JP2018524384A - 4−(3−ピラゾリルアミノ)ベンズイミダゾール化合物及びそのjak1阻害剤としての用途 - Google Patents

4−(3−ピラゾリルアミノ)ベンズイミダゾール化合物及びそのjak1阻害剤としての用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヤヌスキナーゼ1(JAK1)を阻害する、特定のベンズイミダゾール化合物、またはその薬学的に許容される塩、その化合物を含む薬学的組成物、及び特定のタイプの癌を治療するためのその化合物の使用方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ヤヌスキナーゼ1(JAK1)を阻害する、特定のベンズイミダゾール化合物、またはその薬学的に許容される塩、その化合物を含む薬学的組成物、及び特定のタイプの癌を治療するためのその化合物の使用方法に関する。
JAKキナーゼは、様々なエフェクタのチロシンリン酸化を制御し、下流シグナル伝達経路の活性化を開始する、チロシンキナーゼファミリーである。JAK1は、シグナル伝達兼転写活性化因子3、STAT3の活性化を媒介する、このファミリーのメンバーである。持続的なSTAT3活性化は、腫瘍を形成し、癌細胞の生存及び増殖を促進する。STAT3活性化における異常も、腫瘍微小環境における腫瘍免疫監視を混乱させることが示されている。したがって、JAK1の阻害は、STAT3活性化をブロックし、腫瘍成長阻害及び腫瘍免疫監視をもたらすことができる。また、活性化JAK1変異は、T系統急性リンパ芽球性白血病及びアジア肝細胞癌の両方において確認され、発癌性であることが証明されている。これらの結果は、JAK1が実用的な腫瘍学標的であることを示す。
JAK2は、STAT5経路へのEPO及びTPO受容体シグナル伝達を媒介するホモ二量体を形成することが知られ、これは赤血球及び血小板産生を制御する。JAK2の阻害は、貧血症及び血小板減少症を引き起こし得る。しかしながら、JAK1はこれらの活性を示さず、よって、JAK1を選択的に阻害する化合物が、JAK2またはJAK1/2二重阻害剤を選択的に阻害する化合物より良好な血液毒性及び/または免疫原性プロファイルを有し得ることを示す。
JAKキナーゼ阻害化合物は、文献において知られている。例えば、US2015/0203455は、JAK阻害剤である特定のベンズイミダゾール化合物について開示している。
癌の治療のための代替JAK1阻害剤を提供することが引き続き必要とされている。また、JAK2阻害を低減または回避する選択的JAK1阻害剤を提供することが引き続き必要とされている。したがって、本発明は、癌を治療するのに有用であり得るJAK1の特定の阻害剤を提供する。加えて、本発明は、JAK2阻害を低減し得る特定の選択的JAK1阻害剤を提供する。
本発明は、式Iの化合物
Figure 2018524384
またはその薬学的に許容される塩を提供する。
好ましくは、本発明は、(2S)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
またはその薬学的に許容される塩、及び
(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
またはその薬学的に許容される塩からなる群から選択される化合物を提供する。
好ましくは、本発明は、(2S)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
またはその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。より好ましくは、本発明は、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
またはその薬学的に許容される塩である化合物を提供する。
特定の実施形態として、本発明は、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールを提供する。
特定の実施形態として、本発明は、(2S)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールを提供する。
本発明は、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。本発明は、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、及び薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
本発明は、癌の治療方法であって、それを必要とする患者に、有効量の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。本発明は、癌の治療方法であって、それを必要とする患者に、有効量の(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。本発明は、癌の治療方法であって、それを必要とする患者に、有効量の(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールを投与することを含む方法を提供する。
本発明は、治療に使用するための、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。本発明は、治療に使用するための、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩を提供する。本発明は、癌の治療に使用するための、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明は、治療に使用するための、式Iの化合物を提供する。本発明はまた、治療に使用するための、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールを提供する。本発明は、癌の治療に使用するための、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明は、癌の治療薬の製造における、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。本発明は、癌の治療薬の製造における、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。本発明は、癌の治療薬の製造における、(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールの使用を提供する。
本発明は、結晶形の(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールの遊離塩基を提供する。本発明はまた、2θ±0.2で、11.9°、15.4°、及び17.6°からなる群から選択されるピークの1つ以上との組み合わせにおいて19.5°で発生する、特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる、結晶形の(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールの遊離塩基を提供する。
本発明は、結晶形の(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールのジメタンスルホン酸塩を提供する。本発明はまた、2θ±0.2で、21.2°、18.0°、及び15.7°からなる群から選択されるピークの1つ以上との組み合わせにおいて21.7°で発生する、特徴的なピークを有するX線粉末回折パターンにより特徴付けられる、結晶形の(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オールのジメタンスルホン酸塩を提供する。
さらに、本発明は、癌が、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、及び肺腺癌を含む肺癌、腺癌、アジア肝細胞癌を含む肝細胞癌、結腸直腸癌、乳癌、リンパ腫、ならびに急性リンパ球性白血病及びT系統急性リンパ芽球性白血病を含む白血病からなる群から選択される、本明細書に記載されている方法及び使用の好ましい実施形態を提供する。好ましい癌は、非小細胞肺癌及び肺腺癌を含む肺癌、腺癌、アジア肝細胞癌を含む肝細胞癌、結腸直腸癌、乳癌、ならびに急性リンパ球性白血病を含む白血病である。より好ましい癌は、非小細胞肺癌、肺腺癌、乳癌、及びアジア肝細胞癌である。
上で、及び本発明の説明全体を通して使用されている下記の用語は、特に指示がない限り、下記の意味を有するものと理解されるだろう。
「薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤」とは、哺乳類、例えばヒトへの生物活性剤の送達のための技術分野において一般的に許容される媒体である。
「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の、比較的毒性のない無機及び有機塩を指す。
「有効量」とは、研究者、獣医、医師、または他の臨床家により求められている、組織、システム、動物、哺乳類、またはヒトの、生物学的もしくは医学的応答、またはそれに対する所望の治療効果を引き出す、本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩を含有する薬学的組成物の量を意味する。
「治療」、「治療する」、「治療すること」、等の用語は、障害の進行を遅らせること、または回復に向かわせることを含むことを意図している。これらの用語はまた、障害または状態が実際には解消されていなくても、障害または状態の進行がそれ自体は遅れたり、回復に向かったりしていなくても、障害または状態の1つ以上の症状を軽減すること、改善すること、緩和すること、解消すること、または低減することを含む。
