JP2018517454A - 非血管狭窄のための薬物コーティングされたバルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

本発明の実施態様は、尿道狭窄、良性前立腺肥大(BPH)狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、副鼻腔狭窄および胆道狭窄などの非血管内腔における狭窄を治療する方法を提供する。本発明の実施態様は、良性前立腺肥大(BPH)、前立腺癌、喘息、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のうちの少なくとも1つを治療するための方法を提供する。この方法は、たとえば、薬物コーティングされたバルーンカテーテルを介して、抗炎症剤および抗増殖剤(たとえば、ラパマイシン、パクリタキセルおよびそれらの類似体)および1つまたは複数の添加剤を送達することを含むことができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年4月24日出願の米国仮出願第62/152,559号に対する優先権を主張し、上記出願の開示の全体は、参照することにより本出願に包含される。
良性の前立腺肥大は、前立腺の非癌性の肥大であり、60歳以上の男性の50%以上に影響を及ぼす。前立腺は、生涯の初期には、クルミの大きさと形であり、重量は約20グラムである。前立腺の肥大は、正常な過程であるように見える。年齢とともに、前立腺の大きさは、正常なサイズの2倍以上に徐々に増加する。前立腺が増大するにつれて、尿道を圧迫して狭窄させ、排尿を困難にする排尿障害を引き起こす。
男性尿道狭窄疾患は、一部の集団では0.6%と高い割合で発生した。尿道狭窄疾患は、高齢者集団においてより一般的であるようであった。狭窄を有する患者は、下部尿路排尿症状、再発性尿路感染症、および拡張または尿道切除などの尿道再手術の必要性に悩むなどの、中等度の合併症を経験する。
上部尿路の尿管狭窄は、先天性または後天性のいずれかである。先天性尿管狭窄は、最も一般的には尿路傍接合部に位置する。尿管狭窄の大部分は後天性であり、通常は医原性である。尿管狭窄の最も一般的な病因は、内視鏡的、開腹的、または腹腔鏡的外科手術中の損傷である。
食道狭窄は、胃腸医学において一般に遭遇する問題であり、悪性または良性の病変によって引き起こされる可能性がある。嚥下障害は、すべての患者が経験する症状である。これらの患者のほとんどは、嚥下障害を緩和するために緩和治療を必要とする。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、2つの主要な気道閉塞障害、すなわち慢性気管支炎および肺気腫を分類するために使用される用語である。約1,600万人の米国人がCOPDを抱え、その80〜90%が生涯の大部分を通して喫煙者であった。COPDは米国で主要な死因である。慢性気管支炎は、気管支気道の炎症である。気管支気道は、気管と肺とを連結する。炎症を起こしたとき、気管支は粘液を分泌し、慢性の咳を引き起こす。肺気腫は、肺の肺胞または気嚢の過膨張である。この状態は、息切れを引き起こす。
喘息は、気道の炎症、過剰な粘液産生および気道過敏性、および気道が過度に狭くまたは容易に刺激に応答することを特徴とする慢性呼吸器疾患である。喘息の発症または発作は気道の狭窄を引き起こし、呼吸を困難にする。喘息発作は、患者の生活に重大な影響を及ぼし、多くの活動への参加を制限する可能性がある。重度の症例では、喘息発作は生命を脅かす可能性がある。現在、喘息の治療法は知られていない。
慢性副鼻腔炎は、1つまたは複数の副鼻腔の膜内層の炎症である。慢性副鼻腔炎は、3週間以上続き、数ヶ月続くことが多い。慢性副鼻腔炎の場合、通常は組織損傷がある。疾病管理センター(CDC)によれば、年間700万人の慢性副鼻腔炎が報告されている。
発明の概略
本発明の1つの態様は、狭窄(narrowing)または狭窄症(stricture)を治療するために、パクリタキセル、ラパマイシンまたはそれらの類似体を体内管腔の壁に送達することである。
C8-C12脂肪酸である様々な脂肪酸およびモノグリセリドの抗菌特性が長年調査されている。研究により、脂肪酸およびモノグリセリドの両方が、多数のタイプの細菌およびウイルスの増殖を阻害することができることが確認されている。1つの実施態様では、コーティング製剤は、様々な疾患の治療のための添加剤の1つとして、カプリル酸、モノカプリリン、カプリン酸、モノカプリン、ラウリン酸およびモノラウリンなどのC8-C12脂肪酸である様々な脂肪酸およびモノグリセリドを含む。
良性前立腺肥大(BPH)狭窄、尿道狭窄、尿管狭窄、前立腺癌、食道狭窄、胆道狭窄、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)である非血管疾患の原因は細菌およびウイルスによる感染症および炎症である。細菌およびウイルスの殺傷および阻害の特性を有する薬剤および添加剤のコーティング製剤を獲得することは有益である。
本発明は、良性前立腺肥大(BPH)狭窄、尿道狭窄、尿管狭窄、前立腺癌、食道狭窄、胆道狭窄、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)である非血管性疾患の治療のための長期にわたる持続的な効果を有する新規な方法を提供する。新規な方法は、再狭窄および狭窄症の再発を防ぐ。この方法は、抗炎症剤および抗増殖剤(たとえば、ラパマイシン、パクリタキセル、またはそれらの類似体)および1種以上の水溶性添加剤を標的組織に送達することを含む。本発明の実施態様は、非血管内腔における狭窄を治療するための薬物、および体内管腔組織への薬物の吸収を増加し、抗菌特性および抗ウイルス特性を有する添加物を含む医療デバイスコーティング製剤を提供する。
本開示の実施態様は、有効量の抗炎症剤および抗増殖剤(たとえば、ラパマイシン、パクリタキセルまたはそれらの類似体)を標的組織に送達することによる非血管内腔における狭窄の治療に関する。非血管内腔における狭窄には、尿道狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、副鼻腔狭窄および胆道狭窄が含まれる。本開示の実施態様は、良性前立腺肥大(BPH)、狭窄性尿道、前立腺癌、喘息、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のうちの少なくとも1つを治療するための方法に関する。この治療は、未成熟新生児から成人までの様々な動物を対象とする。
医療器具の外面、特にバルーンカテーテルまたはステントの外面を、たとえば、治療剤および親水性部分および薬物親和性部分を有する添加剤を含む層でコーティングすることにより、上記のコーティングと関連する問題を解決するのに有用である。薬物親和性部分は、疎水性部分であり、および/または水素結合および/またはファンデルワールス相互作用による治療剤に対する親和性を有する。驚くべきことに、治療剤と組み合わせての、親水性部分および薬物親和性部分を含む本発明の実施態様による添加剤は、油および脂質を使用せずに医療デバイス上に効果的な薬物送達コーティングを形成し、それによって、脂肪分解依存性および従来の油性コーティング配合物の他の欠点が回避される。さらに、本発明の実施態様による添加剤は、急速な薬物溶出および疾患部位の組織への薬物の優れた浸透を促進する。したがって、本発明の実施態様によるコーティングは、非血管疾患組織または非血管内腔における疎水性治療剤の増強された速度および/または程度を提供する。本発明の実施態様では、コーティングされたデバイスは、10分未満、2分未満の非常に短い展開時間の間に非血管組織に治療剤を送達し、非血管内腔の再狭窄および狭窄症の再発を減少させる。
1つの実施態様では、本発明は、非血管組織または非血管内腔に治療剤を送達するための医療デバイスに関し、このデバイスは、医療デバイスの外面を覆う層を含む。このデバイスは、バルーンカテーテル、灌流バルーンカテーテル、遠位穿孔薬物注入チューブなどの注入カテーテル、穿孔バルーン、間隔を空けた二重バルーン、多孔性バルーン、および滲出バルーン、切断バルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテルのうちの1つを含む。さらに、非血管組織は、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管および他の非血管内腔のうちの1つの組織を含む。バルーンカテーテルは、シャフトおよびバルーン材料としてポリエーテル-アミドブロックコポリマーを有する。
医療デバイスの1つの実施態様では、添加剤は、非血管内腔の組織への薬物の吸収を増加させる。非血管内腔として、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管および他の非血管内腔が挙げられる。医療デバイスの別の実施態様では、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つである。1つの実施態様では、薬物は、ミセルに封入されていないか、またはポリマー粒子に封入されていない。
医療デバイスの1つの実施態様では、添加剤は、界面活性剤および化合物の少なくとも1つである。1つの実施態様では、科学化合物として、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子が挙げられる。1つの実施態様では、界面活性剤として、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪酸エステル、PEGオメガ-3脂肪酸エステル、エーテルおよびアルコール、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PEGグリセリル脂肪酸エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪酸エステル、PEG糖エステル、およびその誘導体が挙げられる。別の実施態様では、化合物は、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。別の実施態様では、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子から選択される。
医療デバイスの1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、1種以上の水溶性添加剤を含む。1つの実施態様では、水溶性添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オレイルエーテルPEG、ラウロイルエーテルPEG、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ジアンヒドリド、マレイン酸無水物、無水コハク酸、無水ジグリコール酸、無水グルタル酸、アセチアミン(acetiamine)、ベンフォチアミン(benfotiamine)、パントテン酸、セトチアミン(cetotiamine);シコチアミン(cycotiamine)、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール 5-リン酸、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、重亜硫酸メナジオンナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、イムノグロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノーゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドセシル(docecyl)トリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコム酸(glucomic acid)、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、酢酸リジン、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸(sinapic acid)、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、没食子酸カテキン、チレタミン(tiletamine)、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、いずれかの有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N'-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩(たとえば、Labrasol(登録商標))、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、その誘導体、およびそれらの組み合わせから選択される。
1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、およびそれらの組み合わせから選択される。
医療デバイスの1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、1種以上の水溶性添加剤(たとえば、水溶性第1添加剤、水溶性第2添加剤、および水溶性第三添加剤)を包含する。1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩(たとえば、Labrasol(登録商標))、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレインおよびモノオレインから選択される。
1つの実施態様では、界面活性剤は、PEG-脂肪酸およびPEG-脂肪酸モノおよびジエステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、アルコール-油エステル交換生成物、ポリグリセリル脂肪酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステロールおよびその誘導体、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルフェノール、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、およびソルビタン脂肪酸エステルから選択される。もう1つの実施態様では、界面活性剤は、ラウリン酸、オレイン酸およびステアリン酸のエステル、ラウリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20、オレイン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32、ジオレイン酸PEG-32、トリオレイン酸PEG-25、PEG-60コーングリセリド、PEG-60アーモンド油、PEG-40パーム核油、PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、およびPEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG-6コーン油、PEG-6アーモンド油、PEG-6アプリコット核油、PEG-6オリーブ油、PEG-6ピーナッツ油、PEG-6水素化パーム核油、PEG-6パーム核油、PEG-6 トリオレイン、PEG-8コーン油、PEG-20コーングリセリド、PEG-20アーモンドグリセリド、オレイン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、およびリノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、モノ,ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6、モノラウリン酸プロピレングリコール、リシノール酸塩プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオクタン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、PEG-10-100ノニルフェノール、PEG-15-100オクチルフェノールエーテル、チロキサポール、オクトキシノール、ノノキシノール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチルβ-D-チオグルコピラノシド、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ドセシルトリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、塩化エドロホニウム、臭化ドミフェン、スルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、コール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、およびその誘導体から選択される。
1つの実施態様では、添加剤は、PEG脂肪酸エステルおよびアルコール、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PEGグリセリル脂肪酸エステル、PEGソルビタン脂肪酸エステル、糖脂肪酸エステル、PEG糖エステル、ビタミンおよび誘導体、アミノ酸、マルチアミノ酸および誘導体、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、第四級アンモニウム塩、有機酸、塩および無水物から選択される。もう1つの実施態様では、バルーンの表面を覆うコーティング層中の添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オレイルエーテルPEG、ラウロイルエーテルPEG、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドセシルトリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル(イオン性界面活性剤)、シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン(アミノ酸);無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ジアンヒドリド、マレイン酸無水物、無水コハク酸、無水ジグリコール酸、無水グルタル酸、アセチアミン(acetiamine)、ベンフォチアミン(benfotiamine)、パントテン酸(有機酸および無水物)、セトチアミン(cetotiamine)、シコチアミン(cycoチアミン)、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール 5-リン酸、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、重亜硫酸メナジオンナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU(ビタミン);アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、イムノグロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノーゲン、リパーゼ、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、トロメタミン、グルカミン、グルコサミン、グルコヘプトン酸、グルコム酸、グルコノラクトン、D-グルコヘプトノ-1,4-ラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、エリトロン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、バニリン、バニリン酸、バニリン酸ジエチルアミド、酢酸リジン、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、アセトアミノフェン、イブプロフェン、カテキン、没食子酸カテキン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、いずれかの上記有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロールおよびマルチグリセロール(複数のヒドロキシ、アミノ、カルボニル、カルボキシ、またはエステル部分を有する化合物)から選択される。
もう1つの実施態様では、医療デバイスは、ジメチルスルホキシド溶媒層をさらに含み、該ジメチルスルホキシド溶媒層は、医療デバイスの外面を覆っている。
医療デバイスの1つの実施態様では、デバイスは、治療剤および添加剤を放出することができ、約0.1〜10分で治療剤を組織に送達することができる。1つの実施態様では、該層中の治療剤の濃度は1〜20μg/mm2である。1つの実施態様では、該層中の治療剤の濃度は2〜10μg/mm2である。1つの実施態様では、治療剤は、水溶性ではない(たとえば、疎水性)。
1つの実施態様では、添加剤はバルーンからの治療剤の放出を促進する。もう1つの実施態様では、添加剤は、組織中での治療剤の浸透および吸収を高める。もう1つの実施態様では、添加剤は、少なくとも1mg/mlの水およびエタノール溶解度を有し、治療剤は水溶性ではない。
医療デバイスのもう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆う層は、治療剤および少なくとも2つの添加剤を含み、各添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つであり、そして、各添加剤は、極性有機溶媒に可溶性であり、水溶性である。本実施態様の1つの態様では、極性有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、酢酸エチル、およびクロロホルム、およびこれらの極性有機溶媒と水との混合物から選択される。本実施態様のもう1つの態様では、デバイスは、身体を通って標的組織への移動中の薬物の損失を減少させるために、医療デバイスの外面を覆う層の表面を覆う最上層をさらに含む。
医療デバイスのもう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆う層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つであり、添加剤は、治療剤の粒子の結晶の大きさおよび数を減少させ、そして、添加剤は、水溶性であり、治療剤は、水溶性ではない。
医療デバイスのもう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆う層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つであり、添加剤は、酸、エステル、エーテル、またはアルコールの脂肪鎖を有し、脂肪鎖は、組織の脂質膜構造に直接挿入することができ、そして、治療剤は、水溶性ではない。
医療デバイスのもう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆う層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および疎水性部分を含み、添加剤は、組織の脂質膜構造内に浸透して再配列することができ、そして、治療剤は、水溶性ではない。いくつかの実施態様では、治療剤は、ミセルに封入されていないか、またはポリマー粒子に封入されていない。
医療デバイスのもう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆う層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、添加剤は、酸、エステル、エーテル、またはアルコールの脂肪鎖を有し、脂肪鎖は、組織の脂質膜構造に直接挿入することができ、添加剤は、水素結合および/またはファンデルワールス相互作用によって薬物に対して親和性を有する1種以上の官能基を有し(該官能基として、ヒドロキシル、エステル、アミド、カルボン酸、第1級、第2級および第三級アミン、カルボニル、無水物、酸化物、およびアミノアルコールが挙げられる)、そして、治療剤は、水溶性ではない。いくつかの実施態様では、治療剤は、ミセルに封入されていないか、またはポリマー粒子に封入されていない。いくつかの実施態様では、層は、ポリマーを含まず、そして、層は、ヨウ素共有結合造影剤を含まない。
さらにもう1つの実施態様では、本発明は、非血管組織または非血管内腔に薬物を送達するための、混合物から製造される医療デバイスコーティングに関する。本実施態様の1つの態様では、コーティングは、薬物粒子が分散された有機相および水溶性添加剤を含む水相を含む混合物から製造される。本実施態様の1つの態様では、水溶性添加剤は、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリジノン、ポリペドード、水溶性界面活性剤、水溶性ビタミン、およびタンパク質から選択される。本実施態様のもう1つの態様では、混合物の製造は、高剪断条件下、任意に圧力下での均質化を包含する。
もう1つの実施態様では、本発明は、バルーンの外面を覆うコーティング層を含む、非血管内腔に治療剤を送達するためのバルーンカテーテルに関する。バルーンカテーテルの1つの実施態様では、コーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つであり、添加剤は、水溶性であり、そして、添加剤は、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、そして、化合物は、50〜750の分子量を有する。
バルーンカテーテルのもう1つの実施態様では、コーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つであり、添加剤は、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、そして、化合物は、4つ以上のヒドロキシル基を有する。本実施態様の1つの態様では、4つ以上のヒドロキシル基を有する化合物は、120℃以下の融点を有し、そして、化合物は、アルコールまたはエステルである。
バルーンカテーテルの1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、治療剤および添加剤からなる。もう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、本質的に、治療剤、水溶性第1添加剤および水溶性第2添加剤からなる。もう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、本質的に、治療剤、および1種以上の水溶性添加剤(たとえば、水溶性第1添加剤、水溶性第2添加剤、および水溶性第三添加剤)からなる。
もう1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆う層は、ヨウ素共有結合造影剤を含まない。
1つの実施態様では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪酸エステル、PEGオメガ-3脂肪酸エステル、エーテルおよびアルコール、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PEGグリセリル脂肪酸エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪酸エステル、PEG糖エステル、およびその誘導体から選択される。1つの実施態様では、化合物は、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。1つの実施態様では、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子から選択される。
バルーンカテーテルの1つの実施態様では、添加剤は、PEG-脂肪酸およびPEG-脂肪酸モノおよびジエステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、アルコール-油エステル交換生成物、ポリグリセリル脂肪酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステロールおよびその誘導体、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、糖およびその誘導体、ポリエチレングリコールアルキルフェノール、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、脂溶性ビタミンおよびその塩、水溶性ビタミンおよびその両親媒性誘導体、アミノ酸およびその塩、オリゴペプチド、ペプチドおよびタンパク質、および有機酸およびエステルおよびその無水物から選択される。
バルーンカテーテルのもう1つの実施態様では、添加剤は、ラウリン酸、オレイン酸およびステアリン酸のエステル、ラウリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20、およびオレイン酸PEG-20から選択される。もう1つの実施態様では、添加剤は、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32およびジオレイン酸PEG-32から選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、ラウリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸PEG-30グリセリル、ラウリン酸PEG-40グリセリル、オレイン酸PEG-20グリセリル、およびオレイン酸PEG-30グリセリルから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、トリオレイン酸PEG-25、PEG-60コーングリセリド、PEG-60アーモンド油、PEG-40パーム核油、PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、およびPEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG-6コーン油、PEG-6アーモンド油、PEG-6アプリコット核油、PEG-6オリーブ油、PEG-6ピーナッツ油、PEG-6水素化パーム核油、PEG-6パーム核油、PEG-6 トリオレイン、PEG-8コーン油、PEG-20コーングリセリド、およびPEG-20アーモンドグリセリドから選択される。
バルーンカテーテルのもう1つの実施態様では、添加剤は、オレイン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、およびリノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、モノ,ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6、およびポリリシノール酸ポリグリセリルから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、モノラウリン酸プロピレングリコール、リシノール酸プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、およびジオクタン酸プロピレングリコールから選択される。バルーンカテーテルのもう1つの実施態様では、添加剤は、PEG-24コレステロールエーテルである。バルーンカテーテルのもう1つの実施態様では、添加剤は、ステロールポリエチレングリコール誘導体から選択される。
