JP2018507751A - アーチ部材を含む歯科矯正装置 - Google Patents

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Abstract

アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材を形成する方法は、弾性材料を含む基板を設けることと、基板の一部を除去してアーチ部材を形成することと、を含む。アーチ部材本体は、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含む。更に、歯科矯正装置を設計する方法は、歯科矯正装置の提案仕様書を提供することであって、歯科矯正装置が、アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材と、1組のアンカとを含むことと、歯科矯正装置に関連する第1の歯列を表す第1のデジタル画像を提供することと、第1の歯列を表す目標デジタル画像を導出することと、目標デジタル画像に部分的に基づいて歯科矯正装置の提案仕様書を修正することと、修正された提案仕様書に基づいて歯科矯正装置を形成することと、を含む。

Description

歯科矯正は、転位歯を適切な位置へ管理、誘導、及び矯正することに関連する歯科の領域及び専門分野である。歯科矯正治療は、患者の咬み合わせ(咬合とも呼ぶ)の欠陥を矯正すると共に、より良好な衛生状態を促し、全般的な歯の審美性及び健康を改善する上で有用であり得る。
歯科矯正処置は、多くの場合、ブラケットとして知られるスロット付き装置の使用を伴い、この装置は一般に、患者の前歯、犬歯、及び小臼歯に固定される。ブラケットを歯に配置した後、アーチワイヤを各ブラケットのスロットで受け入れる。アーチワイヤは、歯科矯正的に正しい位置へのそれぞれの歯の移動を誘導するためのトラックとして作用することができる。アーチワイヤの端部は、通常、患者の大臼歯に固定される、バッカルチューブとして知られる装置内に捕捉される。ブラケット、アーチワイヤ、及びバッカルチューブは、通常「ブレース」と総称される。
しかしながら、従来のブレースには固有の限界がある。例えば、口腔内のブラケット及びワイヤは、特にアーチワイヤの後ろ及びブラケットのタイウィングの下の領域内に食物及びプラークが溜まりやすい。プラークの蓄積による口腔衛生の低下は、虫歯、歯肉炎、歯周病などを含む更なる問題を生じさせるおそれがある。ブラケットに隣接したプラークの蓄積は、特に歯のエナメル質表面の脱灰及びいわゆる「白斑」病変を生じさせるおそれもあり、これは治療終了時にブレースを取り外した後にも残る。
可撤式装置は、食事中及び/又はブラッシング中に口から取り外すことができるため、このような問題の一部を大幅に軽減させることができる。可撤式装置は歯のメンテナンス及び洗浄を容易にするだけでなく、装置の洗浄も容易にする。広く普及している可撤式装置としては、Align Technology(Santa Clara,Calif.)により製造されているポリマーアライナシェルが挙げられ、この装置は、歯を少しずつ漸進的に所望の配列に再配置することが意図されている。他の種類の装置には、Hawleyリテーナ又はCrozat装置に基づくものなど、ワイヤを埋め込んだ装置が挙げられ、これらは通常、歯の表面に受動的に接触する金属ワイヤを使用する。これらの装置を使用して歯の矯正移動を行うことができるが、このような装置は、最も一般的には、矯正が完了した後の歯の保定のために使用されている。ばねリテーナとも呼ばれるばねアライナは、クリアアライナとワイヤを埋め込んだリテーナとの両方の態様を組み合わせたものであり、歯科矯正に使用することもできる。しかしながら、このようなアライナは、歯に加えることのできる力の種類が限定されるため、治療可能な歯の不正咬合の幅が限定されるおそれがある。
一般に、本開示は、歯科矯正装置及びそのような装置を形成する方法の様々な実施形態を提供する。1つ以上の実施形態において、装置は1つ以上のアンカとアーチ部材とを含むことができる。各アンカは、アンカカップリングと、アンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを含むことができる。更に、アーチ部材は、アーチ部材本体と、本体と一体の1つ以上のアーチ部材カップリングとを含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材の本体は、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むことができる。アーチ部材カップリングは、アンカカップリングに解放可能に連結可能である。
一態様において、本開示は、アンカカップリングと第1のアンカを第1の歯の表面につなぐようになっているベースとを含む第1のアンカと、アンカカップリングと第2のアンカを第2の歯の表面につなぐようになっているベースとを含む第2のアンカとを含む歯科矯正装置を提供する。装置はまた、アーチ部材本体と、本体と一体の第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングとを含むアーチ部材を含み、アーチ部材本体は、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含む。第1のアーチ部材カップリングは第1のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、第2のアーチ部材カップリングは第2のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能である。アーチ部材本体は、第1のアーチ部材カップリングと第2のアーチ部材カップリングとの間の第1の非線形部分を含み、この第1の非線形部分は、第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられたとき、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカ及び第2のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結されたときに、第1の歯及び第2の歯の表面から離間するようになっている。
別の態様において、本開示は、アーチ部材本体及び本体と一体の複数のアーチ部材カップリングを含むアーチ部材と、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを各々含む複数のアンカとを含む歯科矯正装置を提供する。各アーチ部材カップリングは、複数のアンカのうちの1つのアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能である。更に、アーチ部材本体の第1の部分は第1の矯正力を与えるようになっており、アーチ部材本体の第2の部分は第1の矯正力とは異なる第2の矯正力を与えるようになっている。複数のアンカのうちの1つのアンカが歯の表面に取り付けられたときに、アーチ部材本体は歯の表面に接触しないようになっている。
別の態様において、本開示は、アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを含むアーチ部材を形成する方法を提供する。方法は、弾性材料を含む基板を設けることと、基板の一部を除去してアーチ部材を形成することと、を含む。
別の態様において、本開示は、歯科矯正装置を特定する方法を提供する。方法は、歯科矯正装置の提案仕様書を用意することを含み、歯科矯正装置は、アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを含むアーチ部材を含む。装置はまた、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを各々含む1組のアンカを含む。各アーチ部材カップリングは、アンカカップリングに解放可能に連結可能である。更に、アーチ部材本体は、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含む。方法は、歯科矯正装置に関連する第1の歯列を表す第1のデジタル画像を提供することと、目標の歯列を表す目標デジタル画像を導出することと、目標デジタル画像に部分的に基づいて歯科矯正装置の提案仕様書を修正することと、修正された提案仕様書に基づいて歯科矯正装置を形成することと、を更に含む。
別の態様において、本開示は、歯科矯正装置を含む歯科矯正治療システムを提供する。歯科矯正装置は、アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを各々含む1組のアーチ部材を含む。1組のアーチ部材のうちの少なくとも1つのアーチ部材は、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むアーチ部材本体を含む。装置はまた、患者の歯列弓のそれぞれの歯に取り付けられるようになっている1組のアンカを含み、各アンカは、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを含む。アーチ部材カップリングは、1組のアンカのうちの1つのアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能である。更に、1組のアーチ部材のうちの第1のアーチ部材は、少なくとも1つの歯を第1の配列から第2の配列へ移動させるようになっている第1の断面幾何形状を有し、1組のアーチ部材のうちの第2のアーチ部材は、少なくとも1つの歯を第2の配列から第3の配列へ移動させるようになっている第2の断面幾何形状を有する。
本明細書に記載されるすべての見出しは読者の利便性のためのものであって、特に断りのない限り、見出しの後に続く文面の意味を限定するために使用されるものではない。
「備える」という用語及びこの変化形は、明細書及び特許請求の範囲においてこれらの用語が用いられる箇所で限定的な意味を持たない。そのような用語は、記述されるステップ若しくは要素、又はステップの群若しくは要素の群を包含することを示唆するが、いかなる他のステップ若しくは要素、又は他のステップの群若しくは要素の群も排除しないことを示唆するものであると、理解されるであろう。
「好ましい」及び「好ましくは」という用語は、一定の状況下で一定の利益を提供できる、本開示の実施形態を指す。しかしながら、同じ又は他の状況において他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の記載は、他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、本開示の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
本出願において、「a」、「an」、及び「the」という用語は、1つの実体のみを指すことを意図したものではなく、その説明のために具体的な例が用いられ得る一般的な部類を含む。「a」、「an」、及び「the」という用語は、「少なくとも1つの」という用語と互換可能に使用される。その後に列挙が続く「〜のうちの少なくとも1つ」及び「〜のうちの少なくとも1つを備える」という語句は、その列挙内の項目のうちの任意の1つ、及び、その列挙内の項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせを指す。
その後に列挙が続く「〜のうちの少なくとも1つ」及び「〜のうちの少なくとも1つを備える」という語句は、その列挙内の項目のうちの任意の1つ、及び、その列挙内の項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせを指す。
本明細書で使用するとき、「又は」という用語は、内容が明確に他を指示しない限り、概ね「及び/又は」を含む普通の意味で利用される。本開示のある箇所における「及び/又は」という用語の使用は、他の箇所における「又は」の使用が「及び/又は」を意味できないことを意味するものではない。
「及び/又は」という用語は、列挙される要素のうちの1つ若しくはすべて、又は列挙される要素のうちの任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
本明細書において、測定された量に関連して使用するとき、「約」という用語は、測定をし、測定の対象物及び使用された測定装置の精度と同等の水準の注意を行使した当業者によって期待される測定量における変動を指す。本明細書においては、「最大で」数字(例えば、「最大で50」)という場合には、その数(例えば、「50」)を含む。
本明細書ではまた、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包摂されるすべての数、並びにその端点を含むものである(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
用語解説
本明細書に記載する用語は、次に定義する意味を有する。
「変位するようになっている」は、歯科矯正装置のアンカが、アンカに連結されたアーチ部材本体に対して移動できるように設計されることを意味する。アーチ部材本体に対するアンカの移動は、並進移動、回転移動、並びに並進移動及び回転移動の組み合わせであってもよい。更に、アーチ部材本体に対するアンカの移動は、平面であっても任意の所望の経路に沿ったものであってもよい。
「角度付け」は、歯の長軸の近心方向又は遠心方向への傾きを意味する。
「断面幾何形状」は、アーチ部材本体の長さに直交する平面で取ったアーチ部材本体の断面形状を意味する。
「矯正力」は、歯科矯正装置による患者の歯の1つ以上に加えられる力を意味する。
「遠心」は、患者の湾曲した歯列弓の中心から離れる方向を意味する。
「顔側」は、患者の唇又は頬に向かう方向を意味する。
「歯肉側」は、患者の歯茎又は歯肉に向かう方向を意味する。
「傾斜」は、歯の長軸の頬舌方向又は顔舌方向への傾きを意味する。
「舌側」は、患者の舌に向かう方向を意味する。
「近心」は、患者の湾曲した歯列弓の中心に向かう方向を意味する。
「咬合側」は、患者の歯の外側先端に向かう方向を意味する。
「解放可能に連結可能である」は、アーチ部材カップリングをアンカのアンカカップリングに連結して、アーチ部材カップリングに連結されたアーチ部材がアンカに取り付けられたままになるようにし、適切な量の力を使用して、アンカカップリングを破壊又は改変することなく、アーチ部材カップリングをアンカカップリングから切り離すことができるようにすることを意味する。
「回転」は、長軸周りの移動による歯の回転を意味する。
「自己結紮式」は、アーチ部材を定位置に固定する追加のタイ、ワイヤ、クランプ、又は他のデバイスを使用する必要なく、1つ以上の歯の表面に取り付けられた1つ以上のアンカにアーチ部材を連結できることを意味する。
「トルク」は、歯の傾斜を変化させる矯正力を意味する。
本開示のこれらの態様及び他の態様は、以下の「発明を実施するための形態」から明らかとなるであろう。しかしながら、いかなる場合も、上記の概要は、特許請求される発明の主題を限定するものとして決して解釈されるべきではなく、発明の主題は付属の「特許請求の範囲」によってのみ定義されるものである。なお、特許請求の範囲は手続きにおいて補正される場合もある。