本発明の化合物は、例えば、薬学的に許容される塩を形成する多数の無機及び有機酸との反応が可能である。このような薬学的に許容される塩及びこれらを調製するための共通方法は、当該技術分野において周知である。例えば、P.Stahl,et al.,HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL SALTS:PROPERTIES,SELECTION AND USE,(VCHA/Wiley−VCH,2002)、S.M.Berge,et al.,「Pharmaceutical Salts」,Journal of Pharmaceutical Sciences,Vol 66,No.1,January 1977を参照されたい。
本発明の化合物は、好ましくは、薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を使用して薬学的組成物として製剤化され、様々な経路により投与される。好ましくは、このような組成物は、経口投与のためのものである。このような薬学的組成物及びそれらを調製するプロセスは、当該技術分野において周知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(A.Gennaro,et al.,eds.,21st ed.,Mack Publishing Co.,2005)を参照されたい。
実際に投与される本発明の化合物の量は、治療する状態、選択される投与経路、実際に投与される本発明の化合物、個々の患者の年齢、体重、及び応答、ならびに患者の症状の重症度を含む、関連する状況下で医師により決定される。一日当たりの投与量は、一日当たり約50〜1000mg、好ましくは一日当たり80〜600mg、最も好ましくは一日当たり300mgの範囲内に含まれる。いくつかの例において、前述の範囲の下限を下回る投与量レベルで十分過ぎる場合があるが、他の場合では依然としてより大きな用量が用いられ得る。投与量レベルは当業者が決定できる。
本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、当該技術分野において知られている様々な手順、ならびに下の調製例及び実施例において記載されているものにより調製してもよい。記載されている経路の各々についての特定の合成ステップを異なる方法で組み合わせ、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を調製してもよい。
試薬及び出発物質は、一般的に、当業者にとって容易に入手可能である。有機及び複素環化学の標準的な技術、当業者に知られている技術、ならびにいずれかの新規手順を含む下記の実施例において記載されている手順により、他の物質を作製してもよい。下記の調製例及び実施例は、本発明をさらに例示する。反対の記述がない限り、本明細書において例示されている化合物は、IUPACNAME ACDLABSを使用して名前及び番号が付けられている。
個々の異性体、エナンチオマー、またはジアステレオマーは、選択的結晶化技術またはキラルクロマトグラフィーのような方法による化合物の合成において、いずれかの便利な点で、当業者により分離または分割されていてもよい(例えば、Enantiomers,Racemates,and Resolutions(J.Jacques,et al.,John Wiley and Sons,Inc.,1981)を参照されたい)。
当業者であれば、本発明の化合物が少なくとも1つのキラル中心を含有することを理解するだろう。本発明は、全ての個々のエナンチオマーまたはジアステレオマー、ならびにラセミ体を含む該化合物のエナンチオマー及びジアステレオマーの混合物を考慮する。本発明の化合物は、単一のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在することが好ましい。単一のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、キラル試薬で開始するか、立体選択的または立体特異的合成技術により調製してもよい。あるいは、単一のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、標準的なキラルクロマトグラフィーまたは結晶化技術により、混合物から単離してもよい。
本発明の化合物は、当該技術分野において周知であり理解されている合成方法に従って、調製することができる。これらの反応のステップについての適切な反応条件は、当該技術分野において周知であり、溶媒及び共試薬の適切な置換は、当該技術分野の範囲内である。同様に、合成中間体を、必要または所望に応じて、様々な周知技術により単離及び/または精製してもよいこと、ならびにしばしば、様々な中間体を、直接その後の合成ステップにおいて、ほとんどまたは全く精製せずに使用することが可能であることが、当業者により理解されるだろう。さらに、当業者であれば、いくつかの状況において、部分が導入される順番は重要ではないことを理解するだろう。本発明の化合物を製造するのに必要なステップの特定の順番は、当該技術分野に精通した化学者によってよく理解されているように、合成される特定の化合物、出発化合物、及び置換部分の相対的な不利益に依存する。全ての置換分は、特に指示がない限り、以前に定義されているとおりであり、全ての試薬は、当該技術分野において周知であり理解されている。
本明細書において使用されている下記の用語は、指定された意味を有する。「ATP」とは、アデノシン5’−三リン酸を指し、「BSA」とは、ウシ血清アルブミンを指し、「DMSO」とは、ジメチルスルホキシドを指し、「EDTA」とは、エチレンジアミン四酢酸を指し、「EGTA」とは、エチレングリコール四酢酸を指し、「FBS」とは、ウシ胎児血清を指し、「GFP」とは、緑色蛍光タンパク質を指し、「HEPES」とは、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸を指し、「HWB」とは、ヒト全血を指し、「IC50」とは、所定の応答(配位子結合または酵素応答)を50%低減する化合物の濃度を指し、「相対IC50」とは、化合物の最大応答の半分をもたらす相対濃度を指し、「IVTI」とは、インビボ標的阻害を指し、「JAK」とは、ヤヌスキナーゼを指し、「MS」とは、質量分光分析を指し、「NMR」とは、核磁気共鳴を指し、「NSCLC」とは、非小細胞肺癌を指し、「PBS」とは、リン酸緩衝生理食塩水を指し、「RNアーゼ」とは、リボヌクレアーゼを指し、「RT」とは、室温を指し、「SCLC」とは、小細胞肺癌を指し、「STAT」とは、シグナル伝達兼転写活性化因子を指し、「TED」とは、閾値有効量を指し、「TR−FRET」とは、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動を指す。
調製例1
(2R)−2−(トリフルオロメチル)オキシラン
Figure 2018524384
酢酸(0.89mL、0.052当量)を、トルエン(16.65mL)中の(1S,2S)−(+)−1,2−シクロヘキサンジアミノ−N,N’−ビス(3,5−ジ−t−ブチルサリシリデン)コバルト(II)(0.90g、0.0050当量)の溶液に添加する。室温で30分間撹拌する。溶媒を減圧除去する。トルエン(20mL)を添加し、減圧濃縮する。0℃まで冷却し、2−(トリフルオロメチル)オキシラン(37.00g、330mmol、80.0%ee、(2R)が主エナンチオマー)を添加する。5分間撹拌し、水(0.80mL、0.15当量)を滴下する。ゆっくり室温まで温め、一晩撹拌する。室温で減圧蒸留し、表題化合物を冷却されたフラスコにおいて淡黄色の油(28.10g、76%、99.8%ee)として回収する。H NMR(CDCl3)δ2.92−2.94(m,1H),2.98−3.01(m,1H),3.41−3.46(M,1H)。
表題化合物(0.13g、1.16mmol)とメタノール(1.3mL)とを組み合わせる。0℃まで冷却し、トリエチルアミン(0.17mL、1.10当量)及びチオフェノール(0.12mL、1.05当量)を添加する。30分間撹拌する。一アリコートのGCMSは、1,1,1−トリフルオロ−3−フェニルスルファニル−プロパン−2−オールの(表題化合物の開環からの)形成を示し、m/z=222。キラルLC−MSは99.8%eeを示し、(2S)−1,1,1−トリフルオロ−3−フェニルスルファニル−プロパン−2−オールが主エナンチオマーである。
調製例2
1−ブロモ−3,5−ジフルオロ−2−ニトロベンゼン
Figure 2018524384
硝酸(発煙、20mL)を、0℃の硫酸(50mL)中の1−ブロモ−3,5−ジフルオロベンゼン(35.00mL、304mmol)の溶液に滴下する。ゆっくり室温まで温め、一晩撹拌する。反応混合物を、氷と水との混合物(600mL)中に注ぐ。ゆっくり室温まで温める。酢酸エチル(200mL)及びヘキサン(100mL)を添加する。全ての固体が溶解するまで撹拌する。層を分離する。有機層を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮し、表題化合物を黄色の油(57.37g、79%)としてもたらす。GCMS m/z=237,239(Br)。
調製例3
3−ブロモ−5−フルオロ−N−メチル−2−ニトロアニリン
Figure 2018524384
テトラヒドロフラン(92mL、2.00当量)中の2Mモノメチルアミンを、1,4−ジオキサン(92mL)中の1−ブロモ−3,5−ジフルオロ−2−ニトロベンゼン(21.90g、92mmol)の溶液に添加する。室温で45分間撹拌する。水を添加し、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、20〜40%のヘキサン中の塩化メチレンの勾配で溶出し、表題化合物を橙色の固体(16.95g、74%)としてもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)249/251(M+H)。
調製例4
{シス−4−[3−ブロモ−5−(メチルアミノ)−4−ニトロフェノキシ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2018524384