1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、コーティング層を備えるバルーンカテーテルを身体の狭窄内に挿入すること(ここで、狭窄は、尿道狭窄、良性前立腺肥大(BPH)狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、副鼻腔狭窄、および胆道狭窄のうちの1つであり、コーティング層は、薬物および添加剤を含む);バルーンカテーテルを膨張させ、薬剤を狭窄の壁に放出させること;バルーンを収縮させること;およびバルーンカテーテルを引き抜くこと(ここで、残留薬物は、バルーンカテーテル上の総負荷薬物の約1〜70%である);を含む方法に関する。本実施態様の1つの態様では、添加剤は、非血管体内腔の組織への薬物の吸収を増加させる。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン、およびモノオレイン酸PEG-20ソルビタンから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、PEG-3オレイルエーテルおよびPEG-4ラウリルエーテルから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、およびオクチル-β-D-チオグルコピラノシドから選択される。
方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、PEG-10-100ノニルフェノール、PEG-15-100オクチルフェノールエーテル、チロキサポール、オクトキシノール、およびノノキシノールから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、ポロキサマー108、ポロキサマー188、ポロキサマー217、ポロキサマー238、ポロキサマー288、ポロキサマー338、およびポロキサマー407から選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、ポロキサマー124、ポロキサマー182、ポロキサマー183、ポロキサマー212、ポロキサマー331、およびポロキサマー335から選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、およびモノステアリン酸ソルビタンから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、酢酸トコフェロール、エルゴステロール、1-α- ヒドロキシコレカルシフェロール、ビタミンD2、ビタミンD3、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、ビタミンA、フルスルチアミン、メチロールリボフラビン、オクトチアミン、プロスチアミン、リボフラビン、ビンチアモール、ジヒドロビタミンK1、メナジオールジアセテート、メナジオールジブチレート、メナジオールジスルフェート、メナジオール、ビタミンK1、ビタミンK1酸化物、ビタミンK2、およびビタミンK-S(II)、および葉酸から選択される。
方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸、セトチアミン、シクロチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール5-リン酸、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、メナジオン二亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンUから選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、およびバリン、および上記のいずれかの塩から選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、アルブミンである。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクトキシノール-9、ポリソルベート、チロキサポール、オクトキシノール、ノノキシノール、イソノニルフェニルポリグリシドール、モノオレイン酸PEGグリセリル、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、L-アスコルビン酸、チアミン、無水マレイン酸、ナイアシンアミド、および2-ピロリドン-5-カルボン酸から選択される。
方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、イソノニルフェニルポリグリシドール、モノオレイン酸PEGグリセリル、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、およびステアリン酸ポリグリセリル-10から選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、L-アスコルビン酸、チアミン、マレイン酸、ナイアシンアミド、および2-ピロリドン-5-カルボン酸から選択される。方法のもう1つの実施態様では、添加剤は、ビタミンD2およびD3から選択される。
1つの実施態様では、添加剤は、界面活性剤および化合物の少なくとも1つである。1つの実施態様では、化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子から選択される。1つの実施態様では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪酸エステル、PEGオメガ-3脂肪酸エステル、エーテルおよびアルコール、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PEGグリセリル脂肪酸エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪酸エステル、PEG糖エステル、およびその誘導体から選択される。1つの実施態様では、化合物は、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。本実施態様の1つの態様では、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子から選択される。1つの実施態様では、添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10 モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オレイルエーテルPEG、ラウロイルエーテルPEG、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチルβ-D-チオグルコピラノシド、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、没食子酸カテキン、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、いずれかの有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらの誘導体および組み合わせから選択される。
1つの実施態様では、添加剤は、PEG-脂肪酸およびPEG-脂肪酸モノおよびジエステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、アルコール-油エステル交換生成物、ポリグリセリル脂肪酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステロールおよびその誘導体、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、糖およびその誘導体、ポリエチレングリコールアルキルフェノール、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、脂溶性ビタミンおよびその塩、水溶性ビタミンおよびその両親媒性誘導体、アミノ酸およびその塩、オリゴペプチド、ペプチドおよびタンパク質、および有機酸およびエステルおよびその無水物から選択される。本実施態様のさらに別の態様では、水溶性薬物は、パクリタキセルおよびその類似体およびラパマイシンおよびその類似体から選択される。
1つの実施態様では、界面活性剤は、ラウリン酸、オレイン酸およびステアリン酸のエステル、ラウリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20、オレイン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32、ジオレイン酸PEG-32、ラウリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸PEG-30グリセリル、ラウリン酸PEG-40グリセリル、オレイン酸PEG-20グリセリル、オレイン酸PEG-30グリセリル、トリオレイン酸PEG-25、PEG-60コーングリセリド、PEG-60アーモンド油、PEG-40パーム核油、PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG-6コーン油、PEG-6アーモンド油、PEG-6アプリコット核油、PEG-6オリーブ油、PEG-6ピーナッツ油、PEG-6水素化パーム核油、PEG-6パーム核油、PEG-6 トリオレイン、PEG-8コーン油、PEG-20コーングリセリド、PEG-20アーモンドグリセリド、オレイン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、およびリノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、モノ,ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6、およびモノラウリン酸プロピレングリコール、リシノール酸塩プロピレングリコール、モノオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオクタン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、PEG-3オレイルエーテルおよびPEG-4ラウリルエーテル、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチルβ-D-チオグルコピラノシド、PEG-10-100ノニルフェノール、PEG-15-100オクチルフェノールエーテル、チロキサポール、オクトキシノール、ノノキシノール、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドセシルトリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル(イオン性界面活性剤)、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクトキシノール-9、ポリソルベート、チロキサポール、オクトキシノール、ノノキシノール、イソノニルフェニルポリグリシドール、モノオレイン酸PEGグリセリル、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、およびその誘導体から選択される。
1つの実施態様では、水溶性薬物は、パクリタキセルおよびその類似体およびラパマイシンおよびその類似体から選択される。
1つの実施態様では、気道、副鼻腔および他の鼻腔に特に適していると考えられるいくつかの薬物は、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルチカゾン、モメタゾン、フロ酸モメタゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、コルチゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、または同種のものなどのコルチコステロイドである。
1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔の治療方法であって、コーティング層を備えるバルーンカテーテルを内腔に挿入すること(ここで、内腔は、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管、および他の非血管内腔のうちの1つであり、コーティング層は、薬物および添加剤を含む);バルーンカテーテルを膨張させ、薬剤を内腔の壁に放出させること;バルーンを収縮させること;およびバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。もう1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または上記の添加剤の水溶液で内腔を洗い流すこと;コーティング層を備えるバルーンカテーテルを内腔に挿入すること(ここで、内腔は、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管、および他の非血管内腔のうちの1つであり、コーティング層は、薬物および添加剤を含む);バルーンカテーテルを膨張させ、薬剤を内腔の壁に放出させること;バルーンを収縮させること;およびバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。もう1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または上記の添加剤の少なくとも1つを含む水溶液で内腔を洗い流すこと;コーティング層を備えるバルーンカテーテルを非血管内腔における狭窄に挿入すること(ここで、非血管内腔における狭窄は、尿道狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、副鼻腔狭窄、および胆道狭窄のうちの1つであり、コーティング層は、薬物および添加剤を含む);バルーンカテーテルを膨張させ、薬剤を非血管内腔における狭窄の壁に放出させること;バルーンを収縮させること;水または生理食塩水で内腔を洗い流すこと;およびバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。本実施態様の1つの態様では、添加剤は、非血管体内腔の組織への薬物の吸収を増加させる。本実施態様のもう1つの態様では、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つである。本実施態様のもう1つの態様では、薬物は、ミセルに封入されていないか、またはポリマー粒子に封入されていない。本実施態様のもう1つの態様では、コーティング層は、油、脂質、またはポリマーを含まない。本実施態様のもう1つの態様では、コーティング層は、純粋に疎水性の添加剤を含まない。本実施態様のもう1つの態様では、薬物は、パクリタキセルおよびその類似体およびラパマイシンおよびその類似体から選択される。本実施態様のもう1つの態様では、添加剤は、PEG-脂肪酸およびPEG-脂肪酸モノおよびジエステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、アルコール-油エステル交換生成物、ポリグリセリル脂肪酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステロールおよびその誘導体、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、糖およびその誘導体、ポリエチレングリコールアルキルフェノール、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、脂溶性ビタミンおよびその塩、水溶性ビタミンおよびその両親媒性誘導体、アミノ酸およびその塩、オリゴペプチド、ペプチドおよびタンパク質、および有機酸およびエステルおよびその無水物から選択される。本実施態様のさらに別の態様では、薬物は、喘息発作の前、中、または後に、気道の壁に放出され得る。本実施態様のさらに別の態様では、薬物は、食道の壁に放出され得る。本実施態様のさらに別の態様では、薬物は、副鼻腔の壁に放出され得る。本実施態様のさらに別の態様では、薬物は、胆道の壁に放出され得る。本実施態様のさらに別の態様では、薬物は、尿路、前立腺、尿道、および尿管内腔の壁に放出され得る。
1つの実施態様では、添加剤は、界面活性剤および化合物の少なくとも1つである。1つの実施態様では、化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子から選択される。1つの実施態様では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪酸エステル、PEGオメガ-3脂肪酸エステル、エーテルおよびアルコール、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PEGグリセリル脂肪酸エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪酸エステル、PEG糖エステル、およびその誘導体から選択される。
1つの実施態様では、化合物は、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。本実施態様の1つの態様では、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸の組み合わせ、およびそれらの置換分子から選択される。
1つの実施態様では、添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10 モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オレイルエーテルPEG、ラウロイルエーテルPEG、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチルβ-D-チオグルコピラノシド、シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ジアンヒドリド、マレイン酸無水物、無水コハク酸、無水ジグリコール酸、無水グルタル酸、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸、セトチアミン、シクロチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール5-リン酸、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、メナジオン二亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、イムノグロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノーゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドセシルトリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコム酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、酢酸リジン、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、没食子酸カテキン、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、いずれかの有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらの誘導体および組み合わせから選択される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、例示的で説明的なものに過ぎず、特許請求される本発明を限定するものではないことが理解される。
本発明によるバルーンカテーテルの例示的な実施態様の斜視図である。 図2A-2Cは、例示的なコーティング層を示す、図1のバルーンカテーテルの遠位部分の様々な実施態様の線A-Aに沿った断面図である。
発明の詳細な記載
ここで、開示された対象の特定の実施態様を詳細に参照し、その例を添付の図面において部分的に示す。開示された対象は、列挙された特許請求の範囲と共に記載されるが、例示された対象は、特許請求の範囲を、開示された対象に限定するものではないことが理解される。
この文書全体を通して、範囲形式で表現された値は、範囲の限界として明示的に列挙された数値だけでなく、その範囲内に包含される個々の数値または部分範囲をすべて含むように柔軟に解釈されるべきであり、あたかも各数値および部分範囲が明示的に記載されているかのように解釈されるべきである。たとえば、「約0.1%〜約5%」または「約0.1%〜5%」の範囲には、約0.1%〜約5%だけでなく、範囲内の個々の値(たとえば、1%、2% 3%、4%)、下位範囲(たとえば、0.1%〜0.5%、1.1%〜2.2%、3.3%〜4.4%)も包含されると解釈されるべきである。「約X〜Y」という表現は、特に明記されていない限り、「約X〜約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Y、または約Z」という表現は、特に明記されていない限り、「約X、約Y、または約Z」と同じ意味を有する。
本明細書では、文脈上明確に指示されていない限り、「a」、「an」または「the」という用語は、1つまたは複数を包含するために使用される。用語「または」は、特に明記されていない限り、非排他的な「または」を意味するために使用される。「AとBのうちの少なくとも1つ」という表現は、「A、B、またはAとB」と同じ意味を有する。さらに、本明細書で使用される語法または用語は、他に定義されていない限り、説明を目的とするものであり、限定を意図しないことが理解されるべきである。セクション見出しの使用は、その文書の読解を助けることを意図しており、限定的なものとして解釈されるべきではない;セクションの見出しに関連する情報は、その特定のセクションの内部または外部で発生する可能性がある。
本明細書に記載の方法では、時間的または操作的シーケンスが明示的に記載されている場合を除いて、本発明の原理から逸脱することなく、任意の順序で行為を実行することができる。さらに、明確なクレームの文言がそれらが別々に実行されることを暗示しない限り、指定された行為は並行して実行することができる。たとえば、Xを実行するクレームされた行為およびYを実行するクレームされた行為は、単一の操作内で同時に実行することができ、結果として生じるプロセスは、クレームされたプロセスの文字通りの範囲内に含まれる。
本明細書で使用される用語「約」は、たとえば、記載された値または記載された限界の10%以内、5%以内、または1%以内の変動の程度を許容することができ、正確に記載された値または範囲を包含する。
本明細書で使用される用語「実質的に」は、少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99 %、99.5%、99.9%、99.99%、または少なくとも約99.999%以上、または100%のように、大部分を意味する。
本発明の実施態様は、急速な薬剤放出コーティングを有するバルーンカテーテルおよびステントを含む医療デバイス、およびそのようなコーティングされたデバイスを製造する方法に関する。本発明の実施態様による治療剤は、遅延放出または長期放出を必要とせず、その代わりに、治療剤および添加剤は、組織との接触時に治療効果を提供するために非常に短時間で放出される。本発明の実施態様の目的は、標的部位での一時的なデバイス展開中に、標的組織による薬物の迅速かつ効率的な取り込みを促進することである。
図1に示すように、1つの実施態様では、医療デバイスは、バルーンカテーテルである。バルーンカテーテルは、当業者に公知の従来のバルーンカテーテルを含む、所望の使用のための任意の好適なカテーテルであってもよい。たとえば、バルーンカテーテル10は、カテーテル10の遠位端に膨張可能(expandable)および膨張可能な(inflatable)バルーン12、カテーテル10の近位端にハンドルアセンブリ16、および近位端と遠位端の間に延びる細長い可撓性部材14を含むことができる。ハンドルアセンブリ16は、膨張媒体(たとえば、空気、生理食塩水、または造影剤)の供給源などの1つ以上の好適な医療デバイスを接続し、および/または受け取ることができる。可撓性部材14は、好適な生体適合性材料で作製され、その中に1つ以上の内腔を有するチューブであってもよい。内腔の少なくとも1つは、膨張媒体を受け取り、その膨張のためにそのような媒体をバルーン12に通すように構成される。バルーンカテーテルは、急速交換カテーテルまたはオーバーザワイヤーカテーテルであってもよく、任意の好適な生体適合性材料から作製されてもよい。バルーン12の材料は、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン12、ナイロン11、ポリアミド12、ポリエーテルとポリアミドのブロックコポリマー、ペバックス、ポリウレタン、およびポリエーテルとポリエステルのブロックコポリマーの1つ以上を含むことができる。
1つの実施態様では、本発明は、血管組織または非血管組織などの組織に治療剤を送達するための医療デバイスを提供する。デバイスは、たとえば、バルーンカテーテルまたはステントなどの、医療デバイスの外面に塗布される層を含む。層は、治療剤および1種以上の添加剤を含む。添加剤は、任意の好適な添加剤であり得る。層は、1つの添加剤を含むことができ、または層は、水溶性第1添加剤および水溶性第2添加剤などの複数の添加剤を含むことができる。たとえば、図2Aに示す実施態様に示されるように、バルーン12は、治療剤および添加剤を含む層20でコーティングされている。いくつかの実施態様では、層は本質的に治療剤と添加剤からなり、すなわち、層は治療剤と添加剤のみを含み、他の実質的に重要な成分は含まれない。いくつかの実施態様では、デバイスは、任意に接着層を含むことができる。たとえば、図2Bに示される実施態様に示されるように、バルーン12は、接着層22でコーティングされる。治療薬および添加剤を含む層24は、接着層を覆っている。薬物コーティング層の下にある別の層である粘着層は、薬物コーティング層の医療デバイスの外面への付着を改善し、コーティングの完全性を保護する。たとえば、薬剤と添加剤が、医療デバイスへの付着において異なる場合、接着層は、治療介入のための標的部位への輸送中の、成分の区別的損失を防ぎ、薬剤:添加剤比を維持することができる。さらに、接着層は、標的部位の組織との接触時にデバイス表面からのコーティング層成分の迅速な放出を促進するように機能することができる。他の実施態様では、デバイスは、最上層を含むことができる。最上層は、たとえば、バルーン12が治療介入部位に移動する間、またはコーティング層20が標的組織と直接接触する前のバルーン12が膨張する第1の瞬間中などの、薬物層が標的組織と接触する前に、薬物層の損失を減少させることができる。
本発明の実施態様は、有効量の抗炎症剤および抗増殖剤(たとえば、ラパマイシン、パクリタキセル、またはそれらの類似体)の送達による非血管内腔における狭窄の治療に関する。非血管内腔における狭窄として、尿道狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、副鼻腔狭窄、および胆道狭窄が挙げられる。本発明の実施態様は、良性前立腺肥大(BPH)、前立腺癌、喘息、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)のうちの少なくとも1つを治療するための方法に関する。実施態様によれば、この方法は、バルーンカテーテルおよびステントなどのコーティングされた医療デバイスを介して、抗炎症剤および抗増殖剤(たとえば、ラパマイシン、パクリタキセル、またはそれらの類似体)を送達することを含む。抗炎症剤および抗増殖剤は、単独もしくは1つ以上の添加剤とともに、医療デバイスをコーティングすることができる。
1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、コーティング層を備えるバルーンカテーテルを身体の狭窄内に挿入すること(ここで、狭窄は、尿道狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、副鼻腔狭窄、および胆道狭窄のうちの1つであり、コーティング層は、薬物および添加剤を含む);バルーンカテーテルを膨張させ、薬剤を狭窄の壁に放出させること;バルーンを収縮させること;およびバルーンカテーテルを引き抜くこと(ここで、残留薬物は、バルーンカテーテル上の総負荷薬物の約1〜70%であり、内腔壁の薬物は、バルーンカテーテル上の総負荷薬物の約0.1〜25%である);を含む方法に関する。本実施態様の1つの態様では、添加剤は、非血管内腔における狭窄の組織への薬物の吸収を増加させる。
本発明は、非血管内腔の治療方法であって、コーティング層を備えるバルーンカテーテルを内腔に挿入すること(ここで、内腔は、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管、および他の非血管内腔のうちの1つであり、コーティング層は、薬物および添加剤を含む);バルーンカテーテルを膨張させ、薬剤を内腔の壁に放出させること;バルーンを収縮させること;およびバルーンカテーテルを引き抜くこと(ここで、残留薬物は、バルーンカテーテル上の総負荷薬物の約1〜70%であり、内腔壁の薬物は、バルーンカテーテル上の総負荷薬物の約0.1〜25%である);を含む方法に関する。本実施態様の1つの態様では、添加剤は、非血管体内腔の組織への薬物の吸収を増加させる。本実施態様のもう1つの態様では、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤に親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する部分のうちの少なくとも1つである。
1つの実施態様では、本発明は、バルーンの外面を覆うコーティング層を含む、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのバルーンカテーテルであって、コーティング層が疎水性治療剤の初期薬物負荷、および1種以上の水溶性添加剤を含み;疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択されるバルーンカテーテルに関する。
いくつかの実施態様では、コーティング層は、ヨウ素共有結合造影剤、染料、油、および脂質のうちの1種以上を含まない。いくつかの実施態様では、疎水性治療剤は、1つ以上のミセルおよびリポソームの1種以上に封入されていない。いくつかの実施態様では、疎水性治療剤は、ポリマー粒子に封入されていない。いくつかの実施態様では、コーティングは、ミセル、リポソーム、およびポリマー粒子の1種以上を含まない。
