グルコースの緩やかで連続的な補充は、敏感な患者にとって大きな重要性を有することが期待される。
腹膜はグルコースへの過度の暴露に敏感であり、結果として、腹膜痛および腹膜炎および組織変性をもたらし得る。腹膜のグルコースへの緩やかな曝露は、そのような問題を打ち消すことができる。したがって、腹腔への流体の最初の注入は、低いグルコース濃度で、或いは、グルコース無しでさえ、行われ得る。それから、グルコースの濃度は緩やかに上昇される。
グルコースの補充が短い間隔で断続的になされるという事実のために、低濃度のグルコースが使用され得るが、それでもなお、望ましい限外濾過が達成され得る。このことは、腹膜の限外濾過機能を維持するために、そして、痛みおよび腹膜炎を避けるために、有利である。
処置の間に患者が、腹膜の毛細血管の後退をもたらす、低血圧または他の問題に曝されるならば、このことは、限外濾過の減少およびグルコース吸収の減少として顕在化される。低下したグルコース吸収はグルコース・センサによってモニタされ得、結果として、患者や管理者に警報をもたらし得る。
グルコース・バッグは、10%、20%、30%、40%、または、50%の濃度でグルコースを含み得る。腹腔に入れられる腹腔液の量は、約1〜3リットル(例えば、1.5リットル)である場合がある。腹腔液は、ナトリウム132mM(mmole/リットル)、カリウム2mM、カルシウム2.5mM、マグネシウム0.5mM、塩化物95mM、または、乳酸塩40mMのイオンを含み得る。乳酸塩は、酢酸塩または重炭酸塩と置き替えられ得る。
ナトリウム・イオンが除去されるならば、ナトリウム・イオン濃度は95mM以下まで下げられ得る。カリウム濃度は下げられ得るか、または、除去され得る。
ナトリウムバランスを制御するために、グルコース・バッグは、幾らかのナトリウムを含むか、或いは、ナトリウムを含まないようにできる。
上記の浸透物質は、腹膜透析患者の限外濾過のためにグルコースが良く機能していることが示されてきたグルコースである。しかし、グルコースポリマーであるイコデキストリンのような他の浸透物質が使用され得る。
請求の範囲において、「を含む」という語は、他の要素またはステップの存在を除外しない。更に、個別に記述されるが、複数の手段、要素、または、方法ステップは、例えば、単一のユニットによって実行され得る。更にまた、個々の特徴が異なる請求項または実施例に含まれ得るが、これらはおそらく有利に結合され得る。また、個々の特徴が異なる請求項に含まれても、特徴の組合せが実現不可能、および/または、不利ということを意味しない。更に、単数形での記述は、複数であることを除外しない。表現「1つの」、「第1」、「第2」等は、複数であることを排除しない。請求項における参照符号は、単に説明目的の例としてのみ提供されるものであり、如何なる形であれ請求の範囲を制限するものとして解釈されてはならない。
以上、本発明が特定の実施例および実験に関連して記述されたが、このことは、ここに述べられる特定の形に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明は添付された請求の範囲だけによって制限される。そして、ここで記述された実施例以外の実施例も、添付された請求の範囲内で等しく可能である。

Claims (8)

  1. 患者、例えば、うっ血性心不全により水分過剰の患者の限外濾過を実行する装置であって、
    前記患者の腹腔へのアクセスのための腹腔カテーテル・コネクタ(3)への接続のための患者コネクタ(11)を有する患者ライン(12)と、
    腹腔液の前記腹腔からの取り出しおよび前記腹腔への戻しのために前記患者ライン(12)に接続された希釈容器(16)と、
    前記希釈容器(16)の内容物と混合されるべき濃縮グルコースを含むグルコース容器(25)であって、その混合物がその後に前記腹腔に導入される、該グルコース容器(25)と、
    各時点で前記患者から取り出された流体の量に比例する量のグルコースを量るための計量デバイスと
    を含み、これにより、前記腹腔内のグルコースの濃度を実質的に一定に保つようにグルコースが断続的に補充される装置。
  2. 前記希釈容器は、引込可能なピストンと、該ピストンの操作のためのシリンジ・ステム(17)とを有するシリンジ(16)であり、
    前記装置は更に、UF容器(24)、第1の弁(29)、および、第2の弁(20)を含み、
    前記第1の弁(29)は、第1の位置では前記シリンジ(16)を前記患者チューブ(12)に接続させ、第2の位置では前記シリンジ(16)を前記第2の弁(20)に接続させるように構成され、
    第2の弁(20)は、第1の位置では前記第1の弁(29)を前記UF容器(24)に接続させ、第2の位置では前記第1の弁(29)を前記グルコース容器(25)に接続させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記グルコース容器および前記UF容器はそれぞれシリンジ(24、25)として構成され、これらのシリンジ(24、25)はそれぞれ、対応するピストンに取り付けられたシリンジ・ステム(36、37)と、前記ピストンの動きを各シリンジの内側で制限するために前記シリンジ・ステムに沿って移動可能であるように配置されたナット(38、39)とを有する、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記希釈容器は、ピストンと、該ピストンの操作のためのシリンジ・ステム(58)とを有する第1のシリンジ(57)であり、前記装置は、引込可能なピストンと、該ピストンの操作のためのシリンジ・ステム(59)とを有する第2のシリンジ(59)を更に含み、
    グルコース・バッグは、一定の容積を有するエンクロージャ(71)と、該エンクロージャを2つのコンパートメントに分ける隔壁(72)とを有し、前記2つのコンパートメントのうちの第1のコンパートメント(73)は濃縮グルコースを含み、前記2つのコンパートメントのうちの第2のコンパートメント(74)は腹腔液を含み、前記第2のコンパートメント(74)への腹腔液の導入は、等しい体積の濃縮グルコースを前記第1のコンパートメント(73)から排出させる、請求項1に記載の装置。
  5. 前記希釈容器は、シリンジ・ステム(58)によって操作されるピストンを有し、前記患者ライン(12)に接続された希釈シリンジ(57)を含み、ピストンおよびシリンジ・ステムを有し、逆止弁(61)を介して前記患者ライン(12)に接続され、更に、第2の逆止弁(62)を介して複合バッグ(82)に接続された限外濾過シリンジ(81)を更に含み、該複合バッグは、限外濾過液のための第1のコンパートメントと、濃縮グルコースを含む第2のコンパートメント84とを有し、前記第1のコンパートメントでの限外濾過液の流入が濃縮グルコースの流出を生じさせ、流入と流出との間の比率は一定で、1より大きく、例えば、5:1である、請求項1に記載の装置。
  6. 患者、例えば、うっ血性心不全により水分過剰の患者の限外濾過を実行する方法であって、
    前記患者の腹腔から限外濾過量を取り出すことと、
    前記患者の腹腔から希釈容器へ腹腔液を取り出すことと、
    各時点で前記患者から取り出された前記限外濾過量に比例する量のグルコースを前記希釈容器へ加えることと、
    前記希釈容器内の腹腔液およびグルコースの前記混合物を前記患者の前記腹腔に戻すことと、
    前記方法ステップを繰り返すことと
    を含む方法。
  7. 前記方法ステップは、10分から60分の間、例えば、約30分間隔で繰り返される、請求項6に記載の方法。
  8. 比例定数が各患者毎について経験的に決定される、請求項6または7に記載の方法。
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