ジクロロメタン(975mL)及び5M水性水酸化ナトリウム(241mL)中で、3−ブロモ−5−フルオロ−N−メチル−2−ニトロアニリン(75.04g、301mmol)、(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(89.52g、1.38当量)、及び重硫酸テトラ(n−ブチル)アンモニウム(15.58g、0.15当量)を組み合わせる。急速に37℃で窒素下5日間撹拌する。室温まで冷却する。ジクロロメタン(200mL)及び水(400mL)で希釈する。層を分離する。水層をジクロロメタン(3×100mL)で抽出する。複合有機層を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、0〜40%のヘキサン中の酢酸エチルの勾配で溶出し、表題化合物を橙色の固体(68.57g、51%)としてもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)442/444(M−H)。
調製例5
{シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチル
Figure 2018524384
Parr反応器において、テトラヒドロフラン(923mL)中で、{シス−4−[3−ブロモ−5−(メチルアミノ)−4−ニトロフェノキシ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチル(76.92g、173mmol)と炭素上の白金5%(硫化、3.85g)とを組み合わせる。室温で414kPaの水素下3日間撹拌する。珪藻土を通して濾過する。テトラヒドロフランで洗浄する。オルトギ酸トリメチル(165mL、8.70当量)を複合テトラヒドロフラン濾過物に添加する。22時間63℃で撹拌する。反応混合物の大部分を減圧濃縮する。水(400mL)及び酢酸エチル(400mL)で希釈する。水性炭酸ナトリウムで塩基性化し、pHを9に調整する。層を分離する。水層を酢酸エチル(2×200mL)で抽出する。複合有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮する。メチルtert−ブチルエーテル(400mL)で希釈し、30分間超音波処理する。濾過し、メチルtert−ブチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させ、表題化合物を淡褐色の固体(52.02g、71%)としてもたらす。MS(ES)m/z=(79Br/81Br)424/426(M+H)。
調製例6
シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキサンアミン
Figure 2018524384
トリフルオロ酢酸(666mL)を、添加漏斗を介して、0℃のジクロロメタン(1110mL)中の{シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチル(222g、497mmol)の溶液に添加する。ゆっくり室温まで温め、一晩撹拌する。反応混合物を減圧濃縮する。水(250mL)を添加し、50%水性水酸化ナトリウムで塩基性化し、pHを10に調整する。水(250mL)を添加する。ジクロロメタン(1500mL、次に500mL、次に250mL)中の20%のメタノールで抽出する。複合有機層を2M水性水酸化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物を褐色の固体(155g、91%)としてもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)324/326(M+H)。
調製例7
(2R)−3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
(2R)−2−(トリフルオロメチル)オキシラン(73.29g、1.50当量)を、メタノール(1053mL)中のシス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキサンアミン(150.4g、436mmol)の溶液に添加する。室温で一晩撹拌する。反応混合物を減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、0〜10%のジクロロメタン中のエタノールの勾配で溶出し、表題化合物を灰白色の固体(98.10g、52%)としてもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)436/438(M+H)。
調製例8
3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
2−(トリフルオロメチル)オキシラン(2.13mL、1.02当量、80.0%ee、(2R)が主エナンチオマー)を、イソプロパノール(130mL)中のシス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキサンアミン(7.90g、24.37mmol)の溶液に添加する。70℃で一晩加熱する。反応混合物を減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、100%の酢酸エチルから、酢酸エチル中の2.5%、5%、7.5%、10%のメタノールまでの段階的な勾配で溶出し、表題化合物(7.86g、74%)をもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)436/438(M+H)。
調製例9
(5S)−3−{シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}−5−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
Figure 2018524384
ジクロロメタン(38.3mL)中で、3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(3.34g、7.66mmol、80.0%ee、(2R)が主エナンチオマー)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(2.48g、2.00当量)、及び4−ジメチルアミノピリジン(0.094g、0.10当量)を組み合わせる。室温で窒素下一晩撹拌する。反応混合物を減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、0〜5%のジクロロメタン中のメタノールの勾配で溶出し、3−{シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}−5−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(3.28g、80.0%ee、(5R)が主エナンチオマー)をもたらす。
上記を下記のキラルクロマトグラフィー条件で分離し、表題化合物(0.32g、9%)をもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)462/464(M+H):エナンチオマー1、>99%ee、75%/25% CO/MeOH、5mL/分、4.6×150mm、Chiralpak AD−H。
調製例10
(2S)−3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
テトラヒドロフラン(7mL)中で(5S)−3−{シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}−5−(トリフルオロメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(0.32g、0.69mmol)とトリメチルシラノール酸カリウム(0.36g、4.00当量)とを組み合わせる。室温で窒素下6日間撹拌する。水で希釈する。濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させ、表題化合物を白色の固体(0.22g、73%)としてもたらす。MS(ES) m/z=(79Br/81Br)436/438(M+H)。
実施例1
(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
tert−ブチルアルコール(5mL)中で、(2R)−3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(0.20g、0.46mmol)、1,5−ジメチルピラゾール−3−アミン(0.056g、1.1当量)、炭酸カリウム(0.158g、2.5当量)、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,6−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(0.046g、0.20当量)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.042g、0.10当量)、及び酢酸(0.01mL)を組み合わせる。クリンプキャップで封止する。マイクロ波反応器において120℃で45分間加熱する。反応混合物を減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、100%の酢酸エチルから、酢酸エチル中の1%、2.5%、5%のメタノールまでの段階的な勾配で溶出し、表題化合物(0.071g、33%)をもたらす。MS(ES) m/z=467(M+H)。
代替実施例1
(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