1つの実施態様では、非血管内腔は、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管、および他の非血管内腔のうちの1つである。
バルーンカテーテルの1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、バルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進し、それによって、迅速放出は、バルーンが非血管内腔の標的部位にて約0.1分〜10分の膨張時間の間に膨張し、その後、内腔から引き抜かれた後にバルーン上に残っている疎水性治療剤の残留薬物量を包含する。
バルーンカテーテルの1つの実施態様では、コーティング層中の1種以上の添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。バルーンカテーテルの1つの実施態様では、コーティング層中の1種以上の添加剤の総重量に対する(たとえば、コーティング層中の第1および第2水溶性添加剤、または第1、第2および第三水溶性添加剤の総重量に対する)コーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。
バルーンカテーテルの1つの実施態様では、初期薬物負荷は、バルーンの1平方ミリメートル当たり(すなわち、バルーンの外表面積当たり)約1マイクログラム〜約20マイクログラム、または約2〜約6マイクログラム、または約1マイクログラム以下、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム以上の疎水性治療剤である。残留薬物量は、初期薬物負荷の70%以下であり得る。
1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で非血管内腔を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆おうコーティング層を含むバルーンカテーテルを非血管内腔における狭窄に挿入することを含む方法に関する。コーティング層は、少なくとも1種の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含む;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択される;膨張期間中、コーティング層が標的部位での非血管内腔における狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および非血管内腔における狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
方法の1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する。
方法の1つの実施態様では、バルーンは、引き抜き後に残留薬物量をその上に有する。約90 wt%、88、86、84、82、80、78、76、74、72、70、68、66、64、62、60、58、56、54、52、50、48、46、44、42、40、38、36、34、32、30、28、26、24、22、20、18、16、14、12、10、8、6、4、3、2、1 wt%、または約0 wt%より多いか、等しいか、または未満などの任意の好適な残留薬物量が、引き抜き後に残留することができる
方法の1つの実施態様では、非血管内腔における狭窄は、尿道狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、洞狭窄、および胆道狭窄のうちの1つである。
方法の1つの実施態様では、コーティング層中の1種以上の添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。
方法の1つの実施態様では、初期薬物負荷は、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラム、または約2〜約6マイクログラム、または約1マイクログラム以下、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム以上の疎水性治療剤である。残留薬物量は、初期薬物負荷の70%以下であり得る。
1つの実施態様では、本発明は、良性前立腺肥大および前立腺がんの少なくとも1つの治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で前立腺を洗い流すこと;およびバルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを前立腺の標的部位に挿入すること;を含む方法に関する。コーティング層は、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含むことができ;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;膨張期間中、コーティング層が標的部位での良性前立腺肥大または前立腺がんの壁に接触するまでバルーンを膨張させ;膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および前立腺からバルーンカテーテルを引き抜く。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
方法の1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する。
方法の1つの実施態様では、バルーンは、引き抜き後に残留薬物量をその上に有する。
方法の1つの実施態様では、コーティング層中の1種以上の添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。
方法の1つの実施態様では、初期薬物負荷は、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラム、または約2〜約6マイクログラム、または約1マイクログラム以下、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム以上の疎水性治療剤である。残留薬物量は、初期薬物負荷の70%以下であり得る。
1つの実施態様では、本発明は、尿道狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で尿道狭窄を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを尿道狭窄の標的部位に挿入すること;ここで、コーティング層は、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含むことができ;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;およびコーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜20であり;膨張期間中、コーティング層が標的部位での尿道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および尿道狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する。
1つの実施態様では、バルーンは、引き抜き後に初期薬物負荷の70%以下の残留薬物量をその上に有する。
方法の1つの実施態様では、コーティング層中の1種以上の添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。
方法の1つの実施態様では、初期薬物負荷は、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラム、または約2〜約6マイクログラム、または約1マイクログラム以下、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム以上の疎水性治療剤である。残留薬物量は、初期薬物負荷の70%以下であり得る。
1つの実施態様では、本発明は、食道狭窄治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で食道狭窄を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを食道狭窄の標的部位に挿入すること;ここで、コーティング層は、少なくとも1つの水溶性第2添加剤、およびバルーンの1平方ミリメートル当たり1〜6マイクログラムの初期薬物負荷を有する疎水性治療剤を含み;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;およびコーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜20であり;膨張期間中、コーティング層が食道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および食道狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する。
1つの実施態様では、バルーンは、引き抜き後に初期薬物負荷の70%以下の残留薬物量をその上に有する。
1つの実施態様では、コーティング層中の1種以上の添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。
1つの実施態様では、初期薬物負荷は、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラム、または約2〜約6マイクログラム、または約1マイクログラム以下、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム以上ムの疎水性治療剤である。残留薬物量は、初期薬物負荷の70%以下であり得る。
1つの実施態様では、本発明は、洞狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で洞狭窄を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆おうコーティング層を含むバルーンカテーテルを非血管内腔における洞狭窄の標的部位に挿入すること;ここで、コーティング層は、少なくとも1つの水溶性添加剤、およびバルーンの1平方ミリメートル当たり1〜6マイクログラムの初期薬物負荷を有する疎水性治療剤を含み;疎水性治療剤は、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルチカゾン、モメタゾン、フロ酸モメタゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、コルチゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;およびコーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜20であり;膨張期間中、コーティング層が洞狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および洞狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。
様々な実施態様では、内腔でのバルーンの膨張中(たとえば、本発明方法の実行中)、カテーテルの膨張したバルーン直径は、非血管内腔直径(すなわち、拡張されていない内腔)に対する膨張したバルーン直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。様々な実施態様では、バルーンカテーテルは、所定の圧力(たとえば、呼び圧力)にて、バルーンが、公称内腔直径に対する、実際に膨張したバルーンカテーテルの直径(たとえば、カテーテルに付随するラベル上に現れてもよい公称膨張直径)の任意の好適な比(たとえば、公称比)を有することができるようになるのに十分であり得る;たとえば、約3気圧(304 kPa)〜約30気圧(3040 kPa)(たとえば、約3気圧以下、または約4気圧、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより高いか、または約30気圧以上)の圧力にて、膨張したバルーンカテーテルのサイズは、非血管内腔直径(すなわち、拡張されていない内腔)に対する膨張したバルーン直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.2〜約15、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上などの任意の好適な比であるようにすることができる。様々な実施態様では、バルーンカテーテルは、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.2〜約15、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上である、拡張されていない非血管内腔直径に対する公称膨張バルーンカテーテル直径(たとえば、カテーテルに付随するラベル上に現れてもよい公称膨張直径)の比を有することができる。
1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する。
1つの実施態様では、バルーンは、引き抜き後に初期薬物負荷の70%以下の残留薬物量をその上に有する。
1つの実施態様では、1種以上の添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比は、約0.05〜約20、約0.1〜約10、約0.1〜約5、約0.5〜約8、約0.5〜約3、約2〜約6、または約0.05以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20以上である。
1つの実施態様では、初期薬物負荷は、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラム、または約2〜約6マイクログラム、または約1マイクログラム以下、または約2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム以上の疎水性治療剤である。残留薬物量は、初期薬物負荷の70%以下であり得る。
添加剤
本発明の実施態様の添加剤は、2つの部分を有する。1つの部分は親水性部分であり、他の部分は薬物親和性部分である。薬物親和性部分は、疎水性部分であり、および/または、水素結合および/またはファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する。添加剤の薬物親和性部分は、ラパマイシンまたはパクリタキセルなどの親油性薬物に結合し得る。親水性部分は、拡散を促進し、薬物の組織への浸透を増加させる。それは、疎水性薬物分子が相互に、そして装置に、凝集するのを防止することによって、標的部位に展開中の医療デバイスからの薬物の迅速な移動を促進することができ、間質腔における薬物溶解性を増加させ、および/または標的組織の細胞膜の脂質二重層への極性頭部基を介した薬物管腔(drug lumen)を促進させる。本発明の実施態様の添加剤は、標的部位にデバイスを展開する前のデバイス表面からの薬物の早すぎる放出を防止するとともに、展開中にデバイス表面からの薬物の迅速な放出および標的組織による取り込みを促進する(薬物が高親和性である組織との薬物接触を促進することによる)ために一緒に機能する2つの部分を有する。
本発明の実施態様では、治療剤は、医療デバイスが組織と接触した後、迅速に放出され、容易に吸収される。たとえば、本発明のデバイスの特定の実施態様は、非血管組織中でのバルーン拡張中に高薬物濃度での短時間の直接的な圧力接触によって非血管組織に親油性の抗増殖薬(パクリタキセルまたはラパマイシンなど)を送達する、薬物コーティングされたバルーンカテーテルを含む。親油性薬物は、たとえば、送達部位の標的組織に保持され、過形成および再狭窄を阻害するが、上皮化を可能にする。これらの実施態様では、本発明のコーティング製剤は、展開中の、バルーン表面からの薬物の迅速な放出および標的組織への薬物の移動を容易にするのみならず、標的部位に到達する前に蛇行する組織構造を通って輸送中に薬物がデバイスから拡散し、薬物コーティングが押されて内腔の表面と直接接触する前の、バルーン膨張の初期段階の間にデバイスが爆発するのを防止する。
特定の実施態様による添加剤は、薬物親和性部分および親水性部分を有する。薬物親和性部分は、疎水性部分であり、および/または、水素結合および/またはファンデルワールス相互作用によって治療剤に対して親和性を有する。薬物親和性部分は、特に、ベンゼン、トルエン、およびアルカンなどの脂肪族および芳香族有機炭化水素化合物を含み得る。これらの部分は水溶性ではない。それらは、構造類似性を共有する疎水性薬物と細胞膜の脂質の両方に結合することができる。それらは、共有結合したヨウ素を有さない。薬物親和性部分は、薬物およびそれ自体との水素結合を形成し得る官能基を含み得る。親水性部分として、特に、ヒドロキシル基、アミン基、アミド基、カルボニル基、カルボン酸および無水物、酸化エチル、エチルグリコール、ポリエチレングリコール、アスコルビン酸、アミノ酸、アミノアルコール、グルコース、スクロース、ソルビタン、グリセロール、ポリアルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機塩およびそれらの置換された分子が挙げられる。1つ以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、酸基、アミド基またはアミン基は、たとえば、水素結合した水分子を極性頭部基および細胞膜の表面タンパク質に容易に置換し、疎水性薬物と細胞膜脂質との間のこの障壁を除去するように機能し得るので、有利であり得る。これらの部分は、水および極性溶媒に溶解することができる。様々な実施態様では、これらの添加剤は、油、脂質、またはポリマーを含まない。様々な実施態様では、治療剤は、ミセルまたはリポソームに封入されていないか、またはポリマー粒子に封入されていない。本発明の実施態様の添加剤は、薬物を結合し、展開中および標的組織内への医療デバイスからのその迅速な移動を容易にするための成分を有する。
本発明の実施態様における添加剤は、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル部分を有する界面活性剤および化合物である。界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤を含む。つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル部分を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸および無水物、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、糖、グルコース、スクロース、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、およびそれらの置換分子から選択される。
当技術分野で周知のように、用語「親水性」および「疎水性」は相対的な用語である。本発明の例示的な実施態様において添加剤として機能するために、化合物は、極性または荷電した親水性部分ならびに非極性の疎水性(親油性)部分を含む。
薬学的化合物の相対的な親水性および疎水性を特徴付けるために薬用化学において一般的に使用される実験的パラメーターは、分配係数P、すなわち、2つの非混和性溶媒の混合物の2相における非イオン化化合物の濃度比、P=([溶質]オクタノール/[溶質]水)である。より高いlogPを有する化合物はより疎水性であり、より低いlogPを有する化合物はより親水性である。リピンスキーの法則は、5以下のlogP を有する医薬品化合物は、典型的にはより膜透過性であることを示唆している。本発明の特定の実施態様では、たとえば、添加剤は、製剤される薬物のlogP未満のlogPを有する(たとえば、パクリタキセルのlogPは7.4である)。薬物と添加剤とのより大きなlogP差は、薬物の相分離を容易にすることができる。たとえば、介入の部位における短期間の展開中に、添加剤は、添加剤のlogPが薬物のlogPよりはるかに低い場合、そうでなければ薬物が強固に付着する可能性があるデバイスの表面からの水性環境における薬物の放出を促進し、それによって組織への薬物送達を促進することができる。本発明の特定の実施態様では、添加剤のlogPは負である。他の実施態様では、添加剤のlogPは、薬物のlogP未満である。化合物のオクタノール-水 分配係数PまたはlogPは、相対的親水性および疎水性の測定として有用であるが、それは、本発明の実施態様で使用するのに適した添加剤を定義するのに有用であり得る大まかな指針にすぎない。
本発明の実施態様で使用することができる好適な添加剤として、有機および無機医薬レシピエント(recipients)、天然産物およびその誘導体(糖、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、および脂肪酸など)、低分子量オリゴマー、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、およびイオン性)、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明において有用な添加剤の以下の詳細なリストは、例示のみを目的として提供されており、包括的なものではない。多くの他の添加剤が本発明の目的に有用であり得る。
界面活性剤
界面活性剤は、医薬組成物における使用に適した任意の界面活性剤であり得る。このような界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性イオン性または非イオン性であり得る。界面活性剤の混合物も、界面活性剤と他の添加剤との組み合わせも、本発明の範囲内である。界面活性剤は、脂質構造の一部を形成するために細胞膜の脂質二重層に直接挿入し得る脂肪酸などの1つ以上の長い脂肪族鎖を有することが多く、界面活性剤の他の成分は、脂質構造を緩め、薬剤の浸透および吸収を高める。造影剤イオプロミドは、これらの特性を有していない。
界面活性剤の相対的な親水性および疎水性を特徴付けるために一般に使用される経験的パラメータは、親水性-親油性バランス(HLB値)である。より低いHLB値を有する界面活性剤は、より疎水性であり、より高いHLB値を有する界面活性剤は、より親水性であり、より高い水溶性を有する。大まかな指針としてHLB値を使用すると、親水性界面活性剤は、一般に、約10を超えるHLB値を有する化合物、ならびにアニオン性、カチオン性またはHLBスケールが、一般に適用されない両性イオン化合物であると考えられる。同様に、親水性界面活性剤は、約10未満のHLB値を有する化合物である。本発明の特定の実施態様では、増加した親水性は、デバイスの表面からの疎水性薬物の放出を促進し得るので、より高いHLB値が利用される。1つの実施態様では、界面活性剤添加剤のHLBは、10より高い。もう1つの実施態様では、添加剤のHLBは、14より高い。あるいは、より低いHLBを有する界面活性剤を利用して、たとえば、親水性の高い添加剤を有する薬物層上のトップコート中などの標的部位において、デバイス展開前の薬物損失を防止することができる。
界面活性剤のHLB値は、たとえば、工業用、製薬用および化粧品用のエマルションの製剤化を可能にするために一般的に使用される、大まかな指針に過ぎないことを理解すべきである。いくつかのポリエトキシル化界面活性剤を含む多くの重要な界面活性剤について、HLB値を決定するために選択された経験的方法に応じて、HLB値が、約8HLB単位だけ異なることが報告されている(Schott、J. Pharm. Sciences、79(1)、87-88(1990))。これらの固有の難点に留意して、HLB値を目安として用いて、本明細書に記載されているように、本発明の使用形態に適した親水性または疎水性を有する界面活性剤を同定することができる。
PEG-脂肪酸およびPEG-脂肪酸モノおよびジエステル
ポリエチレングリコール(PEG)自体は界面活性剤として機能しないが、さまざまなPEG-脂肪酸エステルは有用な界面活性剤特性を有する。PEG-脂肪酸モノエステルのうち、ラウリン酸、オレイン酸、およびステアリン酸のエステルは、本発明の実施態様において最も有用である。親水性界面活性剤として、ラウリン酸、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレインPEG-8酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20 およびオレイン酸PEG-20が挙げられる。HLB値は、4〜20の範囲である。
ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルもまた、本発明の実施態様の組成物における界面活性剤としての使用に適している。親水性界面活性剤として、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32およびジオレイン酸PEG-32が挙げられる。HLB値は、5〜15の範囲である。
一般に、本発明の実施態様では、2つ以上の市販の界面活性剤の混合物ならびに界面活性剤と他の添加剤または添加剤との混合物などの界面活性剤の混合物も有用である。いくつかのPEG-脂肪酸エステルは、混合物またはモノ-およびジ-エステルとして市販されている。
ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル
親水性界面活性剤は、ラウリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸PEG-30グリセリル、ラウリン酸PEG-40グリセリル、オレイン酸PEG-20グリセリル、およびオレイン酸PEG-30グリセリルである。
アルコール-油エステル交換生成物
様々な疎水性度または親水性度の界面活性剤の多くは、アルコールまたはポリアルコールと様々な天然および/または水素化油との反応によって製造され得る。最も一般的には、使用される油は、ヒマシ油または水素化ヒマシ油、またはコーン油、オリーブ油、ピーナッツ油、パーム核油、アプリコット核油、またはアーモンド油などの食用植物油である。アルコールとして、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、およびペンタエリスリトールが挙げられる。これらのアルコール-油エステル交換界面活性剤のうち、親水性界面活性剤は、PEG-35ヒマシ油(Incrocas-35)、PEG-40水素化ヒマシ油(Cremophor RH 40)、トリオレイン酸PEG-25(TAGAT.RTM. TO)、PEG-60コーングリセリド(CrovoI M70)、PEG-60アーモンド油(Crovol A70)、PEG-40パーム核油(Crovol PK70)、PEG-50ヒマシ油(Emalex C-50)、PEG-50水素化ヒマシ油(Emalex HC-50)、PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Labrasol)、およびPEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Softigen 767)である。たとえば、この種類の疎水性界面活性剤として、PEG-5水素化ヒマシ油、PEG-7水素化ヒマシ油、PEG-9水素化ヒマシ油、PEG-6コーン油(Labrafil.RTM. M 2125 CS)、PEG-6アーモンド油(Labrafil.RTM. M 1966 CS)、PEG-6アプリコット核油(Labrafil.RTM. M 1944 CS)、PEG-6オリーブ油(Labrafil.RTM. M 1980 CS)、PEG-6ピーナッツ油(Labrafil.RTM. M 1969 CS)、PEG-6水素化パーム核油(Labrafil.RTM. M 2130 BS)、PEG-6パーム核油(Labrafil.RTM. M 2130 CS)、PEG-6 トリオレイン(Labrafil.RTM.b M 2735 CS)、PEG-8コーン油(Labrafil.RTM. WL 2609 BS)、PEG-20コーングリセリド(Crovol M40)、およびPEG-20アーモンドグリセリド(Crovol A40)が挙げられる。
ポリグリセリル脂肪酸
脂肪酸のポリグリセロールエステルもまた、本発明の実施態様での使用に適した界面活性剤である。ポリグリセリル脂肪酸エステルのうち、疎水性界面活性剤として、オレイン酸ポリグリセリル(Plurol Oleique)、ポリグリセリル-2ジオレイン酸(Nikkol DGDO)、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリンポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、およびリノール酸ポリグリセリルが挙げられる。親水性界面活性剤として、ラウリン酸ポリグリセリル-10(Nikkol Decaglyn 1-L)、オレイン酸ポリグリセリル-10(Nikkol Decaglyn 1-O)、およびモノ、ジオレイン酸ポリグリセリル-10(CaproI.RTM. PEG 860)、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6が挙げられる。ポリリシノール酸ポリグリセリル(Polymuls)もまた、界面活性剤である。
プロピレングリコール脂肪酸エステル
プロピレングリコールおよび脂肪酸のエステルは、本発明の実施態様での使用に適した界面活性剤である。この界面活性剤の種類では、疎水性界面活性剤として、モノラウリン酸プロピレングリコール(Lauroglycol FCC)、リシノール酸プロピレングリコール(Propymuls)、モノオレイン酸プロピレングリコール(Myverol P-06)、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール(Captex.RTM. 200)、およびジオクタン酸プロピレングリコール(Captex.RTM. 800)が挙げられる。
ステロールおよびステロール誘導体
ステロールおよびステロールの誘導体は、本発明の実施態様での使用に適した界面活性剤である。誘導体として、ポリエチレングリコール誘導体が挙げられる。この種類の界面活性剤は、PEG-24コレステロールエール(Solulan C-24)である。
ポリエチレングリコール ソルビタン脂肪酸エステル
様々なPEG-ソルビタン脂肪酸が入手可能であり、本発明の実施態様における界面活性剤としての使用に適している。PEG-ソルビタン脂肪酸エステルのうち、界面活性剤として、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン(Tween-20)、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン(Tween-40)、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン(Tween-60)、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン(Tween-80)が挙げられる。いくつかの実施態様では、ラウリン酸エステルは、オレイン酸エステルと比較して短い脂質鎖を有し、薬物吸収を増加させるので、利用される。
