JP2018515386A - 給油ネック - Google Patents

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Abstract

本発明は、燃料を車両タンク内に入れる給油ネックであって、給油ネックが閉鎖される閉鎖位置と、給油ネックが開放される開放位置との間で旋回することができるように給油ネックに取り付けられるとともに、ばね予圧によって閉鎖位置へと予圧され、燃料ポンプノズルによって閉鎖位置から開放位置へと旋回され得る、閉鎖フラップと、給油ネック内で、閉鎖フラップと、燃料ポンプノズルに対する挿入開口との間に配置された誤給油防止装置であって、閉鎖位置において、閉鎖フラップが燃料ポンプノズルによって開放位置に旋回することを防ぎ、燃料ポンプノズルによって、その閉鎖位置から、閉鎖フラップが燃料ポンプノズルによって開放位置に旋回することが可能な解除位置へと動かすことができる、誤給油防止装置とを備え、誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルが給油ネックに挿入される際、誤給油防止装置が、まず、燃料ポンプノズルによって軸方向に閉鎖フラップに対して付勢されるように、軸方向の遊びを有して給油ネックに取り付けられ、閉鎖フラップは、部分的に開放した位置へと動かされ、その後の燃料ポンプノズルの更なる挿入の間、誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルによって解除位置に動かされる、給油ネックに関する。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料を車両タンク内に入れる給油ネックであって、給油ネックが閉鎖される閉鎖位置と、給油ネックが開放される開放位置との間で旋回することができるように給油ネックに取り付けられるとともに、ばね予圧によって閉鎖位置へと予圧され、燃料ポンプノズルによって閉鎖位置から開放位置へと旋回され得る、閉鎖フラップと、給油ネック内で、閉鎖フラップと、燃料ポンプノズルに対する挿入開口との間に配置された誤給油防止装置であって、閉鎖位置において、閉鎖フラップが燃料ポンプノズルによって開放位置に旋回することを防ぎ、燃料ポンプノズルによって、その閉鎖位置から、閉鎖フラップが燃料ポンプノズルによって開放位置に旋回することが可能な解除位置へと動かすことができる、誤給油防止装置とを備える、給油ネックに関する。
ディーゼルポンプノズルは、概して、ガソリンポンプノズルよりも大きい直径を有する。したがって、給油ネックによって形成される給油管の直径を十分小さくすることにより、ディーゼルポンプノズルがガソリンタンク用の給油ネックに挿入されることを回避し、ひいては誤給油を回避することが可能である。しかしながら、ディーゼル車両タンクにガソリンが誤給油されることは、この方法では防ぐことができない。このために、誤給油防止装置(誤給油抑止装置(MFI:mis-fuel inhibitor))が知られている。例えば、特許文献1は、作動リングを備える誤給油防止装置を提案しており、この作動リングは、押し広げることができ、非拡張状態での狭い断面は、ディーゼルポンプノズルの直径よりも小さいが、ガソリンポンプノズルのサイズよりも大きいか又はガソリンポンプノズルのサイズに等しい。その結果、作動リングは、ディーゼルポンプノズルによってのみ押し広げることができる。給油ネックを閉鎖する閉鎖フラップは、拡張状態においてのみ開放し、その結果、車両タンクに給油するために、上記閉鎖フラップは開放位置に動かすことができる。押し広げることのできる作動リングを好適な寸法にすることによって、このような誤給油防止装置は、ガソリン車両タンクにも用いることができる。これにより、誤給油及び燃料の盗難を防ぐことができる。
原則として、閉鎖フラップは、例えば、燃料蒸気の漏出を防ぐために、閉鎖位置ではシールを形成して給油ネックを閉鎖する。この機能は、特に、給油ネックを閉鎖する外部キャップが給油ネックに設けられていない、キャップレス給油ネックの場合に重要である。しかしながら、燃料は、実際の給油プロセスの直前にも、燃料ポンプノズルから既に漏出していることが多い。また、給油プロセスの終了後、少量の燃料が後から流れ出ることも多い。事前に流れ出る又は事後に流れ出るこのような燃料は、給油ネックをシール式に閉鎖する閉鎖フラップによって、給油ネック内に不所望に集められる可能性がある。
独国特許第102004002994号
