JP2018510125A - リモネン:配合物及び殺虫剤使用 - Google Patents

リモネン:配合物及び殺虫剤使用 Download PDF

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Abstract

リモネン:配合物及び殺虫剤使用本発明は、乳剤の形態である、活性成分としての50重量%超のリモネンと、界面活性剤系と、アニオン性湿潤剤と、非イオン性高分子界面活性剤と、10重量%未満の溶媒とを含む組成物に関する。天然由来の活性成分を高配合に有する前記組成物は、好ましくは冷温保存した場合でも安定したままである。本発明は、殺ダニ剤又は殺虫剤としてのリモネン含有組成物の使用、若しくは植物や作物にリモネン含有組成物を処置する方法も提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、天然源から由来する農薬の技術分野に関する。更に詳細には、本発明は、リモネンの使用に関する。低温でも保存安定性がある高濃度のリモネンを生成する方法が提供される。本発明は、特にダニ又はカイガラムシに対しての、殺虫剤又は殺ダニ剤として用いられることができる。
経済的に実行可能にするために、高配合の殺虫性活性成分を有する乳化性組成物を濃縮してきたことは興味深いことである。EC配合物は、一般的には、殺虫性活性成分、乳化用界面活性剤、及び溶媒を含む。
高濃度の活性成分に関連する問題としては、これらの組成物は、低温で保存すると、感応性があり(影響があり:sensitive)、活性成分の沈殿物を形成することが挙げられる。
高分子界面活性剤は、乳剤の配合物において一般的なものとなっている。高分子界面活性剤は、特に低温に対して感応性があり、沈殿物を形成するため、高濃度のEC配合物中におけるこれらの使用は制限される。
沈殿物の形成は、スプレータンク中の活性成分の損失及びスプレーノズルなどのスプレー装置の詰まりをもたらすこととなりうる。
したがって、改善された乳化性配合物に対する要求がある。
更に、天然から供給された成分による合成殺虫性活性成分の代替について、大きな関心がある。
したがって、活性物質として、好ましくは、配合物中に存在する唯一の活性成分として、天然由来の活性成分を含む乳化性配合物に対する要求がある。
殺虫剤としての使用のための、乳化性組成物中で使用する候補の活性成分としては、リモネンがある。リモネンは、柑橘類の皮の抽出物から得られる。柑橘(citrus)油、レモン油、オレンジ油、ライム油、グレープフルーツ油、及びタンジェリン油中に高い濃度で存在する。特に、オレンジ油は、リモネンの高い含有量を有し、一般的には少なくとも90%有する。
しかしながら、リモネンは、空気又は酸素に曝露されると酸化しやすい。リモネンの酸化は、殺虫剤としての効果を減少させ、それによって保存寿命が短くなり、望ましくない副産物を生成する。
特許文献1において、活性成分として、少なくとも0.01%の殺虫剤、少なくとも0.1%のリモネン、界面活性剤、少なくとも20%の水、及び炭化水素溶媒を含む殺虫剤のレディトゥユースが記載される。前記殺虫剤は、合成ピレスロイド、天然除虫菊、又は有機リン酸エステルである。単一の活性成分としてリモネンを用いる可能性は、まだ実現していない。更に、農薬配合物中の炭化水素溶媒は、その存在によって望ましくない商品分類となるため、取って替わることが望ましい。例えば、Solvesso200として知られる芳香族炭化水素溶媒は、H351危険有害性情報によって示されるように、発癌性物質の疑いがある。溶媒のこの重要なファミリーの他の等級(grades)は、吸引性呼吸器有害性のカテゴリー1として分類される(飲み込んだり、気道に入ると致死的状態になることがある)。
特許文献2では、活性成分に加えて、高級(high)テルペン系油、安定剤、キレート剤、防腐剤、及び1つ以上の有機溶媒を含む組成物が記載される。安定剤の存在は、安定性の問題を示唆する。また、農薬配合物中の有機溶媒の使用、特に環境に良くないとして位置づけられるものの使用は、望ましくない。
本発明は、殺虫剤として使用されるのに好適なリモネンを含む組成物を提供し、上記に記載される問題の少なくとも1つを克服することを目的とする。
EP 1 657 979 EP 2 200 429
本発明は、50重量%超のリモネン及び乳化用界面活性剤を含む水乳化性組成物を提供し、前記組成物は、実質的に溶媒を含まないことを特徴とする。
特に、本発明は、
組成物の総重量に対して、50重量%超のリモネンと、
乳化用非イオン性高分子界面活性剤と、
10重量%未満の溶媒と、
を含む組成物を提供する。
前記組成物は、アニオン性湿潤剤を更に含み、前記組成物は、乳剤の形態である。
この高濃度の組成物は、酸素含有水の使用を減らすことができ、好ましくは回避することさえできるという利点を有する。前記組成物を水で希釈するときまで、水に対するリモネンの曝露を減らし、使用前のリモネンの酸化を減らす。前記組成物は、有機溶媒が実質的になく、特に芳香族溶媒などの有機溶媒の使用に関係する、ネガティブな表示要件(H351、H304)を伴うことはない。
第2の態様においては、本発明は、特に、ダニ目(Acari)(ダニ(mites))、カイガラムシ上科(Coccoide)(カイガラムシ(scales))、又はコナジラミ科(Aleyrodidae)(コナジラミ類(white flies))に対する、殺ダニ剤又は殺虫剤としての、本発明の実施形態に係る組成物の使用を提供する。
従来より、これらの害虫の処置は、利用可能な商品では効果的ではなかった。高配合で保存安定製品の利用可能性によって、より高含有のリモネンが投与され、効果を示すことができる。
第3の態様においては、本発明は、昆虫、好ましくはダニ目又はダニ、カイガラムシ上科(Coccoidea)又はカイガラムシ、及びコナジラミ科又はコナジラミ類の群に属する昆虫に効く処置の方法を提供し、前記方法は、下記:
水中で本発明の実施形態に係るリモネン含有組成物を乳化し、エマルションを得る工程と;
前記エマルションを有効量で前記昆虫に適用する工程と、を含む。
高濃度の乳化性保存安定性配合物の利用可能性は、スプレー液など、広範囲の適用液の調製を可能にする。スプレー液中のリモネンの濃度は、処置される害虫によって容易に変更されることができる。
好ましい実施形態においては、昆虫に前記エマルションが適用される有効量は、1ヘクタール当たり60gのリモネン〜1ヘクタール当たり2,500gのリモネンであり、1ヘクタール当たり120gのリモネン〜1ヘクタール当たり2,000gのリモネンが好ましく、1ヘクタール当たり150gのリモネン〜1ヘクタール当たり1,800gのリモネンがより好ましく、1ヘクタール当たり250gのリモネン〜1ヘクタール当たり1,200gのリモネンが更により好ましく、1ヘクタール当たり500gのリモネン〜1ヘクタール当たり1,000gのリモネンが最も好ましく、例えば1ヘクタール当たり750gのリモネンが挙げられる。更に好ましい実施形態においては、処置される昆虫は、ダニ、コナジラミ、アブラムシ、ヨコバイ、植物を吸う昆虫(lygus bug)、コナカイガラムシ、ビートアワヨトウ、アザミウマ、キャベツシャクトリムシ(cabbage looper)、コナガ、アオムシ、又はヨトウムシであることが好ましい。
