ここで、添付の図を参照して、システム、構成要素、ならびに組立方法および製造方法の実施形態について説明する。図面を通して、同様の数字は同様のまたは類似する要素を指す。以下、いくつかの実施形態、例および例示について開示するが、当業者であれば、本明細書に記載する発明は、具体的に開示する実施形態、例および例示の範囲を越えて広がり、本発明およびその明らかな変更形態および均等物の他の使用を含むことができることが理解されよう。本明細書に提示する記載において使用する術語は、いかなるようにも限定または制限するように解釈されるようには意図されておらず、それは単に、本発明のいくつかの具体的な実施形態の詳細な説明に関連して使用されているためである。さらに、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含むことができ、いかなる単一の特徴もその望ましい属性に対してそれのみが関与するものではなく、または本明細書に記載する発明を実施するために必須ではない。
以下の説明においていくつかの術語を、単に参照の目的で用いる場合があり、したがって、それらの術語は、限定するようには意図されていない。たとえば、「上方」および「下方」という用語は、参照する図面における方向を指す。「前」、「後」、「左」、「右」、「背面」および「側部」等の用語は、考察されている構成要素または要素について記載する本文および関連する図面を参照することによって明らかとなる、一貫したただし任意の評価基準系内の構成要素または要素の部分の向きおよび/または位置を記述する。さらに、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、別個の構成要素について記載するために使用する場合がある。こうした術語は、具体的に上述した用語、その派生語および同様の意味の用語を含む可能性がある。
図1は、持続気道陽圧(CPAP)システム10の形態の陽圧呼吸療法システムの概略図であり、CPAPシステム10は、使用者Uに対して、使用者が装着しかつ導管またはチューブ12によってCPAPシステム10に接続されるインタフェース110を通して、加熱・加湿空気流を提供する。加湿チャンバ14は、空気流を加湿するために加湿器17のヒータプレート16と接触する熱伝導ベースを有する。導管12は、使用者インタフェース110に加湿空気を運ぶために、加湿チャンバ14の出口13に接続されている。加湿器17は、たとえば限定なしに、関連するメモリに格納されたコンピュータソフトウェアコマンドを実行するマイクロプロセッサベースコントローラ等のコントローラ18を備える。コントローラ18は、使用者Uに供給される加湿空気の湿度、温度または他の特徴の所定値の設定を可能にする、ダイヤルまたはタッチスクリーン等のユーザ入力インタフェース19を含む、複数の入力源から入力コマンドを受け取る。コントローラ18はまた、たとえば、コントローラ18と通信するようにコネクタ22を通して接続される温度および/もしくは流速センサ20および21、ならびに/またはヒータプレート温度センサ23等、1つまたは複数の他の入力源からも入力を受け取ることができる。選択された湿度または温度の値に応じて、コントローラ19は、加湿チャンバ14に収容された水を好適に加熱するためにいつかつ/またはどのレベルまでヒータプレート16に通電するべきであるかを判断する。
チャンバ内の水が加熱される際、水蒸気が、水の表面の上方のチャンバの容積を充填し始める。水蒸気は、ブロワ27等の供給部25から提供されかつ入口26を通して加湿チャンバ30に入る空気の流れとともに、加湿チャンバの出口13から出て行く。ブロワ27は、可変速ファンとすることができ、または、可変圧力調節器を含むことができる。ブロワ27は、入口28を通して空気を引き込む。ブロワは、たとえば、コントローラ29により、またはコントローラ18により制御することができる。コントローラ18または29は、任意の好適な基準に従って、ブロワ速度、調節圧力等を制御することができる。たとえば、コントローラ29は、コントローラ18からの入力と、ユーザインタフェース30(たとえば、ダイヤル)で設定することができる、圧力および/またはファン速度のユーザ設定値(たとえば、事前設定値)とに応答することができる。
導管12は、導管内の加湿ガスの結露を低減させるように導管の壁を加熱する、たとえばヒータワイヤ等のヒータを備えることができる。
本開示のシールおよびインタフェースは、加湿されるか否かに関わらず、上述したようなCPAPシステムで、または別法として、たとえばVPAP(可変気道陽圧)システム、BiPAP(二相式気道陽圧)システム等の他の形態の呼吸システムで、または人工呼吸器とともに使用することができ、本明細書では、概して、単に例としてCPAP療法に関連して記載されている。
図2および図3は、図1のシステム10のインタフェースアセンブリまたはインタフェース110の例の斜視図である。インタフェース110はマスク112を備え、マスク112は、いくつかの構成では、シール114とフレームアセンブリまたはフレーム116とを含む。インタフェース110はまた、使用者にマスク112を固定するためのヘッドギア118も含む。好ましい実施形態では、インタフェース110は、使用者の前頭部においてヘッドギア118に接続するために(装着したときに)フレーム116から上方に延在するTピースを備えていない。しかしながら、望ましい場合は、Tピースを組み込んだ設計で、開示したインタフェース110の態様、特徴または構成要素を利用することができる。
いくつかの構成では、インタフェース110はまた、CPAPシステム10または他の呼吸システムの供給導管12に接続する、マスク112の正面の中心接続部から等、マスク112から延在する短い可撓性供給導管またはチューブ120も備える。導管120は、マスク112に、直接、または中空エルボ122等の好適なコネクタを介して接続される。いくつかの構成では、エルボ122は、マスク112に対して1つまたは複数の旋回軸を中心に旋回することができ、それにより、使用者の顔面におけるマスク112の位置決めに対する導管120の経路は、使用者の睡眠時の姿勢に適合することができる。しかしながら、他の配置構成では、エルボ122は、マスク112と一体型であるかまたは一体であり得る。導管120のエルボ122とは反対側の端部は、導管120を供給導管12に接続する好適なコネクタ124を備えることができる。いくつかの構成では、コネクタ124は、導管120と供給導管12との間の相対的な回転を可能にするスイベルコネクタであるかまたはそれを備えることができる。
インタフェース110は、好ましくは、インタフェース110からのガス洗い出しを可能にする制限流出口またはバイアス流排気口126を含む。いくつかの構成では、バイアス流排気口126は、小さいアパーチャの集まりの形態である。バイアス流排気口126は、図示するようにフレーム116に、エルボ122に、またはインタフェース110の別の場所に設けることができる。
上述したように、マスク112は、シール114およびフレーム116を備えることができる。いくつかの構成では、フレーム116(および望ましい場合はエルボ122)は、使用者に接触する面を画定する部分等、シール114の少なくとも一部分より堅い可能性がある。いくつかの構成では、シール114は、エルボ122の内部からフレーム116を通る通路の周囲においてフレーム116に取外し可能に結合される。したがって、シール114およびフレーム116は合わせて、CPAPシステム10からのガス流入口と、シール114を通る使用者へのアパーチャ128とを有する筐体を形成する。
いくつかの構成では、フレーム116はサイドアーム130を備え、サイドアーム130は、外向きに(互いから離れる方向に)、後方にかつ浅い角度で上方に、シール114の左端部および右端部を越えて、使用者の左頬および右頬、特に頬骨に沿って延在して、使用者の顔面にシール114を保持するようにヘッドギア118に接続する。こうしたサイドアーム130は、深いかまたは厚いより長い可能性があり、フレームに弾性的に可撓的に接続され、かつ/またはそれらの長さに沿って(高さ方向ではなく横方向に)弾性的に可撓性があり得る。いくつかの構成では、サイドアーム130は、使用者の耳と眼との間の位置に向かってもしくはその位置まで、かつ/または使用者の側頭までもしくはその近くに延在し、その場所で、サイドアーム130はヘッドギア118に接続する。いくつかの構成では、サイドアーム130の長さは、約100mm〜約150mmである。サイドアーム130の形状および/またはそれらの間の角度は、サイドアーム130が、装着されるときにインタフェース110を、水平軸を中心に回転しないように安定させるのに役立つように、使用者の左頬および右頬、特に頬骨の上に載る、というものである。
サイドアームは、異なる顔のサイズに適応するように、(装着されるとき)およそ水平の面では使用者の顔面に向かってかつ顔面から離れる方向に弾性的に可撓性があり得るが、およそ垂直な面では比較的可撓性がない。図示するサイドアーム130は中実であるが、使用者の顔面に向かいかつ顔面から離れる方向にサイドアームの弾性可撓性を増大させるが、(装着されるとき)およそ垂直な面では比較的非可撓性を保持するように、サイドアームの長さにわたって延在する1つまたは複数のアパーチャまたは切取部を含むことができる。
いくつかの構成では、サイドアーム130は、サイドアーム130の少なくとも使用者に面する面の一部もしくは全体に、またはサイドアーム130の周囲に完全に、サイドアーム130の使用者の顔面との接触を柔らかにするためにより柔軟な材料を備えることができる。望ましい場合は、サイドアーム130の内面は、図3に示すように、使用者の顔面に面しかつ/または接触するパッド132を含むことができる。パッド132は、清掃または交換のために取外し可能であり得る。パッド132およびサイドアーム130は、オーバーモールドまたは溶着プロセスによって接続することができる。パッド132は、凹凸のあるかつ/または布の外面を有することができる。凹凸面は、サイドアーム130を使用者の顔面の適所に維持するように摩擦を増大させることができ、布材料は快適さを促進することができる。
サイドアーム130は、それらの外端部または自由端部において、サイドアーム130をヘッドギア118に分離可能に接続するコネクタ部分134を備える。いくつかの構成では、コネクタ部分134の各々は、ヘッドギア118の相補的なコネクタ138を受け入れるように構成された凹部または受入部136を備える。ヘッドギア118のコネクタ138は、たとえば、スナップフィット機構等、任意の好適な機構により、サイドアーム130の受入部136内に保持することができる。いくつかの構成では、コネクタ180は、方向付け機構を有する。いくつかの構成では、受入部136は方向付け機構を有する。方向付け機構は、ヘッドギア118の左側が左側サイドアーム130にのみ接続し、ヘッドギア118の右側が右側サイドアーム130のみに接続するのを可能にすることができる。いくつかの構成では、方向付け機構は、ヘッドギア118が裏返しにされるようにのみ、ヘッドギア118の左側が右側サイドアーム130に、ヘッドギア118の右側が左側サイドアーム130に接続するのを可能にすることができる。図示する配置構成では、各コネクタ部分134は、各々が受入部136の両側に配置される一対のラッチ部材140等、少なくとも1つの突起またはラッチ部材140を含む。ラッチ部材140は、コネクタ138を受入部136内で、コネクタ部分134から離れて外向きに進む方向および回転方向等、少なくとも1つの方向に保持することができる。ラッチ部材140は、たとえば、コネクタ138が端部から挿入されるとき、コネクタ140を接続位置まで案内することができる。いくつかの構成では、コネクタ部分134は、突起またはボス142等、1つまたは複数のさらなる保持要素を備える。図示する配置構成では、ボス142は、受入部136の外面から外向きに延在し、ヘッドギア118のコネクタ138の相補的な開口部と係合して、コネクタ138を後方にまたはサイドアーム130の長手方向に移動させる傾向がある力に応じて、受入部136内でコネクタ138を保持する。いくつかの構成では、ボス142は、一方の側に面取り部(図面には図示せず)を有し、コネクタ138が適所に留まるのを容易にする。
いくつかの構成では、サイドアーム130は、たとえばプラスチック材料から射出成形することにより、フレーム116の別の部分または残りの部分と一体的に形成され得る。しかしながら、図示する配置構成では、フレーム116は、シール114と、サイドアーム130を含むコネクタ部分またはコネクタ146とを支持する中心またはベース部分(本明細書では「ベース」と呼ぶ)144を備える。ベース144およびコネクタ146は、互いに永久的にまたは取外し可能に結合することができる。いくつかの構成では、サイドアーム130の各々は、ベース144に別個に取り付けることができるそれ自体のコネクタ146を含むことができる。
図示するコネクタ146は、上面から略U字型部材であり、サイドアーム130と2つのサイドアームを互いに接続する中心部分148とを備える。図示する配置では、中心部分148は、エルボ122の下を通り、各側でサイドアーム130のそれぞれまで上方に延在する。中心部分148はまた、たとえばスナップフィット接続等を介して、ベース144に接続するようにも構成することができる。図示する配置構成では、中心部分148は、ベース144の一対の相補的なスロット152のそれぞれと係合する一対の間隔を空けて配置された突起150を備える。他の構成では、配置を反転させることができ、または他の好適な接続機構を利用することができる。中心部分148は、ベース144から取外し可能であり得る。すなわち、突起150はスロット152から取外し可能であり得る。他の構成では、中心部分148および/またはサイドアーム130は、たとえば、2ショットまたはオーバーモールドプロセス等により、ベース144と一体化させることができる。
中心部分148は、ベース144に面するかまたは当接する内面154を備える。いくつかの構成では、中心部分148は、ベース144またはフレームアセンブリ116もしくはシール114の別の部分が上に載る、棚または肩部156を含む。図示する配置構成では、ベース144の下縁部が肩部156の上に載り、それにより、肩部156の下方のコネクタ146の部分が、ベース144の下方に配置される。図示する肩部156は、形状が湾曲しており、使用時、外端部がマスク112の向きに対して中心部分より低い。他の配置構成では、肩部156は、たとえば、反対方向に湾曲(すなわち、凹状)または平坦等、他の形状を有することができる。さらに、ベース144の前面が、コネクタ146の中心部分148を収容する凹部157を画定する。凹部157は、ベース144のスロット152の間に部分的にまたは全体的に延在することができる。
コネクタ138の中心部分148の横方向外側または後方部分は、サイドアーム130に接続する。図示する配置では、サイドアーム130は、中心部分148と一体的に形成される。しかしながら、他の配置構成では、サイドアーム130は、同じかまたは異なる材料を用いて別個に形成し、たとえば、機械的締結具、接着剤、溶着プロセスを介して、または2ショット成形プロセス(たとえば、オーバーモールド)による等、中心部分148に結合することができる。
いくつかの構成では、中心部分148の横方向外側または後方部分は、ベース144および/またはシール114に対して間隔を空けた関係でサイドアーム130を支持するように構成することができる。図示する配置構成では、中心部分148の横方向外側または後方部分は、中心部分148の中心より内面154に対して垂直な方向に大きい壁厚さを有する。壁厚さは、中心部分148の横方向外側または後方部分の前後方向に徐々に増大する。その結果、サイドアーム130の前端部は、内面154、ベース144および/またはシール114から外側に距離158、間隔を空けて配置される。距離158は、たとえば、3mm〜15mm、5mm〜10mmまたは約5mmであり得る。たとえば突起150によって画定される中心部分148のベース144との取付点は、中心部分148および/またはベース144に対するサイドアーム130の可撓性を向上させるフレームアセンブリのヒンジまたはヒンジ点を画定することができる。中心部分148の後方部分の相対的に大きい壁厚さに対してサイドアーム130の前端部の厚さが低減することにより、中心部分148および/またはベース144に対するサイドアーム130の可撓性を向上させることができる。
いくつかの構成では、突起150は、中心部分148の横方向外側または後方部分の端部またはその近くに位置する。こうした配置では、コネクタ146の中心部分148はベース144に結合されるが、サイドアーム130は、ベース144に直接結合されず、ベース144に対して自由に移動するかまたは曲がることができる。いくつかの構成では、コネクタ146は、ベース144の上にオーバーモールドされるか、またはコネクタ146およびベースは、オーバーモールドプロセスにより他の方法で接合される。他の配置構成では、サイドアーム130が、ベース144に対して自由に曲がるかまたは移動することができるように、コネクタ146は、ベース144に、好ましくは中心部分148に他の方法で結合することができる。いくつかの構成では、ベース144は、コネクタ146の材料より剛性があるか、または少なくともコネクタ146のサイドアーム130より剛性がある材料から構築される。さらにまたは別法として、サイドアーム130は、材料厚さの低減、ヒンジ、切取部または他の好適な機構等により、ベース144より剛性が低いように他の方法で構成することができる。いくつかの構成では、中心部分148は、マスク112の各側においてベース144およびシール114のうちの一方または両方の後縁部より前で終端する。したがって、ベース144およびシール114のうちの一方または両方の後縁部より前方のサイドアーム130の部分は、ベース144および/またはシール114に対して移動するかまたは曲がることができる。
いくつかの構成では、中心部分148の終端点は、マスク112の各側において、前後方向に延在しかつマスク112と交差するマスク112の中心軸164に沿って測定される、ベース144の後縁部から距離160、およびシール114の後縁部から距離162、間隔を空けて配置される。距離160は、中心軸164に沿って測定されるように、マスク112の全長166の1/4〜1/2であり得る。いくつかの構成では、距離160は、マスク112の全長166の1/3〜3/8である。距離162は、全長166の1/3〜5/8、全長166の2/5〜9/16であり得る。いくつかの構成では、サイドアーム130の長さ168は、サイドアーム130の前端部がマスク112に対して位置する場所に応じて、中心軸164に沿って測定される少なくともマスク112の全長166程度、少なくともその1.5倍、または少なくとも2倍であり得る。こうした配置構成は、ベース144およびシール114に対して望ましいレベルの支持を提供する一方で、サイドアーム130の望ましいレベルの移動が種々の顔の形状に適応するのも可能にする。
代替的な配置構成では、図示するような(またはより短いサイドアームを含む)サイドアーム130の代わりに、ヘッドギア118の端部は、より堅いストラップ端部を介して両(左および右)側においてマスクフレーム116(またはより短いサイドアーム)に取り付けることができ、そうしたストラップ端部は、マスクフレーム116(たとえば、ベース144)の垂直直立スロット(たとえば、スロット152)内に係合するフック等、およそ水平な面における移動は可能にするが、およそ垂直な面における移動は可能にしない取付機構により、マスク112で終端する。
上述したように、いくつかの構成では、シール114は、フレーム116に取外し可能に結合される。シール114は、エルボ122の内部からフレーム116を通る通路を包囲するように構成することができる。したがって、シール114および/またはフレーム116は、CPAPシステム10からのガス流入口とシール114を通る使用者へのアパーチャ128とを有するチャンバを形成することができる。図示する配置構成では、フレーム116のベース144は、上方から見た場合、略U字型形状を画定する。ベース144の中心部分は、ガスが流れることができるアパーチャ170を画定する。第1環状壁が、アパーチャ170を包囲し、後方向に突出して、シール114のための支持部またはコネクタ172を画定する。第2環状壁が、アパーチャを包囲し、前方向に突出して、エルボ122のための支持部またはコネクタ174を画定する。
シール114は、ベース144のコネクタ172を受け入れるように構成されたアパーチャ175を画定する。シール114およびベース144は、たとえば、摩擦嵌めまたはスナップフィット等、任意の好適な機構によって取外し可能に結合することができる。図示する配置構成では、コネクタ172は、シール114とベース144との間にスナップフィット係合をもたらすようにシール114の対応する突起178を受け入れるように構成された1つまたは複数の凹部176を含む。しかしながら、この配置を反転させることも可能である。さらに、シール114がオスコネクタ部分を含むことができ、かつベース144が対応するメスコネクタ部分を含むことができるという点で、シール114とベース144との間で配置全体を反転させることができる。
好ましくは、シール114およびベース144は、シール114およびベース144を互いに対して正しい向きにのみ組み立てることができるように、位置合わせまたはキー機構を含む。任意の好適な機構を使用することができる。図示する配置構成では、シールコネクタ172は、シール114のキーまたは突起182(図17)を受け入れるように構成された凹部180を含む。図示する凹部180および突起182は、アパーチャ170の上部中心部分に位置するが、アパーチャ170の円周に沿った他の位置も使用することができる。この配置もまた反転させることができる。たとえば、コネクタ172およびアパーチャ176の非円形形状等、他の好適な配置構成も使用することができる。
エルボ122は、任意の好適な方法でエルボコネクタ174に接続することができる。図示する配置構成では、エルボ122は、たとえば清掃等のために取り外すことができるように、エルボコネクタ174に取外し可能に接続される。図示する配置構成では、エルボ122およびエルボコネクタ174は、スナップフィット接続によって結合されるが、他の好適な接続(たとえば、摩擦嵌め)も使用することができる。いくつかの構成では、エルボコネクタ174は、エルボ122の突起186を受け入れるように構成された凹部184を備える。図示する配置構成では、凹部184は、エルボ122がエルボコネクタ174においてフレーム116に対して回転可能であるように、エルボコネクタ174の円周全体にわたって延在する環状凹部である。エルボ122の突起186は、環状であるか、またはエルボ122の円周にわたって断続的であり得る。この配置もまた反転させることができる。代替的な配置構成では、エルボ122のフレーム116への接続部は、フレーム116に対するエルボ122の回転および枢動の両方を可能にすることができる。たとえば、接続部は、エルボ122がフレーム116とのその接続部に対して平行な軸および垂直な軸を中心に枢動することができるように、ボールジョイント接続部を備えることができる。エルボ122は、フレーム116のソケット開口部内にスナップ式に嵌まるボール端部を含むことができる。エルボ122は、好ましくは、0°〜90°または30°〜60°の導管120内の流れとアパーチャ170を通る流れとの間の角度を画定する。別法として、上述したように、エルボ122は、フレーム116と一体的にまたは一体化して形成することができる。他の構成では、エルボ122を完全に省略することができ、チューブ120または他の呼吸回路をフレーム116に直接接続することができる。
図示する配置構成では、バイアス流排気口126はフレーム116によって画定される。特に、バイアス流排気口126は、フレーム116のベース144のエルボコネクタ174によって画定される。図示するエルボコネクタ174は、表面を画定するベース144のU字型本体に最も近い拡径部分、またはエルボ122の端面に面するかまたは接触する肩部188を備える。バイアス流排気口126は、エルボコネクタ174の拡径部分を通して略半径方向に延在する複数の開口部または排気孔190を備える。したがって、エルボ122は、ベース144に接続されたとき、排気孔190を覆わず、排気孔190は、エルボ122とベース144のU字型本体との間に位置する。図示する配置構成では、個々の排気孔190の長手方向軸は、軸に沿ってエルボコネクタ174の内部からエルボコネクタ174の外部に向かう方向に進むと、前方向に傾斜するかまたは角度が付けられる。こうした配置構成により、排気ガスの流れを使用者の顔面から離れるように向けることができる。別法として、バイアス流排気口126は、エルボ122に、フレーム116に、または別の好適な位置に配置することができる。
図12〜図15は、マスク112がシール114からフレーム116に力を伝達するのを可能にする特徴を示す。図示するマスク112は、シール支持部を備え、それは、たとえば、ベース、ハウジング、シェルまたはコネクタ202であり得る。シール114は、コネクタ202がシール114に対して幾分かの支持を提供するように、コネクタ202に取り付けられる。コネクタ202は、マスク112がフレーム116に接続されるのを可能にする。図示するコネクタ202は、概して、形状が環状であり、少なくともいくつかの構成では、シール114の前方に面する面の実質的な部分を覆わない。
コネクタ202は、たとえばポリカーボネート等、比較的剛性、半剛性または剛性材料から構築することができる。したがって、少なくともいくつかの構成では、コネクタ202は、シール114より剛性がある。シール114の少なくとも薄壁の柔軟な中心部分を形成する材料は、たとえば、シリコーン材料またはTPE(熱可塑性エラストマー)等の軟質伸縮性材料であり得る。いくつかの構成では、シール114は、記載した部品のすべての一体構成要素であり、その部分は、たとえば、射出成形によって一体化して形成される。しかしながら、代替的な配置構成では、シール114の装着者側のみがこうした材料から形成される場合があり、インタフェースのフレーム116に結合されるかまたはそれと一体化して形成される、(コネクタ202ではなく)より剛性のあるシェルに接着される場合がある。別法としてまたはさらに、シール114は、発泡体またはゲル充填シールであり得る。
図示するマスク112は中空内部を有し、それは、使用時に陽圧下において空気で充填され、鼻に対して横方向に延在する顔の一部分に沿うとともに、使用者の上唇に沿って、使用者の鼻の下で封止するように構成される。マスク112は、有利には、使用者の鼻梁と接触する必要はない。図示する構成では、マスク112は、使用者の鼻梁の上に延在しない。より詳細には、図示するマスク112は、使用者の鼻梁と接触しない。
マスク112は、使用者の鼻尖部の上に延在する場合もあれば延在しない場合もある。したがって、いくつかの構成では、マスク112は鼻尖部を覆う。いくつかの構成では、マスク112のシール114は鼻尖部を覆う。いくつかの構成では、図示するマスク112は、好ましくは、使用者の鼻尖部を覆い隠さない。いくつかの構成ではまたはいくつかの顔の形状では、使用者の鼻尖部は、マスク112の近接する部分の上に延在する。いくつかの構成では、フレーム116およびマスク112の他の部分は、インタフェースが種々の鼻の長さに適応することができるように、使用者の鼻のいくつかの部分(たとえば、鼻尖部)によるシール114の片寄りに適応することができる。
図示するように、マスク112は、好ましくは、鼻孔の周囲に曲線的な隆起を形成するように広がる鼻翼の周囲に延在しかつその上で封止するように適合される。図示するマスク112は、鼻柱と呼ばれる場合もある、鼻中隔の肉厚の外端部の一部または全体を含む可能性がある、鼻孔までの開口部を画定する表面の周囲を封止するように適合される。いくつかの構成では、マスク112は、使用者の鼻の左背側側壁および右背側側壁の少なくとも一部に沿って封止するように、上方に延在するように適合される。いくつかの構成では、マスク112は、使用者の鼻梁の領域まで上方に延在することなく、使用者の鼻の左背側側壁および右背側側壁の少なくとも一部に沿って上方に延在するように適合される。いくつかの構成では、マスク112の主封止面は、使用者の鼻の下側、上唇、および/または鼻の下側と上唇との間の遷移領域に接触する。マスクの二次封止面は、使用者の鼻の側面と、場合によっては鼻の近くの位置において頬とともに接触することができる。こうした一次封止面および二次封止面は、すべての使用者の顔面と接触しない可能性があるが、こうした配置構成は、比較的広範囲の顔の形状と好適なシールを提供することができる。
上述したように、シール114は、少なくとも1つの鼻開口部またはアパーチャ128を備える。いくつかの構成では、シール114は、2つ以上の鼻アパーチャ128を備えることができる。いくつかの構成では、シール114は、ピロー、プロング等、上部構造内に画定されるアパーチャ128を備えることができる。いくつかの構成では、鼻アパーチャ128は、鼻クッションまたはインサートによって画定することができ、それは、シール114の基礎構造にオーバーモールドするかまたは他の方法で固定することができる。シール114の好適な配置構成の例は、本出願人による国際公開第2014/077708号に開示されており、その全体が参照により本明細書に援用される。
シール114は、マスク112の使用中に使用者に面するかまたは接する内側または後方に面する中心部分204を備える。シール114はまた、一対の対向する内側側方部分206および一対の対向する外側側方部分208も備える。内側側方部分206は、鼻の側部および/または鼻のいずれかの側の使用者の顔面の部分と接触するように構成される。内側側方部分206は、内側に面する面と後方に面する面との両方を備えることができる。すなわち、内側側方部分206の各々は、シール114の内側に面する面からシール114の後方に面する面に向かってまたはその面まで巻きつくことができる。外側側方部分208は、後方に面する面および外側に面する面の両方を備えることができる。外側側方部分208の後方に面する面は、マスク112の使用中に使用者の顔面と接触することができる。シール114はまた、鼻アパーチャ128を部分的にまたは完全に包囲しかつそれに対して支持を提供する、鼻開口部支持部または厚肉リム210も備えることができる。好ましくは、外側側方部分208は、フレーム116に接続されておらず、それにより、外側側方部分208および/または内側側方部分206は、使用者がシール114の中心部分204にかける圧力に応じて内側に移動することができる。こうした配置構成により、シール114の側面部分は内側に移動して、使用者の顔面との封止を促進することができる。
シール114は、異なる領域内に異なる特性または特徴を備えたシール114を提供するように、厚さの変化する領域を備えることができる。たとえば、中心部分204は、使用者の特定の顔の形状に沿うことができるように、比較的小さい厚さを有することができる。いくつかの構成では、比較的小さい厚さにより、中心部分204が伸張するのを可能にすることができる。いくつかの構成では、中心部分204は、0.3mm〜0.5mmまたは0.6mmの厚さを有することができる。いくつかの構成では、中心部分204の厚さは0.3mmである。望ましい場合は、中心部分204は0.15mm程度に小さい厚さを有することができる。しかしながら、厚さが小さいほど、いくつかの顔の形状に対してかつ/またはいくつかの動作ガス圧下でしわになるかまたはしわになる可能性が増大する可能性がある。中心部分204の実質的な部分または全体において0.3mm以上の厚さを維持することにより、正常動作圧の全範囲を含むことができる、動作圧の実質的な範囲にわたってしわの発生を低減させることができる。
内側側方部分206は、中心部分204の厚さより大きい厚さを有することができる。いくつかの構成では、内側側方部分206の厚さは、0.4mm〜0.6mmであり得る。いくつかの構成では、内側側方部分206の厚さは0.5mmである。鼻開口部支持部210は、中心部分204および内側側方部分206のうちの一方または両方より大きい厚さを有することができる。相対的に大きい厚さは、シール114が鼻アパーチャ128において裂けないように保護することができ、鼻アパーチャ128を開放形状で維持するのに役立つことができる。いくつかの構成では、鼻開口部支持部210の厚さは、1mm〜2.5mmである。いくつかの構成では、鼻開口部支持部210の厚さは1.2mmである。厚さは、中心部分204、内側側方部分206または鼻開口部支持部210のうちの任意のものの中で一定である場合もあれば変化する場合もある。
内側側方部分206および外側側方部分208のいくつかの部分または全体を含むマスク112の側面部分212を、本明細書ではパドルと呼ぶ場合がある。パドル212は、インタフェースの使用中に使用者の鼻に沿って配置されるインタフェースシールの任意の部分を指すことができる。パドル212は、本明細書では鼻下インタフェースに関連して開示されているが、別段の指示がない限り、使用者の鼻梁に対して接触する、覆うまたは封止するものを含む、他のタイプのインタフェースで利用することができる。
