JP2018500098A - 抗菌および抗ウイルスに効果的な空気処理デバイス - Google Patents

抗菌および抗ウイルスに効果的な空気処理デバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上を不活性化するように構成された空気処理デバイス(100)を提供し、前記デバイス(100)は、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含む不活性化物質(121)を含み、前記空気処理デバイス(100)は、ガスフロー発生デバイス(130)をさらに含み、ここで、前記空気処理デバイス(100)は、前記不活性化物質(121)を放出エリア(1112)から最大250mg/hの放出速度(S)で空間中に提供するように構成される。

Description

本発明の分野
本発明は、空気処理デバイスに、およびかかる空気処理デバイスを含む(空気)処理システムに関する。本発明はさらに、かかる空気処理デバイスおよびかかるデバイス中で使用され得るカートリッジに、ならびにカートリッジ自体に関する。本発明はなおさらに、空間の空気中において細菌および/またはウイルスを不活性化するための不活性化物質の使用に関する。
本発明の背景
臭気剤としてのテルペンの使用が、当該技術分野において知られている。例えば、英国特許第425309号明細書には、例えば劇場などの閉鎖された空間中の空気を、その中で、メントールと、および例えばピネンおよびフェランドレンなどの1種または2種以上の他のテルペンとのカンフェンの混合物を、アルコールとまたはアルコールなしで気化させることにより浄化することが記載されている。特定される混合物は、(1)メントールおよびカンファーのオイル、および(2)メントール、カンファーのオイルおよびアルコールである。蒸気は、暖かい空気の未分配の(undistributed)上向きフローが存在する点で空気中に導入される。浄化剤に、香料を添加してもよい。
本発明の要約
空気中のウイルスおよび/または細菌の存在は、一般に所望されず、特に、病院、高齢者施設などのホスピタリティーエリアなどでは特に所望されない。さらに、所望されない化学物質または粒子の存在もまた、望ましくないものであり得る。しかしながら、従来技術の空気処理デバイスは、多すぎる所望されない化合物および/または粒子(微粒子)を発生させると考えられる。よって、かかる従来技術の空気処理デバイスは、特に、かかる空気処理デバイスが、化合物が増殖される(proliferated)濃度が健康を害するものである、化合物の増殖に基づくものである場合には、事実健康を害するものであり得る。
よって、本発明の側面は、代替的空気処理デバイスを提供することであり、これは、特にさらに少なくとも部分的に、上記の欠点の1つまたは2つ以上を回避する。本発明の側面はまた、代替的空気処理システムを提供することであり、これは、特にさらに少なくとも部分的に、上記の欠点の1つまたは2つ以上を回避する。さらに、本発明の側面は、かかる空気処理デバイスまたは空気処理システムのための代替的不活性化物質を提供し、これは、特にさらに少なくとも部分的に、上記の欠点の1つまたは2つ以上を回避する。さらに、本発明のさらなる側面は、特にさらに少なくとも部分的に上記の欠点の1つまたは2つ以上を回避する、代替的空気処理法を提供する。
第1の側面において、本発明は、((閉鎖された)空間中の)空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上を不活性化するように構成された空気処理デバイス(本願においてはまた、「デバイス」として示す)を提供し、前記デバイスは、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含む不活性化物質を含み、前記空気処理デバイスはさらに、ガスフロー発生デバイス(「ガスフローデバイス」)を含み、ここで、空気処理デバイスは、該不活性化物質を空間中に、放出エリアから最大250mg/hの放出速度(S)で提供するように構成される。
不活性化物質の特定の選択により、所望されない化合物が生成されることを回避し得ると考えられる。さらに、微粒子形成が従来技術の溶液中のものより低くなり得るか、またはごくわずかとなり得ると考えられる。さらに、不活性化物質の特定の選択により、細菌およびウイルスが不活化され得る一方で、従来技術の溶液においては、この機能は欠如していたと考えられる。特に、例えば細菌およびウイルスなどの種を含むバイオエアロゾルを、本発明のデバイスおよび方法により処理することができる。予備試験でのみ既に排除が成功した種は、例えばS.エピデミディス(epidermidis)およびバクテリオファージ(bacteriophage)MS−2(本願においてはさらに、「MS−2」または「MS2」としても示される)などであった。スタフィロコッカスエピデミディス(Staphylococcus epidermidis)は、グラム陽性細菌であり、免疫不全患者にとっては特にリスクである。バクテリオファージのMS2は、二十面体の、ポジティブセンス1本鎖RNAウイルスであり、ヒトへのリスクでもあり得る。本発明により、屋内で頻繁に見出される他の浮遊細菌および/またはウイルスを、同様に効果的に不活性化し得る。よって、このようにして、デバイスは空間中の空気を処理することができ、空間中でより健康的な雰囲気を提供する。不活性化物質の濃縮物をかかる空間の空気中で導入して、所望されない量または所望されない変換生成物(conversion product)または微粒子を(実質的に)導入せずに、(かかる空間中で)ウイルスおよび/または細菌などの生物種の不活性化をもたらし、それにより、該空間中の該空気の質を改善する。
空気処理デバイスは、とりわけ、本願においてガスフロー発生器またはガスフロー発生器デバイスとしても示される、ガスフロー発生デバイスを含む。このガスフロー発生デバイスは、空気処理デバイスが配置されるか、または空気処理デバイスが該不活性化物質を提供する空間中へ空気のフローを提供する。当業者には理解されるであろうとおり、デバイスは、かかる空間中に配置されてもよいが、他の場所で配置されてもよいが、該空間と流体接触(fluid contact)して構成され得る。
不活性化物質を、例えばチャンバ内(以下参照)などのデバイス内に配置してもよいが、任意にまた、デバイスの外部部分に部分的に配置してもよい。デバイスがガスフロー、すなわち空間の空気中でフローを発生させるという事実により、このフローはまた、いくらかの不活性化物質を飛沫同伴する(entrain)であろう。よって不活性化物質は特に、ガスフロー発生器により発生したフローに、および/または空気処理デバイスの外部の空気に(直接)アクセス可能に配置される。
上記のとおり、不活性化物質は、(不活性化物質の合計量に対して)少なくとも80wt%、より特には少なくとも90wt%、さらになおより特には少なくとも95wt%、さらになおより特には少なくとも98wt%の、例えば少なくとも99wt%、さらになおより特には少なくとも99.5wt%などの、脂肪族二重結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を有するように特に選択される。ここでは、それぞれ最大20wt%、最大10wt%、および最大5wt%の残部には、二重結合を有するテルペンおよびテルペノイド、および任意に他の物質が含まれてもよい。例えば不純物などの他の物質の量は特に、(不活性化物質の合計量に対して)5wt%未満、例えば2wt%未満など、1wt%未満など、または0.5wt%以下すらなどであり、ごくわずかですらでもよい。不純物の存在は、当該技術分野において知られるとおり、例えば抽出出発材料および精製の程度などに依存し得る。用語「テルペン」および「テルペノイド」は、当業者に既知である。テルペンは、有機化合物の大規模で多様なクラスであり、とりわけ、種々の植物、特に針葉樹および薬草により生成される。テルペンおよびテルペノイドの違いは、テルペンが炭化水素である一方で、テルペノイドが追加の官能基を含むこととして定義され得る。本願において、簡便性の目的のために、特に示さない限り、用語「テルペン」を使用して、テルペンおよびテルペノイドの両方を示す。よって不活性化物質は、高純度の非反応性テルペン/テルペノイドを含んでもよい。
テルペンは、特にイソプレン(C5H8)のポリマーまたは誘導体とみなされてもよい。テルペンには、多くの精油中でそれらが産出されるので、本願において特に試験されるモノテルペンが含まれてもよい。モノテルペンは、環状、非環状(直鎖状)、規則的または不規則的であり得る。それらの誘導体には、ケトン、アルデヒド、ラクトン、アルコール、エステル、フェノール、(他の)芳香族性二重結合含有誘導体、および酸化物が含まれる。テルペンには、例えばフェニル基などの芳香族性二重結合が含まれ得ることに留意しなければならない。
実質的に飽和した脂肪族系の選択により、驚くべきことに、例えばホルムアルデヒドなどの所望されない変換生成物の量が、商業的に入手可能なテルペン混合物を適用した場合より実質的に低いと考えられる。例えば、「精油」を適用する場合には、ホルムアルデヒドレベルは、許容できない高さになると考えられ、および/または超微粒子レベルは、許容できない高さになる。しかしながら、本願で定義される不活性化物質を使用する場合には、これらの種について政府系機関により十分に低レベルであると定義される、許容可能なレベルまたはなお極めて低レベルが達成され得る。