2−メチルブタン−2−オール(400mL)中で、(2R)−3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(50g、115mmol)、1,5−ジメチルピラゾール−3−アミン(18.25g、1.43当量)、及び炭酸カリウム(50g、3.16当量)を組み合わせる。撹拌し、発泡窒素配管で15分間脱気する。2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’ビフェニル(2.20g、0.034当量)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.60g、0.015当量)を添加する。撹拌し、発泡窒素配管で5分間脱気する。酢酸(3mL)を添加する。還流で窒素下20時間加熱する。2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(1.10g、0.017当量)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.80g、0.0075当量)を添加する。還流で窒素下3時間加熱する。反応混合物を減圧濃縮する。水(500mL)で希釈する。35%水性塩酸で酸性化し、pHを1に調整する。酢酸エチル(100mL)を添加し、5分間撹拌する。撹拌混合物を活性炭(5g)で処理し、珪藻土を通して濾過する。層を分離し、有機層を廃棄する。水層を30重量/重量%の水性水酸化アンモニウムで塩基性化し、pHを10に調整する。濾過し、固体を得る。順相クロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン中の10%の2Mアンモニア/メタノールで溶出し、表題化合物(52g、95%)をもたらす。MS(ES) m/z=467(M+H)。
第2の代替実施例1
(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、結晶形I
A:代替実施例1(1.60g)の順相クロマトグラフィー生成物の一部分を9:1のアセトン:水(45mL)に溶解する。室温で15分間撹拌し、SiliaBond(登録商標)DMT(0.42g)を添加する。5時間後、室温で濾過する。濾過物を濃縮して全てのアセトンを除去した後、水(10mL)で希釈する。濾過し、減圧下で乾燥させ、結晶物質(1.37g)をもたらす。MS(ES) m/z=467(M+H)。
B:代替実施例1(47.0g)の順相クロマトグラフィー生成物をイソプロパノール(1.15L)に懸濁させる。混合物を還流まで加熱し、溶液を得る。ガラス状炭素(6g)を添加する。還流で1時間後、珪藻土を通して濾過する。イソプロパノール(50mL)で洗浄し、濾過物にA項からの結晶物質を上で提供されたそのままで(0.20g、少しずつ)播種する。撹拌し、2時間かけて室温まで冷却させる。濾過し、減圧下で乾燥させ、結晶物質(37.8g)をもたらす。MS(ES) m/z=467(M+H)。
実施例2
(2S)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
Figure 2018524384
tert−ブチルアルコール(2.5mL)中で、(2S)−3−({シス−4−[(4−ブロモ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)オキシ]シクロヘキシル}アミノ)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(0.077g、0.18mmol)、1,5−ジメチルピラゾール−3−アミン(0.030g、1.45当量)、炭酸カリウム(0.060g、2.46当量)、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,6−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(0.022g、0.25当量)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.0080g、0.050当量)、及び酢酸(0.01mL)を組み合わせる。クリンプキャップで封止する。95℃で一晩加熱する。酢酸エチルで希釈し、珪藻土を通して濾過する。濾過物を減圧濃縮する。順相クロマトグラフィーにより精製し、5〜100%のB勾配(A:ジクロロメタン、B:ジクロロメタン中の15%の0.75Mアンモニア化メタノール)で溶出する。逆相クロマトグラフィーによりさらに精製し、5〜100%のB勾配(A:10%のメタノールを有する10nM水性重炭酸アンモニウム、B:アセトニトリル)で溶出する。純粋な画分をエタノールから、次に再度ジクロロメタンから濃縮し、表題化合物(0.054g、65%)をもたらす。MS(ES) m/z=467(M+H)。
実施例3
(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール、ジメタンスルホン酸
Figure 2018524384
(2R)−3−{[シス−4−({4−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ]−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−イル}オキシ)シクロヘキシル]アミノ}−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(1.00g、2.15mmol)とアセトン(35mL)とを組み合わせる。51℃で加熱し、アセトン(5mL)中のメタンスルホン酸(0.30mL、2.10当量)の溶液を滴下する。51℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却する。得られた固体を濾過し、70℃の真空オーブンにおいて一晩乾燥させ、表題化合物(1.25g、88%)をもたらす。
X線粉末回折
35kV及び50mAで稼働する、CuKa源λ=1.54060Å)及びVantec検出器を備えた、Bruker D4 EndeavorX線粉末回折装置上で、結晶固体のXRDパターンを得る。2θにおいて0.009°のステップサイズ及び0.5秒/ステップの走査速度、ならびに0.6mmの発散スリット、5.28の固定散乱防止スリット、及び9.5mmの検出器スリットを用いて、2θにおいて4〜40°で試料を走査する。乾燥粉末を石英試料ホルダー上に充填し、ガラススライドを使用して滑らかな表面を得る。結晶形回折パターンを周囲温度及び相対湿度で収集する。任意の所定の結晶形について、回折ピークの相対強度が、結晶形態及び晶癖のような要因からの結果として生じる好ましい配向に起因して変化し得ることは、結晶学技術分野において周知である。好ましい配向の効果が存在する場合、ピーク強度は変更されるが、多形体の特徴的なピーク位置は変化しない。例えば、The United States Pharmacopeia ♯23,National Formulary♯18,pages 1843−1844,1995を参照されたい。さらに、任意の所定の結晶形について、角度ピーク位置はわずかに変化し得ることも、結晶学技術分野において周知である。例えば、ピーク位置は、試料が分析される温度もしくは湿度における変動、試料の変位、または内部標準の存在もしくは不在に起因してシフトし得る。本発明の場合、2θにおける±0.2°のピーク位置可変性は、示された結晶形の明白な同定の妨げになることなく、これらの潜在的な変動を考慮するだろう。結晶形の確認は、特徴的なピーク(°2θを単位とする)、通常はより突出したピークの任意の独特な組み合わせに基づいてなされ得る。周囲温度及び相対湿度で収集された結晶形回折パターンを、8.853°及び26.774°2θのNIST675標準ピークに基づいて調整する。
第2の代替実施例1の化合物の調製された試料を、CuKa線を使用してXRDパターンにより、下の表1に記載されている回折ピーク(2θ値)を有するもの、特に、0.2°の回折角度の許容誤差で、11.9°、15.4°、及び17.6°からなる群から選択されるピークの1つ以上との組み合わせにおいて19.5°でピークを有するものとして特徴付ける。
Figure 2018524384
実施例3の化合物の調製された試料を、CuKa線を使用してXRDパターンにより、下の表2に記載されている回折ピーク(2θ値)を有するもの、特に、0.2°の回折角度の許容誤差で、21.2°、18.0°、及び15.7°からなる群から選択されるピークの1つ以上との組み合わせにおいて21.7°でピークを有するものとして特徴付ける。
Figure 2018524384
JAK1、JAK2、及びJAK3インビトロ酵素アッセイ
JAK1、JAK2、及びJAK3キナーゼ活性を阻害する試験化合物の能力を決定するのに、JAK LanthaScreen(商標)Kinase Assay(Invitrogen)が使用される。長寿命のテルビウム標識抗体をドナー種として、及びGFP−STAT1をアクセプター種として使用する、TR−FRETアッセイ形式がある。TR−FRET比を使用し、GFP−STAT1のリン酸化の増加がTR−FRET比の増加をもたらすJAKキナーゼ活性をモニタリングする。浅い黒色384ウェルProxiPlateにおいて、12.5μl反応体積を用いてキナーゼ反応を実施する。試薬を添加し、50mlのHEPES pH、1.76mMのTriton X−100、ATP(JAK1及びJAK3酵素アッセイについて20.0μMまたはJAK2酵素アッセイについて5μM)、10.0mMのMgCl、1mMのEGTA及び0.01%Brij−35、0.05mMのGFP−STAT1、JAK1酵素アッセイについて14nMのJAK1酵素、JAK2酵素アッセイについて1.0nMのJAK2酵素、またはJAK3酵素アッセイについて2.5nMのJAK3酵素、ならびに4%DMSO及び試験化合物の連続希釈物(20,000〜1nMまで1:3で希釈)の最終反応条件を得る。ATP/GFP−STAT1添加後、アッセイプレートを1分間1000回転毎分(RPM)で遠心分離する。プレートを室温で60分間インキュベートさせた後、20mMのEDTA、2nMのテルビウム抗リン酸化シグナル伝達兼転写活性因子[リン酸化チロシン701アミノ酸]抗体(Tb抗pSTAT1[pTyr701]、0.67mMの[1}トリス(ヒドロキシメチル)アミノエタン塩酸塩(Trizma(登録商標))pH7.5、0.02%NaN、及び0.01%ノニルフェニルポリエチレングリコール(Nonidet(登録商標)P40)を含有する12.5μlの停止バッファを添加する。室温で90分間インキュベートし、EnVisionプレートリーダーにおいて340nm波長励起フィルタならびに520nm及び495nm波長の発光フィルタで読み取る。(Tb抗pSTAT1[pTyr701]の495nmでの発光に対して520nmで測定されるGFP−STAT1の発光波長から比を導き出す。プレート上の対照(トファシチニブにより2.0mMで阻害された酵素に対する活性酵素)に対する反応データから計算される阻害パーセントデータを用い、各化合物のIC50値を導き出す。ACTIVITYBASE4.0を使用し、阻害パーセント及び10点化合物濃度データを、4パラメータロジスティック方程式に当てはめる。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、4.0±0.8nM(n=6)のJAK1のIC50、557±337nM(n=6)のJAK2のIC50、及び1910±786nM(n=6)のJAK3のIC50を示す。その結果は、実施例1の化合物がインビトロでJAK1酵素を阻害することを示す。これらの結果は、実施例1の化合物が、JAK1酵素のより有効な阻害剤であり、インビトロでJAK2及びJAK3に対して選択的であることも示す。
