JP2018521650A - Ampa受容体を阻害する活性ペプチド、ならびにその調製方法およびその使用 - Google Patents

Ampa受容体を阻害する活性ペプチド、ならびにその調製方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、AMPA受容体を阻害する活性ペプチド、ならびにその製造方法およびその使用に関する。活性ペプチドを調製する方法は、以下の工程:1)サケ皮を浸漬して破砕し、水を加えてかき混ぜた後、pHを6.5〜7.5に調整する工程;2)中性プロテアーゼを用いて第1の酵素分解に供する工程;3)パパイン酵素を用いて第2の酵素分解に供し、その後酵素を失活させる工程;および4)酵素加水分解物を遠心分離した後、遠心分離した上清を膜ろ過、濃縮、および脱色して、活性ペプチドを調製する工程を含む。該活性ペプチドはGlu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有するテトラペプチドを含む。該テトラペプチドは良好な溶解性を有し、AMPA受容体によって引き起こされるニューロンのシナプス伝達を選択的に阻害することができ、有意な抗てんかん効果を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性ペプチド、特にAMPA受容体を阻害する活性ペプチドならびにその調製方法およびその使用に関する。
てんかんは、脳ニューロンの突然の異常放電によって引き起こされる一時的な脳機能障害の慢性疾患であり、主な症状は、繰り返される制御不能なけいれんである。それは中国の神経科で頭痛の次に2番目に多い病気になっており、世界中の約1〜2%の人々がこの病気に苦しんでいる。ほとんどの国では15種類以上の抗てんかん薬が提供されているが、20〜30%のてんかん患者は依然として発作時にけいれんを効果的に抑制することができない。
現在のところ、てんかんに関する多くの研究は、生理学的および病理学的状態下での哺乳類動物の中枢神経系の神経活動、特にα−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソキサゾールプロピオン酸受容体(AMPA受容体、AMPAR)が関与する興奮伝達活性を調節するのに重要な役割を果たす、神経興奮を抑制するためのより安全で効果的な薬剤を見出すことを目的としている。AMPA受容体の過度の興奮は、細胞内カルシウムイオンの濃度が高くなり過ぎる主な原因であり、AMPAの腹腔内注射およびAMPAの脳ヘルニア注射のいずれもが、動物モデルのけいれんを引き起こし、これは、けいれんの発生にAMPAが影響することを示す。したがって、AMPA受容体は、最適な薬剤標的である。
有効データが、AMPA受容体阻害剤がてんかんの予防または治療の効果を有し得ることを示し、AMPA受容体を阻害または弱める薬剤は、ニューロンを保護してけいれんを抑制するように、ニューロンの過度の興奮を阻害する。典型的なAMPA受容体競合阻害剤である2,3−ジヒドロキシ−6−ニトロ−7−スルファモイルベンゾ[f]キノキサリン(NBQX)は、ペンチレンテトラゾール(PTZ)モデルにおいて役割を果たすことができるが、溶解度が低く、腎臓において沈殿しうる。極性成分が結合したNBQX誘導体の溶解性は増加するが、血液脳関門に侵入する能力は低下する。したがって、抗てんかん薬として、良好な溶解度を有する、安全で有効なAMPA受容体阻害剤を開発することは、解決すべき緊急課題となっている。
本発明は、AMPA受容体を阻害する活性ペプチド、ならびにその調製方法およびその使用を提供する。該活性ペプチドは、良好な溶解性および安全性を有し、AMPA受容体によって引き起こされるニューロンのシナプス伝達を選択的に阻害することができ、有意な抗てんかん作用を有する。
本発明の第1の態様は、以下の工程:
1)サケ皮を浸漬して破砕し、水を加えてかき混ぜた(beat)後、pHを6.5〜7.5に調整してスラリーを得る工程;
2)中性プロテアーゼを用いてスラリーを第1の酵素分解に供し、第1の酵素加水分解物を得る工程;
3)パパイン酵素を用いて第1の酵素加水分解物を第2の酵素分解に供し、その後酵素を失活させて、第2の酵素加水分解物を得る工程;ならびに
4)第2の酵素加水分解物を遠心分離した後、遠心分離した上清を膜ろ過、濃縮、および脱色して、活性ペプチドを調製する工程
を含む、活性ペプチドを調製する方法を提供する。
