JP2018502191A - 多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドを含む組成物を含むタイヤ - Google Patents

多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドを含む組成物を含むタイヤ Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマー、補強用充填剤、特定の多官能性アクリレート誘導体およびペルオキシドをベースとし、多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドの各含有量が多官能性アクリレート誘導体含有量対ペルオキシド含有量の比が6以上であるようなゴム組成物を含むタイヤに関する。

Description

本発明は、タイヤ、さらに詳細には、多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドを含む組成物を含むタイヤに関する。
ジアクリル酸亜鉛誘導体を含む組成物は、タイヤではない目的の最新技術の幾つかの文献において記載されている。例えば、文献US 2003/0065076号は、エラストマー、補強用充填剤、ジアクリル酸亜鉛またはジメタクリル酸亜鉛およびペルオキシドを含み、耐摩耗性の改良効果を有する軍用戦車トラック用の組成物を記載している。
同様に、文献US 2005/0084638号は、サスペンション用の吹き流しを被覆するための、同様にエラストマー、補強用充填剤、ジアクリル酸亜鉛およびペルオキシドも含む混合物の組成を開示している。
特定分野のタイヤにおいては、燃費節減および環境保護の必要性が優先事項となっており、低転がり抵抗性を有するタイヤをタイヤの他の諸性質に悪影響を及ぼすことなく生産する必要性が認識されている。この制約は、全てのタイヤ組成物において当てはまり、特にタイヤトレッドにおいて明白である。製造業者は、この転がり抵抗性を種々の方法で、特に、補強用充填剤としての混合物にシリカを導入することによって低下させることを可能にするタイヤ組成物を開発してきている。
にもかかわらず、製造業者はタイヤトレッドの転がり抵抗性をさらに低下させる解決法を常に探求しており、この点に関して、本出願法人は、驚くべきことに、ヒステリシスを、タイヤ用のゴム組成物において、低減含有量の補強用充填剤によって著しく低下させ得ること見出した;該組成物は、多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドを含むが、ペルオキシド含有量対多官能性アクリレート誘導体含有量の適切な比を選定することを条件とする。
さらにまた、この解決法は、従来技術の組成物と比較して多くの他の利点を、特に、熱的および熱的/酸化条件下のエージングに対して改良された耐性を示す。
本発明は、そのように、少なくとも1種のジエンエラストマー、補強用充填剤、下記の式(Ia)または(Ib)の多官能性アクリレート誘導体をベースとするゴム組成物を含むタイヤに関する:
Figure 2018502191
(式中、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子、或いは線状、枝分れまたは環状のアルキル、アラルキル基、アルキルアリール基またはアリール基からなる群から選ばれ、必要に応じてR2およびR3は1個以上のヘテロ原子によって遮断されているC1〜C7炭化水素基を示し;R2およびR3は、一緒になって非芳香環を形成し得;nは、値1、2または3を有する正数を示し;式(Ia)の多官能性アクリレート誘導体の場合、R4は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基から選ばれた基を示す);
上記組成物は、さらに、ペルオキシドを含み、多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドの各含有量は、多官能性アクリレート誘導体の含有量対ペルオキシド含有量の比が6以上であるような量である。
好ましくは、本発明は、R1、R2およびR3が、個々に、水素原子またはメチル基を示す、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、R2およびR3は、各々、水素原子を示す。同様に好ましくは、R1は、メチル基である。同様に好ましくは、nは、整数1を示す。
好ましい実施態様によれば、本発明は、上記多官能性アクリレート誘導体が式(Ia)の化合物である、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、R4は、エチル基である。
もう1つの好ましい実施態様によれば、本発明は、上記多官能性アクリレート誘導体が式(Ib)の化合物である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、上記組成物中の多官能性アクリレート誘導体の量が10〜70phr (エラストマー100質量部当りの質量部)、好ましくは10〜60phrの範囲内である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、上記組成物中のペルオキシドが有機ペルオキシドである、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、上記組成物中のペルオキシドの量は、3phr以下である。さらに好ましくは、上記組成物中のペルオキシドの量は、0.1〜3phrの範囲内である。好ましくは、上記組成物中のペルオキシドの量は、0.2〜2phr、好ましくは0.25〜1phrの範囲内である。
好ましくは、本発明は、多官能性アクリレート誘導体の上記記含有量対ペルオキシドの上記含有量の比が7以上、好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上である、上記で定義したようなタイヤに関する。さらに好ましくは、多官能性アクリレート誘導体の上記含有量対ペルオキシドの上記含有量の比は、10と110の間、好ましくは10と70の間、さらに好ましくは10と40の間である。
好ましくは、本発明は、上記ジエンエラストマーがポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、上記ジエンエラストマーは、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンとスチレンのコポリマー、ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマー、イソプレンとスチレンのコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる。
同様に好ましくは、本発明は、上記組成物が50phr未満の補強用充填剤を含む、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、補強用充填剤の上記含有量は、5〜45phrの範囲内である。さらに好ましくは、補強用充填剤の上記含有量は、10〜40phr、好ましくは15〜35phrの範囲内である。好ましくは、上記補強用充填剤は、カーボンブラック、シリカまたはこれらの混合物である。好ましくは、上記補強充填剤は、主として、カーボンブラックからなる。代替的にまた同様に好ましくは、上記補強用充填剤は、主として、シリカからなる。
好ましくは、本発明は、充填剤の上記含有量対多官能性アクリレート誘導体の上記含有量の比が3.5以下、好ましくは3以下である、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、充填剤の上記含有量対多官能性アクリレート誘導体の上記含有量の比は、0.3〜3、好ましくは1〜3の範囲内である。
好ましくは、本発明は、上記組成物が加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有しないか或いは0.5phr未満の分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有する、上記で定義したようなタイヤに関する。好ましくは、上記組成物は、加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有しないか或いは0.3phr未満、好ましくは0.1未満の分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有する。
