JP2018518677A - プッシュ−プルx軸磁気抵抗センサ - Google Patents

プッシュ−プルx軸磁気抵抗センサ Download PDF

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Abstract

基板(6)を備え、基板(6)の上に軟強磁性磁束コンセントレータ(1、2)のかみ合わせられたアレイとプッシュ−プル磁気抵抗センサブリッジユニットとが配置される、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。キャリブレーションコイル(40、50)および/または初期化コイルを備え得る。軟強磁性磁束コンセントレータ各々の少なくとも1つは、X方向に沿ってかみ合わせられた間隙とかみ合わせられていない間隙とが交互に存在するようにかみ合い構造が形成され得るように存在する。プッシュ/プル磁気抵抗検知ユニットストリング(7、8、81、71、72)はそれぞれ、かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙に設けられ、プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットを形成するように電気的に接続される。この磁気抵抗検知ユニットは、X方向に沿った磁場に対し感度が高い。キャリブレーションコイル(40、50)および初期化コイルはそれぞれ、プッシュ−プル磁気抵抗検知ユニットストリング(7、8、81、71、72)に対しパラレルにおよび垂直に走るストレートキャリブレーション導体(41、42、51、52、110、111)およびストレート初期化導体(400、411、611)で構成される。このプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造は、実現が簡単である。それは、参照されるブリッジX軸磁気抵抗センサと比較して高い磁場感度ならびに低い電力消費という利点を有する。

Description

本発明は、磁気センサの分野に係り、特にプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサに関する。
2軸または3軸の磁気コンパスのチップを達成するために、デバイスにおいて同時に高感度のX軸およびY軸の磁場センサを用いることが必要である。磁気抵抗検知ユニットは一般的に、単一方向に印加された磁場に対し感度が高い。磁気抵抗ブリッジ検知ユニット構造のために、ブリッジは、磁場がX方向に印加された磁場へと変化するときにのみ反応するべきであり、ブリッジは、磁場がY方向に印加された場合に何の反応も有するべきではない。磁場感度を改善するために、プッシュアームおよびプルアームが別個のチップ上に設けられるプッシュ−プルブリッジが用いられることが多く、一方のチップが、もう一方に対し180度回転させられ、プッシュアームおよびプルアームのチップが続いて、ワイヤボンドを使用して接続される。
上述されたY軸磁気抵抗センサは、以下の問題を有する。すなわち、プッシュアームおよびプルアームが単一の基板上で製造できず、離散チップを接続するためのワイヤボンディング工程が工程の複雑さを増大させ、センサの測定精度が劣化する。
上記既存の問題を解決するために、本発明は、かみ合わせられたU字型、H字型、またはU−Hハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータで構成された磁気回路を利用する、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサを提案し、外部X磁場の、X磁場に感度の高い方向を有する向上した磁場への変換を実現し、ここで、X方向のプッシュアームおよび−X方向のプルアームは、反対の磁気抵抗変化を有する。Y方向の外部磁場が印加される場合、プッシュアームの磁気抵抗検知ユニットは、0の最終平均磁場を生成する交流の反対の磁場を有するX磁場成分に露出される一方で、加えてプルアームもまた、磁場が変化すると非常に小さい磁気抵抗変化を生成する。結果として、プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットは、X磁場に応じた向上した出力信号と、Y磁場に応じたスクリーニング効果を有する。
本発明に係るプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサは、基板と、前記基板上に配置された、軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイと、プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットとを含む。
軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイは、少なくとも2つの軟強磁性磁束コンセントレータを含む。前記軟強磁性磁束コンセントレータの各々は、長方形のプラスX方向のバーbar1と、マイナスX方向のバーbar2と、磁気抵抗ブリッジ−0とを含む。前記バーbar1および前記バーbar2は、Y軸方向に平行な長軸と、X軸方向に平行な短軸とを有する。前記磁気抵抗ブリッジ−0は、前記X軸に平行な長軸と、前記Y軸に平行な短軸とを有し、前記長軸の2つの端は、それぞれ前記バーbar1および前記バーbar2と相互接続される。前記軟強磁性磁束コンセントレータは、かみ合い構造を形成し、前記X方向に沿ってかみ合わせられた間隙GapX1とかみ合わせられていない間隙GapX2とを形成する。
前記プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットは、少なくともプッシュアームおよびプルアームを含む。前記プッシュアームは、少なくとも1つのプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングを含み、前記プルアームは、少なくとも1つのプル磁気抵抗検知ユニットストリングを含む。前記プッシュおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングは両方とも、複数の相互接続された磁気抵抗検知ユニットを含む。前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記かみ合わせられた間隙GapX1に設けられ、前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記かみ合わせられていない間隙GapX2に設けられる。前記磁気抵抗検知ユニットは、前記X方向に沿った磁場に対し感度が高い。
前記プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサは、キャリブレーションコイルおよび/または初期化コイルをさらに含む。前記キャリブレーションコイルは、前記プッシュおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングにパラレルに走るプッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体で構成される。キャリブレーション電流が前記キャリブレーションコイルを通って流れる場合、前記X方向および前記−X方向に沿って同一の振幅を有するキャリブレーション磁場成分が、前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよび前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングでそれぞれ発生させられる。
前記初期化コイルは、前記磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直に走るストレート初期化導体を含む。初期化電流が前記初期化コイルの中に流れる場合、前記Y方向に沿って同一の振幅を有する初期化磁場成分がすべての前記磁気抵抗検知ユニットで発生させられる。
前記軟強磁性磁束コンセントレータは、U字型またはH字型である。前記U字型軟強磁性磁束コンセントレータの前記バーbar1および前記バーbar2のプラスY端またはマイナスY端は、アラインメントさせられ、前記磁気抵抗ブリッジ−0に接続される。U間隙が前記バーbar1と前記バーbar2との間に形成される。前記H字型軟強磁性磁束コンセントレータの前記磁気抵抗ブリッジ−0は、前記バーbar1および前記バーbar2の中点に接続される。H間隙が前記バーbar1と前記バーbar2との間に形成される。前記H間隙は、前記Y軸方向にしたがってプラスH間隙とマイナスH間隙とに分類される。
軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイは、U字型軟強磁性磁束コンセントレータ、またはH字型軟強磁性磁束コンセントレータ、またはU字型軟強磁性磁束コンセントレータおよびH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成される。1つのかみ合わせられた間隙の列が前記X方向に沿って形成される。前記軟強磁性磁束コンセントレータのいずれかのために、少なくとも別の前記軟強磁性磁束コンセントレータが、かみ合い構造が形成され得るように存在する。前記プラスX方向のバーbar1および前記マイナスX方向のバーbar2の長軸は、前記Y方向におけるすべての前記かみ合わせられた間隙にわたる。
軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイは、U字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成されるか、または、単にH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成される。M行およびN列を有する間隙のかみ合わせられたアレイが形成される。前記Y方向において、前記かみ合わせられた間隙の1番目の列およびN番目の列は、前記H字型およびU字型軟強磁性磁束コンセントレータ間の前記かみ合わせられた間隙、または前記H字型軟強磁性磁束コンセントレータ間の前記かみ合い構造である。Nが3以上の整数である場合、中央にある前記かみ合わせられた間隙の2番目の列から(N-1)番目の列はすべて、前記H字型軟強磁性磁束コンセントレータ間の前記かみ合い構造に対応する。
前記X方向において、各々の列は、M個のかみ合わせられた間隙を含む。すべての最上部の軟強磁性磁束コンセントレータの前記プラスX方向のバーbar1およびすべての最下部の軟強磁性磁束コンセントレータの前記マイナスX方向のバーbar2はそれぞれ、D1の端のバーおよびD2の端のバーに組み合わせられる。前記D1およびD2の端のバーの長軸は、前記Y方向のすべての前記かみ合わせられた間隙にわたる。MおよびNは、2以上の整数である。
前記かみ合わせられた間隙の列における前記軟強磁性磁束コンセントレータの総数Kが奇数である場合、前記かみ合わせられた間隙および前記かみ合わせられていない間隙の数字ラベルによって形成される奇数の間隙の集合Aは、
A=[-(n1+0.5), -n1, …, -1.5, -1, 0, 1, 1.5, …, n1, n1+0.5]であり、
奇数のかみ合わせられた間隙の集合は、A1=[-n1, …, -1, 1, …, n1]であり、
奇数のかみ合わせられていない間隙の集合は、
A2=[-(n1+0.5), …, -1.5, 1.5, …, n1+0.5]であり、
前記軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが偶数である場合、偶数の間隙の集合Bは、