該活性ペプチドは、Glu−Gly−Ala−Arg(略称:EGAR)のアミノ酸配列を有するテトラペプチドを含む。
本発明においては、サケ皮を浸漬するために、質量含有率0.1〜0.5%のアルカリ溶液を使用することができ、これは主に魚臭を除去するために使用される。浸漬中、サケ皮対アルカリ溶液の質量/体積比は1:(2〜4)に制御することができ、即ち、2〜4Lのアルカリ溶液を用いて1kgのサケ皮を浸漬する。スラリーの濃度が高すぎると(質量/体積比>1:2)、流動性が悪く、酵素分解効率が低くなり、スラリーの濃度が低すぎると(質量体積比<1:4)、その後の処理量が大きくなり、それによりコストが増加する。なお、浸漬時間は5〜20時間とすることができる。本発明は浸漬に用いられるアルカリ溶液を厳密に制限するものではない。一実施態様において、0.2%の質量含有率のNaOH溶液を用いてサケ皮を浸すことができ、サケ皮対NaOH溶液の質量/体積比は1:3にすることができ、浸漬時間は12時間とすることができる。
また、第1の酵素分解及び第2の酵素分解を行うとき、中性プロテアーゼの量を50〜500U/gに制御することができ、パパインの量を100〜1000U/gに制御することができる。上記2種の酵素の量はサケ皮の重量を基準とし、中性プロテアーゼとパパインの量比は1:(1〜3)とすることができる。サケ皮から製造されたスラリーの酵素分解は、中性プロテアーゼとパパインを連続的に使用することによって進行し、これは、マクロ分子タンパク質のマイクロ分子ポリペプチド、特にジペプチドからヘキサペプチドへの分解を容易にし、それにより活性ペプチドの溶解性および吸収性を改善する。
さらに、第1の酵素分解の温度は30〜60℃、第1の酵素分解の時間は4〜6時間、第2の酵素分解の温度は30〜60℃であり、第2の酵素分解の時間は1〜3時間に制御することができる。第1の酵素分解および第2の酵素分解の時間が短すぎると、タンパク質の完全な分解に好ましくなく、また時間が長すぎると、好ましくない物質(苦味および酸味のある物質など)の生成を引き起こす場合がある。したがって、上記の酵素分解時間が望ましい。酵素は、当該技術分野における従来の方法によって不活性化することができ、例えば、酵素は、100〜120℃の温度で10〜20分間で不活性化することができる。
さらに、工程4)における遠心分離の回転速度は2000〜6000r/分に制御することができ、水平スクリュー遠心分離機、チューブ遠心分離機等の従来の装置を用いて遠心分離を行うことができる。孔径が50〜1000nmのセラミック膜を用いて膜ろ過を進めることができる。膜ろ過中、膜ろ過の絶対圧は0.2〜0.4MPa、温度は30〜80℃に制御することができる。膜ろ過は、酵素分解生成物中のより大きな分子量を有する成分をさらに遮断し、それによって活性ペプチドの溶解性および吸収性を確保することができる。
本発明においては、濃縮は従来の方法を用いて行うことができる。例えば、二重効用流下膜式蒸発器(double−effect falling film evaporator)を用いて蒸発および濃縮を行い、蒸発および濃縮の蒸気圧は0.1±0.02MPa、蒸発温度は40〜80℃、濃縮された溶液の濃度は25〜30ボーメ(Baume)である。さらに、脱色は、従来の脱色剤を用いて行うことができ、脱色剤は、例えば、活性炭粉末であってよい。濃縮溶液の脱色剤とろ液の質量比は(10〜30):100であってよく、脱色の温度は40〜70℃、例えば55℃に制御してよく、脱色の時間は30〜90分であってよく、脱色は撹拌下で行ってよい。脱色後、脱色剤は、従来の方法、例えば、プレートフレームろ過のようなろ過によって除去することができる。さらに、脱色後に滅菌および乾燥を行い、その後活性ペプチドを製造する。乾燥は、例えば噴霧乾燥であってよい。
また、本発明において提供される活性ペプチドの調製方法は、逆相高速液体クロマトグラフィーを用いて活性ペプチドを分離精製し、Glu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有するテトラペプチドを得る工程も含んでもよい。
本発明の第2の態様は、上記調製方法のいずれかに従って製造される活性ペプチドを提供する。