本明細書の全体を通じて添付の図面を参照するが、図中、同様の参照符号は、同様の要素を示す。
患者の1つ以上の歯の表面に取り付けられた歯科矯正装置の一実施形態の概略斜視図である。 図1の歯科矯正装置の一部の概略斜視図である。 図1の歯科矯正装置の一部の概略平面図である。 図1の装置のアーチ部材の一部の概略斜視図である。 アーチ部材の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 患者の1つ以上の歯の表面に取り付けられた歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 図6の歯科矯正装置のアンカの概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 図12の歯科矯正装置のアンカの概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。 歯科矯正装置の別の実施形態の一部の概略斜視図である。
一般に、本開示は、歯科矯正装置及びそのような装置を形成する方法の様々な実施形態を提供する。1つ以上の実施形態において、装置は、1つ以上のアンカとアーチ部材とを含むことができる。各アンカは、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを含むことができる。更に、アーチ部材は、アーチ部材本体及び本体と一体の1つ以上のアーチ部材カップリングを含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材の本体は、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むことができる。アーチ部材カップリングは、アンカカップリングに解放可能に連結可能である。
歯科矯正システムは、通常、応力を加えたアーチワイヤを歯列矯正ブラケットに取り付けることによって歯をまっすぐにすることに依拠する。歯は、アーチワイヤの最終形状又は弛緩形状まで移動し、ほぐれる。一般的な歯科矯正装置は歯科矯正アーチワイヤを含み、この歯科矯正アーチワイヤは、歯がまっすぐになるにつれて歯列矯正ブラケットのルーメン又はスロット内で摺動する。歯列矯正ブラケットに対するアーチワイヤの移動を、装置の摺動機構と呼ぶことができる。受動ブラケットにより、アーチワイヤのサイズにかかわらずアーチワイヤがスロット内で自由に移動することができる。これにより、アーチワイヤとブラケットとの間の摩擦が低減するため、治療の初期段階における歯の移動を速くすることができるが、治療の仕上げ段階において困難を生じさせるおそれがある。能動ブラケットは、アーチワイヤをアーチワイヤスロットの底部に押し付けて、ブラケット制御を向上させる傾向がある。このブラケット制御の向上により、施術者は治療の仕上げ段階において、より容易に歯を整列させることができる。しかしながら、能動ブラケットはアーチワイヤとブラケットとの間の摩擦量を増加させるため、歯科矯正システムの摺動機構を弱めるおそれがある。
本明細書に記載の歯科矯正装置の1つ以上の実施形態は、1つ以上のアーチ部材カップリングを有するアーチ部材を含むことができ、このアーチ部材カップリングは、1つ以上のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結してアーチ部材がアンカに対して移動しないようにする。アーチ部材は、従来の歯科矯正システムの摺動機構を模倣する1つ以上の幾何形状に形成されたアーチ部材本体を含むことができる。1つ以上の実施形態において、様々な幾何形状は、摺動機構をたどらない経路を定めることができる。アーチ部材本体がアンカに対して移動しないため、1つ以上の実施形態において、アンカを実質的に簡単かつ小型にすることができる。これは、歯科矯正装置を配置するためのこの舌側方向の空間がいくらか限定されているため、歯科矯正装置が1つ以上の歯の舌側表面に取り付けられる場合に特に有利であり得る。更に、アーチ部材本体はアンカに対して移動しないため、アーチ部材本体とアンカとの間に摩擦がない。1つ以上の実施形態において、このようにアーチ部材とアンカとの間に摩擦がないことにより、歯をより短い期間でほぐし、まっすぐにすることができる。
現在の可撤式装置は、ある衛生的上の利点を提供する一方で、治療の有効性に関する欠点も有している。例えば、ポリマーシェルは、特定の歯科不正咬合を矯正する能力において限界を有する傾向がある。更に、このシェルはシェルと歯との間の比較的弱い機械的保定に依拠しているため、挺出、隙間閉鎖、及び大臼歯の移動を達成することが困難又は不可能となり得る。更に、ポリマーシェルは、透明であっても、依然として顔側の歯の表面を覆い、コーヒーなどの色の濃い液体で着色される又は液体が溜まることがあるため完全に美的にはなり得ない。一方、歯と係合するばね又はクラスプを使用するリテーナ状の装置は、ポリマーシェルと同じ欠点の多くを有する。これらの装置は全体として、精密なトルク、角度付け、回転、及び並進の制御が可能となるように歯と積極的に係合することができない。更に、これらの装置の多くは、歯の顔側表面上に存在する顔側ワイヤにより歯の前突を阻止するため、概ね美的ではない。
本明細書に記載の歯科矯正装置の1つ以上の実施形態を、施術者が容易に取り付け、取り外すことができる。これは装置が自己結紮式であり、すなわち、アーチ部材を定位置に固定する追加のタイ、ワイヤ、クランプ、又は他のデバイスを使用する必要なく、1つ以上の歯の表面に取り付けられた1つ以上のアンカに、装置のアーチ部材を連結することができるからである。装置が患者の1つ以上の歯の舌側表面に取り付けられるようになっている1つ以上の実施形態において、装置は、患者の歯により少なくとも部分的に見えなくなるため、クリアアライナよりも美的に優れたものになり得る。
図1〜図4は、歯科矯正装置10の一実施形態の様々な概略図である。装置10は、患者の1つ以上の歯12に取り付けられた状態で図1に示される。装置10は1つ以上のアンカ30を含むことができ、1つ以上のアンカは、アンカカップリング34と、アンカを歯12の表面13につなぐようになっているベース32とを含む。装置10はまた、アーチ部材本体22と、アーチ部材本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング24とを含むアーチ部材20を含むことができる。本明細書で更に説明するように、アーチ部材カップリング24は、アンカカップリング34に解放可能に連結可能であってもよい。
歯科矯正装置10はまた、1つ以上のアンカ30を含むことができる。少なくとも1つのアンカ30は、アンカカップリング34と、アンカを歯12の表面13につなぐようになっているベース32とを含むことができる。例えば、装置10は、第1のアンカ40、第2のアンカ42、及び第3のアンカ44を含むことができる。第1のアンカ40は、アンカカップリング34と、それぞれのアンカを第1の歯14の表面15につなぐようになっているベース32とを含むことができる。第2のアンカ42は、アンカカップリング34と、第2のアンカを第2の歯16の表面17につなぐようになっているベース32とを含むことができる。そして、第3のアンカ44は、アンカカップリング34と、第3のアンカを第3の歯18の表面19につなぐようになっているベース32とを含むことができる。更に、アーチ部材20は、第1のアーチ部材カップリング23、第2のアーチ部材カップリング28、及び第3のアーチ部材カップリング29を含むことができる。第1のアーチ部材カップリング23は、第1のアンカ40のアンカカップリング34に解放可能に連結可能であってもよく、第2のアーチ部材カップリング28は、第2のアンカ42のアンカカップリング34に解放可能に連結可能であってもよく、第3のアーチ部材カップリング29は、第3のアンカ44のアンカカップリング34に解放可能に連結可能であってもよい。
アンカカップリング34は、適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。例えば、アンカカップリング34は、アーチ部材カップリング24の1つ以上のタブ26を受け入れるようになっているスロット36を含むことができる。スロット36は1つ以上の開口部39を含むことができ、この開口部39は、タブ26のかえし21を受け入れて、タブがスロット36に解放可能に連結されるようになっている。アーチ部材カップリング24をアンカカップリング34から取り外すために、施術者はタブ26同士をくっつけて、かえし21がスロット36の開口部39に係合しなくなるようにすることができる。
アンカ30は、任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含むことができる。例えば、アンカ30は、金属材料、ポリマー材料、ガラス材料、及びこれらの組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、アンカ30は、アーチ部材本体22について説明したものと同じ材料を含むことができる。アンカ30も、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができ、ベースがアンカを歯の表面につなぎ、アンカをアーチ部材カップリング24に解放可能に連結するようになっている。
アンカ30のベース32は、歯12の任意の適切な表面に適合するようにカスタマイズされた歯に面した表面外形を有することができる。例えば、1つ以上の実施形態において、ベース32は、歯12の舌側表面13に適合するようにカスタマイズされた歯に面した表面外形を有する。カスタマイズされたベース32を有することにより、患者の快適性のために、アンカ30をより低い外形に構成することができる。1つ以上の実施形態において、アンカ30のベース32をカスタマイズして、ベース32が自己位置決めの「鍵と鍵穴」機構を提供するようにしてもよく、この機構では、ベースが、単一の明確な位置及び向きでのみアンカ30を歯12に取り付けることができる輪郭を有する。任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば、米国特許第6,776,614号(Wiechmann他)、同第7,811,087号(Wiechmann他)、同第7,850,451号(Wiechmann他)、及び米国特許出願公開第2005/0277084号(Cinader他)に記載された技法を使用して、カスタマイズされた結合可能なアンカを形成することができる。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアンカ30のベース32は、必ずしも歯の特定の表面に適合するようにカスタマイズされていない任意の適切な形状の表面、すなわち「一般的な」ベースを含むことができる。
アンカ30を、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して歯12の表面13に取り付けることができる。例えば、アンカ30を、適切な接着剤又はセメントを使用して歯12の表面13に結合してもよい。アンカ30を、接着により結合する必要はない。例えば、1つ以上のアンカ30を歯科矯正バンドに溶接した後、適切なバンドセメントを使用してバンドをそれぞれの歯12に固定してもよい。1つ以上の実施形態において、アンカ30は、結合可能な舌側ボタン又は他の市販されている既製の結合可能な装置である。更に、アンカ30を、TRANSBONDブランドの光硬化接着剤(3M Company,St.Paul,MNから入手可能)などの硬化性複合歯科材料から完全に形成し、米国特許出願公開第2007/0031774号(Cinader他)に記載されているような技法を使用して、生体内で患者の歯の上で硬化させてもよい。
1つ以上のアンカにアーチ部材20が連結される。1つ以上の実施形態において、アーチ部材は自己結紮式アーチ部材であってもよい。アーチ部材は、アーチ部材本体22と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング24とを含む。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング24は本体22と一体であってもよい。アーチ部材20は、任意の適切な数のアーチ部材カップリング24、例えば1個、2個、3個、4個、5個、又はそれ以上のカップリングを含むことができる。任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、アーチ部材カップリング24をアーチ部材本体22に連結することができる。1つ以上の実施形態において、任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば溶接、接着剤を用いた接着などを使用して、アーチ部材カップリング24をアーチ部材本体22に取り付けることができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング24をアーチ部材本体22と一体に形成して、アーチ部材カップリングがアーチ部材本体22と一体であるようにしてもよい。
アーチ部材カップリング24は、任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング24は、アーチ部材本体22について説明したものと同じ材料又は材料の組み合わせを含むことができる。アーチ部材カップリング24の各々は、同じ材料又は材料の組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング24は、1つ以上の追加のアーチ部材カップリング24とは異なる材料を含むことができる。
アーチ部材カップリング24は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができ、アーチ部材カップリングが1つ以上のアンカカップリング34に解放可能に連結可能であるようになっている。解放可能なカップリングの例が、例えば、米国特許第6,302,688号(Jordan他)、同第6,582,226号(Jordan他)、同第7,014,460号(Lai他)、同第7,252,505号(Lai)、及び同第8,827,697号(Cinader他)、並びに係属中の米国特許出願公開第2005/0277084号(Cinader他)に記載されている。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング24及びアンカカップリング34は各々、2つ以上の側を有する断面形状を含むことができ、装置10が力を与えて1つ以上の歯の角度付けを矯正できるようになっている。アーチ部材本体22はアーチ部材カップリング24及びアンカカップリングを介して歯に取り付けられた状態で示されているが、1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22の一部が、任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば、歯の表面への直接結合を使用して歯12の表面13に直接取り付けられるようになっていてもよい。