B=[-(n2+0.5), -n2, …, -1, -0.5, 0, 0.5, 1, …, n2, (n2+0.5)]であり(n2は、0以上の整数である)、
偶数のかみ合わせられた間隙の集合は、B1=[-n2; …, -1, 1, …, n2]であり、
偶数のかみ合わせられてない間隙の集合は、B2=[-n2-0.5, …, -0.5, 0.5, n2+0.5]であり、
ここで、0は、中央の間隙のラベルに対応し、正の整数および正の小数はそれぞれ、前記プラスX方向における前記かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のラベルに対応し、負の整数および負の小数はそれぞれ、前記マイナスX方向における前記かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のラベルに対応し、
Kが奇数である場合、奇数のプッシュアームの集合は、
A11=[1, 2, 3, …, n1]およびA12=[-1, -2, -3, …, -n1]であり、
ここで、前記かみ合わせられた間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プッシュアームの集合を形成し、
奇数のプルアームの集合は、
A21=[1.5, 2.5, 3.5, …, n1+0.5]およびA22=[-1.5, -2.5, -3.5, …, -(n1+0.5)]であり、
ここで、前記かみ合わせられていない間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プルアームの集合を形成し、
Kが偶数である場合、偶数のプッシュアームの集合は、
B11=[1, 2, 3, …, n2]およびB12=[-1, -2, -3, …, -n2]であり、
ここで、前記かみ合わせられた間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プッシュアームの集合を形成し、
偶数のプルアームの集合は、
B21=[0.5, 1.5, 2.5, …, (n2+0.5)]およびB22=[-0.5, -1.5, -2.5, …, -(n2+0.5)]であり、
ここで、前記かみ合わせられていない間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プルアームの集合を形成し、
n1=(K-1)/2およびn2=(K-2)/2である。
いずれかのJ番目のかみ合わせられた間隙の列において、nJの要素が、前記奇数または偶数のプッシュアームの集合A11(J)またはB11(J)からランダムに選択され、n1≧J≧1またはn2≧J≧1、およびnJ≧lであり、
a1J, a2J, a3J, …, anJであり、ここで、2つの隣接する要素間の差は2より大きく、
a11J=a1J±1, a21J=a2J±1, a31J=a3J±1, …, an1J=anJ±1が存在し、
Push(J)の集合は、
Push(J)=[a1J, a11J, a2J, a21J, a3J, a31J, …, anJ, an1J]
および[-a1J, -a11J, -a2J, -a22J, -a3J, -a31J, …, -anJ, -an1J]として形成され、
a10J=a1J±0.5, a110J=a11J±0.5, a20J=a2J±0.5, a210J=a21J±0.5, a30J=a3J±0.5, a310J=a31J±0.5, …, an0J=anJ±0.5, an10J=an1J±0.5が存在し、
Pull(J)の集合は、
Pull(J)=[a10J, a110J, a20J, a210J, a30J, a310J, …, an0J, an10J]
および[-a10J, -a110J, -a20J, -a210J, -a30J, -a310J, …, -an0J, -an10J]として形成され、
前記Pull(J)の集合における前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記J番目のかみ合わせられた間隙の列の前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングを形成し、前記Pull(J)の集合における前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記J番目のかみ合わせられた間隙の列の前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングを形成する。
軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイがM個のかみ合わせられた間隙の列によって形成される場合、前記J番目のかみ合わせられた間隙の列のために、1つの前記Pull(J)および1つの前記Push(J)が存在し、かくして、Pullの集合、
Pull={Pull(1), Pull(2), Pull(3), …, Pull(M)}、およびPushの集合、
Push={Push(1), Push(2), Push(3), …, Push(M)}を形成し、
そして、前記プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの前記プッシュアームは、前記J列に対応する前記Push(J)の集合に対応する前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続であり、前記プルアームは、前記J列に対応する前記Pull(J)の集合に対応する前記プル磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続である。
同一の抵抗を有する2つの磁気抵抗検知ユニットストリングが2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成される第1のタイプのかみ合わせられていない間隙に同時に設けられる場合、前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、1つの磁気抵抗検知ユニットストリングに組み合わせられ、その抵抗は、前記2つの磁気抵抗検知ユニットストリングのいずれかの抵抗の2倍である。
前記プッシュ−プルブリッジセンサは、ハーフブリッジ、フルブリッジ、または準ブリッジ構造として接続により形成され得る。
前記磁気抵抗検知ユニットは、GMRスピンバルブまたはTMR検知ユニットであり、ピンニング層の方向は、前記X軸にパラレルであり、自由層の方向は、前記Y軸にパラレルである。
外部磁場の存在のもとで、前記磁気抵抗検知ユニットは、永久磁石バイアシング、二重交換相互作用、形状異方性、またはそれらのいずれかの組み合わせによって、その磁気ピンニング層の磁化方向に対し垂直な磁気自由層の磁化方向を作る。
前記プッシュアームおよび前記プルアームは、同一の数の磁気抵抗検知ユニットを有する。
前記キャリブレーションコイルは、プッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体を含み、前記プッシュストレートキャリブレーション導体と前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングとの間の位置関係は、前記プルストレートキャリブレーション導体と前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングとの間の位置関係と同一であり、前記位置関係は、前記ストレート導体が対応する磁気抵抗検知ユニットストリングの真上または真下に設けられるものであり、前記プッシュストレートキャリブレーション導体および前記プルストレートキャリブレーション導体は、直列に接続され、反対の電流方向を有する。
前記初期化コイルは平面コイルであり、その中に含まれる前記ストレート初期化導体は、前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよび前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直であり、各々の磁気抵抗検知ユニットストリングの真上または真下に設けられ、同一の電流方向を有する。
前記キャリブレーションコイルは、プラスのポートおよびマイナスのポートを含み、電流が前記2つのポートを通って流れる場合、それによって発生させられるキャリブレーション磁場の振幅範囲は、前記磁気抵抗検知ユニットの線形作動領域内である。
前記キャリブレーション電流は、1つの電流値または複数の電流値に設定され得る。
前記初期化コイルは2つのポートを含み、電流が前記2つのポートを通って流れる場合、それによって発生させられる初期化磁場の大きさは、前記磁気抵抗検知ユニットの飽和磁場値より高い。
前記初期化電流は、パルス電流でも直流でもよい。
前記初期化コイルおよび前記キャリブレーションコイルは、CU、AU、またはAgを含む高導電性材料で作られる。
前記軟強磁性磁束コンセントレータは、Fe、Ni、Co、等の1つ以上の要素を含む合金の軟強磁性材料で作られる。
前記基板の材料は、ガラスまたはシリコンウェーハであり、前記基板はASICを含むかまたは前記基板は別のASICチップに接続される。
前記初期化コイルおよび/または前記キャリブレーションコイルは、前記基板の上部および前記磁気抵抗検知ユニットの下部、または前記磁気抵抗検知ユニットと前記軟強磁性磁束ガイドとの間、または前記軟強磁性磁束ガイドの上部に設けられる。
前記初期化コイルおよび/または前記キャリブレーションコイルは、絶縁材料を使用することによって、かみ合わせられたU字型または/およびH字型軟強磁性磁束ガイドおよび前記プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットから分離され、前記絶縁材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、ポリイミド、またはフォトレジストである。
U字型軟強磁性磁束コンセントレータの構造図である。 H字型軟強磁性磁束コンセントレータの構造図である。 軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられた間隙の図である。 軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられていない間隙の図であって、第1のタイプのかみ合わせられていない間隙の図である。 軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられていない間隙の図であって、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙の図である。 軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイの単一の間隙の列および単一の間隙の列のラベルを示す図であって、軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが奇数である図である。 軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイの単一の間隙の列および単一の間隙の列のラベルを示す図であって、軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが偶数である図である。 U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイの構造図である。 外部X磁場におけるU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ構造の磁力線の分布図である。 