JP2018512560A - アッセイ反応コントローラマガジン - Google Patents

Abstract

対向部をスライド上に提供かつ分配するための装置および方法が提供され、対向物を積載したマガジンは保持アームを含み、搬送中および処理中の対向物の動きを低減し、汚染を低減または除去する。【選択図】図２

Description

[0001]産業界では、顕微鏡スライド上の染色した試料を防護するための、スライドのカバー（カバーガラス（ｃｏｖｅｒｓｌｉｐｓ：「カバースリップ」とも））が知られている。自動カバーガラス被覆装置で使用するとき、カバーガラスは製造業者からあらかじめ包装された群として提供されることが多く、通常は、技術者によって手作業で取り扱われる。搬送中、カバーガラスはズレ、位置合せ不良、および変形を受けやすい。その後、スライドに自動的に適用するとき、ズレ、静電気などの結果、２つ以上のカバーガラスが取り上げられることがある。これは、試料の顕微鏡検査を困難にし得る、気泡の形成または他の異常をもたらし得る。

[0002]加えて、毛細管の免疫組織化学（ＩＨＣ）、インサイチュハイブリダイゼーション（ＩＳＨ）および染色を実行するための、対向する内部表面を有する分析的なアッセイ装置もまた知られており、カバーガラスと同様に包装される。自動システムで使用されるとき、保持装置またはマガジン内のアッセイ装置を正確に位置付けすることは、適切な取り上げおよび供給のために重要である。

[0003]出願公開された米国特許出願公開第２０１３／００５２３３１号明細書および米国特許出願公開第２０１３／０２０３１００号明細書は、曲面またはアーチ状面も有する矩形の分析的反応またはアッセイ装置を開示する。これらの装置は、毛細管ギャップを作り、生体試料をその上に含む顕微鏡スライドの表面にわたってこのギャップを介して流体を広げるために使用される。国際公開第２０１４／１０２１６０号パンフレットは、そのような装置を使用した自動システムおよび反応装置を配置するために使用されるロボットシステムを開示する。上述したように、これらの反応装置のための保持マガジンは、その中の各反応装置を、位置合せされた個々の方式で、ロボット取り上げ装置に差し出すことが重要である。

[0004]本明細書で説明および請求するのは、カバーガラス、毛細管反応装置、顕微鏡スライドなどの積層状装置（以降では対向物と称する）を、搬送中および処理中のズレおよび変形から防護するシステムである。さらに、個々の対向物をスライド処理ステーション上に自動的に分配することを可能にし、かつスライド上の汚染のない優れた染色結果を達成するように流体供給を制御するための装置が必要とされる。システムは、製造するのに経済的であるべきであり、簡単、効果的、かつ使用に信頼できるものであるべきである。

[0005]本開示は総じて、スライド、カバーガラス、平坦な反応装置、曲線状で矩形状の反応装置など（ここでは、そのすべてがひとつのまたは複数の対向物として知られる）を、標本を載せるスライドを使用する標本処理ステーションまで送達するためのシステム、装置、およびプロセスに関する。対向物は、例えば使い捨てのシングルユース装置、またはマルチユース装置とすることができる。

[0006]対向物は、一連の液体を操作して標本に導くために、自動標本処理ステーションによって使用され得る。液体は、標本処理ステーションが対向物の動き、および組織学的染色、免疫組織化学的染色、インサイチュハイブリダイゼーション染色、または他の標本処理プロトコルのための処理温度を制御する間に、毛細管作用とともにスライド表面の上またはスライド表面にわたって操作されてよい。

[0007]いくつかの実施形態において、対向物は、スライド上の１つまたは複数の物質を操作できる表面、または対向物要素である。流体形状の物質を操作することは、流体を拡げること、流体の薄い膜を置き換えること、その他の場合では流体の塊、流体の筋、もしくは薄い膜を、標本を載せるスライドの上で変質させることを含み得る。

[0008]例として本開示の一実施形態において、対向物のマガジンが、対向物の積層体をスライド処理ステーションに移動させるため、多数の対向物の最適な位置合せを維持し、同時に汚染を低減または除去するための保持アームとともに提供される。マガジンは、マガジンファシア（ｍａｇａｚｉｎｅ ｆａｓｃｉａ）または対向物ベイに、一方向のみに積載されるよう設計され得る。対向物ベイは、マガジンを、スライド移動ヘッドを介して個々のスライド処理ステーションに供給するための出発ステージに押す。本開示の一態様において、出発モジュールでマガジンの保持アームが、頭上のロボットまたはスライド移動アセンブリが各対向物の上面に接近を許すために、引き去られる。