外側側方部分208は、シール114の形状を維持するのに役立つ特徴を備えることができる。いくつかの構成では、外側側方部分208は、本明細書では支持構造214と呼ぶ、シール114の形状を維持するのに役立つ、厚さ、剛性または堅さが増大した領域を含む。マスク112の支持構造214により、漏れがもたらされ、かつ/またはシール114の中心部分204によって使用者の鼻に望ましくない圧力が加えられることになる可能性がある、シール114の側方端部分の過拡張または望ましくない拡張を阻止または防止することができる。支持構造214はまた、使用時に鼻と係合したとき、マスクシール112の少なくともいくつかの部分がつぶれるのもまた阻止または防止することができる。たとえば、支持構造214は、マスクシール112の鼻領域または中心部分204のつぶれを阻止または防止することができる。
支持構造214はまた、シール114の1つの部分からシール114の別の部分に力を伝達することも可能である。たとえば、支持構造214は、シール114の後部分に加えられる力をシール114の前部分に伝達することができる。いくつかの構成では、支持構造214は、使用者の顔面がシール114の後方に面する面に加える力をシール114の別の部分に伝達することができ、その別の部分は、伝達される力の一部またはすべてに耐えることができる。いくつかの構成では、支持構造214は、力をシール114の後方に面するまたは使用者に接触する面から、シール114を支持するフレーム116または他の構造(たとえば、コネクタ202)に伝達する。したがって、いくつかの構成では、支持構造214は、シール114の後方に面する面と、フレーム116またはシール114のための他の支持構造と接触するかまたはそれがオーバーラップするシール114の面との間に延在する。好ましくは、支持構造は、後方に面する面から、フレーム116または他の支持構造がオーバーラップする面まで延在する。しかしながら、上述したように、支持構造214は、シール114に構造を提供することができ、必ずしも力を伝達することなくこうした支持を提供するために利用することができる。
いくつかの構成では、フレーム116は、中心部分と中心部分の各側の側方部分とを含む。側方部分は、シール114の支持構造214に支持を提供するように機能することができ、本明細書ではパドルカバー216と呼ぶことができる。側方部分またはパドルカバー216は、支持構造214を備えるシール114の部分と位置合わせされるかまたはオーバーラップすることができ、それにより、支持構造214は、フレーム116の側方部分216に荷重を伝達することができる。
支持部214は、概してシール114の後方または使用者と接触する面からフレーム116のカバー216のそのそれぞれの側方部分に向かう方向に延在することができる。いくつかの構成では、支持部214の各々は、シール114の長手方向に概してまたは実質的に延在する。支持部214は、互いに概して平行に延在することができ、または後端部と比較して前端部においてより近づくことができる。言い換えれば、支持部214は、シール114の後方または使用者と接触する面からシール114の前部分に向かって進む方向において近づいていくことができる。しかしながら、他の構成では、支持部214は、後部から前部まで離れていくことができる。
図示する配置構成では、各支持構造214は、関連する外側側方部分208の周縁部の一部または全体に沿うような形状であるかまたは他の方法でそのように構成される。各支持構造214は、シール114を側方から見た場合、略C字型(または逆C字型)を有することができ、それは、後方部分218と、後方部分218から前方に延在する上部拡張部または脚部220および下部拡張部または脚部222とを備える。図示する配置構成では、支持構造214はシール114の厚肉領域であり、それらの各々は、シール114の内部空間内に内側に突出する。拡張部220、222の一方または両方は、コネクタ202まで延在しかつ/またはコネクタ202と接触することができる。図示する構成では、下部拡張部220みがコネクタ202まで延在し、上部拡張部は、コネクタ202から後方に間隔を空けて配置される。しかしながら、他の構成では、この配置を反転させることができる。
図示する支持構造214の各々は、支持構造214内の厚さ、堅さまたは剛性の小さい領域を提供する切取部またはレリーフ224を備える。図示する配置構成では、レリーフ224は、支持構造214の他の部分に対して厚さの低減した領域である。図示するレリーフ224もまた、シール114を側方から見た場合に略C字型(または逆C字型)を有する。いくつかの構成では、レリーフ224もまた、関連する外側側方部分208の周縁部の一部または全体に沿う。しかしながら、好ましくは、レリーフ224は、外側側方部分208の周縁部から内側に間隔を空けて配置される。少なくともいくつかの構成では、レリーフ224は、支持構造214内に完全に収容される。レリーフ224は、支持構造214のいくつかの部分が互いに対して移動するのを可能にすることができる。したがって、レリーフ224は、シール114の対応する部分が互いに対して移動するのを可能にすることができる。したがって、支持構造214およびシール114のレリーフ224の後方の部分は、支持構造214およびシール114のレリーフ224の前方の一部に向かって移動することができる。
支持構造214は、シール114に対して異なるレベルの支持を提供するように可変厚さであり得る。たとえば、上部拡張部220および/または下部拡張部222は、後方部分218の少なくとも一部の厚さより小さい厚さを有することができる。いくつかの構成では、レリーフ224の後方のかつ/またはシール114の後方面にもしくはそれに隣接して位置する、後方部分218の部分が、レリーフ224の前方の後方部分218の部分より大きい厚さを有する。レリーフ224は、レリーフ224の前方の後方部分218の部分、およびレリーフ224の後方の後方部分218の部分の両方より小さい厚さを有することができる。さらに、支持構造214の外側(たとえば、前方)の外側側方部分208の一部は、支持構造214の任意の部分の厚さより小さい厚さを有することができる。いくつかの構成では、支持構造214の外側の外側側方部分208の部分の厚さは、レリーフ224の厚さと等しいかまたは実質的に等しい。
いくつかの構成では、レリーフ224の後方のかつ/またはシール114の後方面にもしくはそれに隣接して位置する、後方部分218の部分は、2mm〜5mmの厚さを有する。いくつかの構成では、厚さは4mmである。いくつかの構成では、レリーフ224の前方の後方部分218の部分は、1.5mm〜3mmの厚さを有する。いくつかの構成では、厚さは2mmである。いくつかの構成では、レリーフ224は、0.3mm〜0.6mmの厚さを有する。いくつかの構成では、厚さは0.5mmである。いくつかの構成では、支持構造214の外側の外側側方部分208の部分は、0.3mm〜0.6mmの厚さを有することができる。いくつかの構成では、厚さは0.5mmである。シール114はまた、開示する特定の厚さのうちのいずれかかまたはすべてを有することなく、本明細書に開示するものに対して比例する厚さも有することができる。
記載したように、シール114の顔面と接触するすなわち装着者側は、柔軟な鼻下部受入れ凹状中心部を備え、それは、鼻尖部、鼻の下側および鼻の基部を受け入れかつ封止接触し、上唇と封止接触することにより、装着者の顔面の上にシールを形成し、装着者の鼻孔の真下にガス流のためのアパーチャ128を位置決めするような形状である。図5および図16に示すように、鼻下部を受け入れる柔軟中心部は、装着者の鼻尖部と接触する上部壁部分230と、装着者の鼻の下で上唇と接触する下部壁部分232と、装着者の鼻の左下側および右下側と接触する上述した内側側方部分206によって画定される左側壁部分および右側壁部分とを備える。出口アパーチャ128の下の下部壁部分232は、上部壁部分230より後方に配置され、または、上部壁部分230よりシール114の左最後端部および右最後端部に近い。
内側側方部分206によって画定される左側壁部分および右側壁部分は、互いから離れる方向にアパーチャ128から延在する。左側壁部分206と右側壁部分206との間の角度は、たとえば、約20度〜約60度、または約30度〜約50度であり得る。典型的には、シール114は、高さ寸法より大きい幅寸法を有する。少なくともいくつかの実施形態では、シール114は、5cm〜10cm、または6cm〜8cmの全幅を有することができる。少なくともいくつかの実施形態では、シール114は、5cm未満、4.5cm未満、または4cm未満の全高を有することができる。シール114は、使用者と接触する側における第1凹凸と、第1凹凸とは異なる、反対側の第2凹凸とを有することができる。たとえば、使用者と接触する側の凹凸は、使用者の顔面との封止、顔面に対する摩擦または顔面に対する快適さを促進することができる。反対側の凹凸は、フレーム116のベース144と相互作用して、シール114とフレーム116との間の相対移動を阻止するように摩擦を増大させ、シール114とフレーム116との間の相対移動を促進するように摩擦を低減させ、または、シール114の側方部分がフレーム116から自由に移動しフレーム116と接触しなくなるように、シール114とフレーム116との間の接着を低減させるように構成することができる。
アパーチャ128は、シール114の幅方向に細長い可能性がある。アパーチャ128は、後方から見た場合、幾分か豆形状または蝶ネクタイ形状であり得る。図示する構成では、アパーチャ128の中心部分は、アパーチャ128の側方部分より小さい高さを有する。さらに、下部壁部分232は上部壁部分230より後方に配置されるため、アパーチャ128の下縁部236は、シール114が、使用者の頭部が直立した状態で使用者が装着する際の向きにあって、アパーチャ128の上縁部234に対してシール114の奥行方向において後方に間隔を空けて配置される。
図5は、マスク112の垂直な中心平面に沿ったマスク112の断面図を示す。アパーチャ128の上方のかつそれに隣接する上部壁部分230の部分が、中心平面内に位置する線240を画定することができる。同様に、アパーチャ128の下方のかつそれに隣接する下部壁部分232の部分が、中心平面内に位置する線242を画定することができる。線240および242は、それらの間に角度244を画定する。いくつかの構成では、角度244は、90度以上でありかつ180度未満である。いくつかの構成では、角度244は、120度〜150度である。いくつかの構成では、角度244は135度である。
シール114はまた、中心平面に位置しかつアパーチャの下縁部236の点およびアパーチャ128の上縁部234の点を通って延在する、線246も画定することができる。図16Aは、線246に対して垂直なシール114の後部から見たアパーチャ128を示す。上述したように、アパーチャ128は、中心部分250が側方部分256の高さ254より小さい高さ252を有する、豆形状または蝶ネクタイ形状を有することができる。アパーチャ128は、中心の垂直軸を中心に対称であり得る。図示する配置構成では、各側方部分256は形状が概して楕円形であり、楕円形状の長軸は、下縁部236から上縁部234に向かう方向において内側にまたは互いに向かって角度が付けられている。中心部分250は、下縁部236および上縁部234の各々において側方部分256の楕円形状の間に湾曲した凹状遷移部を画定する。
各側方部分256は、最上点260および最下点262を画定する。側方部分256の最上点260は、最下点262より互いおよび中心軸に近い。最上点260は、それらの間に、最下点262の間の水平距離または幅266より小さい水平距離または幅264を画定する。距離264、266の各々は、アパーチャ128の全幅268の1/2以上かつ3/4以下であり得る。いくつかの構成では、距離264は、幅268の1/3〜2/3、または幅268の1/2である。いくつかの構成では、距離266は、幅268の1/2〜7/8、または幅268の3/4である。
アパーチャ128の上縁部234は、中心部分250内の上縁部234の最上点260と最下点272との間の垂直距離270を画定し、それは、中心軸に位置することができる。垂直距離270はまた、上縁部234における中心部分250の奥行と呼ぶことも可能である。同様に、アパーチャ128の下縁部236は、中心部分250内の下縁部236の最下点262と最上点276との間の垂直距離274を画定し、それは、中心軸に位置することができる。垂直距離274は、下縁部236の中心部分250の奥行と呼ぶことができる。いくつかの構成では、垂直距離270、274は、互いに異なり得る。いくつかの構成では、垂直距離270は垂直距離274より小さい。いくつかの構成では、垂直距離270は、垂直距離274の1/3〜2/3であり、または垂直距離274の約1/2である。いくつかの構成では、垂直距離270は、中心部分250の高さ252より小さく、かつ/または中心部分250の高さ252は垂直距離274と等しいかまたはそれより小さい。
いくつかの構成では、アパーチャ128の全幅268は、20mm〜25mm、21mm〜23mmであり、または約22mmである。いくつかの構成では、アパーチャ128の全高254は、10mm〜14mm、11mm〜13mmであり、または約12mmである。いくつかの構成では、アパーチャ128の中心部分250の高さ252は、4mm〜6mmであり、または約5mmである。いくつかの構成では、距離270は、1.5mm〜2.5mmであり、または約2mmである。いくつかの構成では、距離274は4mm〜6mmであり、または約5mmである。いくつかの構成では、上縁部234の最上点260の間の距離264は、8mm〜12mm、9mm〜11mmであり、または約10mmである。いくつかの構成では、下縁部236の最下点262の間の距離266は、15mm〜20mm、16mm〜18mmであり、または約17mmである。
特に図5、図10および図17〜図22を参照すると、上述したように、図示するマスク112は、シール114をフレーム116に結合するコネクタ202を備える。コネクタ202は、第1部分300および第2部分302を備え、それらは、それらの間にシール114を捕捉する。第1部分300および第2部分302は、互いに結合して、第1部分300と第2部分302との間にシール114を保持することができる。いくつかの構成では、第1部分300は、永久的なまたは取外し可能な接続であり得る、スナップフィット機構により、第2部分302に接続することができる。
図示する配置構成では、コネクタ202の第1部分300は、ハブ部分304とフランジ部分306とを備える。ハブ部分304は、軸方向に延在する環状壁を備え、フレーム116のベース144部分のコネクタ172を受け入れるアパーチャ175を画定する。フランジ部分306は、ハブ部分304から外側に延在する環状壁を備える。いくつかの構成では、フランジ部分306は、半径方向に延在し、したがって、ハブ部分304に対して垂直である。図示する配置構成では、第2部分302は、第1部分300のハブ部分304の上に嵌まるようなサイズおよび形状である環状部材である。
上述したように、コネクタ202の第1部分300および第2部分302は、軸方向に互いにかみ合うように構成されている。図示する配置構成では、第1部分300のハブ部分304の端部分の外面は、ハブ部分304の周囲を円周方向に部分的にまたは完全に延在する凹部308を画定する。第2部分302の内面が、第2部分302の周囲を円周方向に部分的にまたは完全に延在し、かつ第1部分300の凹部308によって受け入れられるように構成されている、突起310を画定する。他の構成では、突起310が第1部分300にあり得、凹部308が第2部分302にあり得るように、この配置を反転させることができる。
第1部分300および第2部分302はまた、第1部分300および第2部分302を互いに対して単一回転向きでのみ接続することができることを確実にし、かつ/または接続されると相対的な回転を阻止または防止することができるように、互いに固定することができる。いくつかの構成では、第1部分300および第2部分302のうちの一方は、キーまたは突起を備え、第1部分300および第2部分302のうちの他方は、キーまたは突起を受け入れるように構成されたスロットまたは凹部を備える。図示する配置構成では、第1部分300のハブ部分304がスロットまたは凹部312を備え、第2部分302が、スロットまたは凹部312と係合するように構成されるキーまたは突起314を備える。スロットまたは凹部312の少なくとも終端部は、形状が半円筒状であり、キーまたは突起314は、相補的な半円筒形状を備える。図示する配置構成では、スロット312および突起314は、コネクタ202の第1部分300および第2部分302のそれぞれの上方部分に位置する。しかしながら、他の構成では、この位置を変更することができる。さらに、凹部312および突起314の位置を、コネクタ202の第1部分300と第2部分302との間で、図示する位置から反転させることができる。
シール114は、コネクタ202の第1部分300および第2部分302を受け入れるアパーチャ316を画定する。コネクタ202がシール114に組み付けられると、第1部分300のフランジ部分306は、シール114の内部に配置され、ハブ部分304はアパーチャ316を通って延在する。コネクタ202の第2部分302は、シール114の外部に配置される。シール114は環状リム318を備えることができ、それは、アパーチャ316を囲み、コネクタ202の第1部分300および第2部分302によって捕捉されるように構成されている。特に、リム318は、幅の狭いベース320と、ベース320から第1軸方向に延在する第1ローブ322と、第1軸方向とは反対の第2軸方向にベース320から延在する第2ローブ324とを有する、略T字型断面を有する。第1部分300は、第1ローブ322を受け入れるように構成された環状凹部326を画定し、第2部分302は、第2ローブ324を受け入れるように構成された環状凹部328を画定する。ベース320は、第1部分300と第2部分302との間をシール114の主部分に向かって延在する。
図示する配置構成では、コネクタ202およびシール114は、シール114とコネクタ202との間の回転移動を阻止または防止するように構成された締まり嵌め部分を備える。特に、第1部分300のハブ部分304は、第1突起330を備え、第2部分302は、第2突起332を備える。第1突起330および第2突起332は、間に環状リム318の一部を受け入れるように構成された空間が間にあるように互いに面する。環状リム318のその部分は、それぞれ第1突起330および第2突起332を受け入れるように構成された第1凹部334および第2凹部336を画定する。図示する配置構成では、突起330、332および凹部334、336の各々は、略直方体形状を有する。突起330、332および凹部334、336は、コネクタ202の第1部分300および第2部分302の下方部分に位置する。しかしながら、他の構成では、これらの位置を変更することができる。
いくつかの構成では、コネクタ202およびシール114はまた、シール114とコネクタ202との間の相対移動を阻止または防止するように構成された締まり嵌め部分の第2のセットも備える。特に、第1部分300は第3突起338を備え、シール114は、第3凹部340および第4凹部342を備える。第3凹部340は、第3突起338を受け入れるように構成される。図示する構成では、キーまたは突起314の一部が、第4凹部342内に延在する。第3突起338、第3凹部340および第4凹部342は、コネクタ202およびシール114のそれぞれの上方部分に、かつ/または突起330、332および凹部334、336の反対側に位置する。しかしながら、他の構成では、第3突起338、第3凹部340および第4凹部342は、別の場所に配置することができる。
図3および図23を参照すると、図示する配置構成では、ヘッドギア118は、頂部または上部ストラップ部分350と後部ストラップ部分352とを有する二又ヘッドギア配置構成を備えることができる。上部ストラップ部分350は、使用者の頭頂部の上を一方の側から他方の側にわたるように構成されている。いくつかの構成では、上部ストラップ部分350は、頭頂骨の上にまたは頭頂骨と前頭骨との間の接合部にもしくはその近くに位置する頭頂部ストラップである。他の構成では、上部ストラップ部分350は、使用者の前頭骨の上に位置する前頭部ストラップを備えることができる。後部ストラップ部分352は、使用者の後頭部の周囲を通り、いくつかの構成では、使用者の後頭骨の上に位置する。しかしながら、他の構成では、後部ストラップ部分352は、使用者の頭部および/または首部においてより高くまたは低く配置することができる。図示する配置構成では、上部ストラップ部分350および後部ストラップ部分352は、ヘッドギア118の両側において接合部354において互いに接合する。一対の前方延長ストラップ356の各々が、接合部354から前方にフレーム116のサイドアーム130のそれぞれに向かって延在し、かつそれぞれに接続する。
いくつかの構成では、ヘッドギア118の少なくともいくつかの部分は、ヘッドギア118に作用する正常なまたは予測される力に応じて、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性であり、ヘッドギア118の他の部分は、正常なまたは予測される力に応じて弾性または伸張性である。いくつかの構成では、上部ストラップ部分350、接合部354および前方延長ストラップ356のちの1つまたは複数は、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性である。図示する構成では、上部ストラップ部分350、接合部354および前方延長ストラップ356の各々は、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性である。図示する構成では、後部ストラップ部分352は弾性または伸張性である。こうした配置により、後部ストラップ部分352は、ヘッドギア118の周方向長さを調整するように伸張することができる。後部ストラップ部分352の伸張の量を制限することができ、したがって、後部ストラップ部分352はまた、長さも調整可能であり得る。いくつかの構成では、円周方向の長さ調整が使用者の後頭部で行われることが好ましく、それは、吹出し力に応じて長くなりにくい。使用者の頭部の側部および前部に配置された接合部354および前方延長ストラップ356の剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性の特質は、後部ストラップ部分352の弾性の特質にも関わらず、ヘッドギア118の所望の円周方向長さを維持するのに役立つ。場合により、ヘッドギア118のいくつかの部分と使用者の頭部の側部および前部との間の摩擦力により、吹出し力に応じてヘッドギア118が移動するかまたは長くなることが阻止される。しかしながら、他の配置構成では、後部ストラップ部分352は、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性とすることができ、そうした場合、長さが調整可能であり得る。
上部ストラップ部分350は、長さ調整機構を備えることができる。図示する配置構成では、上部ストラップ部分350は、第1部分358および第2部分360を備え、それらは、互いに別個であり、互いに調整可能に接続され得る。第1部分358の自由端部は、第2部分360が通過することができるループ362を備える。したがって、第1部分358および第2部分360は、互いに対して摺動して、それらの部分358、360のオーバーラップする距離を変更し、したがって、上部ストラップ部分350の長さを変更することができる。第2部分360を第1部分358に結合して、上部ストラップ部分350を所望の調整された長さで固定することができる。図示する配置構成では、第2部分360の内面は、面ファスナのフック部分を備えることができ、第1部分358の外面は、面ファスナのループ部分を備えることができる。この配置もまた反転させることができる。いくつかの構成では、上部ストラップ部分350の材料が、面ファスナのループ部分を画定することができる。言い換えれば、ループ部分は、上部ストラップ部分350の別個の要素ではない場合がある。
上述した配置構成では、特定の使用者に対して、接合部354および/または前方延長ストラップ356が使用者の耳の上方に位置するように、上部ストラップ部分350を適切な長さに調整することができる。調整されると、ヘッドギア118および関連するインタフェース110の着脱中、上部ストラップ部分350を調整された位置で維持することができる。言い換えれば、好ましくは、使用者がインタフェース110を着脱するために、第1部分358および第2部分360を互いから分離する必要はない。むしろ、ヘッドギア118は(「キャップのように」)、(キャップを持ち上げるかまたは頭部で位置を変えるときに、キャップをその頂部で保持するように)フレーム116をシール114においてまたはシール114の近くで保持し、使用者の後頭部の上でかつ後頭部まで後部ストラップ部分352移動させることにより、インタフェース110が着用されるのを可能にする。伸縮性または伸張性後部ストラップ部分352は、上部ストラップ部分350の部分358、360を分離するか、または後部ストラップ部分352の一方または両方の端部をヘッドギア118の残りの部分から分離することによってヘッドギア118を開放することなく、使用者の頭部の上をヘッドギア118が通るのを容易にすることができる。ヘッドギア118は、逆の動作で取り除くかまたは脱ぐことができる。
図示する構成では、後部ストラップ部分352は、接合部354によって支持されたループ364を通され、折り返される、後部ストラップ部分352の端部によって、接合部354の各々に接続される。後部ストラップ部分352の端部は、たとえば、面ファスナ等、好適な締結具により、後部ストラップ部分352の相対的に中心部分に結合することができる。後部ストラップ部分352は、一方または両方の端部において調整可能であり得る。
いくつかの構成では、ヘッドギア118の剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性部分は、テキスタイルまたは布材料外側カバーによって画定される空間内に溶融プラスチック材料を導入することによって構築し、温度が低下してプラスチックコアを形成することができるようにすることができる。プラスチック材料は、テキスタイルまたは布材料に付着するかまたは結合されて、一体化構造を形成することができる。テキスタイルまたは布材料は、たとえば、材料の管状構造または別個の層であり得る。プラスチックコアおよび外側テキスタイルまたは布カバーを有するヘッドギア構造と、こうしたヘッドギア構造を製造する方法とは、本出願人による米国仮特許出願第62/050,925号明細書、同第62/159,857号明細書および同第62/198,104号明細書に開示されており、それらの全体が、参照により本明細書に援用され、本開示の一部をなす。いくつかの構成では、コネクタ138およびループ362、264のうちのいくつかまたはすべてが、ヘッドギア118のプラスチックコアと単体構造として形成される。
本明細書に開示するシールおよびマスクは、マスクの両側に取り付けられる2本のストラップを備えたヘッドギア、すなわち、左側上部ストラップおよび右側上部ストラップならびに左側下部ストラップおよび右側下部ストラップを備えるヘッドギア等、他の形態のヘッドギアと使用することができる。こうしたインタフェース実施形態のフレームは、上述したようなサイドアームを備える場合もあれば備えていない場合もある。左上部ストラップおよび右上部ストラップは、(ヘッドギアが装着されるとき)装着者の眼と耳との間を下方に通過することができ、左下部ストラップおよび右下部ストラップは、下方の後頭部から耳の下をマスクまで延在する(上部ストラップの下方で各側がマスクに取り付けられる)ことができる。別法として、上部ストラップおよび下部ストラップは、たとえば、マスクフレームに取り付ける前に、またはマスクフレームと一体型である、より堅いヨークにおいて、接合することができる。こうしたヘッドギアは、上部ストラップもしくは下部ストラップまたは両側における、それらの長さに沿って途中までのまたはマスクへのストラップの接続部における、バックルおよびタング、ループおよびタング、または他の調整装置を有することができる。それほど好ましくはない実施形態では、上部ストラップは、フレームから装着者の前頭部まで上方に延在するTピースの頂部に取り付けることができる。別の実施形態では、この場合もまた、ヘッドギアは、後頭部の周囲の一方の側におけるマスクから他方の側におけるマスクに戻るようにわたるかまたは輪になる、単一のストラップを備えることができる。こうしたヘッドギアストラップは、弾性または弾性的に伸縮性である場合があり、かつ/または、後部に、または側部に、またはヘッドギアのマスクへの一方または両方の側における接続部に、長さ調整装置(たとえば、バックルおよびタング、ループおよびタング等)を有することができる。こうしたヘッドギアの変形はまた、頭頂部ストラップを備えることができる。
ヘッドギア118に対する他の好適な材料または構成も使用することができる。たとえば、いくつかの構成では、ヘッドギアは、少なくとも一部には、たとえば、BREATH−O−PRENE材料等、布で覆われた発泡体材料であり得る、軟質可撓性材料から形成され得る。ヘッドギア118は、たとえば、刃切断または高周波切断により、シート材料から成形するようにヘッドギア118を切り出すことにより、形成され得る。一実施形態では、ヘッドギアの縁は、熱成形され、すなわち加熱された状態で圧縮されて、曲線的な縁を形成する。すなわち、ヘッドギアの縁に沿って熱および圧力が加えられて、ヘッドギア材料の対向する外面が縁において互いに向かって圧縮され、合せて熱接着される。これは、たとえば、1回の作業で、シート材料においてヘッドギア形状の輪郭を切断し、曲線的なヘッドギア縁を画定するように熱成形することにより、またはその代わりに、最初にヘッドギアを切断して成形し、その後、第2作業で縁を曲線的にすることにより、エッドギアを切断して成形することと、同時に、または同じ器具で行うことができる。ヘッドギアにおける曲線的な縁または任意の接合部は、別法として、たとえば、超音波または高周波溶着によって形成することができる。
上述したように、マスク112は、使用者からの吐出ガスがインタフェース110から排出されるのを可能にするバイアス流排気口126を備える。図示する配置構成では、バイアス流排気口126は、フレーム116によって画定されている。特に、バイアス流排気口126は、フレーム116のベース144のエルボコネクタ174によって画定されている。バイアス流排気口の排気孔190は、エルボコネクタ174を通ってエルボ122とベース144のU字型本体との間を略半径方向に延在する。排気孔190を配置することにより、インタフェース110によって生成される騒音を低減させることができる。さらに、インタフェース110の他の特徴により、騒音低減を促進することができる。こうした特徴および配置の例については、特に図24〜図29を参照して開示する。
吸気騒音は、CPAPマスクを装着している使用者の吸込みすなわち吸気からもたらされるレベルの増大した騒音として定義することができる。吸気騒音は、CPAPマスク、特に小型の鼻マスクまたは鼻ピローマスクには一般的である。静的バイアス騒音は、患者の呼吸によっていかなる流れも発生していない状態での一定の騒音として定義することができ、概してバイアス孔形状に関連し、複数の異なる孔の形状、パターンおよび構成を介して低減させることができる。動的吸気騒音(一般に、吸息時、騒音が大きい)は、バイアス孔以外の形状によってもたらされる可能性がある。しかしながら、この吸気騒音は、バイアス孔を通して伝達されるかまたは聞こえ、そのため、バイアス流に密接に関連する。患者がCPAP機で呼吸しているとき、息を吸う際、CPAPチューブ内の流れが増大して、マスク内におよそ一定の圧力が維持される。この結果、吸息および呼息時のバイアス流はおよそ一定となり、このため、バイアス孔を通る流れは圧力のみによって決まる。
患者が息を吸っているとき、したがって、CPAPからの流れが最大であるとき、動的騒音、特に吸気騒音が発生する。したがって、流れの増大により吸気騒音がもたらされると考えられる。吸気時に生成される騒音を最小限にする方法については後述する。騒音は、バイアス流の上流における呼吸回路内の狭窄部によってもたらされる。この狭窄部により、速度の上昇および乱流がもたらされ、それにより、騒音が発生する。騒音は、バイアス孔を通して聞こえる。呼吸回路内におよそ15mm未満の直径を有することにより、著しい吸気騒音がもたらされる可能性があると判断された。したがって、他の要素を考慮して可能であるかまたは実際的である場合、吸気騒音問題を低減させ、最小化し、またはそうした問題のないマスクシステムを設計するとき、呼吸回路内でおよそ15mmを超える直径を維持することが望ましい可能性がある。
呼吸回路内で最小直径または断面積を維持することに加えて、別の要素は、乱流という考慮事項である。空気流自体で発生する乱流は騒音をもたらし、それは、後に患者に聞こえる。パイプ内の急な拡張により、パイプ内の速度の変化、乱流、したがって騒音がもたらされる。拡張は、急な拡張(拡張角度が180度に等しい)か、またはより漸進的な拡張(拡張角度が0度より大きくかつ180度より小さい)のいずれかであり得る。騒音を低減させるために、流体が減速している割合を低下させる(すなわち、浅い漸進的な拡張を利用する)ことができるか、または、空気が移動している速度を低下させることができる。損失水頭を低減させるために、拡張は、好ましくは、θ<30°の角度、または別法として、120°θ<180°または150°θ<180°を有するべきである。