外部X磁場におけるLの間隙の列でのHX磁場成分の分布図である。 外部Y磁場におけるU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ構造の磁力線の分布図である。 外部Y磁場におけるLの間隙の列でのHX磁場成分の分布図である。 U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたフルブリッジ構造におけるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の第1の接続図である。 U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたフルブリッジ構造におけるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の第2の接続図である。 U字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたハイブリッドアレイの構造図である。 外部X磁場におけるU字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたハイブリッドアレイ構造の磁力線の分布図である。 外部X磁場における間隙の列でのHX磁場成分の分布図である。 外部Y磁場におけるU字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたハイブリッドアレイ構造の磁力線の分布図である。 外部Y磁場における間隙の列でのHX磁場成分の分布図である。 U字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたフルブリッジハイブリッド構造におけるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の接続図である。 U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイにおけるフルブリッジプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。 U字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたハイブリッドアレイにおけるフルブリッジプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。 キャリブレーションコイルを含む、かみ合わせられたU字型プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。 初期化コイルを含む、かみ合わせられたU字型プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。 キャリブレーションコイルを含む、かみ合わせられたU字型およびH字型ハイブリッドプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。 初期化コイルを含む、かみ合わせられたU字型およびH字型ハイブリッドプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。 かみ合わせられた間隙の列の断面上でキャリブレーションコイルによって発生させられる磁力線の分布図である。 かみ合わせられた間隙の列の断面上の磁気抵抗検知ユニットストリングでのHX磁場の分布図である。 磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直な断面上で初期化コイルによって発生させられる磁力線の分布図である。 磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直な断面上の磁気抵抗検知ユニットストリングでのHX磁場の分布図である。 プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面の構造図である。 キャリブレーションコイルを含むプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面の構造図である。 初期化コイルを含むプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面の構造図である。 キャリブレーションコイルおよび初期化コイルを含むプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面の構造図である。
本発明が、添付図面を参照し、実施例との組み合わせで、以下において詳細に説明される。
図1および図2はそれぞれ、2つの典型的な軟強磁性磁束コンセントレータの構造図である。図1は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータであり、図2は、H字型軟強磁性磁束コンセントレータである。軟強磁性磁束コンセントレータは両方とも、2つの長方形のバーbar1およびbar2と、磁気抵抗ブリッジ−0とを含む。バーbar1は、プラスX方向に設けられ、バーbar2は、マイナスX方向に設けられ、軟強磁性磁束コンセントレータ両方の長軸はY方向であり、軟強磁性磁束コンセントレータ両方の短軸はX方向である。磁気抵抗ブリッジ−0もまた長方形であり、その長軸はX方向に沿い、その短軸はY方向に沿い、磁気抵抗ブリッジ−0の長軸の2つの端は、バーbar1およびbar2を接続する。図1に示されたU字型軟強磁性磁束コンセントレータについて、バーbar1およびバーbar2のプラスY端および/またはマイナスY端は、アラインメントさせられ、バーbar1およびバーbar2のプラスY端またはマイナスY端は、磁気抵抗ブリッジ−0に接続され、Ug間隙が、バーbar1とバーbar2との間に形成される。図2に示されたH字型軟強磁性磁束コンセントレータについて、バーbar1およびバーbar2の中点は、磁気抵抗ブリッジ−0を介して接続され、マイナスY方向の間隙Hg1およびプラスY方向の間隙Hg2が、バーbar1とバーbar2との間に形成される。
図3は、2つの軟強磁性磁束コンセントレータによって形成されたかみ合い構造および対応するかみ合わせられた間隙の模式図である。図3は、軟強磁性磁束コンセントレータF(1)と軟強磁性磁束コンセントレータF(2)とによって形成されたかみ合い構造を示す。軟強磁性磁束コンセントレータF(1)のバーの1つであるbar2は、軟強磁性磁束コンセントレータF(2)の間隙Hg1に入り、軟強磁性磁束コンセントレータF(2)のバーの1つであるbar1は、軟強磁性磁束コンセントレータF(1)の間隙Ug、Hg1、またはHg2に入り、F(1)およびF(2)がかみ合い構造を形成するとみなされる。かみ合わせられた間隙Gxが、X方向に沿ってbar1とbar2との間に形成され、プラスY方向の間隙Gy1およびマイナスY方向の間隙Gy2が、Y方向に沿って形成される。例示の容易さのために、この図面は単に、U字型軟強磁性磁束コンセントレータおよびH字型軟強磁性磁束コンセントレータが含まれる状況を示しているにすぎない。実際には、2つのU字型軟強磁性磁束コンセントレータまたは2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータがさらに含まれることができる。
図4は、軟強磁性磁束コンセントレータ間のかみ合わせられていない間隙を形成する模式図である。かみ合わせられていない間隙は、2つの形態、すなわち、第1のタイプのかみ合わせられていない間隙と第2のタイプのかみ合わせられていない間隙とを有する。図4Aにおいて、軟強磁性磁束コンセントレータF(7)のバーbar2および軟強磁性磁束コンセントレータF(9)のバーbar1は、同時にF(8)の間隙Ug、Hg1、またはHg2に入る。軟強磁性磁束コンセントレータF(7)および軟強磁性磁束コンセントレータF(9)はそれぞれ、軟強磁性磁束コンセントレータF(8)とともにかみ合い構造を形成し、第1のタイプのかみ合わせられていない間隙Gnxが、X方向に沿って軟強磁性磁束コンセントレータF(9)のbar1と軟強磁性磁束コンセントレータF(7)のbar2との間に形成される。
図4Bは、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙を示す。軟強磁性磁束コンセントレータF(16)とともにかみ合い構造を形成する軟強磁性磁束コンセントレータF(17)のバーbar1のみが、軟強磁性磁束コンセントレータF(16)の間隙Ug、Hg1、またはHg2に入り、このケースでは、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙Gn1xが、軟強磁性磁束コンセントレータF(16)のバーbar1と軟強磁性磁束コンセントレータF(17)のバーbar1との間に形成され、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙Gn1xはまた、X方向に沿って2つのバーbar
2の間にも形成される。
U字型軟強磁性磁束コンセントレータと、H字型軟強磁性磁束コンセントレータと、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータとを含む軟強磁性磁束コンセントレータの3種類のかみ合わせられたアレイに対応するプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのために、磁気抵抗検知ユニットストリングが、かみ合わせられた間隙とかみ合わせられていない間隙とにそれぞれ設けられ、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサが、磁気抵抗検知ユニットストリングの相互接続によって形成される。プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの最も重要な特徴は、それが外部X磁場のための向上した測定機能および外部Y磁場のためのキャンセル効果を有する点にある。軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイにおける複数の磁気抵抗検知ユニットストリングの属性を簡便に決定するために、すなわち、磁気抵抗検知ユニットストリングの各々がプッシュアームに属するのかまたはプルアームに属するのかを決定し、それらの間の接続関係を決定するために、すべてのかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙をラベリングすることが必要である。
X方向に沿って、かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙が、図5Aに示すように交互に配列される。軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが奇数である場合、このケースでは、かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の数字ラベルによって形成される奇数の間隙の集合は、
A=[-(n1+0.5), -n1, …, -1.5, -1, 0, 1, 1.5, …, n1, n1+0.5]と定義され、
奇数のかみ合わせられた間隙は、A1=[-n1, …, -1, 1, …, n1]と定義され、n1=(K-1)/2であり、
奇数のかみ合わせられていない間隙は、
A2=[-(n1+0.5), …, -1.5, 1.5, …, n1+0.5]と定義され、
