JP2018526460A - 急性骨髄性白血病の処置のためのダクチノマイシン組成物および方法 - Google Patents

急性骨髄性白血病の処置のためのダクチノマイシン組成物および方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、ダクチノマイシンを含む組成物の投与によりNPM1変異型急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法を提供する。

Description

関連出願
本出願は、2015年9月14日に出願された米国仮特許出願第62/218,433号に対する優先権およびその恩典を主張する。その内容は、全体として参照により組み入れられる。
開示の分野
本開示は、がん患者の遺伝子スクリーニング、診断、および処置に関する分子生物学の分野を対象とする。
背景
NPM1変異型急性骨髄性白血病(AML)は、成人におけるAMLの症例の3分の1を占める明確な白血病実体である。NPM1変異型AMLを含むAMLの効果的な処置に対する、長期間望まれていた未だ対処されていない必要性が存在する。
概要
本開示は、AMLの処置のための組成物および方法、ならびに具体的には、AMLの臨床症状に加えて基礎病理に対処するNPM1変異型AMLの処置を提供する。
本開示は、ダクチノマイシンを含む組成物の治療有効量を対象に投与する段階を含む、それを必要とする対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法を提供する。好ましい方法において、AMLはNPM1変異型AMLである。ある特定の態様において、NPM1変異型AMLはFLT3内部タンデム重複反復を有さない。
本開示のダクチノマイシン組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含み得る。
本開示の方法によると、組成物の治療有効量は、終点を含めて1〜30μg/kg/日または10〜20μg/kg/日である。低投与量は、より長期間にわたって効果的である。例えば、1μg/kg/日の用量を長期にわたって毎日使用することができ、および/または再発を防ぐために維持投与量を使用することができる。高投与量は、より短期間に安全に使用することができる。例えば、その後に投与量が減量されるかまたは非処置の期間が続く場合に、30μg/kg/日を1日間使用することができ、例えば、1日処置のサイクル間に2週間の非処置の期間がある。あるいは、ダクチノマイシンの血漿濃度を維持するためのより低用量での非処置期間の翌日にまたはその期間に続いて、血漿レベルを、最小有効閾値を超えて急速に増加させるかまたは急激に上昇させるために、高用量を使用することができる。本開示の方法のある特定の態様において、組成物の治療有効量は約15μg/kg/日であるか、または15μg/kg/日である。あるいは、組成物の治療有効量は約12.5μg/kg/日であるか、または12.5μg/kg/日である。組成物の治療有効量は、1日に1回または1日に少なくとも1回投与することができる。
本開示のダクチノマイシン組成物の治療有効量は、少なくとも1サイクル投与することができる。本開示の方法のある特定の態様において、組成物の治療有効量は少なくとも2サイクル投与される。本開示の方法のある特定の態様において、組成物の治療有効量は6サイクル投与される。ある特定の態様において、サイクルは連続5日間の処置を含み得るか、または連続5日間の処置からなり得る。2回の処置サイクル間の間隔またはサイクル間期間は、少なくとも2週間である。2回の処置サイクル間の間隔またはサイクル間期間は、少なくとも4週間であってよい。
本開示の方法は、対象に輸血を施す段階をさらに含み得る。ある特定の態様において、ダクチノマイシン組成物と輸血は同時に施してもよい。あるいは、ダクチノマイシン組成物と輸血は連続して施してもよい。ある特定の態様において、ダクチノマイシン組成物は輸血の前に投与される。例えば、ダクチノマイシン組成物の投与サイクルを完了してよく、輸血は、ダクチノマイシン療法のそのサイクル後に、またはダクチノマイシン療法の2サイクルの間に施してもよい。
本開示のダクチノマイシン組成物は、静脈内注射または点滴によって全身投与することができる。あるいはまたは加えて、本開示のダクチノマイシン組成物は、当技術分野で公知の任意の経路によって全身投与することができる。
本開示の対象は、少なくとも50歳、60歳、または70歳であってよい。ある特定の態様において、本開示の対象は、本開示のダクチノマイシン組成物の投与の前に、1つまたは複数のがん治療に応答し得なかった可能性がある。例えば、対象は、本開示のダクチノマイシン組成物の投与の前に、アザシトジン(azacitdine)による処置に応答しなかった可能性がある。本開示の対象は、本開示のダクチノマイシン組成物の投与に先立って、1つまたは複数のがん治療の後に再発した可能性がある。
本開示の方法によると、ダクチノマイシンは、強化化学療法に適さないかまたは高齢者(すなわち、60歳以上の対象)である、新たに診断されたAMLおよび/または未処置のAMLを有する対象の好ましい最先端治療として投与することができる。強化化学療法に適さない可能性のある対象には、免疫不全、血液障害、腸障害、または感染症を有する対象が含まれるが、これに限定されない。
本開示の方法によると、ダクチノマイシン組成物で処置される対象は、その後寛解に入り得る。本明細書で用いられる場合、寛解という用語は、形態学的および/または分子的寛解を含む。