[0009]本開示の別の態様において、対向物をスライド上に分配するためのマガジンは、 マガジンフロアと、
マガジンフロアに付属する分配端部壁と、
マガジンフロアに付属する位置合せ端部壁であって、位置合せ端部壁は分配端部壁と離隔している、位置合せ端部壁と、
位置合せ端部壁および分配端部壁と実質的に垂直に配設された第１の側壁と、
位置合せ端部壁および分配端部壁と実質的に垂直に配設された第２の側壁であって、分配端部壁、位置合せ端部壁、第１の側壁、および第２の側壁はそれらの間で対向物を支持するためのベイを形成する、第２の側壁と、
マガジンフロアに付属する少なくとも１つの保持アームであって、保持アームはマガジンフロアと接続する近位端を有し、保持アームはジョイントをさらに備え、かつ、対向物をベイから解放するためにジョイントに近接して曲げることができる、少なくとも１つの保持アームと、
を含み得る。

保持アームはガイドポストを含んでよく、ジョイントはそのガイドポストから離れるように曲げられる。
[0010]マガジンフロアは、排出用装置によって対向物にアクセスするための開口を含んでよい。この態様において、排出用装置は対向物を保持アームの遠位端の方向へ押してよい。さらに、マガジンフロアはベイ内の対向物の横方向の動きを最小にするように構成された把持面を含んでよい。マガジンフロアはまた、対向物とマガジンフロアとの間に真空シールが形成するのを防ぐように構成されたトラフを含んでよい。

[0011]また本開示の態様によると、リブまたは梁がベイの方向に、分配端部壁、位置合せ端部壁、第１の側壁、および／または第２の側壁に付属してよい。保持アームの遠位端は最上部の対向物の一部にわたって張り出す、または延在してよい。さらに、保持アームの遠位端は第１および第２の側壁と実質的に同一延長上にある。

[0012]位置合せ端部壁は、ベイの積載を容易にするために、対向物と相補的な形状であるキーイング特徴部を含んでよい。
[0013]マガジンフロアは供給開口をさらに含んでよく、供給開口はそれを通して対向物をマガジンフロアから離れる方向に付勢する排出器を受け取るように構成される。本態様におけるマガジンはまた、対向物の存在を識別するための積載物監視タグを含んでよい。

[0014]本開示の別の態様において、対向物をカートリッジから分配するための方法は、
複数の対向物を支持するためのマガジンを提供するステップであって、マガジンは保持アームを有し、保持アームは第１の静止状態のときにマガジン内の複数の対向物の動きを制限するように構成される、提供するステップと、
マガジン内の最上部の対向物に近接して取り上げ装置を位置付けるステップであって、取り上げ装置は最上部の対向物を、それと係合されたときに持ち上げるように構成される、取り上げ装置を位置付けるステップと、
引き去りアームを第２の引き去り状態に引き去るステップと、
最上部の対向物を係合して保持するために、取り上げ装置を作動させるステップと、
取り上げ装置を、それに係合させられた最上部の対向物とともに上昇させるステップと、
マガジンから最上部の対向物を取り外すステップと、
を含んでよい。

[0015]この例示的方法において、保持アームの第１の部分は、第２の部分が複数の対向物との接触を維持する一方で複数の対向物から離れるように曲がる、または回転し得る
[0016]マガジンは、互いに離れて配設されて複数の対向物の周りまたは直近に位置付けられた、少なくとも２つの保持アームを含んでよい。

[0017]本態様の最上部の対向物は、マガジンの出発端部から取り外され得る。
[0018]方法はまた、
保持アームの肩部に係合するように制御アームを位置付けるステップと、
肩部を制御アームに係合するステップと、
引き去りアームを第２の引き去り状態に引き去るステップと、を含んでよい。

[0019]本態様において、保持アームは、制御アームを解放したときに保持アームが第１の静止状態に戻るように構成されるか、または制御アームが逆方向に動いて保持アームを第１の静止状態に戻してもよい。

[0020]方法は、
保持アームに近接するマガジン部分に係合するために加圧構造を位置付けるステップであって、加圧ギャップがそれらの間に形成される、加圧構造を位置付けるステップと、
マガジン部分を係合するステップと、
引き去りアームを第２の引き去り状態に引き去るために加圧ギャップを低減するステップと、
をさらに含んでよい。

[0021]方法は、最上部の対向物を顕微鏡スライドに移送するステップをさらに含んでよい。
[0022]方法は、マガジン内の複数の対向物が使い果たされた旨の警告を送るステップをさらに含んでよい。

[0023]本主題の追加の態様は、本明細書の発明を実施するための形態に記載され、または当業者には発明を実施するための形態から明らかになろう。また、具体的に例示され、言及され、かつ説明された特徴とその要素に対する修正および変更は、主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示の様々な実施形態および使用に実施され得ることを、さらに理解されたい。変更は、図示され、参照され、または説明された同等の手段、特徴、またはステップの置換と、様々なパーツ、特徴、ステップなどの機能的、動作的または位置的な逆転と、を含んでよいが、これらに限られない。当業者は本明細書の残り部分を検討することで、そのような変更の特徴および態様をよりよく理解するであろう。