実際には、ピーク空気速度が低下するかまたは最小化するように断面を設計し、かつ/または乱流、したがって騒音をもたらす形状の急な変化を低減させるかまたはなくす形状の設計により、騒音を低減させることができる。いくつかの構成では、騒音の低減は、呼吸回路内でチューブおよび接続部の直径を注意深く考慮することによって達成することができる。たとえば、図24に、従来のCPAPホース−マスクチューブ接続部を示す。実際のCPAPホールまたは呼吸回路は、図24には示されていない(ただし、図1の導管12を参照)が、CPAPホールアダプタ400の上流端部に結合される。CPAPホースアダプタ400は、マスクチューブ120のコネクタ124に結合される。マスクチューブ120の図示するコネクタ124は、オススイベル部分402およびメススイベル部分404を備えるスイベルコネクタである。オススイベル部分402はマスクチューブ120に結合され、メススイベル部分404はCPAPホースアダプタ400に結合される。図24において、図示するCPAPホース−マスクチューブ接続部内にいくつかの狭窄部および1つの拡張部があることが分かる。狭窄部により、空気の速度が上昇し、それにより、空気が拡張部を通過するときに乱流が増大する。狭窄部は、スイベル402、404とチューブまたはホースとの間のいくつかのオス−メス接続部の結果としてもたらされる。
図25を参照すると、改良されたCPAPホース−マスクチューブ接続部により、スイベル構成要素の壁厚さを低減させるかまたは最小限にし、オススイベル402がマスクチューブ120に接合される方法を変更すること等により、狭窄部のうちの1つまたは複数が低減する。特に、図25の図示する構成では、オススイベル402は、マスクチューブ120の内側に延在していない。むしろ、オススイベル402は、マスクチューブ120の内径と等しいかまたは実質的に等しい最小径を有する。いくつかの構成では、これは、オススイベル402をマスクチューブ120に結合するために継手スリーブ406または他の好適な継手を使用することによって達成される。継手スリーブ406は、たとえば、オススイベル402およびマスクチューブ120に化学的に結合する材料を、スイベル402およびチューブ120の両方の一部の上にオーバーモールドすることにより、形成することができる。こうした配置構成により、オススイベル402内の狭窄部のサイズが低減し、オススイベル402からマスクチューブ120への拡張部も取り除かれるかまたは実質的になくなる。図示する配置構成では、さまざまな構成要素の直径に符号が付され、以下のようにすることができる。
およその直径:
D1≒22mm
D2≒D3≒19mm
D4≒17mm
D5≒D6≒15mm
他の構成では、直径は上記値から変更することができるが、直径のうちの2つ以上の間の比は、同じかまたは実質的に同じであり得る。さらに、直径のうちの2つ以上の間の差は、同じか、実質的に同じか、または上記値未満であり得る。
いくつかの応用において、または、たとえばインタフェース110等、CPAPシステム内のいくつかの位置において、形状の急な変化を回避することが困難であるかまたは実際的ではない可能性がある。たとえば、断面積の急な遷移を防止するために、小さい壁角度(たとえば、30°未満)が望ましい。こうした小さい壁角度は、より急な遷移と比較して、直径または断面積の間の遷移がより大きい長さにわたって発生する必要があり、それによってマスクの全体的なサイズが増大する可能性がある。多くの場合、マスクは、使用者の快適さのために、可能または実際的な限り小さくかつじゃまにならないことが望ましい。したがって、それが可能にするより小さいマスク形状に関して、急な遷移が望ましい場合がある。
小径から大径(拡張部)の回避できない遷移部にわたってもたらされる騒音を低減させるために、遷移部を横切る流量を低減させるように、バイアス排気口の位置を選択することができる。概して騒音の発生に関連するバイアス流を実際に用いて騒音を低減させることができる。(拡張部の前の)最小断面積である拡張部の側にバイアス流があることにより、拡張部にわたる流量として吸気騒音を低減させることができ、したがって、ここで速度が低下する。こうした配置により、図26および図27に示すように、乱流の発生が低減する。図26Aおよび図27Aは、バイアス流排気口が拡張部の前すなわち上流に位置する場合の拡張部における流れを示す。図26Aは速度プロットであり、図27Aはベクトルプロットである。図26Bおよび図27Bは、バイアス流排気口が拡張部の後に位置する場合の拡張部における流れを示す。この場合もまた、図26Bは速度プロットであり、図27Bはベクトルプロットである。図26Aおよび図26Bを比較すると、拡張部における速度は、バイアス流排気口が拡張部の後に位置する場合(図26B)の拡張部における速度に対して、バイアス流排気口が拡張部の前に位置する場合(図26A)の方が低いことが明らかである。流れの相対的に上流の部分における暗い領域は、相対的に速度の高い領域を表す。したがって、バイアス流排気口が拡張部の前に位置する方が、速度が低く、したがって騒音が低い。図27Aおよび図27Bもまた、バイアス流排気口が拡張部の後に位置する状況(図27B)と比較して、バイアス流排気口が拡張部の前に位置する場合(図27A)の方が、存在する再循環流が少ないことを示す。再循環流の減少は乱流の減少を意味し、それは騒音の低下を意味する。
図28A、図28Bおよび図28Cに、この原理をマスク112においていかに実施することができるかを示す異なる設計オプション(A、BおよびC)を示す。各設計オプションにおける音のレベルは、3回の呼吸にわたって発生し、それは、図29のプロットに示す。設計Cは最低ピーク吸気騒音を有し、設計Aは最大ピーク吸気騒音を有し、設計Bは、設計Cと設計Aとの間のピーク吸気騒音を有する。各サンプルは、同じ最小内径Dを有する。図示する設計では、バイアス流排気口126は、エルボコネクタ174内で実施されるが、他の配置構成では、バイアス流排気口126は同様に他の位置にあり得る。たとえば、いくつかの構成では、バイアス流排気口126は、他のあり得る位置もあるが特に、エルボ122内であり得る。
設計Aでは、バイアス流排気口126の排気孔190は、形状の急な変化の後に位置する。その結果、吸息時、急な拡張部にわたって空気の高い流量があり、それによって乱流および騒音がもたらされる。
設計Bでは、バイアス流排気口126の排気孔190は、形状の漸進的な遷移部の後に位置する。形状の漸進的な遷移部の角度は、30°より大きい。その結果、吸息時、漸進的な拡張部にわたる高い流量により、流路の壁からの流れの幾分かの分離が発生する。この流れの分離により乱流がもたらされ、騒音がもたらされる。
設計Cでは、バイアス流排気口126の排気孔190は、形状の急な変化の前すなわち上流に位置する。これにより、流量が低下し、したがって、急な拡張部を通過する空気の速度が低下する。損失水頭または圧力損失が速度の二乗に比例するため、速度は、流体が断面の変化する部分を流れるときに発生する損失水頭、乱流、したがって騒音の量における重要な要因であることが明らかである。これは、バイアス流排気口126の位置が発生する騒音および乱流に与える影響を示す。拡張部を通過する速度が低下するため、設計Cでは、乱流、したがって騒音は、設計Aにおいて観察されるものより著しく低い。
代替的な配置構成では、設計Bに対して、バイアス流排気口126を漸進的な拡張部の開始部分の前または開始部分に配置することにより、設計Cに示す原理を適用することができる。漸進的な拡張部にわたる流れの低下により、設計Cにおけるものと同様の結果が予期される。
急な拡張部に対するバイアス流排気口126の排気孔190の位置は、拡張部における壁の角度を低減させることより騒音に対して大きい影響を与える。これは、望ましい(小さい)角度の使用には、断面積の変化を達成するために遷移部の長さの増大が必要であり、それによりマスクが過度に大型になる可能性があるため、実際のマスクで拡張角度を最適化することは実際的でない可能性があるため、望ましい。動的(吸息)騒音を低減させるために、CPAP機から患者への流路内にあり得るかまたは実際的である狭窄部を回避し、低減させ、または最小限にすることにより、空気供給流路内にもたらされる乱流を低減させるかまたは最小限にすることができる。さらにまたは別法として、流路のスイベル、エルボおよび/または他の部分の内径(または断面積)を、増大させるか最大限にし、または可能または実際的な限り空気供給(CPAP)ホースの内径(または断面積)に近づけることができる。こうした配置構成により、流速、したがって乱流が最小限に維持され、騒音の生成が低減する結果となる。小さい断面から大きい断面への遷移部の設計は、必要であるかまたは望ましい場合、好ましくは、バイアス流排気口と患者との間(バイアス流の後)に配置され、それにより、遷移部にわたる体積流量が低下する。小さい断面から大きい断面への遷移部の設計は、必要であるかまたは望ましい場合、好ましくは、遷移部にわたる流れ損失水頭が最小限になるというものである。小さい断面から大きい断面への流路は、好ましくは、漸進的な拡張部であり、壁角度は30度未満である。こうした配置が実際的でない場合、壁が180°の角度が付けられた急な遷移部が好ましい。
図30および図31は、ヘッドギア118とフレーム116(または、マスク112の他の部分)との間の代替的な接続機構を示す。図示する配置構成では、ヘッドギア118の前方延長ストラップ356は、フレーム116のサイドアーム130にオーバーラップする。図示する配置構成では、前方延長ストラップ356は、サイドアーム130の内側に配置することができるが、他の配置構成では、この配置を反転させることができ、サイドアーム130の外側に前方延長ストラップ356を配置することができる。
いくつかの構成では、フレーム116に対するヘッドギア118の位置は調整可能であり、それにより、前方延長ストラップ356の間のオーバーラップの量を調整することができる。こうした調整により、インタフェース110の有効円周長が変化する。いくつかの構成では、ヘッドギア118およびフレーム116は、2つ以上の別個の調整位置のうちの選択された1つに調整可能である。ヘッドギア118とフレーム116との間の任意の好適な継手機構を使用することができる。図示する配置構成では、ヘッドギア118は、前方延長ストラップ356に位置する1つまたは複数のポスト410を備え、フレーム116は、サイドアーム130に位置しかつポスト410を取外し可能に受け入れるように構成された、1つまたは複数の対応する開口部412を備える。図示する配置構成では、ヘッドギア118は各側に2つのポスト410を備え、フレーム116の各サイドアーム130は3つの開口部412を備える。したがって、ヘッドギア118およびフレーム116は、2つの異なる長さ調整位置を有する。しかしながら、他の配置では、他の数の調整部分を設けることができる。
ポスト410および開口部412は、野球帽式のサイズ調整機構と構造および機能が同様である。ポスト410の各々は、軸414および頭部またはキャップ416を備える。図示するポスト410は略T字型であるが、たとえば、円筒状軸414および円盤形状または球状頭部416等、他の形状も使用することができる。開口部412は、ポスト410の頭部416が通過するのを可能にし、開口部412を通過すると、少なくとも正常なまたは予期される力に応じて、ポスト410を保持するような、サイズであり、形状であり、かつ/または他の方法でそのように構成される。しかしながら、ポスト410は、ヘッドギア118およびフレーム116の分離を可能にするように、開口部412から故意に取り除くことができる。ポスト410を開口部412に通すことは、ポスト410および開口部412の一方または両方の変形によって達成することができる。すなわち、ポスト410の頭部416は、曲がるかまたは他の方法で変形することができ、ポスト410の頭部416の通過を容易にするように、開口部412は伸張するかまたは拡大することができる。
図示する配置構成では、開口部412は、細長く、各々、フレーム116のサイドアーム130の外面から内側に間隔を空けて配置される凹状フランジ418を備える。凹状フランジ418は、開口部412の周縁部の一部または全体にわたって延在することができる。凹状フランジ418は、連続的である場合もあれば断続的である場合もある。たとえば、凹状フランジ418は、細長い開口部412の各端部に複数の部分を備えることができ、それらの部分は互いに別個である。凹状フランジ418は、関連するポスト410の頭部416と接触しかつそれを保持するように構成することができる。
ポスト410は、任意の好適な機構によって、形成されるかまたはヘッドギア118に接続され得る。たとえば、ポスト410は、縫付、RF溶着、接着剤または別の好適な継手機構等によりヘッドギア118に結合されるベース部材420と一体的に形成することができる。いくつかの構成では、ポスト410は、ヘッドギア118のプラスチックコアと一体的に形成することができる。
図32および図33は、ヘッドギア118とフレーム116(またはマスク112の他の部分)との間のさらに別の代替的な接続機構を示す。図示する配置構成では、ヘッドギア118の前方延長ストラップ356は、フレーム116のサイドアーム130とオーバーラップする。図示する配置構成では、前方延長ストラップ356は、サイドアーム130の内側に配置することができるが、他の配置構成では、この配置を反転させることができ、サイドアーム130の外側に前方延長ストラップ356を配置することができる。
図示する構成では、フレーム116に対するヘッドギア118の位置は、フレーム116がヘッドギア118に接続されるとき、固定されるかまたは調整不可である。代替的な配置構成では、フレーム116に対するヘッドギア118の位置は、インタフェース110の有効円周長を調整することができるように、調整可能であり得る。ヘッドギア118とフレーム116との間の任意の好適な継手機構を使用することができる。図示する配置構成では、ヘッドギア118は、前方延長ストラップ356に位置する1つまたは複数のポスト410を備え、フレーム116は、サイドアーム130に位置しかつポスト410を取外し可能に受け入れるように構成された1つまたは複数の対応する開口部412を備える。図示する配置構成では、ヘッドギア118は、各側に2つのポスト410a、410bを備え、フレーム116の各サイドアーム130は、2つの相補的な開口部412a、412bを備える。いくつかの構成では、2つのポスト410aおよび410bは、少なくとも形状が互いに異なる。同様に、2つの開口部412aおよび412bは、少なくとも形状が互いに異なる。図示する配置構成では、後方ポスト410aは形状が概して三角形であり、前方ポスト410bは形状が概して円形である。同様に、後方開口部412aは形状が概して三角形であり、前方ポスト412bは形状が概して円形である。しかしながら、他の好適な形状も使用することができる。さらに、異なるポストおよび/または開口部の形状は同じである場合もあれば異なる場合もある。
図30および図31の配置構成と同様に、図32および図33のポスト410a、410bおよび開口部412a、412bは、構造および機能が野球帽式のサイズ調整機構と同様である。ポスト410a、410bの各々は、軸(図示しないが、図30および図31の軸414と同様)と頭部またはキャップ(ポスト410、410bの可視部分)とを備える。開口部412a、412bは、ポスト410a、410bの頭部が通過し、少なくとも正常なまたは予期される力に応じて、開口部412a、412bを通過するとポスト410a、410bを保持するのを可能にするようなサイズであり、形状であり、かつ/または他の方法でそのように構成されている。しかしながら、ポスト410a、410bは、ヘッドギア118およびフレーム116の分離を可能にするように、開口部412a、412bから故意に取り除くことができる。ポスト410a、410bを開口部412a、412bに通すことは、一方または両方のポスト410a、410bおよび開口部412a、412bの変形によって達成することができる。すなわち、ポスト410a、410bの頭部は曲がるかまたは他の方法で変形することができ、ポスト410a、410bの通過を容易にするために、開口部412a、412bは伸張するかまたは拡張することができる。
いくつかの構成では、開口部412a、412bは、各々、フレーム116のサイドアーム130の外面から内側に間隔を空けて配置される凹状フランジを備えることができる。凹状フランジは、開口部412a、412bの周縁部の一部または全体にわたって延在することができる。凹状フランジは、連続的である場合もあれば断続的である場合もある。たとえば、凹状フランジ418は、細長い開口部412a、412bの各端部に複数の部分を備えることができ、それらの部分は互いに別個である。凹状フランジは、関連するポスト410a、410bの頭部と接触しかつそれを保持するように構成することができる。他の構成では、ポスト410a、410bの頭部は、凹状フランジの代わりに開口部412a、412bに隣接するサイドアーム130の外面(またはフレーム116の他の部分)に当接することができる。
ポスト410a、410bは、任意の好適な機構によって、形成されるかまたはヘッドギア118に接続され得る。たとえば、ポスト410a、410bは、縫付、RF溶着、接着剤または別の好適な継手機構等によりヘッドギア118に結合されるベース部材と一体的に形成することができる。いくつかの構成では、ポスト410、410bは、ヘッドギア118のプラスチックコアと一体的に形成することができる。
図34は、図3および図23のヘッドギア118と多くの点で同様であり得るヘッドギア118の代替的な配置構成を示す。したがって、特に後述しないヘッドギア118の態様は、図2および図23のヘッドギア118と同じかまたは同様であると想定することができ、または他の任意の好適な機構とすることができる。図34の配置構成では、ヘッドギア118は、頂部または上部ストラップ部分350および後部ストラップ部分352を有する二又ヘッドギア配置構成を備える。上部ストラップ部分350は、使用者の頭頂を一方の側から他方の側にわたるように構成されている。いくつかの構成では、上部ストラップ部分350は、頭頂骨の上にまたは頭頂骨と前頭骨との間の接合部もしくはその近くに位置する頭頂部ストラップである。他の構成では、上部ストラップ部分350は、使用者の前頭骨の上に位置する前頭部ストラップを備えることができる。
後部ストラップ部分352は、使用者の後頭部の周囲にわたり、いくつかの構成では使用者の後頭骨の上に位置する。しかしながら、他の構成では、後部ストラップ部分352は、使用者の頭部および/または首部により高くまたは低く配置することができる。図示する配置構成では、上部ストラップ部分350および後部ストラップ部分352は、ヘッドギア118の各側で接合部354において互いに接合する。一対の前方延長ストラップ356の各々が、接合部354から前方にフレーム116のサイドアーム130のそれぞれに向かって延在し、かつそれに接続する。
いくつかの構成では、ヘッドギア118の少なくともいくつかの部分は、ヘッドギア118に作用する正常なまたは予測される力に応じて、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性であり、ヘッドギア118の他の部分は、正常なまたは予測される力に応じて弾性または伸張性である。いくつかの構成では、上部ストラップ部分350、接合部354および前方延長ストラップ356のうちの1つまたは複数は、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性である。図示する構成では、上部ストラップ350、接合部354および前方延長ストラップ356の各々は、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性である。図示する構成では、後部ストラップ部分352は弾性または伸張性である。こうした配置構成により、後部ストラップ部分352は、ヘッドギア118の円周方向長さを調整するように伸張することができる。後部ストラップ部分352の伸張の量を制限することができる。
いくつかの構成では、後部ストラップ部分352はまた、長さも調整可能であり得る。いくつかの構成では、円周方向の長さ調整が使用者の後頭部で行われることが好ましく、それは、吹出し力に応じて長くなりにくい。使用者の頭部の側部および前部に配置された接合部354および前方延長ストラップ356の剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性の特質は、後部ストラップ部分352の弾性の特質にも関わらず、ヘッドギア118の所望の円周方向長さを維持するのに役立つ。場合により、ヘッドギア118のいくつかの部分と使用者の頭部の側部および前部との間の摩擦力により、吹出し力に応じてヘッドギア118が移動するかまたは長くなることが阻止される。しかしながら、他の配置構成では、後部ストラップ部分352は、剛性、半剛性、非弾性または実質的に非伸張性とすることができ、そうした場合、長さが調整可能であり得る。
上部ストラップ部分350は、長さ調整機構を備えることができる。図示する配置構成では、上部ストラップ部分350は、第1部分358および第2部分360を備え、それらは、互いに別個であり、互いに調整可能に接続され得る。第1部分358の自由端部は、第2部分360が通過することができるループ362を備える。したがって、第1部分358および第2部分360は、互いに対して摺動して、それらの部分358、360のオーバーラップする距離を変更し、したがって、上部ストラップ部分350の長さを変更することができる。第2部分360を第1部分358に結合して、上部ストラップ部分350を所望の調整された長さで固定することができる。図示する配置構成では、第2部分360の内面は、ポスト410のうちの任意のものと同様であり得る少なくとも1つの突起(図示せず)を備えることができ、第1部分358の外面は、複数の別個の調整位置を提供するように突起を取外し可能に受け入れるように構成された複数の開口部370を備えることができる。この配置もまた反転させることができる。
上述した配置構成では、特定の使用者に対して、接合部354および/または前方延長ストラップ356が使用者の耳の上方に位置するように、上部ストラップ部分350を適切な長さに調整することができる。調整されると、ヘッドギア118および関連するインタフェース110の着脱中、上部ストラップ部分350を調整された位置で維持することができる。言い換えれば、好ましくは、使用者がインタフェース110を着脱するために、第1部分358および第2部分360を互いから分離する必要はない。むしろ、ヘッドギア118は(「キャップのように」)、(キャップを持ち上げるかまたは頭部で位置を変えるときに、キャップをその頂部で保持するように)フレーム116をシール114においてまたはシール114の近くで保持し、使用者の後頭部の上でかつ後頭部まで後部ストラップ部分352移動させることにより、インタフェース110が着用されるのを可能にする。伸縮性または伸張性後部ストラップ部分352は、上部ストラップ部分350の部分358、360を分離するか、または後部ストラップ部分352の一方または両方の端部をヘッドギア118の残りの部分から分離することによってヘッドギア118を開放することなく、使用者の頭部にわたってヘッドギア118が通るのを容易にすることができる。ヘッドギア118は、逆の動作で取り除くかまたは脱ぐことができる。
図示する構成では、後部ストラップ部分352は、接合部354によって支持されたループ364を通され、折り返される、後部ストラップ部分352の端部によって、接合部354の各々に接続される。後部ストラップ部分352の端部は、たとえば、面ファスナ等、好適な締結具により、後部ストラップ部分352の相対的に中心部分に結合することができる。後部ストラップ部分352は、一方または両方の端部において調整可能であり得る。
図36A〜図40Cは、水平面に沿って(すなわち、使用者の顔面を横切って水平に)回転可能であるかまたは高コンプライアンスであり、垂直面に沿って(すなわち、使用者の顔面を横切って垂直に)実質的に剛性がある代替的なサイドアーム機構を有する、インタフェース装置を示す。図35に、使用者の顔面を横切る水平面および垂直面を示す。水平面に沿って高コンプライアンスであるサイドアームを提供することにより、水平外力がサイドアームに加えられたとき、たとえば、使用者が横臥位で眠る(たとえば、枕がサイドアームに接触して力をかける)場合、サイドアームは、シールの位置を乱さないように、使用者の顔面の形状に沿い、かつ/または使用者の顔面における形状を変化させることができる。さらに、水平面に沿って高コンプライアンスであるサイドアームを提供することにより、シールをサイドアームおよびフレームから分離することができ、それにより、シールを使用者の顔面に正しく配置することができ、シールはサイドアームの移動によって移動しない。すなわち、外力は、シールに直接伝達されず、それにより、シールは正しい動作位置で維持される。以下の例示するインタフェース装置は、吹出し力によってもたらされる、サイドアーム、ヘッドギアおよび使用者の顔面に対するシールの回動または揺動に抵抗するかまたはそれを阻止するために、垂直面を横切って実質的に剛性があるサイドアームを提供し、それにより、使用者の鼻に対するシールを確保する。さらに、図36A〜図40Cにおけるサイドアーム機構はまた、サイドアームのねじれも制限するかまたは阻止し、それにより、使用者の顔面に対する(すなわち、図35に示すように、水平面および垂直面両方に対して垂直な面に対して略平行である軸に沿った)インタフェース装置の回転が制限または阻止される。より具体的には、各サイドアームが、その長さに沿った(すなわち、サイドアームの長手方向によって画定される軸を中心とする)ねじり曲げに抵抗するように、サイドアームは実質的に剛性があり得る。いくつかの構成では、サイドアームは、インタフェースが使用者の顔面に対して封止することを確実にしながら、使用者の快適さを向上させることができるコンプライアンスの量を提供するように、使用者の顔面に対するインタフェース装置のねじれまたは回転の範囲の制限を可能にすることができる。
図36A〜図36Dは、サイドアーム130が水平面に沿って回転するのを可能にする一方で、垂直面に沿って実質的に剛性があり続ける(すなわち、垂直力によってもたらされる曲げに抵抗する)ヒンジ510を有するサイドアーム機構を有するインタフェース500を示す。サイドアーム130は、射出成形プラスチック材料から形成することができ、矩形断面形状を有するものとして示されている。サイドアーム130の矩形断面形状は、実質的に厚さより大きい高さを有し、それにより、高さ方向に対して平行な方向における曲げに対する抵抗が、厚さ方向に対して平行な方向における曲げに対する抵抗より実質的に大きい。したがって、図36A〜図36Dにおけるサイドアーム130の図示する構成および向きでは、サイドアーム130は、実質的に使用者に対する垂直面に沿って剛性でありかつ使用者に対する水平面に沿って(すなわち、矩形断面形状により)半剛性である。いくつかの構成では、サイドアーム130は、使用者に対する垂直面および水平面両方において剛性があり得る。さらに、サイドアームの形状、断面形状およびサイドアームを形成するために使用される材料のタイプは、使用者の顔面に対するインタフェース装置の回転が制限または防止されるように、サイドアームのねじれを制限または阻止するように構成され得る。
図36Aおよび図36Bに示すように、サイドアーム130は2部品設計を有し、そこでは、サイドアーム130のシール接続部分130Aが、サイドアーム130のヘッドギア接続部分130Bに、ヒンジ510によって接続される。シール接続部分130Aは、シール114のフレーム116に接続され、ヘッドギア接続部分130Bは、ヘッドギア(図示せず)に接続される。シール接続部分130Aは、フレーム116に永久的にまたは取外し可能に結合することができ、それにより、シール114はシール接続部分130Aに固定して取り付けられる。こうした配置構成により、シール114は、シール接続部分130Aに対して回動または揺動する可能性が低い。シール114の左側および右側の両方におけるシール接続部分130Aは、単一の単体構成要素としてフレーム116とともに形成され得る。シール114は、先に開示したシールおよびフレーム接続配置のうちの任意のものを用いて、フレーム116に接続され得る。同様に、ヘッドギア接続部分130Bは、先に開示したサイドアームおよびヘッドギア接続機構のうちの任意のものを用いてヘッドギアに、永久的にまたは取外し可能に結合され得る。
図36Bに示すように、ヒンジ510は、シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bの端部内において孔514を通って延在するピン512を備える。ヘッドギア接続部分130Bの端部は、間にスロット516を画定する外側ナックル532を含むメス接続部分530を有する。シール接続部分130Aは、外側ナックル532の間のスロット516内に配置される内側ナックル522を含むオス接続部分520を有する。図36Aに示すように、ピン512および孔514は、サイドアーム130の矩形断面の高さ方向に位置合せされ、その方向はまた、使用者に対する垂直面と実質的に位置合せされる。したがって、シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bは、ピン512を中心に互いに対して回転する。言い換えれば、シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bは、水平方向において使用者の顔面を横切って回転可能である。
ヒンジ510とサイドアーム130の一部分とは、蛇腹式カバー550によって覆われている。いくつかの構成では、蛇腹式カバー550は、回転に対する抵抗を提供し、それにより、シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bは、それらの相対的な回転位置を維持する。蛇腹式カバー550は、半剛性プラスチックから形成され、その長さに沿って隆起部およびベローズが形成されている変形可能なアコーデオンのような形状を有する。蛇腹式カバー550は、シール接続部分130Aとヘッドギア接続部分130Bとの間の一部分を覆う長さを有することができる。蛇腹式カバー550は、サイドアーム130が延在する内部空洞552を有する。蛇腹式カバー550は、サイドアーム130と同様のサイズ、形状および幾何学的形状を有することができ、それにより、蛇腹式カバー550は、ヒンジ510の上にかつサイドアーム130の周囲に堅く巻き付けられる。内部空洞552の内部隆起部554は、サイドアーム130の外面と接触しかつその周囲に堅く巻き付けられるように、サイドアーム130とタイトフィットまたは締まり嵌めを有することができる。したがって、サイドアーム130の周囲に巻き付けられかつヒンジ510の上に配置された蛇腹式カバー550を有することにより、蛇腹式カバー550は、蛇腹式カバー550が曲がりかつ変形してシール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bが互いに対して回転するのを可能にする、所定閾値量の力がサイドアーム130に加えられるまで、シール接続部分130Aとヘッドギア接続部分130Bとの間の回転に抵抗する。
ヒンジ510は、外側ナックル514の間に配置された内側ナックル512を有する突合せ型またはほぞ穴型ヒンジとして示されている。しかしながら、当業者であれば、ヒンジ510は、異なるナックルおよび/またはヒンジ機構を含む可能性があることが既知であるはずである。さらに、当業者であれば、図示する配置構成は、単一のヒンジに限定されず、複数のヒンジおよび蛇腹式カバーを含む可能性があることが既知であるはずである。さらに、図示する配置構成は、ピンを有するヒンジ機構に限定されない。受入部と係合しかつそれを中心に回転する突起等、他のヒンジ機構を使用することができる。
図37A〜図37Cは、腕時計用バンドと同様にかみ合わされるモジュール式セグメント610A、610B、610Cから形成されたサイドアーム130を有するサイドアーム機構を有するインタフェース600を示す。図36A〜図36Dにおけるサイドアーム機構と同様に、複数のかみ合うモジュール式セグメント610A、610B、610は、サイドアーム130が、垂直面に沿って実質的に剛性があり続ける一方で、水平面に沿って回転するのを可能にする。より具体的には、セグメント610A、610B、610Cにより、図37Cに示すように、水平外力が加えられたときに、サイドアーム130は徐々に関節運動して、使用者の顔面の形状に沿うことができる。さらに、複数のセグメント610A、610B、610Cにより、サイドアーム130が使用者の顔面の顔の特徴または目標に沿うように、サイドアーム130に対する局部的な形状の変更が可能になる。インタフェース500と同様に、サイドアーム130のセグメント610A、610B、610Cは、シール114に作用する垂直力(たとえば、吹出し力)によってもたらされるシール114の回動または揺動に抵抗する。セグメント610A、610B、610Cは、射出成形プラスチック材料から形成され、図36A〜図36Dにおけるサイドアーム130と同様の矩形断面形状を有することができる。