アーチ部材カップリング24及びアンカカップリング34は、アーチ部材カップリングがアンカのアンカカップリングに連結されたときに、アーチ部材本体22と1つ以上のアンカ30とが固定関係にあるようになっていてもよい。言い換えると、アンカカップリング34とアーチ部材カップリング24とが連結されると、アーチ部材カップリング24に隣接するアーチ部材本体22が固定され、取り付けられた歯12の表面13に平行な方向へアンカに対して移動することができない、すなわち、アーチ部材本体はアンカに対して摺動することができない。1つ以上の実施形態において、アンカが歯12に取り付けられ、アーチ部材カップリング24がアンカのアンカカップリング24に解放可能に連結されたときに、アンカ30がアーチ部材本体22に対して変位するようになっていてもよい。本明細書で使用されるとき、「変位するようになっている」という語句は、アンカ30が、アンカに連結されたアーチ部材本体22に対して、取り付けられた歯12の表面13に平行な方向へ移動することができるように設計されていることを意味する。1つ以上の実施形態において、アンカ30はアーチ部材本体22に対して移動することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体はアンカ30に対して移動することができる。1つ以上の実施形態において、アンカ30とアーチ部材本体22との両方が互いに対して移動することができる。
図1〜図4に示す実施形態において、アーチ部材カップリング24は、アンカカップリング34のスロット36に係合するようになっている1つ以上のタブ26を含む。各タブ26は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。1つ以上の実施形態において、タブ26は弾性タブであってもよい。更に、1つ以上の実施形態において、1つ以上のタブ26は、アンカカップリング34のスロット36内でタブを保持するようになっているかえし21を含むことができる。言い換えると、アーチ部材カップリング24は雄カップリングを含むことができ、アンカカップリング34は雌カップリングを含むことができる。又は、アーチ部材カップリングは雌カップリングを含むことができ、アンカカップリングは雄カップリングを含むことができる。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング24は、雌カップリングを含む1つ以上のアンカカップリング34に連結する雄カップリングを含むことができ、1つ以上の追加のアーチ部材カップリングは、雄カップリングを含む1つ以上の追加のアンカカップリングに連結する雌カップリングを含むことができる。
カップリング24、34を連結し、互いに切り離すのに必要な力を十分に小さくして、患者がアーチ部材20を容易に挿入及び取り外しできるようにしてもよい。1つ以上の実施形態において、これらの力を十分に大きくして、アーチ部材20が患者の歯科構造体に連結し、治療中にアンカ30のいずれからも意図せず外れることがないようにしてもよい。すなわち、カップリング24、34は、治療中に受ける通常の矯正力及び他の力を受けても連結されたままとなり得る。1つ以上の実施形態において、カップリング24、34は、できるだけ小さい係合力を生じさせるようになっている。1つ以上の実施形態において、離脱力は、離脱が患者に不快感を与えるほど大きすぎず、治療中に自然発生的な離脱が生じるほど小さすぎない。係合力及び離脱力の最適値は、歯によってかなり異なり、アーチ部材本体22の構成に部分的に依存し得る。1つ以上の実施形態において、カップリング24、34を切り離すのに必要な力は、施術者のみがアーチ部材20を取り外せるようなものであってもよい。
アーチ部材20は、アンカ30を通して患者の1つ以上の歯に矯正力を与えることにより、患者の歯に歯科矯正治療又は一連の治療を行うことができる。アーチ部材20のアーチ部材本体22は、剛性及び弾性などの広範囲の材料特性をもたらす任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含むことができる。例えば、アーチ部材本体22は、金属材料、ポリマー材料、ガラス材料、及びこれらの組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22は、ニチノール、ステンレス鋼、ニッケルチタン、及びβチタンのうちの少なくとも1つを含むことができる。アーチ部材本体22は、一体型の本体であっても、材料の1つ以上の層を含んでもよい。更に、アーチ部材本体22は、長さに沿って一体型であってもよい。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22は、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して共に連結されるいくつかの部分を含むことができる。
アーチ部材本体22を、施術者の必要に基づいて個々に構成することもできる。例えば、高レベルの矯正力が望ましい場合、所与のアーチ部材本体22をステンレス鋼から作製することができ、低レベルの力が望ましい場合にはニッケルチタンから、中レベルの力が望ましい場合にはβチタンから作製することができる。1つ以上の実施形態において、本体22は、ポリマー又は充填複合材料などの非金属材料を含む他の材料を含むことができる。更に、本体22の断面幾何形状を、所望の矯正力を与えるように調整してもよい。例えば、本体22の形状及び/又は断面寸法(例えば厚さ)を、所望の矯正力を与えるように調整してもよい。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22は本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を有することができる。
アーチ部材本体22は、任意の適切な断面幾何形状、例えば、形状、面積、向きなどを含むことができる。断面幾何形状は、一定であっても、アーチ部材本体22の長さに沿って変化してもよい。例えば、アーチ部材本体22は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。アーチ部材本体22は、任意の適切な断面形状、例えば、多角形(例えば、三角形、矩形など)、楕円形などを含むこともできる。アーチ部材本体22の断面形状は、本体の長さに沿って均一であってもよい。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22の第1の部分は第1の断面形状を有することができ、アーチ部材本体の第2の部分は第1の断面形状とは異なる第2の断面形状を有することができる。アーチ部材本体22は、均一な断面積又は本体の長さに沿って変化する断面積を含むことができる。
1つ以上の実施形態において、本体の形成後にアーチ部材本体22の縁部を滑らかにして、患者に更なる快適性を与えることができる。更に、1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22の1つ以上の部分を任意の適切な材料又は材料の組み合わせでコーティングして、本体の縁部を覆うコーティングを設けて快適性を高めることができる。アーチ部材本体22を、更にアーチ部材カップリング24間の部分で本体に施される1つ以上の保護カバーで覆って、本体に尖った角部がないようにしてもよい。カバーは、任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含むことができる。1つ以上の実施形態において、カバーは、任意の所望の美的外観をもたらすことができる。更に、カバーは耐着色材料を含んで、カバーの審美性を維持することができる。
アーチ部材本体22は、2つ以上のアーチ部材カップリング24間に任意の適切な矯正力を与えるようになっていてもよい。任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、このような矯正力を与えることができる。例えば、図4に示すように、アーチ部材本体22の断面幾何形状(例えば面積)は、本体の長さに沿って変化することができる。例えば、アーチ部材カップリング23とアーチ部材カップリング28との間に配設されるアーチ部材本体22の第1の部分50は、第1の断面幾何形状を有する。アーチ部材本体22はまた、アーチ部材カップリング28とアーチ部材カップリング29との間に配設される、第2の断面幾何形状を有する第2の部分52を含む。1つ以上の実施形態において、第1の部分50の第1の断面幾何形状は、第2の部分52の第2の断面幾何形状とは異なる。
アーチ部材本体22の断面幾何形状は、任意の適切な平面又は本体の長さに沿った平面で変化することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22の厚さを変化させて、任意の2つのアンカカップリング24間の本体の断面幾何形状を(本体のその断面の一部で、又はアンカカップリング24間で連続して)変化させることができる。例えば、1つ以上の実施形態において、図1に示すように、アーチ部材20が1つ以上のアンカ30を介して患者の1つ以上の歯12に取り付けられたときに、アーチ部材本体22の厚さは、近心−遠心方向に平行で歯の表面に直交する平面において変化することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材20が1つ以上のアンカ30を介して患者の1つ以上の歯12に取り付けられたときに、アーチ部材本体22の厚さは、アーチ部材の近心−遠心長さに沿った顔側−舌側方向又は咬合側−歯肉側方向に直交し歯の表面に平行な平面において変化することができる。
アーチ部材本体22の断面幾何形状を選択して、アーチ部材本体の1つ以上の部分に所望の曲げ剛性を与えることができる。アーチ部材本体22の曲げ剛性を調整することにより、アーチ部材本体の長さに沿って変化し得る選択された矯正力を与えることができる。例えば、1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22の第2の部分52は、第2の部分が第1の部分50の断面積よりも小さい断面積を有するため、第1の部分50よりも小さい矯正力を与えることができる。アーチ部材本体22の2つの部分50、52は本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を有するものとして示されるが、アーチ部材本体の任意の適切な部分は変化する断面幾何形状を有して、アーチ部材20のアーチ部材カップリング24間に1つ以上の矯正力を与えることができる。
更に、アーチ部材本体22の形状を任意の適切な平面で変化させて、アーチ部材のアーチ部材カップリング間に1つ以上の矯正力を与えることができる。アーチ部材本体22は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。例えば、図5は、アーチ部材120の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4のアーチ部材20に関する設計考察及び可能性のすべてが、図5のアーチ部材120に等しく当てはまる。アーチ部材120は、アーチ部材本体122と、アーチ部材本体に連結されたアーチ部材カップリング124とを含む。アーチ部材本体122は、アーチ部材カップリング123、128間の第1の非線形部分150を含む。更に、アーチ部材本体122は、アーチ部材カップリング128、129間の第2の非線形部分152を含む。第1の非線形部分150は、第2の非線形部分152の第2の形状と同じ第1の形状を有することができる。1つ以上の実施形態において、第1の形状は第2の形状とは異なっていてもよい。任意の適切な形状又は形状の組み合わせをアーチ部材本体122に形成することができる。1つ以上の実施形態において、第1の非線形部分150及び第2の非線形部分152のうちの少なくとも1つは、例えば、U字形、V字形、S字形、正弦曲線などであってもよい。例えば、アーチ部材120がアンカ(例えば、図1〜図4のアンカ30)を介して1つ以上の歯に取り付けられたときに、第1の非線形部分150は、歯肉方向、咬合方向、近心方向、遠心方向のうちの少なくとも1つに延びる正弦曲線形状を有することができる。
第1の非線形部分150及び第2の非線形部分152は、任意の方向又は方向の組み合わせに延びることができる。例えば、1つ以上の実施形態において、第1のアンカ及び第2のアンカ(例えば、図1のアンカ40、42)が第1の歯及び第2の歯(例えば、第1の歯14及び第2の歯16)の表面(例えば、表面15、17)に取り付けられ、第1のアーチ部材カップリング123及び第2のアーチ部材カップリング128が第1のアンカのアンカカップリング及び第2のアンカのアンカカップリングにそれぞれ連結されたときに、第1の非線形部分150及び第2の非線形部分152のうちの少なくとも1つは、歯肉方向、咬合方向、唇側方向、舌側方向のうちの少なくとも1つに延びることができる。
1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体122の形状は、1つ以上の歯に取り付けられた1つ以上のアンカ(図示せず)のアンカカップリングにアーチ部材120が連結されたときに、近心−遠心方向に平行で歯の表面に直交する平面において変化することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体122の形状は、近心−遠心方向に直交し歯の表面に平行な平面において変化することができる。1つ以上の実施形態において、第2の非線形部分152は、ばね121などの弧状部分、例えば正弦曲線部分を含むことができる。任意の適切なばね又はばねの組み合わせを使用することができる。ばね121を患者の口腔内に取り付けることができ、それを伸張又は圧縮させることにより所望の矯正力を与える。
1つ以上の実施形態において、第1の非線形部分150は、第1の矯正力をアーチ部材カップリング123、128が取り付けられた一方又は両方の歯に与えるようになっている第1の形状を有することができる。更に、第2の非線形部分152は、第2の矯正力をアーチ部材カップリング128、129に取り付けられた一方又は両方の歯に与えるようになっている第2の形状を有することができる。第1の矯正力は第2の矯正力と同じであってもよい。1つ以上の実施形態において、第1の矯正力は第2の矯正力とは異なる。
アーチ部材本体122の1つ以上の部分は、変化する断面幾何形状と非線形形状との両方を含むことができる。例えば、第2の非線形部分152は、第2の非線形部分152の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むこともでき、例えば、第2の非線形部分152の厚さはばね121に沿って変化することができる。