説明した従来技術をもとに、本発明は、誤給油を防ぎ、燃料蒸気の漏出を回避し、それにより、事前に流れ出る又は事後に流れ出る燃料が給油ネック内に集まらない、冒頭に明記したタイプの給油ネックを提供するという目的に基づく。
本発明は、請求項1の主題によって上記目的を達成する。有利な改良形態は、従属請求項、明細書、及び図面に見ることができる。
冒頭に明記したタイプの給油ネックに関して、本発明は、
誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルが給油ネックに挿入される際、誤給油防止装置が、まず、燃料ポンプノズルによって軸方向に閉鎖フラップに対して付勢されるように、軸方向の遊びを有して給油ネックに取り付けられ、閉鎖フラップは、部分的に開放した位置へと動かされ、その後の燃料ポンプノズルの更なる挿入の間、誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルによって解除位置に動かされることによって上記目的を達成する。
本発明に係る給油ネックは、キャップレス給油ネックとすることも、キャップ付き給油ネックとすることもできる。給油ネックは、燃料ポンプノズル、この例では特にディーゼルポンプノズル又はガソリンポンプノズルを挿入するための挿入開口を有する筒状セクションを形成している。給油ネックの設置状態において、筒状セクションは、特に給油管によって車両タンクに接続している。給油ネックには、閉鎖位置と開放位置との間で旋回することができるように取り付けられた閉鎖フラップが存在する。閉鎖位置において、閉鎖フラップは、特にシールを形成して給油ネックをタンクから閉鎖する。このために、好適なシールを設けることができる。誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルに対する挿入開口と、閉鎖フラップとの間に配置される。誤給油防止装置は、その閉鎖位置において、閉鎖フラップの開放を阻止する。閉鎖フラップを開放するために、誤給油防止装置は、まず、好適な燃料ポンプノズルによって作動させて解除位置にしなければならない。この例では、誤給油防止装置を作動させて解除位置にすることは、特にディーゼルポンプノズルによって可能であるが、より小さい断面を有する火花点火ポンプノズルによっては可能でないようにすることができる。しかし、好適な寸法決めによって、誤給油防止装置は、ガソリン車両タンクにも用いることができる。これにより、誤給油及び燃料の盗難を防ぐことができる。誤給油防止装置が解除位置にある場合、閉鎖フラップは、その開放位置へと旋回することができ、燃料は、燃料ポンプノズルによって車両タンク内に給油することができる。
本発明によれば、誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルの挿入方向において軸方向の遊びを有して給油ネックに取り付けられる。これに関して、誤給油防止装置の軸方向移動に必要な力は、誤給油防止装置を作動させて解除位置にするのに必要な力よりも小さい。したがって、燃料ポンプノズルが挿入された場合、誤給油防止装置は、まず、閉鎖フラップに対して軸方向に動かされ、その結果、閉鎖フラップは、僅かに開放する。その後、特に、誤給油防止装置の軸方向移動が、例えば停止部に到達することにより終了した後にのみ、誤給油防止装置が、燃料ポンプノズルの更なる押込みによって解除位置に動かされ、閉鎖フラップは、燃料ポンプノズルの更なる挿入の過程で完全に開放する。
したがって、本発明によれば、実際の給油プロセスの前にポンプノズルから漏出する燃料は、既に部分的に開放している閉鎖フラップを通って車両タンクに流れ込むことができる。その結果、給油ネックの領域に燃料が不所望に蓄積されることが回避される。同じことが、その後、給油プロセスの後に流れ出る燃料にも適用される。給油ネックから燃料ポンプノズルを抜去する過程において、閉鎖フラップは、初め、まだ閉鎖位置に戻っていない誤給油防止装置によって部分的に開放して保持されたままであり、その結果、後から流れ出る燃料も車両タンクに流れ込むことができる。同時に、閉鎖状態では、閉鎖フラップは、シールを形成して給油ネックを閉鎖することができ、その結果、燃料蒸気の望ましくない漏出が確実に回避される。
1つの改良形態によれば、誤給油防止装置は、閉鎖フラップが部分的に開放される軸方向位置へとばね予圧することができ、誤給油防止装置のばね予圧は、閉鎖位置における閉鎖フラップのばね予圧よりも小さい。したがって、誤給油防止装置は、燃料ポンプノズルが閉鎖フラップから引き戻される場合、常に閉鎖フラップ上に支持される。したがって、誤給油防止装置は、閉鎖位置に戻る閉鎖フラップによってのみ、挿入開口の方向において軸方向にそのホーム位置へと再び動かされる。またこれは、燃料ポンプノズルが誤給油防止装置から完全に引き戻された後にのみ起こる。したがって、閉鎖フラップの戻り動作は遅れて行われ、残留燃料の流れ込みが改善される。
