関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその内容が本明細書に組み込まれている、2015年5月29日に出願した「Systems and Methods for Partial Collision Multiple Access」という名称の米国仮特許出願第62/168,437号および2016年5月27日に出願した「Systems and Methods for Partial Collision Multiple Access」という名称の米国非仮特許出願第15/167,477号から優先権の利益を主張する。
本出願は、無線通信に関し、詳しくは、ネットワークにおける複数のデバイスのための、データを送信し、受信するための方法およびシステムに関する。
無線通信システムにおけるデータ送信は、複数のユーザデバイスからネットワークノードへの送信によりスケジュールすることができる。これは、ネットワークにおける共有資源を介した送信をスケジュールするために制御メッセージの交換により達成することができる。データ送信は、待ち時間およびオーバーヘッドを低減するためにスケジュールしないこともできる。スパースコード多重アクセス(SCMA:Sparse Code Multiple Access)などの種々のデータ符号化技法が従来の方法が、例えば、符号分割多重アクセス(CDMA)に対する改善策として提案されている。SCMAシステムにおいて、複数の資源要素にわたってデータを拡散させるためにバイナリデータストリームが多次元符号語に直接符号化される。スパース符号語は、スケジュールされた、またはスケジュールされていない送信に使用することができ、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)を使用して復号することができる。
いくつかの実施形態において、低データ速度送信を含むスケジュールされていないデータ送信に適用することができる無線通信システムにおいてデータを符号化し、送信するための方法、デバイスおよびシステムに関する態様を本文書において説明する。一態様において、無線ネットワークにおいてデータを送信するための方法が、複数の非ゼロ要素を含み、無線ネットワークにおいて、シーケンスパターンの群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスと部分的に衝突することが可能である拡散シーケンスを提供するためにその群からの所定のシーケンスパターンによりデータをマッピングするステップと、拡散シーケンスを送信するステップとを含む。
いくつかの例において、シーケンスパターンの群は、ネットワークノードに割り当てられ、シーケンスパターンによりマッピングされた、送信された拡散シーケンスがその群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた拡散シーケンスと最大限でも部分的に衝突するように定義される。いくつかの構成において、シーケンスパターンの群は、拡散シーケンスが送信されるデバイスにおいて記憶される。いくつかの構成において、所定のシーケンスパターンは、他の拡散シーケンスにおいて同じ資源要素を使用する1つまたは複数の非ゼロ要素に対して時間領域においてオフセットされるパルスを有する非ゼロ要素のうちの1つまたは複数を提供するように構成される。いくつかの例において、所定のシーケンスパターンは、他の拡散シーケンスにおいて同じ資源要素を使用する1つまたは複数の非ゼロ要素の値に対して直交する値を有する非ゼロ要素のうちの1つまたは複数を提供するように構成される。
いくつかの例において、拡散シーケンスのそれぞれは、同じ組の副搬送波を含み、非ゼロ要素は、その組からの副搬送波である。拡散シーケンスは、多重入出力(MIMO)、直交周波数分割多重化(OFDM)、または時分割多重アクセス(TDMA)ネットワークのうちの1つにおいて送信のための資源要素を含むことができる。いくつかの構成において、データをマッピングするステップは、第1の組の非ゼロ要素を提供するためにデータを変調するステップと、次いで、所定のシーケンスパターンにより、非ゼロ要素をより大きな組の資源要素に拡散させるステップとを含む。
別の例によれば、態様は無線通信インターフェースと、プロセッサシステムと、それぞれ、資源要素の組の中で、要素のサブセットを非ゼロ要素として識別するシーケンスパターンの群、およびコンピュータ可読命令を集合的に記憶する、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体とを備える送信機デバイスである。プロセッサシステムは、コンピュータ可読命令によって、複数の非ゼロ要素を含み、無線ネットワークにおいて、シーケンスパターンの群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスと部分的に衝突することが可能である拡散シーケンスを提供するためにその群からの所定のシーケンスパターンによりデータをマッピングし、無線ネットワークにおいて拡散シーケンスを送信するように構成される。いくつかの構成において、シーケンスパターンのうちの少なくとも一部は、群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスにおいて資源要素と衝突する少なくとも1つの資源要素を有する拡散シーケンスを定義する。
別の例によれば、態様は無線インターフェースを介してネットワークにデータを送信する複数のデバイスからデータを復号するための方法である。方法は、無線インターフェースを通して複数の送信デバイスからシーケンスを受信するステップであって、シーケンスは、それぞれ、シーケンスパターンの群から選択されたシーケンスパターンによりマッピングされる、受信するステップを含む。方法は、受信したシーケンスをシーケンスパターンの群に基づいて復号するステップも含む。シーケンスパターンは、シーケンスのそれぞれに対して、シーケンスによって非ゼロ要素として使用される資源要素のサブセットを定義し、シーケンスパターンは、シーケンスの少なくとも一部が少なくとも1つの他のシーケンスにおける非ゼロ要素と衝突するいくつかの非ゼロ要素を有し、2つのシーケンスが2つのシーケンスのうちの一方におけるすべての非ゼロ要素を2つのシーケンスのうちの他方における非ゼロ要素のすべてと衝突させないように、非ゼロ要素を定義する。
いくつかの構成において、受信したシーケンスを復号するステップは、逐次干渉除去(SIC)を受信したシーケンスの少なくとも一部に適用するステップを含む。いくつかの例において、方法は、ネットワーク負荷を決定するステップを含み、受信したシーケンスを復号するステップは、決定されたネットワーク負荷に基づいて、受信したシーケンスを復号するために逐次干渉除去(SIC)アルゴリズムまたは複数パスアルゴリズム(MPA)を選択的に使用するステップを含む。
態様例によれば、無線通信インターフェースと、プロセッサシステムと、コンピュータ可読命令、および、それぞれ、資源要素の組の中で、要素のサブセットを非ゼロ要素として識別するシーケンスパターンの群であって、データがその群からのシーケンスパターンによりシーケンスにマッピングされるとき、シーケンスがその群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他のシーケンスと部分的に衝突することが可能となるように構成される、シーケンスパターンの群を記憶させた1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体を備えるデジタル記憶装置とを含む、ネットワーク要素が提供される。プロセッサシステムは、コンピュータ可読命令によって、記憶されたシーケンスパターンの群に基づいて、無線通信インターフェースを通して受信した複数の部分的に衝突するシーケンスを復号するように構成される。いくつかの構成において、シーケンスパターンは、それぞれ、非ゼロ要素として指定された副搬送波の固有の組を有する複数のシーケンスを、複数のシーケンス内で、2つのシーケンスが非ゼロ要素として指定された副搬送波の同一の組を有さないが、複数のシーケンス内のシーケンスの少なくとも一部が非ゼロ要素として指定された1つまたは複数の共通の副搬送波を有するように定義する。いくつかの例において、シーケンスパターンは、第2のシーケンスにおいてやはりすべて非ゼロ要素として指定されている非ゼロ要素として指定された副搬送波を有する少なくとも第1のシーケンスも定義し、シーケンスパターンは、プロセッサシステムが第1のシーケンスの副搬送波と第2のシーケンスの副搬送波とを十分に区別することが可能になるのに十分な時間領域においてオフセットされる部分的パルスを定義する。いくつかの例において、プロセッサシステムは、ネットワーク負荷を決定し、決定されたネットワーク負荷に基づいて、逐次干渉除去(SIC)アルゴリズムまたは複数パスアルゴリズム(MPA)を選択的に使用して、受信したシーケンスを復号するように構成される。
次に、例として、本出願の実施形態例を示す添付の図を参照する。
通信ネットワークの構成図である。
ユーザデバイスの構成図である。
ネットワークノードの構成図である。
本開示の一実装形態による、符号器を示す構成図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第1のサンプル集合を示す図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第2のサンプル集合を示す図である。
追加の部分的衝突シーケンスを生成する方法を示す図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第2のサンプル集合を示す図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第3のサンプル集合を示す図である。
同様の要素および特徴を表すために図全体を通して同じ参照符号が使用される。本発明の態様を例示される実施形態と併せて説明するが、本発明をそのような実施形態に限定することが意図されていないことを理解されよう。
スケジュールされていないデータ送信は、マシン型通信(MTC:machine type communication)などの、ただし、それに限定されない、無線ネットワークにおける特定のデバイスまたはアプリケーションの通信を支持するのに有益であり得る。MTCは、「モノのインターネット」の一部として行うことができる。低データ速度は、より複雑でない、または費用がかからないデータ送信機、受信機および電源ユニットの使用によって許容可能であり得、または義務付けられ得る。マシンからネットワークへの通信がステータスアップデート、センサ信号、警報などを含む場合、高データ速度の要件は可能性が低い。そのような送信は、相対的に小さなパケットサイズの多数の通信を含むことがあり、相対的に低いデータ速度を必要とすることがある。同様の特性は、ネットワークからデバイスまたはマシンへのダウンリンク送信に生じることがある。これらのタイプの送信をスケジュールすることは、小さなパケットの送信に発生したオーバーヘッドのシグナル伝達、スケジューリング要求および許可手順の待ち時間ならびにこのオーバーヘッドおよび遅延を扱うために送信デバイスまたはネットワークノードによって発生した電力消費により、非効率的であり得る。他の符号化および許可不要送信方式が、スケジュールされていない送信を支持するために提案されているが、これらは、まだ、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)などのより複雑な復号アルゴリズムの使用を必要とすることがある。例えば、異なるユーザデバイスからのデータを変調するために低密度のコードブックを採用したスパースコード多重アクセス(SCMA)が、大規模なマシン通信に提案されている。SCMAは、マルチユーザ衝突を回避することができるが、しかし、マルチ反復MPA受信機が、SCMAコードブックに基づいてデータを検出し、復号するのに必要とされる。
本開示では、無線通信システムにおいてデータを符号化し、送信するための、具体的には、スケジュールされていないデータ送信のための方法、デバイスおよびシステムを説明する。相補受信および復号方法、デバイスおよびシステムも、符号化シーケンスを生成するための方法とともに例示される。したがって、いくつかの実施形態において、複数のデバイスのための無線通信資源の簡単で効率的な使用が提供される。
図1は、複数のユーザデバイス102と、ネットワークノード104などのネットワーク要素とを備える通信ネットワーク100を示す。ユーザデバイス102は、無線通信チャネルまたはネットワーク112を通してデータを交換する。ネットワーク100は、第5世代(5G)または第4世代(4G)遠隔通信ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)および他の無線または移動通信ネットワークを含むがそれらに限定されない、1つまたは複数の通信またはデータ標準または技術により動作することができる。ユーザデバイス102は、一般に、ユーザ機器(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、移動局(MS)、スマートフォン、携帯電話、センサ、または他の無線機器対応のコンピューティングまたはモバイルデバイスなどの無線通信を提供することができる任意のデバイスである。いくつかの実施形態において、ユーザデバイス102は、他の主要機能を実施し、通信ネットワーク100においてデータを送り、受け取り、または送受する機能を有するマシンを備え、マシンはマシン型通信も含む。一実施形態において、マシンは、通信ネットワーク100を通してデータを送信し、および/または受信する手段を有する装置またはデバイスを含むが、そのような装置またはデバイスは、典型的には、通信の主要目的のためにユーザによって操作されない。本明細書に説明するシステムおよび方法は、スケジュールされていないデータ送信を用いて動作する、他の低データ速度送信シナリオまたはアプリケーションおよびデバイスに適用することもできることを理解されよう。ネットワークノード104は、基地局(BS)、進化したノードB(eNB)、アクセスポイント(AP)、またはネットワーク100におけるユーザデバイス102のための送信および/または受信ポイントとして機能する他のネットワークインターフェースを備えることができる。ネットワークノード104は、ネットワークノード104と他の遠隔ネットワーク、ノードおよびデバイス(図示せず)との間でデータを交換することを可能にするバックホールネットワーク110に接続される。