上記のとおり、不活性化物質は、特に、既に空気処理デバイス内で既におよび/または空間中で発生したガスフロー中のいずれかにおいて、特にガスフローにより飛沫同伴されてもよい。よって、特に不活性化物質は、比較的低い蒸気圧を有してもよい。特定の態様において、不活性化物質は、150〜300℃の範囲から選択される沸点を有するか、または150〜300℃の該範囲と少なくとも部分的に重複する沸点範囲を有する。純テルペンが使用される場合には、不活性化物質は、沸点を有してもよい一方で、2種または3種以上のテルペンの混合物、または1種または2種以上のテルペンと別の物質との混合物が使用される場合には、沸点範囲は理解される(perceived)。かかる例において、沸点範囲は、少なくとも部分的に、または特に全体的に、150〜300℃の示された範囲と重複する。上記のとおり、不活性化物質は特定の態様において、少なくとも95wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上について含む。これらのタイプのテルペンを選択することにより、所望の沸点(範囲)をまた得てもよい(使用され得るテルペンのリストについては、以下もさらに参照)。
特に所望されるテルペンを、メントール、イソメントール、ネオメントール、ネオイソメントール、メントン、イソメントン、ユーカリプトール(1,8−シネオール)、1,4−シネオール、m−シメン、p−シメン、カルバクロール、チモール、p−シメン−8−オール、クミンアルデヒド、クミニルアルコール、イリドイド、およびセコイリドイドからなる群から選択してもよい。特に、不活性化物質は、(不活性化物質の合計量に対して)少なくとも80の、より特には少なくとも90wt%の、さらになおより特には少なくとも95wt%の、さらになおより特には少なくとも98wt%の、例えば少なくとも99wt%などの、さらになおより特には少なくとも99.5wt%の、メントール、イソメントール、ネオメントール、ネオイソメントール、メントン、イソメントン、ユーカリプトール(1,8−シネオール)、1,4−シネオール、m−シメン、p−シメン、カルバクロール、チモール、p−シメン−8−オール、クミンアルデヒド、クミニルアルコール、イリドイド、およびセコイリドイドの1種または2種以上を含む。特に、不活性化物質は、ユーカリプトール(1,8−シネオール)およびチモールの1種または2種以上を含む。よって、かかる態様において、不活性化物質は、ユーカリプトールおよびチモールの1種または2種以上を、例えば少なくとも95wt%のこれらのテルペンの混合物などを少なくとも含む。残部は、脂肪族二重結合を有するテルペンを本質的に含んでもよい。
特に、不活性化物質は、モノテルペンを含む。代替的にまたは追加で、不活性化物質は、例えばボルネオール、イソボルネオール、ボルニルアセテート、カンファー、フェンコン、アルファフェンコール、およびベータフェンコールの1種または2種以上などの、二環式モノテルペンを含んでもよい。代替的にまたは追加で、不活性化物質はまた、上記の利点の1つまたは2つ以上を提供し得る、および以下に示す条件をもたらし得る、別のテルペン(またはテルペノイド)を含んでもよい。本願で言及されたもの以外のさらなるテルペンを、例えば参照により本願に組み込まれる、Eberhard BreitmaierによるTerpenes、Wiley−VCH Verlag GmbH & Co. KGaA,2006,第1−118頁などから誘導することができる。
不活性化物質を、例えば(開放)容器などに提供してもよい。代替的にまたは追加で、不活性化物質で含浸した物質を適用してもよい。なお代替的にまたは追加で、不活性化物質が溶解された液体を、例えばエーテル、エタノール、(イソ)プロパノール、およびクロロホルム、特に、エタノールおよびイソプロパノールの1種または2種以上などにおいて適用してもよい。例えば、少なくとも95wt%のユーカリプトールおよびチモールについて含む不活性化物質をエタノールと混合して、液体を提供してもよい。よって、例えばカートリッジ、吸収物質、液体などのキャリア材料は、不活性化物質としてみなされない。例えば、これにより、30wt%の不活性化物質および70wt%の例えばエタノールおよび/またはイソプロパノールなどのキャリアまたは液体の混合物が提供され得る。これにより、不活性化物質および例えば液体などの両方の気化がもたらされ得る。空気中へ入った不活性化物質が、脂肪族二重結合を有しない少なくとも80wt%のテルペンおよび脂肪族二重結合を有する最大20wt%のテルペンの組成を有するように、特に選択される。これは、本願で示される組成を有する不活性化物質を提供する場合に得られ得、すなわち、不活性化物質の合計量に対して、少なくとも80wt%、特に少なくとも90wt%、さらになおより特には少なくとも95wt%、例えば少なくとも98wt%など、例えばなおより特には少なくとも99wt%など、例えば特には少なくとも99.5wt%などが脂肪族二重結合を有しないテルペンを含む。
上記のとおり、不活性化物質が空間中で導入される。これは、デバイスの雰囲気であってもよく、またはデバイスと流体接続された離れた空間であってもよい。用語 空間は、例えばレストラン、ホテル、クリニック、または病院などの、例えばホスピタリティーエリア(の一部)などを指してもよい。用語「空間」はまた、オフィス、百貨店、倉庫、映画館、教会、劇場、図書館(の一部)などを指してもよい。しかしながら、用語「空間」はまた、例えばトラックのキャビン、飛行機のキャビン、船舶の(船)のキャビン、車のキャビン、クレーンのキャビン、トラクタなどの工業用車両のキャビンなどの、車両中の作業空間(の一部)を指してもよい。用語「空間」はまた、例えばオフィス、(製造)工場、発電所(原子力発電所、ガス発電所、石炭発電所など)などの、作業空間(の一部)を指してもよい。例えば、用語「空間」はまた、制御室、警備室などを指してもよい。よって、用語「空間」は特に、「閉鎖された」空間(かかる空間は、当業者には明白であろうように、当然ドアおよび窓および別の開口部の1つまたは2つ以上含み得るが)を指してもよい。
不活性化物質を、放出エリアから最大250mg/hの指示放出速度でこの空間中で導入する。デバイスには、例えば1つまたは2つ以上の開口部などの、1つまたは2つ以上の放出エリアがそれぞれ含まれてもよい(以下も参照)。しかしながら、不活性化物質は、空気処理デバイスにより必ずしも全体が囲まれていない(さらに以下参照)が、空気処理デバイスの外部部分とも連結していてもよい。空気処理デバイスは空間中で空気フローを発生させるように構成されているので、かかる空気フローは、さらに不活性化物質の飛沫同伴および/または分布を促進するであろう。不活性化物質の選択により、気化のみを使用して示された放出を提供し得ることに留意しなければならない。特に、気化は、空気処理デバイスにより(特にガスフロー発生デバイスにより)発生したガスフローにより刺激されるか、または制御される。
代替的にまたは追加で、不活性化物質は、特に(例えばスプレー出口、ネブライザー出口、アトマイザー出口などの放出エリアから)最大250mg/hの放出速度で、上記のとおり、スプレーされるか、ネブライズされるか、アトマイズされるかなどの1つまたは2つ以上であり得る。ガスフロー発生デバイスを特に(さらに)使用して、空間中で放出された不活性化物質の分布を促進してもよい。
任意に、空気処理デバイスに含まれるヒータで不活性化物質を加熱してもよい。これは、不活性化物質の気化を促進し得る。温度は特には、上記の温度範囲から選択され、特に、1種または2種以上のテルペンの可能な分解温度より低い。さらに、かかるヒータを(追加で)使用して、不活性化物質の(少なくとも部分的な)気化を制御することができる。
不活性化物質が枯渇した場合に新たな不活性化物質が再導入されるように不活性化物質を提供することが、便利であり得る。よって、特にデバイスは、不活性化物質を受容するように構成された不活性化物質ユニットを含んでもよく、ここで、不活性化物質ユニットは、最充填可能なユニットとして構成され、ここで、不活性化物質は、不活性化物質カートリッジに含まれる。例えば、最充填可能なユニットを、不活性化物質で最充填してもよい。代替的に、不活性化物質を含むカートリッジは、不活性化物質ユニットに含まれてもよく、不活性化物質が枯渇した場合には、新たなカートリッジと置き換えられてもよい。不活性化物質ユニットは、不活性化物質が提供される方法に応じて配置されてもよく、例えば液体(混合物)、かかる液体(混合物)を含むカートリッジ、粉末、カートリッジ、または不活性化物質で含浸された材料を含む他の要素などである。