好ましくは、本発明は、上記組成物が加硫促進剤を含有しない、上記で定義したようなタイヤに関する。同様に好ましくは、上記組成物は、酸化防止剤を含有しない。
同様に好ましくは、本発明は、上記組成物が、さらに、好ましくは可塑化用樹脂、増量剤オイルおよびこれらの混合物から選ばれる可塑剤を含む、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、上記で詳細した組成物が、上記記タイヤのトレッドまたは内部層の組成物である、上記で定義したようなタイヤに関する。
好ましくは、本発明に従うタイヤは、二輪車、乗用車;或いは、“大型”車 (即ち、地下鉄、バス、道路外車両、トラック、トラクターまたはトレーラーのような大型道路輸送車;或いは、航空機、建設機械、大型農業用車両または作業用車両に装着することを意図するタイヤから選択される。
I タイヤ組成物の構成成分
本発明に従うタイヤゴム組成物は、以下の構成成分をベースとする:式(I)の多官能性アクリレート誘導体およびペルオキシド;多官能性アクリレート誘導体およびペルオキシドの各含有量は、多官能性アクリレート誘導体の含有量対ペルオキシドの含有量の比が6以上であるような量である。
本発明特許出願においては、表現“phr”は、知られている通り、エラストマーの100質量部当りの質量部を意味する。上記組成物の構成成分の質量による量は、そのように、通常100の値とみなす質量によるエラストマーの総量に対して表す。
“ベースとする”組成物なる表現は、使用する各種ベース構成成分の混合物および/または現場反応の生成物を含む組成物を意味するものとして理解すべきである;これらのベース構成成分の数種は、上記組成物の製造の各種段階においてまたはその後の硬化中に、少なくとも部分的に互いに反応し得るか或いは反応するように意図して、出発時に調製したときの上記組成物を変性する。従って、本発明において使用するときの上記組成物は、非架橋状態および架橋状態において異なり得る。
“主たる”化合物に言及する場合、これは、本発明の意義の範囲内において、この化合物が、上記組成物中の〃タイプの化合物の内で主要であること、即ち、この化合物が同じタイプの化合物のうちで質量による最大量を示すこと意味するものと理解されたい。従って、例えば、主たるポリマーは、上記組成物中のポリマー類の総質量に対して最大質量を示すポリマーである。同様に、“主たる”充填剤は、上記組成物の充填剤のうちで最大質量を示す充填剤である。例えば、1種のみのポリマーを含む系においては、そのポリマーは、本発明の意義の範囲内において、主要であり、2種のポリマーを含む系においては、主たるポリマーは、これらポリマーの質量の半分よりも多くを示す。それに対して、“小量”化合物は、同じタイプの化合物のうちで質量による最大画分を示さない化合物である。
本説明においては、特に明確に断らない限り、示す百分率(%)は、全て質量パーセントである。さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aよりも大きくからbよりも小さいまでに及ぶ値の範囲を示し(即ち、限界値aとbは排除される)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aからbまでに及ぶ値の範囲を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを包含する)。
本発明の意義の範囲内において、さらに、当業者にとっては既知のとおり、トレッドは、走行表面と接触するタイヤの層を意味するものと理解されたい。これは、タイヤにおいて、3つのタイプの領域を定義することが可能なことによる:
・タイヤの内部領域、即ち、外側領域と内側領域の間の領域。この領域は、この場合タイヤの内部層と称する層またはプライを含む。これらの層またはプライは、例えば、カーカスプライ、トレッド下地層、タイヤベルトプライ、或いは周囲空気またはタイヤの膨張ガスと接触していない任意の他の層である。
・膨張空気と接触している半径方向内側領域。この領域は、一般に、膨張ガスに対して気密性の、内部ライナーとしても知られている層からなる。
・周囲空気と接触している半径方向外側領域。この領域は、本質的に、トレッドとタイヤの外部側壁からなる。タイヤのトレッドは、タイヤベルト上で半径方向に配置し、従って、走行表面と接触する層を構成する。
I-1 ジエンエラストマー
本発明のタイヤ組成物は、1種のみのジエンエラストマーまたは数種のジエンエラストマーの混合物を含み得る。
ここで、“ジエン”タイプのエラストマー(または“ゴム”、2つの用語は同義とみなす)は、知られている通り、ジエンモノマー(2個の共役型または非共役型炭素・炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも部分的に由来する1種以上のエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきであると思い起されたい。
ジエンエラストマーは、2つのカテゴリー、即ち、“本質的に不飽和”または“本質的に飽和”に分類し得る。“本質的に不飽和”とは、一般に、15%(モル%)よりも多いジエン由来の単位(共役ジエン)含有量を有する共役ジエンモノマーに少なくとも部分的に由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい;従って、ブチルゴムまたはEPDMタイプのジエンとα‐オレフィンとのコポリマーのようなジエンエラストマーは、上記の定義に属さず、特に、“本質的に飽和”のジエンエラストマー(低いまたは極めて低い、常に15%よりも低いジエン由来の単位含有量)として説明し得る。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては、“高不飽和”ジエンエラストマーは、特に、50%よりも多いジエン由来の単位(共役ジエン)含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
これらの定義を考慮すれば、本発明に従うタイヤ組成物において使用することのできるジエンエラストマーは、上記のカテゴリーにかかわらず、さらに詳細には、下記を意味するものと理解されたい:
(a) 4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーを重合させることによって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種以上の共役ジエンを他のジエンまたは8〜20個の炭素原子を有する1種以上のビニル芳香族化合物と共重合させることによって得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個の炭素原子を含有するα‐オレフィンを、6〜12個の炭素原子を含有する非共役ジエンモノマーと共重合させることによって得られる3成分コポリマー、例えば、上記タイプの非共役ジエンモノマー、例えば、特に1,4‐ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンと一緒のエチレンおよびプロピレンから得られるエラストマーのような;
(d) イソブテンとイソプレンのコポリマー(ブチルゴム)、さらにまた、このタイプのコポリマーのハロゲン化形、特に、塩素化または臭素化形。
本発明は任意のタイプのジエンエラストマーに該当するものの、タイヤ技術における熟練者であれば、本発明を、好ましくは、特に上記タイプ(a)または(b)の本質的に不飽和のジエンエラストマーと共に使用するであろうことを理解されたい。
以下は、特に、共役ジエンとして適している:1,3−ブタジエン;2−メチル−1,3−ブタジエン;例えば、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−,3−ブタジエン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエンまたは2−メチル−3−イソプロピル−1,3−ブタジエンのような2,3−ジ(C1〜C5アルキル)−1,3−ブタジエン;アリール−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンまたは2,4−ヘキサジエン。以下は、例えば、ビニル芳香族化合物として適している:スチレン;オルソ−、メタ−およびパラ−メチルスチレン;“ビニルトルエン”市販混合物;パラ−(tert−ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレン。