間隙の列における軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが図5Bに示すように偶数である場合、このケースでは、偶数の間隙の集合は、B=[-(n2-0.5), -n2, …, -1, -0.5, 0, 0.5, 1, …, n2, (n2+0.5)]と定義され、
偶数のかみ合わせられた間隙は、B1=[-n2; …, -1, 1, …, n2]と定義され、n2=(K-2)/2であり、
偶数のかみ合わせられていない間隙は、B2=[-n2-0.5, …, -0.5, 0.5, n2+0.5]と定義され、
ここで、0は、中央の間隙のラベルに対応し、正の整数および正の小数はそれぞれ、プラスX方向におけるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のラベルに対応し、負の整数および負の小数はそれぞれ、マイナスX方向におけるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のラベルに対応する。
図6は、1(1), 1(2), …, 1(N)(Nは3以上の整数である)のU字型軟強磁性磁束コンセントレータを含む、軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが6である場合のU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ1である。1(m)番目(mは、1より大きく、N以下の整数である)のU字型軟強磁性磁束コンセントレータと、1(m-1)番目のU字型軟強磁性磁束コンセントレータは、かみ合い構造を形成し、かみ合わせられた間隙はすべてGxであり、プラスY方向およびマイナスY方向の間隙は両方ともGyである。さらに、第1のタイプのかみ合わせられていない間隙はGnxであり、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙はGnx1である。Nは、奇数または偶数であることができ、この実施例ではN=6である。中央にある2番目から(N-1)番目のU字型軟強磁性磁束コンセントレータは、同一の寸法を有し、Y方向におけるそのバーbar1およびbar2の長軸はLy1であり、短軸はLx1である。磁気抵抗ブリッジ−0は、Lym1であるY方向の寸法およびLxm1であるX方向の寸法を有する。1番目およびN番目のU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられていないバー、すなわち、1番目のU字型軟強磁性磁束コンセントレータのバーbar1およびN番目のU字型軟強磁性磁束コンセントレータのバーbar2は、Ly2=Ly1+GyであるY方向の寸法、およびLx2であるX方向の寸法を有する。Lx2は、Lx1より大きい。
図7は、X方向の外部磁場の影響下のU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ1の磁力線の分布図である。X方向の磁場の分布の特徴がかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の中央に存在することが理解され得る。図6に示された直線L上のX方向磁場成分の分布は、図8に示すとおりであり、すべての間隙での磁場は、G0に関し対称である。マイナスX方向における隣接する間隙、すなわち、G-0.5/G-1およびG-1.5/G-2は、反対の方向および近似の振幅の磁場を有する。同様に、G0.5/G1およびG1.5/G2もまた、対称性にしたがって、反対の方向および近似の振幅の磁場を有する。
図9は、Y方向の外部磁場の影響下のU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ1の磁力線の分布図を示す。X方向の磁場の分布の特徴がまた、かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の中央に存在することが理解され得、図6に示された直線L上のX方向の磁場の分布は、図10に示すとおりであり、すべての間隙での磁場はまた、G0に関し対称である。小数でラベリングされた間隙で、第1のタイプのかみ合わせられていない間隙での磁場はすべて0に近似し、または、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙でのG-2.5およびG2.5の磁場は外部X磁場および外部Y磁場で小さい振幅の変化を有する。かみ合わせられた間隙G-1およびG-2は、反対の方向および近似の振幅の磁場を有し、対称性ゆえに、G1およびG2もまた、反対の方向および近似の振幅の磁場を有する。
上述されたものは、X方向の間隙の列におけるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のHX磁場の分布の特徴である。プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサは、外部X磁場において、プッシュ−プル磁気抵抗センサの磁気抵抗検知ユニットストリングの接続が、向上した出力を発生させることができ、外部Y磁場において、プッシュ−プル磁気抵抗センサの磁気抵抗検知ユニットストリングの接続が、キャンセル効果を生み出すことができる、という点で特徴づけられる。
磁気抵抗検知ユニットストリングが配置される場合、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングは、かみ合わせられた間隙に配置され、プル磁気抵抗検知ユニットストリングは、かみ合わせられていない間隙に配置される。同時に、フルブリッジ構造では、2つのプッシュアームおよび2つのプルアームが存在するので、それに対応して、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングが分布における対称の特徴を有することが要求される。たとえば、図8において、2つの隣接するかみ合わせられた間隙は、反対の特徴を有する。したがって、両者がそれぞれプッシュアームおよびプルアームとして使用される場合、減算効果が生み出され、かくして、その信号の出力振幅を大幅に改善する。図10において、2つの隣接するかみ合わせられた間隙は、反対の特徴を有する。したがって、両者が同一のプッシュアームまたはプルアームに配置され、直列に接続される場合、キャンセル効果が生み出されるであろう。一方で、フルブリッジ構造の2つのプッシュアームおよび2つのプルアーム、ならびに、G0に関し対称であるかみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のHX磁場の分布を考慮すると、プッシュアームおよびプルアームの磁気抵抗検知ユニット、ならびにその接続手法は、以下のように決定されることができる。
Kが奇数である場合、奇数のプッシュアームの集合A11およびA12は、以下のように定義される。
A11=[1, 2, 3, …, n1)], A12=[-1, -2, -3, …, -n1)]
ここで、奇数のプッシュアームの集合A11およびA12は、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングに対応し、
奇数のプルアームの集合A21およびA22は、以下のように定義される。
A21=[1.5, 2.5, 3.5, …, n1+0.5], A22=[-1.5, -2.5, -3.5, …, -(n1+0.5)]
ここで、奇数のプルアームの集合A21およびA22は、プル磁気抵抗検知ユニットストリングに対応し、
Kが偶数である場合、偶数のプッシュアームの集合B11およびB12は、以下のように定義される。
B11=[1, 2, 3, …, n2], B12=[-1, -2, -3, …, -n2]
ここで、偶数のプッシュアームの集合B11およびB12は、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングに対応し、
偶数のプルアームの集合B21およびB22は、以下のように定義される。
B21=[0.5, 1.5, 2.5, …, n2+0.5], B22=[-0.5, -1.5, -2.5, -(n2+0.5)]
ここで、偶数のプルアームの集合B21およびB22は、プル磁気抵抗検知ユニットストリングに対応する。
プッシュアームおよびプルアームの実際の磁気抵抗検知ユニットストリングは、以下の手法で接続され得る。
X方向に複数の間隙の列が存在すると仮定すると、J番目の間隙の列について、そのプッシュアームの集合は、そこからa1J, a2J, a3J, …, anJといったnJ(nJは、1以上の整数である)の要素が選択されるA11(J)および11(J)であり、ここで、2つの隣接する要素間の差は、2より大きい。a11J=a1J±1, a21J=a2J±1, a31J=a3J±1, …, an1J=anJ±1が存在し、かくして、Push(J)の集合[a1J, a11J, a2J, a21J, a3J, a31J, …, anJ, an1J]および[-a1J, -a11J, -a2J, -a22J, -a3J, -a31J, …, -anJ, -an1J]を形成し、a10J=a1J±0.5, a110J=a11J±0.5, a20J=a2J±0.5, a210J=a21J±0.5, a30J=a3J±0.5, a310J=a31J±0.5, …, an0J=anJ±0.5, an10J=an1J±0.5が存在し、Pull(J)の集合[a10J, a110J, a20J, a210J, a30J, a310J, …, an0J, an10J]および[-a10J, -a110J, -a20J, -a210J, -a30J, -a310J, …, -an0J, -an10J]を形成する。単に単一の間隙の列を有するだけのU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイのタイプにおけるプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサに関し、そのプッシュアームは、Pull(J)の集合に対応するプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続であり、プルアームは、Pull(J)の集合に対応するプル磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続である。
したがって、図6に示すU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイについて、K=6は偶数であり、そして、
偶数の間隙の集合は、[G-2.5, -G2, -G1.5, -G1, -G0.5, G0, G0.5, G1, G1.5, G2, G2.5]であり、
偶数のかみ合わせられた間隙は、[-G2, -G1, G1, G2]であり、
偶数のかみ合わせられていない間隙は、[G-2.5, -G1.5, -G0.5, G0.5, G1.5, G2.5]であり、
偶数のプッシュアームの集合は、[G1, G2]および[-G2, -G1]であり、
偶数のプルアームの集合は、[G0.5, G1.5, G2.5]および[G-2.5, -G1.5, -G0.5]であり、
プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのプッシュアームPushおよびプルアームPullとそのフルブリッジ接続は、図11および図12に示すとおりである。図11において、プッシュアームPushはそれぞれ、プッシュアームの集合における要素G1とG2との間および要素G-1とG-2との間の直列接続であり、プルアームPullはそれぞれ、プルアームの集合における要素G0.5とG1.5との間および要素G-0.5とG-1.5との間の直列接続である。図12において、プッシュアームPushは変わらないままであり、プルアームPullはそれぞれ、プルアームの集合における要素G1.5とG2.5との間および要素G-1.5とG-2.5との間の直列接続である。
