システム、構成要素ならびに組立および製造方法の実施形態を、以下、添付図面を参照して説明し、図面では、同様の符号は、全体を通して同様のまたは類似の要素を示す。いくつかの実施形態、例および説明を下記に開示するが、当業者には、本明細書で説明する本発明は、具体的に開示した実施形態、例および説明を逸脱し、かつ本発明の他の使用法ならびに明らかな修正形態およびその均等物を含み得ることを理解されたい。本明細書で提示される説明において使用される用語法は、単に本発明のいくつかの具体的な実施形態の詳細な説明と併せて使用されるため、なんら限定または制限するものであると解釈されるものではない。さらに、本発明の実施形態は、いくつかの新規の特徴を含むことができ、および単一の特徴が、その所望の特性について単独でその要因となるものではなく、または本明細書で説明する本発明を実施するために必須なものでもない。
ある種の用語法は、参照するためにのみ以下の説明で使用され得るため、限定を意図するものではない。例えば、「上」および「下」などの用語は、図面における言及される方向を指す。「前」、「後」、「左」、「右」、「後方」および「側」などの用語は、検討中の構成要素または要素を説明する本文および関連図面を参照することにより明らかにされる、一貫しているが任意の座標系内での構成要素または要素の部分の向きおよび/または位置を説明する。例えば、文脈によって表わされ得るように、用語「前」および/または前方は、本明細書で説明するようなマスクアセンブリが使用者によって装用されるとき、使用者の顔に対して比較的または完全に遠位に位置決めされる、本明細書で説明する構成要素に対して使用され得る。文脈によって表わされ得るように、用語「後方」および/または「後」は、本明細書で説明するようなマスクアセンブリが使用者によって装用されるとき、使用者の顔に対して比較的または完全に近位に位置決めされる、本明細書で説明する構成要素および/またはマスクアセンブリの前方または前にある構成要素に対して使用され得る。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、別々の構成要素を説明するために使用され得る。そのような用語法は、具体的に上述した語、その派生語および同様に重要な語を含み得る。
本明細書で説明する実施形態の1つ以上は、フェイスマスクで経験され得る様々な顔(例えば、鼻)の幾何学的形状の密封および適合の課題に取り組む。特に、実施形態の少なくともいくつかは、使用者の鼻の鼻梁の下を、および外鼻孔の周りを密封する患者用インターフェース、例えばフェイスマスクに関する。しかしながら、本明細書で開示する実施形態は、他のフルフェイスマスク(例えば、使用者の鼻の鼻梁を部分的に覆うおよび/または密封するものなど)にも適合され得る。
本明細書で説明する実施形態の1つ以上は、様々な顔の幾何学的形状において、鼻下型のシールによる満足のいくシールを生じるという課題に対処する。鼻梁と接触する従来の鼻マスクまたはフルフェイスマスクと比べて、使用者の顔での設置面積が削減された鼻下型の鼻マスクまたは鼻-口複合型マスクは、使用者の顔とのシールを維持することをより困難にし、かつ様々な顔の幾何学的形状に適合するように構成され得る。鼻の周りおよびその下方での密封性には、使用者毎の顔の幾何学的形状に見られるばらつきに起因する課題が生じ得る。本明細書で説明する実施形態の1つ以上は、例えば、特定の使用者での装着に応答してまたはマスクシール内の圧力に応答してマスクシールの鼻部分を拡張できるようにする。いくつかの構成では、マスクシールの鼻部分は、幅の増加に対する抵抗を比較的低くできるように構成され得る。そのような配置構成は、単一のマスクシールが、比較的細い鼻を有する使用者および比較的幅広の鼻を有する使用者との満足のいくシールを生じることができるようにする。例えば、比較的細い鼻を有する使用者に使用されるとき、鼻部分の幅は、拡張しないかもしくは幅が広くならなくてもよく、またはわずかにのみ拡張するかもしくは幅が広くなり得る。鼻部分の幅は、比較的幅広の鼻を有する使用者に使用されるとき、著しくまたは最大限まで拡張するかまたは幅が広くなり得る。しかしながら、少なくともいくつかの構成では、拡張されるときでも、鼻部分は、使用者の鼻に不快なレベルの力を加えない。そのような配置構成は、有利には、使用者の顔とマスクシールとの間に満足のいくシールを維持し得る。
図1~75は、使用者の顔上での位置および使用者の顔から離れた位置の両方にあるマスクアセンブリ2100およびその構成要素を示す。図示のマスクアセンブリ2100は、鼻および口複合型マスクであり、本明細書では鼻-口マスクと称し得る。図示のマスクアセンブリ2100は、使用者の鼻の下側を、鼻に対して横方向に延在する顔の一部に沿ってかつ使用者の口の周りを密封するように設計される。マスクアセンブリ2100は、有利には、使用者の鼻の鼻梁との接触を必要としない。図示の構成では、マスクアセンブリ2100は、使用者の鼻の鼻梁の上側にわたって延在しない。より詳細には、図示のマスクアセンブリ2100は、使用者の鼻の鼻梁に接触しない。さらにより詳細には、図示のアセンブリ2100は、使用者の鼻の鼻梁の前向きの部分と接触しない。いくつかの構成では、アセンブリ2100は、使用者の眼の下縁に沿って延在するほぼ水平の平面よりも垂直方向に高い領域において、顔と接触しない。マスクアセンブリ2100は、使用者の鼻尖の上方に延在してもまたはしなくてもよい。そのため、いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100は、鼻尖を覆う。いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100のシールは鼻尖を覆う。いくつかの構成では、図示のマスクアセンブリ2100は、好ましくは、使用者の鼻尖を覆い隠さない。いくつかの構成では、またはいくつかの顔の幾何学的形状に従って、使用者の鼻尖は、マスクアセンブリ2100の隣接部分の上方に延在する。
図示の通り、マスクアセンブリ2100は、好ましくは、鼻孔の周りに丸みを帯びた隆起を形成するように広がる鼻翼または小鼻の周りに延在しかつその上側を密封するように適合される。図示のマスクアセンブリ2100は、鼻柱(columella)と呼ばれることもある鼻中隔の肉付きのよい外側端部の一部または全体を含み得る、鼻孔への開口部を画成する表面の周りを密封するように適合される。いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100は、上方に延在して、使用者の鼻の背部の左および右の側壁の少なくとも一部に沿って密封するように適合される。いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100は、使用者の鼻の鼻梁の領域まで上方には延在せずに、背部の左および右の側壁の少なくとも一部に沿って、上方に延在するように適合される。いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100の主密封面は、使用者の鼻の下面と、場合により上唇および/または鼻の下面と上唇との間の移行領域とに接触する。マスクの副密封面は、使用者の鼻の側面と、場合により鼻に近い位置にある頬とに接触し得る。そのような主および副密封面は、全ての使用者の顔には接触しないことがあり得る。しかしながら、そのような配置構成は、比較的広範囲の顔の幾何学的形状との好適な密封をもたらし得る。マスクアセンブリ2100は、好ましくは、使用者の口の少なくとも一部の周りも密封する。マスクアセンブリ2100は、使用者の口と鼻との間を密封するように適合されてもまたはされなくてもよい。
図示の通り、マスクアセンブリ2100は、例えば、ベース、ハウジングまたはマスクシェル2102などのマスク支持体を含む(例えば、図4を参照されたい)。マスクシールまたはクッション2104は、ハウジング2102に取り付けられ、それにより、ハウジング2102がマスクシール2104にある程度の量の支持をもたらし得る。しかしながら、他の構成では、マスクシール2104は、支持体を含まなくてもよく、および関連のインターフェースアセンブリの別の構成要素に直接組み立てられるように適合され得る。いくつかの構成では、ハウジング2102は、図示のハウジングよりも実質的に小さいことができる。例えば、ハウジング2102は、マスクアセンブリ2100を別の構成要素、例えばフレームおよび/または導管コネクタ(例えば、エルボー)に取り付けることができるようにする開口部を画成でき、およびハウジング2102は、マスクアセンブリ2100の他の部分に直接的な支持をもたらすことなく、開口部に局所化され得る。
マスクアセンブリ2100は、任意の好適な配置構成のヘッドストラップまたはヘッドギア2180に接続できるようにするフレーム2178と係合し得るか、または他の方法でそれによって支持され得る。マスクアセンブリ2100は、フレーム2178に調整して固定されて、アセンブリを正しい向きにのみすることを可能にする。いくつかの構成では、ヘッドストラップまたはヘッドギア2180は、マスクアセンブリ2100に直接結合され、およびフレーム2178は、他の目的のために使用され得るか、または省略され得る。導管コネクタ2106がまた、ハウジング2102、フレーム2178に取り付けられ得るか、または他の方法で、マスクアセンブリ2100の内部空間に対して支持され、かつそれと連通するように適合され得る。同時に、フレーム2178およびヘッドギア2180は、マスクアセンブリ2100を、使用者の顔上で適所に支持し得る。まとめて、マスクアセンブリ2100、フレーム2178およびヘッドギア2180は、インターフェースアセンブリと呼ばれ得る。マスクアセンブリ2100またはフレーム2178と組み合わせたマスクアセンブリ2100は、インターフェースと呼ばれ得る。
図示の導管コネクタ2106は、限定されるものではないが、本出願の他の箇所で説明されるいずれかの方法を含む任意の好適な方法で、フレーム2178および/またはハウジング2102に接続され得る。例えば、限定されるものではないが、コネクタ2106がハウジング2102に接続され得、それにより、コネクタ2106がハウジング2102に対して単軸の周りでまたは複数の軸の周りで旋回、回動また回転できる。いくつの構成では、コネクタ2106は、例えば限定されるものではないが、他の部分を画成するフレーム2178および/またはハウジング2102によって玉継手の一部を画成し得る。玉継手は、任意の好適な構成を有し得る。コネクタ2106は、マスクアセンブリ2100の内部に加圧呼吸ガスを供給するためのガス導管、例えば供給導管などに接続されることを容易にする。場合により、コネクタ2106とガス導管との間の相対的な回転を可能にするスイベル結合または回転結合を含み得る任意の好適なコネクタ2106が使用され得る。
図示の構成では、コネクタ2106は、例えば限定されるものではないがポリカーボネートエルボーなど、通気口を含むエルボーを含む。図示の配置構成では、通気口は、バイアス流れ孔2110を含む。しかしながら、通気口は、スロットなどの他の幾何学的形状もしくは配置構成または例えば構成要素間の制御式の漏れ口を含み得る。通気口は、騒音および/または隙間風を低減させる拡散材料も含み得る。バイアス流れ孔2110は、オリフィスの集合であり、これは、使用者によって呼息された二酸化炭素を再呼吸する可能性を低減させるために、排気しかつCO2を流すように構成される。もっぱらコネクタ2106上にあるバイアス流れ孔2110を示すが、いくつかの構成では、バイアス流れ孔2110は、ハウジング2102、マスクシール2104、またはコネクタ2106、ハウジング2102およびシール2104のいずれかの組み合わせ、またはインターフェースアセンブリまたは関連の呼吸回路のいずれかの他の構成要素に設けられる。バイアス流れ孔2110は、任意の好適な横断面を有することができ、かつシリンダー状の砂時計形状にされる、両方向にテーパが付けられる、完全にまたは部分的にテーパが付けられる、完全にまたは部分的にシリンダー状で、横断面を変化させるような外形にされるなどであり得る。
ハウジング2102は、概してマスクアセンブリ2100に、およびより具体的にはマスクシール2104に、ある種の支持構造を提供する。ハウジング2102は、任意の好適な材料から形成され得る。いくつかの構成では、ハウジング2102は、かなり硬質の材料から形成される。いくつかの構成では、ハウジング2102は、ポリカーボネート材料などのプラスチック材料から形成される。いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100は、ハウジングから分離されるがそれに取り付けることができるマスクシールクリップを含むマスクシールを含み得る。そのような構成では、マスクシールクリップは、マスクシール2104をハウジング2102に接続する。そのような構成では、マスクシールおよびマスクシールクリップは、別々に形成されて、一緒に固定され得るか、またはマスクシールおよびマスクシールクリップは、単一の構成要素に組み込まれ得る。いくつかの構成では、マスクシールは、マスクシールクリップ上にオーバーモールドされ得、およびいくつかの構成では、マスクシール2104は、ハウジング2102上に直接オーバーモールドされ得、これは、例えば、化学的および/または機械的オーバーモールディングを含み得る。
いくつかの構成では、ハウジング2102は、マスクアセンブリ2100の前方壁のかなりの部分を含む。そのような配置構成は、マスクシール2104に有利なレベルの支持をもたらす。例えば、ハウジング2102は、マスクアセンブリ2100の前方壁の口部分のかなりの部分を含む。いくつかの構成では、ハウジング2102は、全体的に、マスクアセンブリ2100の口部分に制限され、および少なくとも影響を与える程度には、マスクアセンブリ2100の鼻部分に延在しない。そのような配置構成は、マスクシール2104に支持をもたらし得る一方、有利には、マスクシール2104の鼻部分の動きまたは変形を可能にする。他の配置構成では、ハウジング2102は、必要に応じて鼻部分に追加的な支持体を提供するように鼻部分に延在し得る。図示の構成では、ハウジング2102は、中心部分2112から対向する側部部分2116の方に後方に延びる。中心部分2112は、コネクタ2106を受け入れるためのアパーチャ2114を含む。ハウジング2102は、中心部分2112および対向する側部部分2116のあらゆる場所で、全体的にまたは実質的に一定の高さを有し得る。他の配置構成では、ハウジング2102は、マスクシール2104の前部の形状を全体的に模倣する形状を形成することなどにより、高さが変動し得る。ハウジング2102の高さは、マスクシール2104の口部分の高さに実質的に等しいことができる。ハウジング2102の幅は、マスクアセンブリ2100の口部分の全幅の少なくとも約4分の3など、マスクアセンブリ2100の口部分の全幅のかなりの部分を含み得る。ハウジング2102のそのような配置構成は、マスクシール2104の中心および横方向部分を補強し得る。いくつかの構成では、ハウジング2102は、例えば、環状支持リングまたはフレームなど、最小限であり得る。
マスクシール2104は、使用者の顔に対して密封するように設計される。マスクシール2104は、好ましくは、例えば限定されるものではないが、シリコーンなどの軟質材料で形成される。いくつかの構成では、マスクシール2104の少なくとも複数の部分が、使用者の快適さを向上するためにテクスチャー加工され得る。例えば、いくつかの構成では、図示のマスクシール2104を形成するために使用される型の少なくとも複数の部分が、少なくとも使用者の皮膚に接触するマスクシール2104の領域に表面テクスチャーをもたらすために、ビードブラストされ得る。マスクシール2104の1つ以上の表面をテクスチャー加工する他の技術が使用され得る。いくつかの構成では、表面テクスチャー加工を回避し、かつマスクシール2104の少なくとも顔に接触する面に滑らかな表面テクスチャーをもたらし、これにより、使用者の顔上でのマスクシール2104のグリップ力を向上させかつ密封特徴を改善し得ることが望ましいことがあり得る。
上述の通り、図示のマスクシール2104は、鼻-口マスクシールを含み、そのため、少なくとも1つの口開口部2122および少なくとも1つの鼻開口部2124を含む。いくつかの構成では、マスクシール2104は、口-鼻複合型開口部を含み得る。いくつかの構成では、マスクシール2104は、2つ以上の鼻開口部2124を含み得る。いくつかの構成では、マスクシール2104は、例えばピロー、プロングなどの上部構造内に画成された鼻開口部2124を含み得る。いくつかの構成では、鼻開口部2124は、マスクシール2104のベース構造にオーバーモールドされ得るかまたは他の方法で固定され得る鼻用クッションまたはインサートによって画成され得る。そのような配置構成の例は、本出願人の公報国際公開第2014/062070号に開示されており、その全体を参照により本明細書に援用する。
少なくとも1つの口開口部2122および少なくとも1つの鼻開口部2124は、好ましくは、マスクアセンブリ2100内に画成される単一チャンバー2125と連通する。図示のマスクアセンブリ2100のチャンバー2125は、ハウジング2102およびマスクシール2104によって少なくとも部分的に画成される。少なくとも1つの口開口部2122は、コネクタ2106を受け入れるかまたはそれと連通するアパーチャ2114に実質的に対向する。少なくとも1つの鼻開口部2124は、少なくとも1つの口開口部2122の垂直に上にあり得る。少なくとも1つの鼻開口部2124は、マスクアセンブリ2100の前後方向において、コネクタ2106のためのアパーチャ2114と、少なくとも1つの口開口部2122との間に位置決めされ得る。少なくとも1つの鼻開口部は、垂直に対して傾斜している軸を有し、かついくつかの配置構成では全体的にコネクタ2106のためのアパーチャ2114を通って延在し得る。
マスクシール2104は、好ましくは、マスクシール2104の中心部分の上部表面2130(例えば、図7を参照されたい)の上方へ上側に延在するパドル2126の対を含む。上部表面2130は、前後方向に、マスクシール2104の鼻表面の中心面に沿って存在する線を画成し得る。そのような線は、全体的に、使用者の顔から離れる方向に、鼻中隔に沿って延在する。パドル2126は、外鼻孔と並行に、およびいくつかの構成では外鼻孔の上方へ上側に延在するように構成される。パドル2126は、外鼻孔の縁および/または鼻の側面に接触し得る。パドル2126またはパドル2126間のマスクシール2104の複数の部分は、使用者の鼻尖を覆ってもまたは覆わなくてもよい。本明細書で説明するように、好ましくは、マスクシール2104は、使用者の鼻の鼻梁に接触しない。
いくつかの構成では、パドル2126は、それぞれエアポケットを含み、このエアポケットは、コネクタ2106から少なくとも1つの鼻開口部2124および少なくとも1つの口開口部2122までマスクアセンブリ2100を通る空気経路と直接流体連通する。パドル2126は、マスクシール2104内の圧力の上昇に応答して体積が拡張し、かつ/または様々な顔および鼻の幾何学的形状に適合するように内側に曲がって、使用者の顔との密封接触を生じることを支援するように構成され得る。パドル2126の拡張は、特に使用者の鼻でのおよびその周りの様々な外形に沿って使用者の顔に対する密封を支援し得る。パドル2126の内側の曲りにより、マスクシール2104の材料をあまり抑制せずにまたはあまり伸張させずに、中心部分(例えば、上部表面2130)を下方に動かすようにできるため、マスクシール2104は、様々な鼻の幾何学形状により良好に一致できる。同様に、下記でより詳細に説明するように、支持構造2163のカットアウト領域2202は、有利には、マスクシール2104内の圧力の上昇に応答して、マスクシールが使用者の顔との密封接触を維持することを可能にし得る。
上部表面2130の上方のパドル2126の高さは、使用者の顔でのマスクシール2104の安定性(例えば、垂直安定性)と、ある範囲の鼻の幾何学的形状に適合できることまたはパドル2126による視覚的な崩壊の減少との間のバランスを望ましくするように選択され得る。概して、より高いパドル2126は、マスクアセンブリ2100の追加的な垂直安定性をもたらす傾向を有する一方、より低いパドル2126は、広範な使用者により良好に適合し、あまり視覚的な崩壊を生じない傾向を有する。いくつかの構成では、パドル高さ2126は、約10mm~約30mmまたは約15mm~約25mmである。いくつかの構成では、パドル高さ2126は、約15mm~約22mmまたは約18mm~約20mmであり、上述の範囲内の任意の値または部分範囲を含む。いくつかの構成では、パドル高さは約18.5mmである。
マスクシール2104は、パドル2126のための支持構造または支持体2163も含むことができ、これらの支持体は、マスクシール2104が使用者によって装用されるとき、パドル2126の形状を保持するための機械的剛性および構造をもたらすサスペンション部材またはバネの形態であり得る。支持体2163は、シール材料の厚みのある領域を含み得る。支持体2163は、好ましくは、パドル2126の後方または使用者に接触する面から、パドル2126の前方の面の方にまたはそこまで力を伝達するようなサイズにされ、形状にされ、かつ/または他の方法でそのように構成される。いくつかの構成では、インターフェースは、パドル2126のための支持部分またはカバーを含むことができ、および支持体2163は、パドル2126の後方の面から、支持部分またはカバーに接触または対面するパドル2126またはマスクシール2104の前方の面または他の部分まで力を伝達し得る。いくつかの構成では、支持体2163は、パドル2126の後方の面から、マスクシール2104の別の支持部分(例えば、ハウジング2102)またはインターフェースの方にまたはそこまで力を伝達し得る。支持体2163は、パドル2126またはマスクシール2104の他の関連のまたは隣接する部分が潰れるのに抵抗するかまたはそれを防止して、装着を容易にし、かつ加えられた力(例えば、ヘッドギアの力)に応答してなど、使用者にフィードバックを提供し得る。いくつかの構成では、支持体2163は、有意な内部ガス圧がない場合、パドル2126またはマスクシール2104の他の関連のまたは隣接する部分が潰れるのに抵抗するかまたはそれを防止し得る。