好ましい実施形態においては、ダニ目又はダニ、カイガラムシ上科又はカイガラムシ、及びコナジラミ科又はコナジラミ類の群に属する昆虫に、前記エマルションが適用される有効量は、1ヘクタール当たり750gのリモネン〜1ヘクタール当たり2,500gのリモネンであり、1ヘクタール当たり900gのリモネン〜1ヘクタール当たり2,000gのリモネンが好ましく、1ヘクタール当たり1,000gのリモネン〜1ヘクタール当たり1,800gのリモネンがより好ましく、1ヘクタール当たり1,100gのリモネン〜1ヘクタール当たり1,500gのリモネンが更により好ましく、1ヘクタール当たり1,200gのリモネン〜1ヘクタール当たり1,400gのリモネンが最も好ましく、例えば1ヘクタール当たり1,300gのリモネンが挙げられる。
ここで及び明細書中において、「重量%」又は「wt%」(重量パーセント)という用語は、特段の定義がない限り、配合物の総重量に対して、それぞれの成分の相対的な重量を指す。
本明細書中で用いられる、「殺虫効果」及び「殺虫活性」という用語は、ターゲットの害虫における直接作用又は間接作用を意味し、処置されていない植物と比較して、植物の任意の部分における食害の減少をもたらす。前記植物の任意の部分としては、植物の種、根、シュート、及び葉などが挙げられるがこれらに限定されない。
「(第1の又は第2の)害虫に対して活性がある」という用語も同じ意味を有する。このような直接又は間接効果としては、害虫の死滅、植物の任意の部分(種、根、シュート、及び/又は葉などが挙げられるが、これらに限定されない)からの害虫の撃退、植物の種、根、シュート、及び/又は葉の上における害虫による摂食又は産卵に対する阻害、及び害虫の繁殖の阻害や防止などが挙げられる。
「植物害虫」とは、植物に関連するとして知られる、及びその関連の結果として、植物の健康、生長力に有害な作用を及ぼす任意の生命体を意味する。植物害虫としては、真菌、細菌、ウィルス、糸状菌、昆虫、ダニ、及び線虫、若しくは哺乳類、魚、及び鳥を除く、植物の健康、生長力における有害な作用を及ぼす他の生命体などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、「植物」という用語は、植物全体及び根、シュート、茎、葉、苗木、発芽種子及び種子、並びに植物又は植物の一部における細胞及び組織を包含する。前記植物という用語は、遺伝子組換え植物及び非遺伝子組換え植物を含む。
「殺虫活性(insecticidal activity)」という用語は、害虫が昆虫であるという例に限定される以外は、殺虫活性(pesticidal activity)と同じ意味を有する。
本明細書において、植物の「シュート及び葉」は、種子が発芽した後の植物のシュート、茎、枝、葉、及び茎及び枝の他の付属体(appendages)として理解され、植物の根も含む。植物のシュート及び葉は、「親」植物の種子及び/又はシュートから成長した植物の部分として理解されることが好ましい。
第1の態様においては、本発明は、請求項1にしたがって、活性成分としての、一般的にリモネンと知られる1−メチル−4−(1−メチルエテニル)−シクロヘキセンを含む乳化性組成物を提供する。
特に、本発明は、50重量%超、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、又は60重量%超のリモネン、及び1つ以上の界面活性剤を含む乳化用界面活性剤又は界面活性剤系を含む水乳化性組成物を提供し、前記組成物は、実質的に溶媒を含まない。好ましい実施形態においては、前記組成物は、前記組成物の総重量に対して、65%超、好ましくは70%超、最も好ましくは71重量%超のリモネンを含む組成物である。最も好ましい組成物は、一般的には、前記組成物の総重量に対して、71重量%〜72重量%のリモネン含量を有する。
好ましい実施形態においては、リモネンは、D−リモネン(CAS:5989−27−5)の鏡像異性の純粋な形態として前記組成物中に存在する。他の実施形態においては、リモネンは、L−リモネン(CAS:5989−54−8)の鏡像異性の純粋な形態として前記組成物中に存在する。更に別の態様においては、リモネンは、ジペンテン(CAS:138−86−3)としても知られる、ラセミ混合物として存在する。本発明に係る組成物は、60重量%超のD−リモネン、好ましくは少なくとも65重量%のD−リモネン、最も好ましくは少なくとも70重量%のD−リモネンを含むことが最も好ましい。
リモネンは、合成経路を介して得られることができる、又はリモネンは、天然源から抽出されることができる。前記合成経路は、天然源から利用可能な材料の点からコストがかかりすぎるので、最も商業的に利用可能なリモネンは、天然源からである。2つの主要な方法である遠心分離又は水蒸気蒸留を通して、D−リモネンは、柑橘類から商業的に得られることができる。「柑橘類」という用語は、ミカン属(genus Citrus)の果実を意味し、柑橘(citrus)、マンダリン、オレンジ、キンカン、レモン、ライム、グレープフルーツ、ブンタン、シトレンジ、及びシトロンのリストから選択されることが好ましい。
好ましい実施形態においては、リモネンは、柑橘類の皮の抽出物から得られる。更なる実施形態においては、前記柑橘油は、オレンジ油、レモン油、ライム油、グレープフルーツ油、及びタンジェリン油からなる群から選択される。好ましい実施形態においては、前記柑橘類は、オレンジ油である。より好ましい実施形態においては、前記オレンジ油は、工業等級オレンジ油(CAS 94266−47−4);食品等級オレンジ油(CAS 8028−48−6)又はコールドプレスオレンジ油のリストからなる群から選択される。当業者であれば、活性物質としての一覧(SANCO/12083/2013 rev 3,2013)、基準参照ISO3140:211及びヨーロッパ薬局方5.0,2005から、オレンジ油及びその特性を熟知している。
好ましい実施形態においては、前記柑橘類の油、好ましくはオレンジ油は、油からリモネンを生成する必要なく前記組成物中で直接用いられる。好ましい実施形態においては、オレンジ油は、前記組成物中に存在する唯一の活性成分である。
代替の実施形態においては、他のテルペン又はテルペノイドは、前記組成物中に存在し、カルボン、カルベオール、リモネン酸化物、p−シメン、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、β−イオノン、リナロール、ゲラニオール、又はオイゲノールであることが好ましい。他の代替の実施形態においては、植物、好ましくはミント、ペパーミント、スペアミント、クローブ、又はローズマリーから抽出された油が前記組成物中で使用される。