図2は、本明細書に説明する方法およびモジュールを実装するためのデバイス102の一実施形態を示す。デバイス102は、通信ネットワーク100においてデータを送り、受け取るためのプロセッサシステム202と、メモリ204と、電源ユニット206と、無線通信インターフェース208とを含むことができ、その構成要素は、図2に示すように配列してもしなくてもよい。無線通信インターフェース208は、両方ともアンテナ214に結合された、送信機210と受信機212とを含む。無線通信インターフェース208の機能は、複数の送信機、受信機、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびアンテナ構成要素またはアレイを含む、異なる送受信機またはモデム構成要素によって実行することができることを理解されよう。一実施形態において、ユーザデバイス102は、ユーザインターフェース220と、ディスプレイ、音声入力、音声出力、キーパッド、ボタン、マイクロホンまたは他の入力もしくは出力などの様々な入力/出力(I/O)222とを含む。メモリ204は、動画、VoIP通話、ウェブ閲覧データ、電子メールおよび他のテキスト通信などの、ただし、それらに限定されない、データの異なるサービスおよびタイプを送り、受け取り、処理し、支持するための命令を含むプロセッサシステム202のプログラミングおよび/または命令を記憶する一時的記憶要素および非一時的記憶要素の両方を含むことができる。
実施形態例において、メモリ204の非一時的記憶要素は、以下に、より詳細に説明するように、例えば、符号器モジュール400、順方向誤り訂正モジュール410、送信モジュール440および復号器モジュール450を有効にするコンピュータ命令を含む、本明細書に説明する機能をプロセッサシステム202およびデバイス102が実行することを可能にするコンピュータ命令を記憶する。プロセッサシステム202は、例えば、デバイス102のメイン中央プロセッサユニットならびに通信インターフェース208などの具体的な要素を制御するのに使用されるプロセッサを含む、1つまたは複数の中央処理ユニットまたはデジタル信号プロセッサを含むことができる。
実施形態例において、メモリ204の非一時的記憶要素は、無線ネットワーク112においてデバイス102によって送信することができるシーケンスの時間/周波数シーケンスパターンの1つまたは複数の所定の組を識別するシーケンスデータ230を記憶する。
図3は、本出願の実施形態による、ネットワークノード104を示す。ネットワークノード104は、プロセッサシステム302と、メモリ304と、1つまたは複数の通信インターフェース306、308とを備えることができる。通信インターフェース306は、バックホールネットワーク110に、またはネットワーク100における他のネットワークノード、ゲートウェイまたはリレー(図示せず)に対してデータを送り、受け取るための有線または無線インターフェースでよい。無線通信インターフェース308は、本明細書に説明する多重アクセスシステムにより、1つまたは複数のユーザデバイス102に対してデータを送り、受け取るように構成される。無線通信インターフェース308の機能は、異なる送受信機または複数の送信機、受信機およびアンテナ構成要素もしくはアレイを含むモデム構成要素によって実行することができることを理解されよう。メモリ304は、ユーザデバイス102に対してデータを送り、ユーザデバイス102からのデータを受け取るための命令を含むプロセッサシステム302のプログラミングおよび/または命令を記憶する一時的記憶要素および非一時的記憶要素の両方を含むことができる。ネットワークノード104は、ユーザデバイス102間のデータ送信をスケジュールするように構成することができ、またはスケジュールされていないデータ送信を支持するように構成することができる。
ユーザデバイス102と同様に、実施形態例において、メモリ304の非一時的記憶要素は、以下により詳細に説明するように、例えば、符号器モジュール400、順方向誤り訂正モジュール410、送信モジュール440および復号器モジュール450を有効にするコンピュータ命令を含む、本明細書に説明する機能をプロセッサシステム302およびノード104が実行することを可能にするコンピュータ命令を記憶する。プロセッサシステム302は、例えば、ノード104のメイン中央プロセッサユニットならびに通信インターフェース306などの具体的な要素を制御するのに使用されるプロセッサを含む、1つまたは複数の中央処理ユニットまたはデジタル信号プロセッサを含むことができる。
実施形態例において、メモリ304の非一時的記憶要素は、シーケンスデータ330も記憶する。ノード104に記憶されたシーケンスデータ330は、いくつかの例において、個々のユーザデバイス102上に記憶されたシーケンスデータ230に含まれるよりも大きな数または群のシーケンスパターンを含むことができる。例えば、ノードシーケンスデータ330は、ノード104によって支持されるユーザデバイス102のすべてによって使用されるすべてのシーケンスパターンを含むことができるが、各ユーザデバイス102上に記憶されたシーケンスデータ230は、具体的なシーケンスパターンまたは具体的なユーザデバイス102によって使用されるシーケンスパターンのサブセットだけに限定することができる。
少なくともいくつかの実施形態例において、ネットワークノード104は、仮想ノードを集合的に実装する複数の物理的ネットワークノード104を含む仮想ネットワークノードである。
シーケンスデータ230、330において識別されるシーケンスパターンは、それぞれ、無線送信のために対応するシーケンスを出力するためにデータに適用することができる無線ネットワーク112における資源要素の組を定義する。実施形態例において、各資源要素は、例えば、副搬送波(SC:subcarrier)を含む、無線ネットワーク内の時間/周波数資源を表す。各シーケンスパターンは、シーケンス内の資源要素のどれが非ゼロ要素として機能するように変調されるのか、および資源要素のどれが変調されないか、したがって、ゼロ要素または良性要素であるのかを定義する。
実施形態例において、シーケンスパターンは、対応する部分的衝突対応シーケンス(PCES:partial collision enabled sequence)群に属するシーケンスの中で部分的衝突を可能にするように選択された所定のシーケンスパターンの群の一部である。PCES群に属するシーケンスは、本明細書ではPC(PC)シーケンスと呼ばれる。PCシーケンスは、PCシーケンスが、(a)2つのPCシーケンスが他のPCシーケンスにおける非ゼロ要素のすべてと完全に衝突するPCシーケンスのうちの一方においてすべての非ゼロ要素を有さず、(b)任意の2つのPCシーケンス間の部分的衝突が、送信中に互いに衝突するいくつかの非ゼロ要素を有するときでも首尾よく復号することができる点において発生することがあるように設計される点において、PCES群からの他のPCシーケンスと部分的に衝突することが可能とされる。
少なくともいくつかの例において、各シーケンスパターンは、PCシーケンスSを出力するためにある値またはデータシンボルを用いて選択的に変調することができるNSC副搬送波(SC)を識別する。様々な構成において、データシンボルは、例えば、QAMコンスタレーションまたは他の適切なコンスタレーションベースの変調方式を含む、任意の数の可能な変調方式を使用して副搬送波SC上に変調することができる。
したがって、一実施形態において、ユーザデバイス102からネットワークノード104へのスケジュールされていないデータ送信は、ネットワーク100において部分的衝突多重アクセス(PCMA:Partial Collision Multiple Access)送信方式によって支持される。PCMA方式の一実施形態において、シーケンスデータ230、330において定義されるシーケンスパターンは、部分的衝突(PC)シーケンスである拡散シーケンスを生成するためにデータに適用することができる。PCシーケンスは、ユーザデバイス102によって送信されたとき、共通のまたは重複する地理的範囲領域内で異なるユーザデバイス102から同時に送られている他のPCシーケンスと最大限でも部分的に衝突するだけである。この点において、非ゼロ要素の衝突は、複数のユーザデバイス102が同じまたは重複する資源要素を使用して非ゼロ要素を送信したとき、例えば、非ゼロ要素が同じ副搬送波上で同時に地理的領域内の複数のソースから送信されたとき、発生する。
上記のように、PCES群は、全面的なまたは完全なシーケンス衝突を回避するように設計され、それは、ユーザデバイス102から送信されたシーケンスにおける非ゼロ要素のすべてが別のユーザデバイスによって送信されたシーケンスからの非ゼロ要素と衝突した場合、起こるはずのことが発生することである。対照的に、ユーザデバイス102から送信されたシーケンスにおける非ゼロ要素の一部が、ただし、すべてではなく、別のユーザデバイスによって送信されたシーケンスにおける非ゼロ要素と衝突したとき、部分的シーケンス衝突が発生する。したがって、実施形態例において、PCシーケンスは、衝突送信には対応しないが、部分的シーケンス衝突送信に対応し、全面的なまたは完全なシーケンス衝突送信を回避するためにユーザデバイス102およびノード104に割り当てられる。そのような構成により、衝突が何も発生しないとき、および部分的衝突が発生したときの両方でシーケンスの送信および復号の成功が可能となり得、したがって、ネットワークおよびユーザデバイスの資源の一方または両方の効率的な使用を容易にすることができる。一実施形態において、シーケンスデータセット230、330におけるPCシーケンスの一部は、または全部でも、同じ数の非ゼロ要素を有することができる。
したがって、シーケンス内の非ゼロ要素の数が2つである例において、デバイス102および支持ノード104のPCES群に割り当てられた部分的衝突(PC)シーケンスの組は、特定のシーケンス内の非ゼロ資源要素が他のシーケンスのそれぞれからのわずか1つの非ゼロ資源要素と衝突するように定義される。言い方を変えれば、全非ゼロ要素が2つである例において、シーケンス内の各非ゼロ要素は、他のシーケンスのそれぞれからの最大限でも1つの非ゼロ要素と衝突することがあるが、それらの他の非ゼロ要素は、それぞれ、PCシーケンスのうちの異なる1つから生じる。
いくつかの実施形態において、PCES群におけるPCシーケンスは、他のシーケンスとは異なる数の非ゼロ要素を有するいくつかのシーケンスを用いて定義される。異なる数の非ゼロ要素を有するシーケンスは、異なる有効な拡散率を有する。様々な実施形態において、いくつかのシーケンスは、1つよりも多くの非ゼロ資源要素において衝突することがある。例えば、より長いシーケンスは、1つよりも多い非ゼロ資源要素において、より短いシーケンスと衝突することがある。したがって、シーケンスの組内で、特定のシーケンスは、非ゼロ要素が他のシーケンスと衝突する危険がより大きいことがある。以下にさらに詳細に説明するように、衝突の危険を低減するために、シーケンス選択および割当てが、周波数領域における最大非ゼロ要素の衝突の発生を最小限に抑えるように実施される。そのような選択は、普通ならば衝突するはずの非ゼロ要素に対応する部分的にオフセットされた時間領域パルスを定義することによって達成することができる。
実施形態例において、各ユーザデバイス102は、デバイス102上に記憶されたシーケンスデータ230からの所定のコンスタレーションマップおよびPCシーケンスパターンにより、データを変調し、拡散させることによって、データを送信するように構成される。いくつかの例において、ユーザデバイス102上のシーケンスデータ230だけが、ノード104の観点からすればユーザデバイス102に固有である単一の割り当てられたPCシーケンスパターンを含む。PCシーケンスSは、ネットワーク100におけるネットワーク制御装置(図示せず)などの、ネットワークノード104によって、または別の管理もしくはスケジューリングエンティティによってネットワーク100におけるデバイス102の群に事前に割り当てることができる。ユーザデバイス102へのシーケンスの割当ては、動的または準静的信号伝達を通して行うことができる。実施形態例において、PCシーケンスまたはPCシーケンスの組は、製造段階または出荷前構成段階時にメモリ204、304に記憶されたシーケンスパターンとして、またはシーケンスパターンの組としてデバイス102および/またはノード104上でプロビジョニングすることができる。デバイス102には、PCシーケンスまたはPCシーケンスの組をノード104によって開始段階において、またはトリガ事象において割り当てることができる。デバイス102は、ノード104と共有することができる所定の基準に基づいてPCシーケンスまたはPCシーケンスの組を選ぶこともできる。デバイス102は、選ばれたPCシーケンスまたはPCシーケンスの組に関してノード104に通知する必要があってもなくてもよい。いくつかの例において、デバイス102がまず無線ネットワーク内で作動されたとき、デバイス102には、ノード104によってPCシーケンスまたはPCシーケンスの組を割り当てることができる。いくつかの実施形態において、ネットワークIDがデバイス102に対して設定されたとき、デバイス102には、ノード104によってPCシーケンスまたはPCシーケンスの組を割り当てることができる。実施形態例において、PCシーケンスは、任意の所与の時間において、ノード104によって支持されるユーザデバイス102の群とのスケジュールされていない送信間で発生する任意のシーケンス衝突が、最大限でも部分的シーケンス衝突であるように割り当てられる。各デバイス102は、その割り当てられたPCシーケンスを使用して、ネットワーク100にアクセスし、データをネットワークノード104に送信する。ネットワークノード104によって支持されるPCES群のすべての割り当てられたシーケンスのシーケンスパターンは、ノードシーケンスデータ330に記憶され、したがって、ネットワークノード104に知られており、受信したデータを復号するのに使用される。この点において、ネットワークノードは、復号器モジュール450を実装するためのコンピュータ命令を含む。一実施形態において、PCシーケンスの相補割振りおよび使用は、ネットワークノード104からデバイス102へのデータの送信に対してデバイス102のそれぞれが、復号器モジュール240を用いてやはり構成され、およびノード104が符号器モジュール400を用いて構成されるように行われる。