支持体2163は、少なくとも、通常の使用中に経験する力に応答して、マスクシール2104のパドル2126の形状を維持することを促進し得、および/またはマスクシール2104の後壁(顔に接触する面を画成する)とマスクシール2104の前壁との間の分離を維持することを促進し得る。さらに、支持体2163は、鼻領域または鼻シール部分2168に支持をもたらし得る。特に、支持体2163は、鼻シール部分2168および/または前面上部2150に構造を提供し、かつそれらの折りじわ、しわまたは潰れを阻止または防止し得る。上述の通り、鼻領域2168および/または前面上部2150は、好ましくは、比較的薄く、マスクシール2104のこれらの部分が使用者の鼻に一致できるようにする。比較的薄い鼻領域2168および/または前面上部2150は、拡張して使用者の鼻の周りを密封し得る。使用者が使用者の鼻をマスクアセンブリ2100に係合するとき、支持体2163は、比較的薄い鼻シール部分2168および/または前面上部2150に隣接してまたはそれらの近くにシール2104の硬質部分または要素を提供して、潰れを阻止または防止する。後面上部2156は、鼻領域2168および/または前面上部2150の潰れを防止することを支援し得る。
いくつかの構成では、支持体2163は、使用中にパドル2126の顔に接触する部分にしわまたは折りじわが形成される可能性を低減させる一方、上述のように、横方向内側部分を実用的な制限内で必要に応じて可能な限り薄くできるようにするのに役立つ。支持体2163は、パドル2126の潰れを阻止もしくは防止するか、またはパドル2126の所望の形状を維持することを支援し得る。例えば、支持体2163は、パドル2126の所望の前後形状および/またはパドル2126の横方向または左右形状を維持することを支援し得る。提供される支持レベルは、異なる方向で異なり得る。いくつかの構成では、支持体2163は、シール材料とは別個の部分または別個の構成要素として形成でき、かつ同じまたは異なる材料であり得る。そのような別個の支持体2163は、必要に応じてパドル2126またはマスクシール2104の他の部分に結合され得る。本明細書で開示する支持体2163は、特に、鼻マスクおよび鼻-口複合型マスクの両方を含む鼻下型のマスクアセンブリにおいて有用であり得る。しかしながら、支持体2163は、例えば、限定されるものではないが、使用者の鼻の鼻梁を覆うか、それと接触するかもしくはそれを密封し、かつ/またはT字形部片もしくは他のタイプの額支持体を含むものを含め、他のタイプのマスクアセンブリまたはインターフェースでも用いられ得る。支持体2163は、潰れに対する支持および/または過拡張に対する支持が望まれ得るインターフェースのいずれかの箇所で用いられ得るか、またはそこで使用するように修正され得る。そのような個所は、使用者の鼻と接触またはそれと一緒に延在するシールの部分にまたはその近くにあり得るか、または他の箇所にあり得る。
図示の配置構成では、支持体2163の少なくとも一部は、全体的にパドル2126に沿って前後方向に延在する。特に、支持体2163は、パドル2126の上縁に沿って、またはパドル2126の上縁に沿った、横方向外表面部分と横方向内表面部分とが接合する領域もしくはリッジに沿って延在し得る。支持体2163は、鼻領域2168の側面の一部に沿って延在し得る。支持体2163は、全体的に薄くて細長い形状を含み得る。上から見ると、支持体2163は、ほぼ三角形の形状を含むことができ、三角形の底辺が三角形の頂点または点の後方に位置決めされる。所望の支持レベルを達成するために、または隣接するかもしくは直近の構造の所望の形状などの他の設計の検討事項のために他の形状が可能である。支持体2163は、追加的な部分を有して他の支持レベルをもたらし得るか、または他の方向に支持をもたらし得る。例えば、支持体2163は、鼻開口部2124の前方側面または後方側面の一方または両方に沿ってなど、互いに接続し得る。いくつかの構成では、支持体2163は、パドル2126を通って、例えばハウジング2102までなど、完全に延在し得る。
図7~18Bに示すように、パドル2126(または例えば、支持体2163)は、それぞれ薄いおよび/またはカットアウト領域2202を含み得る。カットアウト領域2202は、後方に延在し、かつ各パドル2126の鼻領域の下方に位置決めされる。いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、後方に延在し、かつ各パドル2126の鼻領域に隣接して位置決めされる。しかしながら、他の構成では、カットアウト領域2202は、後方に延在し、かつ各パドル2126の鼻領域から横方向にオフセットして位置決めされる。カットアウト領域2202は、マスクシール2104の前面上部2150からマスクシール2104の後面上部2151まで延在して、カットアウト領域2202が各パドル2126の外側部分2210に巻き付くようにし得る。従って、いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、全体的に湾曲しており、直線であり、かつ/または可変の湾曲を有する。いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、前面上部2150から後面上部2151までおよび/または後面上部2151から前面上部2150まで傾斜され得る。いくつかの他の構成では、カットアウト領域2202は、実質的に平坦であるか、または最小限の傾斜を有する。
図示の構成に示すように、カットアウト領域2202は、前面上部2150の少なくとも一部および後面部2151の少なくとも一部にわたって延在する。例えば、カットアウト領域2202は、マスクシール2104の外側部分2110の周りにおよび後面部2151にわたり、口開口部2122の上方の後面上部のほぼ中心に向かって延在する。いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、後面上部および/または前面上部の約1/16、1/8、1/4、および/または1/2以上にわたって延在する。いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、後面上部2151にわたり、鼻領域2200の鼻開口部2124の外側部の位置には到達しないある距離だけ延在する。
図示の構成では、カットアウト領域2202は、パドル2126の鼻領域の下方に位置決めされる。しかしながら、他の構成では、カットアウト領域2202は、パドル2126の鼻領域の上方および/またはそれと同じ平面に位置決めされ得る。例えば、カットアウト領域2202は、パドル2126の鼻領域の下方の約0.1~0.5mm、0.5~1mm、1~10mm、10~50mm、50mm~1cm、1cm~2cmおよび/または2cm~3cm以上に位置決めされ得る。いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、口開口部2122の上側にほぼ隣接して位置決めされる。さらに他の構成では、カットアウト領域2202は、鼻開口部2124の上方、下方および/またはそれと平面的に位置決めされる。しかしながら、いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、パドル2126の外側部に沿って延在する。そのような構成では、カットアウト領域2202は、前面上部2150の一部および/または後面上部2151の一部にわたって延在しなくてもよく、およびパドル2126に限定されるかまたは鼻領域2200内で終端してもよい。
図7~18Bに示すように、マスクアセンブリ2100の図示のマスクシール2104は、ある範囲および構成の厚さを含む。厚さは、図示のマスクシール2104の異なる領域において異なる特徴を利用するかまたは提供するように様々である。例えば、様々な領域の厚さは、その領域および/またはマスクシール2104全体に対する所望の特性に対処するように選択され得る。そのような特徴は、例えば、マスクシール2104が使用者の顔の幾何学的形状に一致できるようにして、密封性または快適さを高めるようにすること、装着を容易にする著しい内部ガス圧力がなく、および/または内部ガス圧力および/または外圧(例えば、ヘッドギアの力に起因する)に応答してマスクシールの形状を維持すること、または強度または耐久性をもたらすことを含み得る。
上述の通り、マスクシール2104は、異なる厚さの様々な領域を含み得る。そのような配置構成の例は、本出願人の公報国際公開第2015/193821号に説明されており、その全体が参照により本明細書に援用される。概して、マスクシール2104の外表面は、方向の急激な変化がない比較的滑らかな形状の面または曲面を画成する。異なる厚さは、明らかな壁厚さの変化によって生じるか、またはマスクシール2104の内部表面の形状の変化によって生じる。
支持体2163は、パドル2126の他の部分と異なる厚さを有することができ、およびパドル2126の他の部分よりも厚さが大きいことができる。いくつかの構成では、支持体2163は、最大厚さを有し得るか、またはマスクシール2104の最大厚さのうちの1つであり得る。いくつかの構成では、支持体2163の一部または全体厚さは、約1.5mm~約3.5mmであり得る。図示の構成では、支持体2163の一部または全体厚さは、約2.5mmであり得る。支持体2163の厚さは、一定または可変であり得る。
いくつかの構成では、パドルのための支持構造2163は、鼻領域2168および前面上部2150よりも厚い。いくつかの構成では、厚さの比較的急激な遷移は、鼻領域2168および前面上部2150およびパドル2126間で生じる。対照的に、外側周辺部2162、パドル2126および後面上部2151間の厚さの遷移は、より漸進的である。さらに、少なくともいくつかの構成では、外側周辺部2162、後面上部2151および口開口部2122間の厚さの遷移は、比較的漸進的である。マスクシール2104の様々な部分が、下記でさらに説明される。
使用中、マスクシール2104の顔に接触する領域の少なくともいくつかでのしわの発生を減少させるために、外側周辺部2162が、隣接する部分またはマスクシール2104の他の部分と比較してかなり硬質または比較的硬質であるとき、一般的にマスクシール2104の顔に接触する部分のいくつかまたは全てに隣接する、マスクシール2104の外側周辺部2162は、所望の性能を提供することが見出された。図示の配置構成では、外側周辺部2162は、マスクシール2104の後部のほぼ垂直に延在する部分に沿って延在し、およびマスクシール2104の後部の底部でわずかに内側に巻き付く。さらに、外側周辺部2162は、マスクシールの後ろ向きの側面から、マスクシール2104の横向きの側面の少なくとも一部に巻き付いている。
図示の配置構成では、外側周辺部2162は、口開口部2122の各外側部に配置される。いくつかの構成では、外側周辺部2162は、口開口部2122の全高に沿って延在する。外側周辺部2162の上端は、少なくとも口開口部2122の上端のあたりまで延在し得る。外側周辺部2162の下端部は、口開口部2122の下端部の下方に延在する。上述の通り、いくつかの構成では、外側周辺部2162は、口開口部2122の下方で内側に巻き付いて、外側周辺部2162の複数の部分が、口開口部2122の複数の部分の垂直方向に下側に位置決めされるようにする。
外側周辺部2162の厚さが比較的厚くなることは、装着を容易にしかつ加えられた力(例えば、ヘッドギアの力)に応答するなどのフィードバックを使用者に提供する著しい内部ガス圧力がないとき、マスクシール2104の潰れに抵抗するかまたはそれを防止することを支援し得る。外側周辺部2162は、マスクシール2104の外側部の湾曲した形状を維持することを促進し得、および/または少なくとも通常の使用中に経験する力に応答してマスクシール2104の後壁(顔に接触する面を画成する)とマスクシール2104の前壁との間の分離を維持することを促進し得る。いくつかの構成では、外側周辺部2162の一部または全体厚さは、約1.0mm~約2.0mmであり得る。図示の構成では、外側周辺部2162の一部または全体厚さは、好ましくは、約1.5mmである。外側周辺部2162の厚さは、外側周辺部2162の境界線内で一貫性があるかまたは様々であり得る。
いくつかの構成では、カットアウト領域2202の壁厚さは、周囲の密封面(例えば、支持構造2163)と比べて薄い。例えば、カットアウト領域2202のいくつかまたは全ての壁厚さは、周囲の密封面と比べて薄くでき、少なくともいくつかの実施形態では、その全てまたは一部は、支持構造2163の全てまたは一部によって画成され得る。いくつかの構成では、周囲の密封面の壁厚さは、ほぼ3mmである。上述の通り、外側周辺部2162を含む周囲の密封面のいくつかまたは全ての厚さは、約1.0mm~約2.0mmであり得る。しかしながら、支持構造2163のカットアウト領域2202は、例えば、約0.1~0.2mm、0.2~0.3mm、0.3~0.4mm、0.4~0.5mm、0.5~0.6mm、0.6mm~0.7mm、0.7~0.8mm、0.8~0.9mmおよび/または0.9~1.0mm以上の壁厚さを有し得る。図示の構成では、カットアウト領域2202の一部または全体は、好ましくは、約.3mmの壁厚さを有する。カットアウト領域2202の厚さは、カットアウト領域2202の境界線内で一貫性があり得るかまたは様々であり得る。
周囲の密封面と比べてカットアウト領域2202の壁厚さが薄いことは、望ましくは、周囲の密封面よりも変形可能および/または圧縮可能である領域を提供し得る。例えば、カットアウト領域は、周囲の密封面よりも硬質でなくかつ/またはより拡張でき得る。これは、例えば、より幅が広い鼻によってなど、パドル2126に横方向の力が加えられるときに望ましいことがあり得る。そのため、カットアウト領域2202は、カットアウト領域2202がないパドル2126、および/または支持構造2163があるかもしくはないパドル2126と比較して、より簡単に圧縮でき、パドル2126の鼻領域に加えられる横方向の力により良好に適応し得る。カットアウト領域2202は、硬質のままである代わりに、パドル2126が圧縮できるようにし、同時にマスクシールアセンブリの構造健全性を維持する(例えば、図10A~10C、図11A~11Bを参照されたい)。この構成は、マスクシールアセンブリを装用している患者にとってより快適であり得る。
いくつかの構成では、マスクシール2104の支持構造2163のカットアウト領域2202は、凹状輪郭2204を含む。例えば、図8は、カットアウト領域2202がカットアウト領域2202の後面部2160に凹状輪郭2204を含むことを示す。図示の構成では、凹状輪郭2204の比較的低い点が各カットアウト領域2202の後面部2160のほぼ中心に位置決めされる。しかしながら、他の構成では、凹状輪郭は、一方の側により接近して位置決めされる。さらに他の構成では、カットアウト領域2202の凹状輪郭2204は、パドル2126の鼻領域により接近して位置決めされる。
いくつかの構成では、カットアウト領域2202は、カットアウト領域2202の一部または全長に沿って凹状輪郭2204を含む。図示の構成では、凹状輪郭2204の比較的低い点は、カットアウト領域2202の幅のほぼ中心に位置決めされる。しかしながら、他の構成では、凹状輪郭は、一方の側により接近して位置決めされる。さらに他の構成では、カットアウト領域2202の凹状輪郭2204は、パドル2126の鼻領域により接近して位置決めされる。図8に示すように、凹状輪郭2204は、カットアウト領域2202の後面部2160に沿って滑らかに内向きに遷移する。いくつかの構成では、凹状輪郭2204は、比較的短い距離だけマスクシール2104の前面上部2150に向かって内向きに延在する。いくつかの構成では、凹状輪郭2204は、より実質的な距離だけマスクシール2104の前面上部2150に向かって内向きに延在する。いくつかの構成では、凹状輪郭2204は、カットアウト領域2202の後面部2160に沿って下方に延在する。
一般的に、パドル2126の拡張は、特に使用者の鼻およびその周りでの変化する表面輪郭2206に沿った、使用者の顔に対する密封を支援し得る。例えば、図8に示すように、鼻領域2168は、表面輪郭2206を含む。表面輪郭2206は、鼻領域2168の内側面に沿って延在し得る。表面輪郭2206は、マスクシール2104の後面上部からマスクシール2104の前面上部2150の中心に向かって全体的に内向きに延在し得る。表面輪郭2206は、望ましくは、患者の快適さを高め、および使用者の顔とのシールが確実に形成されることを支援する一方、特定の使用者に適応するために必要に応じて鼻領域2168の外向きの動きを可能にする。
図9A~9Dは、支持構造2163のカットアウト領域2202の凹状輪郭2204の拡大図を示す。図示の構成に示すように、凹状輪郭2204は、垂直方向に下方に(図9A~9Dに示す向きに対して)、およびマスクシール2104の内部に向かって内向きに延在し得る。そのため、凹状輪郭2204は、十分な力がパドル2126に加えられると、カットアウト領域2202がマスクシール2104の内部に向かって内向きに折り畳むことができるようにする。
一般的に、凹状輪郭2204、表面輪郭2206および/またはカットアウト領域2202の薄い壁の厚さは、材料を減少させることに貢献し得る。これにより、望ましくは、嵩を減らし、および患者の快適さを高め得る。いくつかの構成では、凹状輪郭2204は、カットアウト領域2202の壁がマスクシールアセンブリの内部チャンバー2125に向かって内向きに折り畳むことを促し得る。これは、有利には、マスクシール2104が患者の顔にもたれて折り畳むため、嵩を減らし得る。同様に、カットアウト領域2202の凹状輪郭2204は、マスクシール2104が使用者によって装用されたときに使用者の顔とのシールがより良好となるため、漏れを最小限にすることを支援し得る。例えば、マスクシール2104が横方向に拡張するときに外向きに拡張しおよびまたは外向きに急に出るのではなく、有利には、カットアウト部分2202は、内向きに折り畳んで使用者の顔との係合を維持し、かつマスクシール2104が望ましくない位置に移ることを防止し得る。
いくつかの構成では、凹状輪郭2204は、パドル2126に力が加えられたとき、カットアウト領域2202をより良好に圧縮できるようにする。上述の通り、凹状輪郭2204は、パドル2126に横方向の力が加えられると、カットアウト領域2202が横方向および/または垂直方向にかつ内向きに折り畳むことができるようにし得る。
例えば、図10A~10Cおよび図11A~11Bは、マスクシール2104のカットアウト領域2202を示す、マスクアセンブリの上面図を示す。この例では、パドル2126の鼻領域2402に一定の横方向の力2400が加えられる。いくつかの構成では、横方向の力2400は、使用者の鼻が鼻領域2402のニュートラルな幅(例えば、鼻領域2402に加えられる横方向の力がないかまたは最小限であるとき)よりも広いことに起因する。しかしながら、図示しない他の構成では、力は、いずれの方向にも加えられ得、および/または変更され得る。図示の例に示すように、力2400がパドル2126に加えられると、カットアウト領域2202は、圧縮し得る。図10Aは、力が加えられていないかまたはほとんど加えられていないときの例示的な構成を示す。図示の通り、支持構造2163は、内側領域2404および外側領域2406を含み、これらは、協働して、カットアウト領域2202を画成する。そのような構成では、カットアウト領域2202は、内側領域2404と外側領域2406とを分離する。パドル2126に力が全く加えられていないかまたは小さい力が加えられているとき、内側領域2404および外側領域2406の外側端部は、間隙2408によって離間される。図10Bは、横方向の力2400がパドル2126の鼻領域に加えられたときのマスクシール2104の構成を示す。図示の構成に示すように、内側領域2404は、カットアウト領域2202の外側領域2406の方に圧縮する。図示の構成では、外側領域2406は、横方向の力2400がパドル2126の鼻領域に加えられたとき、比較的静止した状態のままである。図10Bに示すように、間隙2408のサイズは、カットアウト領域2202の内側領域2404が圧縮されるにつれて小さくなる。パドル2126が圧縮されるにつれて、内側領域2404は、外側領域2406の方に動く。いくつかの構成では、鼻領域に加えられる力の量に依存して、カットアウト領域2202の内側領域2404は、外側領域2406に触れず、かつ/またはそれと重なり合わない。しかしながら、図10Cに示すように、内側領域2404は、外側領域2406と触れ得、かつ/または少なくとも部分的に重なり合い得る。
いくつかの構成では、マスクシール2104は、鼻密封面に柔軟性をもたらして、使用者の様々な鼻の幾何学的形状および異なるサイズの鼻領域、特に様々な鼻の幅の要求を満たし得る。いくつかのそのような構成では、本明細書で説明するシール2104は、使用者の鼻の外側で内向きに挟むことにより、使用者の下方の鼻表面とのシールを向上させる。
図12~15に示すように、マスクシールは、他のマスクシールと比べて狭くなった鼻領域幅2410を含み得る。鼻領域幅2410が狭いことは、望ましくは、使用者の鼻の側面との確実な係合が増した感じをもたらし得る。例えば、鼻領域幅2410は、マスクシール2104の上部の幅の約2分の1であり得る。いくつかの構成では、鼻領域幅2410は、マスクシール2104の上部の幅の約1/4である。いくつかの構成では、鼻領域幅2410は、マスクシール2104の中心からマスクシール2104の外側周辺部2162に向かって外向きに、口開口部2122の横方向の幅よりも短い距離だけ延在し得る。いくつかの構成では、鼻領域幅2410は、マスクシール2104の中心からマスクシール2104の外側周辺部2162に向かって外向きに、口開口部2122の横方向の幅とほぼ同じおよび/またはそれを上回る距離だけ延在する。いくつかの構成では、鼻領域幅2410は、マスクシール2104の中心からカットアウト領域2202まで外向きに延在する。