さらに、本発明の活性ペプチドにおいて、1000Da未満の分子量を有するペプチドの質量含有率は、80%を超える。加えて、以下の1つ以上のポリペプチド:WYN,NTTM,NGGGGS,PALH,AGGP,QK,MADT,NK,NPR,TQ,RGF,NAGK,SR,QGAK,YSAP,DAGK,GR,SSP,KR,AK,GGH,DSGDG,AGPS,GAAGR,AP,VDGK,RER,PQ,GPR,GPQG,TGVE,ARGGK,VR,LN,VTGK,GHAGE,VGGK,GHGR,SPGAG,FTE,AGGPLG,TGGPK,GAGGMT,AAGPGL,VEKEKH,TGPK,LQ,SGGE,NVG,GPAG,PNH,PH,VL,LIEおよびTPTも含む。
活性ペプチドの機能的研究において、活性ペプチド中のEGARは、AMPR受容体との顕著な対形成を示し、マウスの海馬ニューロンのAMPA受容体を介するシナプス伝達を選択的に阻害し、海馬ニューロンのシナプス後電流を減少させることができるが、海馬ニューロンにおけるNMDA受容体の電気生理学的機能には影響を及ぼさない。さらに、興奮しすぎたニューロンの過度の興奮を抑制することができる。加えて、マウスてんかんモデルにおいて、PTZによって刺激されたてんかんのマウスのてんかん症状は、EGAR処置後に軽減され、これは、EGARが有意な抗てんかん効果を有することを示す。
これを考慮して、本発明の第3の態様は、AMPA受容体を阻害し、Glu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有するテトラペプチドを提供する。
本発明の第4の態様は、抗てんかん食物または薬剤の調製における上記活性ペプチドの使用を提供する。
本発明の第5の態様は、抗てんかん食物または薬剤の調製においてAMPA受容体を阻害する上記テトラペプチドの使用を提供する。
本発明の第6の態様は、Glu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有する治療上有効な量のテトラペプチドを含有する薬剤をてんかん患者に投与することを含む、てんかんの治療方法を提供する。
例1で調製された活性ペプチドのRP−HPLCクロマトグラムである。 AMPA受容体に結合するEGARのコンピュータシミュレーショングラフである。 AMPA受容体に結合するEGARのコンピュータシミュレーショングラフである。 AMPA受容体に結合するEGARのコンピュータシミュレーショングラフである。 AMPA受容体に結合するEGARのコンピュータシミュレーショングラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのAMPARを介したEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのAMPARを介したEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのAMPARを介したEPSCの電気生理学的グラフである。 マウス海馬スライスのAMPARを介したEPSCの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPA誘発電流を選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPA誘発電流を選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPA誘発電流を選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 AMPA誘発電流を選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 低マグネシウム外液によって誘発された海馬ニューロンのてんかん様放電を阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 低マグネシウム外液によって誘発された海馬ニューロンのてんかん様放電を阻害するEGARの電気生理学的グラフである。 PTZ誘発性マウスてんかんに対するEGARの効果を示す。 PTZ誘発性マウスてんかんに対するEGARの効果を示す。
本発明の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、本発明の実施例における技術的解決策は、図面および本発明の実施例を参照して、明確かつ完全に記載される。言うまでもなく、記載された実施例は、本発明のすべての例ではなく、例の一部である。本発明の実施例に基づいて、創造的努力なしに当業者によって得られる他のすべての例は、本発明の保護範囲に入るものとする。
本発明の各例において使用される原材料およびその供給源は以下の通りである:
中性プロテアーゼ:Novozymes biotechnology Co.,Ltd製;
TTX、PTX、CNQX、APV、NMDA、およびAMPA:TOCRIS Bioscience製;
パパイン、PTZ:Sigma Aldrich製;ならびに
合成EGAR:Shanghai Qiang Yao Co.,Ltd.製。
例1 活性ペプチドの調製
1.活性ペプチドの調製
5kgのサケ皮を、体積15Lの質量含有率0.2%のNaOH溶液に沈降させ、常温で12時間浸漬し、液を流し出す。サケ皮を破砕し、サケ皮の重量の5倍の脱イオン水でかき混ぜ、pHを7.0に調整した後、スラリーを得る。
中性プロテアーゼを上記スラリーに0.1%(すなわち、400U/gサケ皮)の量で加え、50℃で5時間酵素分解に供する。次にパパインを酵素加水分解物に0.2%(すなわち、400U/gサケ皮)の量で加え、かつ、酵素分解を60℃で2時間連続的に進行させる。酵素分解の完了後、酵素失活を100℃で10分間進行させる。
酵素加水分解物を酵素失活後遠心分離し、遠心分離した上清を孔径200nmのセラミック膜(Xiamen Starmen製)を用いて膜ろ過し、膜ろ過後の透明な液体をR−151濃縮器(スイス、BUCHI製)を用いて30ボーメの濃度に濃縮し、その後、濃縮した溶液に20%の量の活性炭を加え、55℃で1時間脱色する。活性炭を除去するためにろ過した後、透明な液体を噴霧乾燥して、620gの活性ペプチドを得る。
2.活性ペプチドの構造的同定
上記で調製した活性ペプチドを脱イオン水で2mg/mLの濃度に希釈し、勾配溶離をRP−HPLC(XBridge BEH130,4.6×250nm、Waters社、米国)を用いて行う。溶離条件は以下のとおりである:
移動相A:V(水):V(トリフルオロ酢酸)=100:0.1;
移動相B:V(アセトニトリル):V(水):V(トリフルオロ酢酸)= 80:20:0.1;
検出波長:UV220nm;
流速:0.6mL/分;
カラム温度:32℃;
注入量:50μL;
勾配プログラム:0−10分、移動相B:0%−5%;10〜20分、移動相B:5%−5%;20−35分、移動相B:5%−9%;35−45分、移動相B:9%−13%;45−60分、移動相B:13%−13%;60−70分、移動相B:13%〜70%;70−90分、移動相B:70%−70%。
図1に示すように、上記で調製した活性ペプチドの勾配溶離の間に11の大きな吸収ピークが現れた。11の大きな吸収ピークに対応する溶離液を集め、Q−TOF2質量分析計(Micromass、英国)を用いて各成分中のポリペプチドの配列を分析する。結果を表1に示す。
例2 分子動力学シミュレーション試験
AMBER11シミュレーションスイートは、分子動力学シミュレーションおよびデータ解析に使用される。全原子点電荷力場(AMBER FF03)は、αヘリックスとβシートの結果の間の良好なバランスを示し、ペプチドを特徴づけるのに使用される。水性溶媒は、TIP3Pモデルによって明示的に表される。EGARによって生成されるパラメータは、以下の通りである:構造最適化後、HF/6−31G**レベルでEGARの静電ポテンシャルが得られる。電荷の一部は、気相の静電ポテンシャルと一致させるためのrestricted electrostatic potential(RESP)法の使用に由来し、EGAR分子の他の機械的パラメータは、AMBER GAFFパラメータセットから取得される。リガンド中の欠けている相互作用パラメータは、AMBERのantechamberツールを使用して生成される。このシステムは、まず最急降下アルゴリズムを用いて2000ステップで最小化され、次にNPT全体を使用して5ナノ秒のMDでシミュレートされる。圧力は1.0psの異方性接続時間(anisotropic connection time)で1バールに固定され、シミュレーション中の温度は0.1psのカップリング時間で300Kに維持される。長距離の静電気は、粒子メッシュEwald法(PEM)を用いて計算される。SHAKEは水素原子結合手を制限するために使用され、シミュレーションでの時間ステップは2.0fsである。0.8ナノメートルおよび1.2ナノメートルの2つの固定点を用いて、非結合相互作用をそれぞれ評価する。続いて、MM−GBSAを用いて300Kにおける結合エネルギーを推定する。上記の計算には、192 AMD Opteron(tm)プロセッサーのCPU(2.0GHz)が使用される。