ポリエチレングリコールアルキルエーテル
本発明の実施態様で使用するのに適した界面活性剤は、ポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールのエーテルである。エーテルとして、PEG-3オレイルエーテル(Volpo 3)およびPEG-4ラウリルエーテル(Brij 30)が挙げられる。
糖およびその誘導体
糖誘導体は、本発明の実施態様で使用するのに適した界面活性剤である。この種類の界面活性剤として、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、およびオクチル-β-D-チオグルコピラノシドが挙げられる。
ポリエチレングリコールアルキルフェノール
PEG-10-100ノニルフェノールおよびPEG-15-100オクチルフェノールエーテル、チロキサポール、オクトキシノール、ノノキノールなどのいくつかのPEG-アルキルフェノール界面活性剤が利用可能であり、本発明の実施態様での使用に適している。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン(POE-POP)ブロックコポリマー
POE-POPブロックコポリマーは、ポリマー界面活性剤の独特の種類である。水性POEおよび疎水POP部分が明確に定められた比率および位置にある、この界面活性剤の独特な構造は、本発明の実施態様での使用に適した様々な界面活性剤を提供する。これらの界面活性剤は、Synperonic PEシリーズ(ICI);Pluronic.RTM. series(BASF)、Emkalyx、Lutrol(BASF)、Supronic、Monolan、Pluracare、およびPlurodacなどの様々な商品名で入手可能である。これらのポリマーの総称は「ポロキサマー」(CAS 9003-11-6)である。これらのポリマーは、式:HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aH[式中、「a」および「b」はそれぞれポリオキシエチレンユニットおよびポリオキシプロピレンユニットの数を示す]を有する。
この種類の親水性界面活性剤として、ポロキサマー 108、188、217、238、288、338、および407が挙げられる。この種類の疎水性界面活性剤として、ポロキサマー 124、182、183、212、331、および335が挙げられる。
ソルビタン脂肪酸エステル
脂肪酸のソルビタンエステルは、本発明の実施態様で使用するのに適した界面活性剤である。これらのエステルのうち、疎水性界面活性剤として、モノラウリン酸ソルビタン(Arlacel 20)、モノパルミチン酸ソルビタン(Span-40)、およびモノオレイン酸ソルビタン(Span-80)、モノステアリン酸ソルビタンが挙げられる。
ビタミンC(ビタミンC活性を有する)の両親媒性誘導体であるモノパルミチン酸ソルビタンは、可溶化システムにおいて2つの重要な機能を果たすことができる。ビタミンC(ビタミンC活性を有する)の両親媒性誘導体であるモノパルミチン酸ソルビタンは、可溶化システムにおいて2つの重要な機能を果たすことができる。第1に、それは、微小環境を調節することができる有効な極性基を有する。これらの極性基は、最も水溶性の高い有機固体化合物の1つであるビタミンCそれ自体(アスコルビン酸)と同じ基である:アスコルビン酸は、水中で約30重量/重量%まで可溶性である(たとえば、塩化ナトリウムの溶解度に非常に近い)。そして、第2に、パルミチン酸アスコルビルのフラクションを、パルミチン酸アスコルビルナトリムなどのより可溶性の塩に変換するようにpHが上昇するとき。
イオン性界面活性剤
本発明の実施態様で使用するのに適した親水性界面活性剤は、カチオン性、アニオン性および両性イオン界面活性剤を含む、イオン性界面活性剤である。イオン界面活性剤として、第四級アンモニウム塩、脂肪酸塩および胆汁塩が挙げられる。詳しくは、イオン性界面活性剤として、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ドセシルトリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、塩化エドロホニウム、臭化ドミフェン、スルホン酸コハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、コール酸ナトリウムおよびタウロコール酸ナトリウムが挙げられる。それらは、有機溶媒(たとえば、エタノール、アセトンおよびトルエン)および水の両方に溶解され得る。これは、製造およびコーティングプロセスを簡素化し、良好な接着特性を有するので、医療デバイスコーティングにとって特に有用である。水不溶性薬物は、一般に、有機溶媒に溶解される。
本明細書に記載の界面活性剤のいくつかは、加熱下で非常に安定である。それらはエチレンオキシド滅菌プロセスに耐える。それらは、滅菌プロセスの下でパクリタキセルまたはラパマイシンのような薬物と反応しない。ヒドロキシル基、エステル基、アミド基は、薬物と反応しにくいので利用されるが、アミン基および酸基は、滅菌中にパクリタキセルまたはラパマイシンと反応することが多い。さらに、界面活性剤添加剤は、コーティング層の完全性および品質を改善し、取り扱い中に粒子が脱落しないようにする。本明細書に記載された界面活性剤がパクリタキセルとともに製剤される場合、実験的に、デバイス送達プロセス中に早期放出から薬物を保護し、標的部位における0.2〜10分間の非常に短い展開時間の間のパクリタキセルの迅速な放出および溶出を促進する。標的部位における組織による薬物吸収は、実験的に、予想外に高い。
1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する化合物
1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する化合物として、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩(たとえば、Labrasol(登録商標))、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレインおよびモノオレインが挙げられる。
1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する化合物として、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、および無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸塩、硫酸糖、酸化エチル、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、リン酸塩、硫酸塩、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールおよび有機酸の組合せ、およびそれらの置換分子が挙げられる。5,000-10,000未満の分子量を有する、1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する親水性化合物は、特定の実施態様において利用される。他の実施態様では、1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する添加剤の分子量は、1000〜5000未満、または750〜1000未満、または750未満である。これらの実施態様では、添加剤の分子量は、送達される薬物の分子量よりも小さくあるべきである。さらに、80未満の分子量を有する分子が非常に容易に蒸発し、医療デバイスのコーティング中に留まることがないので、添加剤の分子量は、80より高いことが好ましい。小分子は、迅速に拡散し得る。それらは、送達バルーンから容易に解放され、薬物の放出を促進し、薬物が内腔の組織に結合するときに薬物を離れて拡散することができる。
特定の実施態様では、4つより多いヒドロキシル基を有する添加剤が、たとえば、高分子量添加剤の場合に利用される。大きい分子はゆっくりと拡散する。添加剤または化学的化合物の分子量が高い場合、たとえば、分子量が800超え、1000超え、1200超え、1500超え、または2000超えの場合、大きな分子は、医療デバイスの表面からあまりにもゆっくりと溶出するので、2分以内に薬物を放出できない。これらの大きな分子が4つ以上のヒドロキシル基を含む場合、それらは増加した親水性特性を有し、このことが、比較的大きい分子が薬物を迅速に放出するために必要である。増加した親水性は、バルーンからコーティングが溶出するのを補助し、薬物の放出を促進し、水障壁および脂質二重層の極性頭部基を通って組織を貫通する薬物移動を改善または促進する。1つの実施態様では、ヒドロキシル基は、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの水不溶性薬物と反応する可能性は低いので、親水性部分として利用される。いくつかの実施態様では、4つより多いヒドロキシル基を有する化合物は、120℃以下の融点を有する。いくつかの実施態様では、4つより多いヒドロキシル基を有する化合物は、立体配置においてすべて分子の一方の側にある3つの隣接するヒドロキシル基を有する。たとえば、ソルビトールおよびキシリトールは、立体配置においてすべて分子の一方の側にある3つの隣接するヒドロキシル基を有するが、ガラクシトールは有さない。この差は、融点などの異性体の物理的特性に影響を与える。3つの隣接するヒドロキシル基の立体配置は薬物結合を増強し得る。これにより、水不溶性薬物と親水性添加剤との親和性の改善、および薬物の組織取り込みおよび吸収の改善がもたらされる。
本明細書に記載の1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物のいくつかは、加熱下で非常に安定である。それらはエチレンオキシド滅菌プロセスに耐える。それらは、滅菌中に水不溶性薬物パクリタキセルまたはラパマイシンと反応しない。一方、L-アスコルビン酸およびその塩およびジエタノールアミンは、必ずしもこのような滅菌プロセスに耐えるわけではなく、かつ、パクリタキセルと反応する。したがって、L-アスコルビン酸およびジエタノールアミンに対しては、異なる滅菌方法が利用される。たとえば、ヒドロキシル、エステル、およびアミド基は、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの治療剤と反応しにくいので利用される。アミンおよび酸基はパクリタキセルと反応することがあり、たとえば、実験的に、安息香酸、ゲンチシン酸、ジエタノールアミンおよびアスコルビン酸は、エチレンオキシド滅菌、加熱および熟成プロセスの下で安定ではなく、パクリタキセルと反応した。親水性小分子が薬物をあまりにも容易に放出することがあるので、本明細書に記載の化合物をパクリタキセルと製剤する場合、最上層は、標的部位への展開前のデバイス送達プロセス中の早期の薬物損失を防止するために有利であり得る。本明細書に記載の化合物は、標的部位での展開中にバルーンから薬剤を迅速に溶出する。驚くべきことに、コーティングがこれらの添加剤を含有する場合、デバイスの標的部位への移動の間にいくらかの薬物が失われても、たとえば、リボン酸ラクトンおよびグルコノラクトンなどの添加剤ヒドロキシラクトンを用いて、わずか0.2〜10分の展開後の、組織による実験的な薬物吸収は、予想外に高い。
脂溶性ビタミンおよびその塩
ビタミンA、D、EおよびKは、その様々な形態およびプロビタミン形態の多くが脂溶性ビタミンとみなされ、これらに加えて、多数の他のビタミンおよびビタミン源または近縁のものも脂溶性であり、極性基を有し、比較的高いオクタノール-水分配係数を有する。明らかに、このような化合物の一般的なクラスは、安全な使用の履歴およびリスクに対する利益の比が高く、それらを本発明の実施態様における添加剤として有用にする。
脂溶性ビタミン誘導体および/または供給源の以下の例もまた、添加剤として有用である:α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、酢酸トコフェロール、エルゴステロール、1-α- ヒドロキシコレカルシフェロール、ビタミンD2、ビタミンD3、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、ビタミンA、フルスルチアミン、メチロールリボフラビン、オクトチアミン、プロスチアミン、リボフラビン、ビンチアモール、ジヒドロビタミンK1、メナジオールジアセテート、メナジオールジブチレート、メナジオールジスルフェート、メナジオール、ビタミンK1、ビタミンK1オキシド、ビタミンK2、およびビタミンK-S(II)。葉酸もこのタイプのものであり、生理学的pHでは水溶性であるが、遊離酸の形態で製剤され得る。本発明の実施態様において有用な脂溶性ビタミンの他の誘導体は、親水性分子との周知の化学反応を介して容易に得ることができる。
水溶性ビタミンおよびその両親媒性誘導体
ビタミンB、C、U、パントテン酸、葉酸およびメナジオン関連ビタミン/プロビタミンのいくつかは、様々な形態の多くで水溶性ビタミンであると考えられている。これらはまた、疎水部分または多価イオンと共役または錯化して、比較的高いオクタノール-水分配係数および極性基を有する両親媒性形態にすることができる。また、そのような化合物は、毒性が低く、リスクに対する有益比が高く、そのために、本発明の実施態様における添加剤として有用である。これらの塩もまた、本発明の添加剤として有用であり得る。水溶性ビタミンおよび誘導体の例としては、アセチアミン、ベンホチアミン、パントテン酸、セトチアミン、シクロチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール5-ホスフェート、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンUが挙げられるが、これらに限定されない。同様に、上述の通り、葉酸は、生理的pHを含む広範なpH範囲に渡り、塩として水溶性である。
その中にアミノまたは他の塩基性基が存在する化合物は、疎水性基含有酸、たとえば、脂肪酸(特に、ラウリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、または2-エチルヘキサン酸)、低溶解性アミノ酸、安息香酸、サリチル酸、または酸性の脂溶性ビタミン(リボフラビン等)との単純な酸塩基反応によって、容易に修飾することができる。他の化合物は、かかる酸を、ヒドロキシル基などのビタミン上の別の基と反応させて、エステル結合などの結合を形成することによって、獲得することができる。酸性基を含有する水溶性ビタミンの誘導体は、たとえば、本発明の実施形態において有用な化合物を作成するために、ステアリルアミンまたはリボフラビンなどの疎水性基含有反応物質との反応において発生させることができる。ビタミンCへのパルミチン酸鎖の結合は、パルミチン酸アスコルビルを生じる。
アミノ酸およびその塩
アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびそれらの誘導体は、本発明の実施太陽における他の有用な添加剤である。
その両性イオン性形態の、および/または一価もしくは多価イオンとの塩形態の特定のアミノ酸は、極性基、比較的高いオクタノール水分配係数を有し、本発明の実施態様において有用である。本開示の文脈では、「低溶解性アミノ酸」は、約4%(40mg/ml)未満の非緩衝水中溶解度を有するアミノ酸を意味するように解釈される。これらとしては、シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニンが挙げられる。
アミノ酸二量体、糖共役体、および他の誘導体も、有用である。当該技術分野において周知の単純な反応を通じて、親水性分子は疎水性アミノ酸に結合され、または疎水性分子は親水性アミノ酸に結合されて、本発明の実施態様において有用なさらなる添加剤を作成することができる。
ドーパミン、レボドパ、カルビドパ、およびDOPAなどのカテコールアミンも、添加剤として有用である。
オリゴペプチド、ペプチドおよびタンパク質
疎水性および親水性アミノ酸は、容易に連結されることができ、アミノ酸のさまざまな配列は、薬物による組織の浸透を最大限に促すように試験されることができるため、オリゴペプチドおよびペプチドは、添加剤として有用である。
タンパク質もまた、本発明の実施態様における添加剤として有用である。たとえば、血清アルブミンは、水溶性であり、薬物を結合するための顕著な疎水性部分を含有するため、有用な添加剤である:主に(97%)アルブミンに対して、パクリタキセルは、ヒト静脈内注入後、89%〜98%のタンパク質結合であり、ラパマイシンは、92%のタンパク質結合である。さらに、PBS中のパクリタキセル溶解度は、BSAの添加に伴い20倍超、増大する。アルブミンは、血清中に高濃度で天然に存在し、したがってヒトにおける使用に関して非常に安全である。
他の有用なタンパク質としては、他のアルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、ファービノーゲン(firbinogen)、リパーゼ等が挙げられるが、これらに限定されない。
有機酸およびそのエステルおよび無水物
例は、酢酸および無水物、安息香酸および無水物、ジエチレントリアミペンタアセテート酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物、マレイン酸および無水物、コハク酸および無水物、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸アスパラギン酸、ニコチン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ならびに2-ピロリドンである。
これらのエステルおよび無水物は、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶媒に溶解性である。不水溶性薬物は、これらのエステルおよび無水物と共に有機溶媒中に溶解され、次に医療デバイス上に容易に被覆され、次に高pH条件下で加水分解されることができる。加水分解された無水物またはエステルは、酸またはアルコールであり、これらは水溶性であり、薬物をデバイスから血管壁内へ効果的に運搬することができる。
1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する他の化合物
実施形態による添加剤としては、アミノアルコール、アルコール、アミン、酸、アミド、ならびに環式および直鎖式の脂肪族および芳香族基の双方におけるヒドロキシル酸が挙げられる。例は、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコへプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタンラクトン、グルコン酸ラクトン、マンノラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、プロピル4-ヒドロキシベンゾアート、リジン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、硫酸糖、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖、ガラクトース、グルコース、リボース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、アラビノース、リキソース、フルクトース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上述の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらの誘導体および組み合わせである。
添加剤の組み合わせもまた、本発明の目的のために有用である。
1つの実施態様は、たとえば、界面活性剤を含む第1添加剤と、1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物を含む第2添加剤などの、2つの添加剤の組み合わせまたは混合物を含む。

界面活性剤および小型の水溶性分子(1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物)の組み合わせまたは混合物は、利点を有する。特定の場合には、不水溶性薬物を伴う2つの添加剤の混合物を含む製剤は、いずれかの添加剤を単独で含む混合物よりも優れている。疎水性薬物は、界面活性剤を結合するよりも不良に、水溶性の小分子を大いに結合する。それらはしばしば、小型の水溶性分子から相分離され、これは、準最適な被覆均一性および完全性につながり得る。不水溶性薬物は、界面活性剤のlogPおよび小型の水溶性の分子のlogPの双方よりも高いlogPを有する。しかしながら、界面活性剤のlogPは典型的には、1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物のlogPよりも高い。界面活性剤は、比較的高いlogP(通常、0を超える)を有し、水溶性分子は、低いlogP(通常、0未満)を有する。いくつかの界面活性剤は、本発明の実施形態において添加剤として使用されるとき、不水溶性薬物および医療機器の表面に非常に強力に付着し、その結果、薬物は、標的部位において医療機器の表面から迅速に放出することができない。一方、(1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する)水溶性の小分子のうちのいくつかは、医療機器に非常に不良に付着し、その結果それらは、介入のための標的部位への被覆バルーンカテーテルの通過中、標的部位に到達する前に、例えば、血清中に、薬物を放出する。驚くべきことに、製剤中の小型の親水性分子および界面活性剤の濃度比を調整することによって、発明者は、特定の場合における通過中の被覆安定性、および治療的介入の標的部位において内腔壁の組織に接して膨張および押圧されるときに迅速な薬物放出は、いずれかの添加剤を単独で含む製剤よりも優れていることを見出した。さらに、不水溶性薬物と高度に水溶性の分子との混和性および適合性は、界面活性剤の存在によって改善される。界面活性剤はまた、薬物および小分子に対するその良好な付着によって、被覆均一性および完全性を改善する。界面活性剤の長鎖疎水性部分は、薬物を密接に結合し、一方、界面活性剤の親水性部分は、水溶性の小分子を結合する。
混合物または組み合わせにおける界面活性剤は、本発明の実施態様における使用に関して本明細書に説明される界面活性剤のうちの全てを含む。混合物中の界面活性剤は、PEGソルビタン脂肪酸エステル、PEG ω-3脂肪酸エステルおよびアルコール、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PEGグリセリル脂肪酸エステル、PEG脂肪酸エステル、糖脂肪酸エステル、PEG糖エステル、Tween 20、Tween 40、Tween 60、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オレイルエーテルPEG、ラウロイルエーテルPEG、Tween 20、Tween 40、Tween 60、Tween 80、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシドおよびその誘導体から選択されてもよい。
混合物または組み合わせにおける1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物は、本発明の実施態様における使用に関して本明細書に説明される1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物のうちの全てを含む。混合物中の1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物は、本発明の実施態様のうちの1つにおいて、少なくとも1つのヒドロキシル基を有する。特定の実施態様では、4つを超えるヒドロキシル基が、たとえば、高分子量添加剤の場合において、好ましい。いくつかの実施態様では、4つを超えるヒドロキシル基を有する化合物は120℃未満の融点を有する。大きい分子は、ゆっくりと拡散する。添加剤または化合物の分子量が高い場合、たとえば、分子量が800超、1000超、1200超、1500超、または2000超である場合、大きい分子は、2分以内で薬物を放出するにはあまりにゆっくりと医療機器の表面から溶出することがある。これらの大きい分子が4つを超えるヒドロキシル基を含有する場合、それらは、増大された親水性特性を有し、これは、薬物を素早く放出するために比較的大きい分子に必要である。増大された親水性は、コーティングがバルーンから溶出するのを助け、薬物の放出を加速し、組織に浸入するための水障壁および脂質二重層の極性頭部基を通じた薬物移動を改善するか、または促す。1つの実施態様では、ヒドロキシル基は、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの不水溶性薬物と反応しにくいため、親水性部分として利用される。
混合物中の1つ以上のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物は、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコへプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタンラクトン、グルコン酸ラクトン、マンノラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、プロピル4-ヒドロキシベンゾアート、リジン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、硫酸糖、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖、ガラクトース、グルコース、リボース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、アラビノース、リキソース、フルクトース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、没食子酸カテキン、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上述の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらの誘導体および組み合わせから選択される。
界面活性剤および水溶性の小分子の混合物または組み合わせは、双方の添加剤の利点を付与する。不水溶性薬物は、高度に水溶性の化合物との不良な適合性を有することが多く、界面活性剤は、適合性を改善する。界面活性剤はまた、コーティングの品質、均一性、および完全性を改善し、粒子は、取扱い中にバルーンから脱落しない。界面活性剤は、標的部位への通過中の薬物損失を低減する。水溶性化合物は、バルーンからの薬物の放出および組織内への薬物の吸収を改善する。実験的に、組み合わせは、通過中の薬物放出の予防、および非常に短時間の0.2〜2分の展開後の組織内での高い薬物レベルの達成に、驚く程に効果的であった。さらに、動物実験では、それは、狭窄および後の内腔損失を効果的に低減した。
界面活性剤および水溶性の小分子の混合物または組み合わせのうちのいくつかは、加熱下で非常に安定である。それらは、酸化エチレン殺菌プロセスに耐え、また殺菌中に不水溶性薬物パクリタキセルまたはラパマイシンと反応しない。1つの実施態様では、ヒドロキシル、エステル、アミド基は、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの治療剤と反応しにくいため、利用される。場合により、アミンおよび酸性基は、パクリタキセルと反応し、酸化エチレン殺菌、加熱、および熟成下で安定ではない。本明細書に説明される混合物または組み合わせをパクリタキセルと製剤する場合、最上層は、デバイス中の早期の薬物損失から薬物層を保護するために、有利であり得る。
添加剤の例として、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリンPEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリンPEGソルビタン、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシルβ-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノニルβ-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン(アミノ酸)、セトチアミン、シクロチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸およびその塩、ピリドキサール5-ホスフェート、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、メナジオン二亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU(ビタミン類);アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、イムノグロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノーゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドセシルトリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコム酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、酢酸リジン、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、没食子酸カテキン、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、いずれかの有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらの誘導体および組み合わせが挙げられる。添加剤の例として、1つ以上のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物が挙げられる。これらの添加剤のうちのいくつかは、水溶性および有機溶媒溶解性の両方である。それらは、良好な付着特性を有し、バルーンカテーテルなどのポリアミド医療デバイスの表面に付着する。それらはしたがって、本発明の実施態様の付着層、最上層、および/または薬物層に使用することができる。芳香族および脂肪族基は、コーティング溶液中での不水溶性薬物の溶解度を増大させ、アルコールおよび酸の極性基は、組織の薬物浸透を促進する。