白血病芽球(矢印)による顕著な浸潤を示す、ダクチノマイシン療法前の骨髄穿刺液のメイ-グリュンワルド-ギムザ(MGG)染色である。 骨髄異形成の特徴および5%未満の白血病芽球を伴った三血球系の造血(血液学的完全寛解)を示す、2サイクルのダクチノマイシン後の骨髄穿刺液のMGG染色である。 白血病細胞による顕著な浸潤を示す、処置前の骨髄のトレフィン生検標本のヘマトキシリンおよびエオシン染色である;挿入図は、芽球をより高倍率で示す。 白血病細胞によるヌクレオフォスミンの強く異常な細胞質発現を示す(詳細は挿入図)、処置前の骨髄トレフィンの抗NPM1モノクローナル抗体による免疫染色である。矢印は、NPM1陽性が核に限定された、時折見られる残存正常造血細胞を示す。 白血病細胞によるヌクレオフォスミンの強く異常な細胞質発現を示す(詳細は挿入図)、処置前の骨髄トレフィンの抗NPM1モノクローナル抗体による免疫染色である。矢印は、NPM1陽性が核に限定された、時折見られる残存正常造血細胞を示す。 有糸分裂中の細胞(矢印)を除いて、核に限定されたNPM1陽性を示す(詳細は挿入図)、2サイクルのダクチノマイシン後の正常造血細胞の抗NPM1モノクローナル抗体による免疫染色である。アスタリスクは、正常な巨核球のNPM1核染色を示す。 ダクチノマイシン処置中のコピーの漸進的減少を示す、骨髄試料におけるNPM1の変異体コピーに関する定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイである。4サイクル後に、微小残存病変の陰性が達成された。データは、100コピーのAbl当たりのNPM1のコピー数として示される。検出の技術的限界は、100コピーのAbl当たり0.001コピーのNPM1である。赤い矢印は、ダクチノマイシンサイクルが行われた時点を示す。完全寛解は、血液学的寛解が得られた時点(2サイクルのダクチノマイシン後)を示す。
詳細な説明
NPM1変異型急性骨髄性白血病(AML)は、成人におけるAMLの症例の3分の1を占める明確な白血病実体である。NPM1は、正常な核小体の完全性および機能にとって極めて重要なタンパク質である。NPM1変異型AML細胞の核小体は、低レベルの非変異NPM1を含むため(ハプロ不全、およびNPM1変異体による非変異NPM1の細胞質保持による)、核小体ストレス応答を誘発する薬物に対して脆弱であり得る。核小体ストレスに対するp53依存性またはp53非依存性応答が記載されている。重要なことには、NPM1変異型AML細胞はp53の変異も欠失も欠いているため、p53媒介性核小体ストレス応答はNPM1変異型AMLにおいて保持される。
潜在的活性薬物の中で、本開示はダクチノマイシンに着目するが、その理由は、ダクチノマイシンが、RNAポリメラーゼIの阻害を通じてリボソーム新生を妨げることによって核小体ストレスを誘導するためである。ダクチノマイシンはウィルムス腫瘍およびいくつかの他の腫瘍において有効であるが、本開示はAMLにおけるダクチノマイシンの使用に関する初めての研究について記載する。
急性骨髄性白血病(AML)
急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia)(AML)は、代わりに急性骨髄性白血病(acute myelocytic leukemia)、急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、急性顆粒球性白血病、または急性非リンパ球性白血病とも称される状態の最も一般的な名称である。
AMLは最初に骨髄において発症するが、AML細胞は血液中に急速に進んでいく。ひとたび対象の血液中に存在すると、がん性細胞は、リンパ節、肝臓、脾臓、中枢神経系(脳および/または脊髄)、真皮、および精巣を含むがこれらに限定されない身体全体に広がり得る。
急性型の白血病であるため、がん細胞は、正常条件下で迅速に分裂していくつかの血液細胞型を提供する幹細胞様の性質を有する未熟血液細胞である。これらの細胞が発がん性形質転換を起こした場合、この迅速な分裂は、成熟細胞型および/または最終分化細胞型に影響を及ぼすがんよりも速い速度でがん細胞を生じる。
骨髄型の白血病であるため、がん細胞は、正常条件下で分裂して、赤血球、白血球、および血小板を産生する巨核球に分化する細胞を生成する幹様骨髄系細胞から形質転換する。これらの細胞が発がん性形質転換を起こした場合、未熟骨髄系細胞は、通常は循環血液に集合するべき赤血球、白血球、および血小板の数および/または割合をその後生じることなく、迅速に分裂する。結果として、発がん条件下において、骨髄系細胞は分裂して骨において凝集し、これらの細胞の生成増加が、骨髄中の健常な非がん性細胞と資源に関して競合し、それらの細胞の正常機能を妨げる。さらに、発がん条件下において、骨髄系細胞は、血液を通じて1つまたは複数の器官に正常レベルの酸素を運搬するのには不十分な量の赤血球、感染に対する適切な免疫応答を開始するのには不十分な量の白血球、および/または血液凝固を促進するのには不十分な量の血小板を生成する。
本開示の対象は、AMLを発症する1つまたは複数のリスク因子を示し得る。例示的なリスク因子には、がんの個人歴および/または家族歴、加齢、男性、化学療法および/または放射線照射による治療歴、放射線への曝露(原子炉事故の生存者を含む)、有害化学物質(例えばベンゼンを含む)への曝露、過去または現在の喫煙習慣、副流煙への曝露、他の血液障害(例えば、骨髄異形成、真性赤血球増加症、および/または血小板血症を含む)の個人歴、遺伝性障害(例えばダウン症候群を含む)が含まれるが、これらに限定されない。本開示の対象は任意の性別であってよいが、遺伝学的に男性である対象は、遺伝学的に女性である対象と比較してAMLを発症するリスクが高い。本開示の対象は任意の年齢であってよいが、少なくとも40歳、少なくとも50歳、少なくとも60歳、少なくとも70歳、少なくとも80歳、または少なくとも90歳である対象は、より若い対象と比較してAMLを発症するリスクが高い。