本発明に係る組成物は、実質的に溶媒を含まず;特に水及び有機溶媒を含まず、特に芳香族溶媒を含まない。本発明において用いられる「実質的に溶媒を含まない」という用語は、前記組成物の総重量に対して10重量%未満の溶媒を含む組成物を意味する。
本発明の組成物は、微量の溶媒、即ち、0.1%未満の溶媒は除くことができないものの、10重量%未満の溶媒、好ましくは5重量%未満の溶媒を含み、溶媒を含まないことが最も好ましい。ここで、パーセントはいずれも重量対重量で表される。好ましい実施形態においては、前記組成物は、微量の水、即ち、0.1%未満の水は除くことができないものの、10重量%未満の水、好ましくは8重量%未満の水、最も好ましくは5重量%未満の水を含み、水を含まないことが最も好ましい。ここで、パーセントはいずれも重量対重量で表される。
水中に大量の酸素が可溶化されることができる。例えば、約20℃の温度の水は、約9mg/lの酸素を含む。水が前記組成物の一部であると、酸素はリモネンを他の化合物に酸化し、それによって活性が低下する、若しくは不活性又は有害になることさえある。テルペン酸化物は、皮膚感作性を引き起こすことで知られる。この酸化プロセスは、水の含量を低くし、その結果として水中に溶解される酸素量を少なくすることで、減らすことができる。他の化合物の形成も防止することができる。前記組成物の保存寿命を長くすることができる。微量の水又は無含水の組成物を有することの追加の利点としては、配送及び保管において、考慮される必要のある重量及び体積を少なくし、それによって物流に関連するコストを減らす。
オレンジ油は、水に難溶である。オレンジ油又はリモネンが、安定したエマルションを形成することができるためは、水に添加する場合、界面活性剤が必要とされる。界面活性剤は、疎水性コア及び親水性の外側のシェルを有するミセルを形成する。リモネンは、これらのミセルの疎水性コア中の空間を占める。本発明の組成物において、水及びナフサ溶媒などの有機溶媒が実質的にないこと、即ち、10重量%未満であることは、先行技術で、溶媒系システムに一般的に用いられた全範囲の界面活性剤を除外する。というのは、これらの界面活性剤は、リモネン中で溶解しないからである。好ましい実施形態においては、14日間の最小期間で、−5℃から54℃までの温度においても、界面活性剤は、10重量%未満の水を含む組成物中に対して溶解性がある。溶解性は、リモネン(恐らく、オレンジ油として)及び界面活性剤を混合することで測定されることができる。14日間放置すると、相分離が生じ、界面活性剤がリモネン又はオレンジ油中に溶解性がないことを結論づけることができる。
好ましい実施形態においては、界面活性剤は、7〜12の親水性親油性バランス(HLB)値を有し、10.5の親水性親油性バランス(HLB)値を有することが好ましい。この領域のHLBは、水に添加したとき、リモネン中の界面活性剤の溶解性とリモネンのエマルションを安定化させる能力との妥協点であり、水中油型系として考慮されることができる。当業者であれば、エマルションを得るために12〜16のHLB値を有する界面活性剤を選ぶであろう。
本発明に係る組成物中に存在する非イオン性界面活性剤は、非イオン性高分子界面活性剤である。前記高分子界面活性剤は、アルコキシル化アルコールがより好ましく、脂肪族アルコールアルコキシレートが更により好ましく、好ましくは脂肪族アルコール、最も好ましくはイソ−トリデカノールアルコキシレート、更に最も好ましくはイソ−トリデカノールペンタ−エトキシレートのエトキシレート及び/又はプロポキシレートが最も好ましい。界面活性剤は、いずれも重量対重量で、5%〜40%の量で存在することが好ましく、10%〜20%の量がより好ましく、12%〜13%の量が最も好ましい。
本明細書中で用いられる「脂肪族アルコール」という用語は、少なくとも4個、好ましくは少なくとも6個、より好ましくは少なくとも8個、更により好ましくは少なくとも10個、最も好ましくは少なくとも12個の炭素原子を有する炭素鎖の長さを含む、線状又は分岐状アルコールを意味する。
好ましい実施形態においては、リモネンを含み、水に添加した場合、安定したエマルションを形成する能力を有する、本発明に係る乳剤は、殺虫剤又殺ダニ剤として用いられる。前記組成物を水に添加し、界面活性剤と組み合わせてリモネンは、エマルションを形成し、植物又は作物に適用する、若しくは直接害虫に適用することができる。水による希釈は、活性成分の望ましい用量率を提供するために変更される。前記用量率は、害虫に応じて選択される。
本発明に係る組成物は、湿潤剤を含み、それによって前記組成物を水に添加した後に形成されるエマルションの表面張力を低下させることを促進する。この低下した表面張力は、より広い表面の作物の葉に前記組成物を塗布し、これによってより多くの昆虫が殺虫剤に接触することをもたらす。例えば柑橘類の葉など、作物の葉がワックスのような表面を有している場合、又は例えばトマトなど、葉が疎水性腺毛を表面に有し、水滴を弾く場合、湿潤剤の必要性はより大きい。
繰り返し述べるが、水の含量が少ない組成物は、先行技術で一般的に用いられる湿潤剤を許容しない。湿潤剤は、一般的に水溶性アニオン性界面活性剤である。これらの界面活性剤は、対イオンが、一般的にカルシウムイオン、アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオンであるため、安定した溶液を形成するために水を必要とする。
アニオン界面活性剤は、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、及びN−アシルグルタミン酸ナトリウムなどの薬剤を含む。
本発明に係る組成物中の湿潤剤は、アニオン性界面活性剤であることが好ましく、そのアニオン性部分がアルキルベンゼンスルホン酸塩であることが好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸塩であることがより好ましい。カチオン性対イオンとしては、トリエチルアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウム(tertrabutylammonium)イオン、又は他のテトラ−アルキルアンモニウムイオン、テトラフェニルホスホニウム(tertraphenylphosphonium)イオン、又は他のテトラ(tertra)−アルキルホスホニウムイオン又は金属−イオン及びクラウンエーテルの組合せのリストから選択されることが好ましい。