図4は、PCシーケンスを使用してデータを符号化し、送信するために、それぞれ、ユーザデバイス102またはネットワークノード104のプロセッサシステム202、203によって実装されるモジュールの構成図を示す。一実施形態例において、符号器モジュール400は、符号化されたバイナリデータ入力を受け取り、バイナリデータが非ゼロ要素としての使用に指定された資源要素のサブセットにマッピングされているPCシーケンスSを出力するように構成される。この点において、実施形態例においては、符号器モジュール400は、それぞれ、変調器機能420および拡散器機能430によって実装される2つのレベルのデータの符号化および拡散を提供する。一実施形態において、符号化されたバイナリデータストリームは、順方向誤り訂正(FEC)符号器410からのデータストリームなどの、送信のために符号器400によって受け取られる。第1のレベルの拡散は、変調器機能420において行われ、データは符号化され、サイズMまで拡散される。特に、変調器420は、バイナリデータを複数(M)のデータ要素上に変調されたデータシンボルに変換する。データ要素の数(M)は、符号器400から出力されるPCシーケンスSに存在する非ゼロ要素の数に等しい。
例えば、変調器機能420によって変調されたバイナリデータの単一のビット(またはビットの群)は、2つのデータ要素(M=2)で表すことができる。いくつかの実施形態において、異なる要素にマッピングされたデータは、異なるコンスタレーションマップを用いて変調して、同じ入力ビットにマッピングされたコンスタレーションポイントのダイバーシティを最大化することができる。例として、サブコンスタレーションマップを多次元変調から生成することができる。
第2のレベルの拡散は、拡散器機能430によって実装される。拡散器機能430は、長さMのデータシーケンスを長さNscのPCシーケンスSにマッピングすることによって長さMの変調されたデータシーケンスをより長いシーケンスにさらに拡散させる。Mは非ゼロ要素の数に等しく、NscはMよりも大きい。Mの非ゼロ要素は、非ゼロ要素の希薄なまたは低い密度を有する所定のシーケンスパターン(すなわち、シーケンスデータ230または330において定義されたシーケンスパターンのうちの1つ)により、より長いPCシーケンスSにマッピングされる。一実施形態において、マッピングは、特定のPCシーケンス内の非ゼロ要素が、上記のように他のPCシーケンスのそれぞれからのMよりも小さい非ゼロ要素(例えば、わずか1、ただし、M=2)と衝突するように行われる。一実施形態において、変調されたデータストリームを複数の拡散シーケンスのうちの1つの上にマッピングするステップは、変調器機能420からの変調されたデータストリーム出力を拡散器機能430における拡散シーケンスパターンで乗算するステップからなる。
実施形態例において、デバイス102がそのシーケンスデータ230に記憶された単一よりも多い割り当てられたシーケンスパターンを有する場合、シーケンスパターンは、ランダムに選択することができ、または、連続してもしくはある他の定義された順序により使用することができる。
別の実施形態において、変調されたデータストリームをマッピングするステップは、変調された非ゼロ要素を有するシーケンスパターンを定義するコードブック機能が、別個の変調器機能420および拡散器機能430の代わりに使用されるスパースコード多重アクセス(SCMA)システムに採用された多次元変調などの非線形マッピングからなる。
拡散シーケンスの他の実施形態において、使用される1つのデュアル拡散シーケンスがあり得る。デュアル拡散シーケンスおよび対をなすシーケンスは、互いに直交するが、部分的に他のシーケンスと衝突することがある。一例において、副搬送波aにおいて+1の値および副搬送波bにおいて+1の値を有する第1のシーケンスがある場合、副搬送波aにおいて+1の値および副搬送波bにおいて-1の値を有する第2のシーケンスが、第1のシーケンスに対してデュアル直交シーケンスである。言い換えれば、M=2であるデュアルシーケンス変調および拡散方式において、第1のシーケンスが、第1の副搬送波において第1の値および第2の副搬送波において第2の値を有し、同様に、第2のシーケンスが、第1の副搬送波において第3の値および第2の副搬送波において第4の値を有し、第1および第2の値からなるベクトルは、第3および第4の値からなるベクトルに直交する。したがって、2つのPCシーケンス間の変調されたシンボルの直交性は、すべてのそれらのそれぞれの非ゼロ要素において発生する全面的衝突を回避する。したがって、可能なシーケンスは、部分的衝突シーケンスの第1の組と、部分的衝突シーケンスの第2の組とを含むことができる。しかし、第2の組における各シーケンスは、第1の組における1つのシーケンスに対して直交し、それによって、全面的衝突を回避することが可能になる。そのようなデュアル拡散シーケンスの使用は、PCES群内の可能なPCシーケンスの数を少なくとも2倍にすることができ、したがって、ネットワークノード104が追加のユーザデバイス102のスケジュールされていない送信を支持することが可能になる。一実施形態において、Kの非ゼロ要素を有するシーケンスは、K-1の直交デュアルシーケンスを有する。
データが符号器モジュール400によって符号化されると、結果として得られるデータ符号化PCシーケンスは、パルス整形および副搬送波変調などの追加の機能を実装することができる送信モジュール440によって無線媒体(無線ネットワーク112)を通して送信される。符号化され、拡散されたデータシーケンスは、複数のデバイスおよびデータストリームが多重入出力(MIMO)空間レイヤ、直交周波数分割多重化(OFDM)トーン、時分割多重アクセス(TDMA)レイヤなどの、ただし、それらに限定されない、ネットワーク内の無線通信資源を共有することが可能になる、任意のプロトコルにより送信することができる。
したがって、符号器400は、拡散/ダイバーシティ利得を提供し、送信間の衝突の尤度を低減する。別々の機能として示すが、2つのレベルの変調器機能420および拡散器機能430は、ハードウェアにおける、またはソフトウェアにおける、またはそれらの組合せにおける1つの構成要素として実装することができることは理解されよう。機能420、430は、デバイス102またはネットワークノード104におけるプロセッサシステム202、302によって実行することができる。
図5Aは、本開示の一実施形態による、ネットワーク100におけるデバイス102およびノード104によって使用することができる部分的衝突(PC)シーケンスSの第1の組またはパターンを示す。各PCシーケンスSの長さは、Nscであり、それは無線資源要素の数に対応する。図示する例において、Nscは、「SCインデックス」とラベル付けされた軸に沿って七角形の列SC(1) … SC(8)で示されるように8つの副搬送波(SC)に対応する。非ゼロデータ要素の数Mは、PCシーケンスSのそれぞれにおいて、2であり、ゼロデータ要素の数は6である。図5Aにおいて例示を目的として、24のPCシーケンスSが示され、S(x)とインデックスが付けられ、ここで、1<=x<=12であり、a<=x<=lである。シーケンスS(x)は、6行で配列され、1行当たりで表される4つの重畳されたシーケンスを有し、シーケンスs(1)、s(2)、s(a)およびs(b)は、最上部の行で表され、シーケンスs(3)、s(4)、s(c)およびs(d)は、次の行で表される、などとして、シーケンスs(11)、s(12)、s(k)および(s)lは、最下部(6番目)の行で表される。各行において、副搬送波を表す各七角形は、副搬送波が非ゼロ要素を有するシーケンスS(x)のインデックス(1<=x<=12およびa<=x<=l)でラベル付けされる。例えば、シーケンスs(1)、S(2)、s(a)およびs(b)を表す1番目の行において、シーケンスS(1)のシーケンスパターンは、{10100000}であり、ここで、副搬送波SC(1)およびSC(3)に対応する1番目および3番目の七角形を「1」でラベル付けして、シーケンスS(1)内の2つの非ゼロ要素の位置を示すことによってシーケンスS(1)が最上部の行で表されるように、「1」は非ゼロ要素を表し、「0」はゼロ要素を表す。シーケンスSC(1)のゼロまたは良性資源要素は、明確にラベル付けされず、むしろ、それらが非ゼロ要素であるシーケンスのインデックスでラベル付けされる。したがって、{0 2 0 2 0 0 0 0}のシーケンスパターン(ここで、2は非ゼロ要素を表す)を有するシーケンスS(2)は、副搬送波SC(2)およびSC(4)に対応する2番目および4番目の七角形を「2」でラベル付けして、シーケンスS(2)内の2つの非ゼロ要素の位置を示すことによって最上部の行で表される。同様に、シーケンスS(a)では、副搬送波SC(5)およびSC(7)に対応する5番目および7番目の七角形を「a」でラベル付けして、シーケンスS(a)内の2つの非ゼロ要素の位置を示す。したがって、七角形のラベル「1」、「2」、「a」、または「b」は、同じラベルでインデックス付けされた対応するPCシーケンスの非ゼロデータ要素の位置を表す。図5Aに示す灰色の影付きの七角形は、例を示すために以下に参照する。
図5Aに見られるように、すべての24のPCシーケンスが重複するカバレッジエリアにおいて異なる送信機から同時に送信された場合、搬送波レベルの衝突がすべての8つの副搬送波にわたるであろう。しかし、シーケンスパターンの設計の結果として、任意の単一のシーケンスS(x)の非ゼロ要素は、いずれも、任意の他の単一のシーケンスS(z)の非ゼロ要素のすべてと衝突しないはずである。むしろ、シーケンスレベルにおけるすべての衝突は、全面的衝突ではなく、最大限でも部分的衝突であるはずである。例えば、シーケンスS(1)は、副搬送波SC(1)およびSC(3)上に変調された非ゼロ要素を有する。部分的シーケンスの衝突は、副搬送波SC(1)上に変調されたシーケンスS(1)の非ゼロデータ要素がシーケンスS(3)、S(5)、S(7)、S(9)およびS(11)のそれぞれの非ゼロ要素と衝突することがある点において発生することがあり、それによって、非ゼロ要素を副搬送波SC(1)内にも変調させ、副搬送波SC(3)上に変調されたシーケンスS(1)のデータ要素は、シーケンスS(4)、S(6)、S(g)、S(10)およびS(l)のそれぞれの非ゼロ要素と衝突することがある。しかし、シーケンスS(1)の非ゼロ要素のすべてがシーケンスS(3)、S(5)、S(7)、S(9)およびS(11)、S(4)、S(6)、S(g)、S(10)およびS(l)のうちの任意の単一の1つの非ゼロ要素と衝突する、全面的シーケンスの衝突は、発生することがない。
資源要素または副搬送波SC(y)(1<=y<=Nsc)の数に対応するNscにより、および各シーケンス内の2つの非ゼロ要素(M=2)により、達成することができる部分的衝突シーケンスS(x)(1<=x<=N)の総数Nは、次式として表すことができる。
したがって、図5Aに図示する例において、2つの非ゼロデータ要素(M=2)および8つの副搬送波(Nsc=8)に対して、最大で28までの異なるデータのPCシーケンスを生成することができる。シーケンスS(1)の第1および第3の副搬送波SC(1)およびSC(3)は、非ゼロであり、これらはシーケンスS(3)、S(5)、S(7)、S(9)、S(11)および(S)4、S(6)、S(g)、S(10)およびS(l)のそれぞれからの1つの要素だけと衝突することがあることが分かる。Kの非ゼロ要素を有するシーケンスの場合、部分的衝突シーケンスの総数は、次式の通りである。
上記のように、コンパニオン直交拡散シーケンスが使用される場合、部分的衝突シーケンスの総数は
である。
図5Bは、実施形態例による、ネットワーク100においてデバイス102によって使用することができる部分的衝突シーケンスの第2のパターンを示す。この実施形態において、いくつかのシーケンスSは、別の特定のシーケンス内に非ゼロ要素を有するが、他のシーケンス内の非ゼロ要素と部分的に衝突するだけである、すべての副搬送波上に非ゼロ要素を有することができる。シーケンスは、異なる拡散率を有し、より長いシーケンスは、1つよりも多くの資源要素における他の、より短いシーケンスと衝突することがある。例えば、図5(b)において、S(1)とラベル付けされたシーケンスは、M=8を有し、すべての副搬送波SC(1)〜SC(8)上に非ゼロ要素を有し、S(2)〜S(11)とラベル付けされたシーケンスは、それぞれM<8を有する。シーケンスS(2)〜S(11)は、S(2)〜(11)の群内の単一のシーケンスが群S(2)〜S(11)においてシーケンスの任意の他の単一の1つとして同じ組の副搬送波上にすべての非ゼロ要素を有さないようにそれぞれ選択される。しかし、シーケンスS(2)〜S(11)の非ゼロ要素のすべては、シーケンスS(1)内に、したがって、周波数領域内に非ゼロ要素を有する副搬送波上に配置され、シーケンスS(1)〜s(11)のそれぞれにおけるすべての非ゼロ要素は、場合によりシーケンスS(1)内の非ゼロ要素と衝突する恐れがある。