本開示の対象は、発熱、骨痛、嗜眠および/または疲労、息切れ、蒼白、頻繁な感染症、あざができやすいこと、異常出血(例えば、鼻および歯肉から、ならびに/または減少したもしくは不十分な血液凝固)を含むがこれらに限定されない、AMLの1つまたは複数の徴候または症状を示し得る。
本明細書で用いられる場合、「症状」という用語は、疾患、疾病、傷害、または身体の何らかの異常の指標として定義される。症状は、症状を経験した個体によって感知または認識されるが、他者には容易に認識されない場合がある。他者とは、非医療専門家として定義される。
本明細書で用いられる場合、「徴候」という用語もまた、身体の何らかの異常の指標として定義される。しかし、徴候は、医師、看護士、またはその他の医療専門家によって観察され得るものとして定義される。
本開示の方法によると、ダクチノマイシンは、強化化学療法に適さないかまたは高齢者(すなわち、60歳以上の対象)である、新たに診断されたAMLおよび/または未処置のAMLを有する対象の好ましい最先端治療として投与することができる。強化化学療法に適さない可能性のある対象には、免疫不全、血液障害、腸障害、または感染症を有する対象が含まれるが、これに限定されない。
本開示の対象は、別の治療法によってAMLの処置を受けた可能性があり、その治療法に抵抗性であったか、またはその治療法の結果として何ら改善を示さなかった可能性がある。したがって、本開示の対象には、本開示の方法に従ったダクチノマイシンによる処置の前に、1つまたは複数の治療法に失敗した個体が含まれる。
AMLの処置は、部分的または完全な血液学的寛解をもたらし得る。完全な血液学的寛解は、骨髄スメアおよび/または切片の形態学的検査において、白血病細胞が骨髄細胞の<5%まで減少することと定義される。部分的な血液学的寛解は、骨髄スメアおよび/または切片の形態学的検査により判定して、白血病細胞が、骨髄細胞の>5%であるが最初の割合よりも低い割合まで減少することと定義される。骨髄中の白血病細胞の最初の割合は、診断時および/または処置の開始時に決定することができる。その最初の割合の減少は、処置中の任意の時点または処置の完了後に判定することができる。
さらに、AMLの処置は、細胞増殖の領域または区域のサイズ、および具体的には骨髄外の白血病量の減少をもたらし得る。好ましくは、処置後、細胞増殖の領域または区域のサイズは、処置の前のそのサイズに対して少なくとも5%減少し;より好ましくは少なくとも10%減少し;より好ましくは少なくとも20%減少し;より好ましくは少なくとも30%減少し;より好ましくは少なくとも40%減少し;より好ましくは少なくとも50%減少し;さらにより好ましくは少なくとも50%減少し;および最も好ましくは少なくとも75%減少する。細胞増殖の領域または区域のサイズは、再現性のある任意の測定手段によって測定することができる。細胞増殖の領域または区域のサイズは、細胞増殖の領域または区域の直径または幅として測定することができる。
AMLの処置は、異常な外観または形態を有する細胞の数または割合の減少(すなわち、形態学的寛解)をもたらし得る。好ましくは、処置後、異常な形態を有する細胞の数は、処置の前のそのサイズに対して少なくとも5%減少し;より好ましくは少なくとも10%減少し;より好ましくは少なくとも20%減少し;より好ましくは少なくとも30%減少し;より好ましくは少なくとも40%減少し;より好ましくは少なくとも50%減少し;さらにより好ましくは少なくとも50%減少し;および最も好ましくは少なくとも75%減少する。異常な細胞の外観または形態は、再現性のある任意の測定手段によって測定することができる。異常な細胞の形態は、例えば倒立組織培養顕微鏡を用いて、顕微鏡観察によって測定することができる。異常な細胞の形態は、核多形性の形態をとり得る。
本明細書で用いられる場合、「選択的に」という用語は、ある集団において別の集団よりも高い頻度で起こる傾向があることを意味する。比較される集団は細胞集団であってよい。好ましくは、本開示のダクチノマイシン組成物は、がん細胞または前がん性細胞に選択的に作用するが、正常細胞には作用しない。好ましくは、本開示のダクチノマイシン組成物は、ある分子標的(例えば、リボソーム新生を阻害することにより、RNA/DNA鎖伸長)を調節するように選択的に作用するが、別の分子標的(例えば、細胞修復酵素)を有意には調節しない。好ましくは、ある事象が集団Bと比較して集団Aにおいて2倍よりも高い頻度で起こる場合、それは集団Bと比べて集団Aにおいて選択的に起こる。ある事象が集団Aにおいて5倍よりも高い頻度で起こる場合、それは選択的に起こる。ある事象が、集団Aにおいて10倍よりも高い頻度;より好ましくは、集団Bと比較して集団Aにおいて50倍よりも高い;さらにより好ましくは100倍よりも高い;および最も好ましくは1000倍よりも高い頻度で起こる場合、それは選択的に起こる。例えば、正常細胞と比較してがん細胞において2倍よりも高い頻度で細胞死が起こる場合、それはがん細胞において選択的に起こると称される。
本開示のダクチノマイシン組成物は、分子標的(例えば、リボソーム)の活性を調節し得る。調節とは、分子標的の活性を刺激または阻害することを指す。好ましくは、本開示のダクチノマイシン組成物が、該化合物の存在のみを欠く以外は同条件下の分子標的の活性と比較して、分子標的の活性を少なくとも2倍刺激または阻害する場合、それは分子標的の活性を調節する。より好ましくは、本開示のダクチノマイシン組成物が、該化合物の存在のみを欠く以外は同条件下の分子標的の活性と比較して、分子標的の活性を少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍刺激または阻害する場合、それは分子標的の活性を調節する。分子標的の活性は、再現性のある任意の手段によって測定することができる。分子標的の活性は、インビトロまたはインビボで測定することができる。例えば、分子標的の活性は、酵素活性アッセイもしくはDNA結合アッセイによってインビトロで測定することができ、または分子標的の活性は、レポーター遺伝子の発現をアッセイすることによってインビボで測定することができる。