BaF3変異体JAK−1(S729C)クローン12増殖アッセイ
このアッセイの目的は、BaF3変異体JAK−1(S729C)クローン12増殖アッセイを使用して、JAK−1特異的阻害剤の阻害活性を決定することである。
mtJAK1(S729C)発現細胞株は、Ba/F3細胞(マウスpro−B細胞)に、ヒトmtJAK1(S729C)−pQCXINベクターDNAを発現するレトロウイルスを導入することにより作製される。連続希釈により最高レベルのmtJAK1(S729C)を発現するBa/F3細胞を選択するため、単一細胞クローニングが実施される。BaF3変異体JAK−1(S729C)懸濁細胞は、10%Hi−FBS(Hyclone カタログ♯10082−047)、1μg/mlのピューロマイシン二塩酸塩(Sigma カタログ♯9620)、1.0mg/mLのG418硫酸塩(Corning ref♯30−234−CI)を含有する(Gibco RPMI 1640 カタログ♯A10491−01)において培養及び維持され、以降R10+と称される。
増殖アッセイは、選択なしの培養培地において実施され、以降(R10−)と称される。簡潔に、培養された細胞は、10mLのR10−においてデカント、遠心分離、及び再構成され、Beckman Coulter Vi−Cellを使用して計測される。細胞は、R10−において2e4/mLまでさらに希釈され、96ウェル白色不透明アッセイプレート(Costar カタログ♯3610)において1ウェル当たり1×10個(50μls)で分注される。対応する96ウェルポリプロピレンプレートにおいて、試験化合物は、100%DMSOで希釈され、その後R10−でさらに希釈され、2倍の試験化合物テンプレートをもたらす。希釈された試験化合物は、対応するセルプレートに添加され、20μM〜0.001μMのCRCをもたらす。最小及び最大対照が各プレート上に含まれている。最小対照にはスタウロスポリン(1μM最終)が使用され、CRCと等しいDMSOレベルを含有するR10−が最大対照として使用される。プレートは、水を充填したMicrocline蒸発フタ(カタログ♯LLS−0310)で覆われ、37℃、5%CO中で3日間インキュベートされる。3日のインキュベーション後、プレートは、インキュベータから取り出され、周囲温度まで冷却させる。冷却後、プレートは、100μLのCell Titer Glo(Promega カタログ♯G7571)を添加し、プレートミキサー上で2分混合し、さらに10分室温でインキュベートすることにより展開する。次にルミネッセンスが、Perkin Elmer Victor2上で、0.1秒のルミネッセンスの予備設定プログラムを使用して読み取られる。IC50曲線は、内部STATS TMAGプログラム及びGraphPad Prismバージョン4.03を使用して生成される。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、956nM±217nM(n=4)のIC50を示す。その結果は、実施例1の化合物が、Ba/F3細胞中で発現するmtJAK1(S729C)に対して活性であることを示す。
AlphaScreen SureFireプロトコル p−STAT3−(p−Tyr705)−IL6−TF−1−JAK1細胞ベースアッセイ
試験化合物のJAK1細胞有効性を決定するのに、下に記載されているJAK1細胞ベースアッセイが使用される。
細胞調製:
TF−1細胞を、37℃の0.5%26400(FBS)及び1倍Pen/Strepを含むDMEM培地において飢餓させる。透明底を有するBD96ウェル黒色プレートにおいて、1ウェル当たり100,000個の細胞を分注する。プレートを、37℃及び5%COで一晩インキュベートする前に、室温で30〜60分間維持する。Vi−Cellカウンタを使用して細胞数を計測し、100個/mLの細胞懸濁液を使用して、Beckman Dickinson Biocoatプレート(カタログ♯354640)において100μL/ウェルで分注した。
試験化合物調製及び処理:
化合物を、DMSOでの1:3連続希釈で調製し、培地でさらに希釈する。20,000〜1nMの10点濃度の範囲内の化合物を試験する。希釈された化合物を対応するセルプレートに添加する。プレートを37℃で20分間インキュベートする。30ng/mLの最終濃度のIL6溶液を、対応するセルプレートに添加し、継続して37℃で30分間インキュベートする。培地を除去し、50μLの1倍溶解バッファを各ウェルに添加する。
pSTAT3検出:
下記のステップを順次実施する。アクセプター混合物(活性化バッファ/反応バッファ/アクセプタービーズ)を作製する。4μLの溶解物を96ウェルプレートから384ウェルProxiPlateに移す。5μLのアクセプター混合物を384ProxiPlateプレートに添加し、プレートをアルミシールで封止する。プレートシェーカー上で1〜2分振盪する。プレートを室温で2時間穏やかに振盪しながらインキュベートする。ドナー混合物(希釈バッファ中のドナービーズ)を作製する。2μLのドナー混合物をアッセイプレートに添加する。プレートをアルミシールで封止する。プレートシェーカー上で1〜2分振盪する。室温で2時間穏やかに振盪しながらインキュベートする。プレートをEnvisionで読み取る。AlphaScreen Surefire 384プロトコルを実施する。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、87nM±75(n=10)のIC50を示す。この結果は、実施例1の化合物が細胞ベースアッセイにおいてJAK1酵素を阻害することを示す。
ホスホ−STAT3(Tyr705)ACUMENプロトコルH1975−JAK1細胞ベースアッセイ
STAT3経路が自己分泌IL−6ループにより活性化されるNSCLC細胞において試験化合物の有効性を確認するのに、H1975−JAK1細胞アッセイが使用される。
細胞調製:
下記のステップを順次実施する。細胞を顕微鏡下で観察する。培地を細胞から無菌真空駆動ピペットで吸い出す。細胞を約5mLのPBSで洗浄する。PBSを無菌真空駆動ピペットで吸い出す。5mLの0.25%トリプシン−EDTAを150cmフラスコに添加する。フラスコを穏やかに振動させ、細胞をトリプシンで覆い、フラスコをフード中に3分間静置またはインキュベータ中に3分間配置して細胞をフラスコから分離させる。フラスコを数分間撹拌し、細胞を確実に分離させる。10mLの成長培地をフラスコに添加し、懸濁液をフラスコの細胞成長側に穏やかに投与し、ピペットで吸い上げたり押し出したりして細胞を滴定する。回転させ(1300rpm5分)、10mLの成長培地に再懸濁させる。セルストレーナー(BD Falcon 352350、70μmセルストレーナー)を通して濾過する。細胞を無菌50mL無菌コニカルチューブにおいて回収する。Vi−Cellカウンタを使用して細胞数を計測する(0.5mL細胞)。
1日目:透明底を有するBD96ウェル黒色プレートにおいて、1ウェル当たり30000個の細胞を分注する。Vi−Cellカウンタを使用して細胞数を計測し、300000個/mLの細胞懸濁液を使用し、Beckman Dickinson Biocoatプレート、カタログ♯354640において100μL/ウェルで分注した。プレートを、それらをインキュベータに入れる前に、室温で30〜60分間維持する。次に一晩37℃及び5%COでインキュベートする。
試験化合物調製及び処理:
FBSを含まず、0.6%DMSOを含む1mLの培地を含有する深いウェルプレートを用意し、次に2μLの化合物(10mMのDMSO溶液)を添加し、20μMのストックプレートを作製する。希釈プレートにおいて、FBSを含まず、0.6%DMSOを含む培地での化合物の1:3連続希釈を実施する。20μM〜1nMの10点濃度の範囲内の化合物を試験する。培地をアッセイプレートから細胞と共に取り出す。100μLの化合物を希釈プレートから、100μLの培地に付着した細胞を含有するアッセイプレート(Beckman Dickinson Biocoatプレート、カタログ♯356440)に移し、3797 slow dispense.gemからのTEMOプログラム、SAMPLE TRANSFER CELL BASED ASSAYを使用する。次に細胞を4時間37℃でインキュベートする。
pSTAT3検出:
1日目、下記のステップを順次実施する。培地を除去する。100μLの3.7%パラホルムアルデヒドを添加する。30分間暗室でインキュベートする。100μLのPBSで洗浄する。100μLの冷メタノールを添加する。15分暗室でインキュベートする。100μLのPBSで2回洗浄する。100μLのブロッキング溶液(PBS中の1%BSA)を添加する。30分間暗室でインキュベートする。50μLの1:500一次抗体pSTAT3(ブロッキング溶液中、1%BSA、マウス抗ホスホSTAT3(Tyr705))を添加する。プレートをアルミ箔で封止し、4℃で穏やかに振盪しながら一晩インキュベートする。
2日目、下記のステップを順次実施する。100μLのPBSで2回洗浄する。50μLの二次抗体(1:1000、Ab2°ヤギ抗マウスIgG)を添加する。1時間、室温、暗室でインキュベートする。100μLのPBSで2回洗浄する。RNアーゼ(PBS中50μg/mL)を含有する100μLのヨウ化プロピジウム(市販溶液からのPBS中で1:1000)を添加する。読み取り前にプレートを透明なフィルムで封止し、室温で2時間インキュベートする。Acumen Explorer(パラメータを陽性及び陰性ウェルに基づき設定)上で読み取る。レーザー(走査1)488nm。