上述した改良形態に代えて又は加えて、誤給油防止装置は、その解除位置において、給油ネックの阻止部の後ろの接触面に係合し、それにより、その解除位置において、誤給油防止装置は、閉鎖フラップが部分的に開放される軸方向位置から動くことがない。後ろからの係合の結果、誤給油防止装置は、この軸方向位置から動くことがなく、それにより、誤給油防止装置が燃料ポンプノズルによって解除位置に保持された、例えば広げられたままである限り、閉鎖フラップは部分的に開放したまま、挿入開口の方向においてその軸方向ホーム位置に戻る。したがって、この間、誤給油防止装置は、閉鎖フラップをその僅かに開放した位置に保持する。
この改良形態によっても、燃料ポンプノズルが誤給油防止装置から完全に引き抜かれるまで、僅かに開放した閉鎖フラップを通って残留燃料が車両タンクに流れ込むことが依然として可能である。給油ネックの阻止部は、給油ネックの挿入開口の方向において円錐状に狭まっていることができる。この改良形態により、誤給油防止装置がその軸方向ホーム位置へと、均一に、揺さぶられることなく戻る動作がもたらされる。
更なる一改良形態によれば、誤給油防止装置は、弾性材料で作製されるか又は軸平行間隙による径方向のばね予圧を有するスリット作動リングと、燃料ポンプノズルの挿入方向において円錐状に狭まっている挿入部とを有し、その狭い断面は、ディーゼルポンプノズルの断面よりも小さく、ガソリンポンプノズルの断面に等しいか又はそれよりも大きく、それにより、作動リングは、ディーゼルポンプノズルの挿入によって広げられるようにすることができる。また、この場合、作動リングは、車両タンクに面する端部に作動部分を有し、作動リングの作動部分は、閉鎖フラップに対して作用し、それにより、閉鎖フラップは、作動リングがディーゼルポンプノズルによって広げられ、作動部分が動かされると、閉鎖位置から開放位置に動かされることが可能である。
閉鎖フラップは、係止部を有することができ、係止部は、誤給油防止装置の方向に突出し、作動リングが広げられていない場合、作動リングの2つの阻止アーム間に保持され、阻止アームは、作動リングが広げられると係止部を解放する。円錐状に狭まっている挿入部は、作動リングの周方向に離間したリブ又はスラットによって形成することができ、リブ又はスラットは、ディーゼルポンプノズルが作動リングに挿入される際に押し広げられる。
上述の改良形態において、誤給油防止装置は、特許文献1から既知のスリット作動リングを有する。作動リングは、狭い断面、すなわち、非拡張状態において最も狭められている断面を有し、この断面は、ディーゼルポンプノズルの断面又は直径よりも小さいが、ガソリンポンプノズルの断面又は直径よりも小さくはない。これにより、ガソリンポンプノズルは、作動リングを押し広げず、それにより、ガソリンポンプノズルが挿入された場合、閉鎖フラップがその開放位置へと動くこともないことが確実になる。ディーゼル車両タンクにガソリンが誤給油されることは、これにより確実に回避される。これに対して、ディーゼルポンプノズルは、比較的大きい断面又は直径に起因して、作動リングを広げ、閉鎖フラップを給油プロセスのための開放位置へと動かすことができる。拡張状態において、閉鎖フラップは、例えば、非拡張状態では作動リングに保持されている係止部が解除状態になるため、開放が可能である。
更なる一改良形態によれば、誤給油防止装置と、燃料ポンプノズルに対する挿入開口との間において、給油ネックが閉鎖される閉鎖位置と、給油ネックが開放される開放位置との間で旋回することができるように、給油ネックに付加的な閉鎖フラップが取り付けられ、付加的な閉鎖フラップは、ばね予圧によって閉鎖位置へと予圧され、燃料ポンプノズルによって閉鎖位置から開放位置へと旋回することが可能であるようにすることができる。また、これに関して、付加的な閉鎖フラップが開放位置に旋回する際、誤給油防止装置は、付加的な閉鎖フラップによって、軸方向に閉鎖フラップに対して付勢され、閉鎖フラップは、部分的に開放した位置に動かされることが可能である。付加的な閉鎖フラップが誤給油防止装置の挿入開口間に配置される上述の改良形態は、特に、キャップレス給油ネックの場合に使用される。
本発明の例示的な一実施形態を、図面を参照して以下により詳細に説明する。図面において、各例は概略的な形態で示されている。