[0024]その最良モードを含む本主題の全ての可能な開示は、当業者を対象とし、添付の図面を参照した本明細書に記載される。

[0025]本開示の態様による、対向物のマガジンの上面斜視すなわち等角投影図である。 [0026]図１の対向物のマガジン、詳細には複数の対向物が積載されたマガジンを示す等角投影図である。 [0027]図１の対向物のマガジンに使用される対向物の等角投影図である。 [0028]本開示の一態様による、マガジンアームを操作している引き去りアーム（透視線）を示す図である。 [0029]本開示の別の態様による、意図された使用環境における対向物のマガジンの等角投影図である。 [0030]対向物を積載した図５の対向物のマガジン、詳細にはマガジンの解放機能を示す、底部等角投影図である。 [0031]図７Ａ−Ｃは、対向物のマガジンおよび取り上げ装置の実施形態の、等角投影図および部分的な透視図を含む。

[0032]次に、本主題を具現化した例が示される図面に対する、詳細な参照を行う。詳細な説明では、図面の特徴に言及するために、数字および文字の名称を使用する。
[0033]図面および詳細な説明は、本主題ならびに様々な例示的な実施形態を作り使用する方法およびプロセスの全ての記載された説明を、当業者がそれらおよび例示的な実施形態をつくり使用できるように、同様にそれらを実行する最良のモードを作り使用できるように、提供する。しかし、図面および詳細な説明に記載される例は説明のみのために提供され、本開示の限定を意味するものではない。したがって本主題は、添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内にある、以下の例示の、任意の修正および変更を含む。

[0034]一般に、対向物またはスライドをマガジンから選択するための自動システムおよび方法、ならびに標本を載せる顕微鏡スライドに対向物を設置するかまたは送達するための自動システムおよび方法は、対向物の変形などの損傷を最小にし、かつ汚染を除去または低減するために提供される。

[0035]より詳細には、標本取扱いのプロセス中に、スライド、スライドのカバーガラス、およびアッセイ反応コントローラ（対向物）または使い捨て対向物は、製造業者からあらかじめ包装された積重ねで提供される場合があり、または次いでマガジンに積載される場合もある。対向物のマガジンは、概ね２０個の対向物を支持し得るが、様々な数量も可能である。対向物を適切に取り扱うため、また汚染の危険を低減するために、マガジンは対向物を収容するための保持アームが提供される。本明細書の詳細のように、保持アームは、標本を載せるスライドへの対向物の移動ができるように操作され得る。

[0036]次に図面を参照する。図１は、全体を数字１０で明示した対向物のマガジン、カートリッジまたはキャリアを広義に示す。マガジン１０は、マガジン底部、フロア、または面１２、出発側部または壁１４、位置合せ壁または側部１６、第１の側壁または面１８、および第２の側壁または面２０を含んでよい。これらはともに、ベイまたは支持エリア２１を形成して、本明細書で説明される積載物を受け取る。

[0037]図１に示すマガジンフロア１２は、内部、内側、または第１の表面２４、および外部、外側、または外表面２６を含む。内部表面２４は、積載物の位置を維持することを助け、積載物を安定させ、対向物と内部表面２４との間に真空シールが形成するのを防ぎ、かつマガジン１０が積載されるもしくは動かされるときに、横方向または長手方向にズレ動くのを防ぐために、滑らかではない材料、トラフ、突条、または刻み３０を含む把持面であってよい。マガジン１０が空であるときに警告を送信するため、無線認識（ＲＦＩＤ）タグのような積載物の数量を識別するための積載物監視タグまたは送信機２８も、内側表面２４に組み込まれるか、または取り付けられてよい。代替または追加で、マガジン１０が空に近づいたときに警告を送るため、ＲＦＩＤタグ２８は、壁１４、１６、１８、および２０のうちの１つまたは複数の内部または表面に位置されてよい。マガジン底部１２は、マガジンフロア１２の内側表面２４と外部表面２６とを貫いて形成される開口２５によって完成し得る。開口または間隙２５は、以下の図４に関してさらなる詳細が説明されるように、カートリッジ積載物の排出または順次供給を可能にするために、マガジン１０内に延在する外部表面２６を通して提供される。

[0038]図１に示されるマガジン１０の出発側部１４を参照すると、突条またはリブ３６を有する内側部３２、および対抗する外側部または壁３４が提供される。リブ３６はカートリッジ１０内の積載物を安定させる補助をする。この例において、出発側部１４は位置合せ壁１６の方向に曲げるまたは向きを変えることができ得、また、安定化パイロンの対または保持アームの対５２、６２が壁１４、１６の間に提供される。さらに詳細には、この例において第１の保持アーム５２が壁１４、１８の間に位置され、第２の保持アーム６２は壁１４、２０の間に位置される。示されたように、第１の保持アーム５２は、本明細書でフィンガーまたはグリップとも称される遠位端５４を有し、遠位端５４は肩部または凹部５６の対から延在する。