本発明の実施態様による他の添加剤として、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシル酸、ヒドロキシルエステル、およびヒドロキシルアミドが挙げられる。例は、グルコノラクトン、D-グルコヘプトノ-1,4-ラクトン、グルコオクタンラクトン、グルコン酸ラクトン、マンノラクトン、エリトロン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、グルクロン酸、グルコン酸、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、乳酸、アセトアミノフェン、バニリン酸、シナピン酸、ヒドロキシ安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびそれらの誘導体である。
構造的な観点から、これらの添加剤は、構造的類似性を共有し、不水溶性薬物(パクリタキセルおよびラパマイシン等)に適合する。それらは、芳香族または脂肪族構造におけるC=C、C=N、C=Oなどの二重結合を含有することが多い。これらの添加剤はまた、アミン、アルコール、エステル、アミド、無水物、カルボン酸、および/またはヒドロキシル基を含有する。それらは、薬物と水素結合および/またはファンデルワールス相互作用を形成することができる。それらはまた、コーティング内の最上層において有用である。たとえば、1つ以上のヒドロキシル、カルボキシル、またはアミン基を含有する化合物は、デバイス表面からの薬物の放出を促し、極性頭部基および細胞膜の表面タンパク質に隣接する水を容易に動かし、またしたがって、疎水性薬物の透過性に対するこの障壁を除去し得るため、添加剤として特に有用である。それらは、バルーンから、それらが非常に高い親和性を有する細胞膜の脂質層および組織への疎水性薬物の移動を促進する。それらはまた、たとえば、バルーン血管形成術またはステント拡大によって損傷された非血管組織の間質腔などの、より水性の環境内へのバルーンからの薬物の移動を運搬または促進することができる。ポリグリセリル脂肪エステル、脂肪酸のアスコルビン酸エステル、糖エステル、アルコール、および脂肪酸のエーテルなどの添加剤は、標的組織膜の脂質構造内に統合され得る脂肪鎖を有し、薬物を脂質構造に運搬する。アミノ酸、ビタミン、および有機酸のうちのいくつかは、芳香族C=N基、ならびにそれらの構造に対するアミノ、ヒドロキシル、およびカルボキシル構成要素を有する。それらは、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの疎水性薬物と結合または錯体化することができる構造部分を有し、また、疎水性薬物と細胞膜の脂質構造との間の障壁を除去することによって組織浸入を促す構造部分も有する。
たとえば、イソノニルフェニルポリグリシドール(Olin-10GおよびSurfactant-10G)、モノオレイン酸PEGグリセリル、モノラウリン酸ソルビタン(Arlacel 20)、モノパルミチン酸ソルビタン(Span-40)、モノオレイン酸ソルビタン(Span-80)、モノステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、およびステアリン酸ポリグリセリル-10は全て、4つを超えるヒドロキシル基をその親水性部分に有する。これらのヒドロキシル基は、血管壁に対して非常に良好な親和性を有し、水素結合した水分子を動かすことができる。同時に、それらは、脂肪酸、アルコール、エーテル、およびエステルの長鎖を有し、それは、疎水性薬物と錯体化され得、かつ細胞膜の脂質構造内に統合されて脂質構造の一部分を形成し得る。標的細胞の脂質膜のこの変形または緩みは、組織内への疎水性薬物の浸透をさらに促進することができる。
別の例として、L-アスコルビン酸、チアミン、マレイン酸、ナイアシンアミド、および2-ピロリドン-5-カルボン酸は全て、非常に高い水およびエタノール溶解度、ならびに低分子量および小型の大きさを有する。それらはまた、芳香族C=N、アミノ、ヒドロキシル、およびカルボキシル基を含む、構造構成要素を有する。これらの構造は、パクリタキセルおよびラパマイシンとの非常に良好な適合性を有し、水中におけるこれらの不水溶性薬物の溶解度を増大させ、組織内へのその吸収を強化することができる。しかしながら、それらは、医療デバイスの表面に対して不良な付着を有することが多い。したがって、それらは好ましくは、薬物吸収を強化するのに有用な薬物層および最上層内の他の添加剤と組み合わせて使用される。ビタミンD2およびD3は、特にパクリタキセルと組み合わせて使用されるとき、それ自身が抗再狭窄効果を有し、血栓症を低減するため、特に有用である。
本発明の実施態様では、添加剤は、水性溶媒に溶解性であり、また有機溶媒に溶解性である。十分な親水性部分を欠き、水性溶媒中で不溶性である染料スーダンレッドなどの大いに疎水性の化合物は、これらの実施態様における添加剤として有用ではない。スーダンレッドはまた、遺伝毒性でもある。
1つの実施態様では、医療デバイスの表面に塗布される少なくとも1つの治療剤の濃度密度は、約1〜20 μg/mm2、または約2〜6 μg/mm2、または約0.5マイクログラム/mm2以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム/mm2以上である。1つの実施態様では、医療デバイスの表面に塗布される少なくとも1つの治療剤の濃度は、約0.5〜20 μg/mm2、または約2〜6 μg/mm2、または約0.5マイクログラム/mm2以下、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18未満か、等しいか、またはより大きいか、または約20マイクログラム/mm2以上である。本発明の実施態様におけるコーティング層中の添加剤の薬物に対する重量比は、約20〜0.05、約10〜0.1、または約5〜0.15である。
コーティング層中の治療剤および添加剤の相対的な量は、適用可能な状況に応じて変動してもよい。添加剤の最適な量は、たとえば、選択される特定の治療剤および添加剤、それがミセルを形成する場合には表面修飾剤の臨界ミセル濃度、界面活性剤または添加剤のオクトノール-水分配係数(P)の親水性-親油性バランス(HLB)、添加剤の融点、添加剤および/または治療剤の水溶解度、表面修飾剤の水溶液の表面張力等に依存することができる。
他の考慮事項は、異なる添加剤の特定の割合の選択についてさらに状況を提供するであろう。これらの考慮事項としては、添加剤の生体許容性の程度、および提供される疎水性治療剤の所望の投与量が挙げられる。
治療剤
本発明の実施態様において使用され得る薬物または生物学的に活性な材料は、任意の治療剤または物質であり得る。薬物は、たとえば、分子分布、結晶形態、またはクラスター形態など、さまざまな物理的状態のものであり得る。本発明の実施態様において特に有用な薬物の例は、パクリタキセル、ラパマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ラパコン、ビタミンD2およびD3、ならびにそれらの類似体および誘導体などの、親油性で実質的に不水溶性の薬物である。これらの薬物は、血管系の組織を処置するために使用されるバルーンカテーテル上のコーティングにおける使用に特に好適である。
本発明の実施態様において有用であり得る他の薬物として、グルココルチコイド(たとえば、デキサメタゾン、ベタメタゾン)、ヒルジン、アンギオペプチン、アスピリン、成長因子、アンチセンス剤、抗癌剤、抗増殖剤、オリゴヌクレオチド、ならびにより一般的には、抗血小板剤、抗凝固剤、抗有糸分裂剤、抗酸化剤、代謝拮抗剤、抗走化性薬、および抗炎症剤が挙げられるが、これらに限定されない。
気道、副鼻腔および他の鼻腔に特に適していると考えられるいくつかの薬物は、コルチコステロイド、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルチカゾン、モメタゾン、フロ酸モメタゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、コルチゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、または同種のものである。いくつかの他の好適な薬物は、テルブタリン、アルブテロール、イプラトロピウム、ピルブテロール、エピネフリン、サルメテロール、レバルブテロール、ホルモテロール、または同種のものなどの気管支拡張剤である。
同様に、たとえば、炎症および/または平滑筋細胞もしくは線維芽細胞の増殖を阻害する、ポリヌクレオチド、アンチセンス、RNAi、またはsiRNAも本発明の実施態様において有用である。
抗血小板剤として、アスピリンおよびジピリダモールなどの薬物を挙げることができる。アスピリンは、鎮痛、解熱、抗炎症、および抗血小板薬として分類される。ジピリダモールは、抗血小板特徴を有するという点においてアスピリンに類似した薬物である。ジピリダモールはまた、冠状動脈血管拡張剤として分類される。本発明の実施態様における使用のための抗凝固剤として、ヘパリン、プロタミン、ヒルジン、およびダニ抗凝固タンパク質などの薬物を挙げることができる。抗酸化剤として、プロブコールを挙げることができる。抗増殖剤として、アムロジピンおよびドキサゾシンなどの薬物を挙げることができる。本発明の実施態様において使用され得る抗有糸分裂剤および代謝拮抗剤として、メトトレキサート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、5-フルオロウラシル、アドリアマイシン、およびムタマイシンなどの薬物が挙げられる。本発明の実施態様における使用のための抗生剤として、ペニシリン、セフォキシチン、オキサシリン、トブラマイシン、およびゲンタマイシンが挙げられる。本発明の実施態様における使用に好適な抗酸化剤として、プロブコールが挙げられる。それに加えて、遺伝子もしくは核酸、またはそれらの部分は、本発明の実施態様において治療剤として使用することができる。さらに、トラニラストなどのコラーゲン合成阻害薬は、本発明の実施態様において治療剤として使用することができる。
たとえば、ポルフィマーなどのさまざまなポルフィリン化合物を含む、光力学または放射線療法用の感光剤もまた、本発明の実施態様において薬物として有用である。
本発明の実施態様における使用のための薬物としてはまた、エベロリムス、ソマトスタチン、タクロリムス、ロキシスロマイシン、デュネマイシン(dunaimycin)、アスコマイシン、バフィロマイシン、エリスロマイシン、ミデカマイシン、ジョサマイシン、コンカナマイシン、クラリスロマイシン、トロレアンドマイシン、フォリマイシン、セリバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、アトルバスタチン、プラバスタチン、ピタバスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、エトポシド、テニポシド、ニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、シクロホスファミド、4-ヒドロキシシクロホスファミド、エストラムスチン、メルファラン、イホスファミド、トロホスファミド、クロランブシル、ベンダムスチン、ダカルバジン、ブスルファン、プロカルバジン、トレオスルファン、テモゾロミド、チオテパ、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ダクチノマイシン、メトトレキサート、フルダラビン、フルダラビン-5'-リン酸二水素、クラドリビン、メルカプトプリン、チオグアニン、シタラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カペシタビン、ドセタキセル、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、アムサクリン、イリノテカン、トポテカン、ヒドロキシカルバミド、ミルテホシン、ペントスタチン、アルデスロイキン、トレチノイン、アスパラギナーゼ、ペグアスパラガーゼ、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、ホルメスタン、アミノグルテチミド、アドリアマイシン、アジスロマイシン、スピラマイシン、セファランチン、smc増殖阻害薬-2w、エポチロンAおよびB、ミトキサントロン、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、c-myc-アンチセンス、b-myc-アンチセンス、ベツリン酸、カンプトテシン、ラパコール、β-ラパコン、ポドフィロトキシン、ベツリン、ポドフィリン酸2-エチルヒドラジド、モルグラモスチム(rhuGM-CSF)、ペグインターフェロンa-2b、レノグラスチム(r-HuG-CSF)、フィルグラスチム、マクロゴール、ダカルバジン、バシリキシマブ、ダクリズマブ、セレクチン(サイトカイン拮抗薬)、CETP阻害薬、カドヘリン、サイトカイニン阻害薬、COX-2阻害薬、NFkB、アンギオペプチン、シプロフロキサシン、カンプトテシン、フルロブラスチン(fluoroblastin)、筋細胞の増殖を阻害するモノクローナル抗体、bFGF拮抗薬、プロブコール、プロスタグランジン、1,11-ジメトキシカンチン-6-オン、1-ヒドロキシ-11-メトキシカンチン-6-オン、スコポレチン、コルヒチン、たとえば、ペンタエリトリトールテトラニトラートおよびシンドノエイミン(syndnoeimine)等のNO供与体、S-ニトロソ誘導体、タモキシフェン、スタウロスポリン、β-エストラジオール、a-エストラジオール、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、ホスフェストロール、メドロキシプロゲステロン、シピオン酸エストラジオール、安息香酸エストラジオール、トラニラスト、癌の治療に適用されるカメバカウリンおよび他のテルペノイド、ベラパミル、チロシンキナーゼ阻害薬(チロホスチン)、シクロスポリンA、6-a-ヒドロキシ-パクリタキセル、バッカチン、タキソテールおよび亜酸化炭素(MCS)の他の大環状オリゴマーおよびその誘導体、モフェブタゾン、アセメタシン、ジクロフェナク、ロナゾラク、ダプソン、o-カルバモイルフェノキシ酢酸、リドカイン、ケトプロフェン、メフェナム酸、ピロキシカム、メロキシカム、リン酸クロロキン、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、オーラノフィン、金チオリンゴ酸ナトリウム、オキサセプロール、セレコキシブ、β-シトステリン、アデメチオニン、ミルテカイン、ポリドカノール、ノニバミド、レボメントール、ベンゾカイン、エスシン、エリプチシン、D-24851(Calbiochem)、コルセミド、サイトカラシンA-E、インダノシン、ノコダゾール、S100タンパク質、バシトラシン、ビトロネクチン受容体拮抗薬、アゼラスチン、金属プロテイナーゼ-1および-2のグアニジルシクラーゼ刺激物質組織阻害薬、遊離核酸、ウイルス伝達物質に組み込まれた核酸、DNAおよびRNA断片、プラスミノーゲン活性化因子阻害薬-1、プラスミノーゲン活性化因子阻害薬-2、アンチセンスオリゴヌクレオチド、VEGF阻害薬、IGF-1、たとえば、セファドロキシル、セファゾリン、セファクロル、セフォキシチン、トブラマイシン、ゲンタマイシン等の抗生物質の群に由来する活性薬剤、たとえば、ジクロキサシリン、オキサシリン、スルホンアミド、メトロニダゾール等のペニシリン、たとえば、アルガトロバン、アスピリン、アブシキマブ、合成アンチトロンビン、ビバリルジン、クマジン、エノキサパリン、脱スルホン化およびN-再アセチル化ヘパリン等の抗血栓薬、組織プラスミノーゲン活性化因子、GpIIb/IIIa血小板膜受容体、第Xa因子阻害薬抗体、ヘパリン、ヒルジン、r-ヒルジン、PPACK、プロタミン、プロウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、ワルファリン、ウロキナーゼ、たとえば、ジピラミドール、トラピジル、ニトロプルシド等の血管拡張剤、たとえば、トリアゾロピリミジンおよびセラミン等のPDGF拮抗薬、たとえば、カプトリル、シラザプリル、リシノプリル、エナラプリル、ロサルタン等のACE阻害薬、チオールプロテアーゼ阻害薬、プロスタサイクリン、バピプロスト、インターフェロンα、β、およびγ、ヒスタミン拮抗薬、セロトニン遮断薬、アポトーシス阻害薬、たとえば、p65NF-kBまたはBcl-xLアンチセンスオリゴヌクレオチド等のアポトーシス調節物質、ハロフジノン、ニフェジピン、トラニラスト、モルシドミン、茶ポリフェノール、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、ボスウェル酸およびその誘導体、レフルノミド、アナキンラ、エタネルセプト、スルファサラジン、エトポシド、ジクロキサシリン、テトラサイクリン、トリアムシノロン、ムタマイシン、プロカインアミド、レチノイン酸、キニジン、ジソピラミド、フレカミド(flecamide)、プロパフェノン、ソタロール、アミオダロン、たとえば、ブリオフィリンA、イノトジオール、マキロシドA、グハラキノシド、マンソニン(mansonine)、ストレブロシド、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾン等の天然および合成的に得られるステロイド、たとえば、フェノプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、フェニルブタゾン等の非ステロイド性物質(NSAIDS)、ならびにたとえば、アシクロビル、ガンシクロビル、およびジドブジン等の他の抗ウイルス剤、たとえば、クロトリマゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナイスタチン、テルビナフィン等の抗真菌薬、たとえば、クロロキン、メフロキン、キニーネ、さらにはヒポカエスクリン(hippocaesculin)等の天然テルペノイド等のアンチプロゾアール剤、バーリントゲノール(barringtogenol)-C21-アンゲレート、14-デヒドロアグロスチスタチン、アグロスケリン(agroskerin)、アグロスチスタチン、17-ヒドロキシアグロスチスタチン、オバトジオリド、4,7-オキシシクロアニソメル酸、バッカリノイドB1、B2、B3、およびB7、ツベイモシド、ブルセアノールA、B、およびC、ブルセアンチノシドC、ヤダンジオシドNおよびP、イソデオキシエレファントピン、トメンファントピンAおよびB、コロナリンA、B、C、およびD、ウルソール酸、ヒプタチック酸(hyptatic acid)A、ゼオリン、イソ-イリドゲルマナール、メイテンホリオール、エフサンチン(effusantin)A、エクスシサニンAおよびB、ロンギカウリンB、スクルポネアチンC、カメバウニン(kamebaunin)、ロイカメニンAおよびB、13,18-デヒドロ-6-a-セネシオイロキシカパリン(senecioyloxychaparrin)、タキサマイリンAおよびB、レゲニロール(regenilol)、トリプトリド、さらにはシマリン、アポシマリン、アリストロキン酸、アノプテリン(anopterin)、ヒドロキシアノプテリン(hydroxyanopterin)、アネモニン、プロトアネモニン、ベルベリン、塩化ケリブリン(cheliburin chloride)、シクトキシン、シノコクリン、ボンブレスタイン(bombrestatin)AおよびB、クドライソフラボネイA、クルクミン、ジヒドロニチジン、塩化ニチジン、12-β-ヒドロキシプレグナジエン-3,20-ジオン、ビロボール、ギンコール、ギンコール酸、ヘレナリン、インジシン、インジシン-N-オキシド、ラシオカルピン、イノトジオール、グリコシド1a、ポドフィロトキシン、ジャスチシジンAおよびB、ラレタチン(larreatin)、マロテリン(malloterin)、マロトクロマノール、イソブチリルマロトクロマノール、マキロシドA、マルカンチンA、メイタンシン、リコリジシン(lycoridicin)、マルゲチン(margetine)、パンクラチスタチン、リリオデニン、ビスパルテノリジン(bisparthenolidine)、オキソウシンスニン、アリストラクタム-AII、ビスパルテノリジン(bisparthenolidine)、ペリプロコシドA、グハラキノシド、ウルソール酸、デオキシソロスパミン(deoxypsorospermin)、サイコルビン(psychorubin)、リシンA、サンギナリン、マヌー小麦酸、メチルソルビホリン、スファテリアクロメン(sphatheliachromen)、スチゾフィリン、マンソニン(mansonine)、ストレブロシド、アカゲリン、ジヒドロウサンバレンシエン(dihydrousambarensine)、ヒドロキシウサンバリン、ストリクノペンタミン、ストリクノフィリン、ウサンバリン、ウサンバレンシエン(usambarensine)、ベルベリン、リリオデニン、オキソウシンスニン、ダフノレチン、ラリシレシノール、メトキシラリシレシノール、シリンガレシノール、ウンベリフェロン、アフロモソン(afromoson)、アセチルビスミオンB、デスアセチルビスミオンA、ならびにビスミオンAおよびBが挙げられる。
薬物の組み合わせもまた、本発明の実施態様において使用することができる。組み合わせのうちのいくつかは、パクリタキセルとラパマイシン、パクリタキセルと活性ビタミンD、パクリタキセルとラパコン、ラパマイシンと活性ビタミンD、ラパマイシンとラパコンなど、異なるメカニズムを有するため、相加効果を有する。相加効果ゆえに、薬物用量も低減することができる。これらの組み合わせは、高用量の薬物を使用することによる合併症を低減する可能性がある。
付着層
付着層は、薬物コーティング層の下にある任意的な層であり、医療デバイスの外側表面への薬物コーティング層の付着を改善し、コーティングの完全性を保護する。薬物および添加剤が、医療デバイスに対する付着において異なる場合、付着層は、薬物層中の薬物対添加剤または薬物対薬物の一定の比率、および介入の標的部位における治療的送達を維持するために、薬物層構成要素の損失差(通過中)または溶出(標的部位における)を予防することができる。さらに、付着層は、コーティング層構成要素の放出を促すように機能することができ、該コーティング層構成要素はさもなくば、標的部位における組織との短時間の接触中の溶出にはあまりに強力にデバイスに付着する可能性がある。たとえば、特定の薬物が医療デバイスを密接に結合する場合、デバイス表面に対する薬物の親和性を減少させるために、より親水性の構成要素が付着層に組み込まれる。
上述の通り、付着層は、ポリマーもしくは添加剤またはその両方の混合物を含む。付着層を形成するのに有用ポリマーは、生体適合性であり、身体組織の刺激を回避するポリマーである。付着層を形成するのに有用なポリマーのいくつかの例は、ポリウレタン、シリコーン、およびポリエステル等の生体安定性のポリマーである。付着層を形成するのに有用な他のポリマーとして、医療デバイス上で溶解および重合化することができるポリマーが挙げられる。
本発明の実施態様の付着層において有用なポリマーのいくつかの例として、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、エチレン-1-オレフィンコポリマー、アクリルポリマーおよびコポリマー、塩化ポリビニル、ポリビニルメチルエーテル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、エチレン-メチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル-スチレンコポリマー、ABS樹脂、ナイロン12およびそのブロックコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、レーヨン-トリアセテート、セルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、セロファン、硝酸セルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、キチン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸-ポリエチレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ならびにそれらの混合物およびブロックコポリマーが挙げられる。
医療デバイスは、機械的操作、即ち、拡大および縮小を受けるため、付着層において有用なポリマーの例として、エラストマーポリマー、たとえば、シリコーン(たとえば、ポリシロキサンおよび置換ポリシロキサン)、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリオレフィンエラストマー、およびEPDMゴム等が挙げられる。これらのポリマーの弾性性質に起因して、これらのポリマーを使用する場合、コーティングは、デバイスが力または応力に供されるときに、医療デバイスの表面により良好に付着する。
付着層はまた、デバイスに対するコーティング層の完全性および付着を維持し、通過中の薬物および添加剤構成要素の付着と、治療的介入部位における展開中の迅速な溶出との両方を促すために、前述の添加剤のうちの1つ以上、または他の構成要素を含んでもよい。
最上層
薬物層の完全性をさらに保護するために、任意的な最上層を塗布して、標的部位への蛇行する組織構造を通じた通過中の、またはコーティングが標的組織と直接接触される前のデバイスの初期拡大中の薬物の損失を予防することができる。最上層は、薬物層を保護しながら、体内腔内でゆっくりと放出することができる。最上層は、より疎水性で高分子量の添加剤で構成される場合、よりゆっくりと侵食することになる。界面活性剤は、Tween20およびオレイン酸ポリグリセリル等の長い脂肪鎖を有するより疎水性の構造の例である。高分子量添加剤として、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、およびポリビニルピロリドンが挙げられる。疎水性薬物は、それ自体、最上層構成要素として作用することができる。たとえば、パクリタキセルまたはラパマイシンは、疎水性である。それらは、最上層に使用することができる。一方で、最上層は、あまりにゆっくりと侵食することはできず、または標的部位における展開中に、薬物の放出を実際に減速させることがある。トップコートに有用な他の添加剤として、薬物またはコーティング層と強力に相互作用する添加剤、たとえば、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸プリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸プリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸プリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、ポリグリセリル-10パルミテートPEGソルビタンモノラウレート、PEGソルビタンモノラウレート、PEGソルビタンモノオレエート、PEGソルビタンステアレート、PEGオレイルエーテル、PEGラウレイルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール(monoxynol)、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;酢酸無水物、安息香酸無水物、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ナトリウムピロリドンカルボキシレート、エチレンジアミン四酢酸二無水物、マレイックおよび無水物、コハク酸無水物、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンホチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シクロチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール5-ホスフェート、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、ファービノーゲン(firbinogen)、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ドセシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドセシル硫酸ナトリウム、ジアルキルメチルベンジルアンモニウムクロライド、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコへプトン酸、グルコン酸(glucomic acid)、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタンラクトン、グルコン酸ラクトン、マンノラクトン(mannoic lactone)、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、プロピル4-ヒドロキシベンゾアート、リジン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ならびにそれらの誘導体および組み合わせが挙げられる。
溶媒
コーティング層を調製するための溶媒として、たとえば、以下のうちの1つ以上の任意の組み合わせを挙げることができる:(a)水、(b)アルカン、たとえば、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、よびヘプタンなど、(c)芳香族溶媒、たとえば、ベンゼン、トルエン、およびキシレンなど、(d)アルコール、たとえば、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノール、ジエチルアミド、エチレングリコールモノエチルエーテル、トラスクトール(Trascutol)、ならびにベンジルアルコールなど、(e)エーテル、たとえば、ジオキサン、ジメチルエーテル、およびテトラヒドロフランなど、(f)エステル/アセテート、たとえば、酢酸エチルおよび酢酸イソブチルなど、(g)ケトン、たとえば、アセトン、アセトニトリル、ジエチルケトン、およびメチルエチルケトンなど、ならびに(h)水と有機溶媒との混合物、たとえば、水/エタノール、水/アセトン、水/メタノール、水/テトラヒドロフラン。最上コーティング層における溶媒は、メタノール、エタノール、およびアセトンである。
短鎖アルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒は、これらの有機溶媒は概して、コロイド状凝集体を妨害し、コーティング溶液中の全ての構成要素を共可溶化するため、本発明の実施態様において特に有用な溶媒である。
治療剤および添加剤または添加剤類は、溶媒中で分散されるか、可溶化されるか、ないしは別の方法で混合されることができる。溶媒中の薬物および添加剤の重量%は、0.1〜80重量%、または2〜20重量%の範囲であってよい。
本発明の別の実施態様は、医療デバイス、特には、たとえば、バルーンカテーテルまたはステントを調製するための方法に関する。まず、少なくとも1つの溶媒、少なくとも1つの治療剤、および少なくとも1つの添加剤を含むコーティング溶液または懸濁液を調製する。少なくとも1つの実施態様において、コーティング溶液または懸濁液は、これらの3つの構成要素のみを含む。コーティング溶液中の治療剤の含有量は、溶液の総重量を基準として、0.5〜50重量%であり得る。コーティング溶液中の添加剤の含有量は、溶液の総重量を基準として、約0.1重量%〜約45重量%、約0.2重量%〜約40重量%、約0.3〜約15重量%、または約0.1重量%以下、または約0.2重量%、0.3、0.4、0.5、0.6、0.8、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、35、40未満か、等しいか、またはより大きいか、または約45重量%以上であり得る。使用される溶媒の量は、コーティングのプロセスおよび粘度に依存する。それは、薬物-添加剤コーティングの均一性に影響を及ぼすが、蒸発される。