上記のコポリマーは、99質量%と20質量%の間のジエン単位と1質量%と80質量%の間のビニル芳香族単位を含有し得る。上記エラストマーは、使用する重合条件、特に、変性剤および/またはランダム化剤の存在または不存在並びに使用する変性剤および/またはランダム化剤の量に依存する任意のミクロ構造を有し得る。上記エラストマーは、例えば、ブロック、ランダム、序列または微細序列エラストマーであり得、分散液中または溶液中で調製し得る;これらのエラストマーは、カップリング剤および/または星型枝分れ化剤或いは官能化剤によってカップリングしおよび/または星型枝分れ化し或いは官能化し得る。カーボンブラックにカップリングさせるには、例えば、C‐Sn結合を含む官能基または例えばアミノベンゾフェノンのようなアミノ化官能基を挙げることができる;シリカのような補強用無機充填剤とカップリングさせるには、例えば、シラノール末端を有するシラノールまたはポリシロキサン官能基(例えば、FR 2 740 778号、US 6 013 718号およびWO2008/141702号に記載されているような)、アルコキシシラン基(例えば、FR 2 765 882号またはUS 5 977 238号に記載されているような)、カルボキシル基(例えば、WO 01/92402号またはUS 6 815 473号、WO 2004/096865号またはUS 2006/0089445号に記載されているような)或いはポリエーテル基(例えば、EP 1 127 909号、US 6 503 973号、WO 2009/000750号およびWO 2009/000752号に記載されているような)を挙げることができる。また、官能化エラストマーの他の例としては、エポキシ化タイプのエラストマー(SBR、BR、NRまたはIRのような)を挙げることができる。
これらの官能化エラストマーは、相互のまたは非官能化エラストマーとのブレンドとして使用し得る。例えば、シラノール末端を有するシラノール‐またはポリシロキサン‐官能化エラストマーを、スズとカップリングさせたおよび/または星形枝分れさせたエラストマー(WO 11/042507号に記載されている)との混合物として使用し得、後者のエラストマーは、5%〜50%、例えば、25%〜50%の含有量を示す。
下記が適している:ポリブタジエン、特に、4%と80%の間の1,2‐単位含有量(モル%)を有するポリブジエンまたは80%よりも多いシス‐1,4‐単位含有量(モル%)を有するポリブタジエン;ポリイソプレン;ブタジエン/スチレンコポリマー、特に、0℃と−70℃の間、特に−10℃と−60℃の間のTg (ガラス転移温度、規格ASTM D3418に従い測定)、5質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のスチレン含有量、4%と75%の間のブタジエン成分1,2‐結合含有量(モル%)および10%と80%の間のトランス‐1,4‐結合含有量(モル%)を有するコポリマー;ブタジエン/イソプレンコポリマー、特に、5質量%と90質量%の間のイソプレン含有量および−40℃〜−80℃のTgを有するコポリマー;または、イソプレン/スチレンコポリマー、特に、5質量%と50質量%の間のスチレン含有量および−5℃と−60℃の間のTgを有するコポリマー。ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合は、5質量%と50質量%の間、特に10質量%と40質量%の間のスチレン含有量、15質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のイソプレン含有量、5質量%と50質量%の間、特に20質量%と40質量%の間のブタジエン含有量、4%と85%の間のブタジエン成分1,2‐単位含有量(モル%)、6%と80%の間のブタジエン成分トランス‐1,4‐単位含有量(モル%)、5%と70%の間のイソプレン成分1,2‐+3,4‐単位含有量(モル%)および10%と50%の間のイソプレン成分トランス‐1,4‐単位含有量(モル%)を有するコポリマー、さらに一般的には、−20℃と−70℃の間のTgを有する任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが特に適している。
要するに、本発明に従う組成物のジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(“BR”と略記する)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる高不飽和ジエンエラストマーの群から選ばれる。そのようなコポリマーは、さらに好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー(NBR)、ブタジエン/スチレン/アクリロニトリルコポリマー(NSBR)またはこれら化合物の2種以上の混合物からなる群から選ばれる。
特定の実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、SBR (エマルジョン中で調製したSBR (“ESBR”)または溶液中で調製したSBR (“SSBR”)のいずれかの50〜100phrのSBRエラストマーを含む。
もう1つの特定の実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、SBA/BRブレンドである。
他の実施可能な実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、SBR/NR (またはSBR/IR)、BR/NR (またはBR/IR)或いはSBR/BR/NR (またはSBR/BR/IR)ブレンドである。
SBR (ESBRまたはSSBR)エラストマーの場合、特に、例えば20質量%と35質量%の間の中程度のスチレン含有量または例えば35〜45質量%の高スチレン含有量、15%と70%の間のブタジエン成分ビニル結合含有量、15%と75%の間のトランス‐1,4‐結合含有量(モル%)および−10℃と−55℃の間のTgを有するSBRを使用する;そのようなSBRは、有利には、好ましくは90%(モル%)よりも多いシス‐1,4‐結合を有するBRとの混合物として使用し得る。
NBRエラストマーの場合、特に、15質量%と40質量%の間のアクリロニトリル含有量、15%と70%のブタジエン成分ビニル結合含有量おとび15%と75%の間のトランス‐1,4‐結合含有量(モル%)を有するNBRを使用する。
本発明の好ましい実施態様によれば、上記ゴム組成物は、−70℃と0℃の間のTgを示す1種以上の“高Tg”ジエンエラストマーと、−110℃と−80℃の間、より好ましくは−105℃と−90℃の間の“低Tg”の1種以上のジエンエラストマーとのブレンドを含む。高Tgエラストマーは、好ましくは、S‐SBR、E‐SBR、天然ゴム、合成ポリイソプレン(好ましくは95%よりも高いシス‐1,4‐連鎖化物(enchainment)含有量(モル%)を示す)、BIR、SIR、SBIRおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選ばれる。低Tgエラストマーは、好ましくは、少なくとも70%に等しい含有量(モル%)に従うブタジエン単位を含む;低Tgエラストマーは、好ましくは、90%よりも多いシス‐1,4‐連鎖化物含有量(モル%)を示すポリブタジエン(BR)からなる。
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、例えば、30phrと90phrの間、特に40phrと90phrの間の高Tgエラストマーを低Tgエラストマーとのブレンドとして含む。
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、本発明に従う組成物のジエンエラストマーは、90%よりも多いシス‐1,4‐連鎖化物含有量(モル%)を示すBR (低Tgエラストマーとして)と1種以上のS‐SBRまたはE‐SBR (高Tgエラストマーとして)とのブレンドを含む。
1‐2 多官能性アクリレート誘導体
本発明に従うタイヤは、下記の式(Ia)または(Ib)の多官能性アクリレート誘導体を含むゴム組成物を含む:
Figure 2018502191
(式中、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子、或いは線状、枝分れまたは環状のアルキル、アラルキル基、アルキルアリール基またはアリール基からなる群から選ばれ、必要に応じてR2およびR3は1個以上のヘテロ原子によって遮断されているC1〜C7炭化水素基を示し;R2およびR3は、一緒になって非芳香環を形成し得;nは、値1、2または3を有する正数を示し;式(Ia)の多官能性アクリレート誘導体の場合、R4は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基から選ばれた基を示す);