[0039]第１の保持アーム５２と同様に、保持アーム６２は、１つまたは複数の肩部または凹部６８から延在する遠位端、フィンガーまたはグリップ６６を有する。保持アーム６２は、本明細書でブルワークまたはベースとも称される、近位端またはスタンドアセンブリ６４を最も明確に示し、スタンドアセンブリ６４は１つまたは複数のたわみ点、板ばね、またはジョイント７０を含む。以下の図４に関する例示的な動作を参照して詳細が説明されるように、ジョイント７０は、グリップ６６、特に静止状態の対向物２２の上に張り出すその接触面７２が、ベイ２１から対向物２２を解放するのを可能にするために、ベイ２１から離れるように曲がるか、または回転する。これは、アーム５２、６２に、それぞれのリードまたはガイドレール７３が、アーム５２、６２の上部がベイ２１から離れて曲がる一方でアーム５２、６２の内部表面はベイ２１内の積載物との接触を維持することを可能にするために着座される、チャネルまたはノッチ７１を形成することによっても達成される。いくつかの実施形態において、ジョイント７０は公称のばね定数を有し、保持アーム６２を当初の静止状態または位置に付勢する。

[0040]上記で簡潔に述べたように、図１は位置合せ壁１６を明確に示す。位置合せ壁１６は内壁または面３８および外壁または側部４０を有する。面３８は複数のリブまたは突条４２を含んでよく、リブまたは突条４２はサイズが変化してよく、挿入ガイドまたはスロット４４を形成してよい。示されるように、挿入ガイド４４は以下の図２に示されるように対向物２２などの成形された積載物を納めるためにサイズ決めされおよび離間される。

[0041]さらに図１は、第１の側壁１８が、リブまたは突条５０を有する内壁または側部４６、および外壁または側部４８を含むことを示している。先に説明したリブ３６および４２と同様、リブ５０は点支持面として作用して、積載物の動きを制御または制限するのを補助し、同時に積載物との面接触を最小限にする。相補的な外壁６０と同様、この例にも示される外壁４８は、把持および取扱いのため、ならびに構造的統合性を増すように働き、さらに、マガジン１０がベイ２１に不適切に積載されないよう、またマガジン１０を不適切に標本処理ステーションに挿入しないように、配向キーとしての働きを担うよう、凹形状としてもよい。

[0042]壁１８と同様、図１に示された対向するまたは第２の側壁２０は、上記で簡潔に述べたように内側部５８および外側部６０を含む。側壁１８のリブ５０と同様の突条またはリブは、図示しないが、内側部５８に提供される。加えて、以下で説明するような対向物などの積載物を支持するために、フロア１２および壁１４、１６、１８、および２０はベイまたは空洞２１を形成する。

[0043]次に図２を参照すると、図１で説明したマガジン１０は、複数の使い捨て対向物または対向物２２を積載して、外部、外側、または外表面２６を基礎として置かれて示されている。ここで対向物２２は、壁１４、１６、１８、および２０の間に配向され積載される。示されるように、非対称のリブ特徴部４３は誤って配向された対向物２２に干渉して、マガジン１０の不適切な積載を防ぐ。図２は、保持アーム５２、６２が対向物２２を所定の位置に収容して、搬送中、積載中、および処理中のズレを防いでいるところを詳細に示している。例えば、グリップ６６の接触面７２は最上部の対向物２２の頂面７４にかみ合わされ、対向物２２がマガジン１０から上方へ動くのを防ぐ。

[0044]図３は、上記で説明した例示的な使い捨て対向物または対向物２２を、最も明確に示す。ここで、対向物２２は頂面または上面７４、および下部もしくは染色面または標本処理領域７６を含む。この例では、複数のギャップ特徴部またはギャップ要素７８は、対向物２２の長手方向の縁に沿って、標本処理領域７６に形成されている。ギャップ要素７８は、所望のまたは最小量の流体で標本を処理することに役立ち得る。ギャップ要素７８はまた互いから離間して、隣接する要素間のウィッキングを低減、制限、または実質的に防ぎ得る。より具体的には、ギャップ要素７８のパターン、数、寸法、および構成は、標本と液体との間の望ましい相互作用に基づいて選択され得る（例えば、米国特許第８９１１８１５号明細書、および国際公開第２０１４／１０２１６０号パンフレット参照）。対向物２２がギャップ要素７８の領域を含む場合、非限定で、１つまたは複数の列、配列、幾何学形状などを含み得る異なるパターンを形成するため、ギャップ要素７８は対向物２２にわたって均一にまたは不均一に配置されることができる。