図1〜図4に戻ると、非線形部分、例えば非線形部分50、52の1つ以上は、アンカ30によって装置10が取り付けられた歯の表面15、17から離間するようになっていてもよい。例えば、図1に示すように、第1のアンカ40及び第2のアンカ42が第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、第1のアーチ部材カップリング23及び第2のアーチ部材カップリング28が第1のアンカ40及び第2のアンカ42のアンカカップリングに解放可能に連結されたときに、第1のアーチ部材カップリング23と第2のアーチ部材カップリング28との間にあるアーチ部材本体22の第1の非線形部分50は、第1の歯14及び第2の歯16の表面15、17から離間するようになっていてもよい。第1の非線形部分50は、第1の歯14及び第2の歯16の表面15、17から任意の適切な距離2だけ離間してもよい。第1の非線形部分50は、第1の歯14及び第2の歯16の表面15、17の各々から同じ距離だけ離間してもよい。1つ以上の実施形態において、第1の非線形部分50は、第1の非線形部分と第2の歯16の表面17との間の距離とは異なる、第1の歯14の表面15からの距離だけ離間することができる。アーチ部材本体22の任意の適切な数の部分が、装置10が連結される歯の表面から離間してもよい。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22全体が歯12の連結表面から離間している。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22の1つ以上の部分は1つ以上の歯に接触でき、アーチ部材本体の1つ以上の部分は追加の歯から離間することができる。
アーチ部材20及びアンカ30の一方又は両方は、選択された治療を患者に提供するために使用可能な他のデバイス又は要素を含むことができる。例えば、1つ以上の実施形態において、2つのアーチ部材カップリング24間の非線形部分の選択された形状は、フック、ねじり、段、ループ、及びばねのうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、アーチ部材本体22は、長手方向(すなわち、概ねアーチ部材本体の長さに沿った方向)の移動を可能にする1つ以上の可撓性ばね(例えば、図5のばね121)を含むことができる。任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、ばねをアーチ部材本体22と一体にしても、本体と別個に作製して本体に連結してもよい。ばねはアーチ部材本体22の可撓性を高めることもできる。1つ以上の実施形態において、ばねは弾性であり、長手方向に引張力又は圧縮力を伝えることができる。Zばね、コイルばね、オメガループ、プッシュロッド、又はこれらの任意の組み合わせを含む様々な種類のばねを使用することができる。アーチ部材本体22の可撓性を高めて長手方向の偏向を可能にすることにより、歯が不正咬合であるときに、ばねはアーチ部材カップリング24とアンカカップリング34との連結を容易にすることができる。患者の治療計画に基づいて、ばねをアーチ部材本体22の任意の適切な部分に沿って設けることができる。アーチ部材24は1つ以上のタブを含むことができ、このタブは、アンカ30のうちの少なくとも1つに係合可能で、アーチ部材カップリング24とアンカカップリング34との連結を維持するようになっている。
任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、アーチ部材本体22を製造することができる。1つ以上の実施形態において、基板の一部を除去することにより、アーチ部材本体22を基板、例えば材料の板から形成することができる。例えば、ニチノール基板を切断又はエッチングしてアーチ部材本体22を形成することができる。任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば、レーザ切断、水ジェット切断、エッチング(例えば、イオンビームエッチング)、打ち抜きなどを使用して、基板を切断又はエッチングすることができる。
任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、アーチ部材本体22を任意の適切な形状又は形状の組み合わせに形成することができる。例えば、アーチ部材を材料の板から切断又はエッチングするときに、アーチ部材本体22の形状を形成することができる。1つ以上の実施形態において、任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば曲げ、機械加工などを使用して、アーチ部材本体22を形成した後、1つ以上の形状に成形してもよい。任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えばヒートセットを使用して、アーチ部材本体22の1つ以上の形状を固定してもよい。
本明細書で記載したように、アーチ部材本体22は、本体の長さに沿って任意の適切な断面幾何形状を有することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体が装置10の1つ以上のアンカ30に連結されたときに、アーチ部材本体22は、アーチ部材本体22の長さに沿って変化する咬合方向の厚さを有することができる。アーチ部材本体22の厚さを変化させることにより、1つ以上の歯に加えられる矯正力を制御することができる。任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、この厚さを変化させることができる。1つ以上の実施形態において、切除、エッチング、研磨、切断などによりアーチ部材本体22の一部を除去することによって、厚さを変化させることができる。アーチ部材本体22はまた、1つ以上の部分が細長く、そのような部分の厚さを小さくしてもよい。
1つ以上の実施形態において、アンカ30を、患者の歯の表面(例えば、舌側表面)上の予め選択された正確な位置に精密に配置し結合することができる。このために、米国特許第7,020,963号(Cleary他)及び同第7,404,714号(Cleary他)、並びに米国特許出願公開第2006/0177791号(Cinader他)に記載されたような間接技法を使用することが有利となり得る。
装置10は、様々なタイプの歯の移動を生じさせることができる。アーチ部材本体22及びアンカ30のアンカカップリング34の構成、並びにアンカに対するアーチ部材本体の変位(例えば、アーチ部材本体の変形による)によって、装置10は従来のアライナ及びワイヤ埋め込み装置の使用では達成が困難な場合がある方法で歯を移動させることができる。アーチ部材本体22の1つ以上の部分を様々な構成に形成することができるため、装置10は歯の内−外移動及び近心−遠心移動、並びに傾斜及び歯の回転移動の任意の組み合わせを生じさせることができる。1つ以上の可撓性ばねをアーチ部材本体に組み入れることにより、又は1つ以上のばねをアーチ部材本体に形成することにより、アーチ部材本体22の長手方向軸に平行な歯の並進移動を行ってもよい。
任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、歯科矯正装置10を製造することができる。例えば、1つ以上の実施形態において、高速製造技法を使用して、アーチ部材20及びアンカ30の一方又は両方を製造してもよい。1つ以上の実施形態において、製造業者又は施術者が標準ライブラリからアンカカップリング34及びアーチ部材カップリング24を選択してもよい。同様に、アーチ部材本体22を標準ライブラリから選択し、施術者の治療目標に合わせて修正してもよい。治療の各段階についての歯の位置目標をソフトウェアにより、又は技術者により提案して、必要に応じて施術者が修正することができる。治療中、歯の位置目標の1つ以上を、例えば、本出願人の米国特許出願公開第2010/0260405号(Cinader他)に記載された歯の中間走査に含まれる情報から生成することができる。治療の最初に一連の装置をすべて製造するのではなく、次の装置を必要に応じて製造することができる。1つ以上の実施形態において、施術者は、装置を完全に施術者の診察室で作製することができる。これにより、治療の進行に伴って装置を調節するためのより高い柔軟性を施術者に与えることができる。
1つ以上の実施形態において、3D印刷技術を使用して、アーチ部材20及びアンカ30の一方又は両方を製造することができる。例えば、施術者が1つ以上のデータファイルを選択することができ、その後このデータファイルにより、3D印刷技術を使用して歯科矯正装置10を製造することができる。
アーチ部材カップリング24及びアンカカップリング34を任意の適切な様式で設計して、アーチ部材カップリングがアンカカップリングに解放可能に連結可能であるようにすることができる。例えば、図6、図7は、歯科矯正装置200の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の歯科矯正装置10に関する設計考察及び可能性のすべてが、図6、図7の装置200に等しく当てはまる。装置200は、アーチ部材本体222と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング224とを含むアーチ部材220を含む。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング224はアーチ部材本体222と一体であってもよい。1つ以上のアーチ部材カップリング224は、アーチ部材本体222のスロット付き部分226を含むことができる。スロット付き部分226は任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができ、任意の適切な寸法であってもよい。1つ以上の実施形態において、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、スロット付き部分226を形成することができる。例えば、1つ以上の実施形態において、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用してアーチ部材本体222を形成するときに、スロット付き部分226を形成することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体222の形成後にスロット付き部分226を形成することができ、例えば、アーチ部材本体を切断又はエッチングしてスロット付き部分を形成することができる。1つ以上の実施形態において、スロット付き部分226は弾性である。
装置200はまた、アンカカップリング234とアンカを歯212の表面214につなぐようになっているベース232とを各々含むことのできる1つ以上のアンカ230を含む。1つ以上のアンカカップリング234はポスト236を含むことができ、このポスト236は、ベース232から延び、アーチ部材本体222のスロット付き部分226を受け入れるようになっている。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング224は、アンカカップリング234に解放可能に連結可能である。
アンカ230は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを取り、任意の適切な寸法を有することのできるアンカカップリング234を含むことができる。図6、図7に示す実施形態において、アンカカップリング234は、アンカ230のベース232から延びるポスト236を含む。ポスト236は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。例示した実施形態において、ポスト236は、アーチ部材カップリング224のスロット付き部分226に係合するようになっている円筒形状を含む。1つ以上の実施形態において、アンカカップリング234は、任意の適切な断面形状及び寸法を有することができる。例えば、1つ以上の実施形態において、アンカカップリング234は、多角形、楕円形、切頭円錐形の断面形状を有することができる。アンカカップリング234は、アンカ230のベース232から延びるアンカカップリングの長さに沿って一定の断面形状及びサイズを有することができる。1つ以上の実施形態において、アンカカップリング234は、アンカカップリングの長さに沿って変化する断面形状を有することができる。
1つ以上の実施形態において、アンカカップリング234のポスト236は、アーチ部材本体222のスロット付き部分226を保持してスロット付き部分226をポスト236に係合させたままにするアンダカット部分237を含むことができる。ポスト236は、任意の適切な寸法を有し、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。1つ以上の実施形態において、ポスト236は、歯212の表面214に直交する方向に、アーチ部材本体222のスロット付き部分226の幅よりも大きい断面積を有することができ、ポストがスロット付き部分に挿入されるときにスロット付き部分が広がるようになっている。アーチ部材を歯肉方向へ押してポスト236がスロット付き部分226に挿入されるようにすることにより、アーチ部材220をアンカ230に連結することができる。
1つ以上の実施形態において、ポスト236は、ベースに垂直な軸に沿ってベース232から延びることができ、アーチ部材をポストに遠心方向へ押し付けることにより、アーチ部材220をアンカ230に連結することができるようになっている。更に、ポスト236をアンカ230に形成しても、別個に製造してアンカのベース232に取り付けてもよい。ポスト236をベース232に直接取り付けてもよい。1つ以上の実施形態において、ポスト236をアンカ230の凹部239に挿入することができる。1つ以上の実施形態において、凹部239は、ポスト236の調節を可能にして、1つ以上の選択された矯正力を連結された歯212に与えることができるようになっていてもよい。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアンカ230のポスト236の向きを、治療の1つ以上の段階で調節することができる。1つ以上の実施形態において、治療の様々な段階を通して1つ以上のアンカのポスト236の向きが固定されていてもよい。
任意の適切な矯正力を、取り付けられた歯に加えることができるように、アンカ230を成形してもよい。例えば、1つ以上の実施形態において、咬合面に直交する平面において歯の表面214に対する法線ベクトルと任意の適切な角度を形成する軸に沿ってポスト236が延びるように、ポスト236をベース232上に形成又は配設してもよい。適切な角度を選択することにより、取り付けられた歯のトルクを矯正可能な矯正力を、アーチ部材220によって歯に加えることができる。1つ以上の実施形態において、ポスト236が近心−遠心方向に平行な平面において歯の表面に対する法線と角度を形成するように、ポスト236がそれに沿って延びる軸を形成又は配設することができる。適切な角度を選択することにより、歯212の回転を矯正可能な矯正力を、アーチ部材220によって歯に加えることができる。1つ以上の実施形態において、ポスト236がこれらの平面の両方と角度を形成して歯212の角度付け及び回転の両方を矯正可能な矯正力を与えるように、ポスト236を形成又は配設することができる。1つ以上の実施形態において、アンカカップリング234は、アーチ部材カップリング224がアンカ230のアンカカップリングに連結され、アンカが歯212に取り付けられたときに、選択されたトルク、回転、角度付けのうちの少なくとも1つを歯に与えるようになっていてもよい。