したがって、図5bの実施形態において、PCシーケンスSは、シーケンスの組が周波数領域において最小の最大資源要素の衝突を有するように設計される。シーケンスの部分的衝突特性は、時間領域において部分的にオフセットされたパルスに対応するシーケンス値を使用して達成することができる。例えば、一実施形態において、回転高速フーリエ変換(R-FFT)が以下のように定義される。i番目のM×M R-FFT行列を
とすると、次式が得られる。
ここで、0≦i≦N/M-1は回転指数である。4つのシーケンスの2つの非ゼロ要素を有する例(M=2、N=4、およびi=0)は、結果として従来のFFT行列となる。
しかし、i=1の場合、以下の回転行列が得られる。
各列はシーケンスを表す。シーケンスを4つの資源要素の長さ(Nsc=4)を有する低密度シーケンスの2番目および4番目の要素に適用することによって、以下の値が得られる。
0 1 0 1
0 1 0 -1
0 1 0 j
0 1 0 -j
8つのシーケンスの組の場合、M=2およびN=8は結果として次式となる。
例えば、この場合も2番目および4番目の要素を使用すると、対応する長さが4つの低密度シーケンスは次式である。
したがって、上に列挙した8つのシーケンスは、すべて、共通の副搬送波を共有するすべての非ゼロ要素に対して潜在的な衝突を有するが、シーケンスは、シーケンスの値および時間領域における部分的にオフセットされたパルスにより部分的に衝突するだけである。
したがって、衝突はシーケンスレベルにおいて、および資源要素レベルにおいて発生することがあることを理解されよう。2つのシーケンスの間の資源要素のすべての完全な衝突は、結果として完全なシーケンス衝突となる。しかし、実施形態例によれば、PCES群は、完全なシーケンス衝突を回避し、部分的シーケンス衝突が発生したとき復号の成功が可能となるように設計される。PCES群は、以下のうちの1つまたは複数により、完全なシーケンス衝突を回避するように設計される。すなわち、(a)PCシーケンスは、それぞれ、PCES群内の他のPCシーケンスに対して非ゼロ要素に指定された副搬送波の固有のサブセットを有するPCシーケンスの数を最大化するように定義され、(b)複数のPCシーケンスが非ゼロ要素に指定された副搬送波の同じサブセットを有する場合、副搬送波レベルにおける完全な衝突が、(i)復号器が、異なるPCシーケンスの副搬送波を区別することが可能となるのに十分な時間領域にいてオフセットされる部分的パルスを定義すること、および(ii)復号器が、異なるPCシーケンスの副搬送波を区別することを可能にするために異なるPCシーケンスの共通の副搬送波の間に直交変調を使用すること、のうちの一方または両方によって回避される。実施形態例において、デバイス102およびノード104において記憶されたシーケンスパターンが、どんな副搬送波SCが非ゼロ要素であるのか、もしあれば、どんな時間領域オフセットが副搬送波に適用されるのか、および、もしあれば、どんな副搬送波が互いに対して直交して変調されるのかを含む、そのようなPCシーケンスを出力するのに必要な資源要素情報を定義する。実施形態例において、PCMA送信方式によりユーザデバイス102によって送信されたデータがネットワークノード104の復号器モジュール450によって受信され、復号され得る。ネットワークノード104は、異なるデバイス102からの複数のデータ送信を受信することができ、異なるデバイス102のそれぞれは、その割り当てられたPCシーケンスSによりデータを送信している。図5Aに示す例において、時間における1つのスナップショットにおいて、灰色でハイライトされたシーケンス、すなわち、シーケンスS(1)、S(b)、S(3)、S(5)、S(7)、S(g)、およびS(11)に関連付けら
れたユーザデバイス102は、データを送信することができる。PCMA送信方式では、ネットワーク負荷が軽いかまたは適度である場合、受信したデータを逐次干渉除去(SIC)復号を使用して復号器450によって復号することができる。ネットワーク負荷が高い場合、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)などの他の復号方式を使用することができる。したがって、いくつかの実施形態例において、シーケンスを受信するノード104は、それが、所与の時間におけるアクティブなシーケンスSの数が閾値を超えると決定した場合、ネットワーク負荷を追跡し、SIC復号からMPA復号に切り替える。
図5Aから、例えば、この例において、他のデータ要素がこの副搬送波SC(4)上で送信されないので、ネットワークノード104の受信機復号器450が、まずシーケンスS(5)に関連付けられた信号の4番目のデータ要素(副搬送波SC(4)上の)を復号することができることを理解されよう。次いで、復号器はシーケンスS(g)の5番目の要素(副搬送波SC(5)上の)を、次いで、シーケンスS(g)の3番目の要素(副搬送波SC(3)上の)を復号することができる。次いで、シーケンスS(g)内の衝突する要素が決定されたので、シーケンスS(1)内の3番目の要素(副搬送波SC(3)上の)を復号することができる。受信電力などの、ただし、それに限定されない他の要因を使用して、SIC復号順序を決定することができることを理解されよう。
いくつかの実施形態において、ネットワークノード104は、PCデータシーケンスSを受信し、復号するために最大尤度(ML)とSIC復号との組合せを適用することができる。図5Aに示す例において、ML復号器は、復号器モジュール450に組み込み、シーケンスS(1)の3番目の要素(搬送波SC(3)上の)と衝突するシーケンスS(g)の3番目の要素(搬送波SC(3)上の)を復号するのに使用することができる。その結果は、復号器の能力を改善するためにシーケンスS(g)(衝突のない)の5番目の要素(搬送波SC(5)上の)の結果と組み合わせることができる。同様の取り組み方を使用して、シーケンスS(b)を検出することができる。したがって、ML復号は、他のユーザ信号との衝突が最も少ない信号に適用することができる。SIC、およびPCシーケンス設計から生じるインターレース構造を使用して、1つのシーケンス信号要素の検出をそれぞれ成功させることにより、他の検出されていないシーケンス信号要素の検出が簡略化される。
一実施形態において、図6に示すように、追加のシーケンスS(x)は、4つの副搬送波の2つのブロックの間で2番目の非ゼロ要素を交換することによって、図5Aに示すシーケンスに基づいて生成することができる。追加のシーケンスは、これらのブロック間の組合せのいずれかから生成することができる。図7および図8は、それぞれ両方の例においてM=2を有する、Nsc=12および16の部分的衝突シーケンスの追加のサンプル集合を提供する。図における七角形および八角形のシンボルのより大きな、または様々なサイズは、任意の有意性をもたず、単にシーケンスラベルに対応するために使用される。
したがって、より長い部分的衝突シーケンスにより、デバイス102は、資源にアクセスする際により制限されず、より広い資源にわたってデータを送信することができ、ネットワーク100においてより高い融通性およびより平衡させられた負荷をもたらす。干渉タイバーシティの改善も、異なるユーザデバイス102に分配される、より大きな数の部分的衝突シーケンスおよび干渉を用いて達成することもできる。
先行する実施形態の説明を通して、本発明は、ハードウェアだけを使用することによって、またはソフトウェアと必要なユニバーサルハードウェアプラットフォームとを使用することによって、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せによって実装することができる。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は、ソフトウェア製品の形で具現化することができる。ソフトウェア製品は、コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD-ROM)、USBフラッシュドライブ、またはハードディスクであり得る、不揮発性または非一時的記憶媒体に記憶することができる。ソフトウェア製品は、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス)が本発明の実施形態において提供される方法を実行することを可能にするいくつかの命令を含む。
本発明およびその利点を詳細に説明してきたが、本明細書では、添付の特許請求の範囲によって定義されるように本発明から逸脱することなく様々な変更、代替、および改変を加えることができることを理解されたい。
さらに、本出願の範囲は、本明細書に説明した工程、マシン、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることが意図されていない。本発明の開示から当業者が容易に理解するように、本明細書に説明する対応する実施形態と実質的に同じ機能を実施し、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在する、または後に開発される、工程、マシン、製造、組成物、手段、方法、またはステップは、本発明により利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内にそのような工程、マシン、製造、組成物、手段、方法およびステップを含むことが意図されている。
100 通信ネットワーク
102 ユーザデバイス
104 ネットワークノード
110 バックホールネットワーク
112 無線ネットワーク
202 プロセッサシステム
204 メモリ
206 電源ユニット
208 無線通信インターフェース
210 送信機
212 受信機
214 アンテナ
220 ユーザインターフェース
222 入力/出力(I/O)
230 シーケンスデータ
302 プロセッサシステム
304 メモリ
306 通信インターフェース
308 無線通信インターフェース
330 シーケンスデータ
400 符号器モジュール
410 順方向誤り訂正モジュール、順方向誤り訂正(FEC)符号器
420 変調器機能
430 拡散器機能
440 送信モジュール
450 復号器モジュール、復号器、受信機復号器
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその内容が本明細書に組み込まれている、2015年5月29日に出願した「Systems and Methods for Partial Collision Multiple Access」という名称の米国仮特許出願第62/168,437号および2016年5月27日に出願した「Systems and Methods for Partial Collision Multiple Access」という名称の米国非仮特許出願第15/167,477号から優先権の利益を主張する。
本出願は、無線通信に関し、詳しくは、ネットワークにおける複数のデバイスのための、データを送信し、受信するための方法およびシステムに関する。
無線通信システムにおけるデータ送信は、複数のユーザデバイスからネットワークノードへの送信によりスケジュールすることができる。これは、ネットワークにおける共有資源を介した送信をスケジュールするために制御メッセージの交換により達成することができる。データ送信は、待ち時間およびオーバーヘッドを低減するためにスケジュールしないこともできる。スパースコード多重アクセス(SCMA:Sparse Code Multiple Access)などの種々のデータ符号化技法が従来の方法が、例えば、符号分割多重アクセス(CDMA)に対する改善策として提案されている。SCMAシステムにおいて、複数の資源要素にわたってデータを拡散させるためにバイナリデータストリームが多次元符号語に直接符号化される。スパース符号語は、スケジュールされた、またはスケジュールされていない送信に使用することができ、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)を使用して復号することができる。
いくつかの実施形態において、低データ速度送信を含むスケジュールされていないデータ送信に適用することができる無線通信システムにおいてデータを符号化し、送信するための方法、デバイスおよびシステムに関する態様を本文書において説明する。一態様において、無線ネットワークにおいてデータを送信するための方法が、複数の非ゼロ要素を含み、無線ネットワークにおいて、シーケンスパターンの群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスと部分的に衝突することが可能である拡散シーケンスを提供するためにその群からの所定のシーケンスパターンによりデータをマッピングするステップと、拡散シーケンスを送信するステップとを含む。
いくつかの例において、シーケンスパターンの群は、ネットワークノードに割り当てられ、シーケンスパターンによりマッピングされた、送信された拡散シーケンスがその群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた拡散シーケンスと最大限でも部分的に衝突するように定義される。いくつかの構成において、シーケンスパターンの群は、拡散シーケンスが送信されるデバイスにおいて記憶される。いくつかの構成において、所定のシーケンスパターンは、他の拡散シーケンスにおいて同じ資源要素を使用する1つまたは複数の非ゼロ要素に対して時間領域においてオフセットされるパルスを有する非ゼロ要素のうちの1つまたは複数を提供するように構成される。いくつかの例において、所定のシーケンスパターンは、他の拡散シーケンスにおいて同じ資源要素を使用する1つまたは複数の非ゼロ要素の値に対して直交する値を有する非ゼロ要素のうちの1つまたは複数を提供するように構成される。
いくつかの例において、拡散シーケンスのそれぞれは、同じ組の副搬送波を含み、非ゼロ要素は、その組からの副搬送波である。拡散シーケンスは、多重入出力(MIMO)、直交周波数分割多重化(OFDM)、または時分割多重アクセス(TDMA)ネットワークのうちの1つにおいて送信のための資源要素を含むことができる。いくつかの構成において、データをマッピングするステップは、第1の組の非ゼロ要素を提供するためにデータを変調するステップと、次いで、所定のシーケンスパターンにより、非ゼロ要素をより大きな組の資源要素に拡散させるステップとを含む。