[0045]図３に示される例において、ギャップ要素７８の列は対向物２２の長さに沿って長手方向に延在する。ギャップ要素７８の列は、隣接するギャップ要素間の平均距離が約０．０５インチ（１．２７ｍｍ）〜約０．６インチ（１５．２４ｍｍ）の範囲で、約５つのギャップ要素〜約６０のギャップ要素を含み得る。いくつかの実施形態において、ギャップ要素７８の列はジグザグ構成、蛇行構成、または他の構成もしくはパターンを有する。さらに、ギャップ要素７８は互いに均一にまたは不均一に離間され得る。例えば、隣接するギャップ要素７８間の距離は、ギャップ要素７８の高さより大きく、または小さくすることができる。必要または所望であれば、他の離間配置もまた可能である。いくつかの実施形態において、厚さＴは約０．０８インチ（２ｍｍ）であり、幅Ｗは約０．６インチｍｍ（１５．２４）〜約１．５インチ（３８ｍｍ）の範囲とすることができる。いくつかの実施形態において、幅Ｗは約１．２インチ（３０ｍｍ）である。他の幅もまた可能である。

[0046]次に図１、図２、および図３を参照すると、対向物２２をマガジン１０内に適切に位置合せおよび配向するように、位置合せ特徴部８０、スロットまたは挿入シュー８２、およびキーイング特徴部８４が形成され、サイズ決めされ、かつ成形される。
さらに詳細には、挿入シュー８２は、ガイド４４の一部を形成する内部リブ４２などのマガジン１０の特徴部を受け入れることができる。位置合せ特徴部８０（例えば、孔、突起部など）は、対向物２２を位置合せするためにも使用される。上記で説明したように、ガイド４４は対向物２２の適切な位置合せおよび配向を確実にする。キーイング特徴部８４は特に、リブ４３とかみ合ってマガジン１０の正確な積載を確実にする。

[0047]図３の詳細な参照を続けると、廃棄口８６もまた対向物２２の表面７４を貫通して提供される。したがって、染色面７６がスライド上の液体と結合する、または係合するとき、液体はこの例に示された口８６を介して除去され得る。また例として、図３に示された対向物２２は概ね矩形状であるが、対向物２２は一般に円形状、方形状、または他の好適な形状であってよい。いくつかの実施形態において、対向物２２は１８ｍｍ、２２ｍｍ、または２５ｍｍの径を有する円形であってよい。方形の対向物２２は約１８ｍｍ、２２ｍｍ、または２５ｍｍの長さを有する辺を有し得る。矩形の対向物２２は約１１ｍｍ×２２ｍｍ〜約４８ｍｍ×６０ｍｍの長さを有する辺を有し得る。対向物２２の寸法、形状、および特性は、例えば意図する顕微鏡スライドのサイズに基づいて選択されてよい。対向物２２は、その全体または一部を、透明プラスチック、ガラス、または他の透明もしくは半透明の材料で作られてよい。使用される材料、および使用を意図される材料によっては、対向物２２は一度の使用または限定された回数の使用の後で破棄されてよく、そのため「使い捨て対向物」と呼ばれる。

[0048]図３に示される本開示のさらなる態様において、対向物２２は実質的に平坦な頂面および底面、ならびに実質的に矩形の構成を有してよく、長さおよび厚さは標本スライドよりわずかに小さくてよい。ここで対向物２２の底面７６は、対向物２２に液体が過度に流されたとき、液体の筋がテーパー領域８８に接触しかつ張り付けるよう、液体の筋を捕らえるように位置付けられる、徐々に角度付けられたもしくは湾曲させられた終点８８の終わりをなす、曲率を画定または発現してよい。具体的には、テーパーエリア７６は液体捕捉特徴部である。テーパー領域７６は、液体が張り付ける大きい表面積を提供する。図示のテーパー領域７６はまた、標準的な顕微鏡のスライドと協働してスライド表面の液体の筋を補足し、そこからの流体の「ウィッキング」を防ぐのに役立つよう、０．０８インチ（約２．０３ｍｍ）以下の曲率半径を有してよい。必要または所望であれば、他の曲率半径も使用され得る。いくつかの実施形態において、丸みのついた縁８８の曲率は、対向物２２の幅Ｗにわたって均一である。他の実施形態において、丸みのついた縁８８の曲率は、対向物２２の幅Ｗにわたって変化する。

[0049]図４は、対向物のマガジン１０が、意図された環境で使用される例示的な動作を示す。示されるように、プログラム可能論理制御（ＰＬＣ）機械装置または引き去りロボットアセンブリ９７は、例示的な実施形態において、１つもしくは複数の引き去りアームまたは制御アーム９８を含んでよい。制御アーム９８は、保持アーム５２、６２の肩部エリア５６、６８それぞれに係合するように構成される。例えば、アーム６２のところで（明確にするため透視線で）示されるように、ロボット９７によって引き去りアーム９８が引き戻されるまたは引き去られるとき（矢印Ｒで示す）、当初は第１の状態または静止状況にあるアーム６２は、明確にするために透視線で示された第２の状態または状況９９によって示されるように、最上部の対向物２２の表面７４からフィンガー６６を離すように後退させるため、ジョイント７０で曲がるまたはジョイント７０の周りを回転する。前述のプロセスは保持アーム５２でも起こる。このプロセスの間、ガイドポスト７３は対向物の積載物の縁に対して着座し続ける、または接触し続ける。したがって、最上部の対向物２２は、壁１４の出発端部から矢印Ｄで表されるように取り上げられてよい。保持アーム５２、６２は公称のばね定数を有し、その結果（ひとつのまたは複数の）収縮アーム９８が方向Ｒの反対方向に向くとき、フィンガー６６はその第１の静止状態に戻り、後続の対向物２２が必要となるまで積載物の滑りを防ぐため、次の対向物２２の次の表面７４に再係合し、または張り出す。代替として、アーム９８は後続の対向物２２の表面７４に近接する保持アーム５２、６２を能動的に押すか、または再位置付けしてよい。