本発明に係る給油ネックを上からの第1の視点において示す図である。 図1の給油ネックを上からの第2の視点において示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、第1の動作状態において、図1の線A−Aに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、図3の動作状態において、図2の線B−Bに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、第2の動作状態において、図1の線A−Aに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、図5の動作状態において、図2の線B−Bに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、第3の動作状態において、図1の線A−Aに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、図7の動作状態において、図2の線B−Bに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、第4の動作状態において、図1の線A−Aに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、図9の動作状態において、図2の線B−Bに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、第5の動作状態において、図1の線A−Aに沿った断面図で示す図である。 図1及び図2の給油ネックを、図11の動作状態において、図2の線B−Bに沿った断面図で示す図である。
別段明記されない限り、図面において、同一の参照符号は同一の対象を示す。本発明に係る給油ネックは、燃料ポンプノズル、この例ではディーゼルポンプノズルに対する、略円形断面の挿入開口12を有する筒状セクション10を形成している。挿入開口12とは反対側の端部において、給油ネックは、取付け状態において、例えば給油管(図示せず)を介して車両タンクに接続している出口開口14を有する。
閉鎖フラップ16が、シールを形成して給油ネックを閉鎖する閉鎖位置と、給油ネックを開放する開放位置との間で旋回することができるように、給油ネックの内壁に取り付けられる。シールのために、閉鎖フラップ16は、V字形断面の周方向シールリップ18を有する。閉鎖フラップ16の旋回軸は、参照符号20によって示されている。さらに、誤給油防止装置22が、給油ネック内で、挿入開口12と閉鎖フラップ16との間に配置されている。誤給油防止装置22は、弾性材料から作製されるか又は径方向のばね予圧を有するスリット作動リングを備える。作動リングは、作動リングの円周にわたって互いに離間して配置され、例として図3及び図4において参照符号24によって示されている、複数のスラットから形成される。作動リングは、2つの阻止アーム26も備え、阻止アーム26は、例えば、作動リングの非拡張状態(図3に示されている)では、阻止アーム26の自由端部間に軸平行間隙28を形成している。図3及び図4に示されている作動リングの状態では、閉鎖フラップ16の係止部30が、阻止アーム26間に保持される。作動リングは、図3及び図4に示されている非拡張状態では、ディーゼルポンプノズルの断面よりも小さいが、ガソリンポンプノズルの断面よりも大きいか又はガソリンポンプノズルの断面に等しい、狭い断面を形成する。作動リング、特にスラット24は、ディーゼルポンプノズルを挿入することによって押し広げることができる。これは、以下により詳細に説明する。
さらに、挿入開口12と誤給油防止装置22との間に、付加的な閉鎖フラップ32が、給油ネックを閉鎖する閉鎖位置と、給油ネックを開放する開放位置との間で旋回することができるように取り付けられる。付加的な閉鎖フラップ32も、V字形断面の周方向シールリップ34を有し、図3及び図4に示されている閉鎖状態において、シールを形成して給油ネックを閉鎖する。この例に示されている給油ネックは、キャップレス給油ネックであり、すなわち、外部閉鎖キャップを備えない。