ダクトマイシン
ダクトマイシンは、2-アミノ-N,N'-ビス(ヘキサデカヒドロ-2,5,9-トリメチル-6,13-ビス(1-メチルエチル)-1,4,7,11,14-ペンタオキソ-1H-ピロロ(2,1-I)(1,4,7,10,13)オキサテトラ-アザシクロヘキサデシン-10-イル)-4,6-ジメチル-3-オキソ-3H-フェノキサジン-1,9-ジカルボオキサミド、ActD、アクチノマイシンC1、アクチノマイシンD;アクチノマイシンiv、ダクチノミシナ(Dactinomicina)、ダクチノマイシン(Dactinomycin)、ダクチノマイシン(Dactinomycine)、ダクチノマイシナム(Dactinomycinum)、またはメラクチノマイシンとも称され得る。ダクトマイシンは、環状デプシペプチドとして公知の有機化合物のクラスに属する。環状デプシペプチドには、環状に連結されたアミノ残基およびヒドロキシカルボン酸残基(通常はα-アミノ酸およびα-ヒドロキシ酸)の配列を有する天然および/または非天然(すなわち、合成)化合物が含まれる。ダクトマイシン内のアミノ残基とヒドロキシカルボン酸残基は、反復パターンで交互となり得る。
ダクトマイシンは、ストレプトミセス・パルブルス(streptomyces parvullus)に由来する、フェノキサジンに結合した2つの環状ペプチドから構成される小分子である。ダクトマイシンはDNAに結合し、mRNA転写物の鎖伸長を特異的に妨げることによってRNA合成(転写)を阻害する。ダクトマイシンは、DNA分子に強力にしかし可逆的に結合する。mRNAの生成が損なわれた結果として、タンパク質合成、リボソーム新生、および細胞分裂はダクチノマイシン療法後に減少する。ダクトマイシンは細胞分裂を阻害するため、ダクトマイシンは骨髄においてAMLを呈する発がん性細胞分裂を阻害すると仮定される。
薬学的製剤
本開示は、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤または担体と組み合わせてダクチノマイシンを含む薬学的組成物を提供する。
「薬学的組成物」は、対象への投与に適した形態で本開示のダクチノマイシン組成物を含む製剤である。1つの態様において、薬学的組成物はバルクまたは単位剤形である。単位剤形は、例えば、カプセル、IVバッグ、錠剤、エアロゾル吸入器の単一ポンプ、またはバイアルを含む、種々の形態のいずれかである。単位用量の組成物中の有効成分(例えば、開示された化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、もしくは異性体の製剤)の量は有効量であり、関連する特定の処置に応じて変化する。当業者は、患者の年齢および状態に応じて投与量を日常的に変更する必要がある場合もあることを認識するであろう。投与量はまた投与経路にも依存する。本開示の組成物は任意の経路によって投与することができるが、好ましい投与経路には静脈内注射または点滴が含まれる。1つの態様において、活性化合物は、薬学的に許容される担体と、および必要とされる任意の保存剤、緩衝剤、または噴霧剤と滅菌条件下で混合される。
本明細書で用いられる場合、「薬学的に許容される」という語句は、健全な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合いながら、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴うことなく、ヒトおよび動物の組織との接触における使用に適した化合物、物質、組成物、担体、および/または剤形を指す。
「薬学的に許容される賦形剤」は、一般に安全で、無毒性であり、かつ生物学的にもまたは他の点でも望ましい薬学的組成物の調製に有用である賦形剤を意味し、これには、動物への使用およびヒトの薬学的使用に許容され得る賦形剤が含まれる。本明細書および本特許請求の範囲において使用される「薬学的に許容される賦形剤」は、1つまたは複数のそのような賦形剤の両方を含む。
本開示の薬学的組成物は、その目的の投与経路に適合するように製剤化される。投与経路の例には、静脈内投与が含まれる。静脈内適用に使用される溶液または懸濁液は、以下の成分:無菌希釈液、例えば、注射用水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒など;抗菌剤、例えばベンジルアルコールまたはメチルパラベンなど;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなど;キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸など;緩衝液、例えば、酢酸、クエン酸、またはリン酸など、および張度調整剤、例えば塩化ナトリウムまたはデキストロースなどを含み得る。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調整され得る。非経口調製物は、ガラスもしくはプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジ、または複数回投与バイアル中に封入され得る。
本開示のダクチノマイシン組成物は、化学療法処置に現在使用されている周知の方法の多くで対象に投与することができる。例えば、がんの処置では、本開示のダクチノマイシン組成物を血流中に注射することができる。選択される用量は、効果的な処置を構成するのに十分であるが、許容され得ない副作用を引き起こすほど高くないようにすべきである。病状の状態(例えば、がん、前がん、および同種のもの)および患者の健康について、好ましくは、処置中および処置後の妥当期間にわたり注意深くモニターすべきである。