図37Aに示すように、セグメント610Aは、一端においてシールフレーム116のコネクタ部分またはコネクタ146に永久的にまたは取外し可能に結合され得る。セグメント610Aは、フレーム116の反対側の端部に配置された内側ナックル622を含むオス接続部分620を有する。同様に、セグメント610Bは、一端においてヘッドギア118に永久的にまたは取外し可能に結合することができ、ヘッドギア118とは反対側の端部に、間にスロット616を画定する外側ナックル632を含むメス接続部分630を有する。いくつかの構成では、セグメント610Aおよび610Bは、1つまたは一連のセグメント610Cによって互いに接続されている。各セグメント610Cは、一端にオス接続部分620を有し、セグメント610Cの長手方向における反対側の端部にメス接続部分630を有する。各セグメント610A、610Cのオス接続部分620の内側ナックル622は、セグメント610B、610Cのメス接続部分630の外側ナックル632の間のスロット616内に配置される。オス接続部分620およびメス接続部分630は、オス接続部分620およびメス接続部分630を通って延在する貫通孔614内に嵌め込まれたピン612によって接続される。図37Bに示すように、ピン612および孔614は、サイドアーム130の矩形断面の高さ方向に位置合せされ、その方向はまた、使用者に対する垂直面に実質的に位置合せされる。
腕時計用バンドと同様に、サイドアーム130の長さを調整することができるように、ピン612は、セグメント610Cが追加されるかまたは取り除かれるのを可能にするように取外し可能であり得る。当業者であれば、セグメントは、内側ナックル611および外側ナックル632を通して挿入されるピンを有するオス接続部分620およびメス接続部分630に限定されず、代替的なモジュール式のかみ合う接続機構を含むことができることが既知であるはずである。
図38A〜図38Dは、サイドアーム130に瞬間的な水平外力が加えられると一時的な形状変化を提供するように変形または偏向するばね式サイドアーム130を有する、サイドアーム機構を有するインタフェース700を示す。瞬間的な水平外力が取り除かれると、サイドアーム130は、非変形形状にまたはそれに向かって戻る。さらに、ばね式サイドアーム130は、拡張しかつ収縮するように伸張性があり、それにより、インタフェース700は、より広い範囲の顔の形状に適応するとともに、マスク内の吹出し力を考慮することができる。サイドアーム130は、シール接続部分130Aとヘッドギア接続部分130Bとの間に配置されたばね部分710を有する。シール接続部分130Aは、フレーム116に永久的にまたは取外し可能に結合することができ、それにより、シール114は、シール接続部分130Aに対して回動または揺動しないように、シール接続部分130Aに堅く取り付けられる。同様に、ヘッドギア接続部分130Bは、ヘッドギアに永久的にまたは取外し可能に結合することができる。シール接続部分130A、ヘッドギア接続部分130Bおよびばね部分710は、一体型の単体サイドアームとして一体的に形成され得る。サイドアーム130は、射出成形プラスチック材料から形成することができ、図36A〜図36Dおよび図37A〜図37Cにおけるサイドアーム機構と同様の矩形断面形状を有するものとして示されている。
図38Bに示すように、ばね部分710は、圧縮可能、伸長可能かつ水平方向に回転可能である線形アコーデオン板ばねとして示されている。ばね部分710は、曲がり部714によって接続された一連の直線状セグメント712として形成される。曲がり部714は、ばね部分710が曲がり、短くなり、または長くなるのを可能にするように、直線状セグメント712の間に鋭角を形成することができる。図38Cおよび図38Dは、サイドアーム130に瞬間的な水平外力が加えられたときに、サイドアーム130がシール114に対して移動することができるように、水平面に沿って曲がり、短くなりかつ長くなるばね部分710を示す。ばね部分710は、シール114に対する瞬間的な水平外力の少なくとも一部を吸収し、かつその全体は伝達せず、それにより、使用者の顔面におけるシール114の位置は乱されないままであり、または他のフレーム設計の場合ほど乱されない。ばね部分710は、非変形形状を有することができ(すなわち、瞬間的な水平外力が加えられないとき)、そこでは、シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bは、長さ方向において平均して実質的に一直線であるかまたは平行である。しかしながら、長さ方向において平均して湾曲したまたは非直線状非変形形状を有するように、ばね部分710を形成することができる。
図38A〜図38Dと同様に、図39Aおよび図39Bは、サイドアーム130に瞬間的な水平外力が加えられたときに一時的な形状の変化を可能にするように同様に変形する、代替的なばね式サイドアーム機構を示す。しかしながら、図38A〜図38Dにおけるサイドアーム130とは対照的に、シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bは、弾性セグメント810に接続され、それは、ばね部分710と同様のばね荷重効果を提供する。弾性セグメント810は、ゴムまたは熱可塑性ポリウレタン(TPU)から形成され得る。弾性セグメント810は、シール接続部分130Aとヘッドギア接続部分130Bとの間に配置され、剛性セグメント812によって分離される。シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bもまた剛性がある。したがって、弾性セグメント810は、瞬間的な水平外力が加えられたときにサイドアーム130がシール114に対して移動することができるように、サイドアーム130が水平面内で高コンプライアンスであり得るように、曲がりかつ変形する。すなわち、弾性セグメント810は、シール114に対する瞬間的な水平外力の少なくとも一部を吸収し、かつその全体は伝達せず、それにより、使用者の顔面におけるシール114の位置は、乱されないままであるか、または他のフレーム設計の場合ほど乱されない。さらに瞬間的な水平外力が取り除かれると、弾性セグメント810はそれらの中立非変形形状に戻る。
図39Bに示すように、弾性セグメント810は、各端部にオス接続部分820を有し、剛性セグメント812は、各端部にメス接続部分830を有する。メス接続部分830内にオス接続部分820を配置することにより、剛性セグメント812に弾性セグメント810が接続される。オス接続部分820およびメス接続部分830がタイトフィットまたは締まり嵌めによって接続されるように、オス接続部分820は、メスセグメント部分830に対応する形状およびサイズを有する。シール接続部分130Aおよびヘッドギア接続部分130Bは、各々、剛性セグメント812に面する端部に配置されたメス接続部分830を有する。剛性セグメント812は、両端部に配置されたメス接続部分830を有する。いくつかの構成では、サイドアーム130の長さを調整するために、さらなる弾性セグメント810および剛性セグメント812を追加するかまたは取り除くことができる。さらに、オス接続部分820は円筒状ポストとして示され、メス接続部分830は円筒状スロットとして示されている。当業者であれば、オス接続部分820およびメス接続部分830は円筒状ポストおよびスロットに限定されず、代替的な接続機構を含むことができることが理解されるべきである。
図40A〜図40Eは、瞬間的な水平外力がサイドアーム130に加えられたときに一時的な形状の変化を可能にするように変形する一方で、垂直面に沿って実質的に剛性があり続ける可撓性サイドアーム130を有するサイドアーム機構を有するインタフェース900を示す。サイドアーム130は、サイドアーム130の長さに沿って外側切目910および内側切目920の一方または両方を有する。外側切目910は、サイドアーム130の外面に(すなわち、使用者から離れる方向に面して)配置され、シール114に最も近接して配置される。内側切目910は、サイドアーム130の内面に(すなわち、使用者の方に面して)配置され、ヘッドギア118に最も近接して配置される。サイドアーム130は、射出成形プラスチック材料から形成され、切目910、920は、サイドアーム130に一体化してかつ一体的に形成され得る。別法として、切目910、920は、サイドアーム130に垂直スロットを切り込み、成形し、または他の方法でもたらすことによって、形成され得る。図示するように、サイドアーム130は、図36A〜図36Dおよび図37A〜図37Dにおけるサイドアーム機構と同様の矩形断面形状を有する。内側切目920が使用者の顔面に接触しないように、サイドアーム30の内側切目920の上に頬パッド950を取り付けることができる。頬パッド950は、軟質詰め物材料から形成され得る。
図40Dおよび図40Eに示すように、切目910、920は、サイドアーム130の厚さ方向に沿ってサイドアーム130内に凹状に形成された一続きのライブヒンジまたはスロット930からなる。スロット930は、サイドアーム130の全幅を通して延在する。したがって、サイドアーム130の厚さは、スロット930の間の部分よりスロット930を有する部分の方が薄い。その結果、サイドアーム130は、瞬間的な水平外力がサイドアーム130に加えられるときにスロット930の周囲で曲がりかつ回転することができる。さらに、切目910、920により、サイドアーム130は、瞬間的な水平外力が取り除かれたときに非変形形状にまたはそれに向かって戻る。図40Dに示すように、スロット930は、深さX、幅Yを有し、離間距離Z、間隔を空けて配置されている。サイドアーム130をその非変形中立形状にまたはそれに向かって戻るように付勢するための戻り力(すなわち、曲げに対する抵抗の量でもある)は、少なくとも一部にはまたは主に、スロット930の深さX(すなわち、サイドアーム130の厚さに対する)によって制御される。スロット930が大きい深さXを有するほど、サイドアーム130は、スロット930が配置される位置においてより薄い厚さTを有する。その結果、厚さTが薄いほど、より小さい深さXを有するスロット930と比較して、曲げに対するより小さい抵抗と、サイドアーム130を非変形形状に戻すためのより小さい戻り力とが提供される。スロット930によって提供される曲げの最大量は、少なくとも一部にはまたは主に、スロット930の幅Yによって制御される。概して、大きい幅Yを有するスロット930ほど、スロット930を中心とするサイドアーム130のより大きい量の曲げを可能にする。スロット930によって可能にされる曲げの最大量は、図40Eに示すように、スロット930の側壁932が互いに接触するまでスロット930の幅が狭くなるときに発生する。したがって、より大きい幅Yのスロット930を設けることにより、側壁932の間の距離が大きくなる。しかしながら、サイドアーム130が使用者の顔面に接触するかまたはヘッドギア118から外れるのを防止するように、曲げの量を制限することができる。図40Cは、図40Bに示す非変形形状に対して外側切目910および内側切目920の両方によって提供される曲げの最大量を示す。サイドアーム130の曲げ率(すなわち、漸進的な曲げまたは急な曲げ)は、少なくとも一部にはまたは主に、スロット930の離間距離Zおよび量によって制御される。狭い離間距離Zを有する近接して配置されたスロット930は、より広い離間距離Zを有するより広く間隔を空けて配置されたスロット930より、サイドアーム130のより大きい曲げ率を可能にする。したがって、サイドアーム130の湾曲の量および率は、スロット930の深さX、幅Yおよび離間距離Zによって決まる。さらに、サイドアーム130は、同一の形状を備えたスロット930を有するものとして示されているが、いくつかの構成では、スロット930は、サイドアーム130の長さに沿って変化する深さX、幅Yおよび離間距離Zを有することができ、それにより、サイドアーム130は、その長さに沿って可変の量および率の湾曲および戻り力を有する。さらに、スロット930は、矩形形状に限定されず、台形形状、湾曲形状または半円形形状等、種々の形状を含むことができる。
図41A〜図41Cは、シール114とヘッドギア118のサイドアーム130との間で回転を可能にし、かつ回転位置を維持する、フック・ポストコネクタ機構を有するインタフェース1000を示す。図示する構成では、ヘッドギア118は、シール114から分離可能である。ヘッドギア118は、サイドアーム130の各端部にフック状コネクタ1020を有する。フック状コネクタ1020は、サイドアーム130と一体型であるように一体的に形成され得る。サイドアーム130およびフック状コネクタ1020は、射出成形プラスチック材料から形成することができ、図36A〜図36Dおよび図37A〜図37Dにおけるサイドアーム機構と同様の矩形断面形状を有するものとして示されている。フレーム114のコネクタ146は、各端部にポスト1010を有する。シール114は、フック状コネクタ1020をポスト1010に取り付けることにより、ヘッドギア118に接続される。フック状コネクタ1020は、ポスト1010の上にかつその周囲に巻き付くように、ポスト1010を受け入れる空洞1022を有する。言い換えれば、ポスト1010は、空洞1022内に配置される。図示する構成では、コネクタ146は、ポスト1012に隣接して開口部1012を有し、そこを通して、フック状コネクタ1020はポスト1010の周囲に巻き付くように延在する。
図41Bに示すように、ポスト1010は、ポスト1010から半径方向外側に延在する歯1014を有する。フック状コネクタ1020は、空洞1022に向かう方向に延在するつめ1024を有する。つめ1024は、隣接する歯1014の間の谷部1016に係合し、それにより、空洞内のポスト1010の回転(すなわち、ポスト1010とフック状コネクタ1020との間の回転)は、つめ1024によって阻止されるかまたは妨げられる。つめ1024は、半剛性であり、かつサイドアーム130に水平外力が加えられたときに、ポスト1010の周囲のフック状コネクタ1020の回転(すなわち、水平面内のサイドアーム130の回転を含む)を可能にするように偏向可能である。すなわち、サイドアーム130に加えられる水平外力がつめ1024の降伏強さを超えた場合、フック状コネクタ1020がポスト1010を中心に回転する際、つめ1024は、変形し、谷部1016から歯1014まで上方に摺動する。つめ1024は、上方にかつ歯1014の上を摺動し、隣接する谷部1016を下る。歯1014およびつめ1024の形状、厚さおよび幾何学的形状は、フック状コネクタ1020に対するポスト1010の回転を可能にするように力プロファイルをカスタマイズするように変化させることができる。さらに、歯1014がポスト1010から半径方向外側に延在するため、フック状コネクタ1020は、ポスト1010に対して右回りにまたは左回りに回転することができる。図示する構成では、歯1014は、ヘッドギア118に面するポスト1010の側または部分のみに形成され、それにより、ポスト1010に対して、フック状コネクタ1020の内面と接触する平滑な対応する面が提供される。代替構成では、ポスト1010の周囲に完全に歯1014を形成することができる。フック・ポストコネクタ機構は、ポスト1010とフック状コネクタ1020との間に回転抵抗を提供し、それにより、使用者は、従来の破断ループ着脱方法を用いてインタフェースを着用するかまたは取り除くことができる。さらに、フック・ポストコネクタ機構はまた、ヘッドギア/フレームの一端がマスクに接続され、ヘッドギア/フレームの他端がヘッドギアの周囲を回ってマスクに接続される、スイングフィット(swing−fit)型着脱法等、代替的なタイプの着脱法も可能にすることができる。フック・ポストコネクタ機構は、インタフェースの有用性を向上させるように種々の着脱法に適応する。
図42A〜図42Dは、サイドアーム1130に対して水平に(すなわち、使用者の顔面を横切って)回動し、かつ板ばね1140によってサイドアーム1130の間の回動中心位置に付勢されるシール1114を有する、代替的なインタフェースアセンブリまたはインタフェース1100を示す。回動するシール1114および板ばね1140により、インタフェース1100は、たとえば、図42Bに示すように、使用者が横臥位で眠っており、インタフェース1100に枕が接触するとき、水平外力を吸収して、シール1114が使用者の鼻の下から外れるのを阻止または防止することができる。さらに、回動するシール1114により、インタフェース1110は、図42Cに示すように、斜鼻を有する使用者に適合することができる。上に開示したインタフェースと同様に、インタフェース1100は、シール1114が垂直面に沿って(すなわち、使用者の顔面を横切って垂直に)回動するのを防止または阻止する。さらに、水平外力が取り除かれたとき、板ばね1140はシール1114を中心に置く。
図1〜図11におけるインタフェース110と同様に、インタフェースは、フレームアセンブリまたはフレーム1116に取り付けられたシール1114を備える。フレーム1116は、シール1114を支持する。サイドアーム1130を含むコネクタ部分またはコネクタ1146が、フレーム1116に取り付けられている。フレーム1116およびコネクタ1146は、たとえばポリカーボネート等、比較的剛性、半剛性または剛性材料から形成され得る。したがって、少なくともいくつかの構成では、フレーム1116およびコネクタ1146は、シール1114より剛性がある。
図1〜図11におけるコネクタ146と同様に、コネクタ1146は、上から見て略U字型部材であり、それは、サイドアーム1130と、2本のサイドアーム1130を互いに接続する中心部分1148とを備える。すなわち、サイドアーム1130は、コネクタ1146と一体型の単体として一体的に形成することができ、それにより、より優れた垂直安定性(すなわち、使用者の顔面を垂直に横切るシールの移動の抵抗)を可能にする。図1〜図11におけるコネクタ146とは対照的に、コネクタ1146は、フレーム1116に枢支取付され、それにより、フレーム1116は、垂直軸を中心にコネクタ1146に対して回転することができ、それにより、フレーム1116は水平面に沿って回転する。コネクタ1146は、たとえば、ソケット内に垂直に配置された円筒状ポスト等の枢動機構により、フレーム1116に枢支接続され得る。
図示するように、サイドアーム1130は、外向きに(互いから離れるように)、後方にかつ浅い角度で上方に、シール1114の左端部および右端部を越え、使用者の左頬および右頬、特に頬骨に沿って延在して、使用者の顔面にシール1114を保持するようにヘッドギア(図示せず)に接続する。サイドアーム1130は、それらの外端部または自由端部において、サイドアーム1130をヘッドギア(図示せず)に分離可能に接続するコネクタ部分1134を含む。サイドアーム1130は、(装着されたとき)水平面および垂直面において比較的非可撓性である。
図42Aに示すように、各サイドアーム1130は、サイドアーム1130の内面1132に取り付けられかつそこから延在する板ばね1140を有する。板ばね1140は、フレーム1116がサイドアームの間で中心に置かれるときにフレーム1116の外面1118と摺動接触するように、フレーム1116に向かって幾分かの距離、延在する。板ばね1140は、フレーム1118がサイドアーム1130の間で回動に対して中心に置かれるときに、両板ばね1140がフレーム1116の外面1118と接触するように、内面1132に沿って配置される。板ばね1140は、フレーム1116をサイドアーム1130から離れるように付勢する片持ちばねとして作用する。言い換えれば、板ばね1140は、シール1114がコネクタ1146に対して回動に対して中心に置かれるように、フレーム1116を付勢する。図42D(中心)は、板ばね1140によって維持されるサイドアーム1130に対するフレーム1116の中立位置を示す。フレーム1116がサイドアーム1130の間で中心に置かれるとき、板ばね1140は、負荷が軽減されるようにフレーム1116とわずかに接触することができる。しかしながら、いくつかの構成では、フレーム1116がサイドアーム1130の間で中心に置かれるかまたはサイドアーム1130のうちの一方に向かってわずかに付勢されるとき、両板ばね1140に対して予荷重をかけることができる。
シール1114およびフレーム1116がコネクタ1146に対して中心位置から回動するとき、板ばね1140は、シール1114およびフレーム1116を中心に置くように戻り力を提供する。図42D(左、右)は、コネクタ1146に対して中心位置から回動したシール1114およびフレーム1116を示す。板ばね1140は、フレーム1116がそれに向かって回動するため、偏向し、シール1114およびフレーム1116を中心に置くように戻り力を加える。図示する構成では、板ばね1140は単に、フレーム1118と摺動接触するのみである。すなわち、板ばね1140は、フレーム1118に固定されない。したがって、板ばね1140は、フレーム1116が離れるように回動するため、フレーム1116と接触せず、偏向しないままである。いくつかの構成では、両板ばね1140が、コネクタ1146に対してフレーム1116を中心に置くようにフレーム1116に戻り力をかけるように、コネクタ1146およびフレーム1116の両方に板ばね1140を取り付けることができる。板ばね1140は、板ばね1140とフレーム1116との間の摺動摩擦を低減させるように、平滑な湾曲形状および摺動面を有することができる。さらに、サイドアーム1130と板ばね1140との間の接続を補強するために、サイドアーム1130の内面1132との接続部において、板ばね1140は、湾曲するかまたは隅肉もしくは控え壁を含むことも可能である。さらに、板ばね1140の形状および幾何学的形状は、フレーム1116を付勢するためにさまざまな力プロファイルを提供するように変更することができる。さらに、当業者であれば、力を吸収しフレーム1116を付勢するために、種々のばねタイプを使用することができることが理解されるはずである。言い換えれば、インタフェース1100は、板ばね1140のみの使用に限定されず、コイルばねまたは弾性変形するクッション、エアバッグ、パッド等代替的な付勢配置を採用することができる。
図43A〜図43Cは、サイドアーム2130の間を水平にまたは横方向に(すなわち、使用者の顔面を横切って)摺動するシール2114を有する、代替的なインタフェースアセンブリまたはインタフェース2100を示す。図42A〜図42Dにおけるインタフェース1100とは対照的に、シール2114は、使用者の顔面を横切って軸を中心に水平に回動することとは対照的に、使用者の顔面を横切って水平にまたは横方向に摺動する。シール2114をサイドアーム2130の間で水平に摺動させることにより、インタフェース2100は、たとえば、図43Bおよび図43Cに示すように、使用者が横臥位で眠っており、インタフェース2100に枕が接触するとき、水平外力を吸収しかつ調整してシール2114が使用者の鼻の下から外れるのを阻止または防止することができる。上に開示したインタフェースと同様に、インタフェース2100は、シール1114が垂直面に沿って(すなわち、使用者の顔面を横切って垂直に)回動するかまたは曲がるのを防止または阻止する。
図43Aに示すように、サイドアーム2130は、ブリッジまたは中心部分2148によって互いに接続されている。すなわち、各サイドアーム2130は、その端部において中心部分2148に接続され、それにより、ヘッドギア2118と閉ループを形成する。サイドアーム2130は、ヘッドギア2118に永久的にまたは取外し可能に結合され得る。サイドアーム2130は、サイドアーム2130および中心部分2148に剛性があるように、ポリカーボネート等の材料から、コネクタ2146と一体型の単体として一体的に形成され得る。上に開示したインタフェースと同様に、サイドアーム2130および中心部分2148は、実質的に厚さより大きい高さを有する細長い断面を有し、それにより、サイドアーム2130および中心部分2148は、垂直回動に(すなわち、使用者の顔面を横切って垂直に)抵抗する。サイドアーム2130および中心部分2148は、コネクタ部分またはコネクタ2146によってフレーム2116に接続される。コネクタ2146はチャネル2150を有し、中心部分2148はそこを通って摺動する。チャネル2150は、サイドアーム2130および中心部分2148と対応する形状およびサイズを有し、それにより、サイドアーム2130および中心部分2148は、チャネル2150内を摺動しかつそこを通って移動することができる。動作時、使用者が横臥位で眠っており、インタフェース2100に枕が接触して、枕がサイドアーム2130に力をかけるとき、サイドアーム2130および中心部分2148は、コネクタ2146のチャネル2150を通って移動しかつ押され、それにより、シール2114は移動せず、使用者の鼻の上のシール2114の位置は乱されない。
いくつかの構成では、サイドアーム2130の間の移動の範囲は、中心部分2148またはサイドアーム2130の拡大領域がコネクタ2146に入ることができないように、中心部分2148またはサイドアーム2130の断面サイズおよび形状を変更することによって、制限することができる。たとえば、中心部分2148の端部の高さおよび/または厚さは、中心部分2148の端部がチャネル2150の高さおよび/または幅より大きいように増大させることができる。したがって、フレーム2116の移動の範囲は、中心部分2148の端部の間に制限される。代替構成では、中心部分2148またはサイドアーム2130の表面から延在する突起もまた、移動の範囲が制限されるように中心部分2148またはサイドアーム2130がコネクタ2146に入るのを妨げるために使用することができる。
図44A〜図49Cは、鼻シールの正しくない取付を阻止または好ましくは防止するとともに、シールが正しく取り付けられていないことを使用者に示す特徴を有する、鼻シールを示す。一般的な取付ミスは、使用者が、自身の鼻をシールの鼻ポートに挿入するというものである。その結果、シールは、使用者の鼻の周囲で適切に封止せず、マスクは適切に機能しない可能性がある。さらに、マスクは、装着が不快であり、使用者は、マスクを装着し続ける意欲をなくす可能性がある。図42A〜図49Cの鼻シールの特徴は、鼻シールが正しく取り付けられていないことを使用者に示し、使用者が鼻シールを正しく取り付けないことを防止もしくは阻止し、または、使用者に対して、鼻シールをいかに適切に取り付けるべきかに関する案内を提供する。
図44A〜図44Dにおける図示する構成は、シール114が正しく取り付けられていないことを使用者に示し、使用者がシールを不適切に装着し続けないようにする物理的なフィードバックを提供する、鼻シール114を示す。鼻シール114は、図1〜図22に示すシールと同様であり、したがって、同様の構造の重複する考察は大部分省略する。シール114は、シール114の使用中に使用者に面するかまたは接触する内側または後方に面する中心部分204を有する。中心部分204は、上縁部234、下縁部236および側縁部238によって画定された鼻開口部またはアパーチャ128を有する。図示するように、シール114は厚肉フランジ1210を有し、それにより、フランジ1210は、シール114の中心部分204より堅い。フランジ1210は、アパーチャ128の上縁部234を画定するようにアパーチャ128の上方部分に沿って形成され、シールが使用者によって装着されておらずかつ変形していないとき、シール114の内部空間またはデッドスペース228に向かって延在する。フランジ1210の端部は、側縁部238に接続されるように延在することができ、それによってもまた、フランジ1210の堅さを増大させることができる。いくつかの構成では、フランジ1210は、鼻アパーチャ128を実質的にまたは完全に包囲するように下縁部236を含むように延在することができる。フランジ1210は、フランジが中心部分204より堅いかまたは剛性が高いように、シール114の中心部分204に沿って相対的に大きい厚さを有する。フランジ1210は、一定厚さを有するものとして示されているが、フランジ1210の厚さは、その長さに沿って変更することができる。フランジ1210は、シール114と一体化して形成され得る。フランジ1210は、シール114のデッドスペース228内を下方に延在する。いくつかの構成では、鼻アパーチャ128は、鼻アパーチャ128の上縁部234において厚肉ビードを含む縁を有する。
図44Bは、使用者に正しく取り付けられているシール114を示す。図示するように、使用者の鼻はシール114の頂部に配置され、アパーチャ128は使用者の鼻孔の下方に配置され、使用者の鼻尖部はシールの中心部分204と接触している。さらに、シール114が使用者に正しく取り付けられているとき、フランジ1210は、使用者と接触していない。より具体的には、フランジ1210は、使用者の鼻の鼻孔の下方に配置され、鼻から離れる方向にかつシール114内に延在する。
図44Cは、使用者に正しく取り付けられていないシール114を示す。図42Bとは対照的に、使用者の鼻は、アパーチャ128を通って延在し、シール114の内側に配置されている。使用者の鼻がアパーチャ128を通して延在する状態で、フランジ1210は、使用者の鼻の頂部に配置され、フランジ1210の底縁部1212が使用者の鼻尖部、上端または鼻梁に圧力をかけている。フランジ1210の堅さ(すなわち、その厚さと、アパーチャ128の側縁部238に取り付けられた端部を有することとによる)により、アパーチャ128内に押し込まれる使用者の鼻の力のために、フランジ1210は、シール114内を内側に変形するかまたはつぶれることが防止される。したがって、使用者は、フランジ1210が自身の鼻を押圧し不快をもたらしていると身体的に感じ、それは、シールが正しく取り付けられていないという触覚フィードバックまたは指示を使用者に提供する。言い換えれば、使用者が感じるフランジ1210によってもたらされる不快感は、シール114が正しく取り付けられていないという指示として感知される。フランジ1210はまた吹出しも防止し、それは、フランジ1210が、より厚いシリコーンから形成され、したがってより堅くかつ吹出し力が加えられるときにその形状をより十分に保持することができるためである。
図44D〜図44Fは、フランジ1210を通って延在する貫通孔または通風孔1214を有するフランジ1210を備える代替的なフランジ構成を示す。通風孔1214は、加圧空気がシールの内側からシールの外側に漏れ出るための通路を提供する。図44Bと同様に、シール114が図44Eに示すように使用者に正しく取り付けられている場合、使用者の鼻はシール114の頂部に配置され、シールが使用者に正しく取り付けられている場合、フランジ1210は使用者と接触しない。図44Fに示すように、シール114が使用者に正しく取り付けられていない場合、使用者の鼻はアパーチャ128内に押し込まれ、それにより、フランジ1210の底縁部1212は、図44Cと同様に使用者の鼻に圧力をかける。動作時、シール114が陽圧下において空気で充填されると、加圧空気は、通風孔1214を通って流れる。フランジ1210および通風孔1214は、使用者の鼻のわずかに上方に配置され、それにより、使用者は、通風孔1214を通って吹き出す加圧空気の流れを感じる。したがって、フランジ1210が使用者の鼻に圧力をかける不快感に加えて、使用者はまた、自身の鼻のすぐ上のシールから漏れ出る空気の流れも感じることになる。いくつかの構成では、通風孔は、加圧空気の流れを使用者の眼の方に向けるように配置されかつ/または角度が付けられ得る。さらに、通風孔1214のサイズおよび形状は、シール114が正しく取り付けられていないときに使用者に対して可聴指標が提供されるように可聴音を提供するように調整することができる。当業者であれば、通風孔1214が円形断面に限定されず、種々の断面形状およびサイズで形成され得ることが理解されるはずである。
図44Gおよび図44Hは、曲線的な底縁部1212を有するフランジ1210を備える、代替的なフランジ構成を示す。図44A〜図44Fにおけるフランジと同様に、使用者の鼻がアパーチャ128内に押し込まれた場合、フランジ1210は使用者の鼻に圧力をかけ、通風孔1214は加圧空気を使用者の眼の方に向けて、シール114が正しく取り付けられていないことを使用者に示す。しかしながら、図44A〜図44Fにおけるフランジ1210とは対照的に、曲線的な底縁部1212は、使用者の鼻の上に痕跡または圧痕を残すことなく使用者の鼻と接触する、より幅広くかつ曲線的な表面を提供することができる。図44Gは、半円形断面を有するフランジ1210を示す。図44Hは、断面が矩形である上方部分を有するが底部分が曲線的であるフランジ1210を示す。矩形上方部分により、フランジ1210は曲がることができ、それにより、フランジ1210によって使用者の鼻の上に押し付けられる力の量が、使用者の鼻の上に痕跡または圧痕を残さないようにより広い領域に分散される。
図44Iは、図44D〜図44Fにおける通風孔1214の代わりに凹部1216を含むフランジ1210を備える代替的なフランジ構成を示す。使用者の鼻がアパーチャ128内に押し込まれ、シール114が加圧される(すなわち、シール114が使用者に正しく取り付けられていない)とき、加圧空気が凹部1216を通って流れるように、フランジ1210の底縁部1212内に凹部1216を形成することができる。