環状アルキル基は、1個以上の環を含むアルキル基を意味するものと理解されたい。
1個以上のヘテロ原子によって遮断されている炭化水素基または鎖は、1個以上のヘテロ原子を含む基または鎖であって、各ヘテロ原子が上記基もしくは上記鎖の2個の炭素原子の間または上記基もしくは上記鎖の1個の炭素原子と上記基または上記鎖の他のヘテロ原子との間または上記基または上記鎖の2個の他のヘテロ原子の間に存在することを意味するものと理解されたい。
上記1個以上のヘテロ原子は、窒素、イオウまたは酸素原子であり得る。
好ましくは、上記式(Ia)および(Ib)においては、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子またはメチル基を示す。さらに好ましくは、R2およびR3は、各々、水素原子を示し、さらに、同様に極めて好ましい変形によれば、R1は、メチル基を示す。
好ましくは、nは、上記式(Ia)および(Ib)において1に等しい。
好ましくは、式(Ia)の多官能性アクリレート誘導体の場合、R4は、エチル基を示す。
本発明に従うタイヤ組成物においては、上記多官能性アクリレート誘導体の量は、好ましくは、10〜70phr、好ましくは10〜60phrの範囲内である。70phrの含有量よりも多いと、分散性がより乏しく、組成物の性質が低下し得、一方、10phrの含有量よりも少ないと、上記多官能性アクリレート誘導体の効果が剛性および補強性に関してあまり明白ではない。
例えば、Sartomer社からのトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)“SR351”のような多官能性アクリレート誘導体は、商業的に入手可能である。
I‐3 ペルオキシド
上記で説明したジエンエラストマーおよび多官能性アクリレート誘導体以外に、本発明のタイヤ組成物は、ペルオキシドを含む;このペルオキシドは、当業者にとって既知の任意のペルオキシドであり得る。
当業者にとって周知のペルオキシドのうちでは、本発明においては、好ましくは、有機ペルオキシドの群から選ばれるペルオキシド、特に、ジクミルペルオキシド、アリールまたはジアリールペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジ(tert‐ブチル)ペルオキシド、tert‐ブチルクミルペルオキシド、2,5‐ビス(tert‐ブチルペルオキシ)‐2,5‐ジメチルヘキサンおよびこれらの混合物から選ばれるペルオキシドを使用する。
種々の包装製品は、それら製品の商品名で知られており、商業的に入手可能ウである;Hercules Powder Co.社からのDicup、Noury van der Lande社からのPerkadox Y12、Montecatini Edison S.p.A社からのPeroximon F40、Noury van der Lande社からのTrigonox、R. T. Vanderbit Co.社からのVaroxまたはWallace & Tieman inc.社からのLuperkoを挙げることができる。
好ましくは、本発明の前提条件において使用すべきペルオキシドの量は、3phr以下である。好ましくは、上記組成物中のペルオキシドの量は、0.1〜3phrの範囲内である。0.1phrの量よりも少ないと、上記ペルオキシドの効果はあまり明白ではなく、一方、3phrよりも多いと、上記組成物の破断点伸び、ひいては強度特性が弱化することによる。さらに好ましくは、上記組成物中のペルオキシドの量は、0.2〜2phr、好ましくは0.25〜1phrの範囲内である。
多官能性アクリレート誘導体およびペルオキシドの各量が上記で理解されたとしても、本発明において重要なことは、多官能性アクリレート誘導体の含有量対ペルオキシドの含有量の比が6以上であることである。上記含有量のそのような比よりも低いと、上記多官能性アクリレート誘導体とペルオキシド間の相乗効果は、流動性および破断点伸びに対する効果の点で、特に、タイヤの応力を受ける組成物にとってさほど有効ではない。
好ましくは、多官能性アクリレート誘導体の上記含有量対ペルオキシドの上記含有量の比は、7以上、好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上である。さらに好ましくは、多官能性アクリレート誘導体の上記含有量対ペルオキシドの上記含有量の比は、10と110の間、好ましくは10と70の間、さらに好ましくは10と40の間である。
I‐4 補強用充填剤
また、本発明に従うタイヤ組成物は、補強用充填剤も含む。
補強用無機充填剤を供給する物理的状態は、粉末、マイクロビーズ、顆粒、ビーズまたは任意の他の適切な濃密化形のいずれの形状であれ重要ではない。
タイヤの製造において使用することのできるゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用充填剤、例えば、カーボンブラックのような有機充填剤、シリカのような補強用無機充填剤、またはこれら2つのタイプの充填剤のブレンドを使用することができる。
全てのカーボンブラック、特に、“タイヤ級”ブラック類がカーボンブラックとして適している。さらに詳細には、後者のうちでは、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100、200または300シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)が、或いは、目標とする用途次第では、より高級シリーズのブラック類(例えば、N660、N683またはN772)も挙げられる。カーボンブラックは、例えば、マスターバッチの形で、イソプレンエラストマー中に既に混入させていてもよい(例えば、出願 WO 97/36724号またはWO 99/16600号を参照されたい)。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例としては、出願 WO‐A‐2006/069792号、WO‐A‐2006/069793号、WO‐A−2008/003434号およびWO‐A‐2008/003435号に記載されているような官能化ポリビニル有機充填剤を挙げることができる。
また、上記組成物は、1種類のシリカまたは数種のシリカのブレンドを含有し得る。使用するシリカは、当業者にとって既知の任意の補強用シリカ、特に、共に450m2/g未満、好ましくは30〜400m2/gであるBET比表面積とCTAB比表面積を示す任意の沈降またはヒュームドシリカであり得る。高分散性沈降シリカ(“HDS”)としては、例えば、Degussa社からのUltrasil 7000およびUltrasil 7005シリカ類;Rhodia 社からのZeosil 1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ類;PPG社からのHi‐Sil EZ150Gシリカ;Huber社からのZeopol 8715、8745または8755シリカ類;例えば出願EP‐A−0735088号に記載されているアルミニウムで“ドーピング”したシリカのような処理沈降シリカ;または、出願 WO 03/16837号に記載されているような高比表面積を有するシリカ類が挙げられる。
上記シリカは、好ましくは45m2/gと400m2/gの間、より好ましくは60m2/gと300m2/gの間のBET比表面積を有する。
当業者であれば、この項において説明したシリカと等価の充填剤として、もう1つの性質、特に、有機性を有する補強用充填剤を、この補強用充填剤がシリカの層で被覆されているか、或いは、その表面に、充填剤とエラストマー間の結合を形成させるためにカップリング剤の使用を必要とする官能部位、特にヒドロキシル部位を含むかを条件として使用し得ることは理解し得ることであろう。
上記ゴム組成物中の補強用充填剤の容量による画分は、上記充填剤の容量対上記組成物の構成成分全体の容量の比であると定義する;構成成分全体の容量は、上記組成物の構成成分の各々の容量を一緒に加算することによって算出することを理解されたい。組成物中の補強用充填剤の容量による画分は、そのように、上記充填剤の容量対その組成物の構成成分の各々の容量の総和の比として定義し、好ましくは、この容量による画分は、5%と20%の間、好ましくは5%と15%の間である。等価の好ましい方法においては、補強用充填剤全体(カーブおよび/またはシリカ)の含有量は、50phr未満、好ましくは5〜45phr、さらに好ましくは10〜40phr、極めて好ましくは15〜35phrである。