例えば、図7は、図6の装置200のアンカ230の概略斜視図である。アンカ230のポスト236はアンカ230の凹部239内に配設されて、ポストの幅に沿って延びる軸231が近心−遠心方向202と角度208を形成するようになっている。軸231と近心−遠心方向202との間に任意の適切な角度を形成することができる。アーチ部材220に連結されると、ポスト236の回転により、歯212の角度付けを矯正可能な矯正力を与えることができる。
図8は、歯科矯正装置300の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の歯科矯正装置10に関する設計考察及び可能性のすべてが、図8の歯科矯正装置300に等しく当てはまる。歯科矯正装置300は、アーチ部材本体322と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング324とを含むアーチ部材320を含む。装置300はまた、アンカカップリング334と、アンカを歯の表面、例えば舌側表面につなぐようになっているベース332とを各々含む1つ以上のアンカ330を含む。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング324は、アンカカップリング334に解放可能に連結可能である。
アンカカップリング334は、アーチ部材320のアーチ部材カップリング324を受け入れるようになっているスロット336を含む。スロット336は任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。アーチ部材カップリング324は、アンカカップリング334のスロット336に挿入されるようになっているスロット付き部分326を含むことができる。1つ以上の実施形態において、スロット付き部分326は弾性であって、アンカ330のスロット336内で圧縮され内部に保持されることができるようになっている。アーチ部材カップリング324はまた、アンカカップリング334のスロット336により受け入れられるようになっている1つ以上のタブ328を含むことができる。タブ328は、アンカカップリング334のスロット336に係合でき、アーチ部材320が、例えば、アンカ330に取り付けられた歯に角度付けを与えることができるようになっている。
アーチ部材320と図1〜図4のアーチ部材20との1つの違いは、本体322が1つ以上の非線形(例えば弧状)部分を含み、この部分が、例示した実施形態において、アーチ部材320にばねのような効果を与え、アンカから歯肉方向へ実質的にずれるV字形部分323であることである。任意の適切な数のV字形部分を、アーチ部材カップリング324間に形成することができる。1つ以上の実施形態において、V字形部分323は、アーチ部材320が取り付けられた歯の表面に実質的に平行な平面に位置することができる。本明細書で使用されるとき、「実質的に平行」という用語は、V字形部分323(又は後述するU字形部分523)が、装置が取り付けられた1つ以上の歯の表面と約10度以下の角度を形成する平面に位置することを意味する。V字形部分323は、アーチ部材320に取り付けられた1つ以上の歯に任意の適切な矯正力を与えることができる。アーチ部材320を1つ以上のアンカ330に連結でき、例えば図5のアーチ部材120のばね121に関して説明したように、アーチ部材を伸張又は圧縮させるようになっている。
図示しないが、アーチ部材320の1つ以上の部分は、アーチ部材カップリング324間に異なる幾何形状を含んで、V字形部分323により与えられる矯正力とは異なる1つ以上の矯正力を与えることができる。更に、アーチ部材本体322の断面幾何形状は、任意の適切な部分、例えば、V字形部分323を含む本体の部分で、アーチ部材本体の長さに沿って変化することができる。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング324間の近心−遠心距離を、V字形部分323が選択された頂角を有するように選択することができる。
アーチ部材カップリング324をアンカカップリング334のスロット付き部分336に押し込んで、アーチ部材カップリングの弾性スロット付き部分326を凹状部分の側面に対して圧縮することにより、アーチ部材320をアンカ330に連結することができる。したがって、アーチ部材カップリング324は、アンカカップリング334の凹状部分336内に摩擦嵌めされる。アンカカップリング334はまた、アーチ部材カップリング324が凹状部分336内に配設されたときにアーチ部材カップリング324に係合可能な張り出し部分を含むことができる。
任意の適切なカップリング324、334をアーチ部材320と共に使用して、アーチ部材カップリングがアンカカップリングに解放可能に連結可能であるようにしてもよい。例えば、図9は、装置400の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の装置10及び図8の装置300に関する設計考察及び可能性のすべてが、図9の装置400に等しく当てはまる。装置400は、アーチ部材本体422と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング424とを含むアーチ部材420を含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング424はアーチ部材本体422と一体であってもよい。更に、1つ以上の実施形態において、本体422の断面幾何形状は、本体の長さに沿って変化することができる。装置400はまた、アンカカップリング434と、アンカを歯(図示せず)の表面につなぐようになっているベース432とを各々含む1つ以上のアンカ430を含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング424は、アンカカップリング434に解放可能に連結可能である。アンカカップリング434はまた、アーチ部材カップリング424がアンカカップリングに連結されたときにアーチ部材カップリング424に係合可能な張り出し部分を含むことができる。
装置400と装置300との1つの違いは、アンカ430がポスト436を含み、このポスト436に1つ以上の凹状部分437が形成されてアーチ部材カップリング424のスロット付き部分426を受け入れることである。スロット付き部分426は、アンカ430のポスト436に係合するようになっている。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング424はまた、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを含み得るタブ428を含むことができる。タブ428は、アーチ部材420を1つ以上のアンカ430に対して連結し、切り離す際に施術者を助けることができる。
アーチ部材420をアンカ430に連結するために、アンカカップリング424をアンカカップリング434のポスト436に押し付けて、スロット付き部分426がポスト上で広がるようにする。スロット付き部分426がアンカ430の凹状部分437に係合すると、スロット付き部分は凹状部分の表面に対して収縮する。したがって、アーチ部材カップリング424はアンカカップリング434に対して摩擦嵌めされる。
図10は、装置500の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の装置10及び図8の装置300に関する設計考察及び可能性のすべてが、図10の装置500に等しく当てはまる。装置500は、アーチ部材本体522と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング524とを含むアーチ部材520を含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング524はアーチ部材本体522と一体であってもよい。更に、1つ以上の実施形態において、本体522の断面幾何形状は、本体の長さに沿って変化することができる。装置500はまた、アンカカップリング534と、アンカを歯(図示せず)の表面につなぐようになっているベース532とを含む1つ以上のアンカ530を含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング524は、アンカカップリング534に解放可能に連結可能である。
装置500と装置300との1つの違いは、アーチ部材520の本体522が1つ以上のU字形部分523を含むことである。U字形部分523は任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。更に、U字形部分523は、任意の平面内で延びる又は平面内に位置することができる。1つ以上の実施形態において、装置が1つ以上の歯に取り付けられたときに、U字形部分523は、患者の1つ以上の歯の表面に実質的に平行な平面に位置する。本体522は、各アーチ部材カップリング524間に任意の適切な数のU字形部分523を含むことができる。
装置500と装置300との別の違いは、1つ以上のアーチ部材カップリング524が、1つ以上のアンカ530に連結するようになっている1つ以上のタブ526を含むことである。例えば、1つ以上の実施形態において、アンカカップリング534はスロット536を含むことができる。スロット536は、任意の適切な形状又は形状の組み合わせを有することができる。1つ以上の実施形態において、スロット536は、アーチ部材カップリング524の1つ以上のタブ526を受け入れるようになっている。
アーチ部材カップリング524をアンカカップリング534のスロット536に押し込んでタブ526をスロットに係合させることにより、アーチ部材520を1つ以上のアンカ530に取り付ける又は連結することができる。アーチ部材カップリング524の1つ以上のタブ526は任意の適切な形状のかえし527を含むこともでき、このかえし527は、アンカカップリング534のスロット536に係合し、アーチ部材520をアンカ530との連結関係に保持する。更に、1つ以上の実施形態において、少なくとも1つのタブ526をスロット536の一部の周りで曲げて、アーチ部材520をアンカ530に連結させたままにしてもよい。
1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング524は、ツールに係合するようになっている開口部529を含むこともでき、このツールを施術者が使用して、アーチ部材カップリング524をアンカカップリングに対して連結する及び/又は切り離すことができる。1つ以上の実施形態において、アンカ530は、カップリングが連結されたときにアーチ部材カップリング524の開口部529と位置合わせ可能な凹部(図示せず)を含むこともできる。施術者は、アーチ部材カップリング524の開口部529及びアンカ530の凹部にツールを挿入し、このツールをレバーとして使用してアーチ部材カップリングをアンカカップリング534から離して持ち上げることができる。
図示しないが、アーチ部材520の1つ以上の部分は、アーチ部材カップリング524間に異なる幾何形状を含んで、U字形部分523により与えられる矯正力とは異なる1つ以上の矯正力を与えることができる。更に、アーチ部材本体522の断面積は、本体の任意の適切な部分、例えばU字形部分523を含む本体の部分のアーチ部材の長さに沿って変化することができる。
図11は、歯科矯正装置600の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の歯科矯正装置10及び図8の歯科矯正装置300に関する設計考察及び可能性のすべてが、図11の歯科矯正装置600に等しく当てはまる。装置600は、アーチ部材本体622と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング624とを含むアーチ部材620を含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング624はアーチ部材本体622と一体であってもよい。更に、1つ以上の実施形態において、本体622の断面幾何形状は本体の長さに沿って変化することができる。装置600はまた、アンカカップリング634と、アンカを歯(図示せず)の表面につなぐようになっているベース632とを各々含む1つ以上のアンカ630を含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング624は、アンカカップリング634に解放可能に連結可能である。
図11の装置600と図8の装置300との1つの違いは、アーチ部材カップリング624が1つ以上の弾性フィンガ626を含むことである。任意の適切な数の弾性フィンガ626を、アーチ部材本体622に形成する又は取り付けることができる。弾性フィンガ626は、アーチ部材カップリング624をアンカ630のアンカカップリング634に解放可能に連結するようになっている。例示した実施形態において、アンカカップリング634は、アンカ630のベース632から延びるポスト636を含む。ポスト636は任意の適切な形状又は形状の組み合わせを取ることができる。1つ以上の実施形態において、ポスト636は、アーチ部材カップリング624の可撓性フィンガ626を受け入れるようになっている1つ以上の凹状部分637を含むことができる。
装置600と装置300との別の違いは、アーチ部材620が、アーチ部材が取り付けられた1つ以上の歯に任意の適切な矯正力を与えることのできる1つ以上のS字形部分623を含むことである。また、アーチ部材420、520とは異なり、非線形のS字形部分623は、アーチ部材カップリング624の咬合縁部領域及び歯肉縁部領域を実質的に超えて延びることはない。しかしながら、アーチ部材620は、アーチ部材カップリング624間に任意の適切な数のS字形部分を含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材620を1つ以上のアンカ630に連結でき、例えば図5のばね121に関して説明したように、S字形部分を伸張又は圧縮させるようになっている。図示しないが、アーチ部材620の1つ以上の部分は、アーチ部材カップリング624間に異なる幾何形状を含んで、S字形部分623により与えられる矯正力とは異なる1つ以上の矯正力を与えることができる。更に、アーチ部材本体622の断面幾何形状は、本体の任意の適切な部分、例えばS字形部分623を含む部分のアーチ部材本体の長さに沿って変化することができる。
アーチ部材620をアンカ630に連結するために、アーチ部材カップリング624をアンカカップリング634に押し付けて、弾性フィンガ626をポスト636の周りで変位させるようにしてもよい。フィンガ626は、ポスト636の凹状部分637に係合して、アーチ部材620をアンカ630に連結したまま維持することができる。更に、1つ以上の実施形態において、フィンガ626は、取り付けられた歯に矯正力、例えば回転力を与えることもできる。