別の例によれば、態様は無線通信インターフェースと、プロセッサシステムと、それぞれ、資源要素の組の中で、要素のサブセットを非ゼロ要素として識別するシーケンスパターンの群、およびコンピュータ可読命令を集合的に記憶する、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体とを備える送信機デバイスである。プロセッサシステムは、コンピュータ可読命令によって、複数の非ゼロ要素を含み、無線ネットワークにおいて、シーケンスパターンの群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスと部分的に衝突することが可能である拡散シーケンスを提供するためにその群からの所定のシーケンスパターンによりデータをマッピングし、無線ネットワークにおいて拡散シーケンスを送信するように構成される。いくつかの構成において、シーケンスパターンのうちの少なくとも一部は、群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスにおいて資源要素と衝突する少なくとも1つの資源要素を有する拡散シーケンスを定義する。
別の例によれば、態様は無線インターフェースを介してネットワークにデータを送信する複数のデバイスからデータを復号するための方法である。方法は、無線インターフェースを通して複数の送信デバイスからシーケンスを受信するステップであって、シーケンスは、それぞれ、シーケンスパターンの群から選択されたシーケンスパターンによりマッピングされる、受信するステップを含む。方法は、受信したシーケンスをシーケンスパターンの群に基づいて復号するステップも含む。シーケンスパターンは、シーケンスのそれぞれに対して、シーケンスによって非ゼロ要素として使用される資源要素のサブセットを定義し、シーケンスパターンは、シーケンスの少なくとも一部が少なくとも1つの他のシーケンスにおける非ゼロ要素と衝突するいくつかの非ゼロ要素を有し、2つのシーケンスが2つのシーケンスのうちの一方におけるすべての非ゼロ要素を2つのシーケンスのうちの他方における非ゼロ要素のすべてと衝突させないように、非ゼロ要素を定義する。
いくつかの構成において、受信したシーケンスを復号するステップは、逐次干渉除去(SIC)を受信したシーケンスの少なくとも一部に適用するステップを含む。いくつかの例において、方法は、ネットワーク負荷を決定するステップを含み、受信したシーケンスを復号するステップは、決定されたネットワーク負荷に基づいて、受信したシーケンスを復号するために逐次干渉除去(SIC)アルゴリズムまたは複数パスアルゴリズム(MPA)を選択的に使用するステップを含む。
態様例によれば、無線通信インターフェースと、プロセッサシステムと、コンピュータ可読命令、および、それぞれ、資源要素の組の中で、要素のサブセットを非ゼロ要素として識別するシーケンスパターンの群であって、データがその群からのシーケンスパターンによりシーケンスにマッピングされるとき、シーケンスがその群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他のシーケンスと部分的に衝突することが可能となるように構成される、シーケンスパターンの群を記憶させた1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体を備えるデジタル記憶装置とを含む、ネットワーク要素が提供される。プロセッサシステムは、コンピュータ可読命令によって、記憶されたシーケンスパターンの群に基づいて、無線通信インターフェースを通して受信した複数の部分的に衝突するシーケンスを復号するように構成される。いくつかの構成において、シーケンスパターンは、それぞれ、非ゼロ要素として指定された副搬送波の固有の組を有する複数のシーケンスを、複数のシーケンス内で、2つのシーケンスが非ゼロ要素として指定された副搬送波の同一の組を有さないが、複数のシーケンス内のシーケンスの少なくとも一部が非ゼロ要素として指定された1つまたは複数の共通の副搬送波を有するように定義する。いくつかの例において、シーケンスパターンは、第2のシーケンスにおいてやはりすべて非ゼロ要素として指定されている非ゼロ要素として指定された副搬送波を有する少なくとも第1のシーケンスも定義し、シーケンスパターンは、プロセッサシステムが第1のシーケンスの副搬送波と第2のシーケンスの副搬送波とを十分に区別することが可能になるのに十分な時間領域においてオフセットされる部分的パルスを定義する。いくつかの例において、プロセッサシステムは、ネットワーク負荷を決定し、決定されたネットワーク負荷に基づいて、逐次干渉除去(SIC)アルゴリズムまたは複数パスアルゴリズム(MPA)を選択的に使用して、受信したシーケンスを復号するように構成される。
次に、例として、本出願の実施形態例を示す添付の図を参照する。
通信ネットワークの構成図である。
ユーザデバイスの構成図である。
ネットワークノードの構成図である。
本開示の一実装形態による、符号器を示す構成図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第1のサンプル集合を示す図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第2のサンプル集合を示す図である。
追加の部分的衝突シーケンスを生成する方法を示す図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第2のサンプル集合を示す図である。
本開示の一実装形態による、部分的衝突シーケンスの第3のサンプル集合を示す図である。
同様の要素および特徴を表すために図全体を通して同じ参照符号が使用される。本発明の態様を例示される実施形態と併せて説明するが、本発明をそのような実施形態に限定することが意図されていないことを理解されよう。
スケジュールされていないデータ送信は、マシン型通信(MTC:machine type communication)などの、ただし、それに限定されない、無線ネットワークにおける特定のデバイスまたはアプリケーションの通信を支持するのに有益であり得る。MTCは、「モノのインターネット」の一部として行うことができる。低データ速度は、より複雑でない、または費用がかからないデータ送信機、受信機および電源ユニットの使用によって許容可能であり得、または義務付けられ得る。マシンからネットワークへの通信がステータスアップデート、センサ信号、警報などを含む場合、高データ速度の要件は可能性が低い。そのような送信は、相対的に小さなパケットサイズの多数の通信を含むことがあり、相対的に低いデータ速度を必要とすることがある。同様の特性は、ネットワークからデバイスまたはマシンへのダウンリンク送信に生じることがある。これらのタイプの送信をスケジュールすることは、小さなパケットの送信に発生したオーバーヘッドのシグナル伝達、スケジューリング要求および許可手順の待ち時間ならびにこのオーバーヘッドおよび遅延を扱うために送信デバイスまたはネットワークノードによって発生した電力消費により、非効率的であり得る。他の符号化および許可不要送信方式が、スケジュールされていない送信を支持するために提案されているが、これらは、まだ、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)などのより複雑な復号アルゴリズムの使用を必要とすることがある。例えば、異なるユーザデバイスからのデータを変調するために低密度のコードブックを採用したスパースコード多重アクセス(SCMA)が、大規模なマシン通信に提案されている。SCMAは、マルチユーザ衝突を回避することができるが、しかし、マルチ反復MPA受信機が、SCMAコードブックに基づいてデータを検出し、復号するのに必要とされる。
本開示では、無線通信システムにおいてデータを符号化し、送信するための、具体的には、スケジュールされていないデータ送信のための方法、デバイスおよびシステムを説明する。相補受信および復号方法、デバイスおよびシステムも、符号化シーケンスを生成するための方法とともに例示される。したがって、いくつかの実施形態において、複数のデバイスのための無線通信資源の簡単で効率的な使用が提供される。
図1は、複数のユーザデバイス102と、ネットワークノード104などのネットワーク要素とを備える通信ネットワーク100を示す。ユーザデバイス102は、無線通信チャネルまたはネットワーク112を通してデータを交換する。ネットワーク100は、第5世代(5G)または第4世代(4G)遠隔通信ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)および他の無線または移動通信ネットワークを含むがそれらに限定されない、1つまたは複数の通信またはデータ標準または技術により動作することができる。ユーザデバイス102は、一般に、ユーザ機器(UE)、無線送信/受信ユニット(WTRU)、移動局(MS)、スマートフォン、携帯電話、センサ、または他の無線機器対応のコンピューティングまたはモバイルデバイスなどの無線通信を提供することができる任意のデバイスである。いくつかの実施形態において、ユーザデバイス102は、他の主要機能を実施し、通信ネットワーク100においてデータを送り、受け取り、または送受する機能を有するマシンを備え、マシンはマシン型通信も含む。一実施形態において、マシンは、通信ネットワーク100を通してデータを送信し、および/または受信する手段を有する装置またはデバイスを含むが、そのような装置またはデバイスは、典型的には、通信の主要目的のためにユーザによって操作されない。本明細書に説明するシステムおよび方法は、スケジュールされていないデータ送信を用いて動作する、他の低データ速度送信シナリオまたはアプリケーションおよびデバイスに適用することもできることを理解されよう。ネットワークノード104は、基地局(BS)、進化したノードB(eNB)、アクセスポイント(AP)、またはネットワーク100におけるユーザデバイス102のための送信および/または受信ポイントとして機能する他のネットワークインターフェースを備えることができる。ネットワークノード104は、ネットワークノード104と他の遠隔ネットワーク、ノードおよびデバイス(図示せず)との間でデータを交換することを可能にするバックホールネットワーク110に接続される。
図2は、本明細書に説明する方法およびモジュールを実装するためのデバイス102の一実施形態を示す。デバイス102は、通信ネットワーク100においてデータを送り、受け取るためのプロセッサシステム202と、メモリ204と、電源ユニット206と、無線通信インターフェース208とを含むことができ、その構成要素は、図2に示すように配列してもしなくてもよい。無線通信インターフェース208は、両方ともアンテナ214に結合された、送信機210と受信機212とを含む。無線通信インターフェース208の機能は、複数の送信機、受信機、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびアンテナ構成要素またはアレイを含む、異なる送受信機またはモデム構成要素によって実行することができることを理解されよう。一実施形態において、ユーザデバイス102は、ユーザインターフェース220と、ディスプレイ、音声入力、音声出力、キーパッド、ボタン、マイクロホンまたは他の入力もしくは出力などの様々な入力/出力(I/O)222とを含む。メモリ204は、動画、VoIP通話、ウェブ閲覧データ、電子メールおよび他のテキスト通信などの、ただし、それらに限定されない、データの異なるサービスおよびタイプを送り、受け取り、処理し、支持するための命令を含むプロセッサシステム202のプログラミングおよび/または命令を記憶する一時的記憶要素および非一時的記憶要素の両方を含むことができる。
実施形態例において、メモリ204の非一時的記憶要素は、以下に、より詳細に説明するように、例えば、符号器モジュール400、順方向誤り訂正モジュール410、送信モジュール440および復号器モジュール450を有効にするコンピュータ命令を含む、本明細書に説明する機能をプロセッサシステム202およびデバイス102が実行することを可能にするコンピュータ命令を記憶する。プロセッサシステム202は、例えば、デバイス102のメイン中央プロセッサユニットならびに通信インターフェース208などの具体的な要素を制御するのに使用されるプロセッサを含む、1つまたは複数の中央処理ユニットまたはデジタル信号プロセッサを含むことができる。
実施形態例において、メモリ204の非一時的記憶要素は、無線ネットワーク112においてデバイス102によって送信することができるシーケンスの時間/周波数シーケンスパターンの1つまたは複数の所定の組を識別するシーケンスデータ230を記憶する。
図3は、本出願の実施形態による、ネットワークノード104を示す。ネットワークノード104は、プロセッサシステム302と、メモリ304と、1つまたは複数の通信インターフェース306、308とを備えることができる。通信インターフェース306は、バックホールネットワーク110に、またはネットワーク100における他のネットワークノード、ゲートウェイまたはリレー(図示せず)に対してデータを送り、受け取るための有線または無線インターフェースでよい。無線通信インターフェース308は、本明細書に説明する多重アクセスシステムにより、1つまたは複数のユーザデバイス102に対してデータを送り、受け取るように構成される。無線通信インターフェース308の機能は、異なる送受信機または複数の送信機、受信機およびアンテナ構成要素もしくはアレイを含むモデム構成要素によって実行することができることを理解されよう。メモリ304は、ユーザデバイス102に対してデータを送り、ユーザデバイス102からのデータを受け取るための命令を含むプロセッサシステム302のプログラミングおよび/または命令を記憶する一時的記憶要素および非一時的記憶要素の両方を含むことができる。ネットワークノード104は、ユーザデバイス102間のデータ送信をスケジュールするように構成することができ、またはスケジュールされていないデータ送信を支持するように構成することができる。