特定の態様において、空気処理デバイスは、入口開口部および出口開口部を有するデバイスチャンバを含み、動作中の空気処理デバイスは、デバイスチャンバにより少なくとも部分的に囲まれた不活性化物質を含むように構成され、ここで、ガスフロー発生デバイスは、空間から入口開口部を介して空気をデバイスチャンバ中に導入し、不活性化物質の少なくとも一部を空気により出口開口部を介して空間中に移動させるように構成され、ここで、空気処理デバイスは、該出口開口部から最大250mg/hの放出速度(S)で空間中に該不活性化物質を提供するように構成される。ガスフローが、この中を通ってまたはこれに沿って伝播するチャンバ中で不活性化物質を含むことにより、不活性化物質の放出(速度)を、なおより良好に制御し得る。ガスフロー発生デバイスは、チャンバ中に含まれてもよく、または(チャンバと流体接触しているが)チャンバの外部に配置されてもよい。
特定の態様において、入口開口部および出口開口部は、同一の開口部を指す。例えば、大きな開口部を入口セクションおよび出口セクションに適用してもよい。代替的または追加で、空気処理デバイスをバッチプロセスにおいて使用してもよく、ここで、開口部を通して、最初の空気が導入され、続いて不活性化物質が豊富な空気をデバイスから放出する。
上記の最大放出速度250mg/hは、特に例えば開口部などの、空気処理デバイスの単一の放出エリアを指す。大きな空間を想定して、例えばより多くの開口部などの、より多くの放出エリアを使用してもよい。しかしながら、特にこれらは、互いから離れて配置され、および/または放出速度を最大化して、局所的な高濃度を防止し得る。特には、以下を参照して、不活性化物質の(空気中での)濃度は、2mg/m未満、特には1mg/m未満、例えば0.6mg/m未満などである。特定の態様において、空気処理デバイスは、0.001〜1mg/mの範囲から選択されるレベルで空間の空気中の不活性化物質の濃度を維持するように構成されてもよい。この目的のために、デバイスは、1つまたは2つ以上のセンサを含んでもよい。これはさらに、空気処理システムに関して説明される。
例えばオフィスなどのより小さな部屋、家屋またはアパートメントの部屋については、250mg/hの放出速度は、比較的高いものであり得る。よって、空気処理デバイスを、より小さな放出値に制限してもよい。代替的または追加で、空気処理デバイスは、異なる容積を有する空間についての値により制御可能な放出速度を有してもよい。例えば、空気処理デバイスには、空間サイズに関する選択可能なオプションを(一時的に)表示するユーザインターフェースが含まれてもよい。例えば、異なるタイプの部屋(または空間)について符号を使用し得るか、または例えば空間の表面積を入力値として使用してもよく、これに基づいて空気処理デバイスが適切な放出速度を選択し得る。よって、さらなる側面において、本発明は、本願において定義されるとおりの空気処理デバイスを提供し、これは、以下の条件(i)制御可能な放出速度(S)を有することおよび(ii)空気処理デバイスが該放出エリアから0.5〜50mg/hの範囲から選択される放出速度(S)に制限されること、の1つまたは2つ以上に(さらに)従う。上記のとおり、より多くの放出エリアが存在する場合には、それぞれは、個々の放出エリアから0.5〜50mg/hの範囲から選択される放出速度(S)で不活性化物質を提供するように構成されてもよい。よって、さらなる態様において、空気処理デバイスは、複数の放出エリアを含み、ここで、空気処理デバイスは、該放出エリアのそれぞれから該放出速度(S)で該不活性化物質を空間中へ提供するように構成される。
ガスフロー発生器は、例えばポンプ、ファンなどの、ガスフローを提供することができるあらゆる発生器であり得る。特定の態様において、ガスフロー発生デバイスは、イオン風発生器(ionic wind generator)を含む。かかる例において、イオン風発生器は、特に不活性化物質の付近に、なおより特には不活性化物質へ向かう電気力線により配置されてもよい。用語「ガスフロー発生器」はまた、複数の(異なるタイプの)ガスフロー発生器を指してもよい。
態様において、空気処理デバイスは、加湿器をさらに含む。よって、空気処理デバイスはまた、該空間中の空気を加湿するようにさらに構成されてもよい。したがって、態様において、空気処理デバイスは、空間中の空気が不活性化物質および水の1つまたは2つ以上で豊富になるように構成される。
なおさらなる側面において、本発明は、(i)本願において定義されるとおりの空気処理デバイスおよび(ii)(空気処理デバイスの)放出速度(S)を制御するように構成された制御ユニットを含む空気処理システムを提供する。制御ユニットは、一定のガスフローを発生させるように構成されてもよく、これにより、一定の放出速度が得られ得る。例えば、部屋の特定の容積または部屋の容積の範囲に対して定義するなどの所定の使用と組み合わせて、および/または制御可能な放出と組み合わせて、かかるシステムを使用して、必要な放出を提供して、過剰の不活性化物質を導入せずに、および/または所望されない種の生成または導入を誘発せずに、上記の効果を得てもよい。特定の態様において、かかるシステムは、0.001〜1mg/mの範囲、例えば0.001〜0.6mg/mなどの範囲、0.05〜0.6mg/mなどの範囲、少なくとも0.1mg/mから選択されるレベルで空間の空気中の不活性化物質の濃度を維持するように構成されてもよい。約0.6mg/m以下の値により、細菌およびウイルスの不活性化の観点からおよび例えばホルムアルデヒドなどの所望されない化学物質および微粒子についての要件を満たす観点から、極めて良好な結果が得られ得ると考えられる。代替的または代替的に、制御ユニットは、例えば、不活性化物質ユニットの開口部の寸法および/または入口および/または出口を開放、閉鎖または調節するように、および/またはガスフロー発生デバイスにより発生した空気フローを調節するように構成されてもよい。
任意に、システムは、不活性化生成物の、および/または1種または2種以上の変換生成物の濃度、および/または例えば温度、圧力、ガスフロー、湿度などの1つまたは2つ以上の他のパラメータを感知するように構成された、例えばセンサなどを含んでもよい。よって、空気処理システムのさらなる態様において、システムは、(i)空間中の不活性化物質の空気中での構成要素の濃度、(ii)空間の空気中の超微粒子濃度、(iii)空間中の(例えばホルムアルデヒド濃度などの)変換生成物濃度、および(iv)該空間中の別の物理的または化学的パラメータ、の1つまたは2つ以上を感知するように構成されたセンサを含んでもよく、ここで、制御ユニットは、該構成要素、該超微粒子、該変換生成物、および該物理的または化学的パラメータの1つまたは2つ以上について、該センサのセンサシグナルおよび対応する所定の値の関数に応じて放出速度(S)を制御するように構成される。用語「不活性化物質の構成要素」は特に、不活性化物質が、例えば2種または3種以上のテルペンなどの2種または3種以上の構成要素を含む態様を指す。
例えば、別の物理的または化学的パラメータを感知するように構成されたセンサには、温度センサが含まれてもよい。例えば、かかる温度センサは、周囲温度、すなわち、(処理デバイスにより供される)空間中の温度を測定するように構成されてもよい。例えば、制御ユニットは、(温度センサにより測定されるとおりの)温度の関数に応じて放出を制御するように構成されてもよい。このようにして、(自然の気化は既により高いために)例えば、処理デバイス操作を、例えば、低温でのより高い放出速度および/または高温でのより低い気化速度などに調節することが可能であり得る。例えば、ヒータと組み合わせて、不活性化物質の少なくとも一部の気化速度を制御することができる。よって、制御ユニットはまた、(ヒータが、空間の空気中へデバイス中の不活性化物質の変換を(さらに)促進するように特に構成された)任意のヒータを制御するように構成されてもよい。別の物理的または化学的パラメータを感知するように構成されたセンサには、なおさらなる態様において、例えば溶媒物質または(別の)香料物質などの、(テルペノイドを含む)テルペン以外の化合物を感知するように構成されたセンサが含まれてもよい。例えば、不活性化物質を例えば溶媒などの別の液体と組み合わせて提供する場合には、かかるセンサは、気化した液体分子などを感知するように構成されてもよい。それに基づいて、制御ユニットは、放出速度を(さらに)制御してもよい。
さらなる態様において、システムには、2つまたは3つ以上の空気処理デバイスが含まれてもよい。上記のとおり、用語「処理デバイス」はまた、複数の処理デバイスを指してもよい。さらに、システムには、例えば2つまたは3つ以上の出口などの2つまたは3つ以上の放出エリアが含まれてもよい。さらに、システムは、例えばビルにおける2つまたは3つ以上の部屋などの2つまたは3つ以上の異なる空間を供するように構成されてもよい。さらに、システムには、例えば加湿器などの、空気を処理する1つまたは2つ以上の他のデバイスが含まれてもよい。上記のとおり、本発明の空気処理デバイスにはまた、任意に加湿器が含まれてもよい。
なおさらなる側面において、本発明は、(i)本願において定義されるとおりの空気処理デバイスまたは本願において定義されるとおりの空気処理システム、および(ii)該不活性化物質を含む1つまたは2つ以上のカートリッジ、特に、該不活性化物質を含む複数のカートリッジ、を含む部品のキットを提供し、ここで、空気処理デバイスは、不活性化物質を受容するように構成された不活性化物質ユニットを含み、不活性化物質ユニットは、該カートリッジの1つまたは2つ以上を受容するように、最充填可能なユニットとして構成される。不活性化物質が枯渇した場合に、任意の追加のカートリッジを使用して、(例えば「カートリッジホルダ」などとして構成された)不活性化物質ユニットを最充填することができる。用語「カートリッジ」は、不活性化物質を含み得るあらゆるユニット、シリンダ、ホルダ、部品を指してもよい。