上述されたものは、フルブリッジ接続手法であり、実際には、ハーフブリッジまたは準ブリッジ構造もまた形成されることができる。
複数の間隙の列を有し、H字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成されるか、またはU字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成される、軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイのために、M個の間隙の列がX方向に沿って存在すると仮定すると、J番目の列のために、奇数または偶数のプッシュアームの集合A11(J)またはB11(J)の1つが存在する(Jは、1からMまでの整数である)。したがって、M個の列における各々の列から選択される要素の数の集合は、[J1, J2, J3, …, JM]である(J1, J2, …, JMはすべて、1以上の整数である)。同様に、それに対応して、Pullの列の集合{Pull(1), Pull(2), Pull(3), …, Pull(M)}およびPushの列の集合{Push(1), Push(2), Push(3), …, Push(M)}が存在する。最終的なプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのプッシュアームPushは、J列に対応するPush(J)の集合に対応するプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続であり、プルアームPullは、J列に対応するPull(J)の集合に対応するプル磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続である。
図13は、本発明に係るプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの第2のタイプの構造、すなわち、X方向に沿った、最左部のU字型軟強磁性磁束コンセントレータの列、最右部のU字型軟強磁性磁束コンセントレータの列、および中央にあるH字型軟強磁性磁束コンセントレータの3つの列を含む、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ2を示す。最左部のU字型軟強磁性磁束コンセントレータの列は、合計N個のU字型軟強磁性磁束コンセントレータ2(1), 2(2), …, 2(N)によって形成される。最右部のU字型軟強磁性磁束コンセントレータの列は、合計N個のU字型軟強磁性磁束コンセントレータ5(1), 5(2), …, 5(N)によって形成される。中央にあるH字型軟強磁性磁束コンセントレータの3列の間で、1番目の列は、N+1個のH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成され、2番目の列は、N個のH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成され、3番目の列は、N+1個のH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成される。各々の列において、2(1)および2(2)のような隣接する2つのU字型軟強磁性磁束コンセントレータは、4(1)のようなH字型軟強磁性磁束コンセントレータとともにかみ合い構造を形成する。Y方向に沿って、U字型軟強磁性磁束コンセントレータの最左部のアレイにおいて、2(1)のようないずれかのU字型軟強磁性磁束コンセントレータは、3(1)および4(1)のような2つの隣接するH字型軟強磁性磁束コンセントレータとともにかみ合い構造を形成する。続いて、2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータ3(1)および4(1)はそれぞれ、共通の隣接するH字型軟強磁性磁束コンセントレータ3(2)とともにかみ合い構造を形成し、H字型軟強磁性磁束コンセントレータ3(2)は、2つの隣接するH字型軟強磁性磁束コンセントレータ3(3)および4(2)とともにそれぞれかみ合い構造を形成する。2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータおよび同一のH字型軟強磁性磁束コンセントレータが同一の間隙Hg1またはHg2でかみ合い構造を形成することが交互に行われる。最終的に、左端および右端で、2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータ3(1)、4(1)と1つのU字型軟強磁性磁束コンセントレータ2(1)とが、または3(3)、4(2)と5(1)とが、かみ合い構造を形成する。すなわち、Y方向について、中央部分は、2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータと1つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータとを含む複数のかみ合い構造によって形成された接続であり、2つの端は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータに対応する。さらに、X方向の最上端に設けられた3(1)および3(3)のようなすべてのH字型軟強磁性磁束コンセントレータのバーU1は、端のバーU11に組み合わせられる。同様に、X方向の最下端に設けられたすべてのH字型軟強磁性磁束コンセントレータのバーU2は、他端のバーU22に組み合わせられる。Y方向において、2つの端のバーは、Y方向のすべてのH字型またはU字型軟強磁性磁束コンセントレータにわたる。
U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ2は、図13に示すように、M*Nの間隙のアレイを形成し、全体としてL1、L2、L3、およびL4の間隙の列が存在し、ここで、各々の列は、交互に配列されたかみ合わせられた間隙とかみ合わせられていない間隙とを含み、各々の列は、かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙の同一の配列順序を有する。
同様に、各々の列のすべての間隙のために、中央の間隙はG0と定義され、これを原点として使用して、プラスX方向の間隙は連続的に、G1, G1.5, G2, G2.5, G3, G3.5, G4, G4.5, G5, G5.5, G6, G6.5, G7であり、マイナスX方向の間隙は連続的に、G-1, G-1.5, G-2, G-2.5, G-3, G-3.5, G-4, G-4.5, G-5, G-5.5, G-6, G-6.5, G-7である。
図14は、X方向の外部磁場の影響下のU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ2の磁力線の特徴を示す。かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙での磁場成分がXの分布の特徴を有することが理解され得、L1の間隙の列でのHX磁場成分の分布は、図15に示すとおりである。すべての間隙のHX磁場が中央の間隙G0に関し対称であり、隣接する2つの間隙が反対の方向および近似の振幅の値の磁場を有することが理解され得る。
図16は、Y方向の外部磁場の影響下のU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ2の磁力線の特徴を示す。すべてのかみ合わせられた間隙での磁場成分がXの分布の特徴を有することが理解され得る。かみ合わせられていない間隙では、磁力線がほとんど分布しておらず、その表面磁場強度は、かみ合わせられた間隙での振幅より小さい。L1の間隙の列でのHX磁場成分の分布は、図17に示すとおりである。間隙の磁場成分HxがG0に関し反対称の分布の特徴を有することが理解され得、HX磁場成分は、かみ合わせられた間隙では大きい振幅を有し、第1のタイプのかみ合わせられていない間隙では0に近似した振幅を有し、第2のタイプのかみ合わせられていない間隙ではかみ合わせられた間隙での振幅よりはるかに小さいある特定の振幅を有する。
すべての間隙の集合は、[G-6.5, G-6, …, G-1.5, G-1, G0, G1, G1.5, …, G6, G6.5]であり、
かみ合わせられた間隙の集合は、[G-6, G-5, G-4, G-3, G-2, G-1, G1, G2, G3, G4, G5, G6]であり、
かみ合わせられていない間隙の集合は、[G-6.5, G-5.5, G-4.5, G-3.5, G-2.5, G-1.5, G1.5, G2.5, G3.5, G4.5, G5.5, G6.5]であり、
プッシュアームの集合は、[G1, G2, G3, G4, G5, G6]または[G-l, G-2, G-3, G-4, G-5, G-6]であり、
プルアームの集合は、[G6.5, G5.5, G4.5, G3.5, G2.5, G1.5]または[G-6.5, G-5.5, G-4.5, G-3.5, G-2.5, G-1.5]であり、
プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのフルブリッジ構造が形成される場合、その接続構造図は、図18に示すとおりであり、プッシュアームPushはそれぞれ、プッシュアームの集合のユニットG1, G2, G3, G4, G5, G6の直列接続、およびG-1, G-2, G-3, G-4, G-5, G-6の直列接続であり、プルアームPullはそれぞれ、プルアームの集合のユニットG1.5, G2.5, G3.5, G4.5, G5.5, G6.5の直列接続、およびG-1.5, G-2.5, G-3.5, G-4.5, G-5.5, G-6.5の直列接続である。
本発明に係るプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの第3のタイプの構造、すなわち、H字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイは、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの第2のタイプの構造に基づいており、最左部および最右部のU字型軟強磁性磁束コンセントレータがH字型軟強磁性磁束コンセントレータに置き換えられる。
図19は、第1の磁気回路構造、すなわち、基板6と、基板上に設けられたU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ1と、かみ合わせられた間隙に設けられたプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリング7と、かみ合わせられていない間隙に設けられたプル磁気抵抗検知ユニットストリング8とを含む、本発明に係るU字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ1に基づいた、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。磁気抵抗検知ユニットストリングは、複数の相互接続された磁気抵抗検知ユニットを含み、磁気抵抗検知ユニットストリングは、X方向に沿った磁場に対し感度が高く、9は、磁気抵抗検知ユニットストリング間の接続導体を表し、10は、Vcc電極を表し、11は、GND電極を表し、12は、V+出力電極を表し、13は、V-出力電極を表す。接続は、プッシュ−プルフルブリッジ接続であり、プッシュアームおよびプルアームは、同一の磁気抵抗検知ユニット抵抗を有する。