図12、図13は、歯科矯正装置700の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の歯科矯正装置10及び図8の歯科矯正装置300に関する設計考察及び可能性のすべてが、図12、図13の装置700に等しく当てはまる。装置700は、アーチ部材本体722と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング724とを含むアーチ部材720を含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング724はアーチ部材本体722と一体であってもよい。更に、1つ以上の実施形態において、本体722の断面幾何形状は本体の長さに沿って変化することができる。装置700はまた、アンカカップリング734と、アンカを歯(図示せず)の表面につなぐようになっているベース732とを含む1つ以上のアンカ730を含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング724は、アンカカップリング734に解放可能に連結可能である。
図12、図13の装置700と図1〜図4の装置10との1つの違いは、アーチ部材カップリング724が、アンカのベース732から延びるアンカ730のポスト736に係合するようになっている1つ以上の弾性タブ726を含むことである。ポスト736は、アーチ部材カップリング724のタブ726に係合するようになっている1つ以上の凹状部分737を含むこともできる。
アーチ部材720をアンカ730に連結するために、アーチ部材カップリング724をアンカカップリング734のポスト736に押し付けて、アーチ部材カップリングの弾性タブ726が凹状部分737に到達するまで、タブが偏向してポストの表面に係合するようになっている。タブ726が凹状部分737に係合すると、アーチ部材カップリング724はアンカカップリング734に解放可能に連結される。
図14、図15は、歯科矯正装置800の別の実施形態の一部の概略斜視図である。図1〜図4の歯科矯正装置10及び図8の歯科矯正装置300に関する設計考察及び可能性のすべてが、図14、図15の歯科矯正装置800に等しく当てはまる。装置800は、アーチ部材本体822と、本体に連結された1つ以上のアーチ部材カップリング824とを含むアーチ部材820を含む。1つ以上の実施形態において、1つ以上のアーチ部材カップリング824はアーチ部材本体822と一体であってもよい。更に、1つ以上の実施形態において、本体822の断面幾何形状は、本体の長さに沿って変化することができる。装置800はまた、アンカカップリング834と、アンカを歯(図示せず)の表面につなぐようになっているベース832とを含む1つ以上のアンカ830を含むことができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材カップリング824は、アンカカップリング834に解放可能に連結可能である。
図14、図15の装置800と図1〜図4の装置10との1つの違いは、アンカカップリング834が、アンカのベース832から延びるポスト836に隣接する少なくとも1つのクリップ840を含み、クリップ840がアーチ部材カップリング824のスロット826に係合するようになっていることである。アンカ830は、図14及び図15に示す実施形態において対のクリップ840を含む。各クリップ840は、概ね唇側−舌側方向(図14)又は咬合−歯肉方向(図15)に延びた後に互いに離れて外方へ曲がることのできる対のアーム部分842、844を含む。ポスト836の近心面及び遠心面の各々の突出部838がクリップ840を通って延びることにより、クリップ840をアンカ830上に保持する。
二重クリップ構成を使用すると、アーチ部材カップリング824の各側のクリップごとに2つの係合点を活用することにより、単一のクリップの使用にまさる高い安定性をもたらすことができる。複数の係合点を有することは、アーチ部材820がポスト836の周りで回転することを防ぐのに役立つため、より確実な連結をもたらす。
図14及び図15に、通常の弛緩した向きにあるクリップ840が示される。しかしながら、各クリップ840のアーム部分842は、所望であればスロット826に係合してスロット826に受け入れられるように互いに向かって移動可能である。アーム部分842、844の滑らかな外縁部により、アーチ部材カップリングスロット826をアーム部分842、844の湾曲外縁部に押し付けることによって、各クリップ840をアーチ部材に係合させることができる。アーチ部材カップリング824により湾曲縁部に圧力が及ぼされると、クリップ840をスロット826に入れるためにアーム部分842、844が互いに向かって偏向する。
アーム部分842、844は、スロット826を通って延びると、互いに離れるように偏向して、クリップ840をその弛緩構成に戻す。クリップ840のアーム部分がスロット826の壁に係合すると、アーチ部材カップリング824はアンカカップリング834に解放可能に連結される。1つ以上の実施形態において、アーム部分842、844と突出部受容領域846との間の領域のクリップ840の幅は、スロット826の幅以上である。そのような実施形態において、クリップ840は十分な拡張力をアーチ部材カップリング824に加えることにより、アーチ部材822の長手方向軸に沿った方向へのアーチ部材本体820の移動を防止することができる。任意に、クリップ840の内面を粗くする、又はギザギザにする、又はクリップ840の内面に鋸歯、溝若しくは他の構造を設けて、クリップ840とアーチ部材820との間の確実な非摺動連結を容易にすることができる。
アーチ部材820をアンカ830から取り外すために、施術者は適切な携帯型装置を使用してアーム部分842、844を共に圧縮することができ、アーチ部材カップリング824を圧縮されたクリップ840に沿って摺動させることができる。
任意に、クリップ840の各々を、金属素材の平坦部分から切断する。適切な金属材料としては、ニチノール及びβチタンの合金などの形状記憶合金が挙げられる。クリップ840を、型押し、打ち抜き、化学エッチング、EDM(放電加工)、レーザ切断、又は水ジェット切断プロセスを使用して素材から切断することができる。別の選択肢として、各クリップ840を形成した後、熱処理してその形状を固定してもよい。他の適切なクリップ機能が、米国特許第7,252,505号(Lai)及び同第7,367,800号(Lai他)に示される。
一般に、アーチ部材及びアンカの様々な実施形態を区別せずに使用して選択された治療を行うことができる。例えば、例示的な一実施形態において、患者の1つ以上の歯を図6、図7に示す装置200のアンカ230に連結することができ、このアンカはカップリング224を含むアーチ部材に連結される。1つ以上の追加の歯を図1〜図4に示す装置10のアンカ30に連結することができ、このアンカは1つ以上のカップリング24に連結される、又は、同じアーチ部材に連結される。1つ以上の実施形態において、装置の異なる実施形態を治療の異なる段階で使用することができる。例えば、図8の装置300を早期の治療段階で使用することができ、図1〜図4の装置10を同じ患者の後期の治療段階で使用することができる。
本開示の歯科矯正装置の様々な実施形態を、任意の適切な歯科矯正治療システムと共に使用することができる。例えば、1つ以上の実施形態において、歯科矯正治療システムは、歯科矯正装置、例えば歯科矯正装置10を含むことができる。歯科矯正装置は、1組のアーチ部材(例えば、図1〜図4のアーチ部材20)を含むことができる。各アーチ部材20は、アーチ部材本体22と、本体に連結されたアーチ部材カップリング24とを含むことができる。装置はまた、患者の歯列弓のそれぞれの歯に取り付けられるようになっている1組のアンカ(例えば、図1〜図3のアンカ30)を含むことができる。各アンカ30は、アンカカップリング34と、アンカを歯の表面につなぐようになっているベース32とを含むことができる。各アーチ部材カップリングは、1組のアンカのうちの1つのアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能である。
1つ以上の実施形態において、1組のアーチ部材のうちの第1のアーチ部材は、少なくとも1つの歯を第1の配列から第2の配列へ移動させるように選択された幾何形状(例えば、形状、断面積など)を有することができる。更に、1つ以上の実施形態において、1組のアーチ部材のうちの第2のアーチ部材は、少なくとも1つの歯を第2の配列から第3の配列へ移動させるように選択された幾何形状(例えば、形状、断面積など)を有することができる。
本明細書に記載の歯科矯正装置の様々な実施形態を、任意の適切な追加の装置と共に使用することができる。例えば1つ以上の実施形態において、図1〜図4の歯科矯正装置10を、1つ以上のブラケット、バッカルチューブ、バンド、クリート、ボタン、可撤式装置(アライナトレイを含む)、口蓋拡張器、及びこれらの組み合わせと共に使用することができる。1つ以上の追加の装置は、歯科矯正装置(例えば、図1〜図4の装置10)に連結されるようになっていてもよい。例えば、口蓋拡張器は、任意の技法又は技法の組み合わせを使用して歯科矯正装置に連結されるようになっていてもよい。1つ以上の実施形態において、1つ以上の追加の装置は1つ以上の装置と同時に使用されるが、そのような装置に連結されていなくてもよい。
本明細書に記載の歯科矯正装置の様々な実施形態を、任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば米国特許出願公開第2010/0260405号(Cinader,Jr.)及び米国仮特許出願第62/097,733号(代理人整理番号第75174US002号)に記載の技法を使用して製造することができる。図1〜図4の歯科矯正装置10に関し、1つの例示的な技法は、装置10を形成するために使用可能な患者の歯の物理的歯科模型を準備することを含む。歯科模型の構成は、治療専門家が認識する目標の歯列を表すことができる。本明細書で定義されるとき、「目標の歯列」とは、治療専門家が想定する用途に応じて、患者の現在の歯列、所望の最終的な歯列、又は予想される中間の歯列であってもよい。1つ以上の実施形態において、目標の歯列は、1つ以上のアンカカップリングの所望の配列を含むこともできる。
目標の歯列が患者の現在の歯列として定義される場合には、例えば、患者の歯列のアルギネート、ポリビニルシロキサン、若しくはポリエーテル印象から準備されたエポキシ樹脂キャスティング又は石膏キャスティングから、歯科模型を提供することができる。目標の歯列が中間の歯列又は最終的な歯列として定義される場合には、このキャスティングを個々の模型歯要素に区分することができ、歯要素を再配列して所望の歯列を形成することができる。更に、歯要素を元通りにワックスで固めて、歯科模型を提供することができる。1つ以上の実施形態において、歯科模型は再構成可能な歯科模型であってもよく、個々の歯を区分することなく再配列することができる。再構成可能な歯科模型の例は、例えば、米国特許第6,227,851号(Chishti他)及び同第6,394,801号(Chishti他)に記載されている。
歯科模型は、歯科矯正装置10を作製し構成するためのテンプレートとして使用することができる。アンカ30を歯科模型のそれぞれの舌側及び/又は唇側の歯の表面に取り付けてもよい。任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用してアーチ部材20を所望の構成に形成し、アーチ部材カップリング24がアンカ30のアンカカップリング34に解放可能に連結可能であるようにしてもよい。1つ以上の実施形態において、アーチ部材本体22を押し出しにより形成した後、公知の技法を使用して成形してもよい。1つ以上の実施形態において、基板の切断、型押し、又はエッチングによりアーチ部材本体22を形成することができる。1つ以上の実施形態において、ポリマー材料を熱成形又はキャスティングしてアーチ部材本体22を設けることができ、1つ以上のアーチ部材カップリング24をアーチ部材本体に連結することができる。1つ以上の実施形態において、3D印刷技法を使用してアーチ部材本体22を形成することができる。
アーチ部材本体22が形成されると、アーチ部材カップリング24をアーチ部材本体に沿って配設して、アーチ部材カップリングがアーチ部材本体に連結されるようにしてもよい。アーチ部材カップリング24がアーチ部材本体22(例えば、図7、図8のアーチ部材本体320)に沿って形成される1つ以上の実施形態において、1つ以上のスロットをアーチ部材本体にスリッティング又はエッチングすることにより、アーチ部材カップリングを形成することができる。1つ以上の実施形態において、アーチ部材20の熱成形又はキャスティング中にスロットをアーチ部材本体22に配設してもよい。
装置10を使用するために、アンカ30を歯科模型から患者の歯に移す。それぞれの歯に対するアンカ30の正確な位置を維持するために、間接結合トレイ又は他の移送装置を使用することができる。アンカ30が患者の歯の舌側表面にカスタマイズされることにより自己位置決め性を有する場合には、直接結合が実行可能な代替案となり得る。アーチ部材20を患者の口腔内に配置し、アーチ部材カップリング24を介してアンカ30に解放可能に連結することができる。
仮想空間で動作を行うことにより、これらのステップのうちの1つ以上を統合するか、又は排除することも可能である。様々なデジタル技法により、装置設計の精度を高め、従来は手で行われていた作製プロセスの側面を容易にすることができる可能性がある。
1つの例示的な技法は、デジタル走査である。デジタル口腔内走査を用いて、又は印象若しくは歯科模型をデジタル走査することによって、患者の歯科構造体を表す仮想歯科模型を取り込むことができる。Brontes Technologies,Inc.(Lexington,MA)により開発され、例えば国際出願PCT/WO2007/084727号(Boerjes他)に記載された能動波面サンプリングを用いる口腔内スキャナなどの携帯型の口腔内スキャナを使用して、デジタル画像を提供することができる。1つ以上の実施形態において、他の口腔内スキャナ又は口腔内接触プローブを使用することができる。別の選択肢として、患者の歯の凹型印象を走査することによりデジタル構造データを提供してもよい。更に別の選択肢として、患者の歯の凸型物理的模型を撮像することにより、又は患者の歯の模型上で接触プローブを使用することにより、デジタル構造データを提供してもよい。例えば、アルギネート又はポリビニルシロキサン(PVS)などの適切な印象材から患者の歯列の印象をキャスティングし、キャスティング材料(歯科矯正用石膏又はエポキシ樹脂など)を印象に注入し、キャスティング材料を硬化させることによって、走査に使用される模型を作製することができる。X線撮影、レーザ走査、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴映像法(MRI)、超音波画像診断を含む任意の適切な走査技法を、模型を走査するために使用することができる。他の可能な走査方法が、例えば米国特許出願公開第2007/0031791号(Cinader他)に記載されている。
そこから、例えば治療専門家が仮想歯科模型をコンピュータ上で操作して、目標の歯列に到達することができる。目標の歯列の導出に使用可能なソフトウェア及びプロセスについての更なる詳細が、例えば、米国特許第6,739,870号(Lai他)、同第8,194,067号(Raby他)、同第7,291,011号(Stark他)、同第7,354,268号(Raby他)、同第7,869,983号(Raby他)、及び同第7,726,968(Raby他)に開示されている。