「治療有効量」という用語は、本明細書で用いられる場合、特定された疾患もしくは状態を処置、改善、もしくは予防する、または検出可能な治療効果もしくは阻害効果を示すダクチノマイシン組成物の量を指す。効果は、当技術分野で公知の任意のアッセイ方法によって検出することができる。対象に対する正確な有効量は、対象の体重、大きさ、および健康;その状態の性質および程度;ならびに投与のために選択された治療法または治療法の組み合わせに依存する。所与の状況に対する治療有効量は、臨床医の技能および判断の範囲内にある通常の実験によって決定することができる。好ましい局面において、処置されるべき疾患または状態はがんである。好ましい局面において、処置されるべき疾患または状態はAMLである。
本開示の任意の組成物に関して、治療有効量は、最初に、例えば新生物細胞の細胞培養アッセイ、または通常ラット、マウス、ウサギ、イヌ、もしくはブタといった動物モデルのいずれかにおいて推定することができる。動物モデルを用いて、適切な濃度範囲および投与経路を決定することもできる。次いでこのような情報を使用して、ヒトの投与に有用な用量および経路を決定することができる。治療/予防有効性および毒性は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順、例えばED50(集団の50%において治療効果のある用量)およびLD50(集団の50%に対して致死的な用量)によって判定することができる。毒性効果と治療効果との用量比が治療指数であり、LD50/ED50比として表すことができる。高い治療指数を示す薬学的組成物が好ましい。投与量は、使用される剤形、患者の感受性、および投与経路に応じてこの範囲内で変動し得る。
投与量および投与は、十分なレベルの活性薬剤を提供するか、または所望の効果を維持するように調整される。考慮に入れられ得る因子には、病状の重症度、対象の一般的な健康状態、対象の年齢、体重、および性別、食事、投与の時間および頻度、薬物組み合わせ、反応感受性、ならびに治療に対する忍容性/反応が含まれる。長時間作用性の薬学的組成物は、特定の製剤の半減期およびクリアランス速度に応じて、3〜4日ごとに、毎週、あるいは2週間に1回投与することができる。
本開示の活性ダクチノマイシン化合物を含む薬学的組成物は、一般に知られた方法で、例えば、従来の混合工程、溶解工程、造粒工程、糖衣錠製造工程、研和工程、乳化工程、カプセル化工程、封入工程、または凍結乾燥工程によって製造することができる。薬学的組成物は、活性化合物を薬学的に使用され得る調製物に加工しやすくする賦形剤および/または助剤を含む、1つもしくは複数の薬学的に許容される担体を用いて、従来の方法で製剤化することができる。当然のことながら、適切な製剤は、選択された投与経路に依存する。
注射用途に適した薬学的組成物には、無菌水溶液(水溶性の場合)または分散液、および無菌注射溶液または分散液を即時調製するための無菌粉末が含まれる。静脈内投与の場合、適切な担体には、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF、Parsippany, N.J.)、またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。いずれの場合においても、組成物は無菌でなければならず、シリンジ操作が容易である程度まで流動性であるべきである。組成物は製造および貯蔵条件下で安定でなければならず、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロプレングリコール、および液体ポリエチレングリコール、ならびに同種のもの)、およびこれらの適切な混合物を含む溶媒または分散媒であってよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散液の場合には必要な粒径の維持により、および界面活性剤の使用により維持することができる。微生物作用の防止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール、および同種のものにより達成することができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖、多価アルコール、例えば、マンニトール、ソルビトールなど、塩化ナトリウムを組成物中に含めることが好ましい。注射用組成物の持続的吸収は、組成物中に吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含めることにより行うことができる。
無菌注射溶液は、必要量のダクチノマイシン組成物を、必要に応じて上記の成分の1つまたは組み合わせと共に適切な溶媒中に組み入れ、その後濾過滅菌することによって調製することができる。一般に、分散液は、基礎分散媒および上記の成分からの必要な他の成分を含む無菌媒体中に活性ダクチノマイシン化合物を組み入れることにより調製される。無菌注射溶液を調製するための無菌粉末の場合、調製方法は真空乾燥および凍結乾燥であり、これにより、前もって滅菌濾過した溶液から有効成分と任意の付加的な所望の成分との粉末が得られる。
活性化合物は、埋込剤およびマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤のように、体内からの急速な排出から化合物を保護する薬学的に許容される担体と共に調製することができる。エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤を調製する方法は、当業者には明白である。材料はまた、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals, Inc.から商業的に入手することもできる。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体により感染細胞を標的としたリポソームを含む)もまた、薬学的に許容される担体として使用することができる。これらは、例えば米国特許第4,522,811号に記載されているように、当業者に公知の方法に従って調製することができる。