このことが、本発明の利点が性能を損なうことなく補強用充填剤含有量を低下させること可能にしていることの理由である。50phrよりも多いと、この利点はもはや高くはなく、上記組成物のヒステリシスは上昇する。
そのようにして、好ましくは、充填剤含有量対多官能性アクリレート誘導体含有量の比は、3.5以下、好ましくは3以下である。さらに好ましくは、この比は、0.3〜3、好ましくは1〜3の範囲内である。
好ましくは、本発明に従うタイヤ組成物は、補強用充填剤として、カーボンブラックを主として含む。代替的にまた同様に好ましくは、本発明に従うタイヤ組成物は、補強用充填剤として、主としてシリカを含む。主たる補強用充填剤は、上記組成物中に存在する補強用充填剤のうちで最大含有量を示す補強用充填剤を意味するものと理解されたい。主たる補強用充填剤は、特に、存在する補強用充填剤の少なくとも50質量%、好ましくは50%よりも多く、さらに好ましくは60%よりも多くを示す任意の補強用充填剤を意味するものと理解されたい。
また、これらの組成物は、上記補強用充填剤以外に、特にシリカを本発明に従うタイヤ組成物において使用する場合、カップリング剤、カップリング活性化剤、上記無機充填剤の被覆用の薬剤、或いは、知られている通り、ゴムマトリックス中での充填剤の分散性を改良し且つ組成物の粘度を低下させることによって、生状態における組成物の加工されるべき能力を改良することのできるより一般的な加工助剤も含み得る;これらの薬剤は、例えば、アルキルアルコキシシランのような加水分解性シラン;ポリオール;脂肪酸;ポリエーテル;第一級、第二級または第三級アミン;或いは、ヒドロキシル化または加水分解性ポリオルガノシロキサンである。
特に、カップリング剤としては、例えば、出願 WO03/002648号(またはUS 2005/016651号)およびWO03/002649号(またはUS 2005/016650号)に記載されているような、その特定の構造に応じて“対称形”または“非対称形”と称するシランポリスルフィドを使用する。
特に適するのは、以下の定義に限定されることなく、下記の一般式(III)に相応する“対称形”と称するシランポリスルフィドである:

(III) Z ‐ A ‐ Sx ‐ A ‐ Z

[式中、xは、2〜8 (好ましくは2〜5)の整数であり;
Aは、2価の炭化水素基(好ましくはC1〜C18アルキレン基またはC6〜C12アリーレン基、特にC1〜C10アルキレン、特にC1〜C4アルキレン、特にプロピレン)であり;
Zは、下記の式の1つに相応する:
Figure 2018502191
(式中、R1基は、置換されているかまたは置換されてない、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルキル、C5〜C18シクロアルキルまたはC6〜C18アリール基(好ましくはC1〜C6アルキル、シクロヘキシルまたはフェニル基、特にC1〜C4アルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を示し;
R2基は、置換されているかまたは置換されてない、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルコキシルまたはC5〜C18シクロアルコキシル基(好ましくは、C1〜C8アルコキシルおよびC5〜C8シクロアルコキシルから選ばれる基、さらにより好ましくはC1〜C4アルコキシルから選ばれる基、特にメトキシルおよびエトキシル)を示す)]。
上記式(II)に相応するアルコキシシランポリスルフィド類の混合物、特に、通常の商業的に入手可能な混合物の場合、“x”指数の平均値は、好ましくは2と5の間の、より好ましくはほぼ4の分数である。しかしながら、本発明は、例えば、アルコキシシランジスルフィド(x = 2)によっても有利に実施し得る。
さらに詳細には、シランポリスルフィドの例としては、例えば、ビス(3‐トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドのような、ビス((C1〜C4)アルコキシル(C1〜C4)アルキルシリル(C1〜C4)アルキル)ポリスルフィド(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド)が挙げられる。特に、これらの化合物のうちでは、式[(C2H5O)3Si(CH2)3S2]2を有するTESPTと略称されるビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、または式[(C2H5O)3Si(CH2)3S]2を有するTESPDと略称されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用する。また、好ましい例としては、特許出願WO 02/083782号(またはUS 2004/132880号)に記載されているような、ビス(モノ(C1〜C4)アルコキシルジ(C1〜C4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド)、特に、ビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドも挙げられる。
アルコキシシランポリスルフィド類以外のカップリング剤の例としては、特に、特許出願WO 02/30939号(またはUS 6 774 255号)およびWO 02/31041号(またはUS 2004/051210号)に記載されているような、二官能性POS (ポリオルガノシロキサン)類またはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式IIIにおいて、R2 = OH)、或いは、例えば、特許出願WO 2006/125532号、WO 2006/125533号およびWO 2006/125534号に記載されているような、アゾジカルボニル官能基を担持するシランまたはPOSが挙げられる。
本発明において使用するゴム組成物においては、カップリング剤の含有量は、好ましくは1phrと5phrの間、さらに好ましくは1phrと4phrの間、さらにより好ましくは1phrと3.5phrの間である。
I‐5 加硫系
本発明に従うタイヤ組成物は、加硫系を必要としない;このことは、上記組成物の配合と調製を簡素化することを可能にするので、利点の1つである。しかしながら、加硫系が上記組成物中に存在する場合、加硫系は、好ましくは、以下で説明する小量で存在する。
適切な加硫系は、一般に、イオウ(またはイオウ供与剤)および一次加硫促進剤をベースとする。さらに、このベース加硫系に、各種既知の二次加硫促進剤または加硫活性化剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸または等価の化合物、或いはグアニジン誘導体(特に、ジフェニルグアニジン)等を、後述するような第1の非生産段階および/または生産段階中に混入する。
分子状イオウ(または分子状イオウを許与する等価の薬剤)は、使用する場合、好ましくは0.5phr未満、好ましくは0.3phr未満の含有量で、さらに好ましくは0.1phr未満の含有量で使用する。極めて好ましくは、上記組成物は、分子状イオウを含まない。
また、本発明に従う組成物の加硫系は、1種以上のさらなる促進剤、例えば、チウラム、ジチオカルバミン酸亜鉛誘導体、グアニジンまたはチオホスフェートの群の化合物も含み得る。特に、イオウの存在下にジエンエラストマーの加硫ための促進剤として作用し得る任意の化合物、特に、チアゾールタイプの促進剤およびその誘導体並びにチウラムおよびジチオカルバミン酸亜鉛タイプの促進剤を使用する。これらの促進剤は、さらに好ましくは、2−メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(“MBTS”と略記する)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“CBS”と略記する)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“DCBS”と略記する)、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“TBBS”と略記する)、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンイミド(“TBSI”と略記する)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(“ZBEC”と略記する)およびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、上記スルフェンアミドタイプの一次促進剤を使用する。