他の実施態様では、2つ以上の治療剤、および/または2つ以上の添加剤が、コーティング溶液に使用されてもよい。
他の実施態様では、治療剤、添加剤、およびポリマー材料が、たとえば、ステントコーティングにおいて、コーティング溶液に使用されてもよい。コーティング中で、治療剤は、ポリマー粒子内にカプセル化されない。
たとえば鋳造、固定体積液体分配、計量(たとえば、バルーン上の体積に基づいて一定量のコーティング溶液を分配する)、スピニング、噴霧、浸漬(浸すこと)、インクジェット印刷、静電気技術、およびこれらのプロセスの組み合わせなどのさまざまな技術が、コーティング溶液を医療デバイスに塗布するために使用することができる。コーティング溶液の塗布中、バルーンは、少なくとも部分的に膨張させることができる。計量は、リザーバからバルーンの表面(たとえば、少なくとも部分的に膨張したバルーンの表面)に近接したノズルに液体コーティング溶液をポンピングするなど、任意の適切な方法で行うことができる。ノズルはそこから液体を分配することができ、液体は、ノズルへの近接ゆえに、バルーンの外部に直ちに移送されうる(たとえば、ノズルは、ノズルから出る液体が接触し、ノズルから出る液滴を形成する前にバルーンの外部に移動されうるように、バルーンに非常に接近する)。ノズルは、実質的に液体が失われないように、液体をバルーンの外部に分配することができる。バルーンは、ノズルからの液体の分配の間、その長手方向軸の周りを回転されうる。ノズルは、たとえば、バルーンの長手方向軸に平行なバルーンの外側に沿って、分配中に移動することができる。いくつかの実施態様では、バルーン表面の実質的に全てがコーティング溶液で被覆されるように、バルーンは、分配中にその長手方向軸の周りを回転することができ、そしてノズルは、バルーンの長手方向軸に平行に移動することができる(たとえば、旋盤内の回転する木材の円筒状の部分上の木工労働者のチゼルの動きに類似する)。
塗布技術の選択は、主に溶液の粘度および表面張力に依存する。本発明のいくつかの実施態様では、コーティング層の厚さの均一性および医療デバイスに適用される治療剤の濃度を制御することがより容易になるので、計量を利用することができる。
本発明の1つの実施態様では、バルーンを膨張させるか、または部分的に膨張させ、コーティング溶液を計量して、バルーンの長手方向軸に沿って回転させながら膨張させたバルーンに塗布する。次いで、バルーンを乾燥させた後、収縮させ、折り畳み、収納する。
塗布デバイス、治具、および計量技術の実施態様のこの説明は、単に例示的なものであることが理解されるべきである。任意の他の好適な計量または他の技術を、医療デバイスをコーティングするために、特には、バルーンカテーテルのバルーンまたはステント送達システムまたはステントをコーティングするために、使用することができる。
医療デバイスをコーティング溶液で噴霧した後、コーティングされたバルーンは、乾燥に供され、そこで、コーティング溶液中の溶媒は蒸発する。これは、バルーン上に治療剤を含有するコーティングマトリックスを作り出す。乾燥技術の一例は、コーティングバルーンを約20℃以上で約24時間、オーブン内に定置することである。コーティング溶液を乾燥する任意の他の好適な方法を使用することができる。時間、温度および相対湿度は、特定の添加剤および治療剤によって変動してもよい。
任意的な後処理
薬物-添加剤含有層を本発明の特定の実施態様のデバイス上に堆積させた後、コーティングの表面を仕上げるために、ジメチルスルホキシド(DMSO)または他の溶媒が、浸漬または噴霧または他の方法によって塗布されてもよい。DMSOは、薬物を容易に溶解し、膜に容易に浸入し、組織吸収を強化することができる。
本発明の実施態様の医療デバイスは、とりわけ、食道、胃、小腸、および結腸を含む消化管、気管、気管支、細気管支を含む肺気道、洞、胆道、尿路、尿道、尿管、ならびに前立腺尿道および他の内腔などの、任意の適当な内腔の詰まりおよび閉塞を治療するための適用可能性を有することが企図される。それらは、たとえば、バルーンカテーテルまたはステントを用いた、泌尿器管の組織の治療に特に好適である。
本発明のまた別の実施態様は、前立腺を治療する方法に関する。方法は、コーティングを備える医療デバイスを前立腺に挿入することを含む。コーティング層は、治療剤および添加剤を含む。本実施態様では、医療デバイスは、少なくとも1つの膨張可能な部分を有するように構成されうる。このようなデバイスのいくつかの例として、バルーンカテーテル、灌流バルーンカテーテル、遠位有孔薬物注入カテーテル等の注入カテーテル、有孔バルーン、離間ダブルバルーン、多孔性バルーン、および滲出性バルーン、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、自己膨張およびバルーン膨張ステント、ガイドカテーテル、ガイドワイヤ、塞栓保護デバイス、ならびにさまざまな撮像デバイスが挙げられる。
上述の通り、本発明において特に有用な医療デバイスの1つの例は、コーティングバルーンカテーテルである。バルーンカテーテルは、典型的には、小型の収縮されたバルーンの摘まみの付いた、長く狭い中空管を有する。本発明の実施態様では、バルーンは、薬物溶液でコーティングされる。次に、バルーンは、詰まり、閉塞、または治療剤を必要とする他の組織の部位まで非血管内腔狭窄を通って操作される。適切な位置に置かれた後、バルーンは、膨張され、非血管内腔狭窄および/または詰まりもしくは閉塞の壁に接触する。薬物を迅速に送達し、標的組織による吸収を促すことが、本発明の実施態様の目的である。デバイスが標的部位に展開されている間に、可能な限り短時間で薬物を組織に効率的に送達することは、有利である。治療剤は、たとえば、内腔壁などのこのような組織内に、たとえば、約0.1〜30分、または約0.1〜10分、または約0.2〜2分、または約0.1〜1分のバルーン膨張時間で放出され、薬物コーティングが疾患非血管組織と接触するように押圧される。
治療的有効量の薬物が、本発明の実施態様によって、たとえば、前立腺に送達され得ることを考慮すると、ステントの必要性は排除され、それに関連付けられる破砕および液もれという複雑な事態が未然に回避される場合がある。
さらに、バルーンカテーテルは、単独で、またはたとえば、BPHのための前立腺の狭窄および経尿道的切除(TURP)のための直接的な視覚的内部尿道切開術(DVIU)などの非血管を治療するための他の方法と組み合わせて、非血管組織/疾患を治療するために使用することができる。DVIUは、尿道狭窄を開くために使用される手順である。具体的には、DVIUは、尿道内腔の拡張を作り出すために狭窄部を弛緩させる処置である。DVIUは、コールドナイフ(尿道口)またはホットナイフ(電極)を使用して達成することができる。カッターは体内に挿入され、尿道を通って狭窄領域に前進する。弛緩切開が行われた後、本発明の実施態様の被覆されたバルーンを用いたバルーン拡張が行われ得る。さらに、ステント留置は、その後に、または上記のようにコーティングされたバルーン拡張と同時に行われてもよい。TURPの場合、一般に使用される医療機器はホットナイフ(電極)またはレーザーである。いずれの場合も、デバイスが体内に挿入され、尿道を通って狭窄領域に前進する。前立腺組織が切除された後、本発明の実施態様のコーティングされたバルーンを用いたバルーン拡張が行われ得る。さらに、ステント留置は、その後に、または上記のようにコーティングされたバルーンの拡張と同時に行われてもよい。
本発明による薬物含有コーティングおよび層の実施態様のうちのいくつかでは、コーティングまたは層は、ポリマー、油、または脂質を含まない。またさらに、様々な実施態様では、治療剤は、ポリマー粒子、ミセル、またはリポソーム内にカプセル化されない。上述の通り、このような製剤は、大きな不利点を有し、特に、非脈管系の疾患組織の環境内で、意図される効率的で迅速な薬剤の放出および組織浸入を阻害する可能性がある。
さまざまな実施態様が本明細書に具体的に例証および説明されているが、本発明の修正および変形は、上述の教示によって網羅され、本発明の真の趣旨および意図される範囲から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲に含まれることが理解されるであろう。
操作例以外、または別段に指定される場合以外は、本明細書および特許請求の範囲において使用される層内の構成要素の量、反応、条件などを表す全ての数字は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、別段に逆の指定のない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値的パラメータは、本開示によって獲得しようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
調製
本発明の実施態様の医療デバイスおよびコーティング層は、さまざまな方法に従って作製することができる。たとえば、コーティング溶液は、治療剤、添加剤、および溶媒等の全ての成分を、同時に一緒に分散させる、溶解させる、拡散させる、ないしは別の方法で混合することによって調製することができる。同様に、コーティング溶液は、各構成要素を、溶解度または任意の他のパラメータに基づいて連続して添加することによって、調製することができる。たとえば、コーティング溶液は、初めに治療剤を溶媒に添加し、次に添加剤を添加することによって調製することができる。別法として、添加剤を初めに溶媒に添加し、次に治療剤を後で添加することができる。使用される溶媒が薬物を十分に溶解しない場合、添加剤は、溶媒中での薬物溶解度を増大させるため、まず添加剤を溶媒に添加し、次に薬物を添加することが好ましい。
実施例
以下の実施例は、本発明の範囲内の医療デバイスおよびコーティング層の実施態様を含む。実施例は、本発明における制限として解釈されるべきではない。
コーティング溶液の調製
製剤1:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、および2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤2:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのuracil and 2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤3:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのウリジンおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤4:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのスクラロースおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤4a:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのスクラロースおよび2-6 mlのエタノールを、1:1:1のパクリタキセル:PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド:スクラロースの質量比で、混合した。
製剤4b:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのスクラロースおよび2-6 mlのエタノールを、1:1:2のパクリタキセル:PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド:スクラロースの質量比で、混合した。
製剤5:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのクレアチニンおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤6:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのPEG6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、25-300mgのウラシルおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤7:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのC6-セラミドおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤8:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのモノラウリン、25-300mgのスクラロースおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤9:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのスクラロースおよび2-6 mlのエタノールを混合した。
製剤10:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのモノカプリル酸/カプリン酸PEG8および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤11:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのモノカプリル酸/カプリン酸PEG8、25-300mgのスクラロースおよび1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤12:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのチミジン、および1-6 ml(96/4 v/v)のTHF/水を混合した。
製剤13:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのウリジン、および1-6 ml(96/4 v/v)のTHF/水を混合した。
製剤14:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのカフェイン、および1-6 ml(96/4 v/v)のTHF/水を混合した。
製剤15:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgの18Crown6、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤16:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgの18Crown6、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤17:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、10-100mgの18Crown6、10-100mgのペンタエリスリトールエトキシレート(15/4) and 1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤18:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのペンタエリスリトールエトキシレート(15/4)、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤19:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのトリメチルプロパンエトキシレート(Mw〜1014))、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤20:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのペンタエリスリトールエトキシレート(3/4)、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤21:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgの15Crown5、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤22:25-100 mg(0.03-0.12 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのチミジン、および1-6 ml(90/10 v/v)のTHF/水を混合した。
製剤23:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、5-75mgのペンタエリスリトールエトキシレート(15/4)、10-200mgのペンタエリスリトールエトキシレート(3/4)、および1-6 mlのエタノールを混合した。
製剤24:50-150 mg(0.06-0.18 mmole)のパクリタキセル、25-300mgのトリメチルプロパンエトキシレート(Mw〜170))、および1-6 mlのエタノールを混合した。
前臨床試験1および2 サンプル調製
21個のバルーンカテーテル(12:直径4mmおよび長さ40mm、6:直径8mmおよび長さ40mm、3:直径20mmおよび長さ50mm)を1〜2気圧まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。次に、バルーン表面の1平方ミリメートル当たり2〜4マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いてバルーンをコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験1および2 処置
この研究のために、雄性イヌを使用した。薬物コーティングされたバルーン処置の前に、尿道処置部位の内径を測定するためにベースラインの尿道図を撮影した。実施例2で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、骨盤、尿道球、および陰茎骨の直ぐ近位の遠位尿道において、重複しない処置で使用した。陰茎骨尿道は、処置されなかった。処置部位の直径は、約3.5〜4.5mmであった。バルーンカテーテルは、前立腺尿道バルーンの公称オーバーストレッチ比(overstretch ratio)(公称膨張圧でのバルーン直径と尿道直径の比)が約4〜6となるように選択された。前部尿道については、バルーンカテーテルは、公称オーバーストレッチ比が約1.8〜2.3となるように選択された。カテーテルを挿入する前に、約5mLの生理食塩水を用いて尿道を洗い流した。直径18〜20mmのバルーンを前立腺尿道で膨張させ、8mmのバルーンを前部尿道で膨張させた。直径18〜20mmのバルーンを、処置部位にて4気圧まで10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。直径8mmのバルーンを、処置部位にて12気圧まで10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。直径20mmのバルーンの膨張したオーバーストレッチ比(膨張した直径と尿道直径の比)は、4.4〜6.3であった。膨脹した直径8mmのバルーンのオーバストレッチ比は、2.0〜2.5であった。屠殺した動物の処置された尿道組織中の薬物量を4時間後および1日後に測定し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。
実施例2で調製した薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、雌性ブタの左尿管および尿道に挿入した。直径4mmのバルーンを尿管で14気圧まで膨張させ、8mmのバルーンを尿道で12気圧まで膨張させた。バルーンを、処置部位にて10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてブタから引き抜いた。直径4mmのバルーンの膨張したオーバーストレッチ比(膨張したバルーン直径と尿道直径の比)は、1〜1.5であった。直径8mmのバルーンのオーバーストレッチ比(バルーン直径と尿道直径の比)は、2.0〜2.5であった。4時間後に、犠牲動物の尿道および前立腺組織における薬物濃度を測定した。使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。
前臨床試験1および2 組織およびバルーンの残留薬物含量
製剤4aを用いた、実施例3の前立腺尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、4時間にて0.4μg/gであった。製剤4aを用いた、実施例3の前立腺サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、4時間にて0.367μg/gであった。製剤4bを用いた、実施例3の骨盤尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、4時間にて11.7μg/gであった。製剤4aを用いた、実施例3の尿道球サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、4時間にて25.2μg/gであった。製剤4aを用いた、実施例3の前立腺尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、0.586μg/gであった。製剤4aを用いた、実施例3の前立腺サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、0.429μg/gであった。製剤4bを用いた、実施例3の骨盤尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、26.6μg/gであった。製剤4aを用いた、実施例3の遠位尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、2.04μg/gであった。製剤4aを用いた、実施例3のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、45〜87%の範囲であった。
製剤4bを用いた、実施例3のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、83〜85%の範囲であった。
実施例3のサンプルからの近位右尿管ブタ組織薬物濃度(製剤4b)は、4時間にて17.3μg/gであった。雌性ブタ尿道の薬物濃度(製剤4a)は、4時間にて66.9μg/ gであった。実施例3のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、6〜58%の範囲であった。製剤4aの平均残留バルーン含量は、52.8%であった。製剤4bの平均残留バルーン含量は、64.7%であった。
前臨床試験3 サンプル調製
23個のバルーンカテーテル(12:直径8mmおよび長さ40mm、6:直径10mmおよび長さ40mm、4:直径12mmおよび長さ30mm、および3:直径10mmおよび長さ30mm)を公称膨張圧の50%まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。次に、バルーン表面の1平方ミリメートル当たり2マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いてバルーンをコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験3 処置
この研究のために、雄性イヌを使用した。薬物コーティングされたバルーン処置の前に、尿道処置部位の内径を測定するためにベースラインの逆行性尿道図を撮影した。実施例5で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、前立腺、骨盤、尿道球、および陰茎骨の直ぐ近位の遠位尿道において、重複しない処置で使用した。陰茎骨尿道は、処置されなかった。処置部位の直径は、約2.1〜8.5mmであった。バルーンカテーテルは、前立腺尿道バルーンの公称オーバーストレッチ比(公称膨張圧でのバルーン直径と尿道直径の比)が約1.7〜3.4となるように選択された。前部尿道については、バルーンカテーテルは、公称オーバーストレッチ比が約1.8〜2.3となるように選択された。カテーテルを挿入する前に、約5mLの生理食塩水を用いて尿道を洗い流した。直径12mmのバルーンを前立腺尿道で膨張させ、直径8および10mmのバルーンを前部尿道で膨張させた。直径12mmのバルーンを、処置部位にて9気圧まで10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。直径8mmのバルーンを、処置部位にて10気圧まで10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。直径12mmのバルーンのオーバーストレッチ比(膨張した直径と尿道直径の比)は、2.0〜3.0であった。直径8および10mmのバルーンのオーバストレッチ比は、1.3〜4.0であった。屠殺した動物の処置された尿道組織中の薬物量を1日および7日後に測定し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。
前臨床試験3 組織およびバルーンの残留薬物含量
実施例6のサンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、4〜176μg/gおよび第7日において、0.003〜23μg/gであった。実施例6のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、5〜98%の範囲であった。
前臨床試験4 サンプル調製
108個のバルーンカテーテル(42:直径8mmおよび長さ20mm、27:直径10mmおよび長さ40mm、25:直径12mmおよび長さ40mm、5:直径8mmおよび長さ55mm、9:直径12mmおよび長さ55mm)を公称膨張圧の50%まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。次に、バルーンを2つのグループに分けた;バルーン表面の1平方ミリメートルあたり2マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1の製剤1および製剤4を用いて一方の群をコーティングし、バルーン表面の1平方ミリメートルあたり4マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1の同じ製剤を用いてもう一方の群をコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験4 処置
この研究のために、雄性イヌを使用した。薬物コーティングされたバルーン処置の前に、尿道処置部位の内径を測定するためにベースラインの逆行性尿道図を撮影した。実施例8で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、前立腺、骨盤、尿道球、および陰茎骨の直ぐ近位の遠位尿道において、重複しない処置で使用した。陰茎骨尿道は、処置されなかった。処置部位の直径は、約2.6〜7.7mmであった。バルーンカテーテルは、前立腺尿道バルーンの公称オーバーストレッチ比(公称膨張圧でのバルーン直径と尿道直径の比)が約2〜4となるように選択された。前部尿道については、バルーンカテーテルは、公称オーバーストレッチ比が約1.8〜2.3となるように選択された。カテーテルを挿入する前に、約5mLの生理食塩水を用いて尿道を洗い流した。直径8および12mmのバルーンを前立腺尿道で膨張させ、直径8mmのバルーンを前部尿道で膨張させた。前立腺尿道バルーンを、処置部位にて6〜9気圧まで10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。直径8mmのバルーンを、処置部位にて10気圧まで10分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。前立腺尿道バルーンのオーバーストレッチ比(バルーン直径と尿道直径の比)は、2.0〜5.1であった。前部尿道バルーンのオーバストレッチ比は、1.4〜2.6であった。屠殺した動物の尿道直径および処置された尿道組織中の薬物量を1、7および28日後に測定し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。28日目に、組織学的評価のためにサンプルを採取して、薬物コーティングされたバルーン組織をプレーン旧式のバルーンおよび未処理組織と比較した。
前臨床試験4 薬物動態、バルーン残留薬物含量、および尿道内腔拡張
実施例9のサンプルからのイヌ組織平均薬物濃度は、第1日において、582μg/g、第7日において、0.347μg/g、第28日において、4μg/gであった。実施例9の2μg/gおよび4μg/gの用量密度の製剤1サンプルからのイヌ組織平均薬物濃度は、第28日において、それぞれ20.34μg/gおよび0.73μg/gであった。実施例9の2μg/gおよび4μg/gの用量密度の製剤4サンプルからのイヌ組織平均薬物濃度は、第28日において、それぞれ0.01μg/gおよび1.20μg/gであった。実施例9のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、0〜60%の範囲であった。2μg/gおよび4μg/gの用量密度の製剤1サンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての平均残留バルーン含量は、それぞれ、11.5%および2.4%であった。治療時の尿道直径をマイナスした第28日における処置部位の尿道直径は、1.6mmから4.4mmの内腔損失までの範囲であった。組織学的サンプルの検査では、薬物コーティングされたバルーン処置、プレーンバルーン処置、および未処置の組織の間に、識別可能な差異は見られなかった。
前臨床試験5 サンプル調製
40個のバルーンカテーテル(20:直径6mmおよび長さ20mm、20:直径8mmおよび長さ20mm)を公称膨張圧の50%まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。次に、バルーンを2つのグループに分けた;バルーン表面の1平方ミリメートルあたり3.5マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いて一方の群をコーティングし、バルーン表面の1平方ミリメートルあたり10マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いてもう一方の群をコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験5 処置