図45A〜図45Cにおける図示する構成は、使用者がシール114を正しく装着していないことを物理的に防止または阻止する鼻シール114を示す。より具体的には、シール114は、使用者の鼻がアパーチャ128を通ってシール114内に挿入されるのを妨げる。鼻シール114は、図1〜図22および図44A〜図44Iに示すシールと同様であり、したがって、同様の構造の重複する考察は大部分省略する。図45Aに示すように、シール114は織メッシュ1310を有し、織メッシュ1310は、シール114の封止面と同一平面であるように、アパーチャ128の上縁部234、下縁部236および側縁部238の上にオーバーモールドされるかまたは他の方法で取り付けられている。織メッシュ1310は、アパーチャ128を横切って広がりかつそれを覆う。織メッシュ1310は、空気がアパーチャ128を通って流れるのを可能にする一方で、使用者が自身の鼻を開口部128内に挿入するのを防止または阻止する。織メッシュ1310は、シリコーン材料からアパーチャ128の上にオーバーモールドされ得る。織メッシュ1310は、アパーチャ128の形状に沿いかつシール114とともに変形するように、弾性があり得る。しかしながら、織メッシュ1310は、使用者の鼻がシール114に入るのを防止または阻止するように、ピンと張られている場合もある。さらに、使用者の鼻をアパーチャ128内に押し込む力に耐える強度を提供するとともに、アパーチャ128を通る空気の流れを制限する、織メッシュ1310によってもたらされるいかなる圧力降下も最小限にするように、織メッシュ1310のストランド幅および目の粗さまたは細かさを変更することができる。
図45Bおよび図45Cは、オフセットフランジ1320によってシール114内を内側にずれた織メッシュ1310を有する、鼻シール114の代替構成を示す。図45Cに示すように、アパーチャ128の上縁部234、下縁部236および側縁部238にオフセットフランジ1320の外縁部を取り付けることができ、オフセットフランジ1320は、シール114の内部に向かう方向において内側に延在する。オフセットフランジ1320の内縁部は、織メッシュ1310に取り付けられている。オフセットフランジ1320は、封止面から離れる方向に折りメッシュ1310を配置し、それにより、使用者の鼻がアパーチャ128の上に配置されたとき、使用者の鼻は織メッシュ1310と直接皮膚接触しない。
図45Dおよび図45Eは、使用者の鼻がアパーチャ128を通してシール114内に挿入されるのを妨げる鼻シール114の代替構成を示す。図45A〜図45Cの織メッシュ1310とは対照的に、シール114は、アパーチャカバーを通って延在する孔1420のアレイを備えたアパーチャカバー1410を有する。織メッシュ1310と同様に、アパーチャカバー1410は、使用者の鼻がアパーチャ128を通ってシール114内に挿入されるのを妨げる。アパーチャカバー1410は、シール114の封止面と同一平面であるように、アパーチャ128の上縁部234、下縁部236および側縁部238の上に取り付けられる。アパーチャカバー1410は、シール114と一体的にまたは一体化して形成され得る。孔1420は、アパーチャカバー1410を通って延在し、かつアパーチャカバー1410を横切って均一に分散されている。孔1420により、空気は、アパーチャカバー1410を通って流れることができる一方で、使用者が自身の鼻をアパーチャ128内に挿入するのが防止または阻止され得る。孔1420の直径および間隔は、騒音および圧力降下を最小限にするように構成され得る。当業者であれば、孔1420が、さまざまな形状、サイズおよび配置を有する孔の限定されない組合せを含むことができることが理解されるはずである。図45Eは、大きい孔および小さい孔の組合せ、多角形状の孔、アパーチャを横切って広がる幅広の孔、アパーチャを横切るファン形態に配置された孔等、アパーチャカバー1410の上に配置された孔1420の例を示す。
図46A〜図46Dもまた、使用者の鼻がアパーチャ128を通ってシール114内に挿入されるのを妨げる鼻シール114の代替構成を示す。図45A〜図45Cの織メッシュ1310および図45D〜図45Eのアパーチャカバー1410とは対照的に、アパーチャ128は、アパーチャ128の上縁部234、下縁部236および側縁部238に沿ってアパーチャ128の周縁部に取り付けられる一続きのテザー1510を有する。使用者が自身の鼻をアパーチャ128内に挿入しようとすると、使用者の鼻は、テザー1510のうちの1つまたは複数と接触し、それが、シール114が正しく取り付けられていないことを使用者に示す。使用者が自身の鼻をアパーチャ128内に挿入し続ける場合、テザー1510は、使用者がアパーチャ128内にさらに押し込むのを遮るかまたは妨げる。
テザー1510は、シール114内を下方に延在し、シールの底壁の内面1520に取り付けられる。テザー1510は、シール114の構成部品またはシール114自体に接着されるかまたはともに一体成形される、シリコーンの細長いひも状のストランドから形成される。テザー1510は、アパーチャ128の外周部の周囲に均一に間隔を空けて配置される。
図46Cに示すように、シール114が変形していない(すなわち、シール114が使用者に取り付けられていない)とき、テザー1510はピンと張っている(すなわち、テザー1510内に張力がある)。その結果、テザー1510は、シール114の中心部分204をシール114の底部において内面1520に係留し、それにより、シール114はその非変形形状を保持することができる。したがって、アパーチャ128の縁の非変形位置を制御し維持することができる。図46Dに示すように、シール114が使用者に適切に取り付けられているとき、テザー1510は緩んでいる(すなわち、テザー1510内に張力はない)。すなわち、シール114が使用者によって装着されるとき、シール114の底部においてアパーチャ128と内面1520との間の距離が低減するように、シール114は圧縮される。その結果、テザー1510は圧縮され緩む。
図46E〜図46Hは、使用者の鼻がアパーチャ128を通してシール114内に挿入されるのを妨げる鼻シール114の別の代替構成を示す。図46A〜図46Dのテザー1510とは対照的に、シール114は、バンパ1610を有し、それは、シール114の底部において内面1620に取り付けられかつアパーチャ128の真下に配置されている。図46Fに示すように、使用者が自身の鼻をアパーチャ128内に挿入しようとした場合、シール114は圧縮され、使用者の鼻はバンパ1610に接触する。バンパ1610に接触しているとき、使用者にはフィードバックが提供され、それにより、使用者は、自身の鼻がアパーチャ128内に挿入されるべきではないことを理解し、自身の鼻がアパーチャ128の外側に配置された状態でシール114を再取付しようと試みる。
バンパは、垂直支柱1612および横方向ビーム1614を備える。支柱1612は、アパーチャ128の下方に配置され、シール114の底部において内面1620に取り付けられている。支柱1612は、アパーチャ128に向かって垂直方向上向きに延在する。支柱1612の上端部は、ビーム1614に取り付けられている。ビーム1614は、アパーチャ128の幅を横切って横方向に延在する細長い形状を有する。
支柱1612は、図46Cに示すように、シール114が使用者に正しく取り付けられたときにビーム1614がアパーチャ128の下方に距離を空けて配置されるような高さを有する。言い換えれば、シール114が使用者に正しく取り付けられていとき、ビーム1614は使用者の鼻と接触しない。シール114は、使用者の鼻の周囲に気密シールを提供するために必要な力のために、わずかに圧縮され得る。しかしながら、支柱1612は、シール114が圧縮されているにも関わらずビーム1614が使用者の鼻と接触しないような高さを有する。支柱1612およびビーム1614は、シリコーン材料から形成することができ、それにより、支柱1612およびビーム1614は、可撓性があり、使用者の鼻と接触しているとき、痛みまたは損傷をもたらさない。支柱1612およびビーム1614は、シール114の構成部品またはシール114自体に接着されるかまたはともに一体成形され得る。さらに、支柱1612は、その形状が、使用者の鼻と接触しているときに支柱1612が変形するような量の可撓性を提供することができるように、湾曲形状を有することができる。
ビーム1614は、直線状の細長い円筒形状を有するように示されている。しかしながら、当業者であれば、ビーム1614は、使用者の鼻または他の物体がアパーチャ128を通ってシール114内により深く下るのを妨げる種々の形状のうちの1つであり得ることが理解されるはずである。さらに、いくつかの構成では、シール114は、支柱1612の上端部に取り付けられたビーム1614のない支柱1612を有することができる。図46Hは、ビームのない支柱1612を有する支柱機構の例を示す。
図47A〜図47Gは、アパーチャ128の上に使用者の左鼻孔および右鼻孔のための別個の位置を提供することにより、使用者の鼻がアパーチャ128内に挿入されるのを阻止または防止する、シール(図示せず)のためのアパーチャ128の代替構成を示す。図示するように、アパーチャ128の上縁部234および下縁部236は、アパーチャ128の横方向中間点において幅が狭くなることにより、左鼻孔1712と右鼻孔1712との間に配置されるアパーチャ128の幅狭中心部分1710を形成する。幅狭中心領域1710におけるアパーチャ128の上縁部234と下縁部236との間の最も広い距離は、左鼻孔1712および右鼻孔1712の上縁部234と下縁部236との間の最も広い距離より実質的に狭い。その結果、幅狭中心部分1710は、別個の左鼻孔1712および右鼻孔1712を画定し、それにより、使用者は、アパーチャ128が幅狭中心部分1710において自身の鼻を挿入するには狭すぎることを認識するため、自身の鼻孔が左鼻孔1712および右鼻孔1712の上に配置されるべきであることを、直観的にかつ間違えようなく認識することができる。さらに、使用者が自身の鼻をアパーチャ128内に挿入しようとした場合、幅狭中心部分1710の周囲のシール114の部分が使用者の鼻尖部または鼻中隔に接触して、アパーチャ128内への挿入を妨げるかまたは遮る。左鼻孔1712および右鼻孔1712は、形状が卵形であり得る。アパーチャ128は、限定されないが、腎臓形状(図47A〜図47D)または三日月形状(図47E)等、種々の形状で形成され得る。左鼻孔1712および右鼻孔1712は、左鼻孔1712および右鼻孔1712の最上縁部が左鼻孔1712および右鼻孔1712の最下縁部より互いに近づくように、互いに向かって角度を付けることができる。いくつかの構成では、左鼻孔1712および右鼻孔1712は、幅狭中心領域1710から離れるように角度を付けることができる。左鼻孔1712および右鼻孔1712の各々は、左鼻孔1712および右鼻鏡1712の最上部分の幅が左鼻孔1712および右鼻孔1712の最下部分の幅より狭いような形状を有することができる。いくつかの構成では、図47A、図47Cおよび図47Dに示すように、幅狭中心領域1710をアパーチャ128の上縁部234の方に近いように配置することができる。他の構成では、図47Bに示すように、幅狭中心領域1710をアパーチャ128の下縁部236の方に近いように配置することができる。
図47A〜図47Fに示すように、幅狭中心領域1710の位置、形状およびサイズは、使用者の鼻および鼻孔のサイズおよび形状に従って、アパーチャ128の上縁部234と下縁部236との間で変更することができる。同様に、左鼻孔1712および右鼻孔1712のサイズおよび形状もまた、使用者の鼻および鼻孔のサイズおよび形状に従って変更することができる。図47Fおよび図47Gは、オーバーラップする上縁部234および下縁部236を有するアパーチャ128を示す。図示するように、下縁部236は、左鼻孔1712および右鼻孔1712が完全に分離されるように、上縁部234の上に延在する。別個の左鼻孔1712および右鼻鏡1712は、アパーチャ128の上に使用者の左鼻孔および右鼻孔を配置するための明確に別個の位置を提供する。
いくつかの構成では、オーバーラップする上縁部234および下縁部236を有するアパーチャ128が、使用者の鼻が設置される同一平面の設置面を提供するように、シール114を構成することができる。図47Gに示すように、シール114の上方部分1730は、シール114の下方部分1740を受け入れる凹部1732を有することができ、それにより、上方部分1730および下方部分1740の交差部分における設置面は実質的に平坦である。上方部分1730および下方部分1740の交差部分における実質的に平坦な設置面により、使用者の鼻の一部が上方部分1730と下方部分1740との間に挟まれることが阻止または防止される。下方部分1740はまた、凹部1732に対応する形状を有する突起1742も有することができ、それにより、シール114が使用者に取り付けられたとき、上方部分1730および下方部分1740は、かみ合わされ、実質的に平坦な設置面を提供する。
図48A〜図48Dは、シール114が鼻にいかに適切に取り付けられるべきかに関する視覚的案内を使用者に提供する鼻シール114の代替構成を示す。図48Aに示すように、シール114は、使用者の鼻をアパーチャ128の上に配置するべき場所を使用者に視覚的に示すマーキング1810を有する。マーキング1810は、中心の「標的中心(bulls−eye)」を備えた円形ターゲットとして示されている。マーキング1810は、使用者の鼻尖部が配置されるべき位置においてシール114の中心部分204に配置される。マーキング1810は、シール114の内面または外面にインクで印刷することができる。いくつかの構成では、インクは、水で除去することができる水性の水で落ちるインクとすることができ、それにより、使用者が、シール114がいかに正しく取り付けられるべきかを学習すると、マーキング1810を除去することができる。他の構成では、マーキング1810は、デッドスペース内でシール114の上にまたはシール114の内面に接着剤であてがわれるステッカとすることができ、それにより、マーキング1810はシール114の表面を通して見える。図48Bは、代替的なターゲット型マーキング1810を示す。図48Cは、シール114における使用者の鼻の位置合せを示すマーキング1810Aと、アパーチャ128の上の使用者の鼻の下側の位置を示すマーキング1810Bとを含む、マーキングの組合せを示す。図48Dは、シール114の上の使用者の鼻の位置合せとアパーチャ128の上の使用者の鼻の位置との両方を示すための、使用者の鼻の輪郭を示すマーキング1810を示す。
使用者の鼻の正確な位置、配置および/または位置合わせを示す明確な像とは対照的に、マーキング1810は、使用者の顔面におけるシール114の位置を知らせる、楽しみを提供するかまたはコミカルな像を含むことができる。図48Eは、アパーチャ128の下方で、使用者の上唇の下に配置されるシール114の中心部分204の上に印刷される口ひげの形態のマーキング1810を示す。マーキング1810によって提供される口ひげの像は、使用者に対して、自身の上唇が配置されるべき場所を示す。同様に、図48Fは、アパーチャ128の上方において、使用者の鼻の下に配置されるシール114の中心部分204において印刷される花の形態のマーキング1810を示す。いくつかの構成では、マーキング1810は、シール114がいかに取り付けられるべきかをさらに示すように匂い(たとえば、花の香り)を付けることも可能である。他の構成では、マーキング1810は、シール114の上に接着剤であてがわれるステッカであり得る。他の構成では、マーキング1810は、シール114が正しく取り付けられていないかまたは正しく取り付けられているときにシール114の領域が色(たとえば、赤または緑)を変化させることができるように、温度によって変化するインクまたはステッカを用いて、付与することができる。色の変化は、使用者の挙動に関するポジティブフィードバックまたはネガティブフィードバックを提供することができる。
印刷されたマーキング1810とは対照的に、図48G〜図48Iは、つや消しシリコーンで形成されたマーキング1910を示す。マーキング1910は、シール114の残りの部分の半透明の外観から対照をなす不透明の外観を有する、つや消しシリコーンマーキング1910を提供するように、シール114内に一体化してかつ一体的に成形され得る。図48Dと同様に、図48Gは、シール114の上の使用者の鼻の位置および位置合せと、アパーチャ128における使用者の鼻孔の位置との両方を示す、つや消しシリコーンマーキング1910を示す。図48Hは、つや消しシリコーンにおける使用者の鼻孔の形状の輪郭を示すことにより、アパーチャ128における使用者の鼻孔の位置を示す、つや消しシリコーンマーキング1910を示す。図48Aと同様に、図48Iは、シール114において使用者の鼻尖部が配置されるべき場所を示すことができる、つや消しシリコーンにおけるターゲット型マーキング1910を示す。
印刷されたマーキングの別の代わりとして、図49A〜図49Cは、シール114が使用者に正しく取り付けられていることを示すように変形する、変形可能なマーキングまたは押下可能なくぼみ2010を示す。ターゲットまたは「標的中心」の形状であるマーキング1810と同様に、くぼみ2010は、使用者の鼻尖部が配置されるべき位置においてシール114の中心部分204に配置される。図49Cに示すように、くぼみ2010は、押下されると、シール114の内部空洞またはデッドスペースに向かって内側に変形する。したがって、使用者の鼻尖部がくぼみ2010の上に配置されたとき、くぼみ2010は内側きに変形して、シール114が正しく配置されているという触覚ポジティブフィードバックを使用者に提供する。くぼみ2010はまた、くぼみ2010が内側に変形したときに可聴「ポッピング」音をもたらすことも可能である。くぼみ2010は、シール114が使用者の顔面から取り除かれたときに外側に(すなわち、シール114の内部またはデッドスペースから離れる方向に)延在するようにリセットすることができ、それにより、くぼみ2010は次の取付のためにリセットされる。くぼみ2010は、使用者の鼻がシール114の上に配置されるべき場所を示す容易に認識可能な機構を提供し、それは、変形可能なくぼみは消費者製品(たとえば、持ち帰り用のコーヒーの蓋)でも使用されるためである。
くぼみ2010を用いて、シール114が使用者の上で十分に締め付けられているか否かを示すことも可能である。たとえば、使用者の鼻または顔面に対するシール114の適切な締付けに基づいて、くぼみ2010を変形させるために必要な力の力プロファイルまたは閾値量を求めることができる。したがって、シール114が使用者の鼻または顔面に対して十分に締め付けられているか否かを使用者に示す、閾値力が加えられない限り、くぼみ2010は変形しない。
図50A〜図50Fは、使用者の鼻に広範囲の上向きまたは下向きの角度の範囲内で快適に適合し、かつ使用者の鼻下領域に加えられる力の量を最小限にするように、使用者の鼻角度に従って鼻シール3114の角度を調整する、インタフェース3110の代替構成を示す。一般に、使用者の鼻下領域は、シールによって加えられる上向きの力に敏感である。しかしながら、シールが漏れるのを阻止または防止するために、シールは、吹出し力より大きい上向きの力を使用者の鼻に加えなければならない。吹出し力は、使用者の鼻の上向きまたは下向きの角度によって異なる。したがって、上向きに角度のついた鼻を有する使用者に快適に(すなわち、使用者の鼻下領域に最小量の力を加えることにより)適合するシールは、下向きに角度のついた鼻を有する使用者には不快である可能性があり、それは、シールが吹出し力と位置合わせされず、それにより、使用者の鼻下領域により大きい力が加えられるためである。したがって、鼻下領域に加えられる力の量を低減させるかまたは最小限にするために、インタフェース3110は、使用者の鼻下領域に加えられる力の量を低減させるかまたは最小限にする、使用者の吹出し力と位置合わせされかつ直接対向する封止力を提供するように、使用者の鼻の上向きの角度または下向きの角度に応じて回動可能である、シール3114を提供する。
図50Aにおいて、インタフェース3110は、フレーム3116に取り付けられるシール3114を有する。シール3114およびフレーム3116は、図1〜図22に記載したシール114およびフレーム116と同様であり、したがって、同様の構造の重複する考察は大部分省略する。フレーム3116は、上部接続部分3152において上部フレームレール3122に回動可能に取り付けられ、下部接続部分3154において下部フレームレール3124に回動可能に取り付けられている。すなわち、フレーム3116は、上部接続部分3152を中心に上部フレームレール3122に対して回動し、フレーム3116はまた、下部接続部分3154を中心に下部フレームレール3124に対しても回動する。上部フレームレール3122および下部フレームレール3124は、たとえばポリカーボネート等、比較的剛性、半剛性または剛性材料から形成することができる。上部フレームレール3122および下部フレームレール3124の端部は、ヘッドギア3118の前方ストラップ3140に取り付けられている。すなわち、上部フレームレール3122の端部は、上部ヘッドギアストラップ3142に取り付けられ、下部フレームレール3124の端部は下部ヘッドギアストラップ3144に取り付けられている。したがって、シール3114は、ヘッドギア3118によって上部接続部分3152および下部接続部分3154において支持される。
上部フレームレール3122および下部フレームレール3124は、接続機構3160によって上部ヘッドギアストラップ3142および下部ヘッドギアストラップ3144に取り付けることができ、それにより、図50Bに示すように、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124は、ヘッドギア3118に対して伸長しまたは後退することができる。より具体的には、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124の伸長または後退は、上部接続部分3152および下部接続部分3154の相対位置を変化させ、それにより、シール3114の回動をもたらし、かつ角度回動の範囲内でのシール3114の回動調整機能を可能にする。図50Bに、シール3114の回動位置を破線で示す。
例示のために、図50Cおよび図50Dは、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124が上部ヘッドギアストラップ3142および下部ヘッドギアストラップ3144から伸長するかまたは後退するときの上部接続部分3152および下部接続部分3154のそれぞれの部分に対する変化を示すための、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124の概略側面図である。図示するように、長さL1は、上部接続部分3152と上部ヘッドギアストラップ3142の端部との間の距離として測定される。同様に、長さL2は、下部接続部分3154と下部ヘッドギアストラップ3144の端部との間の距離として測定される。したがって、上部接続部分3152および下部接続部分3154に対して上部フレームレール3122または下部フレームレール3124を伸長または後退させることにより、長さL1、L2が変化する。上部ヘッドギアストラップ3142および下部ヘッドギアストラップ3144を伸長させかつ後退させる効果をさらに示すために、上部接続部分3152および下部接続部分3154によって画定される前面投影線FPが、フレーム3116の前面を表す。したがって、前面投影線FPの角度は、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124の長さL1、L2に応じて変化する。
図50Cおよび図50Dを比較した場合、長さL1は、図50Cと図50Dとの間で変化しない。しかしながら、長さL2は、図50Cから図50Dまで増大する。すなわち、図50Dの長さL2は、図50Cにより大きい。その結果、下部接続部分3154は、図50Cよりヘッドギア3118からさらに離れて配置され、それにより、図50Dにおいて前面投影線FPの右回り回動によって示されるように、シール3114は下向きに回動する。同様に、図示しないが、上部フレームレール3122の伸長および下部フレームレール3124の後退により、シール3114は上向きに回動し、前面投影線FPは左回りに回動する。上部フレームレール3122および下部フレームレール3124によって提供される角度回動の範囲は、両方の接続機構3160により上部フレームレール3122および下部フレームレール3124によって提供される伸長および後退の量または範囲によって決まる可能性がある。したがって、角度回動の範囲内のシール3114の回動により、シール3114は、使用者の鼻下領域に加えられる力の量を最小限にするために正または負の鼻の広範囲な範囲内で使用者の鼻に快適に適合することができる。
インタフェース3110によって提供されるシール3114の回動調整機能の効果を示すために、図50Eは、正の鼻角度を備えた使用者の鼻に取り付けられたシール3114の断面図を示し、図50Fは、負の鼻角度を備えた使用者の鼻に取り付けられたシール3114の断面図を示す。鼻角度は、使用者の鼻の底面BPと水平基準面Hとの間の角度σに基づいて求められる。正の鼻角度は、水平基準面Hの上方の角度σとして定義される。負の鼻角度は、水平基準面Hの下方の角度σとして定義される。図50Eおよび図50Fはまた、正の鼻角度および負の鼻角度両方に対する吹出し力ベクトルBOFも示す。図示するように、正の鼻角度の場合の吹出し力ベクトルBOFは、負の鼻角度の場合の吹出し力ベクトルBOFより水平面に近いように角度が付けられる。図50Eおよび図50Fはまた、図50A〜図50Dに示す、上部接続部分3152および下部接続部分3154によって画定されかつフレーム3116の前面を表す、前面投影線FPも示す。インタフェース3110は、前面投影線FPが吹出し力ベクトルBOFに対して垂直であるように、シール3114が鼻角度にしたがって回動するのを可能にすることにより、正の鼻角度および負の鼻角度によってもたらされる角度が変化する吹出し力ベクトルBOFに適応する。吹出し力ベクトルBOFに対して垂直であるように前面投影線FPを位置合わせすることにより、使用者の鼻下領域に加えられる力の量が最小限になる。
図50Eに示すように、正の鼻角度に取り付けられたシール3114は、負の鼻角度に適合されたシール3114(図50F)と比較して右回りに回動し、それにより、前面投影線FPは吹出し力に対して垂直である。その結果、使用者の鼻に対して封止するようにシール3114に対して使用者の鼻下領域に加えられる力の量が最小限になる。図50Fにおいて、負の鼻角度に適合されたシール3114は、図50Eにおける正の鼻角度に適合されたシール3114と比較して左回りに回動し、それにより、前面投影線FPはまた吹出し力に対して垂直である。その結果、使用者の鼻に対してシールを提供するように使用者の鼻下領域に加えられる力の量が最小限になる。前面投影線FPの回動角度の差をさらに例示するために、前面投影線FPと垂直基準面Vとの間に角度θを示す。図示するように、図50Eにおける正の鼻角度に適合されたシール3114に対する前面投影線FPの角度θは、図50Fにおける負の鼻角度に適合されたシール3114に対する前面投影線FPの角度θより小さい。
シール3114は、フレーム3116の回動を可能にする任意の接続機構によって上部フレームレール3122および下部フレームレール3124に回動可能に取り付けることができる。言い換えれば、上部接続部分3152および下部接続部分3154は、フレーム3116の回動を可能にする種々の任意の接続機構を含むことができる。いくつかの構成では、フレーム3116は、フレーム3116の前部分に配置された、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124が通過するループまたは貫通孔を有することができ、それにより、フレーム3116は、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124を中心に回動することができる。
接続機構3160は、ヘッドギア3118と上部フレームレール3122および下部フレームレール3124との間に任意の接続機構の配置構成を含むことができ、それは、シール3114が角度回動の範囲を通して回動可能であるように、上部フレームレール3122および下部フレームレール3124の伸長および後退を提供する。接続機構3160は、参照により本明細書に援用される、米国仮特許出願第61/261,715号明細書に記載されているように、剛性調整機構を含むことができる。
図51A〜図51Gは、シール3114が角度回動の範囲を通して回動するのを可能にする代替接続機構を示す。図51Aおよび図51Bは、エンドレスまたは閉ループケーブル3220とプーリ3230とを備える接続機構3260を示す。閉ループケーブル3220は、上部ループ部分3222および下部ループ部分3224を有する。上部フレームレール3122および下部フレームレール3124と同様に、閉ループケーブル3220は、上部接続部分3152および下部接続部分3154においてフレーム3116に接続されている。上部接続部分3152および下部接続部分3154は、フレーム3116の前部分に、閉ループケーブル3220が通過するループまたは貫通孔を備えることができ、それにより、フレーム3116は上部フレームレール3222および下部フレームレール3224を中心に回動することができる。
図51Aおよび図51Bに示すように、閉ループケーブル3220は、プーリ3230の周囲に巻き付けられる。プーリ3230は、ヘッドギア3118の前方ストラップ3240に取り付けられている。プーリ3230は、右回りまたは左回りに回転して、シール3114が回動するように、上部ループ部分3222および下部ループ部分3224が長さを増減するのを可能にする。すなわち、プーリ3230の回転により、上部接続部分3152および下部接続部分3154はヘッドギア3118に近づくように引っ張られる。したがって、シール3114が快適に取り付けられるまで、使用者は、プーリ3230を回転させてシール3114を回動させ調整することができる。
いくつかの構成では、プーリ3230は、その周囲にわたって、閉ループケーブル3220を受け入れる凹状溝を有することができる。さらに、使用者は、プーリ3230から閉ループケーブル3220を分離することにより、シール3114を着脱することができる。さらに、閉ループケーブル3220内のゆるみ、したがって使用者の顔面に対するシール3114の締付けが調整されるのを可能にするように、ヘッドギア3118の前方ストラップ3240にプーリ3230を調整可能に取り付けることができる。より具体的には、使用者の顔面に対するシール3114の締付けを調整することができるように、前方ストラップ3240に沿って(すなわち、フレーム3114に近づくかまたはフレーム3114からさらに離れるように)プーリ3230の位置を移動させることができる。別法として、使用者の顔面に対するシール3114の締付けを調整することができるように、異なる長さを有する閉ループケーブル3220を設けることができる。
図51Cおよび図51Dは、プーリ3330に取り付けられる上部ヨーク3322および下部ヨーク3324を備える代替的な接続機構を示す。閉ループケーブル3220とは対照的に、上部ヨーク3322および下部ヨーク3324は、固定長さを有し、構造が剛性または半剛性であり得る。その結果、上部ヨーク3322および下部ヨーク3324は、たとえば吹出し力の垂直成分等、垂直力に対する降伏に抵抗するのに十分に剛性があり得る。上部ヨーク3322および下部ヨーク3324は、上部ヨーク3322および下部ヨーク3324がプーリ3230に対して回転することができるように、プーリ3230に回転可能に取り付けられる。図示するように、使用者は、プーリ3230を回転させて、シール3114を右回り方向または左回り方向に回転させることができる。より具体的には、プーリ3230の回転により上部ヨーク3322および下部ヨーク3324を押すかまたは引くことができ、それにより、上部接続部分3152および下部接続部分3154がヘッドギア3118に対してさらに遠くにまたは近くに押されるかまたは引かれる。その結果、シール3114は上方にまたは下方に回動する。
図51Eに示すように、プーリ3430は、プーリ3430の側面に配置された歯車3460を有することができる。歯車3460は、ヘッドギア3118に取り付けられる歯3462に係合することができる。歯3462は、歯車3460の歯と係合して、シール3114の回動の向きが維持されるようにプーリ3430の回転を阻止または防止する。いくつかの構成では、プーリ3460は、歯付き外周を有することができる。プーリ3430および歯3462は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)等のプラスチックから形成することができる。
図51Fは、切目付き外周3470を有するプーリ3430を示す。切目付き外周3270によって提供される凹凸は、使用者が歯3462の保持力に打ち勝ってプーリ3430を回転させるように把持力の増大を可能にする。同様に、図51Gは、プーリ3430の外周部から半径方向外向きに延在するレバー3480を有するプーリ3430を示す。したがって、プーリ3430は、レバー3480を回すことによって回転させることができる。