いくつかの構成では、全鼻領域幅2412は、約20mm~25mmの幅、25mm~30mmの幅、30mm~35mmの幅、35mm~40mmの幅、40mm~45mmの幅、45mm~50mmの幅および/または50mm以上の幅である。好ましくは、全鼻領域幅2412は、約40mmの幅である。
いくつかの構成では、全鼻領域幅2412が狭いことにより、装用時に使用者の鼻の側面との係合を増し得る。そのため、上述の通り、マスクシール2104は、使用者の顔とのより良好なシールを提供し得る。そのような構成は、使用者が、マスクシール2104が正しく位置決めされ、かつ/または使用者の鼻と適切に密封されると感じることができるようにする。いくつかの構成では、マスクシール2104のパドル2126は、使用者の鼻に加えられる密封力を高めることにより、使用者の鼻で内向きに挟み得る。
いくつかの構成では、マスクアセンブリは、前面部2420を含む。前面部2420は、窪んだ前面2430および1つ以上のスカラップ状の外側部2440を含み得る。例えば、図16は、ハウジングまたはマスクシェル2102によって形成された窪んだ前面2430を含む、マスクアセンブリ2100の例を示す。窪んだ面2430は、マスクシール2104の前側に位置決めされ得、およびフレーム2178を受け入れるように構成され得る。窪んだ前面2430は、シール2104が接合されるハウジングまたはマスクシェル2102の周囲の一部または全体に沿って形成され得る。図示の例では、窪んだ前面2430は、前面部2420の表面に段を形成する。窪んだ前面2430は、全体的に、ハウジング2102の周囲の側面および下縁に沿って延在する。いくつかの構成では、段は、その長さに沿って深さにテーパが付けられており、ハウジング2102の周囲の上縁に沿って段が全くまたはほとんどないようにして、シール2104がハウジング2102の周囲の上縁に沿ってハウジング2102と同一平面にあるようにする。
段の深さは、シール2104のサイズに依存し得る。例えば、シール2104は、ある範囲の顔の寸法および顔の幾何学的形状である使用者に適合するようにある範囲のサイズで提供され得る。いくつかの構成では、シール2104は、単一サイズのハウジング2102に接合される。いくつかの構成では、ハウジング2102に対してシール2104のサイズが異なることにより、段の深さを決定する。いくつかの構成では、窪んだ前面2430は、一定の深さまたは可変深さで窪んでいる。例えば、窪んだ前面2430の深さは、窪んだ前面2430の表面全体を通して一定であり得る。しかしながら、いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432(下記でより詳細に説明する)は、窪んだ前面2430の残りの領域の深さを下回るおよび/または上回る深さで窪んでいる。
いくつかの構成では、前面部2420は、シール2104内に形成された上部の窪んだ面2432を含む。上部の窪んだ面2432は、前面上部2150に位置決めされ得る。図示の構成では、上部の窪んだ面2432は、パドル2126の前側に沿って位置決めされる。上部の窪んだ面2432は、マスクシール2104の前側面2422の外側周辺部2162に沿って延在し得る。上部の窪んだ面2432は、マスクシール2104の側面の周りで後方に延在し得る。いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、実質的にマスクシール2104の外側周辺部2162の周りで巻き付いている。いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、外側周辺部2162の一部にのみ位置決めされる。例えば、上部の窪んだ面2432は、シール2104の両側で前側面2422の高さのおよそ半分だけ下方に延在し得る。いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、前側面2422の半分を下回っておよび場合により前側面2422の約1/3だけ下方に延在する。
いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、周辺の湾曲に沿って延在する前面上部2420の上方周辺またはパドル2126の上縁間に段付き移行部を形成する。いくつかの構成では、段付き移行部は、一定の深さまたは可変深さで延在する。例えば、段付き移行部の深さは、前面上部2420の上方周辺と窪んだ前面2430との間の段付き移行部全体を通して一定であり得る。しかしながら、いくつかの構成では、段付き移行部は、変化する。例えば、段付き移行部は、テーパが付けられ得る。この配置構成では、深さは、段付き移行部の下方または横方向末端部において最小であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、深さは、段付き移行部の上方末端部において最小であり得る。
段付き移行部の深さは、マスクシールのサイズを含むいくつもの要因に依存し得る。例えば、段付き移行部のテーパの深さは、より大型のマスクシールではより深く、またはより小型のマスクシールではより浅いことができる。いくつかの構成では、前面上部2420は、複数の上方の角を含む。例えば、前面上部2420は、第1の上方の角および/または第2の上方の角を含み得る。複数の上方の角は、パドル2126の前面部に形成され得る。複数の上方の角は、前面上部2420の周辺に沿って延在する上部の窪んだ面2432の周囲の全てまたは一部を画成し得る。
いくつかの構成では、段付き移行部の深さおよび/または段付き移行部のテーパは、全体的に上方の角間(例えば、第1の上方の角と第2の上方の角との間)に位置決めされた中心上部と比べて複数の角において大きい。
いくつかの構成では、窪んだ前面2430および/または上部の窪んだ面により、フレーム2178をマスクシール2104に挿入できるようにする。例えば、上部の窪んだ面2432は、フレーム2178の全てまたは一部を受け入れ得る。そのため、いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432の段付き移行部は、フレームの厚さ以上である最大深さを有する。同様に、窪んだ前面2430は、フレーム2178の全てまたは一部を受け入れ得る。これらの構成は、有利には、幾分平坦な仕上げを提供し得、これは、使用者にとってより見た目が美しい。いくつかの構成では、マスクシール2104の視覚的なサイズが小さくされ得、かつ/またはマスクシールに使用される材料の量が削減され得る。そのため、いくつかの構成では、マスクシール2104は、使用者にとってあまり嵩張らず、および/またはあまり目立たない(例えば、図17を参照されたい)。
いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、いくつかの密封クッションサイズでのみ提供され得る。例えば、上部の窪んだ面2432は、いくつかの中型または大型のマスクシール2104のみに提供され得る。いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、いくつかの小型または中型のサイズのマスクシール2104に提供される。いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、全てのサイズのマスクシール2104に存在し得る。上部の窪んだ面2432の深さは、マスクシール2104のサイズに依存して変化し得る。いくつかの構成では、窪んだ上部の深さは、小型および/または中型のマスクシール2104のためのフレーム2178の厚さと実質的に同じであり得、および深さは、大型のマスクシール2104(例えば、小型および/または中型のサイズのマスクシール2104よりも大きいサイズ)のためのフレーム2178の厚さを上回り得る。そのような構成では、これは、フレーム2178に覆いかぶさりかつ/またはそれを越えて延在するマスクシール2104を生じ得る。いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、フレーム2178が複数のマスクシール2104に対して大き過ぎたりまたは小さ過ぎたりすることなく、複数の様々なサイズのマスクシール2104と一緒に単一サイズのフレームを使用できるように構成される。
いくつかの構成では、上部の窪んだ面2432は、鼻密封面をより良好に支持する。例えば、図17は、フレーム2178と、上部の窪んだ面2432に差し込まれたおよび/または上部の窪んだ面内に位置決めされたフレームパドル2179とを示す。図示の構成に示すように、フレームパドル2179は、上部の窪んだ面2432内に位置決めされ得る。この構成では、フレームパドル2179の外表面は、上部の窪んだ面2432と同一平面に載置される。この配置構成は、マスクシール2104の前側面2422およびパドル2126にさらなる剛性を提供することにより、鼻密封面を追加的に支持し得る。いくつかの構成では、フレームパドル2179は、望ましくは、シールパドル2126を支持する。そのような構成では、フレームパドル2179は、シールパドル2126が使用時に使用者の鼻から離れて撓むことを防止することを促進し得る。いくつかの構成では、この配置構成は、マスクシール2104が過度に変形される場合、フレームパドル2179が使用者の顔に接触するかまたは食い込むことを防止することを促進し得る。そのため、いくつかの構成では、窪んだ前面2430は、有利には、マスクシール2104を長い時間にわたってその構造に維持できるようにし、およびマスクシール2104の耐久性を高め得る。いくつかの構成では、窪んだ前面2430は、単一サイズのフレーム2178を、様々なサイズを有するマスクシール2104で使用できるようにする。そのため、いくつかの構成では、窪んだ前面2430は、マスクアセンブリの製造コストを削減する。
図18Aおよび図18Bは、スカラップ状の外側部2440を含むマスクシール2104の例を示す。スカラップ状の外側部2440は、有利には、マスクシール2104の材料の量を削減でき、およびより見た目が美しいかまたは視覚的に小さいマスクシール2104を提供し得る。図示の構成に示すように、マスクシール2104の外壁は、マスクシール2104の外側周辺部2162に沿って滑らかに移行する。しかしながら、他の構成では、外側周辺部2162は、少なくとも3つの別個のセクション(例えば、上部、中心部分および下部)を含むことができ、かつ外側周辺部2162は、各セクション間を滑らかに移行しないことがあり得る。
図示の構成では、スカラップ状の外側部2440は、マスクシール2104の側面に沿って凹状部分を形成する。スカラップ状の外側部2440は、マスクシール2104の外側周辺部2162に沿ってパドル2126の下方に位置決めされ得る。いくつかの構成では、スカラップ状の外側部2440は、パドル2126の底部と少なくとも部分的に重なり合って位置決めされる。いくつかの構成では、スカラップ状の外側部2440は、全体的にパドル2126の下方に位置決めされる。いくつかの構成では、スカラップ状の外側部2440の凹状部分の中心2442は、口開口部2122の頂部とほぼ整列される。いくつかの構成では、凹状部分の中心2442は、口開口部2122の上方であるが、鼻領域2168の下方に位置決めされる。いくつかの構成では、凹状部分の中心2442は、鼻領域2168の上方に位置決めされる。
いくつかの構成では、スカラップ状の外側部2440は、マスクシール2104の外側周辺部2162のおよそ2分の1に沿って延在する。いくつかの構成では、スカラップ状の外側部2440は、マスクシール2104の外側周辺部2162のおよそ1/8、1/4、1/3、3/4以上に沿って延在する。
図示の構成に示すように、スカラップ状の外側部2440は、鼻領域2168を追加的に垂直方向に支持し得る。例えば、スカラップ状の外側部2440は、鼻領域に横方向の力が加えられるときおよび/またはマスクシール2104内の圧力が上昇するとき、追加的に支持し得る。例えば、スカラップ状の外側部2440は、マスクシール2104のいくつかある部分の中で特に、有利には、頬からマスクシール2104の側部にあるフレーム2178に荷重を伝達することを支援し得、それにより使用者の顔との係合を維持することを促進する。そのため、スカラップ状の外側部2440は、使用者の鼻とマスクシール2104との間の密封性を改善し得る。
図19Aおよび図19Bは、ハウジングまたはマスクシェル2102によって形成された窪んだ前面2430を含むマスクアセンブリ2100の例を示す。窪んだ前面2430は、マスクシール2104の前側に位置決めされ得、かつフレーム2178の様々な構成を受け入れることができる。例えば、図19Aおよび図19Bに示すように、フレーム2178およびフレームパドル2179は、シール2104によって全体または一部が画成され得る上部の窪んだ面2432に差し込まれ、かつ/または上部の窪んだ面内に位置決めされる。
いくつかの構成では、ハウジング2102は、バイアス通気口2502を含み得る。バイアス通気口2502は、複数のオリフィスを含み得、これらのオリフィスは、使用者によって呼息された二酸化炭素を再呼吸する可能性を低減させるために排気しかつCO2を流すように構成される。もっぱらハウジング2102上にあるバイアス通気口2502のオリフィスを示すが、いくつかの構成では、バイアス通気口2502は、マスクシール2104、エルボー2520もしくは他の導管コネクタ、またはハウジング2102、マスクシール2104、エルボー2520のいずれかの組み合わせ、またはインターフェースアセンブリもしくは関連の呼吸回路のいずれかの他の構成要素に設けられ得る。オリフィスは、任意の好適な横断面を有することができ、かつシリンダー状の砂時計形状にされるか、両方向にテーパが付けられるか、完全にもしくは部分的にテーパが付けられるか、完全にもしくは部分的にシリンダー状であるか、または横断面を変化させるような輪郭にされるなどであり得る。オリフィスの横断面は、オリフィスを通る排気を増加または減少させ得る。
いくつかの構成では、フレーム2178は、エルボー2520を取り付け得、かつ/または他の方法で含み得る。図19Aおよび図19Bは、エルボー2520がフレーム2178に取り付けられるマスクアセンブリ2100の例を示すが、いくつかの構成では、エルボーは、いくつかあるマスク構成要素の中で特に、マスクハウジング2102および/またはマスクシール2104に直接取り付けられる。エルボーは、フレーム2178および/またはハウジング2102に取り外し可能にかつ/または永久に取り付けられ得る。エルボー2520は、非水平のコネクタを形成し得る。例えば、エルボー2520は、曲り部を含み得る。いくつかの構成では、エルボー2520は、いくつかある範囲の中で特に、約10~20度、20~30度、30~40度、40~50度、50~60度、60~70度、70~80度および/または80~90度の角度で曲がる。そのような構成は、望ましくは、マスクアセンブリの嵩高性を減少させ、材料を削減し、および/または空気の流れの向きを所望の方向に変え得る。いくつかの構成では、エルボー2520は、水平、垂直または直線である。
エルボー2520は、上部および下部を含み得る。上部および下部は、上述のような曲り部によって分離され得る。エルボー2520は、特に、フレーム接続スロット2532、保持用ノッチ2534および入口コネクタ2530などの様々な接続特徴を含み得る。入口コネクタ2530は、エルボー2520の上部を形成して、入口コネクタ2530がマスクハウジング2102の入口2510と接続し得るようにする。入口コネクタ2530は、スナップフィット、圧入、締り嵌めおよび/または他の嵌合構成により、エルボー2520を入口2510に取り外し可能に接続し得る。従って、いくつかの構成では、エルボー2520は、一方の端部(例えば、下部)においてガス供給導管(図示せず)に接続され得、およびエルボー2520の別の端部(例えば、上部)に位置決めされた入口コネクタ2530は、流路を提供し、この流路を通して、加圧ガスの流れがマスクシール2104の内部チャンバー2125を通して使用者にもたらされる。
フレーム接続スロット2532は、エルボー2520内にスロットまたはカットアウト部によって形成され得る。いくつかの構成では、フレーム接続スロット2532は、エルボー2520の隣接する表面部分から外向きに延在するリブなどの複数の突起によって形成され得る。例えば、図26および図28に示すように、エルボー2520は、エルボー2520から外向きに延在する2つのリブを含んで、フレーム2178のエルボーコネクタ2516を受け入れかつ/または保持する。図21Aおよび図21Bに示すように、フレーム接続スロット2532は、エルボー2520の上部の端部からオフセットして位置決めされ得る。いくつかの構成では、フレーム接続スロット2532は、曲り部の一方の側部においてエルボー2520の下部に位置決めされる。フレーム接続スロット2532は、エルボー2520の周りに完全に巻き付き得る。いくつかの構成では、図示の通り、フレーム接続スロット2532は、エルボー2520の一部の周りにのみ延在する。
いくつかの構成では、エルボー2520は、窒息防止(A-A)弁2522を含み得る。A-A弁2522は、周囲空気がマスク2100に入ることができるようにする流路を提供し得る。例えば、場合により、流れ発生器がマスクにガスを供給できない場合、弁2522は、使用者に周囲空気へのアクセスをもたらす。
A-A弁2522は、いくつかある構成要素の中で特に、弁フラップ2524、弁シートまたはリテーナ2526および弁口2536を含み得る。弁口2536は、大気からマスクシール2104の内部チャンバー2125に空気が流れるための経路を提供するために1つ以上の開口部を含み得る。弁口2536は、エルボー2520の一方の端部に位置決めされ得る。例えば、弁口2536は、エルボー2520の下部の後側2540に位置決めされ得、弁口2536が全体的にマスクシール2104またはマスクシール2104の凹状の前面2508の方に対面する開口部を形成するようにする(下記で説明するように)。いくつかの構成では、弁口2536は、エルボー2520の入口コネクタ2530の下方に位置決めされる。いくつかの構成では、弁口2536は、マスクシール2104の凹状の前面2508に対してほぼ平行である。いくつかの構成では、弁口2536は、マスクシール2104の凹状の前面2508に向かって下方に角度が付けられる。
弁フラップ2524は、エルボー2520におよび/または弁シート2526の少なくとも一部に収まるように位置決めされ得る。弁フラップ2524は、弁口2536を開閉して、弁口2536を通って空気が流れることができるようにし得る。例えば、流れ発生器が使用者にマスクシール2104を通る空気流れをもたらすとき、弁フラップ2524は、弁シート2526に対して開放されており、それにより弁口2536を閉鎖する。流れ発生器がマスクシール2104に空気流れをもたらさないとき、弁フラップ2524は、弁シート2526に対して閉鎖されており、および弁口2536は、開放されて、使用者が弁口2536を通して周囲空気を吸息できるようにする。弁シート2526は、弁フラップ2524を動作可能位置に支持し得る。いくつかの構成では、弁シート2526は、弁フラップ2524が反転するかまたはエルボー2520から下方に延在することを防止するストッパを画成する。下記でより詳細に説明するように、いくつかの構成では、弁2522を含むエルボー2520は、マスクシール2104の凹状の前面の前方に位置決めされ得る。
図20は、マスクアセンブリ2100に実装され得、かつ本明細書で説明するハウジング2102の実施形態に接続され得る例示的なフレーム2178を示す。フレーム2178は、様々な配置構成によってハウジング2102に取り付けられ得る。例えば、フレーム2178は、マスクシール2104内に摺動し得、および/またはいくつかある好適な取り付け配置構成の中で特に、スナップフィットまたは圧入により、マスクシール2104に取り付けられ得る。上述の通り、フレーム2178は、上部の窪んだ面2432を含むマスクシール2104の窪んだ前面2430に収まり得る。いくつかの構成では、フレーム2178は、マスクシール2104から繰り返し取り外し可能であり、マスクシール2104およびフレーム2178の一方または両方を交換できるように構成される。しかしながら、いくつかの構成では、フレーム2178は、マスクシール2104に永久に取り付けられ得る。
いくつかの構成では、フレーム2178は、いくつかある特徴または構成要素の中で特に、少なくとも1つのヘッドギアコネクタ2512、通気アパーチャ2514および/またはエルボーコネクタ2516を含み得る。少なくとも1つのヘッドギアコネクタ2512は、ヘッドギアに接続し得、かつ/またはそれを受け入れ得る。いくつかの構成では、ヘッドギアコネクタ2512は、フレーム2178に形成され得る。例えば、フレーム2178は、1個、2個、3個、4個、5個および/または6個以上のヘッドギアコネクタ2512を含み得る。図20に示すように、図示のフレーム2178は、対向するヘッドギアコネクタ2512の対を含み、これらのヘッドギアコネクタは、ヘッドギアのコネクタクリップなど、ヘッドギアの少なくとも一部をそれぞれ受け入れるスロットを形成する。