閉鎖フラップ16は、ばね予圧によって、図3及び図4に示されている閉鎖位置へと予圧される。付加的な閉鎖フラップ32も、ばね予圧によって、図3及び図4に示されている閉鎖位置へと予圧される。誤給油防止装置22は、2つの停止部間で軸方向に可動であるように、給油ネックに取り付けられる。誤給油防止装置22も、ばね予圧によって、閉鎖フラップ16の方向において、図3及び図4に示されている軸方向位置に対して動かされた軸方向位置へとばね予圧することができる。しかし、誤給油防止装置22のばね予圧は、閉鎖フラップ16のばね予圧よりも小さいため、誤給油防止装置22は、閉鎖フラップ16によって、図3及び図4に示されているホーム状態に、軸方向上方に付勢される。しかし、例えば、誤給油防止装置22は、このときにばね予圧を伴わずに構成することも可能である。この場合、誤給油防止装置22は、閉鎖フラップ16のみによって、閉鎖フラップ16の方向において、図3及び図4に示されている軸方向位置に対して動かされた軸方向位置に付勢される。
以下、本発明に係る給油ネックの機能を、図5〜図12を参照してより詳細に説明する。これに関して、図5及び図6、図7及び図8、図9及び図10、並びに図11及び図12は、給油ネックに接続された車両タンクに給油するディーゼルポンプノズル(参照符号36で示されている)が、給油ネックに首尾よく挿入される様子を示している。ディーゼルポンプノズル36を挿入開口12に挿入することによって、付加的な閉鎖フラップ32が、まず、ばね予圧に抗して開放位置に旋回する。これは、図5及び図6に見ることができる。同じく図5及び図6において明らかなように、誤給油防止装置22、特に、作動リングのセグメント24に突き当たったディーゼルポンプノズル36は、閉鎖フラップ16の方向において、閉鎖フラップ16のばね予圧に抗して、誤給油防止装置22を軸方向に付勢し、閉鎖フラップ16は、僅かに開放した位置へと動かされる。上述したように、誤給油防止装置22の軸方向移動は、対応する停止部によって双方向に制限される。図5及び図6は、軸方向移動の下側停止部に到達したところを示している。閉鎖フラップ16が部分的に開放していることで、実際の給油プロセスの前に既に漏出している燃料は、車両タンクに流れ込むことができ、給油ネック内に不所望に集まらないことが確実になる。
ディーゼルポンプノズル36が給油ネック内に更に挿入されると、図7及び図8に見ることができるように、誤給油防止装置22の作動リングが広がり、詳細には、阻止アーム26が、軸方向間隙を広げることで互いから距離を置き、閉鎖フラップ16の係止部30は、阻止アーム26によって保持されなくなる。特に図7において、誤給油防止装置22、ここでは外側セグメント24は、給油ネックの阻止部40の後ろの接触面38にそれぞれ係合することも見て取れる。したがって、この拡張状態では、誤給油防止装置22は、図7において上方に、軸方向に動いてホーム位置へと戻ることができない。ディーゼルポンプノズル36を更に挿入することによって、ディーゼルポンプノズル36の自由端部が、ここでは解除状態の閉鎖フラップ16に接触し、図9及び図10並びに図11及び図12に示されているように、閉鎖フラップ16が閉鎖位置から開放位置へと付勢される。図11及び図12に示されている閉鎖フラップ16の完全な開放状態において、燃料は、ディーゼルポンプノズル36を介して車両タンク内に導くことができる。
ディーゼルポンプノズル36が引き抜かれると、本質的に反対方向に動作シーケンスが起こる。阻止部40の後ろで誤給油防止装置22が接触面38に係合していることにより、誤給油防止装置22は、ディーゼルポンプノズル36が誤給油防止装置22から完全に引き抜かれ、それに伴い作動リングが広げられなくなるまで、閉鎖フラップ16の方向において軸方向に動かされた位置に留まることが確実になる。これにより、ディーゼルポンプノズル36の引き戻し過程において後から流れ出る燃料が、なおも車両タンクに流れ込むことができ、給油ネック内に不所望に集まることがないことが確実になる。

Claims (10)

  1. 燃料を車両タンク内に入れる給油ネックであって、
    該給油ネックが閉鎖される閉鎖位置と、該給油ネックが開放される開放位置との間で旋回することができるように該給油ネックに取り付けられるとともに、ばね予圧によって前記閉鎖位置へと予圧され、燃料ポンプノズルによって前記閉鎖位置から前記開放位置へと旋回され得る、閉鎖フラップ(16)と、
    該給油ネック内で、前記閉鎖フラップ(16)と、前記燃料ポンプノズルに対する挿入開口(12)との間に配置された誤給油防止装置(22)であって、閉鎖位置において、前記閉鎖フラップ(16)が前記燃料ポンプノズルによって前記開放位置に旋回することを防ぎ、前記燃料ポンプノズルによって、その閉鎖位置から、前記閉鎖フラップ(16)が前記燃料ポンプノズルによって前記開放位置に旋回することが可能な解除位置へと動かすことができる、誤給油防止装置(22)と、