[0050]さらに図４は、マガジン１０の下に位置する排出装置、ピンまたは押出しアセンブリ９０を示す。アセンブリ９０は引き去りロボットアセンブリ９７によって制御されてよい。一実施形態において、アセンブリ９０は、（ひとつまたは複数の）収縮アーム９８による保持アーム５２、６２の引き去りの間に、概ね同時に位置付けられ、かつ作動される。ここで、押出しアセンブリ９０は、マガジンフロア１２の外部表面２６および内側表面２４を貫通して形成された開口２５を通して突き出る（図１参照）。押出しアセンブリ９０は、供給矢印Ｆで示すように、フィンガー５４、６６の方向へ複数の対向物２２を、個々にもしくは順次押す、または供給する。

[0051]次に本開示の別の態様による図５を参照すると、対向物のマガジン、カートリッジ、またはキャリアは全体に数字１１０で明示され、処理ステーションまたは対向物選択装置１９１上に位置付けられる。マガジン１１０は、マガジン底部、フロア、または面１１２、抽出または出発側部もしくは壁１１４、位置合せ壁または側部１１６、第１の側壁または面１１８、および第２の側壁または面１２０を広義に含み得る。これらはともに、ベイまたは収容エリア１２１を形成して、アッセイ反応コントローラ（対向物）または使い捨て対向物１２２の積載物を受け取る。

[0052]図５に示されるマガジンフロア１１２は、内部、内側、または第１の表面、および外部、外側、または外表面１２６を含む。内部表面は、積載物の位置を維持することを助け、積載物を安定させ、対向物とフロア１１２との間に真空シールが形成するのを防ぎ、かつマガジン１１０が積載されるときに、横方向または長手方向にズレ動くのを防ぐため滑らかではない材料、トラフ、突条、または刻みを含む把持面を含んでよい。マガジン１１０が空であるときに警告を送信するために、無線認識（ＲＦＩＤ）タグなどの、積載物の数量を識別するための積載物監視タグまたは送信機も、フロア１１２の内側表面に組み込まれるか、または取り付けられることができる。代替または追加で、マガジン１１０が空に近づいたときに警告を送るため、ＲＦＩＤタグは、壁１１４、１１６、１１８、および１２０のうちの１つもしくは複数の内部または表面に位置されてよい。ＲＦＩＤは積載物の重量を監視してよく、および／または、集計読み／書きシステムは各々の消費した抽出物を追跡して残りの積載物を判定してよい。

[0053]図５にさらに示すように、複数の突条またはリブ１３６は壁１１４、１１６、１１８、および１２０の内部エリアに沿って提供されてよい。リブ１３６はカートリッジ１１０内の積載物を安定させる補助をする。リブ１３６は幅（深さ）および高さが変化してよく、対向物１２２などの成形された積載物の正しい配向および適切な積載を規定するため挿入ガイドまたはスロット１１４を形成してもよい。示されるように、挿入ガイド１４４は相補的な成形された対向物１２２を納めるためにサイズ決めされおよび離間される。

[0054]また図５の例に示されるように、対向物１２２をベイ１２１に固定するのを助けるため、出発側部１１４は位置合せ壁１１６の方向への曲がりまたは向きを伴って形成されてよい。さらに、一対の安定化パイロンまたは保持アーム１５２、および１６２は、壁１１４、１１６の間に提供され、対向物１２２を固定することができる。ここで、第１の保持アーム１５２は壁１１４、１１８の間に位置される。第２の保持アーム１６２は壁１１４、１２０の間に位置され、やはり対向物１２２をベイ１２１に安定させ、固定する。

[0055]図５および図６を参照すると、第１の保持アーム１５２はフィンガー、グリップまたは遠位端１５４を有し、それは一対の肩部または凹部１５６から延在する。同様に、第２の保持アーム１６２は、１つまたは複数の肩部または凹部１６８から延在する遠位端、フィンガーまたはグリップ１６６を有する。示されるように、第１のまたは静止状態において、グリップ１６６の表面１７２は最上部の対向物１２２に張り出す、または静止したまま接触する。この例はまた、保持アーム１６２が近位端、ブルワーク、ベースまたはスタンドアセンブリ１６４を含み、スタンドアセンブリ１６４は、たわみ点またはジョイント１７０を形成する１つまたは複数の加圧特徴部、ギャップ、または開口１６９を含むことを示す。