したがって、なおさらなる側面において、本発明はまた、本願において定義されるとおりの空気処理デバイスにおける使用のための不活性化物質を含むかかるカートリッジを提供し、ここで、不活性化物質は、少なくとも80wt%の、メントール、イソメントール、ネオメントール、ネオイソメントール、メントン、イソメントン、ユーカリプトール(1,8−シネオール)、1,4−シネオール、m−シメン、p−シメン、カルバクロール、チモール、p−シメン−8−オール、クミンアルデヒド、クミニルアルコール、イリドイド、およびセコイリドイドの1種または2種以上を含む。特定の態様において(上記も参照)、不活性化物質は、少なくとも95wt%の該テルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含む。任意に、カートリッジは、例えばエタノールおよび脂肪族二重結合を有しないテルペンの混合物などの不活性化物質および液体の組み合わせを含む。用語「液体」はまた、複数の液体を指してもよい。
したがって、なおさらなる側面において、本発明はまた、例えば特に空間中の空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上などの生物学的種を、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含む不活性化物質を、0.001〜1mg/mの範囲から選択されるレベルで、該空間の空気中の不活性化物質の濃度で該空間に提供することにより不活性化するための方法を提供する。なおさらなる側面において、本発明はまた、空間中の空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上を不活性化させるための不活性化物質の使用を提供し、不活性化物質は、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含み、該空間の空気中の不活性化物質の濃度は、0.001〜1mg/mの範囲から選択されるレベルである。より特には、これには、0.001〜0.6mg/mの範囲、0.05〜0.6mg/mなどの範囲、少なくとも0.1mg/mから選択されるレベルで該空間の空気中の不活性化物質の濃度の該不活性化物質を提供することが含まれてもよい。
また上記のとおり、特定の態様において、本願において定義されるとおりの該空気処理デバイスが使用され、不活性化物質は、メントール、イソメントール、ネオメントール、ネオイソメントール、メントン、イソメントン、ユーカリプトール(1,8−シネオール)、1,4−シネオール、m−シメン、p−シメン、カルバクロール、チモール、p−シメン−8−オール、クミンアルデヒド、クミニルアルコール、イリドイド、およびセコイリドイドの1種または2種以上を含む(さらなる特定の態様については上記も参照)。
態様において、本発明は、ファンがイオン風モジュールにより置き換えられたデバイスを提供する。なおさらなる態様において、ファンが活性物質封入体および出口間に位置されたデバイスが提供される。さらなる態様において、粒子フィルタ、ガスフィルタ(例えば活性炭素フィルタなど)、イオン化装置、UVランプ、光触媒デバイス、プラズマ発生モジュール、水タンク、加湿モジュール、脱加湿モジュール)などの他の構成要素をまた含むデバイスが提供される。なおさらなる態様において、活性物質は消耗可能であり得、または活性物質で最充填され得る、固定された不活性化物質ユニットを提供してもよい。また、態様において、不活性化物質は流体、粉末または含浸された固体であり得、または不活性化物質の制御された量の放出をもたらす別の形態(form)ファクタを有してもよい。さらに、態様において、デバイスには、1つより多い入口が含まれてもよい。代替的または追加で、デバイスには、1つより多い出口が含まれてもよい。さらに、態様において、テルペン/テルペノイド放出が動作環境(デバイスが取り付けられた部屋の容積、この部屋の空気交換速度、人間の存在など)に調節可能なデバイスが提供される。
さらに、さらなる態様において、以下の要件:周囲条件(23℃、50%RH)で放出される揮発性有機構成要素が、少なくとも95wt%、より特には少なくとも97wt%、なおより特には少なくとも98wt%などの、脂肪族二重結合を有しないテルペン化合物(例:カルバクロール、チモール、メントール、メントン、ユーカリプトール)からなること、を満たし得るデバイスが提供される。特別な態様において、少なくとも95wt%、より特には少なくとも97wt%、なおより特には少なくとも98wt%などの、脂肪族二重結合を有しないテルペン化合物により特徴付けられる、揮発物質の混合物を放出するデバイスが提供される。残留物質には、例えば脂肪族二重結合を有する化合物などが含まれてもよい。
さらに、デバイス(および/またはシステム)を、任意に以下のアイテム:(i)デバイスの操作を自動で制御する、アクチュエータに連結されたいくつかのセンサ(これには、例えば:COのレベル、揮発性有機構成要素(Volatile Organic Components)、特定のVOC様のテルペンまたは人間由来のVOC、浮遊粒子のレベル、レベルまたは浮遊細菌(levels or air−borne bacteria)、浮遊ウイルスのレベルなどのパラメータについてのセンサが含まれる;(ii)デバイス操作の時間に基づいた調節のための時計および/またはタイマー機能;(iii)光の強度にデバイス操作を調節するための光センサ;(iv)環境騒音レベルまたは特定の音(例えば人間の咳など)にデバイス操作を調節するための音響センサ;(v)例えば粒子フィルタ(HEPA、HEPA様のもの、ESP系フィルタ)などの、浮遊粒子を除去するためのモジュール;(vi)空気から所望されない揮発性種を除去するためのモジュール(活性炭素フィルタ、ゼオライトフィルタ、光触媒モジュール、低温触媒など);(vii)空気の湿度を増加させるためのモジュール;(viii)空気の湿度を低下させるためのモジュール;(ix)(専用の遠隔操作ユニットにより、または携帯電話により、またはインターネット操作により)遠隔操作を可能にするモジュール;(x)テルペンモジュールが最充填または置き換えられなければならない場合にシグナルを発する、メンテナンス表示器;(xi)入口および/または出口を閉鎖するモジュール;(xii)再充電可能なバッテリ、太陽電池または主電源への接続なして操作を可能にする他のエネルギー源、の1つまたは2つ以上で拡張することができる。さらに、デバイスおよび/またはシステムには、温度センサが含まれてもよい(上記も参照)。
本発明により、テルペンを含む不活性化物質の予測し得ない低濃度により、例えばウイルスおよび細菌などの浮遊生物学的材料を不活性化する一方でまた、UFPおよびホルムアルデヒドなどの所望されない化学物質の発生を低く維持することが可能であると考えられる。よって、テルペン(および可能性のある変換生成物)の政府のガイドラインより(十分に)低い濃度により、かかる生物学的材料が不活性化され得る。これは、本願において記載されたとおりの特定の不活性化物質を使用する場合にのみ得ることができる。また、競合他社の空気処理デバイスまたは(脱)臭気デバイスを試験した。本願において特定される不活性化物質を使用する一方で、低テルペンレベル、低ホルムアルデヒドレベル、低UFPレベル、および不活性化パーセンテージのバランスは、本発明のデバイス(およびシステム)について実質的に最良であったと考えられる。
よって、本発明は、テルペンを放出する空気処理デバイスおよび/または空気処理システムを提供し、そのデバイスは、(動作中に)以下の要件:(i)閉鎖された部屋での(例えば50mの部屋、好ましくは、閉鎖された25mの部屋などでも)長時間の操作の間でも、結果として得られる雰囲気は、以下の空気品質ガイドライン:(ia)テルペン/テルペノイド濃度は、1mg/m)未満、特には650μg/m未満を維持すること;(ib)UFPレベルは、清浄な空気について特徴的な値未満(<4000/cm)、より特には1000/cm未満を維持すること;および(ic)ホルムアルデヒドレベルは、100μg/m未満、および特には30μgr/m未満、特には10μg/m未満を維持すること;(ii)少なくとも10%、例えばスタフィロコッカスエピデミディス(SE)のコロニー形成単位のレベルを低下させるなどの浮遊細菌のレベルを減少させること;少なくとも10%、例えばMS2ファージのコロニー形成単位のレベルを低下させるなどの浮遊ウイルスのレベルを減少させること、の1つまたは2つ以上を満たし得る。10%のこれらの生物学的種による(空間中での)不活性化は、本願において記載されるとおりのデバイスおよび不活性化物質により約0.5〜2h内に既に達成され得る。このようにして、空気は、活性生物学的(浮遊)種から少なくとも部分的に清浄化され得る。よって、空気処理デバイスはまた、態様において、空気清浄化デバイスとして適用されてもよい。