促進剤を使用する場合、促進剤は、タイヤ用の加硫組成物技術の熟練者によって使用される含有量のような含有量で使用する。にもかかわらず、本発明に従うタイヤ組成物は、好ましくは、何らの加硫促進剤を含まない。
I‐6 他の可能性ある添加剤
また、本発明に従うタイヤ組成物は、必要に応じて、例えば、顔料;オゾン劣化防止ワックス、化学オゾン劣化防止剤または酸化防止剤のような保護剤;下記で示すもののような可塑剤;疲労防止剤;補強用樹脂;メチレン受容体(例えば、ノボラック フェノール樹脂)または供与体(例えば、HMTまたはH3M)ような、特に、トレッドの製造を意図するエラストマー組成物において一般的に使用する通常の添加剤の全部または一部も含む。
好ましい態様によれば、本発明のタイヤ組成物は、酸化防止剤を含まない。
好ましい態様によれば、本発明のタイヤ組成物は、可塑剤を含まない。代替的に、また、同様に好ましい実施態様によれば、本発明に従う組成物は、可塑剤をさらに含む。好ましくは、この可塑剤は、固形炭化水素樹脂(または可塑化用樹脂)、増量剤オイル(または可塑化用オイル)またはこれら2つの混合物である。
可塑剤を上記組成物に含ませる場合、可塑剤全体の含有量は、好ましくは5phr以上、さらに好ましくは5〜100phr、特に10〜80phr、例えば、15〜70phrである。
本発明の第1の好ましい実施態様によれば、可塑剤は、20℃で液体であり、“低Tg”と称し、即ち、定義すれば、−20℃よりの低い、好ましくは−40℃よりも低いTgを示す増量剤オイルである。
芳香族性であれまたは非芳香族性であれ、ジエンエラストマー対するその可塑化特性について知られている任意の増量剤オイルを使用し得る。周囲温度(20℃)において、これらのオイルは、およそ粘稠であり、特に周囲温度において本来固体である可塑化用炭化水素樹脂とは対照的に、液体(即ち、注釈すれば、最終的にその容器の形を取る能力を有する物質)である。
ナフテン系オイル(低または高粘度、特に、水素化されたまたはされていない)、パラフィン系オイル、MES (中度抽出溶媒和物)オイル、TDAE (処理留出物芳香族系抽出物)オイル、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、ホスフェート可塑剤、スルホネート可塑剤およびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる増量剤オイルは、特に適している。例えば、12個と30個の間の炭素原子を含む増量剤オイル、例えば、トリオクチルホスフェートを挙げることができる。特に、非水性および水不溶性エステル可塑剤の例としては、トリメリテート、ピロメリテート、フタレート、1,2‐シクロヘキサンジカルボキシレート、アジペート、アゼレート、セバケート、グリセリントリエステルおよびこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれる化合物を挙げることができる。特に、上記のトリエステルのうちでは、好ましくは、不飽和C18脂肪酸、即ち、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸およびこれらの酸の混合物からなる群から選ばれる不飽和脂肪酸から主として(50質量%よりも多く、より好ましくは80質量%よりも多くにおいて)なるグリセリントリエステルを挙げることができる。さらに好ましくは、合成由来または天然由来(この場合は、例えば、ヒマワリまたはナタネ植物油)のいずれであれ、使用する脂肪酸は、50質量%よりも多くの、さらにより好ましくは80質量%よりも多くのオレイン酸からなる。高含有量のオレイン酸を含むそのようなトリエステル(トリオレエート)は、周知である;そのようなトリエステルは、例えば、出願WO 02/088238号において、タイヤトレッドにおける可塑剤として説明されている。
本発明のもう1つの好ましい実施態様によれば、この可塑剤は、熱可塑性炭化水素樹脂であって、そのTgは、0℃よりも高く、好ましくは20℃よりも高い。この樹脂は、オイルのような液体可塑化用化合物とは対照的に周囲温度(23℃)において固体である。
好ましくは、上記熱可塑性可塑化用炭化水素樹脂は、少なくとも下記の特徴のいずれか1つを有する:
・20℃よりも高い、さらに好ましくは30℃よりも高いTg;
・400g/モルと2000g/モルの間、より好ましくは500g/モルと1500g/モルの間の数平均分子量(Mn);
・3よりも低い、より好ましくは2よりも低い多分散性指数(PI) (注釈:PI = Mw/Mn;Mwは質量平均分子量である)。
さらに好ましくは、この熱可塑性可塑化用炭化水素樹脂は、上記の好ましい特徴の全てを示す。
上記炭化水素樹脂のマクロ構造(Mw、MnおよびPIは、立体排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定する;溶媒 テトラヒドロフラン;温度 35℃;濃度 1g/l;流量 1ml/分;注入前に0.45μmの有孔度を有するフィルターによって濾過した溶液;ポリスチレン標準によるムーア較正;直列の3本“Waters”カラムセット(Styragel HR4E、HR1およびHR0.5);示差屈折計(Waters 2410)およびその関連操作用ソフトウェア(Waters Empower)による検出。
上記熱可塑性炭化水素樹脂は、脂肪族または芳香族で或いは脂肪族/芳香族タイプである、即ち、脂肪族および/または芳香族モノマーをベースとし得る。これらの炭化水素樹脂は、天然または合成系であって、石油をベースとし得(その場合これらの炭化水素樹脂は、石油樹脂の名称でも知られている)或いは石油をベースとし得ない。
ビニル芳香族モノマーとして適するのは、例えば、スチレン;α‐メチルスチレン;オルソ−、メタ−またはパラ−メチルスチレン;ビニルトルエン;パラ‐(tert‐ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ヒドロキシスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼン;ビニルナフタレン;或いは、C9留分(または、より一般的にはC8〜C10留分)に由来する任意のビニル芳香族モノマーである。好ましくは、上記ビニル芳香族化合物は、スチレンまたはC9留分(または、より一般的にはC8〜C10留分)に由来するビニル芳香族モノマーである。好ましくは、ビニル芳香族化モノマーは、該当するコポリマー中のモル画分として表して小量モノマーである。
特に好ましい実施態様によれば、上記可塑化用炭化水素樹脂は、シクロペンタジエン(CPDと略記する)またはジシクロペンタジエン(DCPDと略記する)のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂、テルペン/フェノールのホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C5留分のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、C9留分のホモポリマーまたはコポリマー樹脂、α‐メチルスチレンのホモポリマーまたはコポリマー樹脂およびこれらの樹脂の混合物からなる群から選ばれ、単独でまたは液体可塑剤、例えば、MESオイルまたはTDAEオイルと組合せて使用し得る。用語“テルペン”は、この場合、知られている通り、α−ピネンモノマー、β−ピネンモノマーおよびリモネンモノマーの集団である;好ましくは、リモネンモノマーを使用する;この化合物は、知られている通り、3種の可能性ある異性体の形で存在する:L‐リモネン(左旋性鏡像体)、D‐リモネン(右旋性鏡像体)、或いはジペンテン、即ち、右旋性鏡像体と左旋性鏡像体のラセミ体混合物。特に、上記の可塑化用炭化水素樹脂のうちでは、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテンまたはポリリモネンのホモまたはコポリマー樹脂が挙げられる。
上記の好ましい樹脂は、当業者にとって周知であって、以下に関しては商業的に入手可能である:
・ポリリモネン樹脂:DRT社から品名Dercolyte L120 (Mn = 625g/モル;Mw = 1010 g/mol;PI = 1.6;Tg =7 2°C)として、またはArizona社から品名Sylvagum TR7125C (Mn = 630 g/mol; Mw = 950 g/mol; PI = 1.5; Tg = 70°C)として;