少なくとも1つのヘッドギアコネクタ2512は、フレーム2178の前側に沿って位置決めされ得る。例えば、少なくとも1つのヘッドギアコネクタ2512は、フレーム2178の前側から外向きに(例えば、前方および/または横方向外向きに)延在し、およびヘッドギアを接続するためにフレーム2178のアパーチャの境界線を少なくとも部分的に画成し得る。図20に示すように、ヘッドギアコネクタ2512は、高さおよび/または幅方向においてフレーム2178の前側の一部のみに沿って延在し得る。ヘッドギアコネクタ2512は、フレーム2178の頂部側とフレーム2178の下側との間で垂直に延在し得るか、または角度が付けられ得る。図示の配置構成では、ヘッドギアコネクタ2512の上方端部は、ヘッドギアコネクタ2512の下方端部に対して前方および/または内側に位置決めされる。ヘッドギアコネクタ2512は、少なくとも部分的にパドル2126および/またはフレーム2178の鼻領域のそれぞれの下方に位置決めされ得る。いくつかの構成では、ヘッドギアコネクタ2512は、ハウジング2102またはマスクアセンブリ2100の他の構成要素に位置決めされ得る。
図20に示すように、フレーム2178は、バイアス通気口2502に適応するかまたは受け入れるような形状にされた通気アパーチャ2514を含み得る。従って、いくつかの構成では、通気アパーチャ2514は、バイアス通気口2502と位置合わせする。いくつかの配置構成は、有利には、上述の通り、排気がフレーム2178を通って大気へ通過可能にし得る。例えば、バイアス通気口2502は、好ましくは、ハウジング2102に設けられ、かつフレーム2178および/またはヘッドギアにあるいずれかの開口部と連通し得るかまたは位置合わせし得る。いくつかの構成では、バイアス通気口2502は、フレーム2178によって覆われていないハウジング2102の少なくとも一部内またはフレーム2178とハウジング2102との間に画成された空間内に配置される。いくつかの構成では、バイアス通気口2502は、フレーム2178によって少なくとも部分的に覆われ得る。そのような配置構成は、排気がフレーム2178に接触する場合、流量に影響を及ぼし得る。
いくつかの構成では、フレーム2178がマスクシール2104に接続されたとき、バイアス通気口2502は、少なくとも部分的にフレーム2178の通気アパーチャ2514を通って延在し得る(例えば、図19Aおよび図19Bを参照されたい)。いくつかの構成では、バイアス通気口2502は、バイアス通気口2502が通気アパーチャ2514内に位置決めされたとき、フレーム2178と同一平面に位置決めされる。
いくつかの構成では、フレーム2178は、エルボーコネクタ2516を含み得る。エルボーコネクタ2516は、図22A~23Bに示すように、エルボー2520を受け入れ得、かつ/またはそれに接続し得る。エルボーコネクタ2516は、エルボー2520の少なくとも一部を受け入れるように構成され得るフレーム2178の下縁に位置するカットアウトによって画成され得るかまたはそれを含み得る。例えば、エルボーコネクタ2516のカットアウト部は、エルボー2520に接続して、フレーム2178がエルボー2520のフレーム接続スロット2532に収まるようにし得る。
いくつかの構成では、エルボーコネクタ2516は、スナップフィット、圧入、締り嵌めおよび/または他の嵌合構成により、エルボー2520に接続し得る。例えば、エルボーコネクタ2516は、好ましくは、保持用隆起2518の対を含み得る。保持用隆起2518は、エルボーコネクタ2516の下方の角に互いに対向して位置決めされ得る。保持用隆起2518は、エルボー2520の対応する接続特徴、例えば保持用ノッチ2534と係合し得る。保持用ノッチ2534は、エルボー2520のフレーム接続スロット2532の下方端部に位置決めされ得る。いくつかの構成では、フレーム2178は、特に、溶接、オーバーモールドおよび/または接着剤などの接続手段により、エルボー2520に永久的に接続され得る。
上述の通り、エルボー2520は、フレーム2178に接続し得る。いくつかの構成では、図22A~23Bに示すように、エルボー2520は、フレーム2178がマスクシール2104に接続される前にフレーム2178に接続し得る。例えば、エルボーは、エルボーコネクタ2516のカットアウト部内に摺動して、エルボーコネクタ2516がフレーム接続スロット2532と位置合わせするようにし得る。エルボーコネクタ2516がフレーム接続スロット2532内に摺動すると、保持用隆起2518は、対応する保持用ノッチ2534と位置合わせし得る。従って、エルボー2520はフレーム2178によって保持されてサブアセンブリを形成し得、その後、マスクシール2104に結合され得る。
いくつかの構成では、図21Aおよび図21Bに示すように、例えば、エルボー2520は、エルボー2520の入口コネクタ2530によってハウジング2102の入口2510に直接接続する。いくつかの構成では、エルボー2520は、フレーム2178がエルボー2520に接続される前またはその後にハウジング2102に接続し得る。しかしながら、他の構成では、エルボー2520は、最初にフレーム2178に接続され、その後、エルボー2520/フレーム2178サブアセンブリがハウジング2102に接続され得る必要がある。いくつかの構成では、エルボー2520は、ハウジング2102とフレーム2178との間を接続し得る。例えば、そのような構成では、フレーム2178は、エルボー2520によってもたらされた接続がない状態でハウジング2102に接続しなくてもよい。いくつかの構成では、エルボーは、マスクシール2104の密封面2504に対してほぼ垂直である平面2506から下方に角度が付けられる方向において、ハウジング2102に接続しかつ/またはそこから切り離す。例えば、平面2506は、エルボー2520がフレーム2178に接続される方向に対して実質的に垂直であり得る。いくつかの構成では、平面2506は、フレーム2178がエルボー2520に接続される方向に対して実質的に垂直であり得る。エルボー2520は、スナップフィット配置構成などのいくつもの接続配置構成により、ハウジング2102に取り外し可能に取り付けられ得る。
エルボー2520がハウジング2102に接続されると、エルボー2520は、非回転可能であり得る。例えば、フレーム2178、エルボー2520およびハウジング2102が組み立てられたとき、フレーム2178は、ハウジング2102に対して回転できなくてもよい。いくつかの構成では、ハウジング2102とエルボー2520との間の接続配置構成は、有利には、CPAPホースによって生成されたホースの引きずり力がマスクから隔離され得るようにする。そのような構成では、可撓性導管(図示せず)は、CPAPホースをエルボー2520に接続する中間構成要素を形成し得る。いくつかの構成では、ハウジング2102とエルボー2520との間の接続配置構成は、望ましくは、より薄型のマスクアセンブリ2100を提供するために角度が付けられ、使用者が装用するのにあまり目立たないようにする。そのようなものとして、エルボー2520は、従来のマスクアセンブリと比較して装用時に使用者の顔からあまり遠くに延在しなくてもよい。そのような構成は、エルボー2520およびマスクアセンブリ2100上での潜在的なホースの引きずりに起因するモーメントアームを減少させ得る。
いくつかの構成では、ハウジング2102は、入口2510を少なくとも部分的に囲む凹状の前面2508を含む(例えば、図21Bおよび図24を参照されたい)。例えば、凹状の前面2508は、入口2510の下方にある凹状の前面2508の部分が、入口2510の上方にある凹状の前面2508の部分より広くなるように入口2510に対してオフセットされ得る。いくつかの構成では、入口2510の最下点の下方にある凹状の前面2508の部分の面積は、入口2510の中心の上方にある凹状の前面2508の部分の面積よりも少なくとも2倍、3倍、4倍および/または5倍大きい。いくつかの構成では、入口2510の下方にある凹状の前面の部分の面積は、入口2510の側面までの凹状の前面の部分よりも大きい。
凹状の前面は、有利には、マスクアセンブリ2100を位置合わせすることを支援して、凹状の前面により、組立中にエルボー2520および/またはフレーム2178をハウジング2102の入口2510内に方向付けるようにし得る。
組み立てられると、図26~28に示すように、例えば、凹面2508は、エルボー2520の後側2540から離間される。従って、一方の側のエルボー2520の後側2540またはフレーム2178の内面と、他方の側のハウジング2102との間に間隙が形成される。いくつかの構成では、間隙は、弁口2536が開放位置にあるとき、内部マスク呼吸チャンバーに対して流入および流出する空気の流路を提供する。図26および図27に示すように、例えば、間隙の断面積は、弁口2536の面積よりも大きい。そのため、いくつかの構成では、弁口2536を通る流路は、周囲空気から間隙、弁口2536を通ってエルボー2520の内部に至る流路の最も小さい面積を画成する。この配置構成は、望ましくは、A-A弁を通る空気流れが確実に制限されないようにし得る。そのため、この配置構成は、十分な周囲空気が内部マスク呼吸チャンバーに流入し、およびCO2が内部マスク呼吸チャンバーから適切に流され得るようにし、それにより空気流れの制限を防止し得る。
いくつかの構成では、凹状の前面2508は、望ましくは、弁口2536からの空気の流れを使用者から離れて拡散させ得る。例えば、空気は、弁口2536を通って凹状の前面2508の方に流れて、空気が凹状の前面2508に沿って横方向に消散および/または凹状の前面2508で反射して使用者から離れるように、エルボーとハウジング2102との間に形成された間隙から大気に出るようにする。
いくつかの構成では、この配置構成は、使用中、エルボー2520を典型的なマスクアセンブリよりも使用者の顔の近くにすることができる。例えば、凹状の前面2508は、ハウジング2102の深さを浅くすることができ、かつ入口2510をマスクシール2104の密封面2504のより近くに位置決めすることができる。同時に、この配置構成は、弁口2536を通る十分な量の空気流れを可能にし得る。
同様に、エルボー2520は、ハウジング2102の凹状の前面2508によって画成された空間内に少なくとも部分的に位置決めされ得る。本明細書で説明する配置構成は、エルボーに、ハウジング2102と接続しているエルボー2520の部分(例えば、入口コネクタ2530)に対して下方に角度が付けられている壁(例えば、後側2540)を含ませることを可能にし得る。従って、そのような配置構成は、エルボー2520がハウジング2102から離れて外側に延在する距離を短くできる。
エルボー2520がハウジング2102から離れて外側に延在する距離を凹状の前面2508のない配置構成と比べて短くするかまたは最小限にすることにより、本明細書で説明する配置構成は、望ましくは、上述のように、CPAPホースに起因するマスクアセンブリ2100でのホースの引きずりを減少させ得る。過度なホースの引きずりは、不必要に、マスクシール2104を装用時に使用者の顔から係合解除させ得、治療を部分的にまたは完全に失わせることとなる。一般的に、ホースの引きずり力は、マスクアセンブリ2100と使用者の顔との間の係合を十分な量の力で維持するためのヘッドギアストラップを含むヘッドギアによって相殺され得る。しかしながら、過度の材料により、およびマスクハウジング2102から遠くに延在し過ぎているエルボーにより、より大きいホースの引きずり力が引き起こされる場合、ヘッドギアストラップによって加えられる力は、使用者に対する不快感の原因となり得る。従って、本明細書で説明する配置構成は、有利には、ヘッドギアストラップによって使用者に加えられる過度の力を制限することにより、および/またはホースの引きずり力を減少させるかもしくは最小限にすることにより、使用者に対する不快感を減少させ得る。
いくつかの構成では、本明細書で説明する配置構成は、上述のように、エルボー2520に加えられるモーメントアームを減少させ得る。同様に、凹状の前面2508は、あまり突出しないマスクアセンブリを提供することにより、ハウジング2102またはマスクアセンブリ2100の外形寸法を最小限にし得る。
少なくとも図21B~23Bおよび図27に示すように、フレーム2178は、シールド面2181を含む。シールド面2181は、エルボーコネクタ2518を囲み、およびフレーム2178とハウジング2102の凹状の前面2508との間に形成された流路の前側境界線を形成する。シールド面2181は、フレーム2178の前面にある切頭面または凹状部分によって形成され得る。いくつかの構成では、シールド面2181は、フレーム2178がハウジング2102に接続されたとき、ハウジング2102の凹状の前面2508からオフセットされ得る。例えば、シールド面2181は、平面的であり、かつフレーム2178とハウジング2102が組み立てられたとき、ハウジング2102の凹面2508に対して実質的に平行に位置決めされ得る。そのような配置構成は、有利には、マスクアセンブリ2100の外形寸法を減少させて、マスクアセンブリ2100を使用者にとってあまり目立たなくするようにでき、およびエルボー2520を十分に支持し得る。この配置構成は、弁口2536を通りかつ/またはそこから出る空気流れの拡散および/または方向付けを促進し得る。
図29~33Eは、マスクアセンブリ2100の構成を示す。例えば、マスクアセンブリ2100は、使用者の鼻の少なくとも一部の下側でおよび/または使用者の口の少なくとも一部の周りにシールを形成するフルフェイスマスクを含み得る。図29~33Eに示すように、マスクアセンブリ2100は、マスクシール2104、ハウジング2102、フレーム2178、少なくとも1つのヘッドギアクリップ2600およびエルボー2520または他のタイプの入口導管コネクタを含み得る。
いくつかの構成では、マスクシール2104は、例えば、オーバーモールドにより、ハウジング2102に永久に接合または結合され得る。ハウジング2102は、マスクシール2104の前方に位置決めされ得、かつ単独でまたはシール2104と一緒に、使用者の口および/または鼻(例えば、使用者の鼻孔)の少なくとも一部の周りで呼吸チャンバーを画成し得る。いくつかの構成では、ハウジング2102は、本明細書で説明したようなバイアス通気口2502を含み得る。
上述の通り、マスクアセンブリ2100は、フレーム2178と係合し得るか、または他の方法でそれによって支持され得、それにより任意の好適な配置構成のヘッドストラップまたはヘッドギア2180(図1を参照されたい)との接続を可能にする。いくつかの構成では、ヘッドストラップまたはヘッドギア2180は、マスクアセンブリ2100および/またはフレーム2178の少なくとも一部に直接結合され得る。例えば、フレーム2178は、少なくとも1つのクリップ保持特徴2550を含み得る。好ましくは、フレーム2178は、フレーム2178の対向する外側部に位置決めされるクリップ保持特徴2550の対を含み得る。例えば、クリップ保持特徴2550は、フレーム2178の中心部分の横方向に位置決めされ得る。フレーム2178は、マスクシール2104のパドル2126を支持するためにフレームパドル2179を含み得る。いくつかの構成では、フレーム2178は、バイアス通気口2502が内部チャンバー2125(図5を参照されたい)からの排気を通気させ得る通気アパーチャ2514を含み得る。
いくつかの構成では、マスクアセンブリ2100は、少なくとも1つのヘッドギアクリップ2600を含む。好ましくは、マスクアセンブリ2100は、ヘッドギアクリップ2600の対を含み得る。ヘッドギアクリップ2600は、マスクフレーム2178の対向する両側面にあるクリップ保持特徴2550に接続し得る。下記でより詳細に説明するように、ヘッドギアクリップ2600は、ヘッドギアストラップなどのヘッドギア2180の少なくとも一部とフレーム2178との間に接続を提供し得る。
いくつかの構成では、エルボー2520は、マスクアセンブリ2100の内部チャンバー2125と連通するようにハウジング2102、フレーム2178に取り付けられ得るか、または他の方法で支持および適合され得る。本明細書で説明するように、エルボー2520は、空気供給導管に接続して、例えば内部チャンバー2125に加圧空気の供給を送達し得る。フレーム2178およびヘッドギア2180は、協同して、使用者の顔の代わりにマスクアセンブリ2100を支持し得る。
図30Aおよび図30Bは、クリップ保持特徴2550およびヘッドギアクリップ2600を示すマスクアセンブリ2100の構成を示す。いくつかの構成では、図30Aおよび図30Bに示すように、ヘッドギアクリップ2600は、フレーム2178に取り外し可能に接続され得る。例えば、ヘッドギアクリップ2600は、フレーム2178のクリップ保持特徴2550に取り外し可能にクリップ留めおよび/もしくはスナップ留めまたは他の方法で取り付けられ得る。いくつかの構成では、ヘッドギアクリップ2600は、ヘッドギア2180に調整可能に取り付け得る。例えば、ヘッドギアクリップ2600は、フレーム2178の対応する保持特徴2550に嵌り得るアパーチャ2606を含み得、および/または装用時に後方向にまたは使用者の顔に向かって摺動して、クリップ保持特徴2550がヘッドギアクリップ2600を捕らえるようにし得る。
例えば、図30Bは、ヘッドギアクリップ2600の例を示す。ヘッドギアクリップ2600は、上部ストラップスロット2602および下部ストラップスロット2604などの少なくとも1つのストラップスロットを含み得る。ヘッドギア2180は、上部および下部ストラップスロット2602、2604のそれぞれに接続するために少なくとも1つのヘッドギアストラップを含み得る。例えば、ヘッドギア2180(図1に示すように)は、上部ストラップスロット2602に接続するための上部ストラップと、下部ストラップスロット2604に接続するための下部ストラップとを含み得る。いくつかの構成では、ヘッドギアストラップは、ヘッドギアクリップ2600の上部および下部ストラップスロット2602、2604に調整可能に取り付けられ得る。
図31Aおよび図31Bは、マスクフレーム2178およびエルボー2520に接続されたマスクシール2104を含むマスクアセンブリ2100の追加的な例を示す。有利には、マスクアセンブリ2100のヘッドギアクリップ2600は、一回の操作で少なくとも1つおよび/または好ましくは2つのヘッドギアストラップに接続し得る。この構成は、インターフェースアセンブリの様々な構成要素、例えばフレーム2178、ヘッドギアクリップ2600およびヘッドギア2180を簡単に組み立てかつ/または分解することができるようにする。そのような構成では、使用者の可視範囲は、インターフェースアセンブリを組み立てかつ/または分解するときに制限および/または限定され得る。いくつかの構成では、本明細書で説明する配置構成は、使用者がインターフェースアセンブリを片手で組み立てかつ/または分解することができるようにする。本明細書で説明するように、ヘッドギアクリップ2600および/またはフレーム2178は、ヘッドギア2180をフレーム2178に向けるための様々な特徴を提供し得、組立中にヘッドギア2180および/またはヘッドギアクリップ2600がインターフェースアセンブリ内で適切に位置決めされるようにし、かつ/またはインターフェースアセンブリが使用中に不注意に切り離されないようにする。
図32Aおよび図32Bは、マスクアセンブリ2100のフレーム2178の様々な構成を示す。図32Aおよび図32Bに示すように、フレーム2178は、複数のクリップ保持特徴2550と、通気アパーチャ2514とを含み得る。クリップ保持特徴2550は、フレーム2178の外側部に沿って位置決めされ得る。例えば、クリップ保持特徴2550は、フレーム2178の中心部分から横方向にオフセットして位置決めされ得る。いくつかの構成では、クリップ保持特徴2550は、フレーム2178の最も外側の外側部に沿って位置決めされ、かつ/またはそこから延在する。図示の構成に示すように、クリップ保持特徴2550は、フレーム2178のパドル2179の下方に少なくとも部分的に位置決めされ得る。
いくつかの構成では、図32Aおよび図32Bに示すように、クリップ保持特徴2550は、隆起した壁2554および少なくとも1つの支持体2552を含み得る。隆起した壁2554は、マスクフレーム2178の隣接する部分から前方または横方向にオフセットされ得る。例えば、隆起した壁2554は、クリップ保持特徴2600の前面を提供して、隆起した壁2554がフレーム2178の前面2560の隣接する部分から前方に位置決めされるようにする。いくつかの構成では、隆起した壁2554は、フレーム2178の前面2560の輪郭に従い得る。例えば、隆起した壁2554は、実質的に平坦であり得、および/または湾曲してフレーム2178の形状に一致し得る。そのような構成では、隆起した壁2554は、マスクフレーム2178に対して実質的に平行に延在し、かつフレーム2178の外側部からマスクフレーム2178の中心部分の方に延在し得る。いくつかの構成では、隆起した壁2554は、パドル2179の底部領域からマスクフレーム2178の下方領域の方にまたはそこまで延在する。例えば、いくつかの構成では、隆起した壁2554は、パドル2179の下方のマスクフレーム2178の外側部全体に沿って延在する。必要に応じて、隆起した壁2554は、マスクフレーム2178の外側部の全体または実質的に全体に沿って延在し得る。
いくつかの構成では、隆起した壁2554は、少なくとも1つの支持体2552によってフレーム2178に接続される。好ましくは、各クリップ保持特徴2550は、例えば、隆起した壁2554の上縁および下縁において、互いに離間している少なくとも2つの支持体2552を含み得る。支持体2552は、隆起した壁2554の上側、下側および/または外側部に沿って、隆起した壁2554をフレーム2178に接続し得る。いくつかの構成では、支持体2552は、マスクフレーム2178から外側に延在して、隆起した壁2554をフレーム2178の前面2560に対して実質的に垂直な方向に接続する。そのため、支持体2552は、フレーム2178の前面2560の前方にオフセットした位置において、隆起した壁2554を支持し得る。従って、間隙2558がクリップ保持特徴2550およびフレーム2178内に形成され得る。間隙2558は、フレーム2178にアパーチャを提供して、ヘッドギア2180の少なくとも一部および/またはヘッドギアクリップ2600の少なくとも一部を受け入れ得る。図示の構成に示すように、間隙2558は、隆起した壁2554の前縁2556、支持体2552およびフレーム2178の前面2560によって画成され得る。いくつかの構成では、隆起した壁2554の前縁2556は、支持体2552の前方に延在してリップを形成する。リップは、望ましくは、使用中、ヘッドギアクリップ2600を係合および/または保持し得る。