好ましい実施形態においては、前記湿潤剤は、エタノールアミンアルキルベンゼンスルホネートであることが好ましい。好ましい実施形態においては、前記湿潤剤は、トリエタノールアンモニウムドデシルベンゼンスルホネート(CAS:27323−41−7)である。このアニオン及び対イオンの組合せは、リモネン以外の溶媒を用いることなく、前記湿潤剤を組成物中で溶解することを可能にする。活性成分以外の溶媒がない、リモネン及びこのタイプの界面活性剤の乳化性組成物は、良好な冷温保存安定性を有することが分かった。前記冷温保存安定性は、−20℃〜5℃、好ましくは−10℃〜4℃、より好ましくは−5℃〜3℃、最も好ましくは−4℃〜0℃の温度範囲で提供されることが好ましい。1日間、7日間、又は14日間の期間で保存された組成物について、冷温保存安定性を測定した。CIPAC法MT39.1に準拠して試験を行った。測定方法は、当業者によく知られる。本発明に係る組成物は、冷温保存安定性を改善した。
前記湿潤剤は、好ましくは5%〜25%、より好ましくは10%〜20%であり、最も好ましくは15%〜16%の量で乳化性組成物中に存在し、組成物の総重量に対して重量パーセントで表される。
好ましい実施形態においては、前記組成物は、抗酸化剤を含む。前記抗酸化剤は、ジフェニルアミン、エトキシキン、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソールの混合物であるBHA、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールに相当するBHT、アスコルビン酸、トコフェロール、及びポリフェノールのリストから選択されることが好ましい。抗酸化剤の存在によって、リモネンが酸化することを防止することができる。例えば、ボトルを空けた後、微量の酸素が、組成物又はボトルのヘッドスペースに入り込むことがある。これは、リモネン酸化物が潜在的な感作物質であるため有利である。
前記抗酸化剤は、いずれも全組成物の重量対重量で、好ましくは1%未満、より好ましくは0.5%未満、最も好ましくは0.1%未満で存在する。
好ましい実施形態においては、前記抗酸化剤は、BHT又はBHAである。前記組成物は、いずれも全組成物の重量対重量で、好ましくは1%未満のBHT又はBHA%、より好ましくは0.5%未満のBHT又はBHA%、最も好ましくは0.1%未満のBHT又はBHA%を含む。
他の従来の不活性又は活性がない(inert)成分は、リモネン配合物に組み込まれることができる。このような活性がない成分としては、従来の固着剤、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、レシチンなどの分散剤、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルなどの高分子分散剤、乳剤安定剤、界面活性剤、尿素など不凍化合物、染料、顔料などが挙げられるが、これらに限定されない。例えば処置される表面上の分布、粘着力、及び耐雨性を改善する添加物などの好適な添加物を含有させることで、リモネン組成物は、様々な用途において良好に適応されることができる。
本発明に有用な更なる活性がない成分は、McCutcheonのvol.1,“Emulsifiers and Detergents,”MC Publishing Company,Glen Rock,NJ.,U.S.A.,1996で確認できる。本発明に有用な更なる活性がない成分は、McCutcheonのvol.2,“Functional Materials,”MC Publishing Company,Glen Rock,N.J.,U.S.A.,1996で確認できる。
アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンなどの芳香族溶媒、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノンなどのケトン、クロロベンゼン及びトリクロロエタンなどの塩化炭化水素、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、ブタノール、及びグリコールエーテルなどのアルコールを含む有機溶媒の使用は、避けることができる。これらは存在しないことが好ましい。
開示される組成物は、乳剤(EC)の形態である。エマルションは、水中にリモネン乳化性組成物を溶解することで調製されることができる。乳剤が添加される水に、湿潤剤、乳化剤、又は展着剤など更なる成分が添加される、又は存在することができる。
好ましくは、前記乳剤は、前記組成物の総体積に対して、100%の純度を有する活性成分量で表される、少なくとも500g/lのリモネン、好ましくは少なくとも550g/lのリモネン、最も好ましくは少なくとも600g/lのリモネンを含む。
本明細書中に開示される発明は、植物上の害虫を制御する方法にも向けられ、前記方法は、本明細書中に開示される組成物を植物へ適用し、前記害虫を制御する工程を含む。
本明細書中に開示される組成物は、多くの方法に適用されることができる。例えば、これらは、植物の葉に対して、種子に対して、又は溝(furrow)などに植物が生育し、植えられる媒体に対して、植物のすぐ近傍の媒体に対して、土壌又は播種前に種子が植えられる場所に対して、又は直接適用することができる。適用方法は、スプレー又は蒸気としての適用が挙げられる。
前記組成物は、スプレー、湿潤、浸漬、ミスティング、ドレンチング(drenching)、シャワー、噴霧、液浸、湿し(dampening)、ドリズリング(drizzling)、ダウジング(dousing)、飛行機又はヘリコプターを介して空中における作物への散布、及び飛散を含む方法を用いて、適用されるがこれらに限定されない。
葉、茎、枝、又は根を含む植物の任意の部分又は種子に対して、根を取り巻く土壌に対して、植えられる前の種子に対して、一般的に土壌に対して、水田水に対して、若しくは水耕培養系に対して、適用が可能である。本明細書中に開示されるリモネン組成物は、電気力学的スプレー技術又は他の低体積法を用いて、植物に注入される又は草木上へスプレーされることもできる。
本明細書中に開示されるリモネン組成物は、水で希釈された組成物の形態で、農業及び園芸の目的で用いられることが好ましい。任意の例において用いられる組成物のタイプは、想定される特定の目的に依存する。
本方法及び本組成物を用いて、種子、根、及び/又は野外の地上部分、飼料、農園、ガラス温室、果樹園又はブドウ園作物、草地、芝生、観賞植物、農園、家庭、又は森林の木などを保護することができると考えられる。
本明細書中に開示される方法及び組成物を用いて処置されることができる植物は、植物の任意の種であることができる。しかしながら、農業的に又は園芸的に重要な植物種であることが好ましい。
特に、前記植物種は、トウモロコシ、ピーナッツ、キャノーラ/ナタネ、ダイズ、ウリ類、アブラナ、綿、テンサイ、コメ、ソルガム、サトウダイコン、コムギ、オオムギ、ライムギ、ヒマワリ、トマト、サトウキビ、タバコ、エンバク、及び他の野菜及び葉物作物であることができる。特定の実施形態においては、前記作物又は植物種は、ブドウ園、柑橘、ペカン、アーモンド、全ての核果、リンゴ、ナシ、バナナ、芝生、芝地、家及び庭、及び植物の園芸品種などを含むことができる。関わる作物としては、好ましい柑橘果実であり、柑橘又はトマトが好ましい。