[0056]図５のアーム１６２の斜視図から最もよく示されるように、マガジン１１０のいずれの側にも、フロア１２６に角度をもって付属する加圧構造１２７であって、ベース１６４の加圧開口１６９に接続する横方向のギャップまたは間隙１２９（図６参照）を含む。横方向間隙１２９および加圧開口１６９は、図６に関して以下でさらに詳細に説明される、板バネ配列を形成する。さらに示されるように、ストップまたは肩部１１３はフロア１２６に、またはフロア１２６の近くに形成されてよく、荷卸しの間にマガジン１１０を所定の位置に固定する。

[0057]マガジン１１０の加圧構造１２７は、図６の底面斜視図から最も明確に示される。マガジン１１０の、図５に関して上述した相補的に角度付けした加圧構造１９８との摺動係合Ｌが、肩部１１３に、選択装置１９１上の所定位置のマガジン１１０を支持させ、一方で、図６に示された内側に向けられた矢印が示すように、横方向ギャップ１２９および圧縮ギャップ１６９はベイ１２１の方向に閉じる。これによって次に、外向きの矢印が示すように、ジョイント１７０を曲げてアーム１５２、１６２をベイ１２１から離れるように押しやる。

[0058]次に図７Ａ〜図７Ｃを参照すると、例示的な動作として、取り上げ装置１９３の一部がマガジン１１０の上に位置付けられる。マガジン１１０が積載方向Ｌ（図５参照）にスライド処理ステーション（図示せず）に向けて動くことによって、加圧構造１９８（図５参照）はマガジン１１０の加圧構造１２７と係合する。この摺動係合は、図６で述べられた横方向ギャップ１２９および加圧ギャップ１６９を、ベイ１２１の方向に閉じる。次にこれによって、ジョイント１７０は回転してアーム１５２、１６２をベイ１２１から離すように押し、グリップ１６６、特にその対向物の収容面１７２が対向物１２２をベイ１２１から解放することを可能にする。

[0059]図７Ｂおよび図７Ｃは、アーム１５２、１６２が第２のまたは緊張状態にあるベイ１２１（透視線）から引き去られると、吸引カップまたはリフタヘッドなどの取り上げ装置１９５がベイ１２１内の最上部の対向物１２２の表面まで延在するまたは下がる。代替または追加で、対向物１２２はばね懸架式で、上方に押されて取り上げ装置１９５に接触してよい。吸引が加えられると、装置１９５は表面１７４を介して最上部の対向物１２２に吸引接触し、表面１７４を介して最上部の対向物１２２の制御を有し、最上部の対向物１２２はマガジン１１０から取り外される。マガジン１１０が空になるまで、後続の各対向物１２２は同様の、または別の取り上げ装置１９５によって取り外されてよく、後続のマガジンはスライド処理ステーションのマガジンファシアを介して積載される。代替的に、マガジン１１０の方向Ｌは逆方向でよく、および／または、加圧構造１９８（図５と比較）は各対向物１２２の間で係合解除されて、アーム１５２、１６２を対向物１２２抽出の間の静止状態にもどしてよい。

[0060]また図７Ａ〜図７Ｃに示すように、吸引ヘッド１９５はベイ１２１内の対向物１２２の１つと吸引接触するように設置される。フィンガー、棚、または底部の突起物１９９を有するリフタアーム１９７も、対向物１２２と固定されている吸引ヘッド１９５がそれをベイ１２１から持ちあげることを補助するために、両頭矢印で示すように、押されて対向物１２２と接触し、または対向物１２２の周囲の一部分の周りに近づいてよい。

[0061]本主題は特定の実施形態に対して詳細に説明されてきたが、前述の理解を得ることによって、当業者がそのような実施形態の代替、変形、および同等物を容易に製作し得ることを、理解されよう。したがって、本開示の範囲は制限ではなくむしろ例示であり、本開示は当業者が容易に理解するように、本主題に対するそのような修正、変形、および／または追加を含むことを排除しない。

Claims (21)