図33A~33Eは、ヘッドギアクリップ2600の例示的な構成を示す。ヘッドギアクリップ2600は、上部ストラップスロット2602、下部ストラップスロット2604、アパーチャ2606、段2608、引き手2630および前面2620を含み得る。いくつかの構成では、ヘッドギアクリップ2600は、実質的に「D」字形状を形成する。例えば、アパーチャ2606は、ヘッドギアクリップ2606内の中心に置かれ得る。いくつかの構成では、アパーチャ2606は、引き手2630と上部および下部ストラップスロット2602、2604との間に横方向に位置決めされ得る。いくつかの構成では、アパーチャ2606は、アパーチャ2606の最大幅を上回る最大高さを有し得る。
そのような構成では、クリップ保持特徴2550は、マスクアセンブリ2100の組立中、全体的にアパーチャ2606を通って延在し得る。例えば、アパーチャ2606は、ヘッドギアクリップ2600の少なくとも一部に形成され得る。いくつかの構成では、アパーチャ2606は、ヘッドギアクリップ2600のインサート2614を貫通して形成される(下記でより詳細に説明する)。いくつかの構成では、ヘッドギアクリップ2600は、フレーム2178の対応するクリップ保持特徴2550にクリップ留めされ、取り付けられ、および/またはスナップ留めされ得る。例えば、アパーチャ2606は、クリップ保持特徴2550の少なくとも一部を受け入れ得る。組み立てられると、アパーチャ2606は、フレーム2178のクリップ保持特徴2550を通り過ぎ、かつクリップ保持特徴2550の前側に形成された間隙2558内へ後方に摺動し得る。そのような構成では、アパーチャ2606によって形成された周囲の前方部分は、クリップ保持特徴2550の隆起した壁2554とフレーム2178の前面2560との間に載置される。そのため、アパーチャ2606の周囲の前方部分は、クリップ保持特徴2550の前縁2556に形成されたリップの真下に保持され得る。
図33C~33Eに示すように、ヘッドギアコネクタ2600は、オーバーモールド配置構成を含み得る。例えば、ヘッドギアコネクタ2600は、インサート2614を含み得る。いくつかの構成では、インサート2614は、プラスチックによって形成され得る。例えば、インサート2614のプラスチックは、実質的に硬質であり得る。インサート2614は、比較的可撓性のおよび/または軟質の材料、例えばシリコーンまたはTPEでオーバーモールドされ得る。いくつかの構成では、オーバーモールドは、引き手2630を形成し得る。
いくつかの構成では、アパーチャ2606および/または上部および下部ストラップスロット2602、2604は、インサート2614を貫通してかつ/またはインサート内に形成され得る。いくつかの構成では、インサート2614は、ヘッドギアクリップ2600に構造を備え得る。例えば、インサート2614は、ヘッドギア2180のヘッドギアストラップとフレーム2178との間に実質的に剛性の接続を提供し得る。図示の例に示すように、上部および下部ストラップスロット2602、2604は、上部および下部ヘッドギアストラップをフレーム2178に接続できるようにするように離間され得る。例えば、上部ストラップスロット2602は、下部ストラップスロット2604の上方にオフセットして位置決めされ得る。装用時、この配置構成は、ヘッドギア2180の上部ストラップが使用者の耳の上方を通過でき、およびヘッドギア2180の下部ストラップが使用者の耳の下側を通過できるようにする。そのような構成は、望ましくは、インターフェースアセンブリが使用者の顔で装用されるときのマスクの安定性を向上させる。
図示の配置構成に示すように、オーバーモールドは、インサート2614の少なくとも一部を囲み得る。いくつかの構成では、オーバーモールドは、インサート2614の実質的に全体またはインサート2614の全体の周りで周囲を形成する。オーバーモールドされた配置構成は、望ましくは、触れるときに柔らかくかつ/または使用者によって簡単に把持できる表面を提供し得る。例えば、オーバーモールドされた配置構成は、ヘッドギアクリップ2600の少なくとも一部(例えば、引き手2030)に柔軟性を提供し得る。オーバーモールドされた配置構成は、フレーム2178とヘッドギア2180との間の接続を支持するために少なくともある程度の剛性をもたらし得る。
いくつかの構成では、オーバーモールドは、引き手2630および回転ロック2616を形成し得る。いくつかの構成では、回転ロック2616は、ヘッドギアクリップ2600の後面2624から後方に延在する突起を含み得る。いくつかの構成では、突起は、実質的にL字形状であり得る。しかしながら、いくつかの構成では、突起は、様々な形状を形成し得る。突起は、ヘッドギアクリップ2600の後方および/または下方の縁の少なくとも一部に沿って延在し得る。例えば、突起は、インサート2614の下部の少なくとも一部に沿って延在し得る。突起は、インサート2614の下部の側縁を越えて横方向に延在し得る。いくつかの構成では、突起は、ヘッドギアクリップ2600の後面に沿って垂直に延在する。いくつかの構成では、突起の後面は、ヘッドギアクリップ2600の後面2624に対してほぼ平行に延在する。
回転ロック2616は、フレーム2178の下縁に当接し得、かつ/またはそれに隣接して位置決めされ得る。いくつかの構成では、回転ロック2616は、クリップ保持特徴2550の支持体2552に当接し得、かつ/またはそれに隣接して位置決めされ得る。本明細書で説明する構成では、回転ロック2616は、望ましくは、クリップ保持特徴2550の隆起した壁2554にほぼ垂直に延在する軸の周りでのヘッドギアクリップ2600の回転を防止し得る。
いくつかの構成では、ヘッドギアクリップ2600の回転ロック2616の垂直部分は、突起を通過するアパーチャを形成する上部および下部ストラップスロット2602、2604を含み得る。図33Bに示すように、上部および下部ストラップスロット2602、2604は、ストラップガイド2612を含み得る。ストラップガイド2612は、回転ロック2616の後縁2622にカットアウト部を形成し得る。いくつかの構成では、ストラップガイド2612は、滑らかな表面を提供し得る。例えば、ストラップガイド2612は、望ましくは、ヘッドギアストラップをヘッドギアコネクタ2600の上部および下部ストラップスロット2602、2604内で適切な配置構成に位置合わせし得、かつ/または方向付け得る。そのような構成は、有利には、組み立てられたときの、ヘッドギアコネクタ2600に接続するヘッドギアストラップに起因する嵩高性および/またはヘッドギアストラップの深さを減少させることを促進し得る。例えば、ストラップガイド2612は、ヘッドギアストラップがヘッドギアクリップ2600に対して実質的に平らに置くことができるようにする。
いくつかの構成では、回転ロック2616は、マスクフレーム2178への接続の適切な位置を示すためにキー付き部分を含む。例えば、回転ロック2616は、左ヘッドギアコネクタ2600が右クリップ保持特徴2550に接続されること、および/または右ヘッドギアコネクタ2600が左クリップ保持特徴2550に接続されることを防止し得る。同様に、回転ロック2616は、ヘッドギアコネクタ2600が間違った垂直配置構成に位置決めされることを防止し得る。
いくつかの構成では、引き手2630は、ヘッドギアクリップ2600に形成されたアパーチャ2606の上方および/または下方に延在する部分を有し得る前面を含む。引き手2630の前面は、ヘッドギアクリップ2600の少なくとも一部の前面に対して隆起され得、かつ/または外側に延在し得る。例えば、引き手2630の前面は、アパーチャ2616を囲み、かつ/またはアパーチャ2616に隣接するヘッドギアクリップ2600の一部の前面に対して隆起され得、かつ/または外側に延在し得る。
図33Aに示すように、例えば、引き手2630の隆起した前面2620は、段2608を形成し得る。段2608は、前面を形成でき、およびアパーチャ2616を囲む周囲の少なくとも一部を形成できる。段2608は、望ましくは、マスクアセンブリ2100の組立中にヘッドギアクリップ2600がフレーム2178と間違って取り付けられかつ/または位置合わせされることを防止し得る。例えば、段2608は、アパーチャ2616からオフセットされる表面を提供することにより、ヘッドギアクリップ2600が間違った前後の向きでフレーム2178に取り付けられることを防止し得る。すなわち、前側(図33Aに示す)が、正しい外向きの向きの代わりに、フレーム2178に接してまたはそれに隣接して内側に位置決めされるとき、段2608は、クリップ2600がクリップ保持特徴2550と係合することを防止し得る。そのような構成は、アパーチャ2616がフレーム2178の対応するクリップ保持特徴2550の下側で摺動し、かつ/またはそれを受け入れることを防止し得る。
いくつかの構成では、引き手2630は、ある程度弾性および/または可撓性であり得る。例えば、引き手2630は、引き手2630に力が加えられるとき、引き手2630を伸張できかつ/または曲げることができる実質的に可撓性の材料で形成され得る。例えば、引き手2630は、対応するクリップ保持特徴2550からヘッドギアクリップ2600を切り離すように引かれると伸張し得る。そのような配置構成は、クリップ保持特徴2550からヘッドギアクリップ2600を切り離すために剥離型の作動を促し得る。そのような配置構成は、使用者がクリップ2600をクリップ保持特徴2550から適切に切り離すことを保証し得る。例えば、そのような配置構成は、使用者がクリップ2600をクリップ保持特徴2550から不注意に取り外さずかつ/または切り離さないようにすることを保証し得、および/または使用者がそのようにするリスクを最小限にし得る。いくつかの構成では、引き手2630は、十分な引張り力をもたらして、ヘッドギアクリップ2600の一部のみが横方向に曲がることができるようにする。
図33C~33Eに示すように、例えば、オーバーモールドは、上部および下部ストラップスロット2602、2604を形成しなくてもよい。例えば、上部および下部ストラップスロット2602、2604は、いくつかの構成では、インサート2614であり得る周囲の表面よりも厚さが大きくかつ/または剛性が高い材料によって形成され得る。そのような配置構成は、ヘッドギアストラップが上部および下部ストラップスロット2602、2604を通過し、上部および下部ストラップスロット2602、2604内で簡単に調整され、かつ/または摺動することを可能にする低摩擦表面仕上げを提供し得る。
図34A~35Bは、マスクアセンブリ2100の構成を示す。マスクアセンブリ2100は、フレーム2178および第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bを含み得る。第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、マスクアセンブリ2100の装着者から見て右および左のヘッドギアクリップ2600A、2600Bであると定義され得る。図34Aおよび図34Bは、フレーム2178に接続された第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの例示的な構成を示す。
図35Aおよび図35Bに示すように、フレーム2178は、少なくとも1つのクリップ保持特徴2550および少なくとも1つの通気アパーチャ2514を含み得る。例えば、フレーム2178は、少なくとも2つの通気アパーチャを含み得る。いくつかの構成では、フレーム2178は、少なくとも3つの開口部を含み得る。クリップ保持特徴2550は、フレーム2178を貫通して延在する通気アパーチャ2514を少なくとも部分的に形成し得る。通気アパーチャ2514は、フレーム2178に開口部を提供して、ヘッドギアクリップ2600の少なくとも一部を受け入れ得る。通気アパーチャ2514は、実質的に矩形、円形および/または卵形形状であり得る。例えば、通気アパーチャ2514は、頂部側、底部側および少なくとも1つの外側部を含み得る。図35Aおよび図35Bに示すように、通気アパーチャ2514の頂部側および底部側は、湾曲し得る。いくつかの構成では、通気アパーチャ2514の頂部側および底部側は、凹面形にでき、およびフレーム2178の中心部分に対面し得る。例えば、通気アパーチャ2514の凹面形の頂部側および底部側は、全体的にエルボーコネクタ2516の頂点の方に対面する。
いくつかの実施形態では、接続特徴2550は、隆起した縁2572を含み得る。隆起した縁2572は、フレーム2178の最も外側の外側部のより近くに位置決めされる接続特徴2550のアパーチャの最も外側部によって形成され得る。例えば、隆起した縁2572は、フレーム2178の、輪郭を有する前面2560の外側に延在し得る。隆起した縁2572の厚さは、隆起した縁2572を囲むフレーム2178の部分と比べて厚くされ得る。
いくつかの構成では、隆起した縁2572は、通気アパーチャ2514の側縁の長さに沿って延在し、ヘッドギアクリップ2600のための接続点を形成する。例えば、隆起した縁2572は、ヘッドギアクリップ2600のフック2654に接続するためのポスト2576を形成し得る(例えば、図40を参照されたい)。そのような配置構成は、アパーチャを通過するために、ヘッドギアクリップ2600のフック2654のためのクリアランスを提供し得る。そのような構成は、ヘッドギアクリップ2600をフレーム2178と簡単に位置合わせおよび/または接続されるようにする。
例えば、隆起した縁2572は、ヘッドギアクリップ2600をフレーム2178と適切に位置合わせする位置合わせ特徴2574を形成し得る(例えば、図35Bを参照されたい)。従って、隆起した縁2572は、フレーム2178の後面に段付き領域および/または凹部を形成し得る。いくつかの構成では、位置合わせ特徴2574は、ヘッドギアクリップ2600のフック2654の少なくとも一部を受け入れ得る。いくつかの構成では、位置合わせ特徴2574は、可変壁厚さを有し得る。例えば、壁厚さは、ポスト2576に隣接する表面およびフレーム2178の後面の周囲の外側面を含む周囲の表面と比較して、ポスト2576などの隆起した縁2572において大きいことができる。そのような構成では、位置合わせ特徴2574は、ヘッドギアクリップ2600のフック2654と当接して、望ましくは、クリップ保持特徴2550の近位にあるフレーム2178の前面2560に対して実質的に垂直である軸の周りでの回転を最小限にし得、かつ/または防止し得る。そのような配置構成は、ヘッドギアが、上に、下に、および/またはマスクアセンブリ2100から離れて引かれる結果、クリップがクリップ保持特徴2550から押しのけられることを防止し得る。位置合わせ特徴2574は、望ましくは、摺動防止または滑り防止面を提供する。そのため、位置合わせ特徴2574は、ヘッドギアクリップ2600がクリップ保持特徴2550のポスト2576に沿って摺動することを防止する。そのような配置構成は、ヘッドギア2180とマスクアセンブリ2100との間により確実な接続を提供し得る。同様に、そのような配置構成は、ヘッドギア2180とマスクアセンブリ2100との間の接続により高い安定性を提供し得る。
図34A~35Bに示すように、フレーム2178は、キー固定用隆起2570を含み得る。いくつかの構成では、キー固定用隆起2570は、クリップ保持特徴2550の1つのみに隣接してフレーム2178に形成され得る。いくつかの構成では、キー固定用隆起2570は、複数のクリップ保持特徴2550に隣接して位置決めされたフレーム2178に形成され得る。例えば、キー固定用隆起2570は、ヘッドギアクリップ2600がフレーム2178に調整して固定されて、アセンブリを適切な向きにのみできるようにする。いくつかの構成では、キー固定用隆起2570は、フレーム2178の左外側部の前面2560から外側に延在し得る。キー固定用隆起2570は、好ましくは、左クリップ保持特徴2550からフレーム2178の最も外側の側縁に向かって横方向にオフセットして位置決めされ得る。キー固定用隆起2570は、例えば、第2のおよび/または左ヘッドギアクリップ2600Bにある対応するキー固定用ノッチ2650と位置合わせし得る。いくつかの構成では、キー固定用隆起2570は、望ましくは、間違ったヘッドギアクリップ2600(この例では右ヘッドギアクリップ2600A)がフレーム2178の左側と接続することを防止し得る。いくつかの構成では、キー固定用隆起2570は、望ましくは、ヘッドギア2180が、間違った水平配置構成、垂直配置構成および/または前後の向きでフレーム2178に取り付けられることを防止する。そのため、キー固定用隆起2570は、マスクアセンブリ2100の使用性を高め得、および/またはマスクアセンブリ2100を簡単に組み立てかつ/または分解することができるようにする。
図36A~43は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの構成ならびに/またはフレーム2178に接続された第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bを示す。第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、多くの点で上述のヘッドギアクリップ2600の他の例と同様または同一であり得る。図示の構成に示すように、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、フレーム2178の対応するクリップ保持特徴2550の少なくとも一部(例えば、ポスト2576)にクリップ留めし得、かつ/またはそれを受け入れ得るアパーチャを含む。いくつかの構成では、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、いくつかある材料の中で特に、ナイロン、ポリカーボネートおよび/またはポリプロピレンなどの実質的に硬質の材料で形成される。そのため、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、望ましくは、ヘッドギア2180を支持し得、かつ/またはヘッドギア2180とフレーム2178との間の接続を維持し得る。
第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、アパーチャ2606、親指グリップ2640、手指グリップ2642、上部ストラップスロット2602、下部ストラップスロット2604、オーバーモールドグリップ2644、フック2654およびキー固定用ノッチ2650を含み得る。例えば、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、アパーチャ2606を囲む実質的に弓状のループを形成し得る。従って、アパーチャ2606は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600B内で中心に位置決めされ得る。いくつかの構成では、アパーチャ2606は、フレーム2178のクリップ保持特徴2550の少なくとも一部(例えば、隆起したリップ2652)を受け入れ得る。例えば、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bがクリップ保持特徴2550を介してフレーム2178に接続されるとき、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、フレーム2178の前面2560と実質的に同一平面に載置され得る。
いくつかの構成では、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、親指グリップ2640を含み得る。親指グリップ2640は、第1のヘッドギアクリップ2600Aと第2のヘッドギアクリップ2600Bとの間に垂直に延在する中心平面に対して、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの外側縁に沿って位置決めされる隆起したタブによって画成され得る。そのような構成は、望ましくは、使用者の親指のためのグリップを提供し得る。例えば、使用者は、使用者の親指を親指グリップ2640に載せ得る。いくつかの構成では、親指グリップ2640は、親指グリップ2640の周囲部分よりも厚さが大きいことができる。そのような構成は、望ましくは、使用者の親指が把持するための接触面積を大きくし得、それにより、使用者が第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bを対応するクリップ保持特徴2550に簡単に接続し、かつ/またはそこから切り離すことができるようにする。
少なくとも図36Aおよび図36Bに示すように、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの少なくとも一部に沿って(例えば、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの外側縁の一部に沿って)凹面を形成する。例えば、親指グリップは、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの外側縁に沿って中心に位置決めされ得る。親指グリップ2640の凹面は、使用者にとって快適な把持面を提供し得る。いくつかの構成では、凹面は、親指グリップ2640の表面が使用者によって把持される必要のあることを使用者に示し得る視覚インジケータを提供し得る。