例えば「実質的に・・・からなる」などの、本願における用語「実質的に」は、当業者により理解されるであろう。用語「実質的に」にはまた、「全体的に」、「完全に」、「全て」などによる態様が含まれてもよい。よって、態様において、形容詞「実質的に」をまた除いてもよい。該当する場合には、用語「実質的に」はまた、100%を含み、90%以上、例えば95%以上など、特には99%以上、なおより特には99.5%以上を指してもよい。用語「含む(comprise)」にはまた、用語「含む」が「からなる」を意味する態様が含まれる。用語「および/または」は特に、「および/または」の前後で言及された項目の1つまたは2つ以上を指す。例えば、句「項目1および/または項目2」および類似の句は、項目1および項目2の1つまたは2つ以上を指すものであってもよい。用語「含む(comprising)」は、態様において、「からなる」を指してもよいが、別の態様においてまた、「少なくとも定義された種および任意に1つまたは2つ以上の他の種を含むこと」を指してもよい。
さらに、説明におけるおよび特許請求の範囲における用語 第1、第2、第3などを、類似の要素間の区別のために使用し、必ずしも一連のまたは時間的な順序を説明するために使用されるわけではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であること、および本願において説明される本発明の態様は、本願で説明されるかまたは例示されるもの以外の他の順序で操作可能であることが理解されなければならない。
本願におけるデバイスは、とりわけ、動作中のものが記載される。当業者には明らかであろうとおり、本発明は、動作中の操作方法またはデバイスに限定されない。
上記の態様は、本発明を限定するよりむしろ例示するものであること、および当業者は、添付の特許請求の範囲から逸脱せずに多くの代替的態様を設計することができるであろうことが留意されなければならない。特許請求の範囲において、括弧間に置かれたあらゆる参照符号が、特許請求の範囲を限定するものと解釈されてはならない。動詞「含むこと」およびその活用形の使用は、特許請求の範囲に記載されたもの以外の要素またはステップの存在を排除するものではない。要素の前の冠詞「a」または「an」は、複数のかかる要素の存在を排除するものではない。本発明を、いくつかの別個の要素を含むハードウエアにより、および好適にプログラムされたコンピュータにより実行してもよい。いくつかの手段を列挙するデバイスクレームにおいて、これらの手段のいくつかを、ハードウエアの1つおよび同一のアイテムにより具体化してもよい。特定の方法が互いに異なる従属請求項において記載されるという単なる事実は、これらの方法の組み合わせを有利に使用することができないことを示さない。
本発明を、説明において記載され、および/または添付の図面において示される特徴付ける特徴の1つまたは2つ以上を含むデバイスにさらに適用する。本発明はさらに、説明において記載され、および/または添付の図面において示される特徴付ける特徴の1つまたは2つ以上を含む方法またはプロセスに関する。
この特許において検討される種々の側面を、追加の利点を提供するために組み合わせることができる。さらに、特徴のいくつかは、1つまたは2つ以上の分割出願のための根拠を形成することができる。
図面の簡単な説明
対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照して、本発明の態様を例の意味のみでこれから説明し、概略図は必ずしもスケールのとおりではなく、ここで:
図1a〜1jは、本発明のいくつかの側面を図で描く。
態様の詳細な説明
図1aは、例えば特に空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上などの、生物学的種を不活性化させるように構成された空気処理デバイス100を描く。これらが不活性化され得る雰囲気または空間を、符号5で示す。デバイス100は、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイド(両者はさらにまた、「テルペン(単数)」または「テルペン(複数)」として示される)の1種または2種以上を含む不活性化物質121を含む。空気処理デバイス100は、ガスフロー発生デバイス130をさらに含む。空気処理デバイス100は、該不活性化物質121を空間中に、放出エリア1112から最大250mg/hの放出速度Sで提供するように特に構成される。符号Fは、ガスフロー発生デバイス130により発生したガスフローを示し;符号F’は、該不活性化物質121を含むガスフローを示す。
図1b〜1eは、いくつかの他の変形を図で描く。ここで、デバイス100は、ほとんどの変形において、入口開口部111および出口開口部112を有するデバイスチャンバ102を含む。空気処理デバイス100は、動作中、デバイスチャンバ102により少なくとも部分的に囲まれた不活性化物質121を含むように構成され、ここで、ガスフロー発生デバイス130は、入口開口部111を介して空間からデバイスチャンバ102中へ空気を導入し、不活性化物質121の少なくとも一部を空気により出口開口部112を介して空間中に移動させるように構成される。さらに、空気処理デバイス100は、該出口開口部112から最大250mg/hの放出速度Sで空間中に該不活性化物質121を提供するように構成される。符号120は、不活性化物質カートリッジを示す。符号140は、不活性化物質ユニット(本願においては、「活性物質封入体」としても示す)を示し、ここで、不活性化物質121は、該不活性化物質121を含むカートリッジ120の形態であるように配置されてもよい。不活性化物質ユニット140は、開口部143を含んでもよい。この開口部143は、図1bおよび1cに示されるとおり、デバイスチャンバ102と直接流体接触していてもよく、または図1dおよび1eに図で描かれるものなどのとおり、チャンバ102の外部に配置されてもよい。図1a〜1e、および図1f〜1iもまた、例えばヒータなどを示さない。不活性化物質の放出を、とりわけ、ガスフロー発生デバイス130により、および/またはヒータ(または加熱ユニット)により、制御してもよい。ガスフロー発生デバイス130単独を介した放出の制御のために、特に図1bおよび1cの態様が好適であり得る。しかしながら、描かれるもの以外の他の態様をまた適用してもよい。不活性化物質121を特に、既に空気処理デバイス内で(図1bおよび1c(および1e)参照)および/または空間中で発生したガスフローにおいて(図1dおよび1e参照)のいずれかで、特にガスフローF/F’により飛沫同伴してもよい。図1d(およびまた1e)において、不活性化物質121は、空気処理デバイス100の外部部分に(少なくとも部分的に)関連すると考えられ得る。
図1f〜1gは、例えば複数の開口部112などの複数の放出エリア1112を有する変形を図で描き、後者の変形の拡大では、例えばチューブなどが例えば異なる部屋などの異なる空間へ供される。しかしながら、放出エリア1112をまた、例えば大きな部屋またはホールなどの同一空間において配置してもよい。
図1hは、i)上記の請求項のいずれか一項に記載の(さらなる詳細なしの)空気処理デバイス100およびii)放出速度Sを制御するように構成された制御ユニット1010を含む空気処理システム1000を図で描く。さらに、かかるシステム1000には、1つまたは2つ以上のセンサ1020が含まれてもよく、前記センサは、例えば、i)空間中の不活性化物質121の空気中の構成要素の濃度、ii)空間の空気中の超微粒子濃度、iii)空間中の変換生成物濃度、およびiv)該空間中の別の物理的または化学的パラメータ、などの1つまたは2つ以上を感知するように構成され、ここで、制御ユニット1010は、該構成要素、該超微粒子、該変換生成物、および該物理的または化学的パラメータの1つまたは2つ以上について、該センサ1020のセンサシグナルおよび対応する所定の値の関数に応じて放出速度Sを制御するように構成される。図1iは、空間5に適用するためのかかるデバイス100またはシステム1000を図で描く。図1jは、以下で説明される。センサ1020の1つまたは2つ以上および制御ユニット1010を、空気処理デバイス100中で一体化してもよいが、空気処理デバイス100の外部でまた配置してもよい。
周囲オゾンとの反応により、使用されるテルペン材料がUFPおよびホルムアルデヒドを創出し得ると考えられる。これは望ましくない。よって、本発明は、驚くべきことにかかる種の1種または2種以上の実質的により低い形成を示す、それらのテルペネーゼ(terpenese)に特に焦点を当てる。オゾンと反応しないテルペン/テルペノイドに焦点を当てた報告はほとんどなく、したがって、かかる潜在的に有害な生成物を形成しない。
過去15年の間、広範な研究により、周囲空気中の揮発性有機構成要素(VOC)からの曝露リスクを定量することが行われた。中国およびWHOの両方がホルムアルデヒドレベルについてのガイドラインを発行した一方で、ドイツは、単環式および二環式テルペン/テルペノイドについてのガイドラインを発行した。
本発明のデバイスおよび不活性化物質により、かかるガイドラインに合致することができる一方で、それにもかかわらず、細菌およびウイルスを不活性化させることに関連して、上記の利点を有し得ると考えられる。特定の態様において、本願において記載されるデバイスは、非反応性単環式テルペンを放出するように構成される。