図2A〜図2Dは、AMPA受容体に結合するEGARのコンピュータシミュレーショングラフである。ここで、図2AのEGAR−AMPAR複合形態は、EGARがAMPARのS1S2ドメインに結合していることを示し;図2Bは、AMPARのArg219残基およびGly73残基とEGARとの間に水素結合が形成されることを示し;図2Cは、5000psシミュレーションにおけるEGARとAMPARとの間の距離を示し、AMPARのRMSDは、3回の繰り返しシミュレーションにおいて約1.75オングストロームで安定したままであり、複合体が比較的安定であることを示し;図2Dは、EGARとAMPARとの間の3つの強い水素結合((Glu−OE1)−219Arg、(Glu−OE2)−219Arg、Arg−73Gly)の距離の時間依存性と、水素供与体と受容体との間の距離は3.5オングストローム未満であることを示す。
上記の結果は、EGARがAMPA受容体に安定に結合できることを示している。
例3 動物実験
この動物実験プロトコールは、中山大学の動物のケアおよび使用委員会によって承認され、国家健康メカニズムの実験動物使用基準を満たす。
1.試薬、動物および材料
ACSF:124mMの塩化ナトリウム、2.5mMの塩化カリウム、2mMの塩化カルシウム、2mMの塩化マグネシウム、1.25mMのリン酸二水素ナトリウム、26mMの重炭酸ナトリウムおよび10mMのグルコースを含み;95%O/5%COでpH7.2〜7.4に飽和される。
C57BL/6マウス:2〜3週齢、15〜20グラム、20〜22℃のケージ中でそれぞれ飼育し、食物と水を自由に摂取させ、12時間の明/暗サイクルの環境におく。
EGAR溶液:合成EGAR凍結乾燥粉末を115μLの蒸留水に溶解して原液とし、実験中に原液を上記ACSFで希釈して最終濃度100μM、50μM、20μM、および1μMでそれぞれ使用するEGAR溶液とする。
内部液体:140mMグルコン酸カリウム、5mM塩化ナトリウム、1mM塩化カルシウム、2mM MgATP、10mM EGTA、および10mM HEPESを含み、pH7.2−7.4であり、記録前に無菌ろ過される。
外部液体:140mM塩化ナトリウム、5mM塩化カリウム、1.5mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、10mM HEPES、および10mMグルコースを含み、pH7.2−7.4であり;記録前に無菌ろ過される。
2.脳組織の調製
C57BL/6マウスから海馬を採取して全細胞の記録を行う。マウスを20%ウレタンで深く麻酔して断頭した後、脳を素早く取り出して氷冷したACSFに浸し、その後、脳をトリミングして振動スライサー(Leica VT1000A、ドイツ)に固定して、350ミクロンの冠状スライスに切断する。記録前に、スライスを室温で少なくとも1時間、ACSFとともにインキュベートする。
3.電気生理学的実験
海馬のスライスを水中記録室(Warner instrument)に移す。記録室では、スライスが3ml/分の速度で、ACSFで連続的にかん流され、海馬のCA1領域のニューロンの全細胞記録が、対照群と処理群とを区別しない実験者によって行われた。ニューロンは、赤外線微分干渉位相差顕微鏡(BX51W、オリンパス、日本)を用いて形態学的認識によって同定される。フレミングブラウン方式の電極引出装置(flame Brown electrode drawing instrument)(P−97、Sutter instrument)によって、4段引き出し方式(4 stage drawing scheme)を用いて1.5mm(外径)×0.86mm(内径)のホウケイ酸マイクロチューブを引き出し、抵抗が6〜9メガオームの記録電極を形成する。記録用記録電極に上記内部液体を充填し、上記外部液体を用いて全細胞の記録を行う。
興奮性シナプス後電流(EPSC)の電圧クランプ記録を行うために双極性ポリテトラフルオロエチレン絶縁イリジウムを使用し、0.0167Hzの周波数で白金微小電極(AMシステム)を誘発する。記録は、Multiclamp 700B増幅器でとり、10kHzでフィルターをかけ、200マイクロ秒でサンプリングし、pClamp10.2ソフトウェアを使用してパーソナルコンピュータに記録し、Axon Digidata 1440AおよびpClamp10.2(Molecular Devices)を用いて分析する。
以下に示す実験をそれぞれ行い、その結果を平均値±SEMで表す。K−S検定による累積確率のデータ分析に加えて、生物学的データの統計分析はすべてT検定を用いて行われる。すべての統計分析は、SPSS 13.0ソフトウェアを使用して行われる。