いくつかの構成では、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、手指グリップ2642を含む。手指グリップ2642は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの内側縁に沿って位置決めされる隆起したタブによって画成され得る。そのような構成は、望ましくは、1本以上の使用者の指に対する把持を提供し得る。例えば、使用者は、使用者の手指を手指グリップ2642に載せ得る。いくつかの構成では、手指グリップ2642は、手指グリップ2642の周囲部分よりも厚さが大きいことができる。そのような構成は、望ましくは、使用者の手指が把持するための接触面積を大きくし、それにより、使用者が第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bを対応するクリップ保持特徴2550から簡単に接続および/または切り離すことができるようにする。
少なくとも図36および図36Bに示すように、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの手指グリップ2642は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの少なくとも一部に沿って(例えば、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの内側縁の一部に沿って)凹面を形成する。例えば、手指グリップ2642は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの内側縁に沿って中心に位置決めされ得る。手指グリップ2642の凹面は、使用者にとって快適な把持面を提供し得る。いくつかの構成では、凹面は、手指グリップ2642の表面が使用者によって把持される必要があることを使用者に示し得る視覚インジケータを提供し得る。
いくつかの構成では、手指グリップ2642は、親指グリップ2640に対向する第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの側縁に沿って位置決めされ得る。例えば、手指グリップ2642および親指グリップ2640は、アパーチャ2606の反対側に位置決めされ得る。そのような構成は、使用者が使用者の指でクリップの前縁に向かって第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bを把持することを促し得る。そのような構成は、組立および/または分解中の第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの角度に対する使用者の制御を改善し得、それにより第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bをクリップ保持特徴2550に簡単に接続できるようにする。例えば、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、クリップ保持特徴2550とより簡単に位置合わせできる。いくつかの構成では、親指グリップ2640に対する手指グリップ2642の位置および/または形状は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの第1の外側面および第2の外側面を使用者が把持することを促し得る。
いくつかの構成では、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、上部および下部ストラップスロット2602、2604を含み得る。上部および下部ストラップスロット2602、2604は、多くの点で上述の上部および下部ストラップスロット2602、2604の他の例と同様または同一であり得る。そのため、上部および下部ストラップスロット2602、2604は、ヘッドギア2180の対応する上部および下部ヘッドギアストラップを受け入れ得る。
いくつかの構成では、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bのオーバーモールドグリップ2644は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの少なくとも一部の周りに延在し得る。例えば、オーバーモールドグリップ2644は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの周囲に延在し得る。図36Aおよび図36Bに示すように、オーバーモールドグリップ2644は、親指グリップ2640および/または手指グリップ2642の凹面の少なくとも一部を形成し得る。いくつかの構成では、オーバーモールドグリップ2644は、親指グリップ2640および/または手指グリップ2642の凹面を形成し得る。
いくつかの構成では、オーバーモールドグリップ2644は、エラストマー材料などの様々な材料を含み得る。例えば、オーバーモールドグリップ2644は、いくつかある材料の中で特に、シリコーンおよび/またはTPEを含み得る。オーバーモールドグリップ2644は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bでのより快適な把持をもたらすソフトタッチ仕上げを提供し得る。いくつかの構成では、オーバーモールドグリップ2644は、使用者に対して把持を提供し得る。そのような構成では、オーバーモールドグリップ2644は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの周囲部分を上回る摩擦係数を有し得る。
図37Aおよび図37Bに示すように、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bは、フック2654を含み得る。フック2654は、手指グリップ2642の後面部からアパーチャ2606の中心に向かって後方および横方向に突出する舌部を形成し得る。例えば、フック2654は、アパーチャ2606内へ内側に延在し得る。いくつかの構成では、組立中、フック2654は、クリップ保持特徴2550の少なくとも一部(例えば、隆起した縁2572)の下側で摺動し得る。いくつかの構成では、フック2654は、隆起したリップ2652を含み得る。隆起したリップ2652は、フック2654の内縁に沿って延在し得る。隆起したリップ2652は、クリップ保持特徴2550の少なくとも一部(例えば、ポスト2576)と係合し得る。そのため、フック2654は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bをフレーム2178に固定し得る。
いくつかの構成では、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの少なくとも一方は、キー固定用ノッチ2650を含む。キー固定用ノッチ2650は、例えば、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの少なくとも一方の縁に沿って凹部を形成し得る。例えば、キー固定用ノッチ2650は、第1および第2のヘッドギアクリップ2600A、2600Bの少なくとも一方の後面に沿って位置決めされ得る。キー固定用ノッチ2654は、フレーム2178のキー固定用隆起2570に対応しておよび/またはそれを受け入れて、ヘッドギアクリップがフレーム2178に接続されると、ヘッドギアクリップがフレーム2178の前面と実質的に同一平面に載置されるようにし得る。例えば、図36Bに示すように、左ヘッドギアクリップがキー固定用ノッチ2650を含み得る。キー固定用ノッチ2650は、フレーム2178の左外側部に位置決めされたキー固定用隆起2570に対応し得る。キー固定用ノッチ2650は、例えば、ヘッドギアクリップ2600が左ヘッドギアクリップ2600Bまたは右ヘッドギアクリップ2600Aであることを使用者に示し得る。そのような構成では、キー固定用ノッチ2650は、望ましくは、ヘッドギアクリップ2600が間違ったクリップ保持特徴2550と接続することを防止し得る。
図44~45は、インターフェースアセンブリの実施形態を示す。図44~45に示すように、インターフェースは、ヘッドギアアセンブリ2180およびマスクアセンブリ2100を含み得る。マスクアセンブリ2100は、マスクシール2104、フレーム2178および空気供給導管2520Aを含み得る。図示の例に示すように、フレーム2178は、導管接続部2700を含み得る。導管接続部2700は、フレーム2178と空気供給導管2520Aとの間を直接接続し得る。例えば、導管接続部2700は、ハウジング2102の下方領域の実質的な部分を形成し得る。例えば、導管接続部2700は、対向する両方のクリップ保持特徴2550間に実質的に横方向に延在し得る。いくつかの構成では、導管接続部2700は、フレーム2178から離れて下方に角度が付けられ得る。
図44~45に示すように、フレームは、少なくとも1つの通気アパーチャ2514を含み得る。例えば、通気アパーチャ2514は、好ましくは、マスクアセンブリ2100内に設けられて、通気アパーチャ2514がフレーム2178内においておよび/またはマスクアセンブリ2100の様々な構成要素間で開口部と位置合わせするようにし得る。例えば、通気アパーチャ2514は、フレーム2178とヘッドギアクリップ2600A、2600Bとの間に設けられ得る。いくつかの構成では、通気アパーチャ2514は、フレーム2178とヘッドギアクリップ2600A、2600Bとの間に設けられた開口部を画成し得る。いくつかの構成では、通気アパーチャ2514は、クリップ保持特徴2550の少なくとも一部(例えば、クリップ保持特徴2550のアパーチャの少なくとも一部)を形成し得る。例えば、通気アパーチャ2514は、ヘッドギアクリップ2600がフレーム2178に接続されるときにヘッドギアクリップ2600によって覆われないクリップ保持特徴2550のアパーチャの一部を画成し得る。そのような構成は、望ましくは、排気をより大きい領域にわたっておよび使用者の顔から離れて少なくとも2つの方向に分散させて、装用時の使用者の顔に対する隙間風を減少させ得る。
いくつかの配置構成では、通気アパーチャ2514は、有利には、上述の通り、排気がフレーム2178を通って大気まで通過できるようにし得る。いくつかの構成では、通気アパーチャ2514は、マスクフレーム2178の外側部に沿って位置決めされ得、およびフレーム2178の中心部分から外向きとなり得る。例えば、図45に示すように、使用者がマスクアセンブリ2100を装用しているとき、排気は、フレーム2178を通っておよび使用者から横方向に通過し得る。上述の通り、そのような構成は、望ましくは、排気をより大きい面積にわたっておよび使用者の顔から離れて少なくとも2つの方向に分散させて、装用時の使用者の顔に対する隙間風を減少させ得る。
図46~48は、多くの点で上述のインターフェースアセンブリと同様または同一の特徴および/または構成要素を含むインターフェースアセンブリの実施形態を示す。図46~48に示すように、通気アパーチャ2514は、上述の通り、フレーム2178内で中心に位置決めされ得る。いくつかの構成では、通気アパーチャ2514は、導管接続部2700の少なくとも一部に形成され得る。例えば、通気アパーチャ2514は、導管接続部2700の上部に形成され得る。図46に示すように、例えば、導管接続部2700は、フレーム2178と一体的に形成され得る。いくつかの構成では、導管接続部2700は、ハウジング2102に直接形成され得る。
いくつかの構成では、図46に示すように、ヘッドギアクリップ2600は、マスクシール2104を支持し得る。そのような構成では、フレーム2178は、マスクシール2104のパドル2126を支持しなくてもよい。例えば、ヘッドギアクリップ2600は、マスクシール2104の前面に設けられて、ヘッドギアクリップ2600が十分な機械的剛性および構造をもたらして、マスクシール2104が使用者によって装用されるときにマスクシール2104の形状を保持するようにする。例えば、ヘッドギアクリップ2600は、マスクシール2104が膨らむことを防止することを促進し得る。図46に示すように、ヘッドギアクリップは、マスクシール2104の外側部に沿って垂直に延在し得る。例えば、ヘッドギアクリップ2600は、マスクシール2104の外側部のかなりの部分に沿って延在し得る。フレーム2178に接続されると、ヘッドギアクリップ2600は、マスクシール2104の前面に沿って上方に延在し得、およびマスクシール2104の少なくとも一部を覆い得る。そのような構成は、望ましくは、マスクシール2104を支持し、かつフレーム2178の外形寸法を減少させ得る。そのため、そのような構成は、マスクアセンブリ2100の嵩高性を減少させ得る。
図47および図48は、ヘッドギアクリップ2600の様々な構成を示す。いくつかの構成では、ヘッドギアクリップ2600は、丸みを帯びたおよび/または楕円形の断面を有し得る(図48を参照されたい)。そのような構成では、ヘッドギアクリップ2600の丸みを帯びた表面は、使用者にとって見た目が美しい外観を提供し得る。例えば、ヘッドギアクリップ2600の丸みを帯びた表面は、ヘッドギアクリップ2600が使用者にとってより小さく見えるようにでき、および/またはヘッドギアクリップ2600の全体的な嵩高性を減少させ得る。いくつかの構成では、ヘッドギアクリップ2600は、正方形および/または実質的に矩形の断面を含み得る(図47を参照されたい)。そのような構成では、ヘッドギアクリップ2600の正方形の表面は、他の形状の断面と比較してより簡単に把持できる表面を提供し得る。
図49~75は、インターフェースアセンブリの実施形態を示す。図49に示すように、インターフェースアセンブリは、いくつかある考えられる構成要素の中で特に、ヘッドギアアセンブリ2180、フレーム2178、マスクアセンブリ2100および空気供給導管2520Aを含み得る。ヘッドギアアセンブリ2180は、いくつかある構成要素の中で特に、ストラップ、例えば1つ以上の上部サイドストラップ2804、1つ以上の下部サイドストラップ2802および/または頭頂部ストラップ2808を含み得る(図73~75を参照されたい)。マスクアセンブリ2100は、いくつかある考えられる構成要素の中で特に、マスクハウジング2012およびマスクシール2104を含み得、これらは、呼吸チャンバーを形成する。図示の例に示すようにおよび下記でより詳細に説明するように、フレーム2178は、窒息防止(A-A)弁アセンブリ2522Bを含み得る。いくつかの構成では、弁アセンブリ2522Bは、下記で説明するように、弁凹部2726によって受け入れられ得る。下記でより詳細に説明するように、弁アセンブリ2522Bは、弁ハウジング2522(本明細書では「弁2522」と称す)を含み得る。弁2522は、フレーム2178と一体的に形成され得る。下記で説明するように、弁アセンブリ2522Bは、いくつかある考えられる構成要素の中で特に、フレーム2178の少なくとも一部、弁2522、弁要素もしくは弁部材、例えば弁フラップ2524および/または管コネクタ2711を含み得る。弁2522は、空気供給導管2520Aに隣接してフレーム2178内に置かれ得る。いくつかの実施形態では、弁アセンブリ2522Bの弁2522は、入口管2522Aを含み得る。入口管2522Aは、フレーム2178の前壁の後方に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、入口管2522Aは、ガス流路の少なくとも一部を画成し得る。いくつかの構成では、フレーム2178との弁2522の統合により、空気供給導管2520Aをフレーム2178の前面下部から全体的に下方向に延在させ得る。そのような構成は、患者用インターフェースの全体的な嵩高性を減少させ得る。例えば、そのような構成では、導管2520Aは、使用中、使用者のより近くに位置決めされ得る。ガス流路は、ガス供給導管2520A、弁アセンブリ2522Bおよびクッションコネクタ2708によって提供される。ガス流路は、加圧ガスがマスクアセンブリ2100を経由して使用者の鼻および/または口に送給される通路を提供する。
図50A~50Bは、マスクアセンブリ2100の例を示す。上述の通り、マスクアセンブリ2100は、マスクシール2104およびハウジング2012を含み得、およびいくつかある構成要素の中で特に、フレーム2178および/または空気供給導管2520Aに組み立てられる。フレーム2178は、横方向および/または垂直方向において全体的に湾曲し得る。
いくつかの実施形態では、フレーム2178は、マスクシール2104の前側に設けられ得る。いくつかの実施形態では、フレーム2178は、マスクシール2104の前側の実質的な部分、例えばマスクシール2104のハウジング2102の実質的な部分を覆い得る。いくつかの実施形態では、フレーム2178は、マスクシール2104の前面に沿って横方向において中心にされる。例えば、フレーム2178の前面全体は、マスクシール2104の前方に位置決めされ得る。
図51A~59は、フレーム2178の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、フレーム2178は、クッションコネクタ2708、入口または入口開口部2706、弁2522、少なくとも1つの上部ストラップコネクタ2702、少なくとも1つの下部ストラップコネクタ2704および/またはパドル2179を含み得る。
いくつかの実施形態では、クッションコネクタ2708は、フレーム2178の後側に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、クッションコネクタ2708は、フレーム2178とユニタリーであり、およびフレーム2178の前壁の後面から後方に延在する。クッションコネクタ2708は、入口2706とマスクアセンブリ2100との間に流体接続をもたらし得る。
いくつかの実施形態では、クッションコネクタ2708は、マスクアセンブリ2100の少なくとも一部に収まって、フレーム2178をマスクアセンブリ2100に接続するような形状にされ得る。例えば、クッションコネクタ2708は、マスクアセンブリ2100のマスクハウジング2102部分の少なくとも受け入れ部分に収まり得る。クッションコネクタ2708は、いくつかある考えられる形状の中で特に、幾分丸みを帯びた「D」字形状、丸みを帯びた台形形状、円形形状、楕円形形状および/または卵形形状を含み得る。
いくつかの実施形態では、クッションコネクタ2708は、カフまたはカラーを形成する突出壁の形態である。突出壁は、フレーム2178の前壁部分2701の後側から後方および/または上方に延在し得る。クッションコネクタ2708は、フレーム2178の後側に沿ってA-A弁2522の上方に位置決めされ得る。クッションコネクタ2708は、フレーム2178の後側に沿ってA-A弁2522に隣接して位置決めされ得る。いくつかの構成では、入口2706、A-A弁2522およびクッションコネクタ2708は、協働して、フレーム2178によって画成されたガス流路を形成する。図示の配置構成では、入口2706、A-A弁2522およびクッションコネクタ2708のそれぞれは、実質的に閉鎖空間を含み(特定のおよび意図的な開口部を除いて)、それによりガス流路全体の一部を画成する。いくつかの構成では、フレーム2178の前壁部分2701は、ガス流路の少なくとも一部を画成する。図示の配置構成では、フレーム2178の前壁部分2701は、A-A弁2522およびクッションコネクタ2708の一方または両方にガス流路の一部を画成する。そのような配置構成により、ガス流路の全体が専用の構造によって画成される設計と比べてフレーム2178の奥行きを浅くすることができる。
いくつかの実施形態では、クッションコネクタ2708は、位置合わせ用ノッチ2710などの位置合わせ特徴を含み得る。位置合わせ用ノッチ2710は、クッションコネクタ2710の一部に形成され得る。例えば、位置合わせ用ノッチ2710は、クッションコネクタ2708の上壁部分に形成され得る。位置合わせ用ノッチ2710は、フレーム2178とマスクアセンブリ2100との間の接続を案内し得る。例えば、位置合わせ用ノッチ2710は、マスクアセンブリ2100上の特徴に対応でき、フレーム2178およびマスクアセンブリ2100を適切な向きで接続できるようにする。いくつかの実施形態では、位置合わせ用ノッチ2710は、いくつかある考えられる形状の中で特に、全体的に台形形状、矩形形状および/または正方形形状を有する。いくつかの実施形態では、位置合わせ用ノッチ2710の幅は、クッションコネクタ2708の上壁の外縁において、フレーム2178の後側により近い位置にある位置合わせ用ノッチ2710の幅よりも広いことができる。
いくつかの実施形態では、フレーム2178は、入口2706を含み得る。入口2706は、フレーム2178に結合される別個の構造であり得る管コネクタ2711によって画成され得る。いくつかの実施形態では、入口2706は、流体流路またはガス流路を提供し、そこを通って加圧空気がマスクアセンブリ2100にもたらされ得る。いくつかの実施形態では、加圧空気は、入口2706を通ってA-A弁2522を経由してまたはA-A弁2522を通過してマスクアセンブリ2100にもたらされ得る。下記でより詳細に説明するように、A-A弁2522は、加圧空気源がないとき、またはそうでなければマスクアセンブリ2100内の圧力が大気圧未満に低下するとき、大気へのアクセスを提供し得る。