投与の簡便性および投与量の均一性のために、経口または非経口組成物を単位剤形で製剤化することが特に有利である。本明細書で用いられる単位剤形とは、処置されるべき対象に対して単位投与量として適した、物理的に分離した単位を指し;各単位は、必要な薬学的担体と共に、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性化合物を含む。本開示の単位剤形の仕様は、活性化合物の独自の特徴、および達成されるべき特定の治療効果によって規定され、これらに直接依存する。
治療適用において、本開示に従って使用される薬学的組成物の投与量は、選択された投与量に影響を及ぼす数ある因子の中でも、薬剤、レシピエント患者の年齢、体重、および臨床状態、ならびに治療を行う臨床医または開業医の経験および判断に応じて異なる。一般に、用量は、腫瘍の成長を遅延させる、および好ましくは退縮させる、ならびにまた好ましくはがんを完全に退縮させるのに十分であるべきである。投与量は、単回投与、分割投与、または連続投与で約1μg/kg/日〜約30μg/kg/日の範囲であってよい(投与は、kg単位での患者の体重、m2単位での体表面積、および年齢について調整され得る)。薬学的薬剤の有効量は、臨床医または他の適格な観察者によって認められる、客観的に特定できる改善をもたらすものである。例えば、患者の腫瘍の退縮は、腫瘍の直径に関して測定することができる。腫瘍の直径の減少は退縮を示す。退縮はまた、処置を中止した後に腫瘍が再発しないことによっても示される。本明細書で用いられる場合、「有効投与量(dosage effective manner)」という用語は、対象または細胞において所望の生物学的効果をもたらす活性化合物の量を指す。
薬学的組成物は、投与説明書と共に容器、パック、またはディスペンサー中に含めることができる。
本開示の化合物は、さらに塩を形成することができる。このような形態もすべて、特許請求される本開示の範囲内で企図される。
本明細書で用いられる場合、「薬学的に許容される塩」とは、親化合物がその酸性塩または塩基性塩を生成することにより修飾された、本開示の化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩、および同種のものが含まれるが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩には、例えば、無毒性無機酸または有機酸から形成された、親化合物の従来の無毒性塩または第四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、そのような従来の無毒性塩には、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、1,2-エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリアルサニル(glycollyarsanilic)酸、ヘキシルレゾルシン(hexylresorcinic)酸、ヒドラバム(hydrabamic)酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、塩基性酢(subacetic)酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、および一般に存在するアミン酸、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、アルギニン等から選択される無機酸および有機酸に由来するものが含まれるが、これらに限定されない。
薬学的に許容される塩の他の例には、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ムコン酸、および同種のものが含まれる。本開示はまた、親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、もしくはアルミニウムイオンに置き換えられるか;または有機塩基、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミン、および同種のものと配位している場合に形成される塩を包含する。
薬学的に許容される塩への言及はすべて、本明細書において定義される、同じ塩の溶媒付加形態(溶媒和物)または結晶形態(多形)を含むことが理解されるべきである。
本開示の化合物はまた、エステル、例えば薬学的に許容されるエステルとして調製することもできる。例えば、化合物中のカルボン酸官能基をその対応するエステル、例えば、メチル、エチル、または他のエステルに変換することができる。また、化合物中のアルコール基をその対応するエステル、例えば、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、または他のエステルに変換することもできる。