(1)EGAR処理をしていないスライスのEPSCを対照として、EGARで処理したスライスのEPSCを記録し、10μMのPTXを外部液体中に加えてmEPSCを分離する。
図3A〜図3Gは、マウス海馬スライスのEPSCおよびmEPSCの電気生理学的グラフである。ここで、図3Aは、EGAR投与前と後の、CA1領域の錐体細胞から記録されたEPSCのサンプルトレースを示し;図3BのEPSC振幅の棒グラフは、対照群と、20μM(**P<0.03)、50μM(**P<0.03)および100μM(**P<0.03)のEGAR処理した群との間の有意差を示し;図3Cは、CA1領域の錐体細胞のmEPSC記録であり;図3Dのヒストグラムは、対照群と比較して、EGARで処理したスライスはmEPSCの周波数で変化がないことを示し;図3EのmEPSCイベント間隔の累積確率は、対照群と各濃度でのEGAR処理群との間に差がないことを示し;図3Fの棒グラフは、20μM(**P<0.03)、50μM(**P<0.03)および100μM(**P<0.03)のEGARで処理した群の全てでmEPSCの振幅の減少を示し;図3GのmEPSC振幅の累積確率は、各濃度でのEGAR処理群の振幅が対照群と比較して減少していることを示している(K−S検定、p<0.05)。
上記の結果は、単離された海馬スライス実験において、ある濃度のEGARが、興奮性シナプス後電流(EPSC)および微小興奮性シナプス後電流(mEPSC)を阻害できることを示す。
(2)ACSFに50μMのD−APVを添加することによりNMDA受容体を介したEPSCの成分をブロックした後、および、ACSFに10μMのCNQXを添加することによりAMPARを介したEPSCをブロックした後、両者の残りのEPSCも記録する。10μMのPTXを外部液体に加えてmEPSCを単離する。10μMのCNQXおよび20μMのEGARを、ならびに50μMのD−APV(NMDA受容体のアンタゴニスト)および20μMのEGARを、ACSFに加えた後、mEPSCも記録する。ACSFに、10μMのCNQXまたは50μMのD−APVを添加することにより、NMDARを介した、または、AMPARを介したmEPSCが単離される。
図4A〜図4Dは、マウス海馬スライスのAMPARを介したEPSCの電気生理学的グラフである。ここで、図4Aは、20μMのEGARを添加する前と後の、50μMのD−APV(NMDA受容体のアンタゴニスト)で処理した海馬CA1領域の代表的なトラックを示し;図4Bは、20μMのEGARを添加する前と後の、10μMのCNQX(非NMDA受容体の競合的アンタゴニスト)で処理した海馬スライスのCA1領域の代表的なトラックを示し;図4Cは、50μMのD−APVおよび20μMのEGARを添加した処理群のAMPARを介したEPSCの振幅が、対照群のAMPARを介したEPSCの振幅と比較して有意に低いことを示す棒グラフであり(***P<0.01、t検定では、n=6);図4Dは、ニューロンを10μMのCNQXで処理してから20μMのEGARを添加した処理群のNMADRを介したEPSCの振幅が、対照群のNMADRを介したEPSCの振幅と比較して変化しないことを示す棒グラフである(P>0.05、t検定、n=6)。
上記の結果は、EGARが、AMPARを介した興奮性シナプス後電流(EPSC)を選択的に阻害できることを示す。
(3)NMDARを介した電流の記録については、100μMのNMDAが上記の外部液体に添加され;AMPARを介した電流の記録については、20μMのAMPAが上記の外部液体に添加される。
図5A〜図5Hは、AMPARを介したmEPSCを選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。