データ処理:
データを、Activity Baseを通して処理し、4パラメータ非線形ロジスティック方程式(4パラメータロジスティック濃度−応答曲線)を使用して分析する。
Y=ボトム+[(トップ−ボトム)/1+(x/IC50)スロープ]
式中、Y=阻害%、X=y阻害%をもたらす濃度、ボトム=曲線が到達したyの最小値、トップ=曲線が到達したyの最大値、及びスロープ=IC50での曲線の勾配。
阻害%=[(最大中央値−x/最大中央値−最小中央値)]・100
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、297nM(n=1)のIC50を示す。その結果は、実施例1の化合物が、STAT3経路が自己分泌IL−6ループにより活性化されるNSCLC細胞において、JAK1に対して活性であることを示す。
AlphaScreen SureFireプロトコル p−STAT5(p−Tyr694/699)−EPO−JAK2細胞ベースアッセイ
JAK2に対するJAK1についての試験化合物の選択性倍率は、JAK2−STAT5経路を活性化するのにEPOが使用され、pSTAT5が読み出し情報として使用される、細胞アッセイにより決定される。
細胞調製:
UT−7細胞を、37℃の0.5%1600(FBS)及び1倍Pen/Strepを含む(GM−CSFを含まない)DMEM培地において、一晩飢餓させる。透明底を有するBD96ウェル黒色プレートにおいて(FBS及びGM−CSFを含まない培地中)、1ウェル当たり50000個の細胞を分注する。プレートを、一晩37℃及び5%COでインキュベートする前に、室温で30〜60分間維持する。Vi−Cellカウンタを使用して細胞数を計測し、500000個/mLの細胞懸濁液を使用し、Beckman Dickinson Biocoatプレート、カタログ♯354640において100μL/ウェルで分注した。
化合物希釈及び処理:
20,000〜1nMの10点濃度の範囲内の化合物を試験する。化合物を、DMSOでの1:3連続希釈で調製し、培地でさらに希釈する。希釈された化合物を対応するセルプレートに添加し、37℃で20分間インキュベートした後、20μLのEPO(295ng/mL、最終濃度45ng/mL)を対応するセルプレートに添加し、継続して37℃で30分間インキュベートする。
細胞溶解:
培地を廃棄し(注意深く)、50μLの1倍溶解バッファを各ウェル(溶解物凍結ON)に添加する。(溶解バッファ:5倍、1倍の最終濃度まで水で希釈)。
p−STAT5検出:
下記のステップに順次従う。アクセプター混合物(活性化バッファ/反応バッファ/アクセプタービーズ)を作製する。4μLの溶解物を96ウェルプレートから384ウェルProxiPlateに移す。5μLのアクセプター混合物を384ProxiPlateプレートにMultidrop Combiで添加する。プレートをアルミシールで封止する。プレートシェーカー上で1〜2分振盪する。プレートを室温で2時間穏やかに振盪しながらインキュベートする。ドナー混合物(希釈バッファ中のドナービーズ)を作製する。2μlのドナー混合物をアッセイプレートにMultidrop Combiで添加する。プレートをアルミシールで封止する。プレートシェーカー上で1〜2分振盪する。室温で2時間穏やかに振盪しながらインキュベートする。プレートをEnvisionで読み取る。AlphaScreen Surefire 384プロトコルを実施する。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、11.8μM±5.4(n=5)のIC50を示したその結果は、実施例1の化合物が、JAK2−STAT5経路を活性化するのにEPOが使用される細胞アッセイにおいて、JAK2に対してJAK1について選択的であることを示す
ヒト全血アッセイ:リンパ球及び単球におけるpSTAT3(JAK1)及びpSTAT5(JAK2)の決定。
ヒト全血(HWB)アッセイは、試験化合物のJAK1及びJAK2選択性を決定するために、開発及び認可された。
試験化合物を、10点、100%DMSOで、及びPBS+0.1%BSAで段階的に降下させて(1:3)で希釈する。トファシチニブを、各プレートにおける参照化合物として、ならびにデータを正規化するための最大シグナル(刺激されたウェル)及び最小シグナル(刺激されていないウェル)として使用する。4人の異なる健康なドナーからHWBのプールを入手する。血液を、96ウェルプレートにおいて、Tecan Evo 96wを使用して分注し、試験化合物と1時間室温でインキュベートする。今回のインキュベーション後、HWBを、IL6(206−IL、R&D System)及びGM−CSF(PHC2015、Life Technologies)の両方で15分間以上刺激する。Tecan Evo 96w(5倍混合)を使用して、バイアビリティ色素(65−0865、eBiosicience)(1:1000)を添加する。
アッセイにおける最終濃度は、下記のとおり、化合物について100μM、トファシチニブについて50μM、0.1μg/mLのIL6、0.038μg/mLのGM−CSF、及び1%DMSOである。Tecan Evo 96w(10倍高速混合)を使用して900μLの溶解バッファを添加することにより、溶解/固定バッファ(558049、Becton Dickinson)を使用してHWBを溶解及び固定する。HWBを浴中37℃で10分間インキュベートする。HWBを500G、8分で遠心分離し、上澄みを廃棄する。細胞を透過化するために、Tecan Exo 96wを使用して冷メタノールを添加する。血液細胞を氷中で30分間インキュベートする。この後、細胞を、染色バッファ(554656、Becton Dickinson)を使用して2回洗浄し、3000rpmで2分回転させ、上澄みを廃棄し、下記の抗体、抗ヒトCD4 PE、1:100(12−0048、eBioscience)、抗ヒトCD33 eFluor(登録商標)450、1:50(48−0337、eBioscience)、ホスホ−STAT5(Tyr694)(C71E5)ウサギmAb、1:100(Alexa Fluor(登録商標)488複合体)(3939、Cell Signalling)、及びホスホ−STAT3(Tyr705)(D3A7)XP(商標)ウサギmAb、1:200(Alexa Fluor(登録商標)647複合体)(4324、Cell Signalling)を添加する。抗体を1時間、暗室、室温でインキュベートした後、細胞を2回洗浄し、サイトメーターMacsquant(Miltenyi Biotec)上で読み取る。データをCD4+(リンパ球)及びCD4Low CD33Hi(単球)上でゲートし、それぞれpSTAT3及びpSTAT5を発現する細胞からの蛍光を測定する。データを、FlowJo v_10を使用して分析し、蛍光の中央値を最大及び最小シグナルに対してその正規化してIC50を決定する。GraphPad Prism 5を使用し、用量応答曲線を表す。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、JAK1について2.40±0.64μM(n=3)のIC50及びJAK2について13.0±3.2μM(n=3)のIC50を示す。その結果は、実施例1の化合物が、ヒト全血アッセイにおいて、JAK2に対してJAK1について約5倍の有効性を示すことを例証する。
pSTAT3マウスIVTI(JAK1)アッセイ
このアッセイの目的は、H1975異種移植マウスモデルにおいてSTAT3のリン酸化(STAT3活性化)を阻害する試験化合物の能力を測定することである。H1975細胞を、ATCC仕様書に従って、利用可能な最も低い継代数で成長させる。細胞を、10%FBSを補充したRPMI−1640において培養及び維持し、37℃、5%CO中でインキュベートする。細胞を標準的な技術により採取し、BD Biosciences基底膜マトリックス(MATRIGEL(登録商標))と混合し、細胞懸濁液が1:1の細胞/マトリックス比を達成し、5e6細胞を含有する0.2mLの細胞/マトリックス懸濁液の接種体積をもたらす。接種手順全体を通して細胞懸濁液を氷上で保持し、細胞培養物採取後1時間以内に移植を開始する。全ての移植を、Harlanから入手した雌の胸腺欠損ヌードマウスの右後脇腹に皮下投与する。全てのマウスにHarlan Teklad ♯2920Xを不断給餌し、ゲルパックにより給水する。移植された腫瘍細胞を、固形腫瘍として成長させ、移植後5〜9日から開始して一週間に2回体重と共に測定する。0.536W^2の計算を用いて腫瘍体積を決定する。腫瘍体積が約200〜250mmに達した後、マルチタスクブロックランダム化ツールを使用して動物をランダム化し、6〜10匹の動物を含むビヒクル群及び各々6匹の動物を含む複数の治療群に入れる。インサイチュ塩を形成する1.1モル当量のメタンスルホン酸を含む0.25%Tween80及び0.05%消泡剤を含有する1%HECビヒクルにおいて、試験化合物を製剤化する。ビヒクル対照群には酸を添加しない。最近の群の平均体重に基づいて用量を計算する。化合物を、用量応答及び時間経過試験の両方について、経口強制栄養法により投与する。用量応答試験とは、腫瘍除去、処理、及び凍結前に2時間投与される単一用量である。時間経過試験とは、用量応答試験から決定されたTED70で投与される単一用量である。
腫瘍組織処理:
腫瘍を採取及び切断し、約150〜250mmサイズの断片をもたらし、1mLの氷冷MSDトリス溶解バッファ(Meso Scale Discovery カタログ♯R60TX−2)及び1倍HALT(Thermo Scientific製品♯1861281)を含有する12×75mm管中に直ちに落とす。試料を、−60℃凍結器に一晩移す前に、使い捨て硬組織Omni Tipホモジナイザープローブ(Omni International カタログ♯3_750H)を使用して約15秒間均質化し、濡れた氷上にさらに15〜25分間静置させる。試料を凍結器から取り出し、室温で静置させて解凍を開始する。試料が解凍し始めると、濡れた氷に移して解凍を継続する。解凍が完了した後、試料を旋回し、1.8mL微量遠心管に移す。溶解物を14,000Xgで30〜60分間4℃で遠心分離する。溶解物(200μL)を96ウェルポリプロピレンプレート(Costar カタログ♯3879)に移す。下で示されているPierce BCAタンパク質アッセイキット(カタログ♯23225)を使用してタンパク質濃度を決定する。簡潔に、標準曲線は、1倍HALTを含有するRIPA溶解バッファで希釈されたBSA標準物を使用して生成され、2,000μg/mL〜25μg/mLの動作範囲をもたらす。全ての溶解物は、1倍HALTを含有するRIPA溶解バッファに1:10で希釈される。ピペットで25μLの標準物及び試料を96ウェルプレート(Falcon カタログ♯353072)中に入れ、200μLの作動試薬を各ウェルに添加し、プレートをプレートシェーカー上で30秒間しっかり混合する。プレートを覆い、37℃で30分間インキュベートする。プレートを室温まで冷却し、562nm付近での吸光度をMolecular Devices SpectraMax上で測定する。各試料のタンパク質濃度は、SoftMax Pro6.3ソフトウェアプログラムを使用して決定される。腫瘍試料を定量化した後、溶解物を96ウェルポリプロピレンプレートにおいて−80℃で凍結し、後日アッセイを実施する。
pSTAT3測定:
pSTAT3(Tyr705)アッセイを下記のとおり実施する。MSD pSTAT3アッセイキットは、Meso Scale Discoveryから入手される(カタログ♯K150DID−2)。100倍HALTプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤は、使用及び実施しやすさに基づき、キットのホスファターゼ及びプロテアーゼ阻害剤で置換してもよい。100倍HALTプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤を1倍最終濃度まで添加することにより、MSDトリス溶解バッファを調製し、MSD完全溶解バッファと称する。腫瘍試料を−80℃凍結器から取り出し、室温で静置させて解凍を開始する。試料解凍中、pSTAT3 Tyr705捕捉プレート(カタログ♯K150DID−2)を、150μLのブロッキング溶液で最低1時間、室温で、プレートシェーカー上で激しく振盪しながら(300〜1000rpm)ブロックする。プレートを振盪前に接着プレートシールで封止する。ブロッキング溶液は、ブロッカーA(カタログ♯R93BA−4)600mgs:20mLの1倍MSDトリス洗浄バッファ(カタログ♯R61TX−2)の比を含有する。試料が解凍し始めると、濡れた氷に移して解凍を継続する。解凍が完了した後、マルチチャネルピペットを使用して数回吸い上げたり押し出したりすることにより、注意深く混合する。氷冷MSD完全溶解バッファ中の試料を、0.4μg/μL×100μLのタンパク質濃度に正規化する。全ての正規化された腫瘍試料を、それらがpSTAT3捕捉プレートに添加されるまで、96ウェルポリプロピレンプレートにおいて氷上で維持する。pSTAT3捕捉プレートがブロックされた後、Thermo Labsystems Multidrop384プレートウォッシャーを使用して、250〜300μLの1倍MSDトリス洗浄バッファで4回洗浄する。最終洗浄後、プレートを軽くたたき、全ての残留洗浄バッファを除去する。1ウェル当たり総体積25μL(10μg)の正規化された腫瘍溶解物を添加し、さらに2〜3時間室温で、プレートシェーカー上で激しく振盪しながら(300〜1000rpm)インキュベートする。このインキュベーション中、60μLのスルホ−TAG抗ホスホ−STAT3検出抗体を2.94mLの抗体希釈バッファに添加することにより、キットで提供されるスルホ−TAG抗ホスホ−STAT3検出抗体を抗体希釈バッファ(2mLの1倍MSDトリス洗浄バッファと組み合わされた1mLのブロッキング溶液)で希釈する。この抗体溶液を、必要になるまで、濡れた氷上で保持する。腫瘍溶解物インキュベーション後、プレートを250〜300μLの1倍MSDトリス洗浄バッファで4回洗浄する。最終洗浄後、プレートを軽くたたき、全ての残留洗浄バッファを除去し、25μL/ウェルのスルホ−TAG抗ホスホ−STAT3検出抗体を添加する。プレートをさらに1時間室温で、プレートシェーカー上で激しく振盪しながら(300〜1000rpm)インキュベートする。このインキュベーション中、界面活性剤を含む4倍MSD読み取りバッファT(カタログ♯R92TC−3)を脱イオン水で1倍まで希釈し、室温で保持する。検出抗体インキュベーションが完了した後、プレートを250〜300μLの1倍MSDトリス洗浄バッファで4回洗浄する。最終洗浄後、プレートを軽くたたき、全ての残留洗浄バッファを除去し、総体積150μL/ウェルの界面活性剤を含む1倍MSD読み取りバッファTを添加する。プレートをMeso Quick Plex SQ 120上で読み取る。データを下で示されているように分析する。
pSTAT3阻害パーセント計算:
Meso Quick Plex SQ 120からの生のプレートデータを、Microsoft Excelバージョン2010ワークシートにそのままコピーアンドペーストする。データを適切な形式(用量応答または時間経過)に組織化し、pSTAT3阻害パーセント計算(下の式を参照)のためにJMPバージョン11にそのままコピーアンドペーストする。
[1−(治療試料シグナル/ビヒクル対照の平均シグナル)]100
ダネット検定を使用してビヒクル対照平均と比較した治療群平均で一元配置分散分析を決定する。
TED計算:
TED50及びTEC50値は、用量応答試験から決定される。それぞれ、TED50とは、2時間で50%のpSTAT3阻害を達成するのに必要な用量であり、TEC50とは、2時間で50%のpSTAT3阻害を達成するのに必要な血漿濃度である。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、35mg/kgのTED50及び11.1μM(n=1)のTEC50を示す。これらの結果は、実施例1の化合物がインビボで、経口投与後2時間で、(pSTAT3を読み出し情報として使用して)JAK1−STAT3シグナル伝達を効果的に阻害することを示す。これらの結果は、実施例1の化合物が、TEC50とのPK/PD相関活性も例証することを示す。
pSTAT3ラットIVTI(JAK1)アッセイ
このアッセイの目的は、H1975異種移植ラットモデルにおいてpSTAT3発現を阻害する試験化合物の能力を測定することである。H1975細胞を、ATCC仕様書に従って、利用可能な最も低い継代数で成長させる。細胞を、10%FBSを補充したRPMI−1640において培養及び維持し、37℃、5%CO中でインキュベートする。細胞を標準的な技術により採取し、BD Biosciences基底膜マトリックス(MATRIGEL(登録商標))と混合し、1:1の細胞/マトリックス比を達成し、2e6細胞を含有する0.2mLの細胞/マトリックス懸濁液の接種体積をもたらす。接種手順全体を通して細胞懸濁液を氷上で保持し、細胞培養物採取後1時間以内に移植を開始する。全ての移植を、Taconicから入手した雌のNIHヌードラットの右後脇腹に皮下投与する。全てのラットにHarlan Teklad Global Diets ♯2920Xを不断給餌し、ボトルにより給水する。移植された腫瘍細胞を固形腫瘍として成長させ、一週間に2回体重と共に測定する。移植後5〜9日から体重及び腫瘍体積の測定を開始する。0.536W^2の計算を用いて腫瘍体積を決定する。腫瘍体積が約350〜400mmに達した後、マルチタスクブロックランダム化ツールを使用して動物をランダム化し、6匹の動物を含むビヒクル群及び各々6匹の動物を含む複数の治療群に入れる。インサイチュ塩を形成する1.1モル当量のメタンスルホン酸を含む0.25%Tween80及び0.05%消泡剤を含有する1%HECビヒクルにおいて、化合物を製剤化する(化合物1mg当たり1.1mLの1Nメタンスルホン酸)。ビヒクル対照群には酸を添加しない。最近の群の平均体重に基づいて用量を計算する。全ての化合物を、用量応答及び時間経過試験の両方について、経口強制栄養法により投与する。用量応答試験とは、腫瘍除去、処理、及び凍結前に2時間投与される単一用量である。時間経過試験とは、用量応答試験から決定されたTED70で投与される単一用量である。腫瘍除去、処理、及び凍結の実施は、下に概説されている複数の時間点で発生する。
腫瘍組織処理
腫瘍を採取及び切断し、約200〜250mmサイズの断片をもたらし、1mLの氷冷MSDトリス溶解バッファ(Meso Scale Discovery カタログ♯R60TX−2)及び1倍HALT(Thermo Scientific製品♯1861281)を含有する12×75mm管中に直ちに落とす。試料を、−60℃凍結器に一晩移す前に、使い捨て硬組織Omni Tipホモジナイザープローブ(Omni International カタログ♯3_750H)を使用して約15秒間均質化し、濡れた氷上にさらに15〜25分間静置させる。試料を凍結器から取り出し、室温で静置させて解凍を開始する。試料が解凍し始めると、濡れた氷に移して解凍を継続する。解凍が完了した後、試料を旋回し、1.8mL微量遠心管に移す。溶解物を14,000Xgで30〜60分間4℃で遠心分離する。溶解物(200μL)を、96ウェル試料テンプレート設計に対応する96ウェルポリプロピレンプレート(Costar カタログ♯3879)に移す。下で示されているPierce BCAタンパク質アッセイキット(カタログ♯23225)を使用してタンパク質濃度を決定する。簡潔に、標準曲線は、1倍HALTを含有するRIPA溶解バッファで希釈されたBSA標準物を使用して生成され、2,000μg/ml〜25μg/mLの動作範囲をもたらす。全ての溶解物は、1倍HALTを含有するRIPA溶解バッファに1:10で希釈される。ピペットで25μLの標準物及び試料を96ウェルプレート(Falcon カタログ♯353072)中に入れ、200μLの作動試薬を各ウェルに添加し、プレートをプレートシェーカー上で30秒間しっかり混合する。プレートを覆い、37℃で30分間インキュベートする。プレートを室温まで冷却し、562nm付近での吸光度をMolecular Devices SpectraMax上で測定する。各試料のタンパク質濃度は、SoftMax Pro6.3ソフトウェアプログラムを使用して決定される。腫瘍試料を定量化した後、96ウェルポリプロピレンプレートにおいて−80℃で凍結し、後日アッセイを実施する。