いくつかの実施形態では、フレーム2178は、少なくとも1つの上部ストラップコネクタ2702および少なくとも1つの下部ストラップコネクタ2704を含み得る。図示の配置構成では、フレーム2178は、上部ストラップコネクタ2702の対および下部ストラップコネクタ2704の対を含む。対の上部および下部ストラップコネクタ2702、2704のそれぞれは、フレーム2178の対向する外側部に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、上部ストラップコネクタ2702は、ヘッドギア2180の対応する上部ヘッドギアストラップ2802を摺動式に受け入れ得る(例えば、図49を参照されたい)。上部ヘッドギアコネクタ2702は、ポスト2703Aおよびアパーチャ2703Bを含み得る。ポスト2703Aは、フレーム2178の前面から離間され得る。ポスト2703Aは、アパーチャ2703Bのほぼ中心に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、ポスト2703Aは、アパーチャ2703Bの中心からオフセットして位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、ポスト2703Aは、フレーム2178の前壁の前方にオフセットして位置決めされ得る。
少なくとも図49および図73に示すように、ポスト2703Aは、上部サイドストラップ2802を上部ヘッドギアコネクタ2702に固定することを促進し得る。いくつかの実施形態では、ポスト2703Aは、フレーム2178の前面と共に、対応する上部サイドストラップ2802を通し得るスロットを画成し得る。例えば、上部サイドストラップ2802は、ポスト2703Aとアパーチャ2703Bとの間に形成されたスロットを通過し得る。上部サイドストラップ2802がスロットを通過すると、上部サイドストラップ2802は、ポスト2703Aの外側の周りに巻き付けられ、かつ例えばそれ自体の上に折り重ねられ得る。いくつかの実施形態では、アパーチャ2703Bは、追加的な空間を提供でき、上部サイドストラップ2802をポスト2703Aの後ろ側に通すことができるようにする。いくつかの構成では、アパーチャ2703Bは、ポスト2703Aと、ストラップ2802の厚さに適応するために必要であるフレーム2178の前面との間の距離を短くすることを促進する。いくつかの実施形態では、上部ストラップコネクタ2702は、上部サイドストラップ2802に取り付けられ得るヘッドギアクリップを取り外し可能に固定するなどして固定し得る。
いくつかの実施形態では、下部ストラップコネクタ2704は、下部サイドストラップ2802および/または下部ヘッドギアクリップ2600を受け入れ得、かつ/または固定し得る(図49を参照されたい)。少なくとも図51A~54に示すように、下部ストラップコネクタ2704は、下部ポスト2705Aを含み得る。下部ポスト2705Aは、フレーム2178の側縁に沿って位置決めされ得る。下部ポスト2705Aは、フレーム2178の一部から離間されて、アパーチャ2705Bを画成し得る。いくつかの実施形態では、下部ポスト2705Aは、フレーム2178の下部側縁を形成する。いくつかの実施形態では、アパーチャ2705Bは、下部ヘッドギアクリップ2600の少なくとも一部を受け入れるような形状にされ得る。いくつかの実施形態では、アパーチャ2705Bは、いくつかある考えられる形状の中で特に、実質的にD字形状にされ得る。いくつかの実施形態では、ポスト2705Aは、クリップ2600のフック部分など、対応する下部ヘッドギアクリップ2600の一部内に受け入れられ得、かつ/またはそれを保持し得る。下部ポスト2705Aは、下部サイドストラップ2804フレーム2178との間および/または下部ヘッドギアクリップ2600とフレーム2178との間に取り外し可能な接続を提供し得る。
いくつかの実施形態では、フレーム2178は、フレームパドル2179を含み得る。上述の通り、パドル2179は、組み立てられると、マスクシール2104の鼻領域2168の前向きの外側部(シールパドル2126)を支持する上部支持部材を画成し得る。パドル2179は、マスクシール2104の撓みを最小限にすることを促進し得る。いくつかの実施形態では、パドル2179は、鼻領域2168と使用者の鼻との間の接触を維持するのことを促進し得る。例えば、パドル2179は、マスクシール2104の鼻領域2168およびシールパドル2126が使用者の鼻から離れて膨張することおよび/またはそこから係合解除することを防止することを促進し得る。
図52~58は、弁2522のいくつかの部分をかなり詳細に示す。少なくとも図52~54に示すように、弁2522は、弁要素または弁部材、例えば弁フラップ2524を含み得る。弁2522は、いくつかある考えられる構成要素の中で特に、管コネクタ2711も含み得る。いくつかの実施形態では、弁2522は、通気路2722および/または出口2720を含み得る。図示の通り、弁2522の少なくとも一部またはいくつかの構成要素は、フレーム2178と一体的に形成され得る。例えば、弁2522の1つまたは複数のガス流路を画成する本体部分は、フレーム2178と一体的に形成される。いくつかの構成は、望ましくは、組立時間を削減し、かつ/または製造、清掃および/もしくは交換するために必要な構成要素数を削減し得る。いくつかのそのような構成は、望ましくは、加圧空気がアセンブリから漏れる可能性を減少させ得る。
図53および図54は、それぞれ図51Aに示す線53-53および線54-54に沿って取ったフレーム2178の横断面図を示す。図55は、図52に示すフレーム2178の前側から見た断面図を示す。図示の通り、フレーム2178は、弁フラップ2524を収容し得る。いくつかの実施形態では、フレーム2178は、弁フラップ2524を全体的に囲む。そのようなものとして、弁フラップ2524は、フレーム2178の弁2522のガス流路内に収まるように位置決めされ得る。
いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、入口開口部2706を画成し得、入口開口部は、加圧空気を、弁2522を通してマスクアセンブリ2100によって使用者へ方向付ける。いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、いくつかある形状の中で特に、楕円形形状、円形形状および/または卵形形状であり得る。好ましくは、前後方向における入口2706の寸法は、横方向における入口2706の寸法よりも小さい。従って、入口2706が円形である設計と比較して、フレーム2178の前後寸法を増加させたりまたは入口2706を使用者の顔からさらに離すように動かしたりすることなく、前後方向において弁2522を収納する余分な空間を設け得る。管コネクタ2711は、対応する雌型コネクタによって受け入れられる雄型構成要素を含み得る。雌型コネクタは、導管2520Aに取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、フレーム2178および/または管コネクタ2711に対して導管2520Aをねじることによって導管2520Aの切り離しを可能にする。いくつかの実施形態では、導管2520Aは、いくつかある考えられる構成の中で特に、スナップフィット構成によって管コネクタ2711に接続される。例えば、管コネクタ2711は、1つ以上の管コネクタ用ノッチ2712を含み得る。管コネクタ用ノッチ2712は、スナップフィット構成を介して導管2520A上の対応する特徴に係合し得る。
いくつかの実施形態では、弁フラップ2524は、管コネクタ2711によってフレーム2178内に固定され得る。いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、いくつかある考えられる構成の中で特に、溶接、接着剤および/またはスナップフィット構成などの様々な構成により、弁2522を画成するフレーム2178の下方端部に永久的に接続され得る。いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、フレーム2178の下方端部と管コネクタ2711のフランジとの間で弁フラップ2524のタブを囲み得、かつ/または固定し得る。いくつかの実施形態では、弁フラップ2524は、フレーム2178の管コネクタ2711の内側端部2711Aに隣接して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、弁フラップ2524は、全体的にまたは部分的に、いくつかある材料の中で特に、シリコーンなどの可撓性エラストマーから構成され得る。
弁フラップ2524は、弁2522内の異なる流路を開閉して、弁2522の異なる流路のうちの所望の流路を通って空気が流れることができるようにし得る。例えば、流れ発生器がマスクアセンブリ2100を通して陽圧の空気を使用者に供給するとき、弁フラップ2524は、入口2706に流入する加圧空気に応答して、ヒンジの周りで旋回し得るかまたは他の方法で動き得る。この位置では、弁フラップ2524は、管コネクタ2711の入口2706に対して開放されており、かつ弁2522および/または弁2522の通気路2722に対して閉鎖されている。いくつかの構成は、全てまたは実質的に全ての陽圧の空気流れが、弁2522の通気路2722からの空気流れの漏れがないかまたはそれに近い状態で確実に使用者に方向付けられることを促進し得る。流れ発生器がマスクアセンブリ2100に空気流れをもたらさないか、またはそうでなければマスクアセンブリ2100内の圧力が大気圧未満に低下するとき、弁フラップ2524は、管コネクタ2711の入口2706に対して閉鎖され、およびA-A弁2522の通気路2722は、開放されて、使用者が弁2522を通して周囲空気を吸入できるようにする。
管コネクタ2711は、フレーム2178の弁2522部分に対して動作可能位置に弁フラップ2524を支持し得る。いくつかの構成では、管コネクタ2711は、弁フラップ2524が反転するかまたはフレーム2178の入口2706から下方に延在することを防止するストッパを画成する(例えば、図53を参照されたい)。いくつかの構成では、管コネクタ2711は、フラップ支持体2724を含み得る。いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、少なくとも3個のフラップ支持体2724を含み得る(図56を参照されたい)。いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、少なくとも2個、3個、4個、5個または6個以上のフラップ支持体2724を含み得る。フラップ支持体2724は、管コネクタ2711の周囲壁の内面から管コネクタ2711の入口2706へ半径方向内側に延在し得る。いくつかの実施形態では、フラップ支持体2724は、管コネクタ2711の上縁に隣接して位置決めされ得る。いくつかの構成では、フラップ支持体2724は、弁フラップ2524が反転するかまたは入口2706へ下方に延在することを防止し得る。
少なくとも図55に示すように、弁2522(単独でまたはフレーム2178と組み合わせて)は、弁フラップ2524が閉鎖位置にあるとき、空気がマスクアセンブリ2100に流入または流出することができるようにするために様々な通気路および弁出口を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、流路は、弁アセンブリ2522Bの通気路2722および弁出口2720ならびにクッションコネクタ2708を通して設けられる。いくつかの実施形態では、弁2522は、少なくとも2つの通気路2722および/または少なくとも2つの横方向弁出口2720を含み得る。
いくつかの実施形態では、通気路2722は、入口2706から離れて出口2720の方へ後方に延在し得る。いくつかの実施形態では、通気路2722は、弁2522の内壁を通って出口2720の方に延在し得る。いくつかの実施形態では、通気路2722は、管2520Aから弁2522の内壁を通って出口2720の方に延在し得る。いくつかの実施形態では、通気路2722は、出口2720内まで後方および下方に延在し得る。いくつかの実施形態では、通気路2722の中心軸は、入口2706の中心軸2706Aと鋭角を形成する(図59に示すように)。
いくつかの実施形態では、出口2720は、開口部を画成して、弁フラップ2524が閉鎖位置にあるとき、通気路2722を経由して排気が患者用インターフェースから通過できるようにし得るか、または吸入空気が患者用インターフェースに流入できるようにし得る。図54に示すように、弁2522は、出口2720において通気路2722の出口から後方に離間される後壁2523を含み得、および内壁と一緒に出口2720を画成する。そのような構成は、図51Bに示す矢印によって示されるように、排気を横方向に方向付けるための空間を提供し得る。弁2522の後壁は、排気を使用者から離れて方向付けることができるようにする。いくつかの実施形態では、横方向であることは、排気と使用者との接触を最小限にすることを促進し得る。いくつかの構成は、排気によって患者に対して生じる不快感を減少させることを促進し得る。いくつかの実施形態では、出口2720は、組み立てられると、ハウジング2102の下面の下方に延在し得る(図68~70を参照されたい)。そのような構成では、排気は、ハウジング2102によって遮断されないことがあり得る。
図57および図58は、弁2522の複数の部分を示すフレーム2178の分解図を示す。いくつかの実施形態では、弁フラップ2524は、外周部2524Aおよび内部リブ2524Bを含み得る。外周部2524Aは、リップを含み得る。リップは、外周部2524Aに沿って延在する厚みのある領域を画成し得る。いくつかの実施形態では、リブ2524Bは、弁フラップ2524の下側に沿って位置決めされ得る。リブ2524Bは、弁フラップ2524のほぼ中心軸に沿って位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、リブ2524Bは、弁フラップ2524の中心に沿って厚みのある領域を画成し得る。いくつかの実施形態では、外周部2524Aおよび/またはリブ2524Bは、弁フラップ2524に剛性をもたらし得る。外周部2524Aおよび/またはリブ2524Bは、使用中、加圧空気の流れに起因して弁フラップ2524が膨らみかつ/または変形することを阻止することを促進し得る。いくつかの構成は、弁2522が開放位置にあるとき、通気路2722の周りに効果的なシールを提供することを促進し得る。
いくつかの実施形態では、管コネクタ2711は、入口2706を含み、それにより、加圧空気源は、弁2522を通って呼吸チャンバー内に方向付けられ得る。入口2706は、使用中、下方に角度が付けられ得る。例えば、図59に示すように、入口2706の中心軸2706Aは、クッションコネクタ2708の中心軸2708Aと角度を形成し得る。いくつかの実施形態では、その角度は、約125度である。いくつかの実施形態では、その角度は、125度を上回るかまたは下回る。いくつかの実施形態では、その角度は、約124.4度である。いくつかの実施形態では、その角度は、124.4度を上回るかまたは下回る。いくつかの構成は、導管2520Aを使用者から離して保つことを促進し得る。いくつかの構成は、望ましくは、マスクアセンブリ2100の前側においてなど、患者用インターフェースの嵩高性を最小限にし得る。
図60~72Bは、フレーム2178に結合されたマスクアセンブリ2100の実施形態を示す。本明細書で上述した通り、マスクアセンブリ2100は、ハウジング2102およびマスクシール2104を含み得る。ハウジング2102は、マスクシール2104の前側に位置し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング2102は、実質的に硬質であり得る。いくつかの実施形態では、ハウジング2102は、フレームコネクタ2730、少なくとも1つのバイアス通気口2502および/またはA-A弁凹部2726を含み得る。
図62は、ハウジング2102を示すマスクアセンブリ2100の前面図を示す。いくつかの実施形態では、ハウジング2102は、1個、2個、3個、4個または5個以上のバイアス通気口2502を含み得る。バイアス通気口2502は、ハウジング2102の底部領域に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、バイアス通気口2502は、ハウジング2102の全体的に前向きの面に位置決めされ得る。例えば、バイアス通気口2502は、ハウジング2102の下縁に隣接して位置決めされ得る。いくつかの構成では、バイアス通気口2502の孔は、組み立てられると、フレーム2178の下縁の近くにおよび/またはそれに隣接して位置決めされ得る。好ましくは、バイアス通気口2502は、フレーム2178の下縁の下方に位置決めされる。そのような構成は、通気とフレーム2178との間の接触を最小限にし得る。そのような構成は、騒音および/または望ましくない隙間風もしくは空気の漏れを低減させることを促進し得る。
図62は、2つのバイアス通気口2502を含むハウジング2102の例を示す。バイアス通気口2502は、複数の孔を含み得る。複数の孔は、いくつかある考えられるパターンの中で特に、ほぼ三角形のパターンに配置され得る。バイアス通気口2502は、入口2732の対向する外側部および/またはマスクシール2104の弁凹部2726に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、バイアス通気口2502の少なくとも一部は、入口2732の少なくとも一部の下方に位置決めされ、およびバイアス通気口2502の少なくとも一部は、入口2732の側部を越えて位置決めされる。そのような構成では、バイアス通気口2502の一部のみが入口2732を越えて横方向に位置決めされる。いくつかの実施形態では、バイアス通気口2502は、全体的に入口2732の側部を越えて位置決めされる。バイアス通気口2502は、排気を分散させることを促進し得る。そのような構成は、使用者および/または使用者と一緒に寝ている人に対して、排気に起因する隙間風などの乱れおよび/または騒音を低減させ得る。
いくつかの実施形態では、バイアス通気口2502は、空気がフレーム2178の下方で排気されるように位置決めされる(図68~70を参照されたい)。例えば、バイアス通気口2502は、フレーム2178の下縁の直下におよび/またはそれに隣接して位置決めされる。そのような構成は、通気が空気流れに対する乱れを最小限にして、フレーム2178を通過できるようにする。上述の通り、そのような構成は、排気を分散させ、騒音を低減させ、かつ/または使用者および/もしくは使用者と一緒に寝ている人に対して、排気に起因する乱れを低減させることを促進し得る。
いくつかの実施形態では、ハウジング2102は、弁凹部2726を含む。弁凹部2726は、凹面領域を画成し得る。凹面領域は、入口2732の下方におよび/またはそれに隣接して位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、弁凹部2726の幅は、入口2732の最大幅を下回り得る。
いくつかの実施形態では、弁凹部2726は、弁2522の後面部および/または弁出口2720など、弁アセンブリ2522Bの少なくとも一部を受け入れ得る。いくつかの実施形態では、弁凹部2726は、弁2522の後面/壁2523の湾曲に適応または適合する湾曲を含む曲面を有する。少なくともいくつかの実施形態では、弁凹部2726は、弁2522を、マスクアセンブリ2100内に凹ませてかつ/またはマスクシール2104の上方前部および/もしくは鼻領域2168などのマスクシール2104の少なくとも一部の下方に位置決めできるようにする。少なくともいくつかの実施形態では、弁凹部2726および/または弁2522は、望ましくは、患者用インターフェースの全体深さを減少させ得る。これにより、使用者にとって患者用インターフェースの目立ちやすさを低減させ、かつホースの引張りを減少させることを促進し得る。少なくともいくつかの実施形態では、弁凹部2726および/または弁2522は、弁2522をマスクシール2104の底部よりも高く位置決めし、かつ/または入口2732を短くすることができるようにする。これにより、マスクアセンブリ2100の外形寸法を低減させることを促進し得る。
上述の通り、ハウジング2102は、フレームコネクタ2730を含み得る。図60に示すように、フレームコネクタ2730は、カラーを形成し得る。カラーは、ハウジング2102の前面からマスクアセンブリ2100の内部の方にまたはそこに内向きに突出し得る。フレームコネクタ2730は、入口2730の周囲の全てまたは一部に延在し得る。いくつかの実施形態では、フレームコネクタ2730は、フレーム2178のクッションコネクタ2708を受け入れ得、かつ/またはそれを保持し得る。
いくつかの実施形態では、フレームコネクタ2730は、フレーム2178のクッションコネクタ2708を係合するための固定特徴を含み得る。例えば、フレームコネクタ2730は、少なくとも1つのコネクタ用隆起2734(例えば、コネクタ用隆起2734の対)または他の保持もしくは位置合わせ特徴を含み得る。コネクタ用隆起2734は、フレームコネクタ2730の内部表面の一部に沿って位置決めされ得る。コネクタ用隆起2734は、クッションコネクタ2708の対応する係合特徴2715と係合し得る。係合特徴2715は、ノッチ、凹部または他の係合特徴を含み得る。係合特徴2715は、クッションコネクタ2708の外表面に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、コネクタ用隆起2734は、いくつかある係合配置構成の中で特に、スナップフィット配置構成により、クッションコネクタ2708の係合特徴2715と係合し得る。いくつかの実施形態では、クッションコネクタ2708は、フレームコネクタ2730上の対応する対のコネクタ用隆起2734を受け入れかつ/または保持するように構成される横方向に対向する凹部2715の対を含む。そのような構成は、フレーム2178をマスクシール2104に固定し得る。