・C5画分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、特に、C5画分/スチレンまたはC5画分/C9画分コポリマー樹脂:Neville Chemical Company社から品名Super Nevtac 78、Super Nevtac 85およびSuper Nevtac 99として;Goodyear Chemicals社から品名Wingtack Extraとして;Kolon社から品名Hikorez T1095およびHikorez T1100として;または、Exxon 社から品名Escorez 2101およびEscorez 1273として;
・リモネン/スチレンコポリマー樹脂: DRT社から品名Dercolyte TS 105として、またはDRT社またはArizona Chemical Company社から品名ZT115LT およびZT5100として。
また、他の好ましい樹脂の例として、フェノール変性α‐メチルスチレン樹脂も挙げることができる。これらのフェノール変性樹脂を特性決定するには、“ヒドロキシル価”と称する数値(規格ISO 4326に従って測定し、mg KOH/gで表す)を既知の方法で使用することを思い起すべきである。α‐メチルスチレン樹脂、特に、フェノール変性樹脂は、当業者にとって周知であって、例えば、Arizona Chemical社から、品名Sylvares SA 100 (Mn = 660 g/モル;PI = 1.5;Tg = 53°C)、Sylvares SA 120 (Mn = 1030g/モル;PI = 1.9;Tg = 64°C)、Sylvares 540 (Mn = 620g/モル;PI = 1.3;Tg = 36°C;ヒドロキシル価 = 56 mg KOH/g);およびSilvares 600 (Mn = 850g/モル;PI = 1.4;Tg = 50°C;ヒドロキシル価 = 31 mg KOH/g)として販売されている。
本発明が、上記で説明したゴム組成物を含むトレッドを備え、“生”または未架橋状態(即ち、硬化前)および“硬化”または架橋或いは加硫状態(即ち、架橋または加硫後)双方のタイヤに関することは明白である。
II‐ ゴム組成物の製造
上記組成物は、適切なミキサー内で、当業者にとって周知の2つの連続する製造段階:110℃と190℃の間、好ましくは130℃と180℃の間の最高温度までの高温で熱機械的に加工または混練する第1段階(“非生産”段階とも称する)、その後の典型的には110℃よりも低い、例えば、60℃と100℃の間の低めの温度で機械加工する第2段階(“生産”段階と称する)を使用して製造し、この仕上げ段階において架橋または加硫系、特に、本発明に従う組成物のペルオキシドを混入する;そのような各段階は、例えば、出願EP‐A‐0 501 227号、EP‐A‐0 735 088号、EP‐A‐0 810 258号、WO00/05300号またはWO00/05301号に記載されている。
第1(非生産)段階は、好ましくは、数回の熱機械的段階で実施する。第1段階においては、上記エラストマーおよび補強用充填剤(および必要に応じてのカップリング剤および/または他の成分)を、通常の密閉ミキサーのような適切なミキサー内に、20℃と100℃の間、好ましくは25℃と100℃の間の温度で導入する。数分間、好ましくは0.5〜2分間で且つ90℃〜100℃への温度上昇の後、他の成分(即ち、上記開始時に全成分を添加しなかった場合の残りの成分)を、全部を一度にまたは小分けして、架橋系、特に上記ペルオキシドを除いて、20秒~数分間の範囲の混合によって添加する。混練の総時間は、この非生産段階においては、好ましくは、180℃以下、好ましくは170℃以下の温度において2分間と10分間の間である。
そのようにして得られた混合物を冷却した後、架橋系、特に、ペルオキシドを、この場合は、一般にオープンミルのような開放ミキサー内に、低温(典型的には100℃よりも低い)で混入する;混ぜ合せた混合物を、その後、数分間、例えば、5分と15分の間の時間混合する(生産段階)。
そのようにして得られた最終組成物を、引続き、例えば、特に試験室特性決定用のシートまたはプラグの形にカレンダー加工するか、或いは、押出加工して、例えば、側壁、カーカスプライ、クラウンプライ(またはタイヤベルト)、トレッド、ビードワイヤー充填物、トレッド下地層または他のエラストマー層のような製品、特に、トレッドを得るための半製品の製造において使用するゴム形状要素を成形する。これらの製品は、その後、当業者にとって既知の技法に従い、タイヤの製造において使用し得る。
架橋(または、硬化)は、既知の方法で、一般に130℃と200℃の間の温度において、加圧下に、特に硬化温度、使用する架橋系、該当する組成物の架橋速度或いはタイヤのサイズの関数としての、例えば、5分と90分の間で変動し得る十分な時間で実施する。
以下の実施例は、本発明を例証するが、本発明を限定するものではない。
本特許出願において説明するような組成物は、タイヤ内のどの領域においても、好ましくはそのトレッドにおいてまたはこのタイヤの内部層において使用し得る。このことは、タイヤにおいては3種の領域を定義することが可能であることによる:
・周囲空気と接触している半径方向外側領域;この領域は、本質的に、トレッドおよびタイヤの外部側壁からなる。
・膨張ガスと接触している半径方向内側領域;この領域は、一般に、膨張ガスに対して気密性の層からなり、内部ライナーとしても知られている。
・タイヤの内部領域、即ち、上記外側領域と内側領域との間の領域;この領域は、この場合タイヤ内部層と称する各層またはプライを含む。これらの層またはプライは、例えば、カーカスプライ、トレッド下地層、タイヤベルトプライ、または周囲空気またはタイヤの膨張ガスと接触していない任意の他の層である。
III‐ 本発明の典型的な実施態様
III‐1 実施例の準備
以下の実施例においては、ゴム組成物を、上記で説明したようにして製造した。
III‐2 実施例での特性決定
実施例においては、ゴム組成物を、硬化の前および/または後において、以下に示すようにして特性決定する。
動的特性(硬化後):引張試験
これらの引張試験は、弾性応力および破断点諸特性の測定を可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、1988年9月のフランス規格 NF T 46−002に従って実施する。また、引張記録のプロセッシングも、伸びの関数としてのモジュラス曲線をプロットすることを可能にする;使用するモジュラスは、この場合、1回目の伸びにおいて測定し、試験標本の初期断面まで減じることによって算出した公称(または見掛け)割線モジュラスである。公称割線モジュラス(または見掛け応力、MPaでの)は、50%、100%および300%での1回目の伸びにおいて測定し、それぞれ、M50、M100およびM300で示す。
また、破壊応力(MPaでの)および破断点伸び(%でのEB)も、規格 NF‐T 46−002に従い、23℃±2℃において測定する。結果は、“基本点100”において、即ち、100の値を与えた対照と対比して表す。
これらの引張り試験は、全て、フランス規格 NF T 40−101 (1979年12月)に従い、温度(23℃±2℃)および標準の湿度測定条件(50±5%の相対湿度)の標準条件下に実施する。
40℃での動的特性G*(10%)およびtanδmaxを、規格ASTM D 5992‐96に従って、粘度アナライザー(Metravib VA4000)において測定する。単純な交互正弦波剪断応力に、10Hzの周波数において、規格ASTM‐D‐1349‐99に従う規定温度条件下に、例えば、40℃において或いは必要に応じて異なる温度において供した加硫組成物のサンプル(4mmの厚さおよび400mm2の断面積を有する円筒状試験標本)の応答を、記録する。歪み振幅掃引を、0.1%から50%まで(前向きサイクル)、次いで、50%から0.1%まで(戻りサイクル)において実施する。使用する結果は、複素動的剪断モジュラスG*および損失係数tan(δ)である。tan(δ)maxで表す観察されたtan(δ)の最高値および複素動的剪断モジュラスG*(10%)は、40℃において、戻りサイクルにおいて示される。
当業者にとっては周知の通り、40℃でのtan(δ)maxの値はその材料のヒステリシス、ひいては転がり抵抗性を代表するものであることを思い起こすべきである:tan(δ)maxが40℃において低いほど、転がり抵抗性は低下する。
III‐3 実施例
III‐3‐1 実施例I
この実施例の目的は、充填剤としてカーボンブラックを含む対照組成物と本発明に従う組成物のゴム特性を比較することである。試験した各組成物を下記の表1に示す。
表1
Figure 2018502191
(1) 天然ゴム;
(2) カーボンブラック、Cabot社からのASTM級N326;