pSTAT3測定
pSTAT3(Tyr705)は下記のとおり実施される。MSD pSTAT3アッセイキットは、Meso Scale Discoveryから入手される(カタログ♯K150DID−2)。100倍HALTプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤は、使用及び実施しやすさに基づき、キットのホスファターゼ及びプロテアーゼ阻害剤で置換してもよい。キットからの全ての他の試薬を活用する。100倍HALTプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤を1倍最終濃度まで添加することにより、MSDトリス溶解バッファを調製する(MSD完全溶解バッファと称する)。腫瘍試料を−80℃凍結器から取り出し、室温で静置させて解凍を開始する。試料解凍中、pSTAT3 Tyr705捕捉プレート(カタログ♯K150DID−2)を、150μLのブロッキング溶液で最低1時間、室温で、プレートシェーカー上で激しく振盪しながら(300〜1000rpm)ブロックする。プレートを振盪前に接着プレートシールで封止する。ブロッキング溶液は、ブロッカーA(カタログ♯R93BA−4)600mgs:20mLの1倍MSDトリス洗浄バッファ(カタログ♯R61TX−2)の比を含有するべきである。試料が解凍し始めると、濡れた氷に移して解凍を継続する。解凍が完了した後、マルチチャネルピペットを使用して数回吸い上げたり押し出したりすることにより、注意深く混合する。氷冷MSD完全溶解バッファ中の試料を、0.4μg/μL×100μLのタンパク質濃度に正規化する。全ての正規化された腫瘍試料を、それらがpSTAT3捕捉プレートに添加されるまで、96ウェルポリプロピレンプレートにおいて氷上で維持する。pSTAT3捕捉プレートがブロックされた後、Thermo Labsystems Multidrop384プレートウォッシャーを使用して、250〜300μLの1倍MSDトリス洗浄バッファで4回洗浄する。最終洗浄後、軽くたたき、全ての残留洗浄バッファを除去する。1ウェル当たり総体積25μL(10μg)の正規化された腫瘍溶解物を添加し、さらに2〜3時間室温で、プレートシェーカー上で激しく振盪しながら(300〜1000rpm)インキュベートする。このインキュベーション中、60μLのスルホ−TAG抗ホスホ−STAT3検出抗体を2.94mLの抗体希釈バッファに添加することにより、キットで提供されるスルホ−TAG抗ホスホ−STAT3検出抗体を抗体希釈バッファ(2mLの1倍MSDトリス洗浄バッファと組み合わされた1mLのブロッキング溶液)で希釈する。この抗体溶液を、必要になるまで、濡れた氷上で保持する。腫瘍溶解物インキュベーション後、プレートを250〜300μLの1倍MSDトリス洗浄バッファで4回洗浄する。最終洗浄後、軽くたたき、全ての残留洗浄バッファを除去し、25μL/ウェルのスルホ−TAG抗ホスホ−STAT3検出抗体を添加する。プレートをさらに1時間室温で、プレートシェーカー上で激しく振盪しながら(300〜1000rpm)インキュベートする。このインキュベーション中、界面活性剤を含む4倍MSD読み取りバッファT(カタログ♯R92TC−3)を脱イオン水で1倍まで希釈し、室温で保持する。検出抗体インキュベーションが完了した後、プレートを250〜300μLの1倍MSDトリス洗浄バッファで4回洗浄する。最終洗浄後、軽くたたき、全ての残留洗浄バッファを除去し、総体積150μl/ウェルの界面活性剤を含む1倍MSD読み取りバッファTを添加する。プレートをMeso Quick Plex SQ 120上で読み取る。データを下で示されているように分析する。
pSTAT3阻害パーセント計算:
Meso Quick Plex SQ 120からの生のプレートデータを、Microsoft Excelバージョン2010ワークシートにそのままコピーアンドペーストする。データを適切な形式(用量応答または時間経過)に組織化する。pSTAT3阻害パーセント計算(下の式を参照)のためにJMPバージョン11にそのままコピーアンドペーストする。
[1−(治療試料シグナル/ビヒクル対照の平均シグナル)]100
ダネット検定を使用してビヒクル対照平均と比較した治療群平均で一元配置分散分析を決定する。
TED計算:
TED50及びTEC50値は、用量応答試験から決定される。それぞれ、TED50とは、2時間で50%のpSTAT3阻害を達成するのに必要な用量であり、TEC50とは、2時間で50%のpSTAT3阻害を達成するのに必要な血漿濃度である。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、9mg/kgのTED50及び3.9μM(n=1)のTEC50を示す。これらの結果は、実施例1の化合物が、ラットH1975IVTIモデルにおいて標的結合を例証することを示す。
HCC827異種移植腫瘍モデルにおける有効性試験
このアッセイの目的は、HCC827異種移植マウスモデルにおいて腫瘍成長を阻害する化合物の能力を測定することである。HCC827細胞(ATCC♯CRL−2868、ロット♯59392891)を、ATCC仕様書に従って、利用可能な最も低い継代数で成長させる。細胞を、10%FBSを補充したRPMI−1640において培養及び維持し、37℃、5%CO中でインキュベートする。TryPLEを使用してフラスコから細胞を採取し、DPBS中で2回すすぎ、HBSS中に再懸濁させ、BD Biosciences基底膜マトリックス(MATRIGEL(登録商標))と混合し、細胞懸濁液が1:1の細胞/マトリックス比を達成し、5e細胞を含有する0.2mlの細胞/マトリックス懸濁液の接種体積をもたらす。接種手順全体を通して細胞懸濁液を氷上で維持し、細胞培養物採取後1時間以内に移植を開始する。移植を、Harlanから入手した雌のCB17SCIDマウス(18〜20g)の右後脇腹に皮下投与する。マウスにHarlan Teklad Protein Extruded 2920Xを不断給餌し、ラック給水システムにより給水する。移植された腫瘍細胞を固形腫瘍として成長させ、移植後7日目から開始して一週間に2回体重と共に測定する。0.536W^2の計算を用いて腫瘍体積を決定する。腫瘍体積が約150〜200mmに達した後、動物をランダム化し、各々5〜8匹の動物を含む群に入れる。インサイチュ塩を形成する1.1モル当量のメタンスルホン酸を含む0.25%Tween80及び0.05%消泡剤を含有する1%HECビヒクルにおいて、化合物を製剤化する(化合物(分子量を挿入)mg当たり1.1mLの1Nメタンスルホン酸)。試験化合物を室温で保存する。化合物を一週間に1回製剤化し、室温で保存する。ビヒクル対照群には酸を添加しない。最近の群の平均体重に基づいて用量を計算する。化合物を経口強制栄養法により、投与量に応じてBID(1日2回)またはQD(1日1回)のいずれかで、28日間投与する。
本発明の範囲内の化合物は、このアッセイにおいて、実質的に上に記載されているように試験される。実施例1の化合物は、30mg/kgBIDで31%の腫瘍成長阻害、60mg/kgBIDで22%の腫瘍退縮、及び120mg/kgQDで22%の腫瘍退縮を示す。これらの結果は、実施例1の化合物が、HCC827異種移植腫瘍モデルにおいて腫瘍退縮を例証することを示す。

Claims (18)

  1. 式Iの化合物
    Figure 2018524384
    またはその薬学的に許容される塩。
  2. Figure 2018524384
    またはその薬学的に許容される塩、及び
    Figure 2018524384
    またはその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. Figure 2018524384
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項2に記載の化合物。
  4. Figure 2018524384
    である、請求項2に記載の化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または塩、及び薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、薬学的組成物。
  6. 癌の治療方法であって、それを必要とする患者に、有効量の請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または塩を投与することを含む、方法。
  7. 前記癌が、非小細胞肺癌及び肺腺癌を含む肺癌、腺癌、アジア肝細胞癌を含む肝細胞癌、結腸直腸癌、乳癌、ならびに急性リンパ球性白血病を含む白血病からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記癌が非小細胞肺癌である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記癌が肺腺癌である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記癌が乳癌である、請求項7に記載の方法。
  11. 前記癌がアジア肝細胞癌である、請求項7に記載の方法。
  12. 治療に使用するための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  13. 癌の治療に使用するための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  14. 前記癌が、非小細胞肺癌及び肺腺癌を含む肺癌、腺癌、アジア肝細胞癌を含む肝細胞癌、結腸直腸癌、乳癌、ならびに急性リンパ球性白血病を含む白血病からなる群から選択される、請求項13に記載の使用のための化合物または塩。
  15. 前記癌が非小細胞肺癌である、請求項14に記載の使用のための化合物または塩。
  16. 前記癌が肺腺癌である、請求項14に記載の使用のための化合物または塩。
  17. 前記癌が乳癌である、請求項14に記載の使用のための化合物または塩。
  18. 前記癌がアジア肝細胞癌である、請求項14に記載の使用のための化合物または塩。
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