植物は、任意の観賞植物であることができ、バラ、チューリップ、スミレ、ラッパズイセン、グラジオラス、ラベンダー、ユリ、スイセン、ラン、ヒヤシンス、キク、クロッカス、アイリス、シャクヤク、ゼフィランサス、カーネーション、アンスリウム、グロキシニア、アザレア、ポインセチア、アゲラタム、タケ、ベゴニア、ツバキ、ダリア、ナデシコ、ゼラニウム、ツリフネソウ、スズラン、及びロベリアなどが挙げられるがこれらに限定されない。
本発明に対する対象の害虫は、主題の方法及び組成物によって保護される植物の種子、根、及び/又はシュート及び葉の上で摂食する他の害虫、若しくは任意の昆虫の成虫又は幼虫が挙げられるがこれらに限定されない。
好ましい実施形態においては、本発明は、昆虫に効く処置方法、ダニ目又はダニ、カイガラムシ上科又はカイガラムシ、及びコナジラミ科又はコナジラミ類の群に属する昆虫に効く処置方法を提供することが好ましく、より好ましくは、好ましくは柑橘及びトマトなどの作物上に効く処置を提供することがより好ましい。
好ましい実施形態においては、本発明の実施形態に係る組成物は、ダニ(ハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、又はエウテトラニクス・バンクシ(Eutetranychus banksi))の処置に用いられ、柑橘類上のダニの処置が好ましく、Broad mite(チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus))を含む。
より好ましい実施形態においては、本発明の実施形態に係る組成物は、ハダニとしても知られるダニの処置に用いられ、柑橘類上のハダニの処置に用いられることが好ましい。
他のより好ましい実施形態においては、本発明の実施形態に係る組成物は、カイガラムシの処置に用いられ、アカマルカイガラムシ(Aonidiella auranti)としても知られるCalifornia red scaleの処置に用いられることが好ましい。
更に別のより好ましい実施形態においては、本発明の実施形態に係る組成物は、ダニの処置に用いられ、ミカンダニとしても知られるcitrus red mites又はトウヨウハダニとしても知られるcitrus brown mitesの処置に用いられることが好ましい。
好ましい実施形態においては、前記組成物は、5ml〜3,000mlの製品/100リットルの適用液で用いられ、前記製品は、600g/lのリモネンEC配合物又は630g/lのオレンジ油EC配合物(95%リモネン)であることが好ましい。前記組成物は、好ましくは100リットル当たり100ml〜2,000mlの製品で、より好ましくはl00リットル当たり150ml〜1,000mlの製品で、最も好ましくは適用液100リットル当たり約500mlの製品で用いられる。これらの範囲は、6g/ha〜1,800g/haのリモネンに相当する。ヘクタール当たり100リットル〜2,000リットルのスプレー水でスプレーされることが好ましい。
発明者等は、カイガラムシ、ダニ、又はコナジラミが0.06グラム〜12グラム/lリモネンで処置され、直接昆虫に適用されることができることを見出した。
本発明の実施形態に係る適用は、下記工程:
水中で本発明の実施形態に係るリモネン含有物質を乳化し、エマルションを得る工程と;
有効量で、カイガラムシ、ダニ、又はコナジラミ類に感染された作物に、前記エマルションを適用する工程と、
を含むことができる。
前記有効量は、1ヘクタール当たり60g〜1,800gのリモネンの適用に相当することが好ましい。
適用の方法は、スプレー、湿潤、浸漬、ミスティング、ドレンチング、シャワー、噴霧、液浸、湿し、ドリズリング、ダウジング、及び飛散からなる群から選択されることができる。前記適用方法は、スプレーが好ましい。
好ましい実施形態においては、本発明は、対象植物に殺ダニ性/殺虫性組成物を適用する方法に向けられ、前記方法は、本明細書中に記載されるリモネン乳化性組成物を水溶性組成物に希釈する工程を含み、前記リモネン−含有組成物は、好ましくは水など、前記水溶性組成物40部〜400部に対して、1部の前記リモネン−含有組成物の割合で希釈される。特定の好ましい実施形態においては、前記リモネン−含有組成物は、好ましくは水など、200部の水溶性組成物に対して、1部の前記リモネン−含有組成物の割合で希釈される。
更なる態様においては、本発明は、殺虫剤又は殺ダニ剤、特にダニ目(ダニ)、カイガラムシ上科(カイガラムシ)、又はコナジラミ科(コナジラミ類)に対する、殺虫剤又は殺ダニ剤として、本発明の実施形態に係る組成物の使用を提供する。
本発明に係る組成物は、有効な殺虫剤又は殺ダニ剤として用いられることが好ましい。前記組成物が、望ましい割合になることが好ましく、それによって対象の昆虫又はコナダニ(acarida)害虫との直接的接触をもたらす。好ましい実施形態においては、前記組成物は、ダニ目又はダニ、カイガラムシ上科又はカイガラムシ、及びコナジラミ科又はコナジラミ類の処置において殺ダニ剤又は殺虫剤として用いられる。
他の実施形態においては、前記組成物は、好ましくはアリ、ダニ、ゴキブリ、クモ、ハエ、スズメバチ(wasps)、スズメバチ(hornets)、ミツバチ、ハサミムシ、カ、ガ、及び他の飛翔昆虫の処置において、殺虫剤として用いられる。乳化された組成物は、直接昆虫に対して、1リットルのエマルション当たり0.06グラム〜12グラムのリモネンの濃度で直接適用されることが好ましい。前記組成物の使用は、有効であることが好ましい。
リモネンは、揮発性成分である。本発明の(希釈された)組成物の形態においても、適用後24時間以内に揮発することができる。このことは、処置された植物又は作物上に残渣が残らないので、有利である。これは、合成農薬の使用を避ける生物学的な農業において特に重要である。
このことは、植物又は作物を収穫する1日前まで殺虫剤が用いられることを可能にする。したがって、上記期間後リモネン残渣がないので、食品として安全な商品をもたらし、適用後24時間で売られる又は食品製品へと加工されることができる。収穫前の間隔は、一日未満である。
本発明の方法に準拠した昆虫による外寄生された作物の処置は、50%超、好ましくは70%超、より好ましくは80%超、最も好ましくは90%超の前記昆虫の死亡率をもたらす。関連する前記害虫の死亡率は、当業者に知られた技術を用いて測定されることができる。
以下、実施例を示して、本発明をより詳細に説明する。
実施例1
表1:600ECオレンジ油組成物、製品コード BCP425D
実施例2:オレンジの樹木上の柑橘におけるアカマルカイガラムシ(Aenidiella aurantii)に対する、実施例1に係る600ECオレンジ油組成物の使用(I10−CIDSS−01試験)
1つの小さなプロットを反復した試験を行い、2つの葉面処置の効力及び選択性を評価した。柑橘において、アカマルカイガラムシのコントロールに対し、10日間〜14日間の間隔で、25ml製品/100リットル、50ml製品/100リットル、100ml製品/100リットル、及び200ml製品/100リットルのBCP425D(630g/Lオレンジ油;600g/lリモネン)を単独で適用して実行した。混合している間又は適用している間、試験された製品配合物のいずれも問題はなかった。