UFPのリスクまたは高UFPレベルへの曝露の健康上の結果についての懸念が、当該技術分野において知られている。UFPガイドラインはまだ発行されていないが、UFPレベルは、一般に自然環境、都市環境および工業的環境における典型的なUFPレベルを使用して分類される。清浄な自然/屋内環境で生じるレベルを維持する場合には、UFPレベルは許容可能であるとみなされる:
Figure 2018500098
テルペン/テルペノイドにより発生したUFPに許容可能なガイドラインの値が現れるまで、4,000/cm以下のUFPレベルは、許容可能とみなされる。よって、特にデバイスおよびシステムは、10,000/cm未満の、より特には、なおより特には4,000/cm未満のUFPレベルを保持するように構成され、および/または制御され得る。この目的のために、センサを使用して、例えば家屋における部屋またはオフィス空間などの関連する空間中でUFPのレベルを感知してもよい。特に、UFPは、ナノサイズの、特に直径が100ナノメートル未満(または非球状粒子の場合には等しい直径、すなわち、同一の体積を有する粒子が球状粒子である場合に得られるであろう直径)の(浮遊)粒状物として定義される。
しかしながら、本発明の過程において、テルペン放出デバイスが、細菌およびウイルスを効果的に不活性化できる一方で、テルペン、ホルムアルデヒドについての空気品質ガイドラインをなお満たし、UFP値を清浄な空気または極めて清浄な空気にも合うレベルに維持することが見出された。
よって、特に本発明は、例えばテルペン/テルペノイド≦1mg/mなどの、≦0.6mg/mなどの、特に≦0.2mg/mなどのレベルで、制御された低レベルのテルペン/テルペノイドを放出することができるデバイスを提供する。特に、オゾンと反応しないテルペンを使用する。さらに、特にデバイスが配置され、実施された試験によりそれぞれ独立して10%より高く、細菌および/またはウイルスを不活性化するようにテルペンが選択される。特に、上記で特に定義されたとおりの条件の1つまたは2つ以上を満たすことが、清浄な自然/屋内の空気中で生じるレベルで、または屋内空気品質ガイドラインよりはるかに低いレベルで、任意にUFPおよび/またはホルムアルデヒドを発生(または発生を誘発)させてもよい一方で、デバイスが配置されてもよい(Especially,a device may be provided that − while especially fulfilling one or more of the conditions as defined above may optionally generate(or induce generation of)UFP and/or formaldehyde at levels occurring in clean natural/indoor air or far below the indoor air quality guidelines)。例えば、UFPレベルは、特に清浄な空気に特徴的な値未満(<4000/cm)に、より特には約1000/cmに維持され得る。さらに、特にホルムアルデヒドレベルは、約100μg/mの値未満に、および特に30μg/mのレベル未満に、特に10μg/mのレベル未満に維持され得る。
図1bで説明したとおり、ガスフロー発生デバイス130としてのファン、筐体入口または入口開口部111および筐体出口または出口開口部112を含む基本デバイス100により、試験を実施した。我々の試験で使用されたデバイスは、実験においては、テルペンおよび/またはテルペノイド化合物の1種または2種以上からなる2mLの液体を含む、封入体または不活性化物質ユニット140を含むものであった。
代替的な測定において、2つの小さな孔を有し、75wt%のユーカリプトールおよび25wt%のチモール(ユーカリプトール:Sigma Aldrich 99%純度、製品コード C80601;チモール:Sigma Aldrich >99.5%純度、製品コード T0501)の2mLの混合物で含浸された紙で充填されたカートリッジを含む基本デバイスにより試験を行った。
実験1
デバイスを1mのボックス中で、120μg/mのオゾンに等しいおよそ60ppbを添加して、および添加しないで、清浄化された空気で換気された、1.5hr−1の空気交換速度で操作した。以下の項目をチャンバの出口で分析した:VOC合計含有量、個別のVOCの濃度レベル、ホルムアルデヒドおよび他のアルデヒドのレベル、オゾンレベル、およびUFPレベルである。
オゾンの欠如下では、出口でのユーカリプトールおよびチモール含有量は、Tenax/GC−MS手法で測定されるとおり、およそ670および6μg/mであり、これは、試験チャンバの空気交換速度を考慮すると、1000および10μg/hrの毎時の気化速度にそれぞれ対応する。(より高い沸点:ユーカリプトール:176〜177℃ チモール:232℃、により実証されるとおり)より低いチモールレベルは、チモールのより低い揮発性と一致する。少なくとも約96wt%の放出されたVOC(特にC1〜C16として定義されるもの)が、ユーカリプトールおよびチモールからなり、約4wt%未満の放出された揮発性化合物が、極めて揮発性の高いVOC(<C6)からなると考えられた。放出されたVOCは、1%未満の反応性テルペン(α−ピネンおよびβ−ピネン)を含む。よって、20wt%未満、特には約1wt%未満の空気中で増加した不活性化物質が、脂肪族二重結合を有するテルペンを含む。120μg/mのオゾンの存在下では、ホルムアルデヒドが3〜4μg/m生成され、これは、いくつかの現在のガイドラインの値よりはるかに低く、平均屋外濃度すらより低い。同時に、オゾンの存在下では、極めて清浄な空気中でまた測定されたUFPレベルは、1000 1/cm未満の値まで増加する。ホルムアルデヒドおよびUFPの観察された小さな増加は、ユーカリプトール/チモール混合物中の反応性テルペンの低レベルに試験的に帰因する(tentatively attributed)。
検討したデータから、所望されない副生成物の創出を、高純度の非反応性テルペン/テルペノイドを使用する場合には、極めて低いレベルで制御することができると考えられた。高いユーカリプトール/チモールレベルがなお創出された一方で、副生成物の低レベルを検出したことに留意しなければならない。事実、かかる高いユーカリプトール/チモールのレベルでも、所望されない副生成物の創出されたレベルは、ほとんどの分析デバイスの最低検出限界より低く、ホルムアルデヒド/UFPの増加は、典型的にずっと高いバックグラウンドレベルおよび人間活動および屋外の空気品質の変量により生じるとおりのこれらのバックグラウンド値の大きな変量により、世帯環境においては留意されないであろう。
実験2
さらに、低純度i.s.o.高純度(low−purity i.s.o. high−purity)テルペン/テルペノイド材料の影響である。この試験において、カートリッジを2mLの75/25 wt%/wt%のユーカリプトールおよびチモールの混合物で負荷した。上記と同一のチモールを使用した。しかしながら、この場合には、天然由来の低純度ユーカリプトールサンプルを使用した。ユーカリプトールの他に、多くのタイプのテルペン/テルペノイドが放出されたことが見出された。ユーカリプトールは、放出されたテルペン/テルペノイドの合計の25%未満であると説明された。残留する75%は、a.o.UFP(a.o. UFP’s)に対してオゾンと反応し得る、例えばリモネン、α−テルピネン、テルピノレン、α−ピネンなどの反応性テルペンを含む。放出されたVOCレベルの合計レベルは、上記実験におけるものよりおよそ3倍高かった。さらに、120μg/mのオゾンの存在下では、上記の第1の実験において見出されたものより2〜3桁大きい150,000/cmを超えて増加する。
詳細な分析により、オゾンの存在下では、例えばα−テルピネン、テルピノレンおよびリモネンなどの反応性テルペンのレベル低下、およびアセトン、ギ酸、酢酸のレベル上昇が示された。ホルムアルデヒドは、第1の実験におけるものよりおよそ5倍高い、20μg/mで生成する。よって、驚くべきことに、精油などの低純度テルペン/テルペノイド材料の使用により、ガイドライン値または純粋な屋外の空気において典型的に生じる値を超えるレベルまでのUFPおよび副生成物の生成がもたらされ得る。
実験3
浮遊細菌およびウイルスを不活性化させるテルペンの効力をまた、決定した。
2つの実験を、2種の異なる細菌種(1)、(2)を使用して行った。(1)スタフィロコッカスエピデミディス(ATCC12228)は、正常ヒトフローラの、典型的には皮膚フローラの一部であって、まれに粘膜フローラである、グラム陽性細菌である。S.エピデミディスは通常病原性ではないが、免疫不全の患者は感染症を発症されるリスクがあり、これらの感染症は一般には院内感染である。カテーテルまたは他の外科インプラントデバイス上で成長するバイオフィルムを生じさせることが知られているので、S.エピデミディスはこれらを有するヒトには特に懸念され;(2)MS−2バクテリオファージは、細菌エシェリキアコリ(Escherichia coli)を感染させる、二十面体の、ポジティブセンス1本鎖RNAウイルスである。これは、ウイルスのための代理試験微生物として広く使用されている。