ユーザデバイス102と同様に、実施形態例において、メモリ304の非一時的記憶要素は、以下により詳細に説明するように、例えば、符号器モジュール400、順方向誤り訂正モジュール410、送信モジュール440および復号器モジュール450を有効にするコンピュータ命令を含む、本明細書に説明する機能をプロセッサシステム302およびノード104が実行することを可能にするコンピュータ命令を記憶する。プロセッサシステム302は、例えば、ノード104のメイン中央プロセッサユニットならびに通信インターフェース306などの具体的な要素を制御するのに使用されるプロセッサを含む、1つまたは複数の中央処理ユニットまたはデジタル信号プロセッサを含むことができる。
実施形態例において、メモリ304の非一時的記憶要素は、シーケンスデータ330も記憶する。ノード104に記憶されたシーケンスデータ330は、いくつかの例において、個々のユーザデバイス102上に記憶されたシーケンスデータ230に含まれるよりも大きな数または群のシーケンスパターンを含むことができる。例えば、ノードシーケンスデータ330は、ノード104によって支持されるユーザデバイス102のすべてによって使用されるすべてのシーケンスパターンを含むことができるが、各ユーザデバイス102上に記憶されたシーケンスデータ230は、具体的なシーケンスパターンまたは具体的なユーザデバイス102によって使用されるシーケンスパターンのサブセットだけに限定することができる。
少なくともいくつかの実施形態例において、ネットワークノード104は、仮想ノードを集合的に実装する複数の物理的ネットワークノード104を含む仮想ネットワークノードである。
シーケンスデータ230、330において識別されるシーケンスパターンは、それぞれ、無線送信のために対応するシーケンスを出力するためにデータに適用することができる無線ネットワーク112における資源要素の組を定義する。実施形態例において、各資源要素は、例えば、副搬送波(SC:subcarrier)を含む、無線ネットワーク内の時間/周波数資源を表す。各シーケンスパターンは、シーケンス内の資源要素のどれが非ゼロ要素として機能するように変調されるのか、および資源要素のどれが変調されないか、したがって、ゼロ要素または良性要素であるのかを定義する。
実施形態例において、シーケンスパターンは、対応する部分的衝突対応シーケンス(PCES:partial collision enabled sequence)群に属するシーケンスの中で部分的衝突を可能にするように選択された所定のシーケンスパターンの群の一部である。PCES群に属するシーケンスは、本明細書ではPC(PC)シーケンスと呼ばれる。PCシーケンスは、PCシーケンスが、(a)2つのPCシーケンスが他のPCシーケンスにおける非ゼロ要素のすべてと完全に衝突するPCシーケンスのうちの一方においてすべての非ゼロ要素を有さず、(b)任意の2つのPCシーケンス間の部分的衝突が、送信中に互いに衝突するいくつかの非ゼロ要素を有するときでも首尾よく復号することができる点において発生することがあるように設計される点において、PCES群からの他のPCシーケンスと部分的に衝突することが可能とされる。
少なくともいくつかの例において、各シーケンスパターンは、PCシーケンスSを出力するためにある値またはデータシンボルを用いて選択的に変調することができるNSC副搬送波(SC)を識別する。様々な構成において、データシンボルは、例えば、QAMコンスタレーションまたは他の適切なコンスタレーションベースの変調方式を含む、任意の数の可能な変調方式を使用して副搬送波SC上に変調することができる。
したがって、一実施形態において、ユーザデバイス102からネットワークノード104へのスケジュールされていないデータ送信は、ネットワーク100において部分的衝突多重アクセス(PCMA:Partial Collision Multiple Access)送信方式によって支持される。PCMA方式の一実施形態において、シーケンスデータ230、330において定義されるシーケンスパターンは、部分的衝突(PC)シーケンスである拡散シーケンスを生成するためにデータに適用することができる。PCシーケンスは、ユーザデバイス102によって送信されたとき、共通のまたは重複する地理的範囲領域内で異なるユーザデバイス102から同時に送られている他のPCシーケンスと最大限でも部分的に衝突するだけである。この点において、非ゼロ要素の衝突は、複数のユーザデバイス102が同じまたは重複する資源要素を使用して非ゼロ要素を送信したとき、例えば、非ゼロ要素が同じ副搬送波上で同時に地理的領域内の複数のソースから送信されたとき、発生する。
上記のように、PCES群は、全面的なまたは完全なシーケンス衝突を回避するように設計され、それは、ユーザデバイス102から送信されたシーケンスにおける非ゼロ要素のすべてが別のユーザデバイスによって送信されたシーケンスからの非ゼロ要素と衝突した場合、起こるはずのことが発生することである。対照的に、ユーザデバイス102から送信されたシーケンスにおける非ゼロ要素の一部が、ただし、すべてではなく、別のユーザデバイスによって送信されたシーケンスにおける非ゼロ要素と衝突したとき、部分的シーケンス衝突が発生する。したがって、実施形態例において、PCシーケンスは、衝突送信には対応しないが、部分的シーケンス衝突送信に対応し、全面的なまたは完全なシーケンス衝突送信を回避するためにユーザデバイス102およびノード104に割り当てられる。そのような構成により、衝突が何も発生しないとき、および部分的衝突が発生したときの両方でシーケンスの送信および復号の成功が可能となり得、したがって、ネットワークおよびユーザデバイスの資源の一方または両方の効率的な使用を容易にすることができる。一実施形態において、シーケンスデータセット230、330におけるPCシーケンスの一部は、または全部でも、同じ数の非ゼロ要素を有することができる。
したがって、シーケンス内の非ゼロ要素の数が2つである例において、デバイス102および支持ノード104のPCES群に割り当てられた部分的衝突(PC)シーケンスの組は、特定のシーケンス内の非ゼロ資源要素が他のシーケンスのそれぞれからのわずか1つの非ゼロ資源要素と衝突するように定義される。言い方を変えれば、全非ゼロ要素が2つである例において、シーケンス内の各非ゼロ要素は、他のシーケンスのそれぞれからの最大限でも1つの非ゼロ要素と衝突することがあるが、それらの他の非ゼロ要素は、それぞれ、PCシーケンスのうちの異なる1つから生じる。
いくつかの実施形態において、PCES群におけるPCシーケンスは、他のシーケンスとは異なる数の非ゼロ要素を有するいくつかのシーケンスを用いて定義される。異なる数の非ゼロ要素を有するシーケンスは、異なる有効な拡散率を有する。様々な実施形態において、いくつかのシーケンスは、1つよりも多くの非ゼロ資源要素において衝突することがある。例えば、より長いシーケンスは、1つよりも多い非ゼロ資源要素において、より短いシーケンスと衝突することがある。したがって、シーケンスの組内で、特定のシーケンスは、非ゼロ要素が他のシーケンスと衝突する危険がより大きいことがある。以下にさらに詳細に説明するように、衝突の危険を低減するために、シーケンス選択および割当てが、周波数領域における最大非ゼロ要素の衝突の発生を最小限に抑えるように実施される。そのような選択は、普通ならば衝突するはずの非ゼロ要素に対応する部分的にオフセットされた時間領域パルスを定義することによって達成することができる。
実施形態例において、各ユーザデバイス102は、デバイス102上に記憶されたシーケンスデータ230からの所定のコンスタレーションマップおよびPCシーケンスパターンにより、データを変調し、拡散させることによって、データを送信するように構成される。いくつかの例において、ユーザデバイス102上のシーケンスデータ230だけが、ノード104の観点からすればユーザデバイス102に固有である単一の割り当てられたPCシーケンスパターンを含む。PCシーケンスSは、ネットワーク100におけるネットワーク制御装置(図示せず)などの、ネットワークノード104によって、または別の管理もしくはスケジューリングエンティティによってネットワーク100におけるデバイス102の群に事前に割り当てることができる。ユーザデバイス102へのシーケンスの割当ては、動的または準静的信号伝達を通して行うことができる。実施形態例において、PCシーケンスまたはPCシーケンスの組は、製造段階または出荷前構成段階時にメモリ204、304に記憶されたシーケンスパターンとして、またはシーケンスパターンの組としてデバイス102および/またはノード104上でプロビジョニングすることができる。デバイス102には、PCシーケンスまたはPCシーケンスの組をノード104によって開始段階において、またはトリガ事象において割り当てることができる。デバイス102は、ノード104と共有することができる所定の基準に基づいてPCシーケンスまたはPCシーケンスの組を選ぶこともできる。デバイス102は、選ばれたPCシーケンスまたはPCシーケンスの組に関してノード104に通知する必要があってもなくてもよい。いくつかの例において、デバイス102がまず無線ネットワーク内で作動されたとき、デバイス102には、ノード104によってPCシーケンスまたはPCシーケンスの組を割り当てることができる。いくつかの実施形態において、ネットワークIDがデバイス102に対して設定されたとき、デバイス102には、ノード104によってPCシーケンスまたはPCシーケンスの組を割り当てることができる。実施形態例において、PCシーケンスは、任意の所与の時間において、ノード104によって支持されるユーザデバイス102の群とのスケジュールされていない送信間で発生する任意のシーケンス衝突が、最大限でも部分的シーケンス衝突であるように割り当てられる。各デバイス102は、その割り当てられたPCシーケンスを使用して、ネットワーク100にアクセスし、データをネットワークノード104に送信する。ネットワークノード104によって支持されるPCES群のすべての割り当てられたシーケンスのシーケンスパターンは、ノードシーケンスデータ330に記憶され、したがって、ネットワークノード104に知られており、受信したデータを復号するのに使用される。この点において、ネットワークノードは、復号器モジュール450を実装するためのコンピュータ命令を含む。一実施形態において、PCシーケンスの相補割振りおよび使用は、ネットワークノード104からデバイス102へのデータの送信に対してデバイス102のそれぞれが、復号器モジュール240を用いてやはり構成され、およびノード104が符号器モジュール400を用いて構成されるように行われる。
図4は、PCシーケンスを使用してデータを符号化し、送信するために、それぞれ、ユーザデバイス102またはネットワークノード104のプロセッサシステム202、203によって実装されるモジュールの構成図を示す。一実施形態例において、符号器モジュール400は、符号化されたバイナリデータ入力を受け取り、バイナリデータが非ゼロ要素としての使用に指定された資源要素のサブセットにマッピングされているPCシーケンスSを出力するように構成される。この点において、実施形態例においては、符号器モジュール400は、それぞれ、変調器機能420および拡散器機能430によって実装される2つのレベルのデータの符号化および拡散を提供する。一実施形態において、符号化されたバイナリデータストリームは、順方向誤り訂正(FEC)符号器410からのデータストリームなどの、送信のために符号器400によって受け取られる。第1のレベルの拡散は、変調器機能420において行われ、データは符号化され、サイズMまで拡散される。特に、変調器420は、バイナリデータを複数(M)のデータ要素上に変調されたデータシンボルに変換する。データ要素の数(M)は、符号器400から出力されるPCシーケンスSに存在する非ゼロ要素の数に等しい。
例えば、変調器機能420によって変調されたバイナリデータの単一のビット(またはビットの群)は、2つのデータ要素(M=2)で表すことができる。いくつかの実施形態において、異なる要素にマッピングされたデータは、異なるコンスタレーションマップを用いて変調して、同じ入力ビットにマッピングされたコンスタレーションポイントのダイバーシティを最大化することができる。例として、サブコンスタレーションマップを多次元変調から生成することができる。
第2のレベルの拡散は、拡散器機能430によって実装される。拡散器機能430は、長さMのデータシーケンスを長さNscのPCシーケンスSにマッピングすることによって長さMの変調されたデータシーケンスをより長いシーケンスにさらに拡散させる。Mは非ゼロ要素の数に等しく、NscはMよりも大きい。Mの非ゼロ要素は、非ゼロ要素の希薄なまたは低い密度を有する所定のシーケンスパターン(すなわち、シーケンスデータ230または330において定義されたシーケンスパターンのうちの1つ)により、より長いPCシーケンスSにマッピングされる。一実施形態において、マッピングは、特定のPCシーケンス内の非ゼロ要素が、上記のように他のPCシーケンスのそれぞれからのMよりも小さい非ゼロ要素(例えば、わずか1、ただし、M=2)と衝突するように行われる。一実施形態において、変調されたデータストリームを複数の拡散シーケンスのうちの1つの上にマッピングするステップは、変調器機能420からの変調されたデータストリーム出力を拡散器機能430における拡散シーケンスパターンで乗算するステップからなる。
実施形態例において、デバイス102がそのシーケンスデータ230に記憶された単一よりも多い割り当てられたシーケンスパターンを有する場合、シーケンスパターンは、ランダムに選択することができ、または、連続してもしくはある他の定義された順序により使用することができる。