設計、結果の分析、及び本研究のレポートは、EPPOガイドラインPP1/152(3)及びPP1/181(3)に従って実施した。野外作業の実施は、地元の「適正農業規範」と同一基準であり、EPPOガイドラインPP1/135(3)及びPP1/74(2)に従った。前記EPPOガイドラインと顕著な逸脱はなかった。
評価タイミングのいずれにおいても、植物毒性の症状については、いずれのプロットにおいても観察されなかった。試験領域の至る所で、高い率でカイガラムシの個体群が一様に存在した。
結果を表2〜表5にまとめた。表より、得られた結果は、200mlの製品/100リットルで、単独で適用された、合成活性成分である標準のDURSBAN48EC(480g/Lクロルピリホス)に匹敵したことが観察された。果実が典型的な大きさ及び色に達したとき、適用前、T2適用タイミング後20日間で、製品の効力及び作物の安全性に対する評価をした。
BCP425Dの10日間〜14日間の間隔における2つの葉の適用は、アカマルカイガラムシの制御を達成した。単独で適用されたBCP425Dの異なる試験処置間で用量反応が観察された。200ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、対照標準のDURSBAN48ECよりも効力が僅かに良好な状態で制御を達成した。100ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、対照標準のDURSBAN48ECと同様の総合的な制御を得た。50ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、効力を示したが、対照標準のDURSBAN48ECよりも低かった。25ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、最も低い結果を示した。評価日、作物成長段階、及び評価タイプの詳細を表2に示す。
表2:評価の詳細
二元配置分散分析(ANOVA)を用いて、評価データを分析した。処置平均値間で生じる有意な差異のない確率をF確率値(p(F))として算出した。
表3:プロット当たりのシュートにおける生きている個体の平均総数及びコントロールに対する%
表4:プロット当たりの果実における生きている個体の平均総数及びコントロールに対する%
表5:プロット当たりの外寄生されていない、商業的及び非商業的な果実の平均総数
これらの試験条件、また試験領域内における対象害虫によって示される発病レベルを考慮すると、下記の通り結論付けることができる。即ち、試験領域内の害虫レベル(アカマルカイガラムシ)は、非常に高いと考えられることができた。BCP425D(EC配合物600g/lオレンジ油;95%リモネン)の10日間〜14日間の間隔における2つの葉面処置は、アカマルカイガラムシの制御を達成した。試験された幾つかの用量率で、前記製品は、参考製品であるDURSBAN48ECよりも更に高い効力を示した。200ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、対照標準のDURSBAN48ECよりも僅かに良好な効力を有して達成した。100ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、対照標準のDURSBAN48ECと同様の総合的な制御を得た。50ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、対照標準のDURSBAN48ECよりも低い効力を示した。25ml製品/hlで適用されたBCP425Dは、異なる実験率間で最も低い結果を示した。
実施例3:柑橘におけるダニ(ハダニ、ミカンハダニ、又はエウテトラニクス・バンクシ)に対する600ECオレンジ油組成物の使用(BI12−CIDSS−02−ES試験)
本試験の目的は、柑橘におけるダニ(ハダニ、ミカンハダニ、又はエウテトラニクス・バンクシ)に対する3つの異なる生物学的防除剤の効力評価を決定することであった。通常の用量率で用いられる標準的な殺虫剤と、試験品目の性能を比較した。試験品目は、使用のために推奨されるよう作物に適用された。柑橘において、試験を行った。本試験は、欧州連合の規則1107/2009によって規定されたGood Experimental Practice(GEP)の原理に従って行われた。
評価
昆虫検索表(insect identification key)の援助で、柑橘のハダニを目視で特定した。ハダニによる発病は、ハダニと一意的に関連するため、病因がハダニであると結論付けるには、目視の識別で十分であると考えられた。プロット当たり、柑橘の木を無作為に選び、少なくとも100枚の葉を無作為に選択し、評価を行った。生きている若虫及び成虫のハダニの数を数え、未処置のプロットと比較した。更に、評価毎に萎黄病又は変形としての作物に対する損害である植物毒性症状を評価した。作物の活力(植物集団の定性的評価)及び成長段階を未処置のものと比較して、目視で評価した。処置されたプロットをそれぞれ未処置のプロットと比較し、植物毒性 及び活力のパーセンテージを見積もった。
算出
生きているハダニの数は、柑橘での発生を検査するのに最も適する。全ての処置及び評価日程で、分散の均一性をバートレット検定によって検定した。本試験が分散の均一性がないと示した場合、データを変換して分散の均一性を得た。
表6:試験及び参照項目の情報
各評価日程の処置平均を算出し、Student−Newman−Keuls LSD検定(p=0.05)を用いて比較した。試験物質の効力を算出した。下記Abbott(1925)の式:E=(C−T)/C×100に準拠し、処置された系で観察された値をコントロール区の系のもので補正した。
ハダニ
C:コントロール群における生きているハダニの数
T:処置された群における生きているハダニの数
結果
下記に示される表に結果をまとめ、ハダニ(Tetranychus)の生きている若虫及び生きている成虫の数を表にした。
表7:生きている若虫のハダニの数。ABBOTTに準拠した効力(%)
表8:シュートにおける生きているアカマルカイガラムシ(Anoidiella aurantii)の数
表9:アカマルカイガラムシを有する柑橘類のパーセンテージ(発生率)
カッコ内はABBOTTに準拠した効力(%)。
表10:カイガラムシのない柑橘、1匹〜3匹のカイガラムシを有する柑橘(市場で売れる)、3匹超のカイガラムシを有する柑橘(市場向きではない)の数
試験品目の最初の適用で、アカマルカイガラムシは、よく定着された。試験発育の間、未処置のプロットにおいて、最初の発病は、均一であった。したがって、得られた結果は、信頼性があると考えることができる。