1. 対向物をスライド上に分配するためのマガジンであって、
   マガジンフロアと、
   前記マガジンフロアに付属する分配端部壁と、
   前記マガジンフロアに付属する位置合せ端部壁であって、前記位置合わせ端部壁は前記分配端部壁から離隔している、位置合せ端部壁と、
   前記位置合せ端部壁および前記分配端部壁と実質的に垂直に配設された第１の側壁と、
   前記位置合せ端部壁および前記分配端部壁と実質的に垂直に配設された第２の側壁であって、前記分配端部壁、前記位置合せ端部壁、前記第１の側壁および前記第２の側壁がそれらの間で対向物を支持するためのベイを形成する、第２の側壁と、
   前記マガジンフロアに付属する少なくとも１つの保持アームであって、前記保持アームは前記マガジンフロアに接続する近位端を有し、前記保持アームはジョイントをさらに備え、かつ、前記対向物を前記ベイから解放するために前記ジョイントに近接して曲げることができる、少なくとも１つの保持アームと、
   を備えるマガジン。
2. 前記マガジンフロアは、それを通して画定された、排出用装置によって前記対向物にアクセスするための開口を含み、前記排出用装置は前記対向物を前記保持アームの遠位端の方向に押すように構成された、請求項１に記載のマガジン。
3. 前記マガジンフロアは、前記ベイ内の対向物の横方向の動きを最小にするように構成された把持面を含む、請求項１または２に記載のマガジン。
4. 前記マガジンフロアは、対向物と前記マガジンフロアとの間に真空シールが形成するのを防ぐように構成されたトラフを含む、請求項１から３のいずれか１項に記載のマガジン。
5. 前記ベイの方向に、前記分配端部壁、前記位置合せ端部壁、前記第１の側壁、または前記第２の側壁に付属するリブをさらに備える、請求項１から４のいずれか１項に記載のマガジン。
6. 前記保持アームの前記遠位端は最上部の前記対向物の一部に張り出す、請求項１から５のいずれか１項に記載のマガジン。
7. 前記保持アームの前記遠位端は、前記第１および第２の側壁に実質的に同一延長上にある、請求項１から６のいずれか１項に記載のマガジン。
8. 前記保持アームはガイドポストを含み、前記ジョイントは前記ガイドポストから離れるように曲げることができる、請求項１から７のいずれか１項に記載のマガジン。
9. 前記位置合せ端部壁は、前記ベイの積載を容易にするために、前記対向物と相補的な形状であるキーイング特徴部を含む、請求項１から８のいずれか１項に記載のマガジン。
10. 前記マガジンフロアはそれを通して画定された供給開口を含み、前記供給開口はそれを通して前記対向物を前記マガジンフロアから離れる方向に付勢する排出器を受け取るように構成される、請求項１から９のいずれか１項に記載のマガジン。
11. 前記対向物の存在を識別するための積載物監視タグをさらに備える、請求項１から１０のいずれか１項に記載のマガジン。
12. 対向物をカートリッジから分配するための方法であって、
    複数の対向物を支持するためのマガジンを提供するステップであって、前記マガジンは保持アームを有し、前記保持アームは第１の静止状態のときに前記マガジン内の複数の前記対向物の動きを制限するように構成される、提供するステップと、
    前記マガジン内の最上部の対向物に近接して取り上げ装置を位置付けるステップであって、前記取り上げ装置は前記最上部の対向物を、それと係合されたときに持ち上げるように構成される、取り上げ装置を位置付けるステップと、
    前記引き去りアームを第２の引き去り状態に引き去るステップと、
    前記最上部の対向物を係合して保持するために、前記取り上げ装置を作動させるステップと、
    前記取り上げ装置を、それに係合させられた前記最上部の対向物とともに上昇させるステップと、
    前記マガジンから前記最上部の対向物を取り外すステップと、を備える方法。
13. 前記保持アームの第１の部分は、複数の前記対向物から離れるように曲がり、第２の部分は複数の前記対向物との接触を維持する、請求項１２に記載の方法。
14. 前記マガジンは、互いに離れて複数の前記対向物を囲んで配設される、少なくとも２つの保持アームを含む、請求項１２または１３に記載の方法。
15. 前記最上部の対向物は、前記マガジンの出発端部の近接から取り外される、請求項１２から１４のいずれか１項の方法。
16. 前記保持アームの肩部に係合するように制御アームを位置付けるステップと、前記肩部を前記制御アームに係合するステップと、前記引き去りアームを前記第２の引き去り状態に引き去るステップと、をさらに備える、請求項１２から１５のいずれか１項に記載の方法。
17. 前記保持アームは、前記制御アームを解放したときに前記保持アームが前記第１の静止状態に戻るように構成される、請求項１６に記載の方法。
18. 前記制御アームを逆方向に動かして前記保持アームを前記第１の静止状態に戻すステップをさらに備える、請求項１６に記載の方法。
19. 前記保持アームに近接したマガジン部分に係合するために加圧構造を位置付けステップであっ、加圧ギャップがそれらの間に形成される、加圧構造を位置付けるステップと、前記マガジン部分を係合するステップと、引き去りアームを第２の引き去り状態に引き去るために前記加圧ギャップを低減するステップと、をさらに備える、請求項１２から１８のいずれか１項に記載の方法。
20. 前記最上部の対向物を顕微鏡スライドに移送するステップをさらに備える、請求項１２から１９のいずれか１項に記載の方法。
21. 前記マガジン内の複数の前記対向物が使い果たされた旨の警告を送るステップをさらに備える、請求項１２から２０のいずれか１項に記載の方法。

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