ここで、図5Aは、対照群およびEGAR処理群の、AMPARを介したmEPSCのサンプルトレースを示し;図5Bは、対照群と比較して、EGARで処理されたニューロンのAMPARを介したmEPSCの周波数は変化しないことを示す棒グラフであり(P>0.05、t検定、およびN=6);図5CのmEPSCイベント間隔の累積確率は、対照群とEGAR処理群との間に周波数に差がないことを示し(K−S検定、p>0.05、n=6);図5Dの棒グラフは、EGARによって処理されたニューロンの記録によれば、AMPARを介したmEPSCの振幅が対照群と比較して減少することを示し(P<0.05、t検定、n=6);図5EのmEPSC振幅の累積確率は、対照群と比較して、EGAR処理群の振幅が減少することを示し(K−S検定、p<0.05、n=6);図5Fは、EGAR(20μM)添加前と後の、NMDA(100μM)で処理したCA1ニューロンのNMDA受容体を介したmEPSCの代表的なトラックを示し;図5Gは、100μMのNMDA+20μMのEGARのNMDARを介したmEPSCの振幅に対する影響の量的効果を示す棒グラフであり、結果は群間に有意差がないことを示し(P>0.05、t検定、n=6);図5Hは、NMDARを介したmEPSCの周波数に対する100μMのNMDA+20μMのEGARの影響の量的効果を示す棒グラフであり、結果は群間に有意差がないことを示す(P>0.05、t検定、N=6)。
上記の結果は、EGARが、AMPAを介した微小興奮性シナプス後電流(mEPSC)を選択的に阻害できることを示している。
(4)NMDAにより誘発された電流の記録については、100μMのNMDAが上記の外部液体に添加され;AMPAによって誘発される電流の記録については、20μMのAMPAが上記の外部液体に添加される。
図6A〜図6Dは、AMPAによって誘発される電流を選択的に阻害するEGARの電気生理学的グラフである。ここで、図6Aは、パッチクランプ実験の代表的なトラックを示し、これは、EGARの存在下で20μMのAMPAによって誘発された内向き電流を示し、横軸は、使用された薬剤の適用時間、上段のトレースおよび中段のトレースは、それぞれ、AMPA処理およびAMPAと20μMのEGARの共処理を示し、下段のトレースは、EGARを洗い流した後、AMPAが反応した部分が対照レベルに戻ることを示し、細胞は−70mVで電圧クランプされる;図6Bは、AMPAのピーク電流に対する20μMのAMPA+20μMのEGARの量的効果を示す棒グラフであり、その結果は、群間で有意差があることを示す(***P<0.01、t検定、n=6);図6Cは、NMDAにより誘発された電流に対する20μMのEGARの効果を示し;図6Dは、NMDAのピーク電流に対する100μMのNMDA+20μMのEGARの量的効果を示す棒グラフであり、その結果は、群間に有意差がないことを示す(P>0.05、t検定、n=6)。
上記の結果は、EGARが、AMPAによって誘発される電流を選択的に阻害することができることを示している。
(5)公称ゼロマグネシウムの実験において、マグネシウムイオンは、同じ浸透圧濃度を有するナトリウムイオンで置き換えられる。
図7Aおよび図7Bは、低マグネシウム外部液体によって誘発された海馬ニューロンのてんかん様放電を阻害するEGARの電気生理学的グラフである。ここで、図7Aは、20μMのEGARを用いる、および用いない条件下で、低マグネシウムによって誘発されたピーク電流、ならびに洗浄後に回収された試料のトレースを示し;図7Bは、低マグネシウムにより引き起こされるピーク電流の周波数に対する20μMのEGARの量的効果を示す棒グラフであり、その結果は、群間で有意差があることを示す(P<0.05、t検定、n=6)。
上記の結果は、EGARが、低マグネシウム外部液体によって誘発された海馬ニューロンのてんかん様放電を阻害することができることを示している。
(6)ニューロンの電気生理学的特性に及ぼすEGARの影響を表2に示す。
表2の結果は、EGARがCA1ニューロンの電気生理学的パラメーターに有意な影響を及ぼさないことを示している。
4.PTZ誘発てんかん発作モデル
EGARの抗けいれん効果を測定するために、EGAR処理後のてんかんの程度を、PTZ誘発性てんかん発作のモデルについて評価する。EGARはPTZより30分早く動物に注射される。動物を無作為に4つのグループに分け、各グループには10匹の動物がいる。4つのグループに、それぞれ、0,1,10,100mg/kgでEGARを与えた。すべての動物にPTZを55mg/kgの用量で腹腔内注射し、この用量は全ての対照動物において間代発作を生じさせることができる。
マウスの行動は、PTZ注射直後に30分間観察される。以前の結果を知らない2人のよく訓練された観察者が、マウスの行動を分析する。マウスを透明プラスチックケージに入れ、30分間観察する。ケージを湿った/乾いた布で徹底的にきれいにし、嗅覚の手がかりを70%エタノールで除去する。暴走(rampage)および前肢のクローヌス、またはより重篤な行動(暴走、クローヌス(clonus)および転倒)を示す動物は、マウスの脳の縁(brain edge)におけるてんかんとみなされる。てんかん発作は、以下の基準に従ってスコア化される:0、無反応;1、不動;2、動きと握りしめが見られる;3、震え;4、頭の揺れ;5、暴走と前肢のクローヌス;6、暴走、クローヌスおよび転倒;7、死。