第2の評価、適応Aの7日後、シュートにおける生きている個体数の数に関して、BCP425D0.05%(A,C)の処置は、アカマルカイガラムシの制御において、61%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.1%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における71%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、BCP425D0.2%(A,C)の処置は、アカマルカイガラムシの制御における65%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.4%(A,C)は、カマルカイガラムシの制御における67%の中程度の効力を示した。
シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のDursban200g/hL(A,D)を用いた処置は、アカマルカイガラムシの制御における83%の良好な効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のInsegar40g/hLは、アカマルカイガラムシの制御における64%の中程度の効力を実証した。
第3の評価、適応Bの7日後、BCP425D0.05%(A,C)の処置は、シュートにおける生きている個体数の数に関して、アカマルカイガラムシの制御における53%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.1%(A,C)は、カマルカイガラムシの制御における52%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、BCP425D0.2%(A,C)の処置は、アカマルカイガラムシの制御における70%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.4%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における73%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のDursban200g/hL(A,D)を用いた処置は、アカマルカイガラムシの制御における71%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のInsegar40g/hLは、アカマルカイガラムシの制御における32%の低い効力を実証した。
第4の評価、適応Cの7日後、BCP425D0.05%(A,C)の処置は、シュートにおける生きている個体数の数に関して、アカマルカイガラムシの制御における66%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.1%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における72%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、BCP425D0.2%(A,C)の処置は、アカマルカイガラムシの制御における75%の良好な効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.4%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における78%の良好な効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のDursban200g/hL(A,D)を用いた処置は、アカマルカイガラムシの制御における83%の良好な効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のInsegar40g/hLは、アカマルカイガラムシの制御における79%の良好な効力を実証した。
第5の評価、適応Cの7日後、BCP425D0.05%(A,C)の処置は、シュートにおける生きている個体数の数に関して、アカマルカイガラムシの制御における44%の低い効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.1%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における61%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、BCP425D0.2%(A,C)の処置は、アカマルカイガラムシの制御における65%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.4%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における73%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のDursban200g/hL(A,D)を用いた処置は、アカマルカイガラムシの制御における69%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のInsegar40g/hLは、アカマルカイガラムシの制御における64%の中程度の効力を実証した。
最後の評価、処理Aの31日後、BCP425D0.05%(A,C)の処置は、シュートにおける生きている個体数の数に関して、アカマルカイガラムシの制御における44%の低い効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.1%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における61%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、BCP425D0.2%(A,C)の処置は、アカマルカイガラムシの制御における62%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、バリアントBCP425D0.4%(A,C)は、アカマルカイガラムシの制御における71%の中程度の効力を示した。
シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のDursban200g/hL(A,D)を用いた処置は、アカマルカイガラムシの制御における65%の中程度の効力を示した。シュートにおける生きている個体数の数に関して、対照標準のInsegar40g/hLは、アカマルカイガラムシの制御における59%の中程度の効力を実証した。