歯科模型の準備を容易にし得る別のデジタル技法は、ラピッドプロトタイピングである。上記の技法のいずれかを使用して仮想歯科模型を作製した後、ラピッドプロトタイピング技法により、歯科模型をこの仮想歯科模型から直接作製することができる。アルギネート印象を取る必要又は石膏模型をキャスティングする必要がないことが有利である。ラピッドプロトタイピング技法の例としては、3次元(3D)印刷法、選択的領域レーザ積層法又は選択的レーザ焼結法(SLS)、電気泳動積層法、ロボキャスティング、熱溶解積層法(FDM)、薄膜積層法(LOM)、ステレオリソグラフィ(SLA)、及びフォトステレオリソグラフィが挙げられるが、これらに限定されない。凸型歯科模型を走査されたデジタルデータから形成するこれら及びその他の方法が、例えば米国特許第8,535,580号(Cinader)に開示されている。
1つ以上の実施形態において、印象の採取又は口腔内走査に先立ってアンカ30を患者の歯に取り付けることができる。アンカ30を患者の歯に直接結合することができるため、アンカを物理的歯科模型に結合する必要及びアンカを患者の歯に移す必要がなくなることにより、プロセスを簡略化することができる。前述したように、不正咬合の歯列から目標の歯列への歯科模型の操作をコンピュータ上で行うことができる。他の考えられる利点がある。例えば、アンカ30と患者の歯とを共に口腔内走査で取り込む場合、アンカ及び患者の歯の相対位置に基づいてワイヤ曲げ装置又はロボットを使用することによりアーチ部材20をデジタル構成することができる。
ラピッドプロトタイピングは、装置10を作製するための物理的歯科模型を提供する必要もなくすことができる。ラピッドプロトタイピングを使用して歯科模型を作製することを示したが、ラピッドプロトタイピングを使用して装置10の少なくとも一部を直接作製することも考えられる。アーチ部材本体22、アンカ30、及びカップリング24、34の構成を、ラピッドプロトタイピング技法を用いて行うことができる。直接的な作製は、装具10の作製における中間ステップをなくすことにより、費用及び時間を節約できる可能性がある。
装置10を仮想歯科模型から直接作製する場合、物理的歯科模型は依然として、品質制御のために装置を確認するのに有用となり得る。これは、アーチ部材20を物理的歯科模型に着座させ、各アーチ部材カップリング24がそれぞれのアンカ30に解放可能に連結していることを観察することによって行うことができる。装置10が適切に構成され、歯科模型が目標の歯列を表すと仮定すると、アーチ部材20はアンカ30に解放可能に連結されたときに弛緩するはずである。更にこの手順を使用して、不正咬合の(又は望ましくない)歯列を表す歯科模型上の装置10を確認することにより、アーチ部材20のアーチ部材カップリング24がアンカ30の対応するアンカカップリング34に適切に連結できることを確実にする。この場合、装置10は有効な状態であるため、アーチ部材本体22の1つ以上の部分が、アーチ部材20をアンカ30に解放可能に連結する際に力伝達係合で作用すべきである。
1つ以上の実施形態において、装置10のアーチ部材20を治療中に再構成することができる。アーチ部材20、及び1つ以上の実施形態において1つ以上のアンカ30の再構成は、一連のアーチ部材を作製する効率的かつ費用効果の高い代替案となり得る。例えば、アーチ部材20を再構成して、アーチ部材本体22の1つ以上の部分を手で調節する(例えば、曲げる)ことにより、治療中に2つ以上の歯列を通して歯を誘導することができる。また、これを有利に使用して装置10を再度有効な状態にすることができる。例えば、現在の装置10が歯の移動を行うのに十分な矯正力を及ぼさなくなる程度まで患者の歯が移動した場合、治療専門家は、アーチ部材本体22に適切な調節を行うことにより、装置によって加えられる矯正力を自由に回復させることができる。1つ以上の実施形態において、そのような調節を行って、1つ以上の歯の予想される逆戻りを過剰修正又は補償することもできる。任意に、口腔内走査又は他の走査技法を使用してアンカ30の位置を予め取り込み、この情報を使用して、ワイヤ曲げ装置又はロボットを用いて自動でアーチ部材本体22を構成することができる。
1つ以上の実施形態において、一連の2つ以上のアーチ部材20を形成することにより漸進的な治療を行うことができ、この治療では、1つ以上の歯に選択された矯正力を加えて、少なくとも1つ以上の歯について1つ以上の中間位置を通して、初期の不正咬合位置から最終目標位置へ歯が再配置されるようにする。
本明細書に記載の歯科矯正装置の様々な実施形態を任意の適切な用途に使用することができる。1つの応用例において、装置(例えば、図1〜図4の歯科矯正装置10)は患者の歯を現在の位置に維持するリテーナとして機能する。装置10の作製に使用される歯科模型は、患者の現在の歯科構造体の複製である。歯科模型が患者の歯科構造体と同じ構成を有するため、装置10は、口腔内に配置されると本質的にゼロの矯正力を歯に加えることになる。歯の1つ以上が逆戻りする又は位置若しくは向きを変えると、装置10は定まらない歯を元の位置に強制的に戻すことができる。
第2の応用例では、装置10は、歯を現在の不正咬合位置から最終の所望の位置へ能動的に移動させるようになっていてもよい。より詳細には、アーチ部材カップリング24がアンカカップリング34に解放可能に連結されたときに1つ以上の矯正力を与えるように、アーチ部材本体22の1つ以上の部分を成形することができる。成形部分が通常の構成に弛緩するにつれて、弾性アーチ部材本体22の固有の復原力により、矯正力を1つ以上の歯に与えることができる。したがって、この応用例では、装置10の作製に使用される歯科模型が、治療専門家により想定される最終的な歯列を表す。
第3の応用例では、歯を最終的でない中間の歯列へ移動させるように、装置10を構成することができる。この状況は、不正咬合の程度又は複雑さが、歯を最初の位置から最終的な位置へ再配置するのに単一の装置では不十分な場合に発生し得る。これらの場合、治療を多段階で行うことができ、2つ以上の一連のアーチ部材20を1組のアンカ30と共に連続的に使用して、歯を初期の不正咬合の歯列から最終的な矯正した歯列へ少しずつ漸進的に移動させる。ここで、装置10の作製に使用される歯科模型は、治療中に観察可能な中間の歯列を表すことができる。
第3の応用例の例示的な実施形態において、第1のアーチ部材20をアンカ30に連結して、患者の不正咬合歯を中間の歯列に再配置する。その後、第1のアーチ部材20を口腔から取り外す。次に、第1のアーチ部材の弛緩時の構成とは異なる弛緩時の構成を有する第2のアーチ部材を同様に使用して、患者の歯を中間の歯列から最終的な歯列に再配置することができる。所望であれば、上記のプロセスを2つ以上の中間の歯列に拡張してもよい。1つ以上の実施形態において、第1のアーチ部材及び第2のアーチ部材は同じ構成を含むことができるが、第2のアーチ部材は、第1のアーチ部材とは異なる材料特性を有することができる。例えば、第2のアーチ部材の1つ以上の部分は、第1のアーチ部材により与えられる矯正力とは異なる矯正力を与える剛性を含むことができる。
中間の歯列又は最終的な歯列を表す歯科模型は、物理的歯科キャスティングを手で形成し、切断し、再組立することによって作製することができる。デジタル技法を使用してもよい。例えば、コンピュータアルゴリズム又は治療専門家による入力を使用して最終的な歯列を決定することができ、治療を一連の個別のステップに細分することによって、1つ以上の中間の歯列を導出してもよい。1つ以上の実施形態において、中間の歯列の1つ以上が、例えば米国特許出願公開第2010/0260405号(Cinader)に記載された縮小画像を含むことができる。中間の歯列又は最終的な歯列が各々そのように導出されると、ラピッドプロトタイピング法を使用してそれぞれの歯科模型を直接作製することができる。任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、それぞれの中間アーチ部材20又は最終アーチ部材20を歯科模型から作製することができる。
患者の歯の漸進的な治療を使用する1つ以上の実施形態において、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、第2、第3、又はそれ以上の歯の中間走査を行うことができる。その後、施術者又は製造業者はこれらの中間走査を使用して1つ以上の追加のアーチ部材20を提供することができ、この追加のアーチ部材20は、1つ以上の矯正力を歯に与えて、1つ以上の歯が次の中間配置又は最終目標配置に再配置されるようになっている。任意の適切な技法又は技法の組み合わせ、例えば、米国特許出願公開第2010/0260405号(Cinader Jr.)及び米国仮特許出願第62/097,733(代理人整理番号第75174US002号)に記載された技法を使用して、これらの中間走査、模型、及びアーチ部材を提供することができる。
一般に、歯科矯正装置の提案仕様書を提供することにより歯科矯正装置(例えば、図1〜図4の装置10)を形成することができ、ここでは、歯科矯正装置が、アーチ部材本体22と、アーチ部材本体に連結されたアーチ部材カップリング24とを含むアーチ部材20を含む。装置はまた1組のアンカ30を含み、各アンカは、アンカカップリング34と、アンカを歯の表面につなぐようになっているベース32とを含む。各アーチ部材カップリング24は、アンカカップリング34に解放可能に連結可能である。
任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、歯科矯正装置10に関連する第1の歯列を表す第1のデジタル画像を提供することができる。例えば、第1の歯列の歯を1つ以上の所望の位置へ物理的又は仮想的に移動させることにより、目標の歯列を表す目標デジタル画像を導出することができる。歯科矯正装置10の提案仕様書を、目標デジタル画像に少なくとも部分的に基づいて修正することができる。そして、目標デジタル画像に基づいて歯科矯正装置10を形成することができる。
1つ以上の実施形態において、任意の適切な技法又は技法の組み合わせを使用して、第2の歯列を表す第2のデジタル画像を提供することができる。第2の歯列の少なくとも1つの歯が、第1の歯列の対応する歯とは異なる位置にあってもよい。例えば、第1の歯列の歯を所望の位置へ物理的又は仮想的に移動させることにより、第2の歯列を表す修正された目標デジタル画像を導出することができる。歯科矯正装置10の提案仕様書を、修正された目標デジタル画像に部分的に基づいて修正することができる。そして、修正された提案仕様書に基づいて歯科矯正装置10を修正することができる。
実施形態
1.アンカカップリングと第1のアンカを第1の歯の表面につなぐようになっているベースとを備える第1のアンカと、アンカカップリングと第2のアンカを第2の歯の表面につなぐようになっているベースとを備える第2のアンカと、アーチ部材本体並びに本体と一体の第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材であって、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むアーチ部材とを備え、第1のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、第2のアーチ部材カップリングが第2のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、更に、アーチ部材本体が、第1のアーチ部材カップリングと第2のアーチ部材カップリングとの間の第1の非線形部分を備え、第1の非線形部分が、第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカ及び第2のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結されたときに、第1の歯及び第2の歯の表面から離間するようになっている、歯科矯正装置。
2.第1のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリングに連結されたときに、アーチ部材本体と第1のアンカとが固定関係にある、実施形態1に記載の装置。
3.第1のアンカが第1の歯に取り付けられ、第1のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリングに解放可能に連結されたときに、第1のアンカがアーチ部材本体に対して変位するようになっている、実施形態1に記載の装置。
4.アーチ部材が自己結紮式アーチ部材を含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の装置。
5.第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリング及び第2のアンカのアンカカップリングのそれぞれに連結されたときに、第1の非線形部分が、歯肉方向、咬合方向、唇側方向、舌側方向のうちの少なくとも1つに延びる、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の装置。
6.第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリング及び第2のアンカのアンカカップリングのそれぞれに連結されたときに、第1の非線形部分が唇側方向及び舌側方向のうちの少なくとも1つに延びる、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の装置。
7.第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリング及び第2のアンカのアンカカップリングのそれぞれに連結されたときに、第1の非線形部分が歯肉方向及び咬合方向のうちの少なくとも1つに延びる、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の装置。
8.アーチ部材本体が、第3のアーチ部材カップリングと、第2のアーチ部材カップリングと第3のアーチ部材カップリングとの間の第2の非線形部分とを備え、第1のアーチ部材カップリングと第2のアーチ部材カップリングとの間の第1の非線形部分の形状が、第2のアーチ部材カップリングと第3のアーチ部材カップリングとの間の第2の非線形部分の形状とは異なる、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の装置。
9.第1の非線形部分がV字形部分を含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の装置。
10.第1の非線形部分がU字形部分を含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の装置。
11.第1の非線形部分がS字形部分を含む、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の装置。