少なくとも図61に示すように、いくつかの実施形態では、フレームコネクタ2730は、リップ2738を含み得る(図69を参照されたい)。リップ2738は、弁凹部2726の上壁を画成し得る。いくつかの構成では、リップ2738は、ハウジング2102の前側に対して凹まされて位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、リップ2738は、フレームコネクタ2730の少なくとも一部および/または入口2732を形成し得る。組み立てられると、リップ2738は、弁出口2720の上方に位置決めされ得る。
いくつかの実施形態では、フレームコネクタ2730は、位置合わせ特徴2714を含み得る。位置合わせ特徴2739は、入口内におよび/またはフレームコネクタ2730の後縁の前方に半径方向に突出し得る。位置合わせ特徴2714は、フレーム2178のクッションコネクタ2708の位置合わせ用ノッチ2710と係合し得る。そのような構成は、フレーム2178をマスクシール2104と位置合わせしかつ/または固定することを促進し得る。
いくつかの実施形態では、マスクシール2104は、実質的に弾力がある。いくつかの実施形態では、マスクシール2104は、鼻領域2168および口シール部分を含み得る。鼻領域2168は、鼻開口部2124および右左の鼻密封面2124A、2124Bを含み得る。右左の鼻密封面2124A、2124Bは、鼻開口部2124から外向きに延在し得る。いくつかの実施形態では、口シール部分は、口開口部2122を含み得る(図61を参照されたい)。
少なくとも図61~62に示すように、マスクシール2104は、入口2732を含み得る。入口2732は、マスクシール2104に開口部を形成して、空気が呼吸チャンバーに対して流入および流出できるようにし得る。いくつかの実施形態では、入口2732は非円形周囲を含み得る。いくつかの実施形態では、入口2732の周囲は、いくつかある形状の中で特に、全体的に卵形形状、楕円形形状、正方形形状および/または矩形形状を有し得る。いくつかの実施形態では、入口2732は、いくつかある形状の中で特に、全体的に丸みを帯びた「D」字形状および/または丸みを帯びた台形形状を含む。非円形周囲を有する入口2732は、望ましくは、フレーム2178とマスクシール2104とをより簡単に組み立てかつ/または位置合わせすることを促進し得る。そのような構成は、フレーム2178へのシール2104の間違った組み立てを防止することを促進し得る。そのような構成は、組み立てられると、シール2104に対するフレーム2178の回転を阻止または制限することを促進し得る。いくつかの実施形態では、入口2732の非円形周囲は、円形入口2732を有する設計よりも、入口2732の中心の近くに弁2522の少なくとも一部を位置決めできるようにする。そのような非円形構成は、望ましくは、弁2522に追加的な空間を生じ、それにより、円形入口を有するマスクと比較して、組み立てられるときのマスクアセンブリ2100の外形寸法(例えば、高さ)を減少させ得る。
上述の通り、マスクシール2104は、鼻領域2168を含み得る。鼻領域2168は、左および右密封面2124B、2124Aを含み得る。いくつかの実施形態では、左および右密封面2124B、2124Aのそれぞれは、凸面領域を画成し得る。本明細書で上述した通り、左および右密封面2124B、2124Aは、協働して使用者の鼻を受け入れるように構成される凹面領域を画成し得る。左および右密封面2124B、2124Aの凸面領域は、全体的に平らにされ得る。例えば、平らにされた凸面領域は、左および右密封面2124B、2124Aの頂部から鼻開口部2124の方に延在し得る。平らにされた凸面領域は、左および右密封面2124B、2124Aが最高点から鼻開口部2124の方に延在するときに全体的に線形のプロファイルを有し得る。平らにされた密封面2124B、2124Aは、例えば、使用中に鼻領域2168が使用者の鼻に係合するとき、密封面2124B、2124Aに折りじわが形成することを防止または制限することを促進し得る。いくつかの構成は、使用中、使用者の鼻の周りでの漏れを最小限にすることを促進し得る。
図65は、鼻領域2168の一部の拡大後面図を示す。左鼻密封面2124Bを示しかつ説明するが、右鼻密封面2124Aは、同様の特徴を含み得、好ましくは左鼻密封面2124Bの鏡像である。図示の通り、鼻密封面2124Bは、鼻開口部2124に横方向に隣接して、比較的平坦であり得る。いくつかの実施形態では、鼻密封面2124Bが鼻開口部2124から鼻密封面2124Bの最高点の方に半径方向外向きに延在するため、鼻密封面2124Bの湾曲は、比較的小さい(例えば、ほぼ線形)であり得る。いくつかの実施形態では、曲率線2727A、2727B、2727C、2727D、2727Eによって示す通り、鼻密封面2124Bが鼻開口部2124から鼻密封面2124Bのほぼ中間点2725まで半径方向外向きに延在するため、鼻密封面2124Bの湾曲は、比較的小さいことができる。いくつかの実施形態では、鼻密封面2124Bが中間点2725を越えて半径方向外向きに延在する(例えば、外側鼻密封面領域において)ため、鼻密封面2124Bの湾曲は、大きい。曲線プロット2728によって示すようにおよび下記でより詳細に説明するように、外側鼻密封面領域の曲率半径は、外側鼻密封面領域の表面に沿って後方から前方の方向に減少する。例えば、いくつかの実施形態では、鼻密封面2124Bの後方部分の外側鼻密封面領域の曲率半径は、鼻密封面2124Bの前方部分の外側鼻密封面領域の曲率半径よりも大きい。すなわち、鼻密封面2124Bは、後方から前方の方向に、あまり湾曲していない状態からより湾曲している状態に進み得る。
図66は、マスクシール2104の上面図を示す。図67A~67Fは、マスクシール2104の後ろから見たときの断面図を示す。図示の通り、いくつかの実施形態では、左および右鼻密封面2124B、2124Aは、少なくとも2次元において互いに角度が付けられ得る。例えば、前または後ろから見ると、左および右鼻密封面2124B、2124Aは、全体的にv字形状を形成するような角度で鼻領域2168から離れて上方に延在し得る。いくつかの実施形態では、上から見ると、左および右鼻密封面2124B、2124Aは、マスクシール2104またはシールアセンブリ2100の前2740から後ろ2742の方向において、互いに離れて角度が付けられ得る。そのような構成では、左および右鼻密封面2124B、2124Aを含む鼻領域2168は、全体的に三角形を形成し得る。そのような構成は、望ましくは、使用者の鼻の幾何学的形状に適応し得るかまたはほぼ適合し得る。これは、より安定性および/または使用者に対する快適さをもたらし得る。そのような構成は、マスクシール2104からの空気の漏れを減少させることを促進し得る。
図67Aは、図66の線A-Aに沿って取った後側から見た断面図を示す。図67Bは、図66の線B-Bに沿って取った後側から見た断面図を示す。図67Cは、図66の線C-Cに沿って取った後側から見た断面図を示す。図67Dは、図66の線D-Dに沿って取った後側から見た断面図を示す。図67Eは、図66の線E-Eに沿って取った後側から見た断面図を示す。図67Fは、図66の線F-Fに沿って取った後側から見た断面図を示す。図67A~67Fに示すように、鼻領域2168の左および右鼻密封面2124B、2124Aは、互いに離れて外向きおよび上方にかつ底部から頂部の方向に中心の垂直平面から角度が付けられ得る。いくつかの実施形態では、左および右鼻密封面2124Bおよび2124A間の角度は、後から前の方向において増加する。いくつかの実施形態では、鼻領域2168の深さは、後から前の方向に減少する。例えば、角度2744Aは、約57度であり得、角度2744Bは、約60度であり得、角度2744Cは、約64度であり得、角度2744Dは、約71度であり得、角度2744Eは、約77度であり得、角度2744Fは、約88度であり得、およびそのような範囲間にある角度であり得る。そのような構成は、使用者の鼻尖の上側を覆って延在せずに、鼻領域2168が使用中に使用者の鼻と係合できるようにする。そのような構成は、望ましくは、使用者の鼻の幾何学的形状により良好に適合し得る。これは、より安定性および/または使用者に対する快適さをもたらし得る。そのような構成は、マスクシール2104からの空気の漏れを減少させることを促進し得る。
図73は、ヘッドギア2180の実施形態を示す患者用インターフェースの側面図を示す。図74は、ヘッドギア2180の外面の外部から見た平面図を示し、および図75は、ヘッドギア2180の内面の内部から見た図を示し、図74および図75の両方において、ヘッドギア2180は、平らに置かれた状態にある。上述の通り、ヘッドギア2180は、いくつかある構成要素の中で特に、少なくとも2つの上部サイドストラップ2804、少なくとも2つの下部サイドストラップ2802、後部パネル2806および/または頭頂部ストラップ2808を含み得る。少なくとも図74および図75に示すように、上部サイドストラップ2804は、頭頂部ストラップ2808に角度2818で接続され得る。例えば、上部サイドストラップ2804と頭頂部ストラップ2804との間の角度2818は、約144度であり得る。いくつかの実施形態では、角度2818は、130度、135度、140度、145度または150度以上である。角度2818は、使用中、上部サイドストラップ2804が使用者の耳の上方でフレーム2178まで下方に延在できるようにする。
使用中、上側サイドストラップ2804は、ヘッドギア2180の反対側に位置決めされ得、および頭頂部ストラップ2808からマスクアセンブリ2100の方へ下方に延在し得る。いくつかの実施形態では、上部サイドストラップ2804は、装用時、使用者の頬にわたって延在するように構成され得る。いくつかの実施形態では、上部サイドストラップ2804は、フレーム2178の上部ストラップコネクタ2702などのフレーム2178に調整可能および/または直接接続され得る。
いくつかの実施形態では、下部サイドストラップ2802は、ヘッドギア2180の反対側に位置決めされ得る。使用中、下部サイドストラップ2802は、使用者の耳の下側で実質的に水平に延在し得る。下部サイドストラップ2802は、後部パネル2806からマスクアセンブリ2100の方に延在し得る。いくつかの実施形態では、下部サイドストラップ2802は、装用時、全体的に使用者の顎に沿ってなど、使用者の顔にわたって延在するように構成され得る。いくつかの実施形態では、下部サイドストラップ2804は、フレーム2178に調整可能に接続され得る。フレーム2178と下部サイドストラップ2802との間の接続は、直接および/または間接的な接続を含み得る。例えば、下部サイドストラップ2802は、ヘッドギアクリップ2600を介してフレーム2178に間接的に接続され得る。図73~75に示すように、上部および下部サイドストラップ2804、2802は、後部パネル2806によって接続され得る。後部パネル2806における上部および下部サイドストラップ2804の接続部は、使用中、使用者の耳の後方に位置決めされ得る。そのような構成は、ヘッドギア2180に対して安定性および支持をもたらし得る。そのような構成は、装用時に使用者に対してより快適さおよび/またはより見た目が美しい外観をもたらし得る。
いくつかの実施形態では、後部パネル2806は、ヘッドギア2180のほぼ中心に位置決めされ得る。後部パネル2806は、装用時、使用者の後頭部部分に接触するように構成され得る。いくつかの実施形態では、後部パネル2806は、少なくとも2つ以上の部分を含み得る。後部パネル2806は、第1の部分2806Aおよび第2の部分2806Bを含み得る。第1の部分2806Aは、上部および下部サイドストラップ2804、2802と一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、第2の部分2806Bは、後部パネル2806のほぼ中心に位置決めされ得る。第2の部分2806Bは、少なくとも一部には、スペーサファブリックによって作製され得る。そのようなスペーサファブリックの例は、本出願人の公報国際公開2017021836号に開示されており、その全体が参照により本明細書に援用される。スペーサファブリックは、使用者にさらに快適さをもたらし得る。例えば、スペーサファブリックは、望ましくは、軽量で、通気性があり、かつ/または使用者の後頭部に対するクッション領域を形成し得る。いくつかの実施形態では、第2の部分のスペーサファブリックは、後部パネル2806の第1の部分2806Aから内向きに延在し得る。いくつかの実施形態では、スペーサファブリックは、2つのスペーサファブリック層を含み得る。例えば、それら層のそれぞれは、互いに重ね合わせられ得る。
いくつかの実施形態では、ヘッドギア2180は、頭頂部ストラップ2808を含む。頭頂部ストラップ2808は、右側部分2810および左側部分2812を含み得る。いくつかの実施形態では、左側部分および右側部分2812、2810は、使用者の頭頂部など、使用者の頭部の上方領域にわたって延在するストラップを形成し得る。
いくつかの実施形態では、左側部分および右側部分2812、2810は、調整可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、左側部分および右側部分2812、2810は、バックルによって調整可能に結合される。いくつかの実施形態では、左側部分2812はアパーチャ2813を含む。アパーチャ2813は、頭頂部ストラップ2808の左側部分2812の端部の近くに位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、アパーチャ2813は、頭頂部ストラップ2808の右側部分2810の少なくとも一部を受け入れ得る。いくつかの実施形態では、アパーチャ2813は、左側部分2812および右側部分2810を調整可能に結合できるようにする。例えば、左側部分および右側部分2812、2810は、互いに対して摺動式に調整され得る。いくつかの実施形態では、右側部分2810は、第1の窪んだ領域2811Aおよび第2の窪んだ領域2811Aを含む。第1および第2の窪んだ領域2811A、2811Bは、右側部分2810の反対側に沿って形成され得る。第1および第2の窪んだ領域2811A、2811Bは、互いに位置合わせされ、かつ右側部分2810の端部からオフセットして位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、第1および第2の窪んだ領域2811A、2811Bは、幅が狭くなった領域を画成する。幅が狭くなった領域は、アパーチャ2813を通って摺動できる。いくつかの実施形態では、幅が狭くなった領域は、左側および/または右側部分2812、2810の変形がない状態でまたはほとんど変形がない状態でアパーチャ2813を通って摺動できる。
アパーチャ2813を有する左側部分2812ならびに第1および第2の窪んだ領域2811A、2811Bを有する右側部分2810など、いくつかの実施形態を説明したが、他の構成が考えられる。例えば、右側部分2810がアパーチャ2813を含み得、および左側部分2812が第1および第2の窪んだ領域2811A、2811Bを含み得る。
いくつかの実施形態では、上部サイドストラップ2804、下部サイドストラップ2802および/または頭頂部ストラップ2808は、締結特徴2820を含み得る。締結特徴2820は、いくつかある特徴の中で特に、1つ以上の面ファスナーを含み得る。締結特徴2820は、ヘッドギアを、使用者が規定する長さなどの様々な長さに調整できるようにする。いくつかの実施形態では、下部サイドストラップ2802および/または上部サイドストラップ2804の締結特徴2820は、ストラップ2802、2804を簡単に調整し、かつ/またはマスクアセンブリ2100から取り外すことができるようにする。
文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、説明および特許請求の範囲を通して、語「含む」、「含んでいる」などは、排他的または徹底的であるのとは対照的に、包括的に、すなわち、「限定されるものではないが、~を含む」と解釈され得る。本明細書で使用される条件付きの文言、例えば、特に、「できる」、「得る」、「ことがあり得る」、「してもよい」、「例えば」などは、具体的に別段の定めをした場合または使用されるような文脈内で別段の理解がされる場合を除き、一般的に、いくつかの実施形態はいくつかの特徴、要素および/または状態を含むが、他の実施形態は含まないことを伝えるものとする。そのため、そのような条件付きの文言は、特徴、要素および/または状態が含まれるかまたは任意の特定の実施形態において実施されるかに関わらず、著者の入力または指示があってもまたはなくても、一般的に、これらの特徴、要素および/または状態が、1つ以上の実施形態に必要とされること、または1つ以上の実施形態が必然的に、決定するための論理を含むことを暗示するものではない。
用語「複数」は、2つ以上のアイテムを指す。量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴への言及は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状または他の特徴の前に、用語「約」または「ほぼ」が付くかのように解釈する必要がある。用語「約」または「ほぼ」は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴が、正確である必要はないが、容認可能な許容誤差、変換因子、丸め、測定誤差など、および当業者に公知の他の要因を反映して、概算であり得、および/または必要に応じて大きいまたは小さくてもよいことを意味する。量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状および他の特徴への言及は、量、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状または他の特徴の前に、用語「実質的に」が付くかのように解釈する必要もある。本明細書では、用語「ほぼ」、「約」および「実質的に」は、依然として所望の機能を実施するかまたは所望の結果を達成する、述べた量に近い量を表す。例えば、いくつかの実施形態では、文脈によって表わされ得るように、用語「ほぼ」、「約」および「実質的に」は、述べた量の10%以下内の量を指し得る。本明細書では、用語「全体的に」は、特定の値、量または特性を主に含むかまたはその傾向がある値、量または特性を表す。例えば、文脈によって表わされ得るように、用語「ほぼ線形」は、正確な平行から15°以下だけ逸脱するものを意味し得る。
数値データは、本明細書では、範囲形式で表現または提示され得る。そのような範囲形式は、単に便宜上および簡潔にするために使用されるため、柔軟に、範囲の限界値として明白に言及した数値のみを含むと解釈されるだけでなく、その範囲内に含まれる個々の数値および部分範囲が明白に言及されるかのように、各数値または部分範囲の全てを含むと解釈される必要があることを理解されたい。例として、数の範囲「1~5」は、約1~約5の明白に言及された値を含むと解釈される必要があるだけでなく、その示した範囲内にある個々の値および部分範囲も含むと解釈される必要がある。そのため、この数の範囲内には、2、3および4などの個々の値ならびに「1~3」、「2~4」および「3~5」などの部分範囲も含まれる。この同じ原理は、1つのみの数値を言及する範囲(例えば、「1を上回る」)にも適用され、かつ範囲の広がりまたは説明される特徴に関わらず、適用される必要がある。
複数のアイテムは、便宜上、共通のリストに提示され得る。しかしながら、これらのリストは、あたかもリストの各要素が別個のおよび一意の要素として個々に特定されるかのように解釈される必要がある。そのため、そのようなリストの個々の要素は、これと反対の表示がない場合、単に共通の群における他の提示に基づいて、事実上、同じリストの任意の他の要素と均等であると解釈されるべきではない。さらに、用語「および」および「または」を、アイテムのリストと併せて使用する場合、それらは、列挙したアイテムのいずれかの1つ以上が単独でまたは他の列挙したアイテムと組み合わせて使用され得ると、広義に解釈される。用語「代わりに」は、2つ以上の代替例の1つを選択することを指し、および文脈上明白に別段の指示がある場合を除いて、選択を、それらの列挙した代替例のみに、または列挙した代替例のうち、一度に1つのみに限定することを意図したものではない。
本明細書におけるいずれかの従来技術への言及は、世界中のいずれかの国における努力分野において、従来技術が共通の一般知識の一部を形成するとの承認でも、またはいずれかの形態の提案でもなく、およびそのように取られるべきではない。
本発明はまた、部分、要素または特徴の2つ以上の組み合わせのいずれかまたは全てにおいて、個別にまたはまとめて、本出願の明細書に言及されるかまたは示される前記部分、要素および特徴にあると広範に言われ得る。
上記の説明において、完全体またはそれと均等であると公知の構成要素に言及した場合、それらの完全体は、本明細書では、個々に説明されるかのように組み込まれる。
本明細書で説明する現在好ましい実施形態に対する様々な変更形態および修正形態は、当業者に明らかであることに留意する必要がある。そのような変更形態および修正形態は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、およびその付随する利点を減少させることなくなされ得る。例えば、様々な構成要素が必要に応じて位置を変更され得る。そのため、そのような変更形態および修正形態は、本発明の範囲内に含まれるものとする。さらに、特徴、態様および利点の全てが必ずしも本発明の実施に必要なわけではない。従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定義されるものとする。