この実験のために、尿管へのより容易な接近を可能にするために、雌性ブタを用いた。薬物コーティングされたバルーン処置の前に、処置前に尿管および尿道処置部位の内径を測定するために、ベースライン尿管図および尿道図を撮影した。処置部位の直径は、約4.0〜6.0mmであった。バルーンカテーテルは、尿管バルーンの公称オーバーストレッチ比(公称膨張圧でのバルーン直径と尿道直径の比)が約1.2〜1.7となるように選択された。尿道については、バルーンカテーテルは、尿管バルーンの公称オーバーストレッチ比が約1.8〜2.3となるように選択された。実施例11で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、重複しない処置で使用した。制御された実験を行って、2つの手順パラメータ:バルーン対尿道オーバーストレッチ、膨張時間;および1つの製品設計特徴:薬物用量密度を調べた。1日後に、犠牲動物の処置された尿道組織における薬物の量を測定した。使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。
前臨床試験5 バルーン残留薬物含量および組織薬物含量
実施例12のサンプルからのブタ組織平均薬物濃度は、第1日において、12.5μg/gであった。実施例12のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、1〜52%の範囲であった。
前臨床試験6 サンプル調製
87個のバルーンカテーテル(37:直径12mmおよび長さ20mm、50:直径8mmおよび長さ20mm)を公称膨張圧の50%まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。次に、バルーンを2つのグループに分けた;バルーン表面の1平方ミリメートルあたり3.5マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いて一方の群をコーティングし、バルーン表面の1平方ミリメートルあたり10マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いてもう一方の群をコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験6 処置
この研究のために、雄性ブタを使用した。薬物コーティングされたバルーン処置の前に、尿道処置部位の内径を測定するためにベースラインの尿道図を撮影した。実施例14で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、重複しない処置で使用した。膨張の前に、5〜10mLの生理食塩水を使用して尿道を洗い流した。制御された実験を実施して、二重膨張および薬物用量密度が、処置された尿道組織の薬物の量に及ぼす影響を調べた。組織薬物含量を1日後および28日後に測定し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。28日目に組織学的サンプルを採取して、2つの異なる薬物用量密度カテーテル群を比較した。
前臨床試験5 バルーン残留薬物含量および組織薬物含量
実施例14のサンプルからのブタ組織平均薬物濃度は、第1日において、83 ng/g、第28日において、2.5 ng/gであった。実施例14のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、19〜73%の範囲であった。
前臨床試験7 サンプル調製
87個のバルーンカテーテル(57:直径8mmおよび長さ20mm、14:直径20mmおよび長さ60mm)を公称膨張圧の50%まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。バルーン表面の1平方ミリメートルあたり3.5マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜6)を用いてバルーンをコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験7 処置
この研究のために、雄性イヌを使用した。これらの処置は、外径2.4mmの内視鏡を用い、直接視覚化のもとに行った。内視鏡は、視界から視覚障害物を洗い流すように、一定の生理食塩水潅注を利用したので、治療ゾーンは常に絶え間なく洗い流された。処置の第1段階では、前立腺尿道、中位尿道、および遠位尿道で切断バルーン(バルーンの長さに沿って長手方向に延びるブレードを有するバルーンカテーテル)を使用した。次に、コーティングされていないバルーンを用いて、切断バルーンが用いられた処置位置を拡張した。次に、薬物コーティングされたバルーン処置の前に、尿道処置部位の内径を測定するためにベースラインの尿道図を撮影した。最後に、実施例17で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルおよびコーティングされていないバルーンカテーテル(コントロールとして)を用いた。直径20mmのバルーンを前立腺尿道で用い、直径8mmのバルーンを前部尿道で用いた。前立腺尿道バルーンを、処置部位にて2分間、4〜5気圧まで膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。直径8mmのバルーンを、処置部位にて2分間、10気圧まで膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。前立腺尿道バルーンのオーバーストレッチ比(バルーン直径と尿道直径の比)は、2.9〜9.7であった。前部尿道バルーンのオーバストレッチ比は、1.3〜3.8であった。組織薬物含量を3日後、7日後、および28日後に測定し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。組織学的サンプルを採取して、3日目および28日目に、組織学的評価のためにサンプルを採取して、直接薬物コーティングされたバルーン処置を、カッティングバルーン処置に続く薬物コーティングされたバルーン処置と比較した。
前臨床試験7 薬物動態、バルーン残留薬物含量、内腔拡張、および組織学
実施例18のサンプルからのイヌ組織平均薬物濃度は、第3日において、100μg/g、第7日において、62μg/g、第28日において、33μg/gであった。実施例18のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての平均残留バルーン含量は、2〜50%の範囲であった。
前臨床試験8 サンプル調製
37個のバルーンカテーテル(直径8mmおよび長さ30mm)を3気圧まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。バルーン表面の1平方ミリメートルあたり2.5マイクログラムのパクリタキセルを達成するのに十分なコーティング溶液で、製剤18、19、および23を用いてバルーンをコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
前臨床試験8 処置
この研究のために、雄性イヌを使用した。薬物コーティングされたバルーン処置の前に、尿道処置部位の内径を測定するためにベースラインの尿道図を撮影した。処置部位の直径は、約3.5〜4.5mmであった。バルーンカテーテルは、前部尿道バルーンの公称オーバーストレッチ比(公称膨張圧でのバルーン直径と尿道直径の比)が約1.8〜2.3となるように選択された。実施例20で調製された薬物コーティングされたバルーンカテーテルを、骨盤、尿道球、および陰茎骨の直ぐ近位の遠位尿道において、重複しない処置で使用した。陰茎骨尿道は、処置されなかった。カテーテルを挿入する前に、約5mLの生理食塩水を用いて尿道を洗い流した。直径8mmのバルーンを、処置部位にて12気圧まで2分間膨張させて、薬物および添加剤を放出させ、次いで、収縮させてイヌから引き抜いた。前部尿道バルーンの膨張したオーバーストレッチ比(膨張した直径と尿道直径の比)は、2.0〜2.5であった。組織薬物量を1日後に測定し、使用後のバルーン上に残っている残留薬物を分析した。
前臨床試験8 組織薬物含量およびバルーン残留薬物含量
実施例21の骨盤尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、0.305、1.17、17.3、33.4μg/gであった。実施例21の尿道球サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、0.28、4.31、44.5、57.8μg/gであった。実施例21の遠位尿道サンプルからのイヌ組織薬物濃度は、第1日において、7.37、38.9、238、268μg/gであった。製剤18、19、および23からの平均薬物濃度は、第1日において、それぞれ、6.5、33.6、および137.7μg/gであった。実施例21のサンプルからの元の薬物充填量のパーセントとしての残留バルーン含量は、20.4〜81.7%の範囲であった。製剤18、19、および23からの元の薬物充填量のパーセントとしての平均残留バルーン含量は、それぞれ、57.7%、68.7%、および51.9%であった。
ベンチトップ薬物放出試験サンプル調製
49個のバルーンカテーテル(31:直径8mmおよび長さ30mm、6:直径10mmおよび長さ20mm、13:直径12mmおよび長さ20mm)を3気圧まで膨張させ、バルーン表面を洗浄するためにエタノールで拭いた。バルーン表面の1平方ミリメートルあたり2.5または3.5マイクログラムのパクリタキセルのいずれかを達成するのに十分なコーティング溶液で、実施例1のさまざまな製剤(1〜34)を用いてバルーンをコーティングした。次いで、バルーンを乾燥させ、折り畳み、収納し、Tyvekパウチ中にパッケージングし、動物試験用調製においてエチレンオキシド滅菌した。
ベンチトップ薬物放出試験
温度制御された水浴の中に置かれた長さ10インチ×2インチの円筒形容器からなるベンチトップ薬物放出装置を開発した。円筒形容器を0.9%生理食塩水で満たし、試験のために37℃に維持した。長さ13cmの8フレンチ(すなわち、ここで、3フレンチは1mmである)の導入シースが、円筒形容器の頂部を貫通し、円筒形容器にバルーンカテーテルを通すための導管として使用された。実施例22で開発されたサンプルを個々に円筒容器に通し、そこで1分間浸漬した後、10気圧まで1分間膨張させた後、引き抜いた。バルーン上の残りの薬物を分析して、どれくらいの薬物が放出されたかを決定した。この試験中に放出された薬物の量は、37%〜97%の範囲であった。
さらなる実施態様
以下に例示的な実施形態を提供するが、その番号付けは、重要度を指定するものとして解釈されるべきではない:
実施態様1は、バルーンの外面を覆うコーティング層を含む、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのバルーンカテーテルであって、
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択される、バルーンカテーテルを提供する。
実施態様2は、1種以上の水溶性添加剤が、バルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進し、それによって、迅速放出が、バルーンが非血管内腔の標的部位にて約0.1分〜10分の膨張時間の間に膨張し、その後、内腔から引き抜かれた後にバルーン上に残っている疎水性治療剤の残留薬物量を包含する、実施態様1のバルーンカテーテルを提供する。
実施態様3は、残留薬物量が、初期薬物負荷の約70%以下である、実施態様2のバルーンカテーテルを提供する。
実施態様4は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様1-3のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様5は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約2〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様1-4のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様6は、非血管内腔が、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管、および他の非血管内腔のうちの1つである、実施態様1-5のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様7は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20である、実施態様1-6のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様8は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約2〜約である、実施態様1-7のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様9は、バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様1-8のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様10は、バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様1-9のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様11は、バルーンカテーテルが、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、実施態様1-10のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様12は、バルーンカテーテルが、非血管内腔が水、生理食塩水溶液、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で洗い流された後に、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのものである、実施態様1-11のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様13は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で非血管内腔を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆おうコーティング層を含むバルーンカテーテルを、直径を有する非血管内腔における狭窄の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、少なくとも1種の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での非血管内腔における狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;
膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
非血管内腔における狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様14は、1種以上の水溶性添加剤が、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する、実施態様13の方法を提供する。
実施態様15は、バルーンが、引き抜き後に残留薬物量をその上に有する、実施態様13-14のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様16は、非血管内腔における狭窄が、尿道狭窄、良性前立腺肥大(BPH)狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、洞狭窄、および胆道狭窄のうちの1つである、実施態様13-15のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様17は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.05〜約20である、実施態様13-16のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様18は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約2〜約6である、実施態様13-17のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様19は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様13-18のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様20は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様13-19のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様21は、バルーンが、引き抜き後に、初期薬物負荷の約70%未満の残留薬物量を有する、実施態様13-20のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様22は、バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様13-21のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様23は、バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様の13-22いずれか1つの方法を提供する。
実施態様24は、バルーンカテーテルが、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、実施態様13-23のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様25は、良性前立腺肥大および前立腺がんの少なくとも1つの治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で前立腺を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを前立腺の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での良性前立腺肥大または前立腺がんの壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
前立腺からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様26は、1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する、実施態様25の方法を提供する。
実施態様27は、バルーンが、引き抜き後に残留薬物量をその上に有する、実施態様25-26のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様28は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.05〜約20である、実施態様25-27のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様29は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約2〜約6である、実施態様25-28のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様30は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様25-29のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様31は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤であり;および残留薬物量が、初期薬物負荷の約70%以下である、実施態様25-30のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様32は、膨張中に、バルーンカテーテルが、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張バルーン直径の比を有する、実施態様25-31のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様33は、バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様25-32のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様34は、バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様25-33のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様35は、バルーンカテーテルが、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、実施態様25-34のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様36は、尿道狭窄の治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で尿道狭窄を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを尿道狭窄の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20であり;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での尿道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
尿道からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様37は、1種以上の水溶性添加剤が、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する、実施態様36の方法を提供する。
実施態様38は、バルーンが、引き抜き後に、初期薬物負荷の約70%未満の残留薬物量を有する、実施態様36-37のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様39は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.5〜約8である、実施態様36-38のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様40は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約2〜約6である、実施態様36-39のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様41は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様36-40のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様42は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様36-41のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様43は、膨張中に、バルーンカテーテルが、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張バルーン直径の比を有する、実施態様36-42のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様44は、バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様36-43のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様45は、バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様36-44のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様46は、バルーンカテーテルが、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、実施態様36-45のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様47は、食道狭窄の治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で食道狭窄を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを食道狭窄の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20であり;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での食道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
食道からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様48は、1種以上の水溶性添加剤が、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する実施態様47の方法を提供する。
実施態様49は、バルーンが、引き抜き後に、初期薬物負荷の約70%未満の残留薬物量を有する、実施態様47-48のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様50は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.5〜約8である、実施態様47-49のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様51は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約2〜約6である、実施態様47-50のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様52は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様47-51のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様53は、初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、実施態様47-52のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様54は、膨張中に、バルーンカテーテルが、標的部位における食道狭窄の直径に対して、約1.01〜約30である膨張バルーン直径の比を有する、実施態様47-53のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様55は、バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、標的部位における食道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様47-54のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様56は、バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、標的部位における食道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、実施態様47-55のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様57は、バルーンカテーテルが、標的部位における食道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、実施態様47-56のいずれか1つの方法を提供する。
実施態様58は、記載されたすべての要素またはオプションが、それらから使用または選択することができるように任意に構成される、実施態様1-57のいずれか1つまたはいずれかの組み合わせのバルーンカテーテルまたは方法を提供する。
医療デバイスの1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、1種以上の水溶性添加剤を含む。1つの実施態様では、水溶性添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オレイルエーテルPEG、ラウロイルエーテルPEG、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ジアンヒドリド、マレイン酸無水物、無水コハク酸、無水ジグリコール酸、無水グルタル酸、アセチアミン(acetiamine)、ベンフォチアミン(benfotiamine)、パントテン酸、セトチアミン(cetotiamine);シコチアミン(cycotiamine)、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、ピリドキサール 5-リン酸、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、二リン酸メナジオール、重亜硫酸メナジオンナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、イムノグロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノーゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドセシル(docecyl)トリメチルアンモニウム、ドセシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコム酸(glucomic acid)、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、酢酸リジン、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸(sinapic acid)、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リジン、ゲンチジン酸、カテキン、没食子酸カテキン、チレタミン(tiletamine)、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、いずれかの有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール)、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N'-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート(たとえば、Labrasol(登録商標))、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、その誘導体、およびそれらの組み合わせから選択される。