最後の評価では、存在しているカイガラムシの数に応じて柑橘を分類し、評価した。アカマルカイガラムシの発病を有する果実の数に関して、BCP425D0.05%(A,C)の処置は、52%の中程度の効力を示した。86%の柑橘類は、僅かなカイガラムシ、1匹〜3匹有することを示し、市場で売れるものとして分類された。アカマルカイガラムシの発病を有する果実の数に関して、バリアントBCP425D0.1%(A,C)は、55%の中程度の効力を示した。86%の柑橘類は、僅かなカイガラムシ、1匹〜3匹有することを示し、市場で売れるものとして分類された。アカマルカイガラムシの発病を有する果実の数に関して、BCP425D0.2%(A,C)の処置は、65%の中程度の効力を示した。87%の柑橘類は、僅かなカイガラムシ、1匹〜3匹有することを示し、市場で売れるものとして分類された。アカマルカイガラムシの発病を有する果実の数に関して、バリアントBCP425D0.4%(A,C)は、71%の中程度の効力を示した。90%の柑橘類は、僅かなカイガラムシ、1匹〜3匹有することを示し、市場で売れるものとして分類された。
アカマルカイガラムシの発病を有する果実の数に関して、対照標準のDursban200g/hL(A,D)を用いた処置は、73%の中程度の効力を示した。91%の柑橘類は、僅かなカイガラムシ、1匹〜3匹有することを示し、市場で売れるものとして分類された。アカマルカイガラムシの発病を有する果実の数に関して、対照標準のInsegar40g/hLは、56%の中程度の効力を実証した。86%の柑橘類は、僅かなカイガラムシ、1匹〜3匹有することを示し、市場で売れるものとして分類された。
本試験は、下記試験品目:BCP425D0.4%の推奨された用量における適用が、約2ヶ月の期間の柑橘のアカマルカイガラムシを制御する一貫性のある効力を生ずることを実証した。結果は、対照標準のDursban200g/hL及びInsegar40g/hLと匹敵し、より良好であった。
実施例4:保存安定性
表11は、種々のリモネン配合物の概要を表し、使用されている界面活性剤及び湿潤剤が互いに異なる。これらの組成物は、異なる保存条件に曝露させ、結果を記録した。まとめを表12に示す。
組成物は、いずれも600mlのリモネン及び0.7のmlBHTを含む。溶媒中、カルシウムのドデシルベンゼンスルホネート塩、エトキシル化(16EO)トリスチリルフェノール、エトキシル化(40EO)ヒマシ油、エトキシル化プロポキシル化脂肪族アルコール、及びエトキシル化プロポキシル化ブタノールのように、水中油型エマルションに一般的に用いられるHLB値を有する界面活性剤は、長期間の保存安定性試験において、低温−5℃の保存又は昇温された温度54℃の温度のいずれかで、相分離、ゲル形成、若しくは沈殿物の形成など不安定な配合物を示した。
本発明の最も好ましい実施形態は、コードBA0893/14下の配合物である。
組成物BA0895/14、BA0896/14、BA0897/14、及びBA0898(比較例)は、2相(相分離)又はゲル形成の存在から分かるように、乳剤を提供しなかった。
最初の欄で示されている「発明」は、アニオン性湿潤剤がトリエタノールアミンのドデシルベンゼンスルホネート塩である好ましい実施形態に係る組成物を提供する。この選択は、カルシウムのドデシルベンゼンスルホネート塩の使用よりも幾つかの更なる改善を提供する。
実施例5:分類
実施例1に係る600gのリモネン/lを有する製品は、毒性学に基づいた吸入による毒性として分類されなかった。
このことは、60g/lのオレンジ油を有する市販品Prev−Am(登録商標)がXn(有害)と分類されることから、驚くべきことである。
表11:保存安定性実験において試験された組成物の配合物
表12:試験された配合物の物理的外観

Claims (16)

  1. 組成物の総重量に対して、活性成分としての50重量%超のリモネンと、乳化用非イオン性高分子界面活性剤と、10重量%未満の溶媒とを含む組成物であって、アニオン性湿潤剤を更に含み、乳剤の形態であることを特徴とする組成物。
  2. 少なくとも1日間の−5℃〜+4℃の間の温度での低温保存安定性を有する請求項1に記載の組成物。
  3. リモネンが、テルペンリッチ油として存在する請求項1から2のいずれかに記載の組成物。
  4. 前記テルペンリッチ油が、オレンジ油である請求項3に記載の組成物。
  5. 7〜12の親水性親油性バランス(HLB)を有する界面活性剤を含む請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
  6. 前記組成物の総重量に対して、5重量%〜40重量%の界面活性剤を含む請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
  7. 前記組成物の総重量に対して、5重量%〜15重量%のアニオン性湿潤剤を含む請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
  8. ジフェニルアミン、エトキシキン、BHA(3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)、アスコルビン酸、トコフェロール、ポリフェノール、及びこれらの組合せのリストから選択される抗酸化剤を含む請求項1から7のいずれかに記載の組成物。
  9. 重量対重量で、1%未満、好ましくは0.1%未満の抗酸化剤を含む請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
  10. ダニ目(Acari)又はダニ(mites)、カイガラムシ上科(Coccoidea)又はカイガラムシ(scales)、及びコナジラミ科(Aleyrodidae)又はコナジラミ類(white flies)の処置に使用するための請求項1から9のいずれかに記載の組成物。
  11. 殺ダニ剤又は殺虫剤として、請求項1から10のいずれかに記載の組成物の使用。
  12. ダニ目(ダニ)、カイガラムシ上科(カイガラムシ)、又はコナジラミ科(コナジラミ類)に対する請求項11に記載の使用。
  13. 前記組成物を希釈し、水で希釈したスプレーとして、1ヘクタール当たり60g〜1,800gのオレンジ油の用量率で適用する請求項11から12のいずれかに記載の使用。
  14. ダニ目又はダニ、カイガラムシ上科又はカイガラムシ、及びコナジラミ科又はコナジラミ類に効く処置の方法であって、下記:
    水中で請求項1から10のいずれかに記載のリモネン含有物質を乳化し、エマルションを得る工程と;
    前記エマルションを有効量で前記昆虫に適用する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  15. 前記リモネンが、オレンジ油として存在する請求項14に記載の方法。
  16. 前記オレンジ油が1ヘクタール当たり60g〜1,800gの前記オレンジ油の用量率で適用される請求項15に記載の方法。

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