図20は、第2の磁気回路構造、すなわち、基板6と、基板上に設けられたU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ2と、かみ合わせられた間隙に設けられたプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリング81と、かみ合わせられていない間隙に設けられたプル磁気抵抗検知ユニットストリング72および71とを含む、本発明に係るU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ2に基づいた、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの構造図である。72は、2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成されたかみ合わせられていない間隙に設けられ、2つの磁気抵抗検知ユニットストリング71を直列に接続することによって形成された単一の強磁性検知ユニットストリングであり、磁気抵抗検知ユニットストリング71の抵抗の2倍の抵抗を有する。この実施例において、間隙の列の間で、Y方向に沿った同一の行の磁気抵抗検知ユニットストリングは、ストリングを形成するように直列に接続され、ストリングは、プッシュ−プルフルブリッジ構造を形成するように電気的に接続され、91は、磁気抵抗ストリング間の接続導体を表し、101は、Vcc電極を表し、102は、GND電極を表し、103は、V+出力信号電極を表し、104は、V-出力信号電極を表す。
図21は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイに基づいたプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのキャリブレーションコイル40の構造図である。キャリブレーションコイル40は、プッシュストレートキャリブレーション導体42およびプルストレートキャリブレーション導体41を含む。プッシュストレートキャリブレーション導体42およびプルストレートキャリブレーション導体41はそれぞれ、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングの真上または真下に設けられる。プッシュストレートキャリブレーション導体42およびプルストレートキャリブレーション導体41は、直列に接続され、反対の電流方向を有する。さらに、プッシュストレートキャリブレーション導体42の幅は、プルストレートキャリブレーション導体41の幅より小さく、これは、かみ合わせられた間隙の幅がかみ合わせられていない間隙の幅より小さく、かみ合わせられた間隙での軟強磁性磁束コンセントレータがかみ合わせられていない間隙での軟強磁性磁束コンセントレータより大きい向上効果を有するからである。したがって、ストレート導体の幅を減じる方法を使用することによってかみ合わせられていない間隙での磁場が向上させられるので、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングは、同一のサイズおよび反対の方向のキャリブレーション磁場を有する。
図22は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイに基づいたプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのストレート初期化導体400の構造図である。ストレート初期化導体400は、ストレート初期化導体411を含む。ストレート初期化導体411は、磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直に走り、磁気抵抗検知ユニットストリングにおける磁気抵抗検知ユニットの真上または真下に設けられる。すべてのストレート初期化導体は、直列に接続され、同一の初期化電流方向を有する。ストレート導体411は、2つの隣接するストレート初期化導体に接続され、2つの隣接する磁気抵抗検知ユニット間の間隙に設けられる。
図23は、同一の行のすべてのプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよび同一の行のすべてのプル磁気抵抗検知ユニットストリングの真上または真下にそれぞれ設けられた、プッシュストレートキャリブレーション導体52およびプルストレートキャリブレーション導体51を含む、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイに基づいたプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのキャリブレーションコイル50の構造図である。プッシュストレートキャリブレーション導体52およびプルストレートキャリブレーション導体51は、直列に接続され、反対の電流方向を有する。かみ合わせられた間隙の幅がかみ合わせられていない間隙の幅より小さいことによって引き起こされる軟強磁性磁束コンセントレータからの磁場向上効果の差を補償するために、プッシュストレートキャリブレーション導体52の幅は、プルストレートキャリブレーション導体の幅より大きい。プッシュストレートキャリブレーション導体52およびプルストレートキャリブレーション導体51は、それぞれプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングで、同一のサイズおよび反対の方向のキャリブレーション磁場を発生させる。
図24は、磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直のストレート初期化導体611を含む、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイに基づいたプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの初期化コイル612の構造図である。ストレート初期化導体611は、磁気抵抗検知ユニットストリングにおける磁気抵抗検知ユニットの真上または真下に設けられる。すべてのストレート初期化導体は、直列に接続され、同一の電流方向を有し、ストレート導体611によって互いに接続され、ストレート導体611は、磁気抵抗検知ユニット間の間隙または磁気抵抗検知ユニットストリングにおける磁気抵抗検知ユニットの縁端の外側を通過する。
図25は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイと、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイとを含む、2つのタイプのプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの単一の間隙の列上のプッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体によって発生させられる磁力線の分布を示す。プッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体が反対の電流方向を有し、したがって、磁力線がプッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体を中心とした磁力線ループを形成することが理解され得る。
図26は、磁気抵抗検知ユニットストリングでのHX磁場の分布図である。プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングが設けられたかみ合わせられた間隙G1、G2、G3、G-3、G-2、G-1が、プル磁気抵抗検知ユニットストリングが設けられたかみ合わせられていない間隙G-2.5、G-1.5、G1.5、G2.5のHX方向磁場の方向と反対の方向のHX方向磁場を有し、2つの磁場が近似の振幅を有し、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサのキャリブレーション磁場の要求を満たすことが理解され得る。
図27は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイと、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイとを含む、2つのタイプのプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの各々の、単一の磁気抵抗検知ユニットストリング上の初期化コイルによって含まれる、ストレート初期化導体のストレート接続線および2つの隣接するストレート初期化導体によって発生させられる磁力線の分布を示す。ストレート初期化導体およびストレート接続導体が反対の電流方向を有し、したがって、各々のストレート導体がそれに対応して磁力線ループの中心であることが理解され得る。
図28は、磁気抵抗検知ユニットストリングでのHX磁場の分布図である。磁気抵抗検知ユニットストリングで、HX磁場が周期的な分布の特徴を有することが理解され得る。したがって、磁気抵抗検知ユニットがストレート初期化導体の真上または真下に設けられる場合、最大の磁場が存在する。このケースにおいて、接続導体は、2つの隣接する磁気抵抗検知ユニット間の間隙に設けられる。
図29は、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイと、U字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイとを含む、2つのタイプのプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面の構造図であって、6は、基板を表し、101は、かみ合わせられていない間隙に設けられたプル磁気抵抗検知ユニットストリングを表し、103および104は、かみ合わせられていない間隙がその間に形成された2つのかみ合わせられていないバーを表し、102は、かみ合わせられた間隙に設けられたプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングを表し、104および105は、かみ合わせられた間隙がその間に形成された2つのかみ合わせられたバーを表し、106、107、および108はそれぞれ、電気絶縁のための絶縁層、および導電層間の構造支持を表し、109は、電極を表す。
図30は、キャリブレーションコイルを含む、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ、またはU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイを含む、2つのタイプのプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面図である。キャリブレーションコイルにおけるプッシュストレートキャリブレーション導体111およびプルストレートキャリブレーション導体110はそれぞれ、プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングの上部に設けられ、実際には、磁気抵抗検知ユニットと軟強磁性磁束コンセントレータとの間に設けられ得るか、または基板と磁気抵抗検知ユニットとの間に設けられ得る。