培地調製:試験で使用されたスタフィロコッカスエピデミディスを、(40%グリセロール中で)予備凍結させた細胞の0.1mlのアリコートを有する、100mlの滅菌トリプトンソーヤブロス(Oxoid、英国)を播種することにより調製した。次いでブロスを、37℃で24時間インキュベートし、100rpmで振とうした。24時間のインキュベーションの後、培地は、指数および静止増殖フェーズ間の境界にあると想定される。インキュベーションの後、培地を遠心分離し、滅菌リンガー溶液中で再懸濁させ、1mlのこの懸濁液を以下に説明するとおりネブライザー中で使用した。
MS−2バクテリオファージを、E.コリの純粋培養物のアリコートを有する、100mlのトリプトンソーヤブロスを播種することにより調製した。培養物を、培養物が指数増殖フェーズに到達するまでインキュベートし、これは、37℃で8時間くらいかかると見積もられた。低温で1晩インキュベートすることにより、同様の増殖フェーズを達成してもよい。対数増殖が達成されたか否かを決定するために、培養物の吸収を600nmで測定し、対数フェーズ増殖を示すものとして0.5〜1.0のOD600が示唆された。いったん培養物が対数フェーズ増殖になったところで、MS2ファージ培養物で播種し、細胞溶解が生じるまで振とうインキュベータ中へ戻し、これは、30分間または18時間ほどの時間であることが示唆された。いったん細胞溶解が生じたところで、培養物を10,000〜15,000gで15分間遠心分離し、ファージを含む上澄み液を除去した。MS−2ファージを含むこの上澄み液を、以下のセクションで説明するとおりネブライザー中で使用した。
実験手法:実験を、大気生物(aerobiological)試験チャンバ中で行い、これは、32.25mの密封された陰圧チャンバからなり、ここで、空気フロー速度、温度および相対湿度を定期的に制御してモニタすることができる。実験を、周囲温度(およそ20℃)および相対湿度(およそ50%)で、1.5AC/hr(毎時の空気サイクル)に設定した換気システムで行った。これは、試験チャンバの1.5*容積が毎時供給されることを意味する。微生物実験の間、12l/分のフロー速度で、20psiの圧力で作動する、6ジェットのコリソン(collison)ネブライザーを使用して、細菌エアロゾルを発生させた。これを、エアロゾルが分散される24個の3mmの直径の孔を含むプラスチックの球体を末端部に有する、25mmの直径のパイプを介して部屋に接続した。空気のサンプルを、抽出グリル(grille)の真正面に位置されたプラスチックパイプを通して回収した。このパイプを、滅菌寒天プレートで負荷された6段階アンダーセンサンプラーに接続した。サンプリングプロセスの間、空気がサンプラーを通過し、細菌を寒天プレート上に堆積した。寒天プレート上で200〜300のコロニー形成ユニットを回収する目的で、細菌培養物の濃度に応じてサンプリング時間を変化させた。実験期間の間、温度、相対湿度および陰/陽イオン濃度をまた、制御期間の間に20分間、およびデバイス試験期間の間に30分間モニタした。0.5秒おきに、1分間にわたる平均値を決定するのに使用されるデータを読み取り、これを結果セクションでグラフにプロットする。
試験手法:このセットの実験において、2つの異なるタイプの試験手法を、試験されるデバイスに応じて使用した。第1の手法は、第1の標準試験手法であり、第2のものは、家屋で発展させた拡大試験であった。試験手法の主な差は、試験サンプルが採取される前のデバイスの作動時間量であった。標準の第1の試験手法においては、これは30分間であり、拡大屋内試験手法においては、これは2時間であった。テルペンデバイスが使用された場合には、チャンバ内部の空気中に残った残留テルペンがないことを保証するために、試験の間にチャンバを最大換気速度で2時間換気した。
試験部屋を、各試験の回を開始する前に図1jに示すとおり設定し、チャンバのドアを閉めて鍵をかけ、サンプリングポート(c)およびネブライザーポート(d)の両方を密封した。符号aは、空気の入口を示し;符号bは、空気の出口を示し;符号cは、サンプリングポートまたはサンプリング点を示し;符号dは、細菌/菌エアロゾルが導入される点、すなわち、ネブライザーポートを示し;符号eは、(本願で説明されるとおりの)デバイスの位置を示す。
次いで空気ファンのスイッチを入れ、チャンバが滅菌されていることを保証するために、最大速度(およそ12AC/hr)で30分間作動させた。(試験チャンバ中の温度(T)および相対湿度(%RH)を制御する全ての装置と同様に試験チャンバの外部に位置された)これらのファンは、図1jには示さない。このパージ期間の間、試験デバイスのスイッチは切られたままであった。初期パージ期間の間、予備滅菌されたネブライザーを調製し、滅菌蒸留水のおよそ10の微生物/mlの濃度で、100mlの細菌/ファージ懸濁液で充填した。ネブライザーを、次いで実験開始準備がされた入口チューブに接続した。両方の試験手法において、初期パージ期間後、換気速度を1.5AC/hrまで低下させ、次いで細菌培養物の噴霧化を開始し、試験チャンバ中の濃度を再び安定化させた。合計10個のサンプルを次いで、デバイスのスイッチが切られたおよそ3分間の間隔で採取し、これらは対照サンプルである。実験期間全体の間、温度および相対湿度を測定した。
寒天プレートを37℃で24時間インキュベートし、その後各プレート上のコロニーの数を計測した。マルチプルインパクション(multiple impaction)を説明するために、全ての計測値を、次いで正孔較正に供した。(段階5および6の)各セットのプレートについて較正された計測値を一緒に加えて合計の計測値を得て、乗じて試験チャンバの空気のm当たりの計測値を得た。各セットのサンプルは、定常状態の間に採取された10個の反復を表し、最初の5個はデバイスなしの濃度であり、次の5個はデバイスありである。平均値を10個の反復サンプルで出し、デバイスありおよびなしの平均濃度を得た。これは、計算された濃度の平均の減少をもたらし、デバイスの効率についての指標を与えるのに使用された。
結果の統計上の有意性を決定するために、データセット(対照および試験期間)についてt試験を行った。試験の目的は、2つのデータセットの平均値が、統計学的に互いに異なるか否かを決定することである。試験により、p値が得られ、p値が小さくなるほど、2つのデータセット間の差は偶然の結果ではない傾向がある。
2つの反復実験を、MS2バクテリオファージのエアロゾルに対して、対照測定である、(本願において定義される条件と一致しない、テルペンを有する別の物質が使用された)本願において定義されるとおりの不活性化物質なしの、および本願において定義されるとおりの不活性化物質ありの基本デバイスを使用して行った。20.2〜25.9%の範囲のcfu/m減少が見出された。
また、S.エピデミディスのエアロゾルに対して、対照測定により、および本願において定義されるとおりの不活性化物質により、再度基本装置の効果を測定した。データは、cfu/mの濃度が、22.4%減少したことを示した。
さらなる評価において、本発明のものではない不活性化物質には、比較的多量のd−リモネン、α−ピネンおよびカンフェンが含まれ得ると考えられ、それらの最初の2つは、オゾンと反応して少量のUFPおよびホルムアルデヒドを発生させる(さらなる情報は、請求により提供され得る)。
実験4
この実験において、本願において記載される他の実験からのデータがまた、含まれる。3種の不活性化物質を試験した:(1)重量分配(ration)3:1のユーカリプトール(99%)+チモール(99.5%)、(2)オゾン反応性種を含む、他のテルペンを含む40%のリモネンを含む物質;および(3)オゾン反応性種を含む、他のテルペンおよびユーカリプトール(25%)、である。例えば異なる量の出発物質などによる多数の実験において、以下の結果が得られた(よって、範囲が与えられている):
Figure 2018500098
本願において定義されるとおりの不活性化物質は、最良のバランスの結果を提供すると考えられる。さらに、高純度非反応性テルペンは、効果的に細菌およびウイルスを不活性化させる一方で、空気品質基準を満たし、存在する場合には追加で低量のナノ粒子を創出すると考えられる。表において、「n.m.」は、測定されないことを示し;これらは、テルペンを含む副生成物(および可能性のある、不随する所望されない反応生成物)の、特に二重結合の量がかなり高すぎることが明らかであったので測定されなかった)。
実験5
異なる部屋についての異なる不活性化物質/不活性化物質構成要素について、以下にいくつかの条件を与える。デバイスは、以下の条件で動作すると想定される:
部屋の容積:V m
換気速度:Q 次元なし、(Qは、部屋の容積の画分として表される、換気により部屋に進入する毎時の空気の合計の体積である)
これは、換気係数=0.25である100mの部屋で、毎時25mの空気が換気により部屋へ進入することを意味する。
通常の閉鎖された世帯の部屋では、0.25未満の換気係数はほとんど観測されない。
窓を開けることにより、換気速度を10より高く増加させることができ、換気により1000+mの空気が毎時部屋へ進入することを意味する