図52A〜図52Cは、使用者の鼻下領域に加えられる力の量を最小限にするために、上向きまたは下向きの角度の広い範囲内で使用者の鼻に快適に適合するように変形する丸まりシール4114の代替構成を示す。使用者の鼻の角度に位置合せしてシールを上方または下方に回動させる機構とは対照的に、シール4114は、変形してそれ自体の上に下向きに丸まり、それにより、シール4114は、使用者の鼻の形状および角度に沿うことができる。より具体的には、シール4114は、厚さまたは堅さが変化する領域を有し、それにより、シール4114に力が加えられたとき、シール4114の所定領域においてシール4114の変形を制御しかつ提供することができ、それにより、使用者の鼻下領域に加えられる力の量を最小限にすることができる。シール4114が取り除かれると、上部外周領域4250はその非変形形状に戻る。
シール4114は、シール4114の使用中使用者の鼻の下方部分に面するかまたは接触する内側または後方に面する中心部分4204によって包囲されるアパーチャ4128を有する。中心部分4204は、上部外周領域4250に接続され、上部外周領域4250は、中心部分4204を包囲し、シール4114の外周部の側方部分に沿って延在する。上部外周領域4250の下方に下部外周領域4252が配置され、それもまた、シール4114の外周部の下部側方部分に沿って延在する。上部外周領域4250は、シール4114のデッドスペース4206に隣接する下部外周領域4252の内側上縁部に接続されている。下部外周領域4252の中心中間点領域に、シールポート4172を形成することができる。
図52Bは、シール4114の垂直断面を示す。図示するように、下部外周領域4252の厚さ(すなわち、下部外周領域4252におけるシール4114の壁厚さ)は、上部外周領域4250の厚さよりはるかに大きい。したがって、下部外周領域4252は、上部外周領域4250より著しく大きい堅さおよび剛性を有する。いくつかの構成では、シール4114のシリコーン部分がオーバーモールドされる剛性プラスチック材料から、下部外周領域4252を形成することができる。その結果、下向きの力がシール4114の中心部分4204に加えられると(すなわち、使用者が下方に角度のついた鼻を有する場合)、上部外周領域4250は、図52Cに示すように、それ自体および/または下部外周領域4252の上に内向きにかつ下向きに丸まる。より具体的には、中心部分4204は、加えられる力に反応して、シール4114のデッドスペース4206内に下向きにかつ/または内向きに移動し、それにより、上部外周領域4250は、つぶれて、シール4114のデッドスペース4206内を内向きにかつそれ自体および/または下部外周領域4252の上に下向きに丸まる。上部外周領域4250の丸まりにより、シール4114は下向きにかつ/または内向きに移動し、それにより、使用者の鼻下領域に加えられる力が低減するように、使用者の鼻の底面の形状および角度に沿うことができる。さらに、上部外周領域4250の厚さおよび堅さを調整することにより、上部外周領域4250の丸まりを引き起こすために必要な力を制御することができ、それにより、使用者の鼻に対して加えられる力が制御される。たとえば、厚さまたは堅さを徐々に変化させることにより、上部外周領域4250の丸まりに対し、移動の範囲にわたって徐々に抵抗するかまたは抵抗しなくなることができる。
シール4114は、上部外周領域4250と中心部分4204との間に配置された補強部分または厚肉バンド4240を含むことができる。バンド4240は、シール4114の内壁の中心部分4204の上部外縁部に沿って延在することができる。バンド4240は、膨張の広がりを低減させ、上部外周領域4250と中心部分4204との間に、中心部分4204の丸まりを阻止または防止し、上部外周領域4250の丸まりを促進する追加の構造を提供する。バンド4240は、シール4114を形成するシリコーンまたは他の材料より剛性があるか、またはそうした材料に対して増大した堅さを特徴とする材料から形成された構成要素であり得る。
シール4114は、アパーチャ4128の周囲に厚肉または補強アパーチャ領域4242も含むことができる。補強アパーチャ領域4242は、アパーチャ4128の周囲に延在するかまたはアパーチャ4128を取り囲み、アパーチャ4128の縁部が変形しシール4114のデッドスペース4206内につぶれるのを阻止または防止することができる。さらに、補強アパーチャ領域4242はまた、使用者の鼻によって加えられる下向きの力を上部外周領域4250に伝達するのにも役立つことができる。バンド4240と同様に、補強アパーチャ領域4242は、シール4114を形成するシリコーンまたは他の材料より剛性があるか、またはそうした材料に対して増大した堅さを特徴とする材料から形成された構成要素であり得る。
図示する構成では、上部外周領域4250の厚さは、著しく厚い下部外周領域4252を除き、シール4114の中心部分4204および他の領域と比較して厚さが同様であり得る。しかしながら、こうした場合、中心部分4204は、厚肉バンド4240によって補強されて、中心部分4204のつぶれまたは丸まりを阻止または防止する。いくつかの構成では、上部外周領域4250に沿ったシール4114の厚さは、シール4114の他のすべての部分より薄く、シール4114の他のすべての領域に対して堅さの低減した領域を提供することができ、それにより、変形および丸まりは上部外周領域4250のみに制限される。
図示する構成は厚さの変化する領域を使用するが、シール4114の丸まりを引き起こすために、堅さの変化する領域を提供する他の方法もまた使用することができる。たとえば、シール4114の材料は、材料選択または材料特性を通して堅さが相対的に増大または低減した領域を有するように構成することができる。さらに、材料の複合物を用いて、堅さまたは剛性の変化する領域を提供することができる。さらに、任意の好適な技法の組合せを使用することができる。それにも関わらず、厚さが低減して構成される上部外周領域4250は、堅さの増大した領域を達成する単純な方法を提供する。
図53A〜図53Dは、使用者の鼻角度および上唇角度の組合せである、広範囲の鼻下角度を有する使用者に適応するように変形することによって調整する、丸まりシール5114の代替構成を示す。図52A〜図52Cにおけるシール4114と同様に、シール5114は上部外周領域5250を有し、それは、負の鼻角度を有する使用者に適応するようにそれ自体の上に下向きに丸まる。しかしながら、シール5114はまた、下部外周領域5252も有し、それは、突出する上唇角度を有する使用者に適応するようにそれ自体の上に上向きに丸まる。すなわち、上部外周領域5250および下部外周領域5252は、下向きおよび上向きにそれぞれ丸まり、それにより、シール4114は、圧縮されて、使用者の鼻と上唇との間の空間の間に嵌まる。シール4114が使用者の鼻と上唇との間の空間から取り除かれると、上部外周領域5250および下部外周領域5252は、それらの非変形形状に戻る。
上部外周領域5250、下部外周領域5252は、剛性フレーム部分5260によって分離することができる。剛性フレーム部分5260は、実質的に非可撓性であるように、厚いシリコーンから形成することができる。別法として、剛性フレーム部分5260は、剛性プラスチック材料から形成することができ、その上に、シリコーン等の可撓性材料から上部外周領域5250および下部外周領域5252をオーバーモールドすることができる。剛性フレーム部分5260の正面領域の中心中間点領域に、シールポート5172を形成することができる。剛性フレーム部分5260は、上部外周領域5250および下部外周領域5252の外側側方外周部に対して内側にくぼんでいるように示されている。しかしながら、いくつかの構成では、当業者であれば、剛性フレーム部分5260は、上部外周領域5250および/または下部外周領域5252と同一平面であるかまたはそこから突出し得ることが理解されるはずである。
丸まる上部外周領域5250および下部外周領域5252を有するシール5114は、広範囲の鼻下角度(すなわち、鼻角度および上唇角度の組合せ)を有する使用者に適応する。図53Bは、負の鼻角度と突出する上唇角度とを有する使用者の側面輪郭の上に重ねられた、正の鼻角度と浅い上唇角度とを有する使用者の側面輪郭を示す比較図である。下鼻角度は、下鼻領域と上唇との間で測定される。正の鼻角度と浅い上唇角度とを有する使用者は、θMAXの鼻下角度を有するものとして示されている。負の鼻角度と突出する上唇角度とを有する使用者は、θMINの鼻下角度を有するものとして示されている。言い換えれば、鼻下角度は、負の鼻角度と突出する上唇角度とを有する使用者の場合より、正の鼻角度と浅い上唇角度とを有する使用者の場合の方が大きい。
シール5114は、θMINからθMAXの範囲内の鼻下角度を有する使用者に適応する。図53Cは、鼻下角度θMAXを有する使用者に適合するように構成されたシール5114の側面から見た向きである。図示するように、上部外周領域5250および下部外周領域5252は変形しておらず、それにより、シール5114は鼻下角度θMAXにわたりかつ使用者の鼻に対して封止することができる。図53Dは、鼻下角度θMINを有する使用者に適合するように構成されたシール5114の側面から見た向きである。対照的に、上部外周領域5250および下部外周領域5252は、変形しそれら自体の上に丸まり、それにより、シール5114は、使用者の鼻下領域に加えられる力の量を最小限にしながら、鼻下角度θMINに適合しかつ使用者の鼻に対して封止するように沿う。
上部外周領域5250および下部外周領域5252は、上部外周領域4250とかつ互いに実質的に構造が同様であり得る。したがって、上部外周領域5250および下部外周領域5252は、同様の力の下で同様に変形することができる。したがって、シールポート5172は、上部外周領域5250と下部外周領域5252との間で均衡する。さらに、持続する垂直外力は、上部外周領域5250および下部外周領域5252により、それらが丸まり新たな位置で均等化する際に吸収される。たとえば、偶発的なホースの引張によってもたらされる一時的な垂直外力は、上部外周領域5250および下部外周領域5252によって吸収され、上部外周領域5250および下部外周領域5252は、それらの均等化位置に向かってまたはそこまで戻る。いくつかの構成では、上部外周領域5250および下部外周領域5252は、異なるサイズ、形状および/または構造を有することができ、それにより、上部外周領域5250は、下部外周領域5252とは異なる力プロファイルを提供することができる。
シール4114と同様に、補強部分または厚肉バンド5240は、シール5114の内壁における上部外周領域5250の外側最上縁部と下部外周領域5252の外側最下縁部との周囲に延在する。さらに、シール5114はまた、アパーチャ5128の周囲に厚肉または補強アパーチャ領域5242も含むことができる。バンド5240および補強アパーチャ領域5242は、使用者の鼻および上唇によって加えられる力を上部外周領域5250および下部外周領域5252に伝達するのに役立つ。図53Eは、補強バンド5240に対する代替形態を示す。図示するように、シール5114は、上部外周領域5250および下部外周領域5252がオーバーモールドされるばね鋼ストリップ5340を有することができる。ばね鋼ストリップ5340は、シール5114の他の領域における丸まりを阻止または防止することにより、上部外周領域4250の丸まりを促進する。
図54A〜図54Gは、シール6114が広範囲の鼻の長さに適合するように調整されるのを可能にするベローズ状領域6202を有するシール6114の代替構成を示す。ベローズ状領域6202は、使用者の鼻を受け入れかつ使用者の鼻の長さおよび形状に適応するように変形するシール6114の変形可能領域であり、使用者の鼻に対して作用する力の量を軽減しかつ低減させるように、外側にかつ/または上方にベローズ状になる。図54Aおよび図54Bに示すように、ベローズ状領域6202は、シール6114の薄壁部分から形成された可撓性領域である。ベローズ状領域6202は、シール6114の他のすべての部分と比較して最薄壁厚さを有することができ、それにより、ベローズ状領域6202においてのみ変形が発生する。薄壁厚さは可撓性を提供し、それにより、ベローズ状領域6202は、内側に変形しかつ外側に拡張することにより形状を変化させることができる。ベローズ状領域6202は、アパーチャ6128を包囲するように中心部分6204を含むことができる。さらに、ベローズ状領域6202は、上部外周領域6250のいくつかの部分を含むように延在することができる。シール6114はまた、アパーチャ6128の周囲に厚肉または補強アパーチャ領域6242も含むことができる。すなわち、アパーチャ6128は、厚肉シリコーンから形成される(すなわち、シール6114の他の部分に対して)厚肉または補強アパーチャ領域6242を有することができ、それにより、アパーチャ6128は、アパーチャ6128の周囲でのシール6114のつぶれを阻止または防止するように、補強されかつ強化される。したがって、補強アパーチャ領域6242は、シール6114が使用者に取り付けられるとき、アパーチャ6128の周囲の領域とは対照的に、シール6114のベローズ状領域6202が変形することを確実にすることができる。
図54Cは、上向き角度の短い鼻を有する使用者に取り付けられたシール6114の側断面図の上に重ねられた、長い鼻を有する使用者に取り付けられたシール6114の側断面図を示す比較図である。図示するように、短い鼻と比較して長い鼻ほどシール6114内に深く延在する。その結果、ベローズ状領域6202Lは、長い鼻を受け入れるように内向きに変形する。さらに、ベローズ状領域6202Lは、シール6114内の容積を増大させるように前方および上向きの方向において外向きに突出し、それにより、シール6114の内側の圧力上昇が最小化する。その結果、長い鼻に対して作用する力の量が低減し、それにより、シール6114の快適さが向上する。さらに、使用者の鼻の上方に延在するベローズ状領域6202Lによって提供される薄い表面により、シール6114の快適さが向上し、それは、力の量が、鼻とのより広い接触領域にわたって分散されるためである。対照的に、ベローズ状領域6202Sは、短い鼻を受け入れるように使用者に向かって膨張または延在する。短い鼻は、シール6114内に深く延在しない。したがって、ベローズ状領域6202Sは、ベローズ状領域6202Lのように前方および上向きの方向において外向きに突出しない。
図54Dは、水平面鼻角度の長い鼻を有する使用者に取り付けられたシール6114を示す。図54Eは、負の鼻角度の長い鼻を有する使用者に取り付けられたシール6114を示す。図示するように、シール6114のベローズ状領域6202は、両鼻角度に適応するように前方および上向きの方向において外向きに突出する。同様に、図54Fは、正の鼻角度の短い鼻を有する使用者に取り付けられたシール6114を示す。図54Gは、負の鼻角度の短い鼻を有する使用者に取り付けられたシール6114を示す。図示するように、シール6114のベローズ状領域6202は、両鼻角度に適応するように上向きの方向に延在する。いくつかの構成では、ベローズ状領域6202に沿った厚さおよび堅さは、シール6114が最初に使用者の鼻に沿って上向きにベローズ状になるかまたは突出することができるように変化することができ、使用者の鼻に対するシール6114の快適さを向上させる。閾値圧力または力が加えられた後、ベローズ状領域6202は、シール6114内の圧力を軽減するように前方にベローズ状になるかまたは突出することができる。
鼻ピローシールの快適さは、鼻シールを使用者の鼻孔内に突出させるのを回避することによって向上させることができる。使用者の鼻孔内に突出しない鼻シールは、使用者の鼻の下方部分および上唇に対して圧縮する表面を有することにより、使用者とシールを形成することができる。これにより、患者の鼻孔内に突出するシールと比較して、より大きい外形を鼻シールに与える可能性がある。外形の大きい鼻ピローシールの問題は、たとえば使用者が横臥位に姿勢を変えるとき、シールが別の表面と接触する場合に、シールが外れる可能性がある、ということである。鼻シールの外形を低減させることにより、シールの知覚される目障りさを低減させることができ、横臥位で眠っているときに体験する悪影響を低減させることができる。薄型呼吸インタフェースはより小さいため、呼吸インタフェースを押しのけて患者の鼻の上のシールを破断する可能性がある、枕または睡眠に関連する別の表面と、接触する可能性がより低い。しかしながら、薄型呼吸インタフェースは、使用者の皮膚とのシールを形成する表面積がより小さい可能性がある。本明細書に開示する呼吸インタフェースは、着用が快適でありかつインタフェースと使用者との間の優れたシールを維持する、薄型鼻シールを提供する。
図55は、図1のシステムとともに使用するかまたはシステム10に組み込むことができるインタフェースアセンブリまたは呼吸マスクシステム110の別の例の斜視図である。マスクシステム110は、図2〜図22のマスクシステム110の少なくとも何らかに関して同様とすることができ、先のマスクシステム110に対する相違に関連して記載する。詳細に考察しない本マスクシステム110の構成要素または特徴は、先のマスクシステム110の対応する構成要素または特徴と同じかまたは同様とすることができ、または別の好適な配置とすることができる。したがって、場合により、同じ参照数字を用いて、同じか対応するかまたは同様の構成要素または特徴を指す。呼吸マスクシステム110は、いくつかの構成では、シール114およびフレームアセンブリまたはフレーム116を含むマスク112を備える。シール114は、コネクタ7222によってフレーム116に接続することができる。呼吸マスクシステム110はまた、患者インタフェース112を使用者に固定するためのヘッドギア118も含む。ヘッドギア118は、患者インタフェース112の正面に沿って延在するヨーク127を含むことができる。ヨーク127は、ヘッドギア118と一体化して形成することができる。いくつかの実施形態では、ヨーク127は、フレーム116に取外し可能に接続される。いくつかの変形では、ヨーク127は、フレーム116と一体化される。図示する実施形態では、ヘッドギア118は、使用者の頭部の後方からフレーム116の正面まで、かつ/またはフレーム116の正面から使用者の頭頂部まで、閉ループを形成する。好ましい実施形態では、呼吸マスクシステム110は、使用者の前頭部でヘッドギア118に接続するために(装着されたとき)上方に延在するフレーム116からのTピースを備えていない。しかしながら、望ましい場合は、Tピースを組み込む設計において、開示した呼吸マスクシステム110の態様、特徴または構成要素を利用することができる。シール114は、鼻梁の上に載らず、それにより、シールのサイズおよび外形が低減し、シールがより邪魔でなくなる。また、シール114は、鼻梁の上に載らないことにより、敏感な鼻梁領域に対する圧力損傷のいかなる機会も低減させるように適合される。
いくつかの構成では、呼吸マスクシステム110はまた、短い可撓性チューブまたはガス送達導管120も備え、それは、シール114の内部と流体連通を可能にし、CPAPシステム10または他の呼吸システムの供給導管12に接続する。ガス送達導管120は、直接、または中空コネクタ122等の好適なコネクタを介して、マスク112に接続され、好適なコネクタは、湾曲したもしくは曲がった(たとえば、エルボ)または直線状等、任意の望ましいかまたは好適な形状であり得る。いくつかの構成では、コネクタ122は、マスク112に対して1つまたは複数の旋回軸を中心に旋回することができ、それにより、使用者の顔面におけるマスクの位置決めに対するガス送達導管120の経路は、使用者の睡眠中の姿勢に適合することができる。しかしながら、他の配置構成では、コネクタ122は、マスク112と一体型であるかまたは単体であり得る。図示する実施形態では、コネクタ122はなく、ガス送達導管120はフレーム116に固定して接続されている。コネクタ122とは反対側のガス送達導管120の端部は、ガス送達導管120を供給導管12に接続するための好適なコネクタ124を備えることができる。いくつかの構成では、コネクタ124は、ガス送達導管120と供給導管12との間の相対的な回転を可能にするスイベルコネクタであるかまたはそれを備えることができる。
呼吸マスクシステム110は、好ましくは、呼吸マスクシステム110からガス洗い出しを提供する、制限流出口またはバイアス流排気口126を含む。いくつかの構成では、バイアス流排気口126は、小さいアパーチャの集まりの形態である。バイアス流排気口126は、図示するようにフレーム116に、コネクタ122に、または呼吸マスクシステム110の別の場所に設けることができる。
いくつかの構成では、マスク112は、シール114、フレーム116およびコネクタ122を備えることができる。いくつかの構成では、フレーム116(および望ましい場合はコネクタ122)は、使用者と接触する面を画定する部分等、シール114の少なくとも一部より堅くすることができる。いくつかの構成では、シール114は、コネクタ122の内部からフレーム116を通る通路の周囲でフレーム116に取外し可能に結合される。図示する実施形態では、フレーム116は、シール114、ガス送達導管120およびヘッドギア118の間のハブまたはコネクタとして作用する。フレーム116はまた、シール114および/またはコネクタ122に対する剛性支持も提供する。フレーム116は、好ましくは剛性または半剛性であり、厚肉シリコーンまたは他のプラスチック材料から形成することも可能である。したがって、シール114およびフレーム116は合わせて、CPAPシステム10からのガス流入口とシール114を通り使用者へのアパーチャ7128(たとえば、図58Aを参照)とを有する筐体を形成することができる。
いくつかの構成では、ヘッドギア118は、外向きに(互いから離れる方向に)、後方にかつ浅い角度で上方に、シール114の左端部および右端部を越えて、使用者の左頬および右頬、特に頬骨に沿って延在し、使用者の顔面でシール114を保持するためにヘッドギア118に接続する、サイドアーム130を備える。こうしたサイドアーム130は、深いかまたは厚いより長い可能性があり、フレームに弾性的に可撓的に接続され、かつ/またはそれらの長さ(高さ方向ではなく幅方向)に沿って弾性的に可撓性があり得る。いくつかの構成では、サイドアーム130は、使用者の耳と眼との間の位置に向かってもしくはその位置まで、かつ/または使用者の側頭までもしくはその近くに延在する。いくつかの実施形態では、サイドアーム130は、頬に沿って頭頂部に向かって上方に延在して、閉ループヘッドギア118を形成する。
図56は、シール114およびフレーム116の実施形態を示す。明確にするために、ヨーク127保持構造は図示しない。ヨーク127は、フレーム116の正面または遠位側に面する面を横切って延在する。図示する配置構成では、フレーム116は、上方から見た場合、略U字型を画定する。後述するように、コネクタ7222は、シール114をフレーム116に接続することができる。コネクタ7222は、シール114に支持を提供するように機能することができ、使用時にシール114に陽圧がかけられているとき、シール114の変形に抵抗することができる。
図57は、フレーム116の非限定的な実施形態を示す。図58A〜図58Cは、シール114の非限定的な実施形態を示す。図57を参照すると、フレーム116の中心部分は、ガスが流れることができるアパーチャ7170を画定する。第1環状壁が、アパーチャ7170を包囲し、後方の方向に突出して、シール114のための支持部またはコネクタ7172を画定する。フレーム116の第2環状壁(バイアス流排気口126を含み、図56に示す)が、アパーチャ7170を包囲し、前方の方向に突出してコネクタ122のための支持部を画定する。図58A〜図58Cを参照すると、シール114は、フレーム116のコネクタ7172を受け入れるように構成されたガス入口アパーチャ7175を画定する。シール114およびフレーム116は、たとえば、摩擦嵌めまたはスナップフィット等、任意の好適な機構によって取外し可能に結合することができる。図示する配置構成では、コネクタ7172は、シール114の対応する突起(図示せず)を受け入れてシール114とフレーム116との間のスナップフィット係合をもたらすように構成された、1つまたは複数の凹部7176を含む。しかしながら、この配置はまた反転させることができる。さらに、シール114はオスコネクタ部分を含むことができ、フレーム116は対応するメスコネクタ部分を含むことができるという点で、配置全体をシール114とフレーム116との間で反転させることができる。いくつかの構成では、シール114は、シール114のガス入口アパーチャ7175の周囲に形成される、図72および図73に示すようなコネクタ7222を含むことができる。コネクタ7222は、剛性プラスチック(たとえば、ポリカーボネート)から形成することができる。コネクタ7222は、シール114の一部として形成することができる。たとえば、コネクタ7222の上にシール114をオーバーモールドすることができる。いくつかの実施形態では、コネクタ7222は、接着剤でシール114に接着し、または継手もしくは締結具によってシール114に接続される。いくつかの構成では、コネクタ7222は、間にシール114を捕捉する複数の部品を含む。コネクタ7222は、フレーム116とシール114との間の接続を可能にする。いくつかの実施形態では、フレーム116は、シール114のための構造的支持部を提供しない。むしろ、フレーム116は、ヘッドギア118、ガス送達導管120およびシール114が、コネクタ7222と組み合わせて単一の呼吸マスクシステム110に結合されるのを可能にする、マニホールドとして作用する。シール114のための構造的支持部は、コネクタ7222によってシール114の遠位面に設けられる。
好ましくは、シール114およびフレーム116は、シール114およびフレーム116が互いに対して正しい向きでのみ組み立てることができるように、位置合わせまたはキー機構を含む。任意の好適な機構を使用することができる。たとえば、シールコネクタ7172は、シール114のキーまたは突起(図示せず)を受け入れるように構成された凹部7180を含むことができる。凹部7180および突起は、アパーチャ7170の上方中心部分、および/またはアパーチャ7170の外周部に沿った他の位置に配置することができる。この配置はまた反転させることができる。さらに、たとえば、コネクタ7172およびガス入口アパーチャ7175の非円形形状等、他の好適な配置構成も使用することができる。いくつかの実施形態では、ガス入口アパーチャ7175は略D字型を有することができ、ガス入口アパーチャ7175の底部分は、平坦化されるか、またはガス入口アパーチャ7175の中心点にガス入口アパーチャ7175の他の部分より近い。フレーム116は、D字型ガス入口アパーチャ7175と嵌合して正しい位置合わせを確実にし、フレーム116に対するシール114の回動を防止する、D字型シールコネクタ7172を含むことができる。D字型または非円形ガス入口アパーチャ7175はまた、呼吸マスクシステム110の全高を低減させることも可能であり、それにより、呼吸マスクシステム110は邪魔にならずより使用に望ましくなる。
図58Aの実施形態では、シール114aのガス入口アパーチャ7175aは、円形ガス送達導管に適応するように、約29.7mmの直径で形状が主に円形である。いくつかの変形では、ガス入口アパーチャ7175aは、28mm〜34mmである。図58Bの実施形態では、ガス入口アパーチャ7175bは、約26.5mmの直径で形状が主に円形であるが、ガス入口アパーチャ7175bの下縁部は、わずかに低減した直径を有する切頭部分7177を含む(図59B)。この切頭部分7177は、後述するシールコネクタ(図72および図73)の向きの直観的指示を提供することができる。切頭部分7177は、ガス入口アパーチャ7175いずれかまたは両側縁部、上縁部、またはガス入口アパーチャ7175の外周部の周囲の任意の位置に配置することができる。いくつかの変形では、ガス入口アパーチャ7175bは、26mm〜30mmである。図58Cの実施形態では、ガス入口アパーチャ7175cは、約28.4mmの直径で形状が主に円形である。ガス入口アパーチャ7175cの下縁部は、上述した切頭部分7177を含む。いくつかの変形では、ガス入口アパーチャ7175cは28mm〜32mmである。
シール114は中空内部を有し、それは、使用時に陽圧下において空気で充填され、使用者の鼻の下を、鼻に対して横方向に延在する顔面の部分に沿って、かつ使用者の上唇に沿って封止するように構成されている(図63A〜図63C)。図58A〜図58Cは、シール114の非限定的な実施形態を示す。シール114は、少なくとも1つの鼻開口部またはアパーチャ7128を備える。鼻アパーチャ7128は、シール114の中空内部とシール114の後壁7202(図66A〜図66C)との間を連通する。ガス入口アパーチャ7175は、シール114の中空内部とシール114の前壁7212との間の開口部を提供する。いくつかの構成では、シール114は、2つ以上の鼻アパーチャ7128を備えることができる。いくつかの構成では、シール114は、ピロー、プロング等、上部構造内に画定されるアパーチャ7128を備えることができる。いくつかの構成では、鼻アパーチャ7128は、シール114の基礎構造にオーバーモールドされるかまたは他の方法で固定され得る、鼻クッションまたはインサートによって画定することができる。シール114の好適な配置構成の例は、本出願人による国際公開第2014/077708号に開示されており、その全体が参照により本明細書に援用される。
より詳細に後述するように、シール114は、薄型であり、18mm H2O〜22mm H2O以下の陽圧の下で優れた封止特徴を維持するように、設計することができる。シール114の外形は、シール114が使用者の鼻を越えて延在する距離によって特徴付けることができる。概して、図58Cにおけるシール114は、図58Aにおけるシール114と比較して薄型である。図58Bのシール114の外形は、図58Aおよび図58Cにおけるシールの外形の中間である。
図59A〜図59Cは、図58A〜図58Cに示すシール114の正面図を示す。シール114は、図59A〜図59Cに示すように、全高7140および全幅7142を有することができる。図60A〜図60Cは、図59A〜図59Cのシール114の左側の図を示す。シール114は、図60A〜図60Cに示すように、全奥行7144を有することができる。いくつかの実施形態では、シール7144の外形は、シール114の全高7140、全幅7142および/または全奥行7144のうちの1つまたは複数を低減させることによって低減させることができる。本明細書では具体的な寸法を考察するが、具体的な寸法の互いに対する比も、同様に本開示の範囲内で考慮される。たとえば、高さおよび奥行の開示は、高さ対奥行の比の開示を含む。
図59Aおよび図60Aの図示する実施形態では、全高7140aは42.1mmであり、全幅7142aは75.8mmであり、全奥行7144aは45.6mmである。いくつかの構成では、全高7140aは、37mm〜47mm、40mm〜44mmであり、または約42mmである。いくつかの構成では、シール114aの全幅7142aは、72mm〜82mm、75mm〜77mmであり、または約76mmである。いくつかの実施形態では、全奥行7144aは、40mm〜50mm、44mm〜48mmであり、または約46mmである。
図59Bおよび図60Bの図示する実施形態では、全高7140bは41.0mmであり、全幅7142bは59.0mmであり、全奥行7144bは43.0mmである。いくつかの構成では、全高さ7140aは、36mm〜46mm、39mm〜43mmであり、または約41mmである。いくつかの構成では、シール114bの全幅7142bは、54mm〜64mm、57mm〜61mmであり、または約59mmである。いくつかの実施形態では、全奥行7144は、38mm〜48mm、41mm〜45mmであり、または約43mmである。
図59Cおよび図60Cの図示する実施形態では、全高7140cは35.6mmであり、全幅7142cは59.0mmであり、全奥行7144cは43.2mmである。いくつかの構成では、全高7140cは、30mm〜40mm、33mm〜37mmであり、または約35mmである。いくつかの構成では、シール114cの全幅7142cは、54mm〜64mm、57mm〜61mmであり、または約59mmである。いくつかの実施形態では、全奥行7144cは、38mm〜48mm、41mm〜45mmであり、または約43mmである。
いくつかの構成では、シール114は、異なる鼻構造に適合するようなサイズである。たとえば、シール114は、小、中、大および幅広モデルで提供することができる。いくつかの実施形態では、シール114は、異なる民族性(たとえば、白色人種、アジア人、アフリカ系アメリカ人)の鼻構造に適合するようなサイズであり得る。上述した全高7140、全幅7142および全奥行7144の範囲は、図59A〜図59Cに示す種々の実施形態の中モデルの典型であり得る。図59Cに示す実施形態の場合、全幅7142cは、小モデルの場合の約45mmから大モデルの場合の約80mmであり得る。図59Cにおける実施形態の大モデルは、図59Cに示す中モデルのものと同様の高さ7140cおよび奥行7144cを有することができる。いくつかの変形では、図59Cにおける実施形態の大モデルは、図59Cに示す中モデルと比較して大きい高さ7140cおよび/または奥行7144cを有する。図59Cにおける実施形態の小モデルは、図59Cに示す中モデルと同様の幅7142cを有することができる。いくつかの変形では、小モデルは、図6Cに示す中モデルと比較して、より小さい幅7142c、高さ140cおよび/または奥行7144cを有する。図59Cにおける実施形態の幅広モデルは、70mm〜80mm、73mm〜77mm、または約75mmの幅7142cを有することができる。図59Cの実施形態の幅広モデルは、図59Cに示す中モデルのものと同様のより大きい高さ7140cおよび/または奥行7144cを有することができる。