図31は、初期化コイルを含む、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ、またはU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイを含む、2つのタイプのプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面図であって、ストレートキャリブレーション導体114は、磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直である。図面において、キャリブレーションコイルは、基板の上部、磁気抵抗検知ユニットの下部に設けられるが、実際には、磁気抵抗検知ユニットと軟強磁性磁束コンセントレータとの間に設けられ得るか、または軟強磁性磁束コンセントレータの上部に設けられ得る。
図32は、キャリブレーションコイルおよび初期化コイルを含む、U字型軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ、またはU字型およびH字型ハイブリッド軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイを含む、2つのタイプのプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの断面図であって、110および111はそれぞれ、それぞれプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングの真上に設けられた、プッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体を表し、114は、基板の上部および磁気抵抗検知ユニットの間に設けられたストレート初期化導体を表す。実際には、キャリブレーションコイルはまた、磁気抵抗検知ユニットと軟強磁性磁束コンセントレータとの間、または基板と磁気抵抗検知ユニットとの間に設けられ得る。初期化コイルはさらに、磁気抵抗検知ユニットと軟強磁性磁束コンセントレータとの間、または軟強磁性磁束コンセントレータの上部に設けられ得る。
磁気抵抗検知ユニットは、GMRスピンバルブまたはTMR検知ユニットであり、ピンニング層の方向は、X軸にパラレルであり、自由層の方向は、Y軸にパラレルである。
外部磁場の存在のもとで、磁気抵抗検知ユニットは、永久磁石バイアシング、二重交換相互作用、形状異方性、またはそれらのいずれかの組み合わせによって、その磁気ピンニング層の磁化方向に対し垂直な磁気自由層の磁化方向を作る。
プッシュアームおよびプルアームは、同一の数の磁気抵抗検知ユニットを有する。
キャリブレーション電流は、1つの電流値または複数の電流値に設定され得る。
初期化コイルは2つのポートを含み、電流が2つのポートを通って流れる場合、それによって発生させられる初期化磁場の大きさは、磁気抵抗検知ユニットの飽和磁場値より高い。
初期化電流は、パルス電流でも直流でもよい。
初期化コイルおよびキャリブレーションコイルは、CU、AU、またはAgを含む高導電性材料で作られる。
軟強磁性磁束コンセントレータは、Fe、Ni、Co、等の1つ以上の要素を含む合金の軟強磁性材料で作られる。
基板の材料は、ガラスまたはシリコンウェーハであり、基板はASICを含むかまたは基板は別のASICチップに接続される。
初期化コイルおよび/またはキャリブレーションコイルは、絶縁材料を使用することによって、かみ合わせられたU字型または/およびH字型軟強磁性磁束ガイドおよびプッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットから分離され、絶縁材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、ポリイミド、またはフォトレジストである。

Claims (24)

  1. プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサであって、基板と、前記基板上に配置された、軟強磁性磁束コンセントレータのかみ合わせられたアレイ及びプッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットとを備え、
    軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイは、少なくとも2つの軟強磁性磁束コンセントレータを備え、前記軟強磁性磁束コンセントレータの各々は、長方形のプラスX方向のバーbar1と、マイナスX方向のバーbar2と、磁気抵抗ブリッジ−0とを備え、前記バーbar1および前記バーbar2は、Y軸方向に平行な長軸と、X軸方向に平行な短軸とを有し、前記磁気抵抗ブリッジ−0は、前記X軸に平行な長軸と、前記Y軸に平行な短軸とを有し、前記長軸の2つの端は、それぞれ前記バーbar1および前記バーbar2と相互接続され、前記軟強磁性磁束コンセントレータは、かみ合い構造を形成し、前記X方向に沿ってかみ合わせられた間隙GapX1とかみ合わせられていない間隙GapX2とを形成し、
    前記プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットは、少なくともプッシュアームおよびプルアームを備え、前記プッシュアームは、少なくとも1つのプッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングを備え、前記プルアームは、少なくとも1つのプル磁気抵抗検知ユニットストリングを備え、前記プッシュおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングは両方とも、複数の相互接続された磁気抵抗検知ユニットを備え、前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記かみ合わせられた間隙GapX1に設けられ、前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記かみ合わせられていない間隙GapX2に設けられ、前記磁気抵抗検知ユニットは、前記X方向に沿った磁場に対し感度が高い、プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  2. キャリブレーションコイルおよび/または初期化コイルをさらに備え、前記キャリブレーションコイルは、前記プッシュおよびプル磁気抵抗検知ユニットストリングにパラレルに走るプッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体で構成され、キャリブレーション電流が前記キャリブレーションコイルを通って流れる場合、前記X方向および前記−X方向に沿って同一の振幅を有するキャリブレーション磁場成分が、前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよび前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングでそれぞれ発生させられ、
    前記初期化コイルは、前記磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直に走るストレート初期化導体で構成され、初期化電流が前記初期化コイルの中に流れる場合、前記Y方向に沿って同一の振幅を有する初期化磁場成分がすべての前記磁気抵抗検知ユニットで発生させられる、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  3. 前記軟強磁性磁束コンセントレータは、U字型またはH字型であり、前記U字型軟強磁性磁束コンセントレータの前記バーbar1および前記バーbar2のプラスY端またはマイナスY端は、アラインメントさせられ、前記磁気抵抗ブリッジ−0に接続され、U間隙が前記バーbar1と前記バーbar2との間に形成され、前記H字型軟強磁性磁束コンセントレータの前記磁気抵抗ブリッジ−0は、前記バーbar1および前記バーbar2の中点に接続され、H間隙が前記バーbar1と前記バーbar2との間に形成され、前記H間隙は、前記Y軸方向にしたがってプラスH間隙とマイナスH間隙とに分類される、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  4. 軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイは、U字型軟強磁性磁束コンセントレータ、またはH字型軟強磁性磁束コンセントレータ、またはU字型軟強磁性磁束コンセントレータおよびH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成され、1つのかみ合わせられた間隙の列が前記X方向に沿って形成され、前記軟強磁性磁束コンセントレータのいずれかのために、少なくとも別の前記軟強磁性磁束コンセントレータが、かみ合い構造が形成され得るように存在し、前記プラスX方向のバーbar1および前記マイナスX方向のバーbar2の長軸は、前記Y方向におけるすべての前記かみ合わせられた間隙にわたる、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  5. 軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイは、U字型およびH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成されるか、または、単にH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成され、M行およびN列を有する間隙のかみ合わせられたアレイが形成され、前記Y方向において、前記かみ合わせられた間隙の1番目の列およびN番目の列は、前記H字型およびU字型軟強磁性磁束コンセントレータ間の前記かみ合わせられた間隙、または前記H字型軟強磁性磁束コンセントレータ間の前記かみ合い構造であり、Nが3以上の整数である場合、中央にある前記かみ合わせられた間隙の2番目の列から(N-1)番目の列はすべて、前記H字型軟強磁性磁束コンセントレータ間の前記かみ合い構造に対応し、
    前記X方向において、各々の列は、M個のかみ合わせられた間隙を備え、すべての最上部の軟強磁性磁束コンセントレータの前記プラスX方向のバーbar1およびすべての最下部の軟強磁性磁束コンセントレータの前記マイナスX方向のバーbar2はそれぞれ、D1の端のバーおよびD2の端のバーに組み合わせられ、前記D1およびD2の端のバーの長軸は、前記Y方向のすべての前記かみ合わせられた間隙にわたり、MおよびNは、2以上の整数である、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  6. 前記かみ合わせられた間隙の列における前記軟強磁性磁束コンセントレータの総数Kが奇数である場合、前記かみ合わせられた間隙および前記かみ合わせられていない間隙の数字ラベルによって形成される奇数の間隙の集合Aは、
    A=[-(n1+0.5), -n1, …, -1.5, -1, 0, 1, 1.5, …, n1, n1+0.5]であり、
    奇数のかみ合わせられた間隙の集合は、A1=[-n1, …, -1, 1, …, n1]であり、
    奇数のかみ合わせられていない間隙の集合は、
    A2=[-(n1+0.5), …, -1.5, 1.5, …, n1+0.5]であり、
    前記軟強磁性磁束コンセントレータの数Kが偶数である場合、偶数の間隙の集合Bは、
    B=[-(n2+0.5), -n2, …, -1, -0.5, 0, 0.5, 1, …, n2, (n2+0.5)]であり、
    偶数のかみ合わせられた間隙の集合は、B1=[-n2; …, -1, 1, …, n2]であり、
    偶数のかみ合わせられてない間隙の集合は、B2=[-n2-0.5, …, -0.5, 0.5, n2+0.5]であり、