図8Aおよび図8Bは、PTZ誘発性マウスてんかんに対するEGARの効果を示す。ここで、図8Aは、PBS、1mg/kgのEGAR1,10mg/kgのEGAR1および100mg/kgのEGAR1でそれぞれ処理した5つのグループのマウスの行動スコアを示し;図8Bは、てんかん発作の前臨床期間(preclinical period)に対するPBS、1mg/kgのEGAR、10mg/kgのEGARおよび100mg/kgのEGARの量的効果を示す棒グラフであり、その結果は、PBS処理したグループと、1mg/kgのEGAR、10mg/kgのEGARおよび100mg/kgのEGAR処理をしたグループとの間に有意な差があることを示す(**P<0.03、**P<0.01、p<0.05、t検定、n=6)。
上記の結果は、行動実験において、EGARがPTZ誘発性のてんかんのチック症状を軽減でき、てんかん発作の前臨床期間を延長できることを示す。
最後に、上記の例は、本発明の技術的解決策の単なる例示であって、本発明を限定するものではない;本発明を上記の実施例を参照して詳細に説明したが、当業者であれば、上記の実施例に記載された技術的解決策をさらに変更することができ、または、その中の技術的特徴の一部または全部を等価なものに置換できることを理解するはずである;しかしながら、これらの変更および置換は、本発明のこれらの例の技術的解決の範囲から、対応する技術的解決策の範囲の本質を逸脱するものではない。

Claims (11)

  1. 活性ペプチドを調製する方法であって、以下の工程:
    1)サケ皮を浸漬して破砕し、水を加えてかき混ぜた後、pHを6.5〜7.5に調整してスラリーを得る工程;
    2)中性プロテアーゼを用いてスラリーを第1の酵素分解に供し、第1の酵素加水分解物を得る工程;
    3)パパイン酵素を用いて第1の酵素加水分解物を第2の酵素分解に供した後、酵素を失活させて、第2の酵素加水分解物を得る工程;ならびに
    4)第2の酵素加水分解物を遠心分離した後、遠心分離した上清を膜ろ過、濃縮、および脱色して、活性ペプチドを得る工程;
    を含み、
    前記活性ペプチドがGlu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有するテトラペプチドを含む、方法。
  2. サケ皮を浸すために質量含有率0.1〜0.5%のアルカリ溶液を使用し、サケ皮対アルカリ溶液の質量/体積比を1:(2〜4)に制御し、浸漬時間は5〜20時間とする、請求項1に記載の方法。
  3. 中性プロテアーゼの量が50〜500U/gであり、パパインの量が100〜1000U/gであり、かつ、中性プロテアーゼ:パパインの量比が1:(1〜3)である、請求項1に記載の方法。
  4. 第1の酵素分解の温度を30〜60℃に制御し、第1の酵素分解の時間を4〜6時間とし、かつ、第2の酵素分解の温度を30〜60℃に制御し、第2の酵素分解の時間は1〜3時間とする、請求項1または3に記載の方法。
  5. 膜ろ過を、孔径50〜1000nmのセラミック膜で行う、請求項1に記載の方法。
  6. 逆相高速液体クロマトグラフィーを用いて活性ペプチドを分離精製し、Glu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有するテトラペプチドを得る工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法に従って調製された活性ペプチド。
  8. テトラペプチドがGlu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有する、AMPA受容体を阻害するテトラペプチド。
  9. 抗てんかん食物または薬剤の調製における、請求項7に記載の活性ペプチドの使用。
  10. 抗てんかん食物または薬剤の調製における請求項8に記載のAMPA受容体を阻害するテトラペプチドの使用。
  11. Glu−Gly−Ala−Argのアミノ酸配列を有する治療上有効な量のテトラペプチドを含有する薬剤をてんかん患者に投与する工程を含む、てんかんの治療方法。
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