図60A〜図60Cを参照すると、シール114の底壁が水平であるとき、ガス入口アパーチャ7175の最上点7182は、ガス入口アパーチャ7175の最底点7184の遠位側に配置することができる。図示するように、ガス入口アパーチャ7175の最上点7182および最底点7184を通過する線は、最底点7184を通過する垂直線と角度7186を形成することができる。この角度7186は、ガス入口角度7186と呼ぶことができる。図60Aの実施形態では、ガス入口角度7186aは8.75°であり、最上点7182aは、最底点7184aの4.65mm遠位側である。図60Bの実施形態では、ガス入口角度7186bは13.2°であり、最上点7182bは、最底点7184bの7.1mm遠位側である。図60Cの実施形態では、ガス入口角度7186cは15.5°であり、最上点7182cは、最底点7184cの8.1mm遠位側である。
いくつかの構成では、ガス入口角度7186は、5°〜30°、7°〜20°または8°〜16°の範囲であり得る。いくつかの変形では、ガス入口角度7186は、シール114の中空内部空間内の容積を低減させるように選択することができる。シール114の中空内部空間内の容積の低減により、シール114の目障りさを低減させることができる。シール114の中空内部内の容積は、デッドスペースとしても既知であり得る。デッドスペースの低減により、吐出空気および二酸化炭素のフラッシングを促進することができる。ガス入口角度7186は、ガス入口アパーチャ7175(およびそこから突出するガス送達導管)を水平軸に向かって傾斜させるように選択することができる。マスク112から水平軸に向かって突出するガス送達導管に角度を付けることにより、エルボコネクタを使用することなく、供給導管12にガス送達導管120を接続することができる。水平軸に向かってガス送達導管120に角度を付けることにより、ホースの引張を低減させることができる。
シール114の全高7140、全幅7142および全奥行7144の寸法を低減させることに加えて、シール114の形状を変化させることにより、シール14の外形を低減させることができる。図61A〜図61Cは、図58A〜図58Cに示すシール114の背面図である。図61A〜図61Cを参照すると、図61Cの実施形態の後壁7202cは、図61Aおよび図61Bの実施形態の後面7202a、7202bと比較してより三角形の形状を有する。図61A〜図61Cに示すように、後壁7202の後方突出部は、鼻アパーチャ7128を円周方向に包囲する外周部を画定することができる。この外周部は、後部外周部と呼ぶことができる。図61Cに示すシール114は、図61Aに示すシールのものより小さい後部外周部を有する。いくつかの変形では、シール114の後部外周部を低減させることにより、シール114の外形が低減する。
シール114の鼻アパーチャ7128は、後壁7202の中心部分に配置される。後壁7202の中心部分は、後壁7202の側方部分に対して遠位側であり、それにより、鼻凹部7214を形成する。使用時、鼻凹部7214は、使用者の鼻尖部を受け入れる。シール114は、後壁7202と接するように上方に近位側に延在する底壁7216を有する。図61Bおよび図61Cの実施形態では、底壁7216b、7216cおよび後壁7202b、7202cは、鼻凹部7214の底部の近くで棚7218b、7218cを形成するように接する。図61Aに示すシールは、それほど明確な棚を有していない。後述するように、より明確な棚7218は、図63A〜図63Cに示すように、シール114の底部分が使用者の顔面に近づくように傾斜するのを可能にすることにより、シール114の外形を低減させることができる。明確な棚7218により、シール114の中空内部の容積を低減させることができ、それにより、シール114の外形を低減させることができる。棚7218はまた、シール114の安定性を向上させることも可能であり、それにより、シール114の優れた性能(たとえば、封止)を維持しながら、シール114のサイズを低減させることができる。
図62A〜図62Cは、図58A〜図58Cに示すシール114の上面図である。図62A〜図62Cを参照すると、図62Cの実施形態の後壁7202cは、図62Aおよび図62Bの実施形態の後面7202a、7202bよりさらに遠位側に延在する。シール114を上部から見た場合、図62Cに示すシール114cのアパーチャ7128cは、シール114cの最近位点7232cよりシール114cの最遠位点7230cの方に近い。図62Aの実施形態では、アパーチャ7128aは、シール114aの最遠位点7230aよりシール114aの最近位点7232aの方に近い。図62Aに示す実施形態では、前壁7212aは、図62Bおよび図62Cに示すシール114b、114cの前面7212b、7212cと比較して、後方の方向に延在するに従ってより広がる。前面7212b、7212cは、前面7212b、7212cが後方の方向に延在するに従い放物線形態を維持し、いくつかの構成では、変曲点なしに一方向に連続して湾曲することができる。対照的に、図62Aに示すように、シール114aの前壁7212aは変曲点7201を有する。いくつかの構成では、後面7202cの最近位点は、シール114cの遠位半分の範囲内に位置し、または、シール114cの前後方向に最遠位点7230cから最近点7232aまで半分未満に位置する。いくつかの構成では、後面7202cの最近位点は、最遠位点7230cから最近位点7232aまでの距離の約30%〜50%、または約40%に位置する。
図63A〜図63Cは、使用時に使用者の顔面に配置される図58A〜図58Cのシール114の側面図である。シール114は、有利には、使用者の鼻梁と接触する必要はない。図示する構成では、シール114は、使用者の鼻梁の上に延在しない。より詳細には、図示するシール114は、使用者の鼻梁と接触しない。
続けて図63A〜図63Cを参照すると、シール114を使用者の鼻と頬との間の空間内で使用者の鼻の付け根に沿って位置合わせすることにより、シール114の外形を薄くすることができる。図63Cの実施形態では、シール114cの側方部分は、図63Aおよび図63Bに示すシール114a、114bの実施形態の側方部分より、使用者の頬と鼻との間の空間内にさらに押し込まれる。さらにまたは別法として、シール114bおよび114cの下方部分は、使用時、シール114aの下方部分より使用者の顔面(たとえば、上唇)の近くに配置される(シール114cの下方部分はシール114bの下方部分より近い)。こうした配置構成により、ガス送達チューブもしくは導管のかつ/またはフレームもしくはヘッドギアの有利な向きまたは角度を提供することができる。ガス入口アパーチャ7175の向きは、使用角度7240とも呼ばれる角度7240によって特徴付けることができる。使用角度7240は、水平軸と、鼻アパーチャ7128が使用者の鼻道の方に向けられたときにガス入口アパーチャ7175の最上点7182と最底点7184との間に延在する線に対して垂直な線との間の角度である。図63Aのシール114aの実施形態では、使用角度7240aは30.0°である。図63Bおよび図63Cの実施形態等の他の配置構成では、使用角度7240b、7240cは、約35°より大きいかまたは約40°より大きい。図63Bの実施形態では、使用角度7240bは約43.7°である。図63Cの実施形態では、使用角度7240cは、約45.6°である。ヒト集団の間の鼻形状の多様性のために、使用角度7240は、所与のシールに対して著しく変動する可能性がある。たとえば、使用角度7240は、約0°から約70°まで変化する可能性がある。しかしながら、ホースの引張の悪影響を低減させるために、使用角度7240が比較的大きいことが有利である可能性がある。いくつかの変形では、使用角度7240は、約70°〜約90°の範囲であり得る。
シール114は、側面から見た場合、前壁7212の側方部分の突出領域に対するシール114の奥行7144(図60A〜図60C)の比として定義される有効逓減率を有することができる。有効逓減率を計算する際、前壁7212は、ガス入口アパーチャ7175の最上点7182と最低点7184との間に延在する線まで延在するとみなされる。図63Aの実施形態では、有効逓減率は約0.37の値を有する。図63Cの実施形態では、有効逓減率は約0.39の値を有する。いくつかの変形では、シール114の外形は、使用角度7240を増大させることにより、かつ/またはシール114の有効逓減率を増大させることにより、低減する。
図64を参照すると、シール114は、可変壁厚さを有することができる。厚肉壁部分は、シール114が使用されるときにシール114が使用者の皮膚との接触を維持するのに役立つ支持構造を提供するように設計することができる。いくつかの変形では、厚肉壁部分は、シール114が使用されるときにシール114が変形に抵抗するのに役立つ。厚肉壁部分は、シール114を作製するために使用される材料を少なくすることができ、それにより、シール114の外形を低減させることができる。厚肉壁部分は、シールの中空内部内に延在することができる。たとえば、厚肉壁部分は、前壁7212から近位側にかつ/または後壁7202から遠位側に延在することができる。
シール114は、厚さの変化する領域を有することができる。たとえば、シール114の各側方側部は、頂部領域7302、後領域7304、前領域7306および中心領域7308を有することができる。1つの側部のみが、図11において識別される領域を有する。他の側部の領域は、図示する側部の鏡像であり得る。後領域7304は、他のすべての領域の厚さより大きい厚さを有することができる。頂部領域7302および/または中心領域7308は、他のすべての領域の厚さより小さい厚さを有することができる。図示する実施形態では、頂部領域7302および中心領域7308は、約0.3mmの厚さを有し、前領域7306は約2.6mmの厚さを有し、後領域7304は約3.9mmの厚さを有する。
図65Aおよび図65Bは、図58Cに示すシール114cの実施形態の厚肉壁部分または領域を示す。図65Aおよび図65Bに示す領域は、図64に示す領域と同じかまたは同様であり得る。厚肉壁部分は、シール114cの中空内部内に延在する。図65Aでは、明確にするために、シール114cの外形の輪郭を示す。頂部領域7302cおよび中心領域7308cは、約0.3mmの厚さを有し、前領域7306cは、約1.0mmの厚さを有する。後領域7304cは可変厚さを有し、最大厚さは約1.45mmである。いくつかの変形では、頂部領域7302cおよび中心領域7308cの厚さは、約0.2mm〜約0.4mmである。前領域7306cの厚さは、約0.7mm〜約1.3mmである。後領域7304cの最大厚さは、約1.2mm〜約1.7mmである。
図65Aおよび図65Bに示すように、後領域7304cは「U」の形状であり、「U」の底部は、前壁7212の最近位点の近くに配置されている。前領域7306は、後領域7304cによって形成される「U」状構造の頂部を横切って延在する。中心領域7308cは、前領域7302cおよび後領域7304cによって囲まれている。頂部領域7302cは、中心領域7308cから離れるように後領域7304cから延在する。
図58Cに示すシール114cにおける厚肉壁部分の厚さは、図58Aに示すシール114aの厚さと比較して低減している。壁部分の厚さの低減は、シール114の重量および/または目障りさを低減させるのに役立つ。厚肉壁部分の厚さは、シール114とフレーム116との間の剛性および摩擦を増大させるように増大させることができる。いくつかの変形では、厚肉壁部分の厚さは、シール114の垂直安定性を向上させるように増大する。
図66A〜図66Cは、シール114の矢状断面図を示す。特に、図66A〜図66Cはシール114cを示すが、シール114aおよび114b等、シール114の他の配置構成におけるいくつかの特徴を見出すことができる。比較のために、図67A〜図67Cにシール114a、114b、114cを示す。シール114の底壁7216の厚さを変更することができる。底壁7216は、前壁7212の近くに遠位厚さ7316を有することができる。底壁7216は、後壁7202の近くに近位壁7318を有することができる。底壁7216は、底壁7216の長手方向中心部分内に配置された中心厚さ7320を有することができる。いくつかの配置構成では、遠位厚さ7316、近位厚さ7318および中心厚さ7320のうちの2つ以上は、互いに対して変化する。
図67A〜図67Cは、図58A〜図58Cに示すシール実施形態の矢状断面を示す。図67Aに示すシール114aは、約1.5mmの遠位厚さ7316aと約0.3mmの中心厚さ7320aとを有する。図67Bに示すシール114bは、約2.4mmの遠位厚さ7316bおよび約0.5mmの中心厚さ7320bと、約2.9mmの近位厚さ7318bとを有する。図67Cに示すシール114cは、約1.35mmの遠位厚さ7316cおよび約0.5mmの中心厚さと、約3.1mmの近位厚さ7318cとを有する。上述したように、図67Bおよび図67Cに示すシール144b、144cは、底壁7216と後壁7202との間に明確な識別を有して、底壁7216の近位側に曲線的な縁の形態で棚7218を形成する。図67Aにおけるシール144aは、後壁7202aとの明確な境界面なしに湾曲した底壁7216aを有する。
続けて図67A〜図67Cを参照すると、後壁7202は、鼻アパーチャ7128を包囲する厚肉部分7330を有することができる。厚肉部分7330は、後壁7202の遠位側に面する面から遠位側に延在することができ、最大厚さ7332を有することができる。厚肉部分7330は、使用時にシール114に圧力がかけられたとき、アパーチャ7128の縁部が変形する(たとえば、「吹き飛ばされる」)のを防止するように適合させることができる。アパーチャ7128の変形により、シール114の有効性が低減し、使用者の不快感が増大する可能性がある。厚肉部分7330は、シール114の有効性を向上させることができる。
図67Aにおけるシール114aは、卵形のパッド状厚肉部分7330aを有する。厚肉部分7330aは、約1.5mmの最大厚さ7332aを有する。厚肉部分7330aは、鼻アパーチャ7128から離れるように延在するに従い、徐々にテーパ状になっている。図67Bにおけるシール114bは、図67Aに示すシール114aの厚肉部分7330aと同様の厚肉部分7330bを有する。
図68を参照すると、シール114bは、後壁7202bの遠位側に面する面から約1.0m遠位側に延在する厚肉隆起部7340を含むことができる。隆起部7340は、厚肉部分7330bの境界面とシール114bの頂部領域7302bとの間に配置することができる。いくつかの変形では、隆起部7340は、シール114bの中空内部内で空気圧が上昇する際にシール114bがしわになるのを防止するようにシール114bを補強する。いくつかの実施形態では、厚肉部分7330は、膨張する際、シール114bの幾分かの変形に寄与することができる。隆起部7340により、シール114bは円滑に膨張することができる。いくつかの実施形態では、厚肉部分7330を有するシール114は、隆起部7340を有すシール114なしに、円滑に膨張することができる。いくつかの変形では、鼻アパーチャ7128に密接に一致する厚肉部分7330cを有するシール114cは、隆起部7340を有するシール114cなしに円滑に膨張することができる。
図69は、図14Bにおけるシール114bの厚肉部分7330bをより詳細に示す。厚肉部分7330bは、鼻アパーチャ7128の縁部から約7.9mmの最大距離7334b、延在する。厚肉部分は、後壁7202の遠位側に面する面から約1.5mmの最大厚さ7332b、延在する。
図70は、図67Cに示すシール114cの厚肉部分7330cの詳細正面図を示す。厚肉部分7330cは、図67Aおよび図67Bに示す厚肉部分7330a、7330bより密接に鼻アパーチャ7128の周縁部と一致する。厚肉部分7330cは、後壁7202cからシール114cの中空内部内に遠位側に延在する。厚肉部分7330cは、約3.3mmの最大幅を有する。
多くの実施形態では、鼻アパーチャ7128を包囲するかまたは画定するシール114の表面部分は、使用者の鼻と直接接触しない。代わりに、ある体積の空気が、鼻アパーチャ7128を包囲するかまたは画定するシール114の表面部分と、シール114の鼻凹部7214内の使用者の鼻の部分とを分離する。シール114と使用者の鼻との分離により、鼻アパーチャ7128の面積を、使用者がアパーチャ7128を通る流れが抑制されると感じることなく、低減させることができる。図71A〜図71Cを参照すると、鼻アパーチャ7128の後方突出部の面積を比較することにより、鼻アパーチャ7128の面積を評価することができる。鼻アパーチャ7128の後方突出部は、最小高さ7342、最大高さ7344および全幅7346を有することができる。図71Aにおけるシール144aは、約4.0mmの最小高さ7342a、約12.0mmの最大高さ7344a、および約18.8mmの全幅7346aを有する。図72Bにおけるシール144bは、約4.0mmの最小高さ7342b、約11.0mmの最大高さ7344b、および約17.1mmの全幅7346bを有する。図71Cにおけるシール144cは、約4.5mmの最小高さ7342c、約11.0mmの最大高さ7344c、および約16.9mmの全幅7346cを有する。これらの上述した最小高さ7342、最大高さ7344および全幅7346の各々は、いくつかの変形では、少なくとも20%増大または低減させることができる。
図71A〜図71Cに示すシール114に対する鼻アパーチャ7128のサイズの低減を比較する別の方法は、図71Aに示すアパーチャ7128aの表面積変化を図71Cに示すアパーチャ7128cの表面積変化と比較することによる。アパーチャ7128の表面積は、上述した2次元後方突出部データから得られるものより正確な測定値を得るように、鼻凹部7214の湾曲面に沿って測定することができる。図71Aにおけるシール114aの場合、鼻凹部7214aの湾曲面に沿ったアパーチャ7128aの表面積は、およそ161mm2である。図71Cにおけるシール114cでは、鼻凹部7214cの湾曲面に沿ったアパーチャ7128cの表面積はおよそ141mm2である。いくつかの構成では、アパーチャ7128の表面積は、約160mm2以下、約150mm2以下もしくは約141mm2以下、または140mm2である。
図72および図73を参照すると、シール114は、シール114に結合するコネクタ7222(シールクリップとも呼ぶ)を含むことができる。いくつかの実施形態では、コネクタ7222は、フレーム116の一部であり得る。たとえば、コネクタ7222は、シール114に永久的に一体化される(たとえば、フレーム116のコネクタ7222部分の上にシール114をオーバーモールドする)フレーム116の部分であり得る。いくつかの実施形態では、コネクタ7222は、別のフレーム116またはヨーク127もしくはヘッドギア118への接続を可能にするクリップ部分を含む。コネクタ7222は、シール114に対して横方向支持を提供するように構成することができる。コネクタ7222は、前フランジ7224と、後フランジ7226と、前フランジ7224と後フランジ7226との間に配置されたハブ部分7228とを有することができる。コネクタ7222は、前フランジ7224と後フランジ7226との間でシール114の一部を捕捉するように構成することができる。いくつかの実施形態では、コネクタ7222は、シール114の上にオーバーモールドされる。いくつかの実施形態では、シール114は、コネクタ7222の上にオーバーモールドされる。いくつかの構成では、前フランジ7224は、永久的な接続または取外し可能な接続であり得るスナップフィット機構によって、後フランジ7226に接続することができる。
コネクタ7222がシール114に組付けられるとき、後フランジ7226は、シール114の内部に配置され、ハブ部分7228は、シール114のガス入口アパーチャ7175を通って延在する。コネクタ7222の前フランジ7224は、シールの外側に配置される。シール114は環状リムを備えることができ、それは、ガス入口アパーチャ7175を取り囲み、コネクタ7222の前フランジ7224および後フランジ7226によって捕捉されるように構成されている。
コネクタ7222は、シール114に取り付けられるときにシール114のガス入口開口部7175と整列する中心開口部7250を有することができる。中心開口部7250は、フレーム116、ガス送達導管120、エルボコネクタ122、またはコネクタ7222をCPAPシステムに接続する他の好適な手段に結合するように構成することができる。
コネクタ7222は、中心開口部7250から近位側にかつ横方向に延在するサイドアーム7252を有することができる。サイドアーム7252は、シール114より横方向変形に対して耐性が高いように構成することができる。サイドアーム7252は、シール114のための横方向支持を提供することができる。コネクタ7222は、シール114が圧力下でその形状を維持し、シール114が患者の鼻を有効に包囲するのを可能にすることを確実にすることができる。いくつかの変形では、シール114の前壁7212は、コネクタ7222のサイドアーム7252を受け入れる凹部を含むことができる。サイドアーム7252をシール114の前壁7212の凹部内に位置するように配置することにより、シール114の外形を低減させることができる。いくつかの実施形態では、シール114にサイドアーム7252を、オーバーモールドし、化学的に接着させ、または他の方法で取り付けることができる。サイドアーム7252は、シール114が過拡張し患者の鼻とのシールを喪失するのを防止する。サイドアーム7252は、患者インタフェース112を通って流れるガスからの圧力からの膨張によりシール114が激しく変形するのを防止することができる。
図74は、後の異なる記述を除き、シール114、144a、114b、114cと同様のシール114dの別の実施形態を示す。シール114dの特徴は、シール114、または本明細書で考察する他の任意の実施形態と組み合わせるかまたはそれに含めることができる。図示する実施形態は、シール114dに取り付けられたコネクタ7222dを有する。コネクタ7222dは、後の異なる記述を除き、コネクタ7222と同様である。上述したように、コネクタ7222dはサイドアーム7252dを有し、それは、中心開口部7250dから近位側にかつ横方向に延在し、シール114dに横方向支持を提供する。コネクタ7222dは、シール114dの内部に配置される後フランジ7226dを有する。図示する実施形態では、後フランジ7226dは、青色を有し、半透明シール114を通して可視である。後フランジ7226dの色は、使用者がシール114をインタフェースの別の構成要素(たとえば、ガス送達導管120)により適切に接続するように案内するのに役立つことができる。たとえば、後フランジ7226dの色は、ガス送達導管120の一部の色と一致し、使用者に対してガス送達導管120のコネクタ7222dへの接続を直観的にすることができる。いくつかの実施形態では、着色がシール114における構成要素の表示として使用されるように意図されている。たとえば、前フランジ7224dは完全に透明とすることができ、後フランジ7226dは透明な青色で着色することができる。
図75は、シール114eに取り付けられたコネクタ7222eの別の実施形態を示す。シール114eは、後の異なる記述を除き、シール114または本明細書で考察する他の任意の実施形態と同様である。コネクタ7222eは、後の異なる記述を除き、コネクタ7222または本明細書で考察する他の任意の実施形態と同様である。シール114eおよびコネクタ7222eの特徴は、シール114もしくはコネクタ7222、または本明細書で考察する他の任意の実施形態と組み合わせるかまたはそれに含めることができる。図示する実施形態では、コネクタ7222eの前壁7254eは、シール114eの前壁7212eと実質的に同一平面である。いくつかの実施形態では、コネクタ7222eの前壁7254eの少なくとも一部が、シール114eの前壁7212eを越えて横方向にかつ/または遠位側に突出することができる。いくつかの実施形態では、シール114eの前壁7212eの少なくとも一部が、コネクタ7222eの前壁7254eを越えて横方向にかつ/または遠位側に突出することができる。
上述したように、シール114の少なくとも一部がより多種多様な鼻構造に適合するのを可能にするように、シール114を異なるサイズで作製することができる。たとえば、シール114は、4つの異なるサイズ、すなわち、小、中、大および幅広で作製することができる。シール114の4つのサイズは、利用可能なシール114のうちの1つまたは複数が多種多様な使用者に対して好適であり得るように構成することができる。いくつかの構成では、4つのシールサイズは、シール114がヒト集団の実質的な部分または最大部分に対して実現性があり得るようにすることができる。シール114は、5つ以上の異なるサイズ(たとえば、特大、中幅、特小)で作製することができる。
図76A〜図76Eは、図75に示す中サイズシール114eの種々の図を示す。図76Aは、シール114eの前面図であり、シール114a〜114cに対して図59A〜図59Cに示す図と同様である。図76Bは、シール114eの左側面図であり、シール114a〜114cに対して図60A〜図60Cに示す図と同様である。図76Cは、シール114eの背面図であり、シール114a〜114cに対して図61A〜図61Cに示す図と同様である。図76Dは、シール114eの上面図であり、シール114a〜114cに対して図62A〜図62Cに示す図と同様である。図76Eは、シール114eの底面図である。
図76Aに示すように、シール114eは、垂直軸7256に対して対称であり得る。垂直軸7256は、シール114eの中線を通過し、シールの正面からシール114eの背面まで延在する矢状面と整列する。上述したように、シール114eの前壁7212eは、凹状部分7258eを有することができる。凹状部分7258eは、コネクタ7222eの一部を受け入れるように構成することができる。たとえば、凹状部分7258eは、コネクタ7222の前フランジ7224を受け入れることができる。図76Aおよび図76Bを参照すると、シール114eは、上記図59A〜図7Cに示すシール114a〜114cに対して記載したものと同様の全高7140e、全幅7142eおよび全幅7144eを有することができる。以下の表1は、シール114の異なるサイズ(たとえば、小、中、大、幅広)に対する全高7140、全幅7142および全奥行7144のおよその寸法の例を示す。いくつかの実施形態では、シール114の寸法のうちの1つまたは複数は、表1に列挙した寸法の±10%変化する可能性がある。本開示は、本明細書に開示した寸法から導出することができる比を含む。たとえば、本開示は、小シールおよび大シールの開示した全幅のみではなく、大シールの幅に対する小シールの幅の比と本明細書に開示した寸法から導出することができる他の任意の比も含む。
いくつかの実施形態では、小サイズシールおよび中サイズシール114は、およそ同じ鼻幅(本明細書では横幅とも呼ぶ)に対して適しているように設計され、鼻下から鼻尖(pronasal)までの寸法に従って経験的にサイズが決められるように適合される。たとえば、小サイズシール114は、中サイズシール114より広い幅を有し、それは、小サイズシール114の使用者は、中サイズシール114の使用者と同様の幅またはそれより広い鼻を有する傾向があるためである。しかしながら、表1に提示した実施形態では、小サイズシール114と中サイズシール114との間の全幅7142の差は極小(0.4mm)である。
図77は、図76Aに示す中サイズシール114eの斜視図を示す。図78は、幅広サイズシール114fの実施形態の斜視図を示す。図77および図78に示すように、中サイズシール114eの凹状部分7258eは、幅広サイズシールの凹状部分7258fと比較して角度が緩い可能性がある。たとえば、図示する実施形態では、中サイズシール114eの凹状部分7258eおよび幅広サイズシール114fの凹状部分7258fは、垂直軸7256に対して平行に測定される高さ寸法を有すると言うことができる。中サイズシール114eの高さ寸法と比較して、幅広サイズシール114fの高さ寸法は、凹状部分7258eの側面7260eおよび凹状部分7258fの側面7260fに向かってより緩やかに低減する。
図79Aおよび図79Bは、図77に示す中サイズシール114eの左側面図である。図79Aを参照すると、図60A〜60Cに関して上述したように、底壁7216eがおよそ水平に位置合せされたときに、垂直軸7256と、ガス入口アパーチャ7175eの最上点7182eおよび最底点7184eを通過する線とによって、ガス入口角度7186eを形成することができる。底壁7216eが湾曲しているため、底壁7216e全体は水平に位置合せされず、底壁7216eの前方部分全体も水平に位置合せされない。図示する実施形態では、ガス入口角度186eは14.0°である。いくつかの実施形態では、ガス入口角度7186eは、14.0°以外の角度であり得る。垂直軸7256から(図示する配置構成では最上点7182eに対応する)シール114eの最遠位点までの距離として、前壁遠位変位7261eを画定することができる。図示する実施形態では、前壁遠位変位7261eは7.9mmである。いくつかの実施形態では、前壁遠位変位7261eは、7.9mm以外の値であり得る。ガス入口アパーチャ7175に対して下向きに角度を付けることは、シール114が使用されるときにホースの強い引張に抵抗するのに役立つ。たとえば、ガス入口アパーチャ7175に対して下向きに角度を付けることにより、シール114に接続されるガス送達導管120からの強い引張を低減させることができる。
図79Bは、ガス入口アパーチャ7175に対するシール114のサイズまたは形状を特徴付ける別の方法を示す。図79Bにおいて、シール114eは、垂直軸7256に沿って、ガス入口アパーチャ7175eの最上点7182eおよび最底点7184eを位置合わせするように回動している。垂直軸7256からのシール114eの最近位点7232eの距離として、垂直距離7262e(またはシール114eの奥行を特徴付ける別の方法)を画定することができる。図示する実施形態では、垂直距離7262eは35.2mmである。いくつかの実施形態では、垂直距離7262eは、35.2mm以外の値であり得る。
表2は、異なるサイズ(たとえば、小、中、大、幅広)のシール114に対するおよその垂直距離7262の比較を示す。いくつかの実施形態では、シール114の寸法のうちの1つまたは複数は、表2に列挙する寸法の±10%変化する可能性がある。上述したように、本開示は、本明細書に開示する寸法から導出することができる比を含む。上記表1と同様に、中サイズシール114は、適用される人体測定学データセットにより、小サイズシール114のものと比較してわずかに小さい垂直距離7262を有する可能性がある。
図80は、使用時に使用者の顔面に配置されたシール114eの側面図を示す。図63A〜図63Cに関して上述したように、ガス入口アパーチャ7175eの向きは、使用角度7240eによって特徴付けることができる。使用角度7240eは、使用者の頭部の横断面に関して使用者の鼻の上でシール114が位置する角度を特徴付けることができる。図示する実施形態では、使用角度7240eはおよそ45°である。他の実施形態では、ガス入口アパーチャ7175eは異なる向きであり得る。いくつかの変形では、ガス入口アパーチャ7175eの向きは、使用者の鼻のサイズおよび身体的特徴によって決まる可能性がある。
図81は、図76Aに示すシール114eの正面図を示す。図81に示す正面図の向きは、図76Aに示すシール114eの正面図とは異なり、それは、図81に示す図は、ガス入口アパーチャ7175eの軸方向に対して垂直な平面に位置合せされているためである。より詳細に考察するように、シール114eは、ガス入口アパーチャ7175eを包囲する、コネクタ係合構造またはコネクタ保持構造7262eを含むことができる。本明細書に開示するシール114の他の実施形態もまた、後述するコネクタ保持構造7262eと同様のコネクタ保持構造7262を含むことができる。コネクタ保持構造7262eは、ガス入口アパーチャ7175eを画定し、コネクタ7222(図72に示す)がシール114の本体に接続されるのを可能にする構造を提供する。
ガス入口アパーチャ7175eは、図59Bおよび図59Cに関して記載したような切頭部分7177eを含むことができる。切頭部分7177eは、シール114のコネクタ7222の向きに対して直観的な指示を提供することができる。図示する実施形態では、切頭部分7177eは、コネクタ保持構造7262eの底縁に配置されている。いくつかの実施形態では、コネクタ保持構造7262eの上縁部に、コネクタ保持構造7262eの側方縁部のいずれかもしくは両方に、またはそれらの任意の組合せに、切頭部分7177eを配置することができる。