本開示の化合物はまた、プロドラッグ、例えば薬学的に許容されるプロドラッグとして調製することもできる。「プロ-ドラッグ」および「プロドラッグ」という用語は、本明細書において互換的に用いられ、活性親薬物をインビボで放出する任意の化合物を指す。プロドラッグは医薬品の多くの望ましい性質(例えば、溶解度、生物学的利用能、製造等)を向上させることが公知であるため、本開示の化合物をプロドラッグ形態で送達することができる。したがって、本開示は、目下特許請求される化合物のプロドラッグ、それを送達する方法、およびそれを含む組成物を包含することが意図される。「プロドラッグ」は、このようなプロドラッグが対象に投与された場合に、本開示の活性親薬物をインビボで放出する、共有結合された任意の担体を含むことが意図される。本開示におけるプロドラッグは、修飾が通常の操作またはインビボでのいずれかで切断されて親化合物が得られる様式で、化合物中に存在する官能基を修飾することにより調製される。プロドラッグには、ヒドロキシ基、アミノ基、スルフヒドリル基、カルボキシ基、またはカルボニル基が、インビボで切断されてそれぞれ遊離ヒドロキシル基、遊離アミノ基、遊離スルフヒドリル基、遊離カルボキシ基、または遊離カルボニル基を形成し得る任意の基に結合した、本開示の化合物が含まれる。
プロドラッグの例には、本開示の化合物におけるヒドロキシ官能基のエステル(例えば、酢酸、ジアルキルアミノ酢酸、ギ酸、リン酸、硫酸、および安息香酸誘導体)およびカルバミン酸(例えば、N,N-ジメチルアミノカルボニル)、カルボキシル官能基のエステル(例えば、エチルエステル、モルホリノエタノールエステル)、アミノ官能基のN-アシル誘導体(例えば、N-アセチル)N-マンニッヒ塩基、シッフ塩基、およびエナミノン、ケトンおよびアルデヒド官能基のオキシム、アセタール、ケタール、およびエノールエステル、ならびに同種のものが含まれるが、これらに限定されない。Bundegaard, H., Design of Prodrugs, p1-92, Elesevier, New York-Oxford (1985)を参照されたい。
化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグは、経口投与、経鼻投与、経皮投与、経肺投与、吸入投与、口腔内投与、舌下投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、直腸内投与、胸膜内投与、髄腔内投与、および非経口投与される。1つの態様において、化合物は経口投与される。当業者は、ある特定の投与経路の利点を認識するであろう。
化合物を利用する投与計画は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別、および医学的状態;処置されるべき状態の重症度;投与経路;患者の腎機能および肝機能;ならびに用いられる特定の化合物またはその塩を含む、種々の因子に従って選択される。通常の技能を有する医師または獣医師は、状態を予防するか、状態に対抗するか、または状態の進行を停止させるのに必要な薬物の有効量を容易に決定し処方することができる。
投与計画は、本開示の化合物の連日投与(例えば、24時間ごと)であってよい。投与計画は、連続した日数、例えば、少なくとも2日間、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間の連続した日数にわたる連日投与であってよい。投薬は、1日に2回以上、例えば、1日に(24時間当たり)2回、3回、または4回であってよい。投薬計画は、連日投与に引き続く、少なくとも1日間、少なくとも2日間、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、または少なくとも6日間の無投与であってよい。例えば、本開示の化合物は24時間の間に少なくとも1回投与され、次いで本開示の化合物は少なくとも6日間投与されず、次いで本開示の化合物はその必要がある対象に投与される。
開示された本開示の化合物の製剤化および投与のための技法は、Remington: the Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, Mack Publishing Co., Easton, PA (1995)において見出すことができる。1つの態様において、本明細書に記載される化合物およびその薬学的に許容される塩は、薬学的調製物中で、薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせて用いられる。薬学的に許容される適切な担体には、不活性な固体の増量剤または希釈剤、および無菌の水溶液または有機溶液が含まれる。化合物は、そのような薬学的組成物中に、本明細書に記載される範囲内の所望の投与量を提供するのに十分な量で存在する。
本明細書において用いられる割合および比率はすべて、他に示されない限り、重量による。本開示の他の特徴および利点は、様々な実施例から明らかである。提供される実施例は、本開示を実践する際に有用な様々な成分および方法論を説明する。実施例は、特許請求される本発明を限定しない。本開示に基づき、当業者は、本開示を実践するのに有用な他の成分および方法を特定し、利用することができる。
本明細書において開示される本開示がより効率的に理解され得るように、実施例を以下に提供する。これらの実施例は説明の目的のためにのみ提供されるものであり、本開示を限定するものとして決して解釈されるべきではないことが、理解されるべきである。
実施例1:NPM1変異型急性骨髄性白血病のダクチノマイシン処置