    を備え、
    前記誤給油防止装置(22)は、前記燃料ポンプノズルが該給油ネックに挿入される際、該誤給油防止装置(22)が、まず、前記燃料ポンプノズルによって軸方向に前記閉鎖フラップ(16)に対して付勢されるように、軸方向の遊びを有して該給油ネックに取り付けられ、前記閉鎖フラップ(16)は、部分的に開放した位置へと動かされ、その後の前記燃料ポンプノズルの更なる挿入の間、前記誤給油防止装置(22)は、前記燃料ポンプノズルによって前記解除位置に動かされることを特徴とする、給油ネック。
  2. 前記誤給油防止装置(22)は、前記閉鎖フラップ(16)が部分的に開放される軸方向位置へとばね予圧され、前記誤給油防止装置(22)の前記ばね予圧は、前記閉鎖位置における前記閉鎖フラップ(16)の前記ばね予圧よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の給油ネック。
  3. 前記誤給油防止装置(22)は、その解除位置において、前記給油ネックの阻止部(40)の後ろの接触面(38)に係合し、それにより、その解除位置において、前記誤給油防止装置(22)は、前記閉鎖フラップ(16)が部分的に開放される軸方向位置から動くことがないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の給油ネック。
  4. 前記給油ネックの前記阻止部(40)は、前記給油ネックの前記挿入開口(12)の前記方向において円錐状に狭まっていることを特徴とする、請求項3に記載の給油ネック。
  5. 前記誤給油防止装置(22)は、弾性材料で作製されるか又は軸平行スロット(28)による径方向のばね予圧を有するスリット作動リングと、前記燃料ポンプノズルの挿入方向において円錐状に狭まっている挿入部とを有し、その狭い断面は、ディーゼルポンプノズル(36)の断面よりも小さく、ガソリンノズルの断面に等しいか又はそれよりも大きく、それにより、前記作動リングは、ディーゼルポンプノズル(36)の挿入によって広げられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の給油ネック。
  6. 前記作動リングは、前記車両タンクに面する端部に作動部分を有し、前記作動リングの前記作動部分は、前記閉鎖フラップ(16)に対して作用し、それにより、前記閉鎖フラップ(16)は、前記作動リングがディーゼルポンプノズル(36)によって広げられ、前記作動部分が動かされると、前記閉鎖位置から前記開放位置に動かされることを特徴とする、請求項5に記載の給油ネック。
  7. 前記閉鎖フラップ(16)は、係止部(30)を有し、該係止部(30)は、前記誤給油防止装置(22)の方向に突出し、前記作動リングが広げられていない場合、前記作動リングの2つの阻止アーム(26)間に保持され、前記阻止アーム(26)は、前記作動リングが広げられると前記係止部(30)を解放することを特徴とする、請求項5又は6に記載の給油ネック。
  8. 前記円錐状に狭まっている挿入部は、前記作動リングの周方向に離間したリブ又はスラット(24)によって形成され、該リブ又はスラット(24)は、ディーゼルポンプノズル(36)が前記作動リングに挿入される際に押し広げられることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の給油ネック。
  9. 前記誤給油防止装置(22)と、前記燃料ポンプノズルに対する前記挿入開口(12)との間において、前記給油ネックが閉鎖される閉鎖位置と、前記給油ネックが開放される開放位置との間で旋回することができるように、前記給油ネックに付加的な閉鎖フラップ(32)が取り付けられ、該付加的な閉鎖フラップ(32)は、ばね予圧によって前記閉鎖位置へと予圧され、燃料ポンプノズルによって前記閉鎖位置から前記開放位置へと旋回することが可能であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の給油ネック。
  10. 前記付加的な閉鎖フラップ(32)が開放位置に旋回する際、前記誤給油防止装置(22)は、前記付加的な閉鎖フラップ(32)によって、軸方向に前記閉鎖フラップ(16)に対して付勢され、該閉鎖フラップ(16)は、部分的に開放した位置に動かされることを特徴とする、請求項9に記載の給油ネック。
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