コネクタ保持構造7262eの切頭部分7177eにより、ガス入口アパーチャ7175eは、ガス入口アパーチャ7175eの横方向寸法7266eとは異なる垂直寸法7264eを有することができる。たとえば、図81では、切頭部分7177eは、コネクタ保持構造7262eの底縁部に配置されて、ガス入口アパーチャ7175eの垂直寸法7264eをガス入口アパーチャ7175eの横方向寸法7266eより小さくする。図示する実施形態では、ガス入口アパーチャ7175eは、26.5mmである垂直寸法7264eと31.17mmである横方向寸法7266eとを有する。しかしながら、これらの寸法は単に例示的なものであり、限定するように意図されていない。いくつかの実施形態では、垂直寸法7264eは、26.5mm以外の値を有し、横方向寸法7266eは、31.17mm以外の値を有する。
シール114eは、図64に関して上述したように、厚さの異なる領域を有することができる。図82Aは、シール114eの等角図を示す。図82Bは、シール114eが、頂点領域7268eと、コア領域7270eと、頂点領域7268eとコア領域7270eとの間に配置された中間領域7272eとを有することができることを示す。シール114eの頂点領域7268eは、およそ0.3mmの厚さを有することができる。図示する実施形態では、頂点領域7268eの厚さは、シール114(たとえば、図64のシール114)の他の実施形態のものと比較して低減している。図示する実施形態では、頂点領域7268eの低減した厚さは、使用時にシール114eが曲がり圧縮され得る程度を増大させる。頂点領域7268eの厚さの低減により、シール114が使用されるときにシール114によって使用者の顔面にかけられる力を低減させることができる。
続けて図82Bを参照すると、中間領域7272eの厚さは非均一であり得る。いくつかの実施形態では、中間領域7272eの厚さは、シール114eが横方向にシール114eの頂部の近くの第1点7276eからシール114eの底部の近くの第2点7278eまで、中間領域7272eに沿ってシール114eを横切るに従い、非線形に増大することができる。図示する実施形態では、中間領域7272eの厚さは、第1点7276eではおよそ0.3mmであり、第2点7278eではおよそ3.4mmである。いくつかの実施形態では、中間領域7272eの厚さは、単に、中間領域7272eの輪郭に沿ったさまざまな位置でおよそ0.3mm〜およそ3.8mm変化する(たとえば、第1点7276eと第2点7278eとの間の経路に沿って複数回増減する)ことができる。図示する実施形態では、コア領域7270eは、前壁7212eの凹状部分7258eに対応し、およそ1.00mmの壁厚さを有する。上述した厚さは、シール114eの表面に対して垂直な方向で測定されたシール厚さである。いくつかの実施形態では、上述した厚さのうちの1つまたは複数は、これらの示した値の±10%変化する可能性がある。
図83は、シール114eの側方部分の断面の左側面図を示す。図83において、シール114eの前部分は、シール114eの残りの部分に対する選択された断面の位置を示すために、薄い陰影で示されている。図83は、シール114eの前壁7212eの内面7274eを示す。内面7274eは、シール7114eの中空内部空間に面する。頂点領域7268e、コア領域7270eおよび中間領域7272eの異なる厚さは、前壁7212eの断面において見ることができる。図示するシール114eの前壁7212eの厚さプロファイルにより、後述するように、使用するときにシール114eはより適切に機能することができる。シール114eの薄い領域により、シール114eは、使用者の鼻により適切に適合する必要がある場所において変形することができる。シール114eの厚い領域は、使用時シール114eが圧力を受けているときにシール114eを吹き飛ばされないようにする補強力を提供しかつ伝達する。
図84は、図66A〜図67Cに関して上述したように、シール114eの矢状断面の左側面図を示す。シール114eは、図69および図70に関して上述したように、鼻アパーチャ7128eを包囲する厚肉部分7330eを含むことができる。
図85は、シール114eの後壁の内面の正面図を示す。図示する実施形態では、厚肉部分7330eは、鼻アパーチャ7128eの側方縁部において鼻アパーチャ7128eの輪郭に密に近似することができ、鼻アパーチャ7128eの中央部分において鼻アパーチャ7128eから離れるようにさらに延在する。上述したように、厚肉部分7330eは、使用時にシール114eに圧力がかけられているときにシール114eの吹飛ばしを防止するのに役立つことができる。
再び図84を参照すると、図示する実施形態の厚肉部分7330eの最大厚さは、1.8mmであり、鼻アパーチャ7128eに隣接してシール114eの中心軸に位置する。いくつかの実施形態では、厚肉部分7330eの最大厚さは、1.8mmを超える。いくつかの実施形態では、厚肉部分7330eの最大厚さは1.8mm未満である。後壁7202eの隣接部分に対する厚肉部分7330eの最大厚さの比は、1.8:0.3または6:1であり得る。
続けて図84を参照すると、シール114eの底壁7216eは、前方部分7280eと、後部分7282eと、前方部分7280eと後部分7282eとの間に挿入された中心部分7284eとを有する。前方部分7280eは、コネクタ保持構造7262eに隣接して比較的厚さの厚い領域によって特徴付けられる。後述するように、中心部分7284eの少なくとも一部は、比較的厚さの薄い領域によって特徴付けることができる。比較的厚さの薄い領域によって特徴付けられる中心部分7284eの領域は、本明細書では、鼻下窓7285e(図87に示す)と呼ぶ。後部分7282eは、この場合もまた、中心部分7284eに対して比較的厚さの厚い領域によって特徴付けられる。図示する実施形態では、後部分7282eは、底壁7216eと後壁7202eとの間に明確な識別を形成する。図示する実施形態では、前方部分7280eの厚さは2.7mmであり、中心部分7284eの厚さは0.3mmであり、後部分7282eの厚さは2.7mmであり、厚さは、底壁7216eの外面に対して垂直な方向に沿って測定される。いくつかの実施形態では、上述した厚さのうちの1つまたは複数は、これらの示した値の±10%変化する可能性がある。
中心部分7284eの鼻下窓7285e(図87に示す)は、底壁7216eの内面における凹状面であると言うことができる。いくつかの実施形態では、中心部分7284eは、シール114eの中空内部に面する底壁7216eの面の一部に沿って厚さの低減する帯状部を含むことができる。図示する実施形態では、中心部分7284eは、シール114eの中心軸において前方部分7280eおよび後部分7282eに対しておよそ2.4mmくぼんでいる。いくつかの実施形態では、前方部分7280eおよび後部分7282eに対して、中心部分7284e全体を一定の寸法くぼませることができる。
中心部分7284eの厚さを低減させることにより、長期の使用中にシール114eの快適さを向上させることができる。鼻シール設計によりまたは使用者により発生する可能性がある問題は、長期の使用の期間の後の鼻下の不快感である。底壁7216eの中心部分7284eの厚さを低減させることにより、シール114の快適さを向上させることが分かった。上述したように、中心部分7284eの厚さの低減により、底壁7216eの厚肉前方部分7280eと後部分7282eとの間に、鼻下窓7285eがもたらされる。鼻下窓7285eは、使用中にシール114eの底壁7216eの変形の増大を可能にし、シール114eの有効性を損なわない。底壁7216eの前方部分7280eおよび後部分7282eの厚さの増大により、シール114eの構造的完全性が向上し、使用者の顔面とのおよそ気密のシールの形成が可能になる。底壁7216eの後部分7282eは、使用者の唇および/または鼻下領域に対してこの気密シールを形成するのに役立つ。
いくつかの変形では、中心部分7284eがくぼむ程度を変更することができる。たとえば、中心部分7284eは、中心軸(図84の断面に示す)において最大量くぼませ、中心部分7284eの側方端部において最小量くぼませることができる。いくつかの実施形態では、中心部分7284eは、隣接する厚さが増大または低減する領域の組合せを含むことができ、それにより、前方部分7280eおよび後部分7283eに対して異なる程度くぼむ複数の領域をもたらすことができる。これらの隣接する領域の間の境界は、階段状関数に類似することができる(たとえば、厚さの急な変化)。隣接する領域の間の境界は、凹部の1つのレベルから別のレベルに連続的に遷移する滑らかな曲線であり得る。いくつかの実施形態では、中心部分7284eは、中心軸から離れて横方向に延在するに従い、波状の厚さを有することができる。別の例では、中心部分7284eは、中心軸から離れて横方向に互いに対して平行に延在する複数の上昇した隆起部を含むことができる。
図86は、後の異なる記述を除き、シール114または本明細書で考察する他の任意の実施形態と同様であるシール114gの実施形態の底面図を示す。シール114gの鼻下窓7285gは、図86に示すように、鼻下窓7285gの最遠位点から鼻下窓7285gの最近位点までシール114gの中央面に沿って延在する、近位寸法7286gを有することができる。鼻下窓7285gは、図86に示すように、鼻下窓7285gの最右点から鼻下窓7285gの最左点まで延在する横方向寸法7288gを有することができる。図示する実施形態では、シール114gは、およそ15.72mmの近位寸法7286gとおよそ32.45mmの横方向寸法7288gとを有する鼻下窓7285gを有する。シール114eの全奥行7144gは41.2mmであり、図示する実施形態の近位寸法7286gと全奥行7144gとの間の比は1:2.6になる。近位寸法7286gは、シール114gの全奥行7144gのおよそ38%を構成する。シール114gの全幅7142gは58.6mmであり、図示する実施形態の横方向寸法7288gと全幅7142gとの間の比は1:1.8となる。横方向寸法7288gは、シール114gの全幅7142gのおよそ55%を構成する。これらの寸法は例示的なものであり、限定するようには意図されていない。いくつかの実施形態では、寸法および比は、シール114のサイズに応じて変化する可能性がある。
図87は、図76Aに示すシール114eの断面の上面図を示す。上面図は、矢状面に対して垂直な平面に沿っている。したがって、図87では、シール114eの中空内部に面する底壁7216eの面が見える。図示するように、鼻下窓7285eは、シール114eの前壁7212eから後壁7202eまでシール114eの中線に沿って延在する近位軸7292と交差する鼻下窓7285eの長さの測定値である、第1幅7290eを有することができる。図87に示すように、近位軸7292に対して垂直に、かつ近位軸7292に位置する鼻下窓7285eの最後点を通過する、基準線7296eを画定することができる。図87に示すように、鼻下窓7285eは、基準線7296eに位置する鼻下窓7285eの最側方点における鼻下窓7285eの幅の測定値である第2幅7294eを有することができ、第2幅7294eは、可能な限り短い間隔で鼻下窓7285eを横切るように位置合わせされる。図示する実施形態では、第1幅7290eはおよそ5.9mmであり、第2幅7294eはおよそ7.1mmであり、第2幅7294eに対する第1幅7290eの比は1.0:1.2となる。これらの寸法は、中サイズシール114に対応し、例示的でありかつ非限定的であるように意図されている。いくつかの実施形態では、寸法および比は、シール114のサイズ(たとえば、小、中、大、幅広)に応じて変化する可能性がある。
いくつかの実施形態では、第2幅7294eは、鼻下窓7285eの最大幅であり得る。上述したように、第2幅7294eは、近位軸7292から横方向に変位した鼻下窓7285eの点において測定することができる。いくつかの実施形態では、鼻下窓7285eは、近位軸7292から離れて横方向に延在するに従いおよそ同じ幅を維持することができる。
図88は、後に異なる記述を除き、シール114または本明細書で考察する他の任意の実施形態と同様であるシール114hの実施形態の底面図を示す。図示する実施形態は幅広サイズシール114hである。図88に示すシール114hでは、鼻下窓7285hは、シール114hの底壁7216hにわたる。鼻下窓7285hが底壁7216hの全長を横切って延在することは、底壁7216の長さを部分的にしかわたらない鼻下窓7285(たとえば、図87に示す鼻下窓7285e)と比較した場合、有益である可能性があり、それは、横方向外形が長い鼻下窓7285hの方が、使用されるときにシール114hのより長い長さが圧縮されるのを可能にするためである。したがって、これは、あり得る鼻下の不快感をさらに低減させるのに役立つことができる。
図89は、幅広サイズシール114iの実施形態の断面の上面図を示す。上面図は、矢状面に対して垂直な平面に沿っている。したがって、図89では、シール114iの中空内部に面する底壁7216iの面が見える。図89に示すシール114iの第1幅7290iは、図87に示すシール114eの第1幅7290eより大きい。図示する実施形態では、第1幅7290iはおよそ6.9mmであり得る。図89に示すように、鼻下窓7285iは底壁7216iの長さにわたる。後の異なる記述を除き、シール114iは、シール114eまたは本明細書で考察する他の任意の実施形態と同様である。シール114iの特徴を、シール114eまたは本明細書で考察する他の任意の実施形態と組み合わせるかまたはそれに含めることができる。したがって、鼻下窓7285iは、鼻下窓7285eまたは本明細書で考察する他の任意の実施形態に対して記載したものと同様の絶対寸法および/または比および/または構成を有することができる。
図90は、中サイズシール114jの実施形態の背面斜視図を示す。図90に示す鼻下窓7285jは、鼻下窓7285jが底壁7216jの長さを横切ってわたるという点で、図89に示す鼻下窓7285hと同様である。底壁7216jに沿ってかつシール114jの前壁7212jと後壁7202jとの間の領域内に横方向に延在する、中心部分7284jの凹状部分7285j(本明細書では鼻下窓7285jとも呼ぶ)が示されている。したがって、鼻下窓7285jは、シール114jの底壁7216jと厳密に呼ぶことができるものを越えて横方向に延在すると言うことができる。
図91は、シール114kの実施形態の断面の上面図を示す。上面図は、矢状面に対して実質的に垂直である平面に沿っている。したがって、図91では、シール114iの中空内部に面する底壁7216kの面が見える。図示する実施形態では、中心部分7284kは、シール114kの底壁7216kの低減した壁厚さによって特徴付けられる3つの鼻下窓7285kを含む。図示する実施形態では、3つの鼻下窓7285kは、厚さの増大した領域によって特徴付けられる2つの支柱7287kによって分割される。分割された鼻下窓7285kは、シール114が圧縮されているときにシール114kの挙動を改善することができる。厚さの低減した領域である鼻下窓7285kは、シール114が装着されるときに圧縮することができ、それにより、使用者の上唇にかけられる圧力が低減する。厚肉部分である支柱7287kは、シール114kの、遠位−近位方向において使用者の鼻の周囲で変形するときにその形状を保持する能力を向上させることができる。図示する実施形態では、支柱7287kは、隣接する前部分7280kおよび後部分7282kと同じ壁厚さを有する。いくつかの実施形態では、支柱7287kは、隣接する前部分7280kおよび後部分7282kの壁厚さとは異なる壁厚さを有することができる。たとえば、支柱7287kは、隣接する前部分7280kおよび後部分7282より大きいかまたは小さい壁厚さを有することができる。いくつかの実施形態では、鼻下窓7285kの壁厚さは、鼻下窓7285kを横切って変化することができる。たとえば、鼻下窓7285kの壁厚さは、鼻下窓7285kの長さにわたって徐々に増大することができ、それにより、支柱7287kに隣接する鼻下窓7285kの領域は、支柱7287と同じ壁厚さを有する。したがって、鼻下窓7285kと支柱7287kとの間の壁厚さの遷移は、図91の実施形態に示すような階段状よりむしろ、底壁7216kの長さにわたって漸進的であり得る。図示する実施形態は3つの鼻下窓7285kを有する。しかしながら、幾つかの実施形態は、4つ以上の鼻下窓7285kを有することができる。さらに、図示する実施形態の支柱7287kは、およそ一定の幅である(たとえば、シール114kの前壁7212kに隣接する支柱7287kの寸法は、シール114kの後壁7202kに隣接する支柱7287kの寸法とおよそ同じである)。いくつかの実施形態では、支柱7287kの幅は、およそ一定のままであり得る。たとえば、シール114kの前壁7212kに隣接する支柱7287kの寸法は、シール114kの後壁7202kに隣接する支柱7287kの寸法より小さくすることができる(たとえば、支柱7287kの幅は、シール114kの底壁7216kに沿ってシール114kの前壁7212kから後壁7202kに移るときに増大する)。いくつかの実施形態では、反対の場合も当てはまり得る(たとえば、支柱7287kの幅は、シール114kの底壁7216kに沿ってシール114kの前壁7212kから後壁7202kに移るときに低減する)。
図55に関して上述したように、使用時にシール114に圧力がかけられているとき、シール114に構造を提供するのに役立つコネクタ7222に、シール114を取り付けることができる。さらに、コネクタ7222は、マスク112のフレーム116にシール114を接続する手段を提供することができる。図72に示すように、コネクタ7222は、前フランジ7224および後フランジ7226を含むことができる。前フランジ7224および後フランジ7226は、それらの間にシール114のコネクタ保持構造7262を保持する、協働する構造を含むことができる。
図92A〜図92Gは、図75に示す前フランジ7224eの実施形態の異なる図を示す。前フランジ7224eは、後の異なる記述を除き、前フランジ7224と同様である。前フランジ7224eの特徴を、前フランジ7224または本明細書で考察する他の任意の実施形態と組み合わせるかまたはそれに含めることができる。図92Aは、前フランジ7224eの正面斜視図を示す。図92Bは、図92Aに示す前フランジ7224eの背面斜視図を示す。
図92Aに示すように、前フランジ7224eは、前面7350eと、後面7352eと、中心開口部7250eと、中心開口部7250eから離れるように近位側にかつ横方向に延在するサイドアーム7252eとを含むことができる。図示する実施形態では、前フランジ7224eは、前フランジ7224eの矢状面に対して対称である。図98Bに示すように、前フランジ7224eは、第1クリップ保持突起7354eおよび第2クリップ保持突起7356eを含むことができる。図示する実施形態では、第1クリップ保持突起7354eおよび第2クリップ保持突起7356eは、半円形状を有し、前フランジ7224eの中心開口部7250eに隣接して後面7352eに位置する。第1クリップ保持突起7354eは、第2クリップ保持突起7356aから垂直に間隔を空けて配置されている。サイドアーム7252eの後面7352eは、シール114eの凹状部分7258eと協働するように構成されている。図示するように、サイドアーム7252eの各々は、中心開口部7250eから離れて近位側に延在する際にわずかにねじれている。サイドアーム7252eのねじれは、シール114eの凹状部分7258eの輪郭と一致するように構成されている。上述したように、前フランジ7224eのサイドアーム7252eは、シール114eに対して剛性と構造的完全性の一形態とを提供するように作用する。
図92Cは、前フランジ7224eの正面図である。図92Dは、前フランジ7224eの左側面図である。図92Eは、前フランジ7224eの背面図である。図92Eに示すように、前フランジ7224eは、前フランジ7224eの中心開口部7250eを包囲するリム360eを含むことができる。図92Fは、前フランジ7224eの上面図である。図92Gは、前フランジ7224eの底面図である。
図93A〜図93Gは、後フランジ7226eの実施形態の異なる図を示す。後フランジ7226eは、後の異なる記述を除き、後フランジ7226と同様である。後フランジ7226eの特徴を、後フランジ7226または本明細書で考察する他の任意の実施形態と組み合わせるかまたはそれに含めることができる。図93Aは、後フランジ7226eの正面斜視図を示す。図93Bは、図93Aに示す後フランジ7226eの背面斜視図を示す。
図93Aおよび図93Bを参照すると、後フランジ7226eは、カラー7362eと、第1クリップ保持凹部7364eと、第2クリップ保持凹部7336eと、複数の位置決め機構7368eと、複数のフレーム保持部材7370eと、シール114eを固定するためのリム7372eとを含むことができる。図示する実施形態では、位置決め機構7368eは同様のサイズである。しかしながら、これはそうである必要はない。いくつかの実施形態では、位置決め機構7368eは、互いに異なる形状である。いくつかの実施形態では、一特定機構7368eは、製造に使用される材料を低減させるように、互いに異なる形状とすることができる。第1クリップ保持凹部7364eおよび第2クリップ保持凹部7336eは、第1クリップ保持突起7354eおよび第2クリップ保持突起7356eそれぞれと協働して、前フランジ7224eおよび後フランジ7226eが、前フランジ7224eと後フランジ7226eとの間の正確な間隔で位置合わせされかつ合わせて固定されるのを可能にするように適合される。そして、前フランジ7224eおよび後フランジ7226eを互いに溶接することができる。いくつかの実施形態では、前フランジ7224eに対する後フランジ7226eの反転または上下逆の位置決めを防止するように、第1クリップ保持突起7354eは第2クリップ保持突起7356eとはサイズが異なる。
クリップ保持突起および凹部のうちの1つまたは複数の向きを反転させて、突起のうちの1つまたは複数が後フランジ7226eに配置され、凹部のうちの1つまたは複数が前フランジ7224eに配置されるようにすることができる。いくつかの実施形態では、後フランジ7226eが、保持凹部の代わりに保持突起を含むことができ、前フランジ7224eが協働する保持凹部を含むことができる。いくつかの変形では、前フランジ7224eおよび7226eを固定するために、2つ未満の対応する凹部および突起があり得る。
フレーム保持部材7370eにより、押込みまたは締まり嵌めシステムを介してコネクタ7222eおよびシール114eにフレーム116(図55に示す)を固定することができる。前フランジ7224eおよび後フランジ7226eを合わせて閉鎖することができ、それにより、それらは、後述するように、コネクタ7222e内にシール114eのコネクタ保持構造7262eを固定する。少なくとも1つの実施形態では、後フランジ7226eは1つのフレーム保持部材7370eのみを含むことができる。いくつかの実施形態では、後フランジ7226eは、3つ以上のフレーム保持部材7370eを含むことができる。
位置決め機構7368eは、完成したシール114eおよびフレーム116の製造に役立つ。位置決め機構7368eは、シール114eのガス入口アパーチャ7175eの外周部に隣接する対応する凹部内に嵌まる。これらの協働する特徴の存在により、後フランジ7226eおよびシール114eを互いに容易に位置合せすることができる。少なくとも1つの実施形態では、後フランジ7226eは2つ以下の位置決め機構7368eを含むことができる。いくつかの実施形態では、後フランジ7226eは、4つ以上の位置決め機構7368eを含むことができる。
少なくとも1つの実施形態では、後フランジ7226e、シール114eおよび前フランジ7224eを互いに固定した後、前フランジ7224eに後フランジ7226eを接着することができ、それにより、コネクタ7222eおよびシール114eの構成は実質的に分解が困難になる。任意の適切な手段(たとえば、RF溶接、接着接合等)により、後フランジ7226eおよび前フランジ7224eを互いに接合することができる。
図93Cは、後フランジ7226eの正面図である。図93Dは、後フランジ7226eの左側面図である。図93Eは、後フランジ7226eの背面図である。図93Fは、後フランジ7226eの上面図である。図93Gは、後フランジ7226eの底面図である。
図94は、後フランジ7226eに取り付けられた前フランジ7224eの背面斜視図を示す。図示する実施形態では、コネクタ7222eは、前フランジ7224eおよび後フランジ7226eを組み立てることによって形成される。図94にはシール114eは図示されていない。
図95は、組み立てられたシール114eおよびコネクタ7222eの断面の左側面図を示す。断面は、図65A〜図65Cおよび図84に関して上述した矢状面である。図95に示すように、シール114eのコネクタ保持構造7262eは、コネクタ7222eがシール114eに組み付けられるとき、前フランジ7224eと後フランジ7226eとの間に固定される。
図96は、使用者の矢状面に対して平行な面におけるシール114mの実施形態の拡大断面を示す。図示する実施形態では、前フランジ7224mおよび後フランジ7226mは、締まり嵌めを介してシール114mのコネクタ保持構造7262mを固定するように、互いに嵌まる。その結果、使用者は、要求に応じて、シール114m、前フランジ7224mおよび後フランジ7226mを分解することができる。
図97は、シール114n、前フランジ7224nおよび後フランジ7226nの実施形態の断面を示す。図示する実施形態では、後フランジ7226nは、溶接部7380nによって示すように、前フランジ7224nに溶接される。コネクタ7222nは、通常の使用時にいずれのプラスチック部分も破損する可能性がないように組み立てられるように設計されている。これにより、プラスチック構成要素が破損して吸引される危険が低減する。溶接部7380nはこれに役立ち、それは、シール114nからコネクタ7222nを分離するためには、コネクタ7222nを破壊しなければならないためである。後フランジ7226nは、上述したように、締まり嵌め7382nがシール114nとともに形成されるようなサイズである。シール114nは、締まり嵌め7382nの指示箇所で圧縮され、締まり嵌めを形成する。この締まり嵌めは、異物が装置の裂け目にはさまるのを防止するのに有益である。図97に示す溶接部7380nは、「せん断溶接部(shear weld)」であり得る。
図98は、シール114p、前フランジ7224pおよび後フランジ7226pの実施形態の断面を示す。後フランジ7226pは前フランジ7224pに溶接されるが、図示する実施形態では溶接部7380は「表溶接部(face weld)」である。
図99は、シール114q、前フランジ7224qおよび後フランジ7226qの実施形態の断面を示す。後フランジ7226qは前フランジ7224qに溶接されるが、溶接部7380qは図示するように構成されている。図示する実施形態では、溶接部7380qは「せん断溶接部」である。
図96および図97に示すコネクタ7222の利点は、前フランジ7224の中心開口部7250を通って流れるガスが、後フランジ7226の棚状部に接することなくシール114の中空内部に出入りすることができるということである。対照的に、図98および図99に示すコネクタ7222では、前フランジ7224の中心開口部7250を通って流れるガスは、溶接部7380の付近で前フランジ7224と後フランジ7226との間に形成された棚状部または間隙と接することになる。
別段文脈が明確に必要としない限り、明細書および特許請求の範囲を通して、「備える」、「含む」(「comprise」、「comprising」)等の用語は、排他的なまたは網羅的な意味とは対照的に包括的な意味で、すなわち、「限定されないが、〜を含む」という意味で解釈されるべきである。特に、「できる」、「可能性がある」、「あり得る」(「can」、「could」、「might」または「may」)、「たとえば」等の条件付きの文言は、具体的に別段の定めのない限り、または使用される文脈内で他の意味で理解されない限り、概して、いくつかの実施形態は、いくつかの特徴、要素および/または状態を含むが、他の実施形態は含まないということを意味するように意図されている。したがって、こうした条件付きの文言は、概して、特徴、要素および/または状態が、1つまたは複数の実施形態に対して何らかの形で必要とされること、または、1つもしくは複数の実施形態が、著者の入力または入力促進があってもなくても、これらの特徴、要素および/または状態が任意の特定の実施形態に含まれるかまたはそこで実行されるべきであるか否かを判断するためのロジックを必然的に含むことを、意味するようには意図されていない。
「複数」という用語は、項目の2つ以上を指す。量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴の列挙は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状または他の特徴の前に「約」または「およそ」という用語があるかのように解釈されるべきである。「約」または「およそ」という用語は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴が、厳密であることが必須ではなく、許容可能な公差、変換係数、丸め、測定誤差等および当業者であれば既知である他の要素を反映して、要求に応じて近似されかつ/またはより大きいかもしくは小さい場合があることを意味する。量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴の列挙は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴の前に「実質的に」という用語があるかのようにも解釈されるべきである。「実質的に」という用語は、列挙された特徴、パラメータまたは値が厳密に達成されることが必須ではなく、たとえば、公差、測定誤差、測定精度限界および当業者であれば既知である他の要素を含む偏差または変動が、その特徴が提供するように意図された効果を排除しない量で発生する可能性があることを意味する。
数値データは、本明細書では、範囲形式で表されまたは提示されている場合がある。範囲形式は、単に便宜上および明確にするために使用され、したがって、範囲の限界として明示的に列挙された数値のみを含むのではなく、その範囲内に包含される個々の数値または部分範囲のすべてを、各数値および部分範囲が明示的に列挙されているかのように含むようにも柔軟に解釈されるべきである。例示として、「1〜5」という数値範囲は、約1〜約5という明示的に列挙された値のみを含むように解釈されるべきではなく、示された範囲内の個々の値および部分範囲も含むようにも解釈されるべきである。したがって、この数値範囲には、2、3および4等の個々の値、ならびに「1〜3」、「2〜4」および「3〜5」等の部分範囲が含まれる。この同じ原理は、1つの数値のみを列挙する範囲(たとえば、「1より大きい」)にも適用され、記載されている範囲または特徴の広さに関わらず適用されるべきである。
複数の項目が、便宜上共通のリストに提示されている場合がある。しかしながら、これらのリストは、リストの各要素が別個のかつ一意の要素として個々に識別されているかのように解釈されるべきである。したがって、こうしたリストのいかなる個々の要素も、反対の指示がなければ、共通のグループにおけるそれらの提示にのみ基づいて、同じリストの他の任意の要素の事実上の均等物として解釈されるべきではない。さらに、「および」および「または」という用語が項目のリストとともに使用される場合、列挙された項目のうちの任意の1つまたは複数が単独でまたは他の列挙された項目と組み合わせて使用することができるという意味で、それらは広く解釈されるべきである。「別法として」という用語は、2つ以上の代替物の選択を指し、文脈において明確な別段の指示がない限り、それらの列挙された代替物のみに、または一度に、列挙された代替物のうちの1つにのみ限定するようには意図されていない。
本明細書におけるいかなる先行技術への言及も、その先行技術が、世界中のいかなる国においても努力傾注分野における共通の一般知識の一部を形成するという認識またはいかなる形態の示唆でもなく、かつそのように解釈されるべきではない。
本発明はまた、本出願の明細書において言及されまたは示される部品、要素および特徴に、前記部品、要素又は特徴のうちの2つ以上のありとあらゆる組合せにおいて個々にまたはまとめて存在するように広く言うことも可能である。
上述した記載において、既知の均等物を有する完全体または構成要素について言及したが、それらの完全体は、本明細書において、個々に示されているかのように組み込まれている。
本発明はまた、本出願の明細書において個々にまたはまとめて言及するかまたは示す部分、要素および特徴に(前記部分、要素または特徴のうちの2つ以上の任意のまたはすべての組合せで)あると広義に言うことも可能である。
本明細書に記載した現時点で好ましい実施形態に対するさまざまな変形および変更は、当業者であれば明らかとなるであろうということが留意されるべきである。こうした変形および変更は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくかつその付随する利益を減ずることなく行うことができる。たとえば、さまざまな構成要素は、要求に応じて再配置することができる。したがって、こうした変形および変更は本発明の範囲内に含まれることが意図されている。さらに、特徴、態様および利点のすべてが必ずしも本発明を実施するために必要であるとは限らない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるように意図されている。