FLT3内部タンデム重複変異を有さない60歳のNPM1変異型AML患者を、ダクチノマイシンで処置した。ダクチノマイシンには心臓毒性がないため、左室駆出率が低いことが理由で(35%)強化化学療法に適さなかった患者を選択した。白血病は、アザシチジンの最初の単一サイクル後に進行していた。したがって、患者の同意を得て、ダクチノマイシンを適応外の単剤として(Perugia Hospitalの治験審査委員会によって承認された)、低リスク妊娠性絨毛性腫瘍に推奨される12.5μg/キログラム体重/日の用量で連続5日間投与した。2サイクルの治療後に、形態的および免疫組織化学的な完全寛解が得られた(図1〜6)。3〜4週間の間隔で、さらなる4サイクルを行って合計6サイクルとした。NPM1の変異体コピーに関する定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応アッセイにより、4サイクル後に分子的完全寛解が示された(図7)。この患者では、これから形態的および分子的完全寛解が14ヵ月持続した。有害事象には、サイクル1および2中のグレード4の発熱性好中球減少症および血小板減少症(表1)、サイクル1〜3中のグレード2の口腔粘膜炎、ならびにサイクル2中の表在性皮膚びらんが含まれた。サイクル3〜6は、輸血の必要がなく、外来患者として行われた(表1)。
NPM1変異体転写物の漸進的減少(微小残存病変の陰性が達成されるまで)は、妊娠性絨毛性腫瘍患者においてヒト絨毛性ゴナドトロピンの血清レベルがダクチノマイシンにより誘導されて正常化されることを連想させる。
難治性または再発性のNPM1変異型AMLを有する6名のさらなる患者を、15.0μg/キログラム/日の用量の連続5日間のダクチノマイシンのサイクルで処置した。患者2名において血液学的完全寛解が得られた:1名(74歳)はアザシチジンに応答せず、もう1名(72歳)は複数ラインの化学療法後に再発していた。
表1は、ダクチノマイシン処置中の血液学的毒性作用を示す。8g/デシリットル未満のヘモグロビンレベル、重篤な血小板減少症(<20,000/立方ミリメートルの血小板数)、および重篤な好中球減少症(<500/立方ミリメートルの好中球数)を有する日数が、サイクル1〜6に関して報告される。サイクル1中に合計8単位の赤血球および4単位の血小板が輸血され、ならびにサイクル2中に4単位の赤血球および1単位の血小板が輸血された。サイクル2の後は、赤血球輸血も血小板輸血も必要ではなかった。
Figure 2018526460
* 8RBC単位および4PLT単位の輸血
** 4RBC単位および1PLT単位の輸血
参考文献
Figure 2018526460

Claims (30)

  1. ダクチノマイシンを含む組成物の治療有効量を対象に投与する段階を含む、それを必要とする対象において急性骨髄性白血病(AML)を処置する方法。
  2. AMLがNPM1変異型AMLである、請求項1記載の方法。
  3. 組成物が薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 組成物の治療有効量が終点を含めて1〜30μg/kg/日である、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 組成物の治療有効量が終点を含めて10〜20μg/kg/日である、請求項4記載の方法。
  6. 組成物の治療有効量が約15μg/kg/日である、請求項4記載の方法。
  7. 組成物の治療有効量が約12.5μg/kg/日である、請求項4記載の方法。
  8. 組成物の治療有効量が1日に1回投与される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  9. 組成物の治療有効量が少なくとも1サイクル投与される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  10. 組成物の治療有効量が少なくとも2サイクル投与される、請求項9記載の方法。
  11. 組成物の治療有効量が6サイクル投与される、請求項9記載の方法。
  12. 少なくとも1サイクルが連続5日間の処置を含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  13. 2回の処置サイクル間の間隔が少なくとも2週間である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  14. 間隔が少なくとも4週間である、請求項13記載の方法。
  15. 対象に輸血を施す段階をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  16. 組成物と輸血が同時に施される、請求項15記載の方法。
  17. 組成物と輸血が連続して施される、請求項15記載の方法。
  18. 組成物が輸血の前に投与される、請求項17記載の方法。
  19. 輸血が組成物による少なくとも1サイクルの処置後に施される、請求項18記載の方法。
  20. 組成物が全身投与される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  21. 組成物が静脈内注射または点滴によって投与される、請求項20記載の方法。
  22. 対象が少なくとも50歳である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  23. 対象が少なくとも60歳である、請求項22記載の方法。
  24. 対象が少なくとも70歳である、請求項22記載の方法。
  25. 対象が前記組成物の投与の前に別のがん治療に応答しなかった、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  26. 別のがん治療がアザシトジン(azacitdine)を含む、請求項25記載の方法。
  27. 対象が他のがん治療後に再発した、請求項25記載の方法。
  28. 対象が前記組成物の投与後に寛解に入る、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  29. 寛解が形態学的寛解である、請求項28記載の方法。
  30. 寛解が分子的寛解である、請求項28または29記載の方法。
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