別の実施形態において、変調されたデータストリームをマッピングするステップは、変調された非ゼロ要素を有するシーケンスパターンを定義するコードブック機能が、別個の変調器機能420および拡散器機能430の代わりに使用されるスパースコード多重アクセス(SCMA)システムに採用された多次元変調などの非線形マッピングからなる。
拡散シーケンスの他の実施形態において、使用される1つのデュアル拡散シーケンスがあり得る。デュアル拡散シーケンスおよび対をなすシーケンスは、互いに直交するが、部分的に他のシーケンスと衝突することがある。一例において、副搬送波aにおいて+1の値および副搬送波bにおいて+1の値を有する第1のシーケンスがある場合、副搬送波aにおいて+1の値および副搬送波bにおいて-1の値を有する第2のシーケンスが、第1のシーケンスに対してデュアル直交シーケンスである。言い換えれば、M=2であるデュアルシーケンス変調および拡散方式において、第1のシーケンスが、第1の副搬送波において第1の値および第2の副搬送波において第2の値を有し、同様に、第2のシーケンスが、第1の副搬送波において第3の値および第2の副搬送波において第4の値を有し、第1および第2の値からなるベクトルは、第3および第4の値からなるベクトルに直交する。したがって、2つのPCシーケンス間の変調されたシンボルの直交性は、すべてのそれらのそれぞれの非ゼロ要素において発生する全面的衝突を回避する。したがって、可能なシーケンスは、部分的衝突シーケンスの第1の組と、部分的衝突シーケンスの第2の組とを含むことができる。しかし、第2の組における各シーケンスは、第1の組における1つのシーケンスに対して直交し、それによって、全面的衝突を回避することが可能になる。そのようなデュアル拡散シーケンスの使用は、PCES群内の可能なPCシーケンスの数を少なくとも2倍にすることができ、したがって、ネットワークノード104が追加のユーザデバイス102のスケジュールされていない送信を支持することが可能になる。一実施形態において、Kの非ゼロ要素を有するシーケンスは、K-1の直交デュアルシーケンスを有する。
データが符号器モジュール400によって符号化されると、結果として得られるデータ符号化PCシーケンスは、パルス整形および副搬送波変調などの追加の機能を実装することができる送信モジュール440によって無線媒体(無線ネットワーク112)を通して送信される。符号化され、拡散されたデータシーケンスは、複数のデバイスおよびデータストリームが多重入出力(MIMO)空間レイヤ、直交周波数分割多重化(OFDM)トーン、時分割多重アクセス(TDMA)レイヤなどの、ただし、それらに限定されない、ネットワーク内の無線通信資源を共有することが可能になる、任意のプロトコルにより送信することができる。
したがって、符号器400は、拡散/ダイバーシティ利得を提供し、送信間の衝突の尤度を低減する。別々の機能として示すが、2つのレベルの変調器機能420および拡散器機能430は、ハードウェアにおける、またはソフトウェアにおける、またはそれらの組合せにおける1つの構成要素として実装することができることは理解されよう。機能420、430は、デバイス102またはネットワークノード104におけるプロセッサシステム202、302によって実行することができる。
図5Aは、本開示の一実施形態による、ネットワーク100におけるデバイス102およびノード104によって使用することができる部分的衝突(PC)シーケンスSの第1の組またはパターンを示す。各PCシーケンスSの長さは、Nscであり、それは無線資源要素の数に対応する。図示する例において、Nscは、「SCインデックス」とラベル付けされた軸に沿って七角形の列SC(1) … SC(8)で示されるように8つの副搬送波(SC)に対応する。非ゼロデータ要素の数Mは、PCシーケンスSのそれぞれにおいて、2であり、ゼロデータ要素の数は6である。図5Aにおいて例示を目的として、24のPCシーケンスSが示され、S(x)とインデックスが付けられ、ここで、1<=x<=12であり、a<=x<=lである。シーケンスS(x)は、6行で配列され、1行当たりで表される4つの重畳されたシーケンスを有し、シーケンスs(1)、s(2)、s(a)およびs(b)は、最上部の行で表され、シーケンスs(3)、s(4)、s(c)およびs(d)は、次の行で表される、などとして、シーケンスs(11)、s(12)、s(k)および(s)lは、最下部(6番目)の行で表される。各行において、副搬送波を表す各七角形は、副搬送波が非ゼロ要素を有するシーケンスS(x)のインデックス(1<=x<=12およびa<=x<=l)でラベル付けされる。例えば、シーケンスs(1)、S(2)、s(a)およびs(b)を表す1番目の行において、シーケンスS(1)のシーケンスパターンは、{10100000}であり、ここで、副搬送波SC(1)およびSC(3)に対応する1番目および3番目の七角形を「1」でラベル付けして、シーケンスS(1)内の2つの非ゼロ要素の位置を示すことによってシーケンスS(1)が最上部の行で表されるように、「1」は非ゼロ要素を表し、「0」はゼロ要素を表す。シーケンスSC(1)のゼロまたは良性資源要素は、明確にラベル付けされず、むしろ、それらが非ゼロ要素であるシーケンスのインデックスでラベル付けされる。したがって、{0 2 0 2 0 0 0 0}のシーケンスパターン(ここで、2は非ゼロ要素を表す)を有するシーケンスS(2)は、副搬送波SC(2)およびSC(4)に対応する2番目および4番目の七角形を「2」でラベル付けして、シーケンスS(2)内の
2つの非ゼロ要素の位置を示すことによって最上部の行で表される。同様に、シーケンスS(a)では、副搬送波SC(5)およびSC(7)に対応する5番目および7番目の七角形を「a」でラベル付けして、シーケンスS(a)内の2つの非ゼロ要素の位置を示す。したがって、七角形のラベル「1」、「2」、「a」、または「b」は、同じラベルでインデックス付けされた対応するPCシーケンスの非ゼロデータ要素の位置を表す。図5Aに示す灰色の影付きの七角形は、例を示すために以下に参照する。
図5Aに見られるように、すべての24のPCシーケンスが重複するカバレッジエリアにおいて異なる送信機から同時に送信された場合、搬送波レベルの衝突がすべての8つの副搬送波にわたるであろう。しかし、シーケンスパターンの設計の結果として、任意の単一のシーケンスS(x)の非ゼロ要素は、いずれも、任意の他の単一のシーケンスS(z)の非ゼロ要素のすべてと衝突しないはずである。むしろ、シーケンスレベルにおけるすべての衝突は、全面的衝突ではなく、最大限でも部分的衝突であるはずである。例えば、シーケンスS(1)は、副搬送波SC(1)およびSC(3)上に変調された非ゼロ要素を有する。部分的シーケンスの衝突は、副搬送波SC(1)上に変調されたシーケンスS(1)の非ゼロデータ要素がシーケンスS(3)、S(5)、S(7)、S(9)およびS(11)のそれぞれの非ゼロ要素と衝突することがある点において発生することがあり、それによって、非ゼロ要素を副搬送波SC(1)内にも変調させ、副搬送波SC(3)上に変調されたシーケンスS(1)のデータ要素は、シーケンスS(4)、S(6)、S(g)、S(10)およびS(l)のそれぞれの非ゼロ要素と衝突することがある。しかし、シーケンスS(1)の非ゼロ要素のすべてがシーケンスS(3)、S(5)、S(7)、S(9)およびS(11)、S(4)、S(6)、S(g)、S(10)およびS(l)のうちの任意の単一の1つの非ゼロ要素と衝突する、全面的シーケンスの衝突は、発生することがない。
資源要素または副搬送波SC(y)(1<=y<=Nsc)の数に対応するNscにより、および各シーケンス内の2つの非ゼロ要素(M=2)により、達成することができる部分的衝突シーケンスS(x)(1<=x<=N)の総数Nは、次式として表すことができる。
したがって、図5Aに図示する例において、2つの非ゼロデータ要素(M=2)および8つの副搬送波(Nsc=8)に対して、最大で28までの異なるデータのPCシーケンスを生成することができる。シーケンスS(1)の第1および第3の副搬送波SC(1)およびSC(3)は、非ゼロであり、これらはシーケンスS(3)、S(5)、S(7)、S(9)、S(11)および(S)4、S(6)、S(g)、S(10)およびS(l)のそれぞれからの1つの要素だけと衝突することがあることが分かる。Kの非ゼロ要素を有するシーケンスの場合、部分的衝突シーケンスの総数は、次式の通りである。
上記のように、コンパニオン直交拡散シーケンスが使用される場合、部分的衝突シーケンスの総数は
である。
図5Bは、実施形態例による、ネットワーク100においてデバイス102によって使用することができる部分的衝突シーケンスの第2のパターンを示す。この実施形態において、いくつかのシーケンスSは、別の特定のシーケンス内に非ゼロ要素を有するが、他のシーケンス内の非ゼロ要素と部分的に衝突するだけである、すべての副搬送波上に非ゼロ要素を有することができる。シーケンスは、異なる拡散率を有し、より長いシーケンスは、1つよりも多くの資源要素における他の、より短いシーケンスと衝突することがある。例えば、図5(b)において、S(1)とラベル付けされたシーケンスは、M=8を有し、すべての副搬送波SC(1)〜SC(8)上に非ゼロ要素を有し、S(2)〜S(11)とラベル付けされたシーケンスは、それぞれM<8を有する。シーケンスS(2)〜S(11)は、S(2)〜(11)の群内の単一のシーケンスが群S(2)〜S(11)においてシーケンスの任意の他の単一の1つとして同じ組の副搬送波上にすべての非ゼロ要素を有さないようにそれぞれ選択される。しかし、シーケンスS(2)〜S(11)の非ゼロ要素のすべては、シーケンスS(1)内に、したがって、周波数領域内に非ゼロ要素を有する副搬送波上に配置され、シーケンスS(1)〜s(11)のそれぞれにおけるすべての非ゼロ要素は、場合によりシーケンスS(1)内の非ゼロ要素と衝突する恐れがある。
したがって、図5bの実施形態において、PCシーケンスSは、シーケンスの組が周波数領域において最小の最大資源要素の衝突を有するように設計される。シーケンスの部分的衝突特性は、時間領域において部分的にオフセットされたパルスに対応するシーケンス値を使用して達成することができる。例えば、一実施形態において、回転高速フーリエ変換(R-FFT)が以下のように定義される。i番目のM×M R-FFT行列を
とすると、次式が得られる。
ここで、0≦i≦N/M-1は回転指数である。4つのシーケンスの2つの非ゼロ要素を有する例(M=2、N=4、およびi=0)は、結果として従来のFFT行列となる。
しかし、i=1の場合、以下の回転行列が得られる。
各列はシーケンスを表す。シーケンスを4つの資源要素の長さ(Nsc=4)を有する低密度シーケンスの2番目および4番目の要素に適用することによって、以下の値が得られる。
0 1 0 1
0 1 0 -1
0 1 0 j
0 1 0 -j
8つのシーケンスの組の場合、M=2およびN=8は結果として次式となる。
例えば、この場合も2番目および4番目の要素を使用すると、対応する長さが4つの低密度シーケンスは次式である。
したがって、上に列挙した8つのシーケンスは、すべて、共通の副搬送波を共有するすべての非ゼロ要素に対して潜在的な衝突を有するが、シーケンスは、シーケンスの値および時間領域における部分的にオフセットされたパルスにより部分的に衝突するだけである。
したがって、衝突はシーケンスレベルにおいて、および資源要素レベルにおいて発生することがあることを理解されよう。2つのシーケンスの間の資源要素のすべての完全な衝突は、結果として完全なシーケンス衝突となる。しかし、実施形態例によれば、PCES群は、完全なシーケンス衝突を回避し、部分的シーケンス衝突が発生したとき復号の成功が可能となるように設計される。PCES群は、以下のうちの1つまたは複数により、完全なシーケンス衝突を回避するように設計される。すなわち、(a)PCシーケンスは、それぞれ、PCES群内の他のPCシーケンスに対して非ゼロ要素に指定された副搬送波の固有のサブセットを有するPCシーケンスの数を最大化するように定義され、(b)複数のPCシーケンスが非ゼロ要素に指定された副搬送波の同じサブセットを有する場合、副搬送波レベルにおける完全な衝突が、(i)復号器が、異なるPCシーケンスの副搬送波を区別することが可能となるのに十分な時間領域にいてオフセットされる部分的パルスを定義すること、および(ii)復号器が、異なるPCシーケンスの副搬送波を区別することを可能にするために異なるPCシーケンスの共通の副搬送波の間に直交変調を使用すること、のうちの一方または両方によって回避される。実施形態例において、デバイス102およびノード104において記憶されたシーケンスパターンが、どんな副搬送波SCが非ゼロ要素であるのか、もしあれば、どんな時間領域オフセットが副搬送波に適用されるのか、および、もしあれば、どんな副搬送波が互いに対して直交して変調されるのかを含む、そのようなPCシーケンスを出力するのに必要な資源要素情報を定義する。実施形態例において、PCMA送信方式によりユーザデバイス102によって送信されたデータがネットワークノード104の復号器モジュール450によって受信され、復号され得る。ネットワークノード104は、異なるデバイス102からの複数のデータ送信を受信することができ、異なるデバイス102のそれぞれは、その割り当てられたPCシーケンスSによりデータを送信している。図5Aに示す例において、時間における1つのスナップショットにおいて、灰色でハイライトされたシーケンス、すなわち、シーケンスS(1)、S(b)、S(3)、S(5)、S(7)、S(g)、およびS(11)に関連付けられたユーザデバイス102は、データを送信することができる。PCMA送信方式では、ネットワーク負荷が軽いかまたは適度である場合、受信したデータを逐次干渉除去(SIC)復号を使用して復号器450によって復号することができる。ネットワーク負荷が高い場合、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)などの他の復号方式を使用することができる。したがって、いくつかの実施形態例において、シーケンスを受信するノード104は、それが、所与の時間におけるアクティブなシーケンスSの数が閾値を超えると決定した場合、ネットワーク負荷を追跡し、SIC復号からMPA復号に切り替える。