12.第1の非線形部分が正弦曲線形状部分を含む、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の装置。
13.第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリング及び第2のアンカのアンカカップリングのそれぞれに連結されたときに、正弦曲線部分が歯肉方向及び咬合方向の両方に延びる、実施形態12に記載の装置。
14.第1のアンカ及び第2のアンカが第1の歯及び第2の歯の表面に取り付けられ、かつ第1のアーチ部材カップリング及び第2のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリング及び第2のアンカのアンカカップリングのそれぞれに連結されたときに、正弦曲線部分が近心方向及び遠心方向の両方に延びる、実施形態12に記載の装置。
15.第1のアンカのアンカカップリングが、第1のアンカのベースから延びるポストを備え、第1のアーチ部材カップリングが、第1のアンカのポストに解放可能に係合するようになっているアーチ部材本体のスロット付き部分を備える、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の装置。
16.第1のアンカのアンカカップリングがスロットを備え、第1のアーチ部材カップリングが、第1のアンカのアンカカップリングのスロットに解放可能に係合するようになっている弾性タブを備える、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の装置。
17.第1のアーチ部材カップリングが第1のアンカのアンカカップリングに連結され、かつ第1のアンカが第1の歯に取り付けられたときに、第1のアンカのアンカカップリングが、選択されたトルク、回転、及び角度付けのうちの少なくとも1つを第1の歯に与えるようになっている、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の装置。
18.アーチ部材が、第1のアンカ及び第2のアンカのうちの少なくとも1つに係合するようになっているタブを備える、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の装置。
19.アーチ部材本体の少なくとも一部が歯の表面に直接取り付けられるようになっている、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の装置。
20.アーチ部材が、アーチ部材本体の少なくとも一部の上に配設されたコーティングを更に備える、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の装置。
21.第1のアンカ及び第2のアンカのうちの少なくとも1つが第2のアンカカップリングを備える、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の装置。
22.アーチ部材本体の一部がフックを備える、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の装置。
23.アーチ部材本体の一部がループを備える、実施形態1〜22のいずれか1つに記載の装置。
24.アーチ部材本体及び本体と一体の複数のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材と、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを各々備える複数のアンカとを備え、各アーチ部材カップリングが、複数のアンカのうちの1つのアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、アーチ部材本体の第1の部分が第1の矯正力を与えるようになっており、アーチ部材本体の第2の部分が第1の矯正力とは異なる第2の矯正力を与えるようになっており、更に、複数のアンカのうちの1つのアンカが歯の表面に取り付けられた場合に、アーチ部材本体が歯の表面に接触しないようになっている歯科矯正装置。
25.アーチ部材が自己結紮式アーチ部材を含む、実施形態24に記載の装置。
26.少なくとも1つのアンカが歯に取り付けられ、かつ複数のアーチ部材カップリングのうちの1つのアーチ部材カップリングが少なくとも1つのアンカのアンカカップリングに解放可能に連結されたときに、複数のアンカのうちの少なくとも1つのアンカがアーチ部材本体に対して変位するようになっている、実施形態24又は25に記載の装置。
27.アーチ部材が、アーチ部材本体の少なくとも一部の上に配設されたコーティングを更に備える、実施形態24〜26のいずれか1つに記載の装置。
28.アーチ部材本体の第1の部分が第1の断面幾何形状を含み、アーチ部材本体の第2の部分が第1の断面幾何形状とは異なる第2の断面幾何形状を含む、実施形態24〜27のいずれか1つに記載の装置。
29.第1の断面幾何形状及び第2の断面幾何形状のうちの少なくとも1つがねじり部分を含む、実施形態28に記載の装置。
30.第1の断面幾何形状及び第2の断面幾何形状のうちの少なくとも1つが段付き部分を含む、実施形態28に記載の装置。
31.アーチ部材本体の少なくとも一部が歯の表面に直接取り付けられるようになっている、実施形態24〜30のいずれか1つに記載の装置。
32.アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材を形成する方法であって、
弾性材料を含む基板を設けることと、
基板の一部を除去してアーチ部材を形成することと、を含む、方法。
33.基板の一部を除去することが、基板をレーザ切断してアーチ部材を形成することを含む、実施形態32に記載の方法。
34.基板の一部を除去することが、基板をエッチングしてアーチ部材を形成することを含む、実施形態32に記載の方法。
35.アーチ部材本体の一部を除去して、本体の長さに沿って変化する本体の厚さを提供することを更に含む、実施形態32〜34のいずれか1つに記載の方法。
36.アーチ部材本体の一部を選択された形状に形成することを更に含む、実施形態32〜35のいずれか1つに記載の方法。
37.アーチ部材本体の一部を選択された形状に形成することが、アーチ部材本体の一部を選択された形状に曲げることを含む、実施形態36に記載の方法。
38.アーチ部材本体の一部を選択された形状に形成することが、アーチ部材本体の一部を選択された形状に機械加工することを含む、実施形態36に記載の方法。
39.選択された形状がフックを含む、実施形態36に記載の方法。
40.選択された形状がねじりを含む、実施形態36に記載の方法。
41.選択された形状が段を含む、実施形態36に記載の方法。
42.アーチ部材本体をヒートセットすることを更に含む、実施形態32〜41のいずれか1つに記載の方法。
43.歯科矯正装置を特定する方法であって、
歯科矯正装置の提案仕様書を提供することであって、歯科矯正装置が、アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材と、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを各々備える1組のアンカとを備え、各アーチ部材カップリングがアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、アーチ部材本体が、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むことと、
歯科矯正装置に関連する第1の歯列を表す第1のデジタル画像を提供することと、
目標の歯列を表す目標デジタル画像を導出することと、
目標デジタル画像に部分的に基づいて歯科矯正装置の提案仕様書を修正することと、
修正された提案仕様書に基づいて歯科矯正装置を形成することと、を含む、方法。
44.アーチ部材が自己結紮式アーチ部材を含む、実施形態43に記載の方法。
45.歯科矯正装置を備える歯科矯正治療システムであって、歯科矯正装置が、アーチ部材本体及び本体と一体のアーチ部材カップリングを各々備える1組のアーチ部材であって、1組のアーチ部材のうちの少なくとも1つのアーチ部材が、本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を含むアーチ部材本体を備えるアーチ部材と、患者の歯列弓のそれぞれの歯に取り付けるようになっている1組のアンカであって、各アンカが、アンカカップリングとアンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを備えるアンカとを備え、アーチ部材カップリングが、1組のアンカのうちの1つのアンカのアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、1組のアーチ部材のうちの第1のアーチ部材が、少なくとも1つの歯を第1の配列から第2の配列へ移動させるようになっている第1の断面幾何形状を有し、1組のアーチ部材のうちの第2のアーチ部材が、少なくとも1つの歯を第2の配列から第3の配列へ移動させるようになっている第2の断面幾何形状を有する、歯科矯正治療システム。
46.1組のアーチ部材のうちの少なくとも1つのアーチ部材が自己結紮式アーチ部材を含む、実施形態45に記載のシステム。
47.1組のアンカのうちの少なくとも1つのアンカが、1組のアーチ部材のうちの少なくとも1つのアーチ部材に対して変位するようになっている、実施形態45又は46に記載のシステム。
48.1組のアーチ部材のうちの少なくとも1つのアーチ部材が、歯の表面に直接取り付けられるようになっている部分を備える、実施形態45〜47のいずれか1つに記載のシステム。
49.1組のアーチ部材のうちの少なくとも1つのアーチ部材が、アーチ部材本体の少なくとも一部の上に配設されたコーティングを備える、実施形態45〜48のいずれか1つに記載のシステム。
50.1組のアーチ部材のうちの1つのアーチ部材に連結されるようになっている口蓋拡張器を更に備える、実施形態45〜49のいずれか1つに記載のシステム。
本明細書に引用されるすべての参考文献及び刊行物は、それらが本開示と直接矛盾し得る場合を除き、それらの全容を参照によって本開示に明確に援用するものである。本開示の例示的実施形態について考察すると共に、本開示の範囲内の可能な変形例を参照した。本開示のこれらの及び他の変形例及び変更例は本開示の範囲から逸脱することなく当業者に明らかであろう。本開示は本明細書に記載された例示的実施形態に限定されないことを理解すべきである。したがって、本開示は、以下に記載の特許請求の範囲によってのみ限定されるものとする。

Claims (17)

  1. アーチ部材本体及び前記本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材を形成する方法であって、
    弾性材料を含む基板を設けることと、
    前記基板の一部を除去して前記アーチ部材を形成することと、を含む、方法。
  2. 前記基板の前記一部を除去することが、前記基板をレーザ切断して前記アーチ部材を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記基板の前記一部を除去することが、前記基板をエッチングして前記アーチ部材を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記アーチ部材本体の一部を除去して、前記本体の長さに沿って変化する前記本体の厚さを提供することを更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記アーチ部材本体の一部を選択された形状に形成することを更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記アーチ部材本体の前記一部を前記選択された形状に形成することが、前記アーチ部材本体の前記一部を前記選択された形状へと曲げることを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記アーチ部材本体の前記一部を前記選択された形状に形成することが、前記アーチ部材本体の前記一部を前記選択された形状へと機械加工することを含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記選択された形状が、フック、ねじり、及び段のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
  9. 前記アーチ部材本体をヒートセットすることを更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記アーチ部材が自己結紮式アーチ部材を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 歯科矯正装置を特定する方法であって、
    前記歯科矯正装置の提案仕様書を用意することを含み、前記歯科矯正装置が、アーチ部材本体及び前記本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材と、1組のアンカとを備え、各アンカが、アンカカップリングと、前記アンカを歯の表面につなぐようになっているベースとを備え、各アーチ部材カップリングがアンカカップリングに解放可能に連結可能であり、前記アーチ部材本体が、前記本体の長さに沿って変化する断面幾何形状を有し、前記方法が更に
    前記歯科矯正装置に関連する第1の歯列を表す第1のデジタル画像を提供することと、
    目標の歯列を表す目標デジタル画像を導出することと、
    前記目標デジタル画像に部分的に基づいて前記歯科矯正装置の前記提案仕様書を修正することと、
    修正された前記提案仕様書に基づいて前記歯科矯正装置を形成することと、を含む、方法。
  12. 前記アーチ部材が自己結紮式アーチ部材を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記歯科矯正装置を形成することが、アーチ部材本体及び前記本体と一体のアーチ部材カップリングを備えるアーチ部材を形成することを含み、前記アーチ部材を形成することが、弾性材料を含む基板を設けることと、
    前記基板の一部を除去して前記アーチ部材を形成することと、を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記アーチ部材本体の一部を除去して、前記本体の長さに沿って変化する前記本体の厚さを提供することを更に含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記アーチ部材本体の一部を選択された形状に形成することを更に含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記選択された形状が、フック、ねじり、及び段のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記アーチ部材本体をヒートセットすることを更に含む、請求項11に記載の方法。
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