テルペン放出強度S: mg/h
テルペンレベルを、以下:
S = Q*V*Css
または
ss =S/(Q*V)
により特徴付けられる定常状態濃度Cssまで増加させる。
Figure 2018500098
デバイスが最小の部屋のサイズを特定しないことを想定し、例えば25mg/hより多く放出するカートリッジなどは、消費者の自宅の部屋で高すぎるテルペンレベルを創出し得る。最も特には、50およびなお25mの閉鎖された部屋でそれぞれ許容可能なテルペンレベルをまた発生させるために、テルペン放出速度は、25mg/h未満、なおより特には12.5mg/h未満に維持すべきである。デバイスの毎時気化速度が250mg/hを超える場合には、ほとんどの部屋または他の空間で測定される必要があり得る。
態様において、デバイスは、(現在市場では観察されない)操作されるべき最小の部屋のサイズを特定してもよい。この場合には、カートリッジ放出速度は、例えば0.5*Vmin未満などであってもよく、Vminは、デバイスの推奨される最小の部屋のサイズに等しい。
20wt%以下の放出された不活性化物質が、反応性脂肪族二重結合を有するテルペン/テルペノイドからなることが特に所望される。さらに、オゾンの欠如下でのモノテルペンおよびテルペノイドレベルの合計が、合計で1mg/m未満、特には二環式テルペンについては0.2mg/mであることが特に所望される。さらに、特に1mのボックスの出口でのUFPレベルは、100μg/mのオゾンの存在下で動作する場合には、10,000/cm未満、より特には4000/cm未満、さらになおより特には1000/cm未満に維持される。さらに、特に1mのボックスの出口でのホルムアルデヒドレベルは、100μgr/mのオゾンの存在下で動作する場合には、10μg/m未満に維持される。
実験6
いくつかのさらなる測定を、上記のセットアップで行った。テルペンのタイプの関数に応じて、粒子発生およびオゾン消費に関するデータを決定した。
以下の表は、およそ1mg/mのテルペン濃度で、100ppbのオゾンの初期オゾン濃度で、26.5mの試験チャンバ中で形成したナノ粒子レベルを示す。カルバクロール、ユーカリプトールなどが最良の性能を示すことは明らかである。
表はまた、26.5mの試験チャンバ内での1mg/mのテルペン濃度を発生させる結果としてのオゾンレベルの減少を示す。例えばユーカリプトールおよびチモールが、これらの4つのオプションの中で最も所望されるものであることなどが明らかである。
以下のデータが得られた:
Figure 2018500098

Claims (15)

  1. 空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上を不活性化するように構成された空気処理デバイスであって、前記デバイスは、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含む不活性化物質を含み、前記空気処理デバイスは、ガスフロー発生デバイスをさらに含み、ここで、前記空気処理デバイスは、前記不活性化物質を放出エリアから最大250mg/hの放出速度で空間中に提供するように構成される、空気処理デバイス。
  2. 前記デバイスが、入口開口部および出口開口部を有するデバイスチャンバを含み、動作中の前記空気処理デバイスが、前記デバイスチャンバにより少なくとも部分的に囲まれた前記不活性化物質を含むように構成され、ここで、前記ガスフロー発生デバイスが、前記空間から前記入口開口部を介して空気を前記デバイスチャンバ中に導入し、前記不活性化物質の少なくとも一部を前記空気により前記出口開口部を介して前記空間中に移動させるように構成され、ここで、前記空気処理デバイスは、前記出口開口部から最大250mg/hの放出速度で前記空間中に前記不活性化物質を提供するように構成される、請求項1に記載の空気処理デバイス。
  3. 前記不活性化物質が、少なくとも95wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含み、ここで、前記不活性化物質は、150〜300℃の範囲から選択される沸点を有するか、または150〜300℃の前記範囲と少なくとも部分的に重複する沸点範囲を有し、ここで、前記不活性化物質は、ユーカリプトール(1,8−シネオール)およびチモールの1種または2種以上を含む、請求項1または2に記載の空気処理デバイス。
  4. 以下の条件(i)制御可能な放出速度を有することおよび(ii)前記空気処理デバイスが前記放出エリアから0.5〜50mg/hの範囲から選択される放出速度に制限されること、の1つまたは2つ以上に従う、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気処理デバイス。
  5. 複数の放出エリアを含み、ここで、前記空気処理デバイスが、前記空間中に前記放出エリアのそれぞれから前記放出速度で前記不活性化物質を提供するように構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気処理デバイス。
  6. 前記不活性化物質を受容するように構成された不活性化物質ユニットを含み、ここで、前記不活性化物質ユニットは、最充填可能なユニットとして構成され、ここで、前記不活性化物質は、不活性化物質カートリッジに含まれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気処理デバイス。
  7. 前記ガスフロー発生デバイスが、イオン風発生器を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気処理デバイス。
  8. (i)請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記空気処理デバイスおよび(ii)前記放出速度を制御するように構成された制御ユニット、を含む、空気処理システム。
  9. 0.001〜1mg/mの範囲から選択されるレベルで前記空間の空気中の前記不活性化物質の濃度を維持するように構成された、請求項8に記載の空気処理システム。
  10. (i)空間中の前記不活性化物質の空気中の構成要素の濃度、(ii)空間の空気中の超微粒子濃度、(iii)空間中の変換生成物濃度、および(iv)前記空間中の別の物理的または化学的パラメータ、の1つまたは2つ以上を感知するように構成されたセンサをさらに含み、ここで、前記制御ユニットは、前記構成要素、前記超微粒子、前記変換生成物、および前記物理的または化学的パラメータの1つまたは2つ以上について、前記センサのセンサシグナルおよび対応する所定の値の関数に応じて放出速度を制御するように構成される、請求項8または9に記載の空気処理システム。
  11. (i)請求項1〜7のいずれか一項に記載の前記空気処理デバイスまたは請求項8〜10のいずれか一項に記載の前記空気処理システム、および(ii)前記不活性化物質を含む複数のカートリッジ、を含む部品のキットであって、ここで、前記空気処理デバイスは、前記不活性化物質を受容するように構成された不活性化物質ユニットを含み、ここで、前記不活性化物質ユニットは、前記カートリッジの1つまたは2つ以上を受容するように構成された最充填可能なユニットとして構成される、部品のキット。
  12. 前記不活性化物質が、少なくとも80wt%の、メントール、イソメントール、ネオメントール、ネオイソメントール、メントン、イソメントン、ユーカリプトール(1,8−シネオール)、1,4−シネオール、m−シメン、p−シメン、カルバクロール、チモール、p−シメン−8−オール、クミンアルデヒド、クミニルアルコール、イリドイド、およびセコイリドイドの1種または2種以上を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の前記空気処理デバイスにおける使用のための不活性化物質を含むカートリッジ。
  13. 前記不活性化物質が、少なくとも95wt%の、前記テルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含む、請求項12に記載のカートリッジ。
  14. 空間中の空気からの細菌およびウイルスの1種または2種以上を不活性化させるための不活性化物質の使用であって、前記不活性化物質は、少なくとも80wt%の、脂肪族不飽和結合を有しないテルペンおよびテルペノイドの1種または2種以上を含み、前記空間の空気中の前記不活性化物質の濃度が0.001〜1mg/mの範囲から選択されるレベルである、使用。
  15. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の前記空気処理デバイスが使用され、前記不活性化物質が、メントール、イソメントール、ネオメントール、ネオイソメントール、メントン、イソメントン、ユーカリプトール(1,8−シネオール)、1,4−シネオール、m−シメン、p−シメン、カルバクロール、チモール、p−シメン−8−オール、クミンアルデヒド、クミニルアルコール、イリドイド、およびセコイリドイドの1種または2種以上を含む、請求項14に記載の使用。
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