1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、およびそれらの組み合わせから選択される。
医療デバイスの1つの実施態様では、医療デバイスの外面を覆うコーティング層は、1種以上の水溶性添加剤(たとえば、水溶性第1添加剤、水溶性第2添加剤、および水溶性第三添加剤)を包含する。1つの実施態様では、1種以上の水溶性添加剤は、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート(たとえば、Labrasol(登録商標))、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレインおよびモノオレインから選択される。
1つの実施態様では、本発明は、バルーンの外面を覆うコーティング層を含む、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのバルーンカテーテルであって、コーティング層が疎水性治療剤の初期薬物負荷、および1種以上の水溶性添加剤を含み;疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択されるバルーンカテーテルに関する。
1つの実施態様では、本発明は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で非血管内腔を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を含むバルーンカテーテルを非血管内腔における狭窄に挿入することを含む方法に関する。コーティング層は、少なくとも1種の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含む;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択される;膨張期間中、コーティング層が標的部位での非血管内腔における狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および非血管内腔における狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
1つの実施態様では、本発明は、良性前立腺肥大および前立腺がんの少なくとも1つの治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で前立腺を洗い流すこと;およびバルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを前立腺の標的部位に挿入すること;を含む方法に関する。コーティング層は、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含むことができ;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;膨張期間中、コーティング層が標的部位での良性前立腺肥大または前立腺がんの壁に接触するまでバルーンを膨張させ;膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および前立腺からバルーンカテーテルを引き抜く。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
1つの実施態様では、本発明は、尿道狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で尿道狭窄を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを尿道狭窄の標的部位に挿入すること;ここで、コーティング層は、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含むことができ;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;およびコーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜20であり;膨張期間中、コーティング層が標的部位での尿道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および尿道狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
1つの実施態様では、本発明は、食道狭窄治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で食道狭窄を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを食道狭窄の標的部位に挿入すること;ここで、コーティング層は、少なくとも1つの水溶性第2添加剤、およびバルーンの1平方ミリメートル当たり1〜6マイクログラムの初期薬物負荷を有する疎水性治療剤を含み;疎水性治療剤は、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;およびコーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜20であり;膨張期間中、コーティング層が食道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および食道狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。膨張したバルーンカテーテルの直径は、非血管内腔の直径に対するバルーンの直径の比が、約1.01〜約30、または約1.2〜約25、または約1.5〜約20、または約1.01以下、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.8、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28未満か、等しいか、またはより大きいか、または約30以上であるようにすることができる。
1つの実施態様では、本発明は、洞狭窄の治療方法であって、水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で洞狭窄を洗い流すこと;バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を含むバルーンカテーテルを非血管内腔における洞狭窄の標的部位に挿入すること;ここで、コーティング層は、少なくとも1つの水溶性添加剤、およびバルーンの1平方ミリメートル当たり1〜6マイクログラムの初期薬物負荷を有する疎水性治療剤を含み;疎水性治療剤は、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、フルチカゾン、モメタゾン、フロ酸モメタゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、コルチゾン、ベタメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、およびそれらの組み合わせから選択され;水溶性添加剤は、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;およびコーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比は、約0.05〜20であり;膨張期間中、コーティング層が洞狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および洞狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;を含む方法に関する。
1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する化合物
1つ以上のヒドロキシシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミンまたはエステル部分を有する化合物として、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート(たとえば、Labrasol(登録商標))、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレインおよびモノオレインが挙げられる。
さらなる実施態様
以下に例示的な実施形態を提供するが、その番号付けは、重要度を指定するものとして解釈されるべきではない:
実施態様1は、バルーンの外面を覆うコーティング層を含む、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのバルーンカテーテルであって、
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択される、バルーンカテーテルを提供する。
実施態様8は、コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約2〜約6である、実施態様1-7のいずれか1つのバルーンカテーテルを提供する。
実施態様13は、非血管内腔における狭窄の治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で非血管内腔を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を含むバルーンカテーテルを、直径を有する非血管内腔における狭窄の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、少なくとも1種の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での非血管内腔における狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;
膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
非血管内腔における狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様25は、良性前立腺肥大および前立腺がんの少なくとも1つの治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で前立腺を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを前立腺の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での良性前立腺肥大または前立腺がんの壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
前立腺からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様36は、尿道狭窄の治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で尿道狭窄を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを尿道狭窄の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20であり;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での尿道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
尿道からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。
実施態様47は、食道狭窄の治療方法であって、
水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で食道狭窄を洗い流すこと;
バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを食道狭窄の標的部位に挿入すること;
コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
疎水性治療剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリレート、PEG8カプリレート、PEGカプレート、PEGカプロエート、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-615-クラウン-512-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20であり;
膨張期間中、コーティング層が標的部位での食道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
食道からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
を含む方法を提供する。

Claims (57)

  1. バルーンの外面を覆うコーティング層を含む、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのバルーンカテーテルであって、
    コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
    疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
    水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択される、バルーンカテーテル。
  2. 1種以上の水溶性添加剤が、バルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進し、それによって、迅速放出が、バルーンが非血管内腔の標的部位にて約0.1分〜10分の膨張時間の間に膨張し、その後、内腔から引き抜かれた後にバルーン上に残っている疎水性治療剤の残留薬物量を包含する、請求項1のバルーンカテーテル。
  3. 残留薬物量が、初期薬物負荷の約70%以下である、請求項2のバルーンカテーテル。
  4. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項1のバルーンカテーテル。
  5. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約2〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項1のバルーンカテーテル。
  6. 非血管内腔が、食道、気道、副鼻腔、気管、結腸、胆道、尿路、前立腺、尿道、尿管、および他の非血管内腔のうちの1つである、請求項1のバルーンカテーテル。
  7. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20である、請求項1のバルーンカテーテル。
  8. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約2〜約である、請求項1のバルーンカテーテル。
  9. バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項1のバルーンカテーテル。
  10. バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項1のバルーンカテーテル。
  11. バルーンカテーテルが、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、請求項1のバルーンカテーテル。
  12. バルーンカテーテルが、非血管内腔が水、生理食塩水溶液、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で洗い流された後に、非血管内腔の標的部位に治療剤を送達するためのものである、請求項1のバルーンカテーテル。
  13. 非血管内腔における狭窄の治療方法であって、
    水、生理食塩水、または少なくとも1つの水溶性添加剤を含む水溶液で非血管内腔を洗い流すこと;
    バルーンおよびバルーンの外面を覆おうコーティング層を含むバルーンカテーテルを、直径を有する非血管内腔における狭窄の標的部位に挿入すること;
    コーティング層が、少なくとも1種の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
    疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
    水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
    膨張期間中、コーティング層が標的部位での非血管内腔における狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させること;
    膨張期間後にバルーンを収縮させること(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
    非血管内腔における狭窄からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
    を含む方法。
  14. 1種以上の水溶性添加剤が、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する、請求項13の方法。
  15. バルーンが、引き抜き後に残留薬物量をその上に有する、請求項13の方法。
  16. 非血管内腔における狭窄が、尿道狭窄、良性前立腺肥大(BPH)狭窄、尿管狭窄、食道狭窄、洞狭窄、および胆道狭窄のうちの1つである、請求項13の方法。
  17. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.05〜約20である、請求項13の方法。
  18. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約2〜約6である、請求項13の方法。
  19. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項13の方法。
  20. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項13の方法。
  21. バルーンが、引き抜き後に、初期薬物負荷の約70%未満の残留薬物量を有する、請求項13の方法。
  22. バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項13の方法。
  23. バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項の13-22いずれか1つの方法。
  24. バルーンカテーテルが、拡張されていない非血管内腔直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、請求項13のバルーンカテーテル。
  25. 良性前立腺肥大および前立腺がんの少なくとも1つの治療方法であって、
    水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で前立腺を洗い流すこと;
    バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを前立腺の標的部位に挿入すること;
    コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
    疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
    水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
    膨張期間中、コーティング層が標的部位での良性前立腺肥大または前立腺がんの壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
    膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
    前立腺からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
    を含む方法。
  26. 1種以上の水溶性添加剤は、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する、請求項25の方法。
  27. バルーンが、引き抜き後に残留薬物量をその上に有する、請求項25の方法。
  28. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.05〜約20である、請求項25の方法。
  29. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約2〜約6である、請求項25の方法。
  30. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1マイクログラム〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項25の方法。
  31. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤であり;および残留薬物量が、初期薬物負荷の約70%以下である、請求項25の方法。
  32. 膨張中に、バルーンカテーテルが、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張バルーン直径の比を有する、請求項25の方法。
  33. バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項25の方法。
  34. バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項25の方法。
  35. バルーンカテーテルが、標的部位における良性前立腺肥大または前立腺がんの拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、請求項25の方法。
  36. 尿道狭窄の治療方法であって、
    水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で尿道狭窄を洗い流すこと;
    バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを尿道狭窄の標的部位に挿入すること;
    コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
    疎水性治療剤が、パクリタキセル、パクリタキセル類似体、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、およびそれらの組み合わせから選択され;
    水溶性添加剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
    コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20であり;
    膨張期間中、コーティング層が標的部位での尿道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
    膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
    尿道からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
    を含む方法。
  37. 1種以上の水溶性添加剤が、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する、請求項36の方法。
  38. バルーンが、引き抜き後に、初期薬物負荷の約70%未満の残留薬物量を有する、請求項36の方法。
  39. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.5〜約8である、請求項36の方法。
  40. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約2〜約6である、請求項36の方法。
  41. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項36の方法。
  42. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項36の方法。
  43. 膨張中に、バルーンカテーテルが、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張バルーン直径の比を有する、請求項36の方法。
  44. バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項36の方法。
  45. バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項36の方法。
  46. バルーンカテーテルが、標的部位における尿道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、請求項36の方法。
  47. 食道狭窄の治療方法であって、
    水、生理食塩水、または少なくとも1つの添加剤を含む水溶液で食道狭窄を洗い流すこと;
    バルーンおよびバルーンの外面を覆うコーティング層を備えるバルーンカテーテルを食道狭窄の標的部位に挿入すること;
    コーティング層が、1種以上の水溶性添加剤、および疎水性治療剤の初期薬物負荷を含み;
    疎水性治療剤が、N-アセチルグルコサミン、N-オクチル-D-グルコンアミド、N-ノナノイル-N-メチルグリカミン、N-オクタノイル-N-メチルグルタミン、C6-セラミド、ジヒドロ-C6-セラミド、セラブロシド、スフィンゴミエリン、ガラクトセレブロシド、ラクトセレブロシド、N-アセチル-D-スフィンゴシン、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン、N-オクタノイル-D-スフィンゴシン、N-ラウロイル-D-スフィンゴシン、N-パルミトイル-D-スフィンゴシン、N-オレオイル-D-スフィンゴシン、PEGカプリル酸/カプリン酸ジグリセリド、PEG8カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEGカプリル酸塩、PEG8カプリル酸塩、PEGカプリン酸塩、PEGカプロン酸塩、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノカプロン酸グリセリル、モノラウリン、モノカプリン、モノカプリリン、モノミリスチン、モノパルミトレイン、モノオレイン、クレアチン、クレアチニン、アグマチン、シトルリン、グアニジン、スクラロース、アスパルテーム、ヒポキサンチン、テオブロミン、テオフィリン、アデニン、ウラシル、ウリジン、グアニン、チミン、チミジン、キサンチン、キサントシン、キサントシンモノホスフェート、カフェイン、アラントイン、(2-ヒドロキシエチル)尿素、N,N’-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート、ペンタエリスリトールプロポキシレート/エトキシレート、グリセロールエトキシレート、グリセロールプロポキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、クラウンエーテル、18-クラウン-6,15-クラウン-5,12-クラウン-4、およびそれらの組み合わせから選択され;
    コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の疎水性治療剤の重量比が、約0.05〜約20であり;
    膨張期間中、コーティング層が標的部位での食道狭窄の壁に接触するまでバルーンを膨張させ;
    膨張期間後にバルーンを収縮させ(ここで、膨張期間は0.1分〜10分である);および
    食道からバルーンカテーテルを引き抜くこと;
    を含む方法。
  48. 1種以上の水溶性添加剤が、膨張期間中の標的部位におけるバルーンからの疎水性治療剤の迅速な放出を促進する請求項47の方法。
  49. バルーンが、引き抜き後に、初期薬物負荷の約70%未満の残留薬物量を有する、請求項47の方法。
  50. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約0.5〜約8である、請求項47の方法。
  51. コーティング層中の1種以上の水溶性添加剤の総重量に対するコーティング層中の治療剤の重量比が、約2〜約6である、請求項47の方法。
  52. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約20マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項47の方法。
  53. 初期薬物負荷が、バルーンの1平方ミリメートル当たり約1〜約6マイクログラムの疎水性治療剤である、請求項47の方法。
  54. 膨張中に、バルーンカテーテルが、標的部位における食道狭窄の直径に対して、約1.01〜約30である膨張バルーン直径の比を有する、請求項47の方法。
  55. バルーンカテーテルが、3気圧(304 kPa)に等しいか、またはより大きい、および30気圧(3040 kPa)に等しいか、またはより小さい1つ以上の圧力にて、標的部位における食道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項47の方法。
  56. バルーンカテーテルが、約6気圧(608 kPa)にて、標的部位における食道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である膨張したバルーン直径の比を有する、請求項47の方法。
  57. バルーンカテーテルが、標的部位における食道狭窄の拡張されていない直径に対して、約1.01〜約30である公称膨張バルーン直径の比を有する、請求項47の方法。
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