    ここで、0は、中央の間隙のラベルに対応し、正の整数および正の小数はそれぞれ、前記プラスX方向における前記かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のラベルに対応し、負の整数および負の小数はそれぞれ、前記マイナスX方向における前記かみ合わせられた間隙およびかみ合わせられていない間隙のラベルに対応し、
    Kが奇数である場合、奇数のプッシュアームの集合は、
    A11=[1, 2, 3, …, n1]およびA12=[-1, -2, -3, …, -n1]であり、
    ここで、前記かみ合わせられた間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プッシュアームの集合を形成し、
    奇数のプルアームの集合は、
    A21=[1.5, 2.5, 3.5, …, n1+0.5]およびA22=[-1.5, -2.5, -3.5, …, -(n1+0.5)]であり、
    ここで、前記かみ合わせられていない間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プルアームの集合を形成し、
    Kが偶数である場合、偶数のプッシュアームの集合は、
    B11=[1, 2, 3, …, n2]およびB12=[-1, -2, -3, …, -n2]であり、
    ここで、前記かみ合わせられた間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プッシュアームの集合を形成し、
    偶数のプルアームの集合は、
    B21=[0.5, 1.5, 2.5, …, (n2+0.5)]およびB22=[-0.5, -1.5, -2.5, …, -(n2+0.5)]であり、
    ここで、前記かみ合わせられていない間隙での前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記プルアームの集合を形成し、
    n1=(K-1)/2およびn2=(K-2)/2である、請求項4または5に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  7. いずれかのJ番目のかみ合わせられた間隙の列において、nJの要素が、前記奇数または偶数のプッシュアームの集合A11(J)またはB11(J)からランダムに選択され、n1≧J≧1またはn2≧J≧1、およびnJ≧lであり、
    a1J, a2J, a3J, …, anJであり、ここで、2つの隣接する要素間の差は2より大きく、
    a11J=a1J±1, a21J=a2J±1, a31J=a3J±1, …, an1J=anJ±1が存在し、
    Push(J)の集合は、
    Push(J)=[a1J, a11J, a2J, a21J, a3J, a31J, …, anJ, an1J]
    および[-a1J, -a11J, -a2J, -a22J, -a3J, -a31J, …, -anJ, -an1J]として形成され、
    a10J=a1J±0.5, a110J=a11J±0.5, a20J=a2J±0.5, a210J=a21J±0.5, a30J=a3J±0.5, a310J=a31J±0.5, …, an0J=anJ±0.5, an10J=an1J±0.5が存在し、
    Pull(J)の集合は、
    Pull(J)=[a10J, a110J, a20J, a210J, a30J, a310J, …, an0J, an10J]
    および[-a10J, -a110J, -a20J, -a210J, -a30J, -a310J, …, -an0J, -an10J]として形成され、
    前記Pull(J)の集合における前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記J番目のかみ合わせられた間隙の列の前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングを形成し、前記Pull(J)の集合における前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングは、前記J番目のかみ合わせられた間隙の列の前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングを形成する、請求項6に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  8. 軟強磁性磁束コンセントレータの前記かみ合わせられたアレイがM個のかみ合わせられた間隙の列によって形成される場合、前記J番目のかみ合わせられた間隙の列のために、1つの前記Pull(J)および1つの前記Push(J)が存在し、かくして、Pullの集合、
    Pull={Pull(1), Pull(2), Pull(3), …, Pull(M)}、およびPushの集合、
    Push={Push(1), Push(2), Push(3), …, Push(M)}を形成し、
    そして、前記プッシュ−プルX軸磁気抵抗センサの前記プッシュアームは、前記J列に対応する前記Push(J)の集合に対応する前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続であり、前記プルアームは、前記J列に対応する前記Pull(J)の集合に対応する前記プル磁気抵抗検知ユニットストリング間の直列接続である、請求項7に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  9. 同一の抵抗を有する2つの磁気抵抗検知ユニットストリングが、2つのH字型軟強磁性磁束コンセントレータによって形成される第1のタイプのかみ合わせられていない間隙に同時に設けられる場合、前記磁気抵抗検知ユニットストリングは、1つの磁気抵抗検知ユニットストリングに組み合わせられ、その抵抗は、前記2つの磁気抵抗検知ユニットストリングのいずれかの抵抗の2倍である、請求項4または8に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  10. 前記プッシュ−プルブリッジセンサは、ハーフブリッジ、フルブリッジ、または準ブリッジ構造として接続により形成され得る、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  11. 前記磁気抵抗検知ユニットは、GMRスピンバルブまたはTMR検知ユニットであり、ピンニング層の方向は、前記X軸にパラレルであり、自由層の方向は、前記Y軸にパラレルである、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  12. 外部磁場の存在のもとで、前記磁気抵抗検知ユニットは、永久磁石バイアシング、二重交換相互作用、形状異方性、またはそれらのいずれかの組み合わせによって、その磁気ピンニング層の磁化方向に対し垂直な磁気自由層の磁化方向を作る、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  13. 前記プッシュアームおよび前記プルアームは、同一の数の磁気抵抗検知ユニットを有する、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  14. 前記キャリブレーションコイルは、プッシュストレートキャリブレーション導体およびプルストレートキャリブレーション導体を備え、前記プッシュストレートキャリブレーション導体と前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングとの間の位置関係は、前記プルストレートキャリブレーション導体と前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングとの間の位置関係と同一であり、前記位置関係は、前記ストレート導体が対応する磁気抵抗検知ユニットストリングの真上または真下に設けられるものであり、前記プッシュストレートキャリブレーション導体および前記プルストレートキャリブレーション導体は、直列に接続され、反対の電流方向を有する、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  15. 前記初期化コイルは平面コイルであり、その中に備えられる前記ストレート初期化導体は、前記プッシュ磁気抵抗検知ユニットストリングおよび前記プル磁気抵抗検知ユニットストリングに対し垂直であり、各々の磁気抵抗検知ユニットストリングの真上または真下に設けられ、同一の電流方向を有する、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  16. 前記キャリブレーションコイルは、プラスのポートおよびマイナスのポートを備え、電流が前記2つのポートを通って流れる場合、それによって発生させられるキャリブレーション磁場の振幅範囲は、前記磁気抵抗検知ユニットの線形作動領域内である、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  17. 前記キャリブレーション電流は、1つの電流値または複数の電流値に設定される、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  18. 前記初期化コイルは2つのポートを備え、電流が前記2つのポートを通って流れる場合、それによって発生させられる初期化磁場の大きさは、前記磁気抵抗検知ユニットの飽和磁場値より高い、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  19. 前記初期化電流は、パルス電流または直流である、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  20. 前記初期化コイルおよび前記キャリブレーションコイルは、CU、AU、またはAgを備える高導電性材料で作られる、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  21. 前記軟強磁性磁束コンセントレータは、Fe、Ni、Co、等の1つ以上の要素を備える合金の軟強磁性材料で作られる、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  22. 前記基板の材料は、ガラスまたはシリコンウェーハであり、前記基板はASICを備えるかまたは前記基板は別のASICチップに接続される、請求項1に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  23. 前記初期化コイルおよび/または前記キャリブレーションコイルは、前記基板の上部および前記磁気抵抗検知ユニットの下部、または前記磁気抵抗検知ユニットと前記軟強磁性磁束ガイドとの間、または前記軟強磁性磁束ガイドの上部に設けられる、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
  24. 前記初期化コイルおよび/または前記キャリブレーションコイルは、絶縁材料を使用することによって、かみ合わせられたU字型または/およびH字型軟強磁性磁束ガイドおよび前記プッシュ−プル磁気抵抗ブリッジ検知ユニットから分離され、前記絶縁材料は、SiO2、Al2O3、Si3N4、ポリイミド、またはフォトレジストである、請求項2に記載のプッシュ−プルX軸磁気抵抗センサ。
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