(3) トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)、Sartomer社からのSR351;
(4) ジクミルペルオキシド、Hercules社からのDicup:
(5) Uniqema社からのStearin、Pristerene 4931;
(6) 酸化亜鉛、工業級、Umicore社;
(7) N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン (Flexsys社からのSantoflex 6-PPD);
(8) N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、Flexsys社からのSantocure DCBS。
種々の組成物において測定した各特性を下記の表2に示す。
表2
Figure 2018502191
対照組成物との比較において、組成物I1は、対照組成物C1およびC5と同じ補強レベル(M300で示す)であるが、大きく低下したヒステリシスを示していることが注目される。組成物I3は、高レベルの補強(M300)を達成すると共に低ヒステリシスおよび良好な凝集力(破断点伸びによって示す)を保持することを可能にしている。
III‐3‐2 実施例II
この実施例の目的は、充填剤としてカーボンブラックを含む対照組成物と本発明に従う組成物のゴム特性を比較することである。試験した各組成物を下記の表3に示す。
表3
Figure 2018502191
(1) 天然ゴム;
(2) シリカ 160 MP、Rhodia社からのZeosil 1165MP;
(3) トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)、Sartomer社からのSR351;
(4) ジクミルペルオキシド、Hercules社からのDicup:
(5) Uniqema社からのStearin、Pristerene 4931;
(6) 酸化亜鉛、工業級、Umicore社;
(7) Evonik社からのTESPTカップリング剤、Si69。
種々の組成物において測定した各特性を下記の表4に示す。
表4
Figure 2018502191
対照組成物との比較において、組成物I3およびI4は、低ヒステリシスを有して強い補強(M300)を達成すると共に良好な凝集力(破断点伸び)を保持していることが注目される。

Claims (31)

  1. 少なくとも1種のジエンエラストマー、補強用充填剤、下記の式(Ia)または(Ib)の多官能性アクリレート誘導体をベースとするゴム組成物をベースとするタイヤであって:
    Figure 2018502191
    (式中、R1、R2およびR3は、個々に、水素原子、或いは線状、枝分れまたは環状のアルキル、アラルキル基、アルキルアリール基またはアリール基からなる群から選ばれ、必要に応じてR2およびR3は1個以上のヘテロ原子によって遮断されているC1〜C7炭化水素基を示し;R2およびR3は、一緒になって非芳香環を形成し得;nは、値1、2または3を有する正数を示し;式(Ia)の多官能性アクリレート誘導体の場合、R4は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基から選ばれた基を示す);
    前記組成物はさらにペルオキシドを含み、多官能性アクリレート誘導体とペルオキシドの各含有量は、多官能性アクリレート誘導体含有量対ペルオキシド含有量の比が6以上である量である、上記タイヤ。
  2. R1、R2およびR3が、個々に、水素原子またはメチル基を示す、請求項1記載のタイヤ。
  3. R2およびR3が、各々、水素原子を示す、請求項1および2のいずれか1項記載のタイヤ。
  4. R1が、メチル基である、請求項1〜3のいずれか1項記載のタイヤ。
  5. nが、整数1を示す、請求項1〜4のいずれか1項記載のタイヤ。
  6. 前記多官能性アクリレート誘導体が、式(Ia)の化合物である、請求項1〜5のいずれか1項記載のタイヤ。
  7. R4が、エチル基である、請求項6記載のタイヤ。
  8. 前記多官能性アクリレート誘導体が、式(Ib)の化合物である、請求項1〜5のいずれか1項記載のタイヤ。
  9. 前記組成物中の多官能性アクリレート誘導体の量が、10〜70phr (エラストマー100質量部当りの質量部)、好ましくは10〜60phrの範囲内である、請求項1〜8のいずれか1項記載のタイヤ。
  10. 前記組成物中のペルオキシドが、有機ペルオキシドである、請求項1〜9のいずれか1項記載のタイヤ。
  11. 前記組成物中のペルオキシドの量が、3phr以下である、請求項1〜10のいずれか1項記載のタイヤ。
  12. 前記組成物中のペルオキシドの量が、0.1〜3phrの範囲内である、請求項1〜11のいずれか1項記載のタイヤ。
  13. 前記組成物中のペルオキシドの量が、0.2〜2phr、好ましくは0.25〜1phrの範囲内である、請求項1〜12のいずれか1項記載のタイヤ。
  14. 多官能性アクリレート誘導体の前記含有量対ペルオキシドの前記含有量の比が、7以上、好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上である、請求項1〜13のいずれか1項記載のタイヤ。
  15. 多官能性アクリレート誘導体の前記含有量対ペルオキシドの前記含有量の比が、10と110の間、好ましくは10と70の間、さらに好ましくは10と40の間の比である、請求項1〜14のいずれか1項記載のタイヤ。
  16. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜15のいずれか1項記載のタイヤ。
  17. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエンとスチレンのコポリマー、ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマー、イソプレンとスチレンのコポリマー、およびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項16記載のタイヤ。
  18. 前記組成物が、50phr未満の補強用充填剤を含む、請求項1〜17のいずれか1項記載のタイヤ。
  19. 補強用充填剤の前記含有量が、5〜45phrの範囲内である、請求項18記載のタイヤ。
  20. 補強用充填剤の前記含有量が、10〜40phr、好ましくは15〜35phrの範囲内である、請求項19記載のタイヤ。
  21. 前記補強用充填剤が、カーボンブラック、シリカまたはこれらの混合物である、請求項1〜20のいずれか1項記載のタイヤ。
  22. 前記補強用充填剤が、主として、カーボンブラックからなる、請求項21記載のタイヤ。
  23. 前記補強用充填剤が、主として、シリカからなる、請求項21記載のタイヤ。
  24. 充填剤の前記含有量対多官能性アクリレート誘導体の前記含有量の比が、3.5以下、好ましくは3以下である、請求項1〜23のいずれか1項記載のタイヤ。
  25. 充填剤の前記含有量対多官能性アクリレート誘導体の前記含有量の比が、0.3〜3、好ましくは1〜3の範囲内である、請求項24記載のタイヤ。
  26. 前記組成物が、加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有しないか、或いは0.5phr未満の前記分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有する、請求項1〜25のいずれか1項記載のタイヤ。
  27. 前記組成物が、加硫剤としての分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有しないか、或いは0.3phr未満、好ましくは0.1未満の前記分子状イオウまたはイオウ供与剤を含有する、請求項1〜26のいずれか1項記載のタイヤ。
  28. 前記組成物が、加硫促進剤を含有しない、請求項1〜27のいずれか1項記載のタイヤ。
  29. 前記組成物が、酸化防止剤を含有しない、請求項1〜28のいずれか1項記載のタイヤ。
  30. 前記組成物が、さらに、好ましくは可塑化用樹脂、増量剤オイルおよびこれらの混合物から選ばれる可塑剤を含む、請求項1〜29のいずれか1項記載のタイヤ。
  31. 請求項1〜30に記載している組成物が、前記タイヤのトレッドまたは内部層の組成物である、請求項1〜30のいずれか1項記載のタイヤ。
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