図5Aから、例えば、この例において、他のデータ要素がこの副搬送波SC(4)上で送信されないので、ネットワークノード104の受信機復号器450が、まずシーケンスS(5)に関連付けられた信号の4番目のデータ要素(副搬送波SC(4)上の)を復号することができることを理解されよう。次いで、復号器はシーケンスS(g)の5番目の要素(副搬送波SC(5)上の)を、次いで、シーケンスS(g)の3番目の要素(副搬送波SC(3)上の)を復号することができる。次いで、シーケンスS(g)内の衝突する要素が決定されたので、シーケンスS(1)内の3番目の要素(副搬送波SC(3)上の)を復号することができる。受信電力などの、ただし、それに限定されない他の要因を使用して、SIC復号順序を決定することができることを理解されよう。
いくつかの実施形態において、ネットワークノード104は、PCデータシーケンスSを受信し、復号するために最大尤度(ML)とSIC復号との組合せを適用することができる。図5Aに示す例において、ML復号器は、復号器モジュール450に組み込み、シーケンスS(1)の3番目の要素(搬送波SC(3)上の)と衝突するシーケンスS(g)の3番目の要素(搬送波SC(3)上の)を復号するのに使用することができる。その結果は、復号器の能力を改善するためにシーケンスS(g)(衝突のない)の5番目の要素(搬送波SC(5)上の)の結果と組み合わせることができる。同様の取り組み方を使用して、シーケンスS(b)を検出することができる。したがって、ML復号は、他のユーザ信号との衝突が最も少ない信号に適用することができる。SIC、およびPCシーケンス設計から生じるインターレース構造を使用して、1つのシーケンス信号要素の検出をそれぞれ成功させることにより、他の検出されていないシーケンス信号要素の検出が簡略化される。
一実施形態において、図6に示すように、追加のシーケンスS(x)は、4つの副搬送波の2つのブロックの間で2番目の非ゼロ要素を交換することによって、図5Aに示すシーケンスに基づいて生成することができる。追加のシーケンスは、これらのブロック間の組合せのいずれかから生成することができる。図7および図8は、それぞれ両方の例においてM=2を有する、Nsc=12および16の部分的衝突シーケンスの追加のサンプル集合を提供する。図における七角形および八角形のシンボルのより大きな、または様々なサイズは、任意の有意性をもたず、単にシーケンスラベルに対応するために使用される。
したがって、より長い部分的衝突シーケンスにより、デバイス102は、資源にアクセスする際により制限されず、より広い資源にわたってデータを送信することができ、ネットワーク100においてより高い融通性およびより平衡させられた負荷をもたらす。干渉タイバーシティの改善も、異なるユーザデバイス102に分配される、より大きな数の部分的衝突シーケンスおよび干渉を用いて達成することもできる。
先行する実施形態の説明を通して、本発明は、ハードウェアだけを使用することによって、またはソフトウェアと必要なユニバーサルハードウェアプラットフォームとを使用することによって、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せによって実装することができる。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は、ソフトウェア製品の形で具現化することができる。ソフトウェア製品は、コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD-ROM)、USBフラッシュドライブ、またはハードディスクであり得る、不揮発性または非一時的記憶媒体に記憶することができる。ソフトウェア製品は、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス)が本発明の実施形態において提供される方法を実行することを可能にするいくつかの命令を含む。
他の実施例
一実施例において、無線ネットワークにおいてデータを送信するための方法は、複数の非ゼロ要素を含むとともに無線ネットワークにおいてシーケンスパターンの群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた、他の拡散シーケンスと部分的に衝突することが可能である拡散シーケンスを提供するためにその群からのシーケンスパターンによりデータをマッピングするステップを含む。方法は、拡散シーケンスを送信するステップも含む。
一実施形態において、シーケンスパターンの群は、ネットワークノードに割り当てられ、シーケンスパターンによりマッピングされた、送信された拡散シーケンスがその群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた拡散シーケンスと最大限でも部分的に衝突するように定義される。別の実施形態において、方法は、前記拡散シーケンスが送信されるデバイスにおいてシーケンスパターンの前記群を記憶するステップをさらに含む。さらに別の実施形態では、前記所定のシーケンスパターンが、前記他の拡散シーケンスにおいて同じ資源要素を使用する1つまたは複数の非ゼロ要素に対して時間領域においてオフセットされるパルスを有する前記非ゼロ要素のうちの1つまたは複数を提供するように構成される。さらに別の実施形態では、 前記所定のシーケンスパターンが、前記他の拡散シーケンスにおいて同じ資源要素を使用する1つまたは複数の非ゼロ要素の値に対して直交する値を有する前記非ゼロ要素のうちの1つまたは複数を提供するように構成される。さらに別の実施形態では、前記拡散シーケンスのそれぞれが、同じ組の副搬送波を含み、前記非ゼロ要素が、前記組からの副搬送波である。
さらに別の実施形態では、前記拡散シーケンスが、多重入出力(MIMO)、直交周波数分割多重化(OFDM)、または時分割多重アクセス(TDMA)ネットワークのうちの1つにおいて送信のための資源要素を含む。さらに別の実施形態では、データをマッピングするステップが、第1の組の非ゼロ要素を提供するために前記データを変調するステップと、次いで、前記所定のシーケンスパターンにより、前記非ゼロ要素をより大きな組の資源要素に拡散させるステップとを含む。
別の実施例では、送信機デバイスは、無線通信インターフェースと、プロセッサシステムと、それぞれ、資源要素の組の中で、要素のサブセットを非ゼロ要素として識別するシーケンスパターンの群、およびコンピュータ可読命令を集合的に記憶する、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体とを含む。この実施例において、前記プロセッサシステムは、前記コンピュータ可読命令によって、複数の非ゼロ要素を含み、無線ネットワークにおいて、シーケンスパターンの前記群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスと部分的に衝突することが可能である拡散シーケンスを提供するために前記群からの所定のシーケンスパターンによりデータをマッピングするように構成される。前記プロセッサシステムは、前記コンピュータ可読命令によって、前記無線ネットワークにおいて前記拡散シーケンスを送信するようにさらに構成される。一実施形態において、前記シーケンスパターンのうちの少なくとも一部が、前記群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他の拡散シーケンスにおいて資源要素と衝突する少なくとも1つの資源要素を有する拡散シーケンスを定義する。
さらに別の実施形態では、無線インターフェースを介してネットワークにデータを送信する複数のデバイスからデータを復号するための方法が提供される。前記方法は、前記無線インターフェースを通して複数の送信デバイスからシーケンスを受信するステップであって、前記シーケンスは、それぞれ、シーケンスパターンの群から選択されたシーケンスパターンによりマッピングされる、受信するステップを含む。前記方法は、前記受信したシーケンスをシーケンスパターンの前記群に基づいて復号するステップも含み、前記シーケンスパターンが、前記シーケンスのそれぞれに対して、前記シーケンスによって非ゼロ要素として使用される資源要素のサブセットを定義し、前記シーケンスパターンが、前記シーケンスの少なくとも一部が少なくとも1つの他のシーケンスにおける非ゼロ要素と衝突するいくつかの非ゼロ要素を有し、2つのシーケンスが前記2つのシーケンスのうちの一方におけるすべての前記非ゼロ要素を前記2つのシーケンスのうちの他方における前記非ゼロ要素のすべてと衝突させないように、前記非ゼロ要素を定義する。
一実施形態において、前記受信したシーケンスを復号するステップが、逐次干渉除去(SIC)を前記受信したシーケンスの少なくとも一部に適用するステップを含む。さらに別の実施形態では、ネットワーク負荷を決定するステップを含み、前記受信したシーケンスを復号するステップが、前記決定されたネットワーク負荷に基づいて、前記受信したシーケンスを復号するために逐次干渉除去(SIC)アルゴリズムまたは複数パスアルゴリズム(MPA)を選択的に使用するステップを含む。さらに別の実施形態では、前記シーケンスパターンによって定義された各非ゼロ要素が、副搬送波を含む。さらに別の実施形態では、前記シーケンスパターンによって定義された各非ゼロ要素が、副搬送波と、前記副搬送波に関して適用される任意の時間的推移の仕様とを含む。さらに別の実施形態では、前記シーケンスパターンを前記複数のデバイスに割り当てるステップをさらに含む。
さらに別の実施形態では、無線通信インターフェースと、プロセッサシステムと、コンピュータ可読命令、および、それぞれ、資源要素の組の中で、要素のサブセットを非ゼロ要素として識別するシーケンスパターンの群を記憶させた1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読媒体を備えるデジタル記憶装置とを備える、ネットワーク要素が提供される。シーケンスパターンの前記群は、データが前記群からのシーケンスパターンによりシーケンスにマッピングされるとき、前記シーケンスが前記群からの他のシーケンスパターンによりマッピングされた他のシーケンスと部分的に衝突することが可能となるように構成される。前記プロセッサシステムは、前記コンピュータ可読命令によって、前記記憶されたシーケンスパターンの群に基づいて、前記無線通信インターフェースを通して受信した複数の部分的に衝突するシーケンスを復号するようにも構成される。
一実施形態において、前記シーケンスパターンが、それぞれ、非ゼロ要素として指定された副搬送波の固有の組を有する複数のシーケンスを、前記複数のシーケンス内で、2つのシーケンスが非ゼロ要素として指定された副搬送波の同一の組を有さないが、前記複数のシーケンス内の前記シーケンスの少なくとも一部が非ゼロ要素として指定された1つまたは複数の共通の副搬送波を有するように定義する。さらに別の実施形態では、前記シーケンスパターンが、第2のシーケンスにおいてやはりすべて非ゼロ要素として指定されている非ゼロ要素として指定された副搬送波を有する少なくとも第1のシーケンスも定義し、前記シーケンスパターンが、前記プロセッサシステムが前記第1のシーケンスの前記副搬送波と前記第2のシーケンスの前記副搬送波とを十分に区別することが可能になるのに十分な時間領域においてオフセットされる部分的パルスを定義する。
さらに別の実施形態では、前記プロセッサシステムが、逐次干渉除去(SIC)を、前記受信したシーケンスの前記少なくとも一部に適用することによって、前記受信したシーケンスの少なくとも一部を復号するようにさらに構成される。さらに別の実施形態では、前記プロセッサシステムが、ネットワーク負荷を決定し、前記決定されたネットワーク負荷に基づいて、逐次干渉除去(SIC)アルゴリズムまたは複数パスアルゴリズム(MPA)を選択的に使用して、前記受信したシーケンスを復号するようにさらに構成される。
本発明およびその利点を詳細に説明してきたが、本明細書では、添付の特許請求の範囲によって定義されるように本発明から逸脱することなく様々な変更、代替、および改変を加えることができることを理解されたい。
さらに、本出願の範囲は、本明細書に説明した工程、マシン、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることが意図されていない。本発明の開示から当業者が容易に理解するように、本明細書に説明する対応する実施形態と実質的に同じ機能を実施し、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在する、または後に開発される、工程、マシン、製造、組成物、手段、方法、またはステップは、本発明により利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内にそのような工程、マシン、製造、組成物、手段、方法およびステップを含むことが意図されている。
100 通信ネットワーク
102 ユーザデバイス
104 ネットワークノード
110 バックホールネットワーク
112 無線ネットワーク
202 プロセッサシステム
204 メモリ
206 電源ユニット
208 無線通信インターフェース
210 送信機
212 受信機
214 アンテナ
220 ユーザインターフェース
222 入力/出力(I/O)
230 シーケンスデータ
302 プロセッサシステム
304 メモリ
306 通信インターフェース
308 無線通信インターフェース
330 シーケンスデータ
400 符号器モジュール
410 順方向誤り訂正モジュール、順方向誤り訂正(FEC)符号器
420 変調器機能
430 拡散器機能
440 送信モジュール
450 復号器モジュール、復号器、受信機復号器